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課題

溶湯の影響を受けることなく精度良く湯面高さを検出でき、且つ、熱放散を低減できる溶解保持炉及び溶解保持炉制御装置を提供すること。

解決手段

金属材料12を溶解して溶湯40とする溶解室10と、溶解室10から流入した溶湯40を所定温度に保持する保持室20と、保持室20に連通し、溶湯40を鋳造機120へ汲出す汲出室30とを備える溶解保持炉100において、汲出室30は、汲出室30の汲出口31を開閉する保温蓋32と、ミラー33bと、ミラー33bを介して光を汲出室30の溶湯面照射し、この反射光をミラー33bを介して検出する変位計33aとにより構成され、溶湯40の湯面高さを非接触にて検出する第1の湯面高さ検出器33とを有し、ミラー33bを含む第1の湯面高さ検出器33を、溶湯面に照射される光と溶湯面とのなす角が鋭角となり、且つ、保温蓋32の開閉を妨げない位置に配置した。

概要

背景

従来、例えば特許文献1に開示されるように、ダイカストマシン等の鋳造機溶湯を供給するために、投入された金属材料を溶解して溶湯とする溶解室と、溶解室から流入した溶湯を所定温度に保持する保持室と、溶湯を鋳造機へ汲出す汲出室とを備える溶解保持炉が知られている。

この溶解保持炉は、汲出室内の所定位置に、溶湯の湯面高さを検出する溶湯レベルセンサ(以下センサと示す)を有し、汲出室の汲出口着脱開閉)可能な保温蓋を有している。従って、鋳造機に溶湯を安定供給(例えば溶湯のオーバーフロー防止)するとともに、例えば鋳造機の非稼動時において、溶湯からの熱放散によるエネルギーロスを低減することができる。
特開平11−223463号公報

概要

溶湯の影響を受けることなく精度良く湯面高さを検出でき、且つ、熱放散を低減できる溶解保持炉及び溶解保持炉制御装置を提供すること。金属材料12を溶解して溶湯40とする溶解室10と、溶解室10から流入した溶湯40を所定温度に保持する保持室20と、保持室20に連通し、溶湯40を鋳造機120へ汲出す汲出室30とを備える溶解保持炉100において、汲出室30は、汲出室30の汲出口31を開閉する保温蓋32と、ミラー33bと、ミラー33bを介して光を汲出室30の溶湯面照射し、この反射光をミラー33bを介して検出する変位計33aとにより構成され、溶湯40の湯面高さを非接触にて検出する第1の湯面高さ検出器33とを有し、ミラー33bを含む第1の湯面高さ検出器33を、溶湯面に照射される光と溶湯面とのなす角が鋭角となり、且つ、保温蓋32の開閉を妨げない位置に配置した。

目的

本発明は上記問題点に鑑み、溶湯の影響を受けることなく精度良く湯面高さを検出でき、且つ、熱放散を低減できる溶解保持炉及び溶解保持炉制御装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

投入された金属材料を溶解して溶湯とする溶解室と、前記溶解室に連通し、前記溶解室から流入した前記溶湯を所定温度に保持する保持室と、前記保持室に連通し、前記溶湯を鋳造機へ汲出す汲出室とを備える溶解保持炉において、前記汲出室は、前記汲出室の汲出口開閉する保温蓋と、ミラーと、前記汲出口上の領域に前記ミラーを配置した状態で、前記ミラーにより光を鉛直方向に反射させて前記汲出室の溶湯面照射し、この反射光を前記ミラーを介して検出する変位計とにより構成され、前記溶湯の湯面高さを非接触で検出する第1の湯面高さ検出器とを有し、前記ミラーを含む前記第1の湯面高さ検出器が、前記溶湯面に照射される光と前記溶湯面とのなす角が鋭角となり、且つ、前記保温蓋の開閉を妨げない位置に配置されることを特徴とする溶解保持炉。

請求項2

前記保温蓋は、閉状態において前記光に対応する部位に、前記光を通過する光通過部を有することを特徴とする請求項1に記載の溶解保持炉。

請求項3

前記光通過部は、貫通孔であることを特徴とする請求項2に記載の溶解保持炉。

請求項4

前記汲出室及び前記保温蓋の少なくとも一方に、前記保温蓋が閉状態における前記汲出室からの溶湯の溢れを防止するために、前記汲出室において所定高さに達した前記溶湯を検出する接触式の第2の湯面高さ検出器が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の溶解保持炉。

請求項5

投入された金属材料を溶解して溶湯とする溶解室と、前記溶解室に連通し、前記溶解室から流入した前記溶湯を所定温度に保持する保持室と、前記保持室に連通し、前記溶湯を鋳造機へ汲出す汲出室とを備える溶解保持炉の制御装置において、前記汲出室は、前記汲出室の汲出口を開閉する保温蓋と、ミラーと、前記汲出口上の領域に前記ミラーを配置した状態で、前記ミラーにより光を鉛直方向に反射させて前記汲出室の溶湯面に照射し、この反射光を前記ミラーを介して検出する変位計とにより構成され、少なくとも前記ミラーが前記汲出室に対して移動可能に設けられた第1の湯面高さ検出器とを有し、前記保温蓋の開閉を指示する開閉指示信号に基づいて、前記保温蓋と前記ミラーが接触しないように、前記保温蓋の開閉を制御し、且つ、前記汲出室に対する前記ミラーの位置を制御する制御部を備えることを特徴とする溶解保持炉制御装置

請求項6

前記保温蓋を開とする開指示信号を受けたとき、前記制御部は、前記保温蓋を開とした後に前記ミラーが前記汲出口上の領域に位置するように制御し、前記保温蓋を閉とする閉指示信号を受けたとき、前記制御部は、前記ミラーを前記汲出口上の領域からその周囲領域に後退させた後に前記保温蓋が閉となるように制御することを特徴とする請求項5に記載の溶解保持炉制御装置。

請求項7

前記開閉指示信号は、前記溶湯の供給先である前記鋳造機の稼動状態に応じて生成されることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の溶解保持炉制御装置。

請求項8

前記開閉指示信号は、前記汲出室から溶湯を汲出す汲出し装置の位置に応じて生成されることを特徴とする請求項5〜7いずれか1項に記載の溶解保持炉制御装置。

請求項9

前記汲出室及び前記保温蓋の少なくとも一方に、前記保温蓋が閉状態における前記汲出室からの溶湯の溢れを防止するために、前記汲出室において所定高さに達した前記溶湯を検出する接触式の第2の湯面高さ検出器が配置されていることを特徴とする請求項5〜8いずれか1項に記載の溶解保持炉制御装置。

技術分野

0001

本発明は、金属材料を溶解して溶湯として保持し、当該溶湯を鋳造機に供給するための溶解保持炉及び溶解保持炉制御装置に関するものである。

背景技術

0002

従来、例えば特許文献1に開示されるように、ダイカストマシン等の鋳造機へ溶湯を供給するために、投入された金属材料を溶解して溶湯とする溶解室と、溶解室から流入した溶湯を所定温度に保持する保持室と、溶湯を鋳造機へ汲出す汲出室とを備える溶解保持炉が知られている。

0003

この溶解保持炉は、汲出室内の所定位置に、溶湯の湯面高さを検出する溶湯レベルセンサ(以下センサと示す)を有し、汲出室の汲出口着脱開閉)可能な保温蓋を有している。従って、鋳造機に溶湯を安定供給(例えば溶湯のオーバーフロー防止)するとともに、例えば鋳造機の非稼動時において、溶湯からの熱放散によるエネルギーロスを低減することができる。
特開平11−223463号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ここで、上記構成において、センサ(湯面高さ検出器)が接触型のセンサの場合、センサ自体高温の溶湯と直接接するため、耐久性の点で問題がある。また、一般的に検出精度非接触型のセンサよりも悪いので、当該センサの信号に基づいて、湯面高さを精度よく制御することが困難である。

0005

それに対し、非接触型のセンサ(レーザ変位計等)の場合、湯面高さを精度よく検出することができる。この場合、センサは、冷却処理(例えばエアブロー)が施された状態で直接汲出口上の領域に配置されるか、若しくは、センサの代わりにミラーを汲出口上の領域に配置することで、溶湯から放散される熱の影響を受けない位置に配置される。

0006

しかしながら、いずれの構成においても、センサ(ミラーを含む)と接触しないように保温蓋を開閉しようとすると、保温蓋にセンサに対応した大きな貫通孔切り欠き)を設ける必要がある。また、貫通孔を設けない場合には、センサを収納できるように保温蓋を大きくする必要がある。従って、溶湯からの熱放散量が増加するので、エネルギーロスとなる。

0007

本発明は上記問題点に鑑み、溶湯の影響を受けることなく精度良く湯面高さを検出でき、且つ、熱放散を低減できる溶解保持炉及び溶解保持炉制御装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成する為に請求項1に記載の溶解保持炉は、投入された金属材料を溶解して溶湯とする溶解室と、溶解室に連通し、溶解室から流入した溶湯を所定温度に保持する保持室と、保持室に連通し、溶湯を鋳造機へ汲出す汲出室とを備えている。そして、汲出室の汲出口を開閉する保温蓋と、ミラーと、ミラーを介して光を汲出室の溶湯面照射し、この反射光をミラーを介して検出する変位計とにより構成され、溶湯の湯面高さを非接触にて検出する第1の湯面高さ検出器とを有し、ミラーを含む第1の湯面高さ検出器が、溶湯面に照射される光と溶湯面とのなす角が鋭角となり、且つ、保温蓋の開閉を妨げない位置に配置されることを特徴とする。

0009

通常、汲出室の溶湯面には多少なりとも酸化膜が存在するので、溶湯面は完全な鏡面ではない状態(非鏡面状態)となっている。この場合、溶湯面からの反射光のうち、四方八方に広がる拡散反射光の強度が、鏡面状態の場合より強くなる。

0010

そこで、本発明においては、保温蓋の開閉を妨げない位置に配置したミラーにより光が溶湯面に斜め(溶湯面とのなす角が鋭角)に照射され、当該入射光と略同一方向に反射される拡散反射光を上述のミラーで反射して変位計で検出する構成としている。従って、ミラーを含む第1の湯面高さ検出器を、保温蓋の開閉を妨げない位置に配置することができるので、溶湯の影響を受けることなく精度良く湯面高さを検出することができる。また、第1の湯面高さ検出器と保温蓋が接触しない構成となっているので、熱放散を低減することができる。

0011

尚、溶湯を供給する鋳造機の稼動が停止されると、保温蓋が閉状態とされるが、閉状態においては、鋳造機への溶湯の供給が行われないため、金属材料を溶解しないように制御するのが一般的である。従って、保温蓋が閉状態である間は、湯面高さを検出しない構成としても良い。この場合、熱放散をより低減することができる。

0012

しかしながら、保温蓋が閉状態であっても、保持室からの廃熱等により金属材料が溶解され、湯面高さが上昇する恐れもある。そこで、請求項2に記載のように、保温蓋が、閉状態において光に対応する部位に、入射光及び反射光を通過する光通過部を有していると良い。この場合、保温蓋が閉状態であっても湯面高さを検出することができるので、溶湯のオーバーフローを防止することができる。

0013

このような光通過部としては、例えば請求項3に記載のように、貫通孔をあげることができる。この場合、変位計やミラーに応じた貫通孔を保温蓋に形成するよりも貫通孔を小さくできるので、貫通孔によるエネルギーロスを最小限に抑えることができる。尚、光通過部は貫通孔に限定されるものではなく、光を通過できるものであれば良い。

0014

また、請求項4に記載のように、汲出室及び保温蓋の少なくとも一方に、汲出室からの溶湯の溢れを防止する接触式の第2の湯面高さ検出器を設けても良い。この場合、保温蓋に光通過部を設けなくとも、閉状態における溶湯のオーバーフローを防止することができる。尚、接触式の第2の湯面高さ検出器は、通常は溶湯に浸漬されない溶湯のオーバーフローを防止する位置のみに配置されるので、第2の湯面高さ検出器の耐久性の点でも効果的である。

0015

尚、上述の請求項1〜4の発明は、溶解保持炉自体の構成についての発明であった。以下の請求項5〜9の発明は、請求項1〜4の発明と同一の目的を達成するための溶解保持炉制御装置についての発明である。

0016

請求項5に記載の溶解保持炉制御装置は、投入された金属材料を溶解して溶湯とする溶解室と、溶解室に連通し、溶解室から流入した溶湯を所定温度に保持する保持室と、保持室に連通し、溶湯を鋳造機へ汲出す汲出室とを備えている。そして、汲出室は、汲出室の汲出口を開閉する保温蓋と、ミラーと、汲出口上の領域にミラーを配置した状態で、ミラーにより光を鉛直方向に反射させて汲出室の溶湯面に照射し、この反射光をミラーを介して検出する変位計とにより構成され、少なくともミラーが汲出室に対して移動可能に設けられた第1の湯面高さ検出器とを有し、保温蓋の開閉を指示する開閉指示信号に基づいて、保温蓋とミラーが接触しないように、保温蓋の開閉を制御し、且つ、汲出室に対するミラーの位置を制御する制御部を備えることを特徴とする。

0017

このように本発明においては、第1の湯面高さ検出器は、変位計が溶湯から放散される熱の影響を受けない位置に配置され、変位計から出力された光が、汲出口上の領域に配置されたミラーによって鉛直方向に反射され、溶湯に照射される構成となっている。従って、第1の湯面高さ検出器は溶湯の影響を受けることなく精度良く湯面高さを検出することができる。また、第1の湯面高さ検出器のうち、少なくともミラーが汲出室に対して移動可能に設けられており、制御部が、開閉指示信号に基づいて保温蓋の開閉を制御するとともに、汲出室に対するミラーの位置を制御する。従って、制御部は、保温蓋を閉状態とする際、ミラーを保温蓋と接触しない位置まで移動させることができるので、保温蓋に貫通孔を設けることなく、保温蓋を閉状態とすることができる。すなわち、制御部は、ミラーと保温蓋が接触しないように制御するので、ミラーを汲出口上の領域に配置して湯面高さを検出する構成でありながら、保温蓋が閉状態における熱放散を低減することができる。

0018

具体的には、請求項6に記載のように、保温蓋を開とする開指示信号を受けたとき、制御部は、保温蓋を開とした後にミラーが汲出口上の領域に位置するように制御し、保温蓋を閉とする閉指示信号を受けたとき、制御部は、ミラーを汲出口上の領域からその周囲領域に後退させた後に保温蓋が閉となるように制御すればよい。尚、第1の湯面高さ検出器は、変位計に対してミラーが移動可能に設けられた構成でも良いし、ミラーが変位計に対して位置決め固定され、第1の湯面高さ検出器全体が汲出室に対して移動可能に設けられた構成でも良い。

0019

開閉指示信号は、例えば請求項7に記載のように、溶湯の供給先である鋳造機の稼動状態に応じて生成されるものでも良いし、請求項8に記載のように、汲出室から溶湯を汲出す汲出し装置の位置に応じて生成されるものでも良い。

0020

尚、鋳造機へ溶湯の供給が行われない場合、ミラーが汲出口上の領域から移動され、保温蓋が閉状態となる。この閉状態においては、鋳造機への溶湯の供給が行われないため、金属材料を溶解しないように制御するのが一般的である。従って、保温蓋が閉状態である間は、湯面高さを検出しない構成としても良い。しかしながら、保温蓋が閉状態であっても、保持室からの廃熱等により金属材料が溶解され、湯面高さが上昇する恐れもある。そこで、請求項9に記載のように、汲出室及び保温蓋の少なくとも一方に、汲出室からの溶湯の溢れを防止する接触式の第2の湯面高さ検出器を設けることで、閉状態における溶湯のオーバーフローを防止することができる。

発明を実施するための最良の形態

0021

以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の溶解保持炉の概略構造を示す断面図である。

0022

図1に示すように、溶解保持炉100は、金属材料が投入され、当該金属材料を溶解して溶湯とする溶解室10と、溶解室10に連通し、溶解された溶湯を所定温度に保温・保持する保持室20と、保持室20に連通し、図示されない鋳造機に供給するために溶湯を汲み出す汲出室30とにより構成される。尚、溶解室10、保持室20、及び汲出室30は、例えばセラミック耐火物断熱材を用いて形成されている。

0023

溶解室10は、加熱手段として直火式の溶解バーナ11を備えている。そして、投入口から図示されないバケットにより投入された金属材料12を、溶解バーナ11により溶解し、溶湯40として当該溶解室10に連通する保持室20に導入する構成となっている。尚、加熱手段は、直火式のガスバーナである溶解バーナ11に限定されるものではなく、電気式ヒータであっても良い。しかしながら、コストの点及び応答性の点から直火式のガスバーナである溶解バーナ11を用いることが好ましい。

0024

ここで、金属材料12としては、特に限定されるものではないが、本実施形態においては、アルミダイカスト製品の製造に用いられるアルミニウム若しくはアルミニウム合金インゴットを用いるものとする。それ以外にも、金属材料12として亜鉛マグネシウム等を用いることができる。

0025

保持室20は、上部に直火式の保持バーナ21を備えており、当該保持室20内の下部に貯留された溶湯40を、保持バーナ21により加熱して、所定温度に昇温調整し高温(例えば750℃)保持する。尚、保持室20内の溶湯温度を調整する手段としては、直火式のガスバーナである保持バーナ21に限定されるものではなく、電気式ヒータであっても良い。しかしながら、コストの点及び応答性の点から直火式のガスバーナである保持バーナ21を用いることが好ましい。

0026

保持室20と汲出室30との間には、隔壁22が設けられ、当該隔壁22の下部に設けられた連通孔を介して、保持室20内の溶湯40が汲出室30に導入される。

0027

汲出室30は、溶湯40を汲み出すために上方に開口する汲出口31と、汲出口31を開閉する保温蓋32とを有している。この保温蓋32も、例えばセラミック耐火物から構成されている。そして、汲出口31を開けた状態(保温蓋32が開状態)で、汲出口31から図示されないラドル等の汲出し装置が汲出室30の外部に溶湯40を汲み出し、鋳造機に供給されて、金属鋳造品が製造される。

0028

また、汲出室30には、溶湯40の湯面高さを非接触にて検出する第1の湯面高さ検出器33が所定位置に設置されている。この第1の湯面高さ検出器33は、光(図1における矢印)を出力する出力部と、光を検出する検出部とを備える変位計33aと、光を反射するミラー33bとにより構成される。尚、本実施形態においては、変位計33aとして、半導体レーザによりレーザ光を出力し、CCD素子により受光するレーザ変位計を用いている。

0029

ここで、高温の溶湯40は、空気に晒されると酸化されて酸化物を生じる。従って、汲出室30における溶湯40の液面(以下溶湯面と示す)には多少なりとも酸化膜が存在しており、溶湯面は完全な鏡面ではない状態(非鏡面状態)となっている。溶湯面が鏡面状態の場合には、溶湯面にて反射される反射光は、そのほとんどが入射した角度と等しい角度で反射する正反射光となる。しかしながら、非鏡面状態においては、四方八方に広がる拡散反射光の強度が、鏡面状態の場合より強くなる。

0030

そこで、本実施形態においては、第1の湯面高さ検出器33を保温蓋32と接触しないように配置している。具体的には、図1に示すように、第1の湯面高さ検出器33を汲出口31上の領域外に配置している。また、第1の湯面高さ検出器33は、変位計33aから出力された光がミラー33bで反射されて溶湯面に斜め(溶湯面とのなす角が鋭角)に照射され、当該入射光と略同一方向に反射される拡散反射光をミラー33bで反射し、変位計33aにて検出するように、変位計33aとミラー33bを所定位置に配置している。

0031

従って、本実施形態の溶解保持炉100によると、保温蓋32が開状態となっている場合、第1の湯面高さ検出器33により汲出室30における溶湯40の湯面高さを精度良く検出することができる。また、第1の湯面高さ検出器33を汲出口31上の領域外に配置しているので、保温蓋32に接触防止用の貫通孔を設けなくとも、汲出口31に保温蓋32がされた閉状態(保温蓋32を閉状態)とすることができる。すなわち、汲出口31を保温蓋32により閉状態とした際に、汲出室30における溶湯40から外部に放散される熱量を低減することができる。

0032

尚、溶湯40の供給先である鋳造機の稼動が停止されると、鋳造機へ溶湯40を供給しなくとも良いため、保温蓋32を閉状態とする。この場合、オーバーフローを防止するため、金属材料12を溶解しないように制御(例えば溶解バーナ11の出力を制御)するのが一般的である。従って、保温蓋32が汲出口31にされた閉状態においては、湯面高さを検出しない構成としても良い。

0033

しかしながら、保温蓋32が閉状態であっても、保持室20からの廃熱等により溶解室10内の金属材料12が溶解され、湯面高さが上昇する恐れもある。そこで、本実施形態においては、汲出室30の壁面及び保温蓋32の少なくとも一方(図1においては汲出室30を構成する隔壁22)に、汲出室30からの溶湯40のオーバーフロー防止を目的として、接触式の第2の湯面高さ検出器34(例えば熱電対)を設けた。従って、汲出口31が保温蓋32によって完全に閉ざされた状態にあっても、溶湯40のオーバーフローを防止することができる。また、第2の湯面高さ検出器34は、接触式ではあるが、万が一のオーバーフロー防止を目的として、通常は溶湯40に浸漬されない位置に設けられるので、耐久性の点でも考慮されている。

0034

尚、本実施形態においては、保温蓋32が閉状態におけるオーバーフロー防止を目的として、第2の湯面高さ検出器34を有する例を示した。しかしながら、それ以外にも、汲出口31に保温蓋32をした閉状態において、光(入射光及び反射光)に対応する保温蓋32の部位に、光を通過する光通過部を設けた構成としても良い。例えば、図2に示すように、保温蓋32に、入射光及び反射光(図2における矢印)に応じた貫通孔32aを形成すれば、保温蓋32が閉状態であっても、第1の湯面高さ検出器33によって湯面高さを検出することができる。すなわち、溶湯40のオーバーフローを防止することができる。尚、図2は、本実施形態の変形例を示す拡大断面図である。

0035

また、この貫通孔32aは、変位計33aやミラー33bに応じて保温蓋32に形成される貫通孔32a(切り欠き部)よりも小さいので、エネルギーロスを最小限に抑えることができる。尚、光通過部は貫通孔32aに限定されるものではなく、光を通過できるものであれば良い。従って、保温蓋32の一部に、耐熱性を有する光透過材料を用いて形成された光通過用窓部であっても良い。

0036

(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図3に基づいて説明する。図3は、本実施形態における溶解保持炉制御装置の概略構成を示すブロック図である。

0037

第2の実施形態における溶解保持炉制御装置は、第1の実施形態における溶解保持炉100によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。

0038

第2の実施形態において、第1の実施形態と異なる点は、ミラー33bが汲出室30に対して移動可能に設けられ、保温蓋32とミラー33bが接触しないように、制御部が保温蓋32の開閉状態と汲出室30に対するミラー33bの位置を制御する点である。

0039

図3に示すように、本実施形態における溶解保持炉制御装置200において、溶解保持炉100の構成は第1の実施形態とほぼ同じである。第1の実施形態に示した溶解保持炉100と異なる点は、第1の湯面高さ検出器33が汲出室30に対して移動可能に設けられている点である。そして、制御部110により、保温蓋32の開閉状態と、第1の湯面高さ検出器33の位置を制御する点を特徴とする。

0040

保温蓋32は、ワイヤ32bを介して保温蓋移動部32cと接続されており、制御部110からの信号に基づいて、保温蓋移動部32cはワイヤ32bの巻き量を調整し、保温蓋32を移動(図3において、白抜き矢印方向)させて、汲出口31を自動的に開閉させる。

0041

第1の湯面高さ検出器33は、光(図3における矢印)を出力する出力部と、反射光を検出する検出部とを備える変位計33aと、ステーにより変位計33aに一体化されたミラー33bとにより構成される。また、第1の湯面高さ検出器33は、図示されない駆動部を有しており、当該駆動部は制御部110からの信号に基づいて、第1の湯面高さ検出器33を汲出室30に対して所定距離移動させる。尚、ミラー33bは、汲出口31上の領域に配置された状態で、変位計33aから出力された光を鉛直方向に反射し、汲出室30の溶湯40に照射するように、所定の角度をもってステーに固定されている。

0042

制御部110は、保温蓋32の開閉を指示する開閉指示信号に基づいて、保温蓋32の開閉状態及び汲出室30に対するミラー33b(第1の湯面高さ検出器33)の位置を制御する。本実施形態における開閉指示信号は、溶湯40の供給先である鋳造機120の稼動状態、及び/又は、汲出室30から溶湯40を汲出す汲出し装置130の位置に応じて生成される信号である。すなわち。鋳造機120の稼動状態信号及び/又は汲出し装置130の位置信号である。その詳細については後述する。

0043

次に、図4及び図5を用いて、制御部100による保温蓋32の開閉状態制御及び第1の湯面高さ検出器33の位置制御を説明する。尚、図4は保温蓋32を開状態とする場合の制御フローであり、図4は保温蓋32を閉状態とする場合の制御フローである。

0044

図4に示すように、保温蓋32の開閉状態及び第1の湯面高さ検出器33の位置を自動制御するオートコントロールSWがONされた状態で、鋳造機120及び/又は汲出し装置130から制御部110に保温蓋32を開状態とする開指示信号が与えられる(S100)と、制御部110は、ミラー33bと保温蓋32との接触を避けるために、先ずミラー33b(第1の湯面高さ検出器33)が閉位置にあるか否か(例えば閉位置L/SがONされているかどうか)を判定する(S110)。

0045

ここで、開指示信号とは、例えば稼動状態信号のうち、鋳造機120が稼動している際に出力される信号(位置信号のうち、汲出し装置130が元位置(待機位置)に位置しない際(すなわち稼動中)に出力する信号)である。尚、本実施形態においては、鋳造機120及び汲出し装置130の少なくとも一方の開指示信号を受けた時点で、制御部110はS110の判定を実施する。また、ミラー33b(第1の湯面高さ検出器33)の閉位置とは、ミラー33bが保温蓋32と接触しないように予め設定された所定位置(汲出口31上の領域の周囲領域にミラー33bが配置された状態)である。

0046

S110において、ミラー33b(第1の湯面高さ検出器33)が閉位置にないと判定した場合、制御部110は第1の湯面高さ検出器33の駆動部に移動信号を出力し、ミラー33b(第1の湯面高さ検出器33)を閉位置まで移動させる(S120)。そして、S110において、ミラー33bが閉位置にあると判定した時点で、制御部110は、保温蓋移動部32cに移動信号を出力し、保温蓋32を所定の開位置まで移動させる(S130)。これにより、汲出口31が開状態となる。

0047

さらに、保温蓋32が開位置まで移動した信号を受けた時点で、制御部110は第1の湯面高さ検出器33の駆動部に移動信号を出力し、ミラー33b(第1の湯面高さ検出器33)を開位置まで移動させる(S140)。これにより、ミラー33bが汲出口31上の領域に配置され、湯面高さの検出が可能となる。尚、ミラー33b(第1の湯面高さ検出器33)の開位置とは、ミラー33bが汲出口31上の領域に配置される所定の位置である。

0048

次いで、図5に示すように、オートコントロールSWがONされた状態で、鋳造機120及び/又は汲出し装置130から制御部110に保温蓋32を閉状態とする閉指示信号が与えられる(S200)と、制御部110は、ミラー33bと保温蓋32との接触を避けるために、先ずミラー33b(第1の湯面高さ検出器33)が閉位置にあるか否か(例えば閉位置L/SがONされているかどうか)を判定する(S210)。

0049

S210において、ミラー33b(第1の湯面高さ検出器33)が閉位置にないと判定した場合、制御部110は第1の湯面高さ検出器33の駆動部に移動信号を出力し、ミラー33b(第1の湯面高さ検出器33)を閉位置まで移動させる(S220)。尚、閉指示信号とは、例えば稼動状態信号のうち、鋳造機120が停止している際に出力される信号(位置信号のうち、汲出し装置130が元位置(待機位置)にある際に出力する信号)である。本実施形態においては、鋳造機120及び汲出し装置130の両方の閉指示信号を受けた時点で、制御部110はS210の判定を実施する。

0050

そして、S210において、ミラー33b(第1の湯面高さ検出器33)が閉位置にあると判定した時点で、制御部110は、保温蓋移動部32cに移動信号を出力し、保温蓋32を所定の閉位置まで移動させる(S230)。これにより、汲出口31が閉状態となる。

0051

このように、本実施形態に示す溶解保持炉制御装置200によると、鋳造機120の稼動状態及び汲出し装置130の位置に基づいて、制御部110が保温蓋32の開閉を自動制御する。また、制御部110は、保温蓋32と第1の湯面高さ検出器33のミラー33bが接触しないように、汲出室30に対するミラー33b(第1の湯面高さ検出器33)の位置を制御する。従って、ミラー33bを汲出口31上の領域に配置して溶湯40の湯面高さを検出する構成でありながら、保温蓋32にミラー33bとの接触防止を目的とした貫通孔を設けなくともよいので、保温蓋32が閉状態における汲出室30からの熱放散を低減することができる。

0052

尚、鋳造機120の稼動が停止(汲出室30から汲出し装置130により溶湯40が汲出されない)場合、熱放散を低減するために保温蓋32は閉状態となる。この閉状態においては、鋳造機120へ溶湯40が供給されないため、金属材料12を溶解しないように制御(例えば溶解バーナ11の出力を制御)するのが一般的である。従って、保温蓋32が閉状態の間は、湯面高さを検出しない構成としても良い。

0053

しかしながら、保温蓋32が閉状態であっても、保持室20からの廃熱等により溶解室10内の金属材料12が溶解され、湯面高さが上昇する恐れもある。そこで、本実施形態においても、第1の実施形態同様、汲出室30及び保温蓋32の少なくとも一方(図3においては汲出室30を構成する隔壁22)に、汲出室30からの溶湯40のオーバーフロー防止を目的として、接触式の第2の湯面高さ検出器34(例えば熱電対)を設けている。従って、貫通孔を有さない保温蓋32によって汲出口31が閉ざされた状態にあっても、溶湯40のオーバーフローを防止することができる。

0054

尚、本実施形態においては、変位計33aにミラー33bが一体化されており、制御部110からの移動信号により、ミラー33bとともに変位計33aも一緒に移動する構成を示した。しかしながら、所定位置に固定された変位計33aに対して、ミラー33bが移動可能に設けられ、制御部110からの移動信号により、汲出室30に対してミラー33bのみが移動する構成としても良い。

0055

また、本実施形態においては、鋳造機120からの稼動状態信号及び/又は汲出し装置130からの位置信号を開閉指示信号として、制御部110が保温蓋32の開閉状態及びミラー33b(第1の湯面高さ検出器33)の位置を制御する例を示した。しかしながら、それ以外にも、例えば開閉SWやリモコンによって手動で開閉指示信号を制御部110に与え、当該開閉指示信号に基づいて制御部110が保温蓋32の開閉状態及びミラー33b(第1の湯面高さ検出器33)の位置を制御する構成とすることもできる。

0056

以上本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態のみに限定されず、種々変更して実施する事ができる。

0057

本実施形態においては、溶解保持炉100が溶解室10を備える構成を示した。しかしながら、保持室20と汲出室30のみからなる構成の溶解保持炉100においても本発明を適用することができる。

図面の簡単な説明

0058

本発明の第1の実施形態における溶解保持炉の概略構造を示す断面図である。
変形例を示す拡大断面図である。
第2の実施形態における溶解保持炉制御装置の概略構成を示すブロック図である。
保温蓋を開状態とする場合の制御フローである。
保温蓋を閉状態とする場合の制御フローである。

符号の説明

0059

10・・・溶解室
12・・・金属材料
20・・・保持室
22・・・隔壁
30・・・汲出室
31・・・汲出口
32・・・保温蓋
32a・・・貫通孔(光通過部)
32c・・・保温蓋移動部
33・・・第1の湯面高さ検出器
33a・・・変位計
33b・・・ミラー
34・・・第2の湯面高さ検出器
40・・・溶湯
100・・・溶解保持炉
110・・・制御部
120・・・鋳造機
130・・・汲出し装置
200・・・溶解保持炉制御装置

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