図面 (/)

技術 光ファイバ補強部材の加熱処理装置及び加熱処理方法並びに光ファイバ融着接続装置

出願人 住友電気工業株式会社
発明者 佐藤龍一郎
出願日 2003年11月13日 (16年7ヶ月経過) 出願番号 2003-383623
公開日 2005年6月9日 (15年0ヶ月経過) 公開番号 2005-148278
状態 特許登録済
技術分野 ライトガイドの機械的結合
主要キーワード 抵抗線材 並列端子 把持パッド クランプ台 ホットメルト接着樹脂 補強棒 ヒータ台 伝熱作用
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年6月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (8)

課題

面状発熱体を用いた光ファイアバ補強部材加熱処理で、面状発熱体の発熱部分における非接触部分の温度上昇を抑制した加熱処理装置及び加熱処理方法を提供する。

解決手段

光ファイバ11の融着接続部を保護する光ファイバ補強部材12を加熱収縮する加熱処理であって、加熱部がU字状に湾曲された面状発熱体13で形成され、面状発熱体13の発熱部分13bにおけるU字状の側方発熱部分発熱温度中央発熱部分の発熱温度より低くなるようにしたものである。なお、面状発熱体の発熱部分13bにおけるU字状の側方発熱部分の電力密度が、中央発熱部分の電力密度の80%以下となるようにする。

概要

背景

従来、光ファイバ融着接続は、接続端ファイバ被覆を除去して、露出されたガラス裸ファイバ部の突合せ端部を加熱溶融して行なわれる。ファイバ被覆が除去され、融着接続された裸ファイバ部は、機械的な強度が弱いため補強部材により保護される。この補強部材は、通常、加熱により径方向収縮する熱収縮性チューブ内に抗張力体補強棒ともいう)を添えて、熱溶融性接着樹脂からなる熱溶融性チューブ収納して構成されている(例えば、特許文献1参照)。

図7は、上記特許文献1に開示された従来の融着接続部の加熱処理方法を示す図で、図7(A)は一般的な補強部材の一例を説明する図、図7(B)はV溝ヒータ台加熱処理する例を示す図、図7(C)はU溝のヒータ台で加熱処理する例を示す図である。図中、1は単心の光ファイバ心線、1’はテープ状の光ファイバ心線、2は融着接続部、3は熱収縮性チューブ、4は熱溶融性チューブ、5,5’は抗張力体、6,6’は補強部材、7はV溝加熱面、8はU溝加熱面、9,9’はヒータ台を示す。

図7(A)に示す単心光ファイバの例において、互いに融着接続される双方の光ファイバ心線1は、接続端のファイバ被覆を除去して裸ファイバ部を露出し、その先端を突き合わせてアーク放電等により融着接続される。補強部材6は、裸ファイバ部の両側のファイバ被覆を所定範囲覆う長さを有し、熱収縮性チューブ3内に、熱溶融性の接着剤からなる熱溶融性チューブ4と半月状の抗張力体5を収納して構成される。融着接続された光ファイバ心線1は、熱溶融性チューブ4内に、融着接続部2が中央に位置するように挿入され、平坦なヒータ台9で加熱処理される。

図7(B)及び図7(C)では、多心テープ状の光ファイバ心線1’の融着接続部を補強する例である。この場合も、その補強部材6’は、図7(A)と同様に熱収縮性チューブ3内に、熱溶融性接着剤からなる熱溶融性チューブ4と抗張力体5’を収納して構成される。また、抗張力体5’の両側に光ファイバ心線1’を配して、複数の融着接続部を一括補強している。ヒータ台9’は、補強部材6’を収納載置する面が、図7(B)のようにV字形の断面を有するV溝7、或いは、図7(C)のようにU字形の断面を有するU溝8で形成されている。なお、図7(A)の単心光ファイバ心線1においても、V溝7又はU溝8のヒータ台9’を用いることもできる。

補強部材6’は、V溝7又はU溝8からなる凹状の壁面からの熱によって加熱され、熱収縮性チューブ3が熱収縮してチューブ内の空隙容積を減少する。同時に熱溶融性チューブ4が溶融して熱収縮性チューブ3内の空隙を埋め、露出されている融着接続部とその周辺部を包囲する。この後、溶融した熱溶融性チューブ4が固化し、熱収縮性チューブ3、抗張力体5’、融着接続部を含む光ファイバ心線1’が一体化され補強が完了する。補強部材6’の加熱に際して、図7(B)及び図7(C)に示すようにヒータ台9’の加熱面をV溝7又はU溝8からなる凹状の壁面とすることにより、図7(A)に示すような平坦な加熱面を有するヒータ台9で加熱するものと比べて、均一で効率のよい加熱ができるとされている。
特開平9−297243号公報(図4及び図6とその説明参照)

概要

面状発熱体を用いた光ファイアバ補強部材の加熱処理で、面状発熱体の発熱部分における非接触部分の温度上昇を抑制した加熱処理装置及び加熱処理方法を提供する。光ファイバ11の融着接続部を保護する光ファイバ補強部材12を加熱収縮する加熱処理であって、加熱部がU字状に湾曲された面状発熱体13で形成され、面状発熱体13の発熱部分13bにおけるU字状の側方発熱部分発熱温度中央発熱部分の発熱温度より低くなるようにしたものである。なお、面状発熱体の発熱部分13bにおけるU字状の側方発熱部分の電力密度が、中央発熱部分の電力密度の80%以下となるようにする。

目的

本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、面状発熱体を用いた光ファイバ補強部材の加熱処理で、面状発熱体の発熱部分における非接触部分の温度上昇を抑制した加熱処理装置及び加熱処理方法の提供を課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

光ファイバ融着接続部を保護する光ファイバ補強部材加熱収縮する加熱処理装置であって、加熱部がU字状に湾曲された面状発熱体で形成され、前記面状発熱体の発熱部分におけるU字状の側方発熱部分発熱温度中央発熱部分の発熱温度より低くなるように形成されていることを特徴とする光ファイバ補強部材の加熱処理装置。

請求項2

前記面状発熱体の発熱部分におけるU字状の側方発熱部分の電力密度が、中央発熱部分の電力密度の80%以下であることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ補強部材の加熱処理装置。

請求項3

光ファイバの融着接続部を保護する光ファイバ補強部材を加熱収縮する加熱処理方法であって、前記光ファイバ補強部材は、U字状に湾曲され、且つ、発熱部分におけるU字状の側方発熱部分の発熱温度を中央発熱部分の発熱温度より低くした面状発熱体に収納載置されて加熱収縮されることを特徴とする光ファイバ補強部材の加熱処理方法。

請求項4

請求項1〜2のいずれか1項に記載の光ファイバ補強部材の加熱処理装置を搭載したことを特徴とする光ファイバ融着接続装置

技術分野

0001

本発明は、光ファイバ融着接続部をスリーブ状の保護部材で覆い、加熱収縮させることにより補強する光ファイバ補強部材加熱処理装置及び加熱処理方法並びに光ファイバ融着接続装置に関する。

背景技術

0002

従来、光ファイバの融着接続は、接続端ファイバ被覆を除去して、露出されたガラス裸ファイバ部の突合せ端部を加熱溶融して行なわれる。ファイバ被覆が除去され、融着接続された裸ファイバ部は、機械的な強度が弱いため補強部材により保護される。この補強部材は、通常、加熱により径方向収縮する熱収縮性チューブ内に抗張力体補強棒ともいう)を添えて、熱溶融性接着樹脂からなる熱溶融性チューブ収納して構成されている(例えば、特許文献1参照)。

0003

図7は、上記特許文献1に開示された従来の融着接続部の加熱処理方法を示す図で、図7(A)は一般的な補強部材の一例を説明する図、図7(B)はV溝ヒータ台加熱処理する例を示す図、図7(C)はU溝のヒータ台で加熱処理する例を示す図である。図中、1は単心の光ファイバ心線、1’はテープ状の光ファイバ心線、2は融着接続部、3は熱収縮性チューブ、4は熱溶融性チューブ、5,5’は抗張力体、6,6’は補強部材、7はV溝加熱面、8はU溝加熱面、9,9’はヒータ台を示す。

0004

図7(A)に示す単心光ファイバの例において、互いに融着接続される双方の光ファイバ心線1は、接続端のファイバ被覆を除去して裸ファイバ部を露出し、その先端を突き合わせてアーク放電等により融着接続される。補強部材6は、裸ファイバ部の両側のファイバ被覆を所定範囲覆う長さを有し、熱収縮性チューブ3内に、熱溶融性の接着剤からなる熱溶融性チューブ4と半月状の抗張力体5を収納して構成される。融着接続された光ファイバ心線1は、熱溶融性チューブ4内に、融着接続部2が中央に位置するように挿入され、平坦なヒータ台9で加熱処理される。

0005

図7(B)及び図7(C)では、多心テープ状の光ファイバ心線1’の融着接続部を補強する例である。この場合も、その補強部材6’は、図7(A)と同様に熱収縮性チューブ3内に、熱溶融性接着剤からなる熱溶融性チューブ4と抗張力体5’を収納して構成される。また、抗張力体5’の両側に光ファイバ心線1’を配して、複数の融着接続部を一括補強している。ヒータ台9’は、補強部材6’を収納載置する面が、図7(B)のようにV字形の断面を有するV溝7、或いは、図7(C)のようにU字形の断面を有するU溝8で形成されている。なお、図7(A)の単心光ファイバ心線1においても、V溝7又はU溝8のヒータ台9’を用いることもできる。

0006

補強部材6’は、V溝7又はU溝8からなる凹状の壁面からの熱によって加熱され、熱収縮性チューブ3が熱収縮してチューブ内の空隙容積を減少する。同時に熱溶融性チューブ4が溶融して熱収縮性チューブ3内の空隙を埋め、露出されている融着接続部とその周辺部を包囲する。この後、溶融した熱溶融性チューブ4が固化し、熱収縮性チューブ3、抗張力体5’、融着接続部を含む光ファイバ心線1’が一体化され補強が完了する。補強部材6’の加熱に際して、図7(B)及び図7(C)に示すようにヒータ台9’の加熱面をV溝7又はU溝8からなる凹状の壁面とすることにより、図7(A)に示すような平坦な加熱面を有するヒータ台9で加熱するものと比べて、均一で効率のよい加熱ができるとされている。
特開平9−297243号公報(図4及び図6とその説明参照)

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、光ファイバ心線の融着接続の補強は、単心の光ファイバ心線から多心のテープ状光ファイバ心線まで多岐にわたる。これに伴って補強部材の太さも異なり、例えば、単心の光ファイバ心線用では収縮前の補強部材の断面直径は4mm程度であるとすると、多心の16〜24心用の補強部材では断面直径が8mm程度となる。このため、一般に金属、セラミック等で形成されるヒータも、種々の大きさの加熱凹部を有するものを製作して準備しておく必要があり、コスト、管理面での問題がある。

0008

これに対し、可撓性のある面状発熱体をU字状に湾曲してヒータとし、補強部材の加熱処理に使用する例も知られている。この可撓性のある面状発熱体を用いることにより、太さの異なる補強部材にも対応が可能となり、また、ヒータの構成としても比較的シンプル有用性がある。しかし、この面状発熱体は、通常、有機樹脂フィルムの表面に発熱体接合した形状のもので、単位面積当たりの熱容量は比較的小さい。このため、面状発熱体の発熱部分において、補強部材と接触する部分と補強部材に接触しない部分があると、補強部材と接触する部分は伝熱作用によって比較的低い温度で一定となるが、補強部材に接触しない部分では伝熱による熱放散がないため、耐熱温度以上の温度となって焼損する恐れがある。

0009

本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、面状発熱体を用いた光ファイバ補強部材の加熱処理で、面状発熱体の発熱部分における非接触部分の温度上昇を抑制した加熱処理装置及び加熱処理方法の提供を課題とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明による光ファイバ補強部材の加熱処理装置又は加熱処理方法は、光ファイバの融着接続部を保護する光ファイバ補強部材を加熱収縮する加熱処理であって、加熱部がU字状に湾曲された面状発熱体で形成され、面状発熱体の発熱部分におけるU字状の側方発熱部分発熱温度中央発熱部分の発熱温度より低くなるようにしたものである。なお、面状発熱体の発熱部分におけるU字状の側方発熱部分の電力密度が、中央発熱部分の電力密度の80%以下となるようにする。

発明の効果

0011

面状発熱体の光ファイバ補強部材が接触しない部分の発熱量を少なくすることで、接触する部分と接触しない部分の温度差を小さくでき、光ファイバ補強部材が接触しない部分の温度上昇を抑制し、面状発熱体が耐熱温度以上に上昇するのを回避することができる。

発明を実施するための最良の形態

0012

図により本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の概略を説明するための加熱処理装置の一例を示す図、図2図1の一部を除去して断面構造で示した図である。図中、10は加熱処理装置、11は光ファイバ心線、12は補強部材、13は面状発熱体、13aは非発熱部分、13bは発熱部分、14はベース部、15は発熱体支持部、15aは支持フレーム、16はクランプ台部、16aは溝部、17はクランプ部片、18は取手部、19は把持パッド、20は押え部材、21はカバー、22は回路基板を示す。

0013

加熱処理装置10は、単心又は多心テープ状の光ファイバ心線11の融着接続部、及び、その近傍を保護するように配された補強部材12を加熱する面状発熱体13を収納支持して構成される。補強部材12は、図7で示したのと同様に熱収縮性チューブ内に、ホットメルト接着樹脂からなる熱溶融性チューブと、ステンレスまたはガラス、セラミック等で形成された抗張力体(補強棒ともいう)を収納して構成されたものである。面状発熱体13の詳細については後述するが、耐熱性ポリイミドフィルム等に発熱体(例えば、抵抗線材を貼り付け)を接合した構成のもので、湾曲可能な可撓性を有しているものが用いられる。

0014

加熱処理装置10の本体部は、ベース部14上に面状発熱体13を支持するための発熱体支持部15を備え、ベース部14の両側に光ファイバ心線11を把持するクランプ台部16を備えている。発熱体支持部15は、互いに平行な1対の支持フレーム15a(図2参照)から成り、この支持フレーム上にU字状に湾曲された面状発熱体13の両側の非発熱部分13aを載せ、上から断面L字状に形成された押え部材20で押えることにより取付られる。面状発熱体13のU字状に湾曲された発熱部分13bは、1対の支持フレーム15a間に位置して、U字状の内側に補強部材12が収納載置される。補強部材12の両端から延びている光ファイバ心線11は、クランプ台部16の溝部16aから引出される。

0015

クランプ台部16には、クランプ部片17が回動可能に設けられていて、取手部18を掴んで操作される。光ファイバ心線11を把持する部分には、光ファイバ心線11を確実に把持でき、且つ、傷つけないような弾性体を用いた把持パッド19が設けられている。また、クランプ部片17は、マグネットを用いた吸着で固定する構成とすることができる。クランプ部片17を閉じたときに、光ファイバ心線11が、融着接続部を含めてほぼ直線状に成るように把持されることが好ましい。この場合、補強部材12の太さはファイバ心数によって異なるが、発熱体支持部15での押え位置を調整することで、補強部材12の支持高さを調整することはできる。また、クランプ部片17を閉じて光ファイバ心線11の支持を固定するまでは、光ファイバ心線11に一定の張力を加える構成(図示せず)を付加するようにしてもよい。

0016

ベース部14の上面側には、開閉可能にカバー21が設けられていて、加熱処理中に加熱部に手が触れたり、外囲気で加熱状態が影響されないようにしている。また、このカバー21は透明樹脂で形成して、補強部材12の熱収縮性チューブの収縮状態や熱溶融性チューブの溶融状態監視することができる。ベース部14の下面側にはスペースが設けられ、制御用の回路基板22等を搭載される。

0017

図3は本発明による補強部材の加熱方法の概略を説明する図である。図4は本発明による面状発熱体の一例を示す図で、図4(A)は湾曲されない状態の面状発熱体の平面図、図4(B)は面状発熱体のa−a部分断面図、図4(C)は面状発熱体をU字状に湾曲する状態を説明する図である。図中、23は発熱素子、24a,24bは絶縁フィルム、24cは接着剤層、25は中央発熱部分、26は側方発熱部分、27はリード端子、28は半田、29は封止樹脂を示す。その他の符号は、図1及び図2で用いたのと同じ符号を用いることにより説明を省略する。

0018

図3に示すように、面状発熱体13は、補強部材12の軸方向と直交する面の断面がU字状になるように湾曲され、U字状態が維持されるように、図1〜2で示したように両側の非発熱部分13aを、発熱体支持部と押さえ部材で固定する。U字状にされた中央の発熱部分13bには、融着接続された光ファイバ心線11と共に補強部材12が収納載置される。このとき、U字状の湾曲底部には補強部材12が接触した状態となるが、側面は非接触の状態となる。なお、補強部材12が未だ加熱収縮されていない初期状態においては、非接触部分の接触面積は比較的大きいが、加熱が進んで補強部材12の外径縮小してくると、接触部分の面積が少なくなり、非接触部分の面積が増大してくる。

0019

本発明においては、抵抗線等の発熱素子23を接合して形成される発熱部分13bを、U字状の湾曲底部を含む中央発熱部分とその両側の側方発熱部分とに分ける。中央発熱部分は上述した接触部分をほぼカバーする領域とし、側方発熱部分は非接触部分をほぼカバーする領域とする。そして、図に示すように、発熱素子23は、例えば、ジグザグ状に形成して、側方発熱部分の発熱素子の密度を中央発熱部分に比べて粗く形成し、側方発熱部分の温度が中央発熱部分の温度より低くなるようにしている。なお、接触部分と非接触部分の領域の境界は、補強部材12の加熱処理の進行に伴って変化してくるが、特に明確である必要はない。

0020

以上の構成において補強部材12は、U字状の湾曲した底部に接触しているため、この中央発熱部分の接触部分からは熱伝導により加熱され、側方発熱部分の非接触部分からは熱輻射により加熱される。この加熱により、熱収縮性チューブを熱収縮させてチューブ内の空隙容積を縮小すると共に、熱溶融性チューブを溶融させて縮小された空隙容積を満たすことができる。

0021

この加熱において、面状発熱体13の非接触部分からの放熱は、接触部分の放熱と比べてかなり少なく、このため温度上昇がしやすい。しかし、上述したように側方の非接触部分に対応する側方発熱部分は、発熱量を少なくして温度上昇が抑制されている。一方、中央発熱部分は側方発熱部分の発熱量よりは大きい発熱量であるが、接触状態にある補強部材12に効率よく熱を伝達するため温度上昇は抑えられる。したがって、接触部分と非接触部分との温度差を小さくすることができ、この結果、発熱部分13b全体の温度を均一にして、面状発熱体13の損傷を防止することが可能となる。

0022

しかし、ここで、発熱部分13bの側方発熱部分と中央発熱部分で、発熱素子23が均一密度で形成され、発熱温度が一様になるようにしたとする。この場合、補強部材12との接触部分では熱伝導により発熱部分13bからの熱が補強部材12に放熱されるが、非接触部分では輻射による放熱のみで熱伝導による放熱と比べるとかなり少ない。このため、補強部材12の非接触部分と接触部分とでは大きな温度差が生じ、非接触部分では面状発熱体13の温度が耐熱温度以上に押し上げられる可能性があり、場合によっては焼損する恐れがある。なお、安全を見越して非接触部分の温度上昇を低く設定すると、全体の発熱温度を低く設定しなければならず、補強部材12に対する加熱処理時間が増大し、生産性が低下する。

0023

次に、図4により上述の面状発熱体13の一例を説明する。図4(A)に示すように、湾曲されていない平坦状態での面状発熱体13は、中央の主たる領域に発熱素子23による発熱部分13bを有し、その両側に発熱素子を有しない非発熱部分13aを有する。面状発熱体13は、例えば、平坦状態で横幅が36mm程度、軸方向幅が70mm程度の長方形状で、発熱部分13bの横幅は20mm程度で形成される。発熱部分13bは、例えば、厚み30μm程度のステンレス薄板をジグザグ状にカットして形成された発熱素子23を配設して形成することができる。この発熱素子23は、例えば、中央発熱部分25に対して側方発熱部分26の発熱量が低くなるように、発熱素子23の両側部側が粗となるようなパターン形状で形成される。

0024

図4(B)に示すように発熱素子23は、例えば、ベース材として厚み31μm程度の耐熱性のポリイミドフィルムからなる絶縁フィルム24a上に重ねられる。この上に、シリコーン系の接着剤層24cを有する厚み26μm程度の絶縁フィルム24bをカバー材として重ねて接着一体化し、電気的に絶縁された可撓性のある面状発熱体13とされる。また、発熱素子23への電力を供給するリード端子27は、半田28により接続され、この接続部は耐熱性の封止樹脂29により保護される。

0025

面状発熱体13は、図4(C)に示すように発熱量が大きい中央発熱部分25が、U字状の底部となるように湾曲される。そして、図3で説明したように、両側の非発熱部分13aを発熱体支持部で保持して、中央のU字状の発熱部分13b内に補強部材を包むように収納載置できる形状とする。発熱素子23に加熱電力を供給するための端子27は、図2で示した回路基板22に接続され加熱制御される。また、発熱素子23に近接して、サーミスタ等の温度検出素子(図示せず)を設けることにより、加熱温度自動制御を行なうこともできる。

0026

図5(A)は面状発熱体の具体例を示す図である。また、この面状発熱体13’は、図4の例と比べて、発熱素子のパターン形状とリード端子の引出し方向と形状を異ならせたものである。湾曲されていない平坦状態での面状発熱体13’は、中央の主たる領域に発熱素子23’を配した発熱部分13bを有し、その両側に発熱素子23’を有しない非発熱部分13aを有する。そして、発熱素子23’は、例えば、中央発熱部分25に対して側方発熱部分26の発熱量が低くなるように、発熱素子23’の両側部側が粗となるようなパターン形状とすることは、図4の例と同じである。

0027

面状発熱体13’は、図4の例と同様に、平坦状態で横幅が36mm程度、軸方向幅が70mm程度の長方形状で、発熱部分13bの横幅は20mm程度で形成する。発熱部分13bには、例えば、厚み30μm程度のステンレス薄板を、中央発熱部分25が密に側方発熱部分26が粗になる図示のようなパターン形状の発熱素子23’を配設する。また、図5(B)に示すように、発熱素子23’を耐熱性のポリイミドフィルムからなる絶縁フィルム24a上に重ね、この上に、シリコーン系の接着剤層24cを有する絶縁フィルム24bを重ねて接着一体化し、電気的に絶縁された可撓性のある面状発熱体13’とする。なお、リード端子27’は、図示のように端子容量を増加すべく複数個並列端子で形成してもよく、また、半田を使用しない機械的なハトメ接続で形成してもよい。

0028

上記パターン形状の発熱素子23’において、例えば、中央発熱部分25の横幅を9mm、発熱素子幅を0.77mm、側方発熱部分26の横幅を5.5mm、発熱素子幅を0.87mmとする。この形状の発熱素子23’を用いることにより、中央発熱部分25の電力密度を1.7W/cm2とすると、側方発熱部分26の電力密度を1.36W/cm2とすることができる。なお、中央発熱部分25と側方発熱部分26の境界を明確にする必要はないが、中央発熱部分25の横幅を2とし、両側の側方発熱部分26の横幅をそれぞれ1程度とする。そして、側方発熱部分26の電力密度が中央発熱部分の電力密度の80%以下となるようにするのが好ましい。

0029

図6は、本発明による加熱処理装置を融着接続装置に搭載した構成例を示す図である。図中、30は融着接続装置、31はモニタ装置、32は融着機構部、33はクランプ部を示す。その他の符号は、図1及び図2に用いた符号を用いることにより説明を省略する。融着機構部32(詳細構成は省略)は、アーク放電を用いた単心の融着接続、或いは、多心一括融着接続等が行なえる各種構成のものを用いることができる。本発明では、この融着接続装置30の融着機構部32に対して、上述した加熱処理装置10を平行に設置することで、作業性のよいものとすることができる。

0030

単心又は多心の光ファイバ心線11を融着機構部32に設置するに際しては、いずれか一方の光ファイバ心線11に予め補強部材12を通しておく。クランプ部33により光ファイバ心線11を保持整列させ、また、図示しない調心手段により光ファイバ接続端の調心を行なって融着接続が実施される。融着接続の各処理状態はモニタ装置31により、逐次表示される。この後、光ファイバ心線11をクランプ部33から外し、補強部材12を融着接続部分に移動させる。次いで、その状態を維持して隣接設置されている加熱処理装置10のU字状の面状発熱体13内に補強部材12を収納載置し、両側のクランプ台部16で光ファイバ心線11を把持固定し、所定の制御によって加熱処理を実施する。

図面の簡単な説明

0031

本発明による光ファイバ補強部材の加熱処理装置の概略を説明する図である。
図1の一部を除去した加熱処理装置の断面構造を示す図である。
本発明による補強部材の加熱方法の概略を説明する図である。
本発明による面状発熱体の一例を示す図である。
本発明による面状発熱体の具体例を示す図である。
本発明による加熱処理装置を融着接続装置に搭載した構成例を示す図である。
従来の光ファイバ補強部材の加熱処理方法を説明する図である。

符号の説明

0032

10…加熱処理装置、11…光ファイバ心線、12…補強部材、13,13’…面状発熱体、13a…非発熱部分、13b…発熱部分、14…ベース部、15…発熱体支持部、15a…支持フレーム、16…クランプ台部、16a…溝部、17…クランプ部片、18…取手部、19…把持パッド、20…押え部材、21…カバー、22…回路基板、23,23’…発熱素子、24a,24b…絶縁フィルム、24c…接着剤層、25…中央発熱部分、26…側方発熱部分、27、27’…リード端子、28…半田、29…封止樹脂、30…融着接続装置、31…モニタ装置、32…融着機構部、33…クランプ部。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ