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技術 毛乳頭細胞の発毛誘導能判定方法と発毛誘導物質スクリーニング方法。

出願人 国立研究開発法人科学技術振興機構株式会社特殊免疫研究所東和科学株式会社吉里勝利
発明者 小島夕葉山縣彰吉里勝利
出願日 2003年11月21日 (17年5ヶ月経過) 出願番号 2003-393124
公開日 2005年6月16日 (15年11ヶ月経過) 公開番号 2005-151852
状態 特許登録済
技術分野 生物学的材料の調査,分析 特有な方法による材料の調査、分析 酵素、微生物を含む測定、試験 微生物、その培養処理
主要キーワード 中央上段 二次元展開 判定操作 遠心乾燥機 デジタル画像化 成分物質 確認実験 頭皮組織
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年6月16日)のものです。
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図面 (8)

目的

発毛誘導能を有する毛乳頭細胞簡便かつ高精度で判定する方法を提供する。

構成

毛乳頭細胞におけるカテプシンB1、コラーゲンα1(I)、結合組織増殖因子スーパオキシドジムスターゼ(Cu-Zn)、コラーゲンα2(I)、およびαエノラーゼの産生を測定し、これらのタンパク質の2以上を産生する毛乳頭細胞が発毛誘導能を有する細胞であると判定する。

概要

背景

脱毛症は、遺伝的(先天的)な要因のほか、ホルモンバランス不調、癌の化学療法剤放射線治療ストレス等の様々な後天的な原因で引き起こされる。近年、植毛など新たな脱毛治療法が開発されているが、この植毛治療は髪の毛の「場」の移動であって、移植毛から新たな毛髪再生することはない。またこの植毛治療には、患者に対して大きな苦痛と負担を与えること、施術者に対して複雑な手作業と高い整形外科の技術を要求するといった問題点を有している。

一方、患者の頭皮組織から分離した毛乳頭(パピラ)細胞を培養し、この培養毛乳頭細胞を患者頭皮に移植することによる毛髪再生方法が提案されている(例えば、特許文献1)。

すなわち、毛髪は毛包組織から作られ、毛包表皮組織と毛乳頭(パピラ)と呼ばれる間充織との相互作用によって形成され、毛乳頭細胞が毛包分化誘導分子分泌し、表皮細胞はこの刺激によって毛包に分化すると考えられている。毛幹毛包中毛母細胞が盛んに分裂し毛髪ケラチン蓄積することで伸長する。毛幹は周期的に伸長と脱落を繰り返すことが知られているが、この過程にも毛乳頭が深く関与していると考えられている(例えば、非特許文献1)。従って、発毛誘導能を有する毛乳頭細胞を頭皮に移植することによって、脱落と発毛を繰り返す毛髪を頭皮に再現させることが可能となると期待されている。

さらにこの出願の発明者らは、ラット頬髭より分離培養された毛乳頭細胞は、線維芽細胞増殖因子2(FGF2)やラット足裏表皮細胞初代培養上清培地に添加することで長期継代培養することができること、そしてこの継代培養した毛乳頭細胞が数十代の継代数を通じて毛包誘導能を保持していることを足裏表皮真皮間に継代毛乳頭細胞を移植することで明らかし、既に特許出願している(特許文献2)。また、継代毛乳頭細胞と新生児ラット表皮細胞および/または線維芽細胞を混合移植することで、毛包誘導能のみならず、この継代培養毛乳頭細胞から発毛が生じることを動物個体で確認し、特許出願している(特許文献3)。

一方、脱毛症に対しては薬剤治療も多く行われており、そのための薬剤として多くの発毛剤育毛剤が知られている。また、毛乳頭を標的とした「毛乳頭活性化剤」(例えば、特許文献4−6)も知られている。さらには、毛乳頭と毛包組織とを共培養して、その増殖の度合いを指標として育毛剤成分物質を評価するスクリーニング方法も知られている(例えば、特許文献7)。
特開2001−302520号公報
特開平7−274950号公報
特開2003−238421号公報
特開2000-128741号公報
特開平11−240823号公報
特開平10−226628号公報
特開2000−187030号公報
ReynoldsA.J. et al., Development, 115:587-93, 1992

概要

発毛誘導能を有する毛乳頭細胞を簡便かつ高精度で判定する方法を提供する。 毛乳頭細胞におけるカテプシンB1、コラーゲンα1(I)、結合組織増殖因子スーパオキシドジムスターゼ(Cu-Zn)、コラーゲンα2(I)、およびαエノラーゼの産生を測定し、これらのタンパク質の2以上を産生する毛乳頭細胞が発毛誘導能を有する細胞であると判定する。

目的

この出願の発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであって、発毛誘導能を有する毛乳頭細胞を簡便かつ高精度で判定する方法を提供することを第1の課題としている。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

毛乳頭細胞発毛誘導能の有無を判定する方法であって、毛乳頭細胞におけるカテプシンB1、コラーゲンα1(I)、結合組織増殖因子スーパオキシドジムスターゼ(Cu-Zn)、コラーゲンα2(I)、およびαエノラーゼの産生を測定し、これらのタンパク質の2以上を産生する毛乳頭細胞が発毛誘導能を有する細胞であると判定することを特徴とする毛乳頭細胞の発毛誘導能判定方法

請求項2

毛乳頭細胞が継代培養した毛乳頭細胞である請求項1の判定方法。

請求項3

毛乳頭細胞を、Dulbeccos' Modified Eagle基礎培地塩基性線維芽細胞増殖因子血小板由来増殖因子インスリン様増殖因子-1、血漿フィブロネクチントランスフェリンヘパリンヒドロコルチゾンを添加した無血清培地で24〜96時間培養し、培養上清中の前記タンパク質の存在を測定する請求項1または2の判定方法。

請求項4

発毛誘導物質スクリーニングする方法であって、毛乳頭細胞に候補物質を接触させ、この毛乳頭細胞におけるカテプシンB1、コラーゲンα(I)、結合組織増殖因子、スーパオキシドジムスターゼ(Cu-Zn)、コラーゲンα2(I)、およびαエノラーゼの産生を測定し、毛乳頭細胞がこれらのタンパク質の2以上を産生する場合に、接触させた候補物質を発毛誘導物質として特定することを特徴とするスクリーニング方法

請求項5

候補物質を接触させた毛乳頭細胞を、Dulbeccos' Modified Eagle基礎培地に塩基性線維芽細胞増殖因子、血小板由来増殖因子、インスリン様増殖因子-1、血漿フィブロネクチン、トランスフェリン、ヘパリン、ヒドロコルチゾンを添加した無血清培地で24〜96時間培養し、培養上清中の前記タンパク質の存在を測定する請求項4のスクリーニング方法。

技術分野

0001

この出願の発明は、細胞移植による脱毛治療等に使用される毛乳頭細胞発毛誘導能を有するか否かを事前に判定する方法と、毛髪等の体毛発毛を促す物質スクリーニングする方法に関するものである。

背景技術

0002

脱毛症は、遺伝的(先天的)な要因のほか、ホルモンバランス不調、癌の化学療法剤放射線治療ストレス等の様々な後天的な原因で引き起こされる。近年、植毛など新たな脱毛治療法が開発されているが、この植毛治療は髪の毛の「場」の移動であって、移植毛から新たな毛髪が再生することはない。またこの植毛治療には、患者に対して大きな苦痛と負担を与えること、施術者に対して複雑な手作業と高い整形外科の技術を要求するといった問題点を有している。

0003

一方、患者の頭皮組織から分離した毛乳頭(パピラ)細胞を培養し、この培養毛乳頭細胞を患者頭皮に移植することによる毛髪再生方法が提案されている(例えば、特許文献1)。

0004

すなわち、毛髪は毛包組織から作られ、毛包表皮組織と毛乳頭(パピラ)と呼ばれる間充織との相互作用によって形成され、毛乳頭細胞が毛包分化誘導分子分泌し、表皮細胞はこの刺激によって毛包に分化すると考えられている。毛幹毛包中毛母細胞が盛んに分裂し毛髪ケラチン蓄積することで伸長する。毛幹は周期的に伸長と脱落を繰り返すことが知られているが、この過程にも毛乳頭が深く関与していると考えられている(例えば、非特許文献1)。従って、発毛誘導能を有する毛乳頭細胞を頭皮に移植することによって、脱落と発毛を繰り返す毛髪を頭皮に再現させることが可能となると期待されている。

0005

さらにこの出願の発明者らは、ラット頬髭より分離培養された毛乳頭細胞は、線維芽細胞増殖因子2(FGF2)やラット足裏表皮細胞初代培養上清培地に添加することで長期継代培養することができること、そしてこの継代培養した毛乳頭細胞が数十代の継代数を通じて毛包誘導能を保持していることを足裏表皮真皮間に継代毛乳頭細胞を移植することで明らかし、既に特許出願している(特許文献2)。また、継代毛乳頭細胞と新生児ラット表皮細胞および/または線維芽細胞を混合移植することで、毛包誘導能のみならず、この継代培養毛乳頭細胞から発毛が生じることを動物個体で確認し、特許出願している(特許文献3)。

0006

一方、脱毛症に対しては薬剤治療も多く行われており、そのための薬剤として多くの発毛剤育毛剤が知られている。また、毛乳頭を標的とした「毛乳頭活性化剤」(例えば、特許文献4−6)も知られている。さらには、毛乳頭と毛包組織とを共培養して、その増殖の度合いを指標として育毛剤成分物質を評価するスクリーニング方法も知られている(例えば、特許文献7)。
特開2001−302520号公報
特開平7−274950号公報
特開2003−238421号公報
特開2000-128741号公報
特開平11−240823号公報
特開平10−226628号公報
特開2000−187030号公報
ReynoldsA.J. et al., Development, 115:587-93, 1992

発明が解決しようとする課題

0007

前記のとおり、毛乳頭細胞の移植による毛髪再生は脱毛治療の有効な治療法と考えられており、移植のための毛乳頭細胞を大量に得る方法(特許文献2)や、毛乳頭細胞から効率よく発毛を促す手段(特許文献3)も開発されている。

0008

しかしながら、この出願の発明者らは、培養増殖した全ての毛乳頭細胞が等しく発毛誘導能を有しているわけではなく、実際に皮膚に移植した場合に発毛を生じさせる毛乳頭細胞は全体の約30〜40%程度であることを確認している。従って、実際の毛乳頭細胞移植治療では、確実に発毛を生じさせる毛乳頭細胞(すなわち発毛誘導能を有する毛乳頭細胞)を事前に知ることが極めて重要である。

0009

また、脱毛治療のための育毛剤や発毛剤が多く開発され、特に毛乳頭細胞を活性化するための薬剤も提案されているが(特許文献4−6)、これらの薬剤は、多様な原因からなる脱毛症の全てに対して有効に作用しているとは言い難い。また新たな育毛剤の成分物質を探索するためのスクリーニング方法も提案されているが(特許文献7)、それによっても効果的な育毛剤成分が見出されていないのが実情である。

0010

この出願の発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであって、発毛誘導能を有する毛乳頭細胞を簡便かつ高精度で判定する方法を提供することを第1の課題としている。

0011

またこの出願の発明は、発毛誘導能を有する毛乳頭細胞の特徴を基礎として、効果的に毛乳頭細胞を活性化させて発毛を生じさせることのできる薬剤成分物質を探索するためのスクリーニング方法を提供することを第2の課題としている。

課題を解決するための手段

0012

この出願は、前記第1の課題を解決するための第1の発明として、毛乳頭細胞の発毛誘導能の有無を判定する方法であって、毛乳頭細胞におけるカテプシンB1、コラーゲンα1(I)、結合組織増殖因子スーパオキシドジムスターゼ(Cu-Zn)、コラーゲンα2(I)、およびαエノラーゼの産生を測定し、これらのタンパク質の2以上を産生する毛乳頭細胞が発毛誘導能を有する細胞であると判定することを特徴とする毛乳頭細胞の発毛誘導能判定方法を提供する。

0013

この第1発明の判定方法においては、毛乳頭細胞が継代培養した毛乳頭細胞であることを好ましい態様の一つとしている。

0014

またこの第1発明の判定方法では、毛乳頭細胞を、Dulbeccos' Modified Eagle基礎培地塩基性線維芽細胞増殖因子血小板由来増殖因子インスリン様増殖因子-1、血漿フィブロネクチントランスフェリンヘパリンヒドロコルチゾンを添加した無血清培地で24〜96時間培養し、培養上清中の前記タンパク質の存在を測定することを別の好ましい態様としてもいる。

0015

さらにこの出願は、前記第2の課題を解決するための第2の発明として、発毛誘導物質をスクリーニングする方法であって、毛乳頭細胞に候補物質を接触させ、この毛乳頭細胞におけるカテプシンB1、コラーゲンα(I)、結合組織増殖因子、スーパオキシドジムスターゼ(Cu-Zn)、コラーゲンα2(I)、およびαエノラーゼの産生を測定し、毛乳頭細胞がこれらのタンパク質の2以上を産生する場合に、接触させた候補物質を発毛誘導物質として特定することを特徴とするスクリーニング方法を提供する。

0016

この第2発明のスクリーニング方法においては、好捕物質を接触させた毛乳頭細胞を、Dulbeccos' Modified Eagle基礎培地に塩基性線維芽細胞増殖因子、血小板由来増殖因子、インスリン様増殖因子-1、血漿フィブロネクチン、トランスフェリン、ヘパリン、ヒドロコルチゾンを添加した無血清培地で24〜96時間培養し、培養上清中の前記タンパク質の存在を測定することを好ましい態様としている。

0017

すなわちこの出願の発明は、発毛誘導能を有する毛乳頭細胞は、カテプシンB1、コラーゲンα1(I)、結合組織増殖因子、スーパオキシドジムスターゼ(Cu-Zn)、コラーゲンα2(I)、およびαエノラーゼのうちの少なくとも2種を産生することを見出して完成されたものである。なお、これらのタンパク質については以下が知られている。
カテプシンB1:
リソソーム局在するシステインプロテアーゼであり、癌細胞での発現(例えば、Kayser, K. et al., Anticancer Res. 23:2767-2772, 2002; Moin, K., Biochem. J., 285:427-434, 1992)、あるいは骨芽細胞での発現(例えば、Aisa, M. et al., Biochem. Biophys. Acta, 1621:149-156, 2003)等が知られている。
コラーゲンα1(I)、コラーゲンα2(I):
繊維型コラーゲンI型)の1種であり、ほとんどの結合組織で発現するタンパク質である。またI型コラーゲンは、ヒト線維芽細胞と結合して前記カテプシンBレベルを増加させることも知られている(Koblinski, J.E. et al., J. Biol. Chem., 277:32220-32227, 2002)。
結合組織増殖因子:
結合組織(例えば、膠原繊維、網細繊維弾性繊維などの繊維成分基質等からなる多細胞生物体組織)の増殖を促進する因子であり、主に血管内皮細胞(Bradham, D.M. et al., J.Cell. Biol., 114:1285-1294, 1991)やアテローム性動脈硬化を生じた動脈血管(Oemar, B.S. et al.,Circulation, 95:831-839, 1997)等での発現が知られている。
スーパオキシドジムスターゼ(Cu-Zn):
SODファミリーに属する抗酸化酵素であり、EC-SODは細胞外に存在し、細胞外マトリックス成分スーパーオキシド活性酸素種の一つ)をコントロールすることが知られている。
αエノラーゼ:
細胞質に存在する解糖系酵素であり、ニューロン特異的に発現すること(例えば、Oliva, D. et al., Genomics, 10:157-165, 1991)や、アルツハイマー病の能での役割(例えば、Castegna, A. et al., J. Nuerochem. 85:1394-1401, 2003)等が知られている。

0018

しかしながら、これらのタンパク質の2以上が発毛誘導能を有する毛乳頭細胞で発現することは、従来全く知られていない。

0019

この発明における用語や概念は、発明の実施形態の説明や実施例において詳しく規定する。またこの発明を実施するために使用する様々な技術は、特にその出典を明示した技術を除いては、公知の文献等に基づいて当業者であれば容易かつ確実に実施可能である。例えば、遺伝子工学および分子生物学的技術はSambrook and Maniatis, in Molecular Cloning-A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York, 1989; Ausubel, F. M. et al., Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, New York, N.Y, 1995等に記載されている。

発明の効果

0020

この出願の第1発明によれば、多数の候補細胞から発毛誘導能を有する毛乳頭細胞を簡便かつ高精度で判定することが可能となり、毛乳頭細胞の移植による毛髪再生術を確実かつ効率良く行うことが可能となる。

0021

またこの出願の第2発明によれば、効果的に毛乳頭細胞を活性化させて発毛を生じさせることのできる薬剤成分物質を探索することが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0022

この出願の第1発明は、毛乳頭細胞が、カテプシンB1、コラーゲンα1(I)、結合組織増殖因子、スーパオキシドジムスターゼ(Cu-Zn)、コラーゲンα2(I)、およびαエノラーゼのうちのいずれか2以上、好ましくは3以上、さらに好ましくは4以上、よりさらに好ましくは5以上、最も好ましくは6全てのタンパク質を産生する場合に、その毛乳頭細胞が発毛誘導能を有する細胞であると判定する方法である。

0023

毛乳頭細胞は、頭皮等から単離した初代細胞であってもよく、あるいは特許文献2の方法等によって継代培養して増殖させたものであってもよい。継代培養した毛乳頭細胞の場合には、継代数が24以下のものを使用することが好ましい。

0024

判定操作の具体的手順は、先ず毛乳頭細胞を培養し、その培養上清中に前記タンパク質が存在するか否かを調べる。培養上清中に分泌されたタンパク質を測定することによって、毛乳頭細胞は無傷のまま、その後の移植等に使用することが可能である。

0025

ただし、通常の動物培養用の培地は血清を含むため、その後のタンパク質の解析には困難を伴う。そこで、この発明の方法においては、Dulbeccos' Modified Eagle基礎培地に塩基性線維芽細胞増殖因子、血小板由来増殖因子、インスリン様増殖因子-1、血漿フィブロネクチン、トランスフェリン、ヘパリン、ヒドロコルチゾンを添加した無血清培地(以下「SFM+X培地」と記載することがある)を使用することが好ましい。また、分泌タンパク質を上清中に蓄積させるためには、SFM+X培地で24〜96時間、好ましくは36〜40時間程度、培養を行うことが好ましい。

0026

以上のとおりに培養上清中に蓄積されたタンパク質の存在は、様々な公知方法によって当業者であれば格別の困難性なく測定することができるが、例えば、実施例に示した二次元電気泳動法や抗体を用いた方法(例えばウエスタンブロット分析免疫測定法)が好ましい。

0027

すなわち二次元電気泳動法では、前記各タンパク質は実施例(図7)に示したように特定の位置のスポットを形成するので、試験した毛乳頭細胞の培養上清を二次元電気泳動し、その泳動像を図7と比較することによって、いずれのタンパク質が産生されているかを簡便に把握することができる。

0028

またウエスタンブロットや免疫測定法に使用する抗体(それぞれのタンパク質エピトープに結合することができる全体分子、およびFab、F(ab')2、Fv断片等)は、前記のタンパク質またはその部分ペプチド免疫原として動物を免役した後、血清から得ることができる。あるいは、上記の真核細胞発現ベクターを注射や遺伝子銃によって、動物の筋肉や皮膚に導入した後、血清を採取することによって作製することができる。動物としては、マウス、ラット、ウサギヤギニワトリなどが用いられる。また、モノクローナル抗体は、公知のモノクローナル抗体作成法(「単クローン抗体」、長宗香明、田弘共著、廣川書店、1990年; "Monoclonal Antibody" James W. Goding, third edition, Academic Press, 1996)に従って作成することができる。なお、抗原とする各タンパク質はそれぞれアミノ酸配列とそれをコードするcDNA配列が公知であり(例えば、カテプシンB1:GenBank/NM_001908、コラーゲンα1(I):GenBank/NM_000088、結合組織増殖因子:GenBank/NM_001901、スーパオキシドジムスターゼ(Cu-Zn):GenBank/Q08420、コラーゲンα2(I):GenBank/NM_000089、αエノラーゼ:GenBank/NM_001428)、これらの公知の配列情報を用いて単離したcDNAクローンインビトロ転写翻訳系や適当な宿主ベクター系で発現させて調製することができる。また公知のアミン酸配列情報に基づいて公知の固相合成法によりペプチドを合成することもできる。

0029

またこの抗体の標識としては、酵素、放射性同位体または蛍光色素を使用することができる。酵素は、turnover numberが大であること、抗体と結合させても安定であること、基質を特異的に着色させる等の条件を満たすものであれば特段の制限はなく、通常のEIAに用いられる酵素、例えば、ペルオキシダーゼβ−ガラクトシダーゼアルカリフォスファターゼグルコースオキシダーゼアセチルコリンエステラーゼグルコース−6−リン酸化脱水素酵素リンゴ酸脱水素酵素等を用いることもできる。また、酵素阻害物質補酵素等を用いることもできる。これら酵素と抗体との結合は、マレイミド化合物等の架橋剤を用いる公知の方法によって行うことができる。基質としては、使用する酵素の種類に応じて公知の物質を使用することができる。例えば酵素としてペルオキシダーゼを使用する場合には、3,3',5,5'−テトラメチルベンジシンを、また酵素としてアルカリフォスファターゼを用いる場合には、パラニトロフェノール等を用いることができる。放射性同位体としては、125Iや3H等の通常のRIAで用いられているものを使用することができる。蛍光色素としては、フルオレッセンスイソチオシアネートFITC)やテトラメチルローダミンイソチオシアネート(TRITC)等の通常の蛍光抗体法に用いられるものを使用することができる。酵素を用いる場合には、酵素作用によって分解して発色する基質を加え、基質の分解量光学的に測定することによって酵素活性を求め、これを結合抗体量に換算し、標準値との比較から抗体量が算出される。放射同位体を用いる場合には、放射性同位体の発する放射線量をシンチレーションカウンター等により測定する。また、蛍光色素を用いる場合には、蛍光顕微鏡を組み合わせた測定装置によって蛍光量を測定すればよい。さらに、1次抗体標識化2次抗体を用いたサンドイッチ法(標識として酵素を用いた場合には「ELISA法」)も好ましく用いることができる。

0030

次に、第2発明のスクリーニング方法は、毛乳頭細胞に候補物質を接触させ、この毛乳頭細胞がカテプシンB1、コラーゲンα(I)、結合組織増殖因子、スーパオキシドジムスターゼ(Cu-Zn)、コラーゲンα2(I)、およびαエノラーゼのうちの2以上を産生した場合に、接触させた候補物質が発毛誘導物質であると決定する方法である。

0031

すなわち、前記の各タンパク質は発毛誘導能を有する毛乳頭細胞に特異的に発現するタンパク質であるから、これらのタンパク質が発毛誘導因子である可能性が極めて高い。従って、これらの発毛誘導因子の発現量を高める物質は、育毛・発毛剤の新規有効成分として有望である。

0032

「候補物質」は、例えば有機または無機化合物(特に低分子量の化合物)、タンパク質、ペプチド等が含まれる。

0033

具体的は手続としては、例えば毛乳頭細胞の培地中に候補物質を添加して一定時間接触せ、その後、毛乳頭細胞が前記のタンパク質を産生または発現したか否かを判定する。タンパク質の測定は、例えば前記の二次元電気泳動法や抗体を用いた方法によって行うことができる。そしてこの場合には、候補物質と接触させた毛乳頭細胞を、前記のSFM+X培地で2所定時間培養した培養上清を対象として測定を行うことが好ましい。

0034

また、このスクリーニング方法では、毛乳頭細胞は無傷である必要はないため、その核内から遺伝子転写産物mRNA)を対象としてタンパク質の発現を判定することもできる。このようなmRNAの判定は公知の手段によって当業者であれば格別の困難性を要することなく実施することが可能である。

0035

例えば、各タンパク質をコードする遺伝子cDNAまたはその部分断片キャプチャープローブとして備えたDNAマイクロアレイを使用する方法である。すなわち、候補物質と接触させて一定時間培養した毛乳頭細胞から単離したmRNAを鋳型として、cDNAを合成し、PCR増幅する。その際に、標識dNTPを取り込ませて標識cDNAとする。この標識cDNAをマクロアレイに接触させ、マイクロアレイのキャプチャープローブとこの標識cDNAがハイブリダイズするか否かを調べる。ハイブリダイゼーションは、96穴もしくは384穴プラスチックプレート分注して標識cDNA水性液を、マイクロアレイ上に点着することによって実施することができる。点着の量は、1〜100nl程度とすることができる。ハイブリダイゼーションは、室温〜70℃の温度範囲で、6〜20時間の範囲で実施することが好ましい。ハイブリダイゼーション終了後、界面活性剤緩衝液との混合溶液を用いて洗浄を行い、未反応の標識cDNAを除去する。界面活性剤としては、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を用いることが好ましい。緩衝液としては、クエン酸緩衝液リン酸緩衝液ホウ酸緩衝液トリス緩衝液グッド緩衝液等を用いることができるが、クエン酸緩衝液を用いることが好ましい。

0036

あるいはまた、毛乳頭細胞から単離したmRNAを鋳型とするPR-PCR法によっても前記タンパク質の存在を測定することができる。PCRプライマーは、各タンパク質遺伝子の公知cDNA配列に基づき、例えば市販のソフトウェア(例えばOligoTM[National Bioscience Inc.(米国)製]、GENETYX[ソフトウェア開発(株)(日本)製]等)を用いることによってデザインし、調製することができる。

0037

以下、実施例を示してこの発明についてさらに詳細かつ具体的に説明するが、この出願の発明は以下の例によって限定されるものではない。

0038

1.材料と方法
1−1.ラット毛乳頭細胞の培養
(a)継代培養
10% FBSを含むDulbeccos' Modified Eagle培地(DMEM10)に、5 ng/mlのFGF2を添加した培地(以下DMEM10-FGF)を用い、37℃,5%CO2雰囲気下、湿度100%中で、6から10週齢のF344ラット(チャールズリバー)頬髭より分離培養した毛乳頭細胞を継代培養した。各継代において、2x105 cells/φ10 cm dishを播種し、7日毎に継代を行った。培養線維芽細胞も同じ細胞密度で播種し、DMEM10で継代培養したものを使用した。
(b) 継代培養ラット毛乳頭細胞細胞の無血清培養
培養毛乳頭細胞およびラット皮膚由来線維芽細胞を5.2x104 cells/cm2の密度で播種し、DMEM10-FGF培地にて24時間培養した後、細胞を血清を含まないDMEM培地で3回洗浄し、その後に、SFM+X培地に交換した。培地交換後48時間培養し、無血清培養上清および細胞を回収した。

0039

SFM+X培地の組成は以下の通りである。

0040

塩基性線維芽細胞増殖因子(Basic FGF): 5 ng/ml
血小板由来増殖因子(PDGF):3 ng/ml
インスリン様増殖因子-1(IGF-1):30 ng/ml
血漿フィブロネクチン:1 μg /ml
トランスフェリン:5 μg /ml
ヘパリン:10 μg /ml
ヒドロコルチゾン:0.4 μg /ml
(c)無血清培養上清の二次元電気泳動用前処理
得られた無血清培養上清を4℃、3,500rpm、10分間遠心し、浮遊細胞成分などの不溶物を除去した。その後に、医療用マイクスHA0.45μmフィルター(Millipore社製、米国)で濾過し、−80℃で保存した。
1−2.無血清培養上清及び毛乳頭細胞のプロテオーム解析
(a) 無血清培養上清の濃縮処理
分泌タンパク質を含む無血清培養上清は、通過限界分子量5 kDaのUltrafree遠心フィルター(Millipore社製)によって、1,000倍濃縮されるまで3,500rpm、4℃で遠心し、濃縮溶液の15倍量の溶解バッファー(5 M urea、2 M thiourea、4% 3-[(3-cholamido propyl) dimethylamminio] propanesulfonic acid、2% Ampholine、1% dithiothreitol (DTT) 含有)を加えてタンパク質溶液サンプルとした。またこの溶液タンパク質濃度をBio-Rad Protein assay(バイオラッド、米国)により定量した。
(b)細胞層タンパク質可溶化処理
無血清培養した細胞を冷PBSで5回洗浄し、107 cells/mlとなるように上記溶解バッファーを加え、セルスクレーパーを用いて細胞層を溶解した。溶解した細胞層タンパク質サンプルを10,000 g、4℃、1時間遠心した後、上清を回収し、タンパク質濃度を定量した。
(c) 二次元アクリルアミド電気泳動(2-D PAGE)
Immmoboline DryStrips(pH4-7、18cm、Amersham Biosciences、米国)を、十分に膨潤させた。この等電点泳動ゲルにタンパク質サンプル100μgをアプライし、Pharmacia Biotech Multiple II Electrophoresis chamber(Amersham Biosciences)を用いて等電点電気泳動を行った。等電点電気泳動した後、このゲル平衡化バッァー(2% SDS、1%DTT、6 M Urea、30%(w/v)グリセロールを含むTris緩衝液)中で、室温、1時間平衡化した。20 cm×20 cmの9-18%のSDSポリアクリルアミドグラジエントゲルを作成し、ゲル上端に等電点電気泳動ゲルを重層しIso-Dalt System(Pharmacia Hoefer社製)にて二次元展開を行った。タンパク質スポットは、銀染色を施し可視化した。銀染色後にゲルを乾燥し、EpsonES800scanner(Seiko Epson社製)によりデジタル画像化した。さらに、Melanie II 2-D PAGE software package(Bio-Rad社製)を用い画像解析を行った。
(d) ゲル中のタンパク質の消化
タンパク質スポットを乾燥ゲルから切り出し、100 mM ammonium-carbonate中で再水和した。さらに15 mM potassium ferricyanideと50mM sodium thiosulfateの混合液脱銀処理し、100 mM ammonium bicarbonateでの膨潤とacetonitrileでの脱水繰り返し数回洗浄することにより脱塩した。ゲルを乾燥させた後、ゲル断片をトリプシン消化バッファーで再水和し、ゲル中のタンパク質を一晩、37℃で消化した。

0041

そして、50% acetonitrile、5%トリフルオロ酢酸溶液中によってゲルからペプチドを抽出した。抽出溶液真空遠心乾燥機で乾燥させた。1% TFA、5%メタノール溶液で乾燥したペプチドを再懸濁し、Ziptipカラム(Millipore社製)にアプライした。さらにカラムから1% formic acid、70%のメタノール溶液でペプチトを溶出し、以下の分析工程に使用した。
(e)質量分析計によるタンパク質の同定
溶出したペプチトは、Q-TOF mas spectrometer(Micromass社製)を用いて解析し、データ分析はMassLynx/BioLynx 3.2 software(Micromass社製)で行った。得られたペプチドのアミノ酸配列から、SwissProtおよびMascotデータベースを用いてタンパク質同定を行った。
1−3.無血清培養した毛乳頭細胞の毛包誘導能の確認実験
無血清培養上清を回収した後に、培養毛乳頭細胞をトリプシンEDTA溶液で剥離し、チャンバーアッセイによってその毛包誘導能を観察した。チャンバー移植後3-4週間目組織切片を作成し、顕微鏡観察を行った。
2.結果
2−1.培養ラット毛乳頭細胞の無血清培養
(a)SFM+X培地におけるラット毛乳頭細胞の生存増殖率
継代数n=20の培養ラット毛乳頭細胞を5x105cells/35 mmとなるようにディッシュに播種し、DMEM10-FGFで24時間培養後にSFM+Xに交換した。培地交換後48時間までの細胞数および死細胞数算定した。対照群としてDMEM10-FGF培地、血清を含まないDMEM培地にFGF2のみを5 ng/ml添加した培地を用いた。その結果、72時間までの細胞生存率を比較(図1)すると、無血清培地SFM+Xで培養したものがもっとも優れていた。
(b) 無血清培地SFM+Xによるラット毛乳頭細胞の形態変化
48時間の無血清培養を行った培養毛乳頭細胞は、コントロール群としたDMEM10-FGFで同様に培養した細胞と比較して、わずかに扁平な細胞形態が示した。しかし、死細胞の増加は認められなかった(図2)。
2−2.SFM+X培地で無血清培養した毛乳頭細胞の毛包誘導能
毛乳頭細胞の培養上清をプロテオーム解析する前段階として、無血清培地SFM+Xによる培養が、毛乳頭細胞(n=25)の毛包誘導能に与える影響ついて検討を行った。

0042

SFM+XまたはDMEM10-FGFで48時間培養した毛乳頭細胞をグラフトチャンバーに移植し、3週間後経過観察したところ、どちらの細胞群でも発毛は観察されなかった。

0043

これらの移植部位を組織切片として観察したところ、図3および4で示すように無血清培地SFM+Xで培養した毛乳頭細胞でも、コントロール群と同様に、毛包構造が観察された。培養毛乳頭細胞は予めDil(赤色蛍光色素)によって染色されているため、誘導された毛包の毛乳頭細胞には赤色蛍光が観察された。さらに細胞核をHoechst(青色蛍光色素)によって染色し、核の形状について観察した。この結果からも、赤色蛍光を発する毛乳頭細胞がラットの細胞であることが示された。その結果から、無血清培地SFM+Xで培養した毛乳頭細胞が、DMEM10-FGF培地で培養した毛乳頭細胞と同様に毛包誘導能を保持していることが確認された。
1−3.継代培養回数による発毛誘導能の変化と毛乳頭細胞分泌タンパク質の相関関係
発毛誘導能を持つ毛乳頭細胞の特異的分泌タンパク質の中に、毛包誘導因子や毛幹伸長に関わる因子が含まれている可能性が高いと考えられるため、毛乳頭細胞の継代培養回数の経過に伴う、細胞の発毛誘導活性、および分泌タンパク質について検討した。長期継代培養したラット毛乳頭細胞の毛包誘導能は、ラット足裏移植実験によって継代数n=50まで確認された。またグラフトチャンバー移植法の場合でも継代数n=51の培養毛乳頭細胞は発毛誘導しないが、毛包誘導能を保持していることが示された。一方、図5に示したように、継代数n=20程度までは発毛誘導能を保持しているが、n=25代以上では発毛誘導能は消失していた。つまり、培養ラット毛乳頭細胞は、毛包形成誘導は保持し続けるが、発毛誘導(毛幹の伸長)能は継代数の増加と共に減弱していた。そこで、プロテオーム解析といった網羅的な手法で、培養ラット毛乳頭細胞分泌タンパク質の二次元電気泳動パターンの継代数に伴う変化を解析することにした。

0044

移植後毛幹の伸長が活発な継代数(n=5)の毛乳頭細胞と、毛幹伸長能が減弱している継代数20前後の毛乳頭細胞、さらに、毛包誘導能のみ保持している継代数50の毛乳頭細胞培養上清をプロテオーム解析した。その結果、図6に示したように、継代数の増加に伴ってスポットの数が減少していく傾向が見られた。また、全ての継代数において発現しており、かつ線維芽細胞培養上清中には見られないスポットも少数ながら存在した。培養毛乳頭細胞の発毛誘導能は継代回数と関係があることが示唆され、また継代回数が増やすにつれて分泌タンパク質パターンも変化していた。このことより、発毛誘導可能な毛乳頭細胞の分泌タンパク質中には、毛幹伸長に関わる因子(毛幹伸長因子)が含まれている可能性が高いと示唆された。

0045

そこで、発毛能力を持っている継代数が若い毛乳頭細胞のみに特異的に発現している分泌タンパク質に注目し、飛行時間型四重極質量分析装置(Q-TOF、Micromass spectrometer)を用い、毛乳頭細胞の分泌蛋白質の内部アミノ酸部分配列を解析し、データベース検索によりこれらを同定した。その結果、図7に示したようにカテプシンB1、コラーゲンα1(I)、結合組織増殖因子、スーパオキシドジムスターゼ(Cu-Zn)、コラーゲンα2(I)、およびαエノラーゼの6種のタンパク質が、発毛誘導能を有する毛乳頭細胞に特異的に発現しており、一方、発毛誘導能を有していない毛乳頭細胞ではこれら6種のタンパク質は全く発現していないことが確認された。

0046

以上詳しく説明したとおり、この出願の発明によって、発毛誘導能を有する毛乳頭細胞を簡便かつ高精度で特定することのできる方法が提供される。これによって、毛乳頭細胞の移植による毛髪再生術の効率が向上する。

0047

また、この出願の発明によって、毛乳頭細胞の発毛誘導能を促進することのできる新規薬剤成分を探索することが可能となる。

図面の簡単な説明

0048

SFM+X培地(三角)、DMEM10-FGF培地(菱形)、血清を含まないDMEM培地にFGF2のみを5 ng/ml添加した培地(SFM-bFGF:四角)のそれぞれで培養した培養毛乳頭細胞の生存率の変化を示したグラフである縦軸は生存率、横軸は培養時間である。
図1に示した各培地で培養した毛乳頭細胞の形態を示した写真像である。上からSFM+X培地(0時間)、SFM+X培地(48時間)、DMEM10-FGF培地での培養結果である。
DMEM10-FGFで48時間培養した毛乳頭細胞をグラフトチャンバーに移植し、3週間後の組織切片の状態を示す写真像である。左上段HE染色像(10倍)であり、下段はその20倍増である。枠内は誘導した毛包を示す。中央上段ヘキストによる核染色像(10倍)であり、下段はその20倍像である。矢印は誘導した毛包、毛包中心部の赤発色部分は移植した培養毛乳頭細胞を示す。右上段はHE染色像(200倍)であり、下段はへキス染色像(200倍)である。毛包が移植した細胞から誘導したものであることが確認できる。各図のバーは100μmを示す。
SFM+Xで48時間培養した毛乳頭細胞をグラフトチャンバーに移植し、3週間後の組織切片の状態を示す写真像である。左上段はHE染色像(10倍)であり、下段はその20倍像である。無血清培地SFM+Xで培養した毛乳頭細胞が、通常の培養法で培養した毛乳頭細胞(図3)と同様の発毛誘導活性を持ちしていることが確認できる。中央上段はヘキストによる核染色像(10倍)であり、下段はその20倍像である。矢印は毛包を示す。右上段はHE染色像(200倍)、下段はへキスト染色像(200倍)である。各図のバーは100μmを示す。
グラフトチャンバーアッセイにより毛乳頭細胞からの発毛状態を調べた結果である。移植後3週間のヌードマウスの背中での発毛を示している。nはパピラ細胞の継代数である。バーは5mmを示す。
上から、ラット毛乳頭細胞(継代n=4)、ラット毛乳頭細胞(n=17)、ラット毛乳頭細胞(N=50)、ラット線維芽細胞(n=23)のそれぞれの培養上清の二次元電気泳動パターンを示す。ラット繊維芽細胞と比較して、毛包しか誘導できない細胞に発現しているタンパク質を○で囲み、強い発毛誘導活性をもつ毛乳頭細胞に特異的に発現しているタンパク質を○+矢印で示した。図右の数字は、グラフトチャンバーアッセイにより発毛した割合(毛包誘導の割合)を示す。
発毛誘導能を有する毛乳頭細胞の培養をQ-TOFmass spectrometeryによって解析した結果を示す。

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