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図面 (9)

課題

蓄電池Bの再生当り資源を一層有効に活用する。

解決手段

蓄電池Bから一定の放電電流Iを放電させる放電回路12と、放電中の蓄電池Bの各セルBi (i=1、2…n)の端子電圧Vi (i=1、2…n)をスキャンするスキャナ回路13と、各セルBi の電圧Vbi=Vi −Vi-1 のデータを時系列的採取する制御ユニット11とを設け、制御ユニット11は、得られたデータに基づいて各セルBi の良否を判定する。

概要

背景

鉛蓄電池に代表される蓄電池は、長期間の使用または放置により、性能が劣化して再充電が不能となり、使用不能となってしまう。

そこで、出願人は、劣化した蓄電池を電気的に再生する技術を開発し、先きに提案した(特許文献1)。このものは、ベース電流パルス電流とを重量した充電電流により劣化蓄電池を繰返し充電することによって、蓄電池の電極表面に析出するPbSO4の大結晶を効果的に微細化し、劣化蓄電池を短時間のうちに再生することができる。なお、蓄電池は、事前に劣化の程度を判定し、再生の可否や、充電期間繰返し回数などを判断するものとする。
特願2002−295372号

概要

蓄電池Bの再生に当り資源を一層有効に活用する。蓄電池Bから一定の放電電流Iを放電させる放電回路12と、放電中の蓄電池Bの各セルBi (i=1、2…n)の端子電圧Vi (i=1、2…n)をスキャンするスキャナ回路13と、各セルBi の電圧Vbi=Vi −Vi-1 のデータを時系列的採取する制御ユニット11とを設け、制御ユニット11は、得られたデータに基づいて各セルBi の良否を判定する。

目的

そこで、この発明の目的は、劣化蓄電池の各セルを個別に良否判定することによって、資源を一層有効に活用することができる劣化蓄電池の評価試験装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

蓄電池から一定の放電電流放電させる放電回路と、放電中の蓄電池の各セル端子電圧を繰り返しスキャンするスキャナ回路と、該スキャナ回路からの各セルの端子電圧に基づいて放電中の各セルの電圧のデータを時系列的採取する制御ユニットとを備えてなり、前記放電回路は、前記制御ユニットからの電流指令信号に従って放電電流を設定し、前記制御ユニットは、得られたデータに基づいて各セルが再生可能良品再生不能な不良品のいずれであるかを判定することを特徴とする劣化蓄電池評価試験装置

請求項2

前記放電回路は、複数の抵抗トランジスタ素子とを直列接続するとともに前記各抵抗にリレー接点並列接続する複数の分枝を並列接続し、前記制御ユニットからの電流指令信号を前記各トランジスタ素子のゲートに入力することを特徴とする請求項1記載の劣化蓄電池の評価試験装置。

請求項3

前記リレー接点は、放電中の蓄電池の端子電圧に従って前記各分枝の一部または全部を投入することにより、前記トランジスタ素子に発生する電力ロスを必要最少に抑えることを特徴とする請求項2記載の劣化蓄電池の評価試験装置。

技術分野

0001

この発明は、劣化した蓄電池電気的に再生して再使用するとき、資源を一層有効活用することができる劣化蓄電池評価試験装置に関する。

背景技術

0002

鉛蓄電池に代表される蓄電池は、長期間の使用または放置により、性能が劣化して再充電が不能となり、使用不能となってしまう。

0003

そこで、出願人は、劣化した蓄電池を電気的に再生する技術を開発し、先きに提案した(特許文献1)。このものは、ベース電流パルス電流とを重量した充電電流により劣化蓄電池を繰返し充電することによって、蓄電池の電極表面に析出するPbSO4の大結晶を効果的に微細化し、劣化蓄電池を短時間のうちに再生することができる。なお、蓄電池は、事前に劣化の程度を判定し、再生の可否や、充電期間繰返し回数などを判断するものとする。
特願2002−295372号

発明が解決しようとする課題

0004

かかる従来技術によるときは、劣化蓄電池は、それに含まれる複数のセル劣化状態が必ずしも均一であるとは限らないのに、蓄電池の全体性能にだけ着目して劣化の程度を判定し、再生の可否を判断していたので、再生可能なセルを含む蓄電池でも再生不能として全体を廃棄することがあり、資源の有効活用の点で必ずしも十分ではないという問題があった。

0005

そこで、この発明の目的は、劣化蓄電池の各セルを個別に良否判定することによって、資源を一層有効に活用することができる劣化蓄電池の評価試験装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

かかる目的を達成するためのこの発明の構成は、蓄電池から一定の放電電流放電させる放電回路と、放電中の蓄電池の各セルの端子電圧を繰り返しスキャンするスキャナ回路と、スキャナ回路からの各セルの端子電圧に基づいて放電中の各セルの電圧のデータを時系列的採取する制御ユニットとを備えてなり、放電回路は、制御ユニットからの電流指令信号に従って放電電流を設定し、制御ユニットは、得られたデータに基づいて各セルが再生可能な良品、再生不能な不良品のいずれであるかを判定することをその要旨とする。

0007

なお、放電回路は、複数の抵抗トランジスタ素子とを直列接続するとともに各抵抗にリレー接点並列接続する複数の分枝を並列接続し、制御ユニットからの電流指令信号を各トランジスタ素子のゲートに入力することができ、リレー接点は、放電中の蓄電池の端子電圧に従って各分枝の一部または全部を投入することにより、トランジスタ素子に発生する電力ロスを必要最少に抑えることができる。

発明の効果

0008

かかる発明の構成によるときは、放電回路、スキャナ回路、制御ユニットを組み合わせることによって、放電中の蓄電池の各セルの電圧は、各セルの劣化程度に応じて個別のカーブを描いて低下して行くので、各セルの電圧の変化を見ることにより、各セルの劣化の程度、すなわち各セルの良否を判定することができる。すなわち、劣化蓄電池に含まれる各セルを再生可能な良品、再生不能な不良品に分別し、再生不能のセルを再生可能なセルに組み換えることにより、資源の有効活用を図ることができる。

0009

なお、放電電流Iは、蓄電池の定格容量AHと、時間率bHとにより、I=(a/b)Aの一定電流とするのがよく、放電時間hは、h=(0.7b)Hに定めることができる。一般に、再生不能に劣化したセルの電圧は、放電電流I=(a/b)Aとした場合、放電時間h内に放電終止電圧にまで低下してしまうことが確かめられているからである。そこで、放電時間h内に電圧が放電終止電圧にまで低下したセルが見出されたときは、その時点で放電を停止させることにより、試験時間を短縮することができる。ただし、このとき、放電終止電圧に到達しない他のセルについては、実験によって確立された適切な良否判定のプラクティスを適用して良否を判定するものとする。

発明を実施するための最良の形態

0010

以下、図面を以って発明の実施の形態を説明する。

0011

劣化蓄電池の評価試験装置は、制御ユニット11、放電回路12、スキャナ回路13を備えてなる(図1)。なお、制御ユニット11には、ソフトウェアによって構成するデータ採取手段11a、判定手段11bが含まれており、スキャナ回路13には、ADコンバータ13aが含まれている。

0012

供試の劣化した蓄電池Bの正負端子は、各セルBi (i=1、2…n)の正極側の端子とともに、スキャナ回路13に個別に接続されている。ただし、nは、蓄電池Bに含まれるセルBi の数である。スキャナ回路13は、制御ユニット11と双方向に接続されている。そこで、スキャナ回路13は、制御ユニット11からの指令によって、蓄電池Bの負極側に対する各セルBi の端子電圧Vi (i=1、2…n)をスキャンし、ADコンバータ13aを介してディジタルデータに変換した上、制御ユニット11に送出することができる。

0013

蓄電池Bの正負の端子は、放電回路12、電圧検出回路14に並列接続されている。電圧検出回路14は、蓄電池Bの端子電圧V=Vn を検出し、電圧検出回路14の出力は、リレー回路14aを介して放電回路12に接続されている。なお、蓄電池Bの負極側の端子には、放電回路12との間に電流検出器CTが介装され、電流検出器CTの出力は、制御ユニット11に接続されている。また、制御ユニット11からの電流指令信号S1 は、放電回路12に導かれている。

0014

放電回路12は、直並列接続する抵抗Rj (j=1、2…m)、リレー接点Yj (j=1、2…m)に対し、たとえばIGBT(Inerted Gate Bipolar Transistor)からなるトランジスタ素子Fを直列接続して構成する複数の分枝を並列接続して構成されている(図2)。ただし、mは、抵抗Rj 、リレー接点Yj の直列個数であり、各トランジスタ素子Fは、パワーMOSFETGTOなどの他の任意のトランジスタ素子であってもよい。制御ユニット11からの電流指令信号S1 は、放電回路12において、電流増幅器12aを介してトランジスタ素子F、F…の各ゲートに並列に入力されている。なお、リレー接点Yj のコイルは、リレー回路14aに収納されているものとする。

0015

放電回路12は、制御ユニット11からの電流指令信号S1 に従って各分枝のトランジスタ素子F、F…を一斉に導通させ、蓄電池Bの放電電流Iを任意に設定することができる。また、このとき、電圧検出回路14は、蓄電池Bの端子電圧Vを検出し、リレー回路14a内のリレーを駆動することにより、放電回路12の各分枝のリレー接点Yj の一部または全部を投入することができる。すなわち、各分枝のリレー接点Yj は、蓄電池Bの端子電圧Vが高い程投入する数を少なくし、端子電圧Vが低い程投入する数を多くすることにより、トランジスタ素子Fに発生する電力ロスを必要最少に抑えることができる。なお、リレー接点Yj は、各分枝ごとに同数を順に投入し、開放させるものとし、抵抗Rj は、各分枝ごとに同抵抗値を同順序に接続するものとする。ただし、一分枝内の抵抗Rj は、必ずしも全部を同抵抗値に揃える必要はない。

0016

スキャナ回路13は、制御ユニット11からの指令に応じて、蓄電池Bの各セルBi の端子電圧Vi をスキャンして制御ユニット11に送出する(図1図3)。ただし、図3横軸は、各セルBi のセル番号iである。そこで、制御ユニット11は、各セルBi の電圧Vbi(i=1、2…n)として、Vb1=V1 、Vbi=Vi −Vi-1 (i=2、3…n)を計算して記憶し、スキャナ回路13を介して同様の動作を繰り返すことにより、各セルBi の電圧Vbiのデータを時系列的に採取することができる。なお、スキャナ回路13は、複数のADコンバータ13a、13a…を内蔵し、それらを並列動作させることにより、全体の動作速度を向上させることができる。また、スキャナ回路13は、制御ユニット11からの指令ごとに端子電圧Vi を複数回連続的にスキャンし、その平均値を制御ユニット11に送出するようにしてもよい。

0017

なお、制御ユニット11には、起動・停止スイッチの他、蓄電池Bの定格容量a、時間率bを設定入力する設定器、各セルBi の電圧Vbiを切換表示する表示器、放電電流I、放電時間h、放電電力c=I・hを表示する表示器、放電中に放電終止電圧に到達したセルBi のセル番号iを表示する表示器などが付設されているものとする。

0018

制御ユニット11は、電源が投入されると待機モードとなり、たとえば図4プログラムフローチャートに従って作動する。

0019

待機モードにおいて、プログラムは、スキャナ回路13を介して蓄電池Bの各セルBi の端子電圧Vi を取得し、端子電圧Vi に基づいて各セルBi の電圧Vbiを計算して記憶する(図4プログラムステップ(1)、以下、単に(1)のように記す)。その後、プログラムは、制御ユニット11の起動スイッチが投入されない限り(4)、プログラムステップ(2)の時間遅れ要素T/Dに基づき、たとえば数秒ごとに同様の動作を繰り返し((1)、(2)…(4)、(1))、各セルBi の電圧Vbiのデータを時系列的に採取することができる。ただし、この間において、プログラムは、現時点からたとえば10分程度の規定時間以前のデータを消去してしまうものとする(3)。なお、プログラムは、起動スイッチが投入されると(4)、直ちに放電モード移行する(5)。

0020

放電モードになると、制御ユニット11は、図5のプログラムフローチャートに従って作動する。

0021

プログラムは、まず、制御ユニット11から放電回路12に対して電流指令信号S1 を送出させることにより、蓄電池Bの放電を開始させる(図5のプログラムステップ(1)、以下、単に(1)のように記す)。なお、このときの放電電流Iは、設定器を介して設定される蓄電池Bの定格容量a、時間率bに基づき、たとえばI=(a/b)Aの一定電流とする。

0022

つづいて、プログラムは、プログラムステップ(3)の時間遅れ要素T/Dに基づき、放電中の蓄電池Bの各セルBi の電圧Vbiのデータをたとえば数秒ごとに時系列的に採取しながら((2)、(3)…(6)、(2))、放電時間hの経過(4)、放電終止電圧にまで電圧Vbiが低下したセルBi の検出(5)、停止スイッチの投入(6)のいずれかを待つ。ただし、放電時間hは、たとえばh=(0.7〜1)bに定めるものとする。

0023

放電時間hの経過(4)、放電終止電圧に到達したセルBi の検出(5)、停止スイッチの投入(6)のいずれかにより、プログラムは、電流指令信号S1 をリセットして放電電流I=0とし、蓄電池Bの放電を終了させるとともに(7)、採取された各セルBi の電圧Vbiのデータに基づいて各セルBi の良否を判定する(8)。

0024

各セルBi の良否判定のプラクティスは、大むね次のとおりである。
a)放電時間h≧0.7bで放電終了となった場合、すべてのセルBi を良とする。
b)放電時間h<0.7bで放電終了となった場合、図6判定基準(1)〜(6)に従う。

0025

ただし、図6の判定基準(1)〜(6)は、定格容量300AH、5時間率、各セルBi の放電終止電圧1.75Vの鉛蓄電池Bに対し、放電電流I=300/5=60A、放電時間h=5Hを設定するときの例である。たとえば、放電時間h=2.5〜3.0Hで放電終了となった蓄電池Bでは、放電時間2.5H時の電圧Vbi>1.85VのセルBi を再生可能な良品と判定し、電圧Vbi≦1.85VのセルBi を再生不能な不良品と判定する(図6の判定基準(2))。なお、蓄電池Bは、放電開始前において、すべてのセルBi の電圧Vbi>2.10Vであることが評価試験を実施する前提条件である。

0026

蓄電池Bの各セルBi の電圧Vbiについて、評価試験中の時系列的な変化の実例を図7図8に示す。ただし、図7は、低劣化の蓄電池Bの例であり、図8は、高劣化の蓄電池Bの例である。また、図7図8の各一点鎖線二点鎖線実線は、劣化の程度がそれぞれ小、中、大の各セルBi の電圧Vbiに対応している。

0027

そこで、このようにして各セルBi の良否を判定すると、再生不能な不良のセルBi のみを再生可能な良品のセルBi に組み換え、蓄電池Bを再生処理すればよい。なお、図4のプログラムステップ(1)、図5のプログラムステップ(2)は、図1のデータ採取手段11aに対応しており、図5のプログラムステップ(8)は、図1の判定手段11bに対応している。

図面の簡単な説明

0028

全体構成ブロック系統
要部詳細ブロック系統図
動作説明線
プログラムフローチャート(1)
プログラムフローチャート(2)
判定基準を示す図表
試験結果を示す線図(1)
試験結果を示す線図(2)

符号の説明

0029

B…蓄電池
V…端子電圧
Bi …セル
Vi …端子電圧
Vbi…電圧
I…放電電流
F…トランジスタ素子
Rj …抵抗
Yj …リレー接点
S1 …電流指令信号
11…制御ユニット
12…放電回路
13…スキャナ回路

特許出願人西田 武 次
代理人弁理士田 忠 秋

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