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技術 可変圧縮比内燃機関の制御装置及び制御方法

出願人 日産自動車株式会社
発明者 長村謙介岩野浩
出願日 2003年11月27日 (17年0ヶ月経過) 出願番号 2003-396439
公開日 2005年6月16日 (15年6ヶ月経過) 公開番号 2005-155507
状態 特許登録済
技術分野 機関出力の制御及び特殊形式機関の制御
主要キーワード 限界圧 リンク部品 平衡トルク 軸中心位置 減速度合い 低下側 排気消音器 制御リンク
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図面 (20)

課題

機関減速中に、一時的に吸気量や圧縮比不用意に高くなると、ノッキングを生じるおそれがある。

解決手段

アクセル開度に応じて目標圧縮比を設定するとともに(S1)、目標スロットル開度を設定する(S2)。アクセル開度に応じて要求トルク低下量演算する(S3)。要求トルク低下量に応じて、目標圧縮比又は目標スロットル開度の一方を低下側補正する(S4)。

概要

背景

機関圧縮比を変更可能な可変圧縮比内燃機関では、圧縮比を高くするほど、燃料消費率が向上する一方、特に高負荷運転域ノッキングが発生し易くなる。そこで、特許文献1には、低負荷運転時には高圧縮比とし、高負荷運転時には低圧縮比とすることによって、ノッキングを生じることなく燃料消費率を向上する試みが開示されている。
特開平7−229431号公報

概要

機関減速中に、一時的に吸気量や圧縮比が不用意に高くなると、ノッキングを生じるおそれがある。アクセル開度に応じて目標圧縮比を設定するとともに(S1)、目標スロットル開度を設定する(S2)。アクセル開度に応じて要求トルク低下量演算する(S3)。要求トルク低下量に応じて、目標圧縮比又は目標スロットル開度の一方を低下側補正する(S4)。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
1件

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請求項1

アクセル開度に応じて目標圧縮比を設定する目標圧縮比設定手段と、上記目標圧縮比に応じて機関圧縮比を制御する圧縮比制御手段と、アクセル開度に応じて目標スロットル開度を設定する目標スロットル開度設定手段と、上記目標スロットル開度に応じてスロットル開度を制御するスロットル制御手段と、アクセル開度が低下する機関減速中に、上記目標圧縮比又は目標スロットル開度の少なくとも一方を一時的に低下側補正する補正手段と、を有する可変圧縮比内燃機関制御装置

請求項2

要求トルク低下量演算する要求トルク低下量演算手段を有し、上記補正手段は、要求トルク低下量が所定値よりも大きい場合には、目標圧縮比のみを一時的に低下側へ補正し、要求トルク低下量が所定値よりも小さい場合には、目標スロットル開度のみを一時的に低下側へ補正する請求項1に記載の可変圧縮比内燃機関の制御装置。

請求項3

要求トルク低下量を演算する要求トルク低下量演算手段と、上記要求トルク低下量に応じて、目標圧縮比を低下側へ補正する目標圧縮比補正手段と、実圧縮比を検出する実圧縮比検出手段と、上記実圧縮比に基づいてノック限界に相当するノック限界吸気量を演算するノック限界吸気量演算手段と、上記ノック限界吸気量に基づいて、目標スロットル開度を制限する目標スロットル開度制限手段と、を有する請求項1に記載の可変圧縮比内燃機関の制御装置。

請求項4

上記目標圧縮比補正手段が、アクセル開度に基づいて実過給圧推定する実過給圧推定手段と、上記目標スロットル開度制限手段による制限前の目標スロットル開度に基づいて、エンジントルク定常的に安定するエンジントルク平衡値を演算する平衡トルク演算手段と、上記エンジントルク平衡値と実過給圧とに基づいて、エンジントルク推定値を推定するトルク推定手段と、上記エンジントルク推定値に基づいて、ノック限界に相当するノック限界圧縮比を演算するノック限界圧縮比演算手段と、を有し、上記要求トルク低下量とノック限界圧縮比とに基づいて、目標圧縮比を補正する請求項3に記載の可変圧縮比内燃機関の制御装置。

請求項5

要求トルク低下量を演算する要求トルク低下量演算手段と、要求トルク低下量に応じて、目標スロットル開度を低下側へ補正する目標スロットル開度補正手段と、実吸気量を検出する実吸気量検出手段と、実吸気量に基づいて、ノック限界に相当するノック限界圧縮比を演算するノック限界圧縮比演算手段と、上記ノック限界圧縮比に基づいて目標圧縮比を制限する目標圧縮比制限手段と、を有する請求項1に記載の可変圧縮比内燃機関の制御装置。

請求項6

上記目標スロットル開度補正手段が、アクセル開度に基づいて実過給圧を推定する過給圧推定手段と、上記目標圧縮比制限手段による制限前の目標圧縮比に基づいて、ノック限界に相当するノック限界吸気量を演算するノック限界吸気量演算手段と、上記ノック限界吸気量と実過給圧とに基づいて、ノック限界に相当するノック限界スロットル開度を演算するノック限界スロットル開度演算手段と、を有し、上記要求トルク低下量とノック限界スロットル開度とに基づいて、目標スロットル開度を補正する請求項5に記載の可変圧縮比内燃機関の制御装置。

請求項7

クランクシャフトクランクピンに回転可能に嵌合するロアリンクと、このロアリンクとピストンとを連係するアッパリンクと、ロアリンクに一端が連結された制御リンクと、を有し、この制御リンクを介してロアリンクの運動拘束条件を変化させることにより機関圧縮比を可変とする可変圧縮比機構を有する請求項1〜6のいずれかに記載の可変圧縮比内燃機関の制御装置。

請求項8

アクセル開度に応じて目標圧縮比を設定する目標圧縮比設定手段と、上記目標圧縮比に応じて機関圧縮比を制御する圧縮比制御手段と、アクセル開度に応じて目標吸気量を設定する目標吸気量設定手段と、上記目標吸気量に応じて吸気量を制御する吸気量制御手段と、アクセル開度が低下する機関減速中に、上記目標圧縮比又は目標吸気量の少なくとも一方を一時的に低下側へ補正する補正手段と、を有する可変圧縮比内燃機関の制御装置。

請求項9

少なくともアクセル開度に応じて目標圧縮比及び目標スロットル開度を設定し、アクセル開度が低下する機関減速中に、上記目標圧縮比又は目標スロットル開度の少なくとも一方を一時的に低下側へ補正し、補正後の目標圧縮比及び目標スロットル開度へ向けて機関圧縮比及びスロットル開度を制御する、可変圧縮比内燃機関の制御方法

技術分野

0001

この発明は、機関圧縮比を変更可能な可変圧縮比内燃機関に関する。

背景技術

0002

機関圧縮比を変更可能な可変圧縮比内燃機関では、圧縮比を高くするほど、燃料消費率が向上する一方、特に高負荷運転域ノッキングが発生し易くなる。そこで、特許文献1には、低負荷運転時には高圧縮比とし、高負荷運転時には低圧縮比とすることによって、ノッキングを生じることなく燃料消費率を向上する試みが開示されている。
特開平7−229431号公報

発明が解決しようとする課題

0003

図25を参照して、要求負荷に対応するアクセル開度の低下による機関減速中には、アクセル開度の低下に伴ってスロットル開度を低下して吸気量(吸入空気量)を低下しつつ、吸気量の低下に伴ってノック限界圧縮比が高くなっていくので、燃費向上等を図るために機関圧縮比を増加させていくことが好ましい。但し、スロットル下流コレクタ容積等に起因する空気の動的な遅れによって、スロットル開度の低下に対する実際の吸気量の変化には不可避的に応答遅れを伴う。また、圧縮比の変化も、圧縮比を変化させる機構やそのアクチュエータ等に依存するが、ある程度の応答遅れを伴う。これらスロットル開度(つまり吸気量)の応答性と圧縮比の応答性との差異に起因して、機関減速中に、過渡的・一時的に吸気量や圧縮比が所期の値から外れ機関運転性に悪影響を及ぼすおそれがある。例えば、圧縮比の応答性に対してスロットル開度の応答性が遅い場合、減速中に、過渡的・一時的に高吸気量かつ高圧縮比となって、ノッキング(単にノックとも呼ぶ)を生じるおそれがある。このような問題は、特に、吸気応答遅れが大きい過給機を備えたエンジンや、圧縮比の応答性に優れたエンジンで顕著に現れ易い。本発明は、このような課題に鑑みてなされたものである。

課題を解決するための手段

0004

少なくともアクセル開度に応じて目標圧縮比及び目標スロットル開度を設定する。アクセル開度が低下する機関減速中に、上記目標圧縮比又は目標スロットル開度の少なくとも一方を一時的に低下側補正する。補正後の目標圧縮比及び目標スロットル開度へ向けて機関圧縮比及びスロットル開度をそれぞれ制御する。

発明の効果

0005

本発明によれば、アクセル開度や圧縮比の応答遅れを見越して、機関減速中に目標圧縮比又は目標スロットル開度の少なくとも一方を一時的に低下側へ補正しているため、この機関減速中に、一時的に吸気量及び圧縮比の双方が不用意に高くなってノッキングが発生することを防止することができる。

発明を実施するための最良の形態

0006

以下、この発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図2は、本発明に係る可変圧縮比内燃機関1の一例を示している。クランクシャフト31は、複数のジャーナル部32とクランクピン33とカウンタウエィト部31aとを備えている。ジャーナル部32は機関本体となる図示せぬシリンダブロック主軸受に回転自在に支持されている。クランクピン33は、ジャーナル部32から所定量偏心している。シリンダブロックのシリンダ39には燃焼圧力を受けるピストン38が昇降可能に嵌合している。シリンダ39の上部には、クランクシャフト31の回転に同期して吸気ポート44を開閉する吸気弁43と、同じくクランクシャフト31の回転に同期して排気ポート46を開閉する排気弁45と、が配置されている。

0007

この内燃機関1は、複リンク式のピストン−クランク機構を利用した可変圧縮比機構を備えている。この可変圧縮比機構は、クランクピン33に回転可能に嵌合するロアリンク34と、このロアリンク34とピストン38とを連係するアッパリンク35と、ロアリンク34に一端が連結された制御リンク40と、を有し、この制御リンク40を介してロアリンク34の運動拘束条件を変化させることにより機関圧縮比を可変とする。

0008

ロアリンク34は、略T字形をなすもので、その本体34aとキャップ34bとから分割可能に構成された略中央の連結孔に、クランクピン33が嵌合している。アッパリンク35は、下端側が連結ピン36によりロアリンク34に回動可能に連結され、上端側がピストンピン37によりピストン38に回動可能に連結されている。制御リンク40は、上端側が連結ピン41によりロアリンク34に回動可能に連結され、下端側が制御軸42を介して機関本体としての例えばシリンダブロックの適宜位置に回動可能に連結されている。詳しくは、制御軸42は、小径部42bを中心として回転するように機関本体に支持されており、この小径部42bに対して偏心している大径部42aに、制御リンク40下端部が回転可能に嵌合している。

0009

制御軸42は、後述する圧縮比制御アクチュエータによって回動位置が制御される。この圧縮比制御アクチュエータは、制御リンク40から加わる反力に抗して、任意の回動位置で制御軸42を保持することができるようになっている。制御軸42が圧縮比制御アクチュエータによって回動されると、小径部42bに対して偏心している大径部42aの軸中心位置、特に、機関本体に対する相対位置が変化する。これにより、制御リンク40の下端の揺動支持位置が変化し、ロアリンク34の運動拘束条件が変化し、ピストン38のストローク特性が変化して、機関圧縮比が変化する。

0010

このような可変圧縮比機構は、機関運転状態に応じて機関圧縮比を連続的に変更・制御できることに加え、次のような作用効果を奏する。ピストン38とクランクピン33とを複数のリンク部品(アッパリンク及びロアリンク)により連係する複リンク式のピストン−クランク機構であるため、ピストンとクランクピンとを一本のコンロッドにより連係する単リンク式のピストン−クランク機構に比して、ピストンのストローク特性そのものを例えば単振動特性のような適正な特性に近づけることが可能である。制御リンク40をロアリンク34からほぼ下方に延びるように配置しているため、制御軸42を比較的スペース余裕のあるクランクシャフト31の斜め下方クランクケース内に配置することができる。従って、制御軸42及びそのアクチュエータや制御リンク40をクランクケース内に容易に収容・配置することが可能で、機関搭載性に優れている。

0011

また、この内燃機関1は、過給機としてターボ過給機51を備えている。このターボ過給機51は、排気通路54に位置するタービン52と吸気通路55に位置するコンプレッサ53とを同軸状に配置した構成であり、運転条件に応じて過給圧を制御するために、タービン52の上流側から排気の一部をバイパスさせる排気バイパス弁56を備えている。

0012

図1は、内燃機関1の制御装置システム構成を示す説明図である。吸気通路55のコンプレッサ53上流には、吸気量(吸入空気量)を検出するエアフロメータ2が配置され、コンプレッサ53の下流にはインタクーラ3が配設され、更にその下流側に実過給圧を検出する吸気圧センサ4が配置されている。また、機関のクランク角を検出するクランク角センサ5と、排気組成応答する酸素センサ6と、冷却水温を検出する水温センサ7と、ノッキングを検出するノッキングセンサ8と、吸気通路を開閉して吸気量を調整するスロットル弁9の開度を検出するスロットル開度センサ10と、アクセルペダル操作量すなわちアクセル開度を検出するアクセル開度センサ21と、等を備えている。これらのセンサ類検出信号は、エンジンコントロールモジュール(ECM)11に入力されている。

0013

また主要なアクチュエータ類として、排気バイパス弁56のダイヤフラム部56Aへの負圧供給を制御する電磁式の過給圧コントロールバルブ12と、前述した制御軸42を動かして圧縮比を制御する圧縮比制御アクチュエータ13と、吸気バイパス通路14を介して導入される補助空気量を制御するAACバルブ15と、を備えている。なお、スロットル弁9は、アクセル開度とは独立して開度を制御可能な電制スロットルであり、図示せぬアクチュエータにより駆動制御される。これらのアクチュエータ類はエンジンコントロールモジュール11の出力信号によって制御される。圧縮比制御アクチュエータ13は、例えばステップモータからなる。AACバルブ15は、主にアイドル回転数フィードバック制御補機駆動トルクの相殺のために用いられる。そのほか、燃料噴射弁16の噴射量や噴射時期、さらには点火プラグ17による点火時期、等もエンジンコントロールモジュール11によって制御される。なお、図1において、18はエアクリーナ、19は触媒コンバータ、20は排気消音器、をそれぞれ示している。

0014

上記の構成においては、機関運転条件に応じて過給圧の目標値としての定常到達過給圧が求められ、この定常到達過給圧に応じた過給圧制御信号(デューティ信号)がエンジンコントロールモジュール11から過給圧コントロールバルブ12へ出力されて、過給圧が制御される。この過給圧は、高速高負荷域ほど高過給圧に制御される。

0015

一方、圧縮比は、やはり機関運転条件に応じて最適となるように、圧縮比制御アクチュエータ13を介して目標圧縮比へ向けて制御される。この圧縮比制御は、基本的には、高過給圧となる条件ほど低圧縮比に、低過給圧となる条件ほど高圧縮比に、制御される。すなわち、高過給運転時ノッキング回避のため圧縮比を低くし、低過給運転時は熱効率向上(燃費向上)のために圧縮比を高く保つようにしている。

0016

図3及び図4は、本発明の第1実施例に係る制御ルーチンを示す制御ブロック図及びフローチャートである。このような制御ルーチンは、エンジンコントロールモジュール11内で所定期間毎(例えば10ms毎あるいは所定のクランク角毎)に繰り返し実行される。なお、図7図8等のマップテーブル類は予め設定されてエンジンコントロールモジュール11のメモリ内に記憶・格納されている。後述する第2,第3実施例でも同様である。

0017

テップ(図ではSと略す)1では、要求負荷に対応するアクセル開度及びエンジン回転数に基づいて、図7に示す目標圧縮比設定マップ検索ルックアップ)して、目標圧縮比を演算・設定する(目標圧縮比設定手段)。アクセル開度は上記のアクセル開度センサ21により検出される。エンジン回転数はクランク角センサ5の検出信号を利用して演算される。

0018

ステップ2では、アクセル開度に基づいて目標スロットル開度を演算・設定する(目標スロットル開度設定手段)。例えば、式(1)に示すように、単にアクセル開度rAPOを目標スロットル開度tTVOとしてそのまま設定しても良い。

0019

tTVO = rAPO …(1)
tTVO:目標スロットル開度
rAPO:アクセル開度
ステップ3では、図5に示すサブルーチンにより、要求トルク低下量を算出する(要求トルク低下量演算手段)。図5を参照して、ステップ301では、アクセル開度から図8に示す要求トルク演算マップを検索して要求トルクを演算する。ステップ302では、アクセル開度の前回値に対する減少量所定値より大きいかを判定する。ステップ303及びステップ308では、減速状態を表すフラグfGENSOKUがセットされているかを判定する。このフラグがセットされている場合には減速中であることを意味する。減速開始時には、ステップ302が肯定、ステップ303が否定されてステップ304〜306が実行される。ステップ304では、要求トルクの前回値を減速前の要求トルクとして記憶させる。ステップ305では、前回演算した要求トルク低下量の値を要求トルク低下量として保持する。ステップ306では、上記のフラグfGENSOKUをセットする。減速中(減速開始時を除く減速継続中)の場合には、ステップ302及びステップ303がともに肯定されてステップ307へ進み、減速前の要求トルクから要求トルクの現在値を減算した値を要求トルク低下量として設定・記憶する。減速終了時には、ステップ302が否定、ステップ308が肯定されて、ステップ309及びステップ310が実行される。ステップ309では、減速前の要求トルクから、要求トルクの現在値を減算した値を要求トルク低下量とする。ステップ310では、減速中を表すfGENSOKUをリセットする。例えば機関加速時定速走行時のように減速以外の運転状態では、ステップ302及びステップ308がともに否定されてステップ311へ進み、要求トルク低下量を0(ゼロ)とする。

0020

ステップ4(図3及び図4)では、要求トルク低下量に応じて、図6に示すサブルーチンにより目標圧縮比と目標スロットル開度の少なくとも一方を補正する(補正手段)。詳しくは、ステップ401では、要求トルク低下量ΔTe_demandが所定の補正対象切換判定しきい値Th_ΔTeを超えているかを判定する。補正対象切換判定しきい値Th_ΔTeは、例えば予め設定される定数である。ステップ402では、要求トルク低下量ΔTe_demandが0(ゼロ)を超えているかを判定する。

0021

要求トルク低下量ΔTe_demandが補正対象切換判定しきい値Th_ΔTeを超えている場合、つまり減速度合いが比較的大きい場合には、ステップ401が肯定されてステップ403へ進み、目標圧縮比のみを低下側へ補正する。具体的には、補正前の目標圧縮比tεから所定の目標圧縮比補正量hεを減じて最終的な補正後の目標圧縮比tε_lstを演算する。上記の目標圧縮比補正量hεは、例えば制御の簡素化のために予め設定された定数である。また、補正前の目標スロットル開度tTVOを最終的な目標スロットル開度tTVO_lstとしてそのまま設定する。

0022

要求トルク低下量ΔTe_demandが0を超えており、かつ、補正対象切換判定しきい値Th_ΔTe以下である場合、つまり減速度合いが比較的小さい場合には、ステップ401が否定、ステップ402が肯定されて、ステップ404へ進み、目標スロットル開度のみを低下側へ補正する。具体的には、補正前の目標スロットル開度tTVOから所定の目標スロットル開度補正量hTVOを減じて最終的な補正後の目標スロットル開度tTVO_lstを算出する。上記の目標スロットル開度補正量hTVOは、例えば簡素化のために予め設定された定数である。また、補正前の目標圧縮比tεをそのまま最終的な目標圧縮比tε_lstとして設定する。

0023

要求トルク低下量ΔTe_demandが0以下の場合、つまり減速中でない場合には、ステップ401及びステップ402の双方が否定されてステップ405へ進み、目標圧縮比及び目標スロットル開度のいずれの補正も行わない。具体的には、目標圧縮比tεを最終的な目標圧縮比tε_lstとして設定し、かつ、目標スロットル開度tTVOを最終的な目標スロットル開度tTVO_lstとして設定する。

0024

再び図3及び図4を参照して、ステップ5では、最終的な目標圧縮比tε_lstに応じた指令信号を圧縮比制御アクチュエータ13へ出力し、機関圧縮比を目標圧縮比tε_lstへ向けて操作・制御する(圧縮比制御手段)。

0025

ステップ6では、最終的な目標スロットル開度tTVO_lstに応じた指令信号を電制式スロットル弁9のアクチュエータへ出力し、スロットル開度を目標スロットル開度tTVO_lstへ向けて操作・制御する(スロットル制御手段)。

0026

図9及び図10は、本発明の第2実施例に係る制御ルーチンを示す制御ブロック図及びフローチャートである。この第2実施例は、スロットル開度による吸気量制御の応答性が機関圧縮比制御の応答性よりも高いエンジンに適している。なお、ステップ1〜3までの処理内容は第1実施例と同様であり、重複する説明を省略する。

0027

ステップ14では、図11に示すサブルーチンにより目標圧縮比を補正する(目標圧縮比補正手段・補正手段)。詳しくは、ステップ41では、アクセル開度に基づいて図13に示す過給圧平衡値推定マップを検索して、目標値に相当する過給圧平衡値を求める。ステップ42では、下記の式(2)により実過給圧を推定する(過給圧推定手段)。

0028

0029

Pc_d:実過給圧
Pc_s:過給圧平衡値
Δt:サンプリング時間
τ過給応答遅れ時定数
Δtは定数であり、演算間隔に相当する。τは、定数としても良いし、運転状態に応じて変化させても良い。z−1は、1演算遅れを表す演算子である。

0030

ステップ43では、後述するステップ19による制限前の目標スロットル開度に基づいて、図14エンジントルク平衡値推定マップを検索して、エンジントルクが定常的に安定する値に相当するエンジントルク平衡値を演算・設定する(平衡トルク演算手段)。

0031

ステップ44では、エンジントルク平衡値と実過給圧と過給圧平衡値とに基づいて、下記の(3)式によって実際のエンジントルクに相当するエンジントルク推定値を算出する(トルク推定手段)。
yTe_d = Te_s×(Pc_s/Pc_d) …(3)
yTe_d:エンジントルク推定値
Te_s:エンジントルク平衡値
Pc_s:過給圧平衡値
Pc_d:実過給圧
ステップ45では、エンジントルク推定値(実トルク推定値)に基づいて、図15に示すノック限界圧縮比推定マップを検索して、ノック限界圧縮比(上限圧縮比)を求める(ノック限界圧縮比演算手段)。

0032

ステップ46では、要求トルク低下量から図16に示す目標圧縮比補正係数設定テーブルを検索して、目標圧縮比補正係数を設定する(圧縮比補正係数設定手段)。図16に示すように、要求トルク低下量が所定のしきい値Th1よりも大きい場合には、補正係数は最大値である1に保持される。要求トルク低下量がしきい値Th1以下の場合には、要求トルク低下量が小さくなるほど補正係数が比例して小さくなる。

0033

ステップ47では、目標圧縮比補正係数を用いて、次式(4)により目標圧縮比を補正する。
tε_lst = tε−(tε−tε_lim)× Kε …(4)
tε:補正前の目標圧縮比
tε_lst:補正後の目標圧縮比
tε_lim:ノック限界圧縮比
Kε:目標圧縮比補正係数
再び図9及び図10を参照して、ステップ15では、補正後の最終的な目標圧縮比tε_lstに対応する指令信号を圧縮比制御アクチュエータ13へ出力し、機関圧縮比を目標圧縮比tε_lstへ向けて制御する(圧縮比制御手段)。

0034

ステップ16では、実圧縮比を検出する。一例として、制御軸42の角度を検出する角度センサを設け、この角度センサの信号に基づいて実圧縮比を求める。

0035

ステップ17では、実圧縮比に基づいて、図17ノック限界吸気量推定マップを検索して、ノック限界吸気量を演算する(ノック限界吸気量演算手段)。

0036

ステップ18では、ノック限界吸気量及びエンジン回転数に基づいて、図12に示すノック限界スロットル開度推定マップを検索して、ノック限界スロットル開度を推定する(ノック限界スロットル開度推定手段)。但し、本実施例のようにターボ過給機51を備えるエンジンでは、好ましくは式(5)による前処理を実施する。
Qa_na_lim = Qa_c_lim×(Pa/Pc_d) …(5)
Qa_na_lim:ノック限界スロットル開度推定マップ検索用吸気量
Qa_c_lim:ノック限界吸気量
Pa:大気圧
Pc_d:実過給圧
Paは大気圧相当の定数を与えても良い。

0037

ステップ19では、ノック限界スロットル開度により目標スロットル開度を制限する(目標スロットル開度制限手段)。言い換えると、ノック限界スロットル開度を上限値として目標スロットル開度を設定する。例えば、ノック限界スロットル開度を最終的な目標スロットル開度として単に設定してもよく、あるいは機関運転状態に応じてノック限界スロットル開度を低下側に補正して最終的な目標スロットル開度を算出しても良い。

0038

ステップ20では、最終的な目標スロットル開度に対応する指令信号を電制スロットル弁9のアクチュエータへ出力して、スロットル開度を目標スロットル開度へ向けて制御する(スロットル制御手段)。

0039

図18及び図19は本発明の第3実施例に係る制御ルーチンを示す制御ブロック図及びフローチャートである。この制御ルーチンは、スロットル開度による吸気量制御の応答性よりも機関圧縮比制御の応答性が早いエンジンに適している。なお、ステップ1〜3の処理内容は第1実施例と同様であり、重複する説明を省略する。

0040

ステップ24では、図20に示すサブルーチンにより目標スロットル開度の補正を行う(目標スロットル開度補正手段・補正手段)。詳しくは、第2実施例のステップ41,42と同様、ステップ51ではアクセル開度に基づいて図13に示す過給圧平衡値推定マップを検索して過給圧の平衡値を求め、ステップ52では、上記の式(2)により実過給圧を推定する(過給圧推定手段)。

0041

ステップ53では、後述するステップ28による制限前の目標圧縮比に基づいて、図22のノック限界吸気量推定マップを検索して、ノック限界吸気量を演算・推定する(ノック限界吸気量演算手段)。

0042

ステップ54では、下記の(6)式によりノック限界吸気量を実過給圧によって補正し、補正後の吸気量及びエンジン回転数に基づいて、図23のノック限界スロットル開度推定マップを検索して、ノック限界スロットル開度を求める(ノック限界スロットル開度演算手段)。

0043

Qa_na_lim = Qa_c_lim×(Pa/Pc_d) …(6)
Qa_na_lim:ノック限界スロットル開度推定マップ検索用吸気量
Qa_c_lim:ノック限界吸気量
Pa:大気圧
Pc_d:過給圧
Paは大気圧相当の定数を与えても良い。

0044

ステップ55では、要求トルク低下量に基づいて、図24に示す目標スロットル開度補正係数設定テーブルを検索して、目標スロットル開度補正係数を設定する(スロットル開度補正係数設定手段)。図24に示すように、要求トルク低下量が所定のしきい値Th2よりも大きい場合には、補正係数が最大値である1に保持される。要求トルク低下量がしきい値Th2よりも低い場合には、要求トルク低下量が小さくなるほど補正係数が比例して小さくなる。

0045

ステップ56では、目標スロットル開度補正係数を用いて、式(7)により目標スロットル開度を補正する。
tTVO_lst=tTVO−(tTVO−tTVO_lim)×Ktvo …(7)
tTVO:補正前の目標スロットル開度
tTVO_lst:補正後の目標スロットル開度
tTVO_lim:ノック限界スロットル開度
Ktvo:目標スロットル開度補正係数
再び図18及び図19を参照して、ステップ25では、補正後の最終的な目標スロットル開度tTVO_lstに対応する指令信号をスロットル弁9のアクチュエータへ出力し、スロットル開度を目標スロットル開度tε_lstへ向けて制御する(スロットル制御手段)。

0046

ステップ26では、例えばエアフロメータ2により実吸気量を検出する。

0047

ステップ27では、実吸気量に基づいて、図21のノック限界圧縮比推定マップを検索して、ノック限界圧縮比を演算する(ノック限界圧縮比演算手段)。

0048

ステップ28では、ノック限界圧縮比により目標圧縮比を制限する(目標圧縮比制限手段)。言い換えると、ノック限界圧縮比を上限値として目標圧縮比を設定する。例えば、ノック限界圧縮比を最終的な目標圧縮比としてそのまま設定しても良い。あるいは、可変圧縮比機構の耐久性等を考慮して、機関回転数機関負荷等に応じてノック限界圧縮比を低下側に補正して目標圧縮比を算出しても良い。

0049

ステップ29では、最終的な目標圧縮比に対応する指令信号を圧縮比制御アクチュエータ13へ出力して、機関圧縮比を目標圧縮比へ向けて操作・制御する(圧縮比制御手段)。

0050

以上の実施例より把握し得る発明を、その作用効果とともに列記する。なお、対応する実施例を付記している。

0051

(1)第1発明(第1〜第3実施例に対応)
アクセル開度に応じて目標圧縮比を設定する目標圧縮比設定手段と、上記目標圧縮比に応じて機関圧縮比を制御する圧縮比制御手段と、アクセル開度に応じて目標スロットル開度を設定する目標スロットル開度設定手段と、上記目標スロットル開度に応じてスロットル開度を制御するスロットル制御手段と、アクセル開度が低下する機関減速中に、上記目標圧縮比又は目標スロットル開度の少なくとも一方を一時的に低下側へ補正する補正手段と、を有する。

0052

この第1発明によれば、機関減速中に、一時的に、目標圧縮比又はスロットル開度の少なくとも一方を低くして充填効率又は吸気量の少なくとも一方を抑えることによって、機関減速中に過渡的に機関圧縮比及び吸気量の双方が不用意に大きくなることを防止して、これに起因するノッキングの発生を確実に回避することができる。

0053

(2)第2発明(第1実施例に対応)
第1発明において、更に、要求トルク低下量を演算する要求トルク低下量演算手段を有している。上記補正手段は、要求トルク低下量が所定値よりも大きい場合には、目標圧縮比のみを一時的に低下側へ補正し、要求トルク低下量が所定値よりも小さい場合には、目標スロットル開度のみを一時的に低下側へ補正する。

0054

運転者の要求するトルク低下幅が小さい場合、つまり減速度合いが相対的に小さい場合には、圧縮比の低下側への補正を行わずに燃費効果を維持しつつ、スロットル開度を低下側へ補正してノックの発生を回避する。スロットル開度を小さくすることによる運転性への影響は、要求トルク低下量が小さいために実用上問題ない。逆に、運転者の要求するトルク低下量が大きい場合、つまり減速度合いが比較的大きい場合には、スロットル開度を小さくすることによる運転性への影響は大きいと考えられるので、スロットル開度の補正は行わずに、圧縮比を低下側に補正して、ノックの発生を回避する。従って、圧縮比の補正とスロットル開度の補正とを切り換えるという簡素な制御構成でありながら、機関減速中に、燃費性能の低下を有効に抑制しつつ、ノックの発生を確実に回避することができる。

0055

(3)第3発明(第2実施例に対応)
第1発明において、更に、要求トルク低下量を演算する要求トルク低下量演算手段と、上記要求トルク低下量に応じて、目標圧縮比を低下側へ補正する目標圧縮比補正手段と、実圧縮比を検出する実圧縮比検出手段と、上記実圧縮比に基づいてノック限界に相当するノック限界吸気量を演算するノック限界吸気量演算手段と、上記ノック限界吸気量に基づいて、目標スロットル開度を制限する目標スロットル開度制限手段と、を有する。

0056

第2発明のように、要求トルク低下量で補正対象を切り換えると、所定の要求トルク低下量を境にトルク応答波形が急激に変化し、違和感を生じさせる可能性がある。これに対し、第3発明では、要求トルク低下量に応じて、圧縮比の補正量とスロットル開度の補正量の双方を(連続的に)変化させることができる。従って、第2発明のように補正対象の切換に伴う違和感の発生を回避でき、操安性が向上する。

0057

また、この第3発明は、圧縮比の応答性よりもスロットル開度の応答性が早いものに適している。その理由について説明すると、要求トルク低下量に応じて、目標圧縮比の補正を行って、最終的な目標圧縮比を設定し、この目標圧縮比へ向けて機関圧縮比が制御される。但し、実際の機関圧縮比は目標圧縮比に対して不可避的に応答遅れを伴う。そこで、実際の機関圧縮比に相当する実圧縮比を検出し、この実圧縮比に応じて、ノックを生じさせないための限界に相当するノック限界吸気量を求め、このノック限界吸気量に基づいて、目標スロットル開度を制限している。応答の速いスロットル開度(吸気量)を制限することにより最終的なノック回避を行うことによって、最終的なノック回避を圧縮比の制限により行う場合に比して、ノックの発生を精度良く回避でき、制御精度に優れている。

0058

(4)第4発明(第2実施例に対応)
第3発明の目標圧縮比補正手段が、アクセル開度に基づいて実過給圧を推定する実過給圧推定手段と、上記目標スロットル開度制限手段による制限前の目標スロットル開度に基づいて、エンジントルクが定常的に安定するエンジントルク平衡値を演算する平衡トルク演算手段と、上記エンジントルク平衡値と実過給圧とに基づいて、エンジントルク推定値を推定するトルク推定手段と、上記エンジントルク推定値に基づいて、ノック限界に相当するノック限界圧縮比を演算するノック限界圧縮比演算手段と、を有し、上記要求トルク低下量とノック限界圧縮比とに基づいて、目標圧縮比を補正する。

0059

この第4発明は、第3発明の目標圧縮比の補正手法を限定したものである。この第4発明では、ノックを生じさせないようにするための限界圧縮比を求め、この値を目標圧縮比を補正する際に用いる。典型的には、ノック限界圧縮比を下限値として目標圧縮比の補正を行う。これによって、必要以上に目標圧縮比を下げて燃費効果を減少させてしまうことがなく、ノックを回避しつつ燃費効果を十分に得ることができる。

0060

なお、この第4発明は、過給機を備えたエンジンに適しており、その過給圧を推定するものであるが、自然吸気エンジンの場合には、実過給圧の推定を行う必要はなく、大気圧相当の値を代用することで対応可能である。

0061

(5)第5発明(第3実施例に対応)
第1発明において、更に、要求トルク低下量を演算する要求トルク低下量演算手段と、要求トルク低下量に応じて、目標スロットル開度を低下側へ補正する目標スロットル開度補正手段と、実吸気量を検出する実吸気量検出手段と、実吸気量に基づいて、ノック限界に相当するノック限界圧縮比を演算するノック限界圧縮比演算手段と、上記ノック限界圧縮比に基づいて目標圧縮比を制限する目標圧縮比制限手段と、を有する。

0062

この第5発明は、第3発明と同様に、補正対象の唐突な切換を無くし、違和感を与えないようにしたものである。この第5発明は、第3発明とは逆に、スロットル開度による吸気量制御の応答性よりも圧縮比制御の応答性が早い場合に適している。その理由を説明すると、要求トルク低下量に応じて、目標スロットル開度の補正を行い、最終的な目標スロットル開度を設定し、この目標スロットル開度へむけてスロットル開度を制御しても、実際の実吸気量は目標スロットル開度に対して不可避的に応答遅れを伴っている。そこで、実吸気量を検出し、この実吸気量に基づいて、ノックを生じさせないための限界圧縮比を求め、目標圧縮比の制限を行う。応答性に優れた圧縮比の制限により最終的なノック回避を行うことによって、スロットル開度の制限により最終的なノック回避を行う場合に比べて、ノックの発生を有効かつ正確に回避することができ、制御精度に優れている。

0063

(6)第6発明(第3実施例に対応)
第5発明の目標スロットル開度補正手段が、アクセル開度に基づいて実過給圧を推定する過給圧推定手段と、上記目標圧縮比制限手段による制限前の目標圧縮比に基づいて、ノック限界に相当するノック限界吸気量を演算するノック限界吸気量演算手段と、上記ノック限界吸気量及び実過給圧とに基づいて、ノック限界に相当するノック限界スロットル開度を演算するノック限界スロットル開度演算手段と、を有し、上記要求トルク低下量とノック限界スロットル開度とに基づいて、目標スロットル開度を補正する。

0064

この第6発明は、第5発明の目標スロットル開度の補正手法を限定したものである。第6発明は、ノックを生じさせないようにするための限界吸気量を求め、この値を実現するスロットル開度であるノック限界スロットル開度に基づいて目標スロットル開度を補正する。典型的には、ノック限界スロットル開度を下限値として補正を行う。これによって、必要以上に目標スロットル開度を下げてトルク応答性阻害することなく、ノックの発生を確実に回避することができる。

0065

尚、この第6発明は、過給機を備えたエンジンに好適であり、その過給圧を推定するものとしているが、自然吸気エンジンの場合には、過給圧の推定を行う必要はなく、大気圧相当の値とすることで対応可能である。

0066

(7)第7発明(第1〜第3実施例に対応)
クランクシャフトのクランクピンに回転可能に嵌合するロアリンクと、このロアリンクとピストンとを連係するアッパリンクと、ロアリンクに一端が連結された制御リンクと、を有し、この制御リンクを介してロアリンクの運動拘束条件を変化させることにより機関圧縮比を可変とする可変圧縮比機構を有する。

0067

この可変圧縮比機構は、機関圧縮比を連続的に変更できることに加え、コンパクトで機関搭載性に優れ、かつ、ピストンストローク特性そのものを適正化することができる。

0068

(8)第8発明(第1〜第3実施例に対応)
吸気量の調整は、スロットル弁によるスロットル開度のみに限らず、例えば吸気弁や排気弁のバルブタイミングバルブリフト特性を変更する可変動弁機構によっても行うことができ、このようなものにも上述した発明を適用することができる。従って、上述した説明での「スロットル開度」を、「バルブタイミング」,「バルブリフト特性」、あるいは下記の第8発明のように広義に「吸気量」と置き換えても良い。

0069

アクセル開度に応じて目標圧縮比を設定する目標圧縮比設定手段と、上記目標圧縮比に応じて機関圧縮比を制御する圧縮比制御手段と、アクセル開度に応じて目標吸気量を設定する目標吸気量設定手段と、上記目標吸気量に応じて吸気量を制御する吸気量制御手段と、アクセル開度が低下する機関減速中に、上記目標圧縮比又は目標吸気量の少なくとも一方を一時的に低下側へ補正する補正手段と、を有する。

図面の簡単な説明

0070

この発明に係る可変圧縮比内燃機関の制御装置の全体構成を示す説明図。
可変圧縮比機構の構成を示す構成説明図。
本発明の第1実施例に係る制御の流れを示すブロック図。
上記第1実施例に係る制御の流れを示すフローチャート。
要求トルク低下量演算サブルーチン
目標圧縮比/目標スロットル開度補正サブルーチン。
目標圧縮比設定マップ。
要求トルク演算マップ。
本発明の第2実施例に係る制御の流れを示すブロック図。
上記第2実施例に係る制御の流れを示すフローチャート。
目標圧縮比補正サブルーチン。
ノック限界スロットル開度推定マップ。
過給圧平衡値推定マップ。
エンジントルク平衡値推定マップ。
ノック限界圧縮比推定マップ。
目標圧縮比補正係数設定テーブル。
ノック限界吸気量推定マップ。
本発明の第3実施例に係る制御の流れを示すブロック図。
上記第3実施例に係る制御の流れを示すフローチャート。
目標スロットル開度補正サブルーチン。
ノック限界圧縮比推定マップ。
ノック限界吸気量推定マップ。
ノック限界スロットル開度推定マップ。
目標スロットル開度補正係数設定テーブル。
機関減速中の吸気量及び圧縮比の変化を示す説明図。

符号の説明

0071

1…可変圧縮比内燃機関
11…エンジンコントロールモジュール
13…圧縮比制御アクチュエータ
51…ターボ過給機

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