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技術 スタビライザ装置

出願人 株式会社日立製作所
発明者 片山洋平大谷行雄内山正明中村健一一丸修之
出願日 2003年11月28日 (17年0ヶ月経過) 出願番号 2003-399865
公開日 2005年6月23日 (15年6ヶ月経過) 公開番号 2005-161880
状態 特許登録済
技術分野 車体懸架装置 車体懸架装置
主要キーワード ハウジング溝 捩り弾性 円弧状部材 断面非円形 抵抗発生 給排機構 向駆動力 ハウジング底
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年6月23日)のものです。
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図面 (11)

課題

走行状態に応じてねじれ抵抗を調整でき、かつ長寿命化を図ることができるスタビライザ装置を提供する。

解決手段

側軸部4b側の所定内壁部形成領域23に断面円形内壁部24及び断面非円形内壁部25を形成し、左側軸部4aの所定外壁部形成領域40に断面非円形外壁部51及び断面円形外壁部52を形成し、ソレノイド16への通電によりスプール17を移動して鋼球41の位置を調整する。鋼球41が断面非円形内壁部25及び断面非円形外壁部51間に配置された状態で、左、右側軸部4a,4bは相対回転規制され左、右側軸部4a,4b間には大きなねじれ抵抗が発生する。鋼球41が断面円形外壁部52及び断面円形内壁部24間に配置されると、左、右側軸部4a,4bは相対回転が許容され、摺動抵抗による小さいねじれ抵抗が発生する。シール部材が不要で長寿命化が図れる。

概要

背景

スタビライザ装置は、自動車フロントサスペンションなどに用いられ、旋回時等において車体がロールすることを防止するようにしている。このスタビライザ装置の一例として、特許文献1に示す装置がある。
このスタビライザ装置は、軸部が左、右側軸部に分割されたスタビライザと、右側軸部に設けられて内側に相対向する4つの突起部を有する筒状のハウジングと、左側軸部に取付けられ前記ハウジング内に回転可能に収納される4枚の羽根と、を有している。ハウジング内は、4つの突起部及び4枚の羽根により8つの室に仕切られている。8つの室は二組に分かれて前記羽根に設けた通路によりそれぞれ連通されて、第1組室及び第2組室を構成している。羽根の先端にはハウジングの内壁摺接するように、また突起部の先端には前記左側軸部の外周面に摺接するようにそれぞれシール部材が設けられている。
このスタビライザ装置は、車両の走行状態に応じて、第1、第2組室に対する作動油の導入、排出によりハウジング及び羽根を相対回転させ、スタビライザ(左、右側軸部)が発揮する捩り弾性力を変更するようにしている。
特開平4−342611号公報

概要

走行状態に応じてねじれ抵抗を調整でき、かつ長寿命化をることができるスタビライザ装置を提供する。 右側軸部4b側の所定内壁部形成領域23に断面円形内壁部24及び断面非円形内壁部25を形成し、左側軸部4aの所定外壁部形成領域40に断面非円形外壁部51及び断面円形外壁部52を形成し、ソレノイド16への通電によりスプール17を移動して鋼球41の位置を調整する。鋼球41が断面非円形内壁部25及び断面非円形外壁部51間に配置された状態で、左、右側軸部4a,4bは相対回転が規制され左、右側軸部4a,4b間には大きなねじれ抵抗が発生する。鋼球41が断面円形外壁部52及び断面円形内壁部24間に配置されると、左、右側軸部4a,4bは相対回転が許容され、摺動抵抗による小さいねじれ抵抗が発生する。シール部材が不要で長寿命化がれる。

目的

ところで、上述した従来技術では、ハウジング内の4つの室を確実に仕切るためにシール部材が必要とされる。そして、このシール部材は、ハウジング及び羽根の相対回転に伴う摺動により摩耗しやすい。このため、シール部材の摩耗により、所望の捩り弾性力(ねじれ抵抗)を発揮できなくなる虞があり、改善が求められているというのが実情であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、走行状態に応じてねじれ抵抗を調整でき、かつ長寿命化を図ることができるスタビライザ装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

車体側に取付けられた軸部及び該軸部の両側を折曲げて左右の車輪側に取付けられた腕部からなるスタビライザを有し、該スタビライザを前記軸部において2分割し、当該分割部に、分割された両軸部の相対回転許容及び固定を行うアクチュエータを設けたスタビライザ装置において、前記アクチュエータは、前記両軸部の一方に保持される駆動本体部及び該駆動本体部に駆動されて軸方向に進退される可動体を有する駆動機構と、前記両軸部の一方に、前記駆動機構を取り囲み、かつ前記両軸部の他方の端部側部分を挿入可能に設けられ、断面円形内壁部及び断面非円形内壁部を軸方向に並べて形成した筒状部材と、前記両軸部の他方の端部側部分に設けられた断面円形外壁部及び断面非円形外壁部と、前記可動体に回転可能に保持され、筒状部材における断面円形内壁部及び断面非円形内壁部を形成する所定内壁部形成領域と前記左右軸部の他方における断面円形外壁部及び断面非円形外壁部を形成する所定外壁部形成領域との間に配置可能とされた球と、を備え、前記可動体を進退させることにより、断面非円形内壁部と断面非円形外壁部との間に前記球が配置されて前記両軸部を固定させる両軸部固定状態と、前記所定内壁部形成領域及び所定外壁部形成領域間で、かつ前記断面非円形内壁部と断面非円形外壁部との間を除く部分に前記球が配置されて前記左右軸部の相対回転を許容する両軸部相対回転許容状態と、に設定可能であることを特徴とするスタビライザ装置。

技術分野

0001

本発明は、自動車などの車両に用いられるスタビライザ装置に関する。

背景技術

0002

スタビライザ装置は、自動車のフロントサスペンションなどに用いられ、旋回時等において車体がロールすることを防止するようにしている。このスタビライザ装置の一例として、特許文献1に示す装置がある。
このスタビライザ装置は、軸部が左、右側軸部に分割されたスタビライザと、右側軸部に設けられて内側に相対向する4つの突起部を有する筒状のハウジングと、左側軸部に取付けられ前記ハウジング内に回転可能に収納される4枚の羽根と、を有している。ハウジング内は、4つの突起部及び4枚の羽根により8つの室に仕切られている。8つの室は二組に分かれて前記羽根に設けた通路によりそれぞれ連通されて、第1組室及び第2組室を構成している。羽根の先端にはハウジングの内壁摺接するように、また突起部の先端には前記左側軸部の外周面に摺接するようにそれぞれシール部材が設けられている。
このスタビライザ装置は、車両の走行状態に応じて、第1、第2組室に対する作動油の導入、排出によりハウジング及び羽根を相対回転させ、スタビライザ(左、右側軸部)が発揮する捩り弾性力を変更するようにしている。
特開平4−342611号公報

発明が解決しようとする課題

0003

ところで、上述した従来技術では、ハウジング内の4つの室を確実に仕切るためにシール部材が必要とされる。そして、このシール部材は、ハウジング及び羽根の相対回転に伴う摺動により摩耗しやすい。このため、シール部材の摩耗により、所望の捩り弾性力(ねじれ抵抗)を発揮できなくなる虞があり、改善が求められているというのが実情であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、走行状態に応じてねじれ抵抗を調整でき、かつ長寿命化を図ることができるスタビライザ装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0004

請求項1記載の発明は、車体側に取付けられた軸部及び該軸部の両側を折曲げて左右の車輪側に取付けられた腕部からなるスタビライザを有し、該スタビライザを前記軸部において2分割し、当該分割部に、分割された両軸部の相対回転の許容及び固定を行うアクチュエータを設けたスタビライザ装置において、前記アクチュエータは、前記両軸部の一方に保持される駆動本体部及び該駆動本体部に駆動されて軸方向に進退される可動体を有する駆動機構と、前記両軸部の一方に、前記駆動機構を取り囲み、かつ前記両軸部の他方の端部側部分を挿入可能に設けられ、断面円形内壁部及び断面非円形内壁部を軸方向に並べて形成した筒状部材と、前記両軸部の他方の端部側部分に設けられた断面円形外壁部及び断面非円形外壁部と、前記可動体に回転可能に保持され、筒状部材における断面円形内壁部及び断面非円形内壁部を形成する所定内壁部形成領域と前記左右軸部の他方における断面円形外壁部及び断面非円形外壁部を形成する所定外壁部形成領域との間に配置可能とされた球と、を備え、前記可動体を進退させることにより、断面非円形内壁部と断面非円形外壁部との間に前記球が配置されて前記両軸部を固定させる両軸部固定状態と、前記所定内壁部形成領域及び所定外壁部形成領域間で、かつ前記断面非円形内壁部と断面非円形外壁部との間を除く部分に前記球が配置されて前記左右軸部の相対回転を許容する両軸部相対回転許容状態と、に設定可能であることを特徴とする。

発明の効果

0005

請求項1記載の発明によれば、両軸部の一方に設けた筒状部材の所定内壁部形成領域に断面円形内壁部及び断面非円形内壁部を形成し、両軸部の他方の所定外壁部形成領域に断面非円形外壁部及び断面円形外壁部を形成し、駆動本体部の駆動により可動体を移動して、可動体に保持した球の位置を調整する。球が断面非円形内壁部及び断面非円形外壁部間に配置された状態で、両軸部は相対回転が規制され両軸部間には大きなねじれ抵抗が発生する。また、球が所定内壁部形成領域及び所定外壁部形成領域間で、かつ前記断面非円形内壁部と断面非円形外壁部との間を除く部分(例えば断面円形外壁部及び断面円形内壁部間)に配置されると、両軸部は相対回転が許容され、ねじれ抵抗の低下を図ることができる。ねじれ抵抗の調整のために流体給排機構を用いた従来技術で必要とされるシール部材が不要となり、装置の長寿命化を図ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0006

以下、本発明の第1実施の形態に係るスタビライザ装置を図面に基づいて説明する。
図1及び図2において、スタビライザ装置1は、自動車2の幅方向図1右方向)に配置されて、車体3に取付けられた略直線状に延びる鋼製の軸部4と、軸部4の両端部に略直交して連接し、左、右側車輪支持部5a,5b(車輪側)に取付けられた略L字形の腕部(以下、左、右側腕部という)6a,6bと、からなるスタビライザ7を有している。

0007

スタビライザ7は、軸部4において2分割されている。当該分割部分を以下、分割部8という。また、分割された軸部4のうち、左、右側車輪支持部5a,5bに対応するものを、それぞれ左、右側軸部4a,4bという。右側軸部4bが本発明の両軸部の一方を構成し、左側軸部4aが本発明の両軸部の他方を構成している。
分割部8に、左、右側軸部4a,4bの相対回転及び固定を行うアクチュエータ10を設けている。車体3の左、右側には、組合せて円形内周を形成する1対の円弧状部材11からなる連結体が、それぞれ取付けられている。2組の連結体のうち、車体3の左、右側に対応するものをそれぞれ左、右側連結体12a,12bという。

0008

左、右側軸部4a,4bのそれぞれは、左、右側連結体12a,12bに挿入されて、左、右側連結体12a,12bを介して車体3に、回動可能に、かつ軸方向(図1左右方向)への移動不可能に取付けられている。そして、自動車2が、例えば図1に矢印Rで示すように、右旋回すると、外輪側の左側ショックアブソーバ(図示省略)が縮み内輪側の右側ショックアブソーバ(図示省略)が伸びる(車体3の左側が沈み、右側が上昇する)ように、車体3は反時計方向ロール運動する。この際、例えば車体3の左側(左側車輪支持部5a側)が沈むことにより左側軸部4aは、左側連結体12aに回動可能に支持されつつ、左側腕部6a側から見て右方向に捩じられる。

0009

この場合、左側軸部4aの左側腕部6aとの連結部から左側車輪(図示省略)の中心線までの長さ〔右側軸部4bの右側腕部6bの連結部から右側車輪(図示省略)の中心線までの長さ〕を300mm、とし、左側ショックアブソーバ(外輪側)のストロークが−50mm(縮み)、右側ショックアブソーバ(内輪側)のストロークが+50mm(伸び)の場合、スタビライザ7の捩れ角θ(左側軸部4a及び右側軸部4bは逆方向に捩れるが、この分を考慮した角度。)は略20°となる。なお、車両の足廻りにおけるリンク機構等に応じて、スタビライザの捩れ角θは変わってくるが、通常20〜25°に収まるように設定されている。

0010

アクチュエータ10は、図2に示すように、右側軸部4bに設けられ左側軸部4aの端部側部分(分割部8側部分)を挿入する、底部(以下、ハウジング底部という。)13を有する筒状のハウジング(筒状部材)14と、コア15、このコア15と共に駆動本体部を構成する比例ソレノイド(以下、ソレノイドという。)16及びスプール(可動体)17からなる駆動機構18と、を備えている。ハウジング14の内周部(以下、ハウジング内周部という。)20は、長手方向の略中心を境にして、ハウジング底部13側の領域(以下、内周部底部側領域という。)21と、ハウジング14の開口部(以下、ハウジング開口部という。)22側の領域(以下、所定内壁部形成領域という。)23とに区分けされている。

0011

内周部底部側領域21は、断面円形であり、その内径寸法が長手方向(図2左右方向)に一定の大きさとなっている。所定内壁部形成領域23には、断面円形内壁部24及び断面非円形内壁部25がハウジング底部13側からハウジング開口部22に向けてこの順に並べて形成されている。
断面円形内壁部24は、内径寸法が内周部底部側領域21より大きく設定され、長手方向に一定の大きさとなっている。断面非円形内壁部25は、図2及び図7に示すように、内周部が周方向に配置される6面の平面(以下、内壁部平面という。)30の組合せで構成され、内径寸法が断面円形内壁部24との連接部からハウジング開口部22になるに従い大きくなるように設定されている。6面の内壁部平面30のそれぞれは、右側軸部4bの軸方向に対して所定の傾斜角度αを有している。

0012

コア15は、外周側にソレノイド16を巻回する円筒状のコア円筒部32と、コア円筒部32の一端側に設けられ、内周部底部側領域21の内径寸法と略同等の大きさのコア基板部33と、からなっている。コア基板部33の側部及び底部には切欠34が形成されている。コア15は、コア基板部33を内周部底部側領域21のハウジング底部13側部分に圧入させてハウジング14に固定されている。
前記右側軸部4bは、筒状とされている。前記ソレノイド16に接続されたリード線35は、前記切欠34及び右側軸部4bの中空部36を通されて、図示しない電源を含むコントローラに接続されている。そして、ソレノイド16へ電流ソレノイド電流)を流すと、スプール17に対し図2右方向へ移動させる力(右方向駆動力)が作用し、この右方向駆動力は、ソレノイド電流を大きくすることに伴い大きくなる。

0013

スプール17は、コア円筒部32内に進退(図2左右方向)可能に挿入されるスプール基部37と、スプール基部37に底部(以下、保持体底部という。)38が連結される有底筒状の保持体39と、からなっている。スプール17は、保持体39が内周部底部側領域21に摺動案内されて進退(図2左右方向に移動)し得るようになっている。
保持体39は、内径寸法が、左側軸部4aの所定外壁部形成領域40(後述する)の外径寸法より大きく、外径寸法が、前記所定内壁部形成領域23の内径寸法より小さくされている。保持体39の先端側には、周方向に等間隔(60°毎)に所定の大きさの孔(符号省略)が6個形成されており、この6個の孔に鋼球41がそれぞれ回転可能に配置されている。鋼球41は、所定外壁部形成領域40及び所定内壁部形成領域23の間に配置されるようになっている。スプール17は、剛球41を前記両領域23,40間に配置させた状態で図2左右方向に移動し得るようになっている。
また、図5(A)、(B)に示すように、スプール17の保持体39の外周部には、4つのスプール凸部42が形成される一方、ハウジング14の内周部底部側領域21にはスプール凸部42を嵌合させる4つのハウジング溝部43が形成されており、ハウジング溝部43にスプール凸部42を嵌合させてスプール17が回転しないようにしている。

0014

コア基板部33とスプール基部37との間にはコイルスプリング44が配置されており、スプール17(スプール基部37)を図2左方向に押し付けている。保持体底部38には皿ばね45が固定されている。皿ばね45は、その頂部に固着した摩擦材46を左側軸部4aに常時押し付けている。
ハウジング14のハウジング開口部22側部分には、底部47に孔(以下、カバー部孔という。)48が形成された有底筒状のカバー49が嵌挿され、図示しないボルトによりハウジング14に固定されている。カバー底部孔48には、ガイド部材50を介して左側軸部4aが回転可能に挿通されている。

0015

左側軸部4aは、左側腕部6aに連接する所定の長さの左側軸部本体部4a1と、左側軸部本体部4a1に連接し、左側軸部本体部4a1に比して小径の左側軸部端部側部分4a2とからなっている。左側軸部端部側部分4a2が所定外壁部形成領域40とされている。所定外壁部形成領域40には、断面非円形外壁部51及び断面円形外壁部52が、左側腕部6aから先端(図2右側)に向けて、この順に形成されている。
断面非円形外壁部51は、図2及び図7に示すように、外周面が周方向に配置される6面の平面(以下、外壁部平面という。)53の組合せで構成されており、外径寸法が左側軸部本体部4a1との連接部から断面円形外壁部52になるに従い小さくなるように設定されている。6面の外壁部平面53は、左側軸部4aの軸方向に対して所定の傾斜角度βを有している。この場合、傾斜角度α、βは同等に設定されている。
断面円形外壁部52は、内径寸法が保持体39より小さく設定され、長手方向に一定の大きさとなっている。

0016

このスタビライザ装置1では、左側軸部4a及び右側軸部4bが組み付けられた初期状態では、図4及び図7(A)、(B)に示すように6面の外壁部平面53と6面の内壁部平面30とがそれぞれ平行に対面し、各対面する外壁部平面53及び内壁部平面30間に各鋼球41が配置されたものになっている。そして、このように各対面する内壁部平面30及び外壁部平面53間(ひいては断面非円形内壁部25と断面非円形外壁部51との間)に各鋼球41が配置された状態では、ハウジング14ひいては右側軸部4bと左側軸部4aは、相対回転が規制され固定されることになる(この状態を両軸部固定状態という)。
この両軸部固定状態は、ソレノイド16にソレノイド電流を通電してもその値が所定の値(電流値D1とする。)に達するまで継続される。

0017

さらに、ソレノイド電流を大きくすると、その大きさに応じて、スプール17は、図4図3図2のように、左側軸部4aから離れる方向(図4右方向)に移動する。
図3は、ソレノイド電流の値が電流値D1より大きい電流値D2におけるスプール17の配置状態を示し、鋼球41が断面円形内壁部24及び断面円形外壁部52の断面非円形外壁部51側近傍の間に配置されて左、右側軸部4a,4bが相対回転可能とされた状態(両軸部相対回転許容状態)を示している。
図2は、ソレノイド電流の値が電流値D2より大きい電流値D3におけるスプール17の配置状態を示し、鋼球41が断面円形内壁部24及び断面円形外壁部52の略中間部分の間に配置されて左、右側軸部4a,4bが相対回転可能とされた状態(両軸部相対回転許容状態)を示している。

0018

以下、上述したスタビライザ装置1の作動を説明する。
まず、ソレノイド16に、大きな電流(ここでは電流値D3とする。)を流し、スプール17を図2及び図6(A)、(B)に示すように配置すると、鋼球41は断面円形外壁部52の略中間部分及び断面円形内壁部24の間に配置されるので、鋼球41、ハウジング14(ひいては右側軸部4b)及び左側軸部4aは、互いに回転方向動き(右側軸部4b及び左側軸部4aは軸回りの動き、鋼球41は三次元の回転)が自由(両軸部相対回転許容状態)になる。この場合、スプール17の皿ばね45に固定された摩擦材46が、皿ばね45によって左側軸部4aに押し付けられるため、摺動抵抗により、左、右側軸部4a,4b間には図8に示すように値T3のねじれ抵抗が発生する〔すなわち、スタビライザ機能(ねじれ抵抗発生作用)を発揮する〕。

0019

ソレノイド電流を電流値D3より小さく(ここでは電流値D2とする。)し、スプール17を図3に示すように配置すると、鋼球41は断面円形外壁部52の断面非円形外壁部51側近傍及び断面円形内壁部24の間に配置されるので前記電流値D3を通電した場合(図2)と同様に、鋼球41、ハウジング14(ひいては右側軸部4b)及び左側軸部4aは、互いに回転方向の動きが自由(両軸部相対回転許容状態)になる。ただし、この場合には、前記電流値D3を通電した場合(図2)に比べて皿ばね45が図3左方向(左側軸部4aを押し付ける方向)に大きな力を発揮するので、摩擦材46が左側軸部4aに、より強く押し付けられる。このため、左、右側軸部4a,4b間には、図8に示すように、前記電流値D3を通電した場合(図2)の値T3より大きい値T2(T3<T2)のねじれ抵抗が発生する〔すなわち、スタビライザ機能(ねじれ抵抗発生作用)を発揮する〕。

0020

ソレノイド電流を電流値D2より小さく(ここでは電流値D1とする。)し、スプール17を図4及び図7(A)、(B)に示すように配置すると、鋼球41は断面非円形内壁部25と断面非円形外壁部51との間に配置されるので、左、右側軸部4a,4bは、相対回転が規制され固定された状態(両軸部固定状態)となる。このため、左、右側軸部4a,4b間の回転運動が強固に固定され、図8に示すように、前記電流値D2を通電した場合(図3)の値T2より大きい値T1(T3<T2<T1)の強いねじれ抵抗が発生する〔すなわち、スタビライザ機能(ねじれ抵抗発生作用)を発揮する〕。

0021

上記例では、電流値がD1,D2,D3である場合を説明したが、電流値を変化させることにより、図8に示す特性が得られる。このため、このスタビライザ装置1によれば、左、右側軸部4a,4b間のねじれ抵抗を、広範囲にわたって調整することができる。
このため、例えば車体3の左右加速度を検出し、その値が小さい場合(ロールが発生していない場合)には、ソレノイド16に電流(ソレノイド電流)を流すことにより、左、右側軸部4a,4bを両軸部相対回転許容状態にして、ばね下からの入力による乗り心地の悪化を防止することができる。

0022

また、車体3の左右加速度が非常に大きい場合(自動車2が左右に大きく傾くようなロール状態)には、ソレノイド電流を小さくすることにより、左、右側軸部4a,4bを両軸部固定状態にして、自動車2が左右に大きく傾くことを防止できるようになる。
車体3の左右加速度が少し大きい場合(ロールし始めた場合)には、ソレノイド電流を所望の値に設定することにより、左、右側軸部4a,4bが摩擦材46を介して摩擦接触する状態にし、ロール抑制と乗り心地向上両立させることができる。

0023

なお、上記実施の形態では、ソレノイド16を用いてスプール17を駆動する場合を例にしたが、これに限らず電磁クラッチ電動モータ等の他の駆動手段を用いてもよい。

0024

スタビライザの左、右側軸部の連結のために従来技術で用いる油液の給排による連結調整機構を採用せずに、左、右側軸部4a,4bの連結調整を行っているので、前記従来技術における油液の給排による連結調整機構に用いるシール部材が不要となる。このため、シール部材の劣化に伴う装置の寿命低下が抑制され、装置の長寿命化を図ることができる。

0025

上記実施の形態では、鋼球41が断面円形外壁部52及び断面円形内壁部24の間に配置されて、両軸部相対回転許容状態となる場合を例にしたが、両軸部相対回転許容状態の設定は上記例に限られず、左側軸部4a及びハウジング14(右側軸部4b)の相対位置関係、断面円形内壁部24、断面非円形内壁部25、断面円形外壁部52、断面非円形外壁部51の形成状態を変えることにより調整することができる。例えば、図9に示すように、断面円形内壁部24と断面非円形外壁部51との間に鋼球41が配置された状態や、図10に示すように、断面非円形内壁部25と断面円形外壁部52との間に鋼球41が配置された状態で、両軸部相対回転許容状態となるようにすることもできる。

図面の簡単な説明

0026

本発明の一実施の形態に係るスタビライザ装置を模式的に示す平面図である。
図1のアクチュエータ及びその近傍部分を示す断面図である。
図2の場合に比してソレノイド電流を小さくしたときの鋼球の配置状態を示す断面図である。
図3の場合に比してソレノイド電流を小さくしたときの鋼球の配置状態を示す断面図である。
図1のスプール及びハウジングを示し、(A)はその断面図、(B)は(A)のX−X線に沿う断面図である。
図2の鋼球が断面円形外壁部及び断面円形内壁部の間に配置された両軸部相対回転許容状態を示し、(A)はその鋼球の配置部分を示す断面図、(B)は(A)のX−X線に沿う断面図である。
図4の鋼球が断面非円形内壁部と断面非円形外壁部との間に配置された両軸部固定状態を示し、(A)はその鋼球の配置部分を示す断面図、(B)は(A)のX−X線に沿う断面図である。
図2のソレノイドに通電されるソレノイド電流と左、右側軸部間に生じるねじれ抵抗との対応を示す特性図である。
両軸部相対回転許容状態が断面円形内壁部と断面非円形外壁部との間に鋼球が配置されて達成される例を示す断面図である。
両軸部相対回転許容状態が断面非円形内壁部と断面円形外壁部との間に鋼球が配置されて達成される例を示す断面図である。

符号の説明

0027

1…スタビライザ装置、4…軸部、4a…左側軸部(両軸部の他方)、4b…右側軸部(両軸部の一方)、7…スタビライザ、16…ソレノイド(駆動本体部)、14…ハウジング(筒状部材)、15…コア(駆動本体部)、17…スプール(可動体)、18…駆動機構、23…所定内壁部形成領域、24…断面円形内壁部、25…断面非円形内壁部、40…所定外壁部形成領域、41…鋼球、51…断面非円形外壁部、52…断面円形外壁部。

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