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技術 ディーゼル燃料組成物

出願人 テキサコ・デベロップメント・コーポレーション
発明者 シー・イボンヌ・ティエルトーマス・イー・ハイデン
出願日 2005年2月14日 (15年10ヶ月経過) 出願番号 2005-036943
公開日 2005年8月25日 (15年3ヶ月経過) 公開番号 2005-226074
状態 特許登録済
技術分野 液体炭素質燃料 固形燃料及び燃料附随物
主要キーワード 埋め合せ 微小オリフィス 抗力低減 サービス間隔 潤滑油交換 フォルクスワーゲン 試験用エンジン 試験用潤滑油
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (2)

課題

燃料経済性が改善されたディーゼル燃料組成物を提供する。

解決手段

グラフトされ誘導体化された、エチレンと少なくとも一種のC3〜C10アルファモノオレフィン低分子量共重合体である、すす分散添加剤を含むディーゼル燃料を提供する。また、ディーゼル機関の燃料経済性を改善する方法であって、(a)主要量のディーゼル燃料および(b)少量で燃料経済性改善有効量のすす分散添加剤を含む燃料組成物で、ディーゼル機関を作動させることからなる方法も提供する。

概要

背景

燃料経済性耐久性および効率などの経済因子が主要な考慮事項であるときに、普通はディーゼル機関動力装置として選ばれる。ディーゼル機関を用いて最大の有用性を取り出せば、商用ではしばしば潤滑油交換間隔が延びて、メンテナンスの非生産的停止時間が最小になる。ディーゼル機関の潤滑油交換間隔の長さの限界はしばしば、潤滑剤中蓄積する排出粒子状物質のレベルに関係している。潤滑油添加剤配合物はある一定量のすす)を受け入れて処理するように設計されているものの、その能力使い尽くされると、すす粒子凝集は、突然に著しい粘度増加を引き起こし、エンジン摩耗を更に悪化させ、低温作動障害となり、有害なスラッジを形成し、その結果、燃料経済性の低下をもたらす。排気ガス循環EGR)方式は、すす蓄積を悪化させ、更には規定時間を越えて潤滑油の性能に重い負担を掛ける。

ディーゼル機関用潤滑剤の使用寿命を延ばし、従ってエンジン作動経済性を高めようとする興味深い試みは、以前より従来公知の実施に従って潤滑剤に直接添加されていたすす分散添加剤の正常な予測された消費を、少なくとも部分的に埋め合せるような量および速度で、すす添加剤をエンジン作動中に潤滑剤に混ぜるようにすることを目的として、予め決めた量のすす分散添加剤を燃料に導入することである。

しかしながら、ディーゼル機関の作動に固有性質が、この試みの成功の実現に対して幾つかの技術的障害を高くしている。潤滑剤に混ざるようにするためには、燃料中に存在するすす分散添加剤がそのままの化学的完全さを持って燃焼室を通過してクランクケースに蓄積され、それにより、消費されたすす分散添加剤を補充できなければならない。克服すべき主な技術的問題は、ディーゼル機関のまさに固有の性質が、一般的な燃料添加剤シリンダ壁に達する可能性を最小にしていることにある。つまり、圧縮点火機関シリンダ燃焼前にディーゼル燃料にさらされるのが、ガソリン機関で直面するような時間枠に対して非常に短時間である。さらに、ディーゼル機関の作動では、燃料噴霧がガソリン機関の作動のようなシリンダ壁にではなく、ピストンに向けられている。よって、ディーゼル燃料添加剤の候補となる物質は、油で被覆されたシリンダ表面に達するために、ガソリン機関用途の要求条件とは異なった組合せの物理的化学的品質を保有していなければならない。

おそらくは上述したような技術的な挑戦があるために、今日までの実施では、すす分散添加剤を燃料にではなく、ディーゼル機関の潤滑剤だけに直接添加するということだけであったと考えられる。

概要

燃料経済性が改善されたディーゼル燃料組成物を提供する。グラフトされ誘導体化された、エチレンと少なくとも一種のC3〜C10アルファモノオレフィン低分子量共重合体である、すす分散添加剤を含むディーゼル燃料を提供する。また、ディーゼル機関の燃料経済性を改善する方法であって、(a)主要量のディーゼル燃料および(b)少量で燃料経済性改善有効量のすす分散添加剤を含む燃料組成物で、ディーゼル機関を作動させることからなる方法も提供する。 なし

目的

ディーゼル機関用潤滑剤の使用寿命を延ばし、従ってエンジン作動の経済性を高めようとする興味深い試みは、以前より従来公知の実施に従って潤滑剤に直接添加されていたすす分散添加剤の正常な予測された消費を、少なくとも部分的に埋め合せるような量および速度で、すす添加剤をエンジン作動中に潤滑剤に混ぜるようにすることを目的として、予め決めた量のすす分散添加剤を燃料に導入することである

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

有効量のすす分散添加剤を含むディーゼル燃料組成物において、該すす分散添加剤が、数平均分子量が約5500乃至約60000の範囲にあるエチレンとC3〜C10アルファモノオレフィンとの共重合体に、エチレン基を含む不飽和カルボン酸及び/又はその無水物が、該共重合体1分子当りカルボン酸官能基を少なくとも約1.8分子の比率グラフト化した後、更に下記からなる群より選ばれる少なくとも一種アミノ芳香族ポリアミン化合物誘導体化してなる共重合体であるディーゼル燃料組成物:(a)下記式のN−アリールフェニレンジアミン:[式中、Arは芳香族基であり、そしてR1は、H、または−NHアリール、−NHアリールアルキル炭素原子数が4〜約24で、アルキルアルケニルアルコキシルアラルキルアルカリールヒドロキシアルキルまたはアミノアルキルであってよい分枝鎖又は直鎖基であり;R2は、−NH2、−[NH(CH2)n−]m−NH2、−CH2−(CH2)n−NH2、−CH2−アリール−NH2−アリール−NH2(ただし、nおよびmは各々独立に1〜約10の値である)であり;そしてR3は、H、または炭素原子数4〜約24のアルキル、アルケニル、アルコキシ、アラルキルまたはアルカリール基である](b)下記式のアミノカルバゾール:[式中、RおよびR1は各々独立に、H、または炭素原子数1〜約14のアルキルまたはアルケニル基を表す](c)下記式のアミノインドール:[式中、Rは、H、または炭素原子数1〜約14のアルキル基を表す](d)下記式のアミノ−インダゾリノン:[式中、Rは、H、または炭素原子数1〜約14のアルキル基である](e)下記式のアミノメルカプトトリアゾール:および(f)下記式のアミノペリジン:[式中、Rは、H、または炭素原子数1〜約14のアルキル基を表す]

請求項2

共重合体が、エチレン、C3〜C10アルファ−モノオレフィン、および非共役ジエン非共役トリエンからなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を、共重合させることにより得られたものである請求項1に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項3

C3〜C10アルファ−モノオレフィンがプロピレンである請求項1に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項4

C3〜C10アルファ−モノオレフィンがプロピレンである請求項2に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項5

エチレン基を含む不飽和カルボン酸無水物無水マレイン酸である請求項1に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項6

エチレン基を含む不飽和カルボン酸無水物が無水マレイン酸である請求項4に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項7

少なくとも一種のアミノ−芳香族ポリアミン化合物が、N−アリールフェニレンジアミンである請求項1に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項8

N−アリールフェニレンジアミンが、N−フェニルp−フェニレンジアミンである請求項7に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項9

エチレン基を含む不飽和カルボン酸及び/又はその無水物が、共重合体1モル当り約1.8乃至約5モルの割合で共重合体にグラフト化している請求項1に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項10

エチレン基を含む不飽和カルボン酸及び/又はその無水物が、共重合体1モル当り約2.25乃至約4モルの割合で共重合体にグラフト化している請求項1に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項11

共重合体の数平均分子量が約6000乃至約20000である請求項1に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項12

共重合体の数平均分子量が約7000乃至約15000である請求項1に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項13

アミノ−芳香族ポリアミン化合物が、グラフト化したカルボン酸官能基を含む共重合体と、該アミノ−芳香族ポリアミン化合物と該グラフト化したカルボン酸官能基を含む共重合体の比が約0.5:1乃至約1.1:1モル当量にて反応している請求項1に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項14

アミノ−芳香族ポリアミン化合物が、グラフト化したカルボン酸官能基を含む共重合体と、該アミノ−芳香族ポリアミン化合物と該グラフト化したカルボン酸官能基を含む共重合体の比が約0.9:1乃至約1:1モル当量で反応している請求項1に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項15

共重合体がエチレンとプロピレンを共重合させることにより得られ、共重合体が無水マレイン酸でグラフト化されてカルボン酸官能基を付与され、そしてグラフト化された共重合体がN−フェニル−p−フェニレンジアミンと反応している請求項1に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項16

ディーゼル燃料が、硫黄を約百万分の500質量部以下の量にて含んでいる請求項1に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項17

すす分散添加剤の有効量が、約百万分の50部(ppm)乃至約5000ppmである請求項1に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項18

すす分散添加剤の有効量が、約100乃至約2000ppmである請求項1に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項19

少なくとも一種の他のディーゼル燃料添加剤を含む請求項1に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項20

他のすす分散添加剤、清浄剤セタン価向上剤酸化防止剤キャリヤ液金属不活性化剤染料マーカー腐食防止剤殺微生物剤帯電防止剤抗力低減剤、抗乳化剤防曇剤氷結防止剤潤滑性付与剤燃焼促進剤、およびそれらの混合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の他のディーゼル燃料添加剤を含む請求項1に記載のディーゼル燃料組成物。

請求項21

ディーゼル機関燃料経済性を改善する方法であって、(a)主要量のディーゼル燃料および(b)少量で燃料経済性改善有効量のすす分散添加剤を含む燃料組成物を用いてディーゼル機関を作動させることからなり、そして該すす分散添加剤が、数平均分子量が約5500乃至約60000の範囲にあるエチレンとC3〜C10アルファ−モノオレフィンとの共重合体に、エチレン基を含む不飽和カルボン酸及び/又はその無水物が、該共重合体1分子当りカルボン酸官能基少なくとも約1.8分子の比率でグラフト化した後、更に下記からなる群より選ばれる少なくとも一種のアミノ−芳香族ポリアミン化合物で誘導体化してなる共重合体である方法:(a)下記式のN−アリールフェニレンジアミン:[式中、Arは芳香族であり、そしてR1は、H、または−NHアリール、−NHアリールアルキル、炭素原子数が4〜約24でアルキル、アルケニル、アルコキシル、アラルキル、アルカリール、ヒドロキシアルキルまたはアミノアルキルであってよい分枝鎖又は直鎖基であり;R2は、−NH2、−[NH(CH2)n−]m−NH2、−CH2−(CH2)n−NH2、−CH2−アリール−NH2−アリール−NH2(ただし、nおよびmは各々独立に1〜約10の値である)であり;そしてR3は、H、または炭素原子数4〜約24のアルキル、アルケニル、アルコキシ、アラルキルまたはアルカリール基である](b)下記式のアミノカルバゾール:[式中、RおよびR1は各々独立に、H、または炭素原子数1〜約14のアルキルまたはアルケニル基を表す](c)下記式のアミノインドール:[式中、Rは、H、または炭素原子数1〜約14のアルキル基を表す](d)下記式のアミノ−インダゾリノン:[式中、Rは、H、または炭素原子数1〜約14のアルキル基である](e)下記式のアミノメルカプトトリアゾール:および(f)下記式のアミノペリミジン:[式中、Rは、H、または炭素原子数1〜約14のアルキル基を表す]

請求項22

共重合体が、エチレン、C3〜C10アルファ−モノオレフィン、および非共役ジエンと非共役トリエンからなる群より選ばれる少なくとも一種の構成員を、共重合させることにより得られたものである請求項21に記載の方法。

請求項23

C3〜C10アルファ−モノオレフィンがプロピレンである請求項21に記載の方法。

請求項24

エチレン基を含む不飽和カルボン酸無水物が無水マレイン酸である請求項23に記載の方法。

請求項25

少なくとも一種のアミノ−芳香族ポリアミン化合物が、N−アリールフェニレンジアミンである請求項21に記載の方法。

請求項26

N−アリールフェニレン−ジアミンが、N−フェニル−p−フェニレンジアミンである請求項25に記載の方法。

請求項27

共重合体の数平均分子量が約6000乃至約20000である請求項21に記載の方法。

請求項28

共重合体の数平均分子量が約7000乃至約15000である請求項21に記載の方法。

請求項29

アミノ−芳香族ポリアミン化合物が、グラフト化したカルボン酸官能基を含む共重合体と、該アミノ−芳香族ポリアミン化合物と該グラフト化したカルボン酸官能基を含む共重合体との比が約0.5:1乃至約1.1:1モル当量にて反応している請求項21に記載の方法。

請求項30

アミノ−芳香族ポリアミン化合物が、グラフト化したカルボン酸官能基を含む共重合体と、該アミノ−芳香族ポリアミン化合物と該グラフト化したカルボン酸官能基を含む共重合体との比が約0.9:1乃至約1:1モル当量で反応している請求項21に記載の方法。

請求項31

共重合体がエチレンとプロピレンを共重合させることにより得られ、共重合体が無水マレイン酸でグラフト化されてカルボン酸官能基を付与され、そしてグラフト化された共重合体がN−フェニル−p−フェニレンジアミンと反応している請求項21に記載の方法。

請求項32

すす分散添加剤の少量で燃料経済性改善有効量が、約50ppm乃至約5000ppmである請求項21に記載の方法。

請求項33

すす分散添加剤の少量で燃料経済性改善有効量が、約100乃至約2000ppmである請求項21に記載の方法。

請求項34

少なくとも一種の他のディーゼル燃料添加剤をディーゼル燃料に添加する請求項21に記載の方法。

請求項35

少なくとも一種の他のディーゼル燃料添加剤が、他のすす分散添加剤、清浄剤、セタン価向上剤、酸化防止剤、キャリヤ液、金属不活性化剤、染料、マーカー、腐食防止剤、殺微生物剤、帯電防止剤、抗力低減剤、抗乳化剤、防曇剤、氷結防止剤、潤滑性付与剤、燃焼促進剤およびそれらの混合物からなる群より選ばれる請求項34に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は一般的には、グラフト化されて誘導体化された、エチレンと少なくとも一種のC3〜C10アルファモノオレフィンとの低分子量共重合体であるすす分散添加剤を含むディーゼル燃料組成物に関するものである。

背景技術

0002

燃料経済性耐久性および効率などの経済因子が主要な考慮事項であるときに、普通はディーゼル機関動力装置として選ばれる。ディーゼル機関を用いて最大の有用性を取り出せば、商用ではしばしば潤滑油交換間隔が延びて、メンテナンスの非生産的停止時間が最小になる。ディーゼル機関の潤滑油交換間隔の長さの限界はしばしば、潤滑剤中蓄積する排出粒子状物質のレベルに関係している。潤滑油添加剤配合物はある一定量のすす()を受け入れて処理するように設計されているものの、その能力使い尽くされると、すす粒子凝集は、突然に著しい粘度増加を引き起こし、エンジン摩耗を更に悪化させ、低温作動障害となり、有害なスラッジを形成し、その結果、燃料経済性の低下をもたらす。排気ガス循環EGR)方式は、すす蓄積を悪化させ、更には規定時間を越えて潤滑油の性能に重い負担を掛ける。

0003

ディーゼル機関用潤滑剤の使用寿命を延ばし、従ってエンジン作動経済性を高めようとする興味深い試みは、以前より従来公知の実施に従って潤滑剤に直接添加されていたすす分散添加剤の正常な予測された消費を、少なくとも部分的に埋め合せるような量および速度で、すす添加剤をエンジン作動中に潤滑剤に混ぜるようにすることを目的として、予め決めた量のすす分散添加剤を燃料に導入することである。

0004

しかしながら、ディーゼル機関の作動に固有性質が、この試みの成功の実現に対して幾つかの技術的障害を高くしている。潤滑剤に混ざるようにするためには、燃料中に存在するすす分散添加剤がそのままの化学的完全さを持って燃焼室を通過してクランクケースに蓄積され、それにより、消費されたすす分散添加剤を補充できなければならない。克服すべき主な技術的問題は、ディーゼル機関のまさに固有の性質が、一般的な燃料添加剤シリンダ壁に達する可能性を最小にしていることにある。つまり、圧縮点火機関シリンダ燃焼前にディーゼル燃料にさらされるのが、ガソリン機関で直面するような時間枠に対して非常に短時間である。さらに、ディーゼル機関の作動では、燃料噴霧がガソリン機関の作動のようなシリンダ壁にではなく、ピストンに向けられている。よって、ディーゼル燃料添加剤の候補となる物質は、油で被覆されたシリンダ表面に達するために、ガソリン機関用途の要求条件とは異なった組合せの物理的化学的品質を保有していなければならない。

0005

おそらくは上述したような技術的な挑戦があるために、今日までの実施では、すす分散添加剤を燃料にではなく、ディーゼル機関の潤滑剤だけに直接添加するということだけであったと考えられる。

発明が解決しようとする課題

0006

従って、すす分散添加剤が正常なエンジン作動の過程で消費されるにつれて、その分散添加剤を継続して補充するように、そのままでディーゼル潤滑剤に到達することができるすす分散添加剤を含有するディーゼル燃料が必要とされる。

課題を解決するための手段

0007

本発明の一態様に従って、
有効量のすす分散添加剤を含むディーゼル燃料組成物であって、該すす分散添加剤が、数平均分子量が約5500乃至約60000の範囲にある、エチレンとC3〜C10アルファ−モノオレフィンと任意に非共役ジエン及び/又はトリエン共重合体に、エチレン基を含む不飽和カルボン酸及び/又はその無水物が、該共重合体1分子当りカルボン酸官能基少なくとも約1.8分子の比率でグラフト化した後、更に下記からなる群より選ばれる少なくとも一種のアミノ芳香族ポリアミン化合物で誘導体化してなる共重合体であるディーゼル燃料組成物を提供する。

0008

(a)下記式のN−アリールフェニレンジアミン

0009

0010

[式中、Arは芳香族であり;R1は、H、または−NHアリール、−NHアリールアルキル炭素原子数が4〜約24でアルキルアルケニルアルコキシルアラルキルアルカリールヒドロキシアルキルまたはアミノアルキルであってよい分枝鎖又は直鎖基であり;R2は、−NH2、−[NH(CH2)n−]m−NH2、−CH2−(CH2)n−NH2、−CH2−アリール−NH2−アリール−NH2(ただし、nおよびmは各々独立に1〜約10の値である)であり;そしてR3は、H、または炭素原子数4〜約24のアルキル、アルケニル、アルコキシ、アラルキルまたはアルカリール基である]

0011

(b)下記式のアミノカルバゾール

0012

0013

[式中、RおよびR1は各々独立に、H、または炭素原子数1〜約14のアルキルまたはアルケニル基を表す]

0014

(c)下記式のアミノインドール

0015

0016

[式中、Rは、H、または炭素原子数1〜約14のアルキル基を表す]

0017

(d)下記式のアミノ−インダゾリノン:

0018

0019

[式中、Rは、H、または炭素原子数1〜約14のアルキル基である]

0020

(e)下記式のアミノメルカプトトリアゾール

0021

0022

および(f)下記式のアミノペリジン

0023

0024

[式中、Rは、H、または炭素原子数1〜約14のアルキル基を表す]

0025

本発明の別の態様では、ディーゼル機関の燃料経済性を改善する方法であって、(a)主要量のディーゼル燃料および(b)少量で燃料経済性改善有効量の上記すす分散添加剤を含む燃料組成物で、ディーゼル機関を作動させることからなる方法を提供する。

発明の効果

0026

上述した種類の分散添加剤およびその製造については、米国特許第5075383号に記載されていて、その内容も参照事項として本明細書の記載とする。本発明によると、これらの添加剤がディーゼル燃料に添加されると、燃料の燃焼前にディーゼル機関のシリンダ・ライニングに達してそこからクランクケースに入り、そこで潤滑剤の元々の分散添加剤が消費されるにつれて、潤滑剤のすす分散能を継続的に補充することが分かった。この補充能力の結果として、すす分散添加剤が燃料に混ぜられなかった場合よりも長期間の潤滑油交換間隔にわたって、潤滑剤はその粘度法特性を維持できる。

0027

上記の長期間の潤滑剤交換間隔に加えて、本発明のすす分散添加剤含有燃料を用いてディーゼル機関を作動させることによって、結果的に燃料経済性の予期し得ない顕著な増進がもたらされる。これは、ディーゼル機関の作動に、本発明の燃料を用いることのまた別の利益である。

発明を実施するための最良の形態

0028

以下に、種々の態様について添付図面を参照しながら述べる。

0029

本発明のディーゼル燃料組成物に用いられるすす分散添加剤の製造に使用される共重合体は、エチレンと、プロピレンなどの少なくとも一種のC3〜C10アルファ−モノオレフィンとから製造することができる。任意に、エチレンと高級アルファ−モノオレフィン(類)を、非共役ジエンおよび非共役トリエンのうちから選ばれるポリエン単量体と共重合させて三元共重合体とすることもできる。非共役ジエン成分は、分子鎖中に炭素原子5〜約14個を含むものであってよい。好ましくは、任意のジエン単量体の特徴は、その構造にビニル基が存在することであり、例えば環式および二環式化合物が挙げられる。代表的なジエンの例としては、これらに限定されるものではないが、1,4−ヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエンジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、1,5−ヘプタジエン、および1,6−オクタジエンを挙げることができる。ジエンの混合物も共重合体の製造に使用することができる。基本三元共重合体を製造するのに好ましい非共役ジエンは、1,4−ヘキサジエンである。

0030

トリエン単量体は、用いられるなら、有利には分子鎖中に少なくとも二つの非共役二重結合と炭素原子約30個までを保有する。基本三元共重合体を製造するのに使用できるトリエンの例は、1−イソプロピリデン−3a,4,7,7a−テトラヒドロインデン、1−イソプロピリデンジシクロペンタジエン、デヒドロイソビシクロペンタジエン、および2−(2−メチレン−4−メチル−3−ペンテニル)[2.2.1]ビシクロ−5−ペプテンである。

0031

本共重合体を製造する重合法は、一般的には溶媒中で触媒を利用するものである。溶媒は、チーグラー型触媒を用いるモノオレフィンの溶液重合で一般的である、反応条件下液体状態にある任意の好適な不活性有機溶媒であってよい。使用できる溶媒の例としては、炭素原子5〜8個を含む直鎖パラフィン類が挙げられ、ヘキサンが好ましい。また、芳香族炭化水素も使用でき、好ましくは単一のベンゼン核を持つ芳香族炭化水素で、例えばベンゼントルエンおよびキシレン等であり、そして上記の直鎖パラフィン炭化水素および芳香族炭化水素に近い沸点範囲を有する飽和環状炭化水素も使用できる。選択される溶媒は、上記炭化水素の一種以上の混合物であってもよい。溶媒には、チーグラー型重合反応を妨害しうる物質が含まれないことが望ましい。

0032

共重合体基質、この場合にはエチレンとプロピレンとジエン単量体5−エチリデン−2−ノルボルネンの三元共重合体であるが、その一般的な製造では、ヘキサンをまず反応器に導入し、反応器の温度を徐々に約30℃まで上げる。次いで、圧力が水銀換算で約40乃至約45インチに達するまで乾燥プロピレンを反応器に供給する。その後、圧力を水銀約60インチまで増加させ、その時点で乾燥エチレンおよび5−エチリデン−2−ノルボルネンを反応器に導入する。単量体供給物終了時点で、三二塩化アルミニウムオキシ三塩化バナジウム触媒混合物を添加して重合を開始する。重合反応の終了は、反応器の圧力の低下によって示される。

0033

エチレン−プロピレン又は高級アルファ−モノオレフィン共重合体は、約15乃至約80モル%のエチレンと、約20乃至約85モル%のプロピレン又は高級モノオレフィンとから構成することができ、そして好ましい比率は、約25乃至約75モル%のエチレンと約25乃至約75モル%のC3〜C10アルファ−モノオレフィンプロピレンであり、最も好ましい比率は、約25乃至約55モル%のプロピレンと約45乃至約75モル%のエチレンである。

0034

上記重合体の変形である三元共重合体は、非共役ジエン又はトリエンを約0.1乃至約10モル%含むことができる。

0035

本発明のすす分散添加剤を製造するための出発基本共重合体/三元共重合体は、数平均分子量が約5500乃至約60000、好ましくは約6000乃至約20000、より好ましくは約7000乃至約15000である、油溶性で実質的に線状のゴム系物質である。多くの重合法では、数平均分子量が実質的に80000を越える、例えば約100000乃至約300000かそれ以上の範囲にある共重合体及び三元共重合体が生成する。本発明のすす分散添加剤の製造に使用するには、そのような高分子量の共重合体/三元共重合体は、上記の約5500乃至約60000の数平均分子量範囲内にするために分子量を減らさなければならない。

0036

約40乃至約60モル%のエチレン単位と約60乃至約40モル%のプロピレン単位を含むような、高分子量の共重合体/三元共重合体が市販されている。そのような重合体の例としては、オルソリウム2052、およびPL-1256があり、いずれもイー・アイデュポン・ドゥヌムール・アンドカンパニーから入手できるる。オルソリウム2052は、約48モル%のエチレン単位、48モル%のプロピレン単位および4モル%の1,4−ヘキサジエン単位を含み、内部粘度1.35を有する三元共重合体であり、またPL-1256は内部粘度1.95を有する同様の重合体である。これら重合体の数平均分子量はそれぞれ、約200000および約280000程度である。

0037

「共重合体」は、本明細書では共重合体、三元共重合体および(狭義の)共重合体のいずれをも包含して使用される。これら重合物質は、その基本的な特徴が実質的に変わらない限り、少量の他のオレフィン単量体を含むことができる。

0038

エチレン基を含む不飽和カルボン酸またはカルボン酸官能性原料を、共重合体の骨格グラフトさせる。これらの反応体は、少なくとも一種のエチレン結合と、少なくとも一種、好ましくは二種のカルボン酸基、もしくは酸化または加水分解によりカルボン酸基に転換できる無水物基または極性基を含んでいる。無水マレイン酸又はその誘導体が好ましい。これおよび同様の無水物は、基本共重合体又は三元共重合体にグラフトして2個のカルボン酸官能性を付与する。追加の不飽和カルボン酸反応体の例としては、アクリル酸メタクリル酸桂皮酸クロトン酸、2−フェニルプロペン酸マレイン酸フマル酸グルタコン酸、メサコン酸イタコン酸メチレンコハク酸)、シトラコン酸メチルマレイン酸)、クロロマレイン酸、および無水物、例えばクロロマレイン酸無水物、グルタコン酸無水物、イタコン酸無水物、シトラコン酸無水物、並びにそれらのエステルおよび対応するアシルハライドなどの誘導体を挙げることができる。

0039

数平均分子量が約80000以上の基本共重合体の分子量を、約5500乃至約60000の範囲内の数平均分子量(調製済み分散剤の37%濃縮物動粘度で約300乃至約25000cStに相当する分量範囲)に減らすことと、共重合体にエチレン基を含む不飽和カルボン酸反応体をグラフトすることは、同時にもしくは任意の順序で順次に遂行することができる。順次に行うなら、基本共重合体をまず上記分子量内となるように減成し、次いでグラフト化することができる、あるいは逆に、高分子量共重合体にグラフト化を行った後、得られた高分子量グラフト共重合体を上記数平均分子量範囲内に減成することができる。あるいは、高分子量共重合体のグラフト化と低減を同時に達成することもできる。

0040

高分子量共重合体の数平均分子量をグラフト化工程中かまたはその前に上記分子量範囲内に低減することは、溶媒または他の中性媒体が存在してもしなくても、機械剪断によって行うことができる。一般に、共重合体を約250℃乃至約450℃の範囲の温度に加熱して溶融状態にし、その後、数平均分子量が上記数平均分子量範囲内に低減するまで機械剪断にかける。せん断は、溶融した共重合体を加圧下でまたは他の機械的手段により、微小オリフィスに通すことによって実施することができる。

0041

共重合体の分子量を低減する前か後に、もしくは共重合体の剪断中に、エチレン基を含む不飽和カルボン酸及び/又はその無水物を共重合体にグラフト化することは、ラジカル開始剤の存在下で行うことができる。

0042

共重合体骨格にグラフトするカルボン酸反応体の量は重要である。よって、少なくとも約1.8分子のカルボン酸又はその無水物が、重合体骨格の各分子と反応しなければならない。2モル以上のカルボン酸又はその無水物を当量の共重合体と反応させることが好ましい。広くは、カルボン酸又はその無水物を重合体骨格1分子当り約1.8乃至約5分子の比率で用いるべきであり、好ましい比率は約2乃至約5分子であり、そして更に好ましい比率は約2.25乃至約4分子である。非常に効力のある分散添加剤では一般に、各共重合体分子に約2.5分子乃至約3.5分子のカルボン酸又はその無水物がグラフトしている。

0043

グラフト化反応に使用することができる遊離基開始剤は、ペルオキシドヒドロペルオキシドおよびアゾ化合物であり、好ましくは、沸点が約100℃以上でグラフト温度範囲内で熱分解して遊離基を与えるような化合物である。このような遊離基開始剤の代表的なものとしては、これらに限定されるものではないが、アゾブチロニトリル、および2,5−ジメチルヘキシ−3−イン−2,5−ビス−t−ブチルペルオキシドが挙げられる。開始剤は一般に、反応混合物溶液の重量に基づき約0.005重量%乃至約1重量%の量で使用される。グラフト化は、窒素などの不活性雰囲気中で行うことが好ましい。得られた共重合体中間体の特徴は、その構造中にカルボン酸アシル化官能基を取り込ませていることにある。

0044

次に、カルボン酸アシル化官能性を保有するグラフト共重合体又はグラフト共重合体の混合物を、下記からなる群より選ばれる少なくとも一種のアミノ芳香族ポリアミンと反応させる:

0045

(a)下記式のN−アリールフェニレンジアミン:

0046

0047

[式中、Arは芳香族であり、そしてR1は、H、または−NHアリール、−NHアリールアルキル、炭素原子数が4〜約24でアルキル、アルケニル、アルコキシル、アラルキル、アルカリール、ヒドロキシアルキルまたはアミノアルキルであってよい分枝鎖又は直鎖基であり;R2は、−NH2、−[NH(CH2)n−]m−NH2、−CH2−(CH2)n−NH2、−CH2−アリール−NH2−アリール−NH2(ただし、nおよびmは各々1〜約10の値である)であり;そしてR3は、H、または炭素原子数4〜約24のアルキル、アルケニル、アルコキシル、アラルキルまたはアルカリール基である]

0048

(b)下記式のアミノカルバゾール:

0049

0050

[式中、RおよびR1は各々独立に、H、または炭素原子数1〜約14のアルキルまたはアルケニル基を表す]

0051

(c)下記式のアミノインドール:

0052

0053

[式中、Rは、H、または炭素原子数1〜約14のアルキル基を表す]

0054

(d)下記式のアミノ−インダゾリノン:

0055

0056

[式中、Rは、H、または炭素原子数1〜約14のアルキル基である]

0057

(e)下記式のアミノメルカプトトリアゾール:

0058

0059

および(f)下記式のアミノペリミジン:

0060

0061

[式中、Rは、H、または炭素原子数1〜約14のアルキル基を表す]

0062

特に好ましいN−アリールフェニレンジアミンは、N−フェニルフェニレンジアミンであり、例えばN−フェニル−1,4−フェニレンジアミン、N−フェニル−1,3−フェニレンジアミン、N−フェニル−1,2−フェニレンジアミン、N−ナフチルフェニレンジアミン、N−フェニル−ナフタレンジアミン、およびN’−アミノプロピル−N−フェニルフェニレンジアミンである。追加の使用できるアミンとしては、アミノカルバゾール、アミノインドール、アミノペリミジン、およびアミノメルカプトトリアジドを挙げることができる。

0063

カルボン酸アシル化官能性がグラフトした共重合体中間体(類)とアミノ−芳香族ポリアミン(類)との反応は、重合体気質溶液を不活性条件下で加熱し、次いでアミノ−芳香族ポリアミン(類)を加熱した溶液に、一般には混合を伴いながら添加することにより実行することができる。約140℃乃至約175℃以内に加熱した共重合体の油溶液を、窒素ガスシール下で維持しながら用いることが都合がよい。アミノ−芳香族ポリアミン反応体(類)をこの溶液に添加し、そして反応を上記条件下で行う。一般に、アミノ−芳香族ポリアミン化合物はグラフト共重合体中間体(類)と、アミノ−芳香族ポリアミン化合物とグラフト共重合体中間体(類)の比が約0.5:1乃至約1.1:1モル当量で反応することができ、好ましくは約0.9:1乃至約1:1モル当量で反応することができる。

0064

本発明のディーゼル燃料組成物は、沸点範囲が約340°F乃至約620°Fにある中間蒸留燃料油を主要量で含有している。硫黄を約百万分の500部(ppm)以下で含むディーゼル燃料は、一般に低硫黄ディーゼル燃料とみなされる。本発明のすす分散添加剤は、クランクケース油中に存在するすす分散添加剤がディーゼル機関の作動中に消費されるにつれて、後者の少なくとも一部に取って代わるのに充分な量で、ディーゼル燃料に添加するのが有利である。一般に、ディーゼル燃料は、すす分散添加剤を約50ppm乃至約5000ppmで含有し、好ましくは約100ppm乃至約2000ppmで含有する。

0065

すす分散添加剤は、所望により、ディーゼル燃料に添加する前に、好適な希釈剤、例えばトルエンまたはキシレンなどの芳香族炭化水素と混ぜ合わせることができる。希釈剤は、使用する場合には、分散添加剤組成物中に例えば約20乃至約50重量%の量で、好ましくは約25乃至約35重量%の量で存在することができる。

0066

また、本発明のディーゼル燃料組成物はすす分散添加剤に加えて、一種以上の他の添加剤も含有することができる。このような追加の添加剤としては、これらに限定されるものではないが、清浄剤セタン価向上剤酸化防止剤キャリヤ液金属不活性化剤染料マーカー腐食防止剤殺微生物剤帯電防止剤抗力低減剤、抗乳化剤防曇剤氷結防止剤潤滑性付与剤、および燃焼促進剤等を挙げることができ、従来公知の量で含有することができる。

0067

以下の限定しない実施例は、本発明のディーゼル燃料組成物を説明するものである。

0068

[実施例1] 3.6重量%無水マレイン酸がグラフトされたエチレン−プロピレン共重合体からの分散−酸化防止剤の製造
リットル円筒形反応フラスコに、シェルソルAB(不活性溶媒)513グラム、および無水マレイン酸3.61%(2.52グラム)でグラフト化されたエチレン−プロピレン共重合体(数平均分子量57000)を加えた。混合物を窒素雰囲気下で110℃に加熱し、溶解するまで撹拌した。N−フェニル−p−フェニレンジアミン(2.6グラム)を添加し、そして混合物をディーン・スターク水分分離器の下で160℃に加熱した。温度を160℃で3時間維持した後、赤外分光法により検査して無水物のイミドへの完全な転換を確かめた。N−フェニル−p−フェニレンジアミンの追加増分(0.7グラム、0.7グラム、0.65グラム)を加え、各増分毎に160℃で3時間加熱し、赤外分光法で反応完了を確認した。分析用溶媒無し生成物を調製するために、反応混合物の半分をアセトン(3リットル)に激しく撹拌しながら注ぎ、ゴム状の生成物を沈殿させた。沈殿したゴム状生成物をアセトン(3リットル、3リットル)で2回洗った後、ろ過し、そして105℃の真空オーブン内で一晩乾燥した。

0069

[実施例2]
この実施例に記載するディーゼル機関の試験研究は、本発明のすす分散添加剤がエンジン作動中クランクケースの潤滑油に蓄積する能力を評価するために行った。

0070

試験用燃料は、実施例1で製造したすす分散添加剤を309重量ppmで含有する低硫黄分のディーゼル燃料であった。試験用潤滑油は、油のリン分が0.101重量%に等しくなるようにジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗添加剤として)1.2重量%を含む、溶剤ニュートラル油150(SNO150)の単純なブレンドであった。

0071

試験用エンジンは、ホンダ・ディーゼル発電機HRL5500型であった。試験方法は下記の通りであった:

0072

────────────────────────────────────────
工程 操作
────────────────────────────────────────
1 2回の油フラッシを次のようにして行った:
a)SNO-150フラッシ油を満量の印まで計量した(約0.750kg)。
b)エンジン始動し、約3分間空走させた。
c)エンジン速度を15分間でスロットル全開負荷無し)まで上げた。
d)エンジンを休止した。
e)真空容器を使用してクランクケースから油を除去した。
f)排油を捨てた。
g)(a)から(f)の操作を繰り返した。
2試験用燃料タンクから燃料を抜き、ホーウェルLSRD燃料約1クォートでフラッシし、再度燃料を抜き、そして抜いた燃料を捨てた。
試験用タンク試験用ディーゼル燃料で満タンにし、そして試験開始時の重量を記録した。
試験油(約0.750kg)を満量の印まで計量し、その正確な重量を記録した。
5 試験用燃料タンクを使用してエンジンを始動した。
6 1500−ワット加熱器スィッチを入れて5分間作動させた。
排気背圧(EBP)を25インチH2Oに調節し、ボッシュ燃焼状況読取を行った。
8 エンジンを15分間運転した。
9 EBPを25インチH2Oに調節し、ボッシュ式燃焼状況読取を3回行った。
10 RPM、排気ガス温度、負荷、吸気温度燃料重量およびボッシュ式燃焼状況読取を1時間毎に1回記録した。
11 エンジンを3時間または低燃料の循環が起きるまで運転した後、休止した。
12 真空容器を使用してクランクケースから潤滑油を除去した。
13 排油を計量し、その重量を記録した。油試料オンスを集めて標識を付けた。
14試験の終了時に燃料の重量を記録した。残っていた試験用燃料を抜いた。
────────────────────────────────────────

0073

エンジン試験の終了時に、試料の潤滑油を赤外分光法で調べて、燃料に導入されたすす分散添加剤がクランクケースの潤滑油に蓄積したか否かを測定した。光路長1.0mmの透過セルを使用して、分解能4cm-1の赤外スペクトルを4000〜600cm-1で得た。すす分散添加剤の存在を示すコハク酸イミドバンドが、赤外示差スペクトルの1704と1780cm-1に見られた。

0074

[実施例3]
本発明のすす分散添加剤を含むディーゼル燃料組成物の長期燃料経済性能利点を明らかにするために、車両の試験研究を行った。下記表1に、この試験研究に使用したディーゼル機関車両を列挙する。

0075

表 1:試験車両
─────────────────────────────────
製造 型 年式エンジン
─────────────────────────────────
フォルクスワーゲンジェッタ 2001 1.9L
シボレーR10(軽量トラック) 1987 6.2L
─────────────────────────────────

0076

試験研究の目的は、すす分散添加剤が、潤滑油交換過程全般にわたって車両の燃料経済性を低下させることなく保持するように、ディーゼルのエンジン油の状態を維持するのを助けるか否かを決定することにあった。すす分散添加剤を一定の少量でクランクケースの潤滑油に供給することは、使用期間中油のすす分散能を継続的に補うことを意図している。すす混入苛酷であればあるほど、すす分散添加剤がすす媒介の粘度増加を制御することで潤滑剤性能による利益を与える可能性も大きくなると予測される。

0077

そのために、走行シュミレータを使用して幾つかの走行マイル蓄積試験を実施して、車両の各油充填運転距離を蓄積させた。対照燃料は、清浄剤をブレンドした低硫黄ディーゼル燃料であった。試験用燃料は、同一の基材燃料と清浄剤パッケージ、並びに実施例1のすす分散添加剤309ppmを含んでいた。車両試験識別を高めるために、低分散性AE10W−30客車モーター油を評価に選択した。

0078

走行シュミレータで油が事実上「老化した」後に、車両のサービス間隔終了時燃料経済性について、EPA−75始動サイクルおよび公道燃料経済試験(HWFET)サイクル規約を使用してシャシ動力計にて試験した。米国連規制基準(CFR)第40節に予め記載されているようにして、各車両の排気ガスを測定し、炭素平衡法を使用して燃料経済性を算出した。

0079

試験サイクルを使用して、新車両燃料経済性証明のために使用される市街(EPA−75)及び幹線道路燃料経済を明らかにした。EPA−75サイクルは、11.1マイルを平均速度21.3mph、最高速度56.7mphで運転することからなる。図1に、EPA−75試験サイクルのデータをグラフで表す。HWFETサイクルは、10.2マイルを平均速度48.1mph、最高速度60mphで運転することからなる。図2に、HWFET試験の結果をグラフで描く。

0080

定容サンプリングCVS)装置を用いて、ホリバ排気ガスベンチと連結したクレイトン・シャシ動力計にて燃料経済性試験も行った。上記のCFRに概説された炭素平衡法を使用して、排気ガス分析により燃料経済性を算出した。試験車両の排気ガスデータを取る前に、エンジンを50mphで1時間運転して油と変速機液の温度を安定させた。一旦車両を充分に暖機した後で、一連の評価を開始した。一日試験規約は、EPA−75サイクル1回とそれに続く2回のHWFETとから構成された。2回のHWFETの平均が報告結果である。

0081

表2及び表3に、参照燃料および本発明のすす分散添加剤を含む燃料で処理された新鮮な油と老化した油を用いて集めた車両データを示す。使用済みの油のすす重量%も含まれている。

0082

0083

0084

使用済みの燃料にもかかわらず、VWジェッタでは、走行シュミレータでの各〜9650マイル試験の終了時までに極僅かしかすすが発生しなかった。試験終了時のすすが約0.5重量%で、すす混入に関してはエンジン油は重大な圧迫を受けなかった。よって、燃料分散添加剤が潤滑油性能に効果を示す機会が僅かしかなく、参照燃料または本発明のすす分散添加剤を含む試験燃料にさらされた老化油で作動させても、ジェッタの燃料経済性の結果には著しい相違が無かった。

0085

反対に、延びた潤滑油交換間隔の間に燃料分散添加剤を使用することから得られる長期燃料経済性の利益は、多量のすすを生成する軽荷重トラックの場合には相当なものであった。シボレーの試験終了時すすレベルは、首尾一貫して3重量%以上であった。対照油のみにさらされた新鮮油と老化油について得られたデータを調べると、この濃度のすすが油の生来のすす分散能を使い尽くしたように思われ、車両の燃料経済性が減少している。この車両を本発明のすす分散添加剤を含む試験燃料で約7000マイル作動させると、すす濃度はまだ3重量%以上であったものの、エンジン油の燃料経済性は保持された。さらに、すす分散添加剤を含む老化油の燃料経済性は、対照燃料のみにさらされた使用済み油で得られた燃料経済性測定値に対して、EPA−75試験サイクルで5.14%、またHWFETで7.61%改善された。それ自体、燃料分散剤がゆっくりと計量されてエンジン油に導入されることが、潤滑剤の粘度法指数を維持する助けとなったと考えられる。全体として、本発明に従うすす分散添加剤を含むディーゼル燃料では、7000マイル試験の目的に顕著な燃料経済性維持利益が示された。

0086

上述した記述には数多くの詳細な説明が含まれているが、これらの詳細は、本発明の限定ではなくその好ましい態様の単なる例示とみなすべきである。当該分野の熟練者であれば、添付した請求の範囲で規定された本発明の範囲および真意内において多数の他の態様を想定できよう。

図面の簡単な説明

0087

EPA−75試験サイクルの速度対時間のグラフ表示である。
EPA公道燃料経済性運転計画の速度対時間のグラフ表示である。

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