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技術 殺マツノザイセンチュウ剤

出願人 株式会社応微研
発明者 木村靖夫
出願日 2004年1月26日 (16年9ヶ月経過) 出願番号 2004-016508
公開日 2005年8月4日 (15年3ヶ月経過) 公開番号 2005-206550
状態 特許登録済
技術分野 フラン系化合物 農薬・動植物の保存
主要キーワード 調整用水 被害度 中性画分 フタリド誘導体 離取得 硫黄粉末 機器分析 媒介昆虫
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この項目の情報は公開日時点(2005年8月4日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

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課題

センキュウに含まれる成分を有効成分とする新規な殺マツノザイセンチュウ剤を提供すること。

解決手段

3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドを有効成分とすることを特徴とする。

化1】

概要

背景

マツノマダラカミキリ媒介昆虫として寄生するマツノザイセンチュウは、菌食性線虫であり、松の材組織内に侵入繁殖して松を枯死させることが知られている。従って、古くからマツノザイセンチュウに対して殺線虫効果を有する化合物の探索が行われており、これまでに種々の化合物が殺マツノザイセンチュウ剤の有効成分として提案されているが(例えば特許文献1参照)、さらなる化合物の発見待ち望まれている。

ところで、センキュウ(Ligustici Rhizoma)は、中国で重宝されている伝統的な生薬であり、婦人薬や強壮薬としての効能が知られている。センキュウの植物に対する生理活性作用に関しては、例えば、特許文献2に、センキュウに含まれるフタリド誘導体植物成長調整用水薬液の有効成分となることが記載されており、特許文献3に、センキュウを煮煎し、その煎液を松柏の根元に与えると、当該松柏の樹勢回復するという経験則庭師業界に存在することが記載されている。しかしながら、センキュウに含まれる成分のマツノザイセンチュウに対する殺線虫効果はいまだ検討されておらず、それに関する報告はない。
特開平11−349414号公報
特開平8−99813号公報
特開平7−2616号公報

概要

センキュウに含まれる成分を有効成分とする新規な殺マツノザイセンチュウ剤を提供すること。 3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドを有効成分とすることを特徴とする。 なし

目的

そこで本発明は、センキュウに含まれる成分を有効成分とする新規な殺マツノザイセンチュウ剤を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドを有効成分とすることを特徴とする殺マツノザイセンチュウ剤

技術分野

0001

本発明は、新規な殺マツノザイセンチュウ剤に関する。

背景技術

0002

マツノマダラカミキリ媒介昆虫として寄生するマツノザイセンチュウは、菌食性線虫であり、松の材組織内に侵入繁殖して松を枯死させることが知られている。従って、古くからマツノザイセンチュウに対して殺線虫効果を有する化合物の探索が行われており、これまでに種々の化合物が殺マツノザイセンチュウ剤の有効成分として提案されているが(例えば特許文献1参照)、さらなる化合物の発見待ち望まれている。

0003

ところで、センキュウ(Ligustici Rhizoma)は、中国で重宝されている伝統的な生薬であり、婦人薬や強壮薬としての効能が知られている。センキュウの植物に対する生理活性作用に関しては、例えば、特許文献2に、センキュウに含まれるフタリド誘導体植物成長調整用水薬液の有効成分となることが記載されており、特許文献3に、センキュウを煮煎し、その煎液を松柏の根元に与えると、当該松柏の樹勢回復するという経験則庭師業界に存在することが記載されている。しかしながら、センキュウに含まれる成分のマツノザイセンチュウに対する殺線虫効果はいまだ検討されておらず、それに関する報告はない。
特開平11−349414号公報
特開平8−99813号公報
特開平7−2616号公報

発明が解決しようとする課題

0004

そこで本発明は、センキュウに含まれる成分を有効成分とする新規な殺マツノザイセンチュウ剤を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明者は、上記の点に鑑みて種々の検討を行った結果、センキュウに含まれる成分として知られているフタリド誘導体の中でも、下記の平面構造式で表される3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドがマツノザイセンチュウに対して優れた殺線虫効果を有することを見出した。

0006

0007

上記の知見に基づいてなされた本発明の殺マツノザイセンチュウ剤は、請求項1記載の通り、3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドを有効成分とすることを特徴とする。

発明の効果

0008

本発明によれば、新規な殺マツノザイセンチュウ剤が提供される。

発明を実施するための最良の形態

0009

本発明の殺マツノザイセンチュウ剤の有効成分である3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドは、センキュウに含まれるフタリド誘導体の1つとして公知の化合物である(内崇ら、Natural Medicines 49(3), 288-292 (1995))。3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドは、センキュウから単離取得したものを用いてもよいし(その単離取得方法は後述する実施例を参照のこと)、化学合成したものを用いてもよい。3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドをセンキュウから単離取得して用いる場合、3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドの精製の程度は必ずしも高度なものである必要はなく、精製途中における3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドを含む画分を有効成分として用いてもよい。なお、3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドには不斉炭素原子が複数あるので各種の異性体が存在するが、殺マツノザイセンチュウ剤の有効成分としては、個々の異性体を単独で用いてもよいし、それらの混合物を用いてもよい。

0010

本発明の殺マツノザイセンチュウ剤は、有効成分である3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドを任意の量で含有し、公知の担体添加剤を用いて粉剤液剤などの各種の剤型に製剤化されて実用に供される。担体としては、液体担体固体担体のいずれもがその使用目的に応じて用いることができる。液体担体としては水、アルコール類ケトン類エーテル類などが挙げられる。固体担体としては鉱物性粉末アルミナ硫黄粉末活性炭などが挙げられる。添加剤としては、乳化剤懸濁剤、安定剤、展着剤浸透剤分散剤などが挙げられる。その使用量は、その剤型や適用対象の松の樹齢被害度適用方法、適用場所などに応じて適宜決定することができる。施用法としては、松の樹幹に注射するなり、穴をあけた後、本剤を埋め込んだり、注入したりする方法を採用することができる。なお、本発明の殺マツノザイセンチュウ剤は、3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドに加え、マツノザイセンチュウに対して殺線虫効果を有する他の化合物を含有していてもよい。

0011

以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定して解釈されるものではない。

0012

実施例:
(A)3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドのセンキュウからの単離取得
工程1:
センキュウの乾燥粉末(市販品)1000gにメタノール1000mLを加え、室温にて、時々振り混ぜながら1週間浸漬した。その後ろ過し、抽出液と残渣に分離した。残渣について同様に再度メタノール抽出し、得られた抽出液を1回目の抽出液と合わせた。このメタノール抽出液からメタノールを留去し得られた水層を2N塩酸を用いてpH2に調整し、これに酢酸エチルを加えて分配抽出を行った。酢酸エチル層分取し、酢酸エチル層の半分量(体積)の飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、分配抽出した。酢酸エチル層を分取し、もう一度同様に飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて分配抽出し、分取した酢酸エチル層を濃縮し、これを中性画分とした(18.1g)。
工程2:
この中性画分をWakogel C−200(和光純薬社製、内径5cm、長さ44cm)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供した。溶媒ヘキサン−酢酸エチルを用い、これらの混合比(体積)を100:0〜0:100の間で10ずつ変え、各混合比溶媒3000mLずつを流し、溶出液を3000mLずつ分取した。ヘキサン−酢酸エチル(90:10)のフラクションを分取し減圧濃縮した(5872.0mg)。
工程3:
濃縮されたヘキサン−酢酸エチル(90:10)のフラクションをWakogel C−200(和光純薬社製、内径3.8cm、長さ52cm)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供した。溶媒はヘキサン−酢酸エチルを用い、これらの混合比を100:0〜80:20の間で5ずつ変え、各混合比溶媒2000mLずつを流し、溶出液を2000mLずつ分取した。ヘキサン−酢酸エチル(95:5)のフラクションを分取し減圧濃縮した(3939.5mg)。
工程4:
濃縮されたヘキサン−酢酸エチル(95:5)のフラクションをWakogel C−200(和光純薬社製、内径3.8cm、長さ36cm)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供した。溶媒はトルエン−酢酸エチルを用い、これらの混合比(体積)を100:0〜90:10の間で2ずつ変え、各混合比溶媒1500mLずつを流し、溶出液を1500mLずつ分取した。トルエン−酢酸エチル(98:2)のフラクションを分取し減圧濃縮した(1094.0mg)。
工程5:
濃縮されたトルエン−酢酸エチル(98:2)のフラクションをセファデックスLH−20(アマシャムファルマシア社製)を用いたゲルろ過カラムクロマトグラフィーに供し、メタノール500mLを用いて溶出させた。溶出液を濃縮し、シリカゲル(Kieselgel 60 GF254メルク社製)を用いた薄層クロマトグラフィーに供した。展開溶媒はヘキサン−酢酸エチル(88:12)を用いた。RF値=0.3付近スポットを掻きとり、水飽和酢酸エチルにて溶出させた後溶媒を留去し、下記の立体構造式で表され、慣用ネオクニジライド(neocnidilide)で知られる(必要であれば前掲の文献を参照のこと)、3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドを得た(475.2mg)。なお、こうして単離取得した化合物が3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドであることは、各種機器分析(NMR,UV,IR,MSなど)のデータにより確認した。

0013

0014

(B)3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドのマツノザイセンチュウに対する殺線虫効果
3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリド10mgにできるだけ少量のアセトンを加えてこれを全て溶解し、さらに精製水を用いて希釈して10000ppmとして試験溶液原液とした。この原液を試験濃度の2倍濃度に調製し、24穴マイクロプレートの各ウェルに100μLずつ入れ、さらにマツノザイセンチュウの蒸留水懸濁液(約400〜1000頭/mL)100μLを加え、25℃、暗所にて1週間放置した後、各ウェル内のマツノザイセンチュウの生存数と死亡数とを顕微鏡観察より数え、その死亡率(%)[(死亡数)/(生存数+死亡数)×100]を調べた。その結果、試験濃度が100ppm以下では死亡率が0%であったが、試験濃度が300ppmでは死亡率が40%、試験濃度が1000ppmでは死亡率が78%であり、3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドは、マツノザイセンチュウに対して優れた殺線虫効果を有することがわかった。
なお、上記と同様の試験を、3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドとともにセンキュウに含まれるフタリド誘導体の1つとして公知の化合物である、下記の立体構造式で表され、慣用名センキュウノライドI(senkyunolide I)で知られる(必要であれば前掲の文献を参照のこと)、3−ブチリデン−4,5,6,7−テトラヒドロ−6,7−ジヒドロキシフタリド(単離取得方法は後述)について行ったところ、試験濃度が1000ppmでも死亡率が0%であり、この化合物は、マツノザイセンチュウに対する殺線虫効果を有していないことがわかった。また、両化合物について、ダイコンなどの根菜類に寄生するキタネグサレセンチュウに対する殺線虫効果を上記と同様の方法で調べたところ、両化合物とも試験濃度が1000ppmでも死亡率が0%であり、殺線虫効果を有していなかった。このことから、同じようにセンキュウに含まれるフタリド誘導体であっても、マツノザイセンチュウに対する殺線虫効果は、僅かな二重結合の位置と置換基の違いに基づいて大きく異なること、3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリドの殺線虫効果は、線虫の種類によって大きく異なることがわかった。

0015

0016

(C)3−ブチリデン−4,5,6,7−テトラヒドロ−6,7−ジヒドロキシフタリドのセンキュウからの単離取得
(A)の工程2で得られたヘキサン−酢酸エチル(40:60)のフラクションを分取し減圧濃縮し(1082.9mg)、Wakogel C−200(和光純薬社製、内径2.1cm、長さ33cm)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供した。溶媒はヘキサン−酢酸エチルを用い、これらの混合比を100:0〜60:40の間では10ずつ、60:40〜45:55の間では5ずつ変え、各混合比溶媒500mLずつを流し、溶出液を500mLずつ分取した。混合比55:45〜45:55の3フラクションを合わせて減圧濃縮した(784.9mg)。得られた濃縮物を先に用いたカラムと同じカラムを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供した。溶媒はヘキサン−酢酸エチルを用い、これらの混合比を100:0〜0:100の間で10ずつ変え、各混合比溶媒100mLずつを流し、溶出液を100mLずつ分取した。ヘキサン−酢酸エチル(50:50)の画分を分取し減圧濃縮した(143.9mg)。得られた濃縮物をシリカゲル(Kieselgel 60 GF254メルク社製)を用いた薄層クロマトグラフィーに供した。展開溶媒はヘキサン−酢酸エチル(3:7)を用いた。RF値=0.3付近のスポットを掻きとり、水飽和酢酸エチルにて溶出させた後溶媒を留去し、目的とする3−ブチリデン−4,5,6,7−テトラヒドロ−6,7−ジヒドロキシフタリドを得た(98.2mg)。なお、こうして単離取得した化合物が3−ブチリデン−4,5,6,7−テトラヒドロ−6,7−ジヒドロキシフタリドであることは、各種機器分析(NMR,UV,IR,MSなど)のデータにより確認した。

0017

製剤例:
3−ブチル−3a,4,5,6−テトラヒドロフタリド1重量%水溶液(アセトンを用いて溶解)を調製し、殺マツノザイセンチュウ剤(液剤)とした。

0018

本発明は、新規な殺マツノザイセンチュウ剤を提供することができる点において、産業上の利用可能性を有する。

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