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図面 (12)

課題

差分パルスコード変調符号化において量子化器空間を円形に分割したのでは画素値ブロックの統計である平均と標準偏差の各々に適合した量子化器を選択できない。このため再構成されたデジタル画像信号誤差が生じ圧縮がうまく行えない。

解決手段

ブロック適応型差分パルスコード変調システムは、画素値ブロックに応答して符号器命令信号を発生する損失なしDPCMプロセッサ18、20と、画素値ブロックに応答して符号器命令信号を発生する損失ありDPCM圧縮器22、24と、符号器命令信号を受取って圧縮された符号化ビットストリームを生成する符号器28と、圧縮構成信号と損失あり圧縮器からの符号器命令信号とに応答して、損失なしプロセッサまたは損失あり圧縮器のいずれかからの符号器命令信号を選択的に符号器へ伝えるスイッチ26とを備える。

概要

背景

デジタル画像信号圧縮するためのDPCMシステムは、一般的には予測器量子化器符号器とを備える。予測器はデジタル画像信号を残留信号空間に変換する働きをする。残留信号とは、デジタル画像信号中の元の画素値と、これに対応するDPCMシステムによって生成される予測画素値との単なる数学的な差である。

予測に基づく圧縮技術で用いるためのブロック適応型量子化方法がサリバンらによって開発されている。これについては次の2件の米国特許を参照されたい。(1)米国特許第4,885,636号(1989年12月5日発行、発明者J・R・サリバン)、および(2)米国特許第5,287,200号(1994年2月15日発行、発明者J・R・サリバンおよびC・M・スミス)。サリバンらの開示する量子化器システムは、本明細書の図11に示すように放射状に(つまり円形対称的に)配置された複数の量子化器を含む。nxmブロックからなる残留データΔijの近隣12の局所統計μk 、σk (kは残留画像データのk番目のブロックを示す)に従って、一組の量子化器10からある特定の量子化器Qn が選択され、各データブロック10ごとに平均μk と標準偏差σk とが計算される(ステップ14)。これらの統計により該当する近隣ブロックの局所統計に適合した量子化器Qn が示される。統計の計算は以下の式(1)で行われる。

残留信号Δijは元の画素値xijとこれに対応する予測値pijとの数学的な差であるため、以下の式(2)が成り立つ。個々の量子化器はロイドマックス量子化法を用いて設計することができる。

以上の説明は損失のある圧縮技術についてのものである。予測に基づいた数値的に損失のない圧縮アルゴリズムを用いれば量子化工程を割愛して、残留データを直接符号化して圧縮を行うことができる。残留画像データを損失なく符号化するにはハフマン符号化算術符号化といった符号化技術が用いられるが、これらの符号化技術は量子化した残留画像データの符号化にも用いることができる。サリバンらは、超低ビットレートを達成するために、1ブロックの残留データの残留値が0近傍であるブロックのランの中にあるかどうかを判断し、それらのブロックをランレングス符号化する技術を開示している。

概要

差分パルスコード変調符号化において量子化器空間を円形に分割したのでは画素値ブロックの統計である平均と標準偏差の各々に適合した量子化器を選択できない。このため再構成されたデジタル画像信号に誤差が生じ圧縮がうまく行えない。ブロック適応型差分パルスコード変調システムは、画素値ブロックに応答して符号器命令信号を発生する損失なしDPCMプロセッサ18、20と、画素値ブロックに応答して符号器命令信号を発生する損失ありDPCM圧縮器22、24と、符号器命令信号を受取って圧縮された符号化ビットストリームを生成する符号器28と、圧縮構成信号と損失あり圧縮器からの符号器命令信号とに応答して、損失なしプロセッサまたは損失あり圧縮器のいずれかからの符号器命令信号を選択的に符号器へ伝えるスイッチ26とを備える。

目的

従って本発明の目的は、上記のような欠点を克服し、かつ先行技術のDPCM符号化技術をさらに改良することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

nxm画素値ブロックに対して作用してデジタル画像圧縮する、一組の量子化器を用いる損失あり圧縮器を有するタイプの改良されたブロック適応型差分パルスコード変調DPCM)システムであって、前記改良点は前記デジタル画像信号中の精細度の低い領域を検知し、前記精細度の低い領域が検知されると前記量子化器の組を割愛し、前記低精細度領域についてランレングス信号を生成するラン選択手段を含むことを特徴とするシステム。

請求項2

請求項1に記載の改良されたブロック適応型DPCMシステムにおいて、前記ラン選択手段は、a.前に再構成された画素値と前に予測された画素値とに応答して予測画素値を生成する予測器手段と、b.前記各予測値をブロック中の対応する画素値から差し引いて画素値差を生成する減算器と、c.前記追跡フラグと前記画素値差のブロックとに応答して、前記画素値差のブロック中の前記画素値差の合計を求めることにより再構成誤差を計算する手段と、d.前記再構成誤差と前記追跡フラグとに応答して、オペレータが設定したオフセットの組から1つのオフセットを選択する手段と、e.前記選択したオフセットを前記ブロック中の前記画素値差に加えて、オフセット画素値差および前記直流追跡信号を生成する手段と、f.前記オフセット画素値差に応答して、前記ブロックをランブロックとして分類するかどうかを判断する手段と、g.前のブロックについて選択された量子化器に基づいてブロックを直流追跡するかどうかを判断し、前記ブロックをいつ直流追跡するかを示す前記追跡フラグを生成する手段とを含むことを特徴とするシステム。

請求項3

nxm画素値ブロックに対して作用してデジタル画像を圧縮する、一組の量子化器を用いる損失あり圧縮器を有するタイプの改良されたブロック適応型差分パルスコード変調(DPCM)システムであって、前記改良点は前記量子化器が量子化器選択空間中で楕円形に分割されることを含むことを特徴とするシステム。

請求項4

nxm個の画素値ブロックに対して作用してデジタル画像信号を圧縮する、1ブロックの画素値差を形成する手段と、一組の量子化器と、前記一組の量子化器から1つの量子化器を選択して前記ブロック内の前記画素値差を量子化する手段と、前記量子化された差信号を符号化する手段と、前記符号化された量子化差信号を伝送する手段とを用いる損失あり圧縮器を有するタイプの改良されたブロック適応型差分パルスコード変調(DPCM)システムであって、前記改良点は、a.量子化器の選択に応答して、前記選択された量子化器に対応する2値マスクを形成するサブサンプルマスク手段と、b.前記2値マスクを用いて、前記対応するマスク値が1の場合は前記量子化された画素値差の選択的な量子化、符号化、および伝送を行い、前記対応するマスク値が0の場合は前記量子化された差信号をユーザが規定した一定の値に設定し、何も伝送しないことを含むことを特徴とするシステム。

請求項5

請求項4に記載のブロック適応型DPCMシステムにおいて、前記ユーザが規定した値は0であることを特徴とするシステム。

請求項6

ブロック適応型差分パルスコード変調(DPCM)システムにおいて、画素値を有するデジタル画像信号を圧縮する損失なしDPCMプロセッサであって、a.画素値と前に再構成された画素値とを受け取って予測画素値を生成する予測器と、b.前記予測画素値を前記画素値から差し引いて画素値差を生成する減算器と、c.前記予測画素値と前記対応する画素値差とに応答して、前記画素値差に対応する損失なし記号値を生成する記号化器と、d.前記損失なし記号値に応答して、対応するプレフィックス信号とコード信号とを発生する分類器と、e.プレフィックス信号のブロックを受け取り、該ブロックについての範囲値を生成する範囲選択モジュールと、f.前記プレフィックス値と、前記コード値と、前記範囲値とに応答して、前記デジタル画像を表す圧縮されたビットストリームを生成する符号器とを備えることを特徴とするプロセッサ。

請求項7

請求項6に記載の損失なしプロセッサにおいて、前記符号器はハフマン符号器を含むことを特徴とするプロセッサ。

請求項8

ブロック適応型差分パルスコード変調(DPCM)システムにおいて、画素値を有するデジタル画像信号を圧縮する損失ありDPCM圧縮器であって、a.画素値と前に再構成された画素値とを受け取って予測画素値を生成する予測器と、b.前記予測画素値を前記画素値から差し引いて画素値差を生成する減算器と、c.画素値のブロックと、再構成された画素値と、量子化器選択信号とを受け取って、前記画素値ブロックについてのオフセットを表す直流追跡信号と、前記画素値ブロックを直流追跡するべきかどうかを表す追跡フラグと、前記画素値ブロックをランブロックとして分類するべきかどうかを示すランフラグとを発生するラン選択手段と、d.前記画素値差と前記ランフラグとに応答して、対応する画素値差ブロックを形成し、かつ前記ブロックについての前記量子化器選択信号を発生する量子化器選択手段と、e.前記量子化器選択信号に応答して2値マスクを生成するサブサンプルマスクと、f.前記量子化器選択信号と、前記2値マスクと、前記直流追跡フラグと、前記直流追跡信号と、第2の差信号とに応答して、前記ブロック中の各画素ごとの量子化された画素値差と対応する記号値とを生成する量子化器モジュールと、g.現在の画素線と前の画素線とから再構成された画素値に応答して、第2の予測画素値を生成する第2の予測器と、h.前記第2の予測画素値と前記対応する量子化された画素値差との和を求めて、前記再構成された画素値を生成する手段と、i.前記第2の予測画素値を前記画素値から差し引いて前記第2の画素値差を生成する手段と、j.前記量子化器選択信号と、前記量子化された画素値差に対応する前記記号値とに応答して、前記デジタル画像を表す圧縮されたビットストリームを生成する符号器とを備えることを特徴とする圧縮器。

請求項9

請求項8に記載の損失ありDPCM圧縮器であって、a.前記損失あり圧縮器のビットレートを制御するように変えることができる正規化係数Sで、前記画素値と、前記画素値差と、前記前の画素線から再構成された画素値とを正規化することにより、前記正規化係数が1より大きい場合は前記損失あり圧縮器の前記ビットレートが高くなり、1未満の場合は低くなる手段と、b.正規化係数1/Sで前記現在の画素線から再構成された画素値を正規化して、正規化されていない再構成画素値を生成する手段とをさらに備える圧縮器。

請求項10

請求項8に記載の損失ありDPCM圧縮器であって、a.前記デジタル画像信号中の精細度の低い領域を検知するための手段と、b.前記精細度の低い領域については前記符号器にランレングス符号化を用いるように命令する符号器命令信号を発生する手段とをさらに備える圧縮器。

請求項11

請求項10に記載の損失ありDPCM圧縮器において、前記量子化器モジュール中の前記量子化器の組は量子化器選択空間中で楕円形に分割されることを特徴とするシステム。

請求項12

請求項8に記載の損失ありDPCM圧縮器において、前記ラン選択手段は、a.前に再構成された画素値と前の予測画素値とに応答して予測画素値を生成する予測器手段と、b.前記各予測画素値をブロック中の対応する前の画素値の各々から差し引いて画素値差を生成する減算器と、c.前記追跡フラグと前記画素値差のブロックとに応答して、前記画素値差ブロック中の前記画素値差の和を計算することにより再構成誤差を計算する手段と、d.前記再構成誤差と前記追跡フラグとに応答して、オペレータによって規定される一組のオフセットの中から1つのオフセットを選択する手段と、e.前記選択したオフセットを前記ブロック中の前記画素値差に加えて、オフセット画素値差と前記直流追跡信号とを生成する手段と、f.前記オフセット画素値差に応答して、ブロックをランブロックとして分類するべきかどうかを判断する手段と、g.前のブロックについて選択された量子化器に基づいてブロックを直流追跡するべきかどうかを判断し、前記ブロックをいつ直流追跡するかを示す前記追跡フラグを生成する手段とを含むことを特徴とする圧縮器。

請求項13

請求項8に記載の損失ありDPCM圧縮器において、前記ラン選択手段は、a.量子化器の選択に応答して、前記選択された量子化器に対応する2値マスクを生成するサブサンプルマスク手段と、b.前記2値マスクを用いて、前記対応するマスク値が1の場合は前記量子化された画素値差を選択的に量子化、符号化、および伝送し、前記対応するマスク値が0の場合は前記量子化された差信号をユーザによって規定される一定の値に設定して伝送は行わない手段とを含むことを特徴とする圧縮器。

請求項14

請求項13に記載の損失ありDPCM圧縮器において、前記ユーザによって規定される値は0であることを特徴とするシステム。

技術分野

0001

本発明は米国防省との契約番号FA7056−92−C−0020に基づいて米国政府との提携においてなされたものである。従って、米国政府は本発明に対して一定の権利所有する。

0002

マイクロフィルムに収められている本明細書付録には著作権保護の主張がなされている文献が含まれている。著作権所有者は米国特許商標ファイルまたは記録にある特許文献または特許開示物をファクシミリによって再生することに
異論はないが、ただしこれ以外のすべての権利を保有している。

0003

本発明は一般にはデジタル画像処理の分野に関し、より特定的には差分パルスコード変調(以下、DPCMと称す)システムにおいて残留デジタル画像データを適応的に圧縮する方法に関する。

背景技術

0004

デジタル画像信号を圧縮するためのDPCMシステムは、一般的には予測器量子化器符号器とを備える。予測器はデジタル画像信号を残留信号空間に変換する働きをする。残留信号とは、デジタル画像信号中の元の画素値と、これに対応するDPCMシステムによって生成される予測画素値との単なる数学的な差である。

0005

予測に基づく圧縮技術で用いるためのブロック適応型量子化方法がサリバンらによって開発されている。これについては次の2件の米国特許を参照されたい。(1)米国特許第4,885,636号(1989年12月5日発行、発明者J・R・サリバン)、および(2)米国特許第5,287,200号(1994年2月15日発行、発明者J・R・サリバンおよびC・M・スミス)。サリバンらの開示する量子化器システムは、本明細書の図11に示すように放射状に(つまり円形対称的に)配置された複数の量子化器を含む。nxmブロックからなる残留データΔijの近隣12の局所統計μk 、σk (kは残留画像データのk番目のブロックを示す)に従って、一組の量子化器10からある特定の量子化器Qn が選択され、各データブロック10ごとに平均μk と標準偏差σk とが計算される(ステップ14)。これらの統計により該当する近隣ブロックの局所統計に適合した量子化器Qn が示される。統計の計算は以下の式(1)で行われる。

0006

残留信号Δijは元の画素値xijとこれに対応する予測値pijとの数学的な差であるため、以下の式(2)が成り立つ。個々の量子化器はロイドマックス量子化法を用いて設計することができる。

0007

以上の説明は損失のある圧縮技術についてのものである。予測に基づいた数値的に損失のない圧縮アルゴリズムを用いれば量子化工程を割愛して、残留データを直接符号化して圧縮を行うことができる。残留画像データを損失なく符号化するにはハフマン符号化算術符号化といった符号化技術が用いられるが、これらの符号化技術は量子化した残留画像データの符号化にも用いることができる。サリバンらは、超低ビットレートを達成するために、1ブロックの残留データの残留値が0近傍であるブロックのランの中にあるかどうかを判断し、それらのブロックをランレングス符号化する技術を開示している。

発明が解決しようとする課題

0008

しかし、サリバンらによって開示されるDPCM符号化技術において量子化器空間を放射状に円形に対称的に分割する方法では、量子化器を局所ブロックの平均と標準偏差とについて独立して適合するように選択する能力限界がある。

0009

サリバンらの開示するランレングス符号化技術では、ランの間に誤差が累積するため、再構成されたデジタル画像信号中に偏りが生じる。この累積誤差によってランが途中で終了してしまい、圧縮技術の効果が減少してしまう。

0010

従って本発明の目的は、上記のような欠点を克服し、かつ先行技術のDPCM符号化技術をさらに改良することである。

課題を解決するための手段

0011

上記の目的は本発明に従うブロック適応型DPCMシステムを提供することによって達成される。本発明のシステムは、画素値のブロックに応答して符号器命令信号を発生する損失なしDPCMプロセッサと、画素値のブロックに応答して符号器命令信号を発生する損失ありDPCM圧縮器と、圧縮構成信号と損失あり圧縮器からの符号器命令信号とに応答して、損失なしプロセッサまたは損失あり圧縮器からの符号器命令信号を選択的に符号器へ伝えるスイッチとを備える。

0012

本発明に従うブロック適応型DPCM圧縮システムによって達成することのできる圧縮レートは、低ビットレート(1画素あたり1.0ビット未満)から数値的に損失のない圧縮レートまでの範囲にわたる。

0013

本発明の他の実施形態では、改良された適応量子化器は楕円形に分割された量子化器空間を用いる。このため量子化器をブロックの平均と標準偏差とについて
独立して適合するように選択できるため、量子化器空間およびこの空間内の対応
する量子化器の設計をより効率的にすることができる。

0014

本発明のさらに他の実施形態では、精細度の低い画像領域では量子化された残留データは量子化の間にサブサンプリングされ、サンプリングされなかったデータは圧縮度をさらに高めるために廃棄される。ランブロックとして分類された画像ブロックでは累積された誤差が追跡され、この誤差が一定のしきい値を越えると誤差をオフセットするために偏りが導入される。これによりより多くの連続ブロックをランとして分類することができ、データの圧縮を高めることができる。

0015

本発明のさらに他の実施形態では、量子化の前にデジタル画像データと残留データとに正規化係数を乗じておいてもよい。正規化係数は残留信号の振幅を左右して、最終的にデータの圧縮率を制御する。この正規化係数は圧縮レートを変えるためにユーザが決めてもよい。またユーザは、手動で所望の処理構成を特定することによって、損失ありか損失なしかのどちらかの処理経路を選択することもできる。この代わりに、処理構成をレートコントローラによって局所圧縮レートの関数として自動的に選択させることもできる。本出願と同日出願で同時係属中の米国特許出願番号第(EK Docket 69,676)(発明の名称データ圧縮レート制御方法および装置」、発明者ダグラス・W・コーエンホーベンら)に、圧縮レートを制御する適切なレートコントローラが開示されている。処理構成モードと正規化係数とをユーザが特定する方法であっても自動的に選択する方法であっても、どちらもユーザのニーズ応える処理システムのレート制御手段を提供することができる。

0016

以上のような本発明の実施形態、目的および特徴は、以下の好ましい実施形態の詳細な説明、前掲の特許請求の範囲、および添付の図面を参照することによってより明白に理解することができる。

発明の効果

0017

本発明に従うブロック適応型DPCMシステムでは、量子化器が量子化器空間中で楕円形に分割配置されるため、画素ブロックの各統計に独立して適合するように量子化器を選択できる。また精細度の低いランブロックと分類された画像ブロックでは、量子化誤差を追跡して誤差が一定のしきい値を超えると偏りを入れて誤差の拡大を防ぐため、より多くのブロックでランレングス符号化が行うことができ、データの圧縮を高めることができる。

発明を実施するための最良の形態

0018

図1に示すハードウェアブロック図は、本発明に従うブロック適応型DPCM圧縮器の概観を示す。本明細書中ではデータのブロックについて述べる時にはデータを表す記号大括弧[]内に入れて示す。入力画像データ[Iij]および先に再構成された画像データI’ij(共通メモリバッファ16に格納され、そこから読み出されたもの)は、第1の損失なしプロセッサ18と、第2の損失なしプロセッサ20と、第1の損失あり圧縮器22と、第2の損失あり圧縮器24とに送られる。損失なしプロセッサ18および20、ならびに損失あり圧縮器22および24は、符号器命令信号ENC1−ENC4を発生し、これらの信号はスイッチ26に入れられる。スイッチ26は圧縮構成モード信号CCMに応答して、符号器に伝送する特定の符号器命令信号を選択する。スイッチ26はさらにこれらの符号器命令信号の内容に応答して、どの符号器命令信号を符号器28に送るかを決定する。これにより、損失あり圧縮のために生じる量子化誤差の上限を維持するのに必要な場合は構成モード信号を選択的に消去する。符号器28は符号器命令信号ENCxを受取って、処理済の残留画像データを圧縮されたビットストリームへと符号化する。スイッチ26はまた、現在使用されている処理経路を示すプロセッサ信号も発生する。このプロセッサ信号はメモリバッファ16を能動化して、現在使用中の処理経路から再構成された画像データを格納させる。圧縮器によって作られた圧縮ビットストリームは当該技術分野で周知の方法で記憶または伝送することができる。

0019

ブロック適応型損失なしプロセッサとブロック適応型損失あり圧縮器の動作を示す詳細なブロック図を図2および図3に示す。図1と同じ構成要素には同じ番号を付す。入力画素値Iijはブロック形成器30によってブロック[Iij]の形にされる。図2のブロック18は損失なしプロセッサをより詳細に示したブロック図である。この損失なしプロセッサ18では、画素値ブロック[Iij]および再構成された画素値I’ijを受け取って予測器32へ送り、予測画素値[Pij]を生成する。予測器には、米国特許出願番号第08/333,664(1994年11月3日出願、発明の名称「デジタル画像プロセッサ」、発明者ブヘイブン・R・ガンディら)に記載されているようなものが適当である。

0020

元の画素値にはメモリバッファ16に格納するために印がつけられる。ブロック[Pij]中の各々の予測画素値は減算器34でブロック[Iij]中の対応する元の画素値から減じられて、画素値差[Δij]を生成する。これらの予測画素値[Pij]と、対応する画素値差[Δij]とは記号化器36に与えられ、記号化器は差信号に応答して損失なし記号LLsymbolを作る。システムが8ビットの場合はLLsymbolは0から255までの値を取り得る。この後、この損失なし記号LLsymbolは同じ確率を持つ記号同士をグループに分ける分類器38に与えられる。分類器38はLLsymbolがメンバであるグループを見つけ、そのグループ内の記号を特定する。このグループはプレフィックス値と、そのグループ内の記号を表す対応するコード値とで表現される。以下の表1の第1列目はLLsymbol値のグループを示し、第2列目は各グループごとのプレフィックス値を示す。第3列目はコード値中のビット数を示す。コード値は実際の記号値からグループ中の最小記号値を減じて求められる。

0021

分類器38によって生成されたプレフィックス値およびコード値はスイッチ26に与えられる。最後に、NxM画素からなるブロック中の各記号についてのプレフィックス値に応答する選択モジュール40を用いて、NxM画素ブロック中の最大プレフィックス値が生成される。ブロックごとのこの最大プレフィックス値(Rblock と表示する)もスイッチ26に与えられる。表2は最大プレフィックス値と、それに対応するRblock 値とを記載したものである。好ましい実施形態では、0から4までの値をとる5つのRblock がある。以上のように、損失なしプロセッサ18はNxMブロックのRblock 値と対応するNxMブロック内の各画素ごとのプレフィックス値およびコード値とを生成し、生成したすべての値はスイッチ26に送られる。これら3つの値によって符号器命令信号ENC1を形成する。

0022

図2には損失あり圧縮器22のより詳細なブロック図も示している。損失あり圧縮器22は元の画素値のブロック([Iij]と表示する)と、先に再構成された画素値I’ijと、正規化係数Sとを受け取る。正規化係数Sはユーザによって特定されてもよいし、またはメモリバッファレベルおよび充足信号レートに応答するレートコントローラ(図示せず)から与えられてもよい。損失あり圧縮器22は、量子化器選択信号Qsel と、量子化された記号データ(Qsymbol)と、再構成された画素データのブロック([I’ij])とを生成する。元の画素値ブロック[Iij]と前に再構成された画素値I’ijとが予測器42に入れられ、予測器42は現在の元の画素値に対応する予測画素値Pij(上記の予測器32によって生成される予測画素値と必ずしも同じでなくてもよい)を生成する。その後、この予測画素値を減算器44で元の画素値から差し引いて、NxM画素ブロック中の各画素ごとに画素値差Δij(これもやはり上記の減算器34で生成される画素値差と同じである必要はない)を生成する。画素値差の各々には乗算器46によって正規化係数Sが乗じられる。こうして正規化された画素値差S[Δij]は量子化選択モジュール48によってさらに処理される。

0023

本発明の好ましい実施形態では、量子化器選択モジュール48によって選択される複数の量子化器は図4に示すように楕円形に分割されて配置される。各量子化器Qn は、正規化された残留データSΔijのnxmブロックからなる近傍12’の局所統計μk 、σk (kは残留画像データのk番目のブロックを示す)に基づいて一組の量子化器10’から選択される。平均μk および標準偏差σk は正規化されたデータの各ブロックごとに計算される(ステップ14’)。平均および標準偏差の絶対値は図4に示すようにそれぞれの最大値クリッピングされる。これらの統計は量子化器Qn を示すのに用いられる。0番目の量子化器Q0 はrun flagがオンの時に選択されるランレングス量子化器を表す。このランレングス量子化器は図4に示すように量子化器空間において矩形部分占有する。量子化器空間の残りの部分は局所統計μおよびσの空間中で楕円形に角度をもって分割される。楕円形セグメントの各々は1つの量子化器Qn を表す。図4では各量子化器ごとの再構成レベル数を各量子化器の隣の括弧の中に示す。楕円形に分割された領域の外側の量子化器空間(Q8 で示す)は損失なしの圧縮工程を表す。もし量子化器選択モジュール48によって量子化器Q8 が指定されれば、スイッチ26は損失なし圧縮工程18を選択する。楕円形に分割された量子化器空間の中から特定の量子化器Qn を選択する過程図5に示す。まず、局所統計μk とσk とが計算される(ステップ72)。次に、以下の式(3)が成り立つ場合に、各ブロック(kで示す)ごとのi番目楕円形領域が選択される(ステップ74)。式(3)のEi はi番目の楕円ρbiおよびρgiのそれぞれの半径に対するμk およびσk の位置を表す。Ei は式(4)から計算される。

0024

楕円領域を選択したら、式(5)を用いて対応する角セグメントを選択する (ステップ76)。

0025

量子化器Q0 の外側では、計算された角位置Φk と角セグメントしきい値78(図4参照)とが比較されて特定の量子化器Qn を決定する。この量子化器Qn はデータブロック近隣の処理に用いられる。好ましい実施形態では角しきい値78は水平軸σから±15°である。

0026

量子化器を楕円に分割することによって、先行技術で用いられた量子化器の円形対称分割よりもより柔軟に画像データブロックを分類することができる。またブロックの平均μおよび標準偏差σを別々に制御するため、量子化器空間のセグメント化が容易に行える。

0027

量子化器選択は正規化されたブロックデータに対して行われるため、先に説明した正規化係数Sは量子化器選択過程に直接影響をおよぼす。正規化係数が1未満ならば平均および標準偏差は効果的に減じられるが、1より大きければこれらの局所統計は大きくなる。このため、正規化係数が1未満の場合は下位μ−σ量子化器が選択され、1以上の場合は上位μ−σ量子化器が選択される。内側の量子化器ほど再構成レベル数が少ないため、正規化係数が1未満では効果的なビットレート下げ、1より大きければ効果的なビットレートは高くなる。

0028

このような処理によって、元の画素値と、先に再構成された画素値と、量子化器選択信号(Qsel )とがラン選択モジュール50に与えられ、現在の画素値ブロックを低精細度領域と分類するかどうかが決定される。ラン選択モジュール50はrun flag信号を発生し、この信号はもしブロックが低精細度領域と判断されればオンになり、それ以外の場合はオフになる。またラン選択モジュール50は画像平均追跡信号(DC track)を発生し、この信号は低精細度画像ブロックと分類されたブロックの画像の平均画像レベルの追跡に使用される。量子化器選択モジュール48は現在処理中のブロックの正規化された画素値差S[Δij]およびrun flag信号に応答して、量子化器選択信号(Qsel )を発生し、この信号によって使用する量子化器を特定する。ラン選択モジュール50から発生したrun flag信号がオンならば、ラン量子化器が選択される。量子化に使用される量子化器は量子化器選択信号(Qsel )によって特定され、この信号はサブサンプルマスクモジュール52および量子化器モジュール54に伝えられる。サブサンプルマスクモジュール52はあるデータブロック内の画素値の空間位置に対応して、選択された量子化器(Qsel )についてサブサンプルマスクビットパターンを特定する。

0029

図6に示すように、サブサンプルマスク80は、正規化した画像の画素値差SΔijのnxmブロック82中の対応する位置を示すnxm(例えば2x2)2値ビットパターンである。サブサンプルマスク80中のビットパターンが「1」ならば、ブロック82中の対応する正規化された画素値差が量子化器54で量子化され、量子化された記号Qsymbolが伝送される。サブサンプルマスク80中のビットパターン値が「0」ならば、ブロック82中の対応する正規化された画素値差は平均量子化レベルに設定され、量子化された記号Qsymbolは伝送されない。図6に示すサブサンプルマスクの例では、正規化された画像画素値差のうち半分だけが量子化後にQsymbol信号によって量子化器54から伝送される。このためビットの半分が0に設定されたサブサンプルマスクを有する量子化器で量子化したデータブロックでは、圧縮率が2だけ増加する。

0030

画像中の精細度が低い場合は、システムの設計者は画素値差の平均および標準偏差が0に近い、量子化器Q1 やQ2 などの0を含むサブサンプルマスクビットパターンを選択する(図4参照)。精細度が高いことを表す量子化器では、サブサンプルマスク80中のすべてのビットは1に設定される。量子化器選択モジュール48がラン量子化器を選択する場合(つまり画像の精細度が非常に低い場合)は、サブサンプルマスク80中のビットはすべて0に設定される。

0031

量子化器54はQsel とサブサンプルマスク信号とに応答して、正規化された画素値差S[Δij](これも上記の減算器34および44で生成された画素値差と同じでなくともよい)を適切に量子化する。量子化器54は量子化した画素値差を示す記号(Qsymbol)と、量子化した画素値差自体(S[Δ’ij])とを生成する。量子化した画素値差の量子化誤差が所定量を超える場合は、量子化器54は独特なQsymbolを生成する。Qsymbolは量子化器選択モジュール48にフィードバックされるが、もし量子化器選択モジュール48がこの独特なQsymbolを検知すると、モジュール48は図4のQ8 で示す損失なし工程を表す出力Qsel を発生する。もしラン中のブロックが直流追跡用ならば、通常のQsymbolの代わりにDC track記号が量子化器54から伝送される。Qsel 信号とQsymbol信号とによって図1のところで説明したENC3符号器命令信号を形成する。

0032

量子化された画素値差(S[Δ’ij])は予測画素値S[Pij]と共に加算器56に与えられて、正規化された再構成画素値S[I’ij]となる。この正規化された再構成画素値S[I’ij]は乗算器58に与えられ、ここで正規化係数の逆数1/Sが乗じられて再構成された画素値ブロック[I’ij]を生成する。このブロックにはメモリバッファ16に格納するために印がつけられる。正規化された再構成画素値S[I’ij]は予測器60にも与えられる。予測器60は正規化され先に再構成された画素値SI’ijも受取って、正規化された予測画素値S[Pij]を作る。正規化された再構成画素値は先に再構成された画素値I’ijと正規化係数Sとによって乗算器62で作られる。

0033

減算器64では、正規化された予測画素値S[Pij]は正規化された元の画素値S[Iij]から差し引かれて正規化された画素値差S[Δij]が生成される。乗算器66では、元の画素値[Iij]に正規化係数Sを乗じて正規化された元の画素値S[Iij]が形成される。

0034

スイッチ26は構成制御信号CCMと、符号器信号ENC1およびENC3とを受け取り、CCM信号に基づいて適切な符号器信号を符号器28へ伝える。また、モード信号CCMおよびユーザによって特定される正規化係数Sも伝える。CCM信号がENC3信号を選択するように設定されており、かつ量子化器Q8 を示すQsel がオーバヘッドで伝送される場合、ENC1からのプレフィックス信号は残留信号として伝えられ、ENC1からの符号信号はLLcodeとして伝えられ、LLflagがオンにされる。スイッチ26はCCM信号の示すモードに基づいてRblock またはQsel のいずれかを表すオーバヘッド信号を生成する。また、損失なしプロセッサ18からのプレフィックス記号または損失あり圧縮器22からのQsymbolのいずれかを表す残留信号も発生する。スイッチ26は符号器28に伝えられているデータは損失なしプロセッサからのものであることを示す信号LLflagを生成する。この損失なしフラグLLflagがオンで損失なし工程を示していれば、損失なしプロセッサ18からの符号信号がLLcode信号として符号器28へ伝えられる。スイッチ26はまた、イネーブル信号MEによってメモリバッファ16を可能化して、印をつけた再構成画素データをスイッチ26を介して符号器信号を符号器28へ送っているプロセッサまたは圧縮器から受け取らせる。

0035

符号器28はスイッチ26から符号器命令信号を受取り、オーバヘッド信号と残留信号とをハフマン符号化し、定ビットパターンで損失なし符号LLcodeを符号化する。符号器28はモード信号CCMおよび正規化係数Sを定ビット長コードとして独自のマーカコードの後に符号化する。残留信号の符号化に用いられる一組のハフマン符号は、オーバヘッド信号に基づいて選択される。LLcodeの各々のビット長は残留信号によって決定される。低精細度領域と指定されたデータブロックでは、ランレングス符号化を用いることができる。ランの間は、ハフマン符号を用いて直流追跡偏りが符号化される。

0036

LLflagがオンの場合(つまり損失なし工程を用いる場合)、オーバヘッド信号中の範囲値(Rblock )は前のRblock 値に基づいて符号化される。以下の表3はこのような範囲値の符号化に用いられるハフマン符号のビット長を示す。1−1の枠内に横線を引いてあるのは、現在値と前の値とのこの組み合わせの確率が高く、ランレングス符号化されることを示す。

0037

次に表4はブロックごとに選択された範囲値のプレフィックス値の符号化に用いられるハフマン符号のビット長を示す。空白の箇所はその組み合わせが発生しないことを示す。

0038

また、LLflagがオンの場合、損失なしプロセッサ18中の分類器38からの符号値LLcodeは固定ビット長コードを用いて符号化される。このコードの長さは表1の3列目に示すものと同じである。

0039

LLflagがオフの場合(つまり損失あり圧縮器が用いる場合)、オーバヘッド信号中の量子化器選択値(Qsel )は前のQsel の値に基づいて符号化される。以下の表5にはこれらの量子化器選択値の符号化に用いられるハフマン符号の長さを示す。表中、0−0の枠内に横線が引いてあるのは、量子化器選択値の現在値と前の値とのこの組み合わせの確率が高く、ランレングス符号化されることを意味する。

0040

次に表6には、ブロックごとに選択した量子化器選択値のQsymbol値を符号化するのに用いられるハフマン符号のビット長を示す。表中の空白の箇所はそこの組み合わせが発生しないことを示す。

0041

Qsel =8で損失なしプロセッサの選択を示す場合は、表6の値は残留信号として伝送されるENC1からのプレフィックス値の符号化に使用されるハフマン符号長を示す。

0042

ここではハフマン符号化およびランレングス符号化技術の利用が好ましいとしているが、本発明の精神および範囲から逸脱することがなければ算術符号化のような他の技術を用いることも可能である。符号器28の出力は圧縮されたオーバヘッドおよび画像データからなるビットストリームとなる。

0043

次に図7を参照してラン選択モジュール50について詳細に説明する。画素値ブロック[Iij]には乗算器84で正規化係数Sが乗じられて、正規化されたブロック画素値S[Iij]となる。先に再構成された画素値I’ijは乗算器86で正規化係数Sが乗じられて正規化された再構成画素値SI’ijとなる。正規化された再構成画素値SI’ijは予測器88に与えられ、正規化された画素値の予測値ブロックS[Pij]を生成する。この値は予測器88へフィードバックされ、減算器90で正規化された画素値ブロックの各画素から差し引いて、正規化された画素値差S[Δij]を形成する。量子化器選択信号Qsel は遅延92によって1ブロックの処理期間だけ遅延されて、前の量子化器選択信号を生成する。前の量子化器選択信号は直流追跡可能化器94に与えられる。図8のステップ96に示すように、直流追跡可能化器は前の量子化器選択信号を検査してランを示すかどうかを決定する。もし前の量子化器選択信号がランを示していなければ、ランに含まれるブロックの数を追跡し続ける内部カウンタnum runsが1に設定される(ステップ98)。反対に前の量子化器選択信号がランを示していれば、内部カウンタは1だけ増分される(ステップ100)。次に、内部カウンタが検査されて(ステップ102)、num runsのカウントがユーザが決めた整数(例えば4など)の倍数かどうかを判断する。この整数は直流追跡偏りの検査をする前に通過したブロック数を表現するものである。もしカウントがこの整数の倍数ならば、直流追跡フラグ(track flag)がオンにされ(ステップ104)、そうでなければオフにされる(ステップ106)。図7に戻る。直流追跡フラグは再構成誤差計算器108と直流追跡偏り計算器110とに与えられる。直流追跡フラグは量子化器54にも与えられる。直流追跡フラグがオンならば、再構成誤差計算器108および直流追跡偏り計算器110は可能化される。反対に直流追跡フラグがオフならば、これらの計算器は両方とも割愛される。

0044

再構成誤差計算器108は標本化された画素差信号のブロックS[Δij]を受取り、以下の式(6)によって、再構成誤差Rerror を計算する。

0045

直流追跡偏り計算器110はこの再構成誤差Rerror を受取り、偏りβとこの偏りに対応するDC track信号とを計算する。偏りβは次の式(7)で求められる。

0046

式(7)では、β0 は正の定数(例えば4など)、DC Thresh[0]=−β0 /2、かつDC Thresh[1]=+β0 /2である。上述した好ましい実施形態では、βは2つのしきい値によって決定される3つの値のうちのどれをとってもよい。この考え方一般化するとβはN−1個のしきい値によって定められるN個の値のうちのどれをとってもよいことになる。DC track信号はβを表す記号であり、例えばβ=0ならば01、β=−β0 ならば00、β=+β0 ならば10である。DC track信号は量子化器54に与えられる(図2参照)。DC trackフラグがオンならば、DC track信号は量子化器54によってQsymbolとして伝送され、量子化された画素値差S[Δ’ij]の代わりにDC track信号に対応するβが伝送される。

0047

加算器112ではβに正規化された画素値差S[Δ’ij]が加えられて、偏りを加えた正規化画素値差となる。偏りを加えた正規化画素値差はラン分類器114に与えられる。ラン分類器114は図9に示すようにブロックをランブロックとして分類するかどうかを判断する。この分類器114では偏りを加えた正規化差値ブロックの平均と標準偏差とが計算される(ステップ116)。その後、ブロックの統計がユーザの特定したラン規準μrun およびσrun と比較される(ステップ118)。もしこの統計がランの規準と一致すれば、run flagがオンになる(ステップ120)が、それ以外の場合はオフになる(図2参照)。

0048

次に図10を参照して、圧縮されたビットストリームの伸長器(一般的に124で示す)について説明する。復号器126はメモリまたは伝送路から圧縮されたビットストリームを受取って復号し、符号器28によって行われた符号化技術(例えばハフマン符号化など)の逆を行うことにより圧縮構成モード信号CCMと、正規化係数Sと、オーバヘッド信号と、残留信号と、LLflag信号と、LLcode信号とを生成する。復号器126で生成されたこれらの信号は記号再構成モジュール128に送られ、ここでモード信号CCMに基づいて損失あり(Qsymbol)記号または損失なし(LLsymbol)記号のいずれかが再構成される。損失なし記号を作るためには、分類器38と逆の工程を行う。損失あり記号は復号器126から与えられる残留信号にすぎない。記号再構成モジュール128からの記号は画素再構成モジュール130に与えられ、このモジュール130は損失なし記号について記号化器36と逆の工程を行うことにより画像の画素値差[Δij]を再構成する。損失あり記号については、正規化された画素値差S[Δ’ij]は記号値でアドレス指定されるルックアップテーブルによって再構成される。こうして再構成された画像の画素値差は、加算器134で予測器132で作られた予測画素値に加えられ、復号された画像信号S[I’ij](損失あり圧縮の場合)または[I’ij](損失なし圧縮の場合)を作る。予測器32は機能的には圧縮器中の予測器32および60と同等のものである。最後に、乗算器136において、損失あり圧縮器からの復号された画像信号に正規化係数の逆数1/Sが乗じられる。

0049

ここで説明したブロック適応型DPCM圧縮システムは、汎用デジタルコンピュータまたはカスタムメードデジタル処理ハードウェアもしくはファームウェアにおいて実現することができる。付録AとしてVax VMSおよびSun Unixオペレーティングシステムでの動作用にC言語で書かれたプログラムを添付する。

0050

以上のように好ましい実施形態によって本発明を説明してきたが、当業者であれば本発明の範囲を逸脱することなく変形および修正が可能であると理解できると考える。例えば、損失なしプロセッサ18および符号器28は損失なし圧縮用独立型システムとして用いてもよい。同様に、損失あり圧縮器22および符号器28を損失あり圧縮用の独立型システムとして用いてもよい。

図面の簡単な説明

0051

本発明に従う損失なし圧縮経路および損失あり圧縮経路を有するDPCM圧縮システムを示すブロック図である。
図1のDPCM圧縮システムの好ましい実施形態を示す詳細なブロック図である。
図2に続く図であり、図2とともに図1のDPCM圧縮システムの好ましい実施形態を示す詳細なブロック図である。
損失あり圧縮経路中で用いられる楕円形に分割された量子化空間を示す概略図である。
本発明の損失あり圧縮経路中で用いられる量子化器選択工程を示すフローチャートである。
本発明の一実施形態に従う損失あり圧縮経路中で用いられるブロック構造および対応するサブサンプルマスクを示す概略図である。
図2のラン選択および直流追跡モジュールを示すブロック図である。
図7のモジュールによって実行される直流追跡可能化ロジックを示すフローチャートである。
図2のラン分類器によって実行されるロジックを示すフローチャートである。
本発明に従うDPCM伸長器を示すブロック図である。
先行技術の損失あり圧縮技術で用いられる円形に分割された量子化空間を示す概略図である。

符号の説明

0052

10円形に分割された量子化器の組、10’楕円形に分割された量子化器の組、12残留データブロック近隣、12’正規化された残留データブロック近隣、16メモリバッファ、18 第1損失なしプロセッサ、20 第2損失なしプロセッサ、22 第1損失あり圧縮器、24 第2損失あり圧縮器、 26 スイッチ、 28符号器、30ブロック形成器、32,42,60,88,132予測器、34,44,64,90減算器、36記号化器、38分類器、40範囲選択モジュール、46,58,62,66,84,86,136乗算器、48 量子化器選択モジュール、50ラン選択モジュール、52サブサンプル用マスクモジュール、54 量子化器モジュール、56,112,134加算器、78 角セグメントしきい値、80 サブサンプル用マスク、82 正規化された画像の画素値差ブロック、92遅延、94直流トラック可能化器、108誤差計算器、110 直流追跡偏り計算器、114 ラン分類器、124伸長器、126復号器、128記号再構成モジュール、130画素再構成モジュール。

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