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技術 冷菓用安定剤及び該安定剤を含有する冷菓

出願人 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社インドプコインコーポレーティド
発明者 井藤大作船見孝博ウィニィーコーメイウェイジョセフライト
出願日 2003年11月21日 (17年1ヶ月経過) 出願番号 2003-392024
公開日 2005年6月16日 (15年6ヶ月経過) 公開番号 2005-151835
状態 特許登録済
技術分野 菓子
主要キーワード 天然ゲル化剤 測定用容器 アイスケーキ 化工処理 老化耐性 機械耐性 フローズンデザート 立ち上がり温度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年6月16日)のものです。
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課題

冷菓食感を改良する。また、オーバーラン等の製造条件により、冷菓の食感を調節する。

解決手段

概要

背景

従来、冷菓食感を改良するために、加工・化工澱粉や未加工・未化工の澱粉を添加する方法が知られている。例えば「アイスクリーム類製造法」(特許文献1)では、化学的未変性タピオカ澱粉タピオカ化工澱粉又はそれらの混合物である澱粉と天然ゲル化剤を使用してプリン様又はカスタード様の食感を有するアイスクリーム類を製造する方法が、「冷菓及びその製造法」(特許文献2)では全固形分を30〜60%に調整し、かつ澱粉、好ましくはタピオカ澱粉を使用してもちのようにのびる新規な食感を有する冷菓を製造する方法が、「フローズンデザート」(特許文献3)では加工澱粉及び澱粉分解物を使用してアイスクリーム類にクリーミーな食感を付与する方法が、「アイスクリーム類の製造法」(特許文献4)では澱粉分解物を使用してアイスクリーム類にコク味を付与する方法が挙げられている。しかし、澱粉の中でもサゴヤシ由来の澱粉の冷菓への用途は知られていない。
特許第2725774号公報
特開2002−272383号公報
特開平11−332468号公報
特開平7−50994号公報

概要

目的

本発明は、かかる事情に鑑みて開発されたものであり、製造時に冷菓ミックスの粘度が高くなりすぎることがなく、得られる冷菓に、粘弾性があり、食べ応えのある食感を付与することができる冷菓用安定剤、及び食感改良された冷菓を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

サゴヤシ由来で、ヒドロキシル基ヒドロキシプロピル基置換する化工処理が施された化工澱粉であって、澱粉に結合したヒドロキシプロピル基含量が6重量%以上になるようにヒドロキシプロピル化された化工澱粉を含むことを特徴とする冷菓用安定剤。

請求項2

更に増粘剤及び/又は乳化剤を含むか、またはこれらと併用して用いられる請求項1に記載の冷菓用安定剤。

請求項3

請求項4

請求項5

請求項1乃至4のいずれか1項に記載の冷菓用安定剤を、サゴヤシ由来で、ヒドロキシル基をヒドロキシプロピル基で置換する化工処理を施された化工澱粉であって、澱粉に結合したヒドロキシプロピル基含量が6重量%以上になるようにヒドロキシプロピル化された化工澱粉が、冷菓中に0.1〜5重量%含まれるように添加されてなることを特徴とする冷菓。

請求項6

請求項1乃至4のいずれか1項に記載の冷菓用安定剤を、サゴヤシ由来で、ヒドロキシル基をヒドロキシプロピル基で置換する化工処理を施された化工澱粉であって、澱粉に結合したヒドロキシプロピル基含量が6重量%以上になるようにヒドロキシプロピル化された化工澱粉が、冷菓中に0.1〜5重量%含まれるように添加することを特徴とする冷菓の食感改良法

技術分野

0001

本発明は、冷菓用安定剤及び該安定剤を含有する冷菓に関する。詳細には、製造時冷菓ミックスの粘度が高くなりすぎることがなく、得られる冷菓に、粘弾性があり、食べ応えのある食感を付与することができる冷菓用安定剤に関する。

背景技術

0002

従来、冷菓の食感を改良するために、加工・化工澱粉や未加工・未化工の澱粉を添加する方法が知られている。例えば「アイスクリーム類製造法」(特許文献1)では、化学的未変性タピオカ澱粉タピオカ化工澱粉又はそれらの混合物である澱粉と天然ゲル化剤を使用してプリン様又はカスタード様の食感を有するアイスクリーム類を製造する方法が、「冷菓及びその製造法」(特許文献2)では全固形分を30〜60%に調整し、かつ澱粉、好ましくはタピオカ澱粉を使用してもちのようにのびる新規な食感を有する冷菓を製造する方法が、「フローズンデザート」(特許文献3)では加工澱粉及び澱粉分解物を使用してアイスクリーム類にクリーミーな食感を付与する方法が、「アイスクリーム類の製造法」(特許文献4)では澱粉分解物を使用してアイスクリーム類にコク味を付与する方法が挙げられている。しかし、澱粉の中でもサゴヤシ由来の澱粉の冷菓への用途は知られていない。
特許第2725774号公報
特開2002−272383号公報
特開平11−332468号公報
特開平7−50994号公報

発明が解決しようとする課題

0003

本発明は、かかる事情に鑑みて開発されたものであり、製造時に冷菓ミックスの粘度が高くなりすぎることがなく、得られる冷菓に、粘弾性があり、食べ応えのある食感を付与することができる冷菓用安定剤、及び食感改良された冷菓を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0004

本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を重ねていたところ、冷菓用安定剤として、サゴヤシ由来で、ヒドロキシル基ヒドロキシプロピル基置換する化工処理が施された化工澱粉であって、澱粉に結合したヒドロキシプロピル基含量が6重量%以上となるようにヒドロキシプロピル化された化工澱粉を含むものを用いることにより、製造時に冷菓ミックスの粘度が高くなりすぎることがなく、しかも得られる冷菓には粘弾性があり、食べ応えのある食感を付与することができることが判った。また、かかる冷菓用安定剤を用いることにより種々の食感を有する冷菓が調製できること、例えば、オーバーラン付与等の製造条件を調整することにより、噛み応えがあって、ボディ感のある食感からマシュマロ様の軽い食感(咀嚼初期には噛みごたえがあるが、口どけがよい食感)まで、幅広い食感を有する冷菓が調製できることを見出した。

0005

すなわち本発明は、以下の態様を有する;
項1.サゴヤシ由来で、ヒドロキシル基をヒドロキシプロピル基で置換する化工処理が施された化工澱粉であって、澱粉に結合したヒドロキシプロピル基含量が6重量%以上となるようにヒドロキシプロピル化された化工澱粉を含むことを特徴とする冷菓用安定剤。
項2.更に増粘剤及び/又は乳化剤を含むか、またはこれらと併用して用いられる項1に記載の冷菓用安定剤。
項3.増粘剤が、キサンタンガムグァーガムローカストビーンガムタマリンド種子多糖類グルコマンナンカラギナン寒天ジェランガムネイティブジェランガムアラビアガム微結晶セルロース発酵セルロースセルロース誘導体ゼラチン及びタンパク素材から選ばれる1種又は2種以上である項2に記載の冷菓用安定剤。
項4.乳化剤が、グリセリン脂肪酸エステルショ糖脂肪酸エステルソルビタン脂肪酸エステルプロピレングリコール脂肪酸エステルユッカ抽出物サポニンステアロイル乳酸塩ポリソルベート及びレシチンから選ばれる1種又は2種以上である項2又は3に記載の冷菓用安定剤。
項5.項1乃至4に記載の冷菓用安定剤を、サゴヤシ由来で、ヒドロキシル基をヒドロキシプロピル基で置換する化工処理が施された化工澱粉であって、澱粉に結合したヒドロキシプロピル基含量が6重量%以上となるようにヒドロキシプロピル化された化工澱粉が、冷菓中に0.1〜5重量%含まれるように添加されてなることを特徴とする冷菓。
項6.項1乃至4に記載の冷菓用安定剤を、サゴヤシ由来で、ヒドロキシル基をヒドロキシプロピル基で置換する化工処理が施された化工澱粉であって、澱粉に結合したヒドロキシプロピル基含量が6重量%以上となるようにヒドロキシプロピル化された化工澱粉が、冷菓中に0.1〜5重量%含まれるように添加することを特徴とする冷菓の食感改良法

発明の効果

0006

本発明により、製造時冷菓ミックスの粘度が高くなりすぎることがなく、得られる冷菓には粘弾性があり、食べ応えのある食感を付与することができる冷菓用安定剤、及び食感改良された冷菓を提供できるようになった。更には、上記冷菓用安定剤を用いて、例えばフリージング工程(オーバーラン付与)等の製造条件を調整することにより、冷菓に種々の食感、例えば、噛み応えがあって、ボディ感のある食感からマシュマロ様の軽い食感(咀嚼初期には噛みごたえがあるが、口どけがよい食感)まで、幅広い食感を付与できるようになった。

発明を実施するための最良の形態

0007

本発明の冷菓用安定剤は、サゴヤシ由来で、ヒドロキシル基をヒドロキシプロピル基で置換する化工処理が施された化工澱粉であって、澱粉に結合したヒドロキシプロピル基含量が6重量%以上となるようにヒドロキシプロピル化された化工澱粉(以下、当該澱粉を「サゴヤシ由来の化工澱粉」と言う)を含むことを特徴とする。

0008

本発明で使用するサゴヤシ由来の化工澱粉は、ヤシの1品種であるサゴヤシから得られた未処理のサゴヤシ澱粉を原料とし、このサゴヤシ澱粉のヒドロキシル基をヒドロキシプロピル基で置換して安定化(エーテル化)処理したものが挙げられる。澱粉に結合したヒドロキシプロピル基含量が6重量%未満の場合、老化による食感および外観の変化(硬く、ぼそぼそした食感になり、白濁する)が大きく、冷凍解凍時に離水が大量に発生するなど、冷菓用の食品素材として品質的に好ましくない。また、本発明で使用するサゴヤシ由来の化工澱粉には、上記安定化処理に加え、必要に応じてリン酸基アジピン酸基を介した架橋処理を施すことも可能である。この場合、架橋の程度は特に制限されない。

0009

本発明で使用するサゴヤシ由来の化工澱粉に施された化工方法、即ち、ヒドロキシル基をヒドロキシプロピル基で置換して安定化(エーテル化)処理を行う方法は、食品業界で広く用いられており、その処理方法も公知である(例えば、参考文献1:「加工澱粉の具体的使用方法について」食品技術加工 Vol. 18 No. 3 pp.30-35 (1998);参考文献2:Handbook of Water Soluble Gums and Resins, R.L. Davidson (Ed), Mc Grawhill, Inc., NY, 1980;参考文献3: Starch Chemistry and Technology, 2nd ed, Whistler et al. (Ed), Academic Press, Inc., Orlando, 1984;参考文献4:Modified Starch: Properties and Uses, Wurzburg, O.B.,CRCPress, Inc., Florida, 1986等を参照のこと)。一般的に、澱粉に施される化工処理のうち、エーテル化処理では糊化温度が低下するとともに老化耐性や冷凍・解凍耐性が高まること、さらに架橋処理では均質化工程における機械耐性が向上することが知られており、これら加工処理が施された化工澱粉は加工食品使用可能である。

0010

本発明で使用するサゴヤシ由来の化工澱粉の製造方法の一例として、原料のサゴヤシ澱粉をプロピレンオキサイドによりヒドロキシプロピルエーテル化(安定化)処理させた後、オキシ塩化リンを用いてリン酸架橋処理を行うことにより化工処理を施す方法を例示することができる。

0011

本発明で使用するサゴヤシ由来の化工澱粉は市販されており、商業的に入手可能な製品として、例えば、日本エヌエスシー株式会社製のGBD-39、ELASTICGEL 5100、及びELASTICGEL 5300等を挙げることができる。これらは、いずれもヒドロキシプロキル基含量が、6重量%以上である。

0012

本発明の冷菓用安定剤は、上記サゴヤシ由来の化工澱粉が、冷菓中に0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜3重量%、更に好ましくは0.5〜2重量%となるような割合で添加して用いられることが好ましい。

0013

更に、本発明の冷菓用安定剤は、前記サゴヤシ由来の化工澱粉に加えて増粘剤及び/又は乳化剤を含むこともできるし、また前記サゴヤシ由来の化工澱粉を含む本発明の冷菓用安定剤は、増粘剤及び/又は乳化剤と併用して用いることができる。

0014

増粘剤としては、キサンタンガム、グァーガム、タラガム、ローカストビーンガム、タマリンド種子多糖類、サイリウムシードガム水溶性大豆多糖類、アラビアガム、トラガントガムカラヤガムペクチン、グルコマンナン、カラギナン、寒天、アルギン酸類アルギン酸アルギン酸塩)、ジェランガム、ネイティブジェランガム、カードランプルランマクロホモプシスガムメチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロースCMCナトリウム等のセルロース誘導体、微結晶セルロース、発酵セルロース、本発明の化工澱粉以外の加工・化工でん粉、未加工・未化工でん粉(生でん粉)等の多糖類;ゼラチン;乳由来タンパク質卵由来のタンパク質、大豆タンパク質小麦タンパク質等のタンパク素材を使用することができる。これらの多糖類、ゼラチンおよびタンパク素材は、精製品、未精製品、および低分子化物酸分解酵素分解)のいずれも使用することができる。

0015

中でも増粘剤として、キサンタンガム、グァーガム、ローカストビーンガム、タマリンド種子多糖類、グルコマンナン、カラギナン、寒天、ジェランガム、ネイティブジェランガム、アラビアガム、微結晶セルロース、発酵セルロース、セルロース誘導体、ゼラチン及びタンパク素材から選ばれる1種、又は2種以上を併用することが好ましい。これらの増粘剤をサゴヤシ由来の化工澱粉と併用して使用することにより、冷菓に、サゴヤシ由来の化工澱粉が付与する食感と相まって、更に、粘弾性があり、食べ応えのある本発明が目的とする食感を補強し付与することができる。サゴヤシ由来の化工澱粉と組み合わせて使用される増粘剤として更に好ましくは、グァーガム、ローカストビーンガム及びカラギナンを含むものである。この組み合わせ態様を含む増粘剤として一般的に入手可能な製品としては、例えば三栄源エフエフアイ社製のサンベスト[商標]NN-305を挙げることができる。

0016

増粘剤は、冷菓用安定剤に配合して用いられる場合または冷菓用安定剤と併用して用いられる場合を問わず、冷菓最終製品中に総量で0.01〜0.5重量%、好ましくは0.05〜0.4重量%、更に好ましくは0.1〜0.3重量%の割合となるように用いられることが好ましい。

0017

乳化剤としては、モノグリセリン脂肪酸エステルジグリセリン脂肪酸エステル有機酸モノグリセライドポリグリセリン脂肪酸エステルポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル等のグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ユッカ抽出物、サポニン、ステアロイル乳酸塩(ナトリウムもしくはカルシウム)、ポリソルベート及びレシチン等の乳化剤を、1種類または2種類以上の併用で使用することが好ましい。これら乳化剤をサゴヤシ由来の化工澱粉と併用することにより、ミックスの乳化定性や冷菓の保形性、オーバーランを改良することができる。

0018

本発明で使用する乳化剤で一般的に入手可能な製品として、例えば、グリセリン脂肪酸エステルを含有する製剤として、三栄源エフ・エフ・アイ社製のホモゲン[商標]DMやホモゲン[商標]No.1734を挙げることができる。

0019

かかる乳化剤は、冷菓用安定剤に配合して用いられる場合または冷菓用安定剤と併用して用いられる場合を問わず、冷菓最終製品中に総量で0.001〜0.5重量%、好ましくは0.01〜0.4重量%、更に好ましくは0.05〜0.3重量%の割合となるように、用いられることが好ましい。

0020

本発明における冷菓用安定剤は、当該サゴヤシ由来の化工澱粉や、必要に応じて前記増粘剤及び/または乳化剤を一剤化して、冷菓に添加しても良いし、別個に添加しても良い。また、本発明の冷菓用安定剤は、前記の他にも、糖類等を必要に応じて添加することができる。

0021

本発明の冷菓用安定剤を冷菓に使用することにより、フレーバーリリースを低下させることなく、例えばオーバーラン等の製造条件を変えることにより、種々の食感を有する冷菓を調製することができる。冷菓中の全固形分によっても異なるが、概して低オーバーランでは噛み応えがあって、ボディのある食感となり、高オーバーランではマシュマロ様の軽い食感(咀嚼初期には噛み応えがあるが、口どけがよい食感)になる。

0022

また、本発明は、前記サゴヤシ由来の化工澱粉を0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜3重量%、更に好ましくは0.5〜2重量%含有する冷菓を提供する。

0023

本発明が対象とする冷菓は、目的とする製品により種々の構成をとることができ、例えば、アイスクリーム(JAS規格にて乳固形分15%以上、乳脂肪分8%以上)、アイスミルク(同乳固形分8%以上、乳脂肪分3%以上)、ラクトアイス(同乳固形分3%以上、乳脂肪分規定なし)、かきみぞれ等の氷菓、およびフローズンヨーグルト等が挙げられる。また冷菓の形態について、アイスケーキクラッカーサンドアイスコーティングアイス、コーン入りカップ入り、もなか入り等、どの様な形態を採っても良い。

0024

当該冷菓は、前述する本発明の冷菓用安定剤を、冷菓中にサゴヤシ由来の化工澱粉が0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜3重量%、更に好ましくは0.5〜2重量%の割合で含まれるように、添加することによって調製することができる。

0025

本発明の冷菓は、サゴヤシ由来の化工澱粉に加えて増粘剤及び/または乳化剤を前述する割合で含むことができる。かかる冷菓は、サゴヤシ由来の化工澱粉に加えて増粘剤及び/または乳化剤を含む本発明の冷菓用安定剤を添加するか、またはサゴヤシ由来の化工澱粉を含む本発明の冷菓用安定剤と、増粘剤及び/または乳化剤とを併用添加することによって調製することができる。

0026

本発明の冷菓には、本発明の効果を妨げない範囲において、通常の冷菓と同様の構成をとることができ、水、タンパク質、糖質、油脂、無脂乳固形、着香料着色料等より選択された原材料が用いられる。

0027

ここで、タンパク質としては、通常、牛乳生乳脱脂粉乳全脂粉乳、全脂加糖練乳脱脂加糖練乳或いは生クリームなどの乳由来のタンパク質や、卵由来のタンパク質が好適に用いられる。

0029

油脂としては、植物油脂バター、乳脂肪分、あるいはこれらの分別油脂硬化油脂エステル交換油脂等の中から一種又は二種以上を併用することができる。植物油脂の例としては、ヤシ油パーム油大豆油菜種油綿実油コーン油ひまわり油オリーブ油サフラワー油及びパーム核油等を挙げることができる。上記のうちでは、通常パーム油、ヤシ油などのパルミチン酸含有率の比較的高い油脂が好ましく用いられる。着香料や着色料は、冷菓に添加される公知のものが選択されて用いられる。

0030

本発明の冷菓は、一般的な製造方法により製造することができる。例えば、原料の量混合→溶解・混合→濾過ホモジナイズ→殺菌(68℃、30分以上またはHTST殺菌やUHT殺菌)→冷却(5℃以下)→エージング(殺菌冷却したミックスを0〜5℃にて一定時間(2〜12時間程度)保持)→フレーバー添加→フリージング→充填の工程が挙げられる。

0031

本発明のサゴヤシ由来の化工澱粉を含む冷菓用安定剤は、上記製造方法の任意の工程において、粉末の状態および/又は水や糖液に予め分散させた状態で添加することができる。一般的に、製造時ミックスの粘度が、600mPa・s(回転速度30rpm)を大きく超えると、製造時作業性が悪くなることがある。本発明では、サゴヤシ由来の化工澱粉を使用することにより、食感改良効果が認められる程の量を添加しても、製造時のミックスの粘度が過度に高くなりすぎることなく作業性も良好に製造することができる。本発明のサゴヤシ由来の化工澱粉を含む冷菓用安定剤は、他の粉末原料と同時に加熱溶解・混合し、その後ホモジナイズするのが一般的である。その場合、ホモジナイズ工程におけるサゴヤシ由来の化工澱粉の機械的な損傷・崩壊を防止するため、ホモジナイズ工程前の溶解・混合温度を、サゴヤシ由来の化工澱粉の膨潤開始温度の±5℃、好ましくは±3℃の範囲に設定することが好ましい。なお、本発明の冷菓は、サゴヤシ由来の化工澱粉が加熱処理を施された状態で冷菓中に添加できる方法であればどのような製造方法で製造されてもよく、特に限定されるものではない。

0032

更に、本発明は、冷菓中に、前記サゴヤシ由来の化工澱粉が0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜3重量%、更に好ましくは0.5〜2重量%の割合で含まれるように添加することを特徴とする冷菓の食感改良法である。前記サゴヤシ由来の化工澱粉、またはサゴヤシ由来の化工澱粉と増粘剤及び/又は乳化剤を、冷菓に使用することにより、フレーバーリリースを低下させることなく、例えば、フリージング等の製造条件を変えることにより、種々の食感を有する冷菓を調製することができる。冷菓中の全固形分によっても異なるが、概して低オーバーランでは噛み応えがあって、ボディのある食感となり、高オーバーランではマシュマロ様の軽い食感(咀嚼初期には噛み応えがあるが、口どけがよい食感)になる。なお、増粘剤及び/又は乳化剤を、サゴヤシ由来の化工澱粉と併用して冷菓に配合する場合、これらの配合割合は前述に従うことができる。

0033

以下、本発明の内容を以下の実施例、比較例等を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。なお、処方中、特に記載のない限り単位は重量部とし、文中*印のものは、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製、文中※印は三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標を示す。

0034

実施例1:サゴヤシ由来の化工澱粉とタピオカ由来の化工澱粉の比較
(1)処方
化工澱粉として、サゴヤシ由来のヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉(GBD−39: 日本エヌエスシー株式会社、表中サゴヤシ由来化工澱粉、澱粉に結合したヒドロキシプロピル基含量6重量%以上)を用い、下記表1に示す処方に従って、ラクトアイス(乳固形分7.6%)を調製した(実施例1)。比較例として、タピオカ由来のヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉(ナシナルフリジェックス:日本エヌエスシー株式会社、表中タピオカ由来化工澱粉)およびマルトデキストリン(DE10)を用い、同様にラクトアイスを調製した(比較例1および2)。

0035

0036

(2)製造法
容器に液状の原材料(果糖ぶどう糖液糖水あめ、水)を計りとり、80℃まで加熱した。これに乳化剤を添加し、80℃、10分間加熱溶解した。65℃まで温度を下げた後、粉末状の原材料(脱脂粉乳、上白糖、安定剤、化工澱粉あるいはマルトデキストリン)を添加し、65℃で10分間保持した。ヤシ油を添加し、65℃で更に5分間保持した。水により重量を補正し、一段目:9.8MPa、二段目:4.9MPaで均質化した後、80℃で10分間殺菌を行い、更に水により重量を補正した。これを5℃で一晩、エージングし、香料を添加した後、フリージングを行った。カップに充填後、-40℃で硬化させて、ラクトアイスを調製した。

0037

なお、本実施例で用いたサゴヤシおよびタピオカ由来の化工澱粉の膨潤開始温度を測定した。膨潤開始温度は、RVA(Rapid Visco Analyzer, Newport Scientific社)を用い、「RVAによる水稲もち米糊化特性簡易検定法」(作物学会報、Vol.30, 50-52, 1995)に記載される方法で測定した。即ち、化工澱粉と25mLの脱イオン水をRVA測定用容器にとり、30℃から93℃まで21℃/minで昇温、93℃で7分間保持、その後93℃から30℃まで21℃/minで降温して得られたRVA曲線から、膨潤開始温度(RVA曲線の立ち上がり温度)を測定した。膨潤開始温度は、サゴヤシ由来の化工澱粉が66.2℃、およびタピオカ由来の化工澱粉が64.6℃であった。

0038

(3)評価
B型回転粘度計を用い、エージング後の混合物の粘度(ミックス粘度)を測定した(測定温度:5℃)。また、ラクトアイスの食感を評価した。評価結果を表2および3に示す。

0039

0040

0041

サゴヤシ由来の化工澱粉を用いたラクトアイスは粘弾性が強く、噛み応えがあり、ボディ感のある特徴的な食感を有していた。タピオカ由来の化工澱粉でも食感の面ではほぼ同様の食感となったが、サゴヤシ由来の化工澱粉よりも効果が低いにもかかわらず、冷菓調製時のミックスの粘度が高く、作業性が悪くなり、好ましくなかった。

0042

実施例2:サゴヤシ由来の化工澱粉を用いた食感の調節
(1)処方
化工澱粉として、サゴヤシ由来のヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉(GBD−39: 日本エヌエスシー株式会社、澱粉に結合したヒドロキシプロピル基含量6重量%以上)を用い、下記に示す処方に従って、アイスミルク(乳固形分: 12.7%、乳脂肪分: 5.1%)を調製した(実施例2)。

0043

<処方> 部
全脂加糖練乳12.25
水あめ10.0
脱脂粉乳5.0
無塩バター5.0
やし油5.0
粉末水あめ 5.0
上白糖3.0
安定剤(サンベスト※NN-608*注3)) 2.0
乳化剤(ホモゲン※DM*) 0.3
香料(ワニラフレーバーNo.93−I*) 0.1
水 52.35
合計 100.00
注3)「サンベスト※NN-608*」:サゴヤシ由来の化工澱粉(澱粉に結合したヒドロキシプロピル基含量6重量%以上)86%含み、その他の成分としてキサンタンガム、グァーガムを含有。

0044

(2)製造法
容器に液状の原材料(全脂果糖練乳、水あめ、水)を計りとり、粉末状の原材料(脱脂粉乳、上白糖、粉末水あめ、安定剤、乳化剤)を添加して、80℃まで加熱した。これに無塩バターとヤシ油を添加し、80℃、10分間加熱溶解した。水により重量を補正し、一段目:9.8MPa、二段目:4.9MPaで均質化した後、80℃で10分間殺菌を行い、更に水により重量を補正した。これを5℃で一晩、エージングし、香料を添加した後、フリージングを行った(オーバーラン20%および80%)。カップに充填後、-40℃で硬化させて、アイスミルクを調製した。

0045

(3)評価
アイスミルクの食感を評価した。評価結果を表4に示す。

0046

0047

オーバーラン等の製造条件を変えることにより、冷菓の食感を、噛み応えがあり、ボディ感のあるものからマシュマロ様のもの(咀嚼初期には噛み応えがあるが、口どけがよい食感)まで、幅広く調整することができた。

0048

本発明により、製造時冷菓ミックスの粘度が高くなりすぎることがなく、得られる冷菓には、粘弾性があり、食べ応えのある食感を付与することができる冷菓用安定剤及び食感改良された冷菓を提供することができる。

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