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技術 耐候性燻化瓦

出願人 株式会社篠田屋
発明者 篠田泰宏
出願日 2004年2月23日 (16年10ヶ月経過) 出願番号 2004-046463
公開日 2005年9月2日 (15年4ヶ月経過) 公開番号 2005-232917
状態 特許登録済
技術分野 屋根ふき・それに関連する装置または器具
主要キーワード 加速風化 合成樹脂被膜 金属様 焼付け性 押出し板 シャットル 異常変色 成形生地
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年9月2日)のものです。
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課題

合成樹脂塗料に頼ることなく、鉄分に起因する赤さび変色を防止できる耐候性燻化瓦を提供する。

解決手段

燻化瓦表面の変色を防止するために、その瓦素地本体の表面に直接、またははけ土に光触媒成分を付与した点を基本的構造とするものであり、光触媒成分として少なくとも1%のアナターゼ型酸化チタンと少なくとも1%の酸化亜鉛をはけ土層に含有させる。または光触媒成分として1部のアナターゼ型酸化チタンに対して、0.3〜5部の酸化亜鉛および5〜90部のアルミナのいずれかまたはその双方を含む触媒層を瓦素地本体の表面に直接、またははけ土に被覆焼き付けたものである。

概要

背景

従来、わが国において広く生産される焼成粘土瓦のうち、伝統的な銀白色を呈するに燻化瓦がある。この燻化瓦は、所定の形状に成形した粘土生地を1000℃以上の高温焼成後に、800〜1000℃程度の範囲で燻化剤を炉内に導入することにより、熱分解した燻化ガス炭素成分を焼成瓦の表面に析出、固着させて製造される瓦である。

この燻化瓦の表面に固着した炭素成分が金属様の銀白色の色調、質感は、釉薬瓦では表現することができない独特のものがあり、特に和風建築物屋根材として調和する点において従来から好んで用いられている。そして、この燻化瓦は、材質的には内部に微細な気孔を有していることから、自然に温度・湿度調整機能を備えているので、日本の風土のような高温多湿気候の時期、地域の屋根材として適している点が再評価されている。

ところが、このような燻化瓦を長期間使用した場合に生じる経年変化として、瓦表面異物が染み付いて金属色が薄れ黒色化するという変色(以下、黒色変色という)の他、赤さび斑点として現れる異常変色(以下、これを赤さび変色という)などの問題がある。この赤さび変色は、素地中不可避的に含有される鉄成分が長年の間に酸化して表面に現れてくると考えられていて、その完全な防止方法は未だ見出されていない。

燻化瓦の耐候性耐薬品性撥水性防汚性を改善する手段として合成樹脂被膜を利用する方法が提案されている。例えば、瓦の表面を樹脂シーラー、樹脂系撥水剤重合性モノマーなどの防水処理で処理して、瓦の劣化を防止する方法である。(特許文献1を参照のこと)。また、焼成粘土瓦の表面に下地層上塗り層の2層からなるシリコン系樹脂被膜を設けて、耐候性、耐汚性などを改善し、長期間の使用に耐えるよう意図した瓦も提案されている(特許文献2を参照のこと)。

ところがこのような樹脂系塗料は、シリコン系が比較的耐久性があるものの、太陽光の特に紫外線照射や、酸性雨などに曝され、気温寒暖変化する環境下では劣化が避けられず期待する程の耐久性が得られなかった。特に、燻化瓦の場合は、樹脂系塗料を厚塗りしたのでは独特の銀白色が失われるので好ましくなく、また薄塗りでは、その耐久性はさらに短いものとならざるを得ず、殆ど実用に耐えなかった。
特開平6−329485号公報:特許請求の範囲の記載。
特開平9−235830号公報:特許請求の範囲の記載。

概要

合成樹脂塗料に頼ることなく、鉄分に起因する赤さび変色を防止できる耐候性燻化瓦を提供する。 燻化瓦表面の変色を防止するために、その瓦素地本体の表面に直接、またははけ土に光触媒成分を付与した点を基本的構造とするものであり、光触媒成分として少なくとも1%のアナターゼ型酸化チタンと少なくとも1%の酸化亜鉛をはけ土層に含有させる。または光触媒成分として1部のアナターゼ型酸化チタンに対して、0.3〜5部の酸化亜鉛および5〜90部のアルミナのいずれかまたはその双方を含む触媒層を瓦素地本体の表面に直接、またははけ土に被覆焼き付けたものである。 なし

目的

本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、合成樹脂系塗料に頼ることなく、前記した変色、特に赤さび変色を防止できる耐候性燻化瓦を提供する。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

瓦素地本体の表面に光触媒成分焼き付けて、その燻化瓦表面の変色を防止するようにしたことを特徴とする耐候性燻化瓦

請求項2

前記瓦素地本体の表面に、光触媒成分としてアナターゼ型酸化チタンの他に、酸化亜鉛およびアルミナの少なくとも1種を含み、その配合比率酸化チタン1部に対して、酸化亜鉛が0.7〜5部、アルミナが5〜90部である触媒層を焼き付けた請求項1に記載の耐候性燻化瓦。

請求項3

瓦素地本体の表面にはけ土層被覆した燻化であって、そのはけ土層に光触媒成分が含有されていて、その燻化瓦表面の変色を防止するようにしたことを特徴とする耐候性燻化瓦。

請求項4

前記はけ土層に、光触媒成分として少なくとも1%のアナターゼ型酸化チタンと少なくとも1%の酸化亜鉛とを含む請求項3に記載の耐候性燻化瓦。

請求項5

瓦素地本体の表面にはけ土層を被覆した燻化瓦であって、そのはけ土層の表面に光触媒成分が焼き付けられていて、その燻化瓦表面の変色を防止するようにしたことを特徴とする耐候性燻化瓦。

請求項6

前記はけ土層の表面に、光触媒成分としてアナターゼ型酸化チタンの他に、酸化亜鉛およびアルミナの少なくとも1種を含み、その配合比率がその配合比率が酸化チタン1部に対して、酸化亜鉛が0.7〜5部、アルミナが5〜90部である触媒層が焼き付けられている請求項5に記載の耐候性燻化瓦。

技術分野

0001

本発明は、長期間の使用において表面の変色を抑制できる耐候性燻化瓦に関するものである。

背景技術

0002

従来、わが国において広く生産される焼成粘土瓦のうち、伝統的な銀白色を呈するに燻化瓦がある。この燻化瓦は、所定の形状に成形した粘土生地を1000℃以上の高温焼成後に、800〜1000℃程度の範囲で燻化剤を炉内に導入することにより、熱分解した燻化ガス炭素成分を焼成瓦の表面に析出、固着させて製造される瓦である。

0003

この燻化瓦の表面に固着した炭素成分が金属様の銀白色の色調、質感は、釉薬瓦では表現することができない独特のものがあり、特に和風建築物屋根材として調和する点において従来から好んで用いられている。そして、この燻化瓦は、材質的には内部に微細な気孔を有していることから、自然に温度・湿度調整機能を備えているので、日本の風土のような高温多湿気候の時期、地域の屋根材として適している点が再評価されている。

0004

ところが、このような燻化瓦を長期間使用した場合に生じる経年変化として、瓦表面異物が染み付いて金属色が薄れ黒色化するという変色(以下、黒色変色という)の他、赤さび斑点として現れる異常変色(以下、これを赤さび変色という)などの問題がある。この赤さび変色は、素地中不可避的に含有される鉄成分が長年の間に酸化して表面に現れてくると考えられていて、その完全な防止方法は未だ見出されていない。

0005

燻化瓦の耐候性耐薬品性撥水性防汚性を改善する手段として合成樹脂被膜を利用する方法が提案されている。例えば、瓦の表面を樹脂シーラー、樹脂系撥水剤重合性モノマーなどの防水処理で処理して、瓦の劣化を防止する方法である。(特許文献1を参照のこと)。また、焼成粘土瓦の表面に下地層上塗り層の2層からなるシリコン系樹脂被膜を設けて、耐候性、耐汚性などを改善し、長期間の使用に耐えるよう意図した瓦も提案されている(特許文献2を参照のこと)。

0006

ところがこのような樹脂系塗料は、シリコン系が比較的耐久性があるものの、太陽光の特に紫外線照射や、酸性雨などに曝され、気温寒暖変化する環境下では劣化が避けられず期待する程の耐久性が得られなかった。特に、燻化瓦の場合は、樹脂系塗料を厚塗りしたのでは独特の銀白色が失われるので好ましくなく、また薄塗りでは、その耐久性はさらに短いものとならざるを得ず、殆ど実用に耐えなかった。
特開平6−329485号公報:特許請求の範囲の記載。
特開平9−235830号公報:特許請求の範囲の記載。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、合成樹脂系塗料に頼ることなく、前記した変色、特に赤さび変色を防止できる耐候性燻化瓦を提供する。

課題を解決するための手段

0008

上記の問題は、次の第1〜3の発明によって解決することができる。
先ず、第1発明の耐候性燻化瓦は、瓦素地本体の表面に光触媒成分焼き付けて、その燻化瓦表面の変色を防止するようにしたことを特徴とするものであり、前記瓦素地本体の表面に、光触媒成分としてアナターゼ型酸化チタンの他に、酸化亜鉛およびアルミナの少なくとも1種を含み、その配合比率酸化チタン1部に対して、酸化亜鉛が0.7〜5部、アルミナが5〜90部である触媒層を焼き付けた形態に好ましく具体化される。

0009

第2発明の耐候性燻化瓦は、瓦素地本体の表面にはけ土層被覆した燻化瓦であって、そのはけ土層に光触媒成分が含有されていて、その燻化瓦表面の変色を防止するようにしたことを特徴とするものであり、前記はけ土層に、光触媒成分として少なくとも1%のアナターゼ型酸化チタンと少なくとも1%の酸化亜鉛とを含むのが好ましい。

0010

第3発明の耐候性燻化瓦は、瓦素地本体の表面にはけ土層を被覆した燻化瓦であって、そのはけ土層の表面に光触媒成分が焼き付けられていて、その燻化瓦表面の変色を防止するようにしたことを特徴とするものであり、前記はけ土層の表面に、光触媒成分としてアナターゼ型酸化チタンの他に、酸化亜鉛およびアルミナの少なくとも1種を含み、その配合比率が酸化チタン1部に対して、酸化亜鉛が0.7〜5部、アルミナが5〜90部である触媒層を焼き付けられているのが好ましい。

発明の効果

0011

先ず、本発明の燻化瓦に固有の技術的作用について説明すると、本発明は、本件発明者らが燻化瓦の赤さび変色を、光触媒成分として、好ましくはアナターゼ型酸化チタンによって、あるいは、それに酸化亜鉛やアルミナを併用することによって、効果的に抑制ないし防止できることを発見したことに基づいている。このような抑制作用理論的解明は未だ不十分ではあるが、赤さび変色の原因となっている素地中の鉄分に対して、素地本体表面またははけ土に付与した光触媒成分が、光エネルギの存在下で内部の鉄分の酸化作用を抑制するよう機能していると考えられる。さらに、素地本体表面を被覆するはけ土は、外界に対する緩衝層として機能して、より好結果をもたらすものと考えられる。このような作用は、後記の実施例に見られるように、光触媒成分の有無によって、赤さび変色の発生傾向が全く異なってくることから推測されるところである。

0012

本発明によれば、燻化瓦の表面を直接、または間接に被覆するアナターゼ型酸化チタン単独、または酸化亜鉛、アルミナなどが併用される光触媒成分によって、素地が含有する鉄分に起因する赤さび変色を防止することできる。そしてさらに、この光触媒成分は、表面に外界から付着する汚染物質にも作用して汚れの付着を防ぐ機能を同時に備えているので、前記したいわゆる黒色変色をも抑制できるというという優れた効果がある。よって本発明は、従来の問題点を解消した耐候性燻化瓦として、技術的価値はきわめて大なるものがある。
なお、本発明では、各成分の比率を「部」「%」で示しているが、これは特別に指示がない限り重量(質量)基準である。

発明を実施するための最良の形態

0013

次に、本発明の耐候性燻化瓦に係る実施形態について説明する。
本発明の耐候性燻化瓦は、瓦素地本体の表面にはけ土層を被覆しない燻化瓦または被覆した燻化瓦であって、燻化瓦表面の変色を防止するために、その素地本体表面に直接、またはそのはけ土に光触媒成分を付与した点を基本的構造とするものであり、以下に説明する第1〜3実施形態は、第1〜3発明に対応する。すなわち、第1実施形態は、その光触媒成分を瓦素地本体の表面に直接に焼き付けて固着させた形態であり、その第2実施形態は、その光触媒成分をそのはけ土層に含有させた形態であり、第3実施形態は、その光触媒成分をそのはけ土層の表面に焼き付けて固着させた形態である。以下にその詳細を説明する。

0014

本発明の耐候性燻化瓦は、次に説明する1)原土調製〜土練・押出し、2)はけ土被覆、3)成形〜乾燥、4)焼成・養生補正、5)燻化、6)冷却工程、からなる製造工程によって製造される。なお、これらは、本発明の耐候性燻化瓦に関する製造工程の事例であって、本発明はこれに限定されるものではない。

0015

1)原土調製〜土練・押出し:各種粘土を主成分とする原土を準備し、粉砕粒度調整、配合、調湿など原土の調製は従来法により行う。また、これを成形工程に供するため真空土練機などで脱気混練するとともに、成形用押出し板押出し成形するのであるが、これら工程も従来法が採用される。
乾燥生地(焼成前)の成分組成の1例を示すと次の通りであった。
SiO2:68.2、Al2O3:18.7、Fe2O3:3.38、CaO:0.30、MgO:0.53、Na2O:0.47、K2O:2.31、Igloss:5.74(wt%)

0016

(第1実施形態)
第1実施形態は、成形用押出し板の表面に光触媒成分を直接に被覆する方法であり、瓦生地表面に光触媒成分としてアナターゼ型酸化チタンを含む触媒層を被覆するものであり、好ましくは、光触媒成分としてアナターゼ型酸化チタンの他に、酸化亜鉛およびアルミナの少なくとも1種を含み、その配合比率が酸化チタンの1部に対して、酸化亜鉛が0.7〜5部、アルミナが5〜90部である触媒層を被覆し、後記の成形工程で瓦形状に成形するものである。これら酸化チタン、酸化亜鉛およびアルミナは、予め粉末として準備し、適量の水分とバインダ(例えば、PVAなど)によって混合スラリーとし、スプレー法、流し掛け法などではけ土表面に被覆するよう施せばよい。

0017

なお、本発明では、このように成形工程前に触媒層を被覆するケースの他、はけ土を施すことなく成形、乾燥し、その後に同様に触媒層を被覆するケースの2ケースのいずれかが採用可能である。成形工程前に触媒層を被覆する前のケースでは、成形時の加圧により触媒層がより密着するので好ましい。

0018

この実施形態における、酸化亜鉛、アルミナなど光触媒作用促進成分の配合比率が好ましい理由は、酸化亜鉛が0.7部未満では添加効果が少なく、また5部超えでは添加効果がそれ以上増加しないからである。アルミナは、酸化チタンの光触媒作用を促進するとともに下地素地との焼付け性に関連する成分であり、5部未満では添加効果が不十分であり、90部を超えると焼付け性が低下するとともに、酸化チタンの配合比が相対的に低下し、光触媒作用が全体として低下するので好ましくない。

0019

また、この酸化チタンを含む触媒層は、50%までの範囲ないで酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ以外のシリカアルカリ酸化物などの密着促進成分気孔形成成分などの調整成分を触媒層の表面性能の改善のために含有させることができる。なお、アルミナ成分粘土分など天然原料によって充当してもよい。なお、前記触媒層における酸化チタン自体の配合比率は、全体の1%未満となると光触媒作用が全体として低下するので避けなければならない。また、被覆層の厚さは最大30μmまでで十分である。

0020

2)はけ土被覆:第1実施形態でははけ土被覆を行わない。(第2、3実施形態では、はけ土被覆を行う。)なお、はけ土について説明すると、これは市販品で入手できるものが利用できる。この実施形態では、次のような粘土成分主体としたはけ土組成物を前記成形用押出し板に被覆した。被覆方法は、塗布法の他、スプレー吹き付け被覆が好ましい。この場合、適宜なバインダ、例えばCMCを添加し、厚さ30μm以下に噴霧して被覆するのがよい。
はけ土(焼成前)の成分組成の1例を示すと次の通りであった。
SiO2:46.13、Al2O3:37.27、Fe2O3:1.76、CaO:0.71、MgO:0.55、Na2O:0.78、K2O:0.84、Igloss:11.96(wt%)

0021

(第2実施形態)
本発明の第2実施形態では、予め光触媒成分を前記のはけ土内に含有させるものであり、はけ土層に対して、光触媒成分として少なくとも1%、好ましくは5%までのアナターゼ型酸化チタンを含有させるのがよい。さらに、この酸化チタンに併用対して、少なくとも1%、好ましくは5%までのの酸化亜鉛の各粉末を含有させるのも好ましく、これら全体をボールミルなどによって十分に混合するのが適当である。

0022

また、そのような含有量が好ましい理由は、酸化チタンが1%未満では赤さび変色防止効果が少なく、また5%超えでは赤さび変色防止効果がさほど増加しないからであり、また酸化亜鉛が1%未満では添加効果が少なく、また5%超えでは添加効果がそれ以上増加しないからである。

0023

3)成形〜乾燥:かくして得られた前記成形用押出し板を加圧成形して所定の瓦形状に成形し、焼成の前工程として乾燥させる。この工程は、従来知られた手法が応用できるが、この実施形態では、成形時に、はけ土は成形用押出し板に成形圧によって加圧されるので、相互に強固に結合して剥離しなくなる利点が得られるのである。

0024

(第3実施形態)
第3実施形態は、前記はけ土に光触媒成分を添加、混合するのではなく、はけ土の表面に光触媒成分を被覆する方法であり、成形乾燥後の瓦生地表面に施されたけ土に表面に、光触媒成分としてアナターゼ型酸化チタンを含む触媒層を被覆するものであり、好ましくは、光触媒成分としてアナターゼ型酸化チタンの他に、酸化亜鉛およびアルミナの少なくとも1種を含み、その配合比率が酸化チタンの1部に対して、酸化亜鉛が0.7〜5部、アルミナが5〜90部である触媒層を被覆し、後記の焼成工程で焼き付けるものである。これら酸化チタン、酸化亜鉛およびアルミナは、予め粉末として準備し、適量の水分とバインダ(例えば、PVAなど)によって混合スラリーとし、スプレー法、流し掛け法などではけ土表面に被覆するよう施せばよい。

0025

この場合、酸化チタン、酸化亜鉛およびアルミナの配合比率の特長は、先に述べた第1実施形態の場合と同様であり、前記した事項はこの場合にも準用され得る。
なお、この説明では、酸化チタン、酸化亜鉛およびアルミナからなる触媒層を成形乾燥素地に被覆したが、先の成形前の成形用押出し板(はけ土被覆済み)に被覆するように実施するのも本発明の範囲内の技術である。

0026

4)焼成・養生・補正:以上説明した光触媒成分を付与した成形生地トンネルキルンあるいはシャットルキルン酸化焼成して、光触媒成分あるいははけ土を焼き付けるとともに、好ましい機械的強度を備えた瓦焼結体を得る。この焼成の後半において燻化発色や製品温度むらに基づく欠陥を防止するため、ある時間養生して温度の均質化を行なう。

0027

5)燻化:次いで、燻化室内にて、炭化水素ガス単独またはN2との混合ガスなどの燻化ガスを導入し接触させて燻化処理する。かくして、燻化ガス中の炭素成分が瓦表面において分解、析出し、強固な被覆層を形成する。その後、N2ガスを吹き込んで表面に付着した過剰の遊離炭素分を除去する。

0028

7)冷却工程:380℃までは炭素被覆層酸化反応によって劣化するので、空気と触れないよう間接的に冷却するか、N2ガスなどで除熱するようにする。380℃以下では、酸化反応のおそれがないので、空気を使った自然冷却が利用でき、かくして光触媒成分を付与した燻化瓦を得ることができるのである。

0029

次に、第1実施形態に基づく実施例1の結果を表1に示す。触媒層は、アナターゼ酸化チタン粉末酸化亜鉛粉末カオリン粘土からのアルミナを表1に割合に準備し、バインダとともにスプレー法によって平均厚さ5〜15μmに施して準備した。これらの試料について加速風化試験を行い、赤さび発生の時間を比較した。

0030

この結果によれば、酸化チタンを含まない事例cに比較して、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナの全てを含む事例a、酸化亜鉛、アルミナの1種を欠く事例bの双方とも、赤さび変色の発生防止に効果的であった。また、赤さび変色防止効果に加えて、燻化面が長時間の間に汚れが付着して銀白色が黒色化する現象もかなり抑制できることが認められた。なお、酸化亜鉛、アルミナの1種を欠く実施例b(14,15)は、触媒層ば剥落しやすいなどその構造が不十分であり、触媒層としては、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナの全てを含む事例aが、相対的に優れていることが分かる。

0031

注:加速風化試験は、JIS−Z−0236に準じた、温度63℃、紫外線照射降雨断続噴霧の繰り返しの長時間耐久テストにより行い、試料の変色を判定した。

0032

次に、第2実施形態に基づく実施例2の結果を次の表2に示す。
先に例示した組成のはけ土に表2の光触媒成分を添加して、平均厚さ50μmに被覆した。この結果によれば、光触媒成分である酸化チタンを含まない事例fに比較して、少なくとも酸化チタンを1%含む事例(事例31〜35、37、38)では、赤さび変色の発生防止に効果的であることが確認された。また、実施例1の場合と同様に燻化面が長時間の間に汚れが付着して銀白色が黒色化する現象もかなり抑制できることが認められた。また、事例eにおいて、酸化亜鉛が1%未満でも赤さび防止効果は認められるが、これははけ土中のアルミナ成分が寄与したものと思われる。しかし、酸化亜鉛が1%以上含む場合は、仕上がり面が良好となり、実用上酸化亜鉛の使用が好ましい。

0033

注:加速風化試験は、実施例1に同じ。

0034

次に、第3実施形態に基づく実施例3の結果を表3に示す。
この場合の触媒層は、実施例1の場合と同様に準備した。この結果によれば、実施例1の場合と同様に、酸化チタンを含まない事例iに比較して、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナの全てを含む事例g、酸化亜鉛、アルミナの1種を欠く事例hの双方とも、赤さび変色の発生防止に効果的であった。実施例の場合は赤さび変色の発生防止に効果的であることが分かった。また、同様に、燻化面が長時間の間に汚れが付着して銀白色が黒色化する現象もかなり抑制できることが認められた。

0035

注:加速風化試験は、実施例1に同じ。

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