図面 (/)
課題
解決手段
列車のダイヤ情報を記憶する記憶手段21と、朝夕の混雑時の時間帯とそれ以外の時間帯とに応じて列車発着連動運行モードと通常運行モードとに切替える運行モード切替手段23,24と、現在のエレベータの運行状況から目的階までの各エレベータの到着予想時間を演算する到着予想時間演算手段27と、列車発着連動運行モード時、前記到着予想時間演算手段による各エレベータの到着予想時間と前記列車のダイヤ情報とに基づき、駅接続階に向かわせるエレベータを割当て、また通常運行モード時、ホール呼びやかご呼びによる行先階までの到着予想時間に従って当該行先階に向かわせるエレベータを割当てるエレベータ割当て手段25と、この割当てられたエレベータに対し、列車のダイヤ情報に従って目的階に到達するよう運行制御し、また通常運行モードでは列車のダイヤ情報に従うことなく目的階に到達するよう運行制御する手段28とを設けた構成である。
概要
背景
近年、列車の停車する駅に隣接してオフィスビルなどが建設される場合が多いが、このようなビルでは、列車などが停車する駅と隣接又は直結するために、地上階や地下階などに接続階又は駅改札口を設け、列車から降りた乗客が接続階からエレベータを利用してオフィスビルなどの目的階に移動するようになっており、交通便が非常に良い状態にある。
また、列車などが停車する駅と隣接又は直結するビルの中には、複数のエレベータを運行管理する群管理装置と列車の運行管理システムとをデータ通信回線で接続し、さらにビルの1つの地上階(1階)を基準階と定め、当該基準階に表示装置を設置する。そして、群管理装置は、運行管理システムから伝送されてくる列車発着時刻情報に基づき、複数のエレベータを接続階に比較的近い基準階で一旦停止させ、前記表示装置に表示される発車時刻と行先との案内のもとに乗り込む乗客をそのまま接続階に直行運転し、少なくとも列車到着前に接続階に到着させる構成となっている(特許文献1)。
特開平3−267276号公報
概要
エレベータ利用者の実状に即したエレベータの運行制御を実施することにある。列車のダイヤ情報を記憶する記憶手段21と、朝夕の混雑時の時間帯とそれ以外の時間帯とに応じて列車発着連動運行モードと通常運行モードとに切替える運行モード切替手段23,24と、現在のエレベータの運行状況から目的階までの各エレベータの到着予想時間を演算する到着予想時間演算手段27と、列車発着連動運行モード時、前記到着予想時間演算手段による各エレベータの到着予想時間と前記列車のダイヤ情報とに基づき、駅接続階に向かわせるエレベータを割当て、また通常運行モード時、ホール呼びやかご呼びによる行先階までの到着予想時間に従って当該行先階に向かわせるエレベータを割当てるエレベータ割当て手段25と、この割当てられたエレベータに対し、列車のダイヤ情報に従って目的階に到達するよう運行制御し、また通常運行モードでは列車のダイヤ情報に従うことなく目的階に到達するよう運行制御する手段28とを設けた構成である。
目的
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、時間帯に応じた運行モード及びリアルタイムな列車の運行状況を考慮しつつ、エレベータ利用者の実状に即したエレベータの運行制御を実施するエレベータ制御装置を提供することを目的とする。
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 0件
- 牽制数
- 0件
この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
最寄り駅に発着する列車のダイヤ情報に基づいてエレベータを運行制御するエレベータ制御装置において、前記列車のダイヤ情報を記憶する記憶手段と、少なくとも朝夕の混雑時の時間帯とそれ以外の時間帯とに応じて、前記エレベータを列車発着連動運行モードと通常運行モードとに切替える運行モード切替手段と、現在のエレベータの運行状況から目的階までの各エレベータの到着予想時間を演算する到着予想時間演算手段と、前記列車発着連動運行モード時、前記到着予想時間演算手段で演算される第1の前記目的階までの各エレベータの到着予想時間と前記記憶手段に記憶される列車のダイヤ情報とに基づき、前記第1の目的階に向かわせるエレベータを割当て、また通常運行モード時、前記到着予想時間演算手段で演算されるホール呼びやかご呼びによる行先階である第2の前記目的階までの各エレベータの到着予想時間に従って前記第2の目的階に向かわせるエレベータを割当てるエレベータ割当て手段と、このエレベータ割当て手段に割当てられたエレベータに対し、前記列車のダイヤ情報に従って前記第1の目的階に到達するよう運行制御し、また前記第2の目的階に到達するよう運行制御する手段とを備えたことを特徴とするエレベータ制御装置。
請求項2
最寄り駅に発着する列車のダイヤ情報に基づいてエレベータを運行制御するエレベータ制御装置において、前記列車のダイヤ情報を記憶する記憶手段と、少なくとも朝夕の混雑時の時間帯とそれ以外の時間帯とに応じて、前記エレベータを列車発着連動運行モードと通常運行モードとに切替える運行モード切替手段と、現在のエレベータの運行状況から目的階までの各エレベータの到着予想時間を演算する到着予想時間演算手段と、列車運行管理システム等から列車ダイヤの遅延等を含むリアルタイムな運行情報を取得する運行情報取得手段と、前記列車発着連動運行モード時、前記到着予想時間演算手段で演算される第1の前記目的階までの各エレベータの到着予想時間と前記記憶手段に記憶される列車のダイヤ情報を前記運行情報取得手段で取得された運行情報で補正した補正ダイヤ情報とに基づき、前記第1の目的階に向かわせるエレベータを割当て、また通常運行モード時、前記到着予想時間演算手段で演算されるホール呼びやかご呼びによる行先階である第2の前記目的階までの各エレベータの到着予想時間に従って前記第2の目的階に向かわせるエレベータを割当てるエレベータ割当て手段と、前記記憶手段に記憶される列車のダイヤ情報を前記運行情報取得手段で取得された運行情報で補正した補正ダイヤ情報を取り出す列車運行補正手段と、前記エレベータ割当て手段に割当てられたエレベータに対し、前記列車運行補正手段で取り出された補正ダイヤ情報に従って前記第1の目的階に到達するよう運行制御し、また前記第2の目的階に到達するよう運行制御する手段とを備えたことを特徴とするエレベータ制御装置。
請求項3
請求項1又は請求項2に記載のエレベータ制御装置において、前記運行制御手段は、朝の混雑時の時間帯の場合、前記列車のダイヤ情報又は前記補正ダイヤ情報に同期し、列車が最寄り駅に到着後所定時間までに前記第1の目的階である最寄り駅と接続される駅接続階に到着するようにエレベータを運行制御することを特徴とするエレベータ制御装置。
請求項4
請求項1又は請求項2に記載のエレベータ制御装置において、前記運行制御手段は、夕方の混雑時の時間帯の場合、前記列車のダイヤ情報又は前記補正ダイヤ情報に同期し、列車が最寄り駅に到着後所定時間までに上階の乗場階から前記第1の目的階である最寄り駅と接続される駅接続階に到着するようにエレベータを運行制御することを特徴とするエレベータ制御装置。
請求項5
請求項4に記載のエレベータ制御装置において、前記上階の乗場階ホールに設置され、前記列車のダイヤ情報又は前記補正ダイヤ情報に同期して、前記最寄り駅に発着する時刻情報及び列車名を表示することを特徴とするエレベータ制御装置。
技術分野
背景技術
0002
近年、列車の停車する駅に隣接してオフィスビルなどが建設される場合が多いが、このようなビルでは、列車などが停車する駅と隣接又は直結するために、地上階や地下階などに接続階又は駅改札口を設け、列車から降りた乗客が接続階からエレベータを利用してオフィスビルなどの目的階に移動するようになっており、交通便が非常に良い状態にある。
0003
また、列車などが停車する駅と隣接又は直結するビルの中には、複数のエレベータを運行管理する群管理装置と列車の運行管理システムとをデータ通信回線で接続し、さらにビルの1つの地上階(1階)を基準階と定め、当該基準階に表示装置を設置する。そして、群管理装置は、運行管理システムから伝送されてくる列車発着時刻情報に基づき、複数のエレベータを接続階に比較的近い基準階で一旦停止させ、前記表示装置に表示される発車時刻と行先との案内のもとに乗り込む乗客をそのまま接続階に直行運転し、少なくとも列車到着前に接続階に到着させる構成となっている(特許文献1)。
特開平3−267276号公報
発明が解決しようとする課題
0004
従って、以上のようなエレベータ制御装置は、群管理装置が列車の運行管理システムから収集する列車発着時刻情報に基づいてエレベータを運行制御するので、例えば朝夕の混雑時以外でも列車の運行状況に合せる結果となり、実際のエレベータ利用者の実状に即した生活状態に合せたエレベータの運行制御がなされていない。すなわち、エレベータが多数設置されている場合、混雑時以外の時間帯であっても列車の運行状況に合せて数台のエレベータを運行させればよいので、それほど問題はない。しかし、エレベータの設置台数が少ない場合、オフィスビルなどに常勤する者以外の一般のビル利用者にとってエレベータを円滑に利用できない。
0005
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、時間帯に応じた運行モード及びリアルタイムな列車の運行状況を考慮しつつ、エレベータ利用者の実状に即したエレベータの運行制御を実施するエレベータ制御装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
0006
(1) 上記課題を解決するために、本発明は、最寄り駅に発着する列車のダイヤ情報に基づいてエレベータを運行制御するエレベータ制御装置であって、前記列車のダイヤ情報を記憶する記憶手段と、少なくとも朝夕の混雑時の時間帯とそれ以外の時間帯とに応じて、前記エレベータを列車発着連動運行モードと通常運行モードとに切替える運行モード切替手段と、現在のエレベータの運行状況から目的階までの各エレベータの到着予想時間を演算する到着予想時間演算手段と、前記列車発着連動運行モード時、前記到着予想時間演算手段で演算される第1の前記目的階までの各エレベータの到着予想時間と前記記憶手段に記憶される列車のダイヤ情報とに基づき、前記第1の目的階に向かわせるエレベータを割当て、また通常運行モード時、前記到着予想時間演算手段で演算されるホール呼びやかご呼びによる行先階である第2の前記目的階までの各エレベータの到着予想時間に従って前記第2の目的階に向かわせるエレベータを割当てるエレベータ割当て手段と、このエレベータ割当て手段に割当てられたエレベータに対し、前記列車のダイヤ情報に従って前記第1の目的階に到達するよう運行制御し、また前記第2の目的階に到達するよう運行制御する手段とを設けた構成である。
0007
本発明は以上のような構成とすることにより、運行モード切替手段は、朝夕の混雑時の時間帯とそれ以外の時間帯とに分けて列車発着連動運行モードと通常運行モードとにエレベータの運行モードを切替え、列車発着連動運行モード時には前記記憶手段に記憶される列車のダイヤ情報と第1の目的階までの各エレベータの到着予想時間とに従って、エレベータの割当て及び運行制御を行い、一方、通常運行モード時には、ホール呼びやかご呼びによる行先階である第2の目的階までの各エレベータの到着予想時間に従ってエレベータの割当て及び運行制御を行うので、時間帯に応じた運行モード及びダイヤ情報を考慮しつつ適切にエレベータを運行制御することが可能であり、エレベータ利用者の実状に即したエレベータの運行制御を実現できる。
0008
(2) また、本発明は、前記列車のダイヤ情報を記憶する記憶手段と、少なくとも朝夕の混雑時の時間帯とそれ以外の時間帯とに応じて、前記エレベータを列車発着連動運行モードと通常運行モードとに切替える運行モード切替手段と、現在のエレベータの運行状況から目的階までの各エレベータの到着予想時間を演算する到着予想時間演算手段と、列車運行管理システム等から列車ダイヤの遅延等を含むリアルタイムな運行情報を取得する運行情報取得手段と、前記列車発着連動運行モード時、前記到着予想時間演算手段で演算される第1の前記目的階までの各エレベータの到着予想時間と前記記憶手段に記憶される列車のダイヤ情報を前記運行情報取得手段で取得された運行情報で補正した補正ダイヤ情報とに基づき、前記第1の目的階に向かわせるエレベータを割当て、また通常運行モード時、前記到着予想時間演算手段で演算されるホール呼びやかご呼びによる行先階である第2の前記目的階までの各エレベータの到着予想時間に従って前記第2の目的階に向かわせるエレベータを割当てるエレベータ割当て手段と、前記記憶手段に記憶される列車のダイヤ情報を前記運行情報取得手段で取得された運行情報で補正した補正ダイヤ情報を取り出す列車運行補正手段と、前記エレベータ割当て手段に割当てられたエレベータに対し、前記列車運行補正手段で取り出された補正ダイヤ情報に従って前記第1の目的階に到達するよう運行制御し、また前記第2の目的階に到達するよう運行制御する手段とを設けた構成である。
0009
本発明は以上のような構成とすることにより、時々刻々変化する列車ダイヤの遅延等を含むリアルタイムな運行情報を用いて、前記記憶手段に記憶される列車のダイヤ情報を補正し、この補正ダイヤ情報と第1の目的階までの各エレベータの到着予想時間とに従って、エレベータの割当て及び運行制御を行い、一方、通常運行モード時には、ホール呼びやかご呼びによる行先階である第2の目的階までの各エレベータの到着予想時間に従ってエレベータの割当て及び運行制御を行うので、前記(1)と同様の作用効果の他に、列車のリアルタイムな運行情報を反映しつつ適切にエレベータを運行制御することができる。
0010
(3) なお、前記(1)項又は(2)項において、前記運行制御手段としては、朝の混雑時の時間帯の場合、前記列車のダイヤ情報又は前記補正ダイヤ情報に同期し、列車が最寄り駅に到着後所定時間までに前記第1の目的階である最寄り駅と接続される乗場階に到着するようにエレベータを運行制御し、また夕方の混雑時の時間帯の場合、列車のダイヤ情報又は補正ダイヤ情報に同期し、列車が最寄り駅に到着後所定時間までに上階の乗場階から前記第1の目的階である最寄り駅と接続される乗場階に到着するようにエレベータを運行制御すれば、列車の利用者に対し、最寄り駅と接続される乗場階に最適な状態で運ぶことができる。
0011
さらに、前記上階の乗場階ホールに表示手段を設置し、前記列車のダイヤ情報又は前記補正ダイヤ情報に同期して、前記最寄り駅に発着する時刻情報及び列車名を表示すれば、最寄り駅に隣接又は直結するオフィスビルに勤務する列車の利用者などに列車利用上有効な情報を提示することができる。
発明の効果
0012
本発明は、時間帯に応じた運行モード及びリアルタイムな列車の運行状況を考慮しつつエレベータを運行制御するので、最寄り駅に隣接又は直結するオフィスビルの従業員だけでなく、その他のエレベータ利用者にとってもエレベータを円滑に利用でき、実状に即したエレベータの運行制御を実現できる。
発明を実施するための最良の形態
0013
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
0014
図1及び図2は本発明に係るエレベータ制御装置の一実施の形態を示す構成図である。なお、図1は従来の一般的なエレベータ制御システム、図2はエレベータ制御システムの一部分の構成であるエレベータ制御装置の特に要部構成を示す機能ブロック図である。
0015
先ず、エレベータ制御システムは、三相交流動力電源1、三相交流動力電源1からコンタクタ2を通して出力される交流電力を所定電圧の直流電圧に変換するコンバータ装置3、このコンバータ装置3で変換される直流電圧を所定の交流電力に変換するインバータ装置4、このインバータ装置4から供給される電力によって動作する電動機5、この電動機5の回転軸に接続される巻上機6、この巻上機6に巻き掛けられたロープ7の両端に吊下げられた乗りかご8、釣合いおもり9及びエレベータ制御装置10等によって構成されている。
0016
このエレベータ制御装置10は、一般的には、インバータ装置4出力側に設置される電流検出器11で検出される電流フィードバック信号と巻上機側に取り付けられた速度検出器12から得られる速度フィードバック信号と基準速度指令とに基づいてインバータ装置4を制御する他、かご位置センサ13、…の情報に基づいて乗りかご8を運行制御する構成となっている。14はホール(階床)である。
0017
次に、本発明の要部となるエレベータ制御装置10の構成について、図2を参照して説明する。
0018
このエレベータ制御装置10は、対象とする最寄り駅に発着する列車ダイヤ情報を記憶する列車ダイヤ記憶手段21と、列車運行管理システム(図示せず)等から列車ダイヤの現在の列車遅延等を含むリアルタイムな運行情報を取得する運行情報取得手段22と、年月日/時間情報を発生する日時情報発生手段23と、運転モード切替手段24とが設けられている。
0019
この運転モード切替手段24は、日時情報発生手段23の年月日/時間情報に基づき、例えば朝・夕混雑時の時間帯には最寄り駅の列車ダイヤ情報の列車発着に連動してエレベータを運行するための列車発着連動運行モード指令を出力し、朝・夕混雑時以外の時間帯には最寄り駅の列車ダイヤ情報に依存しない通常の運行モード指令を出力し、エレベータ割当て手段25に送出する。
0020
また、エレベータ制御装置10には、目的階設定部26及びエレベータ到着時間演算手段27が設けられている。この目的階設定部26は、図3に示すように、予め定める時間帯ごとに目的階となる階が設定されている。例えば朝の混雑帯である7:30〜9:00は、列車連動運行モードであり、目的階としては、最寄り駅と接続される駅接続階であり、夕方の混雑帯である17:00〜18:00も例えば同様とする。混雑時以外の時間帯では、かご呼び階又はホール呼び階が目的階となる。
0021
前記エレベータ到着時間演算手段27は、かご呼び、ホール呼び、かご位置情報を含む現在のエレベータ運行関連情報を取り込み、日時情報発生手段23から発生される日時情報のもとに、各エレベータが目的階設定部26に設定される目的階にどの程度の時間で到着するかを演算し、各エレベータの到着予想時間をエレベータ割当て手段25に送出する。
0022
このエレベータ割当て手段25は、通常運行モード時、かご呼び、ホール呼びを含む現在のエレベータ運行関連情報のもとにエレベータ到着予想時間演算手段27から発生されるかご呼び階又はホール呼び階までの到着時間から最適なエレベータを割当て、また列車発着連動運行モード時、かご呼び、ホール呼びを含む現在のエレベータ運行関連情報と最寄り駅と接続される目的階である駅接続階のもとに前記エレベータ到着予想時間演算手段27で演算される駅接続階到達時間を取り込み、列車ダイヤ記憶手段21に記憶される列車ダイヤ情報又は当該列車ダイヤ情報を前記運行情報取得手段22にて取得された列車ダイヤの遅延等を含むリアルタイムな運行情報で補正した補正ダイヤ情報に従って最適なエレベータを割当てる機能をもっている。
0023
このエレベータ割当て手段25によるエレベータ割当て情報はエレベータ運行制御手段28に送られる。このエレベータ運行制御手段28は、エレベータ割当て手段25で割当てられたエレベータに対し、列車ダイヤ記憶手段21に記憶される列車ダイヤ情報又は当該列車ダイヤ情報を運行補正手段29にてリアルタイムな運行情報で補正した補正ダイヤ情報に基づき、最寄り駅に列車が到着後所定時間後に駅接続階に到着するように運行制御信号をインバータ装置4に与える供給する。
0024
30は最寄り駅と間接又は直結するように駅接続階を介して接続されるビルの所要階以上上の階に設置される情報表示器等の表示手段であって、エレベータ運行制御手段28は、列車ダイヤ情報又は当該列車ダイヤ情報を運行補正手段29にてリアルタイムな運行情報で補正した補正ダイヤ情報から最寄階発着時刻情報及び列車名その他必要な情報を表示手段30に表示する構成となっている。
0025
次に、以上のようなエレベータ制御装置の動作について図4を参照して説明する。
0026
今、運転モード切替手段24は、日時情報発生手段23から発生される年月日/時間情報に基づき、朝夕の混雑時に相当する時間帯に属すると判断した時、列車発着連動運行モードを選択し、エレベータ割当て手段25に通知する。
0027
以上のような状態において、エレベータ割当て手段25では、列車発着連動運行モードか否かを判断し(S1)、列車発着連動運行モードでない場合には通常運行モードと判断する。このステップS1において列車発着連動運行モードであると判断すると、エレベータ割当て手段25又は当該エレベータ割当て手段25を含むエレベータ制御装置10では、エレベータ運行関連情報を取り込み、現時点以後の運行に対する最適なエレベータを選定するために必要なエレベータの運行状況の確認、つまりエレベータ位置、故障の有無その他必要な事項の確認を行う。
0028
引き続き、運行情報取得手段22で取得される最寄り駅における列車の運行情報を取り込み(S3)、列車の運行状況(遅延等)を把握する。
0029
そして、レベータの運行状況及び列車の運行情報からエレベータや列車運行に問題があるか否かを判断する(S4)。何れも問題が無ければ、ステップS5に進み、列車ダイヤ記憶手段21に記憶される列車ダイヤ情報を読み出す。一方、レベータの運行状況及び列車の運行情報の何れかに問題ある場合、エレベータに問題有りかを判断し(S6)、問題ありの場合には問題ありエレベータを選択対象から除外する(S7)、ステップS5に戻る。
0030
ここで、ステップS6において、エレベータに問題なしの場合には列車運行に問題ありと判断し、列車ダイヤ記憶手段21に記憶される列車ダイヤ情報を読み出す(S8)。
0031
ところで、エレベータや列車運行に何ら問題ない場合、列車ダイヤ記憶手段21に記憶される列車ダイヤ情報を読み出した後(S5)、エレベータ到着予想時間演算手段27に起動指示を入力する。エレベータ到着予想時間演算手段27は、朝混雑時か夕方混雑時かを判断する(S9)。朝混雑時と夕方混雑時とを判断する理由は、朝混雑時には列車が最寄り階に到着後所定の時間後に駅接続階にエレベータを到着させること、また夕方混雑時には上階から乗客を乗せて列車到着前に駅接続階に到着させる必要があるためである。
0032
そこで、朝混雑時、エレベータ到着予想時間演算手段27は、現在のエレベータ運行関連情報に基づき、前記問題ありのエレベータを除き、目的階設定部26に設定される朝混雑時の目的階への到着予想時間を演算し(S10)、エレベータ割当て手段25に送出する。このエレベータ割当て手段25は、ステップS5で読み取った列車ダイヤ情報に従い、演算によって得られた到着予想時間から最適なエレベータが目的階に向かうように割当てた後(S11)、エレベータの割当て完了かを判断し(S12)、列車降車人数等により未だ完了していないと判断された場合にはステップS11に戻り、次のエレベータも割当てる。そして、割当て完了後、エレベータ運行制御手段28は、エレベータ割当て手段25で割当てられたエレベータに対し、列車ダイヤ記憶手段21に記憶される列車ダイヤ情報にに基づき、最寄り駅に列車が到着後所定時間までに駅接続階に到着するように運行制御信号をインバータ装置4に送出し、エレベータを運行制御する(S13)。
0033
なお、夕方混雑時には、列車のダイヤ情報に基づき、列車が最寄り駅に到着後所定時間までに上階の乗場階から目的階である最寄り駅と接続される駅接続階に到着するようにエレベータを運行制御するものである。
0034
一方、列車運行に問題ありと判断された場合、エレベータ割当て手段25は、前述するように列車ダイヤ記憶手段21に記憶される列車ダイヤ情報を読み出すとともに(S8)、運行情報取得手段22で取得される現在の運行情報を取り込み、列車ダイヤ情報を現在の運行情報で補正した補正ダイヤ情報を取り出した後(S14)、ステップS9に移行し、同様の処理を繰り返し実行する。そして、引き続き、処理を継続する場合(S15)、ステップS1に移行し、同様の処理を繰り返し実行する。
0035
また、ステップS1において、列車連動運行モードでない場合、通常運行モードと判断し、ステップS21に移行し、かご呼び又はホール呼び有りかを判断し、呼びありの場合には現在のエレベータ運行関連情報に基づき、エレベータ到着予想時間演算手段27にて呼び階までの到着予想時間を演算し(S22)、エレベータ割当て手段25に送出する。このエレベータ割当て手段25は、到着予想時間から最適なエレベータが呼び階に向かうように割当てた後(S23)、ステップS13に移行し、エレベータ運行制御手段28は、エレベータ割当て手段25で割当てられたエレベータに対し、呼び階に向かうように運行制御する。
0036
従って、以上のような実施の形態によれば、運行モード切替手段24は、朝夕の混雑時の時間帯とそれ以外の時間帯とに分けて列車発着連動運行モードと通常運行モードとに切替え、列車発着連動運行モード時には列車のダイヤ情報と目的階までの各エレベータの到着予想時間とに従って、エレベータの割当て及び運行制御を行うので、ダイヤ情報を考慮しつつ適切にエレベータを運行制御することができる。また、通常運行モード時には、ホール呼びやかご呼びによる行先階である目的階までの各エレベータの到着予想時間に従ってエレベータの割当て及び運行制御を行うので、列車乗客以外のエレベータ利用者がダイヤ情報に左右されずにエレベータを利用でき、エレベータ利用者の実状に即したエレベータの運行制御を実現できる。
0037
また、列車運行管理システム等から列車ダイヤの遅延等を含むリアルタイムな運行情報を取得し、既に記憶されている列車ダイヤ情報を運行情報で補正し、この補正ダイヤ情報と目的階までの各エレベータの到着予想時間とに従って、エレベータの割当て及び運行制御を行うので、柔軟にエレベータを割当てて運行制御することができる。
0038
さらに、上階の乗場階ホールに表示手段30を設置し、列車のダイヤ情報又は補正ダイヤ情報に同期して、最寄り駅に発着する時刻情報及び列車名を表示すれば、最寄り駅に隣接又は直結するオフィスビルに勤務する列車の利用者などが列車発着時刻情報をみながら、余裕をもってエレベータを利用して最寄り駅に向かうことができる。
0039
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
0040
また、各実施の形態は可能な限り組み合わせて実施することが可能であり、その場合には組み合わせによる効果が得られる。さらに、上記各実施の形態には種々の上位,下位段階の発明が含まれており、開示された複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得るものである。例えば問題点を解決するための手段に記載される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されうることで発明が抽出された場合には、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
図面の簡単な説明
0041
一般的なエレベータ制御システムの構成図。
本発明に係るエレベータ制御装置の一実施の形態を示す機能ブロック図。
図2に示す目的階設定部の一例を示すデータ配列図。
本発明に係るエレベータ制御装置の動作を説明するフローチャート。
符号の説明
0042
1…三相交流動力電源、3…コンバータ装置、4…インバータ装置、5…電動機、6…巻上機、7…ロープ、8…乗りかご、9…釣合いおもり、10…エレベータ制御装置、21…列車ダイヤ記憶手段、22…運行情報取得手段、23…日時情報発生手段、24…運転モード切替手段、25…エレベータ割当て手段、26…目的階設定部、27…エレベータ到着時間演算手段、28…エレベータ運行制御手段、29…運行補正手段、30…情報表示手段。