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図面 (20)

課題

インクジェット法を代表とする滴下法により配線等を形成する場合、その線幅が太くなることを防ぎ、微細化することが要求されている。そこで、従来と異なる方法により、線幅を微細化する方法を提供することを課題とする。

解決手段

本発明は、所望のパターンを形成する前に、パターンが形成される面に撥液性となる領域を形成し、撥液性領域に対して選択的に親液性となる領域を形成する。その後、親液性領域に、配線等の導電体材料混入された組成物滴下するインクジェット法を代表とする滴下法により配線等のパターンを形成する。

概要

背景

ピエゾ方式サーマルジェット方式に代表される液滴吐出技術、あるいは連続式の液滴吐出技術が注目を集めている。この液滴吐出技術は活字、画像の描画に使われてきたが、近年微細パターン形成などの半導体分野へ応用する試みが始まっている。

インクジェット法による膜パターン形成方法を改善し、厚膜化を達成し、細線化要請も満たし、導電膜とした場合に断線短絡等の問題を生じない膜パターンの形成方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−133691号公報

特許文献1によると、予め液滴との接触角が60degとなるように基板に処理を行い、第1の吐出工程では液滴を配線形成領域全体に、基板上に着弾した後の液滴の直径よりも大きいピッチで吐出する。第2の吐出工程では液滴を配線形成領域全体の第1吐出工程における吐出一と異なる位置に第1の吐出工程と同じピッチで吐出する。第3の吐出工程では、液滴を配線形成領域全体に第1の吐出工程におけるピッチよりも小さいピッチで吐出することが記載されている。

また接触角を制御するための表面処理の方法として、常圧又は真空中でプラズマ照射する方法が挙げられている。プラズマ処理に用いるガス種は、導電性配線を形成すべき基板の表面材料を考慮して選択することができ、例えば、4フッ化メタンパーフルオロヘキサンパーフルオロデカン等を処理ガスとして使用できることが記載されている。

概要

インクジェット法を代表とする滴下法により配線等を形成する場合、その線幅が太くなることを防ぎ、微細化することが要求されている。そこで、従来と異なる方法により、線幅を微細化する方法を提供することを課題とする。 本発明は、所望のパターンを形成する前に、パターンが形成される面に撥液性となる領域を形成し、撥液性領域に対して選択的に親液性となる領域を形成する。その後、親液性領域に、配線等の導電体材料混入された組成物滴下するインクジェット法を代表とする滴下法により配線等のパターンを形成する。

目的

上記のようにインクジェット法を代表とする方法により配線等を形成する場合、その線幅が太くなることを防ぎ、微細化することが要求されている。そこで、上記特許文献と異なる方法により、線幅を微細化する方法を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
4件

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請求項1

配線の被形成面に撥液処理を行い、前記撥液処理を行った領域に、選択的に親液処理を行い、前記配線材料混入された組成物滴下することにより前記親液処理を行った領域に配線を形成することを特徴とする配線の作製方法

請求項2

配線の被形成面に撥液性領域を形成し、前記撥液性領域に、選択的に親液性領域を形成し、前記配線材料が混入された組成物を滴下することにより前記親液性領域に配線を形成することを特徴とする配線の作製方法。

請求項3

配線の被形成面にプラズマ処理により撥液性領域を形成し、前記撥液性領域に、選択的に親液性領域を形成し、前記配線材料が混入された組成物を滴下することにより前記親液性領域に配線を形成することを特徴とする配線の作製方法。

請求項4

請求項3において、100Torr〜1000Torrの圧力で前記プラズマ処理を行うことを特徴とする配線の作製方法。

請求項5

請求項3又は4において、処理ガスに空気、酸素又は窒素を用い、大気圧又は大気圧近傍の圧力で、前記プラズマ処理を行うことを特徴とする配線の作製方法。

請求項6

配線の被形成面にフッ素を有する膜を形成することにより撥液性領域を形成し、前記撥液性領域に、選択的に親液性領域を形成し、前記配線材料が混入された組成物を滴下することにより前記親液性領域に配線を形成することを特徴とする配線の作製方法。

請求項7

請求項6において、テフロン膜又はシランカップリング剤を形成することにより、撥液性領域を形成することを特徴とする配線の作製方法。

請求項8

請求項2乃至7のいずれか一において、前記撥液性領域にレーザ光照射することにより、選択的に親液性領域を形成することを特徴とする配線の作製方法。

請求項9

請求項2乃至8のいずれか一において、前記親液性領域として、撥液性領域より撥液性が低い領域を形成することを特徴とする配線の作製方法。

請求項10

請求項1乃至9のいずれか一において、インクジェット法を用いて前記組成物を滴下することを特徴とする配線の作製方法。

請求項11

導電体の被形成面に撥液処理を行い、前記撥液処理を行った領域に、選択的に親液処理を行い、前記導電膜材料が混入された組成物を滴下することにより前記親液処理を行った領域に導電膜を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。

請求項12

導電体の被形成面に撥液性領域を形成し、前記撥液性領域に、選択的に親液性領域を形成し、前記導電膜材料が混入された組成物を滴下することにより前記親液性領域に導電膜を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。

請求項13

ゲート電極の被形成面にプラズマ処理を行って第1の撥液性領域を形成し、前記第1の撥液性領域に、選択的に第1の親液性領域を形成し、前記ゲート電極材料が混入された組成物を滴下することにより、前記第1の親液性領域にゲート電極を形成し、ソース電極及びドレイン電極被形成面にプラズマ処理を行って第2の撥液性領域を形成し、前記第2の撥液性領域に、選択的に第2の親液性領域を形成し、前記ソース電極及びドレイン電極材料が混入された組成物を滴下することにより、前記第2の親液性領域にソース電極及びドレイン電極を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。

請求項14

基板にプラズマ処理を行って第1の撥液性領域を形成し、前記第1の撥液性領域に、選択的に第1の親液性領域を形成し、前記ゲート電極材料が混入された組成物を滴下することにより、前記基板の前記第1の親液性領域にゲート電極を形成し、前記ゲート電極を覆ってゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート電極上に半導体膜を形成し、前記半導体膜上に一導電型を有する半導体膜を形成し、前記一導電型を有する半導体膜及び前記ゲート絶縁膜にプラズマ処理を行って第2の撥液性領域を形成し、前記第2の撥液性領域に、選択的に第2の親液性領域を形成し、前記ソース電極及びドレイン電極材料が混入された組成物を滴下することにより、前記一導電型を有する半導体膜及び前記ゲート絶縁膜の前記第2の親液性領域にソース電極及びドレイン電極を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。

請求項15

ソース電極及びドレイン電極を形成し、前記ソース電極及びドレイン電極上に半導体膜を形成し、前記半導体膜上方のゲート電極被形成面にプラズマ処理を行って撥液性領域を形成し、前記撥液性領域に、選択的に親液性領域を形成し、前記ゲート電極材料が混入された組成物を滴下することにより、前記ゲート電極被形成面の前記親液性領域にゲート電極を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。

請求項16

下地膜にソース電極及びドレイン電極を形成し、前記ソース電極及びドレイン電極上に半導体膜を形成し、前記半導体膜にプラズマ処理を行って第1の撥液性領域を形成し、前記第1の撥液性領域に、選択的に第1の親液性領域を形成し、マスク材料が混入された組成物を滴下することにより、前記半導体膜の前記第1の親液性領域にマスクを形成し、前記マスクを用いて半導体膜をパターニングし、前記半導体膜を覆ってゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜にプラズマ処理を行って第2の撥液性領域を形成し、前記第2の撥液性領域に、選択的に第2の親液性領域を形成し、ゲート電極材料が混入された組成物を滴下することにより、前記ゲート絶縁膜の前記第2の親液性領域にゲート電極を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。

請求項17

下地膜にプラズマ処理を行って第1の撥液性領域を形成し、前記第1の撥液性領域に、選択的に第1の親液性領域を形成し、ソース電極及びドレイン電極材料が混入された組成物を滴下することにより、前記下地膜の前記第1の親液性領域にソース電極及びドレイン電極を形成し、前記ソース電極及びドレイン電極上に半導体膜を形成し、前記半導体膜にプラズマ処理を行って第2の撥液性領域を形成し、前記第2の撥液性領域に、選択的に第2の親液性領域を形成し、マスク材料が混入された組成物を滴下することにより、前記半導体膜の前記第2の親液性領域にマスクを形成し、前記マスクを用いて半導体膜をパターニングし、前記半導体膜を覆ってゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜にプラズマ処理を行って第3の撥液性領域を形成し、前記第3の撥液性領域に、選択的に第3の親液性領域を形成し、ゲート電極材料が混入された組成物を滴下することにより、前記ゲート絶縁膜の前記第3の親液性領域にゲート電極を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。

請求項18

請求項12乃至17のいずれか一において、プラズマ処理を用いて、前記撥液性領域を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。

請求項19

請求項12乃至18のいずれか一において、前記プラズマ処理を用いて、前記被形成面にCF2結合を形成することにより、前記撥液性領域を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。

請求項20

フッ素を有する膜を形成し、前記フッ素を有する膜に、選択的に親液領域を形成し、ゲート電極材料が混入された組成物を滴下することにより、前記親液性領域にゲート電極を形成し、前記ゲート電極を焼成するために加熱処理を行い、前記加熱処理により前記フッ素を有する膜は除去されることを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。

請求項21

第1のフッ素を有する膜を形成し、前記第1のフッ素を有する膜に、選択的に親液性領域を形成し、ゲート電極材料が混入された組成物を滴下することにより、前記親液性領域にゲート電極を形成し、前記ゲート電極を焼成するために加熱処理を行い、前記加熱処理により前記第1のフッ素を有する膜は除去され、前記ゲート電極を覆ってゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート電極上に半導体膜を形成し、前記半導体膜上に一導電型を有する半導体膜を形成し、前記一導電型を有する半導体膜及び前記ゲート絶縁膜上に第2のフッ素を有する膜を形成し、前記第2のフッ素を有する膜に、選択的に第2の親液性領域を形成し、ソース電極及びドレイン電極材料が混入された組成物を滴下することにより、前記一導電型を有する半導体膜及び前記ゲート絶縁膜の前記第2の親液性領域にソース電極及びドレイン電極を形成し、前記ソース電極及びドレイン電極を焼成するために加熱処理を行い、前記加熱処理により前記第2のフッ素を有する膜は除去されることを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。

請求項22

請求項20又は21において、前記フッ素を有する膜として、テフロン又はシランカップリング剤を有する膜を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。

請求項23

請求項11乃至22のいずれか一において、前記薄膜トランジスタ上に層間絶縁膜を形成し、前記層間絶縁膜に開口部を形成し、前記開口部が形成された層間絶縁膜にプラズマ処理を行って、前記開口部及び前記層間絶縁膜の表面に撥液性領域を形成し、前記撥液性性領域における前記開口部に、選択的に親液性領域を形成し、配線材料が混入された組成物を滴下することにより、前記開口部を介して前記薄膜トランジスタのソース電極又はドレイン電極と接続する配線を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。

請求項24

請求項12乃至23のいずれか一において、前記撥液性領域にレーザ光を照射することにより、選択的に親液性領域を形成することを特徴とする配線の作製方法。

請求項25

請求項11乃至24のいずれか一において、インクジェット法を用いて前記組成物を滴下することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。

請求項26

液滴吐出手段と、光照射手段と、を有する処理室において、前記光照射手段により、撥液性領域が形成された被処理物に対して、選択的に光照射を行って親液性領域を形成し、前記液滴吐出手段により、前記親液性領域に対して液滴を吐出することを特徴とする液滴吐出方法

請求項27

プラズマ処理手段及び誘電体を有する第1の処理室と、液滴吐出手段と、光照射手段と、を有する第2の処理室と、が配置された処理装置を用いて、前記第1の処理室において、前記プラズマ処理手段、及び前記誘電体を用いて、被処理物に撥液性領域を形成し、大気曝すことなく前記被処理物を前記第2の処理室に搬送し、前記第2の処理室において、前記光照射手段により、撥液性領域が形成された被処理物に対して、選択的に親液性領域を形成し、前記液滴吐出手段により、前記親液性領域に液滴を吐出することを特徴とする液滴吐出方法。

請求項28

請求項26又は27において、前記液滴吐出手段と、前記光照射手段とは一体形成されていることを特徴とする液滴吐出方法。

請求項29

請求項26乃至28のいずれか一において、前記光照射手段はレーザ光を有することを特徴とする液滴吐出方法。

請求項30

請求項26乃至29のいずれか一において、インクジェット法を用いて前記組成物を滴下することを特徴とする液滴吐出方法。

技術分野

0001

本発明は、形成対象の材料が混入された組成物滴下することによる配線作製方法及び薄膜トランジスタ、またはそれを有する半導体装置の作製方法に関する。具体的には、液滴吐出インクジェット)法による配線の作製方法及び薄膜トランジスタの作製方法に関する。また、それらの液滴吐出方法に関する。

背景技術

0002

ピエゾ方式サーマルジェット方式に代表される液滴吐出技術、あるいは連続式の液滴吐出技術が注目を集めている。この液滴吐出技術は活字、画像の描画に使われてきたが、近年微細パターン形成などの半導体分野へ応用する試みが始まっている。

0003

インクジェット法による膜パターン形成方法を改善し、厚膜化を達成し、細線化要請も満たし、導電膜とした場合に断線短絡等の問題を生じない膜パターンの形成方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−133691号公報

0004

特許文献1によると、予め液滴との接触角が60degとなるように基板に処理を行い、第1の吐出工程では液滴を配線形成領域全体に、基板上に着弾した後の液滴の直径よりも大きいピッチで吐出する。第2の吐出工程では液滴を配線形成領域全体の第1吐出工程における吐出一と異なる位置に第1の吐出工程と同じピッチで吐出する。第3の吐出工程では、液滴を配線形成領域全体に第1の吐出工程におけるピッチよりも小さいピッチで吐出することが記載されている。

0005

また接触角を制御するための表面処理の方法として、常圧又は真空中でプラズマ照射する方法が挙げられている。プラズマ処理に用いるガス種は、導電性配線を形成すべき基板の表面材料を考慮して選択することができ、例えば、4フッ化メタンパーフルオロヘキサンパーフルオロデカン等を処理ガスとして使用できることが記載されている。

発明が解決しようとする課題

0006

上記のようにインクジェット法を代表とする方法により配線等を形成する場合、その線幅が太くなることを防ぎ、微細化することが要求されている。そこで、上記特許文献と異なる方法により、線幅を微細化する方法を提供することを課題とする。

0007

さらに本発明は、配線以外のもの、例えば半導体膜絶縁膜マスク等を、インクジェット法を代表とする方法により形成し、これらの線幅を微細化する方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を鑑み、本発明は、所望のパターンを形成する前に、パターンが形成される面(被形成面)に撥液性となる領域(撥液性領域)を形成し、撥液性領域に対して選択的に親液性となる領域(親液性領域)を形成する。その後、親液性領域に、配線等の導電体材料が混入された組成物(溶媒導電体が溶解又は分散させた組成物を含む)を滴下する方法(滴下法)により配線等のパターンを形成する。すなわち本発明は、選択的に形成された親液性領域に、配線等を滴下法により形成することを特徴とする。

0009

導電体材料が混入された組成物を滴下する手段として、液滴吐出(インクジェット)法がある。インクジェット法としてピエゾ方式を用いることができる。ピエゾ方式は、液滴の制御性に優れインク選択の自由度の高いことからインクジェットプリンターでも利用されている。なお、ピエゾ方式には、MLP(Multi Layer Piezo)タイプとMLChip(Multi Layer Ceramic Hyper Integrated Piezo Segments)タイプがある。また溶媒の材料によっては、発熱体発熱させ気泡を生じさせ溶液押し出す、所謂サーマル方式を用いたインクジェット法でもよい。

0010

すなわち本発明は、被形成面に対して撥液処理を行い、撥液処理を行った面に対して、選択的に親液処理を行った後に、親液処理を行った面に滴下法により配線等を形成することを特徴とする。

0011

なお撥液性とは、水、アルコールや油等その他の液体に対して濡れ性の低い状態を指す。また親液性とは、撥液性の領域に対して相対的に撥液性が低くなっている領域を指す。相対的に撥液性の低い領域を形成し、該領域に配線等を形成することができ、該領域の微細化に伴い細線化を達成することができるからである。

0012

撥液性とする手段として、被形成面に対してプラズマ処理を行う方法が挙げられる。プラズマ処理の条件は、圧力を数十Torr〜1000Torr(133000Pa)、好ましくは100(13300Pa)〜1000Torr(133000Pa)、より好ましくは700Torr(93100Pa)〜800Torr(106400Pa)、つまり大気圧又は大気圧近傍の圧力とする。また処理ガスは、空気、酸素又は窒素を処理ガスとして用いる。このような状態で、電極パルス電圧印加してプラズマを発生させる。このとき、プラズマ密度は、1×1010〜1×1014m-3、所謂コロナ放電グロー放電の状態となるようにする。

0013

本発明は、プラズマ処理に使われる電極と、プラズマ処理を行う対象物被処理物)との間に、誘電体が設けられていることを特徴とする。すなわち、誘電体はプラズマに曝され、被形成面の表面改質に起因する。誘電体がプラズマに曝されるように設けるためには、例えば、誘電体が設けられた電極を用意し、誘電体がプラズマに曝されるようにプラズマを発生させればよい。そのため、誘電体は電極表面全体を覆う必要はない。誘電体として、テフロン登録商標)を用いることができる。テフロン(登録商標)を用いる場合、被形成面にCF2結合が形成されることにより表面改質が行われ、撥液性を示すようになる。

0014

また、特許文献1に記載のように、処理ガスにフッ素系ガスを用いる場合、半導体膜の表面に対して表面改質を行うことが難しい。これは、フッ素系のガスを用いると、珪素を有する半導体膜が除去されてしまうからである。またフッ素系のガスを用いると、アクリル等の有機材料の表面に対して表面改質を行うことも難しい。フッ素系のガスでは、有機材料の表面を傷つけたり、除去してしまうからである。

0015

それに対して本発明は、空気、酸素又は窒素を用いてプラズマ処理を行っている。従って、形成面の材質を選ばず半導体膜や有機材料に対しても表面改質を行うことができ好ましい。さらに処理ガスが空気、酸素又は窒素であるため、コストが安く、排ガス処理も簡便である。

0016

また特に、処理ガスに酸素を用いて行うプラズマ処理は、半導体膜等をパターニングするためのマスク除去にも使うことができ好ましい。

0017

本発明において、具体的なパルス電圧は、減衰振動波間欠的に繰り返し生ずる減衰振動波形周期波として各減衰振動波のように共振された状態となるように印加する。例えば、正負一対パルス繰り返し周波数高圧トランスの一次側に供給し、高圧トランスの二次側から各減衰振動波に共振した減衰振動波形周期波を出力して一対の電極に印加する。このとき共振した各減衰振動波の電圧立上がり時間は5μs以下であると好ましい。また減衰振動波の繰り返し周期が10〜100kHzであると好ましい。またパルスは100〜10000pps(1秒当たり10000回)であると好ましい。

0018

その他の撥液性とする手段は、被形成面上にフッ素を有する膜を形成する方法がある。例えば、被形成面上に、テフロン(登録商標)又はシランカップリング剤を有する膜を形成する。テフロン(登録商標)を有する膜(テフロン(登録商標)膜)は、スパッタリング法CVD法により形成することができる。シランカップリング剤を有する膜は、スピンコーティング法により塗布して形成することができる。テフロン(登録商標)やシランカップリング剤等のフッ素を有する膜は、好ましくは単分子層ベルの厚さ、つまり膜厚が5nm以下にするとよい。薄膜トランジスタを形成する際、フッ素を有する膜は不要となるため、簡便に除去するためである。例えば、加熱処理パターニング処理により、フッ素を有する膜を除去することができる。

0019

以上のような撥液処理を行う結果、導電膜の被形成面の表面が改質される。

0020

その後、選択的に親液性領域を形成する。親液性領域を形成するためには、光照射を行えばよく、例えばレーザ光を選択的に照射して親液性領域を形成する。レーザ光は、親液性領域が形成される面に吸収される波長を有すると好ましい。具体的には、インクジェット法を代表とする滴下法を用いてガラス基板上に配線等を形成する場合、親液性領域が形成されるガラス基板に吸収される紫外領域の波長を有するレーザ光を用いるとよい。

0021

レーザ光として、気体レーザ発振器、固体レーザ発振器金属レーザ発振器、又は半導体レーザ発振器から発振するレーザ光を用いることができる。具体的には、ArレーザKrレーザエキシマレーザ(XeCl、XeF、KrF)、CO2レーザYAGレーザ、Y2O3レーザ、YVO4レーザ、YLEレーザ、YAlO3レーザ、ガラスレーザルビーレーザ、サフィイヤレーザ等を使用できる。

0022

また、レーザ発振器被照射物、つまり被形成面との間に、レーザ発振器から射出されるレーザ光のビーム形状を調整する手段、又はレーザ光のビーム進路を調整する手段を設けることができる。例えば、凹レンズ凸レンズマイクロレンズアレイシリンドリカルレンズアレイ等をレーザ発振器から射出されるレーザ光のビーム形状を調整する手段として用いることができる。また、ミラーハーフミラー、その他の反射体をレーザ光のビーム進路を調整する手段として用いることができる。

0023

また光ピックアップ光学素子ファイバーを用いて、選択的にレーザ光を照射することができ、微細な親液性領域を形成することができる。

0024

またレーザ光は、必ずしもレーザ発振器によって生成されるコヒーレントな光のみに特化されるものではなく、UVランプハロゲンランプフラッシュランプなどから発せられる光によっても、レーザ光を照射するのと同様の方法によって親液性領域を形成することが可能である。またオゾンガスを被形成面に吹き付けるブロー処理を行ってもよい。また、被形成面に対して、コロナ放電やグロー放電を行ってもよい。

0025

その後、親液性領域に、滴下法により配線材料を有する組成物を滴下し、配線を形成する。その結果、線幅が小さくなり、微細化を達成することができる。また、配線材料を有する組成物は親液性領域に対して濡れ性が高いため、親液性領域から多少ずれた撥液性領域に滴下しても、親液性領域へ移動する。そのため、微細化され、さらに真っ直ぐな配線を形成することができる。また、親液性へ配線が形成されるため、組成物滴下後の配線に形成されてしまう液だまりを防止することができる。

0026

また本発明はインクジェット法により、溶媒に導電体(配線を構成する材料)が混入された組成物(溶媒に導電体が溶解又は分散させた組成物を含む)を吐出して配線を形成している。特に、インクジェット法により配線を形成する場合、該配線をパターニングするためのマスクの露光現像といったフォトリソグラフィー工程、配線パターニングするエッチング工程を省略することができる。

0027

このような組成物を吐出する工程は、減圧下で行うと好ましい。組成物を吐出して被処理物に着弾するまでの間に、該組成物の溶媒が蒸発し、組成物の乾燥と焼成の工程を省略することができるからである。またさらに、減圧下で行うと、導電体の表面に酸化膜などが形成されないため好ましい。また組成物を滴下する工程は、窒素雰囲気中や有機ガス雰囲気中で行ってもよい。

0028

このとき、組成物はドット(液滴)状に吐出されたり、ドットが連なった柱状に吐出されたりする。すなわち、複数のドットが連続して吐出されるため、ドットとして認識されず線状に吐出されることもある。これのように組成物がドット状又は柱状に吐出されることを単にドット(液滴)を滴下と表記する。

0029

導電体としては、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、タンタル(Ta)、ビスマス(Bi)、鉛(Pb)、インジウム(In)、錫(Sn)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)、若しくはアルミニウム(Al)、これらからなる合金、これらの分散性ナノ粒子、又はハロゲン化銀微粒子を用いることができる。特に低抵抗な銀、銅を用いるとよい。但し銅を用いる場合、半導体膜中等に銅が拡散することを防止するため、窒素を有する絶縁膜をバリア膜として形成する必要がある。

0030

また透明な導電体として、インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide)、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化インジウムに2〜20%の酸化珪素(SiO2)を混合したITO−SiOx(便宜上ITSO又はNITOと表記する)、有機インジウム有機スズ窒化チタン(TiN)等を用いることもできる。

0031

またドットを吐出する液滴吐出手段と、光照射を行う手段(光照射手段)とが一体となって設けられた液滴吐出装置インクジェット装置)により、親液処理とドットの滴下を同一処理室にて行うことができる。その結果、作製時間を短縮することができる。さらに、撥液処理を行う手段を同一処理室内に設けてもよい。また撥液処理を行う処理室と、液滴吐出手段及び光照射手段が設けられ処理室とが設置されたマルチチャンバー装置を形成してもよい。またさらに、撥液処理を行う処理室と、親液処理を行う処理室と、ドットを吐出する処理室とが設置されたマルチチャンバー装置としてもよい。

0032

このように本発明は、インクジェット法を代表とする滴下法により微細な配線を形成することを特徴としており、配線を形成する薄膜トランジスタの構造等は限定されない。すなわち、結晶性半導体膜及び非結晶性半導体膜のいずれを有する薄膜トランジスタであってもよく、半導体膜より下方にゲート電極が設けられる所謂ボトムゲート型、及び半導体膜より上方にゲート電極が設けられる所謂トップゲート型のいずれの構造を有する薄膜トランジスタであってもよい。

0033

また薄膜トランジスタが有する、ゲート電極、ソース電極ドレイン電極、及びそれら電極に接続される配線のいずれにおいても、インクジェット法を代表とする滴下法により形成することができ、撥液処理を行い、選択的に親液処理を行った後にドットを滴下することで、微細化を達成することができる。

0034

以上、導電体を有するドットを用いて配線を形成するについて説明したが、本発明は、例えばマスク等を滴下法で形成する場合、その被形成面に対して撥液処理と選択的な親液処理を行ってもよい。

0035

よって本発明は少なくとも、インクジェット法を代表とする滴下法により形成するものの被形成面を撥液性とし、選択的に親液性領域を形成することにより、インクジェット法を代表とする滴下法により形成するものを微細化することができる。インクジェット法を代表とする滴下法により形成するものは、ゲート電極、ソース電極、及びドレイン電極、画素電極等の電極、ソース配線ドレイン配線等の配線、半導体膜、半導体膜等をパターニングするためのマスク、が挙げられる。

0036

すなわち、本発明は薄膜トランジスタの作製工程のうち、少なくとも1つの工程にインクジェット法を代表とする滴下法を用いる場合、撥液処理と選択的な親液処理を行うことを特徴とする。その結果、微細化を達成することができる。

発明の効果

0037

このように本発明は、空気、酸素又は窒素の処理ガスを用いるプラズマ処理を用いることにより、材質依存性なく、撥液性領域を形成することができる。その後、選択的に親液性領域を形成することにより、インクジェット法を代表とする滴下法により形成される配線等を微細化することができる。その結果、あらゆる材料に対して撥液処理及び選択的な親液処理を行うことができる。そのため、基板上に形成する配線であっても、絶縁膜上に形成する配線であっても微細化することができる。またさらに、材料依存性がないため、有機材料上に形成するマスク等の微細化を達成することができる。

0038

また本発明は、配線やマスク等のあるパターンを、インクジェット法を代表とする滴下法により形成する一工程において、被形成面に対して撥液処理を行い、選択的に親液処理を行うことを特徴とする。すなわち、上記一工程において撥液処理を行い、選択的に親液処理を行った後に、インクジェット法を代表とする滴下法により形成された配線やマスク等を微細化するという本発明の効果を得ることができる。そのため本発明の薄膜トランジスタ作製工程において、必ずしも撥液処理後、選択的に親液処理を行った後にインクジェット法を代表とする滴下法により配線を形成する必要はなく、インクジェット法を代表とする滴下法により微細化したパターンを形成する必要がある場合、本発明の処理を行えばよい。

0039

またマザーガラス基板が1000mm×1300mm、1000mm×1500mm、1800mm×2200mm以上とメータを超える第5世代以降のガラス基板のライン検討が進んでいる。この場合、マザーガラスから多数のパネルを作製することができ、パネルの価格が下がることが期待できる。このような場合でも、インクジェット法を代表とする滴下法を用いることにより、採算を維持できる製造ライン構築することができる。インクジェット法を代表とする滴下法により配線等を形成すると、フォトプロセスの簡略化を行うことができるからである。その結果、フォトマスクが不要となり、設備投資コストの削減、コストの削減を達成することができる。さらにフォトリソグラフィー工程が不要となるため、製造時間を短縮することができる。またインクジェット法を代表とする滴下法により形成すると、材料の利用効率が向上し、コストの削減、廃液処理量の削減が可能となる。このようにインクジェット法を代表とする滴下法を、大面積基板への適用すると好適である。

発明を実施するための最良の形態

0040

以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈される物ではない。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。

0041

以下の実施の形態において、滴下法にはインクジェット法を用いる。また断りのない限り、撥液処理にはプラズマ処理を用い、親液処理にはレーザ照射を用いる。

0042

またTFTはゲートソースドレインの3端子を有するが、ソース端子(ソース電極)、ドレイン端子(ドレイン電極)に関しては、トランジスタの構造上、明確に区別が出来ない。よって、素子間の接続について説明する際は、ソース電極、ドレイン電極のうち一方を第1の電極、他方を第2の電極と表記する。

0043

(実施の形態1)
本実施の形態では、薄膜トランジスタの作製方法の一例について説明する。

0044

まず図1(A)に示すように、絶縁表面を有する基板100を用意する。基板100には、例えばバリウムホウケイ酸ガラスや、アルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、石英基板ステンレス基板等を用いることができる。また、ポリエチレン-テレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)に代表されるプラスチックや、アクリル等の可撓性を有する合成樹脂からなる基板は、一般的に他の基板と比較して耐熱温度が低い傾向にあるが、作製工程における処理温度に耐え得るのであれば用いることが可能である。特に、半導体膜を結晶化するための加熱工程を要しない非晶質半導体膜を有する薄膜トランジスタを形成する場合、可撓性を有する合成樹脂からなる基板を用いやすい。

0045

また基板100上に必要に応じて下地膜を形成する。下地膜は基板100中に含まれるNaなどのアルカリ金属アルカリ土類金属が、半導体膜中に拡散し、半導体素子の特性に悪影響を及ぼすのを防ぐために設ける。よってアルカリ金属やアルカリ土類金属の半導体膜への拡散を抑えることができる酸化珪素、窒化珪素窒化酸化珪素酸化チタン、窒化チタンなどの絶縁膜を用いて下地膜を形成することができる。またチタン等の導電膜を用いて下地膜を形成することもできる。この場合、導電膜は、作製工程における加熱処理等により、酸化されることがある。特に、下地膜の材料は、ゲート電極材料密着性の高いものを選択するとよい。例えば、ゲート電極にAgを用いる場合、酸化チタン(TiOx)からなる下地膜を形成すると好ましい。なお下地膜101は単層構造又は積層構造を有してもよい。

0046

また下地膜は、不純物が半導体膜へ拡散することが防止できれば、必ずしも設ける必要はない。そのため本実施の形態のように、ゲート電極上にゲート絶縁膜を介して半導体膜を形成する場合、ゲート絶縁膜が半導体膜へ不純物の拡散を防止する機能を果たすことができるため、下地膜を設ける必要はない。

0047

また基板材料により下地膜を設けると好ましい場合がある。ガラス基板、ステンレス基板またはプラスチック基板のように、アルカリ金属やアルカリ土類金属が多少なりとも含まれている基板を用いる場合、不純物の拡散を防ぐという観点から下地膜を設けることは有効である。一方、石英基板など不純物の拡散がさして問題とならない場合は、必ずしも下地膜を設ける必要はない。

0048

その後、ゲート電極の被形成面に対してプラズマ処理を行う。本実施の形態では、ゲート電極の被形成面が基板であるため、基板に対してプラズマ処理を行う。プラズマ処理は、ゲート電極の被形成面に対して非接触で行うとよい。

0049

プラズマ処理は、空気、酸素又は窒素を処理ガスとして用い、圧力が数十Torr〜800Torr(106400Pa)、好ましくは700Torr(93100Pa)〜800Torr(大気圧又は大気圧近傍の圧力)の状態で行う。またプラズマ処理の電源にはRF電源AC電源を用いることができる。例えば、AC電源を用い、交流電圧100V、周波数13.56MHz等の条件で印加し、パワーを変化させてプラズマを発生させる。このとき安定なプラズマを放電するため、電圧幅2〜4μsec間隔でパルスを印加する。

0050

このプラズマ処理を行う結果、水、アルコールや油等の液体に対して濡れ性の低い撥液性となるように表面改質が行われる。すなわち、プラズマ処理により撥液性領域が形成される。

0051

図1(B)に示すように、撥液性領域に対して、選択的に親液性領域を形成する。本実施の形態では、ゲート電極を形成する領域に対して選択的にレーザ光を照射し、ゲート電極を形成する領域を親液性領域とする。

0052

図1(C)に示すように、親液性領域に、インクジェット法を用いて、溶媒中に導電体が混入したドットを滴下して、ゲート電極103として機能する導電膜を形成する。本実施の形態では、テトラデカンの溶媒中に銀(Ag)の導電体が分散しているドットを滴下する。選択的に形成された親液性領域にドットを滴下するため、インクジェット法により形成されたゲート電極を微細化することができる。

0053

その後、ドットの溶媒を除去する必要があるとき、焼成したり、乾燥させるため加熱処理を施す。具体的には、所定の温度、例えば、200℃〜300℃で加熱すればよく、好ましくは酸素を有する雰囲気で加熱処理を行う。このときゲート電極表面に凹凸が生じないように加熱温度を設定する。本実施の形態のように銀(Ag)を有するドットを用いる場合、酸素及び窒素を有する雰囲気で加熱処理を行うと、溶媒中に含まれる接着剤等の熱硬化性樹脂などの有機物が分解されるため、有機物を含まない銀(Ag)を得ることができる。その結果、ゲート電極表面の平坦性を高め、比抵抗値を低くすることができる。

0054

またゲート電極は、銀(Ag)以外にタンタル、タングステン、チタン、モリブデン、アルミニウム、銅から選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料から形成することもできる。また導電膜は、インクジェット法以外に、スパッタリング法、プラズマCVD法により形成することができる。スパッタリング法、プラズマCVD法により形成する導電膜として、リン等の不純物元素ドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜や、AgPdCu合金を用いることができる。

0055

図1(D)に示すように、ゲート電極を覆ってゲート絶縁膜104として機能する絶縁膜を形成する。絶縁膜は積層構造又は単層構造を有することができる。絶縁膜として、プラズマCVD法により酸化珪素、窒化珪素又は窒化酸化珪素等の絶縁体を形成することができる。なおインクジェット法により絶縁膜の材料が混入されたドットを吐出してゲート絶縁膜を形成してもよい。本実施の形態のように、銀(Ag)をゲート電極として用いる場合、ゲート電極を覆う絶縁膜には窒化珪素膜を用いると好ましい。酸素を有する絶縁膜を用いると、銀(Ag)と反応し、酸化銀が形成されゲート電極表面が荒れる恐れがあるからである。

0056

ゲート絶縁膜上に、半導体膜105を形成する。半導体膜は、プラズマCVD法、スパッタリング法、インクジェット法等により形成することができる。半導体膜の膜厚は25〜200nm(好ましくは30〜60nm)とする。また半導体膜の材料は珪素だけではなくシリコンゲルマニウムも用いることができる。シリコンゲルマニウムを用いる場合、ゲルマニウムの濃度は0.01〜4.5atomic%程度であることが好ましい。また半導体膜は、非晶質半導体、非晶質半導体の中に結晶粒が分散するように存在しているセミアモルファス半導体、及び非晶質半導体中に0.5nm〜20nmの結晶粒を観察することができる微結晶半導体、から選ばれたいずれの状態を有してもよい。なお、0.5nm〜20nmの結晶を粒観察することができる微結晶状態は所謂マイクロクリスタル(μc)と呼ばれている。

0057

セミアモルファス半導体の材料としてシリコンを用いたセミアモルファスシリコンSASとも表記する)は、珪化物気体をグロー放電分解することにより得ることができる。代表的な珪化物気体としては、SiH4であり、その他にもSi2H6、SiH2Cl2、SiHCl3、SiCl4、SiF4などを用いることができる。珪化物気体を水素、水素とヘリウムアルゴンクリプトンネオンから選ばれた一種または複数種希ガス元素で希釈して用いることによりSASの形成を容易なものとすることができる。このとき希釈率が10倍〜1000倍の範囲となるように、珪化物気体を希釈すると好ましい。またSi2H6及びGeF4を用い、ヘリウムガスで希釈する方法を用いてSASを形成することができる。グロー放電分解による被膜反応生成は減圧下で行うと好ましく、圧力は概略0.1Pa〜133Paの範囲で行えばよい。グロー放電を形成するための電力は1MHz〜120MHz、好ましくは13MHz〜60MHzの高周波電力を供給すればよい。基板加熱温度は300度以下が好ましく、100〜250度の基板加熱温度が推奨される。

0058

本実施の形態では、プラズマCVD法を用いて、珪素を主成分とする非晶質半導体膜(非晶質珪素膜、アモルファスシリコンとも表記する)を形成する。

0059

次いで、一導電型を有する半導体膜を形成する。一導電型を有する半導体膜は、プラズマCVD法、スパッタリング法、インクジェット法等を用いて形成することができる。なお一導電型を有する半導体膜を設ける場合、半導体膜と電極とのコンタクト抵抗が低くなり好ましいが、必要に応じて設ければよい。本実施の形態では、プラズマCVD法を用いてN型を有する半導体膜106を形成する。このように半導体とN型を有する半導体膜をプラズマCVD法により形成する場合、半導体膜105と、N型を有する半導体膜106、更にはゲート絶縁膜を連続形成すると好ましく、原料ガスの供給を変化させることにより大気開放せず、連続形成することができる。

0060

図1(E)に示すように、半導体膜105及びN型を有する半導体膜106を所望の形状にパターニングする。図示しないが所望箇所にマスクを形成し、マスクを用いてエッチングすればよい。マスクは、材料の利用効率が向上し、コストの削減、廃液処理量の削減が可能となるためインクジェット法を用いて形成すると好ましいが、フォトリソグラフィー法により形成してもよい。更にインクジェット法によりマスクを形成すると、フォトリソグラフィー工程の簡略化を行うことができる。すなわち、フォトマスク形成、露光等が不要となり、設備投資コストの削減を達成でき、製造時間を短縮することができる。インクジェット法によりマスクを形成する場合、マスクの被形成面に対してプラズマ処理を行って撥液性領域を形成し、撥液性領域にマスクを形成してもよい。更に加えて、選択的にレーザ光を照射することにより親液性領域を形成し、その後親液性領域にマスクを形成してもよい。その結果、インクジェット法により形成されたマスクを微細化することができる。

0061

マスク材料として、無機材料酸化シリコン窒化シリコン酸化窒化シリコンなど)、感光性または非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミドポリイミドアミドポリビニルアルコールレジストまたはベンゾシクロブテン)を用いることができる。例えばポリイミドを用いてインクジェット法によりマスクを形成する場合、所望箇所にインクジェット法によりポリイミドを吐出した後、焼成するため150〜300℃で加熱処理を行うとよい。その後、マスクを用いて半導体膜105及びN型を有する半導体膜106エッチングする。エッチング後、マスクを除去するため、プラズマ処理を行う。なお、インクジェット法を用いて形成されるマスクは除去せずに絶縁膜として機能させてもよい。

0062

そして、ソース電極及びドレイン電極の被形成面に対してプラズマ処理を行うとよい。本実施の形態では、ソース電極及びドレイン電極の被形成面であるN型を有する半導体膜、及びゲート絶縁膜に対してプラズマ処理を行うと好ましい。プラズマ処理は、ソース電極及びドレイン電極の被形成面に対して非接触で行うとよい。このプラズマ処理を行う結果、水、アルコールや油等の液体に対して濡れ性の低い撥液性となるように表面改質が行われる。すなわち、プラズマ処理により撥液性領域が形成される。その結果、ソース電極及びドレイン電極を微細化することができるためである。

0063

図1(F)に示すように、ソース電極及びドレイン電極108として機能する導電膜を形成する。導電膜は、単層構造及び積層構造のいずれを有してもよい。導電膜として、金、銀、銅、アルミニウム、チタン、モリブデン、タングステンもしくはシリコンの元素からなる膜又はこれらの元素を用いた合金膜を用いることができる。また導電膜はインクジェット法、CVD法及びスパッタリング法のいずれかを用いて形成することができる。本実施の形態では、インクジェット法により銀(Ag)が混入されたドットを用いて形成する。具体的には、図1(C)に示したゲート電極と同様に行えばよい。プラズマ処理を行った領域にドットを滴下するため、インクジェット法により形成されたソース電極及びドレイン電極を微細化することができる。

0064

更に加えて、図2に示すように、ソース電極及びドレイン電極を微細化する場合、撥液性領域に対して、選択的に親液性領域を形成してもよい。例えば、図2(A)に示すように、ソース電極及びドレイン電極の被形成面であるN型を有する半導体膜、及びゲート絶縁膜に対してプラズマ処理を行った後、図2(B)に示すように、選択的にレーザ光を照射することにより親液性領域を形成する。その後、図2(C)に示すように、親液性領域にドットを滴下して、ソース電極及びドレイン電極108を形成する。その結果、インクジェット法により形成されたソース電極及びドレイン電極の線幅をより微細化することができる。

0065

以上のように、微細化したい電極や配線等を形成する工程において、プラズマ処理等の撥液処理を行ったり、更に加えて選択的に親液処理を行うことができる。その結果、電極や配線等を微細化することができる。

0066

ソース電極及びドレイン電極用のドットを滴下後、ドットの溶媒を除去する必要があるとき、焼成したり、乾燥させるため加熱処理を施す。

0067

その後、ソース電極及びドレイン電極をマスクとして、N型を有する半導体膜106をエッチングする。N型を有する半導体膜により、ソース電極とドレイン電極とが短絡することを防止するためである。このとき、半導体膜105が多少エッチングされることがある。

0068

以上のように、ソース電極及びドレイン電極まで設けられた薄膜トランジスタが完成する。本実施の形態の薄膜トランジスタは、半導体膜より下方にゲート電極が設けられる、所謂ボトムゲート型の薄膜トランジスタである。より詳細には、半導体膜が多少エッチングされている、所謂チャネルエッチ型である。このような薄膜トランジスタが複数設けられた基板をTFT基板と表記する。

0069

また本実施の形態で示した薄膜トランジスタは、少なくともインクジェット法により導電膜を形成する一工程前に、撥液処理と選択的な親液処理を行うことを特徴とする。インクジェット法によりゲート電極、ソース電極及びドレイン電極を形成する前に撥液処理と選択的な親液処理を行っているが、少なくとも一工程であるインクジェット工程の前に撥液処理と選択的な親液処理を行えばよい。そのため、本実施の形態で示した以外の工程の前に撥液処理と選択的な親液処理を行ってもよい。

0070

また本発明は、プラズマ処理等の撥液処理を行うことにより配線等を微細化する方法を組み合わせてもよい。すなわち撥液処理と選択的な親液処理を行った後にインクジェット法により配線等を形成する工程と、撥液処理のみを行った後にインクジェット法により配線等を形成する工程と、を組み合わせてもよい。

0071

以上のように、インクジェット工程前の撥液処理と選択的な親液処理により、微細化されたゲート電極や、ソース電極及びドレイン電極を有する薄膜トランジスタを得ることができる。更に、ドットが多少ずれて吐出された場合であっても、親液性領域に配線を形成することができ、配線形成の正確な位置制御が可能となる。

0072

またインクジェット法により配線やマスク等を形成すると、材料の利用効率が向上し、コストの削減、廃液処理量の削減が可能となる。特にインクジェット法によりマスクを形成すると、フォトリソグラフィー工程と比較して工程の簡略化を行うことができる。その結果、設備投資コストの削減、コストの削減、製造時間を短縮することができる。

0073

(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1と異なる構造の薄膜トランジスタの作製方法を説明する。実施の形態1と異なる構造は、半導体膜上に保護膜を形成する点である。そのため、その他の作製方法については実施の形態1を参照すればよく、詳細な説明を省略する。

0074

図3(A)に示すように、絶縁表面を有する基板100上に対してプラズマ処理を行う。また必要に応じて基板100上に下地膜を形成してもよい。このプラズマ処理を行う結果、水、アルコールや油等の液体に対して濡れ性の低い撥液性となるように表面改質が行われる。すなわち、プラズマ処理により撥液性領域が形成される。

0075

図3(B)に示すように、その後、撥液性領域に対して、選択的に親液性領域を形成する。本実施の形態では、ゲート電極を形成する領域に対して選択的にレーザ光を照射することにより、ゲート電極を形成する領域を親液性領域とする。

0076

図3(C)に示すように、下地膜上にゲート電極103を形成し、ゲート電極を覆ってゲート絶縁膜104を形成し、ゲート絶縁膜上に半導体膜105を形成する。撥液処理と選択的な親液処理を行う結果、インクジェット法により形成されたゲート電極を微細化することができる。その後、ドットの溶媒を除去する必要があるとき、焼成したり、乾燥させるため加熱処理を施す。

0077

その後、半導体膜上に保護膜110を形成する。保護膜は、酸化珪素や、窒化珪素、窒化酸化珪素などの絶縁膜をインクジェット法、プラズマCVD法、スパッタリング法等により形成する。また半導体膜、及び保護膜、さらにゲート絶縁膜を連続形成するとよい。同一チャンバー内で、原料ガスの供給を変化させることにより、大気開放せずに連続形成することができる。

0078

またインクジェット法により保護膜を形成すると、材料の利用効率が向上し、コストの削減、廃液処理量の削減が可能となるからである。そしてインクジェット法により保護膜を形成すると、フォトリソグラフィー工程の簡略化を行うことができる。その結果、フォトマスクが不要となり、設備投資コストの削減、コストの削減を達成することができる。さらにフォトリソグラフィー工程が不要となるため、製造時間を短縮することができるからである。このとき、保護膜の被形成面に対してプラズマ処理を行って撥液性領域を形成し、撥液性領域に保護膜を形成してもよい。更に加えて、撥液性領域に対して、選択的に親液性領域を形成し、親液性領域に保護膜を形成してもよい。その結果、インクジェット法により形成された保護膜を微細化することができる。本実施の形態では、インクジェット法を用いてポリイミド又はポリビニルアルコール等を滴下して保護膜110を形成する。

0079

また保護膜を所望の形状にパターニングする必要があるとき、マスクを用いてパターニングする。このとき、ゲート電極をマスクとして基板裏面から露光すれば自己整合的に保護膜をエッチングすることができる。もちろんフォトリソグラフィー法やインクジェット法によりマスクを形成してもよい。インクジェット法によりマスクを形成する場合、マスクの被形成面に対してプラズマ処理を行って撥液性領域を形成してもよい。更に加えて撥液性領域に対して、選択的に親液性領域を形成してもよい。その結果、インクジェット法により形成されたマスクを微細化することができる。

0080

図3(D)に示すように、一導電型を有する半導体膜を形成する。本実施の形態では、プラズマCVD法を用いてN型を有する半導体膜106を形成する。

0081

図3(E)に示すように、N型を有する半導体膜、及び半導体膜を所望の形状にパターニングする。この場合、図示しないが所望箇所にマスクを形成し、マスクを用いてエッチングすればよい。マスクは、材料の利用効率が向上し、コストの削減、廃液処理量の削減が可能となるためインクジェット法を用いて形成すると好ましいが、フォトリソグラフィー法により形成してもよい。特にインクジェット法によりマスクを形成すると、フォトリソグラフィー工程と比較して工程の簡略化を行うことができる。その結果、設備投資コストの削減、コストの削減、製造時間を短縮することができる。本実施の形態では、マスクとしてインクジェット法を用いてポリイミド又はポリビニルアルコール等を滴下する。このとき、マスクの被形成面に対してプラズマ処理を行って撥液処理を行ってもよい。更に加えて撥液性領域に対して、選択的に親液性領域を形成してもよい。その結果、インクジェット法により形成されたマスクを微細化することができる。

0082

エッチング後、マスクを除去するため、プラズマ処理を行う。なお、インクジェット法を用いて形成されるマスクは除去せずに絶縁膜として機能させてもよい。

0083

そして図1(E)と同様にソース電極及びドレイン電極の被形成面に対してプラズマ処理を行う。本実施の形態では、ソース電極及びドレイン電極の被形成面であるN型を有する半導体膜、及びゲート絶縁膜に対してプラズマ処理を行う。プラズマ処理は、ソース電極及びドレイン電極の被形成面に対して非接触で行うとよい。このプラズマ処理を行う結果、水、アルコールや油等の液体に対して濡れ性の低い撥液性となるように表面改質が行われる。すなわち、プラズマ処理により撥液処理を行う。その後、撥液性領域に対して、選択的に親液処理を行う。

0084

図3(F)に示すように、ソース電極及びドレイン電極108として機能する導電膜を形成する。本実施の形態では、インクジェット法により銀(Ag)が混入されたドットを用いて形成する。撥液処理及び選択的な親液処理を行う結果、インクジェット法により形成されたソース電極及びドレイン電極を微細化することができる。その後、ドットの溶媒を除去する必要があるとき、焼成したり、乾燥させるため加熱処理を施す。

0085

以上のように、ソース電極及びドレイン電極まで設けられた薄膜トランジスタが完成する。本実施の形態の薄膜トランジスタは、半導体膜より下方にゲート電極が設けられる、所謂ボトムゲート型の薄膜トランジスタである。より詳細には、半導体膜がエッチングされない、所謂チャネル保護型である。このような薄膜トランジスタが複数設けられた基板をTFT基板と表記する。

0086

またこのようにして形成される薄膜トランジスタは、インクジェット法により導電膜を形成する前に、撥液処理と選択的な親液処理を行うことを特徴とする。本実施の形態では、インクジェット法によりゲート電極、及びソース電極及びドレイン電極を形成する前に撥液処理と選択的な親液処理を行っているが、少なくとも1つのインクジェット工程前において撥液処理と選択的な親液処理を行えばよい。そのため、本実施の形態で示した以外であっても、インクジェット工程の前であればいつ撥液処理と選択的な親液処理を行ってもよい。

0087

以上のように、インクジェット工程前の撥液処理と選択的な親液処理により、微細化されたゲート電極や、ソース電極及びドレイン電極を有する薄膜トランジスタを得ることができる。更に、ドットが多少ずれて吐出された場合であっても、親液性領域に配線を形成することができ、配線形成の正確な位置制御が可能となる。

0088

またインクジェット法により配線やマスク等を形成すると、材料の利用効率が向上し、コストの削減、廃液処理量の削減が可能となる。特にインクジェット法によりマスクを形成すると、フォトリソグラフィー工程と比較して工程の簡略化を行うことができる。その結果、設備投資コストの削減、コストの削減、製造時間を短縮することができる。

0089

(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態1及び2に示す構造と異なり、半導体膜より上方にゲート電極が設けられる、所謂トップゲート型の薄膜トランジスタである。そのため、その他の作製方法については実施の形態1及び2を参照すればよく、詳細な説明は省略する。

0090

図4(A)に示すように、絶縁表面を有する基板100上に下地膜101を形成する。その後、ソース電極及びドレイン電極108となる導電膜、一導電型を有する半導体膜を順に形成する。本実施の形態では、一導電型を有する半導体膜にN型を有する半導体膜106を用いる。ソース電極及びドレイン電極となる導電膜、N型を有する半導体膜を形成後、マスクを用いて所望の形状にパターニングする。図示しないが、マスクはインクジェット法又はフォトリソグラフィー法により形成することができる。インクジェット法によりマスクを形成すると、材料の利用効率が向上し、コストの削減、廃液処理量の削減が可能となるからである。特にインクジェット法によりマスクを形成すると、フォトリソグラフィー工程と比較して工程の簡略化を行うことができる。その結果、設備投資コストの削減、コストの削減、製造時間を短縮することができる。インクジェット法によりマスクを形成する場合、マスクの被形成面に対してプラズマ処理を行って撥液性領域を形成してもよい。更に加えて、撥液性領域に対して、選択的に親液性領域を形成してもよい。その結果、インクジェット法により形成されたマスクを微細化することができる。本実施の形態ではマスクとしてインクジェット法を用いてポリイミド又はポリビニルアルコール等を滴下する。その後、必要に応じて加熱を行い焼成し、ドライエッチング法を用いてパターニングする。

0091

パターニング後、マスクを除去するため、プラズマ処理を行う。なお、インクジェット法を用いて形成されるマスクは除去せずに絶縁膜として機能させてもよい。

0092

図4(B)に示すように、半導体膜105を、N型を有する半導体膜を覆うように形成する。半導体膜105上にマスク112を形成する。マスク112は、インクジェット法又はフォトリソグラフィー法により形成することができる。本実施の形態ではマスクとしてインクジェット法を用いてポリイミド又はポリビニルアルコール等を滴下する。必要に応じて、インクジェット法により形成されたマスクに対して加熱を行い、焼成する。なおこのとき、半導体膜105に対してプラズマ処理を行って撥液性領域を形成してもよい。更に加えて、撥液性領域に対して、選択的に親液性領域を形成してもよい。その結果、インクジェット法により形成されたマスクを微細化することができる。

0093

その後、マスクを用いて半導体膜105を所望の形状にパターニングする。このとき同時に、N型を有する半導体膜をパターニングすることもできる。すなわち、半導体膜105とN型を有する半導体膜106とが同一ガスに対して同様のエッチレートを有する場合、同時にパターニングされてしまう。

0094

パターニング後、マスク112を除去するため、プラズマ処理を行う。なお、インクジェット法を用いて形成されるマスクは除去せずに絶縁膜として機能させてもよい。

0095

図4(C)に示すように、半導体膜105を覆うようにゲート絶縁膜104として機能する絶縁膜を形成する。ゲート絶縁膜は少なくとも半導体膜と、後に形成されるゲート電極との間に形成されていればよい。その後、ゲート絶縁膜104に対してプラズマ処理を行う。このプラズマ処理を行う結果、水、アルコールや油等の液体に対して濡れ性の低い撥液性となるように表面改質が行われる。すなわち、プラズマ処理により撥液処理を行う。

0096

図4(D)に示すように、撥液性領域に対して、選択的にレーザ光を照射して、親液処理を行う。本実施の形態では、ゲート電極を形成する領域を選択的に親液性領域とする。

0097

図4(E)に示すように、ゲート絶縁膜を介して半導体膜上にゲート電極103として機能する導電膜を形成する。本実施の形態では、テトラデカンの溶媒中に銀(Ag)の導電体が分散しているドットを滴下する。撥液処理及び選択的な親液処理を行う結果、インクジェット法により形成されたゲート電極を微細化することができる。その後、ドットの溶媒を除去する必要があるとき、焼成したり、乾燥させるため加熱処理を施す。

0098

このようにゲート電極まで形成され、半導体素子として機能する薄膜トランジスタが完成する。このような薄膜トランジスタが複数設けられた基板をTFT基板と表記する。

0099

図4(F)に示すように、少なくともゲート電極を覆って保護膜113を形成すると好ましい。保護膜は積層構造又は単層構造を有することができる。保護膜として、プラズマCVD法により酸化珪素、窒化珪素又は窒化酸化珪素等の絶縁体を形成することができる。なおインクジェット法により絶縁膜の材料が混入されたドットを吐出して保護膜を形成してもよい。本実施の形態のように、銀(Ag)をゲート電極として用いる場合、ゲート電極を覆う保護膜には窒化珪素膜を用いると好ましい。酸素を有する保護膜を用いると、銀(Ag)と反応し、酸化銀が形成されゲート電極表面が荒れる恐れがあるからである。

0100

本実施の形態の薄膜トランジスタは、半導体膜より上方にゲート電極が設けられる、所謂トップゲート型の薄膜トランジスタである。

0101

本実施の形態のように形成される薄膜トランジスタは、インクジェット法により導電膜を形成する前に、撥液処理と選択的な親液処理を行うことを特徴とする。本実施の形態では、インクジェット法によりゲート電極を形成する前に撥液処理と選択的な親液処理を行っているが、少なくとも1つのインクジェット工程前において撥液処理と選択的な親液処理を行えばよい。そのため、本実施の形態で示した以外であっても、インクジェット工程の前であればいつ撥液処理と選択的な親液処理を行ってもよい。

0102

以上のように、インクジェット工程前の撥液処理と選択的な親液処理により、微細化されたゲート電極を有する薄膜トランジスタを得ることができる。更に、ドットが多少ずれて吐出された場合であっても、親液性領域に配線を形成することができ、配線形成の正確な位置制御が可能となる。

0103

またインクジェット法により配線やマスク等を形成すると、材料の利用効率が向上し、コストの削減、廃液処理量の削減が可能となる。特にインクジェット法によりマスクを形成すると、フォトリソグラフィー工程と比較して工程の簡略化を行うことができる。その結果、設備投資コストの削減、コストの削減、製造時間を短縮することができる。

0104

(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態3と異なる構造の薄膜トランジスタの作製方法を説明する。実施の形態3と異なる構造は、ソース電極及びドレイン電極をインクジェット法により形成する点である。そのため、その他の作製方法については実施の形態3等を参照すればよく、詳細な説明は省略する。

0105

図5(A)に示すように、絶縁表面を有する基板100上に下地膜101を形成する。そして下地膜101に対してプラズマ処理を行う。このプラズマ処理を行う結果、水、アルコールや油等の液体に対して濡れ性の低い撥液性となるように表面改質が行われる。すなわち、プラズマ処理により撥液処理を行う。

0106

図5(B)に示すように、撥液性領域に対して、選択的にレーザ光を照射して、親液処理を行う。本実施の形態では、ソース電極及びドレイン電極を形成する領域に対して選択的にレーザ光照射を行い、親液性領域とする。

0107

図5(C)に示すように、インクジェット法によりソース電極及びドレイン電極を形成する。本実施の形態では、テトラデカンの溶媒中に銀(Ag)の導電体が分散しているドットを滴下する。撥液処理及び選択的な親液処理を行う結果、インクジェット法により形成されたソース電極及びドレイン電極を微細化することができる。その後、ドットの溶媒を除去する必要があるとき、焼成したり、乾燥させるため加熱処理を施す。

0108

図5(D)に示すように、ソース電極及びドレイン電極を覆うように一導電型を有する半導体膜を形成する。本実施の形態では、一導電型を有する半導体膜としてN型を有する半導体膜106を用いる。またソース電極及びドレイン電極を覆うN型を有する半導体膜を短絡防止のためエッチングする。例えば、マスクを用いてドライエッチング法によりソース電極及びドレイン電極間のN型を有する半導体膜をエッチングする。

0109

図5(E)に示すように、N型を有する半導体膜を覆って半導体膜105を形成する。次いで、マスクを用いて半導体膜105をパターニングする。このとき同時に、N型を有する半導体膜をパターニングされることがある。すなわち、半導体膜105とN型を有する半導体膜106とが同一ガスに対して同様のエッチレートを有する場合、同時にパターニングされてしまう。マスクは、インクジェット法又はフォトリソグラフィー法により形成することができる。図示しないが、本実施の形態ではマスクとしてインクジェット法を用いてポリイミド又はポリビニルアルコール等を滴下する。必要に応じて加熱を行い焼成し、ドライエッチング法を用いてパターニングすればよい。なおこのとき、半導体膜105に対してプラズマ処理を行って撥液性領域を形成してもよい。更に加えて撥液性領域に対して、選択的に親液性領域を形成してもよい。その結果、インクジェット法により形成されたマスクを微細化することができる。

0110

パターニング後、マスクを除去するため、プラズマ処理を行う。なお、インクジェット法を用いて形成されるマスクは除去せずに絶縁膜として機能させてもよい。

0111

その後半導体膜を覆うようにゲート絶縁膜104として機能する絶縁膜を形成する。そしてゲート絶縁膜104に対してプラズマ処理を行う。このプラズマ処理を行う結果、水、アルコールや油等の液体に対して濡れ性の低い撥液性となるように表面改質が行われる。すなわち、プラズマ処理により撥液処理を行う。その後、撥液性領域に対して、選択的にレーザ光を照射して、親液処理を行う。

0112

図5(F)に示すように、ゲート絶縁膜を介して半導体膜上にゲート電極103として機能する導電膜を形成する。本実施の形態では、テトラデカンの溶媒中に銀(Ag)の導電体が分散しているドットを滴下する。撥液処理及び選択的な親液処理の結果、インクジェット法により形成されたゲート電極を微細化することができる。その後、ドットの溶媒を除去する必要があるとき、焼成したり、乾燥させるため加熱処理を施す。

0113

このようにゲート電極まで形成された半導体素子として機能する薄膜トランジスタが完成する。このような薄膜トランジスタが複数設けられた基板をTFT基板と表記する。

0114

次いで、少なくともゲート電極を覆って保護膜113を形成すると好ましい。保護膜は積層構造又は単層構造を有することができる。保護膜として、プラズマCVD法により酸化珪素、窒化珪素又は窒化酸化珪素等の絶縁体を形成することができる。なおインクジェット法により絶縁膜の材料が混入されたドットを吐出して保護膜を形成してもよい。本実施の形態のように、銀(Ag)をゲート電極として用いる場合、ゲート電極を覆う保護膜には窒化珪素膜を用いると好ましい。酸素を有する保護膜を用いると、銀(Ag)と反応し、酸化銀が形成されゲート電極表面が荒れる恐れがあるからである。

0115

本実施の形態の薄膜トランジスタは、半導体膜より上方にゲート電極が設けられる、所謂トップゲート型の薄膜トランジスタである。

0116

またこのようにして形成される薄膜トランジスタは、インクジェット法により導電膜を形成する前に、撥液処理と選択的な親液処理を行うことを特徴とする。本実施の形態では、インクジェット法によりソース電極、ドレイン電極、及びゲート電極を形成する前に撥液処理と選択的な親液処理を行っているが、少なくとも1つのインクジェット工程前において撥液処理と選択的な親液処理を行えばよい。そのため、本実施の形態で示した以外であっても、インクジェット工程の前であればいつ撥液処理と選択的な親液処理を行ってもよい。

0117

以上のように、インクジェット工程前の撥液処理と選択的な親液処理により、微細化されたソース電極、ドレイン電極、及びゲート電極を有する薄膜トランジスタを得ることができる。更に、ドットが多少ずれて吐出された場合であっても、親液性領域に配線を形成することができ、配線形成の正確な位置制御が可能となる。

0118

またインクジェット法により配線やマスク等を形成すると、材料の利用効率が向上し、コストの削減、廃液処理量の削減が可能となる。特にインクジェット法によりマスクを形成すると、フォトリソグラフィー工程と比較して工程の簡略化を行うことができる。その結果、設備投資コストの削減、コストの削減、製造時間を短縮することができる。

0119

(実施の形態5)
本実施の形態では、結晶性半導体膜を用いた薄膜トランジスタを形成する場合について説明する。

0120

図18(A)に示すように、絶縁表面を有する基板100上に下地膜101を形成する。下地膜101は積層構造を有してもよく、本実施の形態ではプラズマCVD法を用いて、第1の下地膜101aとして、プラズマCVD法を用い、原料ガスにSiH4、N2O、NH3、H2、圧力が0.3Torr(39.9Pa)、RFパワーが50W、RF周波数が60MHz、基板温度が400℃として形成する酸化窒化珪素膜を10〜200nm(好ましくは50〜200nm)、第2の下地膜101bとして、プラズマCVD法を用い、原料ガスにSiH4、N2O、圧力が0.3Torr(39.9Pa)、RFパワーが150W、RF周波数が60MHz、基板温度が400℃として形成する酸化窒化珪素膜201bを50〜200nm(好ましくは200〜150nm)の順に積層する。

0121

下地膜101上に非晶質半導体膜を形成する。非晶質半導体膜の膜厚は25〜100nm(好ましくは30〜60nm)とする。また非晶質半導体は珪素だけではなくシリコンゲルマニウムも用いることができ、シリコンゲルマニウムを用いる場合、ゲルマニウムの濃度は0.01〜4.5atomic%程度であることが好ましい。本実施の形態では66nmの珪素を主成分とする半導体膜(非晶質珪素膜、アモルファスシリコンとも表記する)を用いる。

0122

次いで非晶質半導体膜を結晶化し、結晶性半導体膜を形成する。結晶化する手段は、非晶質半導体膜の結晶化を促進する金属元素を添加し、加熱する方法を用いることができる。金属元素としてはNi、Fe、Co、Pd、Pt、Cu、Au、Ag、In、Snから選ばれた一種又は複数種を用いることができる。金属元素を形成することにより、低温で結晶化できるため好ましい。但し、金属元素を除去する工程、所謂ゲッタリング工程が必要となる。

0123

また非晶質半導体膜に、レーザ光を照射すればよい。連続発振型のレーザ(CWレーザ)やパルス発振型のレーザ(パルスレーザ)を用いることができる。レーザとして、Arレーザ、Krレーザ、エキシマレーザ、YAGレーザ、Y2O3レーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YalO3レーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイヤレーザ、銅蒸気レーザ又は金蒸気レーザのうち一種又は複数種を用いることができる。

0124

例えば、非晶質半導体膜上にスピンコーティング法やディップ法といった塗布法、又はインクジェット法によりNi溶液(水溶液酢酸溶液を含む)を塗布する。このとき非晶質半導体膜の表面の濡れ性を改善し、非晶質半導体膜の表面全体に溶液を行き渡らせるため、酸素雰囲気中でのUV光の照射、熱酸化法ヒドロキシラジカルを含むオゾン水又は過酸化水素による処理等により、酸化膜を1〜5nmに成膜することが望ましい。また、イオン注入法によりNiイオンを非晶質半導体膜中に注入したり、Niを含有する水蒸気雰囲気中で加熱したり、ターゲットNi材料としてArプラズマでスパッタリングしてもよい。本実施の形態では、Ni酢酸塩10ppmを含有した水溶液をスピンコーティング法により塗布する。

0125

その後、非晶質半導体を500〜550℃で2〜20時間かけて熱処理を行い、非晶質半導体膜を結晶化し結晶性半導体膜を形成する。このとき加熱温度を徐々に変化させると好ましい。最初の低温加熱工程により、非晶質半導体膜の水素等が出てくるため、結晶化の際の膜荒れを低減する、いわゆる水素出しを行うことができるからである。また磁場をかけて、その磁気エネルギーと合わせて結晶化させてもよいし、高出力マイクロ波を使用しても構わない。本実施の形態では、縦型炉を用いて500℃で1時間熱処理後、550℃4時間で熱処理を行う。

0126

そして結晶性半導体膜をパターニングして、島状の半導体膜502を形成する。

0127

島状の半導体膜502を覆うようにゲート絶縁膜104として機能する絶縁膜を形成する。ゲート絶縁膜には、上述した絶縁膜を用いることができる。実施の形態では、ゲート絶縁膜にTiO2を用いる。

0128

図18(B)に示すように、ゲート電極の被形成面に対してプラズマ処理を行う。本実施の形態では、ゲート電極の被形成面であるゲート絶縁膜に対してプラズマ処理を行う。プラズマ処理は、ゲート電極の被形成面に対して非接触で行うとよい。このプラズマ処理を行う結果、水、アルコールや油等の液体に対して濡れ性の低い撥液性となるように表面改質が行われる。すなわち、プラズマ処理により撥液性領域が形成される。

0129

図18(C)に示すように、撥液性領域に対して、選択的に親液性領域を形成する。本実施の形態では、ゲート電極を形成する領域に対して選択的にレーザ光を照射し、ゲート電極を形成する領域を親液性領域とする。

0130

図18(D)に示すように、親液性領域に、インクジェット法を用いて、溶媒中に導電体が混入したドットを滴下して、ゲート電極103として機能する導電膜を形成する。本実施の形態では、テトラデカンの溶媒中に銀(Ag)の導電体が分散しているドットを滴下する。選択的に形成された親液性領域にドットを滴下するため、インクジェット法により形成されたゲート電極を微細化することができる。

0131

その後、ドットの溶媒を除去する必要があるとき、焼成したり、乾燥させるため加熱処理を施す。具体的には、所定の温度、例えば、200℃〜300℃で加熱すればよく、好ましくは酸素を有する雰囲気で加熱処理を行う。このときゲート電極表面に凹凸が生じないように加熱温度を設定する。本実施の形態のように銀(Ag)を有するドットを用いる場合、酸素及び窒素を有する雰囲気で加熱処理を行うと、溶媒中に含まれる接着剤等の熱硬化性樹脂などの有機物が分解されるため、有機物を含まない銀(Ag)を得ることができる。その結果、ゲート電極表面の平坦性を高め、比抵抗値を低くすることができる。

0132

またゲート電極は、銀(Ag)以外にタンタル、タングステン、チタン、モリブデン、アルミニウム、銅から選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料から形成することもできる。また導電膜は、インクジェット法以外に、スパッタリング法、プラズマCVD法により形成することができる。スパッタリング法、プラズマCVD法により形成する導電膜として、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜や、AgPdCu合金を用いることができる。

0133

その後、ゲート電極103を用いて、自己整合的に不純物元素を添加する。例えば、Nチャネル型の薄膜トランジスタとなる半導体膜にはリン(P)を添加し、pチャネル型の薄膜トランジスタとなる半導体膜にはボロン(B)を添加する。

0134

以上のように、不純物領域まで形成された薄膜トランジスタが完成する。本実施の形態の薄膜トランジスタは、結晶性半導体膜を有する結晶性薄膜トランジスタであり、半導体膜より上方にゲート電極が設けられる、所謂トップゲート型の薄膜トランジスタである。このような薄膜トランジスタが複数設けられた基板をTFT基板と表記する。

0135

その後、図18(E)に示すように、ゲート電極103を覆って、窒素を有する絶縁膜507を形成する。本実施の形態において、絶縁膜507はインクジェット法により形成することもできる。その後、絶縁膜507を設けた状態で加熱することにより、半導体膜のダングリングボンドを低減することができる。

0136

またこのようにして形成される薄膜トランジスタは、インクジェット法により導電膜を形成する前に、撥液処理と選択的な親液処理を行うことを特徴とする。本実施の形態では、インクジェット法によりソース電極、ドレイン電極、及びゲート電極を形成する前に撥液処理と選択的な親液処理を行っているが、少なくとも1つのインクジェット工程前において撥液処理と選択的な親液処理を行えばよい。そのため、本実施の形態で示した以外であっても、インクジェット工程の前であればいつ撥液処理と選択的な親液処理を行ってもよい。

0137

以上のように、インクジェット工程前の撥液処理と選択的な親液処理により、微細化されたソース電極、ドレイン電極、及びゲート電極を有する薄膜トランジスタを得ることができる。更に、ドットが多少ずれて吐出された場合であっても、親液性領域に配線を形成することができ、配線形成の正確な位置制御が可能となる。

0138

またインクジェット法により配線やマスク等を形成すると、材料の利用効率が向上し、コストの削減、廃液処理量の削減が可能となる。特にインクジェット法によりマスクを形成すると、フォトリソグラフィー工程と比較して工程の簡略化を行うことができる。その結果、設備投資コストの削減、コストの削減、製造時間を短縮することができる。

0139

(実施の形態6)
本実施の形態では、プラズマ処理を行う装置について説明する。

0140

図15(A)に示すように、処理室401内に、電極403、電極表面を覆うようにに形成された誘電体404、電極に接続される電源402、プラズマ処理を行う面(被処理面)を有する基板406、基板を固定するためのステージ407、が設けられている。本実施の形態では誘電体としてテフロン(登録商標)を用いる。なお、電極403及び電源402を合わせて、プラズマ処理手段に相当する。本実施の形態では、プラズマを起こすために平行平板型の電極403を用いたが、公知の方法を用いてもよい。例えば、マイクロ波電磁誘導を用いてプラズマを起こすことができる。

0141

なお本実施の形態において、誘電体は電極表面を覆うように形成されているが、誘電体は、少なくとも被処理物と電極との間に発生するプラズマに曝されるように設ければよい。例えば、誘電体を被処理物と電極との間に設ければよい。

0142

プラズマ処理を行う被処理面を有する基板をステージ配置し、電源からパルス電圧を印加する。すると、電極及び基板間にプラズマが生成される。そのプラズマのプラズマ密度は1×1010〜1×1014m-3である。このとき処理室内の圧力は数十Torr〜800Torr(106400Pa)、好ましくは700Torr(93100Pa)〜800Torr(大気圧又は大気圧近傍の圧力)で、パルス電圧を使って放電させる。本実施の形態では大気圧又は大気圧近傍の圧力で安定なプラズマを生成するため、パルス電圧を印加している。このプラズマ処理における、処理ガスは空気、酸素又は窒素を用いる。

0143

具体的には、印加する電圧を減衰振動波が間欠的に繰り返し生ずる減衰振動波形周期波として各減衰振動波のように共振させる。正負一対のパルスを繰り返し周波数で高圧トランスの一次側に供給し、高圧トランスの二次側から各減衰振動波に共振した減衰振動波形周期波を出力して一対の電極に印加する。このとき共振した各減衰振動波の電圧立ち上がり時間は5μs以下であると好ましい。また減衰振動波の繰り返し周期が10〜100kHzであると好ましい。またパルスは100〜10000pps(1秒当たり10000回)であると好ましい。

0144

プラズマ処理を行う結果、導電膜の被形成面の表面が改質される。具体的には、電極表面にテフロン(登録商標)が付着しいている場合、導電膜の被形成面にCF2結合が形成される。具体的なプラズマ処理前後におけるCF2結合状態の変化は実施例で示す。その結果、被処理面は撥液性を示す。その後、配線等を形成すると、線幅が小さくなり微細化を達成することができる。

0145

このように好ましくは大気圧又は大気圧近傍でプラズマ処理を行う場合、真空引きを行うことなく、簡便にプラズマ処理を行うことができる。その結果、薄膜トランジスタの作製時間を大幅に短縮することができる。もちろんプラズマ処理は真空中で行ってもよい。

0146

またプラズマ処理を行うためのプラズマ処理手段を有する処理室と、インクジェット工程を行う処理室とを、密接して設け、大気曝すことなく被処理面を有する基板(被処理物)を搬送することができる所謂マルチチャンバーを形成してもよい。特に、プラズマ処理とインクジェット工程とを真空中で行う場合、大気に曝すことなく被処理面を有する基板を搬送することができるため、マルチチャンバーとすると好適である。

0147

また大気圧又は大気圧近傍でプラズマ処理を行うことができるため、図15(B)に示すように処理室内で行わなくともよい。

0148

図15(B)には、X軸用一軸ロボット410、Y軸用の一軸ロボット411が設けられ、いずれか一方のロボット上にステージ407が設けられている。ステージ上には被処理面を有する基板406が配置されている。電源403は円柱状を有し、周りを誘電体404が覆っている。本実施の形態では誘電体としてテフロン(登録商標)を用いる。その他のプラズマ条件等は上述したとおりであるため説明を省略する。

0149

そしてプラズマ処理を行う場合、相対的に電極と基板とを移動させる。また基板が電極に対して大きい場合、矩形状に移動しながら相対的に電極と基板とを移動させればよい。また基板を回転させ、相対的に電極と基板とを移動させてもよい。このように移動させる場合、アライメントマーカ等を目印とし、CCDカメラ等を用いて位置制御するとよい。

0150

このように大気中でプラズマ処理を行うため、真空引きを行うことなく、簡便にプラズマ処理を行うことができる。その結果、薄膜トランジスタの作製時間を大幅に短縮することができる。もちろんプラズマ処理は真空中で行うことができる。

0151

(実施の形態7)
本実施の形態では、光照射手段を有するインクジェット装置(液滴吐出装置)について説明する。

0152

図16に示す液滴吐出装置は、処理室706内に液滴吐出手段701、及び光照射手段、被処理物702を配置するステージ(搬送台)708、CCDカメラ712が設けられている。そして、レーザ発振器707、CCDカメラ712、液滴吐出手段701、ステージ708を制御するための中央処理装置715が設けられている。光照射手段として、レーザ発振器707及びファイバー709が設けられ、ファイバーの先端には端子710が設けられている。端子は光学系を有し、例えば、レーザ光を集光するためのレンズ711を有する。レーザ発振器以外にも、紫外線ランプ、ハロゲンランプ、ブラックライトを用いることができる。レーザ発振器から射出する光は、ファイバーを通り、端子に設けられたレンズにより、所望の大きさとなるように集光され被処理物へ照射される。発振器と被処理物との間に、レーザ発振器から射出されるレーザ光の形状やレーザ光の進路を調整するため、シャッター、ミラー又はハーフミラー等の反射体、シリンドリカルレンズや凸レンズなどによって構成される光学系が設置されていてもよい。またこれらの光学系は、端子710内に配置されていてもよい。

0153

光照射手段において、光学系を調整することにより、光を被処理物の斜め上方から入射させることができる。また被処理物が光を透過する材質の場合、光を被処理物の下面から照射させることができる。

0154

また図示していないが、液滴吐出装置には液滴吐出を行う為のノズル駆動電源ノズルヒータが内蔵され、また液滴吐出手段を移動させる為の移動手段を備えている。ファイバーのように可撓性を有する光照射手段を用いると、液滴吐出手段に固定した状態で共に移動させることができる。

0155

このような液滴吐出装置において、被処理物702である基板をX−Y軸方向への移動手段を備えたステージ708に設置する。なお基板と、液滴吐出手段及び光照射手段とは、相対的に移動することにより、基板全面に対して処理が行われる。本実施の形態では、ステージにより基板をX—Y平面内の任意の箇所に移動させることができる。このとき、CCDカメラにより位置制御を行う。

0156

このように、基板に対して、光照射手段により親液処理を施す。その後、液滴吐出手段により、親液性領域にドットを滴下する液滴吐出処理を行う。

0157

親液処理や液滴吐出処理は、液滴吐出手段701と基板702の相対的な移動と、光照射や液滴吐出の所定のタイミングによって達成され、基板上に所望のパターンを描画することができる。そのため、親液処理や液滴吐出処理は、ステージにより基板が、液滴吐出手段701の待つ所定の位置に到達すると開始することができる。

0158

特に、液滴吐出処理は高度な精度が要求されるため、液滴吐出時は搬送台上の基板の移動を停止させ、制御性の高い液滴吐出手段701のみを走査させると好ましい。また、配線の始点と終点にドットの固まりが形成されることを防止するため、光照射手段及び液滴吐出手段と、基板とを同時に移動させることも可能である。

0159

このような液滴吐出装置において、処理室は、雰囲気制御を行うことができる。例えば、処理室の排気口にクライオスタットポンプ等の減圧装置を設けて真空排気することができる。また、窒素、アルゴン、酸素等の所定のガスを導入し、酸化雰囲気還元雰囲気等に制御してもよい。このように雰囲気制御を行う場合、レーザ発振器等を処理室外に配置し、窓等を介して光照射を行うことができる。

0160

このような液滴吐出装置において、被処理物を加熱する手段を設けてもよい。また図示していないが、温度、圧力等、種々の物性値を測定する手段を、必要に応じて設置してもよい。

0161

これら手段は、中央処理装置によって一括制御することが可能である。更に中央処理装置をLANケーブル無線LAN光ファイバ等で生産管理システム等に接続すれば、工程を外部から一律管理することが可能となり、生産性を向上させることにつながる。

0162

以上ような装置を用いて、親液処理と液滴吐出処理を行うことができる。

0163

図17には、光照射手段に、光ピックアップ素子を用いた場合の装置を示す。
光ピックアップ素子等のような、光源一体型の光照射手段を用いることにより、非照射物と、光照射手段及び液滴吐出手段とを相対的に移動させることが簡便になる。その結果、光照射位置制御や、液滴吐出制御を高めることができる。

0164

このような液滴吐出装置において、処理室706は、雰囲気制御を行うことができる。例えば、処理室の排気口705にクライオスタットポンプ等の減圧装置711を設けて真空排気することができる。この場合、搬入口703から被処理物である基板が処理室へ搬送され、ステージに固定される。また、処置室に設けられるガス導入口から窒素、アルゴン、酸素等の所定のガスを導入して、酸化雰囲気や還元雰囲気となるように制御してもよい。

0165

このような液滴吐出装置において、被処理物を加熱する手段を設けてもよい。その他の構成は、図16と同様であるため詳細な説明は省略する。

0166

本実施の形態では液滴吐出を、圧電素子を用いたいわゆるピエゾ方式で行うが、溶液の材料によっては、発熱体を発熱させ気泡を生じさせ溶液を押し出す、いわゆるサーマルインクジェット方式を用いてもよい。この場合、圧電素子を発熱体に置き換える構造となる。また液滴吐出のためには、溶液と、液室流路予備液室、流体抵抗部、加圧室溶液吐出口(ノズル、ヘッド)との濡れ性が重要となる。そのため材質との濡れ性を調整するための炭素膜樹脂膜等をそれぞれの流路に形成する。

0167

上記の装置構成によって、光照射により親液処理を行い、同一処理室内にて連続して親液領域にドットを吐出することができ、基板上に効率よく 且つ精度よく微細なパターン形成を行うことができる。

0168

また液滴吐出方式には、溶液を連続して吐出させ連続した線状のパターンを形成するいわゆるシーケンシャル方式と、溶液をドット状に吐出するいわゆるオンデマンド方式があるが、どちらを用いても構わない。

0169

(実施の形態8)
本実施の形態では、プラズマ処理ではなくテフロン(登録商標)を有する膜(テフロン(登録商標)膜)を形成する場合について説明する。そのため、その他の作製方法については実施の形態1を参照すればよい。

0170

図14(A)に示すように、絶縁表面を有する基板100上に下地膜101を形成する。その後、テフロン(登録商標)膜128を形成する。テフロン(登録商標)膜は、単分子層レベルの厚さ、つまり膜厚が5nm以下で形成すればよい。テフロン(登録商標)膜はスパッタリング法、CVD法等により形成することができる。その後、テフロン(登録商標)膜に対して、選択的にレーザ光を照射して、親液性領域を形成する。

0171

図14(B)に示すように、テフロン(登録商標)膜の親液性領域にゲート電極103として機能する導電膜を形成する。ゲート電極は、インクジェット法を用いて、溶媒中に導電体が混入したドットを滴下して形成することができる。本実施の形態では、テトラデカンの溶媒中に銀(Ag)の導電体が分散しているドットを滴下する。テフロン(登録商標)膜を形成し、選択的に親液性領域を形成する結果、インクジェット法により形成されたゲート電極を微細化することができる。

0172

その後、ドットの溶媒を除去する必要があるとき、焼成したり、乾燥させるため加熱処理を施す。この加熱処理により、単分子層レベルの厚さに形成されるテフロン(登録商標)膜は、除去される。

0173

図14(C)に示すように、ゲート絶縁膜104、半導体膜105、N型を有する半導体膜106を順に形成し、所望の形状にパターニングする。その後、ソース電極及びドレイン電極108として機能する導電膜を形成する。ソース電極及びドレイン電極を形成する前にテフロン(登録商標)膜を形成してもよい。更に加えて、テフロン(登録商標)膜に対し、選択的に親液性領域を形成してもよい。その結果、インクジェット法により形成されたソース電極及びドレイン電極を微細化することができる。

0174

本実施の形態では、実施の形態1に示すチャネルエッチ型の薄膜トランジスタを用いて説明したが、薄膜トランジスタの構成には限定されない。すなわち上記実施の形態のいずれに記載の薄膜トランジスタの作製方法において、撥液性を有するためにテフロン(登録商標)膜を形成し、選択的に親液性領域を形成してもよい。

0175

以上のように、ソース電極及びドレイン電極まで設けられた薄膜トランジスタが完成する。このような薄膜トランジスタが複数設けられた基板をTFT基板と表記する。

0176

またこのようにして形成される薄膜トランジスタは、インクジェット法により導電膜を形成する前に、テフロン(登録商標)膜を形成し、選択的に親液性領域を形成することを特徴とする。本実施の形態では、インクジェット法によりゲート電極を形成する前にテフロン(登録商標)膜を形成し、選択的に親液性領域を形成しているが、少なくとも1つのインクジェット工程においてテフロン(登録商標)膜を形成し、選択的に親液性領域を形成すればよい。そのため、本実施の形態で示した以外のインクジェット工程の前にテフロン(登録商標)膜形成し、選択的に親液性領域を形成してもよい。また、インクジェット法を用いる前に、テフロン(登録商標)膜を形成し、選択的に親液性領域を形成する工程以外に、上述したプラズマ処理を行ったり、加えて親液性領域を形成してもよい。

0177

以上のように、インクジェット工程前のテフロン(登録商標)膜の形成及び選択的な親液性領域の形成により、微細化されたゲート電極や、ソース電極及びドレイン電極を有する薄膜トランジスタを得ることができる。

0178

またインクジェット法により配線やマスク等を形成すると、材料の利用効率が向上し、コストの削減、廃液処理量の削減が可能となる。特にインクジェット法によりマスクを形成すると、フォトリソグラフィー工程と比較して工程の簡略化を行うことができる。その結果、設備投資コストの削減、コストの削減、製造時間を短縮することができる。

0179

(実施の形態9)
本実施の形態では、テフロン(登録商標)膜の代わりに、シランカップリング剤を有する膜形成する場合について説明する。

0180

まず、スピンコーティング法等の塗布法により、シランカップリング剤を塗布する。その後、シランカップリング剤を乾燥させる。本実施の形態では、自然乾燥させる。そして、不要なシランカップリング剤を除去させるため、洗浄する。本実施の形態では、水洗する。その結果、単分子層の膜厚となるようにシランカップリング剤を形成することができる。その後、シランカップリング剤を焼成させる。本実施の形態では、100℃で10分の加熱を行う。このようにして、シランカップリング剤を形成することができ、被形成面を撥液性とすることができる。なおシランカップリング剤は、除去することができる。特に、加熱工程によりシランカップリング剤は除去することが可能である。

0181

上記以外にシランカップリング剤を有する膜は、気相法や浸漬法により形成することができる。気相法の場合、アルミニウム等からなるトレイ上に基板をのせ、基板周辺FAS材料を滴下する。その後、加熱する。例えばホットプレートを用いて100〜150℃で10分加熱する。このとき、ホットプレートにフタをしておくとよい。次いで基板を取り出し、アセトン洗浄、水洗を行い、乾燥させる。
また浸漬法の場合、FAS材料が入った容器に基板を5〜10分間漬ける。このとき、60℃程度に加熱を施してもよい。次いでアセトン洗浄、水洗を行う。その後基板を乾燥させる。乾燥により、単分子配向する傾向にある。
このような方法により、シランカップリング剤を有する膜を形成すると、スピンコーティング法よりも均一な膜を形成することができる。

0182

その後、選択的に親液性領域を形成する。そして、親液性領域にドットを滴下する。その結果、インクジェット法により形成される配線等を微細化することができる。

0183

その他の作製方法については上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。

0184

以上のように、インクジェット工程前のシランカップリング剤の形成、及び選択的な親液性領域の形成により、微細化されたゲート電極や、ソース電極及びドレイン電極を有する薄膜トランジスタを得ることができる。

0185

(実施の形態10)
本実施の形態では、薄膜トランジスタを覆うように設けられる層間絶縁膜と、層間絶縁膜に設けられる開口部に形成される配線について説明する。

0186

図6(A)に示すように、上記実施の形態に基づき絶縁表面を有する基板100上に保護膜113を有する薄膜トランジスタ(TFT)120を形成する。本実施の形態は、実施の形態1に記載のTFTを用いて説明するが、上記実施の形態に記載のいずれのTFTを用いても構わない。

0187

そしてTFT120を覆うように層間絶縁膜121を形成する。その結果、平坦性を高めることができる。層間絶縁膜には、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)、感光性又は非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン)、シロキサンポリシラザン、及びそれらの積層構造を用いることができる。シロキサンとは、珪素(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成され、置換基に少なくとも水素を含む、又は置換基にフッ素、アルキル基、又は芳香族炭化水素のうち少なくとも1種を有するポリマー材料、を出発原料として形成される。またポリシラザンとは、珪素(Si)と窒素(N)の結合を有するポリマー材料を含む液体材料を出発原料として形成される。また有機材料として、ポジ型感光性有機樹脂及びネガ型感光性有機樹脂のいずれを用いてもよい。

0188

更に平坦性を高める場合、層間絶縁膜に対して、CMP等の研磨を行ってもよい。

0189

図6(B)に示すように、層間絶縁膜121の所望の位置に所望の形状の開口部122を形成する。本実施の形態では、ソース電極又はドレイン電極上の層間絶縁膜に、側面がテーパを有する開口部を形成する場合を説明する。

0190

まず、層間絶縁膜121上にマスクを形成し、マスクを用いてエッチングにより開口部を形成する。マスクはインクジェット法又はフォトリソグラフィー法により形成することができる。特にインクジェット法によりマスクを形成すると、フォトリソグラフィー工程と比較して工程の簡略化を行うことができる。その結果、設備投資コストの削減、コストの削減、製造時間を短縮することができる。このとき、層間絶縁膜121に対してプラズマ処理を行って撥液性領域を形成し、撥液性領域に対して、選択的に親液処理を施してもよい。その結果、インクジェット法により形成されたマスクを微細化することができる。

0191

また図20(A)に示すように、インクジェット法により、エッチャントを含むドットを滴下して、層間絶縁膜に開口部を形成してもよい。インクジェット法により開口部を形成すると、エッチャンの利用効率が向上し、コストの削減、廃液処理量の削減が可能となるからである。そしてインクジェット法により開口部を形成すると、フォトリソグラフィー工程の簡略化を行うことができる。

0192

また図21(A)に示すように、インクジェット法により、層間絶縁膜の材料と、配線の材料とを滴下することにより配線123を形成してもよい。この場合図21(B)に示すように、平坦性を向上させるため、CMP等により層間絶縁膜や配線の表面を研磨するとよい。

0193

そして開口部が形成された層間絶縁膜121に対して、プラズマ処理を行う。このプラズマ処理を行う結果、水、アルコールや油等の液体に対して濡れ性の低い撥液性となるように、層間絶縁膜及び開口部内(開口部側面を含む)の表面改質が行われる。すなわち、プラズマ処理により撥液性領域を形成する。その後、撥液性領域に対して、開口部へ選択的にレーザ光を照射して、親液性領域を形成する。

0194

図6(C)に示すように、開口部に配線123を形成する。配線123は、スパッタリング法やインクジェット法により形成することができる。本実施の形態では、テトラデカンの溶媒中に銀(Ag)の導電体が分散しているドットを滴下して配線を形成する。このとき、層間絶縁膜の開口部内(開口部側面を含む)は親液性となっている。そして層間絶縁膜の開口部以外の表面は、撥液性となっている。その結果、配線材料を有するドットは開口部内に侵入しやすい状況になっている。更に、インクジェット法により形成された配線を微細化することができる。このように撥液性と親液性を制御することは、インクジェット法により配線を形成する場合に好適である。

0195

その後、ドットの溶媒を除去する必要があるとき、焼成したり、乾燥させるため加熱処理を施す。

0196

このようにして形成される薄膜トランジスタは、インクジェット法により層間絶縁膜上に配線を形成する前に、撥液処理と選択的な親液処理を行うことを特徴とする。本実施の形態では、開口部形成後又は前に、撥液処理と選択的な親液処理を行っているが、開口部形成前後に撥液処理と選択的な親液処理を行ってもよい。

0197

また層間絶縁膜に対して撥液処理と選択的な親液処理を行うことにより、開口部に形成される配線及びその他の配線(例えば、信号線)をインクジェット法により形成する場合、微細化することができる。

0198

以上のように、インクジェット工程前の撥液処理と選択的な親液処理により、微細化された層間絶縁膜上に形成された配線を有する薄膜トランジスタを得ることができる。

0199

(実施の形態11)
本実施の形態では、画素電極の形成方法について説明する。

0200

図7(A)に示すように、上記実施の形態に基づき絶縁表面を有する基板100上に保護膜113を有する薄膜トランジスタ(TFT)120を形成する。本実施の形態は、実施の形態1に記載のTFTを用いて説明するが、上記実施の形態に記載のいずれのTFTを用いても構わない。また、ソース電極及びドレイン電極と接続するように、該電極の下方に画素電極125を形成する場合を説明する。

0201

まず、ゲート絶縁膜形成後、半導体膜及びN型を有する半導体膜をパターニングし、ソース電極又はドレイン電極を形成する領域に画素電極を形成する。画素電極は、スパッタリング法やインクジェット法により形成することができる。画素電極は透光性又は非透光性を有する材料から形成する。例えば、透光性を有する場合、ITO等を用いることができ、非透光性を有する場合、金属膜を用いることができる。具体的な画素電極の材料として、インジウム錫酸化物、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化インジウムに2〜20%の酸化珪素(SiO2)を混合したITO−SiOx、有機インジウム、有機スズ、窒化チタン(TiN)等を用いることもできる。

0202

特に、インクジェット法により画素電極を形成する場合、画素電極の被形成面である、ゲート絶縁膜に対してプラズマ処理を行って撥液性領域を形成してもよい。更に加えて、撥液性領域に対して、選択的にレーザ光を照射し、親液性領域を形成してもよい。

0203

図7(A)では、画素電極としてインクジェット法を用いてITOの導電体が分散しているドットを滴下する。撥液処理、加えて選択的な親液処理を行うことにより、インクジェット法により形成された画素電極を微細化することができる。その後、ドットの溶媒を除去する必要があるとき、焼成したり、乾燥させるため加熱処理を施す。

0204

図7(B)には、図7(A)と異なり、ソース電極又はドレイン電極の上に画素電極を形成する場合を説明する。画素電極は、上記と同様にスパッタリング法やインクジェット法により形成することができる。特に、インクジェット法により画素電極を形成する場合、画素電極の被形成面である、ソース電極、ドレイン電極、及びゲート絶縁膜に対してプラズマ処理を行って撥液性領域を形成してもよい。更に加えて、撥液性領域に対して、選択的にレーザ光を照射し、親液性領域を形成してもよい。

0205

図7(B)では、画素電極としてインクジェット法を用いてITOの導電体が分散しているドットを滴下する。撥液処理、加えて選択的な親液処理を行うことにより、インクジェット法により形成された画素電極を微細化することができる。その後、ドットの溶媒を除去する必要があるとき、焼成したり、乾燥させるため加熱処理を施す。

0206

図7(C)には、図7(A)(B)と異なり、層間絶縁膜121を形成して平坦化した後に、配線123を形成し、配線123と画素電極とを接続する。画素電極は、上記と同様にスパッタリング法やインクジェット法により形成することができる。特に、インクジェット法により画素電極を形成する場合、配線123を形成後、画素電極の被形成面である、層間絶縁膜に対してプラズマ処理を行ってもよい撥液性領域を形成してもよい。更に加えて、撥液性領域に対して、選択的にレーザ光を照射し、親液性領域を形成してもよい。

0207

図7(C)では、画素電極としてITSOを用いる。ITSOは、インクジェット法を用いてITOの導電体と珪素が分散しているドットを滴下して形成することができる。または、珪素を有するITOのターゲットを用いたスパッタリング法により形成することができる。このとき、層間絶縁膜121としてシロキサンを用いるとよい。さらにシロキサンの層間絶縁膜上に窒素を有する絶縁膜126、例えば窒化珪素、又は酸化窒化珪素を形成するとよい。このような構成を有する発光素子を形成すると、発光輝度寿命を向上することができる。また層間絶縁膜121にアクリルやポリイミドを用いる場合、窒素を有する絶縁膜126は省略することができる。このような構成を有する場合、液晶素子を形成するとよい。

0208

インクジェット法により画素電極を形成する場合、撥液処理、加えて選択的な親液処理を行うことにより、インクジェット法により形成された画素電極を微細化することができる。その後、ドットの溶媒を除去する必要があるとき、焼成したり、乾燥させるため加熱処理を施す。

0209

このように、インクジェット法により画素電極を形成する場合、好ましくは画素電極の被形成面に対して撥液処理と選択的な親液処理を行うことを特徴とする。

0210

以上のように、インクジェット工程前の撥液処理と選択的な親液処理により、微細化された画素電極を有する薄膜トランジスタを得ることができる。

0211

画素電極まで設けられた状態のTFT基板をモジュール用TFT基板と表記する。

0212

(実施の形態12)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した薄膜トランジスタを有する液晶モジュールを有する表示装置液晶表示装置)について説明する。

0213

図8には、上記実施で示したようなTFT基板に形成された薄膜トランジスタ120と、画素電極125とを有する液晶表示装置の断面を示す。画素電極125に透光性を有する導電膜(例えば、ITOやITSO)を用いると透過型液晶表示装置となり、非透光性、つまり反射性の高い導電膜(例えばアルミニウム)を用いると反射型液晶表示装置を形成することができる。本実施の形態のように液晶表示装置に用いられるモジュール用TFT基板を、液晶モジュール用TFT基板と表記する。

0214

薄膜トランジスタ120、保護膜113、画素電極125を覆うように、配向膜131を形成する。

0215

対向基板135には、カラーフィルター134、対向電極133、配向膜131を順に形成する。カラーフィルター、対向電極、又は配向膜はインクジェット法により形成することができる。図示していないが、ブラックマトリクスを形成してもよく、ブラックマトリクスもインクジェット法により形成することができる。

0216

その後、基板100と対向基板135とを、シール剤を用いて張り合わせ、その間に液晶を注入して液晶層136を形成し、液晶モジュールを形成する。液晶の注入を行う場合、真空状態となる処理室が必要となる。

0217

なお液晶は、滴下して形成してもよく、液晶を滴下する手段にインクジェット法を用いてもよい。特に大型基板の場合、滴下して液晶を形成すると好ましい。液晶注入法を用いると、大型基板になるにつれ処理室が拡大し、基板の重量が重くなり、困難をきたすためである。

0218

液晶を滴下する場合、まず一方の基板の周囲へシール剤を形成する。一方の基板と記載するのは、基板100及び対向基板135のいずれにシール剤を形成してもよいからである。このとき、シール剤の始点と終点が一致した、閉じられた領域にシール剤を形成する。その後、一滴又は複数滴の液晶を滴下する。大型基板の場合、複数箇所に、複数滴の液晶を滴下する。そして真空状態とし、他方の基板と張り合わせる。真空状態とすると、不要な空気を取り除くことができ、空気に起因するシール剤の破損や膨張を防止することができるからである。

0219

次いで、仮止めを行うためにシール剤が形成された領域の2点以上を固化し、接着させる。シール剤に紫外線硬化樹脂を用いる場合、シール剤が形成された領域の2点以上に紫外線を照射すればよい。その後、処理室から基板を取り出し、本止めを行うため、シール剤全体を固化し、接着させる。このとき、薄膜トランジスタや液晶に紫外線が照射されないように遮光材を配置するとよい。

0220

また、基板間のギャップを保持するため、シール剤以外に、柱状又は球状のスペーサを用いるとよい。

0221

このようにして液晶モジュールが完成する。

0222

その後、異方性導電膜を用いてFPC(フレキシブルプリントサーキット:Flexible PrintedCircuit)を接着して外部端子と、信号線駆動回路又は走査線駆動回路とを接続すればよい。また信号線駆動回路又は走査線駆動回路を外部回路として形成してもよい。

0223

このように、微細な配線を有する薄膜トランジスタを具備し、外部端子が接続された液晶表示装置を形成することができる。

0224

本実施の形態において、薄膜トランジスタは層間絶縁膜を形成しないため非常に薄い液晶表示装置を形成することができる。

0225

また本実施の形態において、上記実施の形態に示すように、層間絶縁膜を形成して平坦性を高めてもよい。平坦性を高めると、配向膜を均一に形成することができ、液晶層へ均一に電圧を印加することができるため好ましい。

0226

層間絶縁膜には、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)、感光性又は非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン)、シロキサン、ポリシラザン、及びそれらの積層構造を用いることができる。有機材料として、ポジ型感光性有機樹脂又はネガ型感光性有機樹脂を用いることができる。

0227

(実施の形態13)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した薄膜トランジスタを有する発光モジュールを有する表示装置(発光装置)について説明する。

0228

図10には、上記実施で示したようなTFT基板に形成された薄膜トランジスタ120と、画素電極125とを有する発光装置の断面を示す。

0229

上記実施の形態に示したように画素電極125を有する薄膜トランジスタ120を形成する。なお画素電極125は、発光素子の第1の電極として機能する。

0230

その後、土手又は隔壁として機能する絶縁膜143を第1の電極上に形成する。絶縁膜には、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)、感光性又は非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン)、シロキサン、ポリシラザン、及びそれらの積層構造を用いることができる。有機材料として、ポジ型感光性有機樹脂又はネガ型感光性有機樹脂を用いることができる。例えば、有機材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、露光処理により感光性有機樹脂をエッチングすると上端部に曲率を有する開口部を形成することができる。そのため、後に形成する電界発光層等の段切れを防止することができる。この状態のTFT基板を発光モジュール用TFT基板と表記する。

0231

第1の電極上に設けられた絶縁膜143の開口部に、電界発光層141を形成する。電界発光層を形成する前にプラズマ処理を施し、撥液処理を行ってもよい。更に加えて撥液性領域において、選択的に絶縁膜の開口部にレーザ光を照射し、親液処理を行ってもよい。本実施の形態では、絶縁膜143の開口部に対してプラズマ処理を行い、インクジェット法により高分子材料を有する電界発光層を形成する。

0232

その後、電界発光層141及び絶縁膜143を覆うように発光素子の第2の電極142を形成する。

0233

なお電界発光層が形成する分子励起子の種類としては一重項励起状態三重項励起状態が可能である。基底状態は通常一重項状態であり、一重項励起状態からの発光蛍光と呼ばれる。また、三重項励起状態からの発光は燐光と呼ばれる。電界発光層からの発光とは、どちらの励起状態が寄与する場合も含まれる。更には、蛍光と燐光を組み合わせて用いてもよく、各RGBの発光特性(発光輝度や寿命等)により蛍光及び燐光のいずれかを選択することができる。

0234

電界発光層141は、第1の電極125側から順に、HILホール注入層)、HTLホール輸送層)、EML(発光層)、ETL電子輸送層)、EIL(電子注入層)の順に積層されている。なお電界発光層は、積層構造以外に単層構造、又は混合構造をとることができる。

0235

また、電界発光層141として、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光を示す材料を、それぞれ蒸着マスクを用いた蒸着法等によって選択的に形成する。赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光を示す材料はインクジェット法により形成することもでき、この場合マスクを用いずとも、RGBの塗り分けを行うことができるため好ましい。

0236

具体的には、HILとしてCuPcやPEDOT、HTLとしてα−NPD、ETLとしてBCPやAlq3、EILとしてBCP:LiやCaF2をそれぞれ用いる。また例えばEMLは、R、G、Bのそれぞれの発光色に対応したドーパント(Rの場合DCM等、Gの場合DMQD等)をドープしたAlq3を用いればよい。

0237

なお、電界発光層は上記材料に限定されない。例えば、CuPcやPEDOTの代わりに酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の酸化物とα−NPDやルブレンを共蒸着して形成し、ホール注入性を向上させることもできる。また電界発光層の材料は、有機材料(低分子又は高分子を含む)、又は有機材料と無機材料の複合材料として用いることができる。

0238

さらに各RGBの電界発光層を形成する場合、カラーフィルターを用いて、高精細な表示を行うこともできる。カラーフィルターにより、各RGBの発光スペクトルにおいてブロードピークを鋭くなるように補正できるからである。

0239

以上、各RGBの発光を示す材料を形成する場合を説明したが、単色の発光を示す材料を形成し、カラーフィルターや色変換層を組み合わせることによりフルカラー表示を行うことができる。例えば、白色又は橙色の発光を示す電界発光層を形成する場合、カラーフィルター、カラーフィルターと色変換層とを組み合わせたものを別途設けることによってフルカラー表示ができる。カラーフィルターや色変換層は、例えば第2の基板(封止基板)に形成し、基板へ張り合わせればよい。単色の発光を示す材料、カラーフィルター、及び色変換層のいずれもインクジェット法により形成することができる。

0240

もちろん単色発光の表示を行ってもよい。例えば、単色発光を用いてエリアカラータイプの表示装置を形成してもよい。エリアカラータイプは、パッシブマトリクス型の表示部が適しており、主に文字記号を表示することができる。

0241

また第1の電極125及び第2の電極142は仕事関数を考慮して材料を選択する必要がある。そして第1の電極及び第2の電極は、画素構成によりいずれも陽極、又は陰極となりうる。本実施の形態では、駆動用TFTの極性がNチャネル型であるため、第1の電極を陰極、第2の電極を陽極とすると好ましい。また駆動用TFTの極性がpチャネル型である場合、第1の電極を陽極、第2の電極を陰極とするとよい。

0242

以下に、陽極及び陰極に用いる電極材料について説明する。

0243

陽極として用いる電極材料としては、仕事関数の大きい(仕事関数4.0eV)金属、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体例な材料としては、ITO、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO、酸化インジウムに2〜20%の酸化珪素(SiO2)を混合したITSO、金、白金、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、又は金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン等)を用いることができる。

0244

一方、陰極として用いる電極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体的な材料としては、元素周期律の1族又は2族に属する元素、すなわちリチウムセシウム等のアルカリ金属、及びマグネシウムカルシウムストロンチウム等のアルカリ土類金属、及びこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF2)の他、希土類金属を含む遷移金属を用いて形成することができる。

0245

また、本実施の形態において第2の電極を透光性とする必要がある場合、これら金属、又はこれら金属を含む合金を非常に薄く形成し、ITO、IZO、ITSO又はその他の金属(合金を含む)との積層により形成することができる。

0246

これら第1の電極及び第2の電極は蒸着法、スパッタリング法、又はインクジェット法等により形成することができる。

0247

特に第2の電極としてスパッタリング法による導電膜、ITO若しくはITSO、又はそれらの積層体を形成する場合、スパッタリング時、電界発光層にダメージが入る恐れがある。スパッタリングによるダメージを低減するため、酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の酸化物が電界発光層の最上面に形成されると好ましい。そのため、HIL等として機能する酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の酸化物を電界発光層の最上面に形成し、第1の電極側から順に、EIL(電子注入層)、ETL(電子輸送層)、EML(発光層)、HTL(ホール輸送層)、HIL(ホール注入層)、第2の電極の順に積層するとよい。このとき第1の電極は陰極として機能し、第2の電極は陽極として機能する。

0248

特に本実施の形態では、駆動用TFTの極性がNチャネル型であるため、電子の移動方向を考慮すると、第1の電極を陰極、EIL(電子注入層)、ETL(電子輸送層)、EML(発光層)、HTL(ホール輸送層)、HIL(ホール注入層)、第2の電極を陽極とすると好ましい。

0249

その後、窒素を含むパッシベーション膜又はDLC等をスパッタリング法やCVD法により形成するとよい。その結果、水分や酸素の侵入を防止することができる。また第1の電極、第2の電極、その他の電極により、表示手段の側面を覆って酸素や水分の侵入を防ぐこともできる。次いで、封止基板を張り合わせる。封止基板により形成される空間には、窒素を封入したり、乾燥剤を配置してもよい。また透光性を有し、吸水性の高い樹脂充填してもよい。封止構造は、下記実施の形態で詳細に説明する。

0250

このようにして発光モジュールが完成する。

0251

発光モジュールにおいて、第1の電極及び第2の電極が透光性を有するように形成すると、信号線から入力されるビデオ信号に応じた輝度で電界発光層から光が両矢印方向130、131に出射する。また第1の電極が透光性を有し、第2の電極が非透光性を有するように形成すると、矢印方向131のみに射出する。また第1の電極が非透光性を有し、第2の電極が透光性を有するように形成すると、矢印方向130のみに射出する。このとき、光の出射方向とならない側に設けられた非透光性の電極に、反射性の高い導電膜を用いることにより光を有効利用することができる。

0252

本実施の形態において、透光性を有する導電膜を得るためには、非透光性を有する導電膜を、透光性を有するように薄く形成し、その上に透光性を有する導電膜を積層してもよい。

0253

その後、異方性導電膜を用いてFPC(フレキシブルプリントサーキット:Flexible PrintedCircuit)を接着して外部端子と、信号線駆動回路又は走査線駆動回路とを接続すればよい。また信号線駆動回路又は走査線駆動回路を外部回路として形成してもよい。

0254

このように、微細な配線を有する薄膜トランジスタを具備し、外部端子が接続された発光装置を形成することができる。

0255

本実施の形態において、薄膜トランジスタは層間絶縁膜を形成しないため非常に薄い発光装置を形成することができる。

0256

また本実施の形態において、上記実施の形態に示すように層間絶縁膜を形成して平坦性を高めてもよい。平坦性を高めると、電界発光層へ均一に電圧を印加することができるため好ましい。

0257

層間絶縁膜には、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)、感光性又は非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン)、シロキサン、ポリシラザン、及びそれらの積層構造を用いることができる。有機材料として、ポジ型感光性有機樹脂又はネガ型感光性有機樹脂を用いることができる。

0258

図9(A)には、発光装置の画素部の等価回路図を例示する。一画素は、スイッチング用のTFT(スイッチ用TFT)800、駆動用のTFT(駆動用TFT)801、電流制御用のTFT(電流制御用TFT)802を有し、これらTFTはNチャネル型を有する。スイッチング用TFT800の一方の電極及びゲート電極は、それぞれ信号線803及び走査線805に接続されている。電流制御用TFT802の一方の電極は第1の電源線804に接続され、ゲート電極はスイッチング用TFTの他方の電極に接続されている。

0259

容量素子808は、電流制御用TFTのゲート・ソース間の電圧を保持するように設ければよい。本実施の形態において、例えば第1の電源線の電位低電位とし、発光素子を高電位とすると、電流制御用TFTはNチャネル型を有するため、ソース電極と第1の電源線とが接続する。そのため、容量素子は電流制御用TFTのゲート電極と、ソース電極、つまり第1の電源線との間に設けることができる。なお、スイッチング用TFT、駆動用TFT、又は電流制御用TFTのゲート容量が大きく、各TFTからのリーク電流許容範囲である場合、容量素子808は設ける必要はない。

0260

駆動用TFT801の一方の電極は、電流制御用TFTの他方の電極に接続され、ゲート電極は第2の電源線806に接続されている。第2の電源線806は、固定電位を有する。そのため、駆動用TFTのゲート電位を固定電位とすることができ、寄生容量や配線容量によるゲート・ソース間の電圧Vgsが変化しないように動作させることができる。

0261

そして駆動用TFTの他方の電極に発光素子807が接続されている。本実施の形態において、例えば第1の電源線の電位を低電位とし、発光素子を高電位とすると、駆動用TFTのドレイン電極に発光素子の陰極が接続される。そのため、陰極、電界発光層、陽極の順に積層すると好ましい。このとき、第2の電極形成時のスパッタリングによるダメージを低減するため、酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の酸化物が電界発光層の最上面に形成されると好ましい。そのため、HIL等として機能する酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の酸化物を電界発光層の最上面に形成するとさらに好ましい。このように、非晶質半導体膜を有するTFTであって、Nチャネル型を有する場合、TFTのドレイン電極と陰極とを接続し、EIL、ETL、EML、HTL、HIL、陽極の順に積層すると好適である。

0262

以下に、このような画素回路の動作について説明する。

0263

走査線805が選択されるとき、スイッチング用TFTがオンとなると、容量素子808に電荷蓄積されはじめる。容量素子808の電荷は、電流制御用TFTのゲート・ソース間電圧と等しくなるまで蓄積される。等しくなると、電流制御用TFTがオンとなり、直列に接続された駆動用TFTがオンとなる。このとき、駆動用TFTのゲート電位が固定電位となっているため、発光素子へ寄生容量や配線容量によらない一定のゲート・ソース間電圧Vgsを印加する、つまり一定のゲート・ソース間電圧Vgs分の電流を供給することができる。

0264

このように、発光素子は電流駆動型の素子であるため、画素内のTFTの特性バラツキ、特にVthバラツキが少ない場合アナログ駆動を用いることが好適である。本実施の形態のように、非晶質半導体膜を有するTFTは、特性バラツキが低いため、アナログ駆動を用いることができる。一方デジタル駆動でも、駆動用TFTを飽和領域(|Vgs−Vth|<|Vds|を満たす領域)で動作させることで、一定の電流を発光素子に供給することができる。

0265

図9(B)には、上記等価回路を有する画素部の上面図の一例を示す。

0266

まず、下地膜上にインクジェット法又はスパッタリング法により、各TFTのゲート電極、走査線、及び第2の電源線を同一導電膜から形成する。インクジェット法によりゲート電極等を形成する場合、ゲート電極等の被形成面である下地膜に対してプラズマ処理を行って、撥液性領域を形成してもよい。更に加えて、撥液性領域に対して、選択的に親液性領域を形成し、親液性領域にゲート電極、走査線及び第2の電源線を形成してもよい。その結果、インクジェット法により形成されたゲート電極、走査線及び第2の電源線を微細化することができる。

0267

図示しないが、その後ゲート絶縁膜を形成する。

0268

ゲート絶縁膜上に発光素子807の第1の電極810を形成する。第1の電極810は、インクジェット法又はスパッタリング法等により形成することができる。インクジェット法により第1の電極を形成する場合、第1の電極の被形成面であるゲート絶縁膜に対してプラズマ処理を行って、撥液性領域を形成してもよい。更に加えて、撥液性領域に対して、選択的に親液性領域を形成し、親液性領域に第1の電極を形成してもよい。その結果、インクジェット法により形成された第1の電極を微細化することができる。

0269

次いで、半導体膜を形成する。本実施の形態ではプラズマCVD法により全面に半導体膜を形成し、マスクを用いて所望の形状の半導体膜となるようにパターニングする。半導体膜上に、N型を有する半導体膜を形成してもよく、半導体膜及びN型を有する半導体膜を連続形成することができる。

0270

その後、スパッタリング法又はCVD法により形成された導電膜をパターニングして、ソース配線、ドレイン配線、信号線、及び第1の電源線を形成する。パターニングするためのマスクは、インクジェット法又はフォトリソグラフィー法により形成することができる。

0271

またソース電極、ドレイン電極、信号線及び第1の電源線は、インクジェット法、により形成することができる。インクジェット法によりソース電極、ドレイン電極、信号線及び第1の電源線を形成する場合、ソース電極、ドレイン電極、信号線及び第1の電源線の被形成面に対してプラズマ処理を行って、撥液性領域を形成してもよい。更に加えて、撥液性領域に対して、選択的に親液性領域を形成し、親液性領域にソース電極、ドレイン電極、信号線及び第1の電源線を形成してもよい。その結果、インクジェット法により形成されたソース電極、ドレイン電極、信号線及び第1の電源線を微細化することができる。

0272

本実施の形態において、容量素子808は、ゲート絶縁膜を介して設けられたゲート配線、及びソース・ドレイン配線により形成されている。

0273

本実施の形態において、駆動用TFTは非晶質半導体膜を有するため、駆動用TFTのチャネル幅(W)が広くなるように設計するとよい。

0274

このようにして、発光装置の画素部を形成することができる。

0275

なお図9(B)のC−C’の断面図は、図10に記載の断面図に相当する。

0276

このようなアクティブマトリクス型の発光装置は、画素密度が増えた場合、各画素にTFTが設けられているため低電圧駆動でき、有利であると考えられている。

0277

本実施の形態では、一画素に各TFTが設けられるアクティブマトリクス型の発光装置について説明したが、一列毎にTFTが設けられるパッシブマトリクス型の発光装置を形成することもできる。パッシブマトリクス型の発光装置は、各画素にTFTが設けられていないため、高開口率となる。発光が電界発光層の両側へ射出する発光装置の場合、パッシブマトリクス型の表示装置を用いる透過率が高まる。

0278

(実施の形態14)
本実施の形態では、外部端子が接続された発光装置や液晶表示装置等の表示装置の形態を説明する。

0279

図11には、コントロール回路601a及び電源回路602が実装された表示装置の外観図を示す。基板600上には、発光素子又は液晶素子が各画素に設けられた画素部603が設けられている。画素部603が有する薄膜トランジスタは、上記実施の形態のように微細化された配線等を有するように形成することができる。画素部603が有する画素を選択する走査線駆動回路604aと、選択された画素にビデオ信号を供給する信号線駆動回路605aとはICチップにより実装されている。実装するICの長辺、短辺の長さやその個数は、本実施の形態に限定されない。また、走査線駆動回路や信号線駆動回路は、画素部と一体形成してもよい。

0280

プリント基板607にはコントロール回路601a、電源回路602、映像信号処理回路609a、ビデオRAM610a、オーディオ回路611aが設けられている。電源回路602、から出力された電源電圧、また、コントロール回路601a、映像信号処理回路609a、ビデオRAM610a、オーディオ用回路611aからの各種信号はFPC606を介して走査線駆動回路604a、信号線駆動回路605aに供給され、さらに画素部603へ供給される。

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