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技術 複合型荷電粒子ビーム装置

出願人 株式会社日立ハイテクサイエンス
発明者 小川貴志大井將道小山喜弘
出願日 2003年10月28日 (15年8ヶ月経過) 出願番号 2003-367445
公開日 2005年5月26日 (14年1ヶ月経過) 公開番号 2005-135611
状態 特許登録済
技術分野 その他の放射線取扱い 放射線の測定 電子顕微鏡1 電子顕微鏡(3) 荷電粒子線装置
主要キーワード パイプ長手方向 フィードバック調整 付着欠陥 二次元表現 照射位置ズレ デポジション加工 ビーム走査制御 気体イオン
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この項目の情報は公開日時点(2005年5月26日)のものです。
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図面 (12)

課題

本発明が解決しようとする問題点は、互いに異なる電荷を有する二次イオン二次電子を検出するための引き込み電界相手に及ぼす影響をバランスさせ、両方の検出器において必要な検出信号が得られる複合型荷電粒子ビーム装置を提供することにある。

解決手段

本発明の複合型荷電粒子ビーム装置は、二次イオン検出器2と二次電子検出器1を併設する複合型荷電粒子ビーム装置であって、二次イオン検出器2と二次電子検出器1の信号を同時にバランスよく得られるように二次イオン検出器2と二次電子検出器1の検出信号レベルを検知する手段と、二次イオン検出器2と二次電子検出器1の引き込み電極3n、3pには印加電圧可変手段6が設けられると共に、前記検出信号レベルに基づいて印加電圧可変手段6を制御する手段とを備えるものとした。

概要

背景

半導体フォトマスク黒欠陥付着欠陥)や白欠陥欠落欠陥)の修正加工透過型電子顕微鏡TEM)の試料加工、或いは微細構造物の作製等にFIB装置が使われている。このFIB装置はFIBによるスパッターエッチング揮発性ガスを用いたガスアシストエッチング、そして原料ガス噴射して加工するCVDといった加工機能の他、イオン照射に起因して試料面から放出される二次荷電粒子を検出しての分析機能走査型顕微鏡としての機能を備えている。FIBによる加工の状態を観察するのに、FIB装置では走査型イオン顕微鏡の機能を用いてきたが、加工に用いるFIBの照射方向と観察のためのFIBの照射方向とは異なるため、加工途中で一旦加工を中断試料ステージチルトしてから観察のためのFIB走査を行い、再度もとの角度に戻して更なる加工を行うことになる。これによって時間のロスがあること、チルトすることによって照射位置のずれを生じること、更には観察のためにFIBを照射することにより試料表面にダメージを与えてしまうことなどの問題があるため、最近はこのFIB装置に観察用電子顕微鏡(SEM)を併設し、FIB鏡筒とは異なる角度で設置されているSEM鏡筒によって、FIB加工途上において試料ステージをチルトすることなく、リアルタイムでSEM観察できる装置が提示されている。

特許文献1は、FIB装置で加工している試料の断面の状態を確認しながらFIB加工を制御できる加工観察装置及び試料加工方法を提供することを目的としたもので、その構成はFIBで加工中の試料の加工断面走査電子顕微鏡(SEM)によって観察するために、FIB装置のイオン光学系光軸に対しSEMの電子光学系の光軸を垂直に配置し、更に、ステージ機構駆動軸をイオン光学系の光軸と電子光学系の光軸の双方に対して垂直に設定した。また、FIB加工中の加工断面におけるサブミクロン微小部の状態を加工と同時に監視するために、FIB装置とSEMのそれぞれに信号検出器を設け、また、それぞれの装置に像表示のためのビーム走査制御回路と像表示制御回路を持たせ、これにより、独立の倍率でFIB装置とSEMによる同時観察が可能になる。それぞれの装置で鮮明な像を得るために、FIB装置はイオン像二次電子像検出表示できるようにし、SEMは二次電子像と反射電子像を検出表示できるようにした。FIB装置でイオン像を検出する場合には検出器引き込み電圧マイナスに設定し、二次電子像を検出する場合には引き込み電圧をプラスに設定する。また、SEMで二次電子像を検出する場合には検出器の引き込み電圧をプラスに設定し、反射電子像を検出するには検出器の引き込み電圧を0にする。この装置はFIB装置の検出器とSEM装置の検出器をそれぞれに備え、検出器の引き込み電圧を切り替えて検出する荷電粒子弁別するものである。ところが一方の検出器で二次イオンを検出し、他方の検出器で二次電子を検出しようとするとき、マイナス電荷の二次電子を検出するための引き込み電界(+)とプラス電荷の二次イオンを検出するための引き込み電界(−)が同極性の二次荷電粒子(二次電子、二次イオン)に対して試料方向に引き戻す力として作用するために、一方の電界が強すぎると他方の検出器への二次荷電粒子の入力を抑制し、得られる像が暗くなってしまうという問題が生じる。
特開2001−84951号公報「加工観察装置及び試料加工方法」平成13年3月30日公開段落[0005][0008][0005][0005]

概要

本発明が解決しようとする問題点は、互いに異なる電荷を有する二次イオンと二次電子を検出するための引き込み電界が相手に及ぼす影響をバランスさせ、両方の検出器において必要な検出信号が得られる複合型荷電粒子ビーム装置を提供することにある。 本発明の複合型荷電粒子ビーム装置は、二次イオン検出器2と二次電子検出器1を併設する複合型荷電粒子ビーム装置であって、二次イオン検出器2と二次電子検出器1の信号を同時にバランスよく得られるように二次イオン検出器2と二次電子検出器1の検出信号レベルを検知する手段と、二次イオン検出器2と二次電子検出器1の引き込み電極3n、3pには印加電圧可変手段6が設けられると共に、前記検出信号レベルに基づいて印加電圧可変手段6を制御する手段とを備えるものとした。

目的

本発明が解決しようとする問題点は、互いに異なる電荷を有する二次イオンと二次電子を検出するための引き込み電界が相手に及ぼす影響をバランスさせ、両方の検出器において必要な検出信号が得られる複合型荷電粒子ビーム装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

二次イオン検出器二次電子検出器を併設する複合型荷電粒子ビーム装置であって、前記二次イオン検出器と二次電子検出器の検出信号レベルを検知する手段と、前記二次イオン検出器及び二次電子検出器の引き込み電極試料表面間には電界調整手段が設けられると共に、前記検出信号レベルに基づいて前記電界調整手段を制御する手段とを備え、前記二次イオン検出器と二次電子検出器と試料表面間の電界を調整して両検出信号を同時にバランスよく得られるようにしたことを特徴とする複合型荷電粒子ビーム装置。

請求項2

二次イオン検出器と二次電子検出器の引き込み電極と試料表面間に設けられた電界調整手段は、二次イオン検出器と二次電子検出器の引き込み電極に印加電圧可変手段が設けられたものである請求項1に記載の複合型荷電粒子ビーム装置。

請求項3

二次イオン検出器及び二次電子検出器の引き込み電極と試料表面間に設けられた電界調整手段は、二次イオン検出器と二次電子検出器の前段別途設けられた引き込み電極に印加電圧可変手段が設けられたものである請求項1に記載の複合型荷電粒子ビーム装置。

請求項4

二次イオン検出器及び二次電子検出器の引き込み電極と試料表面間に設けられた電界調整手段は、試料表面の電位を調整するように試料ステージに印加電圧可変手段が設けられたものである請求項1に記載の複合型荷電粒子ビーム装置。

請求項5

二次イオン検出器の信号は走査型イオン顕微鏡像として、また、二次電子検出器の信号は走査型電子顕微鏡像として用いられるものである請求項1から4のいずれかに記載の複合型荷電粒子ビーム装置。

技術分野

0001

本発明は集束イオンビーム(FIB)装置と電子顕微鏡(SEM)が複合されたものであって、微細な加工と観察機能を備えたシステムに関する。

背景技術

0002

半導体フォトマスク黒欠陥付着欠陥)や白欠陥欠落欠陥)の修正加工透過型電子顕微鏡TEM)の試料加工、或いは微細構造物の作製等にFIB装置が使われている。このFIB装置はFIBによるスパッターエッチング揮発性ガスを用いたガスアシストエッチング、そして原料ガス噴射して加工するCVDといった加工機能の他、イオン照射に起因して試料面から放出される二次荷電粒子を検出しての分析機能走査型顕微鏡としての機能を備えている。FIBによる加工の状態を観察するのに、FIB装置では走査型イオン顕微鏡の機能を用いてきたが、加工に用いるFIBの照射方向と観察のためのFIBの照射方向とは異なるため、加工途中で一旦加工を中断試料ステージチルトしてから観察のためのFIB走査を行い、再度もとの角度に戻して更なる加工を行うことになる。これによって時間のロスがあること、チルトすることによって照射位置のずれを生じること、更には観察のためにFIBを照射することにより試料表面にダメージを与えてしまうことなどの問題があるため、最近はこのFIB装置に観察用の電子顕微鏡(SEM)を併設し、FIB鏡筒とは異なる角度で設置されているSEM鏡筒によって、FIB加工途上において試料ステージをチルトすることなく、リアルタイムでSEM観察できる装置が提示されている。

0003

特許文献1は、FIB装置で加工している試料の断面の状態を確認しながらFIB加工を制御できる加工観察装置及び試料加工方法を提供することを目的としたもので、その構成はFIBで加工中の試料の加工断面走査電子顕微鏡(SEM)によって観察するために、FIB装置のイオン光学系光軸に対しSEMの電子光学系の光軸を垂直に配置し、更に、ステージ機構駆動軸をイオン光学系の光軸と電子光学系の光軸の双方に対して垂直に設定した。また、FIB加工中の加工断面におけるサブミクロン微小部の状態を加工と同時に監視するために、FIB装置とSEMのそれぞれに信号検出器を設け、また、それぞれの装置に像表示のためのビーム走査制御回路と像表示制御回路を持たせ、これにより、独立の倍率でFIB装置とSEMによる同時観察が可能になる。それぞれの装置で鮮明な像を得るために、FIB装置はイオン像二次電子像検出表示できるようにし、SEMは二次電子像と反射電子像を検出表示できるようにした。FIB装置でイオン像を検出する場合には検出器引き込み電圧マイナスに設定し、二次電子像を検出する場合には引き込み電圧をプラスに設定する。また、SEMで二次電子像を検出する場合には検出器の引き込み電圧をプラスに設定し、反射電子像を検出するには検出器の引き込み電圧を0にする。この装置はFIB装置の検出器とSEM装置の検出器をそれぞれに備え、検出器の引き込み電圧を切り替えて検出する荷電粒子弁別するものである。ところが一方の検出器で二次イオンを検出し、他方の検出器で二次電子を検出しようとするとき、マイナス電荷の二次電子を検出するための引き込み電界(+)とプラス電荷の二次イオンを検出するための引き込み電界(−)が同極性の二次荷電粒子(二次電子、二次イオン)に対して試料方向に引き戻す力として作用するために、一方の電界が強すぎると他方の検出器への二次荷電粒子の入力を抑制し、得られる像が暗くなってしまうという問題が生じる。
特開2001−84951号公報「加工観察装置及び試料加工方法」平成13年3月30日公開段落[0005][0008][0005][0005]

発明が解決しようとする課題

0004

本発明が解決しようとする問題点は、互いに異なる電荷を有する二次イオンと二次電子を検出するための引き込み電界が相手に及ぼす影響をバランスさせ、両方の検出器において必要な検出信号が得られる複合型荷電粒子ビーム装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

本発明の複合型荷電粒子ビーム装置は、二次イオン検出器二次電子検出器を併設する複合型荷電粒子ビーム装置であって、前記二次イオン検出器と二次電子検出器の信号を同時にバランスよく得られるように前記二次イオン検出器と二次電子検出器の検出信号レベルを検知する手段と、前記二次イオン検出器と二次電子検出器の引き込み電極には印加電圧可変手段が設けられると共に、前記検出信号レベルに基づいて前記印加電圧可変手段を制御する手段とを備えるものとした。

0006

また、本発明の他の複合型荷電粒子ビーム装置は、二次イオン検出器と二次電子検出器を併設する複合型荷電粒子ビーム装置であって、前記二次イオン検出器と二次電子検出器の信号を同時にバランスよく得られるように前記二次イオン検出器と二次電子検出器の検出信号レベルを検知する手段と、前記二次イオン検出器と二次電子検出器の前方に印加電圧可変手段が設けられた引き込み電極を配置すると共に、前記検出信号レベルに基づいて前記印加電圧可変手段を制御する手段とを備えるようにした。

0007

更に本発明の複合型荷電粒子ビーム装置は、二次イオン検出器及び二次電子検出器の引き込み電極と試料表面間に設けられた電界調整手段として試料表面の電位を調整するように試料ステージに印加電圧可変手段が設けられたものを提示する。

発明の効果

0008

本発明の複合型荷電粒子ビーム装置は、二次イオン検出器と二次電子検出器の検出信号レベルを検知する手段と、前記二次イオン検出器と二次電子検出器の引き込み電極には印加電圧可変手段が設けられると共に、前記検出信号レベルに基づいて前記印加電圧可変手段を制御する手段とを備えたものであるから、それぞれの検出信号レベルに応じて検出器の引き込み電圧を調整することができ、このフィードバック系によって検出する荷電粒子の数を調整でき、前記二次イオン検出器と二次電子検出器の信号を同時にバランスよく得ることができる。

0009

また、本発明の他の複合型荷電粒子ビーム装置は、二次イオン検出器と二次電子検出器の前方に印加電圧可変手段が設けられた引き込み電極を配置して、前記検出信号レベルに基づいて前記印加電圧可変手段を制御する手段とを備えたものであるから、前記二次イオン検出器と二次電子検出器の信号を同時にバランスよく得られるだけでなく、引き込み電界とは独立に高段の検出系へ最適な検出効率が得られるエネルギー粒子入射させることができる。

0010

本発明の複合型荷電粒子ビーム装置は、二次イオン検出器の信号を走査型イオン顕微鏡像として、また、二次電子検出器の信号を走査型電子顕微鏡像として用いることにより二次イオン像も二次電子像もそれぞれ鮮明に得ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0011

イオンビーム電子ビームといった荷電粒子ビームを試料表面に照射すると、照射した荷電粒子が反射したり、照射した荷電粒子が試料内に打ち込まれたり、二次イオンや二次電子が放出されるといった現象が生じることはよく知られている。電子ビームを試料面に照射した場合図2に示すように試料面において反射される反射電子と試料内から放出される二次電子が混在する。反射電子の場合そのエネルギーは照射される一次電子ビームのエネルギーとほぼ同等であるのに対し、二次電子の方は数eV乃至数十eVであって、前者は照射点から四方に勢いよく散乱し、後者は試料表面近傍フラフラと浮遊状態となる。負電荷を持ったこの二次電子を二次電子検出器は陽極性を示す引き込み電極で吸引して検出器に取り込む。図4はこの二次電子検出器の代表例を示したもので、Aは二次電子をシンチレータに導き、光子を発生させ次段光電子増倍管で順次二次電子を増やし出力電極に至る。また、Bのものは引き込み電極で吸引した二次電子を後段マイクロチャンネルプレートに取り込むものである。このマイクロチャンネルプレートは二次電子増幅機能を備えた10〜数10μm径の中空パイプ束ねたもので、取り込んだ電子パイプ長手方向加速しながら増幅する。Aの装置に比べ、タイミング特性時間分解能)に優れるが、長時間使用には劣化を伴う欠点もある。

0012

イオンビームを試料面に照射した場合図3に示すように試料面において試料内から放出される二次イオンと二次電子が混在する。イオンビームとして使用される代表例、液体Gaをイオン源とするイオンビームが試料面に30kVの加速電圧で照射された場合、二次イオンの数/二次電子の数=1/10〜1/20となる。二次電子の電荷は勿論負電荷であるが、この場合の二次イオンは通常正電荷が多数となる。この二次イオン検出器の例を図5に示す。Aに例示したものは引き込み電極によって吸引した二次イオンは次段のイオン電子変換電極に取り込まれ、二次電子を放出させる。ここで放出された二次電子はシンチレータを介して光電子増倍管に送られ、光子→電子となって反射毎に順次増幅される。Bに示した例は引き込み電極によって吸引した二次イオンは次段のチャンネルトロンに取り込まれる。このチャンネルトロンは螺旋形ガラス管内面に二次電子利得を持つ半導体膜を付け、管の両端に数kVの電圧をかけ、負電圧側の管の口から入射した電子数を105〜107倍にして正電圧側から出射する一種二次電子増倍管として作用する。またイオン検出器として質量分析器を用いることにより試料の質量分析を行うことも可能である。

0013

本発明をFIB装置に適用した典型例を図1を参照しながら説明する。FIB鏡筒から集束イオンビームを試料面に照射し、試料から放出された二次電子は正電位に印加された引き込み電極3pを備えたに吸引され、二次イオンは負電位に印加された引き込み電極3nを備えたに吸引されてそれぞれの検出機構で検出される。それぞれの検出器1,2で検出された二次電子の信号と二次イオンの信号とはそれぞれレベル検知部4基準値と比較され、そのレベルの大小に応じてそれぞれの引き込み電極3p、3nの印加電圧を調整する印加電圧可変手段6を備える。また、二次電子検出器1、二次イオン検出器2及び試料は真空チャンバー5内に設けられている。試料表面とそれぞれの検出器1,2の引き込み電極間3p、3nに生じる電界は二次電子検出器の引き込み電極3pに印加される電位と二次イオン検出器の引き込み電極3nに印加される電位に依存することになり、双方の電界は互いに相手の電界を弱める方向に作用する。二次イオンを吸引する負電界が強すぎるときは二次電子は反発し二次電子検出器1には到達しにくくなる。反対に二次電子を吸引する正電界が強すぎるときは二次イオンは反発し二次イオン検出器2には到達しにくくなる。そこで、本発明ではそれぞれの検出器の検出信号レベルをモニターし、どちらかのレベルが基準値より大きいか小さいときはそのレベルの大小に応じてそれぞれの引き込み電極の印加電圧を印加電圧可変手段6によって調整する。検出二次イオン信号が走査イオン顕微鏡像に、検出された二次電子信号が走査電子顕微鏡像に用いられるとき、一方の像が暗いときには暗い方の検出量が少ない状態であるから、その検出器の引き込み電極の電位を調整して電界を強くするか他方の検出器の引き込み電極の電位を調整して電界を弱くするかの動作を実行する。これによって、それぞれの荷電粒子の検出量がフィードバック調整される。調整方法として基準値と比較するものを示したが、イオン像と電子像ディスプレイ上で観察し手動で印加電圧可変手段を調整する方法も、一方の印加電圧可変手段を設定固定し輝度信号から他方の印加電圧可変手段を調整する方法もある。

0014

また、二次イオン検出器及び二次電子検出器の引き込み電極と試料表面間に設けられた電界調整手段は、二次イオン検出器と二次電子検出器の前段に検出器内蔵のものとは別途引き込み電極を設けてそれに印加電圧可変手段を設置する態様もある。

0015

この装置において、二次電子像と走査イオン像とは同じ角度からの視野像となるが二次電子と二次イオンとは極性が異なるだけでなく、照射位置における異なる試料情報を得ることができので、比較することによって試料に対するより豊富情報収集ができる。

0016

本発明をFIB・SEM複合装置に適用した例を図6を参照しながら説明する。この複合装置は試料面に対しFIB鏡筒とSEM鏡筒が異なる方向からビーム照射されるように設置されると共に、照射スポットに向けその近傍に二次イオン検出器2と二次電子検出器1が配置される。図では二次元表現のためこの二次イオン検出器2と二次電子検出器1が並んで配置されているように描かれているが、実際には互いに180°対向する位置に配置されることが望ましい。何故ならば、前述したように両荷電粒子の電荷が逆であり、それを引き込む電界は180°対向する位置に配置されたときが単純な電場を形成できるからである。

0017

この装置において例えば、試料表面上方からFIBが照射され、エッチング加工される過程においてその加工領域をSEM像でリアルタイムに観察したい場合がある。エッチング加工のためにFIBが試料面に照射される。その際、試料面からは二次イオンが放出され、これを二次イオン検出器2が検出することによりイオン像を得ることができる。また、この加工部分を異なる角度から照射される電子ビームによって放出される二次電子を検出してSEM像を得て加工しながら加工状態を観察する。FIB照射による二次イオン像と電子ビーム照射による二次電子像をバランスよく取得するため、本実施例ではそれぞれの荷電粒子検出信号レベルを基準値と比較して図示していないそれぞれの引き込み電極への印加電圧を調整し、良好な両画像が得られるように調整する。なお、FIB照射に伴い、放出される二次電子が存在し、それは異なる角度からの視野であるSEM像のノイズとなる。基本的に二次電子検出器2は両方の二次電子を識別して検出することはできない中でSEM像のS/N比を上げるために、FIBによって放出される二次電子より、電子ビームによって放出される二次電子の数を多くすべく、一次電子ビームの電流を多くする。

0018

本発明を帯電緩和用の電子銃を備えたFIB装置に適用した例を図7を参照しながら説明する。FIB装置によりスパッターエッチング、ガスアシストエッチング更には原料ガスを噴射させて行うFIBのデポジション加工が行われるが、その加工に際して試料表面にはイオン電荷蓄積され、帯電状態となる現象が起こる。そのような状態となるとFIBはその電荷と反発しあい照射位置ズレをおこし正確な加工が行えなくなる。その現象を回避させるため、FIB装置には帯電緩和用の電子銃が配置されることがある。本来この帯電緩和用の電子銃は試料面に帯電した電荷を中和させるため電子シャワーの形態で照射されるものであるが、この電子照射により二次電子観察像を得ることもできる。ただし、帯電緩和用の電子ビームであるためビーム径はSEMのように絞られておらず分解能は低いが、おおよその照射位置をモニターできる。この際にもFIB照射による二次イオン像と電子ビーム照射による二次電子像をバランスよく取得するため、本実施例ではそれぞれの荷電粒子検出信号レベルを基準値と比較してそれぞれの引き込み電極への印加電圧を調整し、良好な両画像が得られるように調整する。

0019

本発明を気体放電型イオン源を使用したイオンビーム装置とSEMの複合装置に適用した例を図8を参照しながら説明する。アルゴンガスなど不活性ガスをイオン源として半導体などの試料表面の微小領域に汚染を与えることなしに微細加工分析、あるいは計測を行うイオンビーム装置が提示されている。このようなイオンビーム装置とSEMの複合装置にも本発明が適用できる。イオン照射による二次イオン像と電子ビーム照射による二次電子像をバランスよく取得するため、本実施例ではそれぞれの荷電粒子検出信号レベルを基準値と比較してそれぞれの引き込み電極への印加電圧を調整し、良好な両画像が得られるように調整する。

0020

本発明を帯電緩和用電子銃を備えた気体放電型イオン源を使用したイオンビーム装置に適用した例を図9を参照しながら説明する。この装置は図7に示した実施例とほぼ同様のもので、液体ガリウムのイオン源に代えて不活性ガス等の気体放電型イオン源を使用したイオンビーム装置を用いたものである。本実施例においてもそれぞれの荷電粒子検出信号レベルを基準値と比較してそれぞれの引き込み電極への印加電圧を調整し、良好な両画像が得られるように調整する。

0021

本発明をFIB装置とレンズ内二次電子検出器を備えたSEMとの複合装置に適用した例を図10を参照しながら説明する。この実施例ではSEM鏡筒の試料側先端部に引き込み電極3pを配置し、この引き込み電極3pと二次イオン検出器2の図示していない引き込み電極にそれぞれ印加電圧可変手段6を設け、二次イオンの検出信号レベルと二次電子の検出信号レベルを基準値と比較し、それぞれの引き込み電極への印加電圧を調整し、良好な両画像が得られるように調整する。

0022

本発明をFIB装置とレンズ内二次電子検出器を備えたSEMとの複合装置に適用した変形例を図11を参照しながら説明する。この実施例はSEM鏡筒の試料側先端部の引き込み電極の電位を調整する代わりに試料ステージに設けられた印加電圧可変手段6によって試料面の電位を調整すると共に、二次イオン検出器2の図示していない引き込み電極に印加電圧可変手段を設けて電位を調整するものである。試料面の電位が負電荷となることで二次電子は反発してSEM鏡筒内に引き込まれ、二次イオンは異電荷であるため試料面に吸着されやすいが二次イオン検出器2の引き込み電極の電位が更に低電位であれば二次イオン検出器2に引き込まれる。二次イオンの検出信号レベルと二次電子の検出信号レベルを基準値と比較し、それぞれの引き込み電極への印加電圧を調整し、良好な両画像が得られるように調整する。

図面の簡単な説明

0023

FIB装置において二次イオン検出信号と二次電子検出信号の信号レベルを適正に調整する本発明の基本構成を示す図である。
電子ビーム照射による反射電子と二次電子の放出現象を説明する図である。
イオンビーム照射による二次イオンと二次電子の放出現象を説明する図である。
二次電子検出器の代表的な構成を示す図である。
二次イオン検出器の代表的な構成を示す図である。
FIBとSEM複合装置に本発明を適用した実施例を示す図である。
帯電緩和用電子銃を備えたFIB装置に本発明を適用した実施例を示す図である。
気体イオン源イオンビーム装置とSEMの複合装置に本発明を適用した実施例を示す図である。
帯電緩和用電子銃を備えた気体イオン源イオンビーム装置に本発明を適用した実施例を示す図である。
FIB装置とレンズ内二次電子検出器型SEMの複合装置に本発明を適用した実施例を示す図である。
FIB装置とレンズ内二次電子検出器型SEMの複合装置に本発明を適用した変形例を示す図である。

符号の説明

0024

1二次電子検出器5チャンバー
2二次イオン検出器6印加電圧可変手段
3p,3n引き込み電極
4 レベル検出器

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