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技術 金属線状体交差部の固定具及び金属線状体交差部の固定具を用いた網体

出願人 大綱株式会社
発明者 石川裕
出願日 2004年3月26日 (16年8ヶ月経過) 出願番号 2004-091238
公開日 2005年10月6日 (15年1ヶ月経過) 公開番号 2005-273849
状態 拒絶査定
技術分野 ベルト・チェーン
主要キーワード 固定用ワイヤ 金属線状体 一般構造用圧延鋼 主ワイヤ 対角距離 断面円弧 落石防止網 各金属線
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年10月6日)のものです。
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図面 (10)

課題

金属線状体交差部の固定及び解除を少ない手数で行なうことのできる金属線状体交差部の固定具を提供する。

解決手段

交差する各金属線状体のうち上側の金属線状体Uを間に挟む間隔を確保して対向する1対の副部材2と、各副部材2の側縁部に開口端部22を有し、下側の金属線状体Lを保持する保持部21と、先端部が前記各副部材2間に突出されるボルト4とを備える金属線状体交差部の固定具とし、第1作業として、副部材2で上側の金属線状体Uを挟むようにし、第2作業として、下側の金属線状体Lを各保持部21に入れて保持させ、第3作業として、ボルト4により、上側の金属線状体Uを下側の金属線状体Lに対して押圧させて、金属線状体の交差部を固定する。

概要

背景

従来、金属線状体を組み合わせて構成された網体は、例えば海中に構築された捨石による傾斜堤において、崩壊防止施工を行なう前に波浪によって傾斜堤が崩壊することを防止するため、仮防護の手段として用いられる(例えば、特許文献1参照。)。このような金属線状体で構成された網体は、ワイヤロープ縦横に交差させ、金属線状体交差部の固定具でワイヤロープの交差部を固定した部分を有している。

前記金属線状体交差部の固定具として、四隅に合計4箇所の孔が設けられ、中心線に沿ってに断面円弧状のガイド溝が設けられた1枚のプレートと、前記ガイド溝に沿った1対の孔にそれぞれ脚部が挿通される2本のUボルトと、前記Uボルトの雄ねじ部に対応する雌ねじ部が設けられ、前記プレートの裏面側でUボルトに係合する4個のナットとを有する、合計7個の部品から構成される金属線状体交差部の固定具が知られている(例えば特許文献1、特許文献2参照。)。

前記従来の金属線状体交差部の固定具では、例えばワイヤロープの交差部を固定する場合の作業は、作業Aとして、まず、交差する部位の両側において下側のワイヤロープを2本のUボルトに通す。すなわち、上側のワイヤロープの両側が2本のUボルトで挟まれる位置において、2本のUボルトをそれぞれ下側のワイヤロープの下側を通すようにして2本のUボルトにワイヤロープを通す。作業Bとして、プレートのガイド溝を上側のワイヤロープに沿わせるとともにプレートの孔にUボルトの4本の脚部を挿通させる。作業Cとして、Uボルトの各脚部にそれぞれナットを係合させる。作業Dとして、前記4個のナットをそれぞれ締め付ける。これらの作業Aから作業Dを順次行ない、この締め付け力でワイヤロープの交差部を固定している。

また、前記従来の金属線状体交差部の固定具では、例えばワイヤロープの交差部の固定を解除する場合の作業は、作業Eとして、前記4個のナットをそれぞれ緩める。作業Fとして、Uボルトの各脚部からそれぞれナットを取り外す。作業Gとして、Uボルトからプレートを取り外す。作業Hとして、下側のワイヤロープ-からUボルトを抜脱させる。これらの作業Eから作業Hを順次行ない、ワイヤロープの交差部の固定を解除している。
特公平6−92646号公報(第2頁)
実開平6−73499号公報(第3頁、第5図)
実開昭52−97374号公報(第1−第2頁、第6図)

概要

金属線状体交差部の固定及び解除を少ない手数で行なうことのできる金属線状体交差部の固定具を提供する。 交差する各金属線状体のうち上側の金属線状体Uを間に挟む間隔を確保して対向する1対の副部材2と、各副部材2の側縁部に開口端部22を有し、下側の金属線状体Lを保持する保持部21と、先端部が前記各副部材2間に突出されるボルト4とを備える金属線状体交差部の固定具とし、第1作業として、副部材2で上側の金属線状体Uを挟むようにし、第2作業として、下側の金属線状体Lを各保持部21に入れて保持させ、第3作業として、ボルト4により、上側の金属線状体Uを下側の金属線状体Lに対して押圧させて、金属線状体の交差部を固定する。

目的

本発明は、前記各問題点に鑑みてなされたものであって、その第1の目的は、金属線状体交差部の固定を少ない手数で行なうことのできる金属線状体交差部の固定具を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

2本の金属線状体が交差した部分を固定する金属線状体交差部の固定具であって、前記交差する各金属線状体のうち上側の金属線状体(U)を間に挟む間隔を確保して対向する1対の副部材(2)と、前記1対の副部材(2)を連結する基部(3)と、前記各副部材(2)に設けられ、各副部材(2)の側縁部に開口端部(22)を有し、前記交差する各金属線状体のうち下側の金属線状体(L)を保持する保持部(21)と、前記基部(3)に設けられ、先端部が前記各副部材(2)間に突出されて、副部材(2)に挟まれる上側の金属線状体(U)を保持部(21)に保持される下側の金属線状体(L)に対して押圧する押圧部材と、を有することを特徴とする金属線状体交差部の固定具。

請求項2

副部材(2)の側端部に設けられる開口端部(22)と、前記開口端部(22)から副部材(2)の中央部に向けて下側の金属線状体(L)を案内する案内部(23)と、前記案内部(23)に連通して下側の金属線状体(L)を支持する支持部(24)とが設けられた保持部(21)、を有することを特徴とする請求項1に記載の金属線状体交差部の固定具。

請求項3

雄ねじ部(43)が設けられた押圧部材と、前記押圧部材を挿通させ、押圧部材の先端部を前記各副部材(2)間に突出させる挿通孔(31)を設けた基部(3)と、前記押圧部材の雄ねじ部(43)に対応する雌ねじ部が設けられ、回転が制限される状態で前記副部材(2)板間に収容されるとともに前記押圧部材に係合される係合部材と、を有することを特徴とする請求項1から2のいずれか1項に記載の金属線状体交差部の固定具。

請求項4

押圧部材の雄ねじ部(43)に対応する雌ねじ部が設けられ、その対角距離(d1)が副部材(2)間の間隔より大であり、前記副部材(2)板間に収容されるとともに前記押圧部材に係合される係合部材、を有することを特徴とする請求項3に記載の金属線状体交差部の固定具。

請求項5

請求項1から4のいずれか1項に記載の金属線状体交差部の固定具を用いて金属線状体の交差部を固定した部分を有することを特徴とする網体

請求項6

副部材(2)と、保持部(21)と、基部(3)と、押圧部材と、係合部材とを金属素材で構成し、これらの金属素材よりも電気的に卑な金属をめっきしたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の金属線状体交差部の固定具。

請求項7

金属線状体の金属素材よりも電気的に卑な金属をめっきした請求項1から4のいずれか1項に記載の金属線状体交差部の固定具を用いて金属線状体の交差部を固定したことを特徴とする網体。

技術分野

0001

本発明は、金属線状体の交差部を固定する固定具、及びこれを用いて金属線状体の交差部を固定した部分を有する網体に関する。

背景技術

0002

従来、金属線状体を組み合わせて構成された網体は、例えば海中に構築された捨石による傾斜堤において、崩壊防止施工を行なう前に波浪によって傾斜堤が崩壊することを防止するため、仮防護の手段として用いられる(例えば、特許文献1参照。)。このような金属線状体で構成された網体は、ワイヤロープ縦横に交差させ、金属線状体交差部の固定具でワイヤロープの交差部を固定した部分を有している。

0003

前記金属線状体交差部の固定具として、四隅に合計4箇所の孔が設けられ、中心線に沿ってに断面円弧状のガイド溝が設けられた1枚のプレートと、前記ガイド溝に沿った1対の孔にそれぞれ脚部が挿通される2本のUボルトと、前記Uボルトの雄ねじ部に対応する雌ねじ部が設けられ、前記プレートの裏面側でUボルトに係合する4個のナットとを有する、合計7個の部品から構成される金属線状体交差部の固定具が知られている(例えば特許文献1、特許文献2参照。)。

0004

前記従来の金属線状体交差部の固定具では、例えばワイヤロープの交差部を固定する場合の作業は、作業Aとして、まず、交差する部位の両側において下側のワイヤロープを2本のUボルトに通す。すなわち、上側のワイヤロープの両側が2本のUボルトで挟まれる位置において、2本のUボルトをそれぞれ下側のワイヤロープの下側を通すようにして2本のUボルトにワイヤロープを通す。作業Bとして、プレートのガイド溝を上側のワイヤロープに沿わせるとともにプレートの孔にUボルトの4本の脚部を挿通させる。作業Cとして、Uボルトの各脚部にそれぞれナットを係合させる。作業Dとして、前記4個のナットをそれぞれ締め付ける。これらの作業Aから作業Dを順次行ない、この締め付け力でワイヤロープの交差部を固定している。

0005

また、前記従来の金属線状体交差部の固定具では、例えばワイヤロープの交差部の固定を解除する場合の作業は、作業Eとして、前記4個のナットをそれぞれ緩める。作業Fとして、Uボルトの各脚部からそれぞれナットを取り外す。作業Gとして、Uボルトからプレートを取り外す。作業Hとして、下側のワイヤロープ-からUボルトを抜脱させる。これらの作業Eから作業Hを順次行ない、ワイヤロープの交差部の固定を解除している。
特公平6−92646号公報(第2頁)
実開平6−73499号公報(第3頁、第5図)
実開昭52−97374号公報(第1−第2頁、第6図)

発明が解決しようとする課題

0006

前記従来の金属線状体交差部の固定具を用いて交差部を固定する場合には、交差する部位の両側においてUボルトを金属線状体に通す必要がある。従って、Uボルトの脚部をプレートの孔から抜脱した状態でUボルトにワイヤロープを通す必要がある。このため、金属線状体交差部を固定する場合、プレート、2本のUボルト、4個のナットは完全に分離させておく必要がある。そして前記の作業Aから作業Dまでを順番に行なう必要があり、金属線状体交差部の固定に手数が掛かるという問題がある。

0007

また、前記従来の固定具を用いた交差部の固定を解除する場合には、下側の金属線状体からUボルトを抜脱させる必要がある。従って、Uボルトの脚部からそれぞれナットを取り外す作業、及びUボルトからプレートを取り外す作業が必要であり、プレート、2本のUボルト、4個のナットを完全に分離させる必要がある。そして、前記の作業Eから作業Hまでを順番に行なう必要があり、金属線状体交差部の固定の解除に手数が掛かるという問題がある。

0008

また、前記従来の固定具を用いて網体を組み立てる場合、金属線状体の交差部が非常に多くあり、その固定に手数が掛かるため、製作に長時間を要し、製作費用が高価となる問題がある。

0009

また、交差部の固定の解除に手数が掛かるため網体の分解、改修に手数が掛かり、固定具の交換も手数が掛かるという問題がある。

0010

本発明は、前記各問題点に鑑みてなされたものであって、その第1の目的は、金属線状体交差部の固定を少ない手数で行なうことのできる金属線状体交差部の固定具を提供することにある。

0011

また第2の目的は、金属線状体交差部の固定の解除を少ない手数で行なうことのできる金属線状体交差部の固定具を提供することにある。

0012

また、第3の目的は、製作に要する時間を短縮させ、製作費用を低減させた、金属線状体の交差部を固定した部分を有する網体を提供することにある。

0013

また、第4の目的は、分解、改修の手数を低減させ、固定具の交換の手数を低減させた、金属線状体の交差部を固定した部分を有する網体を提供することにある。

課題を解決するための手段

0014

前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
2本の金属線状体が交差した部分を固定する金属線状体交差部の固定具であって、
前記交差する各金属線状体のうち上側の金属線状体(U)を間に挟む間隔を確保して対向する1対の副部材(2)と、
前記1対の副部材(2)を連結する基部(3)と、
前記各副部材(2)に設けられ、各副部材(2)の側縁部に開口端部(22)を有し、前記交差する各金属線状体のうち下側の金属線状体(L)を保持する保持部(21)と、
前記基部(3)に設けられ、先端部が前記各副部材(2)間に突出されて、副部材(2)に挟まれる上側の金属線状体(U)を保持部(21)に保持される下側の金属線状体(L)に対して押圧する押圧部材と、
を有する金属線状体交差部の固定具とした。

0015

請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の金属線状体交差部の固定具において、
副部材(2)の側端部に設けられる開口端部(22)と、前記開口端部(22)から副部材(2)の中央部に向けて下側の金属線状体(L)を案内する案内部(23)と、前記案内部(23)に連通して下側の金属線状体(L)を支持する支持部(24)とが設けられた保持部(21)、
を有することとした。

0016

請求項3に記載の発明では、請求項1から2のいずれか1項に記載の金属線状体交差部の固定具において、
雄ねじ部(43)が設けられた押圧部材と、
前記押圧部材を挿通させ、押圧部材の先端部を前記各副部材(2)間に突出させる挿通孔(31)を設けた基部(3)と、
前記押圧部材の雄ねじ部(43)に対応する雌ねじ部が設けられ、回転が制限される状態で前記副部材(2)板間に収容されるとともに前記押圧部材に係合される係合部材と、
を有することとした。

0017

請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の金属線状体交差部の固定具において、
押圧部材の雄ねじ部(43)に対応する雌ねじ部が設けられ、その対角距離(d1)が副部材(2)間の間隔より大であり、前記副部材(2)板間に収容されるとともに前記押圧部材に係合される係合部材、
を有することとした。

0018

請求項5に記載の発明では、
請求項1から4のいずれか1項に記載の金属線状体交差部の固定具を用いて金属線状体の交差部を固定した部分を有する網体とした。

0019

請求項6に記載の発明では、請求項1から4のいずれか1項に記載の金属線状体交差部の固定具において、
副部材(2)と、保持部(21)と、基部(3)と、押圧部材と、係合部材とを金属素材で構成し、これらの金属素材よりも電気的に卑な金属をめっきした。

0020

請求項7に記載の発明では、
金属線状体の金属素材よりも電気的に卑な金属をめっきした請求項1から4のいずれか1項に記載の金属線状体交差部の固定具を用いて金属線状体の交差部を固定した網体とした。

0021

金属線状体には、例えばワイヤロープ、金属製の棒状体が含まれる。また、2本の金属線状体が互いに異なるものである場合も含まれ、例えばワイヤロープと棒状体の組み合わせが含まれる。

0022

金属線状体の交差部の固定には、例えば落石防止網を設置する際の固定用ワイヤロープの交差部の固定、屋上緑化壁面緑化法面工事等においてワイヤロープを縦横に張る際の交差部分の固定、その他ワイヤロープ交差部分の固定が含まれる。

0023

金属線状体の交差部を固定した部分を有する網体には、例えば傾斜堤捨石の仮防護方法に用いられる網体や、落石防止用の網体が含まれる。

0024

上側の金属線状体(U)とは、上下に交差した2本の金属線状体のうち、固定具を取り付ける側から見て上側となる金属線状体である。

0025

下側の金属線状体(L)とは、上下に交差した2本の金属線状体のうち、固定具を取り付ける側から見て下側となる金属線状体である。

0026

従って、請求項1に係る固定具を用いて交差部を固定する場合、第1作業として、2本の金属線状体が交差した部分において、固定具の副部材(2)で上側の金属線状体(U)を挟むようにし、第2作業として、各副部材(2)に設けた開口端部(22)から下側の金属線状体(L)を各保持部(21)に入れて下側の金属線状体(L)を保持部(21)に保持させ、第3作業として、押圧部材により、上側の金属線状体(U)を下側の金属線状体(L)に対して押圧させて、金属線状体の交差部を固定する。

0027

また、請求項1に係る固定具を用いた交差部の固定を解除する場合、第4作業として、押圧部材による上側の金属線状体(U)の押圧を解除し、第5作業として、各副部材(2)の保持部(21)から下側の金属線状体(L)を抜脱させ、第6作業として、上側の金属線状体(U)から固定具を抜き取ることにより、交差部の固定を解除する。

0028

請求項2に係る固定具を用いて交差部を固定する場合、請求項1の固定具を用いて固定する場合の第2作業において、各副部材(2)に設けた開口端部(22)から下側の金属線状体(L)を各保持部(21)に入れ、案内部(23)により下側の金属線状体(L)を支持部(24)に案内し、前記支持部(24)で下側の金属線状体(L)を保持させる。

0029

また、請求項2に係る固定具を用いた交差部の固定を解除する場合、請求項1の固定具を用いた交差部の固定を解除する場合の第5作業において、支持部(24)から下側の金属線状体(L)を取り外し、案内部(23)により下側の金属線状体(L)を開口端部(22)に案内し、各副部材(2)に設けた開口端部(22)から下側の金属線状体(L)を抜脱させる。

0030

請求項3に係る固定具を用いて交差部を固定する場合、請求項1の固定具を用いて固定する場合の第3作業において、押圧部材に係合されている係合部材は回転が制限された状態で前記副部材(2)板間に収容されているため、押圧部材を正転させることにより、係合部材を固定しなくても押圧部材は係合部材に対して前進され、先端部が各副部材(2)間に突出する方向に移動される。これにより上側の金属線状体(U)を下側の金属線状体(L)に対して押圧させて、金属線状体の交差部を固定する。

0031

ここで、正転とは、押圧部材を軸周りに回転させる方向であり、押圧部材の雄ねじ部(43)と、係合部材の雌ねじ部との関係により、係合部材に対して押圧部材を前進させるような回転方向である。

0032

また、請求項3に係る固定具を用いた交差部の固定を解除する場合、請求項1の固定具を用いた交差部の固定を解除する場合の第4作業において、押圧部材に係合されている係合部材は回転が制限された状態で前記副部材(2)板間に収容されているため、押圧部材を逆転させることにより、係合部材を固定しなくても押圧部材は係合部材に対して後退し、先端部が各副部材(2)間から退出する方向に移動される。これにより下側の金属線状体(L)に対する上側の金属線状体(U)の押圧を解除させて、交差部の固定を解除する。

0033

ここで、逆転とは、押圧部材を軸周りに回転させる方向であり、押圧部材の雄ねじ部(43)と、係合部材の雌ねじ部との関係により、係合部材に対して押圧部材を後退させるような回転方向である。

0034

請求項4に係る固定具を用いて交差部を固定する場合、請求項1の固定具を用いて固定する場合の第3作業において、押圧部材に係合されている係合部材は副部材(2)間に収容され、その対角距離(d1)が前記副部材(2)間の間隔より大であるため、回転が制限された状態となり、押圧部材を正転させることにより、係合部材を固定しなくても押圧部材は係合部材に対して前進され、先端部が各副部材(2)間に突出する方向に移動される。これにより上側の金属線状体(U)を下側の金属線状体(L)に対して押圧させて、金属線状体の交差部を固定する。

0035

また、請求項4に係る固定具を用いた交差部の固定を解除する場合、請求項1の固定具を用いた交差部の固定を解除する場合の第4作業において、押圧部材に係合されている係合部材は副部材(2)間に収容され、その対角距離(d1)が前記副部材(2)間の間隔より大であるため、回転が制限された状態となり、押圧部材を逆転させることにより、係合部材を固定しなくても押圧部材は係合部材に対して後退され、先端部が各副部材(2)間から退出する方向に移動される。これにより下側の金属線状体(L)に対する上側の金属線状体(U)の押圧を解除させて、交差部の固定を解除する。

0036

請求項5に係る網体は、網体を組み立てる場合において、固定される交差部の一部又は全部が、金属線状体交差部の固定具を用いて固定される。また、網体を分解、改修する場合において、固定具の固定が解除される。

0037

請求項6に係る金属線状体交差部の固定具は、下地の金属より電気的に卑な金属をめっきすることにより、電気化学的にめっき皮膜犠牲陽極となり、下地の腐食が低減される。

0038

請求項7に係る網体は、金属線状体の金属素材より電気的に卑な金属を固定具にめっきすることにより、電気化学的にめっき皮膜が犠牲陽極となり、金属線状体の腐食が低減される。

発明の効果

0039

前記請求項1から請求項7に記載の発明によれば、以下の効果を有する。

0040

請求項1に係る固定具によれば、交差部を固定する場合、前記従来の固定具のようにUボルトに下側の金属線状体(L)を通す必要がなく、その代わりに、下側の金属線状体(L)は保持部(21)によって保持される。このため、Uボルトが不要となり、Uボルトの脚部をプレートの孔に挿通させる作業及び、Uボルトの脚部にそれぞれナットを係合させ、締め付ける作業も不要となる。このため、金属線状体交差部の固定を少ない手数で行なうことができる。

0041

また、請求項1に係る固定具によれば、交差部の固定を解除する場合、前記従来の固定具のように下側の金属線状体(L)からUボルトを抜脱させる必要がなく、その代わりに、下側の金属線状体(L)を保持部(21)から抜脱させればよい。このため、Uボルトの脚部からそれぞれナットを取り外す作業、Uボルトからプレートを取り外す作業も不要となる。このため、金属線状体交差部の固定の解除を少ない手数で行なうことができる。

0042

請求項2に係る固定具によれば、交差部を固定する場合、下側の金属線状体(L)は保持部(21)に設けられた支持部(24)よって保持される。このため、Uボルトが不要となり、Uボルトの脚部をプレートの孔に挿通させる作業及び、Uボルトの脚部にそれぞれナットを係合させて締め付ける作業が不要となる。このため、金属線状体交差部の固定を少ない手数で行なうことができる。

0043

また、請求項2に係る固定具によれば、交差部の固定を解除する場合、支持部(24)から下側の金属線状体(L)を取り外し、案内部(23)により金属線状体を開口端部(22)に案内し、各副部材(2)に設けた開口端部(22)から下側の金属線状体(L)を抜脱させる。このため、Uボルトの脚部からそれぞれナットを取り外す作業、Uボルトからプレートを取り外す作業も不要となる。このため、金属線状体交差部の固定の解除を少ない手数で行なうことができる。

0044

請求項3に係る固定具によれば、交差部を固定する場合、押圧部材を正転させることで、押圧部材は係合部材に対して前進し、先端部が各副部材(2)間に突出する方向に移動される。このため、押圧部材を正転させるだけで、上側の金属線状体(U)を下側の金属線状体(L)に対して押圧させて、交差部を固定することができる。従って、金属線状体交差部の固定を少ない手数で行なうことができる。

0045

また、請求項3に係る固定具によれば、交差部の固定を解除する場合、押圧部材を逆転させることで、押圧部材は係合部材に対して後退し、先端部が各副部材(2)間から退出する方向に移動される。このため、押圧部材を逆転させるだけで、下側の金属線状体(L)に対する上側の金属線状体(U)の押圧を解除させて、交差部の固定を解除することができる。従って、金属線状体交差部の固定の解除を少ない手数で行なうことができる。

0046

請求項4に係る固定具によれば、交差部を固定する場合、押圧部材を正転させることで、押圧部材は係合部材に対して前進し、先端部が各副部材(2)間に突出する方向に移動される。このため、押圧部材を正転させるだけで、上側の金属線状体(U)を下側の金属線状体(L)に対して押圧させて、交差部を固定することができる。従って、金属線状体交差部の固定を少ない手数で行なうことができる。

0047

また、請求項4に係る固定具によれば、交差部の固定を解除する場合、押圧部材を逆転させることで、押圧部材は係合部材に対して後退し、先端部が各副部材(2)間から退出する方向に移動される。このため、押圧部材を逆転させるだけで、下側の金属線状体(L)に対する上側の金属線状体(U)の押圧を解除させて、交差部の固定を解除することができる。従って、金属線状体交差部の固定の解除を少ない手数で行なうことができる。

0048

請求項5に係る網体によれば、網体を組み立てる場合において、金属線状体交差部の固定具を用いるため、交差部の固定を少ない手数で行ない、製作に要する時間を短縮させ、製作費用を低減させることができる。

0049

また、請求項5に係る網体によれば、網体を分解、改修する場合において、金属線状体交差部の固定具による固定を解除するため、交差部の固定の解除を少ない手数で行なうことができ、網体の分解、改修の手数を低減させることができる。

0050

請求項6に係る固定具によれば、金属線状体交差部の固定具を腐食しやすい環境下で使用した場合であっても、腐食が低減されるため、交差部の固定の解除や、再度の固定を少ない手数で行なうことができる。

0051

請求項7に係る網体によれば、網体を腐食しやすい環境下で使用した場合であっても、網体を構成する金属線状体に対して固定具が犠牲陽極となり、網体の腐食が低減される。また、固定具の固定の解除が容易であるため、犠牲陽極の効果が低くなった固定具を取り外して、犠牲陽極の効果を有する新たな固定具に交換することが容易である。

発明を実施するための最良の形態

0052

本発明を具体化した実施例について図1から図9に従って説明する。

0053

本発明の実施例1に係る金属線状体交差部の固定具1について図1から図8に従って説明する。

0054

図1に示すように、固定具1は、基部3と副部材2とを有する。基部3と副部材2とは、交差した2本の金属線状体のうち、上側の金属線状体Uを挟む部分である。前記基部3と副部材2とは一体に形成されている。図2に示すように、基部3と副部材2とは、下向きの略コ字形に形成されており、基部3の両縁部に1対の副部材2が対向するように延設されている。

0055

前記1対の副部材2の間隔は上側の金属線状体Uを間に挟む間隔を確保している。金属線状体を間に挟む間隔は、副部材2間に金属線状体を入れることが可能な間隔であり、上側の金属線状体Uを収容して副部材2と金属線状体とが密着するような間隔だけでなく、副部材2と金属線状体との間に間隙が生じるような間隔あってもよい。例えば上側の金属線状体Uの直径が16mmである場合、これを固定する固定具1の副部材2の間隔は18mm程度とされる。

0056

前記基部3には、図1に示すように、後記押圧部材を挿通させる挿通孔31が設けられる。挿通孔31を設ける位置は、挿通孔31に挿通された押圧部材が上側の金属線状体Uを押圧して、上側の金属線状体Uと下側の金属線状体Lとの接触部分を間接的に押圧する位置とする。

0057

図1に示すように前記各副部材2にはそれぞれ保持部21が設けられる。保持部21は交差した2本の金属線状体のうち、下側の金属線状体Lを保持する部分である。保持部21は、開口端部22、案内部23及び支持部24を有する。図3に示すように、前記開口端部22は副部材2の側端部に設けられる。開口端部22は下側の金属線状体Lが通過可能な幅に形成される。前記案内部23は、下側の金属線状体Lを開口端部22から支持部24に案内する部分である。案内部23は下側の金属線状体Lが通過可能な幅に形成される。前記支持部24は、下側の金属線状体Lの一部が収まり、下側の金属線状体Lが不用意に保持部21から抜脱しないように支持する部分である。支持部24は前記案内部23に対して凹部となっている。保持部21は下側の金属線状体Lが各副部材2を略垂直に貫通するように、固定部の中心に対して対称位置に設け、直交する金属線状体の交差部を固定できるようにしている。

0058

前記基部3、副部材2及び保持部21は、打ち抜き加工手段を用いて金属板打ち抜き、得られた部材を折り曲げ加工手段で折り曲げて形成することができる。金属板として例えばSS330、SS400などの一般構造用圧延鋼板を用いることができる。図4に示すように、打ち抜き加工手段を用いて金属板を打ち抜き、基部3、副部材2及び保持部21を展開した状態の部材を形成する。また基部3には押圧部材を挿通させる挿通孔31も同時に設けてもよい。次に折り曲げ加工手段により前記部材の基部3の両側を起すように折り曲げて、基部3、副部材2及び保持部21を形成する。

0059

図1に示すように、基部3には押圧部材としてのボルト4が設けられる。押圧部材としてのボルト4は、上側の金属線状体Uを下側の金属線状体Lに対して押圧する部材である。前記ボルト4は頭部41と軸部42とを有する。軸部42には雄ねじ部43が設けられている。軸部42の直径は前記基部3の挿通孔31に挿通される直径である。軸部42の長さは、ボルト4を締め付けた場合に、上側の金属線状体Uを下側の金属線状体Lに対して十分に押圧できる長さに選択される。ボルト4は、座金6を介在させて、前記挿通孔31に挿通される。座金6は締め付けられたボルト4が不用意に緩むことを防止する。

0060

図2及び図3に示すように、前記各副部材2の間には係合部材としてのナット5が収容される。前記ナット5は、前記押圧部材としてのボルト4に係合される。前記ナット5は、ボルト4に係合され、ボルト4を正逆方向に回転させることにより、ボルト4の先端部を前記各副部材2の間に進退させる部材である。ナット5には前記ボルト4に設けられた雄ねじ部43に対応する雌ねじ部が設けられる。ナット5の平面形状は正六角形である。図2に示すように、ナット5の二面幅d2は、前記各副部材2間に確保された間隔より小である。従って、ナット5は、前記各副部材2間に収容される。一方、図3に示すように、ナット5の対角距離d1は、前記各副部材2間に確保された間隔より大である。従って、ナット5は前記各副部材2間で回転させると各副部材2に当接するため、回転が制限される。

0061

金属線状体交差部の固定具1を構成する副部材2、基部3、押圧部材としてのボルト4、係合部材としてのナット5及び座金6には、亜鉛によるめっきがされている。めっきする金属は亜鉛の他、前記固定具1を構成する金属素材よりも電気的に卑な金属を用いることができる。

0062

次に、実施例1に係る金属線状体交差部の固定具1の使用について説明する。まず、固定具1を用いて金属線状体の交差部を固定する場合、第1作業として、図5に示すように、2本の金属線状体が交差した部分において、図示上方から上側の金属線状体Uを固定具1の各副部材2で挟むようにする。この場合、押圧部材としてのボルト4は緩められた状態とし、上側の金属線状体Uを保持部21の図示上方(基部3に近い位置)まで入れられるようにする。

0063

次に第2作業として、図6に示すように、固定具1を金属線状体が交差する部位まで移動させる。各副部材2に設けた開口端部22から下側の金属線状体Lを各保持部21に入れる。押圧部材としてのボルト4は緩められた状態とされており、上側の金属線状体Uを保持部21の図示上方(基部3に近い位置)に押し上げるようにして、開口端部22、案内部23を通過させる。下側の金属線状体Lは支持部24で支持させる。

0064

次に第3作業として、図7に示すように、押圧部材としてのボルト4を締め付けることにより、上側の金属線状体Uを下側の金属線状体Lに対して押圧させて、金属線状体の交差部を固定する。ボルト4に係合されている係合部材としてのナット5は副部材2間に収容され、その対角距離d1が前記副部材2間の間隔より大であるため、回転が制限された状態である。押圧部材を正転させることにより、係合部材を固定しなくても押圧部材は係合部材に対して前進され、先端部が各副部材2間に突出する方向に移動される。

0065

上側の金属線状体Uを下側の金属線状体Lに対して押圧することにより、下側の金属線状体Lは支持部24に支持され、保持部21から抜脱しない状態となる。また、上側の金属線状体Uも下側の金属線状体Lがあるため、固定具1から抜けない状態となる。更に、上側の金属線状体Uと上側の金属線状体Uの交差部は摩擦力によって位置がずれない。このため、金属線状体交差部を固定することができる。

0066

次に実施例1に係る固定具1によって固定された部分の固定の解除について説明する。まず、第4作業として、押圧部材としてのボルト4を緩めることにより、下側の金属線状体Lに対する上側の金属線状体Uの押圧を解除する(図6参照。)。ボルト4に係合されている係合部材としてのナット5は回転が制限された状態である。押圧部材を逆転させることにより、係合部材を固定しなくても押圧部材は係合部材に対して後退され、先端部が各副部材2間から退出する方向に移動され、下側の金属線状体Lに対する上側の金属線状体Uの押圧が解除される。また、ボルト4を十分緩めて、下側の金属線状体Lで上側の金属線状体Uを押し上げて保持部21から抜脱可能な状態とする。

0067

次に第5作業として、固定具1を金属線状体が交差する部位から移動させる(図5参照。)。ボルト4は十分緩められ、下側の金属線状体Lで上側の金属線状体Uを押し上げて保持部21から抜脱可能な状態とされているため、上側の金属線状体Uを保持部21の図示上方(基部3に近い位置)に押し上げるようにして、支持部24から案内部23を通過させ開口端部22から下側の金属線状体Lを抜脱させる。

0068

最後に第6作業として、上側の金属線状体Uから固定具1を抜き取ることにより、交差部の固定を解除する。

0069

この実施例1では以下の効果を有する。

0070

(A)副部材2には、開口端部22を有する保持部21が設けられている。交差部を固定する場合、開口端部22から下側の金属線状体Lを保持部21に入れて保持することができる。このため、従来の固定具1のようにUボルトに下側の金属線状体Lを通す作業、Uボルトの脚部をプレートの孔に挿通させる作業及び、Uボルトの脚部にそれぞれナット5を係合させ、締め付ける作業が不要となる。このため、金属線状体交差部の固定を少ない手数で行なうことができる。

0071

(B)副部材2には、開口端部22を有する保持部21が設けられている。交差部の固定を解除する場合、ボルト4を緩めて、開口端部22から下側の金属線状体Lを抜脱させることができる。このため、従来の固定具1のように、Uボルトの脚部からそれぞれナット5を取り外す作業、Uボルトからプレートを取り外す作業、下側の金属線状体LからUボルトを抜脱させる作業が不要となる。このため、金属線状体交差部の固定の解除を少ない手数で行なうことができる。

0072

(C)開口端部22が副部材2の側端部に設けられており、ここから下側の金属線状体Lを保持部21に入れることができる。Uボルトのようにナット5を取り外さなくても、保持部21が開いているため、ボルト4を緩めるだけで金属線状体を保持部21に入れることができ、また、保持部21に保持されていた金属線状体を取り外すことができる。このため、少ない手数で固定及び固定の解除を行なうことができる。

0073

(D)副部材2は、上側の金属線状体Uを安定して挟むことができる板形状としたため、固定具1により金属線状体の交差部を安定して固定することができる。

0074

(E)ボルト4に係合されている係合部材としてのナット5は副部材2間に収容され、その対角距離d1が前記副部材2間の間隔より大であるため、回転が制限された状態である。交差部を固定する場合、ボルト4を正転させるだけでナット5を工具等で固定しなくても上側の金属線状体Uを下側の金属線状体Lに対して押圧させて、交差部を固定することができる。従って、金属線状体交差部の固定を少ない手数で行なうことができる。

0075

(F)ボルト4に係合されている係合部材としてのナット5は副部材2間に収容され、その対角距離d1が前記副部材2間の間隔より大であるため、回転が制限された状態である。交差部の固定を解除する場合、ボルト4を逆転させるだけでナット5を工具等で固定しなくても、下側の金属線状体Lに対する上側の金属線状体Uの押圧を解除させて、交差部の固定を解除することができる。従って、金属線状体交差部の固定の解除を少ない手数で行なうことができる。

0076

(G)押圧部材としてのボルト4を緩めることにより、上側の金属線状体Uを保持部21の上方に押し上げて下側の金属線状体Lを保持部21に保持させることができる。このため、ボルト4をナット5から外す必要がない。このため、金属線状体交差部の固定を少ない手数で行なうことができる。

0077

(H)押圧部材としてのボルト4を緩めることにより、上側の金属線状体Uを保持部21の上方に押し上げて下側の金属線状体Lを保持部21から抜脱することができる。このため、ボルト4をナット5から外す必要がない。このため、金属線状体交差部の固定の解除を少ない手数で行なうことができる。

0078

(I)ボルト4をナット5から外さずに金属線状体交差部の固定ができるため、交差部を固定する前に予めボルト4とナット5とを係合させて準備しておくことができる。このため、分離されたボルト4とナット5を交差部の固定の度に係合させる必要がなく、交差部の固定を能率的に行なうことができる。

0079

(J)押圧部材としてのボルト4を1本としたため、1本のボルト4で締め付けることで金属線状体交差部の固定を行なうことができ、緩めることで交差部の固定を解除することができる。従って、金属線状体交差部の固定及び解除を少ない手数で行なうことができる。

0080

(K)基部3と副部材2及び保持部21は打ち抜き加工手段及び、折り曲げ加工手段を用いて形成することができ、簡易な加工手段により大量に製造することが可能である。このため、固定具1を安価に提供することができる。

0081

(L)係合部材としてナット5を使用したため、基部3の挿通孔31に雌ねじを設けるなどの加工が不要である。このため、固定具1を安価に提供することができる。

0082

(M)係合部材としてのナット5の対角距離d1を各副部材2間の間隔より大とすることにより、係合部材の回転を制限したため、係合部材を溶接手段等で固定するなどの加工が不要である。このため、固定具1を安価に提供することができる。

0083

(N)金属線状体交差部の固定具1を構成する部材が少ないため、軽量化することができる。また、例えば、山地急斜面などに落石防止用網を設置する場合、大量の固定具1を人力で運び上げる必要があるが、固定具1が軽量化されることにより、作業者の負担が軽減される。

0084

(O)下側の金属線状体Lは、上側の金属線状体Uの両側で保持部21に保持され、上側の金属線状体Uが押し付けられる。このため、図8に示すように下側の金属線状体Lは撓み、副部材2も外側にわずかに弾性変形する。このため、副部材2の弾発力によっても金属線状体を保持することができる。

0085

(P)金属線状体交差部の固定具1を腐食しやすい環境下で使用した場合であっても、腐食が低減されるため、交差部の固定の解除や、再度の固定を少ない手数で行なうことができる。

0086

なお、実施の形態は上記に限定されるものではない。例えば、基部3と副部材2との形状は略コ字形に限定されず、基部3と副部材2とが略U字形などでもよく、1対の副部材2が間隔を確保して対向するように設けられていればよい。

0087

直交する金属線状体の交差部を固定するため、保持部21は下側の金属線状体Lが各副部材2を垂直に貫通するように、固定部の中心に対して対称位置に設けたが、これに限定されず、直交しない金属線状体の交差部を固定するため、保持部21は固定部の中心に対して非対称の位置に設けてもよい。また、支持部24は案内部23に対して凹部となる形状に限定されず、下側の金属線状体Lが不用意に保持部21から抜脱しないように支持できればよい。

0088

押圧部材は1個所に限定されず、2個所以上に設けてもよい。

0089

係合部材としてのナット5は正六角形でなくてもよく、各副部材2間に収容され、各副部材2間で回転させると各副部材2に当接する形状であればよく、長方形などの多角形や一部に突起を有する形状であってもよい。

0090

押圧部材に係合される係合部材の回転を制限する手段として、前記副部材2間に係合部材を収容して溶接手段等で固定することもでき、基部3の上面に固定することもできる。

0091

金属線状体交差部の固定具1に他の物品を取り付けるための取り付け部を設けてもよい。取り付け部は例えば、副部材2に穴を設ける。この穴に例えば壁面緑化のために植物を植えた容器を取り付けてもよい。

0092

次に本発明の実施例2に係る網体7について図9に従って説明する。

0093

図9に示す網体7は、傾斜堤捨石の仮防護方法に用いられる網体7の一部である。網体7全体は1辺が12mの略正方形である。網体7は直径16ミリの主ワイヤロープが300mm間隔で縦横に組み合わされており、直径9mmの副ワイヤロープが主ワイヤロープの間に100mm間隔で縦横に組み合わされている。縦の主ワイヤロープと横の主ワイヤロープとは、交互に上下となるように組み合わされている。前記縦横の主ワイヤロープの交差部において、図9に示すように、一目おきに交差部が固定される。従って、網体7全体では、前記縦横の主ワイヤロープの交差部は約1600箇所あるが、そのうち約800個所の交差部が固定される。この網体7では、実施例1で説明した金属線状体交差部の固定具1を用いて交差部を固定している。

0094

前記固定具1は、網体7を構成するワイヤロープの金属素材より電気的に卑な金属がめっきされる。

0095

前記網体7を傾斜堤捨石の仮防護方法に使用する場合、詳しい説明は省略するが、崩壊防止施工が完了するまで、網体7は海中または海面上に敷設される。

0096

網体7の使用後は、廃棄される場合や改修後に再利用される場合がある。廃棄される場合は、交差部の固定を解除して網体7が分解される。改修して再利用される場合は、破損や腐食した部分の交差部の固定を解除し、他のワイヤロープ、他の固定具1に交換して改修される。

0097

この実施例2では以下の効果を有する。

0098

(Q)網体7を組み立てる場合において、金属線状体交差部の固定具1を用いるため、交差部の固定を少ない手数で行ない、製作に要する時間を短縮させ、製作費用を低減させることができる。

0099

(R)網体7を腐食しやすい環境下で使用した場合であっても、網体7を構成するワイヤロープに対して固定具1が犠牲陽極となるため、網体7の腐食が低減される。

0100

(S)網体7を分解、改修する場合において、金属線状体交差部の固定具1による固定を解除すればよいため、交差部の固定の解除を少ない手数で行なうことができ、網体7の分解、改修の手数を低減させることができる。

0101

(T)網体7を容易に分解できるため、小さく分解して廃棄することができる。このため、廃棄処分される場所への影響を低く抑えることができる

0102

(U)固定具1の固定の解除が容易であるため、犠牲陽極の効果が低くなった固定具1を取り外して、犠牲陽極の効果を有する新たな固定具1に容易に交換することができる。このため、網体7の防食効果回復、維持させることができる。

図面の簡単な説明

0103

本発明の実施例1に係る金属線状体交差部の固定具1の斜視簡略図である。
本発明の実施例1に係る金属線状体交差部の固定具1の正面簡略図である。
本発明の実施例1に係る金属線状体交差部の固定具1の側面簡略図である。
金属板を打ち抜いて形成した、基部3、副部材2及び保持部21を展開した状態の部材の平面図である。
2本の金属線状体が交差した部分において、上側の金属線状体Uを固定具1の各副部材2で挟むようにした状態の斜視簡略図である。
2本の金属線状体が交差した部分において、各副部材2に設けた開口端部22から下側の金属線状体Lを各保持部21に入れた状態の斜視簡略図である。
上側の金属線状体Uを下側の金属線状体Lに対して押圧させて、金属線状体の交差部を固定した状態の斜視簡略図である。
金属線状体の交差部を固定した状態の金属線状体交差部の固定具1の正面簡略図である。
本発明の実施例2に係る網体7の一部の平面簡略図である。

符号の説明

0104

1固定具
2 副部材
21 保持部
22開口端部
23 案内部
24 支持部
3 基部
31挿通孔
4ボルト
41 頭部
42 軸部
43雄ねじ部
5ナット
d1対角距離
d2二面幅
6座金
7網体
U 上側の金属線状体
L 下側の金属線状体

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