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技術 オペレータの振動暴露量を管理する作業車両、振動暴露量管理装置

出願人 日立建機株式会社
発明者 樋口武史
出願日 2003年11月7日 (17年1ヶ月経過) 出願番号 2003-378726
公開日 2005年6月2日 (15年6ヶ月経過) 公開番号 2005-140688
状態 特許登録済
技術分野 脈拍・心拍・血圧・血流の測定 機械的振動・音波の測定 診断用測定記録装置
主要キーワード ドア入口 林業機械 金属製円板 振動計測値 振動伝達関数 暴露状態 動作ロック 推定作業
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (19)

課題

振動暴露量計測装置作業車両に搭載してオペレータの振動暴露量を確実に管理する。

解決手段

オペレータに加わる振動加速度計26で検出して振動評価量演算する。振動評価量の積算値と予め定めた許容値との差を算出し、積算値が許容値に達するまでの推定作業可能時間Rを演算する。演算された推定作業可能時間Rをモニタ23hに表示する。推定作業可能時間Rがゼロ以下の場合、油圧ショベル運転禁止する。0.5時間以上の場合、運転を許可する。

概要

背景

近年、上述した作業車両を操作するオペレータ振動暴露量を管理する要求がある。オペレータの振動暴露量を検出する装置として、ISO10326−1,ISO5008,ISO7096等に記載されている座席用振動検出器や、ISO2631−1(1997)に準拠した携帯型の振動処理装置が知られている。

概要

振動暴露量計測装置を作業車両に搭載してオペレータの振動暴露量を確実に管理する。オペレータに加わる振動加速度計26で検出して振動評価量演算する。振動評価量の積算値と予め定めた許容値との差を算出し、積算値が許容値に達するまでの推定作業可能時間Rを演算する。演算された推定作業可能時間Rをモニタ23hに表示する。推定作業可能時間Rがゼロ以下の場合、油圧ショベル運転禁止する。0.5時間以上の場合、運転を許可する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

オペレータ振動暴露量を管理するためオペレータに加わる振動を検出する振動検出器と、前記振動検出器から入力される振動信号に基づいて振動評価量演算して積算する振動処理手段とを備えることを特徴とする作業車両

請求項2

請求項1の作業車両において、前記振動評価量の積算値が予め定めた許容値を越えるとき、その旨を報知する報知手段をさらに備えることを特徴とする作業車両。

請求項3

請求項1または2の作業車両において、前記振動評価量の積算値が予め定めた許容値を越えるとき、作業車両の運転を実質的に禁止する禁止手段をさらに備えることを特徴とする作業車両。

請求項4

請求項3の作業車両において、前記禁止手段は、作業車両の安全側の操作以外の操作を禁止することを特徴とする作業車両。

請求項5

オペレータの振動暴露量を管理するためオペレータに加わる振動を検出する振動検出器と、前記振動検出器から入力される振動信号に基づいて振動評価量を演算して積算する振動処理手段と、前記振動評価量の積算値と予め定めた許容値との差を算出し、前記積算値が前記許容値に達するまでの推定作業可能時間を演算する演算手段と、演算された前記推定作業可能時間を報知する報知手段とを備えることを特徴とする作業車両。

請求項6

請求項5の作業車両において、前記推定作業可能時間が許容値以下のとき、作業車両の運転を実質的に禁止する禁止手段をさらに備えることを特徴とする作業車両。

請求項7

請求項6の作業車両において、前記禁止手段は、作業車両の安全側の操作以外の操作を禁止することを特徴とする作業車両。

請求項8

請求項1〜7のいずれかの作業車両において、前記振動検出器を運転席シート埋設したことを特徴とする作業車両。

請求項9

請求項1〜8のいずれかの作業車両において、前記振動処理手段は、前記振動検出器を運転席のシート以外に設置し、前記振動検出器で検出した振動を前記シート上での振動に換算することを特徴とする作業車両。

請求項10

請求項1〜9のいずれかの作業車両において、前記振動処理手段で振動評価値を積算するか否かを判定する判定手段をさらに備え、前記振動処理手段は、前記判定手段で積算することが判定された場合のみ、前記振動検出器で検出される振動に基づいて振動評価値を積算することを特徴とする作業車両。

請求項11

請求項10の作業車両において、前記判定手段は、オペレータが運転席に着座しているか否かを判定することを特徴とする作業車両。

請求項12

請求項1〜11のいずれかの作業車両において、前記オペレータを特定する特定手段をさらに備え、前記振動処理手段は、前記特定手段で特定されたオペレータごとに前記振動評価値を積算することを特徴とする作業車両。

請求項13

オペレータに加わる振動を検出する振動検出器から入力される振動信号に基づいて振動評価量を演算して積算する振動処理手段と、前記振動評価量の積算値が予め定めた許容値を越えたことを判定して出力する出力手段とを備えることを特徴とする振動暴露量管理装置

請求項14

オペレータに加わる振動を検出する振動検出器から入力される振動信号に基づいて振動評価量を演算して積算する振動処理手段と、前記振動評価量の積算値が予め定めた許容値との差を算出し、前記積算値が前記許容値に達するまでの推定作業可能時間を演算する演算手段と、演算された前記推定作業可能時間を出力する出力手段とを備えることを特徴とする振動暴露量管理装置。

技術分野

0001

本発明は、建設機械運搬機械農業機械林業機械等の作業車両を操作するオペレータ振動暴露量計測する技術に関する。

背景技術

0002

近年、上述した作業車両を操作するオペレータの振動暴露量を管理する要求がある。オペレータの振動暴露量を検出する装置として、ISO10326−1,ISO5008,ISO7096等に記載されている座席用振動検出器や、ISO2631−1(1997)に準拠した携帯型の振動処理装置が知られている。

発明が解決しようとする課題

0003

上述した従来の振動検出器や振動処理装置は、作業車両とは別の装置として構成されており、オペレータがいちいち運転室に設置する必要があり、煩雑である。また、振動検出器や振動処理装置を設置し忘れると振動暴露量を管理できない。

課題を解決するための手段

0004

(1)請求項1の発明による作業車両は、オペレータの振動暴露量を管理するためオペレータに加わる振動を検出する振動検出器と、振動検出器から入力される振動信号に基づいて振動評価量演算して積算する振動処理手段とを備えることを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1の作業車両において、振動評価量の積算値が予め定めた許容値を越えるとき、その旨を報知する報知手段をさらに備えることを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項1または2の作業車両において、振動評価量の積算値が予め定めた許容値を越えるとき、作業車両の運転を実質的に禁止する禁止手段をさらに備えることを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項3の作業車両において、禁止手段は、作業車両の安全側の操作以外の操作を禁止することを特徴とする。
(5)請求項5の発明による作業車両は、オペレータの振動暴露量を管理するためオペレータに加わる振動を検出する振動検出器と、振動検出器から入力される振動信号に基づいて振動評価量を演算して積算する振動処理手段と、振動評価量の積算値と予め定めた許容値との差を算出し、積算値が許容値に達するまでの推定作業可能時間を演算する演算手段と、演算された推定作業可能時間を報知する報知手段とを備えることを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、請求項5の作業車両において、推定作業可能時間が許容値以下のとき、作業車両の運転を実質的に禁止する禁止手段をさらに備えることを特徴とする。
(7)請求項7の発明は、請求項6の作業車両において、禁止手段は、作業車両の安全側の操作以外の操作を禁止することを特徴とする。
(8)請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかの作業車両において、振動検出器を運転席シート埋設したことを特徴とする。
(9)請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれかの作業車両において、振動処理手段は、振動検出器を運転席のシート以外に設置し、振動検出器で検出した振動をシート上での振動に換算することを特徴とする。
(10)請求項10の発明は、請求項1〜9のいずれかの作業車両において、振動処理手段で振動評価値を積算するか否かを判定する判定手段をさらに備え、振動処理手段は、判定手段で積算することが判定された場合のみ、振動検出器で検出される振動に基づいて振動評価値を積算することを特徴とする。
(11)請求項11の発明は、請求項10の作業車両において、判定手段は、オペレータが運転席に着座しているか否かを判定することを特徴とする。
(12)請求項12の発明は、請求項1〜11のいずれかの作業車両において、オペレータを特定する特定手段をさらに備え、振動処理手段は、特定手段で特定されたオペレータごとに振動評価値を積算することを特徴とする。
(13)請求項13の発明による振動暴露量管理装置は、オペレータに加わる振動を検出する振動検出器から入力される振動信号に基づいて振動評価量を演算して積算する振動処理手段と、振動評価量の積算値が予め定めた許容値を越えることを出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
(14)請求項14の発明による振動暴露量管理装置は、オペレータに加わる振動を検出する振動検出器から入力される振動信号に基づいて振動評価量を演算して積算する振動処理手段と、振動評価量の積算値が予め定めた許容値との差を算出し、積算値が許容値に達するまでの推定作業可能時間を演算する演算手段と、演算された推定作業可能時間を出力する出力手段とを備えることを特徴とする。

発明の効果

0005

請求項1〜12の発明によれば、振動暴露量を表す振動評価量の積算値を算出する装置を作業車両に搭載するようにしたので、あるいは、振動暴露量を表す振動評価量の積算値に基づいて推定作業可能時間を算出する手段を作業車両に搭載するようにしたので、オペレータの振動暴露量を確実に管理することができる。

0006

請求項13および14の発明によれば、作業車両に振動検出器を設置し、検出信号を振動暴露量管理装置により送信するだけで、オペレータの振動暴露量を管理することができる。

発明を実施するための最良の形態

0007

本発明による振動暴露量計測装置油圧ショベルに搭載した第1の実施の形態を図1図8を参照して説明する。

0008

図1は、油圧ショベル10の全体図である。油圧ショベル10は、主に下部走行体11と上部旋回体12と作業装置13とを備えている。下部走行体11は、トラックフレーム11aの端部に取り付けられた油圧走行モータ11bが、スプロケット11cとアイドラ11dに巻かれた履帯11eを駆動することで、油圧ショベル10を走行させる機能をもつ。

0009

作業装置13はブーム13a、アーム13b、バケット13cを、ブームシリンダ13e、アームシリンダ13f、バケットシリンダ13gによりそれぞれ駆動し、バケット13cによって土砂等を掘削する。

0010

上部旋回体12には、運転室14、エンジン油圧ポンプユニット15、コントロールバルブ16、油圧旋回モータ(図示せず)等が搭載されている。エンジン油圧ポンプユニット15から供給される油圧は、コントロールバルブ16にて各油圧シリンダおよび油圧モータ分配される。なお、下部走行体11と上部旋回体12の接続部には、センタージョイント(図示せず)が設けられており、上部旋回体12から下部走行体11に油圧を供給できるようになっている。

0011

図2も参照して説明すると、運転室14内には、コントローラ17、作業車両操作レバー18a、18b、走行操作レバー21、および、コンソール19a、19b、座席20等が設けられ、運転室14の屋根にはアンテナ28が設置されている。座席20は、後述する加速度計26が内蔵された座面20a、背もたれ20b、ヘッドレスト20c、アームレスト20d、20eから構成され、座席スタンド25の上に設置されている。

0012

図3に示すように、座面20aのウレタン後部から水平前方にスリット20fが切り込まれ、このスリット20fに加速度計26が設置されている。加速度計26は、図4に示すように、ピックアップ26a、ピックアップ26aが固定される直径75mm程度の金属製円板26b、ケーブル26cを備え、座席20のx方向,y方向、z方向の振動を検出する。なお、z方向は加速度計26の設置面に直交する方向、x,y方向はz方向に直交する面内において作業車両の前後方向、左右方向である。

0013

図2および図5を参照して説明すると、コントローラ17は、作業車両操作レバー18a、18b、走行操作レバー21の操作に応じて、コントロールバルブ16、エンジン油圧ポンプユニット15を電子制御する。コンソール19a、19bには、それぞれに作業装置操作レバー18a、18bが設けられている。左側のコンソール19aにはラジオ操作パネル21、右側のコンソール19bには空調操作パネル22、エンジンキースイッチ24、メインユニット23がそれぞれ装備されている。メインユニット23には、座席20に設置された加速度計26、アンテナ28、および、コントローラ17が接続されている。

0014

図6を参照してメインユニット23について説明する。
メインユニット23は、加速度計駆動回路23a、アンチエリアシングフィルタ23b、A/D変換器23c、DSP(デジタル信号演算器)23d、CPU(中央演算ユニット)23e、IDカードスロット23f、無線通信器23g、モニタ23hによって構成される。

0015

図7はメインユニット23の上面図である。モニタ23hは、推定作業可能時間表示部231と、推定作業可能時間に応じて点灯する警告ランプ23i(緑)、23j(黄)、23k(赤)から構成される。

0016

加速度計駆動回路23aは、加速度計26を定電流で駆動し、駆動電圧の変化によって振動加速度を検出する。アンチエリアシングフィルタ23bは、加速度計駆動回路23aから出力される加速度信号(電圧信号)から、不要な高周波数成分を除去するアナログフィルタである。アンチエリアシングフィルタ23bの出力は、A/D変換器23cによってデジタル化される。デジタル化された信号は、DSP(デジタルフィルタ)23dにてISO2631−1(1997)に規定される周波数重み付け処理が行われ、各方向の振動値Ax,Ay,Az(m/s2)に変換される。なお、振動値Aの添え字は方向(オペレータが着座した状態で、x:前後、y:左右、z:上下)を意味する。

0017

図5に示すように、メインユニット23の無線通信器23gはアンテナ28を介して管理事務所30の管理サーバ31へ各種データを送信する。管理サーバ31には各作業車両との無線通信装置(図示せず)とアンテナ32が設けられている。管理サーバ31には、後述するように、オペレータごとに振動暴露量を記憶する領域が設定されている。管理サーバ31は、工事現場ごとに設置したり、油圧ショベルメーカの管理センタに設置したり、あるいは、工事請負った会社の管理センタに設置したりすることができる。

0018

次に、振動暴露量管理処理図8フローチャートを用いて説明する。この処理は、メインユニット23の図示しないメモリに格納されたプログラムをCPU23eが実行して行われる。この実施の形態では、油圧ショベル10の操作を行う全てのオペレータを識別し、管理サーバ31によって各オペレータごとに振動暴露量を管理する。オペレータは専用IDカード29(磁気カード)により識別するものとし、作業開始時にIDカード29をIDカードスロット23fに挿入する。

0019

オペレータが油圧ショベルのエンジン始動すると振動暴露量管理処理プログラムが起動され、ステップS1において運転禁止フラグをオフする。ステップS2において、メインユニット23はコントローラ17に対して、作業装置13および下部走行体11の動作を停止する指令を出して動作ロック処理を行い、警告ランプ23k(赤)を点灯する。

0020

動作ロック処理とは、操作レバーを操作しても、油圧アクチュエータが駆動されないようにする処理である。

0021

ステップS3では、IDカードスロット23fにIDカード29が挿入されているか判定する。ステップS3が肯定されるとステップS4に進み、運転禁止フラグを判定する。運転禁止フラグは、後述するステップS9において推定作業可能時間Rがゼロを越えていないと判定されたときにステップS21でオンされるフラグである。

0022

運転禁止フラグがオフと判定されるとステップS5に進み、運転禁止フラグがオンと判定されるとステップS23に進む。ステップS23では、ステップS3で挿入が判定されたIDカードが前回判定時と同一か否かを判定する。同一ならステップS2に戻り、同一でない、すなわち、別のオペレータが新たにIDカードを挿入した場合はステップS23が否定されてステップS24に進む。ステップS24では、運転禁止フラグをオフしてステップS5へ進む。

0023

ステップS5では、挿入されたIDカード29から読み込んだオペレータの識別番号を認証する。すなわち、読み込んだ識別番号がメインユニット23に設けたオペレータ識別メモリ内の識別番号と一致するか否かを判定する。識別番号が認証されるとステップS6において、メインユニット23は管理サーバ31に対して該当するオペレータの振動暴露量データを要求する。管理サーバ31は、該当するオペレータの当日の累積作業時間Tと累積振動暴露量Px,Py,Pzを読み取り、これらのデータを油圧ショベル10へ送信する。メインユニット23は、ステップS7でこれらのデータの受信が完了するとステップS8へ進む。

0024

ステップS8において、メインユニット23は、累積作業時間Tと累積振動暴露量Px,Py,Pz、および累積振動暴露規定値L(m2/s3)を用いて推定作業可能時間Rを次式(1)から算出する。

0025

R(h)=T(L−Pmax)/Pmax/3600 ……(1)
ここで、累積作業時間Tは、同一のオペレータが油圧ショベルのエンジンを駆動している間に計測される時間である。累積振動暴露規定値Lは、作業者が1日に許容される暴露量であり、ISOなどの規格に基づいてあらかじめ適宜設定される許容値である。Pmaxは、後述する累積振動暴露量Px,Py,Pzの最大値である。

0026

すなわち、推定作業可能時間Rは、作業者がすでに暴露された振動量累積値Px,Py,Pzの最大値が規定値Lに達するまでに要する時間である。推定作業可能時間Rはモニタ23hに表示される。

0027

ステップS9において、推定作業可能時間Rがゼロ以下と判定されると、ステップS20に進む。ステップS20では、「推定作業可能時間Rがゼロ以下です」や「累積振動暴露量が許容値を越えています」というメッセージをモニタ23hに表示し、ステップS21において、運転禁止フラグをオンしてステップS2に戻る。すなわち、再度、コントローラ17に油圧ショベル10の動作を停止する指令を出力する。

0028

ステップS9で推定作業可能時間Rがゼロを越えていると判定されると、ステップS10において、ステップS2で行った動作ロックを解除してステップS11へ進む。ステップS11において、推定作業可能時間Rが0.5時間以上と判定されると、警告ランプ23i(緑)を点灯し(ステップS12)、0.5時間未満であれば警告ランプ23j(黄)を点灯する(ステップS13)。

0029

次に、これら一連の動作の間に並行して行われていた振動値Ax,Ay,Azを取得し(ステップS14)、次式(2)〜(5)に基づいて累積作業時間Tと累積振動暴露量Px,Py,Pzを更新する(ステップS15)。

0030

累積作業時間T=T+ΔT ……(2)
ただし、ΔTは図8のステップS15の繰り返し周期の時間である。

0031

累積振動暴露量Px=Px+ΔT(kyAx)2 ……(3)
累積振動暴露量Py=Py+ΔT(kyAy)2 ……(4)
累積振動暴露量Pz=Pz+ΔT(kyAz)2 ……(5)
ただし、kx、ky、kzはxyz方向の係数であり、
kx、ky=1.4
kz=1.0

0032

そして、IDカード29が挿入されていると判定されると(ステップS16が肯定)、管理サーバ31にデータ(累積作業時間T、累積振動暴露量Px,Py,Pz)を送信する(ステップS18)。なお、このデータ送信間隔を10分とするため、ステップS17において、前回データを送信してから10分経過したときにステップS18へ進み、10分経過前はステップS8へ戻る。なお、データ送信間隔は10分に限定されない。

0033

IDカード29が抜かれていればステップS16が否定され、ステップS22において、それまでメインユニット23で収集したデータ(累積作業時間T、累積振動暴露量Px,Py,Pz)を管理サーバ31へ送信してステップS2へ戻り、コントローラ17に油圧ショベルの動作を停止する指令を出す。

0034

管理サーバ31で管理される累積作業時間T、累積振動暴露量Px,Py,Pzは、1日の作業が終了した時点で、ID番号ごとに日報データとして集計され、その後、ゼロにリセットされる。したがって、翌日の作業開始時には、T=Px=Py=Pz=0となっている。

0035

1日の作業終了は、オペレータが油圧ショベル10から管理サーバ31へその旨を送信して指示することができる。あるいは、オペレータが管理事務所30へ1日の作業終了を通知し、管理事務所担当者が管理サーバ31へその旨を入力してもよい。

0036

このような処理により、第1の実施の形態による振動暴露量管理装置を搭載した油圧ショベルでは次のように振動暴露量が管理される。

0037

油圧ショベルのエンジン始動後、オペレータがIDカード29をIDカードスロット23fに挿入し、オペレータが認証されると(ステップS5)、管理サーバ31から認証されたオペレータのその日の累積作業時間Tと累積振動暴露量Px,Py,Pzとが油圧ショベルへ送信される(ステップS7)。

0038

油圧ショベル10のメインユニット23は、累積作業時間Tと累積振動暴露量Px,Py,Pzに基づいて推定作業可能時間Rを算出してモニタ23hに表示する(ステップS8)。推定作業可能時間Rがゼロ以下なら油圧ショベルの運転を禁止する(ステップS9が否定されてステップS2に戻る場合)。推定作業可能時間Rが0.5時間以上なら、緑色のランプ23iを点灯して油圧ショベルの運転を許可する(ステップS11が肯定される場合)。推定作業可能時間Rがゼロを越え0.5時間未満なら、黄色のランプ23jを点灯して油圧ショベルの運転を許可する(ステップS11が否定される場合)。この間、累積作業時間Tと累積振動暴露量Px,Py,Pzを積算し(ステップS15)、10分ごとに管理サーバ3のデータを更新する(ステップS17,18)。

0039

特定のオペレータの推定作業可能時間Rがゼロ以下と判定された場合、そのオペレータは油圧ショベル10を運転することはできない。この場合、そのオペレータとは別のオペレータが油圧ショベル10を運転して作業を続行することができる。上記別のオペレータが自身のIDカード29をIDカードスロット13fに挿入すると、運転禁止フラグはオンであるが、ステップS23でID番号が異なると判定され、ステップS24で運転禁止フラグをオフとした後にステップS5へ進む。したがって、このオペレータのID番号が認証され、先に説明した処理と同様な処理により推定作業可能時間Rがゼロ以上であれば、そのオペレータにより運転が可能となる。そして、このオペレータの振動暴露量も同様に管理される。

0040

以上のように構成される第1の実施の形態では次のような作用効果が得られる。
オペレータが挿入したIDカード29によりオペレータを識別し、オペレータごとに累積振動暴露量の最大値Pmaxが規定値Lを超えた場合、油圧ショベル10の動作がロックされる。その結果、そのオペレータの意思によって作業を継続することができなくなり、確実にオペレータ毎の振動暴露状態を管理することができる。
オペレータは、現在の作業内容を継続した場合の作業可能時間が分かるので、作業の激しさを適宜調整することができる。
IDカード29が無くては機械の操作ができず、さらに、管理サーバ31との通信ができなければ機械の操作ができないため、盗難防止の効果もある。

0041

—第2の実施の形態—
次に、本発明の第2の実施の形態を図9〜11を用いて説明する。なお、第1の実施の形態との相違点は、次の点である。
(1)IDカードによりオペレータを識別するのではなく、メモリカードによりオペレータを識別する。すなわち、ID番号が記憶されているメモリカードはオペレータごとに配布され、メインユニットはメモリカードのID番号でオペレータを識別する。
(2)管理サ−バへ累積作業時間T、累積振動暴露量Px,Py,Pzを送信して管理するのではなく、メモリカードにそれらのデータを記憶して管理する。

0042

以下、相違点を主に説明する。
図9は第2の実施の形態で使用するメインユニット23Aの構成を示し、図10はメインユニット23Aの上面の機器配置を示す。メインユニット23Aは、IDカードスロット23fに代えてメモリカードスロット23fAを有し、無線通信機23gは省略されている。

0043

図11は第2の実施の形態で使用するメインユニット23Aで実行されるプログラムの処理手順を示すフローチャートであり、図8の第1の実施の形態のフローチャートに対応する。相違点を主に説明する。

0044

ステップS3Aでは、オペレータがメモリカード29Aをメインユニット23Aに挿入したか否かを判定し、ステップS23Aでは、メモリカード29Aが同一か否かを判定する。ステップS5において、メモリユニット23Aはメモリカード29AのID番号を読みとり、第1の実施の形態と同様にオペレータの認証を行う。認証が正常に完了すると、メモリカード29Aに記録されているオペレータの当日の累積作業時間Tと累積振動暴露量Px,Py,Pzを読み取る(ステップS7A)。

0045

メモリユニット23Aは、第1の実施の形態と同様に、累積作業時間T、累積振動暴露量Px,Py,Pzなどに基づいて推定作業可能時間Rを算出し(ステップS8)、推定作業可能時間Rに応じて動作ロックしたり、動作ロックを解除する点は第1の実施の形態と同様である。

0046

ステップS14で振動計測値Ax,Ay,Az(m/s2)を取得し、ステップS15でデータ更新を行う。ステップS16Aでメモリカード29Aが挿入されていることが判定されると、ステップS18Aにおいて、10分おきにメモリカード29Aのデータを更新する。ステップS16Aでメモリカード29Aが抜かれていると判定されたときは、直前のステップS15で更新したデータをメモリカード29Aに記録してステップS2に戻る。

0047

オぺレータは、1日の作業が終了した時点で管理サーバ31にメモリカード29Aをセットして、メモリカード29Aに記録されている作業時間Tと累積振動暴露量Px,Py,Pzを管理サーバ31に転送する。管理サーバ31はこれらのデータを日報データとして集計し、その後、メモリカード29A内のデータをゼロにリセットする。したがって、翌日の作業開始時には、メモリカード29A内のデータT,Px,Py,Pz,はゼロとなる。

0048

このような第2の実施の形態による振動暴露量管理システムでも、第1の実施の形態のシステムと同様の作用効果を奏することができる。この実施の形態では、無線通信機23gが不要であり、第1の実施の形態の油圧ショベルに比べてコストを低減できる。

0049

—第3の実施の形態—
次に、本発明の第3の実施の形態を図12〜14を用いて説明する。なお、第1の実施の形態との相違点は、次の点である。
(1)IDカードによりオペレータを識別するのではなく、テンキー入力された識別コードによりオペレータを識別する。すなわち、識別コードはオペレータごとに与えられ、メインユニットは識別コードでオペレータを識別する。
(2)管理サ−バへ累積作業時間T、累積振動暴露量Px,Py,Pzのデータを送信して管理するタイミングが第1の実施の形態とは異なる。第3の実施の形態では、作業終了ボタンが操作された時点でデータを送信するとともに、作業終了ボタンが操作されないときは10分間隔にデータを送信する。

0050

以下、相違点を主に説明する。
図12は第3の実施の形態で使用するメインユニット23Bの構成を示し、図13はメインユニット23Bの上面の機器配置を示す。メインユニット23Bには、IDカードスロット23fに代えてテンキー23fBが設けられている。また、作業開始ボタン23pと、作業終了ボタン23qも設けられている。

0051

図14は第3の実施の形態で使用するメインユニット23Bで実行されるプログラムの処理手順を示すフローチャートであり、図8の第1の実施の形態のフローチャートに対応する。相違点を主に説明する。

0052

ステップS3Bにおいて、オペレータがテンキー操作で識別番号を入力したか否かを判定し、ステップS23Bにおいて、テンキー入力された識別番号が同一か否かを判定する(ステップS23B)。ステップS5において、メモリユニット23Bは入力された識別番号を読みとり、第1の実施の形態と同様にオペレータの認証を行う。認証が正常に完了すると、管理サーバ31へ識別コードを送信し、管理サーバ31は、送られてきた識別コードを参照してオペレータの当日の累積作業時間Tと累積振動暴露量Px,Py,Pzをメモリから読み出して油圧ショベル10へ送信し、これをメインユニット23Bが受信する(ステップS7)。

0053

メモリユニット23Bは、第1の実施の形態と同様に、累積作業時間T、累積振動暴露量Px,Py,Pzなどに基づいて推定作業可能時間Rを算出し(ステップS8)、推定作業可能時間Rに応じて動作ロックしたり、動作ロックを解除する。この点は第1の実施の形態と同様である。

0054

ステップS14で振動計測値Ax,Ay,Az(m/s2)を取得し、ステップS15でデータ更新を行う。ステップS16Bで作業終了ボタン23qが操作されたことが判定されない間は、第1の実施の形態と同様に、ステップS18において、10分おきに更新データを管理サーバ31へ送信し、管理サーバ31のデータを更新する。ステップS16Bで作業終了ボタン23qが操作されたことが判定されると、直前のステップS15で更新したデータを管理サーバ31へ送信してステップS2に戻る。

0055

このような第3の実施の形態による振動暴露量管理システムでも、第1の実施の形態のシステムと同様の作用効果を奏することができる。この実施の形態では、識別番号をテンキー入力しているので、IDカードリーダが不要であり、コスト低減が可能である。

0056

−第4の実施の形態−
以上説明した第1〜第3の実施の形態では、オペレータを識別番号で識別するようにした。第4の実施の形態は、1台の作業車両を同一のオペレータが専属で利用する場合を想定したものである。すなわち、第4の実施の形態による作業車両は、識別番号により振動暴露量を管理せず、作業車両単体で振動暴露量を管理する。

0057

以下、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
図15は第4の実施の形態で使用するメインユニット23Cの構成を示し、図16はメインユニット23Cの上面の機器配置を示す。メインユニット23Cは、IDカードスロット23fを省略し、各種データを記録するRAM29Cを備えている。無線通信機23gは省略している。

0058

図17は第4の実施の形態で使用するメインユニット23Cで実行されるプログラムの処理手順を示すフローチャートであり、図8の第1の実施の形態のフローチャートに対応する。相違点を主に説明する。

0059

オペレータがエンジンを始動するとこの処理が開始される。ステップS2において、動作ロック処理が実行されるとともに、赤色の警告ランプ23kが点灯する。ステップS7Cにおいて、オペレータの当日の累積作業時間Tと累積振動暴露量Px,Py,PzをRAM29Cから読み出す。

0060

メモリユニット23Cは、第1の実施の形態と同様に、累積作業時間T、累積振動暴露量Px,Py,Pzなどに基づいて推定作業可能時間Rを算出し(ステップS8)、推定作業可能時間Rに応じて動作ロックしたり、動作ロックを解除する。ステップS9において、推定作業可能時間Rがゼロ以下であると判定されると、ステップS20において、「推定作業可能時間Rがゼロ以下です」や「振動暴露量が許容値を超えています」というメッセージをモニタ23hに表示して、ステップS2へ戻る。すなわち、推定作業可能時間Rがゼロ以下の場合、油圧ショベルを動作ロックする。推定作業可能時間Rが0.5時間以上であれば緑の警告灯23iを点灯し、推定作業可能時間Rが0.5時間未満であれば黄色の警告灯23jを点灯する。

0061

ステップS14で振動計測値Ax,Ay,Az(m/s2)を取得し、ステップS15でデータ更新を行う。ステップS18Cにおいて、10分おきに更新したデータでRAM29C内の記録データを更新する。1日の労働スケジュールに合わせて作業終了時刻プリセットしておき、その時刻になると、RAM29Cに記憶したデータが自動的にリセットされるようにする。なお、RS232Cなどの通信ポートを設け、パソコンによりデータをダウンロードし、また、作業終了時刻をパソコンにプリセットする。

0062

このような第4の実施の形態による振動暴露量管理システムでは、第1の実施の形態のシステムと同様に、オペレータに加わる1日の振動量を計測して報知するとともに、油圧ショベルの動作をロックするようにしているので、オペレータの健康管理を図ることができる。油圧ショベル単体で管理できるので、オペレータを識別するための機器、処理が不要であり、コスト低減を図ることができる。

0063

−第5の実施の形態−
以上の第1〜第4の実施の形態では、エンジンが始動されて所定の条件が満足されると振動値が積算されるようにしている。したがって、エンジン起動中にオペレータが運転席を離れていても、振動値が積算される。そこで、第5の実施の形態によるシステムは、オペレータが運転席に着座しているときだけ、すなわち、オペレータが実際に振動を受けているときだけ振動値を積算するものである。

0064

図18は第1の実施の形態において、オペレータが運転席に着座していることを検出して振動値を積算する手順を付加したフローチャートである。相違点は、ステップS14の後にステップS51を挿入した点である。このステップS51において、運転席にオペレータが着座しているかを判定する。着座が判定されるとステップS15に進み、作業時間Tと累積振動暴露量Px,Py,Pzを更新する。着座が判定されないとステップS8へ戻る。

0065

運転席にオペレータが着座しているか否かの検出は次のようにして行うことができる。たとえば、運転席をカメラ撮像し、撮像した画像を処理して運転席のオペレータの着座の有無を検出することができる。あるいは、赤外線センサでオペレータを検出してもよい。運転席の座面に設けたシートスイッチオンオフにより運転席の着座を検出してもよい。

0066

オペレータを直接検出せずに、油圧ショベルで標準的に搭載されているゲートロックレバー連動して振動値を積算するように構成してもよい。ゲートロックレバーとは、運転席のドア入口に設置されるレバーあり、ロック位置とアンロック位置に操作される。オペレータが着座してレバーをアンロック位置へ操作すると、ゲートロック弁開弁して、油圧ポンプからの圧油アクチュエータへ流れる。このアンロック位置ではレバーがドアを塞いでオペレータが昇降できないようになっている。ロック位置では、ゲートロック弁が閉弁して、油圧ポンプからの圧油がアクチュエータへ流れない。ロック位置ではレバーがドアを塞ぐことがなく、オペレータが昇降できるようになっている。

0067

なお、ステップS2の動作ロック処理を、上記ゲートロック弁の閉弁処理とすることができる。

0068

このような第5の実施の形態による振動暴露量管理装置によれば、オペレータが運転席に搭乗しているときに振動評価量を積算することができるので、オペレータが実際に受ける振動を正確に計測することができる。

0069

以上説明したのは一例であり、本発明は次のように変形して実施することができる。
(1)作業車両は必ずしも油圧ショベルである必要はない。オペレータが振動に暴露される作業車両すべてに本発明を適用できる。たとえば、オペレータが立ったまま運転操作するような作業車両にも本発明を適用できる。この場合、足の裏面(人体振動面との接触面
)からオペレータに伝達する作業車両の振動の累積暴露量を検出する。

0070

(2)振動検出器を座席に設置した加速度計で実現しているが、その他の検出器で振動を計測してもよい。また、座席以外の箇所に加速度計を設置し、計測データを座席上の値に変換して振動暴露量を換算してもよい。たとえば、運転席の床面に加速度計を設置することができる。この場合、シートサスペンションとオペレータの体重で決まる振動伝達関数を用い、計測値をDSPのフィルタリング処理で換算して座面での振動値Ax、Ay、Azを算出することができる。ここで、シートサスペンションとは、乗り心地性能を向上させるために運転席のシートを支持するものである。

0071

(4)座席スタンド25の加速度からシート座面20aの加速度を推定することもできる。この場合、正確には回転振動も考慮する必要があるが、実用上、回転角速度を計測するのはコストが掛かるので、並進振動のみ考慮する。そのため、回転振動の影響が小さくなるように、参照点(この場合、座席スタンド25)と推定点(シート座面20a)の距離はできるだけ近い方が良い。したがって、フロアを参照点にするのは精度上よくないので、座席スタンド25(シートウレタンを固定しているフレーム、もしくは、そのフレームを固定する台)を参照点とした。

0072

この場合、座席スタンド25からシート座面20aへの振動伝達特性を次のようにして求めることができる。
(a)それぞれの位置に加速度計を取り付け、X,Y,Z各方向のインパルス応答を求める。
(b)測定したインパルス応答をFET処理して、各データのボード線図を求める。
(c)ボード線図から、各方向別(X,Y,Z)の座席スタンド25とシート座面20aの振幅比位相差を求める。すなわち、振動伝達特性のボード線図に基づいて、
振幅比(f)=シート座面振幅(f)/座席スタンド振幅(f)
位相差(f)=シート座面位相(f)−座席スタンド位相(f)
但し、fは周波数である。

0073

(d)求めた振動伝達特性を逆FET処理して補正フィルタ係数(デジタルフィルタ)を生成する。
(e)求めた補正フィルタ係数を用いてDSPにて畳み込み演算を行う。つまり、FIRフィルタ処理を行う。
(f)FIRフィルタ処理を行った時系列データが、推定シート座面振動である。

0074

なお、実際にはオペレータの体格姿勢等によって座席スタンドからシート座面振動伝達特性が変わるので、実用的には体重別にいくつかの補正フィルタ係数を用意しておき、オペレータが体重を入力することで、複数の補正フィルタ係数のなかからオペレータに適した補正フィルタ係数が選択されるようにすると良い。

0075

(4)第1〜第3および第5の実施の形態では、作業車両で検出した振動値を作業車両のメインユニットで処理して累積振動暴露量を演算しているが、計測した振動を管理サーバへ送信し、管理サーバで累積振動暴露量を演算してもよい。この場合、管理サーバで推定作業可能時間を演算してもよいし、累積振動暴露量を作業車両に送信して作業車両が推定作業可能時間を演算してもよい。

0076

(5)第1〜第5の実施の形態では、推定作業可能時間Rがゼロを越えているときは動作ロックを解除して油圧ショベルの走行、掘削作業などを許可し、ゼロ以下であれば動作ロックを続行するようにした。しかしながら、累積振動暴露量Px,Py,Pzの最大値が許容値を越えたときに動作ロックを行うようにしてもよい。また、オペレータの受ける振動暴露量を評価できる値ならば、これ以外の値を用いてもよい。

0077

(6)推定作業可能時間Rがゼロ以下の場合に直ちに動作ロック処理を行うようにしたが、所定時間後に動作ロックを行うようにしてもよい。作業中に突然運転を停止すると作業状態が危険側で停止してしまう場合は、作業状態を安全側にして運転を停止するようにすることが望ましい。たとえば、土砂が満杯のバケットを空中で停止する状態は危険状態であり、この場合、バケットを下げる方向の運転は許容し、それ以外の運転を禁止するようにしてもよい。

0078

(7)振動処理手段をメインユニット23,23A,23B,23Cで実現しているが、本発明はこれに限定されるものではない。したがって、振動加速度計26からの出力信号を処理して算出した振動値Ax,Ay,Azを振動評価量としたが、オペレータに作用する振動を示す値であれば、その他の振動値を使用してもよい。

0079

(8)禁止手段の一例としてゲートロック弁を示したが、油圧ショベルに代表される作業車両の運転操作を禁止する手段であれば、ゲートロック弁になんら限定されない。たとえば、エンジンを停止してもよい。あるいは、油圧ポンプからの吐出流量をゼロとしたり、吐出流量を微少量に制限して、実質的に油圧ショベルを運転できないようにしてもよい。電動式作業車両では、電源電動アクチュエータラインに設けたメインリレー開路して電動アクチュエータが駆動できないようにすればよい。

0080

(9)推定作業可能時間を報知する報知手段を表示モニタ23hで実現しているが、音声出力で報知してもよい。振動評価量の積算値が許容値を越えたことを報知する予備的な警告をランプ23jで実現しているが、表示モニタ23hで表示したり、音声で報知してもよい。
(10)オペレータを特定する特定手段をIDカード29、メモリカード29A、テンキー入力により実現しているが、特定手段はこれに限定されない。

0081

(11)メインユニットはデジタル信号処理による振動処理を行っているが、アナログ回路によって構成しても構わない。
(12)振動処理手段、演算手段、判定手段をCPU23eで実行するプログラム、すなわちソフトウエアで実現しているが、これらに限定されず、ハードロジック回路などで実現してもよい。

図面の簡単な説明

0082

本発明による振動暴露量管理システムが適用される油圧ショベルを示す図
本発明の第1の実施の形態における座席周辺の図
本発明の第1の実施の形態における座面および加速度計を示す図
加速度計の詳細を示す図であり、(a)が平面図、(b)が断面図
本発明の第1の実施の形態を示すシステム構成
本発明の第1の実施の形態におけるメインユニットの構成図
本発明の第1の実施の形態におけるメインユニットの正面パネルを示す図
本発明の第1の実施の形態における振動暴露量計測および管理処理を示すフローチャート
本発明の第2の実施の形態におけるメインユニットの構成図
本発明の第2の実施の形態におけるメインユニットの正面パネルを示す図
本発明の第2の実施の形態における振動暴露量計測および管理処理を示すフローチャート
本発明の第3の実施の形態におけるメインユニットの構成図
本発明の第3の実施の形態におけるメインユニットの正面パネルを示す図
本発明の第3の実施の形態における振動暴露量計測および管理処理を示すフローチャート
本発明の第4の実施の形態におけるメインユニットの構成図
本発明の第4の実施の形態におけるメインユニットの正面パネルを示す図
本発明の第4の実施の形態における振動暴露量計測および管理処理を示すフローチャート
本発明の第5の実施の形態における振動暴露量計測および管理処理を示すフローチャート

符号の説明

0083

17:コントローラ20:座席
23、23A、23B,23C:メインユニット
26:加速度計29:IDカード
29A:メモリカード29B:テンキー
29C:RAM 31:管理サーバ

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