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技術 pn接合を有する化合物半導体基板

出願人 住友化学株式会社
発明者 井上聡小廣健司
出願日 2004年3月30日 (16年8ヶ月経過) 出願番号 2004-098504
公開日 2005年10月13日 (15年2ヶ月経過) 公開番号 2005-286129
状態 特許登録済
技術分野 発光ダイオード 気相成長(金属層を除く) ダイオード 接合型電界効果トランジスタ LED素子(パッケージ以外)
主要キーワード 無秩序状態 JFET pn接合素子 ピークエネルギー np接合 順方向特性 電流ストレス 整流特性
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この項目の情報は公開日時点(2005年10月13日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

電気的特性の低下が従来より少ない半導体素子を与える化合物半導体基板を提供する。

解決手段

pn接合と、該pn接合の間に、InGaPからなる層を少なくとも一つ有する化合物半導体基板であって、該InGaPが秩序化しておらず、該InGaPのキャリア濃度が1×1017cm-3未満である化合物半導体基板。元基板の上に、p層とn層と、該p層と該n層の間に秩序化していないInGaP層とを成長させる前記記載の化合物半導体基板の製造方法。該秩序化していないInGaP層を、トリメチルガリウム(TMG)、トリメチルインジウム(TMI)、ホスフィンの各ガスを、式InxGa1-xPにおいて0.45≦x≦0.55となるような量を用いて、成長温度を450℃以上600℃以下の範囲として成長させる前記記載の製造方法。

概要

背景

pn接合を有する化合物半導体基板は、電界効果トランジスタFET)、レーザーダイオード(LD)、ホトダイオード(PD)、整流器ダイオードなどの半導体素子の製造に用いられている。

pn接合を有する半導体基板を用いて製造される半導体素子の、整流特性増幅率等の電気的特性は、電流を流して使用するに従って経時的に、低下することが一般的に知られており、電気的特性の低下の少ない半導体素子を与える化合物半導体基板が求められている。

電気的特性の低下が従来より少ない半導体素子を与える化合物半導体基板として、pn接合間にバンドギャップが大きく、ホールバリア(障壁)となる層である秩序InGaP層を挟んでなる化合物半導体基板が提案されている(例えば、特許文献1参照。)が、電気的特性の低下の防止は十分ではなかった。なお、pn接合を形成しているp層とn層の間に、前記秩序化InGaP層のように他の中間層が存在する場合であっても、p層とn層の間のいずれかの位置において電子とホールの結合というpn接合の機能が発現していれば、中間層を介したp層とn層の接合をpn接合と称する。

特開2001−250939号公報

概要

電気的特性の低下が従来より少ない半導体素子を与える化合物半導体基板を提供する。pn接合と、該pn接合の間に、InGaPからなる層を少なくとも一つ有する化合物半導体基板であって、該InGaPが秩序化しておらず、該InGaPのキャリア濃度が1×1017cm-3未満である化合物半導体基板。元基板の上に、p層とn層と、該p層と該n層の間に秩序化していないInGaP層とを成長させる前記記載の化合物半導体基板の製造方法。該秩序化していないInGaP層を、トリメチルガリウム(TMG)、トリメチルインジウム(TMI)、ホスフィンの各ガスを、式InxGa1-xPにおいて0.45≦x≦0.55となるような量を用いて、成長温度を450℃以上600℃以下の範囲として成長させる前記記載の製造方法。

目的

本発明の目的は、電気的特性の低下が従来より少ない半導体素子を与える化合物半導体基板を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

pn接合と、該pn接合の間に、InGaPからなる層を少なくとも一つ有する化合物半導体基板であって、該InGaPが秩序化しておらず、該InGaPのキャリア濃度が1×1017cm-3未満であることを特徴とする化合物半導体基板。

請求項2

InGaPからなる層のエネルギーギャップの値A(eV)の範囲が、式InxGa1-xPにおけるxを用いて、2.28−0.8x≦A≦2.33−0.8x(ただし、0.45≦x≦0.55)で表されるの範囲である請求項1記載の化合物半導体基板。

請求項3

基板の上に、p層とn層と、該p層と該n層の間に秩序化していないInGaP層とを成長させることを特徴とする請求項1記載の化合物半導体基板の製造方法。

請求項4

該秩序化していないInGaP層を、トリメチルガリウム(TMG)、トリメチルインジウム(TMI)、ホスフィンの各ガスを、式InxGa1-xPにおいて0.45≦x≦0.55となるような量を用いて、成長温度を450℃以上600℃以下の範囲として成長させることを特徴とする請求項3記載の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、pn接合を有する化合物半導体基板およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

pn接合を有する化合物半導体基板は、電界効果トランジスタFET)、レーザーダイオード(LD)、ホトダイオード(PD)、整流器ダイオードなどの半導体素子の製造に用いられている。

0003

pn接合を有する半導体基板を用いて製造される半導体素子の、整流特性増幅率等の電気的特性は、電流を流して使用するに従って経時的に、低下することが一般的に知られており、電気的特性の低下の少ない半導体素子を与える化合物半導体基板が求められている。

0004

電気的特性の低下が従来より少ない半導体素子を与える化合物半導体基板として、pn接合間にバンドギャップが大きく、ホールバリア(障壁)となる層である秩序InGaP層を挟んでなる化合物半導体基板が提案されている(例えば、特許文献1参照。)が、電気的特性の低下の防止は十分ではなかった。なお、pn接合を形成しているp層とn層の間に、前記秩序化InGaP層のように他の中間層が存在する場合であっても、p層とn層の間のいずれかの位置において電子とホールの結合というpn接合の機能が発現していれば、中間層を介したp層とn層の接合をpn接合と称する。

0005

特開2001−250939号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の目的は、電気的特性の低下が従来より少ない半導体素子を与える化合物半導体基板を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

そこで本発明者らは、上記課題を解決するために、pn接合を有する化合物半導体基板のpn接合について鋭意検討した結果、pn接合間に、InGaPからなる層を設け、しかもこのInGaPが秩序化しておらず、かつキャリア濃度が1×1017cm-3未満である場合に、この化合物半導体基板が、電気的特性の低下が従来より少ない半導体素子を与える化合物半導体基板となることを見出し、本発明を完成させるに到った。

0008

すなわち本発明は、pn接合と、該pn接合の間に、InGaPからなる層を少なくとも一つ有する化合物半導体基板であって、該InGaPが秩序化しておらず、該InGaPのキャリア濃度が1×1017cm-3未満であることを特徴とする化合物半導体基板を提供する。

発明の効果

0009

本発明の化合物半導体基板を用いれば、使用に伴う電気的特性の低下が従来より少ない半導体素子を製造することができるので、本発明は工業的に極めて有用である。

発明を実施するための最良の形態

0010

本発明の化合物半導体基板は、pn接合と、該pn接合間に挟まれ、InGaPからなる層を少なくとも一つ有し、かつ該InGaPが秩序化しておらず、該InGaPのキャリア濃度が1×1017cm-3未満であることを特徴とする。

0011

ここでいうpn接合は、ダイオードのpn接合、トランジスタにのpnp接合の二つのpn接合、トランジスタのnpn接合の二つのpn接合のいずれをも意味するが、本発明においては、pn接合がダイオードにおけるpn接合、トランジスタのnpn接合におけるベースコレクタ間のpn接合である場合に、本発明の化合物半導体基板は特に電気的特性の低下が従来より少ない半導体素子を与える傾向がある。

0012

このpn接合間に設けられ、InGaPからなり、秩序化していない層は、式(1)
InxGa1-xP(0<x<1) (1)
で示される化合物からなり、In原子とGa原子結晶格子上にランダムに配置されている層である。そして、xが0.45未満または0.55を超える場合はInGaP層は秩序化していないことが知られている。xが0.45以上0.55以下の場合においては、エネルギーギャップの値A(eV)の範囲はxに依存し、式(2)
2.28−0.8x≦A≦2.33−0.8x (2)
で表されるの範囲であるときに秩序化していないので好ましく、式(3)
2.29−0.8x≦A≦2.31−0.8x (3)
で表されるの範囲であることが、さらに好ましい。なお、エネルギーギャップの測定は、フォトルミネッセンスにより行うことができ、エネルギーギャップの値はフォトルミネッセンスのピークエネルギーとして測定される。

0013

また、本発明のInGaP層は、キャリア濃度が1×1017cm-3未満である。キャリア濃度がこの範囲であるときに、pn接合と、該pn接合間に挟まれ、InGaPからなる層を少なくとも一つ有する化合物半導体基板は、電気的特性の低下が従来より少ない半導体素子を与える。InGaP層のキャリアは、キャリアの極性に関わらず(キャリアが電子であるがホールであるかに関わらず)1×1017cm-3未満であり、InGaP層のキャリア濃度は低い方がよく、好ましくは1×1016cm-3以下である。

0014

なお、pn接合間には、InGaPからなり、秩序化しておらず、キャリア濃度が1×1017cm-3未満である本発明のInGaP層以外に、本発明の目的を阻害しない範囲で、他の層を配置することができるが、pn接合間には本発明のInGaP層のみが配置されていることが好ましい。

0015

本発明の化合物半導体基板は、有機金属化学気相成長法(MOCVD)、分子線エピタキシー法(MBE)等を用いて公知の方法により製造することができる。化合物半導体基板は、pn接合を有したものであれば、LD、PD、整流器用ダイオード、FET、接合型電界効果トランジスタJFET)等のいずれでもよい。

0016

本発明の化合物半導体基板を製造する場合は、元基板の上に、p層とn層と、該p層と該n層の間にInGaP層を成長させて製造することができる。そして、秩序化していないInGaP層は、MOCVD法で製造する場合は、トリメチルガリウム(TMG)、トリメチルインジウム(TMI)、ホスフィンの各ガス出発原料として、式(1)において0.45≦x≦0.55となるような量を用い、さらに必要であれば前記各ガスに、キャリア濃度を増加させ得るドーパントとなるSi源ジシラン等のガスをキャリア濃度が1×1017cm-3未満になるように調整した量を加え、成長温度を450℃以上600℃以下の温度範囲として成長させることにより製造することができる。成長温度が600℃を超えると、生成するInGaP層は秩序化する傾向があり、450℃未満であると成長速度が遅くなって工業的な製造が困難となる。

0017

以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例につき詳細に説明する。本図面は本発明の一例に過ぎず、本発明はこの図面の示す素子構造に何ら限定されるものではない。

0018

図1は、本発明による半導体材料の実施形態の一例を示すpn接合となる層を有する化合物半導体基板10の構造図である。
図1において、1は半絶縁性GaAs元基板、2はバッファ層、3はn+−AlGaAs層である。n+−AlGaAs層上部には、i−InGaP層5があり、その上にp+−GaAs層4が積層されている。化合物半導体基板10をMOCVD法を用いて製造するものとして以下に説明する。

0019

化合物半導体基板10において、n+−AlGaAs層3の目標とするAl量、キャリア濃度、膜厚は其々、0.25、3×1018cm-3、150Åである。成長温度は650℃、トリメチルアルミニウム、トリメチルガリウム(TMG)、アルシン(AsH3)を用い、キャリアドーパント原料としてジシランを用いる。p+−GaAs層4の目標とするキャリア濃度、膜厚は其々、4×1019cm-3、800Åとする。成長温度は510℃、原料としてTMG、AsH3を用い、ドーパント出発原料としてCBrCl3を用いる。層3および4の間に挿入する秩序化していないi−InGaP層5のIn組成は式(1)においてx=0.48とし、膜厚は、400Åとする。層7の成長はInとGaが秩序化しない約550℃にて、トリメチルインジウム、TMG、AsH3を出発原料として用い、キャリアドーパントの原料となるガスを流さずに成長を行うことができる。また、バッファ層2は不純物を取り込む目的にてAlGaAsを含む多層からなるものを用いる。

0020

以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。

0021

実施例1
図1示すエピタキシャル基板を以下のような手順にて作製した。アルカリ溶液にて洗浄したGaAs基板1を、エピタキシャル膜製造装置に装着し、約700℃のAsH3ガス雰囲気中にて、基板表面の清浄化を行った。次に、該GaAs基板1上にAlGaAs層を含む層をバッファ層として650℃にて、約2000Å成長させた。次に、n+−AlGaAs層3を650℃にて成長し、温度を550℃にしてi−InGaP(ただし、式(1)においてx=0.48。)層5を成長させた。この成長条件ではInGaPのバンドギャップをフォトルミネッセンスにより測定した結果、1.92eVとなり(式(2)の範囲は1.90≦A≦1.95)、InとGaの配列に規則性のない、いわゆる無秩序状態になった。その上にp+−GaAs層4を510℃にて成長させた。

0022

比較例1
図1示すエピタキシャル基板を、620℃にてi−InGaP(ただし、式(1)においてx=0.48。)層5を成長する事を除き実施例1と同じ条件で作製した。このとき、InGaPのバンドギャップをフォトルミネッセンスにより測定した結果1.86eVとなり(式(2)の範囲は1.90≦A≦1.95)、InとGaが秩序的に配列し、いわゆる秩序化状態となった。

0023

図2に示す層構造pn接合素子11を、実施例1および比較例1において作製した化合物半導体基板を用いて作製した。まず直径約130μmの部分を残しp+−GaAs層4をリン酸にてエッチングした。エッチングは選択性によりi−InGaP層5の上で止まる。次に、残されたp+−GaAs層4の外周より約10μm外側を内周とするような形状のn電極6を、AuGe、Ni、Auをこの順番蒸着し、約400℃にてアニールを行いアロイ化することによってi−InGaP層5の下部のn+−AlGaAs層3とのオーミックコンタクトを形成した。次に、残されたp+−GaAs層4の外周より約10μm内側を外周とする円形のp電極7を、AuZn、Auをこの順番に蒸着して作製した。この電極はアニールを行わなくともオーミック電極となった。

0024

実施例1、比較例1の化合物半導体基板を用いて作製した図2に示すpn接合素子の順方向特性の、電流ストレス印加の前後における変化を、それぞれ図3および図4に示した。実施例1の化合物半導体基板を用いた素子においては、9.5Vで2.8kA/cm2の電流を、比較例1の化合物半導体基板を用いた素子においては、9.5Vで2.4kA/cm2の電流を、どちらも60分間順方向に流し、電流ストレスの印加を行った。電流ストレス印加前後を比べると、比較例1の基板を用いた素子においては電流ストレス印加前後の電流−電圧曲線低電圧における電流量が増加し、逆バイアス方向に電圧をかけた場合にリーク電流が見られるようになっている。つまり、pn接合に依るダイオードのバリアに漏れが生じるようになっており、整流特性が劣化していることがわかる。一方、実施例1の基板を用いた素子では、電流ストレス印加前後の電流−電圧曲線に変化が見られず、逆方向のリーク電流も生じていないことから、整流特性に劣化が生じていないことがわかる。

図面の簡単な説明

0025

本発明の実施形態の一例を示すエピタキシャル基板の層構造図。
本発明のエピタキシャル基板を用いて作成したpn接合素子の断面構造図。
実施例1の化合物半導体基板を用いたpn接合素子の順方向電流電圧特性図であって、電流ストレス印加前後加の電流−電圧特性の変化を示す図。
比較例1の化合物半導体基板を用いたpn接合素子の順方向電流−電圧特性図であって、電流ストレス印加前後加の電流−電圧特性の変化を示す図。

符号の説明

0026

1GaAs基板
2バッファ層
3 n+−AlGaAs層
4 p+−GaAs層
5 i−InGaP層
6 n電極
7 p電極
8エッチングにより円形に残されたp+−GaAs層
9 n電極のアロイ化部分
10化合物半導体基板
11 ダイオード

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