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技術 化学的機械的研磨方法、化学的機械的研磨システム、及び半導体装置の製造方法

出願人 株式会社ルネサステクノロジ
発明者 青柳雅博中条朱希土山洋史中村志伸
出願日 2004年3月4日 (15年6ヶ月経過) 出願番号 2004-061284
公開日 2005年9月15日 (14年0ヶ月経過) 公開番号 2005-252036
状態 未査定
技術分野 洗浄、機械加工
主要キーワード 凹凸起伏 演算コンピュータ 対数近似 所定押圧力 起伏状態 依存パラメータ 障害パターン 研磨パターン
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

化学的機械的研磨における研磨レート研磨時間の設定を、研磨対象製品ウエハや使用する装置等の機差を考慮して高精度に行えるようにする。

解決手段

化学的機械的研磨の状況を示す曲線のうち、目標研磨量を示す側の部分を良く近似する式を算出式として用いることで、研磨レートや研磨時間の算出を、実際に製品ウエハの研磨を実施する化学的機械的研磨状況に則して精度高く設定することができる。かかる算出式では、研磨対象の膜の膜性状に関するパラメータAと、膜表面の起伏状態に関するパラメータBと、化学的機械的研磨装置装置間機差に関するパラメータCとが演算子で結合されている。

概要

背景

以下に説明する技術は、本発明を完成するに際し、本発明者によって検討されたものであり、その概要は次のとおりである。

化学的機械的研磨技術は、近年、益々半導体装置高集積化が要求されるなか、半導体ウエハの高精度平坦化において極めて重要な技術として位置づけられている。化学的機械的研磨は、回転する研磨パッドと半導体ウエハの被研磨面との間に、砥粒薬液とからなるスラリーを供給しながら行う研磨である。

かかる化学的機械的研磨では、実際の製品ウエハの研磨に先立ちダミーウエハを用いて使用する化学的機械的研磨装置での基準の研磨レートを設定する。かかる設定された基準研磨レートで実際のウエハを何枚か先行研磨し、先行研磨した結果から研磨時間の過不足を確認し、先に設定した基準研磨レートに適した最適研磨時間を設定してその後の製品研磨を行う。基準研磨レートは、研磨時間の設定精度を含めて、研磨の良否を左右する極めて重要なファクターであるため、その後の製品研磨において、定期的に見直しを行いできるだけ正確な値を用いるようにしている。

このように、化学的機械的研磨においては製品ウエハの研磨を開始する前に、ダミーウエハを用いたり、先行研磨を行ったり等して、製品ウエハの基準研磨レートの設定をも含めて諸種の研磨条件を設定するためにかなりの前作業を行っている。

また、適切な基準研磨レートが設定できない場合には、かかる研磨レートに基づき所定時間かけて化学的機械的研磨した結果が研磨不足や過剰研磨となり、追加研磨あるいは研磨済みウエハ廃棄に繋がり、結果として化学的機械的研磨工程のスループットを著しく低下させることとなる。

そこで、かかる研磨レートを効率よく、高精度に算出する技術が求められている。かかる技術の一つとして、研磨前の膜厚データ研磨後の膜厚データの差と、実際の研磨時間とから、最新の研磨レートを算出し、工場ホストコンピュータからプロセスレシピ情報を最適レシピとして化学的機械的研磨装置へ設定する技術が提案されている(特許文献1参照)。

被研磨材の研磨前の厚さ、研磨時間、研磨後の厚さ及び被研磨体の厚さの目標値を含むパラメータ演算子を用いて、任意に設定された計算式に基づき被研磨体の最適研磨時間を算出する技術も提案されている(特許文献2参照)。

さらには、推定研磨レートを算出して、品種/工程/製造設備ごと推定研磨時間を決定する技術も提案されている(特許文献3参照)。
特開平11−186204号公報
特開2002−154053号公報
特開2002−334135号公報

概要

化学的機械的研磨における研磨レートや研磨時間の設定を、研磨対象の製品ウエハや使用する装置等の機差を考慮して高精度に行えるようにする。化学的機械的研磨の状況を示す曲線のうち、目標研磨量を示す側の部分を良く近似する式を算出式として用いることで、研磨レートや研磨時間の算出を、実際に製品ウエハの研磨を実施する化学的機械的研磨状況に則して精度高く設定することができる。かかる算出式では、研磨対象の膜の膜性状に関するパラメータAと、膜表面の起伏状態に関するパラメータBと、化学的機械的研磨装置の装置間機差に関するパラメータCとが演算子で結合されている。

目的

本発明の目的は、化学的機械的研磨における研磨レートや研磨時間の設定を高精度に行えるようにすることにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

製品ウエハに依存するウエ依存パラメータと、前記ウエハ依存パラメータとは独立して前記製品ウエハを化学的機械的研磨する装置に依存する装置依存パラメータとが、演算子により結合された算出式を用いて算出した値により前記製品ウエハを化学的機械的研磨することを特徴とする化学的機械的研磨方法

請求項2

製品ウエハの化学的機械的研磨を行うに先立って、ダミーウエハを用いることなく、前記製品ウエハの前に処理した製品ウエハを用いて研磨条件を決めることを特徴とする化学的機械的研磨方法。

請求項3

製品ウエハの化学的機械的研磨を行うに先立って、製品ウエハとは異なるウエハを用いて設定した基準研磨レートから算出した前記製品ウエハの研磨時間と、前記製品ウエハを前記基準研磨レートで化学的機械的研磨を行った際の実測研磨時間との差を見出す先行研磨を行わず、設計データから研磨条件算出式の前記製品ウエハに依存するウエハ依存パラメータを決めることを特徴とする化学的機械的研磨方法。

請求項4

以下のパラメータを用いた算出式により算出した値により化学的機械的研磨を行うことを特徴とする化学的機械的研磨方法;(a)前記化学的機械的研磨に対する被研磨膜膜性状の影響を示すパラメータ、(b)前記化学的機械的研磨に対する被研磨膜の起伏状態の影響を示すパラメータ。

請求項5

請求項4記載の化学的機械的研磨方法において、前記算出式に含まれる前記パラメータの少なくとも一つを、製品ウエハの研磨状態に沿って修正することを特徴とする化学的機械的研磨方法。

請求項6

以下のパラメータを用いた算出式により算出した値により化学的機械的研磨を行うことを特徴とする化学的機械的研磨方法;(a)前記化学的機械的研磨に対する被研磨膜の膜性状の影響を示すパラメータ、(b)前記化学的機械的研磨に対する被研磨膜の起伏状態の影響を示すパラメータ、(c)前記化学的機械的研磨に対する化学的機械的研磨装置装置間機差の影響を示すパラメータ。

請求項7

請求項6記載の化学的機械的研磨方法において、前記算出式に含まれる前記パラメータの少なくとも一つを、製品ウエハの研磨状態に沿って修正することを特徴とする化学的機械的研磨方法。

請求項8

製品ウエハの化学的機械的研磨における研磨条件を、直前ウエハの研磨条件、あるいは直前ウエハまでの任意の複数製品ウエハの研磨条件に基づき算出することを特徴とする化学的機械的研磨方法。

請求項9

以下の手段を有することを特徴とする化学的機械的研磨システム;(a)算出式に基づき研磨条件を演算する演算手段、(b)前記算出式を構成するパラメータのデータを保持するデータ記憶手段、(c)前記パラメータのデータを製品ウエハの研磨実績に基づき更新するデータ更新手段、(d)前記製品ウエハの研磨実績を測定する測定手段、(e)前記製品ウエハを前記算出式に基づき演算した前記研磨条件で化学的機械的研磨を行う化学的機械的研磨手段。

請求項10

請求項9記載の化学的機械的研磨システムにおいて、前記化学的機械的研磨手段が複数設けられていることを特徴とする化学的機械的研磨システム。

請求項11

以下の処理を行う化学的機械的研磨工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法;(a)製品ウエハの化学的機械的研磨を行うに先立って設定する基準研磨レートを、ダミーウエハを用いることなく前記製品ウエハを用いて設定する処理。

請求項12

以下の処理を行う化学的機械的研磨工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法;(a)製品ウエハの化学的機械的研磨を行うに先立って、製品ウエハとは異なるウエハを用いて設定した基準研磨レートから算出した前記製品ウエハの研磨時間と、前記製品ウエハを前記基準研磨レートで化学的機械的研磨を行った際の実測研磨時間との差を見出す先行研磨を行わずに、前記製品ウエハの化学的機械的研磨を行う処理。

請求項13

以下のパラメータを用いた算出式により算出した値を用いて化学的機械的研磨を行う工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法;(a)前記化学的機械的研磨に対する被研磨膜の膜性状の影響を示すパラメータ、(b)前記化学的機械的研磨に対する被研磨膜の起伏状態の影響を示すパラメータ。

請求項14

請求項13記載の半導体装置の製造方法において、前記算出式に含まれる前記パラメータの少なくとも一つを、製品ウエハの研磨状態に沿って修正することを特徴とする半導体装置の製造方法。

請求項15

以下のパラメータを用いた算出式により算出した値を用いて化学的機械的研磨を行う工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法;(a)前記化学的機械的研磨に対する被研磨膜の膜性状の影響を示すパラメータ、(b)前記化学的機械的研磨に対する被研磨膜の起伏状態の影響を示すパラメータ、(c)前記化学的機械的研磨に対する化学的機械的研磨装置の装置間機差の影響を示すパラメータ。

請求項16

請求項15記載の半導体装置の製造方法において、前記算出式に含まれる前記パラメータの少なくとも一つを、製品ウエハの研磨状態に沿って修正することを特徴とする半導体装置の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、半導体装置の製造技術に関し、特に、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)に際しての研磨レート等の研磨条件研磨実績に基づき精度高く算出するのに適用して有効な技術に関するものである。

背景技術

0002

以下に説明する技術は、本発明を完成するに際し、本発明者によって検討されたものであり、その概要は次のとおりである。

0003

化学的機械的研磨技術は、近年、益々半導体装置の高集積化が要求されるなか、半導体ウエハの高精度平坦化において極めて重要な技術として位置づけられている。化学的機械的研磨は、回転する研磨パッドと半導体ウエハの被研磨面との間に、砥粒薬液とからなるスラリーを供給しながら行う研磨である。

0004

かかる化学的機械的研磨では、実際の製品ウエハの研磨に先立ちダミーウエハを用いて使用する化学的機械的研磨装置での基準の研磨レートを設定する。かかる設定された基準研磨レートで実際のウエハを何枚か先行研磨し、先行研磨した結果から研磨時間の過不足を確認し、先に設定した基準研磨レートに適した最適研磨時間を設定してその後の製品研磨を行う。基準研磨レートは、研磨時間の設定精度を含めて、研磨の良否を左右する極めて重要なファクターであるため、その後の製品研磨において、定期的に見直しを行いできるだけ正確な値を用いるようにしている。

0005

このように、化学的機械的研磨においては製品ウエハの研磨を開始する前に、ダミーウエハを用いたり、先行研磨を行ったり等して、製品ウエハの基準研磨レートの設定をも含めて諸種の研磨条件を設定するためにかなりの前作業を行っている。

0006

また、適切な基準研磨レートが設定できない場合には、かかる研磨レートに基づき所定時間かけて化学的機械的研磨した結果が研磨不足や過剰研磨となり、追加研磨あるいは研磨済みウエハ廃棄に繋がり、結果として化学的機械的研磨工程のスループットを著しく低下させることとなる。

0007

そこで、かかる研磨レートを効率よく、高精度に算出する技術が求められている。かかる技術の一つとして、研磨前の膜厚データ研磨後の膜厚データの差と、実際の研磨時間とから、最新の研磨レートを算出し、工場ホストコンピュータからプロセスレシピ情報を最適レシピとして化学的機械的研磨装置へ設定する技術が提案されている(特許文献1参照)。

0008

被研磨材の研磨前の厚さ、研磨時間、研磨後の厚さ及び被研磨体の厚さの目標値を含むパラメータ演算子を用いて、任意に設定された計算式に基づき被研磨体の最適研磨時間を算出する技術も提案されている(特許文献2参照)。

0009

さらには、推定研磨レートを算出して、品種/工程/製造設備ごと推定研磨時間を決定する技術も提案されている(特許文献3参照)。
特開平11−186204号公報
特開2002−154053号公報
特開2002−334135号公報

発明が解決しようとする課題

0010

ところが、上記研磨レートの設定技術においては、以下の課題があることを本発明者は見出した。

0011

すなわち、特許文献1記載の技術では、被研磨パターン形状または被研磨膜質によって研磨レートが異なるため、多品種生産には不向きな研磨レートの設定技術である。

0012

特許文献2記載の方法では、装置消耗部材の状態により時々刻々と変化する研磨レートの変動が考慮されておらず、研磨レート算出の精度を高めることは期待できない。また、かかる技術では、最適研磨時間を算出するための計算式の決定方法が述べられておらず、どのようにして研磨レートの算出を行えばよいか不明である。

0013

一方、特許文献3に記載の技術では、重み付けを用いて推定研磨レートの算出を行うことができるように配慮されている。しかし、かかる重み付けの定義が不明確である。そのため、推定研磨レート自体の定義が曖昧となり、算出する推定研磨レートの精度を確保することができない。さらには、モデル式が実際とズレていた場合には、その補正機能がないため、研磨量あるいは研磨時間のコントロールができない不都合もある。

0014

また、実際の化学的機械的研磨においては、研磨対象としている膜の凹凸パターンによって、研磨状況が大きく変わるが、かかる点の研磨レートへの配慮を行った技術は見られない。

0015

さらに、化学的機械的研磨においては、同一ロットの製品ウエハの研磨においても、複数台の化学的機械的研磨装置を使用したり、あるいは一台の化学的機械的研磨装置でも、複数の研磨ヘッドを使用したりする場合があり、かかる装置間あるいはヘッド間の差としての所謂機差の研磨レートへの影響を考慮した技術が見当たらない。本発明者は、精度の高い研磨レートの算出には、かかる点の配慮を行うことが重要であると考えた。

0016

本発明の目的は、化学的機械的研磨における研磨レートや研磨時間の設定を高精度に行えるようにすることにある。

0017

他の本発明の目的は、化学的機械的研磨における研磨レートや研磨時間の設定に際して、装置間の機差を考慮できるようにすることにある。

0018

本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。

課題を解決するための手段

0019

本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。

0020

研磨レートあるいは研磨時間の算出式を、膜質に関するパラメータ、研磨対象の膜の凹凸パターンに関するパラメータ、装置間機差を示すパラメータを入れた式とすることで、膜質、凹凸パターン、装置間機差に基づく影響を考慮した研磨レート、研磨時間の算出を行う。

発明の効果

0021

本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。

0022

研磨レートあるいは研磨時間の算出式に、膜質に関するパラメータ、凹凸パターンに関するパラメータ、化学的機械的研磨装置の装置間機差に関するパラメータを含めることで、高精度の化学的機械的研磨を行うことができる。

0023

かかる研磨レートを、実際の製品ウエハの研磨実績に基づき補正することで、より研磨レートの算出精度を高めることができ、より一層の研磨工程の効率化を図ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0024

以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材等には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。

0025

本発明の化学的機械的研磨方法では、新規の算出式を用いて、研磨レートあるいは研磨時間等の研磨条件を算出して、化学的機械的研磨を行う。かかる新規の算出式は、化学的機械的研磨対象の製品ウエハに依存する項、製品ウエハを化学的機械的研磨する装置に依存する項とから構成され、かかる各々の項が演算子により結合されている。

0026

製品ウエハに依存する項は、使用する化学的機械的研磨装置の研磨条件への影響が同様と見做せる条件で、研磨条件への膜質等の膜性状の影響を専ら示すパラメータAと、研磨条件への研磨対象の膜の凹凸パターン等の起伏状態の影響を専ら示すパラメータBとを少なくとも有している。パラメータAとパラメータBとは各々独立に数値設定することができるものとする。かかるパラメータA、Bは、それぞれ演算子で結合され、製品ウエハに依存する項を構成している。

0027

また、パラメータA、Bの数値データは、設計データ、あるいは製品ウエハの研磨実績の測定結果等に基づき、必要に応じて、変更あるいは編集等して更新することができる。

0028

本明細書で製品ウエハとは、化学的機械的研磨を施す生産対象であるウエハを意味し、化学的機械的研磨の条件出し等に使用されるダミーウエハと区別するために用いた言葉である。

0029

パラメータAに関しての膜性状とは、研磨条件に影響を及ぼす膜の化学的性状、あるいは物理的性状を意味するもので、膜性状の一例としては、膜の硬さや柔らかさを示す膜質が挙げられる。

0030

パラメータBに関しての起伏状態とは、化学的機械的研磨の対象となる膜面の凹凸の状態を意味するもので、膜がカバーしている下層パターン密度成膜時の膜厚均一性乱れ等に起因して発生する起伏の状態を意味している。

0031

研磨実績とは、製品ウエハの化学的機械的研磨を実際に行ってその研磨状況を数値として把握できるものを意味し、例えば、研磨後の膜厚、研磨量等がその意味するものの一例として挙げられる。

0032

研磨条件とは、化学的機械的研磨装置で実際に化学的機械的研磨を行わせるにあたり、考慮する条件を意味し、例えば、研磨量、研磨速度、研磨レート、あるいは研磨時間等を一例として挙げることができる。

0033

また、装置に依存する項は、研磨対象とする製品ウエハの研磨条件への影響が同様と見做せる条件で、研磨条件への化学的機械的研磨装置の影響を専らに示すパラメータCを有する。パラメータCは化学的機械的研磨装置毎に設定することができるものとし、装置に依存する項を構成する。

0034

パラメータCは、複数台の化学的機械的研磨装置を使用する場合には、上記のように、個々の化学的機械的研磨装置毎に各々設定することができる。また、例えば、1台の化学的機械的研磨装置でも複数の研磨ヘッドを有するマルチヘッド構成の場合には、複数の研磨ヘッド毎にパラメータCを設定する。従って、かかるパラメータCは、装置間の機差を示すパラメータとして把握することができる。

0035

加減乗除(+、−、×、÷)のいずれかを示す演算子を記号*で示せば、本発明に係る算出式は、次のように表すことができる。すなわち、
研磨条件(研磨レート、研磨時間等)=製品ウエハ依存項*装置依存項・・・式1
製品ウエハ依存項=f(A、B)、装置依存項=g(C);f、gは関数・・・式2
上記算出式をより具体的に示す一例としては、以下の式を挙げることができる。以下の算出式では、膜性状に依存するパラメータA、膜の起伏状態に依存するパラメータB、装置間機差に依存するパラメータCがそれぞれ演算子を介して結合されている。すなわち、
研磨レート={(研磨前膜厚−目標膜厚)−(B+C)}/(A×研磨時間)・・・式3
研磨時間={(研磨前膜厚−目標膜厚)−(B+C)}/(A×研磨レート)・・・式4
上記式4は、式3を変形したもので同一式である。

0036

上記式3あるいは式4の研磨量を示す(研磨前膜厚−目標膜厚)は、A×(研磨レート×研磨時間)+(B)の項と、Cからなる項とが、演算子で結合された式である。A×(研磨レート×研磨時間)+(B)は、パラメータA、Bが演算子で結合された製品ウエハ依存の項と言える。Cの項は、装置間の機差を示すパラメータCからなる装置依存項と言うことができる。すなわち、式3あるいは式4は、式1、あるいは式2をより具体的に例示したものと言える。

0037

本発明者は、かかる提案の算出式を、製品ウエハの実際の化学的機械的研磨を観察する中で、化学的機械的研磨状況をよく近似するものとして見出した。

0038

すなわち、実際の製品ウエハの化学的機械的研磨で、化学的機械的研磨を行いながら、膜厚をモニタリングすると、対数近似的に膜厚が研磨時間と共に変化する。かかる様子を研磨量と研磨時間との2軸のグラフとして示すと、例えば、図1(a)、(b)に示すようになる。すなわち、化学的機械的研磨の状況は、対数近似曲線hで把握することができる。対数近似曲線h上の点Pが、目標研磨量を示す点である。

0039

尚、図1(a)に示す場合は、研磨対象の製品ウエハの膜表面における凹凸パターンの凸部で膜厚モニタリングを行った場合であり、図1(b)の場合は凹部で膜厚モニタリングを行った場合である。

0040

本発明者は、対数近似曲線hは、図1(a)、(b)に示すように、研磨開始から目標研磨量に達して研磨が終了するまでの推移が、研磨される側の製品ウエハの状況に依存して、大きく2パターンに分けられることに気がついた。かかるパターンを、図1(a)、(b)に示すように、被研磨パターンI、IIとして示した。

0041

研磨前の膜表面に凹凸起伏がある状態から、化学的機械的研磨を開始してある程度に膜表面が平らになる迄のパターン(図中、被研磨パターンIと表示)と、膜表面がある程度平らになった後、目標膜厚まで膜表面全体が化学的機械的研磨されて行く迄のパターン(図中、被研磨パターンIIと表示)とに分けられることに気がついた。実際の研磨状況は、図1(a)、(b)に示すように、被研磨パターンIを経て、被研磨パターンIIに推移すると把握することができる。

0042

図1(a)の場合を例に挙げて説明すると、被研磨パターンIでは、化学的機械的研磨が開始されると、研磨対象の膜表面の凹凸パターンの凸部が当初研磨されて行くため、単位時間当たりの研磨量は大きく急峻に上昇している。研磨が進行して、凸部が少なくなるにつれて、単位時間当たりの研磨量を示す急峻なカーブの傾きは鈍ってくる。

0043

図1(a)に示すように、研磨開始からt1時間経過後には、単位時間当たりの研磨量は略一定の傾きの直線で近似できるようになってくる。かかる時間t1が、被研磨パターンIから被研磨パターンIIへの変わり目の時間である。被研磨パターンIは、膜の起伏状態の影響が専ら研磨量、研磨速度、研磨時間等の研磨条件に影響を与えているパターンと理解することができる。

0044

一方、研磨時間t1経過後は、化学的機械的研磨の上記研磨条件に影響するファクターは、膜表面の凹凸パターン等の起伏状態ではなくなり、膜質等の膜性状の影響が主として出てくると理解することができる。すなわち、被研磨パターンIの領域ではパラメータBの影響が大きく効き、被研磨パターンIIの領域ではパラメータAの影響が大きく効くものと、本発明者は把握した。

0045

化学的機械的研磨に際しては、理想的には、かかる実際の化学的機械的研磨状況を示す対数近似曲線hの式を求めて、かかる式から研磨レートあるいは研磨時間等の必要な研磨条件を算出して、化学的機械的研磨を行えば、実際の化学的機械的研磨状況に則した研磨レートあるいは研磨時間の推定ができ好ましい。しかし、現実には、種々の要因を考慮した対数近似曲線hは複雑な式となることが予想され、数式として実際に関数表示することは現実的には困難である。

0046

そこで、如何に、かかる対数近似曲線hで示される実際の化学的機械的研磨状況に合わせた近似式を算出式として導き出すことができるかが、より正確な研磨レート、あるいは研磨時間の推定算出に際して必要なこととなる。

0047

本発明者は、このような中、対数近似曲線hの近似といっても、対数近似曲線hの全体を近似する必要はないと考えた。対数近似曲線hのうち、被研磨パターンIの領域に属する部分は、上記説明のように、化学的機械的研磨開始当初の状況を示す部分で、最終研磨量を示す研磨終点は、被研磨パターンIIの領域に存在する筈である。

0048

そこで、被研磨パターンIIの領域における対数近似曲線h部分の近似が行えればよいのではないかと着想した。

0049

図1(a)に示すように、被研磨パターンIIの領域では、対数近似曲線hは、傾きが一定の直線で推移しており、かかる部分は対数近似曲線hの漸近線として十分に良好な近似を行うことができると考えた。研磨終点を示す点、すなわち、最終研磨量を示す点は、かかる漸近線の直線式上にあると仮定しても十分に有効なものと考えられる。かかる漸近線を直線i(図中、太線表示)として示す。直線iは、切片を有する直線式で示される筈である。

0050

直線iは、図1(a)に示すように、被研磨パターンIIの領域では、膜質等の膜性状に依存し、且つ、研磨時間、研磨レート(単位時間当たりの研磨量)に比例する関数として表現できる筈である。膜質等の膜性状に関するパラメータと研磨時間との関数となる。

0051

一方、切片部分は、研磨対象の膜表面の凹凸パターン等の起伏状態の影響を示す被研磨パターンIの領域に起因しているものと見做すことができる。そこで、かかる切片部分は、凹凸パターンに関係するパラメータの関数となるものと思われる。

0052

そこで、本発明者は、上記諸点を考慮して、前述の如く膜質等の膜性状に関してのパラメータをA、膜の凹凸パターン等の起伏状態に関するパラメータをB、装置間機差に関してのパラメータをCとすれば、例えば、以下の近似式が成立するものと着想した。

0053

すなわち、
研磨量=(A×研磨レート×研磨時間+B)*C・・・式5
上記式5では、装置間機差に関してのパラメータCは、加減乗除のいずれかの演算子を用いて、研磨パラメータA、Bに関与していることを示している。

0054

本発明者は、装置間の機差として、現実的に化学的機械的研磨に影響を及ぼす場合としては、例えば、研磨時間の計時開始と実際の研磨開始とに時間差が発生している場合を挙げることができる。すなわち本来0であるべき時間差が0でない場合がある。かかる時間差は、化学的機械的研磨装置間で、同一時間を設定しても、実際の研磨時間が装置毎に異なるもので、装置間の機差として研磨量等の研磨条件に影響を及ぼすこととなる。

0055

例えば、かかる計時開始と研磨開始との時間差を示すものとして機差を示すパラメータCを定義すれば、パラメータCは、図1(a)における対数近似曲線hの立ち上がり位置原点0ではなく、ズレた位置から立ち上がることとなり、結果的には、直線iの切片の値に影響を及ぼすものとなる筈である。

0056

そこで、機差を示すパラメータCとして、例えば、計時開始と研磨開始の時間差等を挙げれば、上記式5は、以下のように表すことができる。すなわち、
研磨量=A×研磨レート×研磨時間+B+C・・・式6
ここで、研磨量は、化学的機械的研磨を施す前の膜厚と、目標膜厚との差に依存するため、研磨量に研磨前膜厚−目標膜厚を代入することで、上記式6は、前述の式3あるいは式4に帰属することとなる。

0057

このように本発明で用いる算出式は、実際の化学的機械的研磨状況を示す対数近似曲線hの実際の目標研磨量に係る部分を直線として近似することで得られた式であり、実際の化学的機械的研磨状況に沿って精度高く、研磨レート、研磨時間の算出を行うことができる式と言える。

0058

一方、化学的機械的研磨において、パラメータA、Bを考慮しないこれまでの方法では、対数表示の研磨量は研磨時間に比例するという仮定を行っていた。かかる場合を、図1(a)で示すと、縦軸に対数研磨量、横軸に研磨時間を示すグラフで、原点0と目標研磨量を示す点Pとを通る直線gとして近似して、化学的機械的研磨状況の把握をしていたこととなる。すなわち、目標研磨量を示す点Pに至るまでは、研磨レートは一定で、研磨量は時間に比例すると仮定する考え方である。

0059

直線gによるこれまでの近似方法では、図1(a)からも明らかなように、実際の化学的機械的研磨状況を示す対数近似曲線hとの相似部分は見つけ難い。一方、本発明で提案する式3、あるいは式4、あるいは式6として表現される算出式は、前述の如く、被研磨パターンIIの領域で対数近似曲線hを十分に近似している。

0060

そのため本発明で提案する算出式を用いることで、最適な研磨時間を精度高く設定することができる。例えば、目標研磨量を示す点Pまで化学的機械的研磨を行ったが、目標研磨量の設定不具合等により、さらに追加研磨を行い最終研磨量を示す点Qを再設定する必要が発生したとする。

0061

この場合、最終研磨量を示す点Qは、対数近似曲線hの被研磨パターンII領域の点Pより先にある筈である。かかる場合に、追加研磨に必要な時間は、図1(a)に示すように、研磨時間tp、tqの差であるΔtqとなる。

0062

一方、これまでの方法では化学的機械的研磨状況は、目標研磨量を示す点Pと原点を結ぶ直線gで近似しているため、追加研磨の時間は、直線gにおける最終研磨量を示す点Q1における研磨時間tq1と、点Pにおける時間tpとの差であるΔtq1となる。しかし、図1(a)に示す如く、Δtq1<<Δtqで、大きな誤差が発生することが分かる。これに反して、本発明での式は、漸近線を良く近似する直線iとなる算出式を用いているため、かなりの精度でΔtqに近い追加研磨に必要な時間を算出することができる。

0063

上記説明では、本発明で提案する式が、実際の化学的機械的研磨状況を良く近似するものであることを、図1(a)に示す場合、すなわち、研磨対象の製品ウエハの膜表面における凹凸パターンの凸部で膜厚モニタリングを行った場合を例に挙げて説明したが、膜厚モニタリングを凹部で行った図1(b)に示す場合からも同様にその有効性について説明することができる。本発明で提案する算出式は、化学的機械的研磨対象の膜表面の凹凸いずれのパターンにも適う式である。

0064

以下、本発明における提案の算出式が、凹部で膜厚モニタリングを行った図1(b)に示す場合からも、十分にその有効性が検証できることを説明する。

0065

実際の化学的機械的研磨状況が図1(b)の対数近似曲線hで示される凹部で膜厚モニタリングを行った場合は、化学的機械的研磨が開始されると、被研磨パターンIでは、研磨対象の膜表面の凹凸パターンの凹部は当初研磨されないため、単位時間当たりの当初研磨量はそれ程大きくはならないが、研磨が進行するにつれ研磨量は次第に増えて行く。さらに、研磨が進行すると、被研磨パターンIから被研磨パターンIIへ移行する。この変わり目を時間t1とすると、研磨開始からt1時間経過後には、単位時間当たりの研磨量は略一定の傾きの直線で近似できるようになってくる。

0066

そこで、図1(b)に示す場合にも、図1(a)に示す場合と同様に、被研磨パターンIは、膜の起伏状態の影響が専ら研磨量、研磨速度、研磨時間等の研磨条件に影響を与えているパターンと理解することができる。研磨時間t1経過後は、化学的機械的研磨の上記研磨条件に影響するファクターは、膜表面の凹凸パターン等の起伏状態ではなくなり、膜質等の膜性状の影響が主として出てくると理解することもできる。

0067

すなわち、図1(b)に示す場合も、図1(a)に示す場合と同様に、被研磨パターンIの領域ではパラメータBの影響が大きく効き、被研磨パターンIIの領域ではパラメータAの影響が大きく効くものと把握しても構わない。

0068

また、化学的機械的研磨の研磨レート、研磨時間等の研磨条件の算出に際しては、図1(b)の場合も、図1(a)と同様に考えて、対数近似曲線hの全体を近似する必要はなく、最終研磨量に関わる研磨終点の情報が得られる被研磨パターンIIの領域における対数近似曲線h部分の近似が行えればよいと考えることができる。

0069

図1(b)に示す場合も、前記のように、被研磨パターンIIの領域では、対数近似曲線hは、傾きが一定の直線で推移しており、かかる部分は対数近似曲線hの漸近線として十分に良好な近似を行うことができる筈である。かかる漸近線を直線i(図中、太線表示)として示すと、直線iは切片を有する直線式で示される筈である。

0070

また、かかる直線iは、図1(b)に示す場合も、図1(a)に示すと同様に、パラメータAの影響が大きく効く被研磨パターンIIの領域では、膜質等の膜性状に依存し、且つ、研磨時間、研磨レート(単位時間当たりの研磨量)に比例する関数として表現できる筈で、膜質等の膜性状に関するパラメータAと研磨時間との関数となる。切片部分は、研磨対象の膜表面の凹凸パターン等の起伏状態の影響を示す被研磨パターンIの領域に起因しているものと見做すことができ、凹凸パターンに関係するパラメータBの関数となる筈である。そこで、直線iに適う式としては、前述の式5で示す近似式を想定することができる。

0071

また、機差を示すパラメータCを、例えば、計時開始と研磨開始の時間差等を示すものとして把握し、研磨量を研磨前膜厚−目標膜厚と把握することで、図1(b)に示す対数近似曲線hの被研磨パターンII部分を良く近似する式として提案した式5は、図1(a)の場合と同様に、式6として、さらには式3あるいは式4として表現することができる。

0072

従って、本発明で用いる算出式は、化学的機械的研磨対象の膜表面の凹凸パターンの如何に関わらず適用できる式であることが分かる。膜表面の凹凸パターンのいずれか一方のモデルにしか適わないという性質のものではなく、双方のモデルに有効に適用できるもので、極めて汎用性の高い算出式ということができる。かかる算出式を用いれば、実際の化学的機械的研磨状況に沿って精度高く、研磨レート、研磨時間の算出を行うことができる。

0073

さらに、図1(b)に示す場合でも、これまでの近似方法と、本発明で提案する算出式を用いた場合とでは、例えば、追加研磨における精度は、図1(a)に示す場合と同様に、はるかに本発明に関わる算出式を用いた方が精度が高い。

0074

図1(b)に示す場合も、これまでの近似方法では、前述の説明の如く、原点と目標研磨量の点Pとを結ぶ直線gで近似が行われている。かかる場合に、目標研磨量を示す点Pまで化学的機械的研磨を行ったが、目標研磨量の設定不具合等により、さらに追加研磨を行い最終研磨量を示す点Qを再設定する必要が発生したと想定する。

0075

この場合、最終研磨量を示す点Qは、対数近似曲線hの被研磨パターンII領域の点Pより先にある筈で、追加研磨に必要な時間は、図1(b)に示すように、研磨時間tp、tqの差であるΔtqとなる。

0076

一方、直線gで近似するこれまでの方法では、追加研磨の時間は、直線gにおける最終研磨量を示す点Q1における研磨時間tq1と、点Pにおける時間tpとの差であるΔtq1となる。しかし、図1(b)に示す如く、Δtq1>>Δtqで、大きな誤差が発生することとなる。

0077

図1(b)の場合においては、直線gによるこれまでの近似方法を用いた追加研磨時間の設定では、過剰研磨が行われ製品ウエハの廃棄に繋がる極めて重大な障害パターンとなる可能性が高いと言える。しかし、本発明における式は、漸近線を良く近似する直線iとなる算出式を用いているため、かなりの精度でΔtqに近い追加研磨に必要な時間を算出することができ、追加研磨における製品ウエハの過剰研磨による廃棄の危険性を十分に回避することができる。

0078

本発明の化学的機械的研磨方法では、前記式3あるいは式4等で表現される上記説明の算出式を用いて、研磨条件である研磨レートあるいは研磨時間を算出し、それに基づき化学的機械的研磨を行う。次に、前記説明の算出式の使い方について説明する。

0079

前記説明のように、これまでは、製品ウエハの研磨に際しては、ダミーウエハを用いて基準研磨レートを設定していた。基準研磨レートから必要な研磨時間を求め、実際に製品ウエハを用いて先行研磨を行い、その研磨結果から研磨時間の過不足を補正して以降の製品ウエハを所定枚数化学的機械的研磨していた。

0080

所定枚数の製品ウエハの化学的機械的研磨が終了した時点で、そのときの実際の研磨量を研磨時間で割ることにより、研磨レートを再設定する。再設定した研磨レートに見合った研磨時間を再度設定して、この再設定研磨時間で所定枚数の製品ウエハの化学的機械的研磨を行う。このようにして、基準研磨レートを定期的に再設定しながら、製品ウエハの化学的機械的研磨を行っている。

0081

これまでの基準研磨レートは、所定枚数化学的機械的研磨を行う間は、設定した基準研磨レートが変化しないとの大前提に立っている。しかし、実際は、化学的機械的研磨は、所定押圧力で研磨パッドを被研磨面に当て、間に砥粒を含むスラリーで研磨するため、研磨パッド等の消耗材は時々刻々消耗している筈である。しかし、これまでの方法では、かかる研磨パッド等の消耗材は消耗しないとの前提に立っているのである。

0082

図2に、縦軸に研磨レート、横軸に消耗材使用時間を取った場合の実際の研磨レートの推移を模式的に曲線で示した。研磨レートは、時間と共に研磨パッド等の消耗材が消耗して行くために、模式的には、研磨レートは連続的に下がる曲線で示すことができる。

0083

しかし、図2階段状の破線で示すように、製品ウエハを所定枚数毎に化学的機械的研磨し終えた状態で、品質管理QC)時毎に段階的に基準研磨レートの見直しを行うこれまでの手法では、基準研磨レートを設定し直した直後は実際の研磨レートとのズレは少ないものの、所定枚数の化学的機械的研磨を行って基準研磨レートを見直す必要が生じた時点では、当初設定していた基準研磨レートより実際の研磨レートは低くなっており、追加研磨処理が必要な場合が発生する筈である。かかる基準研磨レートの差を図ではΔrとして示した。

0084

しかし、本発明の算出式は、前述の如く、以下の式3として示されるので、
研磨レート={(研磨前膜厚−目標膜厚)−(B+C)}/(A×研磨時間)・・・式3
この式3において、目標膜厚を実際の研磨に際して得られた研磨後の膜厚とすることにより、
基準研磨レート={(研磨前膜厚−研磨後膜厚)−(B+C)}/(A×研磨時間)・・・式7
と変形することができ、この式7にパラメータA、B、Cの値と、直前の化学的機械的研磨の研磨実績に基づく研磨時間、実際の研磨量とを代入することで、直前の製品ウエハの化学的機械的研磨の実際に基づく最新の研磨レートを基準研磨レートとして算出することができる。すなわち、常に、消耗材の消耗に伴う低下を反映した研磨レートをリアルタイムに算出して、基準研磨レートとすることができる。

0085

かかる算出式は、次のように表現することができる。すなわち、
(最適研磨時間)n={(研磨前膜厚−目標膜厚)−(B+C)}/A×(基準研磨レート)n-1・・・式8
(最適研磨時間)n:n番目の製品ウエハの最適研磨時間
(基準研磨レート)n-1:n−1番目の製品ウエハの研磨実績により求めた研磨レート
そこで、製品ウエハの最適研磨時間は、これから化学的機械的研磨を行おうとする製品ウエハの直前の製品ウエハの研磨実績を踏まえた最新の研磨レートを基準研磨レートとして採用しながら設定できることとなり、例えば、図2に示すような、研磨レートの連続的推移を反映した最適な研磨時間で化学的機械的研磨を行うことができる。

0086

そのため、研磨終了後の追加研磨、あるいは過剰研磨による廃棄を避けることができる。結果として、化学的機械的研磨工程におけるスループットの向上を図ることができる。

0087

このように、本発明で提案の算出式を用いれば、常に最新の研磨レートを基準研磨レートとして用いることで、一度設定した基準研磨レートを所定枚数の製品ウエハの化学的機械的研磨の間は一定であるとの仮定を設けることなく、直前の研磨実績に基づく精度の高い値を基準研磨レートとして使用して、研磨時間を精度高く設定することができる。

0088

このように算出式を用いることで、実際の化学的機械的研磨の研磨実績を常に研磨レートに反映することができる。さらには、実際の化学的機械的研磨の研磨実績に基づき、パラメータA、Bの値をも実際の研磨状況に算出式が沿うように補正することもできる。

0089

パラメータA、B、Cは、当初より固定値を用いても、かかるパラメータA、B、Cを用いない場合より、研磨レートあるいは研磨時間の算出を精度高く行うことができることは前述の通りであるが、より精度を高める手段として、パラメータA、Bの自己補正を行うようにしてもよい。

0090

かかるパラメータA、Bの自己補正は、次のようにして行う。すなわち、現在行っている化学的機械的研磨について、製品ウエハ毎に研磨が終了したら、研磨実績を、研磨時間、研磨量をそれぞれ示す2軸上の点として把握する。例えば、図3に示すように、研磨実績を打点する。研磨実績の打点は化学的機械的研磨を行う製品ウエハの処理数に応じて増えるので、ある程度の打点数が確保された時点で、例えば、最小二乗法等用いて、複数打点に対応した相関係数が高くなる適切な直線式を設定することができる。かかる直線式に重なるように算出式のパラメータA、Bを変えることで、パラメータA、Bの値を補正することができる。かかる操作は、実際には、コンピュータの演算機能を用いて行うようにすれば、容易に行える。

0091

図3には、かかる様子を示した。すなわち、横の破線で示す目標研磨量に対して、研磨実績を示す打点が複数図示されている。かかる打点は、設計データ等から設定したパラメータA、B、Cを用いて表現した算出式により算出した研磨条件で、実際に研磨を行って、その研磨毎の実績を示したものである。

0092

図3では、研磨実績を示す打点数が多くなるにつれて、当初の設計データ等から設定したパラメータA、B、Cを用いた算出式を示す直線jと打点との相関関係が低くなり、直線kが研磨実績の打点との相関係数が高い直線となっている様子を示す。この場合に、直線kを示す式のパラメータA、Bに相当する項がα、βの値を示しているとすれば、当初設定していたパラメータA、Bをα、βに自己補正することで、より現状の研磨実績に沿った形の算出式に変更することができる。すなわち、
研磨量=α×研磨レート×研磨時間+β+C・・・式6
上記パラメータA、Bの補正を適宜行うことで、常に現在行っている化学的機械的研磨状況に合わせた算出式を形成していることとなる。パラメータA、B、Cを固定方式とする場合は、当初の算出式で表現された化学的機械的研磨モデルに実際の化学的機械的研磨状況が固定される場合を前提としているが、かかるパラメータA、Bの自己補正を行う方法では、実際の化学的機械的研磨状況を示す化学的機械的研磨モデルが微妙に変化していることを受けた対応と言える。

0093

次に、算出式におけるパラメータA、B、Cの扱いについて説明する。パラメータAは化学的機械的研磨対象の膜質等の膜性状に関するもので、製品ウエハの化学的機械的研磨に際しては、既に同種の製品ウエハにおいて、かかる算出式を用いた化学的機械的研磨実績がある場合には、そこで用いたパラメータAの値を踏襲して化学的機械的研磨を開始する。化学的機械的研磨の開始後、前記説明のように、実際の研磨状況に合わせてパラメータを自己補正することで、より実際に行っている化学的機械的研磨の状況を反映したパラメータAの設定を行うことができる。

0094

パラメータBは、前述の如く、化学的機械的研磨対象の膜の凹凸パターン等の起伏状態に関してのものである。かかるパラメータBに関しては、上記パラメータAと同様に、既に算出式を用いた化学的機械的研磨実績がある場合には、そこで用いた値を当初使用すればよい。その後は、実際の化学的機械的研磨状況に合わせて、パラメータBの補正を行いながら、より実際の化学的機械的研磨状況に合わせるようにすればよい。

0095

パラメータCは、前述の如く、複数台の化学的機械的研磨装置を使用する場合の研磨量等の研磨条件における装置間機差、あるいは、同一化学的機械的研磨装置における複数の研磨ヘッドを用いる際のヘッド間機差を表すものである。化学的機械的研磨装置、研磨ヘッドに係る以外の製品ウエハ側の条件を同様と見做せる下で、化学的機械的研磨を行った際の装置間の研磨状況の差を示すものとして定義すればよい。

0096

かかるパラメータCは、装置毎、ヘッド毎に予め設定しておき、実際の化学的機械的研磨を行う装置、ヘッド毎にその値を選定して使用すればよい。パラメータCは、このように装置あるいはヘッドに固有の値として設定するもので、製品ウエハの研磨実績につれて変化するものではない。かかるパラメータCとしては、例えば、前述の如く、研磨時間の計時開始と実際の研磨開始の時間差等として定義することができる。

0097

上記時間差としてパラメータCを定義する場合は、パラメータCは、式3等に示すように、加算(+)の演算子を用いて算出式中に含ませればよい。パラメータCの定義の仕方に応じて、適宜、算出式中に、乗算(×)、あるいは除算(÷)の演算子を用いて含ませるようにしても構わない。

0098

また、上記パラメータA、B、Cの算出に際して、新品種の製品ウエハ、あるいは新しい工程の実施等で、過去に研磨実績がない場合には、製品ウエハの設計データを用いればよい。あるいは、製品ウエハに類似した製品ウエハの過去の実績データを用いるようにしても構わない。

0099

新品種、新工程においては、上記の如くパラメータを新たに設定する必要があるが、算出式のパラメータAは、研磨対象の膜質等の膜性状に依存しており、パラメータBは研磨対象の膜表面の起伏状態に依存しているので、半導体デバイスの設計データ、例えばパターン占有率、パターンの疎密、パターンの高さ等のデータから決定することができる性質のものである。

0100

このように予めパラメータを設計データ等から決定することができるため、パラメータ決定のための条件出しが不要となり、ダミーウエハを用いたり、先行研磨を行ったり等する必要がなく、人手を要する面倒な条件出し処理の手間が省け、省人化、工数削減を図ることができる。

0101

さらには、条件出しに際しては、実際に使用する化学的機械的研磨装置を用いて行うため、これまでは条件出しの処理を行う間は、実際の製品ウエハの化学的機械的研磨を行うことができなかった。しかし、かかる条件出しを不要とすることができるため、化学的機械的研磨装置の生産能力を損なわずに済む。

0102

上記説明の算出式を用いることで、これまでの方法とは異なり、より実際に適用している化学的機械的研磨の状況に沿った精度の高い基準研磨レート、あるいは最適研磨時間を設定して化学的機械的研磨が行えることについては、前述の説明の如くであるが、半導体装置の製造においてかかる化学的機械的研磨方法を実施する際に有効に使用することができる化学的機械的研磨システムについて、以下説明する。

0103

図4は、本発明の半導体装置の製造に際しての化学的機械的研磨方法を行うための化学的機械的研磨システムの構成を模式的に示す図である。

0104

図4に示す化学的機械的研磨システムの構成では、化学的機械的研磨工程より以前の工程で成膜した製品ウエハの膜厚を測定する測定手段10、化学的機械的研磨を行う化学的機械的研磨手段20、化学的機械的研磨後の製品ウエハの膜厚を測定する測定手段30を有する。かかる測定手段10、30、化学的機械的研磨手段20は、化学的機械的研磨工程の管理手段40としてのホストコンピュータ40aにデータのやりとり可能に接続されている。

0105

また、ホストコンピュータ40aは、化学的機械的研磨手段20の製品ウエハの研磨レート、あるいは研磨時間等の研磨条件を演算する演算手段50としての演算コンピュータ50aに、データのやりとり可能に接続されている。演算コンピュータ50aは、製品ウエハの堆積パターンや目標膜厚等の半導体デバイス等の半導体装置の設計データを有するデータ記憶手段60にデータのやりとり可能に接続されている。

0106

さらに、演算コンピュータ50aの処理に際して、使用する算出式のパラメータを必要に応じて変更、編集等して必要の都度、クリーンルームの外等からパラメータのデータ更新を行うことができるように、演算コンピュータ50aはデータ更新手段70としてのコンピュータ70aにデータ更新可能に接続されている。

0107

かかる図4に示す化学的機械的研磨システムを用いて、製品ウエハの化学的機械的研磨を行うに際しては、先ず、化学的機械的研磨工程の管理手段40としてのホストコンピュータ40aで、これから行う化学的機械的研磨における製品ウエハの種類、半導体装置の製造工程のどの工程に当該化学的機械的研磨工程が該当するか、どの化学的機械的研磨装置を使用するか等の設定がレシピに合わせて行われる。

0108

ホストコンピュータ40aからの指令により、演算コンピュータ50aでは、前記説明の式4で示す算出式に基づき、製品ウエハの化学的機械的研磨を行うに際しての研磨条件の算出を行う。算出に際して必要なデータは、演算コンピュータ50a内に予め保持されたパラメータテーブル51内から選択される。

0109

パラメータテーブル51内には、図4に示すように、算出式に含まれるパラメータA、B、Cの数値データが、過去の研磨実績等に基づき保持されている。パラメータA、Bは、製品ウエハの品種、工程毎に個々に数値データとして保持されている。パラメータCは、化学的機械的研磨装置毎に、1台に複数の研磨ヘッドを有する場合にはヘッド毎に、設定された数値データが保持されている。

0110

前述のように、これから行おうとする製品ウエハが新品種の場合、あるいは新工程での化学的機械的研磨等の場合には、過去の研磨実績に基づく数値データは存在しないので、演算コンピュータ50aは、記憶手段60にアクセスして、記憶手段60に保持されている製品ウエハ毎の設計データから、パラメータA、Bとして使用する数値データを選択する。

0111

また、算出式で必要とする目標膜厚の値は、ホストコンピュータ40aが有する化学的機械的研磨のレシピから得られる。勿論、記憶手段60の有する設計データを参照して取得するようにしても構わない。

0112

併せて、化学的機械的研磨対象の製品ウエハの膜厚については、測定手段10を構成する非接触式膜厚測定装置10a等を用いて製品ウエハ毎に測定し、かかる膜厚測定データをホストコンピュータ40aを介して演算コンピュータ50aが入手する。精度は劣るが、場合によっては、記憶手段60にアクセスして、設計データから化学的機械的研磨対象とする膜の成膜時の目標膜厚データを使用することも考えられる。

0113

研磨レートは、過去の研磨実績があればその数値データを用いればよいが、過去の研磨実績が全くない場合、もしくは人為的要因により研磨レートの変動が予想される場合には、初回に限り品質管理(QC)を実施し設定すればよい。

0114

このようにして、研磨前膜厚、目標膜厚、パラメータA、B、C、研磨レートを設定することにより、演算コンピュータ50aでは、算出式として例えば以下の式4を用いて、
研磨時間={(研磨前膜厚−目標膜厚)−(B+C)}/(A×研磨レート)・・・式4
から最初の製品ウエハの研磨時間を算出する。

0115

かかる算出した研磨時間をホストコンピュータ40aは入手し、化学的機械的研磨のレシピに合わせてかかる研磨時間で、特定した化学的機械的研磨手段20の化学的機械的研磨装置20aで化学的機械的研磨を行う。

0116

化学的機械的研磨終了後は、製品ウエハの研磨後の膜厚が、測定手段30を構成する非接触式の膜厚測定装置30a等で測定され、ホストコンピュータ40aに送られる。最初の製品ウエハの化学的機械的研磨の進行に応じて、2枚目の製品ウエハの研磨前膜厚も測定手段10により測定され、ホストコンピュータ40aに前記要領で送られる。

0117

2枚目の製品ウエハの研磨時間は、演算コンピュータ50aにより、最初の製品ウエハの研磨後の膜厚データを用いて式7により算出した基準研磨レート、最初の製品ウエハの研磨時間の算定に使用したパラメータA、B、Cと、2枚目の製品ウエハの研磨前の膜厚実測データとから、式8を用いて、2枚目の製品ウエハの研磨時間を算出する。

0118

算出した2枚目の製品ウエハの研磨時間を用いて化学的機械的研磨を実際に行う。このようにして、直前の製品ウエハの研磨実績から算出した研磨レートを基準として次の製品ウエハの化学的機械的研磨を行う。

0119

尚、基準研磨レートとして、上記説明では、直前の製品ウエハの研磨実績から算定した研磨レートを基準とする場合について説明したが、製品ウエハが新品種、あるいは新工程での研磨等の場合には、製品ウエハの化学的機械的研磨が安定していない場合も十分に想定されるため、化学的機械的研磨が安定したと見做されるまでは、初期設定の研磨レートを基準として化学的機械的研磨を行い、その後に、化学的機械的研磨が安定したと見做された段階で、直前の製品ウエハの研磨実績を次の製品ウエハの研磨時間の算出に使用するようにしてもよい。

0120

さらには、直前の製品ウエハの研磨実績のみを基準研磨レートとして採用する場合には、万が一、直前の製品ウエハの研磨が異常である場合には、かかる異常値を基準として採用する虞も十分にあるため、直前の製品ウエハ迄の過去の複数枚の製品ウエハの研磨実績に基づき、例えば、平均研磨レートを用いる等して、基準研磨レートを算出する方法を採用しても勿論構わない。

0121

このようにして上記構成の化学的機械的研磨システムを使用することで、半導体装置の製造における化学的機械的研磨工程では、これまでとは異なり、製品ウエハの化学的機械的研磨に先立ってのダミーウエハ、あるいは先行研磨を行う等の条件出しを省くことができ、半導体装置の製造コストの低減等を図ることができる。

0122

また、上記構成の化学的機械的研磨システムを使用することで、演算コンピュータ50aで演算するに際して使用する算出式中の当初設定のパラメータA、Bを、研磨実績に合わせて適正値に適宜補正することもできる。例えば、上記説明の要領で当初設定したパラメータA、B、Cを用いて製品ウエハの化学的機械的研磨を実施し、研磨実績を前記説明のように研磨量、研磨時間の2軸で示す象限内に打点し、この打点との相関係数が高くなるように当初の算出式のパラメータを変更する。

0123

上記算出式の変更に際しては、演算コンピュータ50a等の演算手段50を用いて、パラメータA、Bに種々の値を入力しながら行えばよい。このようにして研磨実績を示す打点との相関係数が高くなるように変更した場合のパラメータA、Bの値を、当初設定のパラメータA、Bの値と置き換えることで漸次算出式を自己補正して、より実際の化学的機械的研磨状況に合った化学的機械的研磨を行うようにすることができる。

0124

尚、かかるパラメータA、Bの自己補正に関しても、研磨実績の数が少ない場合には、異常値を元に補正する虞もあるため、ある程度の研磨時実績が蓄積されるまでは、かかるパラメータの自己補正を行わないように、パラメータの補正機能の設定、解除が自在に行えるようにしておいても構わない。

0125

また、演算コンピュータ50aにおける研磨時間、研磨レート等の研磨条件の算出に用いる算出式に関しては、パラメータの定義を変えたり、あるいは、別系統の化学的機械的研磨における状況からパラメータの値を全く異なる値に変更したり、あるいは、別のパラメータを追加したり、あるいは減らしたりする等のパラメータ編集が必要となる場合も十分に想定される。

0126

かかる場合には、図4に示す化学的機械的研磨システムでは、データ更新手段70としてのコンピュータ70a等から演算コンピュータ50a内の算出式に含まれるパラメータの編集を適宜行って更新することができる。かかるコンピュータ70aは、製品ウエハの化学的機械的研磨を行う当該化学的機械的研磨装置が接続されているネットワーク、あるいは、かかるネットワークが接続されている基幹ネットワークに接続させておく等して、当該化学的機械的研磨装置が収容されているクリーンルームの外から、パラメータの編集等の更新処理が行えるようにしておいても構わない。

0127

このようなシステム構成にしておけば、クリーンルームの外で、現在進行中の化学的機械的研磨の状況を把握することができ、都度クリーンルーム内に立ち入って化学的機械的研磨の状況確認、あるいは、ホストコンピュータ40aからのパラメータ更新処理を行わなくても済み、かかる間接業務の省力化、効率化をも図ることができる。

0128

以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。

0129

例えば、上記説明では膜性状に関するパラメータとして膜質に関する場合を一例として挙げたが、膜質以外の他の膜性状を示すパラメータを用いて構わない。

0130

装置間機差を示すパラメータとして、計時開始と研磨開始の時間差を示す場合を一実施例として挙げたが、これ以外の機差を示すパラメータを用いても構わない。

0131

上記説明の化学的機械的研磨システムの構成では、測定手段と化学的機械的研磨手段とを独立して図示説明したが、化学的機械的研磨手段を構成する化学的機械的研磨装置が測定手段を併有する構成であっても構わない。

0132

さらには、ホストコンピュータ、演算手段、記憶手段をそれぞれ独立して図示説明したが、適宜、各々の手段として機能する装置内に他の手段を併有しても構わないことは言うまでもない。各手段間のデータのやりとりはケーブルを介しても、無線でも構わない。勿論、必要に応じて、運搬可能なCD、DVD、FD等のデータ格納手段を用いても構わない。

0133

本発明は、化学的機械的研磨を行う半導体装置の製造分野で利用することができる。

図面の簡単な説明

0134

(a)、(b)は、それぞれ本発明で使用する算出式の概念を説明する説明図である。
化学的機械的研磨における研磨レートの推移状況を示す図である。
算出式を構成するパラメータの補正概念を説明する説明図である。
本発明の一実施の形態における化学的機械的研磨システムの一例を示す説明図である。

符号の説明

0135

10測定手段
10a膜厚測定装置
20化学的機械的研磨手段
20a化学的機械的研磨装置
30 測定手段
30a 膜厚測定装置
40 管理手段
40aホストコンピュータ
50演算手段
50a演算コンピュータ
51パラメータテーブル
60 記憶手段
70データ更新手段
70aコンピュータ
P 点
Q 点
Q1 点
g 直線
h対数近似曲線
i 直線
j 直線
k 直線
t研磨時間
t1 研磨時間
tp 研磨時間
tq 研磨時間
tq1 研磨時間
Δr基準研磨レートの差

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