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技術 炭化水素中の二硫化炭素除去方法

出願人 日本ゼオン株式会社
発明者 宮野知子松岡孝仁
出願日 2004年3月30日 (15年10ヶ月経過) 出願番号 2004-100459
公開日 2005年10月13日 (14年4ヶ月経過) 公開番号 2005-281602
状態 特許登録済
技術分野 有機低分子化合物及びその製造 炭化水素油の製造、分解及び精製 石油精製,液体炭化水素混合物の製造
主要キーワード 調製濃度 検出部温度 二量化体 重量ppm含有 長期連続運転 密閉ガラス容器 炎光光度検出器 体積流
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年10月13日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (1)

課題

本発明の目的は、炭化水素中の二硫化炭素低コストかつ作業性良く除去する方法を提供することにある。

解決手段

二硫化炭素を含有する炭化水素を、無機塩基を含有するアルカリ水、及び、多価アミンと接触させることを特徴とする炭化水素中の二硫化炭素除去方法を提供する。なお、二硫化炭素を含有する炭化水素を、多価アミンと接触させた後に、無機塩基を含有するアルカリ水と接触させることが好ましい。また、無機塩基を含有するアルカリ水としてNaOH水溶液が好適に用いられる。さらに炭化水素がC5留分であることが好ましい。

概要

背景

ナフサ等を分解してエチレンを製造する工程で副生する、炭素数5の炭化水素を主成分とする混合物(C5留分)にはイソプレンシクロペンタジエンシクロペンタン等の有用な炭化水素が含まれているが、同時に原油由来する硫黄化合物が多く含まれている。この硫黄化合物としては、二硫化炭素硫化水素メルカプタン類があるが、特に二硫化炭素は他の硫黄化合物に比べ含有量も多く、蒸留等による分離が困難で、製品混入し易い。
この二硫化炭素は、分離された製品、例えばイソプレンを重合用のモノマーとして使用する際に、反応を阻害する原因となるため除去する必要がある。

特許文献1においては、二硫化炭素を含有するC5留分を塩基性陰イオン交換樹脂と接触させ、二硫化炭素を除去する方法が開示してある。
同様に特許文献2では、二硫化炭素を含有するC5留分をポリアミン官能基として有する弱塩基性性陰イオン交換樹脂と接触させ、二硫化炭素を除去する方法が開示してある。
しかしながら、これらの塩基性イオン交換樹脂は高価であることに加えて、該塩基性イオン交換樹脂を再生したり、交換する必要があるために作業性が悪いという欠点を有していた。
特開昭58−162534号公報
特開2002−20765号公報

概要

本発明の目的は、炭化水素中の二硫化炭素を低コストかつ作業性良く除去する方法を提供することにある。 二硫化炭素を含有する炭化水素を、無機塩基を含有するアルカリ水、及び、多価アミンと接触させることを特徴とする炭化水素中の二硫化炭素除去方法を提供する。なお、二硫化炭素を含有する炭化水素を、多価アミンと接触させた後に、無機塩基を含有するアルカリ水と接触させることが好ましい。また、無機塩基を含有するアルカリ水としてNaOH水溶液が好適に用いられる。さらに炭化水素がC5留分であることが好ましい。 なし。

目的

本発明の目的は、炭化水素中の二硫化炭素を低コストかつ作業性良く除去する方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

二硫化炭素を含有する炭化水素を、無機塩基を含有するアルカリ水、及び、多価アミンと接触させることを特徴とする炭化水素中の二硫化炭素除去方法

請求項2

二硫化炭素を含有する炭化水素を、多価アミンと接触させた後に、無機塩基を含有するアルカリ水と接触させる請求項1記載の二硫化炭素除去方法。

請求項3

無機塩基を含有するアルカリ水が、NaOH水溶液である請求項1ないし2記載の二硫化炭素除去方法。

請求項4

炭化水素がC5留分である請求項1ないし3記載の二硫化炭素除去方法。

技術分野

0001

本発明は、炭化水素中の二硫化炭素除去方法に関し、さらに詳しくは、特にナフサ等を分解してエチレンを製造する工程で副生するC5留分中の二硫化炭素の除去方法に関する。

背景技術

0002

ナフサ等を分解してエチレンを製造する工程で副生する、炭素数5の炭化水素を主成分とする混合物(C5留分)にはイソプレンシクロペンタジエンシクロペンタン等の有用な炭化水素が含まれているが、同時に原油由来する硫黄化合物が多く含まれている。この硫黄化合物としては、二硫化炭素、硫化水素メルカプタン類があるが、特に二硫化炭素は他の硫黄化合物に比べ含有量も多く、蒸留等による分離が困難で、製品混入し易い。
この二硫化炭素は、分離された製品、例えばイソプレンを重合用のモノマーとして使用する際に、反応を阻害する原因となるため除去する必要がある。

0003

特許文献1においては、二硫化炭素を含有するC5留分を塩基性陰イオン交換樹脂と接触させ、二硫化炭素を除去する方法が開示してある。
同様に特許文献2では、二硫化炭素を含有するC5留分をポリアミン官能基として有する弱塩基性性陰イオン交換樹脂と接触させ、二硫化炭素を除去する方法が開示してある。
しかしながら、これらの塩基性イオン交換樹脂は高価であることに加えて、該塩基性イオン交換樹脂を再生したり、交換する必要があるために作業性が悪いという欠点を有していた。
特開昭58−162534号公報
特開2002−20765号公報

発明が解決しようとする課題

0004

本発明の目的は、炭化水素中の二硫化炭素を低コストかつ作業性良く除去する方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、二硫化炭素を含有する炭化水素を、無機塩基を含有するアルカリ水、及び、多価アミンと接触させることで容易に二硫化炭素が除去出来ることを見出し、本発明を完成させるに至った。

0006

すなわち、本発明は、
(1)二硫化炭素を含有する炭化水素を、無機塩基を含有するアルカリ水、及び、多価アミンと接触させることを特徴とする炭化水素中の二硫化炭素除去方法
(2) 二硫化炭素を含有する炭化水素を、多価アミンと接触させた後に、無機塩基を含有するアルカリ水と接触させる第1項記載の二硫化炭素除去方法、
(3) 無機塩基を含有するアルカリ水がNaOH水溶液である第1項ないし第2項記載の二硫化炭素除去方法、
(4) 炭化水素がC5留分である請求項1ないし3記載の二硫化炭素除去方法、
を提供するものである。

発明の効果

0007

本発明の二硫化炭素除去方法によれば、従来の高コストかつ作業性が悪い塩基性イオン交換樹脂による除去方法に比べて、低コストで作業性良く炭化水素中の二硫化炭素を除去することが出来る。また、本発明の二硫化炭素除去方法は、長期連続運転が可能である。

発明を実施するための最良の形態

0008

本発明の二硫化炭素除去方法は、二硫化炭素を含有する炭化水素を、無機塩基を含有するアルカリ水、及び、多価アミンと接触させることを特徴とする。

0009

本発明で用いる多価アミンとは、分子内に、アルキル基またはシクロアルキル基に結合したアミノ基を2以上有する化合物をいうが、アルキル基に結合したアミノ基を2以上有する化合物が好ましく、分子内に窒素原子以外のヘテロ原子を有しないものが特に好ましい。なお、アルキル基またはシクロアルキル基としては炭素数1〜8のものが好ましく、炭素数2〜4のものが好ましい。

0010

本発明で用いる多価アミンの具体例としては、エチレンジアミンジエチレントリアミントリエチレンテトラミンテトラエチレンペンタミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミンなどが挙げられるが、これらの中でも価格および二硫化炭素除去性能の観点からエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンが好ましく、低粘度のものの方が取り扱いが容易であることからエチレンジアミンまたはジエチレントリアミンが好ましく、ジエチレントリアミンが特に好ましい。

0011

多価アミンの使用量は、炭化水素中の二硫化炭素100重量部に対して、好ましくは10〜2000重量部、より好ましくは100〜1000重量部、特に好ましくは200〜600重量部である。多価アミンの使用量が多すぎると、処理コストが増大し、多価アミンの使用量が少なすぎると二硫化炭素除去性能が低下する。

0012

本発明で用いる無機塩基を含有するアルカリ水とは、無機塩基を水に溶解させたものであれば特に限定されないが、価格および二硫化炭素除去性能の観点から水酸化ナトリウム水溶液水酸化カリウム水溶液炭酸ナトリウム水溶液炭酸カリウム水溶液炭酸水素ナトリウム水溶液炭酸水素カリウム水溶液、NH4OH水溶液が好ましく、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液がより好ましく、水酸化ナトリウム水溶液が特に好ましい。

0013

本発明で用いる無機塩基を含有するアルカリ水中の無機塩基濃度は、二硫化炭素除去性能及びコストの観点から、好ましくは0.1〜55重量%、より好ましくは1〜40重量%、特に好ましくは5〜30重量%である。また、無機塩基を含有するアルカリ水の使用量は、二硫化炭素を含有する炭化水素100重量部に対して、好ましくは0.01〜200重量部、より好ましくは0.01〜180重量部、特に好ましくは0.1〜150重量部である。無機塩基を含有するアルカリ水の使用量が多すぎると、処理コストが増大し、無機塩基を含有するアルカリ水の使用量が少なすぎると二硫化炭素除去性能が低下する。

0014

本発明において二硫化炭素を含有する炭化水素は、二硫化炭素を含有してさえいれば特に限定されないが、好ましくは二硫化炭素を10重量%以下、より好ましくは1重量%以下、特に好ましくは1000重量ppm以下含有している場合に本発明の効果が十分に発揮される。本発明の二硫化炭素を含有する炭化水素の具体例としては、C4またはC5留分が好ましく、C5留分が特に好ましい。

0015

二硫化炭素を含有する炭化水素を、無機塩基を含有するアルカリ水、及び、多価アミンと接触させる方法としては、(a)二硫化炭素を含有する炭化水素、無機塩基を含有するアルカリ水、及び、多価アミンを同時に混合して接触させる方法、または、(b)二硫化炭素を含有する炭化水素と多価アミンを混合して接触させた後に、無機塩基を含有するアルカリ水を混合して接触させる方法、が挙げられるが、二硫化炭素除去性能の観点から上記(b)の方法が好ましい。
また、上記(a)及び(b)の方法ともに連続式でもバッチ式でも良いが、生産性の観点から、連続式が好ましい。さらに、上記(a)及び(b)の方法ともに攪拌手段を有する設備を用いて接触操作を行うことが好ましく、スタティックミキサーを用いて接触操作を行うことが特に好ましい。

0016

図1は、本発明の二硫化炭素除去方法の好ましい一態様を示すが、本発明はこの態様に限定されるものでは無い。図1の態様においては、二硫化炭素を微量含有するC5留分1と多価アミン2は、スタティックミキサー3で十分混合された後に反応タンク4へ移送される。ついで、反応タンク4で所定時間滞留したのち、無機塩基を含有するアルカリ水6とスタティックミキサー5で十分混合され、分離タンク8へ送られる。
分離タンク8では、主としてC5留分からなる有機層上層)と、主として無機塩基を含有するアルカリ水からなる水層下層)に分離され、主としてC5留分からなる有機層(上層)は精製C5留分として、重合用原料などに使用される。一方、主として無機塩基を含有するアルカリ水からなる水層(下層)は、新たに無機塩基を含有するアルカリ水6を追加された後、スタティックミキサー5の入口へ戻されるとともに一部は排水7として系外へ除去される。このような連続処理を行うことで、生産性が向上する。

0017

二硫化炭素除去処理時の温度は、好ましくは10〜90℃、より好ましくは20〜80℃、特に好ましくは30〜70℃である。二硫化炭素除去処理時の温度が低すぎると二硫化炭素除去性能が低下し、二硫化炭素除去処理時の温度が高過ぎると水蒸気が発生して操作しにくくなる。また、二硫化炭素を含有する炭化水素がイソプレンの場合、二硫化炭素除去処理時の温度が高過ぎるとイソプレンの二量化体が生成し、イソプレンの収率が低下する。

0018

以下に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において、「部」、「%」及び「ppm」はそれぞれ「重量部」、「重量%」及び「重量ppm」を表す。また、精製前のC5留分の組成を表1に示すが、該C5留分は二硫化炭素を200重量ppm含有している。また、二硫化炭素残留量は下記の条件で測定を行なった。
(1)二硫化炭素残留量の測定方法
検出器として炎光光度検出器を搭載したSHIMADZU製CG−14Bを用いてC5留分中の二硫化炭素濃度を測定する。キャリアーガスとして窒素ガスを、燃焼ガスとして水素と空気を用いる。またカラム温度は80℃、注入部温度は150℃、検出部温度は150℃とし、1回の分析の注入量を1マイクロリットルとする。市販の二硫化炭素の試薬を用いて所定の濃度の試料を調製し、調製濃度クロマトグラム面積より検量線を作成して定量を行なう。

0019

0020

実施例1
精製前のC5留分41部を耐圧製の密閉ガラス容器に入れ、エチレンジアミンを0.03238部添加した。この密閉ガラス容器を60℃下において46rpmで攪拌した。さらに20%NaOH水溶液0.216部を添加して60℃下において46rpmで攪拌した。攪拌後に静置し、上層である有機層(精製C5留分)中の二硫化炭素濃度を測定したところ、二硫化炭素は検出されなかった。

0021

実施例2
処理温度を40℃としたこと以外は実施例1と同様に実験を行い、上層である有機層(精製C5留分)中の二硫化炭素濃度を測定したところ、二硫化炭素は検出されなかった。

0022

実施例3
処理温度を22℃としたこと以外は実施例1と同様に実験を行い、上層である有機層(精製C5留分)中の二硫化炭素濃度を測定したところ、二硫化炭素は47ppmであった。

0023

実施例4
エチレンジアミンの代わりにジエチレントリアミンを用いたこと以外は実施例1と同様に実験を行い、上層である有機層(精製C5留分)中の二硫化炭素濃度を測定したところ、二硫化炭素は検出されなかった。

0024

実施例5
精製前のC5留分41部を耐圧製の密閉ガラス容器に入れ、ジエチレントリアミンを0.03238部と20%NaOH水溶液0.216部を添加した。この密閉ガラス容器を60℃下において46rpmで攪拌した。攪拌後に静置し、上層である有機相(精製C5留分)中の二硫化炭素濃度を測定したところ、二硫化炭素は3.2ppmであった。

0025

実施例6
図1に示す装置を用いて実験を行なった。精製前のC5留分を680.9部/hr、ジエチレントリアミンを0.545部/hrで供給し、スタティックミキサーで混合・攪拌し反応タンクへ連続的に移送した。反応タンクの内部温度は65℃で、平均滞留時間は40分であった。反応タンクから連続的に送り出されて来るC5留分とジエチレントリアミン混合物の体積流量と、20%NaOH水溶液の体積流量が等しくなるように該20%NaOH水溶液を連続的に供給し、スタティックミキサーで混合・攪拌後、分離タンクへ連続的に移送した。分離タンクで分離後の精製C5留分の二硫化炭素濃度を測定したところ、二硫化炭素は検出されなかった。

0026

比較例1
エチレンジアミンの代わりにエタノールアミンを用いたこと以外は実施例1と同様に実験を行い、上層である有機層(精製C5留分)中の二硫化炭素濃度を測定したところ、二硫化炭素は155ppmであった。

0027

比較例2
エチレンジアミンの代わりにn−プロパノールアミンを用いたこと以外は実施例1と同様に実験を行い、上層である有機層(精製C5留分)中の二硫化炭素濃度を測定したところ、二硫化炭素は94ppmであった。

0028

比較例3
エチレンジアミンの代わりにジエタノールアミンを用いたこと以外は実施例1と同様に実験を行い、上層である有機層(精製C5留分)中の二硫化炭素濃度を測定したところ、二硫化炭素は130ppmであった。

0029

比較例4
20%NaOH水溶液の代わりに、水を用いたこと以外は実施例5と同様に実験を行い、上層である有機層(精製C5留分)中の二硫化炭素濃度を測定したところ、二硫化炭素は43ppmであった。

0030

以上から、多価アミンを用いる実施例1〜6は、1価のアミンを用いる比較例1〜3に比べて顕著な二硫化炭素除去効果を発揮している。また、20%NaOH水溶液を用いる実施例1〜6は、水を用いる比較例4に比べて、二硫化炭素除去効果が大きい。

図面の簡単な説明

0031

図1は、本発明方法の好ましい一態様である。

符号の説明

0032

1 C5留分
2多価アミン
3スタティックミキサー
4反応タンク
5 スタティックミキサー
6無機塩基を含有するアルカリ水
7 排水
8分離タンク
9 精製C5留分

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