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技術 感光性平版印刷版自動現像機の現像補充液補充方法

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 高宮周一
出願日 2005年1月28日 (15年5ヶ月経過) 出願番号 2005-021302
公開日 2005年10月27日 (14年8ヶ月経過) 公開番号 2005-301228
状態 未査定
技術分野 感光性樹脂・フォトレジストの処理
主要キーワード ケイシング 交流ブリッジ 原液貯留タンク 補充用配管 遮蔽蓋 オーバフロー管 アルキレンオキサイド付加化合物 蝶ねじ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年10月27日)のものです。
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図面 (7)

課題

電導度基準補充方式において、自動現像機現像部を簡易で安価な構成としながら、電解質と現像抑制剤を含有する現像処理条件の変化に対する現像液感度の変動を最小限に抑えることができる、感光性平版印刷版自動現像機現像補充液補充方法を提供する。

解決手段

露光処理された多枚数感光性平版印刷版を、電解質と現像抑制剤を含有する現像液で現像すると共に、該現像液の現像液活性を一定に保つ感光性平版印刷版自動現像機の現像補充液補充方法であって、現像液の電導度を測定し、この測定された現像液電導度値を予め定めた電導度基準値と比較して、現像液電導度値が電導度基準値より低い場合に、現像液より高い現像抑制剤濃度現像補充液を現像液に補充する。

概要

背景

近年、レーザー発展がめざましく、特に近赤外から赤外発光領域を持つ固体レーザー半導体レーザーは高出力かつ小型のものが容易に入手できるようになっており、このデジタルデータから直接製版するシステム露光光源として、これらのレーザーは非常に有用である。レーザー書きこみに適する画像記録材料として、例えば特許文献1にはクレゾール樹脂のような結着剤と、光を吸収して熱を発生する物質と、キノンジアジドのような熱分解性であって、且つ分解前の状態では前記結着剤の溶解性を実質的に低下させうる化合物とを含有するポジ型の画像記録材料が提案されている。これは、近赤外照射により露光部分において前記光を吸収して熱を発生する物質が発熱し、露光部分をアルカリ可溶性にするもの(ヒートモード型)であるが、支持体であるアルミニウム吸熱されてしまうため熱効率が低く、現像工程におけるアルカリ現像処理液に対する溶解性は満足のいくものではなかった。このため、現像液アルカリ濃度を上げ、露光部分の溶解性を確保してきた。ところが、ヒートモード型の平版印刷版原版は、上記のような高濃度アルカリ条件下画像部のアルカリ現像処理液に対する耐溶解性が低く、画像記録材料表面に僅かに傷があるだけで溶解され、画像部に欠陥を生ずるなどの問題があった。特に、アルカリ水溶液に対して可溶性の高い高分子化合物を使用するポジ型の平版印刷版原版において、その傾向はより顕著であった。従って、非画像部残膜が生じないようにアルカリ現像液のアルカリ濃度を上げるには限度があり、形成した画像部に欠陥を与えることなく、高鮮鋭で鮮明な画像を形成するのは困難であった。特に、ドット部や細線などを含む精細な画像において、その高鮮鋭化、再現性の向上が要求されている。そのため、感光性平版印刷版自動現像機では、現像液の感度を管理する手法として、現像液が貯留された現像槽内現像補充液を経時的に補充するとともに、処理される平版印刷版の版面積計測し、該計測値に応じた量の現像補充液を補充する現像補充液の経時及び処理補充方式(以下「面積経時基準補充方式」という)または現像液の劣化電導度で計測し、予めプログラムしてある指示に従って補充液を補充する補充方式が用いられている。
特開平7−285275号公報

概要

電導度基準補充方式において、自動現像機の現像部を簡易で安価な構成としながら、電解質と現像抑制剤を含有する現像処理条件の変化に対する現像液感度の変動を最小限に抑えることができる、感光性平版印刷版自動現像機現像補充液補充方法を提供する。露光処理された多枚数の感光性平版印刷版を、電解質と現像抑制剤を含有する現像液で現像すると共に、該現像液の現像液活性を一定に保つ感光性平版印刷版自動現像機の現像補充液補充方法であって、現像液の電導度を測定し、この測定された現像液電導度値を予め定めた電導度基準値と比較して、現像液電導度値が電導度基準値より低い場合に、現像液より高い現像抑制剤濃度の現像補充液を現像液に補充する。

目的

しかしながら、このような面積経時基準補充方式では、自動現像機の現像処理部に、高精度な平版印刷版の版面積測定装置が必要となり、構造の複雑化及びコスト高を招くという問題があった。また、平版印刷版の感光面が片面のみなのか両面なのか(以下「片面/両面」という)の判別、及び版種(感光層の塗布量が異なる版等)の判別が困難である。このため、平版印刷版の版面積・片面/両面・版種の変化に起因して必要な現像補充液の補充量が変化すると、現像補充量の補充を適正に行うことが困難になる問題があった。また現像液の劣化を電導度で計測し、予めプログラムしてある指示に従って補充液を補充する補充方式では、現像に関与する因子として、電導度以外に現像抑制剤が含まれている現像システムは適正な補充を行うことが困難であった。
本発明はかかる事情に鑑み、露光処理された感光性平版印刷版を現像処理する場合、自動現像機の現像部を簡易で安価な構成としながら、電解質と現像抑制剤を含有する現像液での現像処理条件の変化に対する現像液感度の変動を最小限に抑えることができる、感光性平版印刷版自動現像機の現像補充液補充方法を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

露光処理された多枚数感光性平版印刷版を、電解質と現像抑制剤を含有する現像液現像すると共に、該現像液の現像液活性を一定に保つ感光性平版印刷版自動現像機現像補充液補充方法であって、前記現像液の電導度を測定し、この測定された現像液電導度値を予め定めた電導度基準値と比較して、前記現像液電導度値が前記電導度基準値より低い場合に、前記現像液より高い現像抑制剤濃度現像補充液を前記現像液に補充する、ことを特徴とする感光性平版印刷版自動現像機の現像補充液補充方法。

請求項2

前記現像液に処理された感光性平版印刷版の総処理量から演算した電導度値を、前記電導度基準値として用いることを特徴とする請求項1記載の感光性平版印刷版自動現像機の現像補充液補充方法。

請求項3

前記現像液に補充された現像補充液の該現像液中での割合である補充液置換率から演算した電導度値を、前記電導度基準値として用いることを特徴とする請求項1記載の感光性平版印刷版自動現像機の現像補充液補充方法。

請求項4

前記感光性平版印刷版自動現像機の稼働時間と停止時間から演算した経時補充液量の総補充量に対する割合である経時補充比率と、前記現像液に補充された現像補充液の該現像液中での割合である補充液置換率とから演算した電導度値を、前記電導度基準値として用いることを特徴とする請求項1記載の感光性平版印刷版自動現像機の現像補充液補充方法。

請求項5

前記現像補充液の現像抑制剤濃度が、前記現像液の1.1倍から50倍の範囲であることを特徴とする請求項1記載の感光性平版印刷版自動現像機の現像補充液補充方法。

技術分野

0001

本発明は、例えば感光性平版印刷版自動現像方法及びその自動現像機に関し、特に現像処理条件の変化に対する現像液感度の変動を現像抑制剤を含有する現像液を用いて最小限に抑える技術に関する。

背景技術

0002

近年、レーザー発展がめざましく、特に近赤外から赤外発光領域を持つ固体レーザー半導体レーザーは高出力かつ小型のものが容易に入手できるようになっており、このデジタルデータから直接製版するシステム露光光源として、これらのレーザーは非常に有用である。レーザー書きこみに適する画像記録材料として、例えば特許文献1にはクレゾール樹脂のような結着剤と、光を吸収して熱を発生する物質と、キノンジアジドのような熱分解性であって、且つ分解前の状態では前記結着剤の溶解性を実質的に低下させうる化合物とを含有するポジ型の画像記録材料が提案されている。これは、近赤外照射により露光部分において前記光を吸収して熱を発生する物質が発熱し、露光部分をアルカリ可溶性にするもの(ヒートモード型)であるが、支持体であるアルミニウム吸熱されてしまうため熱効率が低く、現像工程におけるアルカリ現像処理液に対する溶解性は満足のいくものではなかった。このため、現像液のアルカリ濃度を上げ、露光部分の溶解性を確保してきた。ところが、ヒートモード型の平版印刷版原版は、上記のような高濃度アルカリ条件下画像部のアルカリ現像処理液に対する耐溶解性が低く、画像記録材料表面に僅かに傷があるだけで溶解され、画像部に欠陥を生ずるなどの問題があった。特に、アルカリ水溶液に対して可溶性の高い高分子化合物を使用するポジ型の平版印刷版原版において、その傾向はより顕著であった。従って、非画像部残膜が生じないようにアルカリ現像液のアルカリ濃度を上げるには限度があり、形成した画像部に欠陥を与えることなく、高鮮鋭で鮮明な画像を形成するのは困難であった。特に、ドット部や細線などを含む精細な画像において、その高鮮鋭化、再現性の向上が要求されている。そのため、感光性平版印刷版の自動現像機では、現像液の感度を管理する手法として、現像液が貯留された現像槽内現像補充液を経時的に補充するとともに、処理される平版印刷版の版面積計測し、該計測値に応じた量の現像補充液を補充する現像補充液の経時及び処理補充方式(以下「面積経時基準補充方式」という)または現像液の劣化電導度で計測し、予めプログラムしてある指示に従って補充液を補充する補充方式が用いられている。
特開平7−285275号公報

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、このような面積経時基準補充方式では、自動現像機の現像処理部に、高精度な平版印刷版の版面積測定装置が必要となり、構造の複雑化及びコスト高を招くという問題があった。また、平版印刷版の感光面が片面のみなのか両面なのか(以下「片面/両面」という)の判別、及び版種(感光層の塗布量が異なる版等)の判別が困難である。このため、平版印刷版の版面積・片面/両面・版種の変化に起因して必要な現像補充液の補充量が変化すると、現像補充量の補充を適正に行うことが困難になる問題があった。また現像液の劣化を電導度で計測し、予めプログラムしてある指示に従って補充液を補充する補充方式では、現像に関与する因子として、電導度以外に現像抑制剤が含まれている現像システムは適正な補充を行うことが困難であった。
本発明はかかる事情に鑑み、露光処理された感光性平版印刷版を現像処理する場合、自動現像機の現像部を簡易で安価な構成としながら、電解質と現像抑制剤を含有する現像液での現像処理条件の変化に対する現像液感度の変動を最小限に抑えることができる、感光性平版印刷版自動現像機現像補充液補充方法を提供することを目的としている。

0004

なお、本発明において、「現像補充液」とは、現像性能を一定に保つために補充する処理液のことである。一般に、この補充液として、補充液原液希釈液(例、水)で希釈して調製されたものや、希釈することなく補充液原液そのままを用いるものがあるが、本発明では、「現像補充液」とは補充液原液を希釈液で希釈し調製したものを意味する。また、補充方法としては、予め希釈して調製した補充液を現像液に補充することもあれば、補充液原液と希釈液とを別々に直接現像液に補充する方法もある。

0005

またさらに、本発明において、現像液の電導度値を測定する電導度センサとは、交流電導度計や、交流ブリッジ計、あるいは、その他の電導度計などの公知の手段を示す。また、該測定装置測定電流値発振周波数等は、現像液の組成等により最適条件は異なるが、電流値は装置的にも又水溶性の現像液の電気分解を防ぐ為にもある程度低いことが好ましく、数百mAから数μAが好ましい。また、周波数は、現像液中静電容量成分との関係から、数百Hz〜数百kHzのものが好ましい。

0006

電解質を含む現像液の電導度値は、水溶液の温度に依存し、液温が上がるとその値は低下する。従って、より好ましくは、温度センサーおよび温度補償回路を付した測定器で電導度値を測定するのが好ましい。また、補充を制御する制御装置において、実際に測定した液抵抗値と液温度から、予め定めた温度における電導度値に換算温度補償することも可能である。交流電導度計、交流ブリッジ計あるいは、その他の電導度計のセンサー設置位置は、測定時に現像液に浸漬され、現像液の交流電導度値が測定できる場所であれば良く、例えば自動現像機の現像液循環系、特に現像タンク中もしくは、循環パイプ中が好ましい位置である。また、検出部としては電極白金ステンレス等を用いた公知の測定セルを使用することができる。

課題を解決するための手段

0007

上記の目的は、以下に示す感光性平版印刷版自動現像機の現像補充液補充方法によって達成される。
(1)露光処理された多枚数の感光性平版印刷版を、電解質と現像抑制剤を含有する現像液で現像すると共に、該現像液の現像液活性を一定に保つ感光性平版印刷版自動現像機の現像補充液補充方法であって、前記現像液の電導度を測定し、この測定された現像液電導度値を予め定めた電導度基準値と比較して、前記現像液電導度値が前記電導度基準値より低い場合に、前記現像液より高い現像抑制剤濃度の現像補充液を前記現像液に補充する、ことを特徴とする感光性平版印刷版自動現像機の現像補充液補充方法。
(2)前記現像液に処理された感光性平版印刷版の総処理量から演算した電導度値を、前記電導度基準値として用いることを特徴とする(1)記載の感光性平版印刷版自動現像機の現像補充液補充方法。
(3)前記現像液に補充された現像補充液の該現像液中での割合である補充液置換率から演算した電導度値を、前記電導度基準値として用いることを特徴とする(1)記載の感光性平版印刷版自動現像機の現像補充液補充方法。
(4)前記感光性平版印刷版自動現像機の稼働時間と停止時間から演算した経時補充液量の総補充量に対する割合である経時補充比率と、前記現像液に補充された現像補充液の該現像液中での割合である補充液置換率とから演算した電導度値を、前記電導度基準値として用いることを特徴とする(1)記載の感光性平版印刷版自動現像機の現像補充液補充方法。
(5)前記現像補充液の現像抑制剤濃度が、前記現像液の1.1倍から50倍の範囲であることを特徴とする(1)記載の感光性平版印刷版自動現像機の現像補充液補充方法。

発明の効果

0008

本発明によれば、露光処理された多数枚の感光性平版印刷版を、電解質と現像抑制剤を含有する水溶液からなる現像液で現像する際に、現像液の電導度を測定し、この現像液電導度値が予め定めた電導度基準値を下回った場合に、現像抑制剤濃度を現像液よりも高くした現像液現像補充液を、現像液に補充することによって、簡易で安価な装置構成であるにも関わらず、処理条件(感光性平版印刷版のサイズや種類)の変化による現像液活性度の変動を防止でき、感度安定性が高い自動現像処理を実現することができる。

発明を実施するための最良の形態

0009

先ず、本発明の平版印刷版の製版方法に使用するアルカリ現像処理液について説明する。
現像処理に用いるアルカリ現像処理液(以下、単に「現像液」ともいう。)はアルカリ性の水溶液であって、従来公知のアルカリ水溶液の中から適宜選択することができる。
アルカリ水溶液としては、ケイ酸アルカリ若しくは非還元糖と、塩基とからなる現像液が挙げられ、特にpH12.5〜14.0のものが好ましい。
前記ケイ酸アルカリとしては、水に溶解したときにアルカリ性を示すものであり、例えばケイ酸ナトリウムケイ酸カリウムケイ酸リチウムなどのアルカリ金属ケイ酸塩ケイ酸アンモニウムなどが挙げられる。
ケイ酸アルカリは1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0010

上記アルカリ水溶液は、ケイ酸塩の成分である酸化ケイ素SiO2とアルカリ酸化物M2O(Mはアルカリ金属又はアンモニウム基を表す。)との混合比率、及び濃度の調整により、現像性を容易に調節することができる。
前記アルカリ水溶液の中でも、前記酸化ケイ素SiO2とアルカリ酸化物M2Oとの混合比率(SiO2/M2O:モル比)が0.5〜3.0のものが好ましく、1.0〜2.0のものがより好ましい。
前記SiO2/M2Oが0.5未満であると、アルカリ強度が強くなっていくため、平版印刷版原版の支持体として汎用アルミニウム板などをエッチングしてしまうといった弊害を生ずることがあり、3.0を超えると、現像性が低下することがある。

0011

また、現像液中のケイ酸アルカリの濃度としては、アルカリ水溶液の質量に対して1〜10質量%が好ましく、3〜8質量%がより好ましく、4〜7質量%が最も好ましい。この濃度が1質量%未満であると現像性、処理能力が低下することがあり、10質量%を超えると沈澱結晶を生成しやすくなり、さらに廃液時の中和の際にゲル化しやすくなり、廃液処理に支障をきたすことがある。

0012

非還元糖と塩基とからなる現像液において、非還元糖とは遊離性アルデヒド基ケトン基を持たないために還元性を有しない糖類を意味し、還元基同士の結合したトレハロース少糖類、糖類の還元基と非糖類が結合した配糖体、糖類に水素添加して還元した糖アルコール分類される。本発明ではこれらのいずれも好適に用いることができる。
トレハロース型少糖類としては、例えばサッカロースやトレハロースが挙げられ、前記配糖体としては、例えばアルキル配糖体、フェノール配糖体カラシ油配糖体などが挙げられる。
糖アルコールとしては、例えばD,L−アラビット、リビット、キシリット、D,L−ソルビット、D,L−マンニット、D,L−イジット、D,L−タリット、ズリシット、アロルシットなどが挙げられる。さらには、二糖類の水素添加で得られるマルチトールオリゴ糖の水素添加で得られる還元体還元水あめ)なども好適に挙げることができる。

0013

上記のうち、非還元糖としては、糖アルコール、サッカロースが好ましく、中でも特に、D−ソルビット、サッカロース、還元水あめが適度なpH領域に緩衝作用がある点でより好ましい。
これらの非還元糖は単独でも、二種以上を組み合わせてもよく、現像液中に占める割合としては、0.1〜30質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。

0015

さらにモノメチルアミンジメチルアミントリメチルアミンモノエチルアミンジエチルアミントリエチルアミンモノイソプロピルアミンジイソプロピルアミントリイソプロピルアミンn−ブチルアミンモノエタノールアミンジエタノールアミントリエタノールアミンモノイソプロパノールアミンジイソプロパノールアミンエチレンイミンエチレンジアミンピリジンなどの有機アルカリ剤も好適に挙げることができる。
これらのアルカリ剤は単独で用いても、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。その理由は、非還元糖に対する添加量を調整することにより、広いpH領域においてpH調整が可能となるためである。また、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどもそれ自身に緩衝作用があるので好ましい。
本発明のアルカリ現像処理液は、さらに画像部に対して溶解抑止力を発揮させる観点から、現像抑制剤を含めることができる。現像抑制剤の例としては以下のアルキレンオキサイド付加物がある。
[直鎖型アルキレンオキサイド付加物]
本発明で使用する直鎖型アルキレンオキサイド付加物の例として、以下の一般式(I)で示されるものがある。
R−O−(A)m−(B)n−H (I)
式(I)中、Rは水素原子炭素原子数1〜30のアルキル基アルケニル基、又は炭素原子数6〜48のアリール基を表し、A及びBは互いに異なる基であって、−CH2CH2O−又は−CH2CH(CH3)O−のいずれかを表し、m、nは0又は1〜50の整数を表し、但しmとnは同時に0ではない。

0016

上記式(I)中、Rで示されるアルキル基、アルケニル基は分岐していてもよく、アルキル基、アルケニル基、アリール基は置換基を有していてもよく、置換基として例えば炭素原子数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数6〜15のアリール基、炭素原子数7〜17のアラルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数2〜20のアルコキシ-カルボニル基、炭素原子数2〜15のアシル基などが挙げられる。
上記化合物において、AとBがともに存在するとき、ランダム状でもブロック状の共重合体でもよい。また、化合物中、mとnの合計は一般に2〜50、好ましくは2〜30、より好ましくは2〜20である。
上記化合物中、プロピレンオキシ基が存在するとき化合物の水溶解性許容できる範囲で存在するのが望ましい。

0017

式(I)で示される直鎖型アルキレンオキサイド付加物の更なる具体例として、次の(1)〜(3)で示されるものがある。
HO−(A)m−(B)n−H (1)
CpH2p+1−O−(A)m−(B)n−H (2)
(pは1〜30の整数を表す。)
CqH2q—1−O−(A)m−(B)n−H (3)
(qは2〜30の整数を表す。)

0018

(R01は水素原子、又は炭素原子数1〜20の分岐していてもよいアルキル基を表す。)

0019

(R01は水素原子、又は炭素原子数1〜20の分岐していてもよいアルキル基を表す。)

0020

(R01は水素原子、又は炭素原子数1〜20の分岐していてもよいアルキル基を表す。)
上記式(1)〜(3)においてA、B、n、mの定義は式(I)における定義と同義である。

0021

上記(1)〜(3)の式で示される化合物の中で、式(4)で示される化合物が好ましく使用され、その中でもR01が炭素原子数1〜10、好ましくは炭素原子数1〜4、より好ましくは炭素原子数1〜3のアルキル基を表すものである。

0022

直鎖型アルキレンオキサイド付加物の分子量としては、画像部に対する充分な溶解抑止力を発揮し、且つ非画像部に対して充分な現像性を発揮する点から、一般に50〜10000が適当である。該分子量は好ましくは100〜5000であり、500〜3500が最も好ましい。

0023

分岐型アルキレンオキサイド付加物
ここで分岐型アルキレンオキサイド付加物とは、その分子構造中に基(II):−(A)m−(B)n−H (II)
(式中、A及びBは互いに異なる基であって、−CH2CH2O−又は−CH2CH(CH3)O−のいずれかを表し、m、nは0又は1〜50の整数を表し、但しmとnは同時に0ではない。)を2以上有する化合物を意味する。但し、ここで分岐型アルキレンオキサイド付加物にはポリエチレングリコールポリプロピレングリコールエチレンオキサイドプロピレンオキサイド縮合物といったポリアルキレングリコールは含まれない。
上記化合物において、AとBがともに存在するとき、ランダム状でもブロック状の共重合体でもよい。また、式(II)においてmとnの合計は一般に2〜50、好ましくは2〜30、特に好ましくは2〜20である。

0024

本発明で使用する分岐型アルキレンオキサイド付加物の具体例として、
(1)基:−O−(A)m−(B)n−H(式中、A、B、m、nは、式(II)における定義と同義である。)を分子構造中に2以上有する化合物、及び
(2)分子構造中に窒素原子を含み、窒素原子に結合している基:−(A)m−(B)n−H(式中、A、B、m、nは、式(II)における定義と同義である。)を2以上有する化合物などが含まれる。前記(2)の化合物において、2以上の基:−(A)m−(B)n−Hが同一の窒素原子に結合していてもよいし、別個の窒素原子に結合していてもよい。
本発明で使用する分岐型アルキレンオキサイド付加物は、上記基(II)を分子構造中に2以上、具体的には2以上20以下、好ましくは10以下、より好ましくは8以下有する。
分岐型アルキレンオキサイド付加物におけるアルキレンオキサイドの総付加モル数は、2〜200モル/分子、好ましくは2〜100モル/分子、より好ましくは2〜50モル/分子である。
上記化合物中、プロピレンオキシ基が存在するとき化合物の水溶解性が許容できる範囲で存在するのが望ましい。

0025

本発明で使用する分岐型アルキレンオキサイド付加物の更なる具体例として、以下の式(III)、(IV)、(IV')で示される化合物がある。
下記式(III)で示される化合物

0026

0027

〔式(III)中、rは1〜10の整数を表し、R1、R2、R3はそれぞれ独立して水素原子又は下記式(II):
−(A)m−(B)n−H (II)
(式(II)中、A及びBは互いに異なる基であって、−CH2CH2O−又は−CH2CH(CH3)O−のいずれかを表し、m、nは0又は1〜50の整数を表し、但しmとnは同時に0ではない。)を表し、但しR1、R2、R3はのうち少なくとも2つは上記式(II)にて示される基を表す。〕
式(III)中、rは好ましくは1〜6、特に好ましくは1〜4の整数を表す。

0028

式(III)で示される分岐型アルキレンオキサイド付加物の例として、糖アルコール(例えばD,L-トレイット、D,L-アラビット、リビット、キシリット、D,L-ソルビット、D,L-マンニット、D,L-イジット、D,L-タリット、ズルシット、アロズルシットなど)のアルキレンオキサイド付加化合物、及びグリセリンのアルキレンオキサイド付加化合物などがある。これらの化合物は市場において一般に入手することができ、市販品として例えば商品ソルビトールEO(30)(日光ケミカルズ(株)製)などがある。
分岐型アルキレンオキサイド付加物のその他の具体例として、糖アルコールを縮合したジグリセリントリグリセリンテトラグリセリンペンタグリセリン及びヘキサグリセリンなどのポリグリセリンのアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。

0029

式(IV)、(IV′)で示される化合物

0030

0031

(式(IV)、(IV′)中、A及びBは互いに異なる基であって、−CH2CH2O−又は−CH2CH(CH3)O−のいずれかを表し、m、nは0又は1〜50の整数を表し、但しmとnは同時に0ではなく、m'、n'は0又は1〜50の整数を表し、但しm'、n'は同時に0ではなく、m"、n"は0又は1〜50の整数を表し、但しm"とn"は同時に0ではなく、m"'、n"'は0又は1〜50の整数を表し、但しm"'とn"'はは同時に0ではなく、式(IV′)中、aは2〜12の整数を表す。)

0032

式(IV)で示される化合物の例としてトリエタノールアミンEO付加物などが挙げられる。
式(IV′)で示される分岐型アルキレンオキサイド付加物の例として、エチレンジアミンEO付加物、エチレンジアミンEO/PO付加物、エチレンジアミンPO付加物、旭電化工業(株)製の商品名テトロニック商品カタログなどに記載されている化合物などを挙げることができる。
その他の分岐型アルキレンオキサイド付加物の例として、トリメチロールプロピルエーテルEO付加物、トリメチロールプロピルエーテルEO/PO付加物、トリメチロールプロピルエーテルPO付加物などがある。

0033

本発明で使用する分岐型アルキレンオキサイド付加物の分子量としては、画像部に対する充分な溶解抑止力を発揮し、且つ非画像部に対して充分な現像性を発揮する点から、一般に50〜10000が適当である。該分子量は好ましくは100〜5000であり、500〜3500が最も好ましい。

0034

本発明のアルカリ現像処理液において、上記の現像抑制剤は1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。アルカリ性現像処理液における現像抑制剤を含めるとき、その含有量は、一般に0.001〜10.0質量%、好ましくは0.01〜5.0質量%、特に好ましくは0.05〜1.0質量%である。
アルカリ現像処理液は、上記のとおり、ケイ酸アルカリ若しくは非還元糖と、塩基を含む現像液を用いるが、そのカチオン成分として従来よりLi+、Na+、K+、NH4+が用いられ、中でも、イオン半径の小さいカチオンを多く含有する系では、画像記録層への浸透性が高く現像性に優れる一方、画像部まで溶解して画像欠陥を生ずる。従って、アルカリ濃度を上げるには、ある程度の限度があり、画像部に欠陥を生ずることなく、且つ非画像部に画像記録層(残膜)が残存しないように完全に処理するためには、微妙な液性条件の設定が要求された。
しかし、前記カチオン成分として、そのイオン半径の大きいカチオンを用いることにより、画像記録層中への現像液の浸透性を抑制することができ、アルカリ濃度、即ち、現像性を低下させることなく、画像部の溶解抑止効果をも向上させることができる。
前記カチオン成分としては、上記アルカリ金属カチオン及びアンモニウムイオンのほか、他のカチオンも用いることができる。

0035

現像液中における、現像抑制剤濃度としては、0.001〜10重量%が好ましく、0.005〜1重量%がより好ましく、0.01〜0.5重量%が最も好ましい。本発明の製版方法に用いるアルカリ現像液補充液は、使用液を意味していて、該現像液補充液を調整する場合、前記現像抑制剤以外の有効成分、任意成分については、特に制限はなく,アルカリ現像処理液と同じ配合であってもよく、常法に従ってアルカリ濃度や混合比率(SiO2/M2O)等を調整したものであってもよいが、現像抑制剤の濃度が現像処理液に比較して高いことが必要であり、好ましくは1.1〜50倍量であるが、より好ましくは2〜25倍量であり、さらに好ましくは3〜15倍量である。前記現像抑制剤の濃度が、ベースとなるアルカリ現像処理液の濃度と同等又はそれ未満であると、未露光部の溶解抑制効果が劣化する。この現像抑制剤濃度が処理液の1.1倍以上となるとき、現像抑制剤濃度向上の効果が顕著となり、また、50倍を超えて濃度を上昇させても効果の向上は見られず、かえって露光部の現像性が劣化することがあるため、好ましくない。

0036

本発明の方法では、現像抑制剤濃度が高い補充液を用いることで、現像性のバランスを維持するための現像抑制剤が、不溶物や有効成分の溶出物の影響で機能が低下するのを補い、常に一定の機能を発現するようになしうるため、現像性能が良好で、画像部/非画像部のバランスのよい製版を長期間にわたり、安定して行うことができる。また、前記補充液として、現像抑制剤のみならず、前記したように現像用の現像液よりもアルカリ濃度を高くした成分の含有量をも増加させたアルカリ強度が高い水溶液を使用することもできる。但し、この場合、平版印刷版原版の耐アルカリ水溶液溶解性を考慮して、所望されない細線や網点などの微細な画像部に影響を与えない範囲を選択するべきである。補充はプレートを通した後、一定時間毎のいずれで行なっても良い。また、補充量は合計補充量を処理量で割った数字であり、20ml/m2〜500ml/m2の範囲が使用される。

0037

本発明のアルカリ現像処理液には、さらに現像性能を高める目的で、以下のような添加剤を加えることができる。
例えば特開昭58−75152号公報に記載のNaCl、KCl、KBrなどの中性塩、特開昭58−190952号公報に記載のEDTANTAなどのキレート剤、特開昭59−121336号公報に記載の[Co(NH3)6]Cl3、CoCl2・6H2Oなどの錯体、特開昭50−51324号公報に記載のアルキルナフタレンスルホン酸ソーダ、n−テトラデシル−N,N−ジヒドロキシ
チルベタインなどのアニオン又は両性界面活性剤、米国特許第4,374,920号明細書に記載のテトラメチルデシンジオールなどの非イオン性界面活性剤、特開昭55−95946号公報に記載のp−ジメチルアミノメチルポリスチレンメチルクロライド級化合物などのカチオニックポリマー、特開昭56−142528号公報に記載のビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドアクリル酸ソーダとの共重合体などの両性高分子電解質、特開昭57−192951号公報に記載の亜硫酸ソーダなどの還元性無機塩、特開昭58−59444号公報に記載の塩化リチウムなどの無機リチウム化合物、特開昭59−75255号公報に記載の有機Si、Tiなどを含む有機金属界面活性剤、特開昭59−84241号公報に記載の有機ホウ素化合物、EP101010号明細書に記載のテトラアルキルアンモニウムオキサイドなどの4級アンモニウム塩等が挙げられる。
アルカリ現像処理液及び補充液を用いて現像処理された平版印刷版は、水洗水や界面活性剤などを含有するリンス液アラビアガム澱粉誘導体を含む不感脂化液で後処理がなされる。この後処理には、これらの処理液を種々組み合わせて行うことができる。

0038

以下に、本発明の製版方法で使用する感熱性ポジ型平版印刷版について説明する。
〔感熱性ポジ型平版印刷版〕
本発明の製版方法に使用する感熱性ポジ型平版印刷版は、支持体上に赤外線吸収染料を必須成分として含み、さらに通常、アルカリ可溶性樹脂などを含有する画像記録層を設けたものである。
以下に感熱性ポジ型平版印刷版(平版印刷版原版とも称する。)について、詳しく説明する。先ず、その画像記録層の構成について説明する。

0039

[赤外線吸収染料]
本発明において、画像記録層に用いられる赤外線吸収染料は、赤外線を吸収し熱を発生する染料であれば特に制限はなく、赤外線吸収染料として知られる種々の染料を用いることができる。
赤外線吸収染料としては、市販の染料及び文献(例えば「染料便覧有機合成化学協会編集、昭和45年刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、キノンイミン染料、メチン染料シアニン染料などの染料が挙げられる。本発明において、これらの染料のうち赤外光、もしくは近赤外光を吸収するものが、赤外光もしくは近赤外光を発光するレーザーでの利用に適する点で特に好ましい。
そのような赤外光、もしくは近赤外光を吸収する染料としては例えば特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭59−202829号、特開昭60−78787号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−59240号、特開昭60−63744号公報等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号公報等に記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。

0040

また、染料として米国特許5,156,938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特許3,881,924号記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同58−220143号、同59−41363号、同59−84248号、同59−84249号、同59−146063号、同59−146061号公報に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59−216146号公報記載のシアニン染料、米国特許第4,283,475号に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13514号、同5−19702号広報に開示されているピリリウム化合物等が、市販品としては、エポリン社製のEpolight III−178、Epolight III−130、Epolight III−125等が特に好ましく用いられる。
画像記録層に用いられる赤外線吸収染料で特に好ましいものとして米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている赤外線吸収染料を挙げることができる。該色素アルカリ化溶性樹脂と非常に強い相互作用を示し、画像記録層の未露光部耐アルカル現像性において優れる。

0041

画像記録層の赤外線吸収染料の添加量は画像記録層の質量に対し、感度及び画像記録層の均一性の観点から、0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜50質量%、特に好ましくは0.1〜30質量%である。
以下に赤外線吸収染料の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0042

0043

[アルカリ可溶性樹脂]
画像記録層に使用されるアルカリ可溶性樹脂は、水不溶性且つアルカリ水可溶性の樹脂(以下、適宜、アルカリ可溶性高分子と称する)であって、高分子中の主鎖および/または側鎖に酸性基を含有する単独重合体、これらの共重合体またはこれらの混合物包含する。したがって、平版印刷版原版の画像記録層は、アルカリ性現像液に接触すると溶解する特性を有するものである。
画像記録層に使用されるアルカリ可溶性高分子は、従来公知のものであれば特に制限はないが、(1)フェノール性水酸基、(2)スルホンアミド基、(3)活性イミド基のいずれかの官能基を分子中に有する高分子化合物であることが好ましい。例えば以下のものが例示されるが、これらに限定されるものではない。

0044

(1)フェノール性水酸基を有する高分子化合物としては、例えば、フェノールホルムアルデヒド樹脂m−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、m-/p−混合クレゾールホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール(m-,p−,又はm−/p−混合のいずれでもよい)混合ホルムアルデヒド樹脂等のノボラック樹脂ピロガロールアセトン樹脂が挙げられる。フェノール性水酸基を有する高分子化合物としてはこの他に、側鎖にフェノール性水酸基を有する高分子化合物を用いることが好ましい。側鎖にフェノール性水酸基を有する高分子化合物としては、フェノール性水酸基と重合可能不飽和結合をそれぞれ1つ以上有する低分子化合物からなる重合性モノマー単独重合、或いは該モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物が挙げられる。

0045

フェノール性水酸基を有する重合性モノマーとしては、フェノール性水酸基有するアクリルアミドメタクリルアミドアクリル酸エステルメタクリル酸エステル、又はヒドキシスチレン等が挙げられる。具体的にはN−(2−ヒドキシフェニル)アクリルアミド、N−(3−ヒドキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドキシフェニル)アクリルアミド、N−(2−ヒドキシフェニル)メタクリルアミド、N−(3−ヒドキシフェニル)メタクリルアミド、N−(4−ヒドキシフェニル)メタクリルアミド、o−ヒドキシフェニルアクリレート、m−ヒドキシフェニルアクリレート、p−ヒドキシフェニルアクリレート、o−ヒドキシフェニルメタクリレート、m−ヒドキシフェニルメタクリレート、p−ヒドキシフェニルメタクリレート、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2−(2−ヒドロキシフェニルエチルアクリレート、2−(3−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2−(2−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート、2−(3−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート、2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート等を好適に使用することができる。かかるフェノール性水酸基を有する樹脂は、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。更に、米国特許4,123,279号明細書に記載されているように、t−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂のような、炭素数3〜8のアルキル基を置換基として有するフェノールとホルムアルデヒドとの共重合体を併用してもよい。

0046

(2)スルホンアミド基を有するアルカリ可溶性高分子化合物としては、スルホンアミド基を有する重合性モノマーを単独重合、或いは該モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物が挙げられる。スルホンアミド基を有する重合性モノマーとしては、1分子中に、窒素原子上に少なくとも1つの水素原子が結合したスルホンアミド基−NH−SO2−と、重合可能な不飽和結合をそれぞれ1つ以上有する低分子化合物からなる重合性モノマーが挙げられる。その中でも、アクリロイル基アリル基、又はビニロキシ基と、置換或いはモノ置換アミスルホニル基又は置換スルホニルイミノ基とを有する低分子化合物が好ましい。

0047

(3)活性イミド基を有するアルカリ可溶性高分子化合物は、活性イミド基を分子内に有するものが好ましく、この高分子化合物としては、1分子中に活性イミド基と重合可能な不飽和結合をそれぞれ1つ以上有する低分子化合物からなる重合性モノマーを単独重合、或いは該モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物が挙げられる。
このような化合物としては、具体的には、N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミド、N−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド等を好適に使用することができる。

0048

更に、アルカリ可溶性高分子化合物としては、前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、及び活性イミド基を有する重合性モノマーのうち2種類以上を重合させた高分子化合物、或いはこれら2種類以上の重合性モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物を使用することが好ましい。フェノール性水酸機を有する重合性モノマーに、スルホンアミド基を有する重合性モノマー及び/又は活性イミド基を有する重合性モノマーを共重合させる場合には、これら成分の配合重合比(質量比)は50:50から5:95の範囲にあることが好ましく、40:60から10:90の範囲にあることが特に好ましい。

0049

アルカリ可溶性高分子が前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、又は活性イミド基を有する重合性モノマーと、他の重合性モノマーとの共重合体である場合には、アルカリ可溶性が充分となり現像ラチチュード向上効果が充分に達成されるように、アルカリ可溶
性を付与するモノマーは10モル%以上含むことが好ましく、20モル%以上含むものがより好ましい。

0050

前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、又は活性イミド基を有する重合性モノマーと共重合させるモノマー成分としては、下記(m1)〜(m12)に挙げる化合物を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
(m1)2−ヒドキシエチルアクリレート又は2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の脂肪族水酸機を有するアクリル酸エステル類、及びメタクリル酸エステル類
(m2)アクリル酸メチルアクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸—2−クロロエチルグリシジルアクリレート、等のアルキルアクリレート
(m3)メタクリル酸メチルメタクリル酸エチルメタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシルメタクリル酸シクロヘキシルメタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、等のアルキルメタクリレート
(m4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチルーN—フェニルアクリルアミド等のアクリルアミド若しくはメタクリルアミド。

0051

(m5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類
(m6)ビニルアセテートビニルクロロアセテート、ビニルブチレート安息香酸ビニル等のビニルエステル類
(m7)スチレン、α—メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン類
(m8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類
(m9)エチレンプロピレンイソブチレンブタジエンイソプレン等のオレフィン類
(m10)N−ビニルピロリドンアクリルニトリルメタクリロニトリル等。
(m11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド
(m12)アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸イタコン酸等の不飽和カルボン酸

0052

アルカリ可溶性高分子化合物としては、赤外線レーザー等による露光での画像形成性に優れる点で、フェノール性水酸基を有することが好ましく、例えば、フェノールホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、m-/p-混合クレゾールホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール(m-,p-,又はm-/p-混合いずれでもよい)混合ホルムアルデヒド樹脂等のノボラック樹脂やピロガロールアセトン樹脂が好ましく挙げられる。
また、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性高分子化合物としては、更に、米国特許第4,123,279号明細書に記載されているように、t−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂のような、炭素数3〜8のアルキル基を置換基として有するフェノールとホルムアルデヒドとの縮重合体が挙げられる。
アルカリ可溶性高分子化合物の共重合の方法としては、従来知られている、グラフト共重合ブロック共重合ランダム共重合法等を用いることができる。

0053

本発明においてアルカリ可溶性高分子が、前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、又は活性イミド基を有する重合性モノマーの単独重合体或いは共重合体の場合、重量平均分子量が2,000以上、数平均分子量が500以上のものが好ましい。更に好ましくは、重量平均分量が5,000〜300,000で、数平均分子量が800〜250,000であり、分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が1.1〜10のものである。
また、本発明においてアルカリ可溶性高分子がフェノールホルムアルデヒド樹脂、クレゾールアルデヒド樹脂等の樹脂である場合には、重量平均分子量が500〜20.000であり、数平均分子量が200〜10,000のものが好ましい。
これらアルカリ可溶性高分子化合物は、それぞれ1種類或いは2種類以上を組み合わせて使用してよく、前記画像形成層全固形分中、30〜99質量%、好ましくは40〜95質量%、特に好ましくは50〜90質量%の添加量で用いられる。画像形成層耐久性と感度の両面から上記の含有量の範囲が適当である。

0054

画像形成層にはまた、カルボキシル基を有するアルカリ可溶性高分子化合物(以下(B1)成分ということもある。)を含ませてもよい。
(B1)成分の高分子化合物としては、カルボキシル基を有するアルカリ可溶性高分子化合物であれば何れでもよいが、下記で定義される高分子化合物(b1−1)、(b1−2)が好ましい。
(b1−1)下記一般式(i)で表される重合性モノマー単位を有するアルカリ可溶性高分子化合物(以下、高分子化合物(b1−1)ともいう)

0055

0056

(式中、Xmは単結合又は2価の連結基を、Yは水素又はカルボキシル基を、Zは水素、アルキル基又はカルボキシル基を表す。)
一般式(i)で表される重合性モノマー単位を構成するモノマーとして、カルボキシル基と、重合可能な不飽和基を分子内にそれぞれ1以上有する重合性モノマーがある。
そのような重合性モノマーの具体例として、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等のα、β−不飽和カルボン酸類を挙げることができる。

0057

上記カルボキシル基を有する重合性モノマーと共重合させるモノマーとしては、例えば下記(1)〜(11)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(1)2−ヒドロキエチルアクリレート又は2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類。
(2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、N−ジメチルアミノエチルアクリレート等のアルキルアクリレート。
(3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート等のアルキルメタクリレート。

0058

(4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド等のアクリルアミド又はメタクリルアミド。
(5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類。
(6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン類。

0059

(8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類。
(9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(10)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジンアクリロニトリル、メタクリロニトリル等。
(11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。

0060

また、下記一般式(ii)のモノマーも好ましく用いられる。

0061

0062

式中、XはO、S、又はN−R12を表す。R10〜R12は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。m、n、oは、各々独立に、2から5の整数を表し、CmH2m、CnH2n、CoH2oは、各々、直鎖でも分岐構造でもよい。p、q、rは各々独立に、0から3,000の整数を表し、p+q+r≧2である。

0063

R10〜R12におけるアルキル基としては、炭素原子数1〜12のものが好ましく、具体的には、メチル基エチル基、n−プロピル基イソプロピル基などが挙げられる。p、q、rは好ましくは0から500の整数を表し、更に好ましくは0から100の整数を表す。
上記一般式(ii)で表される繰り返し単位に相当するモノマーの例を以下に挙げるが、この限りではない。

0064

0065

0066

上記一般式(ii)で表される繰り返し単位は、市販のヒドロキシポリオキシアルキレン)材料、例えば商品名プルロニック(Pluronic(旭電化工業(株)製)、アデカポリエーテル(旭電化工業(株)製)、カルボワックス(Carbowax(グリコ・プロダクス))、トリトン(Toriton(ロームアンドハース(Rohm and Haas製)、およびP.E.G(第一工業製薬(株)製)として販売されているものを公知の方法でアクリル酸、メタクリル酸、アクリルクロリドメタクリルクロリド又は無水アクリル酸等と反応させることによって製造できる。
別に、公知の方法で製造したポリ(オキシアルキレン)ジアクリレート等を用いることもできる。

0067

市販品のモノマーとしては、日本油脂株式会社製の水酸基末端ポリアルキレングリコールモノメタアクリレートとしてブレンマーPE-90、ブレンマーPE-200、ブレンマーPE-350、ブレンマーAE-90、ブレンマーAE-200、ブレンマーAE-400、ブレンマーPP-1000、ブレンマーPP-500、ブレンマーPP-800、ブレンマーAP-150、ブレンマーAP-400、ブレンマーAP-550、ブレンマーAP-800、ブレンマー50PEP-300、ブレンマー70PEP-350B、ブレンマーAEPシリーズ、ブレンマー55PET−400、ブレンマー30PET-800、ブレンマー55PET-800、ブレンマーAETシリーズ、ブレンマー30PPT-800、ブレンマー50PPT-800、ブレンマー70PPT-800、ブレンマーAPTシリーズ、ブレンマー10PPB-500B、ブレンマー10APB-500Bなどが挙げられる。同様に日本油脂株式会社製のアルキル末端ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートとしてブレンマーPME-100、ブレンマーPME-200、ブレンマーPME-400、ブレンマーPME-1000、ブレンマーPME-4000、ブレンマーAME-400、ブレンマー50POEP-800B、ブレンマー50AOEP-800B、ブレンマーPLE-200、ブレンマーALE-200、ブレンマーALE-800、ブレンマーPSE-400、ブレンマーPSE-1300、ブレンマーASEPシリーズ、ブレンマーPKEPシリーズ、ブレンマーAKEPシリーズ、ブレンマーANE-300、ブレンマーANE-1300、ブレンマーPNEPシリーズ、ブレンマーPNPEシリーズ、ブレンマー43ANEP-500、ブレンマー70ANEP-550など、また共栄社化学株式会社製ライトエステルMC、ライトエステル130MA、ライトエステル041MA、ライトアクリレートBO-A、ライトアクリレートEC-A、ライトアクリレートMTG-A、ライトアクリレート130A、ライトアクリレートDPM-A、ライトアクリレートP-200A、ライトアクリレートNP-4EA、ライトアクリレートNP-8EAなどが挙げられる。

0068

高分子化合物(b1−1)におけるカルボキシル基と、重合可能な不飽和基とを分子内にそれぞれ1以上有する重合性モノマー成分を有する最小構成単位は、特に1種類のみである必要はなく、同一の酸性基を有する最小構成単位を2種以上、または異なる酸性基を有する最小構成単位を2種以上共重合させたものを用いることもできる。
共重合の方法としては、従来知られているグラフト共重合、ブロック共重合、ランダム共重合法などを用いることができる。

0069

(b1−2)カルボキシル基を有する下記一般式(iii)、(iv)または(v)で表されるジオール化合物と下記一般式(viii)で表されるジイソシアネート化合物との反応生成物基本骨格とするカルボキシル基を有するアルカリ可溶性高分子化合物(以下、高分子化合物(b1−2)ともいう。)

0070

0071

R13は水素原子、置換基(例えばアルキル、アリール、アルコキシ、エステルウレタンアミドウレイドハロゲノの各基が好ましい。)を有していてもよいアルキル、アルケニルアラルキル、アリール、アルコキシ、アリーロキシ基を示し、好ましくは水素原子、炭素原子数1〜8個のアルキル基もしくは炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数6〜15個のアリール基を示す。
R14、R15、R16はそれぞれ同一でも相異していてもよい、単結合、置換基(例えばアルキル、アルケニル、アラルキル、アリール、アルコキシ及びハロゲノの各基が好ましい。)を有していてもよい二価の脂肪族又は芳香族炭化水素を示す。好ましくは炭素原子数1〜20のアルキレン基、炭素原子数6〜15のアリーレン基、更に好ましくは炭素原子数1〜8個のアルキレン基を示す。
また、必要に応じ、R14、R15、R16中にイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばエステル基ウレタン基アミド基ウレイド基炭素−炭素不飽和結合を有していてもよい。なお、R13、R14、R15、R16のうちの2又は3個で環を構成してもよい。
Arは置換基を有していてもよい三価の芳香族炭化水素を示し、好ましくは炭素原子数6〜15個の芳香族基を示す。

0072

OCN−R18−NCO (viii)
式中、R18は置換基(例えばアルキル、アルケニル、アラルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲノの各基が好ましい。)を有していてもよい二価の脂肪族又は芳香族炭化水素を示す。必要に応じ、R18中にイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばエステル、ウレタン、アミド、ウレイド基、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよい。

0073

一般式(iii)、(iv)又は(v)で示されるカルボキシル基を有するジオール化合物としては具体的には以下に示すものが含まれる。
即ち、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,2−ビスヒドロキシメチルプロピオン酸、2,2−ビス(2−ヒドロキシエチル)プロピオン酸、2,2−ビス(3−ヒドロキシプロピル)プロピオン酸、ビス(ヒドロキシメチル)酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸酒石酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−カルボキシプロピオンアミドなどが挙げられる。

0074

該(b1−2)のカルボキシル基を有するアルカリ可溶性高分子化合物は、下記一般式(vi)又は(vii)で表されるジオールを組み合わせた反応生成物であると好ましい。

0075

0076

式中、R17はそれぞれ水素原子又は炭素原子数1〜8のアルキル基を示し、nは2以上の整数を示す。R17における炭素原子数1〜8のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基などが挙げられる。
以下に、上記一般式(vi)又は(vii)で表されるジオールの具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0077

(vi)の具体例
HO-(-CH2CH2O-)3-H
HO-(-CH2CH2O-)4-H
HO-(-CH2CH2O-)5-H
HO-(-CH2CH2O-)6-H
HO-(-CH2CH2O-)7-H
HO-(-CH2CH2O-)8-H
HO-(-CH2CH2O-)10-H
HO-(-CH2CH2O-)12-H
ポリエチレングリコール(平均分子量1000)
ポリエチレングリコール(平均分子量2000)
ポリエチレングリコール(平均分子量4000)
HO-(-CH2CH(CH3)O-)3-H
HO-(-CH2CH(CH3)O-)4-H
HO-(-CH2CH(CH3)O-)6-H
ポリプロピレングリコール(平均分子量1000)
ポリプロピレングリコール(平均分子量2000)
ポリプロピレングリコール(平均分子量4000)

0078

(vii)の具体例
HO-(-CH2CH2CH2O-)3-H
HO-(-CH2CH2CH2O-)4-H
HO-(-CH2CH2CH2O-)8-H
HO-(-CH2CH2CH(CH3)O-)12-H

0079

一般式(viii)で示されるジイソシアネート化合物として、具体的には以下に示すものが含まれる。
すなわち、2,4−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートの二量体、2,6−トリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネートなどの如き芳香族ジイソシアネート化合物ヘキサメチレンジイソシアネートトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネートなどの如き脂肪族ジイソシアネート化合物、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビスシクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4(又は2,6)−ジイソシアネート、1,3−(イソシアネートメチルシクロヘキサンなどの如き脂肪族ジイソシアネート化合物;1,3−ブチレングリコール1モルとトリレンジイソシアネート2モルとの付加体などの如きジオールとジイソシアネートとの反応物であるジイソシアネート化合物などが挙げられる。

0080

高分子化合物(b1−2)の合成に使用するジイソシアネート及びジオール化合物のモル比は好ましくは0.8:1〜1.2〜1であり、ポリマー末端にイソシアネート基が残存した場合、アルコール類又はアミン類等で処理することにより、最終的にイソシアネート基が残存しない形で合成される。

0081

(B1)成分として、上記の高分子化合物(b1−1)及び(b1−2)から1種単独を使用してもよいし、また2種以上を併用してもよい。
(B1)成分中に含有されるカルボキシル基を有する繰り返し単位の含有量は、該(B1)成分の各単量体の総量に基づいて2モル%以上であり、好ましくは2〜70モル%であり、より好ましくは5〜60モル%の範囲である。
(B1)成分の好ましい重量平均分子量は、3000〜300,000が好ましく、6,000〜100,000がより好ましい。

0082

さらに、(B1)成分の好ましい添加量は、画像記録層の全固形分質量に対して0.005〜80質量%の範囲であり、好ましくは0.01〜50質量%の範囲であり、更に好ましくは1〜20質量%の範囲である。

0083

[添加剤]
前記の画像記録層を形成するにあたっては、上記の成分の他、本発明の効果を損なわない限りにおいて、更に必要に応じて、種々の添加剤を添加することができる。
-溶解性阻害化合物-
平版印刷版原版には、そのインヒビション(溶解性阻害)を高める目的で、該画像記録層に、種々のインヒビターを含有させることができる。
該インヒビターとしては特に限定されないが、4級アンモニウム塩、ポリエチレングリコール系化合物等が挙げられる。

0084

4級アンモニウム塩としては、特に限定されないが、テトラアルキルアンモニウム塩トリアルキルアリールアンモニウム塩ジアルキルジアリールアンモニウム塩、アルキルトリアリールアンモニウム塩、テトラアリールアンモニウム塩、環状アンモニウム塩二環状アンモニウム塩が挙げられる。
具体的には、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラペンチルアンモニウムブロミド、テトラヘキシルアンモニウムブロミド、テトラオクチルアンモニウムブロミド、テトララウリルアンモニウムブロミド、テトラフェニルアンモニウムブロミド、テトラナフチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムヨージド、テトラステアリルアンモニウムブロミド、ラウリルトリメチルアンモニウムブロミド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロミド、ベヘニルトリメチルアンモニウムブロミド、ラウリルトリエチルアンモニウムブロミド、フェニルトリメチルアンモニウムブロミド、3−トリフルオロメチルフェニルトリメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミド、ジベンジルジメチルアンモニウムブロミド、ジステアリルジメチルアンモニウムブロミド、トリステアリルメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド、ヒドロキシフェニルトリメチルアンモニウムブロミド、N−メチルピリジニウムブロミド等が挙げられる。特に特願2001−226297号、特願2001−370059号、特願2001−398047号明細書記載の4級アンモニウム塩が好ましい。

0085

4級アンモニウム塩の添加量は、画像記録層の全固形分量に対して固形分で0.1〜50質量%であることが好ましく、さらには、1〜30質量%であることがより好ましい。上記含有量の範囲は、溶解性阻害効果を充分に発揮させ、且つバインダー製膜性を悪化させない点で適当である。

0086

ポリエチレングリコール系化合物としては、特に限定されないが、下記構造のものが挙げられる。

0087

R1−{−O−(R3—O−)m−R−}n
(R1は多価アルコール残基又は多価フェノール残基、R2は水素原子、炭素原子数1〜25の置換基を有しても良いアルキル基、アルケニル基、アルキニル基アルキロイル基、アリール基又はアリーロイル基、R3は置換基を有しても良いアルキレン残基を示す。mは平均で10以上、nは1以上4以下の整数である。)

0088

上記構造のポリエチレングリコール系化合物の例としては、ポリエチレングリコール類、ポリプロピレングリコール類、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル類、ポリエチレングリコールアリールエーテル類、ポリプロピレングリコールアリールエーテル類、ポリエチレングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリプロピレングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリエチレングリコールグリセリンエステル、ポリプロピレングリコールグリセリンエステル類ポリエチレンソルビトールエステル類、ポリプロピレングリコールソルビトールエステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル類ポリエチレングリコール化エチレンジアミン類、ポリプロピレングリコール化エチレンジアミン類、ポリエチレングリコール化ジエチレントリアミン類、ポリプロピレングリコール化ジエチレントリアミン類が挙げられる。

0089

これらの具体例を示すと、ポリエチレングリコール1000、ポリエチレングリコール2000、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール10000、ポリエチレングリコール20000、ポリエチレングリコール5000、ポリエチレングリコール100000、ポリエチレングリコール200000、ポリエチレングリコール500000、ポリプロピレングリコール1500、ポリプロピレングリコール3000、ポリプロピレングリコール4000、ポリエチレングリコールメチルエーテル、ポリエチレングリコールエチルエーテル、ポリエチレングリコールフェニルエーテルポリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジエチルエーテル、ポリエチレングリコールジフェニルエーテル、ポリエチレングリコールラウリルエーテル、ポリエチレングリコールジラウリルエーテル、ポリエチレングリコールノニルエーテル、ポリエチレングリコールセチルエーテル、ポリエチレングリコールステアリルエーテル、ポリエチレングリコールジステアリルエーテル、ポリエチレングリコールベヘニルエーテル、ポリエチレングリコールジベヘニルエーテル、ポリプロピレングリコールメチルエーテル、ポリプロピレングリコールエチルエーテル、ポリプロピレングリコールフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールジメチルエーテル、ポリプロピレングリコールジエチルエーテル、ポリプロピレングリコールジフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールラウリルエーテル、ポリプロピレングリコールジラウリルエーテル、ポリプロピレングリコールノニルエーテル、ポリエチレングリコールアセチルエステル、ポリエチレングリコールジアセチルエステル、ポリエチレングリコール安息香酸エステル、ポリエチレングリコールラウリルエステル、ポリエチレングリコールジラウリルエステル、ポリエチレングリコールノニル酸エステル、ポリエチレングリコールセチル酸エステル、ポリエチレングリコールステアロイルエステル、ポリエチレングリコールジステアロイルエステル、ポリエチレングリコールベヘン酸エステル、ポリエチレングリコールジベヘン酸エステル、ポリプロピレングリコールアセチルエステル、ポリプロピレングリコールジアセチルエステル、ポリプロピレングリコール安息香酸エステル、ポリプロピレングリコールジ安息香酸エステル、ポリプロピレングリコールラウリル酸エステル、ポリプロピレングリコールジラウリル酸エステル、ポリプロピレングリコールノニル酸エステル、ポリエチレングリコールグリセリンエーテル、ポリプロピレングリコールグリセリンエーテル、ポリエチレングリコールソルビトールエーテル、ポリプロピレングリコールソルビトールエーテル、ポリエチレングリコール化エチレンジアミン、ポリプロピレングリコール化エチレンジアミン、ポリエチレングリコール化ジエチレントリアミン、ポリプロピレングリコール化ジエチレントリアミン、ポリエチレングリコール化ペンタメチレンヘキサミンが挙げられる。

0090

ポリエチレングリコール系化合物の添加量は、充分な溶解性阻害効果を発揮し、かつ画像形成性を良好に保つ観点から、画像記録層の全固形分量に対して固形分で0.1〜50質量%であることが適当であり、1〜30質量%であることがより好ましい。

0091

また、上記インヒビション(溶解性阻害)改善の施策を行った場合、感度の低下が生じるが、この場合、ラクトン化合物添加物することが有効である。このラクトン化合物は、露光部に現像液が浸透した際、現像液とラクトン化合物が反応し、新たにカルボン酸化合物が発生し、露光部の溶解に寄与して感度が向上するものと考えられる。
ラクトン化合物としては、特に限定されないが、下記一般式(L−I)及び一般式(L−II)で表される化合物が挙げられる。

0092

0093

0094

一般式(L−I)及び一般式(L−II)において、X1、X2、X3及びX4は、環の構成原子又は原子団であって、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に置換基を有してもよく、かつ一般式(L−I)におけるX1、X2及びX3の少なくとも一つ及び一般式(L−II)におけるX1、X2、X3及びX4の少なくとも一つは、電子吸引性置換基又は電子吸引性基で置換された置換基を有する。
X1、X2、X3及びX4で表される環の構成原子又は原子団は、環を形成するための二つの単結合を有する非金属原子又は該非金属原子を含む原子団である。
好ましい非金属原子又は非金属原子団は、メチレン基スルフィニル基、カルボニル基、チオカルボニル基、スルホニル基、硫黄原子酸素原子及びセレニウム原子から選ばれる原子又は原子団であって、より好ましくは、メチレン基、カルボニル基及びスルホニル基から選ばれる原子団である。

0095

一般式(L−I)におけるX1、X2及びX3の少なくとも一つ又は一般式(L−II)におけるX1、X2、X3及びX4の少なくとも一つは、電子吸引性基を有する。本明細書において電子吸引性置換基は、ハメット置換基定数σpが正の価を取る基を指す。ハメットの置換基定数に関しては、Journal of Medicinal Chemistry, 1973, Vol.16,No.11,1207-1216等を参考にすることができる。ハメットの置換基定数σpが正の価を取る電子吸引性基としては、例えばハロゲン原子(フッ素原子(σp値:0.06)、塩素原子(σp値:0.23)、臭素原子(σp値:0.23)、ヨウ素原子(σp値:0.18))、トリハロアルキル基(トリブロモメチル(σp値:0.29)、トリクロロメチル(σp値:0.33)、トリフルオロメチル(σp値:0.54))、シアノ基(σp値:0.66)、ニトロ基(σp値:0.78)、脂肪族・アリールもしくは複素環スルホニル基(例えば、メタンスルホニル(σp値:0.72))、脂肪族・アリールもしくは複素環アシル基(例えば、アセチル(σp値:0.50)、ベンゾイル(σp値:0.43))、アルキニル基(例えば、C≡CH(σp値:0.23))、脂肪族・アリールもしくは複素環オキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル(σp値:0.45)、フェノキシカルボニル(σp値:0.44))、カルバモイル基(σp値:0.36)、スルファモイル基(σp値:0.57)、スルホキシド基ヘテロ環基オキソ基ホスホリル基等が挙げられる。

0096

好ましい電子吸引性基は、アミド基、アゾ基、ニトロ基、炭素数1〜5のフルオロアルキル基ニトリル基、炭素数1〜5のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜5のアシル基、炭素数1〜9のアルキルスルホニル基、炭素数6〜9のアリールスルホニル基、炭素数1〜9のアルキルスルフィニル基、炭素数6〜9のアリールスルフィニル基、炭素数6〜9のアリールカルボニル基、チオカルボニル基、炭素数1〜9の含フッ素アルキル基、炭素数6〜9の含フッ素アリール基、炭素数3〜9の含フッ素アリル基、オキソ基及びハロゲン元素から選ばれる基である。
より好ましくは、ニトロ基、炭素数1〜5のフルオロアルキル基、ニトリル基、炭素数1〜5のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜5のアシル基、炭素数6〜9のアリールスルホニル基、炭素数6〜9のアリールカルボニル基、オキソ基及びハロゲン元素から選ばれる基である。
以下に、一般式(L−I)及びは一般式(L−II)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。

0097

0098

0099

一般式(L−I)及び一般式(L−II)で表される化合物の添加量は、画像記録層の全固形分量に対して固形分で0.1〜50質量%が好ましく、さらには、1〜30質量%がより好ましい。なお、この化合物は現像液と反応するため、選択的に現像液を接触することが望まれる。
このラクトン化合物は、いずれか一種を用いても、併用してもよい。また2種類以上の一般式(L−I)の化合物、又は2種類以上の一般式(L−II)の化合物を合計添加量が上記範囲内で任意の比率で併用してもよい。

0100

また、オニウム塩、o−キノンジアジド化合物芳香族スルホン化合物芳香族スルホン酸エステル化合物等の熱分解性であり、分解しない状態ではアルカリ水可溶性高分子化合物の溶解性を実質的に低下させる物質を併用することは、画像部の現像液への溶解阻止性の向上を図る点では、好ましい。オニウム塩としてはジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩ヨードニウム塩スルホニウム塩セレノニウム塩、アルソニウム塩等を挙げることができる。

0101

本発明において用いられるオニウム塩として、好適なものとしては、例えば S. I. Schlesinger, Photogr. Sci. Eng., 18, 387(1974) 、T. S. Balet al, Polymer, 21, 423(1980) 、特開平5−158230号公報に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055 号、同4,069,056 号、特開平3-140140号の明細書に記載のアンモニウム塩、D. C. Necker et al, Macromolecules, 17, 2468(1984)、C. S. Wen et al, Teh, Proc. Conf.Rad. Curing ASIA, p478 Tokyo, Oct (1988)、米国特許第4,069,055 号、同4,069,056 号に記載のホスホニウム塩、J. V.Crivello et al,Macromorecules, 10(6), 1307 (1977)、Chem. & Eng. News, Nov. 28, p31 (1988)、欧州特許第104,143 号、米国特許第339,049 号、同第410,201 号、特開平2-150848号、特開平2-296514号に記載のヨードニウム塩、J. V.Crivello et al, Polymer J. 17, 73 (1985)、J. V. Crivelloet al. J. Org.Chem., 43, 3055 (1978)、W. R. Watt et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem.Ed., 22, 1789 (1984) 、J. V. Crivello et al, Polymer Bull., 14, 279 (1985) 、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 14(5) ,1141(1981)、J. V. Crivello et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed.,17, 2877 (1979) 、欧州特許第370,693 号、同233,567 号、同297,443 号、同297,442 号、米国特許第4,933,377 号、同3,902,114 号、同410,201 号、同339,049 号、同4,760,013 号、同4,734,444 号、同2,833,827 号、独国特許第2,904,626 号、同3,604,580 号、同3,604,581 号に記載のスルホニウム塩、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 10(6), 1307 (1977)、J. V. Crivello et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem.Ed., 17, 1047 (1979) に記載のセレノニウム塩、C. S. Wen et al, Teh,Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p478 Tokyo, Oct (1988)に記載のアルソニウム塩等があげられる。
オニウム塩のなかでも、ジアゾニウム塩が特に好ましい。また、特に好適なジアゾニウム塩としては特開平5−158230号公報記載のものが挙げられる。

0102

オニウム塩の対イオンとしては、四フッ化ホウ酸、六フッ化リン酸、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸、5−ニトロ−o−トルエンスルホン酸、5−スルホサリチル酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン酸、3−クロロベンゼンスルホン酸、3−ブロモベンゼンスルホン酸、2−フルオロカプリルナフタレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸1−ナフトール−5−スルホン酸、2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイル−ベンゼンスルホン酸、及びパラトルエンスルホン酸等を挙げることができる。これらの中でも特に六フッ化リン酸、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸や2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸のごときアルキル芳香族スルホン酸が好適である。

0103

好適なキノンジアジド類としてはo−キノンジアジド化合物を挙げることができる。本発明に用いられるo−キノンジアジド化合物は、少なくとも1個のo−キノンジアジド基を有する化合物で、熱分解によりアルカリ可溶性を増すものであり、種々の構造の化合物を用いることができる。つまり、o−キノンジアジドは熱分解により結着剤の溶解抑制を失うことと、o−キノンジアジド自身がアルカリ可溶性の物質に変化することの両方の効果により感材系の溶解性を助ける。本発明に用いられるo−キノンジアジド化合物としては、例えば、J.コーサー著「ライト−センシティブ・システムズ」(John Wiley & Sons. Inc.)第339〜352頁に記載の化合物が使用できるが、特に種々の芳香族ポリヒドロキシ化合物あるいは芳香族アミノ化合物と反応させたo−キノンジアジドのスルホン酸エステル又はスルホン酸アミドが好適である。また、特公昭43−28403号公報に記載されているようなベンゾキノン(1,2)−ジアジドスルホン酸クロライド又はナフトキノン−(1、2)−ジアジド−5−スルホン酸クロライドとピロガロール-アセトン樹脂とのエステル、米国特許第3,046,120 号及び同第3,188,210 号に記載されているベンゾキノン−(1,2−ジアジドスルホン酸クロライド又はナフトキノン−(1,2)−ジアジド−5スルホン酸クロライドとフェノール-ホルムアルデヒド樹脂とのエステルも好適に使用される。

0104

さらにナフトキノン−(1,2)−ジアジド−4−スルホン酸クロライドとフェノールホルムアルデヒド樹脂あるいはクレゾール−ホルムアルデヒド樹脂とのエステル、ナフトキノン−(1,2)−ジアジド−4−スルホン酸クロライドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステルも同様に好適に使用される。その他の有用なo−キノンジアジド化合物としては、数多くの特許に報告され知られている。例えば特開昭47−5303号、特開昭48−63802 号、特開昭48−63803 号、特開昭48-96575 号、特開昭49-38701 号、特開昭48-13354 号、特公昭41-11222号、特公昭45-9610号、特公昭49-17481 号、米国特許第2,797,213 号、同第3,454,400 号、同第3,544,323 号、同第3,573,917 号、同第3,674,495 号、同第3,785,825 号、英国特許第1,227,602 号、同第1,251,345 号、同第1,267,005 号、同第1,329,888 号、同第1,330,932 号、ドイツ特許第854,890 号などの各明細書中に記載されているものをあげることができる。

0105

o−キノンジアジド化合物の添加量は好ましくは、画像記録層中の全固形分に対し、1〜50質量%、更に好ましくは5〜30質量%、特に好ましくは10〜30質量%の範囲である。これらの化合物は単一で使用できるが、数種の混合物として使用してもよい。
また特開平11-288089号公報記載の少なくとも一部がエステル化されたアルカリ可溶性樹脂を含んでも良い。

0106

また、画像記録層表面の溶解阻止性の強化とともに表面のキズに対する抵抗力を強化する目的で、特開2000−187318号公報に記載されているような、分子中に炭素数3〜20のパーフルオロアルキル基を2又は3個有する(メタ)アクリレート単量体を重合成分とする重合体を併用すること好ましい。添加量としては、画像記録層中の全固形分に占める割合が0.1〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜5質量%である。

0107

-現像促進剤-
また、感度を更に向上させる目的で、酸無水物類フェノール類有機酸類を併用することもできる。
酸無水物類としては環状酸無水物が好ましく、具体的に環状酸無水物としては米国特許第4,115,128 号明細書に記載されている無水フタル酸テトラヒドロ無水フタル酸ヘキサヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドオキシ−テトラヒドロ無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無水マレイン酸、クロル無水マレイン酸、α−フェニル無水マレイン酸、無水コハク酸無水ピロメリット酸などが使用できる。非環状の酸無水物としては無水酢酸などが挙げられる。
フェノール類としては、ビスフェノールA、2,2'−ビスヒドロキシスルホン、p−ニトロフェノール、p−エトキシフェノール、2,4,4′−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4,4′,4″−トリヒドロキシトリフェニルメタン、4,4′,3″,4″−テトラヒドロキシ−3,5,3′,5′−テトラメチルトリフェニルメタンなどが挙げられる。

0108

更に、有機酸類としては、特開昭60-88942 号、特開平2-96755 号公報などに記載されている、スルホン酸類スルフィン酸類、アルキル硫酸類、ホスホン酸類リン酸エステル類及びカルボン酸類などがあり、具体的には、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルフィン酸、エチル硫酸フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン酸、リン酸フェニル、リン酸ジフェニル安息香酸イソフタル酸アジピン酸p−トルイル酸、3,4−ジメトキシ安息香酸、フタル酸テレフタル酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸エルカ酸ラウリン酸n−ウンデカン酸、アスコルビン酸などが挙げられる。
上記の酸無水物、フェノール類及び有機酸類の画像記録層中に占める割合は、0.05〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜15質量%、特に好ましくは0.1〜10質量%である。

0109

-界面活性剤-
画像記録層中には、塗布性を良化するため、また、現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特開昭62−251740号公報や特開平3−208514号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭59−121044号公報、特開平4−13149号公報に記載されているような両性界面活性剤、EP950517公報に記載されているようなシロキサン系化合物、特開昭62−170950号公報、特開平11−288093号公報、特願2001-247351号に記載されているようなフッ素含有のモノマー共重合体を添加することができる。
非イオン界面活性剤の具体例としては、ソルビタントリステアレートソルビタンモノパルミテートソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセリドポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が挙げられる。両性活性剤の具体例としては、アルキルジ(アミノエチルグリシンアルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインやN−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例えば、商品名「アモーゲンK」:第一工業(株)製)等が挙げられる。
シロキサン系化合物としては、ジメチルシロキサンポリアルキレンオキシドブロック共重合体が好ましく、具体例として、(株)チッソ社製、DBE−224,DBE−621,DBE−712,DBP−732,DBP−534、独Tego社製、Tego Glide100等のポリアルキレンオキシド変性シリコーンを挙げることが出来る。
上記非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤が、画像形成層中の全固形分に占める割合は0.01〜15質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5質量%、さらに好ましくは0.05〜0.5質量%である。

0110

-焼出し剤/着色剤-
画像記録層中には、露光による加熱後直ちに可視像を得るための焼き出し剤や、画像着色剤としての染料や顔料を加えることができる。
焼出し剤としては、露光による加熱によって酸を放出する化合物(光酸放出剤)と塩を形成し得る有機染料組合せを代表として挙げることができる。具体的には、特開昭50−36209号、同53−8128号の各公報に記載されているo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸ハロゲニドと塩形成性有機染料の組合せや、特開昭53−36223号、同54−74728号、同60−3626号、同61−143748号、同61−151644号及び同63−58440号の各公報に記載されているトリハロメチル化合物と塩形成性有機染料の組合せを挙げることができる。かかるトリハロメチル化合物としては、オキサゾール系化合物トリアジン系化合物とがあり、どちらも経時安定性に優れ、明瞭な焼き出し画像を与える。

0111

画像の着色剤としては、前述の塩形成性有機染料以外に他の染料を用いることができる。塩形成性有機染料を含めて、好適な染料として油溶性染料塩基性染料をあげることができる。具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエン化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレットラクトン、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、エチルバイオレットローダミンB(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)などを挙げることができる。また、特開昭62−293247号公報に記載されている染料は特に好ましい。
これらの染料は、画像記録層中の全固形分に対し、0.01〜10質量%、好ましくは0.1〜3質量%の割合で添加することができる。

0112

-可塑剤-
更に画像記録層中には必要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が加えられる。例えば、ブチルフタリル、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブチルフタル酸ジエチルフタル酸ジブチルフタル酸ジヘキシルフタル酸ジオクチルリン酸トリクレジルリン酸トリブチルリン酸トリオクチルオレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸又はメタクリル酸のオリゴマー及びポリマー等が用いられる。

0113

-ワックス剤-
平版印刷版原版の画像記録層中には、キズに対する抵抗性を付与する目的で、表面の静摩擦係数を低下させる化合物を添加することもできる。具体的には、US6117913号公報、特願2001-261627号明細書、特願2002-032904号明細書、特願2002-165584号明細書に用いられているような、長鎖アルキルカルボン酸のエステルを有する化合物などを挙げることができる。添加量として好ましいのは、層を形成する全固形分中に占める割合が0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。

0114

平版印刷版原版は、通常上記各成分を含有する感熱性組成物溶媒に溶かして、適当な支持体上に塗布することにより製造することができる。
[塗布溶剤]
ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライドシクロヘキサノンメチルエチルケトンメタノールエタノールプロパノールエチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテートジメトキシエタン乳酸メチル乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシドスルホランγ−ブチロラクトン、トルエン、水等をあげることができるがこれに限定されるものではない。これらの溶媒は単独あるいは混合して使用される。
塗布溶剤の選択にあたっては、上部記録層、下部記録層の2層構造を有するものについては、隣接して設けられる場合に互いの層の界面における相溶を防止するため、上部記録層の塗布溶媒は、下部記録層を実質的に溶解しないものを選択することが好ましい。溶媒中の上記成分(添加剤を含む全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50質量%である。
酸無水物を使用する際には塗布液中の水を0.5%以下にすることが好ましい。

0115

〔塗布量〕
また、前記感熱性組成物の塗布量(固形分)は、用途によって異なるが、皮膜特性及び耐刷性の観点から0.3〜3.0g/m2の塗布量で設けることができる。好ましくは0.5〜2.5g/m2であり、さらに好ましくは0.8〜1.6g/m2である。

0116

重層構造
本発明で使用する平版印刷版原版は、上記した成分を含有する画像記録層を支持体上に設けられたものであるが、これら画像記録層は、少なくとも2層以上の重層構成であってもよい(以下便宜上、上側層と下側層とからなる2層の場合を説明する)。
その場合上側層と下側層を構成する、アルカリ可溶性樹脂は、上記に説明したアルカリ可溶性樹脂を適用することができるが、上側層は、下側層よりもアルカリに対する溶解性が低いものであるのが好ましい。
また、赤外線吸収染料は、各層において異なる赤外線吸収染料であってもよく、また各層に複数の化合物からなる赤外線吸収染料を用いてもよい。含有させる量としては、いずれの層に用いる場合にも、上記した通り、添加する層の全固形分に対して0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜50質量%、特に好ましくは0.1〜30質量%の割合で添加することができる。複数の層に添加する場合は、添加量の合計が上記範囲になるように添加することが好ましい。

0117

上記した熱分解性でありかつ熱分解しない状態ではアルカリ可溶性樹脂の溶解性を実質的に低下させる物質は、経時により一部分解することもあり得るので、画像記録層が重層構成の場合には、下側層に含有させるのが効果的であるが、いずれの層であっても、また両層であってもよい。含有させる量としては、上記した通りである。複数の層に添加する場合は、添加量の合計が上記範囲になるように添加することが好ましい。
また、ラクトン化合物は、重層構成の場合には、上側層に含有させるのが効果的であるが、いずれの層であっても、また両層であってもよい。

0118

〔支持体〕
平版印刷版原版に使用される親水性支持体としては、必要な強度と耐久性を備えた寸度的に安定な板状物が挙げられ、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース三酢酸セルロースプロピオン酸セルロース酪酸セルロース酢酸酪酸セルロース硝酸セルロースポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネートポリビニルアセタール等)、上記のごとき金属がラミネート、もしくは蒸着された紙、もしくはプラスチックフィルム等が含まれる。

0119

支持体としては、ポリエステルフィルム又はアルミニウム板が好ましく、その中でも寸法安定性がよく、比較的安価であるアルミニウム板は特に好ましい。好適なアルミニウム板は、純アルミニウム板及びアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合金板であり、更にアルミニウムがラミネートもしくは蒸着されたプラスチックフィルムでもよい。アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウムクロム、亜鉛、ビスマスニッケルチタンなどがある。合金中の異元素の含有量は高々10質量%以下である。

0120

特に好適なアルミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を含有するものでもよい。このようにアルミニウム板は、その組成が特定されるものではなく、従来より公知公用素材のアルミニウム板を適宜に利用することができる。本発明で用いられるアルミニウム板の厚みはおよそ0.1mm〜0.6mm程度、好ましくは0.15mm〜0.4mm、特に好ましくは0.2mm〜0.3mmである。

0121

アルミニウム板を粗面化するに先立ち、所望により、表面の圧延油を除去するための例えば界面活性剤、有機溶剤又はアルカリ性水溶液などによる脱脂処理が行われる。アルミニウム板の表面の粗面化処理は、種々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法及び化学的に表面を選択溶解させる方法により行われる。機械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用いることができる。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸又は硝酸電解液中で交流又は直流により行う方法がある。また、特開昭54−63902号公報に開示されているように両者を組み合わせた方法も利用することができる。
このように粗面化されたアルミニウム板は、必要に応じてアルカリエッチング処理及び中和処理された後、所望により表面の保水性耐摩耗性を高めるために陽極酸化処理が施される。アルミニウム板の陽極酸化処理に用いられる電解質としては、多孔質酸化皮膜を形成する種々の電解質の使用が可能で、一般的には硫酸、リン酸、蓚酸クロム酸あるいはそれらの混酸が用いられる。それらの電解質の濃度は電解質の種類によって適宜決められる。

0122

陽極酸化の処理条件は用いる電解質により種々変わるので一概に特定し得ないが一般的には電解質の濃度が1〜80質量%溶液、液温は5〜70℃、電流密度5〜60A/dm2、電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分の範囲であれば適当である。陽極酸化皮膜の量は耐刷性の点で1.0g/m2以上であることが好ましい。陽極酸化処理を施された後、アルミニウム表面は必要により親水化処理が施される。親水化処理としては、米国特許第2,714,066号、同第3,181,461号、第3,280,734号及び第3,902,734号に開示されているようなアルカリ金属シリケイト(例えばケイ酸ナトリウム水溶液)法がある。この方法においては、支持体がケイ酸ナトリウム水溶液で浸漬処理されるか又は電解処理される。他に特公昭36−22063号公報に開示されているフッ化ジルコン酸カリウム及び米国特許第3,276,868号、同第4,153,461号、同第4,689,272号に開示されているようなポリビニルホスホン酸で処理する方法などが用いられる。

0123

本発明で使用する平版印刷版原版は、支持体上に少なくとも前記した画像記録層を設けたものであるが、必要に応じて支持体と画像記録層との間に下塗層を設けることができる。
下塗層成分としては種々の有機化合物が用いられ、例えば、カルボキシメチルセルロースデキストリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸などのアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン酸及びエチレンジホスホン酸などの有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸及びグリセロリン酸などの有機リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸及びグリセロホスフィン酸などの有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニンなどのアミノ酸類、及びトリエタノールアミンの塩酸塩などのヒドロキシ基を有するアミンの塩酸塩等から選ばれるが、2種以上混合して用いてもよい。

0124

さらに下記式で示される構造単位を有する有機高分子化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む下塗層も好ましい。

0125

0126

R11は水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表し、R12及びR13はそれぞれ独立して、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、−OR14、−COOR15、−CONHR16、−COR17若しくは−CNを表すか、又はR12及びR13が結合して環を形成してもよく、R14〜R17はそれぞれ独立してアルキル基又はアリール基を表し、Xは水素原子、金属原子、NR18R19R20R21を表し、R18〜R21はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基若しくは置換アリール基を表すか、又はR18及びR19が結合して環を形成してもよく、mは1〜3の整数を表す。

0127

この下塗層は次のような方法で設けることができる。即ち、水又はメタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液をアルミニウム板上に塗布、乾燥して設ける方法と、水又はメタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液に、アルミニウム板を浸漬して上記化合物を吸着させ、その後水などによって洗浄、乾燥して下塗層を設ける方法である。前者の方法では、上記の有機化合物の0.005〜10質量%の濃度の溶液を種々の方法で塗布できる。また後者の方法では、溶液の濃度は0.01〜20質量%、好ましくは0.05〜5質量%であり、浸漬温度は20〜90℃、好ましくは25〜50℃であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、好ましくは2秒〜1分である。これに用いる溶液は、アンモニア、トリエチルアミン、水酸化カリウムなどの塩基性物質や、塩酸、リン酸などの酸性物質によりpH1〜12の範囲に調整することもできる。
下塗層の被覆量は耐刷性能の観点から、2〜200mg/m2が適当であり、好ましくは5〜100mg/m2である。

0128

上記のようにして作成された平版印刷版原版は、画像様に露光され、その後、上記に詳述したアルカリ現像処理液を用いて現像処理を施される。
像露光に用いられる活性光線光源としては、例えば、水銀灯メタルハライドランプキセノンランプケミカルランプカーボンアーク灯等がある。放射線としては、電子線、X線イオンビーム遠赤外線などがある。またg線、i線、Deep−UV光、高密度エネルギービームレーザービーム)も使用される。レーザービームとしてはヘリウムネオンレーザー、アルゴンレーザー、クリプトンレーザー、ヘリウム・カドミウムレーザー、KrFエキシマレーザー等が挙げられる。本発明においては、近赤外線から赤外領域において発光波長を持つ光源が好ましく、固体レーザー、半導体レーザーが特に好ましい。

0129

こうして画像露光し、現像し、水洗及び/又はリンス及び/又はガム引きして得られた平版印刷版に、不必要な画像部がある場合には、その不必要な画像部の消去が行われる。このような消去は、例えば特公平2−13293号公報に記載されているような消去液を不必要画像部に塗布し、そのまま所定の時間放置したのちに水洗することにより行う方法が好ましいが、特開昭59−174842号公報に記載されているようなオプティカルファイバーで導かれた活性光線を不必要画像部に照射したのち現像する方法も利用できる。

0130

以上のようにして本発明の製版方法により得られた平版印刷版は、所望により不感脂化ガムを塗布したのち、印刷工程に供することができるが、より一層の高耐刷力の平版印刷版としたい場合にはバーニング処理が施される。平版印刷版をバーニングする場合には、バーニング前に特公昭61−2518号、同55−28062号、特開昭1−31859号、同61−159655号の各公報に記載されているような整面液で処理することが好ましい。
その方法としては、該整面液を染み込ませたスポンジ脱脂綿にて、平版印刷版上に塗布するか、整面液を満たしたバット中に印刷版を浸漬して塗布する方法や、自動コーターによる塗布などが適用される。また、塗布した後でスキージあるいは、スキージローラーで、その塗布量を均一にすることは、より好ましい結果を与える。

0131

整面液の塗布量は一般には0.03〜0.8g/m2(乾燥重量)が適当である。整面液が塗布された平版印刷版は必要あれば乾燥された後、バーニングプロセッサー(たとえば富士写真フイルム(株)より販売されているバーニングプロセッサー:「BP−1300」)などで高温に加熱される。この場合の加熱温度及び時間は、画像を形成している成分の種類にもよるが、180〜300℃の範囲で1〜20分の範囲が好ましい。
バーニング処理された平版印刷版は、必要に応じて適宣、水洗、ガム引きなどの従来より行われている処理を施すことができるが水溶性高分子化合物等を含有する整面液が使用された場合にはガム引きなどのいわゆる不感脂化処理を省略することができる。このような処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機かけられ、多数枚の印刷に用いられる。
処理剤版材等の実施形態>

0132

以下、図示実施形態により、本発明を説明する。図1は本発明に係る現像補充方法を実施する自動現像機の第1実施形態の構成図である。図1に示すように、この自動現像機2は、感光性平版印刷版(以下「PS版」という。)4を現像処理するための現像部6と、現像後のPS版4に付着した現像液を洗い流すとともにガム液を塗布する後処理部8と、ガム液塗布後のPS版を乾燥する乾燥部10とを備えている。

0133

また、現像処理前に加熱が必要なPS版を処理する場合には、図1に図示しない前加熱部も備えることができる。前加熱部は、現像部6の搬送方向上流側に設置され、PS版を搬送しながら指定したPS版面温度を指定した時間だけ維持する機能を持つ。前加熱部に挿入されたPS版は、加熱されながら自動的に次工程へ搬送される。またさらに、図1に図示しない前水洗部を備えることも可能である。前水洗部は、現像部6の搬送方向上流側、且つ前加熱部の搬送方向下流側に設置され、PS版を搬送しながらPS版表面を水洗水によって洗浄し冷却する機能を持つ。前水洗部に挿入されたPS版は、自動的に次工程である現像部6に搬送される。

0134

自動現像機2の側板12には挿入口14が形成され、挿入口14から挿入されたPS版4は、搬送ローラ16により現像部6へ搬送される。挿入口14には、ゴムブレード18が備えられ、PS版4が挿入されていないとき、挿入口14はゴムブレード18により閉じられている。

0135

現像部6の現像槽20内には、搬送方向上流側から順に、搬送ローラ22、ブラシローラ24、スクイズローラ26が備えられ、これらの間の適所バックアップローラ28が備えられている。PS版4は搬送ローラ22により搬送されながら現像液中を浸漬されて現像処理される。

0136

現像部6に連続した後処理部8は、水洗部8aとフィニッシャー部8bとからなる。水洗部8aにはそれぞれ、PS版4を搬送するローラ30a’、30aと、水洗槽32a、32a内の水洗液をPS版4に吹き付ける噴射部材34aが設けられている。そして、水洗槽32aに水洗水を供給する水洗水供給ポンプ78aが設けられる。フィニッシャー部8bにはそれぞれ、PS版4を搬送するローラ30bと、フィニッシャー槽32b、32b内のフィニッシャー液をPS版4に吹き付ける噴射部材34bが設けられ、フィニッシャー槽32bにガム液を供給するガム液供給ポンプ77とガム液希釈液を供給するガム液希釈液供給ポンプ78bが設けられる。そして、現像処理後のPS版4は、搬送ローラ30aにより搬送されながら、吐出部材34aにより水洗液を吹き付けられて水洗される。さらに、PS版4は、搬送ローラ30bにより搬送されながら、吐出部材34bによりフィニッシャー液を吹き付けられて塗布される。

0137

このとき、水洗槽32aには補充希釈液タンク53内の希釈液57が水洗水供給ポンプ78aにより補充され、フィニッシャー槽32bにはガム液タンク56内のガム液がポンプ77により補充されるとともに補充希釈液貯留タンク53内の希釈液57が補充希釈液供給ポンプ78bにより補充される。ここで、ガム液と希釈液との補充割合は例えば1:1である。これらの補充に伴い、水洗槽32aからオーバーフローした水洗液と、フィニッシャー槽32bからオーバーフローしたガム廃液は、現像廃液と同様に廃液タンク54に回収される。

0138

また、水洗部8aには、図1に図示しない水洗ブラシローラを備えることも有効である。この水洗ブラシローラは、噴射部材34aとPS版4の間の、PS版4の上面ないし上下面に設置され、搬送されているPS版4の表面を回転しながら擦り水洗するものである。

0139

一方、水洗部8aを第1フィニッシャー部8aとしフィニッシャー部8bを第2フィニッシャー部8bとする構造も有効である。第1フィニッシャー部8a,第2フィニッシャー部8bにはPS版4を搬送する搬送ローラ30a,30bと、フィニッシャー槽32a,32b内のガム液をPS版4に吹き付ける噴射部材34a,34bが設けられ、現像処理後のPS版4は、搬送ローラ30a,30bにより搬送されながら、噴射部材34a,34bによりガム液を吹き付けられて塗布される。なおこのとき、下流側にある第2フィニッシャー部8bのフィニッシャー槽32b内のガム液は、上流側にある第1フィニッシャー部8aのフィニッシャー槽32a内にオーバーフローして供給されるが、このような構成に代えて、ポンプ等で同様に供給してもよい。この場合、水洗水供給ポンプ78aは使用しない。

0140

このとき、第2フィニッシャー槽32bにはガム液タンク56内のガム液がポンプ77により補充されるとともに補充希釈液貯留タンク53内の希釈液57が補充希釈液供給ポンプ78により補充される。ここで、ガム液と希釈液との補充割合は例えば1:1である。この補充に伴い、第1フィニッシャー槽32aからオーバーフローしたガム廃液は、現像廃液と同様に廃液タンク54に回収される。

0141

フィニッシャー部8に連続した乾燥部10は、搬送方向上流側から順に、ガイドローラ36、一対の串ローラ38が設けられている。また、乾燥部10には図示しない温風供給手段、発熱手段等の乾燥手段が設けられている。乾燥部10には排出口40が設けられ、乾燥手段により乾燥されたPS版4は排出口40から排出される。また、乾燥部10とフィニッシャー部8との間の通路にはシャッター44が設けられ、PS版4が通路46を通過していないとき、通路46はシャッター44により閉じられている。

0142

現像槽20には槽壁と一体に箱状の遮蔽蓋60が設けられている。遮蔽蓋60の底壁は、搬送ローラ22、ブラシローラ24、バックアップローラ28の上部外周面と接触しないように、円弧状に連続して湾曲し、ローラ等と干渉しないようになっている。遮蔽蓋60が箱状であることにより、現像槽20の上部に気密空間画成されており、現像部6内の空気量ができる限り少なくされている。また、遮蔽蓋60が設けられていることにより、現像液と空気との接触面積ができる限り少なくされている。

0143

上記構成の自動現像機2は、適所にゴムブレード62が設けられ、現像部6からフィニッシャー部8bまでが、外部雰囲気に対して実質的に気密に構成されており、外気が流入しないようになっている。また、現像部6と水洗部8aとの間もゴムブレード62により実質的に気密に構成されており、水洗部8a内の空気が現像部6に流入しないようになっている。したがって、現像部6はPS版4の通過時には空気が若干流入するものの、実質的に気密であり、空気がほとんど流入しない密閉型構成である。

0144

次に、現像部6について詳述する。現像槽20には、現像液の循環用配管80が接続される。循環用配管80中には、現像液循環用ポンプ71、電導度センサ73及びフィルタ(図示せず)がそれぞれ設けられる。現像液循環用ポンプ71は、現像槽20内の現像液を、現像槽20底部の吸入孔から循環用配管80中に吸入させるとともに、循環用配管80中を流通させ、再び現像槽20中に吐出させる。前記フィルタは、循環用配管80中を流れる現像液を濾過する。前記電導度センサ73は、循環用配管80中を流れる現像液の電導度を測定する。

0145

また、現像部6には、それぞれ補充装置を構成する、補充用配管90,91と、補充用配管90に接続される補充原液貯留タンク55と、前記補充用配管90に介在される補充原液供給ポンプ74と、補充用配管91に接続される補充希釈液貯留タンク53と、補充用配管91に介在される補充希釈液供給ポンプ76とが設けられ、これらが補充液送給手段として機能する。また、現像槽20からオーバーフローした現像廃液は、廃液タンク54に回収される。

0146

具体的に説明すると、前記現像槽20近傍には、現像補充原液58を補充希釈液57で希釈して得られる現像補充液の補充用配管90,91が、一対設けられる。現像補充原液58の補充用配管90は、他端(図1下端)を補充原液貯留タンク55に接続されており、配管中には、補充原液供給ポンプ74が設けられる。補充原液供給ポンプ74は、現像補充原液58を補充原液貯留タンク55から現像槽20に供給する。補充希釈液57の補充用配管91は、他端(図1中下端)を補充希釈液貯留タンク53に接続されており、配管中には、補充希釈液供給ポンプ76が設けられる。補充希釈液供給ポンプ76は、補充希釈液(水)57を補充希釈液貯留タンク53から現像槽20 に供給する。すなわち、補充用配管91、補充希釈液供給ポンプ76及び補充希釈液貯留タンク53によって希釈水補充装置が構成されている。

0147

上記補充原液供給ポンプ74や補充希釈液供給ポンプ76は、電導度センサ73及び時間計測部52からの信号に基づいて、条件記憶手段である制御ROM51aもしくは制御RAM51b及び時間計測部52を備えた制御装置(制御手段)50によって制御される。また、制御装置50は、版検出センサ27からの信号に基づいて、搬送ローラ22,ブラシローラ24,スクイズローラ26、等を適切なタイミングで駆動させ、PS版を搬送処理する。

0148

さらに、制御装置50は、時間計測部52によって、前回経時補充積算時点からの経過時間、前回電導度測定時点からの経過時間、を計測し、電導度センサ73によって現像液電導度を測定する。そして制御装置50は、それらの値を利用し必要とあらば、予め決められた補充量・補充液希釈率で、現像補充液(現像補充原液58+補充希釈液57)を、補充原液貯留タンク55及び補充希釈液貯留タンク53から現像槽20に供給する。

0149

次に、制御装置50による制御を説明する。図2図3図4図5は制御装置50による制御方式を示すフローチャートの例である。これらの制御方式よって、版種、版サイズ処理頻度等の処理条件変化時においても、適切な補充量で補充を行うことが可能となる。

0150

先ず、図2に現像補充液を補充する基本的な制御処理を説明する。
自動現像機の起動後の、ステップ11(以降はS11と略記する)では、予め実験的に求めた現像液活性度が適正になる現像液電導度値を電導度基準値:dTに設定する。次にS12では、起動時もしくは前回現像液電導度を測定した時点からの経過時間が予め定めた一定時間に達しているか判断し、達していればS13に、達していなければS16に進む。
S13では現像液の電導度を測定する。次にS14では、測定した現像液電導度値dMと電導度基準値dTを比較し、現像液電導度値dMが電導度基準値dTより小さければS15へ、そうでなければS16に進む。
S15では予め定めた補充液量を現像液に補充し、S16に進む。
S16では、自動現像機の運転スイッチの状態を調査し、運転スイッチが入っている場合にはS12に戻り、運転スイッチが切れている場合には、装置の停止によって処理が終了する。

0151

次に、上記基本的な制御処理を具体的に示した第1の制御処理について、図3を用いて説明する。
本制御処理においては、現像液に処理された感光性平版印刷版の総処理量から演算した電導度値を、電導度基準値として用いている。
S21では、制御中に使用する変数である処理量積算値:ISを初期化、すなわち0を代入する。
S22では、処理が行われた場合にその処理面積をISに積算する。次にS23では、このISから電導度基準値:dTを演算式により算出する。このとき使用する演算式は、例えば、以下のような式が望ましい。
dT = (DM− DL )×EXP( −C1 × IS )+DL :演算式1
(DM、DL、C1、は予め実験的に求めた定数、EXP(x)=ex )

0152

次にS24では、起動時もしくは前回現像液電導度を測定した時点からの経過時間が、予め定めた時間達したか判断し、経過していればS25に、経過していなければS28に進む。
S25では現像液電導度を測定し、その値を変数:dMに代入する。次のS26では、このdMとdTを比較し、dMが小さければS27に、dMが大きければS28に進む。S27では、予め定めた補充液量を現像液に補充する。

0153

S28では、自動現像液の運転スイッチの状態を調査し、運転スイッチが入っている場合にはS22に戻り、運転スイッチが切れている場合には、装置の停止によって処理が終了する。

0154

次に、第2の制御処理を図4を用いて説明する。
本制御処理においては、現像液に補充された現像補充液の該現像液中での割合である補充液置換率から演算した電導度値を、電導度基準値として用いている。
先ずS31では、この自動現像機が初めての起動か否かを判定し、初めての起動で有れば、制御中使用される変数である補充液置換率:Xを初期化する、すなわち0を代入する。
S32では、Xから電導度基準値:dTを演算式により算出する。このとき使用する演算式は以下のような式が望ましい。
dT = ( 1 − X )×dM + X × dL :演算式2
(dM,dL は予め実験的に求めた定数)

0155

次にS33では、起動時もしくは前回現像液電導度を測定した時点からの経過時間が、予め定めた時間達したか判断し、経過していればS34に、経過していなければS38に進む。
S34では現像液電導度を測定し、その値を変数:dMに代入する。次のS35では、このdMとdTを比較し、dMが小さければS36に、dMが大きければS38に進む。S36では、予め定めた補充液量:VHを現像液に補充し、次のS37においてVHと演算式を用いてXを更新する。このとき、以下のような演算式を用いるのが望ましい。
X = (VT× Xo + VH ) ÷ ( VT+ VH ) :演算式3
(Xoは更新前の補充液置換率値、VTは現像槽内の現像液容量)

0156

S38では、自動現像液の運転スイッチの状態を調査し、運転スイッチが入っている場合にはS32に戻り、運転スイッチが切れている場合には、装置の停止によって処理が終了する。

0157

次に、第3の制御処理を図5を用いて説明する。
本制御処理においては、記感光性平版印刷版自動現像機の稼働時間と停止時間から演算した経時補充液量の総補充量に対する割合である経時補充比率と、現像液に補充された現像補充液の該現像液中での割合である補充液置換率とから演算した電導度値を、電導度基準値として用いている。
S41では、制御中に使用する変数である経時補充積算値:ICを初期化、すなわち0を代入する。またさらに、この自動現像機が初めての起動か否かを判定し、初めての起動で有れば、制御中使用される変数である補充液置換率:Xと経時補充率:Fを初期化する、すなわちXには0を、Fには予め定めた定数:CFを代入する。

0158

S42では、自動現像機の停止時間:TFに相当する経時補充量をICに積算する。例えば、以下のように演算する。
IC + VF × TF → IC :演算式4
(VFは予め実験的に求めた定数)

0159

S43では、起動時もしくは前回経時補充量を積算した時点からの経過時間が、予め定めた時間:TKに達したか判断し、経過していればS44に、経過していなければS45に進む。
S44では、経過時間:TKで必要となる経時補充量をICに積算する。例えば、以下のように演算する。
IC + VN × TK → IC :演算式5
(VNは予め実験的に求めた定数)

0160

S45では、X、Fの値と演算式を用いて電導度基準値:dTを算出する。このとき、以下の演算式を用いるのが望ましい。
dT = (1 − X)×DM+ X ×((1 − F)× DB + F × DC)
:演算式6
(DM、DB、DC、は予め実験的に求めた定数)

0161

次にS46では、起動時もしくは前回現像液電導度を測定した時点からの経過時間が、予め定めた時間:TDに達したか判断し、経過していればS47に、経過していなければS52に進む。
S47では現像液電導度を測定し、その値を変数:dMに代入する。次のS48では、現像液電導度:dMと電導度基準値:dTを比較し、dMが小さい場合はS49へ、そうでない場合はS52へ進む。

0162

S49では、予め定めたVHの量の補充液を現像液に補充する。
さらに次のS50においては、IC、VHの値によってX、Fの値を更新する。値の更新は、例えば、以下のような演算式で行うのが適当である。
(VT× X + VH) ÷ (VT + VH) → X :演算式7
(VT × X× F +IC) ÷ (VT × X + VH) → F :演算式8
(VTは現像槽内の現像液の容量)
また次のS51では、ICを初期化する、すなわち、0を代入する。

0163

S52では、自動現像機の運転スイッチの状態を調査し、運転スイッチが入っている場合にはS25に戻り、運転スイッチが切れている場合には、装置の停止によって処理が終了する。

0164

上記の自動現像機の制御によれば、現像液電導度の値を利用することによって、感光材料の種類・サイズ・処理頻度の変化に対しても、常に適切な補充を行うことができ、安定した一定感度で現像処理を行うことが可能である。従って、自動現像機の現像部を簡易で安価な構成としながら、現像処理条件の変化に対する現像液感度の変動を最小限に抑えることができる。

0165

次に、本発明の第2実施形態について説明する。図6は本発明の第2実施形態に係る自動現像機の構成図である。図6に示すように、本実施形態の自動現像機100は、内部の処理部が外板パネル114で覆われている。外板パネル114の内部には、PS版112を現像処理するための現像槽118及び現像槽118からオーバーフローした現像液を回収するオーバーフロー管120を備えた現像部122と、PS版112に付着した現像液を水洗処理する水洗部124と、水洗後のPS版112にガム液を塗布して不感脂化処理するフィニッシャー部126と、が配設されている。なお、水洗部124には、水洗槽128が配設され、フィニッシャー部126には、ガム液槽130が配設されている。

0166

外板パネル114には、スリット状の挿入口202及び排出口204がそれぞれ設けられている。外板パネル114の上面には、現像部122と水洗部124との間にPS版112を挿入するリエントリー用挿入口(副挿入口)250が設けられている。この副挿入口250からは、現像処理を除く処理を行うためのPS版112の挿入口とされている。

0167

この副挿入口250には、ブレード252が配設されている。ブレード252は、先端部が副挿入口250の案内支持面とされる外板パネル114に接触され、基部がブラケット254を介して外板パネル114の裏面側に固定されている。このため、副挿入口250は、ブレード252によって閉塞された状態となる。

0168

乾燥部(図示せず)は、図示しない多数のローラによって、フィニッシャー部126から送り出されたPS版112を搬送しながら、このPS版112の両面に温風を吹きつけて乾燥するようになっている。

0169

現像部122の現像槽118へのPS版112の挿入側には、一対の搬送ローラ132が配設されており、この一対の搬送ローラ132の間にPS版112が挿入口202から挿入されるようになっている。

0170

搬送ローラ132の下流側近傍には、ゴム製ブレード206が取付けられている。ブレード206は、その先端部が現像部122の現像槽118の側壁に接触されており、基部がブラケット256を介して外板パネル114に取付けられている。ブラケット256は、固定部256Aと固定部に蝶ねじ258で取付けられたスライド部256Bとによって構成され、ブレード206はスライド部256Bに固着されている。このため、ブレード206は、蝶ねじ258を緩めスライド部256Bを固定部256Aに対してスライドさせることにより、先端部を現像槽118の側壁から離反させることができる構成となっている。

0171

また、この挿入口202の近傍には、PS版12の有無及びその搬送された版の版面積等を測定可能な版検出センサ208が取付けられている。

0172

現像槽118は上方が開口され底部中央部が下方に向けて突出された略逆山形状とされている。この現像槽118内には、ポンプ260が設けられ、このポンプ260によって現像槽118内の現像液が吸い出され、後述のスプレーパイプ144,272から噴出されるようになっている。これにより、現像槽118内に貯留された現像液は循環されるようになっている。この循環中に現像液の電導度を測定する電導度センサ262を通過するようになっている。また、現像槽118には、補充原液供給ポンプ264を介して現像補充原液タンク266から補充原液が供給されるようになっている。さらに後述するが、現像槽118には、ポンプ286を介して水洗槽128から希釈水が供給されるようになっている。

0173

上記ポンプ264やポンプ286は、電導度センサ262及び時間計測部52からの信号に基づいて、条件記憶手段である制御ROM51aもしくは制御RAM51b及び時間計測部52を備えた制御装置50によって制御される。なお、その他、制御装置50の作用効果は第1実施形態と同様であるのでその説明を省略する。

0174

現像槽118内には、上流側にガイド板268、下流側に多数のガイドローラ134及び回転ブラシローラ270が配設されている。これらのガイドローラ134及び回転ブラシローラ270は、現像槽118の一対の側板の間に回転可能に掛け渡されている。

0175

前記ガイド板268の上方には、比較的大径のガイドローラ136が、ガイドローラ134の上方には、回転ブラシローラ138及びガイドローラ140が、ガイドローラ140の下方には、回転ブラシローラ270が各々配設される。また、現像槽118内の中央部には、PS版112の表面をスクイズする機能を備えた一対の絞りローラ142が配設されている。

0176

現像槽118の最下流側には、前記オーバフロー管120が配設され、現像液の液面が所定のレベルを超えると、現像液を廃液タンク284へ案内して廃棄するようになっている。

0177

現像槽118内の現像液表面には、液面蓋150が配置されている。この液面蓋150は回転ブラシローラ138とこれに隣接したガイドローラ140に対応する部分が略円弧状に突出され、現像液表面と空気との接触をできるだけ少なくするため現像液面に密着され、現像液の増減に応じて上下するように、この液面蓋150のPS版112の搬送方向の両端が図示しない側板にスライド可能な構造によって取付けられている。

0178

この液面蓋150の搬送方向下流側端には、ブレード274の先端が接触されている。このブレード274はブラケット276を介して外板パネル114に固定されている。このブレード274によって液面蓋150の搬送方向下流端から露出する現像液の液面と、液面蓋150の上方との間が仕切られ、前記挿入口202の近傍のブレード206(現像槽118の側壁と接触した状態)とによって、液面蓋150の上方は外気とは完全に隔離されることになり、現像液の蒸発を抑制することができる。

0179

現像槽118の搬送方向の最下流側には、PS版112を挟持して搬送すると共に、PS版112の表面から現像液を絞り取るローラ対154が配置されている。

0180

一方、自動現像機100には、現像部122の下流側に水洗部124の水洗槽128が配設されている。水洗槽128の上方には、2対の搬送ローラ152,153が配設されている。

0181

水洗槽128には、現像槽118から送り出されたPS版112から現像液を洗い落とした後の水洗水が貯留されている。搬送ローラ153の上流側、かつ搬送路よりも上側には、スプレーパイプ156が配設されており、このスプレーパイプ156の外周には内部と連通する複数の吐出口が設けられている。スプレーパイプ156からは、水洗水タンク278からポンプ280によって汲み上げられた水洗水が搬送ローラ153の上側のローラに滴下され、搬送ローラ153が回転することによって、PS版112の表面に水洗水が速やかに広がり、PS版112の表面が水洗水によって洗浄される。

0182

また、搬送ローラ152,153の下側のローラの下部は、受け皿162に収容されている。受け皿162には、水洗水が貯留されるようになっており、下側のローラで汲み上げられて、PS版112の裏面を洗浄すると共に上側の搬送ローラ152,153が乾くのを抑えている。

0183

また、PS版112の表面上を幅方向拡散した水洗水は、PS版112の幅方向両端部から下方の受け皿162へ落ち、この受け皿162から汲み上げられた水洗水によってPS版112の裏面が処理される構成となっている。受け皿162から溢れた水洗水は水洗槽128へ案内される。水洗槽128には、オーバフロー管282が配設され、所定の液面を超えると、廃液タンク284へ廃棄される。

0184

また、この水洗槽128と現像槽118とは、ポンプ286を介して連通されており、ポンプ286の駆動によって、水洗槽128内の水洗水が現像槽118へ案内され、現像槽118に補充原液を供給する際の希釈液として利用可能となっている。

0185

フィニッシャー部126のガム液槽130の上方には、一対の搬送ローラ178が設けられている。搬送ローラ153によって送り出されたPS版112は、この搬送ローラ178へ案内されるようになっている。

0186

また、搬送ローラ178の上流側には、搬送路の上下方向にスプレーパイプ182,288が配設されている。このスプレーパイプ182,288からは、ガム液タンク290からポンプ292によって汲み上げられたガム液が吐出され、PS版112の表面及び裏面に供給される。

0187

搬送ローラ178は、PS版112を挟持して搬送すると共に、PS版112の表面を不感脂化処理するためにスプレーパイプ182によって供給されたガム液をスクイズするようになっている。PS版112の表面からスクイズされたガム液は、ガム液槽130に回収される。ガム液槽130内のガム液は、ポンプ294によって循環されるようになっている。また、このガム液槽130には、オーバフロー管296が設けられ、ガム液が所定の液面を超えると廃液タンク284へ案内され廃棄される構成となっている。

0188

また、下側の搬送ローラ178の下部はガム液槽130に貯留されたガム液に浸されており、PS版112の裏面側は、下側の搬送ローラ178が、ガム液槽130からガム液を汲み上げることにより、塗布処理を行っている。これによって、搬送ローラ178がガム液を持ち出してPS版112の裏面の不感脂化処理を行うと共に上側の搬送ローラ178の乾きが抑えられ、搬送ローラ178の表面に処理液の成分が析出しないようになっている。

0189

このフィニッシャー部126での処理が終了したPS版112は、ケイシング200の排出口204を通過して、乾燥部(図示せず)へ送り出されるようになっている。

0190

ここで、排出口204には、仕切板としての蓋体210が設けられている。この蓋体210は、軸212に固着されている。軸212は図示しない駆動手段で(例えばソレノイド回動可能とされている。この軸212の回転は、挿入口202の近傍に設けられた前記版検出センサ208によるPS版112の検出に基づいてなされる。すなわち、版検出センサ208でPS版112を検出している間及び検出しなくなってから(後端を検出してから)所定時間経過するまでの間は蓋体210は略水平(排出口204の開放状態)で保持され、それ以外は垂直(排出口204の閉塞状態)とされるようになっている。

0191

以下に本実施形態の作用を説明する。まず、現像槽118、水洗槽128、ガム液槽130等の処理槽は、上蓋となる外板パネル114、本体108等のケイシング200によって覆われている。また、自動現像機100によって、PS版112の現像処理が行われていない状態では、挿入口202は、ブレード206が現像槽118の側壁に接触し合っているため、閉塞されている。一方、排出口204は、版検出センサ208でPS版112を検出していないので、蓋体210が垂直状態とされ、この排出口204も閉塞されている。さらに、副挿入口250もブレード252によって閉塞され、現像部122の液面蓋150の上方もブレード206、122によって閉塞されている。このため、現像槽118内の現像液、水洗部124内の水洗水及びフィニッシャー部126内のガム液は、外気に晒されることはなく、炭酸ガス疲労は殆ど無い。このため、経時的劣化による現像能力の低下を抑えることができるので、例えば、現像部122における補充原液の補充量を激減することができる。特に、現像槽118の現像液表面は液面蓋150で覆われているので現像液と外気との接触防止の効果は大きい。

0192

なお、現像液と外気との接触をできるだけ少なくするため、蓋体210の開いている時間をできるだけ短くする方がよい。したがって、PS版112が通過している間のみ開いていて、それ以外の間は閉じている構造が好ましい。

0193

制御装置50による制御は、前述の第1実施形態で説明した図2図3図4図5における現像補充液の補充方法のフローチャートの内容と同様であるので、ここではその説明は省略する。

0194

以下、本発明を実施例に従って説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されない。なお、実施例中の「%」はすべて「質量%」を表す。
[SiO2含有のアルカリ現像液/現像補充液の調製]
酸化ケイ素SiO2及び酸化カリウムK2Oの混合比SiO2/K2Oが1.1のケイ酸カリウム4.0%水溶液1Lに各種現像抑制剤を下記表1に記載の量添加し、本発明のアルカリ現像液(1)〜(5)、現像抑制剤を添加しない比較現像液(1)を作製した。
また酸化ケイ素SiO2及び酸化カリウムK2Oの混合比SiO2/K2Oが1.1のケイ酸カリウム6.0%水溶液1Lに各種現像抑制剤を下記表1に記載の量添加し、本発明のアルカリ現像補充液(1)〜(5)、現像抑制剤を添加しない比較現像補充液(1)を作製した。
[非還元糖含有のアルカリ現像液/現像補充液の調整]
非還元糖と塩基とを組み合わせたD−ソルビット/酸化カリウムK2OよりなるD−ソルビットカリウム塩5.0%水溶液1Lに各種現像抑制剤を下記表1に記載の量添加し、本発明のアルカリ現像液(6)〜(10)、現像抑制剤を添加しない比較現像液(2)を作製した。
また、非還元糖と塩基とを組み合わせたDーソルビット/酸化カリウムK2OよりなるD−ソルビットカリウム塩6.5%水溶液1Lに各種現像抑制剤を下記表1に記載の量添加し、本発明のアルカリ現像補充液(6)〜(10)、現像抑制剤を添加しない比較現像補充液(2)を作製した。

0195

感熱性ポジ型平版印刷版を用いて、上記の各種アルカリ現像処理液で現像処理を行った。
[感熱性ポジ型平版印刷版の製造]
0.3mm厚のアルミニウム板(材質1050)をトリクロロエチレンで洗浄して脱脂した後、ナイロンブラシと400メッシュのパミス水懸濁液を用い、この表面を砂目立てし、水でよく洗浄した。洗浄後、このアルミニウム板を45℃の25%水酸化ナトリウム水溶液に9秒間浸漬してエッチングを行い、水洗した後、さらに20%硝酸水溶液に20秒間浸漬し、再度水洗した。このときの砂目立て表面のエッチング量は、約3g/m2であった。
次に、このアルミニウム板を7%硫酸を電解液として、電流密度15A/dm2の直流電流で3g/m2の陽極酸化被膜を設けた後、水洗、乾燥した。これを、30℃の珪酸ナトリウム2.5%水溶液で10秒処理し、下記下塗り層用塗布液を塗布し、80℃下で15秒間乾燥して支持体を得た。乾燥後の下塗り層乾燥塗布量は、15mg/m2であった。
<下塗り層用塗布液>
下記共重合体P(分子量28000) 0.3g
メタノール100g
水 1g
共重合体P

0196

0197

合成例1(カルボキシル基を有するアルカリ可溶性高分子化合物(共重合体)の合成)
攪拌機冷却管及び滴下ロートを備えた20ml三ッ口フラスコに、メタクリル酸n−プロピル6.39g(0.045モル)、メタクリル酸1.29g(0.015モル)及び1−メトキシ−2−プロパノール20gを入れ、湯水浴により、65℃に加熱しながら混合物を攪拌した。この混合物に「V−601」(和光純薬(株)製)0.15gを加え70℃に保ちながら窒素気流下2時間混合物を攪拌した。この反応混合物にさらにメタクリル酸n−プロピル6.39g(0.045モル)、メタクリル酸1.29g(0.015モル)、1−メトキシ−2−プロパノール20g及び「V−601」0.15gの混合物を2時間かけて滴下ロートにより滴下した。滴下終了後、さらに90℃で2時間得られた混合物を攪拌した。反応終了後、メタノール40gを混合物に加え、冷却し、得られた混合物を水2リットルにこの水を攪拌しながら投入し、30分混合物を攪拌した後、析出物をろ過により取り出し、乾燥することにより15gの白色固体を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによりこの共重合体の重量平均分子量(ポリスチレン標準)を測定したところ53,000であった。

0198

合成例2(カルボキシル基を有するアルカリ可溶性高分子化合物(共重合体)の合成)
上記合成例1と同様の操作によって、メタクリル酸エチル/メタクリル酸イソブチル/メタクリル酸(モル%:35/35/30)を使用して共重合体を合成した。その重量平均分子量(ポリスチレン標準)を測定したところ50,000であった。

0199

合成例3(カルボキシル基を有するポリウレタン樹脂の合成)
冷却管コンデンサー、攪拌機を備えた500mlの三ッ口丸底フラスコに、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸14.6g(0.109モル)、テトラエチレングリコール13.3g(0.0686モル)及び1,4−ブタンジオール2.05g(0.0228モル)を加え、N,N−ジメチルアセトアミド118gに溶解した。これに、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート30.8g(0.123モル)、ヘキサメチレンジイソシアネート13.8g(0.0819モル)及び触媒としてジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ0.1gを添加し、攪拌下、90℃、7時間加熱した。この反応液にN,N−ジメチルアセトアミド100ml、メタノール50ml及び酢酸50mlを加え、攪拌した後に、これを水4リットル中に攪拌しながら投入し、白色のポリマーを析出させた。このポリマーを濾別し、水にて洗浄後、減圧乾燥させることにより、60gのポリマーを得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて分子量を測定したところ、重量平均(ポリスチレン標準)で70,000であった。また、滴定によりカルボキシル基含量を測定したところ1.43meq/gであった。

0200

合成例4(カルボキシル基を有するポリウレタン樹脂の合成)
以下のジイソシアネート化合物(モル%)

0201

及び以下のジオール化合物(モル%)

0202

0203

を用いて、合成例3と同様にして共重合体を合成した。得られた共重合体の滴定による酸含量は1.72meq/gであり、重量平均分子量(ポリスチレン標準)は80,000であった。

0204

合成例5
攪拌機、冷却管及び滴下ロートを備えた500ml三つ口フラスコにメタクリル酸31.0g(0.36モル)、クロロギ酸エチル39.1g(0.36モル)及びアセトニトリル200mlを入れ、氷水浴で冷却しながら混合物を攪拌した。この混合物にトリエチルアミン36.4g(0.36モル)を約1時間かけて滴下ロートにより滴下した。滴下終了後、氷水浴を取り去り、室温下で30分間混合物を攪拌した。この反応混合物にpーアミノベンゼンスルホンアミド51.7g(0.30モル)を加え、油浴にて70℃に温めながら混合物を1時間攪拌した。反応終了後、この混合物を水1リットルにこの水を攪拌しながら投入し、30分間得られた混合物を攪拌した。この混合物をろ過して析出物を取り出し、これを水500mlでスラリーにした後、このスラリーをろ過し、得られた固体を乾燥することにより、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミドの白色固体が得られた(収量46.9g)次に攪拌機、冷却管及び滴下ロートを備えた20ml三つ口フラスコにN−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド4.61g、(0.0192モル)、メタクリル酸エチル2.94g(0.0258モル)、アクリロニトリル0.80g(0.015モル)及びN,Nージメチルアセトアミド20gを入れ、湯水浴により65℃に加熱しながら混合物を攪拌した。この混合物に「V−65」(和光純薬(株)製)0.15gを加え、65℃に保ちながら窒素気流下2時間混合物を攪拌した。この反応混合物にさらにN−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド4.61g、メタクリル酸エチル2.94g、アクリロニトリル0.80g、N,N−ジメチルアセトアミド及び「V−65」0.15gの混合物を2時間かけて滴下ロートにより滴下した。滴下終了後、さらに65℃で2時間得られた混合物を攪拌した。反応終了後、メタノール40gを混合物に加え、冷却し、得られた混合物を水2リットルにこの水を攪拌しながら投入し、30分間混合物を攪拌した後、析出物をろ過により取り出し、乾燥することにより15gの白色固体を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、この特定の共重合体の重量平均分子量(ポリスチレン標準)を測定したところ、53,000であった。
得られた支持体上に下記画像記録層塗布液を塗布し、150℃、30秒乾燥させて、乾燥塗布量を1.8g/m2とし、ポジ型の平版印刷版原版Aを得た。

0205

画像記録層用塗布液
上記合成例2の共重合体0.050g
上記合成例4の共重合体 0.050g
上記合成例5の共重合体 0.4g
m,p−クレゾールノボラック0.6g
(m/p比=6/4、重量平均分子量8000、
未反応クレゾールを0.5%含有)
シアニン染料A 0.1g
無水フタル酸0.05g
p−トルエンスルホン酸0.002g
エチルバイオレット0.02g
(対イオン:6−ヒドロキシ−β−ナフタレンスルホン酸)
ナフトキノン1,2−ジアジド−5−スルホニルクロリド
ピロガロール−アセトン樹脂とのエステル化物0.01g
フッ素系界面活性剤0.05g
(商品名:メガファックF−177、大日本インキ化学工業(株)製)
メチルエチルケトン8g
1−メトキシ−2−プロパノール4g

0206

上記と同様に処理し下塗り層を設けたアルミニウム支持体に、以下の画像記録層用塗布液1を塗布量が0.85g/m2になるようにワイヤーバーで塗布した後、TABAI社製 PERFECT OVER PH200にてWindControlを7に設定して140℃、50秒で乾燥した。更にその上に画像記録層用塗布液2を塗布量が0.22g/m2になるようにワイヤーバーで塗布した後、TABAI社製 PERFECT OVER PH200にてWindControlを7に設定して120℃、60秒で乾燥し、2層構成の画像形成層を有する平版印刷版原版Bを得た。

0207

<画像記録層用塗布液1>
上記合成例2の共重合体0.050g
上記合成例4の共重合体 0.050g
N−(4−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド/
アクリロニトリル/メタクリル酸メチル
(36/34/30重量平均分子量50000) 1.896g
クレゾールノボラック(m/p=6/4 重量平均分子量4500、
残存モノマー0.8wt%) 0.237g
シアニン染料A 0.109g
4,4'−ビスヒドロキシフェニルスルホン0.063g
無水テトラヒドロフタル酸0.190g
p−トルエンスルホン酸0.008g
エチルバイオレットの対イオンを
6−ヒドロキシナフタレンスルホンに変えたもの 0.05g
フッ素系界面活性剤(F176、大日本インキ工業(株)社製)
0.035g
メチルエチルケトン26.6g
1−メトキシー2−プロパノール13.6g
γ−ブチロラクトン13.8g

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