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技術 情報通信方法およびシステム

出願人 日本電気株式会社
発明者 田口大悟仁野裕一関浩之高田喜朗
出願日 2003年12月9日 (15年7ヶ月経過) 出願番号 2003-409917
公開日 2005年6月30日 (14年0ヶ月経過) 公開番号 2005-173762
状態 拒絶査定
技術分野 記憶装置の機密保護 特定用途計算機 オンライン・システム オンライン・システム
主要キーワード 各状態変数 状態通知装置 アンケート装置 状態変数値 利用者状態 情報通信プログラム コンパイルプログラム サービス交渉
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (15)

課題

ネットワークを介して情報交換を行う2つの装置の間で不必要な情報を伝達することなく必要なサービス提供/利用を可能にするサービス交渉方法を提供する。

解決手段

情報サービスを提供するためのサービス提供者作戦データを保持するサービス提供者サーバ1と情報サービスを利用するためのサービス利用者作戦データを保持するサービス利用者端末2とに交渉エンジン12および22を設け、サービス提供者作戦データとサービス利用者作戦データとに基づいてサービス提供者サーバ1とサービス利用者端末2との間で情報サービスの提供および利用のための交渉を行い、交渉の結果に従って、サービス提供者サーバとサービス利用者端末との間で交換する情報を決定する。

概要

背景

近年、インターネット利用者が急速に増加しているのに伴って、種々のサービスインターネットを通して提供しようとするWebサイトが増えている。特に、最近では、ユーザに提供するサービスを各ユーザの年齢性別住所、要求などのユーザ情報に合わせて調整し、各ユーザの望む情報をそれぞれ提供するサービスが注目されている。

たとえば、特開2001−14247号公報(特許文献1)に開示されているサービス調整方法では、各ユーザの情報をそれぞれ蓄積しておき、状態通知装置を通して通知されるユーザ端末の現在の状態と蓄積したユーザ情報とに基づいて、提供するサービス内容およびサービス提供イミングを決定する。

また、特開2000−99441号公報(特許文献2)に開示されている情報提示システムでは、ユーザがアクセスした情報の記録に基づいてユーザが受け取る情報量を自動調整し、ユーザの行動監視して最適な情報提示タイミングを調整し、設定されたタイミングで適切な量の情報をユーザに提供する。逆に、ユーザ端末に十分な能力があれば、情報量や情報提示タイミングの調整をユーザ端末で行うこともできる。この場合、ユーザ端末は、様々な情報源から送られてくる情報を受信し、情報量や提示タイミングを調整してユーザに提示する。

特開2001−14247号公報(段落0004〜0010、図1を参照)
特開2000−99441号公報(段落0027〜0030、0119、図2、図15を参照)

概要

ネットワークを介して情報交換を行う2つの装置の間で不必要な情報を伝達することなく必要なサービス提供/利用を可能にするサービス交渉方法を提供する。情報サービスを提供するためのサービス提供者作戦データを保持するサービス提供者サーバ1と情報サービスを利用するためのサービス利用者作戦データを保持するサービス利用者端末2とに交渉エンジン12および22を設け、サービス提供者作戦データとサービス利用者作戦データとに基づいてサービス提供者サーバ1とサービス利用者端末2との間で情報サービスの提供および利用のための交渉を行い、交渉の結果に従って、サービス提供者サーバとサービス利用者端末との間で交換する情報を決定する。

目的

このように、サービス提供者がユーザ情報に基づいてユーザへ好みの情報を提供するシステムでは、ユーザが不必要な情報までサービス提供者へ送信してしまう場合があり、ユーザがサービス提供者から受信した情報の中から必要な情報を選択するシステムでは、サービス提供者が隠しておきたい情報までユーザに提供せざるを得ない場合がある。サービス提供者とユーザ端末との間にエージェントあるいはブローカが介在しても事情は同じである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

通信可能に接続され、それぞれ秘匿性情報を有する2つの情報処理装置の間で情報通信を行う方法において、前記秘匿性情報の少なくとも一方について提供可能条件を定め、前記提供可能条件に基づいて前記2つの情報処理装置の間で互いに提供する秘匿性情報を決定するための情報提供交渉を行い、前記情報提供交渉が成立すると、その交渉結果に基づいて前記秘匿性情報の相互提供を実行する、ことを特徴とする情報通信方法

請求項2

前記情報提供交渉は、一方の情報処理装置から他方の情報処理装置へ送信される提供可能条件とそれに対する応答として他方の情報処理装置から受信する提供可能条件とに基づいて、相手へ提供する秘匿性情報と相手から取得する秘匿性情報とを決定することを特徴とする請求項1に記載の情報通信方法。

請求項3

前記秘匿性情報の提供可能条件は、自己の秘匿性情報を提供するため必要な、相手側の秘匿性情報を取得し、かつ、相手側の秘匿性情報を取得するために不必要な、自己の秘匿性情報を秘匿するように予め設計されることを特徴とする請求項1または2に記載の情報通信方法。

請求項4

情報サービスを提供するためのサービス提供者作戦データを保持するサービス提供者サーバと、前記情報サービスを利用するためのサービス利用者作戦データを保持するサービス利用者端末と、を有するシステムにおけるサービス交渉方法において、前記サービス提供者作戦データと前記サービス利用者作戦データとに基づいて前記サービス提供者サーバと前記サービス利用者端末との間で前記情報サービスの提供および利用のための交渉を行い、前記交渉の結果として、前記サービス提供者サーバと前記サービス利用者端末との間で交換する情報を決定する、ことを特徴とするサービス交渉方法。

請求項5

前記交渉は、前記サービス提供者サーバおよび前記サービス利用者端末の各々が前記サービス提供者作戦データおよび前記サービス利用者作戦データに基づいて互いに情報の提供可能条件を交互に提示し、互いの提供可能条件が一致した情報を交渉結果として記録する、ことを特徴とする請求項4記載のサービス交渉方法。

請求項6

前記サービス提供者作戦データは、少なくとも、前記サービス提供者サーバが提供可能な情報サービスと当該情報サービスの提供の条件として要求するユーザ情報とを示すサービス提供条件データを含み、前記サービス利用者作戦データは、少なくとも、サービス利用の際に提供可能なユーザ情報と利用したい情報サービスとを示すユーザ情報提供条件データを含む、ことを特徴とする請求項4に記載のサービス交渉方法。

請求項7

前記サービス提供者作戦データは提供可能な情報サービスの提供優先順位データを更に含み、前記サービス利用者作戦データは提供可能なユーザ情報の提供優先順位データを更に含むことを特徴とする請求項6に記載のサービス交渉方法。

請求項8

前記交渉は、a)前記サービス提供者作戦データをコンパイルすることで複数の提供者アクションからなる提供者アクションデータを生成し、b)前記提供者アクションデータから提供可能な情報サービスの状態変数を含む第1状態変数リストを生成し、c)前記サービス利用者作戦データをコンパイルすることで複数の利用者アクションからなる利用者アクションデータを生成し、d)前記利用者アクションデータから提供可能なユーザ情報の状態変数を含む第2状態変数リストを生成し、e)前記第1状態変数リストおよび前記第2状態変数リストの同期をとって互いの状態変数を補うことで同一内容の提供者状態変数リストおよび利用者状態変数リストをそれぞれ生成し、f)前記提供者アクションデータの提供者アクションを順次実行することにより前記提供者状態変数リストに含まれる対応する状態変数に値を設定し、g)前記利用者アクションデータの利用者アクションを順次実行することにより前記利用者状態変数リストに含まれる対応する状態変数に値を設定し、h)前記提供者状態変数リストに含まれる状態変数の値と前記利用者状態変数リストに含まれる状態変数の値とを一致させ、i)前記提供者状態変数リストおよび前記利用者状態変数リストの少なくとも一方に含まれる状態変数の値が予め定められた条件を満たす場合には前記交渉を終了し、それ以外の場合には前記ステップf)からh)を繰り返す、ことを特徴とする請求項6または7に記載のサービス交渉方法。

請求項9

前記提供者状態変数リストおよび前記利用者状態変数リストにおける各状態変数に設定される値は、「具体的な値を通知しない」、「具体的な値の通知を約束する」および「他の状態変数を指定して該状態変数への値設定を要求する」のいずれか1つを意味する値である、ことを特徴とする請求項8に記載のサービス交渉方法。

請求項10

前記提供者アクションおよび前記利用者アクションの各々は、状態変数を含む条件式とこの条件式が満たされた場合に当該状態変数へ値を代入する処理とを含むことを特徴とする請求項8または9に記載のサービス交渉方法。

請求項11

情報サービスを提供するためのサービス提供者作戦データを保持するサービス提供者サーバと、前記情報サービスを利用するサービス利用者端末と、を有するシステムにおけるサービス交渉方法において、前記サービス提供者作戦データに基づいて前記サービス提供者サーバと前記サービス利用者端末との間で前記情報サービスの提供および利用のための交渉を行い、前記交渉の結果として、前記サービス提供者サーバと前記サービス利用者端末との間で交換する情報を決定する、ことを特徴とするサービス交渉方法。

請求項12

情報サービスを提供するサービス提供者サーバと、前記情報サービスを利用するためのサービス利用者作戦データを保持するサービス利用者端末と、を有するシステムにおけるサービス交渉方法において、前記サービス利用者作戦データとに基づいて前記サービス提供者サーバと前記サービス利用者端末との間で前記情報サービスの提供および利用のための交渉を行い、前記交渉の結果として、前記サービス提供者サーバと前記サービス利用者端末との間で交換する情報を決定する、ことを特徴とするサービス交渉方法。

請求項13

通信可能に接続され、それぞれ秘匿性情報を有する2つの情報処理装置の間で情報通信を行うシステムにおいて、前記2つの情報処理装置の少なくとも一方は、前記秘匿性情報についての提供可能条件とこの提供可能条件を相手の情報処理装置へ提示するルールとを定めた作戦データを格納する作戦データメモリと、前記作戦データに基づいて相手の情報処理装置へ提供する秘匿性情報を決定するための情報提供交渉を行う交渉エンジンと、前記情報提供交渉が成立すると、その交渉結果を前記決定された秘匿性情報の相互提供を実行するために格納する交渉結果メモリと、を有することを特徴とする情報通信システム

請求項14

前記情報処理装置の一方は秘匿性情報として情報サービスを保持するサービス提供者サーバであり、他方は秘匿性情報としてユーザ情報を保持し前記情報サービスを利用するサービス利用者端末である、ことを特徴とする請求項13に記載の情報通信システム。

請求項15

コンピュータに、それぞれ秘匿性情報を有する2つの情報処理装置の間で情報通信を行うシステムを実装するプログラムにおいて、前記秘匿性情報についての提供可能条件とこの提供可能条件を相手の情報処理装置へ提示するルールとを定めた作戦データを格納するステップと、前記作戦データに基づいて相手の情報処理装置へ提供する秘匿性情報を決定するための情報提供交渉を行うステップと、前記情報提供交渉が成立するとその交渉結果を格納するステップと、前記交渉結果に従って、決定された秘匿性情報の提供および取得を実行するステップと、を有することを特徴とする情報通信プログラム

請求項16

通信可能に接続され、それぞれ秘匿性情報を有する2つの情報処理装置の間で情報通信を行うシステムにおける情報処理装置において、前記秘匿性情報についての提供可能条件とこの提供可能条件を相手の情報処理装置へ提示するルールとを定めた作戦データを格納する作戦データメモリと、前記作戦データに基づいて相手の情報処理装置へ提供する秘匿性情報を決定するための情報提供交渉を行う交渉エンジンと、前記情報提供交渉が成立すると、その交渉結果を前記決定された秘匿性情報の相互提供を実行するために格納する交渉結果メモリと、を有することを特徴とする情報処理装置。

技術分野

0001

本発明はネットワークを介して接続可能な装置間の情報通信システム係り、特に装置間で秘匿性の情報を交換する場合の通信方法およびシステムに関する。

背景技術

0002

近年、インターネット利用者が急速に増加しているのに伴って、種々のサービスインターネットを通して提供しようとするWebサイトが増えている。特に、最近では、ユーザに提供するサービスを各ユーザの年齢性別住所、要求などのユーザ情報に合わせて調整し、各ユーザの望む情報をそれぞれ提供するサービスが注目されている。

0003

たとえば、特開2001−14247号公報(特許文献1)に開示されているサービス調整方法では、各ユーザの情報をそれぞれ蓄積しておき、状態通知装置を通して通知されるユーザ端末の現在の状態と蓄積したユーザ情報とに基づいて、提供するサービス内容およびサービス提供イミングを決定する。

0004

また、特開2000−99441号公報(特許文献2)に開示されている情報提示システムでは、ユーザがアクセスした情報の記録に基づいてユーザが受け取る情報量を自動調整し、ユーザの行動監視して最適な情報提示タイミングを調整し、設定されたタイミングで適切な量の情報をユーザに提供する。逆に、ユーザ端末に十分な能力があれば、情報量や情報提示タイミングの調整をユーザ端末で行うこともできる。この場合、ユーザ端末は、様々な情報源から送られてくる情報を受信し、情報量や提示タイミングを調整してユーザに提示する。

0005

特開2001−14247号公報(段落0004〜0010、図1を参照)
特開2000−99441号公報(段落0027〜0030、0119、図2、図15を参照)

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、従来のサービス提供システムでは、ユーザがサービス提供システムを利用しようとすれば、サービスの利用上必要な情報だけでなく、それ以外の情報までサービス提供者に送信されるという問題があった。たとえば、特許文献1のサービス調整方法では、ユーザ端末の現在の状態がモニタされるだけでなく、ユーザがあるサービスを利用すると、当該サービスを利用したか否かの情報が個人情報データベースに格納され、当該ユーザのサービス利用履歴として管理される。さらに、ユーザ端末がたとえば冷蔵庫である場合には、冷蔵庫内食品在庫状態が個人情報データベースで管理される。具体的には、サービス提供者の提供可能な情報が牛乳牛肉薄切りに関する情報だけであるにも拘わらず、パンピーマンの在庫状態までサービス提供者に知られてしまう。

0007

逆に、ユーザ側で必要なサービスを調整する場合には、サービス提供者側はサービスに関するすべての情報をすべてのサービス利用者が等しく利用できるようにしておく必要がある。たとえば、特許文献2の情報提示システムがユーザ端末に組み込まれている場合、ユーザ端末は、様々なサービス提供者から送られてくる情報を受信し、情報量や提示タイミングを調整してユーザに提示する。この場合、サービス提供者はユーザに興味を持ってもらうためにもサービスに関するすべての情報を利用可能にしておく方が望ましい。したがって、たとえば1つの戦略として、ユーザから年齢や性別などの情報が提供されない限りサービス利用のための割引券に関する情報をユーザに提示しないように考えていても、割引券に関する情報を完全に隠しておくことは、ユーザの興味を引き留めておく観点からは望ましいとは言えない。

0008

このように、サービス提供者がユーザ情報に基づいてユーザへ好みの情報を提供するシステムでは、ユーザが不必要な情報までサービス提供者へ送信してしまう場合があり、ユーザがサービス提供者から受信した情報の中から必要な情報を選択するシステムでは、サービス提供者が隠しておきたい情報までユーザに提供せざるを得ない場合がある。サービス提供者とユーザ端末との間にエージェントあるいはブローカが介在しても事情は同じである。

0009

このような不必要な情報が相手側へ伝達されるという問題は、上述したシステムだけではなく、一般に、それぞれ秘匿性情報を有する2つの装置がネットワークを介して互いに情報交換を行うシステムにおいても同様に生じる。

0010

本発明の目的は、ネットワークを介して情報交換を行う2つの装置の間で不必要な情報を伝達することなく必要な情報の提供/利用を可能にする情報通信方法およびシステムを提供することにある。

0011

本発明の他の目的は、サービス利用者端末からサービス提供者サーバへ、サービス利用者に関する情報を予め渡すことなく、また、サービス提供者サーバにおいてサービスに関する情報をサービス利用者端末で常に利用可能にしておくことなく、ネットワークを介してサービスの利用あるいは提供を可能にするサービス交渉方法およびシステムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

上記目的を達成するために、本発明は、情報通信を行う2つの装置間で交換される情報あるいは情報交換のための条件を交渉により決定する手段を設けたことを特徴とする。

0013

本発明の第1の側面による情報通信方法は、通信可能に接続され、それぞれ秘匿性情報を有する2つの情報処理装置の間で情報通信を行う方法であって、前記秘匿性情報の少なくとも一方について提供可能条件を定め、前記提供可能条件に基づいて前記2つの情報処理装置の間で互いに提供する秘匿性情報を決定するための情報提供交渉を行い、前記情報提供交渉が成立すると、その交渉結果に基づいて前記秘匿性情報の相互提供を実行する、ことを特徴とする。

0014

前記情報提供交渉は、一方の情報処理装置から他方の情報処理装置へ送信される提供可能条件とそれに対する応答として他方の情報処理装置から受信する提供可能条件とに基づいて、相手へ提供する秘匿性情報と相手から取得する秘匿性情報とを決定することができる。前記秘匿性情報の提供可能条件は、必要な相手側の秘匿性情報を取得し、かつ、不必要な自己の秘匿性情報を秘匿するように予め設計されることが望ましい。

0015

本発明の第2の側面によるサービス交渉方法は、情報サービスを提供するためのサービス提供者作戦データを保持するサービス提供者サーバと、前記情報サービスを利用するためのサービス利用者作戦データを保持するサービス利用者端末と、を有するシステムにおけるサービス交渉方法であって、前記サービス提供者作戦データと前記サービス利用者作戦データとに基づいて前記サービス提供者サーバと前記サービス利用者端末との間で前記情報サービスの提供および利用のための交渉を行い、前記交渉の結果として、前記サービス提供者サーバと前記サービス利用者端末との間で交換する情報を決定する、ことを特徴とする。

0016

前記交渉は、前記サービス提供者サーバおよび前記サービス利用者端末の各々が前記サービス提供者作戦データおよび前記サービス利用者作戦データに基づいて互いに情報の提供可能条件を交互に提示し、互いの提供可能条件が一致した情報を交渉結果として記録することができる。

0017

前記サービス提供者作戦データは、少なくとも、前記サービス提供者サーバが提供可能な情報サービスと当該情報サービスの提供の条件として要求するユーザ情報とを示すサービス提供条件データを含み、前記サービス利用者作戦データは、少なくとも、サービス利用の際に提供可能なユーザ情報と利用したい情報サービスとを示す情報提供条件データを含む、ことが望ましい。さらに、前記サービス提供者作戦データは提供可能な情報サービスの提供優先順位データを含み、前記サービス利用者作戦データは提供可能なユーザ情報の提供優先順位データを含むことが望ましい。

0018

前記交渉は、次のステップにより実現することができる。

0019

a)前記サービス提供者作戦データをコンパイルすることで複数の提供者アクションからなる提供者アクションデータを生成し、
b)前記提供者アクションデータから提供可能な情報サービスの状態変数を含む第1状態変数リストを生成し、
c)前記サービス利用者作戦データをコンパイルすることで複数の利用者アクションからなる利用者アクションデータを生成し、
d)前記利用者アクションデータから提供可能なユーザ情報の状態変数を含む第2状態変数リストを生成し、
e)前記第1状態変数リストおよび前記第2状態変数リストの同期をとって互いの状態変数を補うことで同一内容の提供者状態変数リストおよび利用者状態変数リストをそれぞれ生成し、
f)前記提供者アクションデータの提供者アクションを順次実行することにより前記提供者状態変数リストに含まれる対応する状態変数に値を設定し、
g)前記利用者アクションデータの利用者アクションを順次実行することにより前記利用者状態変数リストに含まれる対応する状態変数に値を設定し、
h)前記提供者状態変数リストに含まれる状態変数の値と前記利用者状態変数リストに含まれる状態変数の値とを一致させ、
i)前記提供者状態変数リストおよび前記利用者状態変数リストの少なくとも一方に含まれる状態変数の値が予め定められた条件を満たす場合には前記交渉を終了し、それ以外の場合には前記ステップf)からh)を繰り返す。

0020

前記提供者状態変数リストおよび前記利用者状態変数リストにおける各状態変数に設定される値は、「具体的な値を通知しない」、「具体的な値の通知を約束する」および「他の状態変数を指定して該状態変数への値設定を要求する」のいずれか1つを意味する値を用いることが望ましい。

0021

前記提供者アクションおよび前記利用者アクションの各々は、状態変数を含む条件式とこの条件式が満たされた場合に当該状態変数へ値を代入する処理とを含むことが望ましい。

発明の効果

0022

上述したように、本発明によれば、2つの情報処理装置の間で互いに提供する秘匿性情報を決定するための情報提供交渉を行い、その交渉結果に基づいて秘匿性情報の相互提供を実行するために、2つの装置の間で不必要な情報を伝達することなく必要な情報の提供/利用が可能となる。

0023

特に、サービス提供者作戦データとサービス利用者作戦データとに基づいてサービス提供者サーバとサービス利用者端末との間で情報サービスの提供および利用のための交渉を行うことで、サービス利用者に関する情報を予めサービス提供者サーバへすべて通知することなく、サービス利用者により利用するサービスの調整が可能となる。

0024

さらに、提供サービスに関する情報を常にサービス利用者端末へ提供可能な状態にしておくことなく、サービス提供者により提供するサービス調整ができる。

発明を実施するための最良の形態

0025

図1は本発明によるサービス交渉システムの構成および動作の概略を説明するための図である。サービス交渉システムは、それぞれ通信機能を有する複数の情報処理装置とそれらを接続するためのネットワークとからなる。これらの情報処理装置はそれぞれ秘匿性情報と予め定めたサービス交渉のための作戦とを有し、互いに作戦に従って相手の情報処理装置に対して秘匿性情報の提供あるいは秘匿を行い、互いが納得あるいは妥協した交換情報にしたがってサービス提供のための条件を確定する。

0026

図1に示すシステムでは、秘匿性情報a1,a2,・・・anを有する情報処理装置1と、秘匿性情報b1,b2,・・・bmを有する情報処理装置2とがネットワーク3に接続されている。まず、情報処理装置1と情報処理装置2との間で、双方それぞれ有する作戦に従って、情報提供/秘匿あるいはその条件の交渉が行われる(ステップS1)。たとえば、情報処理装置1は情報処理装置2に対して「情報b1またはb2を提供すれば、情報a1を提供する」というような作戦にしたがって、こちらから不必要な情報を伝達することなく相手側から必要な情報を獲得しようとする。同様に、情報処理装置2も情報処理装置1に対して「情報a1を提供すれば、情報b1またはb2を提供する」というような作戦にしたがって、こちらから不必要な情報を伝達することなく相手側から必要な情報を獲得しようとする。情報提供/秘匿あるいはその条件の交渉が成立すると(ステップS2)、成立した交渉結果に基づいた情報あるいはサービスの提供/利用が互いに行われる(ステップS3)。

0027

(実施形態)
次に、情報処理装置1としてサービスを提供するサーバを、情報処理装置2としてサービスを利用するユーザ端末をそれぞれ取り挙げ、本発明の一実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。

0028

(1)システム構成
図2は、本発明の一実施形態によるサービス交渉システムの概略的ブロック図である。本実施形態のシステムは、サービス提供者サーバ1と、サービス利用者端末2と、それらを接続するためのネットワーク3とを有する。

0029

サービス提供者サーバ1は、サ−ビス提供者作戦データ格納部11と、交渉エンジン12と、交渉結果格納部13とを含む。サービス提供者作戦データ格納部11は、サービス提供者がサービス交渉を進めるためのルールであるサービス提供者作戦データを格納する。交渉エンジン12は、サービス提供者作戦データに基づいて、ネットワーク3を介してサービス利用者端末2とのサービス交渉を進める。交渉結果格納部13は、サービス利用者端末2とのサービス交渉結果を格納する。

0030

サービス利用者端末2は、サービス利用者作戦データ格納部21と、交渉エンジン22と、交渉結果格納部23とを含む。サービス利用者作戦データ格納部21は、サービス利用者がサービス交渉を進めるためのルールであるサービス利用者作戦データを格納する。交渉エンジン22は、サービス利用者作戦データに基づいて、ネットワーク3を介してサービス提供者サーバ1とのサービス交渉を進める。交渉結果格納部23は、サービス提供者サーバ1とのサービス交渉結果を格納する。

0031

(2)交渉エンジン
次に、交渉エンジン12および22の動作について説明するが、上述したようにサービス提供者サーバ1およびサービス利用者端末2は基本的に同様の構成を有する。そこで、これらを情報処理装置として図3に示し、以下、図3および図4を参照しながら、交渉エンジンの動作を詳細に説明する。

0032

図3はサービス提供者サーバ/サービス利用者端末である情報処理装置の内部ブロック図であり、図4は交渉エンジンの交渉動作を示すフローチャートである。

0033

図3に示すように、情報処理装置200は、交渉エンジン201、作戦データメモリ202、アクションデータメモリ203、状態変数リストメモリ204、状態変数メモリ205、および、交渉結果メモリ206を含む。さらに、交渉エンジン201は通信制御部207に接続され、インターネットなどに代表されるネットワーク3に接続される。交渉エンジン201は、これらのメモリ202〜206および通信制御部207を用いて、後述するサービス交渉を実行する。

0034

交渉エンジン201は、プログラム制御プロセッサ上に次に示す機能部品実装することにより実現されうる:作戦データコンパイル部;状態変数リスト生成部;アクション実行部;状態変数リスト同期部;状態変数確保部;状態変数値同期部;および交渉終了判定部。これら機能部品は、対応するプログラムをプログラム制御プロセッサ上で実行することにより実装され、次に説明する交渉プロセスを実行する。

0035

次に、図4のフローチャートを参照しながら交渉エンジン201の動作を説明する。まず、作戦データコンパイル部は、作戦データメモリ202から作戦データを読み込んでコンパイルする(ステップA1)。コンパイル結果はアクションデータとしてアクションデータメモリ203へ格納される。

0036

ここで、コンパイルとは、人間が読み書き容易な形式記述された作戦データを情報処理装置が処理しやすい形式のアクションデータへ変換することであるが、詳しくは具体例を用いて後述する。また、アクションデータは、後述する状態変数を含む条件式と、当該条件式が満たされる場合に状態変数に値を代入する処理との組の集合である(詳しくは、後述する)。ただし、アクションデータはこの様式に限定するものではなく、状態変数に設定されている値があらわす状態から、他の状態へ遷移するための手続きの集合であれば他の様式でもよい。

0037

続いて、状態変数リスト生成部は、アクションデータメモリ203からアクションデータを読み込み、アクションデータに記述されている状態変数を検索し、発見された状態変数のリストを生成して、状態変数リストメモリ204に格納する(ステップA2)。ここで、状態変数とは、サービス交渉過程において、一方の交渉エンジンから他方の交渉エンジンへの情報提供の要求、情報の提供、情報提供の約束を実施するために利用する変数である(詳しくは、後述する)。

0038

状態変数リスト同期部は、相手側の情報処理装置と通信することによって相手側の情報処理装置でサービス交渉を必要としている状態変数を受け取り、それらを状態変数リストメモリ204の状態変数リストに追加することで、同期した状態変数リストを生成し、改めて状態変数リストメモリ204に格納する(ステップA3)。

0039

状態変数確保部は、状態変数リストメモリ204に格納されている状態変数リストに従って、各状態変数の値を読み書きするための変数を状態変数メモリ205に確保する(ステップA4)。

0040

なお、状態変数とは、少なくとも次の値を設定することが可能な変数をいう。

0041

1.具体的な値
2.「具体的な値を通知しない」ことを意味する値(UNDEFINED)
3.「具体的な値の通知を約束する」ことを意味する値(DEFINED)
4.「他の状態変数を指定して、当該状態変数への値設定を要求する」ことを意味する値(REQEST[他の状態変数])。

0042

例えば、「年齢」という状態変数は、具体的な値として実際の年齢を表す0以上の整数を設定できるが、それだけでなく「年齢を通知しない」ことを意味する「UNDEFINED」という値、「年齢の通知を約束する」ことを意味する「DEFINED」という値、「[サービス1]という状態変数への値設定を要求する」ことを意味する「REQUEST[サービス1]」という値も少なくとも設定することができる。

0043

続いて、状態変数同期部は、相手側の情報処理装置と通信することによって、自装置の状態変数メモリ205に格納されている状態変数の値と、相手側の情報処理装置の状態変数メモリ205に格納されている状態変数の値と、を一致させる(ステップA5)。

0044

状態変数同期が完了すると、交渉終了判定部は、状態変数メモリ205に格納されている状態変数の値を参照して交渉が完了したか否かを判定する(ステップA6)。

0045

「交渉終了でない」と判定されると(ステップA6のNO)、アクション実行部はアクションデータメモリ203に格納されているアクションデータを参照して、状態変数メモリ205に格納されている状態変数の値を設定する(ステップA7)。

0046

アクション実行が完了すると、制御はステップA5へ戻り、状態変数の値の同期が実行される。そして、ステップA6において「交渉終了」と判定されるまで、ステップA5〜A7が繰り返される。「交渉終了」と判定されると(ステップA6のYES)、交渉終了判定部は交渉結果を交渉結果メモリ206に格納し(ステップA8)、交渉プロセスを終了する。

0047

図5は、図4に示す交渉動作をサービス提供者サーバおよびサービス利用者端末の双方で実行した場合のシーケンス図である。まず、双方の状態変数リスト同期部は、相手側と通信することによって状態変数リストの同期をとり、同期した状態変数リストをそれぞれの状態変数リストメモリ204に格納する(ステップA3)。続いて、双方の状態変数確保部は、状態変数リストメモリ204に格納されている状態変数リストに従って、各状態変数の値を読み書きするための変数を初期化して状態変数メモリ205に確保し(ステップA4)、双方の状態変数同期部は相手側と通信することによって状態変数の同期をとる(ステップA5)。

0048

続いて、サービス提供者サーバ1のアクション実行部は、アクションデータメモリ203に格納されているアクションデータを参照して、少なくとも1つのアクションを実行し(ステップA7)、その結果は状態変数同期部によりサービス利用者端末2の対応する状態変数の値に反映される(ステップA5)。逆に、サービス利用者端末2のアクション実行部は、アクションデータメモリ203に格納されているアクションデータを参照して、少なくとも1つのアクションを実行し(ステップA7)、その結果は状態変数同期部によりサービス提供者サーバ1の対応する状態変数の値に反映される(ステップA5)。以上のアクション実行および状態変数同期を繰り返すことで、状態変数リストの値が所定の条件を満たすと、交渉終了と判定され、交渉結果が交渉結果メモリ206に格納される(ステップA8)。

0049

こうして交渉が成立し交渉結果が格納されると、サービス提供者サーバ1とサービス利用者端末2との間で、その交渉結果に基づくサービスの提供/利用が実際に行われる。

0050

なお、以上述べた交渉プロセスにおいて、実際に状態変数の具体的な値(年齢データなど)をその都度相手側へ送信する必要はない。上述した「具体的な値の通知を約束する」ことを意味する値(DEFINED)を送信しておけば、具体的なデータは、交渉が成立した後でまとめて相互に交換することもできる(詳しくは後述する)。

0051

次に、サービス提供者サーバ1が作戦データに従ってサービス利用者端末2と交渉を進める具体例を用いて本発明の動作を更に詳細に説明する。

0052

1.1)作戦データ
図6(A)はサービス提供者作戦データを自然言語で書いた一例を示す図である。サービス提供者作戦データ41は、サービス1〜4の提供条件データ411とサービス1〜4の優先順位指定データ412とを含む。

0053

サービス提供条件データ411は、「S:X」の形式を有する文の集合である。Sは、サービス提供者が提供できる情報サービスを示す。Xはユーザの行動を示し、たとえば「氏名通知の約束」、「年齢の通知」などである。文「S:X」は、サービスSの提供にはユーザからのXが必要であることを示す。たとえば、図6(A)における「サービス1:性別通知を約束」という文は、ユーザが性別の通知を約束すればサービス1の提供あるいは提供の約束をする、という意味である。

0054

優先順位指定データ412はサービス間の優先順位を指定しており、ここではサービス1>サービス2、サービス3>サービス4という優先順位が規定されている。サービス1とサービス3との間は優先順が規定されていないので、共に最優先位置づけられる。

0055

図6(A)に示すサービス提供者作戦データ41は一例であるが、サービス提供者はユーザからできるだけ多くの情報を引き出すように、かつ、サービス提供者の情報/サービスを不必要に提示しないように作戦を構成するであろう。サービス1〜4はユーザから情報を取り出すためのいわば誘因であり、これら誘因の優先順位に基づいて、サービスとそれを得るためにユーザに要求される行動との組からなるメッセージがユーザへ順次提示される。

0056

1.2)コンパイル
コンパイルは作戦データからアクションデータを生成する操作である。任意の作戦データは次に例示するコンパイル処理組合せによりアクションデータへ変換される。

0057

まず、サービスSの提供にはユーザからのXが必要であることを示す作戦データ「S:X」をコンパイルすることで、次のアクションデータが得られる:
(a1)Xが真ならば、変数Sに「提供約束」を代入;および
(a2)上記以外ならば、変数Sに「Xを要求することを示す値」を代入。

0058

ここで、アクション(a1)は「Xが真ならば」という条件と「変数Sに「提供約束」を代入」という処理とからなり、このアクションを生成するコンパイル処理を(処理1)とする。

0059

アクション(a2)は「上記以外ならば」という条件と「変数Sに「Xを要求することを示す値」を代入」という処理とからなり、このアクションを生成するコンパイル処理を(処理2)とする。

0060

また、サービスSの提供にはユーザからのXおよびYが必要であることを示す作戦データ「S:X,Y」をコンパイルすることで、次のアクションデータが得られる:
(b1)Xが真かつYが真ならば、変数Sに「提供約束」を代入;
(b2)Xのみが真ならば、変数Sに「Yを要求することを示す値」を代入;
(b3)Yのみが真ならば、変数Sに「Xを要求することを示す値」を代入;
(b4)上記以外ならば、変数Sに「XおよびYを要求することを示す値」を代入。

0061

ここで、アクション(b1)は(処理1)により得られ、アクション(b4)は(処理2)により得られる。

0062

これに対して、アクション(b2)および(b3)のように、利用者に要求する行動のうち、任意の1つNを除いた他のすべてが成立した場合、変数Sに「Nを要求することを示す値」を代入するコンパイル処理を(処理3)とする。ここでは、NはXおよびYの2通りあるので、2つのアクション(b2)および(b3)が生成される。「S:X,Y,Z」のようにNがX,Y,Zの3通りある場合には、(処理3)により3つのアクションが生成される。

0063

提供可能サービスが複数ある場合、(処理2)については最優先のサービスのついてのみ実施される。たとえば、優先順位サービスS1の提供にはユーザからのX1およびY1が必要であり「S1:X1,Y1」、サービスS2の提供にはユーザからのX2が必要であり「S2:X2」、サービスS3の提供にはユーザからのX3が必要であり「S3:X3」、サービスS4の提供にはユーザからのX4、Y4、Z4が必要であり「S4:X4,Y4,Z4」、かつ、優先順位がS1>S2、S3>S4である作戦データは、基本的には上述した(処理1)および(処理3)によりコンパイルされるが、(処理2)に関しては、最優先サービスS1およびS3に関して利用者に要求する行動のすべてを要求する値を代入する。すなわち、(処理3)により、「上記以外ならば、変数S1に“X1およびY1を要求する値”を代入し、変数S3に“X3を要求する値”を代入する」アクションが生成される。

0064

1.3)アクションデータ
上記コンパイルにより作戦データ41からアクションデータ42が生成される。具体例を図6(B)に示す。

0065

図6(B)は、図6(A)に示す作戦データをコンパイルして生成したアクションデータの一例を示す図であり、(C)は1つのアクションのフォーマットを示す図である。図6(B)におけるアクションデータ42のアクション(1)〜(7)は(処理1)および(処理3)により生成され、アクション(8)は(処理3)により生成される。たとえば、図6(B)のアクション(1)は、「性別」という状態変数に「DEFINED」という値が代入されている場合に、「サービス1」という状態変数に「DEFINED」を代入する操作と同義である。

0066

このように、図6(A)に示す作戦データから自動的にアクションデータを生成することで交渉プロセスを自動化することも可能である。

0067

1.4)状態変数リスト同期
図7は本実施例における状態変数リストおよびその同期動作の一例を示す図である。本実施例では、サービス提供者サーバ1がサービス利用者端末2へ提供することができるサービスをS1〜S4とし、そのリスト51がサービス提供者サーバ1の状態変数リストメモリ204に格納されているとする。同様に、サービス利用者端末2がサービス提供者サーバ1へ提供することができる情報項目を性別(sex)、年齢(age)、メールアドレス(email)および好み(favorite)とし、そのリスト52がサービス利用者端末2の状態変数リストメモリ204に格納されているとする。

0068

交渉が開始されると、それぞれの交渉エンジンの状態変数リスト同期部は、上述したように相互に通信することで、同一内容の状態変数リスト53を生成し、状態変数リストメモリ204に再度格納する。この例で得られる状態変数リスト53は、サービス提供者サーバ1が提供可能なサービスを示す状態変数S1〜S4とサービス利用者端末2が提供可能な情報項目を示す状態変数:性別(sex)、年齢(age)、メールアドレス(email)および好み(favorite)とからなる。

0069

1.5)状態変数同期
図8は、本実施例における状態変数同期による状態変数リストの変化を示すシーケンス図である。すなわち、状態変数リストメモリ204に格納されている各状態変数の値がアクション実行(図4のステップA7)および状態変数同期(ステップA5)により変更されていく様子を示したものである。以下、図6(B)に示すアクションデータ42を一例として、状態変数同期動作を説明する。

0070

まず、サービス提供者サーバ1に格納されている状態変数リスト61とサービス利用者端末2に格納されている状態変数リスト71とは、すべての状態変数に「UNDEFINED」が設定された初期状態である。

0071

続いて、サービス提供者サーバ1のアクション実行部は、図6(B)に示すアクションデータ42の状態変数を含む条件式と現時点の状態変数リストの状態変数値とを比較して条件式が満たされるアクションを検索する。初期状態では、アクションデータ42のアクション(1)〜(7)までのいずれの条件式も満たされず、アクション(8)の条件式が満たされる。したがって、アクション(8)に記載されている「サービス1に“性別要求”(REQUEST(sex))を代入し、サービス3に“メールアドレス要求”(REQUEST(email))を代入する」という操作を実施する。アクション(8)の実行により状態変数値は状態変数リスト62のように変化する。アクション実行により状態変数が変化すると、サービス提供者サーバ1の状態変数同期部は、変更された状態変数値をサービス利用者端末2へ通知する。

0072

サービス利用者端末2の状態変数同期部は、通知された状態変数値を用いて状態変数リストメモリ204に格納されている状態変数リスト71の対応する状態変数の値を変化させ、状態変数リスト72を得る。サービス1に対して性別の要求があり(REQUEST(sex))、サービス3に対してメールアドレスの要求(REQUEST(email))があるために、サービス利用者端末2のモニタには、データ入力画面76が表示され、ユーザに対してサービス1のために性別の入力を、サービス3のためにメールアドレスの入力をそれぞれ促す(一例として図14画面1001を参照)。

0073

これに対して、ユーザが性別もメールアドレスも入力せずに、年齢(age)および好み(favarite)の情報77を入力したとすると、サービス利用者端末2のアクション実行は、状態変数リスト72の年齢(age)変数に「DEFINED」を、好み(favorite)変数にも「DEFINED」をそれぞれ代入し(すなわち、それぞれ提供を約束し)、これにより状態変数値は状態変数リスト73のように変化する。アクション実行により状態変数が変化すると、サービス利用者端末2の状態変数同期部は、変更された状態変数値をサービス提供者サーバ1へ通知する。

0074

サービス提供者サーバ1の状態変数同期部は、通知された状態変数値を用いて状態変数リスト62の対応する状態変数の値を変化させ、状態変数リスト63を得る。すなわち、年齢(age)変数および好み(favorite)変数がともに「DEFINED」に設定される。

0075

続いて、上述したように、サービス提供者サーバ1のアクション実行部は、図6(B)に示すアクションデータ42の状態変数を含む条件式と現時点の状態変数リスト63の状態変数値とを比較して条件式が満たされるアクションを検索する。状態変数リスト63では、アクションデータ42のアクション(5)の条件式が満たされる。したがって、アクション(5)に記載されている「サービス2に“性別要求”(REQUEST(sex))を代入する」を実行し、状態変数値は変数状態リスト64のように変化する。アクション実行により状態変数が変化すると、サービス提供者サーバ1の状態変数同期部は、変更された状態変数値をサービス利用者端末2へ通知する。

0076

サービス利用者端末2の状態変数同期部は、通知された状態変数値を用いて状態変数リスト73の対応する状態変数の値を変化させ、状態変数リスト74を得る。サービス1およびサービス2に対して性別の要求があり(REQUEST(sex))、サービス3に対してメールアドレスの要求(REQUEST(email))があるために、サービス利用者端末2のモニタには、データ入力画面78が表示され、ユーザに対してサービス1およびサービス2のために性別の入力を、サービス3のためにメールアドレスの入力をそれぞれ促す。

0077

これに対して、ユーザがメールアドレスではなく、性別(sex)の情報(女性)を入力したとすると、サービス利用者端末2のアクション実行は、状態変数リスト74の性別(sex)変数に女性(femail)を代入し、これにより状態変数値は状態変数リスト75のように変化する。アクション実行により状態変数が変化すると、サービス利用者端末2の状態変数同期部は、変更された状態変数値をサービス提供者サーバ1へ通知する。

0078

サービス提供者サーバ1の状態変数同期部は、通知された状態変数値を用いて状態変数リスト64の対応する状態変数の値を変化させ、状態変数リスト65を得る。すなわち、性別(sex)変数に女性(femail)が代入されている。これに続く状態変数リスト65の変化を図9を参照しながら説明する。

0079

図9は、サービス提供者サーバ内のアクション実行による状態変数値の変化を示す図である。上述した状態変数同期により得られた状態変数リスト65は、サービス提供者サーバ1の状態変数リストメモリ204に格納されている。

0080

サービス提供者サーバ1のアクション実行部は、図6(B)に示すアクションデータ42の状態変数を含む条件式と現時点の状態変数リスト65の状態変数値とを比較して条件式が満たされるアクションを検索する。状態変数リスト65では性別(sex)変数に女性(femail)が代入されているので、アクションデータ42のアクション(1)の条件式が満たされる。したがって、アクション(1)に記載されている「サービス1に“提供約束”(DEFINED)を代入する」を実行し、状態変数値は変数状態リスト66のように変化する。

0081

同様に、状態変数リスト65では性別(sex)変数に女性(femail)が代入され、かつ、好み(favorite)の提供が約束されているので、アクションデータ42のアクション(3)の条件式が満たされる。したがって、本実施例では、アクション(3)に記載されている「サービス2に“提供約束”(DEFINED)を代入する」を実行して変数状態リスト67を得ることもできる。ここで、アクション実行の結果、状態変数リスト66を得るか、状態変数リスト67を得るかは、アクション実行部の実装方法に依存してかまわない。この理由は、いずれのアクション実行も、図6の(B)に示したサービス提供者のアクションデータ42に従ったサービス交渉結果であり、サービス提供者の意図を反映していると考えられるからである。

0082

1.6)交渉終了判定
交渉エンジン201における交渉終了判定部は、状態変数同期(図4のステップA5)が行われた後に、変数状態リストが交渉終了条件を満しているか否かを判定する(図4のステップA6)。交渉終了条件は、サービス提供者サーバ1からサービス利用者端末2へ提供可能な情報、サービス利用者端末2からサービス提供者サーバ1へ提供可能な情報、および、双方の作戦(ここではサービス提供者サーバ1の作戦)の設計に依存する。

0083

本実施例では、サービス提供者サーバ1から提供可能な情報(S1〜S4)の状態変数のうち1つ以上が「DEFINED」となり、かつ、サービス利用者端末2から提供可能な情報(sex、age、email、favorite)の状態変数のうち1つ以上が「DEFINED」となった場合に、サービス交渉終了したと判定する。上述した状態変数リスト61〜65は、この交渉終了条件を満たしていないが、図9の変数状態リスト66または67はこの条件を満たしている。したがって、本実施例では、アクション(1)が実行され変数状態リスト66が生成された時にサービス交渉終了と判定され、その交渉結果が交渉結果メモリ206に格納される。

0084

図10は、本実施例において交渉終了と判定された後に格納される交渉結果の一例である。交渉結果は、ユーザへ提供が約束された提供情報とユーザから提供が約束された取得情報とを含んで構成されるデータである。ここでは、提供情報としてサービスS1、取得情報としてユーザの年齢が交渉結果として格納されている。

0085

上述したように、本実施例では、サービス利用者端末2が、サービス提供者サーバ1からの情報提供要求に応答せず、年齢や性別情報の提供を先に行った場合を示したが、サービス利用者端末2がサービス提供者サーバからの情報提供要求に従った応答(ここでは、性別とメールアドレス)を先に行ってもよい。

0086

また、本実施例では、サービス提供者サーバ1がサービス提供者作戦データに従ってユーザから情報を取り出すようにサービス提供手順を決定しているが、逆に、サービス利用者端末2の側がサービス利用者作戦データに従ってサービス提供者サーバ1へサービスの提供要求を行うようにすることもできる。すなわち、どの状態変数に、どんな値を設定するかは、サービス提供者作戦データあるいは利用者作戦データに依存しており、それぞれの作戦データは、情報提供、情報要求の優先順位が記述されている必要がある。

0087

本発明によるサービス交渉システムは、サービス提供者側およびサービス利用者側のそれぞれのコンピュータ上でサービス交渉プログラムを実行することにより実装することができる。以下、サービス提供者サーバ1がサービス提供者作戦データを有し、サービス利用者端末2に表示される画面に従ってユーザが応答する場合のシステム構成例を説明する。

0088

図11は本発明によるサービス交渉システムにおけるサービス提供者サーバの一例を示すブロック構成図であり、図12はサービス利用者端末の一例を示すブロック構成図である。

0089

図11において、サービス提供者サーバ1のコンピュータは、プログラム制御プロセッサ191、通信部192、ユーザインタフェース制御部193、モニタやプリンタ等の出力部194、キーボードポインティングデバイス等の入力部195、ハードディスクドライブ等のストレージ196、プログラム記憶メモリ197、ワークメモリ198で構成されている。ストレージ196には、サービス提供者作戦データが格納されており、また、サービス交渉終了後の交渉結果が格納される。さらに、プログラム記憶メモリ197には、作戦データコンパイルプログラム、状態変数リスト生成プログラム、状態変数リスト同期プログラム、状態変数確保プログラム、状態変数値同期プログラム、アクション実行プログラム、交渉終了判定プログラムが格納されている。それぞれのプログラムは、図3に示す同名の機能部品に対応したコンピュータを動作させることができるプログラムである。さらに、ワークメモリ198には、前記プログラム群を実行させている間、アクションデータ格納領域、状態変数リスト格納領域、状態変数値格納領域が確保される。それぞれの領域は、図3に示す同名のメモリと同様に動作する。

0090

図12において、サービス利用者端末2のコンピュータは、プログラム制御プロセッサ291、通信部292、ユーザインタフェース制御部293、モニタやプリンタ等の出力部294、キーボードやポインティングデバイス等の入力部295、半導体メモリあるいはハードディスクドライブ等のストレージ296、プログラム記憶メモリ297、ワークメモリ298で構成されている。ストレージ296にはサービス交渉終了後の交渉結果が格納される。さらに、プログラム記憶メモリ297には、状態変数リスト生成プログラム、状態変数リスト同期プログラム、状態変数確保プログラム、状態変数値同期プログラム、および、交渉終了判定プログラムが格納されている。それぞれのプログラムは、図3に示す同名の機能部品に対応したコンピュータを動作させることができるプログラムである。さらに、ワークメモリ298には、前記プログラム群を実行させている間、状態変数リスト格納領域および状態変数値格納領域が確保される。それぞれの領域は、図3に示す同名のメモリと同様に動作する。

0091

サービス利用者端末2の出力部294であるモニタを通して、ワークメモリ298の状態変数値格納領域に格納されている状態変数の値がユーザに提示され、またストレージ296に格納された交渉結果がユーザに提示される。また、入力部295であるポインティングデバイスやキーボードを通して、ユーザは交渉に必要な状態変数値の選択や入力を行うことができる。

0092

図13は、サービス提供者作戦データの他の例を別の記述方法で記述した図である。このサービス提供者作戦データは、基本的な構文に関しては図6(B)に示したものと同様であるが、サービスS1〜S4について各サービスの提供と引き換えに要求するサービス利用者の情報とその対価とが明記されている点が異なっている。たとえば、serviceの項は図6(A)におけるサービス提供条件データ411であり、「サービス1:known(性別),[pay(10円)]」という文は、ユーザが性別を通知すれば10円の対価でサービス1を提供できる、という意味である。また、orderの項は図6(A)におけるサービス優先順位指定データ412であり、「サービス1<サービス2」という文は、サービス1の提供はサービス2の提供より優先する、という意味である。

0093

図14は、図13に示すサービス提供者作戦データに従ってサービス交渉を実施した場合のサービス利用者端末の出力画面の一例を示した図である。画面1001はサービス交渉の初期画面であり、図8入力画面76に相当する。画面1001の条件記述領域1001aには、サービス1および3の提供条件が記載され、ユーザに性別あるいはメールアドレスの入力を促している。

0094

これに対して、ユーザがメールアドレスの提供を約束し、上述した状態変数同期が行われると、サービス利用者端末2のモニタには画面1002が表示される。メールアドレスの提供が約束されたことでサービス3を10円で提供できる旨の記述があり、さらに性別が提供されていないのでユーザに性別の入力を促し、また、メールアドレスの提供が約束されたので「サービス4:年齢>=18,known(メールアドレス),[pay(30円)]」のなかの未決定情報(年齢)を要求するアクションが実行されユーザに年齢入力を促す。

0095

ユーザがサービス3を10円で購入することで満足し、かつ、これ以上ユーザ情報の提供を望まないならば、ユーザは画面1002のサービス選択ボックスでサービス3を選択して送信する。これにより、ユーザが10円の支払いを了解し、サービスS3を受けるために提供を約束した電子メールアドレスを入力する画面1003が表示される。ユーザが実際にメールアドレスを入力して送信することで、サービス3を10円で利用することが可能となる。

0096

本発明によれば、年齢や性別などの個人情報アンケートをネットワークを介して実施し、その回答に応じて、デジタルコンテンツ電子チケット電子クーポンを提供するようなネットワークアンケート装置や、ネットワークアンケート装置をコンピュータに実現するためのプログラムといった用途に適用できる。

0097

また、ネットワークを介した、ホテル宿泊などの予約サービスにおいて、割引宿泊プランは予め利用者に開示せず、利用者の要求があった場合に開示するようなネットワーク予約装置や、ネットワーク予約装置をコンピュータに実現するためのプログラムといった用途に適用できる。

0098

さらに、情報を提供することにより、ネットワーク/情報機器/データなどのリソースへのアクセス可否を決定する、アクセス権交渉装置や、アクセス権交渉装置をコンピュータに実現するためのプログラムといった用途に適用できる。

図面の簡単な説明

0099

本発明によるサービス交渉システムの構成および動作の概略を説明するための図である。
本発明の一実施形態によるサービス交渉システムの概略的ブロック図である。
サービス提供者サーバ/サービス利用者端末である情報処理装置の内部ブロック図である。
本発明の一実施形態による交渉エンジンの交渉動作を示すフローチャートである。
図4に示す交渉動作をサービス提供者サーバおよびサービス利用者端末の双方で実行した場合のシーケンス図である。
(A)はサービス提供者作戦データを自然言語で書いた一例を示す図であり、(B)は(A)に示す作戦データをコンパイルして生成したアクションデータの一例を示す図であり、(C)は1つのアクションのフォーマットを示す図である。
本実施例における状態変数リストおよびその同期動作の一例を示す図である。
本実施例における状態変数同期による状態変数リストの変化を示すシーケンス図である。
サービス提供者サーバ内のアクション実行による状態変数値の変化を示す図である。
本実施例において交渉終了と判定された後に格納される交渉結果の一例である。
本発明によるサービス交渉システムにおけるサービス提供者サーバの一例を示すブロック構成図である。
本発明によるサービス交渉システムにおけるサービス利用者端末の一例を示すブロック構成図である。
サービス提供者作戦データの他の例を別の記述方法で記述した図である。
図13に示すサービス提供者作戦データに従ってサービス交渉を実施した場合のサービス利用者端末の出力画面の一例を示した図である。

符号の説明

0100

1サービス提供者サーバ
2サービス利用者端末
3ネットワーク
11サービス提供者作戦データ格納部
12交渉エンジン
13交渉結果格納部
21サービス利用者作戦データ格納部
22 交渉エンジン
23 交渉結果格納部
201 交渉エンジン
202作戦データメモリ
203アクションデータメモリ
204状態変数リストメモリ
205状態変数メモリ
206 交渉結果メモリ
207通信制御部
41 サービス提供者作戦データ
42 アクションデータ
411サービス提供条件データ
412 提供可能な情報サービスの提供優先順位データ
422サービス優先順位指定データ

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