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技術 伝送路シミュレーションプログラム

出願人 日本放送協会
発明者 橋本明記
出願日 2004年4月14日 (16年8ヶ月経過) 出願番号 2004-119267
公開日 2005年10月27日 (15年2ヶ月経過) 公開番号 2005-303824
状態 未査定
技術分野 交流方式デジタル伝送
主要キーワード M系列 I信号 符号比較 データサンプル数 中継路 Q信号 分布マップ 分散度合い
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年10月27日)のものです。
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図面 (10)

課題

本発明は、伝送路シミュレーションプログラムに関し、計算量を増やすことなく精度の良いシミュレーションを行うことができる伝送路シミュレーションプログラムを提供することを目的とする。

解決手段

受信装置5の受信信号点分散計算部56は、予め設定された期間、ルートロールオフフィルタ52の出力するI信号及びQ信号から信号点サンプリングし、二次元メモリーテーブルにサンプリングした信号点のI信号及びQ信号の振幅値の同じものの個数を記憶し、二次元メモリーテーブルの値の自乗の総和(σ)をタップ係数計算部57に通知する。タップ係数計算部57は、σの値が大きくなるようなタップ係数を計算してタップ係数制御部58によりルートロールオフフィルタ52に設定し、σの値に変化が無くなったら処理を止める。

概要

背景

従来から、信号伝送路の特性を測定することが行われており、このような測定をコンピュータ上のプログラムで実現することも行われている(例えば、特許文献1参照)。

また、コンピュータ上で信号伝送路のシミュレーションを行う伝送路シミュレーションプログラムもあり、例えば、図7のブロック図で示すような伝送ステムをシミュレーションする場合について説明する。

図7に示すように、この伝送システムは、エラーカウント部1と、送信装置(QPSK変調)2と、中継装置3と、C/N設定部4と、受信装置(QPSK復調)6とを備えている。

エラーカウント部1のデジタルデータ発生部11でM系列(maximal-length sequences)等を用いて発生されたランダムデジタルデータ列(例えば、001011101001…)は、送信装置2に入力され、送信装置2の直列並列変換部21で1ビットごとにIデータとQデータの2系統振り分けられる。

振り分けられたIデータ及びQデータは、“1”(TTL(Transistor-Transistor Logic)論理回路では+5V)または“0”(TTL論理回路では0V)の値をとるが、それぞれレベル変換部22a,22bで、例えば“1”を+1V、“0”を−1Vのようにアナログ電圧に変換される。

アナログ変換された信号は、それぞれN倍アップサンプル部23a,23bでN倍のデータレートにアップサンプル(オーバーサンプリング)される。

一般に、実際の送信機では、2倍または4倍程度のアップサンプルが行われるが、シミュレータ上ではしばしば16倍以上のアップサンプルが行われる。例えば、4倍のアップサンプルが行われる場合、N倍アップサンプル部23a,23bに1ビット分の+1Vデータが入力されると、その出力には、“+4V,0V,0V,0V”という4ビット分のデータが出力される。ここで、最初の+4Vは、入力の+1Vにアップサンプルする倍数(この場合4)を乗じたものであり、残りの3ビットは0Vで埋められる。

同様に、N倍アップサンプル部23a,23bに1ビット分の−1Vデータが入力されると、その出力には、“−4V,0V,0V,0V”という4ビット分のデータが出力される。ここで、最初の−4Vは、入力の−1Vにアップサンプルする倍数を乗じたものであり、残りの3ビットは0Vで埋められる。

このようにしてアップサンプルされた信号は、ルートロールオフフィルタ24で帯域制限され、直交変調器25で直交変調されて、帯域通過フィルタ26を通過し、QPSK(Quadri-Phase Shift Keying)変調波として出力される。

出力されたQPSK変調波は、中継装置3に入力され、入力フィルタ31で不要波を除去され(例えば、通信放送衛星の中継装置では、主に、隣接チャンネル信号など)、高能率の非線型増幅器32によって増幅され、出力フィルタ33で非線型増幅器32の非線型性によって発生した不要成分を除去され、出力される。

中継装置3から出力されたQPSK変調波は、C/N設定部4で、予め設定されたC/N(Carrier to Noise Ratio)値になるよう雑音発生部41が発生した雑音加算器42により加算され、受信装置6に入力される。なお、中継装置3とC/N設定部4が中継路伝送を模擬している。

受信装置6に入力されたQPSK変調波は、まず直交復調器51により直交信号同期検波され、ルートロールオフフィルタ52により不要成分が除去され、I信号Q信号に分けて出力される。このときのルートロールオフフィルタ52の出力I信号またはQ信号の波形アイパターンを図8に示す。なお、図8は16倍アップサンプル、C/N=∞の場合を示した。

アイパターンとは、波形を変調速度に同期させたオシロスコープ上に表示させたもので、その形状が目の形に似ていることからアイパターンと呼ばれるもので、アイ上端くびれた部分が“1”に、下端のくびれた部分が“0”に対応している。

図8では、中継装置3における劣化を小さくし、またC/N値無限大としたため、くびれ部分が一点に収束している。符号判定を行う際には、このくびれ部分を使うと最も雑音耐性が高く取れることから、この部分を最適サンプル点ということができる。

ルートロールオフフィルタ52から出力されたI信号、Q信号は、それぞれ1/Nダウンサンプル部53a,53bに入力され、予め設定されたサンプル点(この場合、最適サンプル点に最も近い点となる)のデータが抽出されて出力され、符号判定部54でI信号、Q信号毎に、極性が正なら“1”、負なら“0”というように、判定され、I信号、Q信号それぞれ1ビットのデータが出力され、並列直列変換部55でI信号のデータとQ信号のデータが1ビットずつ交互に出力されて、送信されたビット列再生される。

また、再生されたビット列と送信されたビット列を符号比較部12で比較し、異なるビットをカウンタ部13で計数していけば、ビットの誤り率を求めることができる。

なお、ルートロールオフフィルタ24、入力フィルタ31、出力フィルタ33、ルートロールオフフィルタ52には、それぞれタップ係数を制御するタップ係数制御部27、34、35、61が接続されており、直交変調器25、直交復調器51には、それぞれ正弦発振器28、59が接続されている。
特開2002−26824号公報

概要

本発明は、伝送路シミュレーションプログラムに関し、計算量を増やすことなく精度の良いシミュレーションを行うことができる伝送路シミュレーションプログラムを提供することを目的とする。受信装置5の受信信号点分散計算部56は、予め設定された期間、ルートロールオフフィルタ52の出力するI信号及びQ信号から信号点サンプリングし、二次元メモリーテーブルにサンプリングした信号点のI信号及びQ信号の振幅値の同じものの個数を記憶し、二次元メモリーテーブルの値の自乗の総和(σ)をタップ係数計算部57に通知する。タップ係数計算部57は、σの値が大きくなるようなタップ係数を計算してタップ係数制御部58によりルートロールオフフィルタ52に設定し、σの値に変化が無くなったら処理を止める。

目的

そこで、本発明は、サンプル点が最適サンプル点に合うようにフィルタ係数を制御することにより、計算量を増やすことなく精度の良いシミュレーションを行うことができる伝送路シミュレーションプログラムを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

コンピュータを、デジタルデータを発生するデジタルデータ発生手段、前記デジタルデータ発生手段が発生したデジタルデータを所定の変調方式変調して変調波を出力する送信手段、前記送信手段が出力する変調波に中継路伝送模擬する中継手段、前記中継手段が出力する変調波を復調して前記デジタルデータを再生する受信手段として動作させ、伝送路シミュレーションを行う伝送路シミュレーションプログラムであって、前記受信手段は、前記変調波を復調した信号からサンプリングした受信信号点の値の分散度を計算し、該分散度に基づいて前記受信信号点の値が収束するように前記受信信号点のサンプリングポイントを制御することを特徴とする伝送路シミュレーションプログラム。

請求項2

前記受信手段は、前記変調波を復調した信号を濾波するフィルタと、前記フィルタの出力する信号から予め設定された周期でサンプリングして、その値の符号判定を行って前記デジタルデータを再生する符号判定手段と、前記符号判定手段がサンプリングした受信信号点の値の分散度を示す値を計算する受信信号点分散計算手段と、前記受信信号点分散計算手段で算出した分散度を示す値に基づいて前記受信信号点の値が収束するように前記フィルタに設定する係数を計算する係数計算手段と、前記係数計算手段が算出したフィルタ係数を前記フィルタに設定する係数制御手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の伝送路シミュレーションプログラム。

請求項3

前記受信信号点分散計算手段は、予め設定された期間において、前記受信信号点の値が同じものの個数収集し、収集したそれぞれの値の個数の自乗の総和を前記分散度を示す値とし、前記係数計算手段は、前記分散度を示す値が大きくなるように前記フィルタ係数を制御するとともに、前記分散度を示す値に変化が無くなったとき前記フィルタ係数の制御を止めることを特徴とする請求項2に記載の伝送路シミュレーションプログラム。

技術分野

背景技術

0002

従来から、信号伝送路の特性を測定することが行われており、このような測定をコンピュータ上のプログラムで実現することも行われている(例えば、特許文献1参照)。

0003

また、コンピュータ上で信号伝送路のシミュレーションを行う伝送路シミュレーションプログラムもあり、例えば、図7ブロック図で示すような伝送ステムをシミュレーションする場合について説明する。

0004

図7に示すように、この伝送システムは、エラーカウント部1と、送信装置(QPSK変調)2と、中継装置3と、C/N設定部4と、受信装置(QPSK復調)6とを備えている。

0005

エラーカウント部1のデジタルデータ発生部11でM系列(maximal-length sequences)等を用いて発生されたランダムデジタルデータ列(例えば、001011101001…)は、送信装置2に入力され、送信装置2の直列並列変換部21で1ビットごとにIデータとQデータの2系統振り分けられる。

0006

振り分けられたIデータ及びQデータは、“1”(TTL(Transistor-Transistor Logic)論理回路では+5V)または“0”(TTL論理回路では0V)の値をとるが、それぞれレベル変換部22a,22bで、例えば“1”を+1V、“0”を−1Vのようにアナログ電圧に変換される。

0007

アナログ変換された信号は、それぞれN倍アップサンプル部23a,23bでN倍のデータレートにアップサンプル(オーバーサンプリング)される。

0008

一般に、実際の送信機では、2倍または4倍程度のアップサンプルが行われるが、シミュレータ上ではしばしば16倍以上のアップサンプルが行われる。例えば、4倍のアップサンプルが行われる場合、N倍アップサンプル部23a,23bに1ビット分の+1Vデータが入力されると、その出力には、“+4V,0V,0V,0V”という4ビット分のデータが出力される。ここで、最初の+4Vは、入力の+1Vにアップサンプルする倍数(この場合4)を乗じたものであり、残りの3ビットは0Vで埋められる。

0009

同様に、N倍アップサンプル部23a,23bに1ビット分の−1Vデータが入力されると、その出力には、“−4V,0V,0V,0V”という4ビット分のデータが出力される。ここで、最初の−4Vは、入力の−1Vにアップサンプルする倍数を乗じたものであり、残りの3ビットは0Vで埋められる。

0010

このようにしてアップサンプルされた信号は、ルートロールオフフィルタ24で帯域制限され、直交変調器25で直交変調されて、帯域通過フィルタ26を通過し、QPSK(Quadri-Phase Shift Keying)変調波として出力される。

0011

出力されたQPSK変調波は、中継装置3に入力され、入力フィルタ31で不要波を除去され(例えば、通信放送衛星の中継装置では、主に、隣接チャンネル信号など)、高能率の非線型増幅器32によって増幅され、出力フィルタ33で非線型増幅器32の非線型性によって発生した不要成分を除去され、出力される。

0012

中継装置3から出力されたQPSK変調波は、C/N設定部4で、予め設定されたC/N(Carrier to Noise Ratio)値になるよう雑音発生部41が発生した雑音加算器42により加算され、受信装置6に入力される。なお、中継装置3とC/N設定部4が中継路伝送を模擬している。

0013

受信装置6に入力されたQPSK変調波は、まず直交復調器51により直交信号同期検波され、ルートロールオフフィルタ52により不要成分が除去され、I信号Q信号に分けて出力される。このときのルートロールオフフィルタ52の出力I信号またはQ信号の波形アイパターン図8に示す。なお、図8は16倍アップサンプル、C/N=∞の場合を示した。

0014

アイパターンとは、波形を変調速度に同期させたオシロスコープ上に表示させたもので、その形状が目の形に似ていることからアイパターンと呼ばれるもので、アイ上端くびれた部分が“1”に、下端のくびれた部分が“0”に対応している。

0015

図8では、中継装置3における劣化を小さくし、またC/N値無限大としたため、くびれ部分が一点に収束している。符号判定を行う際には、このくびれ部分を使うと最も雑音耐性が高く取れることから、この部分を最適サンプル点ということができる。

0016

ルートロールオフフィルタ52から出力されたI信号、Q信号は、それぞれ1/Nダウンサンプル部53a,53bに入力され、予め設定されたサンプル点(この場合、最適サンプル点に最も近い点となる)のデータが抽出されて出力され、符号判定部54でI信号、Q信号毎に、極性が正なら“1”、負なら“0”というように、判定され、I信号、Q信号それぞれ1ビットのデータが出力され、並列直列変換部55でI信号のデータとQ信号のデータが1ビットずつ交互に出力されて、送信されたビット列再生される。

0017

また、再生されたビット列と送信されたビット列を符号比較部12で比較し、異なるビットをカウンタ部13で計数していけば、ビットの誤り率を求めることができる。

0018

なお、ルートロールオフフィルタ24、入力フィルタ31、出力フィルタ33、ルートロールオフフィルタ52には、それぞれタップ係数を制御するタップ係数制御部27、34、35、61が接続されており、直交変調器25、直交復調器51には、それぞれ正弦発振器28、59が接続されている。
特開2002−26824号公報

発明が解決しようとする課題

0019

図8の例では、16倍にアップサンプルした場合を示したが、さらに、32倍以上にアップサンプルすれば、最適サンプル点により近いデータを利用できるため、より精度の高い伝送路シミュレーションが可能となる。

0020

しかしこの場合、各種フィルタ計算精度を同じに保つためには、タップ数をアップサンプルの倍数に比例して増やす必要がある。

0021

例えば、2倍アップサンプルで52タップのフィルタが必要であった場合、その16倍の32倍アップサンプルにした場合、52×16=832タップが必要となる。

0022

さらに、データサンプル数も16倍になるため、結局計算量はアップサンプルの倍数の自乗に比例して増大することになる。

0023

一方、アップサンプルの倍数を最少に抑え、2倍アップサンプルにした場合、そのアイパターンは図9(2倍アップサンプル、C/N=∞)に示すようになり、1/Nダウンサンプル部53a,53bによる実際のサンプル点と最適サンプル点が離れてしまうため、アイパターンも劣化してしまい、シミュレーション精度落ちてしまうことになる。

0024

そこで、本発明は、サンプル点が最適サンプル点に合うようにフィルタの係数を制御することにより、計算量を増やすことなく精度の良いシミュレーションを行うことができる伝送路シミュレーションプログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0025

上記課題を解決する第1の発明は、コンピュータを、デジタルデータを発生するデジタルデータ発生手段、前記デジタルデータ発生手段が発生したデジタルデータを所定の変調方式変調して変調波を出力する送信手段、前記送信手段が出力する変調波に中継路伝送を模擬する中継手段、前記中継手段が出力する変調波を復調して前記デジタルデータを再生する受信手段として動作させ、伝送路のシミュレーションを行う伝送路シミュレーションプログラムであって、前記受信手段は、前記変調波を復調した信号からサンプリングした受信信号点の値の分散度を計算し、該分散度に基づいて前記受信信号点の値が収束するように前記受信信号点のサンプリングポイントを制御することを特徴とするものである。

0026

この発明では、受信信号点の分散度が算出され、その分散度に基づいて受信信号点の値が収束するように受信信号点のサンプリングポイントが制御される。したがって、サンプリングポイントが最適サンプリングポイントに近づくように制御される。

0027

上記課題を解決する第2の発明は、上記第1の発明の構成に加え、前記受信手段は、前記変調波を復調した信号を濾波するフィルタと、前記フィルタの出力する信号から予め設定された周期でサンプリングして、その値の符号判定を行って前記デジタルデータを再生する符号判定手段と、前記符号判定手段がサンプリングした受信信号点の値の分散度を示す値を計算する受信信号点分散計算手段と、前記受信信号点分散計算手段で算出した分散度を示す値に基づいて前記受信信号点の値が収束するように前記フィルタに設定する係数を計算する係数計算手段と、前記係数計算手段が算出したフィルタ係数を前記フィルタに設定する係数制御手段とを備えることを特徴とするものである。

0028

この発明では、受信信号点分散計算手段により受信信号点の分散度を示す値が算出され、その値に基づいて受信信号点の値が収束するようにフィルタの係数が制御される。したがって、符号判定手段のサンプル点を最適サンプル点に近づけるようにフィルタの係数が制御される。

0029

上記課題を解決する第3の発明は、上記第2の発明の構成に加え、前記受信信号点分散計算手段は、予め設定された期間において、前記受信信号点の値が同じものの個数収集し、収集したそれぞれの値の個数の自乗の総和を前記分散度を示す値とし、前記係数計算手段は、前記分散度を示す値が大きくなるように前記フィルタ係数を制御するとともに、前記分散度を示す値に変化が無くなったとき前記フィルタ係数の制御を止めることを特徴とするものである。

0030

この発明では、一定期間内の受信信号点の値が同じものの個数の自乗の総和が大きくなるようにフィルタ係数が制御され、その値に変化が無くなったところでフィルタ係数が固定される。したがって、符号判定手段のサンプル点を最適サンプル点に近づけるようにフィルタの係数が制御され、最も近づいたところでフィルタ係数が固定される。

発明の効果

0031

本発明によれば、受信信号点の分散度を算出し、該分散度に基づいて受信信号点が収束するようにサンプリングポイントを制御しているので、受信信号点を収束させてサンプル点を最適サンプル点に近づけることができ、計算量を増加させること無く精度の良いシミュレーションを行うことができる。

0032

また、受信信号点分散計算手段が受信信号点の値の分散度を示す値を算出し、その値に基づいて係数計算手段が受信信号点の値が収束するようにフィルタ係数を制御しているので、受信信号点を収束させてサンプル点を最適サンプル点に近づけることができ、計算量を増加させること無く精度の良いシミュレーションを行うことができる。

0033

また、受信信号点分散計算手段は、一定期間内の受信信号点の値が同じものの個数の自乗の総和を分散度を示す値とし、係数計算手段はこの値が大きくなるようにフィルタ係数を制御するとともに、この値に変化が無くなれば処理をやめるようにすれば、サンプル点が最適サンプル点に最も近づいたところでフィルタ係数を固定することができ、計算量を増加させること無く精度の良いシミュレーションを行うことができる。

発明を実施するための最良の形態

0034

以下、本発明を図面を参照して説明する。

0035

図1は本発明の一実施形態の伝送路シミュレーションプログラムがシミュレーションする伝送システムを示すブロック図である。本実施形態の伝送路シミュレーションプログラムはパーソナルコンピュータワークステーションなどのコンピュータ上で、図1に示すような伝送システムをシミュレーションするものである。なお、上述従来例と同様な構成には同一の符号を付して特徴部分のみ説明する。

0036

図1において、本実施形態の伝送路シミュレーションプログラムは、受信装置5に、受信信号点の分散度合いを計算する受信信号点分散計算部56と、受信信号点分散計算部56の算出した受信信号点の分散度合いに基づいてルートロールオフフィルタ52に設定するタップ係数を計算するタップ係数計算部57と、タップ係数計算部57の算出したタップ係数をルートロールオフフィルタ52に設定するタップ係数制御部58とを備え、ルートロールオフフィルタ52のタップ係数を制御して受信信号点を収束させることにより1/Nダウンサンプル部53a,53bでのサンプル点を最適サンプル点に近づけることを特徴としている。

0037

ルートロールオフフィルタ52から出力されるI信号及びQ信号をサンプルした点の振幅は、図2に示すような、x軸方向にI信号の振幅、y軸方向にQ信号の振幅を取った二次元座標上に点(受信信号点)を取ると、理想的には図中a,b,c,dの4点のいずれかになるのが好ましい。

0038

しかしながら、サンプル点が最適サンプル点から離れてしまうと、a,b,c,dの4点から外れてばらついた位置に受信信号点がいってしまう(受信信号点が分散してしまう)ことになる。

0039

このように、分散してしまう受信信号点を収束させるため、受信信号点分散計算部56は、図3フローチャートに示すように、ルートロールオフフィルタ52の出力するI信号及びQ信号から1/Nダウンサンプル部53a,53bと同じサンプル周期信号点をサンプリングし、サンプリングした信号点をN個(Nは正の整数)ずつまとめてN個のサンプルを作成する(S11)。

0040

そのN個のサンプルの中の特定の一点、例えば、N個のサンプルのうちの第N/2番目のサンプルを抽出し、そのI信号及びQ信号の振幅を検出し(S12)、検出したI信号及びQ信号の振幅値に対応する二次元メモリーテーブルの値を1加算する(S13)。

0041

処理開始から一定期間が経過したか判定し(S14)、経過していなければ、以上のような処理を次のN個のサンプル以降についても順次行い、予め設定された期間(サンプル数)が経過したら、二次元メモリーテーブルのそれぞれの値の自乗の総和を求め(S15)、その値をσとし、タップ係数計算部57に出力する(S16)。

0042

上述の二次元メモリーテーブルの値は、I信号の振幅の値とQ信号の振幅の値と二次元メモリーテーブルの値(受信信号点サンプル数)とを座標軸とする三次元座標上に表すと、図4のようになり、この二次元メモリーテーブルの値の自乗の総和(σ)は、受信信号点が一定の点に集中すると大きい値となり、この値を大きくするための制御を行えば、受信信号点は一定の点に集中することになり、そのようにして、σの値が大きくならなくなったときは、受信信号点が図2のa,b,c,dの4点のそれぞれの近くに収束したと考えられ、このとき1/Nダウンサンプル部53a,53bでは最適サンプル点に近いサンプル点が得られるようになる。

0043

タップ係数計算部57は、図5のフローチャートに示すように、まず、σoldの値を0に、タップ係数算出のためのオフセット量をシンボル周期Tに初期設定する(S21)。

0044

次いで、受信信号点分散計算部56からのσの受信を待ち(S22)、σを受信すると、受信したσとσoldの値を比較する(S23)。

0045

σの値がσoldの値より大きい場合、受信したσを新しいσoldとして記憶し(S24)、記憶しているオフセット量(初回の場合はT)の半分を新しいオフセット量(初回の場合はT/2)として記憶し(S25)、遅延時間τに新しいオフセット量を加えてタップ係数を計算する(S26)。

0046

σの値がσoldの値以下の場合、σの値がσoldの値より小さいか判定し(S27)、σの値がσoldの値より小さい場合、遅延時間τに記憶しているオフセット量の符号を反転した値を2回加えてタップ係数を計算する(S28)。

0047

そして、計算したタップ係数をタップ係数制御部58に出力してルートロールオフフィルタ52に算出したタップ係数を設定させ(S29)、受信信号点分散計算部56に再度σの算出を要求し(S30)、S22に戻って受信信号点分散計算部56からσを受信するのを待つ。

0048

このような処理を繰り返し、S27の判定でσの値がσoldの値と等しいと判定されたとき、これらの処理を終了する。

0049

このような処理が終了した後のルートロールオフフィルタ52の出力信号のアイパターンは図6(2倍アップサンプル、C/N=∞)のようになり、2倍アップサンプルでも、ほぼ完全なアイ開口が得られている。

0050

このように本実施形態においては、受信信号点分散計算部56で一定期間内の受信信号点の値が同じものの個数の自乗の総和を受信信号点の分散度を示す値σとして計算し、タップ係数計算部57でσの値が大きくなるようにタップ係数が算出され、σの値が変化しなくなるまで続けられるので、受信信号点が収束し、1/Nダウンサンプル部53a,53bのサンプル点が最適サンプル点に最も近づき、アップサンプルの倍数を大きくして計算量を増やさなくても精度の良いシミュレーションを行うことができる。

図面の簡単な説明

0051

本発明の一実施形態の伝送路シミュレーションプログラムがシミュレーションする伝送システムのブロック図である。
その理想的な受信信号点を示す図である。
その受信信号点分散計算部の処理を説明するフローチャートである。
その受信信号点の分布マップテーブルを示す図である。
そのタップ係数計算部の処理を説明するフローチャートである。
その処理を終了した後の受信信号のアイパターンを示す図である。
従来の伝送路シミュレーションプログラムがシミュレーションする伝送システムのブロック図である。
従来の伝送路シミュレーションプログラムにおいて16倍アップサンプルで処理を行ったときの受信信号のアイパターンを示す図である。
従来の伝送路シミュレーションプログラムにおいて2倍アップサンプルで処理を行ったときの受信信号のアイパターンを示す図である。

符号の説明

0052

1エラーカウント部
11デジタルデータ発生部
12符号比較部
13カウンタ部
2送信装置
21直列/並列変換部
22a,22bレベル変換部
23a,23b N倍アップサンプル部
24ルートロールオフフィルタ
25直交変調器
26帯域通過フィルタ
27タップ係数制御部
28正弦発振器
3中継装置
31入力フィルタ
32 非線型増幅器
33出力フィルタ
34、35 タップ係数制御部
4 C/N(Carrier to Noise Ratio)設定部
41雑音発生部
42加算器
5受信装置
51直交復調器
52 ルートロールオフフィルタ
53a,53b 1/Nダウンサンプル部
54符号判定部
55並列/直列変換部
56受信信号点分散計算部
57 タップ係数計算部
58 タップ係数制御部
59 正弦発振器
6 受信装置
61 タップ係数制御部

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