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技術 車両用エネルギー吸収材及びそれを用いた車両の衝突エネルギー吸収構造

出願人 株式会社カネカ
発明者 濱本貴志山口健二山本義弘
出願日 2004年1月28日 (16年6ヶ月経過) 出願番号 2004-019187
公開日 2005年8月11日 (14年11ヶ月経過) 公開番号 2005-214242
状態 未査定
技術分野 車両の上部構造(一般) 車両用バンパ 乗員・歩行者の保護 車両のドア 車両用車体構造 振動減衰装置
主要キーワード エネルギー材 設定許容値 肉抜き形状 組み立て作業工数 最大衝撃荷重 結果グラフ 合成ゴム材料 合成樹脂発泡成形体
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この項目の情報は公開日時点(2005年8月11日)のものです。
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図面 (20)

課題

簡単な構成の衝突エネルギー吸収材により、衝突エネルギーを効率的に吸収することが可能となり、歩行者に対する保護性能を高めたり、乗員の保護性能を高め得る車両用エネルギー吸収材及びそれを用いた車両の衝突エネルギー吸収構造を提供すること。

解決手段

圧縮変形による圧縮エネルギー吸収材と、坐屈変形による坐屈エネルギー吸収材とを備え、両エネルギー吸収材の組み合わせにより、衝突エネルギーを吸収する車両用エネルギー吸収材であって、坐屈エネルギー吸収材の衝突方向に対して水平方向に立脚座を設ける事を特徴とする車両用エネルギー吸収材。

概要

背景

車両の衝突エネルギー吸収構造としては、歩行者に対する保護性能を高めるため、バンパーフェイシアーの内側に衝突エネルギー吸収材を織り込んだものや、乗員の保護性能を高めるために、ピラーサイドドアなどの車室側のトリムの内側に衝突エネルギー吸収材を組み込んだものが種々提案され、実用化されている。

例えば車両用バンパーでは、車両の前端部に配置されるバンパー補強材と、バンパー補強材を覆うバンパーフェイシアー間に、ポリプロピレン系樹脂発泡成形体からなる衝突エネルギー吸収材を設け、衝突エネルギー吸収材が圧縮変形することにより、バンパーに作用する衝突エネルギーを吸収するように構成した車両用バンパー(例えば、特許文献1参照)や、バンパー前部に前後隔壁によって中空部を2重に形成するとともに、前後隔壁の一方に、他方の隔壁と離間して対峙する複数個リブ突設してなり、バンパーが衝突物と比較的弱く衝突した場合には、バンパーの前壁が窪んで衝突エネルギーが緩衝され、強く衝突した場合には、リブが坐屈変形する事よって衝突エネルギーを緩衝するように構成した車両用バンパーが提案されている(例えば、特許文献2参照)。

一方、バンパーによる衝突エネルギーの吸収期間の全期間にわたって、衝突エネルギー吸収材に作用する衝撃力が略一様になるように設定することで、バンパーに作用する衝突エネルギーを効率よく吸収できることが知られている(例えば、特許文献3参照)。

また、ピラーでは、ピラートリムとピラーインパネル間の隙間にクッション材を配置させたピラー構造が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。

更に、サイドドアでは、ドアトリムに車室側へ突出する上下一対の突部を着座した乗員の胸部腰部に対応させて形成し、ドアトリムとドアインパネル間において突部の内側にクッション材を配置させたサイドドア構造が提案されている(特許文献5参照)。

これら、従来のバンパーやピラーやサイドドアにおけるエネルギー吸収構造では、基本的には、発泡体の圧縮変形又はリブの坐屈変形により衝突エネルギーを吸収しているが、特許文献1、3、4、5記載のような発泡成形体では、初期エネルギー吸収量が小さいことにより、圧縮変形量を大きく設定する必要があり、また特許文献2記載のようなリブの坐屈変形により衝突エネルギーを吸収させる場合には、初期のエネルギー吸収量は大きいが、リブ坐屈変形後のエネルギー吸収量は著しく低下することかっら、坐屈変形量を大きく設定する必要がある。すなわち、発泡成形体とリブの坐屈のどちらも変形量を充分確保しないと衝突エネルギーを十分に確保出来ないという問題があった。
特開2002−144989号公報(第4頁、第5頁、図1)
実開昭57−37051号公報(第4頁〜第6頁、図2、図5)
特開2002−172987号公報(第2頁、第3頁、図24〜図28)
特開平6−211088号公報(第3頁、第4頁、図2)
特開平8−67144号公報(第2頁、図6)

概要

簡単な構成の衝突エネルギー吸収材により、衝突エネルギーを効率的に吸収することが可能となり、歩行者に対する保護性能を高めたり、乗員の保護性能を高め得る車両用エネルギー吸収材及びそれを用いた車両の衝突エネルギー吸収構造を提供すること。圧縮変形による圧縮エネルギー吸収材と、坐屈変形による坐屈エネルギー吸収材とを備え、両エネルギー吸収材の組み合わせにより、衝突エネルギーを吸収する車両用エネルギー吸収材であって、坐屈エネルギー吸収材の衝突方向に対して水平方向に立脚座を設ける事を特徴とする車両用エネルギー吸収材。

目的

本発明の目的は、簡単な構成の衝突エネルギー吸収材により、衝突エネルギーを効率的に吸収することが可能となり、歩行者に対する保護性能を高めたり、乗員の保護性能を高め得る車両用エネルギー吸収材及びそれを用いた車両の衝突エネルギー吸収構造を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

圧縮変形による圧縮エネルギー吸収材と、坐屈変形による坐屈エネルギー吸収材とを備え、両エネルギー吸収材の組み合わせにより、衝突エネルギーを吸収する車両用エネルギー吸収材であって、坐屈エネルギー吸収材の衝突方向に対して水平方向に立脚座を設ける事を特徴とする車両用エネルギー吸収材。

請求項2

前記圧縮エネルギー吸収材に対して坐屈エネルギー吸収材をインサート成形により一体的に形成して組み合わせることを特徴とする請求項1記載の車両用エネルギー吸収材。

請求項3

前記坐屈エネルギー吸収材と圧縮エネルギー吸収材を別個成形した後、組み合わせることを特徴とする請求項1記載の車両用エネルギー吸収材。

請求項4

前記坐屈エネルギー吸収材と圧縮エネルギー吸収材を部分的あるいは全体を結束する事により両エネルギー吸収材を組み合わせることを特徴とする請求項3記載の車両用エネルギー吸収材。

請求項5

前記坐屈エネルギー吸収材及び/又は圧縮エネルギー吸収材の一部に凹形状を設け、固定用治具を取り付ける事により両エネルギー吸収材を組み合わせることを特徴とする請求項4記載の車両用エネルギー吸収材。

請求項6

前記坐屈エネルギー吸収材を複数設置する場合において、各々の坐屈エネルギー吸収材に立脚座を単独に設ける事を特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の車両用エネルギー吸収材。

請求項7

前記坐屈エネルギー吸収材の立脚座に肉抜き形状を設ける事を特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の車両用エネルギー吸収材。

請求項8

前記坐屈エネルギー吸収材を合成樹脂からなるソリッド状部材で構成した請求項1〜7のいずれか1項記載の車両用エネルギー吸収材。

請求項9

前記車両用エネルギー吸収材における坐屈エネルギー吸収材を合成樹脂からなる発泡成形体で構成した請求項1〜7のいずれか1項記載の車両用エネルギー吸収材。

請求項10

前記坐屈エネルギー吸収材を構成する発泡成形体の発泡倍率を20倍以下に設定した請求項9記載の車両用エネルギー吸収材。

請求項11

前記坐屈エネルギー吸収材を金属部材で構成した請求項1〜7のいずれか1項記載の車両用エネルギー吸収材。

請求項12

前記圧縮エネルギー吸収材を合成樹脂からなる発泡成形体で構成した請求項1〜11のいずれか1項記載の車両用エネルギー吸収材。

請求項13

前記圧縮エネルギー吸収材を構成する発泡成形体の発泡倍率を2〜60倍に設定した請求項1〜12のいずれか1項記載の車両用エネルギー吸収材。

請求項14

請求項1〜13いずれか一項記載の車両用エネルギー吸収材を用いてなる車両用部材

請求項15

請求項1〜13のいずれか1項記載の車両用エネルギー吸収材を車体の前端部に車幅方向に設けたバンパー補強材とそれを覆うバンパーフェイシアー間の空間に設けてなる車両用バンパー

請求項16

請求項1〜13のいずれか1項記載の車両用エネルギー吸収材をドアインパネルとドアトリム間の空間に設けてなる車両用ドア

請求項17

請求項1〜15のいずれか1項記載の車両用エネルギー吸収材をピラーインパネルとピラートリム間の空間に設けてなる車両用ピラー

技術分野

0001

本発明は、バンパーサイドドアピラー等の車両用部材に好適に利用可能な車両用衝突エネルギー吸収材及びそれを用いた車両用部材に関する。

背景技術

0002

車両の衝突エネルギー吸収構造としては、歩行者に対する保護性能を高めるため、バンパーフェイシアーの内側に衝突エネルギー吸収材を織り込んだものや、乗員の保護性能を高めるために、ピラーやサイドドアなどの車室側のトリムの内側に衝突エネルギー吸収材を組み込んだものが種々提案され、実用化されている。

0003

例えば車両用バンパーでは、車両の前端部に配置されるバンパー補強材と、バンパー補強材を覆うバンパーフェイシアー間に、ポリプロピレン系樹脂発泡成形体からなる衝突エネルギー吸収材を設け、衝突エネルギー吸収材が圧縮変形することにより、バンパーに作用する衝突エネルギーを吸収するように構成した車両用バンパー(例えば、特許文献1参照)や、バンパー前部に前後隔壁によって中空部を2重に形成するとともに、前後隔壁の一方に、他方の隔壁と離間して対峙する複数個リブ突設してなり、バンパーが衝突物と比較的弱く衝突した場合には、バンパーの前壁が窪んで衝突エネルギーが緩衝され、強く衝突した場合には、リブが坐屈変形する事よって衝突エネルギーを緩衝するように構成した車両用バンパーが提案されている(例えば、特許文献2参照)。

0004

一方、バンパーによる衝突エネルギーの吸収期間の全期間にわたって、衝突エネルギー吸収材に作用する衝撃力が略一様になるように設定することで、バンパーに作用する衝突エネルギーを効率よく吸収できることが知られている(例えば、特許文献3参照)。

0005

また、ピラーでは、ピラートリムとピラーインパネル間の隙間にクッション材を配置させたピラー構造が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。

0006

更に、サイドドアでは、ドアトリムに車室側へ突出する上下一対の突部を着座した乗員の胸部腰部に対応させて形成し、ドアトリムとドアインパネル間において突部の内側にクッション材を配置させたサイドドア構造が提案されている(特許文献5参照)。

0007

これら、従来のバンパーやピラーやサイドドアにおけるエネルギー吸収構造では、基本的には、発泡体の圧縮変形又はリブの坐屈変形により衝突エネルギーを吸収しているが、特許文献1、3、4、5記載のような発泡成形体では、初期エネルギー吸収量が小さいことにより、圧縮変形量を大きく設定する必要があり、また特許文献2記載のようなリブの坐屈変形により衝突エネルギーを吸収させる場合には、初期のエネルギー吸収量は大きいが、リブ坐屈変形後のエネルギー吸収量は著しく低下することかっら、坐屈変形量を大きく設定する必要がある。すなわち、発泡成形体とリブの坐屈のどちらも変形量を充分確保しないと衝突エネルギーを十分に確保出来ないという問題があった。
特開2002−144989号公報(第4頁、第5頁、図1
実開昭57−37051号公報(第4頁〜第6頁、図2図5
特開2002−172987号公報(第2頁、第3頁、図24図28
特開平6−211088号公報(第3頁、第4頁、図2
特開平8−67144号公報(第2頁、図6

発明が解決しようとする課題

0008

本発明の目的は、簡単な構成の衝突エネルギー吸収材により、衝突エネルギーを効率的に吸収することが可能となり、歩行者に対する保護性能を高めたり、乗員の保護性能を高め得る車両用エネルギー吸収材及びそれを用いた車両の衝突エネルギー吸収構造を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

図3に示すように、圧縮エネルギー吸収材においてはその変位が大きくなるにしたがって、作用する衝撃力が大きくなる傾向を示し、坐屈エネルギー吸収材においては衝撃力が作用した初期段階において、作用する衝撃力が急速に大きくなってピーク値を迎え、その後は衝撃力が急速に低下する傾向を示す。一方、歩行者や乗員の保護性能を高めるには、歩行者や乗員に対する衝撃力が過剰に大きくならないように設定する必要がある。本発明者らは、歩行者や乗員の保護性能を向上し得る車両用衝突エネルギー吸収材の構成について鋭意検討した結果、圧縮エネルギー吸収材と坐屈エネルギー吸収材の吸収特性を組み合わせる事で、車両用衝突エネルギー吸収材による衝突エネルギー吸収期間の全期間にわたってそれに対する衝撃力を乗員を保護可能な目標値に維持させて、歩行者や乗員の保護性能を確保しつつ、衝突エネルギーを最大限吸収可能にすると共に、前記坐屈エネルギー吸収材に立脚座を設けることや坐屈エネルギー吸収材と圧縮エネルギー吸収材との結束を強固にする事で、坐屈エネルギー吸収材の坐屈変形による衝突エネルギー吸収を安定的に実現出来るとの発想を得て、本発明を完成するに至った。

0010

即ち本発明の第1は、圧縮変形による圧縮エネルギー吸収材と、坐屈変形による坐屈エネルギー吸収材とを備え、両エネルギー吸収材の組み合わせにより、衝突エネルギーを吸収する車両用エネルギー吸収材であって、坐屈エネルギー吸収材の衝突方向に対して水平方向に立脚座を設ける事を特徴とする車両用エネルギー吸収材に関する。

0011

好ましい実施態様としては、
(1)前記圧縮エネルギー吸収材に対して坐屈エネルギー吸収材をインサート成形により一体的に形成して組み合わせることを特徴とする、
(2)前記坐屈エネルギー吸収材と圧縮エネルギー吸収材を別個成形した後、組み合わせることを特徴とする、
(3)前記坐屈エネルギー吸収材と圧縮エネルギー吸収材を部分的あるいは全体を結束する事により両エネルギー吸収材を組み合わせることを特徴とする、
(4)前記坐屈エネルギー吸収材及び/又は圧縮エネルギー吸収材の一部に凹形状を設け、固定用治具を取り付ける事により両エネルギー吸収材を組み合わせることを特徴とする、
(5)前記坐屈エネルギー吸収材を複数設置する場合において、各々の坐屈エネルギー吸収材に立脚座を単独に設ける事を特徴とする、
(6)前記坐屈エネルギー吸収材の立脚座に肉抜き形状を設ける事を特徴とする、
(7)前記坐屈エネルギー吸収材を合成樹脂からなるソリッド状部材で構成した、
(8)前記車両用エネルギー吸収材における坐屈エネルギー吸収材を合成樹脂からなる発泡成形体で構成した、
(9)前記坐屈エネルギー吸収材を構成する発泡成形体の発泡倍率を20倍以下に設定した、
(10)前記坐屈エネルギー吸収材を金属部材で構成した、
(11)前記圧縮エネルギー吸収材を合成樹脂からなる発泡成形体で構成した、
(12)前記圧縮エネルギー吸収材を構成する発泡成形体の発泡倍率を2〜60倍に設定した、
前記記載の車両用エネルギー吸収材に関する。

0012

本発明の第2は、前記記載の車両用エネルギー吸収材を用いてなる車両用部材に関し、好ましい実施態様としては、
(1)前記記載の車両用エネルギー吸収材を車体の前端部に車幅方向に設けたバンパー補強材とそれを覆うバンパーフェイシアー間の空間に設けてなる車両用バンパー、
(2)前記記載の車両用エネルギー吸収材をドアインパネルとドアトリム間の空間に設けてなる車両用ドア
(3)前記記載の車両用エネルギー吸収材をピラーインパネルとピラートリム間の空間に設けてなる車両用ピラー
に関する。

発明の効果

0013

本発明の車両用エネルギー吸収材は、圧縮エネルギー吸収材と坐屈エネルギー吸収材とを組み合わせることにより衝突エネルギーを吸収するので、車両用エネルギー吸収材の全期間に渡って衝撃力を略一定に維持することが可能であり、さらに前記坐屈エネルギー吸収材に立脚座を設けることで、坐屈安定性を向上し衝突物の衝突角度や坐屈エネルギー吸収材の断面形状の製作バラツキによる坐屈変形のバラツキを少なくし、安定的に衝突エネルギーを吸収することが可能となる。従って、車両用エネルギー吸収材に対する衝撃力を歩行者や乗員の保護性能を確保可能な目標値に設定することで、衝撃力を抑えて歩行者や乗員の保護性能を確保しつつ、衝突エネルギーを最大限吸収することが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0014

本発明に係る車両用エネルギー吸収材は、圧縮変形による圧縮エネルギー吸収材と、坐屈変形による坐屈エネルギー吸収材とを備え、両エネルギー吸収材の組み合わせにより、車体への衝突エネルギーを吸収するものであり、坐屈エネルギー吸収材の衝突方向に対して水平方向に立脚座を設けることを特徴とするものである。

0015

圧縮エネルギー吸収材においてはその変位が大きくなるにしたがって作用する衝撃力が大きくなる傾向を示し、坐屈エネルギー吸収材においては衝撃力が作用した初期段階で作用する衝撃力が急速に大きくなってピーク値を迎え、その後は衝撃力が急速に低下する傾向を示すことになるが、本発明の車両用エネルギー吸収材では、圧縮エネルギー吸収材と坐屈エネルギー吸収材とを組み合わせることにより衝突エネルギーを吸収するので、車両用エネルギー吸収材の全期間に渡って衝撃力を略一定に維持することが可能であり、さらに前記坐屈エネルギー吸収材に立脚座を設けることで、坐屈安定性を向上し衝突物の衝突角度や坐屈エネルギー吸収材の断面形状の製作バラツキによる坐屈変形のバラツキを少なくし、安定的に衝突エネルギーを吸収することが可能となるので、車両用エネルギー吸収材に対する衝撃力を歩行者や乗員の保護性能を確保可能な目標値に設定することで、衝撃力を抑えて歩行者や乗員の保護性能を確保しつつ、衝突エネルギーを最大限吸収することが可能となる。

0016

本発明においては、圧縮エネルギー吸収材と坐屈エネルギー吸収材を組み合わせることによって車両用エネルギー吸収材とするが、その組み合わせる手法としては両者の結束の強度を向上させるものであることが好ましい。例えば、前記圧縮エネルギー吸収材に対して坐屈エネルギー吸収材をインサート成形により一体的に形成する方法が挙げられる。この場合には、坐屈エネルギー吸収材を予め製作し、これを金型内にセットして、圧縮エネルギー吸収材をインサート成形するので、成形工程は多少複雑になるが、圧縮エネルギー吸収材に対する坐屈エネルギー吸収材の取り付け強度を向上でき、後工程での車両組み立て工数を少なくすることが出来る。

0017

また、前記坐屈エネルギー吸収材と圧縮エネルギー吸収材とを別個に成形して一体化させてもよい。この場合には、部品点数は増えるものの、圧縮エネルギー吸収材の成形を容易にでき、両エネルギー吸収材を接着剤接着部材・固定用治具等により強固に一体化できる。ここで、前記車両用エネルギー吸収材の坐屈エネルギー吸収材を圧縮エネルギー吸収材と組み合わせる場合において、坐屈エネルギー吸収材と圧縮エネルギー吸収材の両方を部分的あるいは全体的に結束してもよい。結束の手法としては、接着剤やテープラップフィルム等の接着部材を使用したり、また、坐屈エネルギー吸収材及び/又は圧縮エネルギー吸収材の一部に凹形状を設け、固定用治具を取り付ける事によって、両者の結束状態を強固にしてもよい。この場合には衝突時の坐屈エネルギー吸収材と圧縮エネルギー吸収材の摩擦による影響を抑える事が可能となり、衝突エネルギー吸収のバラツキを少なくし、最大限エネルギー吸収する事が可能となる。

0018

複数の前記坐屈エネルギー吸収材を圧縮エネルギー吸収材の両側面及びその中間位置に設置する場合においては、各々の坐屈エネルギー吸収材に立脚座を単独に設置してもよいし、坐屈エネルギー吸収材の立脚座を一体的に繋いでもよい。各々の坐屈エネルギー吸収材に立脚座を単独に設置した場合には、、坐屈エネルギー吸収材の体積を減らす事が出来るので、衝突エネルギー吸収材の重量を軽減しつつ、車両用エネルギー吸収材に対する衝撃力を歩行者や乗員の保護性能を確保可能な目標値に設定することで、衝撃力を抑えて歩行者や乗員の保護性能を確保しつつ、衝突エネルギーを最大限吸収することが可能となる。

0019

また、坐屈エネルギー吸収材の立脚座を一体的に繋いだ構成にすると部品点数を少なく設計することが可能となり、圧縮エネルギー吸収材との複合が容易となり、組み立て作業における効率アップが可能となる。

0020

前記坐屈エネルギー吸収材における立脚座の縦、横、高さ及び設置数を変更する事で、車両用エネルギー吸収材全体の重量を調整しても良いし、立脚座に肉抜き形状を設ける事によって、車両用エネルギー吸収材全体の重量を調整しても良い。この場合には、車両用エネルギー吸収材の重量を軽減しつつ、車両用エネルギー吸収材に対する衝撃力を歩行者や乗員の保護性能を確保可能な目標値に設定することで、衝撃力を抑えて歩行者や乗員の保護性能を確保しつつ、衝突エネルギーを最大限吸収することが可能となる。

0021

坐屈エネルギー吸収材の素材としては、坐屈変形により衝突荷重を吸収可能なものであれば、合成樹脂からなるソリッド状の部材や高密度発泡体、あるいは金属材料などを採用出来る。具体的にはポリスチレン系合成樹脂や、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂や、これらの合成樹脂の共重合体などからなる合成樹脂材料のソリッド状部材や高密度発泡体を採用できる。高密度発泡体で構成する場合には、坐屈エネルギー吸収材が確実に坐屈するように、その発泡倍率を20倍以下に設定することが好ましい。合成樹脂材料のソリッド状部材を採用した場合には、前記坐屈エネルギー吸収材を車両側突部に一体成形する事で、部品点数を極力少なくしつつ衝突性能を向上出来るので好ましい。、前記坐屈エネルギー吸収材を合成樹脂材料からなる発泡成形体で構成すると、衝突エネルギー吸収性能を十分に確保しつつ、圧縮エネルギー吸収材とを一体成形でき、組み立て作業工数を削減出来ると共に、バンパーの車両用衝突エネルギー吸収材を軽量に構成出来る。

0022

また、前記坐屈エネルギー吸収材を金属部材で構成した場合には、エネルギー吸収材全体の重量は重い構成となるが、合成樹脂からなるエネルギー吸収材と比べた場合、高エネルギー吸収が可能となるので好ましい。

0023

圧縮エネルギー吸収材としては、圧縮変形により衝突荷重を緩衝可能なものであれば、合成樹脂材料や合成ゴム材料などを採用でき、例えば、ポリスチレン系樹脂や、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系合成樹脂や、これらの合成樹脂の共重合体などからなる発泡成形体を好適に利用できる。中でも発泡成形体を用いることが好ましい。

0024

このような発泡成形体をビーズ法にて成形する場合には、素材自体に柔軟性を有することから、例えばエチレンプロピレンランダムポリプロピレン樹脂、エチレンプロピレンブロックポリプロピレン樹脂ホモポリプロピレンエチレンプロピレンランダムタ−ポリマー直鎖状低密度ポリエチレンLLDPE)、架橋低密度ポリエチレン(架橋LDPE)などのポリオレフィン系樹脂を好適に利用できる。また、発泡成形体の発泡倍率は、原料ビーズの素材にもよるが、3〜150倍の範囲内が好ましい。具体的には、ポリオレフィン系合成樹脂材料からなる予備発泡ビーズにおいては、発泡倍率が低すぎると衝撃力が大きくなり、高すぎると十分に衝突エネルギーを吸収できないので、2倍以上で90倍以下が好ましく、さらに好ましくは2倍以上で60倍以下のものを採用することになる。このように構成すると、エネルギー吸収性能を十分に確保しつつ、発泡倍率の調整により要求の衝突エネルギー吸収特性を実現出来ると共に、車両用衝突エネルギー吸収材を軽量に構成出来る。

0025

本発明の車両用エネルギー吸収材は、バンパー、ドア、ピラー等の車両用部材に使用することで、衝突時の衝撃力を抑えて歩行者や乗員の保護性能を確保しつつ、衝突エネルギーを最大限吸収するものである。

0026

本発明の車両用エネルギー吸収材を車両用バンパーに用いてなる場合、車両用エネルギー吸収材を車体の前端部に車幅方向に設けたバンパー補強材と、それを覆うバンパーフェイシアー間の空間内に設けることが可能である。本発明の車両用バンパーにおいては、歩行者を保護可能な目標値に車両用衝突ネルギー吸収材に対する衝撃力を設定することで、バンパーとの接触時における歩行者の保護性能を確保しつつ、衝突エネルギーを最大限吸収することが可能となる。

0027

本発明の車両用エネルギー吸収材を車両用ドアに用いてなる場合、本発明に係る車両用エネルギー吸収材をドアインパネルとドアトリム間の空間内に設けることが可能である。本発明の車両用ドアにおいては、乗員を保護可能な目標値に車両用衝突エネルギー吸収材に対する衝撃力を設定することで、ドアとの接触における乗員の保護性能を確保しつつ、衝突エネルギーを最大限吸収可能となる。

0028

本発明の車両用エネルギー吸収材をピラーに用いてなる場合、本発明に係る車両用エネルギー吸収材をピラーインパネルとピラートリム間の空間内に設けることが可能である。本発明の車両用ピラーにおいては、乗員を保護可能な目標値に車両用衝突エネルギー吸収材に対する衝撃力を設定することで、ピラーとの接触における乗員の保護性能を確保しつつ、衝突エネルギーを最大限吸収可能となる。

0029

以下、本発明の実施の形態について更に図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施例1)
この第一実施例は、本発明に係る車両用エネルギー吸収材を自動車フロントバンパー適応した場合のものである。

0030

図1に示すように、車体の前端部には車幅方向に延びるバンパー補強材1が設けられ、バンパー補強材1の前側にはそれを覆うようにバンパーフェイシアー2が設けられ、バンパー補強材とバンパーフェイシアー2間には車両用エネルギー吸収材3が装着されている。

0031

フロントバンパー4は、バンパーフェイシアー2と車両用エネルギー吸収材3とで構成され、前突時における衝突荷重は、バンパーフェイシアー2を介して車両用エネルギー吸収材3に伝達されて、両者が変形する事で受け止められ、更に大きな衝突荷重が作用すると、バンパー補強材1に衝突荷重が作用して、バンパー補強材1が変形することで受け止められる。但し、リアバンパーの車両用エネルギー吸収材に対しても本発明を同様に適用する事が可能である。

0032

車両用エネルギー吸収材3は図1図2に示すように、合成樹脂発泡成形体からなる圧縮エネルギー吸収材5と、合成樹脂成形体からなる坐屈エネルギー吸収材6とを備え、車両用エネルギー吸収材3に作用する衝突エネルギーは、圧縮エネルギー吸収材5が衝突期間の略全期間にわたって圧縮変形することにより、吸収されるとともに、坐屈エネルギー吸収材6が衝突エネルギー吸収期間の初期を中心に坐屈変形することにより吸収されることになる。

0033

坐屈エネルギー吸収材6は、図10図18に示すように、衝突エネルギー吸収時の立脚座10を備えており、この立脚座10は車両用エネルギー吸収材3の全長にわたって設置してある。

0034

設置した立脚座10の縦、横、高さ寸法と形状及び設置数は任意に設定可能であり、衝突エネルギー吸収時の最大変位量を超えない範囲であれば(例えば、衝突方向に対する車両用エネルギー吸収材の高さ50mmで、この時の最大変位が40mmであった場合には10mm以下の寸法となる)、安定した坐屈変形によるエネルギー吸収が実現出来るので、設定許容値(例えば、最大荷重値9000N以下でエネルギー吸収量350N・mを満足する)に対して、効率の良いエネルギー吸収を実現出来るので、衝撃力を抑えて歩行者や乗員の保護性能を確保しつつ、衝撃エネルギーを最大限吸収することが可能となる。

0035

坐屈エネルギー吸収材6の立脚座10は車両用エネルギー吸収材3の全長にわたって一体的に設けてもよいし、それぞれ独立した形で一定間隔おきに設けてもよい。坐屈エネルギー吸収材6の立脚座10を一体的に形成した場合においては部品数が少なくなるので、圧縮エネルギー吸収材5と複合する場合の二次加工性が容易となるし、立脚座10をそれぞれ単独で設置した場合においては、立脚座10の縦、横、高さ寸法を小さくしたり、設置数を少なくする事によって、車両用エネルギー吸収材3の重量を軽減しつつ、衝突エネルギーを最大限吸収することが可能となる。

0036

坐屈エネルギー吸収材6の素材としては、坐屈変形により衝突荷重を吸収可能なものであれば、合成樹脂からなるソリッド状の部材や高密度発泡体、あるいは金属材料などを採用出来る。具体的にはポリスチレン系合成樹脂や、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂や、これらの合成樹脂の共重合体などからなる合成樹脂材料のソリッド状部材や高密度発泡体を採用できる。高密度発泡体で構成する場合には、坐屈エネルギー吸収材6が確実に坐屈するように、その発泡倍率を20倍以下に設定することが好ましい。

0037

圧縮エネルギー吸収材5は、バンパー補強材1とバンパーフェイシアー2間の空間に適合する形状に形成されて該空間に略隙間なく装着され、衝突エネルギー吸収期間の略全期間のわたって圧縮変形するようにバンパー補強材1の前側に配置されている。

0038

圧縮エネルギー吸収材5としては、圧縮変形により衝突荷重を緩衝可能なものであれば、合成樹脂材料や合成ゴム材料などを採用でき、例えば、ポリスチレン系樹脂や、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系合成樹脂や、これらの合成樹脂の共重合体などからなる発泡成形体を好適に利用できる。

0039

このような発泡成形体をビーズ法にて成形する場合には、素材自体に柔軟性を有することから、例えばエチレンプロピレンランダムポリプロピレン樹脂、エチレンプロピレンブロックポリプロピレン樹脂、ホモポリプロピレンエチレンプロピレンランダムタ−ポリマー、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、架橋低密度ポリエチレン(架橋LDPE)などのポリオレフィン系樹脂を好適に利用できる。また、発泡成形体の発泡倍率は、原料ビーズの素材にもよるが、3〜150倍の範囲内が好ましい。具体的には、ポリオレフィン系合成樹脂材料からなる予備発泡ビーズにおいては、発泡倍率が低すぎると衝撃力が大きくなり、高すぎると十分に衝突エネルギーを吸収できないので、2倍以上で90倍以下、好ましくは2倍以上で60倍以下のものを採用することになる。

0040

エネルギー吸収材の選定に際し、リサイクルの観点から、圧縮エネルギー吸収材ならびに坐屈エネルギー吸収材の両方をポリプロピレン系樹脂で構成することが好ましい。

0041

坐屈エネルギー吸収材6と圧縮エネルギー吸収材5の固定は、図4、7に示すようなテープ8による部分結束や(例えば、全長1800mmの衝突エネルギー吸収材に、幅50mmのテープを両端や中央部分を基準に5ヶ所の結束を行う)、図6に示すようにラップフィルム11を使用する事によって車両用エネルギー吸収材3の全体を覆う形で結束する事が出来る。この事によって、衝突時の坐屈エネルギー吸収材6と圧縮エネルギー吸収材5の摩擦による衝突エネルギー吸収のバラツキを抑え、衝突エネルギーを効率良く吸収する事が可能となる。

0042

坐屈エネルギー吸収材6と圧縮エネルギー吸収材5の固定については、圧縮エネルギー吸収材5と坐屈エネルギー吸収材6に凹形状を設ける事によって固定用治具9を挿入し、両者を結束してもよい。

0043

固定用治具9は、合成樹脂からなるソリッド状部材や高密度発泡体、あるいは金属材料などを採用出来る。具体的にはポリスチレン系合成樹脂や、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂や、これらの合成樹脂の共重合体などからなる合成樹脂材料のソリッド状部材や高密度発泡体を採用でき、図9に示すように坐屈エネルギー吸収材6と一体的に形成してもよい。

0044

固定用治具9は図5に示すように、坐屈エネルギー吸収材6aと坐屈エネルギー吸収材6bとで固定可能であり、坐屈エネルギー吸収材6aと6bの間に坐屈エネルギー吸収材6cを複数枚設置してもよい。また、圧縮エネルギー吸収材5aと5bとを固定用治具9で固定し、その間に坐屈エネルギー吸収材6a,6bを挟み込んでもよく、固定用治具9aと9bを衝突方向に対して上下に設置する事により、結束状態を強固にする事も可能である。
(実施例2)
この第二実施例2は、本発明に係る車両用エネルギー吸収材を自動車のフロントサイドドアに適応したものである。

0045

図19図20に示すように、フロントサイドドア12について説明すると、ドアアウタパネル18とドアインパネル15とからなる閉断面状のサイドドア本体17が設けられ、サイドドア本体17の車室側にはドアトリム21が設けられている。ドアトリム21にはその車体前後方向の全長にわたって延びる上側突部13と下側突部22とが乗員の胸部と脚部に対応させて車室側へ突出状に設けられ、ドアインパネル15とドアトリム21間において上側突部13内には上部衝突エネルギー吸収材23が設けられ、ドアインパネル15とドアトリム21間において下側突部22内には下部衝突エネルギー吸収材24が設けられている。

0046

上下の車両用エネルギー吸収材23、24は、前記第一実施例における車両用エネルギー吸収材3とサイズは異なるが基本的には同構成に構成されており、前記第一実施例におけるバンパー補強材1をドアインパネル15と読み替え、バンパーフェイシアー2をドアトリム21と読み替え、車幅方向を車体前後方向と読み替えることでサイドドア11に組み付けることができる。

0047

具体的には、車両用エネルギー吸収材23、24は、ドアトリム22側へ延びる複数の坐屈エネルギー材6を備えている。また、坐屈エネルギー吸収材6は、車体前後方向に細長い略平板状の立脚座10と、坐屈エネルギー吸収材6と圧縮エネルギー吸収材5とを結束する固定用治具9を備えている。

0048

そして、坐屈エネルギー吸収材6の立脚座10と圧縮エネルギー吸収材とを結束する固定用治具9を備えることで、効率の良いエネルギー吸収を実現し、衝撃力を抑えて乗員の保護性能を確保しつつ、衝撃エネルギーを最大限吸収することが可能となる。

0049

尚、上下の車両用エネルギー吸収材23、24のうち一方を省略することも可能であるし、上下の車両用エネルギー吸収材23、24に代えて、前記第一実施例で例示した種々構成の車両用エネルギー吸収材を同様にして組み立てることが可能である。

0050

また、本実施例では、運転席側のフロントサイドドア12に本発明を適用したが、助手席側のフロントサイドドアに適用する事も可能であるし、左右のリアサイドドアに対しても本発明を適用可能である。
(実施例3)
この第三実施例は、本発明に係る車両用エネルギー吸収材を自動車のフロントピラーに適応したものである。

0051

図21、22に示すように、フロントピラー26について説明すると、ピラーアウターパネル19とピラーインパネル27とからなる閉断面状のピラー本体28が設けられ、ピラー本体28の車室側にはピラートリム20が設けられている。ピラーインパネル27とピラートリム20の間には車両用エネルギー吸収材29が設けられている。

0052

車両用エネルギー吸収材29は、前記第一実施例における車両用エネルギー吸収材3とサイズは異なるが基本的には同様に構成され、第一実施例におけるバンパー補強材1をピラーインパネル27と読み替え、バンパーフェイシアー2をピラートリム20と読み替え、車幅方向をピラー本体28の長さ方向と読み替えることでフロントピラー26に組み付ける事が出来る。

0053

具体的には、車両用エネルギー吸収材29は、ピラートリム20側へ延びる複数の坐屈エネルギー吸収材6を備えている。また、坐屈エネルギー吸収材6は、車体前後方向に細長い略平板状の立脚座10と、坐屈エネルギー吸収材6と圧縮エネルギー吸収材5とを結束する固定用治具9を備えている。

0054

そして、坐屈エネルギー吸収材6の立脚座10と圧縮エネルギー吸収材とを結束する固定用治具9を備えることで、効率の良いエネルギー吸収を実現し、衝撃力を抑えて乗員の保護性能を確保しつつ、衝撃エネルギーを最大限吸収することが可能となる。

0055

尚、車両用エネルギー吸収材29に代えて、前記第一実施例で例示した種々構成の車両用エネルギー吸収材を同様にして組み付ける事が可能である。

0056

また、本第三実施例では、フロントピラー26に本発明を適用したが、センターピラーリアピラーに対しても同様に本発明を適用出来る。

0057

これら実施例では、車両のバンパーとサイドドアとピラーに本発明を適用した場合について説明したが、これ以外の部位に対しても本発明を同様に適用出来る。
性能試験1〕
(実施例4)
圧縮エネルギー吸収材5として、ポリプロピレン系樹脂からなる予備発泡ビーズを用い、成形体倍率が20倍(化学原料ペランPP使用)となるように金型内に予備発泡ビーズを充填して図23図24に示すようなサイズの発泡成形体からなる圧縮エネルギー吸収材5をビーズ法にて製作し、また坐屈エネルギー吸収材6としてポリプロピレン系樹脂からなる非発泡板状部材からなり、図23、24に示すようなサイズの坐屈エネルギー吸収材6を製作した。そして、2枚の坐屈エネルギー吸収材6を圧縮エネルギー吸収材5に挟み込む形で組み付けてなる試験片を4個製作した。

0058

また、比較例として、圧縮エネルギー吸収材5の外形サイズを圧縮エネルギー吸収材5と同じに設定した発泡成形体からなる試験片を1個製作した。
試験方法
7個の各試験片を受け台に順次セットして、試験片の長さ方向の中央部に幅方向に沿って衝突物重量55.75kgのφ70mm丸棒からなる衝突物を落下高さ72.3cmから衝突させ、そのときの試験片の変位とその加速度を測定し、図25に示す比較例の測定結果と、図26〜29に示す実施例4の測定結果とを得た。また、これらの測定結果から、試験片の変位、最大加速度、衝撃力、エネルギー吸収量、エネルギー吸収効率を求め、表1を得た。

0059

表1から、圧縮エネルギー吸収材5と坐屈エネルギー吸収材6を用いた本実施例4は、発泡成形体からのみなる比較例と比較して、衝撃力において48%の軽減、エネルギー吸収効率において18.9%も効率が良くなっており、歩行者の保護性能が高められていることが分かる。
〔性能試験2〕
坐屈エネルギー吸収材6に立脚座10を設置し、圧縮エネルギー吸収材5と結束する事によって、エネルギー吸収量のバラツキが改善出来る例として、以下の性能試験について説明する。
(実施例5)
圧縮エネルギー吸収材5として、ポリプロピレン系樹脂からなる予備発泡ビーズを用い、成形体倍率が20倍(鐘淵化学製原料エペランPP使用)となるように金型内に予備発泡ビーズを充填して図23図24に示すようなサイズの発泡成形体からなる圧縮エネルギー吸収材5をビーズ法にて製作し、また坐屈エネルギー吸収材としてポリプロピレン系樹脂からなる非発泡の板状部材からなり、立脚座10を設置した図23、24に示すようなサイズの坐屈エネルギー吸収材6を製作した。そして2枚の坐屈エネルギー吸収材6を圧縮エネルギー吸収材5で挟み込む形で組み付け、その両端及びφ70mmからなる衝突物が衝突する衝突部を幅50mmのPP製テープ8によって結束した試験片を4個製作した。

0060

参考例として、衝突部を未結束とし、坐屈エネルギー吸収材の立脚部となる立脚座10を未設置の試験片を4個製作した。
(試験方法)
本発明においては、試験片を受け台に順次セットして、試験片の長さ方向の中央部に幅方向に沿って衝突物重量55.75kg、φ70mm丸棒からなる衝突物を落下高さ72.3cmから衝突させ、その時の試験片の変位と荷重の関係を測定し、図30に示す参考例と、図31に示す本発明の実施例5の測定結果を得た。これらの測定結果から、試験片の変位、衝撃力、エネルギー吸収量、エネルギー吸収効率を求め、表2を得た。

0061

表2から、坐屈エネルギー吸収材6に立脚座10を設け、圧縮エネルギー吸収材との結束を強固にした実施例5は、参考例と比べた場合、変位においては標準偏差を0.0019から0.0006へ、最大衝撃荷重においては標準偏差を393.1から208.2へ、エネルギー吸収効率においては標準偏差を3.5から0.7へ改善出来ており、坐屈エネルギー吸収材5に立脚座を設置し、圧縮エネルギー吸収材と結束する事によって、エネルギー吸収量のバラツキを低減する事が可能となり、より効率の高いエネルギー吸収が実現されている事が分かる。

0062

本発明による車両の衝突エネルギー吸収構造によれば、これをバンパーに適用した場合には、歩行者を保護可能な目標値に車両用衝突エネルギー吸収材に対する衝撃力を設定することで、バンパーとの接触時における歩行者の保護性能を確保しつつ、衝突エネルギーを最大限吸収することが可能となる。また、ドアやピラーに適用した場合には、乗員を保護可能な目標値に車両用衝突エネルギー吸収材に対する衝撃力を設定することで、ドアやピラーとの接触時における乗員の保護性能を確保しつつ、衝突エネルギーを最大限吸収することが可能となる。

図面の簡単な説明

0063

フロントバンパーの縦断面図
他のフロントバンパーの縦断面図
衝突エネルギー吸収材と変位と荷重の関係を示すグラフ
車両用エネルギー吸収材の要部正面図と断面図
他の車両用エネルギー吸収材の要部正面図と断面図
他の車両用エネルギー吸収材の要部正面図と断面図
他の車両用エネルギー吸収材の要部正面図と断面図
他の車両用エネルギー吸収材の要部正面図と断面図
他の車両用エネルギー吸収材の要部正面図と断面図
坐屈エネルギー吸収材の斜視図
他の坐屈エネルギー吸収材の斜視図
他の坐屈エネルギー吸収材の斜視図
他の坐屈エネルギー吸収材の斜視図
他の坐屈エネルギー吸収材の斜視図
他の坐屈エネルギー吸収材の斜視図
他の坐屈エネルギー吸収材の斜視図
他の坐屈エネルギー吸収材の斜視図
他の坐屈エネルギー吸収材の斜視図
フロントサイドドアの車室側からみた側面図
図19のA−A線断面図
車体の要部側面図
図21のB−B線断面図
性能試験1で用いた本発明の試験片
性能試験1で用いた本発明の試験片
性能試験1による比較例の結果グラフ
性能試験1による本発明例の結果グラフ
性能試験1による本発明例の他の結果グラフ
性能試験1による本発明例の他の結果グラフ
性能試験1による本発明例の他の結果グラフ
性能試験2による参考例の結果グラフ
性能試験2による本発明例の他の結果グラフ

符号の説明

0064

1バンパー補強材
2バンパーファイシア
3車両用エネルギー吸収材
4フロントバンパー
5圧縮エネルギー吸収材
6 坐屈エネルギー吸収材
8テープ
9固定用治具
10立脚座
11ラップフィルム
12フロントサイドドア
13 上側突部
15ドアインパネル
17サイドドア本体
18ドアアウタパネル
19ピラーアウターパネル
20ピラートリム
21ドアトリム
22 下側突部
23 上部車両用エネルギー吸収材
24 下部車両用エネルギー吸収材
26フロントピラー
27ピラーインパネル
28 ピラー本体
29 車両用エネルギー吸収材

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