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技術 アクロレイン及びアクリル酸の製造方法

出願人 三菱化学株式会社
発明者 小川寧之矢田修平鈴木芳郎高崎研二
出願日 2004年4月8日 (15年8ヶ月経過) 出願番号 2004-114359
公開日 2005年10月27日 (14年1ヶ月経過) 公開番号 2005-298376
状態 拒絶査定
技術分野 有機低分子化合物及びその製造 触媒を使用する低分子有機合成反応
主要キーワード 環境研究 大気導入用 年平均 調査報告書 浮遊粉塵 重量増加分 観測網 大気導入
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年10月27日)のものです。
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課題

浮遊粒子状物質を多く含む大気酸素源として用いても、触媒コーキングなどによる触媒性能の低下や、反応管差圧増大、閉塞などの不具合被ることなく、高収率で、長時間にわたり安定してアクロレイン及びアクリル酸を製造する方法の提供。

解決手段

プロピレン又はプロパン酸化触媒の存在下で酸素含有ガスにより気相酸化してアクロレイン及び/又はアクリル酸を製造する方法において、酸素源として浮遊粒子状物質を除去した大気を用いることを特徴とするアクロレイン及び/又はアクリル酸の製造方法。

概要

背景

プロピレン又はプロパン酸素含有ガスにより接触気相酸化してアクロレイン及びアクリル酸を製造することは広く工業的に行われている。一般には、プロピレンを酸素含有ガスにより気相酸化して、主としてアクロレインを製造する前段工程と、このアクロレインを含む反応ガスを更に酸化してアクリル酸を製造する後段工程からなる2段階反応によりアクリル酸が製造されている。

しかしながら、プロピレンを酸素含有ガスにより酸化する前段工程においては、アクロレインを生成する主反応のほかに副反応が起こり、テレフタル酸マレイン酸などの有機酸高沸点化合物タール状化合物などが生成する。このため、これらの副生物によって反応装置汚染され、甚だしい場合には炭化物などにより触媒コーキングが起こり、反応管にかかる差圧の増大や反応管の閉塞が起こって正常な操業が困難となったり、製品品質の低下などの問題が生じたりする。また、これらの副生物を除去するための精製手段を設けると、その設備費用が大きくなり、製造コストの上昇を招き、さらにはアクロレインをはじめとする反応性の高い化合物による副反応も発生して、目的化合物収率低下やさらなる製品品質の低下などの問題が生じやすい。

従来、これらの副反応を抑制するために、前段工程の反応器出口ガス急冷して副反応の発生を抑制したり、反応器の出口ガスの温度を一定温度以上に保って高沸点化合物やタール状化合物の析出による装置の汚染を抑制したりするなどの操作が行われてきた(特許文献1参照)。

また、これらの副反応を抑制して、プロピレンからアクロレイン及びアクリル酸を高収率で、しかも長期間にわたって安定して製造することを目的に、プロピレン原料中の不純物である特定の不飽和炭化水素含有量を500ppm(重量)以下にするアクロレイン及びアクリル酸の製造方法が提案されている(特許文献2参照)。

これらの提案では、触媒のコーキング等による反応管の差圧の増大等の問題を解決するには十分ではなく、更なる対策が切望されていた。

ところで近年、日本の企業も海外工場建設することが多くなっており、プロピレンの気相酸化によるアクロレイン及びアクリル酸の製造も海外の工場で行われることが多くなっている。その場合、プロピレンの気相酸化に用いられる酸素源としては、通常、その工場立地場所の大気が用いられることになるが、たとえ同様の原料を用い、同様の条件で反応を行ったとしても、立地の場所により反応管の差圧増大の程度や反応管の閉塞までの時間に違いがあり、場所によってはその時間が想像以上に短くなることが分かった。

因みに、国立環境研究環境情報センター環境数値データベースによれば、日本国内の浮遊粒子状物質環境基準は、「1時間値の1日平均値が0.10mg/m3以下であり、1時間値が0.20mg/m3以下であること」となっているが、この浮遊粒子状物質は、工場の排煙ディーゼル車排気中にかなりの量含まれていることが知られており、特に交通量の多い道路の近くなどではこの値を超えている所も多く、2001年度測定値では、東京都大田区内でこの数値を超えた日が1年間に100日近くにのぼる所もある。

また国際協力事業団による1997年10月の国別環境情報整備調査報告書には、例えば中国については、都市部における大気汚染は深刻で、各都市で大気中の浮遊粒子状物質濃度が環境基準を超えており、「国家控制環境観測網絡」の都市では年平均値が79〜618μg/m3であり、全国の都市部の平均で309μg/m3となっていて、特に部の都市が高い値となっている旨記載されている。またインドについては、ボンベイ、カルカッタ、デリー、アーメダーバードカンプール及びナグプールの6つの大都市では、浮遊粉塵濃度が年平均でWHOの基準値の3倍を超えており、深刻な大気汚染となっている旨記載されている。大気中の浮遊粒子状物質が非常に多くなっているといわれ、世界的に環境問題への関心が高まる中、各地で様々な大気汚染への取り組みが進められているが、国や地域、隣接する設備等により大気中の浮遊粒子状物質の濃度には大きな隔たりがあるのが現状である。

特開昭49−132007号公報
特開2000−38358号公報

概要

浮遊粒子状物質を多く含む大気を酸素源として用いても、触媒のコーキングなどによる触媒性能の低下や、反応管の差圧増大、閉塞などの不具合被ることなく、高収率で、長時間にわたり安定してアクロレイン及びアクリル酸を製造する方法の提供。プロピレン又はプロパンを酸化触媒の存在下で酸素含有ガスにより気相酸化してアクロレイン及び/又はアクリル酸を製造する方法において、酸素源として浮遊粒子状物質を除去した大気を用いることを特徴とするアクロレイン及び/又はアクリル酸の製造方法。なし

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

プロピレン又はプロパン酸化触媒の存在下で酸素含有ガスにより気相酸化してアクロレイン及び/又はアクリル酸を製造する方法において、酸素源として浮遊粒子状物質を除去した大気を用いることを特徴とするアクロレイン及び/又はアクリル酸の製造方法。

請求項2

大気導入のためのコンプレッサーフィルターを設置することにより浮遊粒子状物質を除去する請求項1に記載の方法。

請求項3

フィルター通過後の大気中に存在する浮遊粒子状物質の量が、1時間値の1日平均値で0.1mg/m3以下となるようにフィルターの目開きを決定する請求項1に記載の方法。

請求項4

フィルターの目開きが10μm以下である請求項2に記載の方法。

請求項5

フィルターの重量増加分を測定することによりフィルターの交換時期を決定する請求項2に記載の方法。

請求項6

フィルターの差圧を測定することによりフィルターの交換時期を決定する請求項2に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、アクロレイン及びアクリル酸の製造方法に関し、詳しくはプロピレン又はプロパン酸化触媒の存在下で酸素含有ガスにより気相酸化してアクロレイン及びアクリル酸を製造するに際して、酸素源として浮遊粒子状物質を除去した大気を用いることにより、コーキングなどによって触媒の性能を損なうことなく、高収率で、長時間にわたり安定してアクロレイン及びアクリル酸を製造する方法に関する。

背景技術

0002

プロピレン又はプロパンを酸素含有ガスにより接触気相酸化してアクロレイン及びアクリル酸を製造することは広く工業的に行われている。一般には、プロピレンを酸素含有ガスにより気相酸化して、主としてアクロレインを製造する前段工程と、このアクロレインを含む反応ガスを更に酸化してアクリル酸を製造する後段工程からなる2段階反応によりアクリル酸が製造されている。

0003

しかしながら、プロピレンを酸素含有ガスにより酸化する前段工程においては、アクロレインを生成する主反応のほかに副反応が起こり、テレフタル酸マレイン酸などの有機酸高沸点化合物タール状化合物などが生成する。このため、これらの副生物によって反応装置汚染され、甚だしい場合には炭化物などにより触媒のコーキングが起こり、反応管にかかる差圧の増大や反応管の閉塞が起こって正常な操業が困難となったり、製品品質の低下などの問題が生じたりする。また、これらの副生物を除去するための精製手段を設けると、その設備費用が大きくなり、製造コストの上昇を招き、さらにはアクロレインをはじめとする反応性の高い化合物による副反応も発生して、目的化合物の収率低下やさらなる製品品質の低下などの問題が生じやすい。

0004

従来、これらの副反応を抑制するために、前段工程の反応器出口ガス急冷して副反応の発生を抑制したり、反応器の出口ガスの温度を一定温度以上に保って高沸点化合物やタール状化合物の析出による装置の汚染を抑制したりするなどの操作が行われてきた(特許文献1参照)。

0005

また、これらの副反応を抑制して、プロピレンからアクロレイン及びアクリル酸を高収率で、しかも長期間にわたって安定して製造することを目的に、プロピレン原料中の不純物である特定の不飽和炭化水素含有量を500ppm(重量)以下にするアクロレイン及びアクリル酸の製造方法が提案されている(特許文献2参照)。

0006

これらの提案では、触媒のコーキング等による反応管の差圧の増大等の問題を解決するには十分ではなく、更なる対策が切望されていた。

0007

ところで近年、日本の企業も海外工場建設することが多くなっており、プロピレンの気相酸化によるアクロレイン及びアクリル酸の製造も海外の工場で行われることが多くなっている。その場合、プロピレンの気相酸化に用いられる酸素源としては、通常、その工場立地場所の大気が用いられることになるが、たとえ同様の原料を用い、同様の条件で反応を行ったとしても、立地の場所により反応管の差圧増大の程度や反応管の閉塞までの時間に違いがあり、場所によってはその時間が想像以上に短くなることが分かった。

0008

因みに、国立環境研究環境情報センター環境数値データベースによれば、日本国内の浮遊粒子状物質の環境基準は、「1時間値の1日平均値が0.10mg/m3以下であり、1時間値が0.20mg/m3以下であること」となっているが、この浮遊粒子状物質は、工場の排煙ディーゼル車排気中にかなりの量含まれていることが知られており、特に交通量の多い道路の近くなどではこの値を超えている所も多く、2001年度測定値では、東京都大田区内でこの数値を超えた日が1年間に100日近くにのぼる所もある。

0009

また国際協力事業団による1997年10月の国別環境情報整備調査報告書には、例えば中国については、都市部における大気汚染は深刻で、各都市で大気中の浮遊粒子状物質濃度が環境基準を超えており、「国家控制環境観測網絡」の都市では年平均値が79〜618μg/m3であり、全国の都市部の平均で309μg/m3となっていて、特に部の都市が高い値となっている旨記載されている。またインドについては、ボンベイ、カルカッタ、デリー、アーメダーバードカンプール及びナグプールの6つの大都市では、浮遊粉塵濃度が年平均でWHOの基準値の3倍を超えており、深刻な大気汚染となっている旨記載されている。大気中の浮遊粒子状物質が非常に多くなっているといわれ、世界的に環境問題への関心が高まる中、各地で様々な大気汚染への取り組みが進められているが、国や地域、隣接する設備等により大気中の浮遊粒子状物質の濃度には大きな隔たりがあるのが現状である。

0010

特開昭49−132007号公報
特開2000−38358号公報

発明が解決しようとする課題

0011

本発明者らは、前記の工場立地場所による反応管の差圧増大の程度や閉塞までの時間の違いが如何なる原因によるものかついて調査検討を進めたところ、製造設備が設置された場所の大気の汚染状況、特に大気中の浮遊粒子状物質などの不純物の量には差があり、汚染のきびしいところでは反応管の閉塞までの時間が短くなる傾向にあること、すなわち大気中の浮遊粒子状物質による触媒のコーキングが無視できないことを見出した。そこで、例えば大気導入用コンプレッサーの導入口に、大きなゴミなどを除去するため通常用いられている目の粗い金網などと共に、例えば10μm以下など微細な目開きのフィルターを設置して浮遊粒子状物質など不純物の除去を行うと、反応管の差圧増大や閉塞が著しく改善されることを見出し、本発明を完成した。

0012

なお前記特許文献1及び2には、気相酸化反応の酸素源として浮遊粒子状物質を除去した大気を用いることについてなど全く記載も示唆もされておらず、また本発明者ら経験では、その他の文献中にもプロピレンの気相酸化にこのような酸素源を用いるという記載は見当たらなかった。

課題を解決するための手段

0013

本発明に従えば、プロピレンを酸化触媒の存在下で酸素含有ガスにより気相酸化してアクロレイン及びアクリル酸を製造する方法において、酸素源として浮遊粒子状物質を除去した大気を用いることを特徴とするアクロレイン及びアクリル酸の製造方法が提供される。

発明の効果

0014

本発明によれば、酸素源として浮遊粒子状物質を除去した大気を用いることによって、大気汚染の進んだ地域でも、反応管の差圧増大や閉塞が比較的短時間で生じるという不都合が改善され安定したアクロレイン及びアクリル酸の製造が可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0015

本発明は、プロピレン又はプロパンを酸化触媒の存在下で酸素含有ガスにより気相酸化してアクロレイン及び/又はアクリル酸を製造するに際して、酸素源として浮遊粒子状物質を除去した大気を用いることを特徴とするものである。

0016

大気から浮遊粒子状物質を除去する方法は、必ずしも限定されるものではないが、例えば、大気導入用のコンプレッサーの導入口にフィルターを設置する方法、反応管への導入の前に水中を通す方法、電気集塵機を通した大気を用いる方法などを挙げることができる。水中を通す方法は、水浴通過後の空気に水滴又は過剰の水分が含まれるようになる。水滴には除去された浮遊粒子状物質が含まれるので、再び反応管へ導入されることになる。過剰の水分はコンプレッサーへ導入されるガス量を増加させることになる。また電気集塵機を通す方法では、電気集塵機の設置、維持、管理にコストがかかる。従って大気から浮遊粒子状物質を除去する方法としては、大気導入用のコンプレッサーの導入口にフィルターを設置する方法を採用することが最も経済的で、且つその効果も大きい。

0017

原料又は副原料の一つとして大気を用いるときには、紙くずや木の葉など比較的大きなゴミなどを除去するため、大気の導入口に目の粗い金網などを設置することは、普通に行われていることである。本発明では、これら金網などと共に目の細かいフィルターを設置することにより、大気中に含まれる浮遊粒子状物質を除去し、この浮遊粒子状物質による酸化触媒のコーキングへの影響を排除して反応管にかかる差圧の増大や閉塞を抑制することに成功した。

0018

上記フィルターの目の細かさ(目開き)は、必ずしも限定されるものではなく、工場立地の場所における浮遊粒子状物質の粒径や濃度などにより適宜決定することができるが、例えば何種類かの予め目開きの異なるフィルターをコンプレッサーの導入口に設けて、フィルター通過後の大気中に存在する浮遊粒子状物質の量が、例えば日本における環境基準である1時間値の1日平均値で0.1mg/m3以下となるようなフィルターを選択することもできる。好ましいフィルターの目開きとしては、浮遊粒子状物質が通常10μm以下の粒子であることから、例えば10μm以下を例示することができる。

0019

フィルターは、目詰まりを起こしてしまうと空気の導入が困難になり、またせっかくトラップした粒子状物質の一部がフィルター通過後の空気を汚染することもあるので、その前にフィルターを交換する必要がある。フィルターの交換時期の決定も、必ずしも限定されるものではないが、例えば、フィルターの重量増加分を常に測定・監視し、所定の値に達したらフィルターを交換する方法などが好適に採用できる。また1種類のフィルターではフィルターの詰まりが早すぎる場合には、目開きの異なる複数のフィルターを組み合わせて設けることも一つの方法である。

0020

フィルターの重量増加分の測定は、例えばロードセルにより行うことができる。またフィルター交換時期の目安となるフィルターの重量増加の値は、予め実験により求めておくことができる。

0021

また、フィルターの差圧を常に測定、監視し、所定の値に達したらフィルターを交換してもよい。フィルターの差圧の測定方法としては、例えば、フィルターへ流入するガス(例えば空気)の入り口側及び出口側圧力計を設置し、この差を差圧とする方法である。
フィルター交換時期の目安となる差圧の値は、予め実験により求めておくことができる。
フィルターの設置数としては特に制限はないが、大気汚染がひどいことによりフィルターの交換頻度が高い場合、フィルターの交換時期を過ぎても装置の運転を継続しなければならない場合等のために、フィルターを並列に2以上設置してもよい。また、フィルターの洗浄装置を併設してもよい。

0022

なお大気中に含まれる窒素二酸化炭素、NOx、SOx、水分などの不純物は、それが、通常大気中に含まれる量範囲である限り、特に本反応に影響を与えることはない。

0023

本発明の方法による、プロピレン又はプロパンからアクロレイン及び/又はアクリル酸の製造、並びに2段階反応によるプロピレン又はプロパンからアクリル酸の製造は、酸素源として浮遊粒子状物質を除去した大気を用いることを除けば、一般に用いられている方法に従って行うことができる。

0024

使用される触媒は、プロピレン又はプロパンからアクロレイン及び/又はアクリル酸、又は2段階反応によるプロピレン又はプロパンからアクリル酸の製造に一般に用いられている触媒がそれぞれ用いられる。例えば2段階反応によるアクリル酸の製造において、前段のプロピレン又はプロパンからアクロレイン及び/又はアクリル酸を生成する工程で用いられる酸化触媒としては、モリブデン及びビスマスを必須成分とする金属酸化物触媒を挙げることができる。これらのうち好適なものとしては、一般式(1)で表される酸化触媒を挙げることができる。

0025

MoaBibFecAdDeEfGgOx (1)
ここで、Mo、Bi、Fe及びOはそれぞれの記号が意味する元素を表し;Aはコバルト及びニッケルから選ばれる少なくとも1種の元素;Dはアルカリ金属アルカリ土類金属及びタリウムから選ばれる少なくとも1種の元素;Eはタングステンケイ素アルミニウムジルコニウム及びチタンから選ばれる少なくとも1種の元素;Gはリンテルルアンチモン、スズ、セリウム、鉛、ニオブマンガンヒ素及び亜鉛から選ばれる少なくとも1種の元素を表し;a、b、c、d、e、f、g及びxはそれぞれの元素の原子比を表し;a=12のとき、b=0.1〜10、c=0.1〜20、d=2〜20、e=0.001〜10、f=0〜30、g=0〜4であり、xは各元素の酸化状態によって定まる数値である。

0026

酸化触媒の形状は、円柱状、リング状、球状などのほかに、不定形であってもよく、必要に応じて不活性担体などに担持しても、或いは有効成分を適当な方法で成型してもよい。また、上記の成分のほかに、成型助剤補強剤などを加えることもでき、例えば各種のグラスファイバーウィスカーなどを用いることができる。

0027

酸化触媒は単一種に限定されるものではなく、その一部を不活性担体などにより希釈したり、或いは成分、調製方法焼成条件などを変更して調製した活性の異なる複数種の酸化触媒を組み合わせて使用することもできる。

0028

反応器には多管式固定床反応器を用いるのが一般的であるが、流動床式反応器移動層式反応を用いることもできる。反応器の材質についても、特に制限はなく、炭素鋼ステンレス鋼などが用いられる。

0029

本発明において、プロピレン又はプロパンの接触気相酸化、例えば2段階反応によりアクリル酸を製造する際に、後段工程から得られるアクリル酸を含む反応ガスからアクリル酸などの可溶性の成分を、実質的に水からなる溶媒又はその他の溶媒を用いて回収又は分離した後の、未反応のプロピレン又はプロパンの全量又は一部を循環して原料ガスとして使用することができる。

0030

本発明方法を実施するには、前記酸化触媒を、多管式反応器充填したのち、該反応域原料プロピレン又はプロパン、酸素源として浮遊粒子状物質を除去した大気及び必要により混合される不活性ガスよりなる原料ガスを通過させ、250〜450℃、好ましくは280〜400℃の反応温度、300〜5000hr-1、好ましくは700〜3000hr-1の空間速度で流通させることにより行われる。

0031

以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
なおプロピレンの転化率、アクロレイン及びアクリル酸収率は以下の式に従って求めた。

0032

0033

製造例(触媒の調製)
パラモリブデン酸アンチモン94質量部を純粋400質量部に加熱溶解し、硝酸第二鉄7.2質量部、硝酸コバルト25質量部及び硝酸ニッケル38質量部を純水60質量部に加熱溶解させた。これらの溶液攪拌しながら混合した。

0034

次に、純水40質量部にホウ砂0.85質量部及び硝酸カリウム0.36質量部を加熱下で溶解させ、上記スラリーに加えた。次に粒状シリカ64質量部を加えて攪拌した。次に予めMgを0.8質量%複合した次炭酸ビスマス58質量部を加えて攪拌混合し、このスラリーを加熱乾燥した後、空気雰囲気で300℃、1時間熱処理し、得られた粒状固体成型機を用いて直径5mm、高さ4mmの錠剤打錠成型し、次に500℃、4時間の焼成を行なって前段触媒を得た。
得られた触媒は、Mo(12)Bi(5)Ni(3)Co(2)Fe(0.4)Na(0.2)Mg(0.4)B(0.2)K(0.1)Si(24)O(x)の組成触媒粉酸素の組成xは各金属の酸化状態によって定まる値である)の組成比を有するMo−Bi系複合酸化物であった。

0035

得られた触媒を、内径25mm、長さ4200mmのステンレス鋼製の管に触媒を層長が3000mmとなるように充填して反応管とした。

0036

実施例1
製造例で作製した反応管を溶融塩浴に浸漬し、これに、プロピレン濃度9容量%、浮遊粒子状物質濃度約500μg/m3の大気を目開き10μmのフィルターを通して導入された空気76容量%、残余15容量%からなる反応ガスを空間速度800hr-1で供給し、330℃で反応を行った。初期反応及び反応を24000時間継続した後のプロピレンの転化率、アクロレイン及びアクリル酸収率、並びに反応管にかかる差圧は次の通りであった。

0037

<初期反応>
プロピレン転化率:97モル
アクロレインとアクリル酸の合計収率:92モル%
反応管差圧:6.4kPa

0038

<24000時間後>
プロピレン転化率:91モル%
アクロレインとアクリル酸の合計収率:85.6モル%
反応管差圧:6.6kPa

0039

なお、フィルターはその重量増加をロードセルにより監視し、反応開始後8000時間毎に交換を行った。

0040

実施例2
実施例1において、目開き10μmのフィルターを用いる代わりに、目開き5μmのフィルターを用いる以外は実施例1と同様にして反応を行った。初期反応及び反応を24000時間継続した後のプロピレンの転化率、アクロレイン及びアクリル酸収率、並びに反応管にかかる差圧は次の通りであった。

0041

<初期反応>
プロピレン転化率:97モル%
アクロレインとアクリル酸の合計収率:92モル%
反応管差圧:6.4kPa

0042

<24000時間後>
プロピレン転化率:91モル%
アクロレインとアクリル酸の合計収率:85.7モル%
反応管差圧:6.5kPa

0043

フィルターの監視は差圧により行い、反応開始後8000時間に交換を行った。

0044

比較例
実施例1において、フィルターを用いず大気をそのまま酸素源として用いる以外は実施例1と同様にして反応を行った。反応を15000時間継続したところで反応管にかかる差圧が10kPaとなったので反応を停止した。初期反応及び反応を15000時間継続した後のプロピレンの転化率、アクロレイン及びアクリル酸収率、並びに反応管にかかる差圧は次の通りであった。

0045

<初期反応>
プロピレン転化率:97モル%
アクロレインとアクリル酸の合計収率:92モル%
反応管差圧:6.4kPa

0046

<7000時間後>
プロピレン転化率:92モル%
アクロレインとアクリル酸の合計収率:85.4モル%
反応管差圧:10kPa
実施例1に対し、約半分の運転時間にもかかわらず、アクロレインとアクリル酸の合計収率はほぼ同等の値にまで低下した。今後更なる収率低下が予想されるので触媒を交換することとした。

0047

参考例
実施例1において、浮遊粒子状物質濃度500μg/m3の大気を用いる代わりに、浮遊粒子状物質濃度30μg/m3の大気を用い、フィルターを使用しない以外は実施例1と同様の方法で反応を行った。初期反応及び反応を24000時間継続した後のプロピレンの転化率、アクロレイン及びアクリル酸収率、並びに反応管にかかる差圧は次の通りであった。

0048

<初期反応>
プロピレン転化率:97モル%
アクロレインとアクリル酸の合計収率:92モル%
反応管差圧:6.4kPa

0049

<24000時間後>
プロピレン転化率:91モル%
アクロレインとアクリル酸の合計収率:85.3モル%
反応管差圧:7.2kPa

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