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技術 めっき外観に優れた電気亜鉛めっき鋼板の製造方法

出願人 JFEスチール株式会社
発明者 河田章大塚真司石川正洋小川剛史
出願日 2004年3月26日 (16年8ヶ月経過) 出願番号 2004-091784
公開日 2005年10月6日 (15年1ヶ月経過) 公開番号 2005-272980
状態 特許登録済
技術分野 電気メッキ方法,物品 電気分解または電気泳動による被覆
主要キーワード 有機樹脂溶液 外観色調 亜鉛めっき液 電気めっき後 複層皮膜 設備制約 最大電流密度 薬液コスト
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年10月6日)のものです。
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課題

めっき浴中に新たな成分を添加することなく、明度を高めることができる電気亜鉛めっき鋼板の製造方法を提供する。

解決手段

複数のめっき槽鋼板に複数回亜鉛めっきを施す電気亜鉛めっき鋼板の製造方法において、後段のめっき槽のめっき電流密度前段のめっき槽のめっき電流密度より小さくする。前記めっき電流を小さくする後段のめっき槽は、最後にめっきするめっき槽である法。前記めっき電流を小さくする後段のめっき槽は、めっき電流密度が1A/dm2以上30A/dm2以下で、付着量が0.01g/m2以上20g/m2以下の亜鉛めっきを行う。

概要

背景

従来、電気亜鉛めっき鋼板は、その優れた耐食性を活かし、塗装下地用として使用されること多かった。近年、ユーザー側での塗装工程省略化等の点から、電気亜鉛めっき鋼板に、クロメート処理や透明樹脂コーティング等の化成処理を施して、耐食性、耐指紋性等の所要の特性を付与し、(未塗装)のままで使用する傾向が増加している。

電気亜鉛めっき鋼板は、めっき原板を、脱脂酸洗して表面を清浄化・活性化した後、複数のめっき槽を用いて、亜鉛イオンを含むめっき液中で鋼板陰極として亜鉛電気めっきして製造され、必要に応じて、電気めっき後さらに化成処理が施される。

化成処理後の鋼板の表面外観は、めっき外観に依存するので、めっき外観が良好であることが必要である。めっき外観は、原板性欠陥、めっき性欠陥がないだけでなく、外観色調が良好であることも重要である。電気亜鉛めっき皮膜はほぼ無彩色であるため、めっき外観の色調は明度に依存する。外観色調は、明るい外観が好まれることが多い。そのため、明度を高くできることが望ましい。

特許文献1には、亜鉛めっき浴中にTlを0.01〜10ppm含有させることで、めっき後の鋼板表面の明度を向上させることが提案されている。
特開平9−195082号公報(第2頁)

概要

めっき浴中に新たな成分を添加することなく、明度を高めることができる電気亜鉛めっき鋼板の製造方法を提供する。 複数のめっき槽で鋼板に複数回亜鉛めっきを施す電気亜鉛めっき鋼板の製造方法において、後段のめっき槽のめっき電流密度前段のめっき槽のめっき電流密度より小さくする。前記めっき電流を小さくする後段のめっき槽は、最後にめっきするめっき槽である法。前記めっき電流を小さくする後段のめっき槽は、めっき電流密度が1A/dm2以上30A/dm2以下で、付着量が0.01g/m2以上20g/m2以下の亜鉛めっきを行う。 なし

目的

本発明は、上記問題点を考慮し、めっき浴中に新たな成分を添加することなく、明度を高めることができる電気亜鉛めっき鋼板の製造方法を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

複数のめっき槽鋼板に複数回亜鉛めっきを施す電気亜鉛めっき鋼板の製造方法において、後段のめっき槽のめっき電流密度前段のめっき槽のめっき電流密度より小さくすることを特徴とする電気亜鉛めっき鋼板の製造方法。

請求項2

前記めっき電流を小さくする後段のめっき槽は、最後にめっきするめっき槽であることを特徴とする請求項1に記載の電気亜鉛めっき鋼板の製造方法。

請求項3

前記めっき電流を小さくする後段のめっき槽は、めっき電流密度が1A/dm2以上30A/dm2以下で、付着量が0.01g/m2以上20g/m2以下の亜鉛めっきを行うことを特徴とする請求項1または2に記載の電気亜鉛めっき鋼板の製造方法。

請求項4

前記電気亜鉛めっき鋼板の合計めっき付着量は2g/m2以上100g/m2以下であって、前記めっき電流を小さくする後段のめっき槽は、前記合計めっき付着量の30%以下の亜鉛めっきを行うことを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれかの項に記載の電気亜鉛めっき鋼板の製造方法。

請求項5

亜鉛めっき液は、硫酸酸性亜鉛めっき液であることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれかの項に記載の電気亜鉛めっき鋼板の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、電気亜鉛めっき鋼板の製造方法、より具体的にはめっき外観に優れた電気亜鉛めっき鋼板の製造方法に関する。

背景技術

0002

従来、電気亜鉛めっき鋼板は、その優れた耐食性を活かし、塗装下地用として使用されること多かった。近年、ユーザー側での塗装工程省略化等の点から、電気亜鉛めっき鋼板に、クロメート処理や透明樹脂コーティング等の化成処理を施して、耐食性、耐指紋性等の所要の特性を付与し、(未塗装)のままで使用する傾向が増加している。

0003

電気亜鉛めっき鋼板は、めっき原板を、脱脂酸洗して表面を清浄化・活性化した後、複数のめっき槽を用いて、亜鉛イオンを含むめっき液中で鋼板陰極として亜鉛電気めっきして製造され、必要に応じて、電気めっき後さらに化成処理が施される。

0004

化成処理後の鋼板の表面外観は、めっき外観に依存するので、めっき外観が良好であることが必要である。めっき外観は、原板性欠陥、めっき性欠陥がないだけでなく、外観色調が良好であることも重要である。電気亜鉛めっき皮膜はほぼ無彩色であるため、めっき外観の色調は明度に依存する。外観色調は、明るい外観が好まれることが多い。そのため、明度を高くできることが望ましい。

0005

特許文献1には、亜鉛めっき浴中にTlを0.01〜10ppm含有させることで、めっき後の鋼板表面の明度を向上させることが提案されている。
特開平9−195082号公報(第2頁)

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1によれば明度を大幅に上昇させることが可能であるが、Tl含有量のわずかの変動で明度が大きく変動するため、明度変動を小さくできないという問題がある。さらにめっき浴中に新たな成分を添加することにより、めっき浴の管理が煩雑になるだけでなく、めっき薬液コストを上昇させるという問題もある。また、めっき浴中に新たな成分を含有させることで、色調以外の品質に影響を与えるおそれがある。

0007

本発明は、上記問題点を考慮し、めっき浴中に新たな成分を添加することなく、明度を高めることができる電気亜鉛めっき鋼板の製造方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決する本発明の要旨は以下の通りである。

0009

第1発明は、複数のめっき槽で鋼板に複数回亜鉛めっきを施す電気亜鉛めっき鋼板の製造方法において、後段のめっき槽のめっき電流密度前段のめっき槽のめっき電流密度より小さくすることを特徴とする電気亜鉛めっき鋼板の製造方法である。

0010

第2発明は、第1発明において、前記めっき電流を小さくする後段のめっき槽は、最後にめっきするめっき槽であることを特徴とする電気亜鉛めっき鋼板の製造方法である。

0011

第3発明は、第1発明または第2発明において、前記めっき電流を小さくする後段のめっき槽は、めっき電流密度が1A/dm2以上30A/dm2以下で、付着量が0.01g/m2以上20g/m2以下の亜鉛めっきを行うことを特徴とする電気亜鉛めっき鋼板の製造方法である。

0012

第4発明は、第1発明〜第3発明において、前記電気亜鉛めっき鋼板の合計めっき付着量は2g/m2以上100g/m2以下であって、前記めっき電流を小さくする後段のめっき槽は、前記合計めっき付着量の30%以下の亜鉛めっきを行うことを特徴とする電気亜鉛めっき鋼板の製造方法である。

0013

第5発明は、第1発明〜第4発明において、亜鉛めっき液は、硫酸酸性亜鉛めっき液であることを特徴とする電気亜鉛めっき鋼板の製造方法である。

発明の効果

0014

本発明によれば、めっき鋼板表面の明度を、生産性を低下させることなく、効果的に上昇させることができる。また、本発明では、めっき浴中に新たな成分を添加しないので黒変性等のめっき品質に影響を与えるおそれがない。

発明を実施するための最良の形態

0015

本発明者らは、電気亜鉛めっきラインにおける操業条件のめっき鋼板の明度に及ぼす影響を詳細に調査した。その結果、電気めっき亜鉛ラインにおけるストリップ通板速度を低下させることで明度を上昇できることを見出した。しかし、ストリップ通板速度の低下は生産性を大幅に低下させるので、生産性を低下させずに明度を上昇させる方法についてさらに検討を進めた。その結果、めっき部において、後段のめっき槽のめっき電流密度を前段のめっき槽のめっき電流密度より低下させることで、明度を上昇できることを見出した。本発明はこの知見に基づくものである。

0016

以下、本発明の電気亜鉛めっき鋼板の製造方法について説明する。

0017

通常、電気亜鉛めっき鋼板は、複数のめっき槽を備える連続電気めっき設備を用いて製造される。複数のめっき槽で複数回亜鉛めっきを施して所望めっき付着量とされるが、従来の製造方法では、複数のめっき槽のめっき電流密度を同一にしてめっきが行われている。本発明では、後段のめっき槽のめっき電流密度を前段のめっき槽のめっき電流密度より小さくする。これによって、めっき後の表面の明度を上昇させることが可能になる。また、後段のめっき槽におけるめっき電流密度の低下に対応して前段のめっき槽のめっき電流密度を、複数のめっき槽のめっき電流密度を同一にしてめっきする場合に比べて高く設定し、これによってストリップ通板速度の低下を防止する。

0018

めっき電流密度を低下するめっき槽数が多くなると、後段のめっき槽のめっき電流密度低下に対応する前段のめっき槽におけるめっき電流密度の増加量が大きくなり、最大電流密度制約最大電流制約等の設備制約を越える結果、前段のめっき槽において所要の高電流密度に設定できないおそれがあり、まためっきむらが発生し易くなるので、電流密度を低下する後段のめっき槽数は全槽数の1/2以下で5槽以下が好ましい。

0019

最後にめっきするめっき槽だけめっき電流密度を小さくする方が明度を上昇させる効果がより大きい。従ってめっき電流密度を小さくする後段のめっき槽は、最後にめっきするめっき槽だけとすることが好ましい。

0020

後段のめっき槽のめっき電流密度を前段のめっき槽のめっき電流密度より小さくすることで表面の明度が上昇する理由は明確でないが、以下のように推定される。

0021

高電流密度で亜鉛めっきするすると、形成される亜鉛結晶は粗い結晶となる。複数のめっき槽で高電流密度のめっきを繰り返すと、前述の粗い亜鉛結晶が層状に積層される結果、より粗い亜鉛結晶が生成され、これによって表面の明度が低下する。本発明では、後段のめっき槽のめっき電流密度を前段のめっき槽のめっき電流密度より小さくすることで、既に生成している粗い亜鉛結晶の上に微細な結晶が生成される結果、表面の明度が向上する。最後にめっきするめっき槽だけめっき電流密度を小さくすると明度を上昇させる効果がより大きいのは、1回だけめっきを行う方が前述の微細な結晶を生成する作用がより優れるためと考えられる。

0022

明度を上昇させるには、めっき電流を小さくする後段のめっき槽は、めっき電流密度が1A/dm2以上30A/dm2以下でめっき付着量が0.01g/m2以上20g/m2以下のめっきを行うことが好ましく、1A/dm2以上20A/dm2以下の電流密度で、めっき付着量0.1g/m2以上2.0g/m2以下のめっきを行うことがより好ましい。

0023

めっき電流密度が1A/dm2未満になるとめっきムラが発生し、外観不良となり、30A/dm2を超えると明度を向上させる効果が不十分になる。めっき付着量が0.01g/m2未満になると明度を向上させる効果が不十分になり、20g/m2を超えると、粗い亜鉛結晶が生成されて明度が低下するようになる。

0024

本発明が対象とする電気亜鉛めっき鋼板の合計めっき付着量は通常、2g/m2以上100g/m2以下である。このめっき付着量範囲では、めっき電流を小さくする後段のめっき槽でのめっき付着量は、前記合計めっき付着量の30%以下とすることが好ましく、10%以下とすることがより好ましく、5%以下とすることがさらに好ましい。

0025

冷間圧延後、焼鈍調質圧延を施して製造した厚さ0.4mm、0.8mm×幅1219mmの極低炭素鋼板(めっき原板)を準備した。該鋼板を、14槽のめっき槽を備える電気めっき設備、およびその下流に鋼板通板方向に2基のロールコータ(第1ロールコータ、第2ロールコータ)を備える連続電気亜鉛めっきラインに装入して、通常の方法で脱脂・酸洗した後に、硫酸亜鉛400g/l、硫酸ナトリウム50g/lを含み、温度:50℃、pH:2.0の硫酸酸性亜鉛めっき浴を用いて、ライン速度95mpmで20g/m2の亜鉛付着量になるように亜鉛めっきを行った。本発明例は、第14槽の電流密度を20A/dm2とし、第1槽〜第13槽は同一電流密度で、20g/m2の亜鉛付着量が得られる電流密度とした。従来例は、第1槽〜第14槽を略同一の電流密度で亜鉛めっきを行った。本発明例および従来例の各めっき槽の電流密度を表1に記載する。

0026

引き続き、第1ロールコータで、基準浴として、リン酸(P2O5換算):0.32モル/L、コロイダルシリカ(SiO2換算):0.50モル/L、Mn:0.16モル/Lを含み、pH:2.7の処理液を塗布し、しかる加熱炉加熱乾燥して乾燥膜厚が0.2〜0.6μmの範囲のリン酸含有皮膜(第1層)を形成した。Mnは第一リン酸塩で供給した。次いで、第2のロールコータで、エポキシ系樹脂を含有する有機樹脂溶液を塗布し、しかる後加熱乾燥して乾燥膜厚が1μmの有機皮膜(第2層)を形成した。

0027

前記で製造した電気亜鉛めっき層と、その上に、下層酸化物を含有するリン酸及び/又はリン酸化合物皮膜、その上層樹脂皮膜からなる複層皮膜を形成させた表面処理鋼板の明度を測定した。明度は、JIS Z 8722に規定される方法(条件d、ハンター方式)で測定した明度指数L値で評価した。測定結果をは表1に併せて記載した。

0028

0029

従来例に比べて、本発明例は、明度(L値)が1.1〜1.3高い。

0030

本発明は、明度の高い電気亜鉛めっき鋼板の製造方法として利用することができる。

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