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技術 自動伏せ図作成処理装置およびプログラム

出願人 株式会社ウッドワン
発明者 中本祐昌迫勝則岡本肇
出願日 2004年4月30日 (16年9ヶ月経過) 出願番号 2004-136001
公開日 2005年11月10日 (15年3ヶ月経過) 公開番号 2005-316864
状態 特許登録済
技術分野 CAD
主要キーワード 基本構造部分 区画割 区画面積 分割区画 制限面 柱サイズ 制限サイズ 構造フレーム
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年11月10日)のものです。
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図面 (6)

課題

従来の木造建築物設計では、建築物間取り外観などを意匠設計した後に行う構造設計の段階で構造に無理のあることが判明した時には、もう一度意匠設計の段階へ戻り、間取り設計を手直ししてから構造設計を続行していたので、大変効率が悪かった。

解決手段

本発明は、基本設計段階で間取りや外観などの意匠設計が終わった時点で、間取りから分かる耐力壁区画構造フレームなどの木造建築物の基本構造診断し、問題が出た場合には、すぐに間取り設計の修正・変更を行って問題を解決し、基本構造問題をほとんど解消した間取り図を作成して構造設計段階へ渡すようにする。これにより、構造設計段階では、間取り図から柱の自動配置や梁の自動生成を行っても、問題の発生を最小限に留めることが出来るので、基本設計への手戻りを大幅に減らすことが出来る。

概要

背景

従来より、木造建築物の設計においては、意匠設計(あるいは企画設計)により建築物外観間取りなどの基本的なデザインを決めた後に構造設計が行われている。構造設計では、まず構造計画により、実際に施工するための架構形式細部構造を決定し、次に構造計算を行い、建築物の強度や耐震性についての安全性能を確認する。

図5は、そのような従来の木造建築物の設計における実際の設計手順の例を概略的にフローで示したものである。意匠設計段階11と構造設計段階12からなり、意匠設計段階11で意匠設計担当者間取り図等の意匠設計図を作成した後、構造設計段階12に移行する。構造設計段階12では、通常、建築設計専門家が、手作業により意匠設計図上に耐力壁線梁伏せの範囲を設定して区画割付を行い、設計計画の基本的な構造を決定する。次に、細部の構造計画を行い、建築物の柱、梁、耐力壁等の配置、架構接合部の構造などの実際の部材や構造の詳細を設定する。次に、その設定した部材や細部構造を基に構造計算を行い、荷重等を計算して、計算結果が適切であれば、標準図や梁伏せ図などの構造図を確定する。しかし、設定した構造計画では、応力や架構形態、納まりなどに問題がある場合には、構造計画を見直し、たとえば梁の断面、接合部(仕口)、梁スパンが適切かどうかなどをチェックして設定を修正・変更するが、構造計画の修正・変更では対応できない構造上の大きな問題が見付かった場合には、意匠設計段階11へ戻って間取りなどの設計の修正・変更を行い、再び構造設計を行う手法がとられる。

概要

従来の木造建築物設計では、建築物の間取りや外観などを意匠設計した後に行う構造設計の段階で構造に無理のあることが判明した時には、もう一度意匠設計の段階へ戻り、間取り設計を手直ししてから構造設計を続行していたので、大変効率が悪かった。本発明は、基本設計段階で間取りや外観などの意匠設計が終わった時点で、間取りから分かる耐力壁区画構造フレームなどの木造建築物の基本構造診断し、問題が出た場合には、すぐに間取り設計の修正・変更を行って問題を解決し、基本構造問題をほとんど解消した間取りを作成して構造設計段階へ渡すようにする。これにより、構造設計段階では、間取りから柱の自動配置や梁の自動生成を行っても、問題の発生を最小限に留めることが出来るので、基本設計への手戻りを大幅に減らすことが出来る。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

木造建築物設計CADを用いてコンピュータ上で木造建築物を設計し、構造伏せ図を作成する自動伏せ図作成処理装置であって、木造建築物の間取りを設計する基本設計処理部と、設計された間取りに基づき木造建築物の構造を設計し、構造伏せ図を作成する構造設計処理部とを備え、上記基本設計処理部は、間取りを設計した後、設計した間取りの基本構造診断し、基本構造に問題が検出されれば間取り設計を修正・変更することにより基本構造の問題を解消して間取り図を作成し、上記構造設計処理部は、基本構造の問題が解消されている間取り図に基づき構造設計を自動的に行い、構造伏せ図を作成することを特徴とする自動伏せ図作成処理装置。

請求項2

上記基本設計処理部および構造設計処理部は、コンピュータの記憶装置に置かれたプログラムにより実現されていることを特徴とする請求項1に記載の自動伏せ図作成処理装置。

請求項3

上記基本設計処理部は、木造建築物の意匠を設計する意匠設計処理機能をもつものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動伏せ図作成処理装置。

請求項4

上記基本設計処理部および構造設計処理部は、ネットワークで結合された複数のコンピュータに分散配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の自動伏せ図作成処理装置。

請求項5

上記基本設計処理部は、コンピュータの記憶装置に置かれたプログラムの木造建築物の間取りを設計する間取り設計処理手段と、設計された間取りに基づき基本的な構造を診断する基本構造診断処理手段と、診断の結果基本的な構造に問題が検出されたとき間取りの修正・変更処理を行わせる間取り修正処理手段とにより構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の自動伏せ図作成処理装置。

請求項6

上記基本設計処理部の基本構造診断処理手段は、間取り図上で耐力壁区画構造フレーム区画とを自動判定して間取り診断を行うものであることを特徴とする請求項5に記載の自動伏せ図作成処理装置。

請求項7

上記耐力壁区画と構造フレーム区画の自動判定による間取り診断では、耐力壁区画の面積上下階区画線のずれが制限値を超えているかどうかを検出して行われることを特徴とする請求項6に記載の自動伏せ図作成処理装置。

請求項8

上記構造設計処理部は、間取り図に基づき木造建築物の構造を自動設計する際、間取り図上に柱を自動配置し、その上に梁を自動生成することを特徴とする請求項1に記載の自動伏せ図作成処理装置。

請求項9

上記柱の自動配置では、まず構造フレーム区画の四隅に柱を配置するのを原則にして行うことを特徴とする請求項8に記載の自動伏せ図作成処理装置。

請求項10

上記梁の自動生成では、構造フレーム区画の四辺に大梁を架け、さらに構造フレーム区画の指定方向小梁を架けるのを原則にして行うことを特徴とする請求項8に記載の自動伏せ図作成処理装置。

請求項11

木造建築物設計CADを用いてコンピュータ上で木造建築物を設計し、構造伏せ図を作成するための自動伏せ図作成処理プログラムであって、木造建築物の間取りを設計する基本設計処理手段と、設計された間取りに基づき木造建築物の構造を設計し、構造伏せ図を作成する構造設計処理手段とを備え、上記基本設計処理手段は、間取りを設計した後、設計した間取りの基本構造を診断し、基本構造に問題が検出されれば間取り設計を修正・変更することにより基本構造問題を解消して間取り図を作成し、上記構造設計処理手段は、基本構造問題が解消されている間取り図に基づき構造設計を自動的に行い、構造伏せ図を作成することを特徴とする自動伏せ図作成処理プログラム。

請求項12

上記基本設計処理手段は、木造建築物の意匠を設計する意匠設計処理機能をもつものであることを特徴とする請求項11に記載の自動伏せ図作成処理プログラム。

請求項13

上記基本設計処理手段および構造設計処理手段は、ネットワークで結合された複数のコンピュータに分散配置されていることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の自動伏せ図作成処理プログラム。

請求項14

上記基本設計処理手段は、さらにコンピュータの記憶装置に置かれたプログラムの木造建築物の間取りを設計する間取り設計手段と、設計された間取りに基づき基本的な構造を診断する基本構造診断手段と、診断の結果基本的な構造に問題が検出されたとき間取りの修正・変更処理を行わせる間取り修正手段とにより構成されていることを特徴とする請求項11ないし請求項13のいずれかに記載の自動伏せ図作成処理プログラム。

請求項15

上記基本設計処理手段の基本構造診断手段は、間取り図上で耐力壁区画と構造フレーム区画とを自動判定して間取り診断を行うものであることを特徴とする請求項14に記載の自動伏せ図作成処理プログラム。

請求項16

上記耐力壁区画と構造フレーム区画の自動判定による間取り診断は、耐力壁区画の面積と上下階の区画線のずれが制限値を超えているかどうかを検出して行うものであることを特徴とする請求項15に記載の自動伏せ図作成処理プログラム。

請求項17

上記構造設計処理手段は、間取り図に基づき木造建築物の構造を自動設計する際、間取り図上に柱を自動配置し、その上に梁を自動生成するものであることを特徴とする請求項11に記載の自動伏せ図作成処理プログラム。

請求項18

上記柱の自動配置では、まず構造フレーム区画の四隅に柱を配置するのを原則にして行うものであることを特徴とする請求項17に記載の自動伏せ図作成処理プログラム。

請求項19

上記梁の自動生成では、構造フレーム区画の四辺に大梁を架け、さらに構造フレーム区画の指定方向に小梁を架けるのを原則にして行うものであることを特徴とする請求項17に記載の自動伏せ図作成処理プログラム。

技術分野

0001

本発明は、木造建築物設計における意匠設計から構造設計への流れにおいて、構造診断による手戻りを少なくして伏せ図の確定を容易にする自動伏せ図作成処理装置とそのプログラムに関する。

背景技術

0002

従来より、木造建築物の設計においては、意匠設計(あるいは企画設計)により建築物外観間取りなどの基本的なデザインを決めた後に構造設計が行われている。構造設計では、まず構造計画により、実際に施工するための架構形式細部構造を決定し、次に構造計算を行い、建築物の強度や耐震性についての安全性能を確認する。

0003

図5は、そのような従来の木造建築物の設計における実際の設計手順の例を概略的にフローで示したものである。意匠設計段階11と構造設計段階12からなり、意匠設計段階11で意匠設計担当者間取り図等の意匠設計図を作成した後、構造設計段階12に移行する。構造設計段階12では、通常、建築設計専門家が、手作業により意匠設計図上に耐力壁線梁伏せの範囲を設定して区画割付を行い、設計計画の基本的な構造を決定する。次に、細部の構造計画を行い、建築物の柱、梁、耐力壁等の配置、架構接合部の構造などの実際の部材や構造の詳細を設定する。次に、その設定した部材や細部構造を基に構造計算を行い、荷重等を計算して、計算結果が適切であれば、標準図や梁伏せ図などの構造図を確定する。しかし、設定した構造計画では、応力や架構形態、納まりなどに問題がある場合には、構造計画を見直し、たとえば梁の断面、接合部(仕口)、梁スパンが適切かどうかなどをチェックして設定を修正・変更するが、構造計画の修正・変更では対応できない構造上の大きな問題が見付かった場合には、意匠設計段階11へ戻って間取りなどの設計の修正・変更を行い、再び構造設計を行う手法がとられる。

発明が解決しようとする課題

0004

従来の木造建築物設計では、建築物の間取りや外観などを意匠設計した後に行う構造設計の段階で構造に無理のあることが判明した時には、もう一度意匠設計の段階へ戻り、間取り設計を手直ししてから構造設計を続行していた。しかし、意匠設計者には、建築設計の専門家ばかりがなっている訳ではないので、意匠設計者が建築物の構造上の制約に関する知識を充分にもっていなかった場合には、設計の効果的な手直しを迅速に処置することができず、時間の浪費となることが少なくなかった。

課題を解決するための手段

0005

本発明は、木造建築物設計において建築物の間取りや外観などを設計する基本設計段階で、建築物の間取りに関連する基本構造について自動診断し、基本構造に問題のあることが判明した場合、構造設計の段階へ移る前に間取り設計の修正・変更を行わせて、基本設計の段階で早期に問題を解決し、ほとんど問題のなくなった間取り図を作成して構造設計段階へ渡し、構造設計段階から基本設計段階への手戻りを最少化するようにしたものである。

0006

本発明は、以下のように構成できる。
(1)木造建築物設計CADを用いてコンピュータ上で木造建築物を設計し、構造伏せ図を作成する自動伏せ図作成処理装置であって、
木造建築物の間取りを設計する基本設計処理部と、設計された間取りに基づき木造建築物の構造を設計し、構造伏せ図を作成する構造設計処理部とを備え、
上記基本設計処理部は、間取りを設計した後、設計した間取りの基本構造を診断し、基本構造に問題が検出されれば間取り設計を修正・変更することにより基本構造の問題を解消して間取り図を作成し、
上記構造設計処理部は、基本構造の問題が解消されている間取り図に基づき構造設計を自動的に行い、構造伏せ図を作成することを特徴とする自動伏せ図作成処理装置の構成。
(2)上記基本設計処理部および構造設計処理部は、コンピュータの記憶装置に置かれたプログラムにより実現されていることを特徴とする前項(1)に記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(3)上記基本設計処理部は、木造建築物の意匠を設計する意匠設計処理機能をもつものであることを特徴とする前項(1)または(2)に記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(4)上記基本設計処理部および構造設計処理部は、ネットワークで結合された複数のコンピュータに分散配置されていることを特徴とする前項(1)ないし(3)のいずれかに記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(5)上記基本設計処理部は、コンピュータの記憶装置に置かれたプログラムの木造建築物の間取りを設計する間取り設計処理手段と、設計された間取りに基づき基本的な構造を診断する基本構造診断処理手段と、診断の結果基本的な構造に問題が検出されたとき間取りの修正・変更処理を行わせる間取り修正処理手段とにより構成されていることを特徴とする前項(1)ないし(4)のいずれかに記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(6)上記基本設計処理部の基本構造診断処理手段は、間取り図上で耐力壁区画構造フレーム区画とを自動判定して間取り診断を行うものであることを特徴とする前項(5)に記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(7)上記耐力壁区画と構造フレーム区画の自動判定による間取り診断では、耐力壁区画の面積上下階区画線のずれが制限値を超えているかどうかを検出して行われることを特徴とする前項(6)に記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(8)上記構造設計処理部は、間取り図に基づき木造建築物の構造を自動設計する際、間取り図上に柱を自動配置し、その上に梁を自動生成することを特徴とする前項(1)に記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(9)上記柱の自動配置では、まず構造フレーム区画の四隅に柱を配置するのを原則にして行うことを特徴とする前項(8)に記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(10)上記梁の自動生成では、構造フレーム区画の四辺に大梁を架け、さらに構造フレーム区画の指定方向小梁を架けるのを原則にして行うことを特徴とする前項(8)に記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(11)木造建築物設計CADを用いてコンピュータ上で木造建築物を設計し、構造伏せ図を作成するための自動伏せ図作成処理プログラムであって、
木造建築物の間取りを設計する基本設計処理手段と、設計された間取りに基づき木造建築物の構造を設計し、構造伏せ図を作成する構造設計処理手段とを備え、
上記基本設計処理手段は、間取りを設計した後、設計した間取りの基本構造を診断し、基本構造に問題が検出されれば間取り設計を修正・変更することにより基本構造問題を解消して間取り図を作成し、上記構造設計処理手段は、基本構造問題が解消されている間取り図に基づき構造設計を自動的に行い、構造伏せ図を作成することを特徴とする自動伏せ図作成処理プログラムの構成。
(12)上記基本設計処理手段は、木造建築物の意匠を設計する意匠設計処理機能をもつものであることを特徴とする前項(11)に記載の自動伏せ図作成処理プログラムの構成。
(13)上記基本設計処理手段および構造設計処理手段は、ネットワークで結合された複数のコンピュータに分散配置されていることを特徴とする前項(11)または(12)に記載の自動伏せ図作成処理プログラムの構成。
(14)上記基本設計処理手段は、さらにコンピュータの記憶装置に置かれたプログラムの木造建築物の間取りを設計する間取り設計手段と、設計された間取りに基づき基本的な構造を診断する基本構造診断手段と、診断の結果基本的な構造に問題が検出されたとき間取りの修正・変更処理を行わせる間取り修正手段とにより構成されていることを特徴とする前項(11)ないし(13)のいずれかに記載の自動伏せ図作成処理プログラムの構成。
(15)上記基本設計処理手段の基本構造診断手段は、間取り図上で耐力壁区画と構造フレーム区画とを自動判定して間取り診断を行うものであることを特徴とする前項(14)に記載の自動伏せ図作成処理プログラムの構成。
(16)上記耐力壁区画と構造フレーム区画の自動判定による間取り診断は、耐力壁区画の面積と上下階の区画線のずれが制限値を超えているかどうかを検出して行うものであることを特徴とする前項(15)に記載の自動伏せ図作成処理プログラムの構成。
(17)上記構造設計処理手段は、間取り図に基づき木造建築物の構造を自動設計する際、間取り図上に柱を自動配置し、その上に梁を自動生成するものであることを特徴とする前項(11)に記載の自動伏せ図作成処理プログラムの構成。
(18)上記柱の自動配置では、まず構造フレーム区画の四隅に柱を配置するのを原則にして行うものであることを特徴とする前項(17)に記載の自動伏せ図作成処理プログラムの構成。
(19)上記梁の自動生成では、構造フレーム区画の四辺に大梁を架け、さらに構造フレーム区画の指定方向に小梁を架けるのを原則にして行うものであることを特徴とする前項(17)に記載の自動伏せ図作成処理プログラムの構成。

0007

図1は、本発明による自動伏せ図作成処理装置の基本的な処理の流れを例示的方法で示す概略フロー図である。図中、1は基本設計処理部、2は構造設計処理部である。フロー中の処理ステップは(S1)〜(S10 )で示される。基本設計処理部1の処理フローは、処理ステップ(S1)〜(S6)からなり、構造設計処理部2は、処理ステップ(S7)〜(S10 )からなる。以下、順次のステップにしたがって、処理の流れを説明する。

0008

<基本設計処理部1の処理>
(S1)建築設計用CADシステムを用いて間取りの設計入力を行い、間取り図を作成する。
(S2)設計された間取りについて、所定の基準にしたがって問題の有無を診断する。問題(エラー)が検出されれば(NO)、処理を(S1)へ戻して間取りを修正・変更させるが、問題がなければ(YES)、次の(S3)へ進む。
(S3)間取り図において、壁量の多いライン自動検出して、そのラインを荷重を支える耐力壁と判定し、耐力壁に囲まれた区画を耐力壁区画として設定する。
(S4)設定された耐力壁区画について、所定の基準にしたがって問題の有無を診断する。問題(エラー)が検出されれば(NO)、処理を(S1)へ戻して間取りを修正・変更させるが、問題がなければ(YES )、次の(S5)へ進む。
(S5)耐力壁に沿って部屋を自動判定し、そこに構造フレーム区画を設定する。
(S6)設定された構造フレーム区画について、所定の基準にしたがって問題の有無を診断する。問題(エラー)が検出されれば(NO)、処理を(S1)へ戻して間取りを修正・変更させるが、問題がなければ(YES )、基本設計処理部1を終了して、構造設計処理部2の(S7)へ進む。

0009

<構造設計処理部2の処理>
(S7)基本設計処理部1で作成された間取り図と、設定された耐力壁区画および構造フレーム区画とに基づいて、柱を自動配置し、さらに配置した柱に対して必要な箇所に梁を自動生成して配置する。柱と梁を配置する際、部材の太さ、あるいは接合部の構造などの細部構造も設定する。
(S8)柱と梁の配置について構造計算を行い、問題の有無を診断する。問題が検出されれば(NO)、処理を(S7)へ戻して柱と梁の配置等を修正・変更させるが、問題がなければ(YES)、次の(S9)へ進む。
(S9)柱と梁の配置を確定させ、梁伏せ図等の構造伏せ図を作成する。
(S10 )最終チェックを行い、問題がなければ(YES )終了し、何か問題が発見されれば(NO)、問題のレベルに応じて(S1)あるいは(S7)へ戻り、必要な手直しを行う。

発明の効果

0010

本発明によれば、木造建築物設計における意匠設計などの基本設計の段階で、建築物の基本構造部分の強度診断が行われるため、基本設計担当者は設計中に診断結果を直ぐに知ることができ、構造上の弱点箇所を指摘されたらその箇所の基本設計を手直しすればよく、簡単かつ早期に問題点を解消させることが出来る。しかも自動診断であるために、基本設計担当者には従来より高度の専門的知識を要求されることはなく、また構造設計段階を経ずに基本設計を手直しできるので、基本設計作業の一貫性連続性を保つことが出来、作業の効率化と設計時間の短縮とを図ることが出来る。

0011

さらに、間取り設計図信頼性が向上するため、構造設計段階における間取り設計図をベースとした設計作業も容易になり、しかも構造設計段階から基本設計段階への手戻りが大幅に削減されるため、全設計期間の短縮と効率化が可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0012

図2および図3は、それぞれ本発明の1実施例による木造建築物の自動伏せ図作成処理のフロー図(その1)と(その2)であり、結合子Bのところで上下につなぐことにより、1枚のフローとなる。フローの順次のステップは、以下に述べる(S101) 〜(S131)で示されている。

0013

この実施例フローでは、木造建築物の基本設計段階において、間取りを、原則矩形構造フレーム組合せに分解して診断処理する。構造フレームは一定のサイズ以下の大きさの耐力壁で囲まれたブロックとされ、構造フレームを形成できない間取り部分は問題箇所と診断される。この診断で構造上の問題が見付かれば、間取り設計の手直し(修正あるいは変更)により問題箇所を解消させる。このようにして、構造上の問題のない間取り図を作成して構造設計段階へ渡し、構造設計段階において、その間取り図に基づき柱や梁などの細部構造の設計処理を行い、構造伏せ図を作成する。

0014

まず、図2のフローのステップ(S101) 〜(S115)の処理について順次説明する。なお、(S101)建築設計用CADシステムの間取り設計画面上で、木造建築物設計の基本情報初期設定する。基本情報には、基本モジュール(柱間サイズの基本単位)、柱サイズ、間取りの制限、耐力壁区画の最大制限面積、構造フレームの区画の最大制限サイズ母屋/梁ピッチ床版仕様などが含まれる。
(S102)意匠設計画面に間取りを入力する。
(S103) 意匠設計画面に開口部を入力する。
(S104) 意匠設計画面に壁を入力する。
(S105) 入力された間取りについて診断を行う。たとえば部屋の辺長について短辺の長さが初期設定された最大制限長を超えていないか、突出部の縦横比は適正か、オーバーハング初期設定値の範囲内か、くびれ吹抜けが制限を超えていないか、などをチェックする。
(S106) 診断結果について間取り変更が不要かどうかを判定する。間取り変更が必要ならば(NO)から(S102)へ戻って間取り設計の手直しをし、不要ならば(YES)から次の(S107)へ進む。
(S107) 意匠設計された建築物の外壁線を耐力壁線として扱い、外壁線で囲まれた範囲を耐力壁区画としてその区画面積を計算する。
(S108) 計算した耐力壁区画の面積が初期設定された最大制限面積の値の範囲内かどうかを判定する。範囲内ならば(YES )から(S109)へ進み、範囲を超えているならば(NO)から(S111)へ進む。
(S109) 耐力壁区画の構造を診断し、問題箇所について警告を出す。構造上の問題箇所としては、横架材の卍チェックや上下階のずれなどがある。
(S110) 問題箇所修復のために間取り修正が不要かどうかを判定する。その結果修正が必要ならば(NO)から(S102)へ戻って間取りの修正入力を行い、修正不必要ならば(YES )から図3の(S116)へ進む。

0015

先の(S108)で耐力壁区画の面積が最大制限面積の値を超えている(NO)と判定された場合には、その判定された耐力壁区画面積を、新たな耐力壁線で分割して区画面積を小さくするため、以下の(S111)、(S112)、(S113)の処理により、耐力壁とする候補の通りを検出する。
(S111) その耐力壁区画内で、特定面積以上の部屋が接する内部の通りを算出する。
(S112) 部屋内で壁の占める割合(%)が多い通りを算出する。
(S113)外壁の入り隅を含む通りを算出する。
(S114) 以上の算出された通りに基づき、新たな耐力壁線を採用して耐力壁区画を分割する。新たな耐力壁線にする通りは、たとえば、
・壁量%が多くて外壁に入り隅を含む大きな部屋の接する通り
・壁量%が多くて大きな部屋の接する通り
・壁量%が多い通り
(S115) 分割された耐力壁区画中で最大面積の区画を判定して(S108)へ戻り、最初の耐力壁区画の場合と同様に、その判定した最大面積の分割区画について、区画面積が初期設定された最大制限面積の値の範囲内かどうかを判定する。範囲内ならば(YES)から(S109)へ進み、範囲を超えているならば(NO)から(S111)へ進む。

0016

以下、同様な処理を繰り返し、建物内の耐力壁区画を最大制限面積よりも小さい区画のみに分割する。次に、図3のステップ(S116)〜(S131)の処理について説明する。
(S116)図2の処理フローで分割した耐力壁区画の各々について、確認と必要な場合の修正処理を行う。
(S117) 分割されたm個の耐力壁区画をそれぞれ構造フレームとして扱い、順次、サイズの確認判定を行う。耐力壁区画を選択する変数をnとする(n=1,2,・・・,m)。
(S118) n番目の耐力壁区画を選択する。nの初期値を1とし、順次+1更新する。
(S119) 耐力壁区画を選択するnの値が最後のmを超えた(n>m)かどうかを判定する。mを超えていない(n≦m)ならば(NO )で(S120)へ進んでn番目の耐力壁区画について確認判定を行う。他方、nの値がmを超えた(n>m)ならば全耐力壁区画の確認判定が終了したことになり、(YES)から(S124)へ進む。
(S120) 選択した耐力壁区画内の構造フレーム区画の方向を決定し、構造フレーム区画の辺の長さをセットする。
(S121) 構造フレーム区画の各辺の長さが、構造フレーム区画について初期設定されている最大制限サイズの値の範囲内にあるかどうかを判定する。制限値の範囲内にあれば(YES)から(S118)へ戻って、次のn+1番目の構造フレームを選択し、同様な処理を繰り返す。しかし、構造フレーム区画の各辺のいずれかの長さが、制限値を超えているときは、(NO )から(S122)へ進んで、区画を分割する処理を行う。
(S122) 区画内の壁の位置と辺長の制限値とを考慮して、許容できる区画を切り出す実際の分割線を決定する。
(S123) 区画を切り出した残りの部分を新たな構造フレーム区画としてその長さをセットし、(S121)へ戻って再び辺長を判定する。以下、分割の必要がなくなるまで、同様の処理を繰り返す。これにより、最初の外壁線からなる耐力壁区画は、制限サイズ以下の構造フレーム区画のみによって分割されたことになる。
(S124) 各構造フレーム区画について強度に影響する構造を診断し、警告する。たとえば、卍チェック、上下階の構造フレーム区画のずれ、母屋下がり小屋裏収納勾配天井などの有無と構造について診断する。
(S125) 診断の結果、最初の耐力壁区画の修正が不要かどうかを判定する。修正が必要な場合、(NO )から(S116)へ戻って耐力壁区画を修正し、修正が不要な場合、(YES)から(S126)へ進む。
(S126) 各構造フレーム区画を確認し、問題が見付かれば修正する。以上で、基本設計された間取り図上に構造フレームを生成する処理が終了し、以下の構造設計段階へ移る。
(S127) 基本設計された間取り図上に柱を自動配置する。構造フレームごとに、原則としてその四隅に柱を配置する。
(S128) 配置された柱に対して、横架材(梁)を設計ルールにしたがって自動生成する。梁掛けの方向は、床版や配管を考慮して決定する。
(S129) 柱と梁からなる細部構造について構造計算を行い、強度を診断する。
(S130) 診断結果に問題があるかどうかを判定し、問題があれば、(YES )から(S127)へ戻って柱や梁の配置を修正し、診断結果に問題がなければ、(NO )から(S131)へ進む。
(S131) 診断結果に問題がなければ構造伏せ図を作成し、確認して出力する。

0017

図4は、コンピュータ上に構築された本発明の1 実施例による自動伏せ図作成処理装置の構成図である。図中、40はCPU,41は記憶装置、42はキーボード、43は表示装置、44はプリンタ、45はネットワーク接続用の通信インタフェース、46はOS,47は木造建築物基本設計処理部、48は木造建築物基本構造診断処理手段、49は間取り図データ、50は木造建築物構造設計処理部、51は構造伏せ図作成処理手段、52は構造伏せ図を示す。40〜45はコンピュータのハードウエア要素であり、47、48、50、51は、記憶装置41上に置かれたプログラムがOS46のもとで、CPU40により実行されることで具現化される本発明の処理機能要素である。

0018

木造建築物基本設計処理部47は、住宅などの木造建築物のための多様な設計機能をもつCADシステムで構成される。図2のフローで述べたように、始めに間取り設計が行われ、木造建築物の間取り図データ49が作成される。木造建築物基本設計処理部47には、本発明により木造建築物基本構造診断処理手段48が付加されており、間取り図データ49に基づき、木造建築物の基本構造を分析して、問題の有無を診断する。問題箇所が検出された場合には、木造建築物基本設計処理部47で間取り設計の修正あるいは再設計等を行い、問題箇所を解消させて間取り図データ49を更新する。

0019

木造建築物構造設計処理部50は、基本的な構造上の問題がおおむね解消されている間取り図データ49を基に、柱や梁などの細部構造を設計し、またその設計結果について問題の有無を診断する。細部構造設計が完了すると、構造伏せ図作成処理手段51により、床伏せや梁伏せなどの構造伏せ図52を作成して出力する。

0020

図4の実施例装置では、木造建築物基本設計処理部47と木造建築物構造設計処理部50とは、ともに一つのコンピュータからなる自動伏せ図作成処理装置に設けられているものとして示されているが、自動伏せ図作成処理装置を例えばLANなどのネットワークで結合された複数のコンピュータで構成し、木造建築物基本設計処理部47と木造建築物構造設計処理部50とを別々のコンピュータに分散して配置することも可能である。この場合、木造建築物基本設計処理部47をもつコンピュータで木造建築物の間取りや外観などの基本設計(あるいは意匠設計)を行い、設計結果の間取り図データを別のコンピュータへ転送して、そこの木造建築物構造設計処理部50で構造設計および構造伏せ図の作成を行えばよい。また構造設計および構造伏せ図の作成で間取りの設計変更が必要になったときには、最初のコンピュータへ指示して、間取りの修正あるいは再設計を行わせることになる。

図面の簡単な説明

0021

本発明による自動伏せ図作成処理装置の概略処理フロー図である。
本発明の1実施例による自動伏せ図作成処理装置の詳細フロー図(その1)である。
本発明の1実施例による自動伏せ図作成処理装置の詳細フロー図(その2)である。
本発明の1実施例による自動伏せ図作成処理装置の構成図である。
従来の木造建築物設計方法の概略フロー図である。

符号の説明

0022

1:基本設計処理部
2:構造設計処理部

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