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技術 無線通信用回路、無線通信装置、無線通信システム

出願人 シャープ株式会社
発明者 大森学仲林次郎
出願日 2004年7月13日 (16年4ヶ月経過) 出願番号 2004-206494
公開日 2005年5月19日 (15年6ヶ月経過) 公開番号 2005-130442
状態 特許登録済
技術分野 送受信機 送信機 受信機の入力回路等 移動無線通信システム
主要キーワード 内臓バッテリー 可視距離 機器組込み PF7 無線通信用回路 バイパスルート 送信回路ブロック 受信回路ブロック
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

省エネルギー化と連続通信時間とを拡大できる無線通信装置および組込み用モジュールを提供する。

解決手段

アンテナ1から送信する送信信号増幅するための送信用パワーアンプ9を設ける。パワーアンプ9の信号路バイパスするバイパスルート22を設ける。受信信号の強度に基づいて制御される各スイッチ23、24を送信パワーアンプ9と、バイパスルート22とが択一的に切り換えられるように設ける。

概要

背景

まず、スペクトラム拡散無線について以下に説明する。一般に、スペクトラム拡散技術を利用した通信においては、送信側にて音声等の入力ベースバンド信号変調された変調信号が、拡散符号を使用してスペクトラム拡散された後、高周波信号として通信相手側に送信される。また、受信側では、通信相手側より受信されたスペクトラム拡散信号が、送信側と同一の拡散符号を使用して復調逆拡散)される。

そして、スペクトラム拡散技術を利用した通信方式には、直接拡散(Direct Spread)方式と、周波数ホッピング方式とがある。直接拡散方式は、狭帯域変調波に拡散符号を乗算しながら拡散を行い、ある連続した周波数帯域を均一に使用するものである。一方、周波数ホッピング方式は、拡散符号で、通信相手との通信を行う際の搬送波周波数ランダム切り換えることで、周波数帯域内に信号を拡散するものであり、例えばブルートゥース(Bluetooth、登録商標)等がある。

以下に、従来のカード型無線通信装置について説明する。図21は、従来のカード型無線通信装置の概略的構成を示すブロック回路図である。図21の従来のカード型無線通信装置50は、以下の回路構成からなる。アンテナ51は、受信回路部52と送信回路部57とにそれぞれ接続されている。

受信回路部52は、増幅器53、ミキサ回路54及び復調回路55からなり、アンテナ51は、増幅器53、ミキサ回路54、復調回路55を介して、ベースバンド信号処理回路部61に接続されている。

また、送信回路部57は、変調回路60、ミキサ回路59及び増幅器58からなり、ベースバンド信号処理回路部61は、変調回路60、ミキサ回路59、増幅器58を介して、アンテナ51に接続されている。そして、ミキサ回路54及びミキサ回路59には、局部発振器56が接続されている。

また、ベースバンド信号処理回路部61は、インターフェース回路部62を介して、コネクタ65に接続され、さらに、受信回路部52、送信回路部57及びベースバンド信号処理回路部61のそれぞれには、回路制御部63が接続されている。また、電源部64は、コネクタ65及びカード型無線通信装置50の上記の各回路に接続されている。

次に、図21の従来のカード型無線通信装置50の動作について説明する。受信側において、アンテナ51で受信した通信相手側からのスペクトラム拡散信号(例えば2.4GHz帯)は、増幅器53により増幅され、ミキサ回路54に印加される。受信高周波信号としての前記スペクトラム拡散信号は、ミキサ回路54及び復調回路55によってベースバンド信号に復調され、ベースバンド信号処理回路部61によって必要な信号処理が行われ、インターフェース回路部62を介してコネクタ65より図示しないパーソナルコンピュータ等の情報端末装置に出力される。

送信側において、図示しないパーソナルコンピュータ等の情報端末装置から、コネクタ65、インターフェース回路部62を介して入力されたデータ入力信号は、ベースバンド信号処理回路部61によって必要な信号処理が行われ、変調回路60及びミキサ回路59によってスペクトラム拡散信号(例えば2.4GHz帯)にスペクトラム拡散された後、増幅器58によって増幅され、アンテナ51から、通信相手側に送信される。

回路制御部63は、受信回路部52、送信回路部57及びベースバンド信号処理回路部61のそれぞれの動作を制御しており、電源部64は、図示しないパーソナルコンピュータ等の情報端末装置から、コネクタ65を介して供給される電源を入力し、カード型無線通信装置50の内部の前記各回路に電源+Bを供給する。

局部発振器56は、各ミキサ回路54、59のそれぞれが、動作をするのに必要な周波数信号(例えば2.4GHz)を発生する。

無線部のRF信号の制御について、各種の通信機器では、周波数やレベルの異なる信号をそれぞれ周波数変換して変復調するので、安定した変復調特性が必要とされる。

そのとき、最も重要なファクタの1つとして、入力ダイナミックレンジと呼ばれるものがある。これはどれだけ微弱入力信号から強力な入力信号までを安定して受信し、復調できるかを示す指標である。

このダイナミックレンジについては、送受信回路を備えた無線通信装置では、主に送信(高周波)電力値受信感度歪特性などのパラメータによって決定される。

通信可能なエリアを広くするための1つの方法として、従来、親機子機間の距離が近い場合は、受信機入力段アッテネータ回路を用いたり、低雑音アンプIFアンプなどのGAIN(利得)を下げたりすることで、強入力信号に対する歪特性を劣化させないようにして実現していた(特許文献1参照)。

図22はこの従来例のブロック図を示すものである。図22においてアッテネータ回路(RF ATT)90は、高周波入力信号入力端子71と高周波増幅器78との間に設けられ、高周波帯で使用できる各PINダイオード91、92、93により構成される。

この例の場合、π型に設けた各ダイオード91、92、93を高周波入力信号の強弱に応じてオンオフさせる端子77からのスイッチング信号により高周波アッテネータにする場合とスルーにする場合とに切り換えている。

なお、図22においては、高周波バンドパスフィルタ(RFBPF)79、混合器MIER)80、第1の電圧制御発振器VCD1)81、第1の中間周波増幅器(IFAMP)82、中間周波バンドパスフィルタ83、第2の中間周波増幅器84、FM検波器FMDET)85、第2の電圧制御発振器86、および、検波信号を出力する出力端子87が設けられている。これらは従来周知の回路であるので、それらの説明を省略する。また、図22のアッテネータ回路90はRFアンプ78とRFBPF79若しくは混合器80との間に配置されることもある。
実開平4−116440号公報(公開日:1992年10月19日)

概要

省エネルギー化と連続通信時間とを拡大できる無線通信装置および組込み用モジュールを提供する。アンテナ1から送信する送信信号を増幅するための送信用パワーアンプ9を設ける。パワーアンプ9の信号路バイパスするバイパスルート22を設ける。受信信号の強度に基づいて制御される各スイッチ23、24を送信パワーアンプ9と、バイパスルート22とが択一的に切り換えられるように設ける。

目的

本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、自他共に良好な通信を低消費電力で行うことができる無線通信回路を提供すること、若しくは受信した高周波信号のレベルに応じて、カード型無線通信装置を構成する各回路部の電源をそれぞれ独立してオン・オフ制御することにより低消費電力化を図ったカード型無線通信装置及びそれを用いた無線通信システムを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
11件

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請求項1

情報送受信端末のための無線通信用回路であって、アンテナと、アンテナに接続される増幅器と、増幅器の信号路バイパスするバイパスルートと、増幅器の信号路およびバイパスルートを択一的に切り換える第一スイッチとを備えていることを特徴とする無線通信用回路。

請求項2

受信信号信号強度に基づいて第一スイッチの切り換えを制御する制御手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の無線通信用回路。

請求項3

上記制御手段は、受信信号の信号強度としての受信信号強度指標値から第一スイッチの切り換えを制御する第一制御信号を生成する生成部を有していることを特徴とする請求項2記載の無線通信用回路。

請求項4

さらに、増幅器への電源を断接する第二スイッチを備え、上記制御手段は、第一スイッチに協動して、第二スイッチを制御する第二制御信号を生成する制御部を有していることを特徴とする請求項2または3に記載の無線通信用回路。

請求項5

バイパスルートに固定減衰器を備えていることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の無線通信用回路。

請求項6

バイパスルートに可変減衰器を備えていることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の無線通信用回路。

請求項7

増幅器は、アンテナに送る送信信号増幅するパワーアンプであることを特徴とする請求項1ないし6の何れか1項に記載の無線通信用回路。

請求項8

増幅器は、アンテナからの受信信号を増幅する低雑音アンプであることを特徴とする請求項1ないし6の何れか1項に記載の無線通信用回路。

請求項9

信号を増幅する増幅器を有する無線通信用回路であって、信号が上記増幅器をパスする増幅ルートと、信号が上記増幅器をバイパスするバイパスルートとの何れか一方を択一的に選択するルート選択手段が設けられたことを特徴とする無線通信用回路。

請求項10

上記ルート選択手段は、上記無線通信用回路で受信した信号の強度に応じて、増幅ルートおよびバイパスルートの何れか一方を選択することを特徴とする請求項9に記載の無線通信用回路。

請求項11

上記ルート選択手段は、受信した信号の強度が予め設定した閾値を上回る、または閾値以上のときに、バイパスルートを選択することを特徴とするクレーム10に記載の無線通信用回路。

請求項12

上記ルート選択手段は、上記無線通信用回路の通信状態良否を判定し、その判定結果に基づいて上記増幅ルートとバイパスルートとの何れか一方を選択する第一制御信号を生成する制御手段を備えていることを特徴とする請求項9に記載の無線通信用回路。

請求項13

上記ルート選択手段は、上記無線通信用回路の通信状態の良否を判定し、その判定結果に基づいて上記増幅ルートとバイパスルートとの何れか一方を選択する第一制御信号を生成する制御手段を備え、上記制御手段は、上記無線通信用回路で受信した信号の強度が予め設定した閾値を下回る、または閾値以下のときであっても、通信状態が良いと判定した場合には、バイパスルートを選択する第一制御信号を生成することを特徴とする請求項9に記載の無線通信用回路。

請求項14

上記ルート選択手段は、上記無線通信用回路の通信状態の良否を判定し、その判定結果に基づいて上記増幅ルートとバイパスルートとの何れか一方を選択する選択信号を生成する制御手段を備え、上記制御手段は、上記無線通信用回路で受信した信号の強度が予め設定した閾値を上回る、または閾値以上のときであっても、通信状態が悪いと判定した場合には、増幅ルートを選択する第一制御信号を生成することを特徴とする請求項9に記載の無線通信用回路。

請求項15

上記制御手段は、情報信号を送信した相手通信装置から、該情報信号の再送要求を受け取らない場合に、通信状態が良いと判定することを特徴とする請求項12から14の何れか1項に記載の無線通信用回路。

請求項16

上記制御手段は、上記無線通信用回路で受信した信号から生成した受信データの誤り度を検出し、検出した誤り度が閾値を超えない場合に、通信状態が良いと判定することを特徴とする請求項12から15の何れか1項に記載の無線通信用回路。

請求項17

上記制御手段は、上記無線通信用回路で受信した信号から生成した受信データの受信状況が、上記信号の受信に先立って通信相手の通信装置から予告された内容と一致している場合、通信状態が良いと判定することを特徴とする請求項12から16の何れか1項に記載の無線通信用回路。

請求項18

上記制御手段は、上記無線通信用回路で受信した信号から生成した受信データから、該受信データに関するアプリケーションを実行すべき時刻情報を取得し、上記信号の受信時刻と上記時刻情報とを比較し、上記信号の受信データが、アプリケーションを実行すべき時刻に間に合ったと判断した場合に、通信状態が良いと判定することを特徴とする請求項12から17の何れか1項に記載の無線通信用回路。

請求項19

上記制御手段は、上記無線通信用回路で受信した信号から生成した受信データを利用するアプリケーションに備えられた誤り耐性ツールが動作しない場合に、通信状態が良いと判定することを特徴とする請求項12から18の何れか1項に記載の無線通信用回路。

請求項20

上記無線通信用回路で受信した信号から生成した受信データがストリーミングデータである場合、該受信データを一時的に溜める受信バッファを備え、上記制御手段は、上記受信データを送信してくる通信装置から、該受信データのビットレートと、該受信データを一時的に溜めるのに要するバッファサイズに関する情報を受け取り、該受信データを受信バッファに溜めるのに要するバッファフル時間tをビットレートとバッファサイズとから求め、該受信データを実際に受信バッファに溜めるのに要したバッファリング時間t’とバッファフル時間tとを比較し、t’≦tの関係が成立する場合に、通信状態が良いと判定することを特徴とする請求項12から19の何れか1項に記載の無線通信用回路。

請求項21

上記受信データの受信中に、上記受信バッファが空になった場合に、上記制御手段は、通信状態が悪いと判定することを特徴とする請求項20に記載の無線通信用回路。

請求項22

上記無線通信用回路を備えた通信装置が、通信相手の通信装置と双方向通信を行う場合、上記無線通信用回路で受信した信号から生成した受信データが連続してデコードされるならば、上記制御手段は、通信状態が良いと判定することを特徴とする請求項12から21の何れか1項に記載の無線通信用回路。

請求項23

上記制御手段が上記通信状態が良くないと判定する回数に閾値を設定しておき、該回数が閾値を下回る、または閾値以下の場合に、上記制御手段は通信状態が良いと判定することを特徴とする請求項12から22の何れか1項に記載の無線通信用回路。

請求項24

上記ルート選択手段が、バイパスルートを選択したことに協動して、上記増幅器への電源供給オフにする電源オフ手段を備えたことを特徴とする請求項9から23の何れか1項に記載の無線通信用回路。

請求項25

信号を増幅する増幅器を有する無線通信用回路において、通信相手との距離を検出する通信距離検出手段と、上記通信距離検出手段によって検出された距離に基づいて、信号が上記増幅器をパスする増幅ルートと、信号が上記増幅器をバイパスするバイパスルートとの何れかのルートを選択するルート選択手段とを備えていることを特徴とする無線通信用回路。

請求項26

上記通信距離検出手段は、通信相手から受信した信号の強度に基づいて、該通信相手との距離を検出することを特徴とする請求項25に記載の無線通信用回路。

請求項27

上記ルート選択手段は、上記通信距離検出手段によって検出された通信相手との距離が予め設定された値よりも大きいときに、バイパスルートを選択することを特徴とする請求項25または26に記載の無線通信用回路。

請求項28

上記バイパスルートには、上記信号を減衰させる減衰器が設けられていることを特徴とする請求項9から27の何れか1項に記載の無線通信用回路。

請求項29

上記バイパスルートには、減衰率可変である可変減衰器が設けられていることを特徴とする請求項9から27の何れか1項に記載の無線通信用回路。

請求項30

上記増幅器は、送信すべき信号を増幅するパワーアンプであることを特徴とする請求項9から15、または25から27の何れか1項に記載の無線通信用回路。

請求項31

上記増幅器は、受信した信号を増幅する低雑音アンプであることを特徴とする請求項9から30の何れか1項に記載の無線通信用回路。

請求項32

請求項1から31の何れか1項に記載の無線通信用回路を有することを特徴とする無線通信装置

請求項33

請求項32記載の無線通信装置を有することを特徴とする無線通信システム

技術分野

0001

本発明は、パーソナルコンピュータやADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム無線アクセスポイント無線ルータ等の情報端末装置やTVやDVD等の民生AV機器と接続され、スペクトラム拡散(Spread Spectrum)技術を利用したDS(Direct Spread)方式を使用した無線通信機能を有するカード型無線通信装置に好適な無線通信回路、それを有する無線通信装置、及びそれを用いた無線通信システムに関するものである。

背景技術

0002

まず、スペクトラム拡散の無線について以下に説明する。一般に、スペクトラム拡散技術を利用した通信においては、送信側にて音声等の入力ベースバンド信号変調された変調信号が、拡散符号を使用してスペクトラム拡散された後、高周波信号として通信相手側に送信される。また、受信側では、通信相手側より受信されたスペクトラム拡散信号が、送信側と同一の拡散符号を使用して復調逆拡散)される。

0003

そして、スペクトラム拡散技術を利用した通信方式には、直接拡散(Direct Spread)方式と、周波数ホッピング方式とがある。直接拡散方式は、狭帯域変調波に拡散符号を乗算しながら拡散を行い、ある連続した周波数帯域を均一に使用するものである。一方、周波数ホッピング方式は、拡散符号で、通信相手との通信を行う際の搬送波周波数ランダム切り換えることで、周波数帯域内に信号を拡散するものであり、例えばブルートゥース(Bluetooth、登録商標)等がある。

0004

以下に、従来のカード型無線通信装置について説明する。図21は、従来のカード型無線通信装置の概略的構成を示すブロック回路図である。図21の従来のカード型無線通信装置50は、以下の回路構成からなる。アンテナ51は、受信回路部52と送信回路部57とにそれぞれ接続されている。

0005

受信回路部52は、増幅器53、ミキサ回路54及び復調回路55からなり、アンテナ51は、増幅器53、ミキサ回路54、復調回路55を介して、ベースバンド信号処理回路部61に接続されている。

0006

また、送信回路部57は、変調回路60、ミキサ回路59及び増幅器58からなり、ベースバンド信号処理回路部61は、変調回路60、ミキサ回路59、増幅器58を介して、アンテナ51に接続されている。そして、ミキサ回路54及びミキサ回路59には、局部発振器56が接続されている。

0007

また、ベースバンド信号処理回路部61は、インターフェース回路部62を介して、コネクタ65に接続され、さらに、受信回路部52、送信回路部57及びベースバンド信号処理回路部61のそれぞれには、回路制御部63が接続されている。また、電源部64は、コネクタ65及びカード型無線通信装置50の上記の各回路に接続されている。

0008

次に、図21の従来のカード型無線通信装置50の動作について説明する。受信側において、アンテナ51で受信した通信相手側からのスペクトラム拡散信号(例えば2.4GHz帯)は、増幅器53により増幅され、ミキサ回路54に印加される。受信高周波信号としての前記スペクトラム拡散信号は、ミキサ回路54及び復調回路55によってベースバンド信号に復調され、ベースバンド信号処理回路部61によって必要な信号処理が行われ、インターフェース回路部62を介してコネクタ65より図示しないパーソナルコンピュータ等の情報端末装置に出力される。

0009

送信側において、図示しないパーソナルコンピュータ等の情報端末装置から、コネクタ65、インターフェース回路部62を介して入力されたデータ入力信号は、ベースバンド信号処理回路部61によって必要な信号処理が行われ、変調回路60及びミキサ回路59によってスペクトラム拡散信号(例えば2.4GHz帯)にスペクトラム拡散された後、増幅器58によって増幅され、アンテナ51から、通信相手側に送信される。

0010

回路制御部63は、受信回路部52、送信回路部57及びベースバンド信号処理回路部61のそれぞれの動作を制御しており、電源部64は、図示しないパーソナルコンピュータ等の情報端末装置から、コネクタ65を介して供給される電源を入力し、カード型無線通信装置50の内部の前記各回路に電源+Bを供給する。

0011

局部発振器56は、各ミキサ回路54、59のそれぞれが、動作をするのに必要な周波数信号(例えば2.4GHz)を発生する。

0012

無線部のRF信号の制御について、各種の通信機器では、周波数やレベルの異なる信号をそれぞれ周波数変換して変復調するので、安定した変復調特性が必要とされる。

0013

そのとき、最も重要なファクタの1つとして、入力ダイナミックレンジと呼ばれるものがある。これはどれだけ微弱入力信号から強力な入力信号までを安定して受信し、復調できるかを示す指標である。

0014

このダイナミックレンジについては、送受信回路を備えた無線通信装置では、主に送信(高周波)電力値受信感度歪特性などのパラメータによって決定される。

0015

通信可能なエリアを広くするための1つの方法として、従来、親機子機間の距離が近い場合は、受信機入力段アッテネータ回路を用いたり、低雑音アンプIFアンプなどのGAIN(利得)を下げたりすることで、強入力信号に対する歪特性を劣化させないようにして実現していた(特許文献1参照)。

0016

図22はこの従来例のブロック図を示すものである。図22においてアッテネータ回路(RF ATT)90は、高周波入力信号入力端子71と高周波増幅器78との間に設けられ、高周波帯で使用できる各PINダイオード91、92、93により構成される。

0017

この例の場合、π型に設けた各ダイオード91、92、93を高周波入力信号の強弱に応じてオンオフさせる端子77からのスイッチング信号により高周波アッテネータにする場合とスルーにする場合とに切り換えている。

0018

なお、図22においては、高周波バンドパスフィルタ(RFBPF)79、混合器MIER)80、第1の電圧制御発振器VCD1)81、第1の中間周波増幅器(IFAMP)82、中間周波バンドパスフィルタ83、第2の中間周波増幅器84、FM検波器FMDET)85、第2の電圧制御発振器86、および、検波信号を出力する出力端子87が設けられている。これらは従来周知の回路であるので、それらの説明を省略する。また、図22のアッテネータ回路90はRFアンプ78とRFBPF79若しくは混合器80との間に配置されることもある。
実開平4−116440号公報(公開日:1992年10月19日)

発明が解決しようとする課題

0019

しかしながら、上記図21に示す従来技術では、カード型無線通信装置50の電源部64へは、図示しないパーソナルコンピュータ等の情報端末装置から、コネクタ65を介して電源が供給されているため、パーソナルコンピュータ等の情報端末装置が商用電源を利用して使用している場合は、特に問題は生じない。

0020

ところが、パーソナルコンピュータ等の情報端末装置を携帯して使用する場合、パーソナルコンピュータ等の情報端末装置は、その本体に内蔵の電池を電源として動作しており、カード型無線通信装置50の電源部64へは、パーソナルコンピュータ等の情報端末装置の本体に内蔵の電池から、コネクタ65を介して電源が供給されることになる。

0021

したがって、カード型無線通信装置50で消費される電力が大きくなるに伴い、パーソナルコンピュータ等の情報端末装置の本体に内蔵の電池が早く消耗し、パーソナルコンピュータ等の情報端末装置の携帯して使用できる時間が短くなるという問題が生じていた。

0022

本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、自他共に良好な通信を低消費電力で行うことができる無線通信回路を提供すること、若しくは受信した高周波信号のレベルに応じて、カード型無線通信装置を構成する各回路部の電源をそれぞれ独立してオン・オフ制御することにより低消費電力化を図ったカード型無線通信装置及びそれを用いた無線通信システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0023

(1) 本発明に係る無線通信用回路は、上記課題を解決するために、情報送受信端末のための無線通信用回路もしくは機器組込みモジュールであって、アンテナと、アンテナに接続される増幅器と、増幅器の信号路バイパスするバイパスルートと、増幅器の信号路およびバイパスルートを択一的に切り換える第一スイッチとを備えていることを特徴としている。

0024

それゆえ、上記構成においては、バイパスルートを選択した場合、通常の“パワーアンプ”といった増幅器分の消費電力が、そのままそっくり削減することが可能である。

0025

例えば、現在のIEEE802.11b規格準拠無線LANカード(無線通信装置)では、パワーアンプの消費電力がカード全体の消費電力の約3分の1を占めている。よって、親機との距離が閾値より近い環境下であれば、消費電力が従来の3分の2にまで削減できる為、この発明の無線通信用回路を備えた無線通信装置を使ったバッテリー駆動の携帯型送受信端末等(ノートパソコン、PDA、携帯電話など)の通信可能な持続時間の向上を図ることができ、かつ、省エネルギー設計にもなる。

0026

さらに、制御手段を有する無線通信回路を無線通信装置に用いることで、上記無線通信装置において、上記と同様に、通信可能な持続時間の向上を図ることができ、かつ、省エネルギー設計にできる。
(2) 上記無線通信用回路においては、制御手段は、受信信号信号強度に基づいて第一スイッチの切り換えを制御するようになっていることが望ましい。

0027

したがって、無線通信する同士間の距離を的確に判別でき、上記距離が短いときに正確にバイパスルートに切り換えられて、通信可能な持続時間の向上を図ることができ、かつ、省エネルギーを図りながら、無線通信を確実化できる。
(3) 上記無線通信用回路では、制御手段は、受信信号の信号強度としての受信信号強度指標値(RSSI)から第一スイッチの切り換えを制御する第一制御信号を生成する生成部を有していることが好ましい。

0028

これにより、ベースバンド信号処理回路部といったデジタル信号処理回路に通常設けられているRSSIを用いて、回路構成を簡素化できる。
(4) 上記無線通信用回路においては、さらに、増幅器への電源を断接する第二スイッチを備え、制御手段は、第一スイッチに協動して第二スイッチを制御する第二制御信号を生成する制御部を有していることが望ましい。

0029

これにより、バイパスルートを選択したときに、増幅器への電源も第二スイッチにより遮断できるから、省エネルギー化できて通信可能な持続時間の向上を図ることができる。
(5) 上記無線通信用回路では、バイパスルートに固定減衰器を備えていてもよい。上記無線通信用回路においては、バイパスルートに可変減衰器を備えていてもよい。

0030

これにより、“バッテリーの持続時間の向上”と“省エネルギー設計”はそのまま適用された上で、親機との距離が十分近くて固定減衰器または可変減衰器を信号が通過するルートを自動的に選択している場合、親機との距離が近すぎる為、歪特性により受信感度が劣化する場合、減衰器減衰量によって歪特性が改善され、結果として至近距離側の到達距離(範囲)を拡大できる。その上、可変減衰器を備えた場合、例えばPDAや携帯電話などのように持ち歩きながら通信する可能性のあるときには、親機との距離がリアルタイムで変化する為、より有効である。

0031

その上、無線LANのように、多数の無線通信装置が特定の領域内にて同時に通信する場合においても、バイパスルートに固定減衰器または可変減衰器を備えたことにより、通信相手が近距離にあるとき、互いの送信信号の出力を低減して、さらに他の無線通信装置の通信帯占拠したり、障害を与えたりすることを抑制できる。
(6) 上記無線通信用回路では、増幅器はアンテナに送る送信信号を増幅するパワーアンプであってもよい。上記無線通信用回路においては、増幅器は、アンテナからの受信信号を増幅する低雑音アンプであってもよい。これにより、“バッテリーの持続時間の向上”と“省エネルギー設計”との効果を発揮でき、特に、パワーアンプである場合には、前述したように、上記効果を顕著に確実に発揮できる。
(7) 本発明に係る無線通信用回路は、上記課題を解決するために、信号を増幅する増幅器を有する無線通信用回路であって、信号が上記増幅器をパスする増幅ルートと、信号が上記増幅器をバイパスするバイパスルートとの何れか一方を択一的に選択するルート選択手段が設けられたことを特徴とする。

0032

本発明の目的の1つは、自他共に良好な通信を低消費電力で行うことができる無線通信回路を提供することであるから、上記の構成によれば、信号を増幅する方が良好な送信または受信を可能にする場合には、ルート選択手段によって、増幅ルートを選択することができる。

0033

また、信号を増幅しない方が、信号に発生する歪みを抑制したり、他の通信装置に障害を与えたりしないため、良好な送信または受信を可能にする場合には、ルート選択手段によって、バイパスルートを選択することができる。この場合、増幅器を使用しないので、無線通信回路の電力消費を抑えることができる。
(8) 上記ルート選択手段は、上記無線通信用回路で受信した信号の強度に応じて、増幅ルートおよびバイパスルートの何れか一方を選択することが好ましい。

0034

これにより、通信距離通信環境によって刻々と変化する信号の強度に応じて、増幅ルートおよびバイパスルートの切り換えが可能になる。したがって、無線通信回路の電力消費の状態を通信距離や通信環境に合わせて変えることができる。
(9) 上記ルート選択手段は、受信した信号の強度が予め設定した閾値を上回る、または閾値以上のときに、バイパスルートを選択することが好ましい。

0035

これにより、受信した信号の強度が予め設定した閾値を上回る、または閾値以上のときには、受信した信号の強度を増幅する必要が無い場合であるから、バイパスルートを選択することによって、低消費電力で良好な通信を行うことができる。
(10) 上記ルート選択手段は、上記無線通信用回路の通信状態良否を判定し、その判定結果に基づいて上記増幅ルートとバイパスルートとの何れか一方を選択する第一制御信号を生成する制御手段を備えていることが好ましい。

0036

上記の構成によれば、通信状態の良否には様々な要因が関係するので、その様々な要因を考慮した増幅ルートおよびバイパスルートの切り換えが可能になる。すなわち、より多様な形態で、きめこまかに消費電力を制御することができる。
(11) 上記ルート選択手段は、上記無線通信用回路の通信状態の良否を判定し、その判定結果に基づいて上記増幅ルートとバイパスルートとの何れか一方を選択する第一制御信号を生成する制御手段を備え、上記制御手段は、上記無線通信用回路で受信した信号の強度が予め設定した閾値を下回る、または閾値以下のときであっても、通信状態が良いと判定した場合には、バイパスルートを選択する第一制御信号を生成することを特徴としている。

0037

上記の構成によれば、上記無線通信用回路で受信した信号の強度が予め設定した閾値を下回る、または閾値以下の場合には、受信した信号が弱いので増幅すべき場合が含まれている。しかし、受信した信号が弱くても、通信状態が良好であれば何ら問題は無い。したがって、受信した信号の強度を判定するのみならず、通信状態の良否判定を加えることによって、低消費電力制御の実効性を向上させることができる。
(12) 上記ルート選択手段は、上記無線通信用回路の通信状態の良否を判定し、その判定結果に基づいて上記増幅ルートとバイパスルートとの何れか一方を選択する選択信号を生成する制御手段を備え、上記制御手段は、上記無線通信用回路で受信した信号の強度が予め設定した閾値を上回る、または閾値以上のときであっても、通信状態が悪いと判定した場合には、増幅ルートを選択する第一制御信号を生成することを特徴としている。

0038

上記の構成によれば、上記無線通信用回路で受信した信号の強度が予め設定した閾値を上回る、または閾値以上の場合には、受信した信号が強いので増幅する必要が無い場合が含まれている。しかし、受信した信号が強くても、通信状態が悪ければ良好な通信を行うことはできない。したがって、受信した信号の強度を判定するのみならず、通信状態の良否判定を加えることによって、低消費電力を考慮しながら、通信の信頼性を向上させることができる。
(13) なお、上記制御手段が通信状態を良いと判定する場合には、
(a) 上記制御手段が、相手の通信装置から受け取った情報信号中身解析してack(適正受信確認)と判断した場合
(b) 上記制御手段が、上記無線通信用回路で受信した信号から生成した受信データの誤り度を検出し、検出した誤り度が閾値を超えない場合
(c) 上記無線通信用回路で受信した信号から生成した受信データの受信状況が、上記信号の受信に先立って通信相手の通信装置から予告された内容と一致している場合
(d) 上記制御手段が、上記無線通信用回路で受信した信号から生成した受信データから、該受信データに関するアプリケーションを実行すべき時刻情報を取得し、上記信号の受信時刻と上記時刻情報とを比較し、上記信号の受信データが、アプリケーションを実行すべき時刻に間に合ったと判断した場合
(e) 上記無線通信用回路で受信した信号から生成した受信データを利用するアプリケーションに備えられた誤り耐性ツールが動作しない場合
(f) 上記無線通信用回路で受信した信号から生成した受信データがストリーミングデータであり、該受信データを一時的に溜める受信バッファを上記無線通信用回路が備えている場合であって、上記制御手段が、上記受信データを送信してくる通信装置から、該受信データのビットレートと、該受信データを一時的に溜めるのに要するバッファサイズに関する情報を受け取り、該受信データを受信バッファに溜めるのに要するバッファフル時間tをビットレートとバッファサイズとから求め、該受信データを実際に受信バッファに溜めるのに要したバッファリング時間t’とバッファフル時間tとを比較した結果、t’≦tの関係が成立する場合
(g) 上記無線通信用回路を備えた通信装置が、通信相手の通信装置と双方向通信を行う場合であって、上記無線通信用回路で受信した信号から生成した受信データが連続してデコードされる場合
等々、様々な場合が含まれる。

0039

したがって、上記無線通信用回路で受信した信号から生成した受信データを利用するアプリケーションが適切に実行されるかどうかを様々な観点でモニタしながら、アプリケーションが適切に実行されていれば、バイパスルートを用いた低消費電力モードを選択することができる。さらに、通信状態の良否判定に受信した信号の強弱判定をプラスすることによって、低消費電力制御の実効性を向上させることができる。

0040

(h) なお、上記受信データの受信中に、上記受信バッファが空になった場合に、上記制御手段は、通信状態が悪いと判定してもよい。

0041

この場合、受信データの受信中に、上記受信バッファが空になったということは、受信データの受信に障害が発生したことになる。よって、受信側の通信装置の取り得る措置として、増幅ルートを選択し受信した信号の強度増幅を試みるとよい。
(14) さらに、上記(a)〜(h)の様々な場合に関して、上記制御手段が通信状態が良くないと判定する回数に閾値を設定しておき、該回数が閾値を下回る、または閾値以下の場合に、上記制御手段は通信状態が良いと判定してもよい。

0042

これにより、通信の信頼性をどの程度確保すれば良いかによって、閾値の設定を変えればよいので、通信の信頼性の程度を考慮した柔軟性の有る低消費電力制御が可能となる。
(15) さらに、本発明の無線通信用回路は、上記ルート選択手段が、バイパスルートを選択したことに協動して、上記増幅器への電源供給をオフにする電源オフ手段を備えたことを特徴としている。

0043

上記の構成によれば、ルート選択手段がバイパスルートを選択したことに協動して、電源オフ手段が増幅器への電源供給をオフにするので、消費電力をさらに抑制し、例えば内臓バッテリーの持続時間を延ばすことができる。また、増幅ルートからバイパスルートにノイズ混入する危険性を無くす効果も得られる。
(16) 本発明の無線通信回路は、前記の課題を解決するために、信号を増幅する増幅器を有する無線通信用回路において、通信相手との距離を検出する通信距離検出手段と、上記通信距離検出手段によって検出された距離に基づいて、信号が上記増幅器をパスする増幅ルートと、信号が上記増幅器をバイパスするバイパスルートとの何れかのルートを選択するルート選択手段とを備えていることを特徴としている。

0044

上記の構成によれば、通信相手との距離が近ければ、通信相手から受信する信号は強く、通信相手との距離が遠ければ、通信相手から受信する信号は弱い傾向があるので、検出された距離に基づいて増幅ルートおよびバイパスルートを切り換えることによって、受信状態に応じて消費電力を制御することができる。

0045

なお、通信距離検出手段を、例えば、受信信号の強度を検出する検出部と、受信信号の強度と通信距離とを対応付けたデータの格納部と、検出した強度に対応する通信距離を上記データに基づいて決定する決定部とで構成することができる。
(17) なお、上記ルート選択手段は、上記通信距離検出手段によって検出された通信相手との距離が予め設定された値よりも大きいときに、バイパスルートを選択してもよい。

0046

これにより、受信した信号の強度が予め設定した閾値を上回る、または閾値以上のときに、バイパスルートを選択する場合と同様の効果が得られる。
(18) 本発明の無線通信装置は、前記の課題を解決するために、上記の何れかに記載の無線通信用回路を有することを特徴としている。

0047

したがって、無線通信装置における“バッテリーの持続時間の向上”と“省エネルギー設計”を図ることが可能となる。
(19) 本発明の無線通信システムは、前記の課題を解決するために、上記の無線通信装置を有することを特徴としている。

0048

したがって、無線通信システムにおける“バッテリーの持続時間の向上”と“省エネルギー設計”を図ることが可能となる。

発明の効果

0049

本発明の無線通信用回路は、以上のように、情報送受信端末のための無線通信用回路であって、アンテナと、増幅器と、バイパスルートと、増幅器の信号路およびバイパスルートを択一的に切り換える第一スイッチとを備えている構成である。

0050

あるいは、本発明の無線通信用回路は、信号が上記増幅器をパスする増幅ルートと、信号が上記増幅器をバイパスするバイパスルートとの何れか一方を択一的に選択するルート選択手段を備えた構成である。

0051

それゆえ、上記構成においては、バイパスルートを選択した場合、通常の“パワーアンプ”といった増幅器分の消費電力が、そのままそっくり削減することが可能である。

0052

例えば、現在のIEEE802.11b規格準拠の無線LANカード(無線通信装置)では、パワーアンプの消費電力がカード全体の消費電力の約3分の1を占めている。よって、親機との距離が閾値より近い環境下であれば、消費電力が従来の3分の2にまで削減できる為、この発明の無線通信用回路を備えた無線通信装置を使ったバッテリー駆動の携帯型送受信端末等(ノートパソコン、PDA、携帯電話など)の通信可能な持続時間の向上を図ることができ、かつ、省エネルギー設計にもなる。

0053

さらに、制御手段を有する無線通信回路を無線通信装置に用いることで、上記無線通信装置において、上記と同様に、通信可能な持続時間の向上を図ることができ、かつ、省エネルギー設計にできる。

発明を実施するための最良の形態

0054

以下、本発明の実施の各形態について、図面を参照して説明する。

0055

図2は、本実施の各形態におけるカード型無線通信装置の概略的構成を示すブロック回路図である。上記カード型無線通信装置のアンテナ端からベースバンド処理LSIまでは、以下の回路構成からなる。

0056

上記カード型無線通信装置では、送信信号を外部に放射し、また、外部からの受信信号を傍受するためのアンテナ1が設けられている。アンテナ1は、通常アンテナダイバーシティアンテナとを備え、それらを切り換えるダイバーシティスイッチ(SW)1aおよびRFバンドパスフィルタ(BPF)2を介して受信回路部(受信系)と送信回路部(送信系)とにそれぞれ接続されている。

0057

受信回路部では、アンテナ1に入力された受信信号は、RFバンドパスフィルタ(BPF)2にて、不要な周波数成分が減衰され、その後、送信受信の切り換えのスイッチ(TX/RXSW)3で受信側を選択された時間に、低雑音アンプ(LNA)4に入力され増幅される。その後、受信信号は低域通過フィルタ5等で更に不要信号が減衰された後、RF U/Dコンバータに設けられた受信用ミキサ6で中間(IF)周波数に変換され(ダウンコンバート)、さらにIFフィルタ7で帯域制限掛けられ、IQ復調される。これにより、ベースバンド処理回路8に対しI信号Q信号との各信号がそれぞれ受け渡される。なお、上記受信信号のRF周波数は、IF周波数へダウンコンバートされる代わりに、直接、ベースバンド周波数にダウンコンバートされてもよい。

0058

ベースバンド処理回路8において信号処理された後の再生信号は、例えばPCカードであれば、PCMCIA(16BIT若しくは32BITのカードバス)、USBアダプタであれば、USB1.1若しくはUSB2.0、SDカードではSDIO、内蔵タイプではPCIバス等によってそれぞれパーソナルコンピュータやPDA、又はその他の情報送受信端末に出力される。

0059

一方、前記送信回路部は、上記のパーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistants)、又はその他の情報端末装置からインターフェース回路(後述のPCMCIAやUSB、SDIOなど)を介して入力されたデータ入力信号がベースバンド処理回路8で信号処理され、さらにIQ変調後、IF信号にしてRF U/Dコンバータに設けられた送信用ミキサ11でアップコンバート(周波数変換)したのち受信の場合とはまったく反対の方向の信号の流れで、変調された信号がパワーアンプ9にて増幅された送信信号をアンテナ1から送信する。

0060

このようなカード型無線通信装置は、通常の通信動作においては、図示しないコントローラにより制御されているスイッチ(TX/RXSW)3によって送信と受信とが短時間にて交互に切り換えられている。

0061

また、前記IQ変復調器においては、IFフィルタ7で帯域制限を掛けられた受信信号を、例えばダイオードによる包絡線検波して、直流電圧である、受信信号強度指標値(RSSI;Received Signal Strength Indicator)が生成されている。上記RSSIは、ベースバンド処理回路8に入力されて、後述するように各制御信号を生成するためのものである。

0062

なお、上記受信回路部および送信回路部には、電源40から電力が供給される。

0063

(実施の第一形態)
図1は、本発明の実施の第一形態に係わる無線通信装置の高周波回路部を示すブロック回路図であり、この高周波回路部の主要部は、送信用パワーアンプ(増幅器)9とバイパスルート22、送信信号のルート切り換え用スイッチ23、24から構成される。

0064

よって、本発明に係る無線通信用回路は、情報送受信端末のための無線通信用回路であって、アンテナ1と、アンテナ1に接続される増幅器としての送信用のパワーアンプ9と、パワーアンプ9の信号路(増幅ルート)をバイパス(迂回)するバイパスルート22と、パワーアンプ9の信号路およびバイパスルート22を択一的に切り換えるルート切り換え用スイッチ(第一スイッチ)23、24とを備えている。

0065

前記送信回路部における、検波ダイオード10は送信出力信号ショットキー型ダイオード検波してその直流成分を、通常、ベースバンド処理回路8に設けられているTX DET回路(OPアンプ等で構成している)にフィードバックしてAGCアンプゲインを自動的に可変する事で結果としてアンテナ1端の送信電力は一定になるようにする為の回路であり、既知の回路である。

0066

本実施の第一形態では、図2に示すように、ベースバンド処理回路8において、上記RSSIに基づき、低雑音アンプ4や、パワーアンプ9の動作を制御する制御手段18が設けられている。制御手段18においては、受信信号の信号強度といった、通信相手との距離を示す信号に基づいてルート切り換え用スイッチ23、24の切り換えを制御するようになっている。このため、制御手段18は、ルート切り換え用スイッチ23、24の切り換えをRSSIの電圧値に基づいて制御するための制御(ON/OFF)信号(第一制御信号)を生成する生成部18aを有している。

0067

なお、制御手段18(生成部18aを含む)およびルート切り換え用スイッチ23、24は、信号が上記低雑音アンプ4またはパワーアンプ9をパスする増幅ルートと、信号が低雑音アンプ4またはパワーアンプ9をバイパスするバイパスルートとの何れか一方を択一的に選択するルート選択手段を構成している。

0068

また、受信信号の強度と通信距離とを対応付けたデータを取得しておくことにより、RSSIの電圧値を通信距離に変換することもできる。この場合、例えば、受信信号の強度を検出する検出部と、受信信号の強度と通信距離とを対応付けた上記データの格納部(ルックアップテーブル等)と、検出した強度に対応する通信距離を上記データに基づいて決定する決定部とを、制御手段18に設けるとよい。これにより、制御手段18を、通信相手との距離を検出する通信距離検出手段、および前述のルート選択手段として構成することができる。

0069

さらに、本実施の第一形態においては、さらに、低雑音アンプ4や、パワーアンプ9に対する電源40からの電力供給を断接する第二スイッチ41を備えている。制御手段18は、ルート切り換え用スイッチ23、24(以下、スイッチ23、24と略称する)に協動して、第二スイッチ41を制御する第二制御信号を生成する制御部18bを有している。上記制御手段18や第二スイッチ41に関しては、以下に示す実施の他の形態においても同様に用いられている。

0070

なお、制御手段18(制御部18bを含む)と第二スイッチ41とは、バイパスルートの選択に協動して、上記低雑音アンプ4またはパワーアンプ9への電源供給をオフにする電源オフ手段を構成している。

0071

RSSIは、図20に示すように、DC電圧として生成される。そこで、RSSIの電圧値に対して閾値(例えば1.5V)を設定し、RSSIの電圧値と閾値とを比較することにより、上記第一制御信号または第二制御信号を生成することができる。例えば、図20に示すように、RSSIの電圧値が閾値を下回る場合には、受信信号強度が弱い状態なので、パワーアンプ9または低雑音アンプ4をオンにするために、第二制御信号のレベルをハイにする。また、RSSIの電圧値が閾値以上の場合には、受信信号強度が強い状態なので、パワーアンプ9または低雑音アンプ4をオフにし、通信装置を節電モードにするために、第二制御信号のレベルをローにする。

0072

次に、本実施の形態の構成での動作手順を述べる。まず、このカード型無線通信装置においては、親機(アクセスポイント若しくはルータ等の機器送信ボックスなど)との距離によって、電波的には前述の受信回路部に入力する受信信号レベルが変化するのは、無線である以上、説明するまでもないが、その受信信号レベルの指標値(RSSI)を使って、入力した電波の強弱を表示している。例えば、携帯電話であれば、上記指標値として、フラグが3本線のとき一番電波が強く、1本や0本では電波が弱い事を指している。

0073

このような指標値としては、図2に示した、ベースバンド処理回路8に設けられた上記RSSIと呼ばれる端子の直流電圧をモニタし、閾値を決めて、例えば上述したように3段階にデジタル表示しているものが挙げられる。

0074

本発明の場合、このRSSIの電圧値(以下、RSSI値と呼ぶ)を使って、例えば2段階の切り換えを行う。このときの制御手段18の動作を図10フローチャートに基づいて以下に説明する。

0075

まず、制御手段18は、ベースバンド処理回路8のRSSI端子の直流電圧、すなわちRSSI値をモニタし、RSSI値を検出すると、検出したRSSI値が所定のレベル以上かどうかを判定する(ステップ(以下、Sと略記する)1)。

0076

RSSI値が所定のレベル以上の場合、制御手段18は親機が近いと認識して(S2)、バイパスルート22を選択するようにスイッチ23、24をベースバンド処理回路(制御系コントローラ)8から制御(ON/OFF)信号(PA_CTRL)のON/OFFにより制御する。すなわち、制御手段18は、パワーアンプ9の信号路をバイパスルート22に切り換えるように、スイッチ23、24を制御する第一制御信号を生成部18aに生成させる(S3)。

0077

このとき、パワーアンプ9は、スイッチ23、24の動作に合わせた第二スイッチ41のOFFにより電源の供給が遮断された状態となる。そのために、制御手段18は第二スイッチ41をOFFにする第二制御信号を制御部18bに生成させる(S4)。

0078

他方、S1において、検出したRSSI値が所定のレベル未満であれば、制御手段18は親機が遠いと認識して(S5)、パワーアンプ9で信号増幅した上で送信出力するようにスイッチ23、24をベースバンド処理回路8から制御(ON/OFF)信号(PA_CTRL)のON/OFFにより制御する。すなわち、バイパスルート22をパワーアンプ9の信号路に切り換えるように、スイッチ23、24を制御する第一制御信号を生成部18aに生成させる(S6)。

0079

このとき、パワーアンプ9は、スイッチ23、24の動作に合わせた第二スイッチ41のONにより電源が供給されて増幅動作可能となる。そのために、制御手段18は第二スイッチ41をONにする第二制御信号を制御部18bに生成させる(S7)。

0080

なお、スイッチ23、24および第二スイッチ41の連動したON/OFFを、通信装置のユーザが手動強制的に切り換えることができるようにしてもよい。これにより、例えば、通信装置のバッテリー残量が少なくなったために、ユーザが電力の消費を抑えた通信をしたいといったシチュエーションにおいて、バイパスルート22を手動で選択することができる。

0081

このように本実施の第一形態は、通信時に、通信相手(親機など)との通信距離が短い場合には、パワーアンプ9の電源をOFFにできることから、大幅に省電力化できて、“バッテリーの持続時間の向上”と“省エネルギー設計”という効果を奏する。

0082

(実施の第二形態)
図3は、本発明の他の実施の形態に係わる無線通信装置の高周波回路部を示すブロック回路図である。この高周波回路部の主要部は、送信用のパワーアンプ9と、図1に示す上記バイパスルート22に代わる固定減衰器22aと、送信信号のルートを切り換えるスイッチ23、24とから構成される。検波ダイオード10の役割は前述の通り。

0083

次に、この構成での動作手順を述べる。このカード型無線通信装置は、親機(アクセスポイント若しくはルータ等の機器、送信ボックスなど)との距離によって、RSSI値を使って2段階の切り換えを行う。このときの制御手段18の動作を図11のフローチャートに基づいて以下に説明する。

0084

まず、制御手段18は、ベースバンド処理回路8のRSSI端子の直流電圧、すなわちRSSI値をモニタし、RSSI値を検出すると、検出したRSSI値が所定のレベル以上かどうかを判定する(S11)。

0085

RSSI値が所定のレベル以上の場合、制御手段18は親機が近いと認識して(S12)、固定減衰器22aを選択するようにスイッチ23、24をベースバンド処理回路8からPA_CTRLのON/OFFにより制御する。すなわち、制御手段18は、パワーアンプ9の信号路を固定減衰器22aの信号路に切り換えるように、スイッチ23、24を制御する第一制御信号を生成部18aに生成させる(S13)。

0086

このとき、パワーアンプ9は、スイッチ23、24の動作に合わせた第二スイッチ41のOFFにより電源の供給が遮断された状態となる。そのために、制御手段18は第二スイッチ41をOFFにする第二制御信号を制御部18bに生成させる(S14)。

0087

他方、S1において、検出したRSSI値が所定のレベル未満であれば、制御手段18は親機が遠いと認識して(S15)、パワーアンプ9で信号増幅した上で送信出力するようにスイッチ23、24をベースバンド処理回路8からPA_CTRLのON/OFFにより制御する。すなわち、固定減衰器22aの信号路をパワーアンプ9の信号路に切り換えるように、スイッチ23、24を制御する第一制御信号を生成部18aに生成させる(S16)。

0088

このとき、パワーアンプ9は、スイッチ23、24の動作に合わせた第二スイッチ41のONにより電源が供給されて増幅動作可能となる。そのために、制御手段18は第二スイッチ41をONにする第二制御信号を制御部18bに生成させる(S17)。

0089

なお、スイッチ23、24および第二スイッチ41の連動したON/OFFを、通信装置のユーザが手動で強制的に切り換えることができるようにしてもよい。これにより、例えば、通信装置のバッテリー残量が少なくなったために、ユーザが電力の消費を抑えた通信をしたいといったシチュエーションにおいて、固定減衰器22aの信号路を手動で選択することができる。

0090

本実施の第二形態は、送信回路ブロック高周波増幅段で、送信用のパワーアンプ9と固定減衰器22aと、それを断接により制御する各スイッチ23、24とが設けられ、通信相手、例えば親機(アクセスポイント若しくはルータ等の機器、送信ボックスなど)との距離により、受信ブロックへの高周波入力信号のレベルに応じて上記スイッチ23、24を切り換え、上記パワーアンプ9と固定減衰器22aを選択的に回路に組み入れるようにしたことを特徴とする無線通信装置である。

0091

したがって、上記実施の第一形態の発明の効果である“バッテリーの持続時間の向上”と“省エネルギー設計”はそのまま適用された上で、親機との距離が十分近くて、固定減衰器22aを信号が通過するルートを自動的に選択している場合、この通信機(本発明の無線通信装置と、その親機となる装置)以外の装置で同一の周波数バンドを使っているものに対しての妨害レベルを、実施の第一形態でバイパスルート22を使うに比べて一層低減できる。

0092

特にIEEE802.11b規格準拠の無線LANなどに適用した場合、使用している周波数が2.4GHzであり、現在、産業・科学・医療関係用としてかなり自由に使用できる為、ブルーツース電子レンジPOS端末監視カメラなどさまざまな機器が電波を出しており、エチケットとして固定減衰器22aを用いて電波放射レベル抑圧することは重要な機能である。

0093

さらに、RSSI値が所定のレベルより大きい場合、すなわち通信距離が所定値より近い範囲では、固定減衰器22aを選択して送信信号の電流値を小さくするので、固定減衰器22aを用いない図1の構成に比べると、バッテリーの消費をさらに節約することができる。

0094

また、次の実施の第三形態のように、固定減衰器22aの代わりに可変減衰器22bを用いて、通信距離に応じて送信信号の電流値を段階的に小さくする場合と比べても、以下のような条件では、バッテリーの節約にとって有利である。その条件とは、図19に示すように、送信信号の電流値をある通信距離で所定値I0まで小さくする場合に、固定減衰器22aを用いたときの電流値I(固定)が可変減衰器22bを用いたときの電流値I(可変)を下回る通信範囲(距離D1〜D2)が、その逆になる通信範囲(距離D2〜D3)よりも広いことである。

0095

(実施の第三形態)
図4は本発明のさらに他の実施の形態に係わる無線通信装置の高周波回路部を示すブロック回路図である。この高周波回路部の主要部は、送信用のパワーアンプ9と、図1に示すバイパスルート22に代わる可変減衰器22bと、送信信号のルートを切り換えるスイッチ23、24とから構成される。検波ダイオード10の役割は前述の通り。

0096

次に、この構成での動作手順を述べる。このカード型無線通信装置は、親機(アクセスポイント若しくはルータ等の機器、送信ボックスなど)との距離によって、RSSI値を使ってきめ細かな切り換えを行う。このときの制御手段18の動作を図12のフローチャートに基づいて以下に説明する。

0097

まず、制御手段18は、ベースバンド処理回路8のRSSI端子の直流電圧、すなわちRSSI値をモニタし、RSSI値を検出すると、検出したRSSI値が所定レベル1以上かどうかを判定する(S21)。

0098

RSSI値が所定レベル1以上の場合、制御手段18は親機が近いと認識して(S22)、可変減衰器22bを選択するようにスイッチ23、24をベースバンド処理回路8からPA_CTRLのON/OFFにより制御する。すなわち、制御手段18は、パワーアンプ9の信号路を可変減衰器22bの信号路に切り換えるように、スイッチ23、24を制御する第一制御信号を生成部18aに生成させる(S23)。

0099

このとき、パワーアンプ9は、スイッチ23、24の動作に合わせた第二スイッチのOFFにより電源の供給が遮断された状態となる。そのために、制御手段18は第二スイッチ41をOFFにする第二制御信号を制御部18bに生成させる(S24)。

0100

続いて、親機からの距離に伴う電波レベルの大きさに応じて、例えば4ビットのD/Aコンバータからその分解能度で、減衰量を細かく設定するようベースバンド処理回路8で対応する(例えば40dBの減衰量であれば、4ビットの場合、2.5dBステップになる)。

0101

例えば、制御手段18は、検出したRSSI値が所定レベル1より大きい所定レベル2以上かどうかを判定する(S25)。検出したRSSI値が所定レベル2以上の場合、制御手段18は、検出したRSSI値が所定レベル2より大きい所定レベル3以上かどうかをさらに判定する(S26)。ここで、所定レベル3が、多段階に設定した閾値の上限であるとした場合、検出したRSSI値が所定レベル3以上であれば、制御手段18、D/Aコンバータを介して、可変減衰器22bの減衰量を所定レベル3に対応させた減衰レベル3(最大減衰量)に設定する(S27)。

0102

一方、S25で、検出したRSSI値が所定レベル2未満であれば、可変減衰器22bの減衰量を所定レベル1に対応させた減衰レベル1(最小減衰量)に設定する(S28)。また、S26で、検出したRSSI値が所定レベル3未満であれば、可変減衰器22bの減衰量を所定レベル2に対応させた減衰レベル2に設定する(S29)。

0103

なお、RSSI値と比較する所定レベル1〜3と、所定レベル1〜3に対応付けた減衰レベル1〜3とは、制御手段18がアクセス可能なルックアップテーブル等のメモリに格納されている。

0104

他方、S21において、検出したRSSI値が所定レベル1未満であれば、制御手段18は親機が遠いと認識して(S30)、パワーアンプ9で信号増幅した上で送信出力するようにスイッチ23、24をベースバンド処理回路8からPA_CTRLのON/OFFにより制御する。すなわち、可変減衰器22bの信号路をパワーアンプ9の信号路に切り換えるように、スイッチ23、24を制御する第一制御信号を生成部18aに生成させる(S31)。

0105

このとき、パワーアンプ9は、スイッチ23、24の動作に合わせた第二スイッチ41のONにより電源が供給されて増幅動作可能となる。そのために、制御手段18は第二スイッチ41をONにする第二制御信号を制御部18bに生成させる(S32)。

0106

なお、スイッチ23、24および第二スイッチ41の連動したON/OFFを、通信装置のユーザが手動で強制的に切り換えることができるようにしてもよい。これにより、例えば、通信装置のバッテリー残量が少なくなったために、ユーザが電力の消費を抑えた通信をしたいといったシチュエーションにおいて、可変減衰器22bの信号路を手動で選択することができる。

0107

本実施の第三形態は、送信回路ブロックの高周波増幅段で、パワーアンプ9と可変減衰器22bと、それを制御するスイッチ23、24とが設けられ、親機(アクセスポイント若しくはルータ等の機器、送信ボックスなど)との距離により、受信ブロックへの高周波入力信号(RSSI)のレベルに応じて上記スイッチ23、24を切り換え、上記パワーアンプ9と可変減衰器22aを選択的に回路に組み入れるようにしたことを特徴とする無線通信装置である。

0108

したがって、実施の第一形態の発明の効果である“バッテリーの持続時間の向上”と“省エネルギー設計”はそのまま適用された上で、親機との距離が十分近くて、可変減衰器22bを信号が通過するルートを自動的に選択している場合、この通信機(本発明の無線通信装置と、その親機となる装置)以外の装置で同一の周波数バンドを使っているものに対しての妨害レベルを、実施の第一形態の発明でバイパスルート22を使うに比べて一層低減できる。

0109

さらに、実施の第二形態の発明では、固定減衰器22aで有ったため、大きな減衰量の設定は通信距離の劣化のおそれが有るため設定できないが、可変減衰器22bでは通信できる中での最大減衰量(通信距離を確保しつつ、外部の機器に与える妨害を最小限に抑制できる減衰量)を常に高周波入力信号(RSSI)のレベルに基づき可変することができるので、実施の第二形態の発明以上に、外部の機器に妨害となる電波放射レベルを抑圧することができる。

0110

すなわち、送信信号の強度が必要以上に大きいと、特に、近接する周波数を使っている電子機器や、妨害波高調波成分周波数帯受信周波数とが近い電子機器などに妨害を与えるおそれが高くなる。そこで、RSSIのレベルに応じて、その時の通信状態または通信距離に最適な減衰率を可変減衰器22bを介して選ぶことにより、通信状態または通信距離を劣化させることなく、外部の機器に妨害となる電波放射レベルをその時々最適レベルに抑圧することができる。この結果、送信信号が電子機器などに妨害を与えるおそれを常に最小限にすることができる。

0111

(実施の第四形態)
図5は本発明のさらに他の実施の形態に係わる無線通信装置の高周波回路部を示すブロック回路図であり、この高周波回路部の主要部は、受信用の低雑音アンプ4(LNA)と、バイパスルート32と、受信信号用のルート切り換え用スイッチ33、34(第一スイッチ)とから構成される。

0112

よって、本発明に係る無線通信用回路は、情報送受信端末のための無線通信用回路であって、アンテナ1と、アンテナ1に接続される増幅器としての低雑音アンプ4と、低雑音アンプ4の信号路をバイパス(迂回)するバイパスルート32と、低雑音アンプ4の信号路およびバイパスルート32を択一的に切り換えるルート切り換え用スイッチ(第一スイッチ)33、34とを備えている。なお、低雑音アンプ4と低雑音アンプ4に電力を供給する電源40との間には、第二スイッチ42が設けられ、第二スイッチ42のON/OFFは、制御部18bが生成する第二制御信号によって制御される。

0113

ルート切り換え用スイッチ33、34(以下、スイッチ33、34と略称する)は、実施の第一形態のスイッチ23、24と同様に制御手段18からの制御(ON/OFF)信号により制御される。また、低雑音アンプ4に関しても、ルート切り換え用スイッチ33、34の動作に協動して、動作する第二スイッチ42により電源40からの電力供給が断接されるものとなっている。

0114

次に、この構成での動作手順を述べる。このカード型無線通信装置は、親機(アクセスポイント若しくはルータ等の機器、送信ボックスなど)との距離によって、RSSI電圧を使って2段階の切り換えを行う。このときの制御手段18の動作を図13のフローチャートに基づいて以下に説明する。

0115

まず、初期設定としてスイッチ33、34は低雑音アンプ4を選択するようにしておく。これは、通信状態に応じて電力供給の通常モードを省電力モード(バイパスルート32の選択)に切り換える方が、その逆の場合に比べて初期受信に支障が無いためである。

0116

次いで、制御手段18は、ベースバンド処理回路8のRSSI端子の直流電圧、すなわちRSSI値をモニタし、RSSI値を検出すると、検出したRSSI値が所定のレベル以上かどうかを判定する(S41)。

0117

親機とのリンク確立した時点で、前述のRSSI値が所定のレベル以上の場合、制御手段18は親機が近いと認識して(S42)、バイパスルート32を選択するようにスイッチ33、34をベースバンド処理回路8からLNA_CTRLのON/OFFによって制御する。すなわち、制御手段18は、低雑音アンプ4の信号路をバイパスルート32に切り換えるように、スイッチ33、34を制御する第一制御信号を生成部18aに生成させる(S43)。

0118

このとき、低雑音アンプ4は、スイッチ33、34の動作に合わせた第二スイッチ42のOFFにより電源の供給が遮断された状態となる。そのために、制御手段18は第二スイッチ42をOFFにする第二制御信号を制御部18bに生成させる(S44)。

0119

他方、S41において、検出したRSSI値が所定のレベル未満であれば、制御手段18は親機が遠いと認識して(S45)、低雑音アンプ4で信号増幅した上で次段の受信回路であるLPF5に通過信号が入力するようにスイッチ33、34をベースバンド処理回路8からLNA_CTRLのON/OFFによって制御する。すなわち、バイパスルート32の信号路を低雑音アンプ4の信号路に切り換えるように、スイッチ33、34を制御する第一制御信号を生成部18aに生成させる(S46)。

0120

このとき、低雑音アンプ4は、スイッチ33、34の動作に合わせた第二スイッチ42のONにより電源が供給されて増幅動作可能となる。そのために、制御手段18は第二スイッチ42をONにする第二制御信号を制御部18bに生成させる(S47)。

0121

なお、スイッチ33、34および第二スイッチ42の連動したON/OFFを、通信装置のユーザが手動で強制的に切り換えることができるようにしてもよい。これにより、例えば、通信装置のバッテリー残量が少なくなったために、ユーザが電力の消費を抑えた通信をしたいといったシチュエーションにおいて、バイパスルート32を手動で選択することができる。

0122

本実施の第四形態は、受信回路ブロックの高周波増幅段で、受信用の低雑音アンプ4とバイパスルート32と、それを制御するスイッチ33、34とが設けられ、親機(アクセスポイント若しくはルータ等の機器、送信ボックスなど)との距離により、受信ブロックへの高周波入力信号のレベルに応じて上記スイッチ33、34を切り換え、上記低雑音アンプ4とバイパスルート22を選択的に回路に組み入れるようにしたことを特徴とする無線通信装置である。

0123

したがって、バイパスルート32を選択した場合、通常の低雑音アンプ4分の消費電力が、そのままそっくり削減することが可能である。例えば、現在のIEEE802.11b規格準拠の無線LANカードでは、低雑音アンプ4の消費電力がカード全体の消費電力の約20分の1を占めている。

0124

よって、親機との距離が閾値より近い環境下であれば、消費電力が従来より削減できるため、この発明の無線装置(子機)を使ったバッテリー駆動の携帯型端末等(ノートパソコン、PDA、携帯電話など)の通信可能な持続時間の向上を図ることができ、かつ、省エネルギー設計にもなる。なお、上記閾値の設定に関しては後述する。

0125

(実施の第五形態)
図6は本発明のさらに他の実施の形態に係わる無線通信装置の高周波回路部を示すブロック回路図である。この高周波回路部の主要部は、受信用の低雑音アンプ4と、図5に示す上記バイパスルート32に代わる固定減衰器32aと、受信信号のルートを切り換えるスイッチ33、34とから構成される。なお、低雑音アンプ4と低雑音アンプ4に電力を供給する電源40との間には、第二スイッチ42が設けられ、第二スイッチ42のON/OFFは、制御部18bが生成する第二制御信号によって制御される。

0126

次に、この構成での動作手順を述べる。このカード型無線通信装置は、親機(アクセスポイント若しくはルータ等の機器、送信ボックスなど)との距離によって、RSSI電圧を使って2段階の切り換えを行う。このときの制御手段18の動作を図14のフローチャートに基づいて以下に説明する。

0127

まず、初期設定としてスイッチ33、34は低雑音アンプ4を選択するようにしておく。次いで、制御手段18は、ベースバンド処理回路8のRSSI端子の直流電圧、すなわちRSSI値をモニタし、RSSI値を検出すると、検出したRSSI値が所定のレベル以上かどうかを判定する(S51)。

0128

親機とのリンクが確立した時点で、前述のRSSI値が所定のレベル以上の場合、制御手段18は親機が近いと認識して(S52)、固定減衰器32aを選択するようにスイッチ33、34をベースバンド処理回路8からLNA_CTRLのON/OFFによって制御する。すなわち、制御手段18は、低雑音アンプ4の信号路を固定減衰器32aの信号路に切り換えるように、スイッチ33、34を制御する第一制御信号を生成部18aに生成させる(S53)。

0129

このとき、低雑音アンプ4は、スイッチ33、34の動作に合わせた第二スイッチ42のOFFにより電源の供給が遮断された状態となる。そのために、制御手段18は第二スイッチ42をOFFにする第二制御信号を制御部18bに生成させる(S54)。

0130

他方、S51において、検出したRSSI値が所定のレベル未満であれば、制御手段18は親機が遠いと認識して(S55)、低雑音アンプ4で信号増幅した上で次段のLPF5に通過信号が入力するようにスイッチ33、34をベースバンド処理回路8からLNA_CTRLのON/OFFによって制御する。すなわち、固定減衰器32aの信号路を低雑音アンプ4の信号路に切り換えるように、スイッチ33、34を制御する第一制御信号を生成部18aに生成させる(S56)。

0131

このとき、低雑音アンプ4は、スイッチ33、34の動作に合わせた第二スイッチ42のONにより電源が供給されて増幅動作可能となる。そのために、制御手段18は第二スイッチ42をONにする第二制御信号を制御部18bに生成させる(S57)。

0132

なお、スイッチ33、34および第二スイッチ42の連動したON/OFFを、通信装置のユーザが手動で強制的に切り換えることができるようにしてもよい。これにより、例えば、通信装置のバッテリー残量が少なくなったために、ユーザが電力の消費を抑えた通信をしたいといったシチュエーションにおいて、固定減衰器32aの信号路を手動で選択することができる。

0133

本実施の第五形態の発明は、受信回路ブロックの高周波増幅段で、低雑音アンプ4と固定減衰器32aと、それを制御する各スイッチ33、34とが設けられ、親機(アクセスポイント若しくはルータ等の機器、送信ボックスなど)との距離により、受信ブロックへの高周波入力信号のレベルに応じて上記スイッチ33、34を切り換え、上記低雑音アンプ4と固定減衰器32aを選択的に回路に組み入れるようにしたことを特徴とする無線通信装置である。

0134

したがって、上記実施の第四形態の発明の効果である“バッテリーの持続時間の向上”と“省エネルギー設計”はそのまま適用された上で、通信装置と親機との距離が十分近くて固定減衰器32aを信号が通過するルートを自動的に選択している場合、親機との距離が近すぎるため、歪特性により受信感度が劣化する場合、固定減衰器32aの減衰量によって歪特性が改善され、結果として至近距離側の到達距離(範囲)を拡大できる。

0135

なお、通信装置と親機との距離が近過ぎると、通信装置の受信感度が劣化するのは、図2に示すスイッチ(TX/RXSW)3、低雑音アンプ4、U/Dコンバータなどの歪み率が、それらに用いられているトランジスタおよびダイオードの特性に起因して、入力信号の強度が大き過ぎる場合に悪化するためである。

0136

(実施の第六形態)
図7は本発明のさらに他の実施の形態に係わる無線通信装置の高周波回路部を示すブロック回路図であり、この高周波回路部の主要部は、低雑音アンプ4と、図5に示す上記バイパスルート32に代わる可変減衰器32bと、受信信号のルートを切り換えるスイッチ33、34とから構成される。なお、低雑音アンプ4と低雑音アンプ4に電力を供給する電源40との間には、第二スイッチ42が設けられ、第二スイッチ42のON/OFFは、制御部18bが生成する第二制御信号によって制御される。

0137

次に、この構成での動作手順を述べる。このカード型無線通信装置は、親機(アクセスポイント若しくはルータ等の機器、送信ボックスなど)との距離によって、RSSI電圧を使ってきめ細かな切り換えを行う。このときの制御手段18の動作を図15のフローチャートに基づいて以下に説明する。

0138

まず、制御手段18は、ベースバンド処理回路8のRSSI端子の直流電圧、すなわちRSSI値をモニタし、RSSI値を検出すると、検出したRSSI値が所定レベル1以上かどうかを判定する(S61)。

0139

RSSI値が所定レベル1以上の場合、制御手段18は親機が近いと認識して(S62)、可変減衰器32bを選択するようにスイッチ33、34をベースバンド処理回路8からLNA_CTRLのON/OFFにより制御する。すなわち、制御手段18は、低雑音アンプ4の信号路を可変減衰器32bの信号路に切り換えるように、スイッチ33、34を制御する第一制御信号を生成部18aに生成させる(S63)。

0140

このとき、低雑音アンプ4は、スイッチ33、34の動作に合わせた第二スイッチのOFFにより電源の供給が遮断された状態となる。そのために、制御手段18は第二スイッチ42をOFFにする第二制御信号を制御部18bに生成させる(S64)。

0141

続いて、親機からの距離に伴う電波レベルの大きさに応じて、例えば4ビットのD/Aコンバータからその分解能度で減衰量を細かく設定するようベースバンド処理回路8で対応する(例えば40dBの減衰量であれば、4ビットの場合、2.5dBステップになる)。

0142

例えば、制御手段18は、検出したRSSI値が所定レベル1より大きい所定レベル2以上かどうかを判定する(S65)。検出したRSSI値が所定レベル2以上の場合、制御手段18は、検出したRSSI値が所定レベル2より大きい所定レベル3以上かどうかをさらに判定する(S66)。ここで、所定レベル3が、多段階に設定した閾値の上限であるとした場合、検出したRSSI値が所定レベル3以上であれば、制御手段18、D/Aコンバータを介して、可変減衰器32bの減衰量を所定レベル3に対応させた減衰レベル3(最大減衰量)に設定する(S67)。

0143

一方、S65で、検出したRSSI値が所定レベル2未満であれば、可変減衰器32bの減衰量を所定レベル1に対応させた減衰レベル1(最小減衰量)に設定する(S68)。また、S66で、検出したRSSI値が所定レベル3未満であれば、可変減衰器32bの減衰量を所定レベル2に対応させた減衰レベル2に設定する(S69)。

0144

なお、RSSI値と比較する所定レベル1〜3と、所定レベル1〜3に対応付けた減衰レベル1〜3とは、制御手段18がアクセス可能なルックアップテーブル等のメモリに格納されている。

0145

他方、S61において、検出したRSSI値が所定レベル1未満であれば、制御手段18は親機が遠いと認識して(S70)、低雑音アンプ4で信号増幅した上で次段の受信回路であるLPF5に通過信号が入力するようにスイッチ33、34をベースバンド処理回路8からLNA_CTRLのON/OFFにより制御する。すなわち、可変減衰器32bの信号路を低雑音アンプ4の信号路に切り換えるように、スイッチ33、34を制御する第一制御信号を生成部18aに生成させる(S71)。

0146

このとき、低雑音アンプ4は、スイッチ33、34の動作に合わせた第二スイッチのONにより電源が供給されて増幅動作可能となる。そのために、制御手段18は第二スイッチ42をONにする第二制御信号を制御部18bに生成させる(S72)。

0147

なお、スイッチ33、34および第二スイッチ42の連動したON/OFFを、通信装置のユーザが手動で強制的に切り換えることができるようにしてもよい。これにより、例えば、通信装置のバッテリー残量が少なくなったために、ユーザが電力の消費を抑えた通信をしたいといったシチュエーションにおいて、可変減衰器32bの信号路を手動で選択することができる。

0148

本実施の第六形態は、受信回路ブロックの高周波増幅段で、低雑音アンプ4と可変減衰器32bと、それを制御するスイッチ33、34とが設けられ、親機(アクセスポイント若しくはルータ等の機器、送信ボックスなど)との距離により、受信ブロックへの高周波入力信号(RSSI)のレベルに応じて上記スイッチ33、34を切り換え、上記低雑音アンプ4と可変減衰器32bを選択的に回路に組み入れるようにしたことを特徴とする無線通信装置である。

0149

したがって、実施の第四形態の発明の効果である“バッテリーの持続時間の向上”と“省エネルギー設計”はそのまま適用された上で、親機との距離が十分近くて、可変減衰器32bを信号が通過するルートを自動的に選択している場合、親機との距離が近すぎるため、歪特性により受信感度が劣化する場合、可変減衰器32bの減衰量を高周波入力信号(RSSI)のレベルに応じて可変的に変化させることにより、実施の第五形態の発明以上に至近距離側の到達距離(範囲)が融通よく好便に拡大できる。

0150

例えば、可変減衰器32bを用いることで、減衰有り(1)/無し(0)の2モード選択ではなく、よりきめ細かなモード選択(減衰量大/中/小/無し/低雑音アンプへ切り換え)をすることができる。したがって、高周波入力信号(RSSI)に急激なレベル変化が起きた場合、2モード選択の場合に比べて、受信感度をその時の通信距離に応じた最適な感度にすることができる。

0151

一例として、本来30dBの減衰量が必要な通信距離において、高周波入力信号(RSSI)に急激なレベル変化が起きたため、減衰量の最適値が30dBから20dBに変化したといった場合でも、30dBか0かの2モード選択であれば、減衰量を0にせざるを得ない。このため、通信装置と親機との距離が近すぎる結果となり、歪特性により受信感度が劣化したり、受信エラー発生頻度が上昇したりする。

0152

これに対し、可変減衰器32bを用いることで、その時の通信状態や通信距離に応じた最適な減衰量の設定が可能になるので、受信感度の劣化や、受信エラーの発生頻度の上昇を抑えることができる。

0153

その上、可変減衰器32bを用いることで、例えばPDAや携帯電話などのように持ち歩きながら通信する可能性のある場合には、親機との距離がリアルタイムで変化する為、より有効である。

0154

本発明の無線通信装置は、アンテナと、このアンテナから受信した高周波信号を周波数変換及び復調しベースバンド受信信号を出力する受信回路部と、入力されたベースバンド送信信号を変調及び周波数変換し前記アンテナに高周波信号を出力する送信回路部と、前記ベースバンド送信信号及びベースバンド受信信号の信号処理を行うベースバンド信号処理回路部と、前記情報端末装置間のインターフェース機能を有するインターフェース回路部と、前記各回路部に電源を供給する電源部と、前記情報端末装置に接続するコネクタとを備え、情報端末装置に接続されるカード型無線通信装置若しくは機器組込み用モジュールにおいて、送信回路ブロックの高周波増幅段で、送信パワーアンプバイパス回路を設けまたそれを制御するスイッチング回路で構成し、親機(アクセスポイント若しくはルータ等の機器、送信ボックスなど)との距離により、受信ブロックへの高周波入力信号のレベルに応じて上記スイッチング回路を切り換え、上記パワーアンプとバイパス回路を選択的に回路に組み入れるようにしたことを特徴としている。

0155

上記無線通信装置では、送信回路ブロックの高周波増幅段で、送信パワーアンプと固定減衰回路を設けまたそれを制御するスイッチング回路で構成し、親機(アクセスポイント若しくはルータ等の機器、送信ボックスなど)との距離により、受信ブロックへの高周波入力信号のレベルに応じて上記スイッチング回路を切り換え、上記パワーアンプと固定減衰回路を選択的に回路に組み入れるようにしてもよい。

0156

上記無線通信装置においては、送信回路ブロックの高周波増幅段で、送信パワーアンプと可変減衰回路を設けまたそれを制御するスイッチング回路で構成し、親機(アクセスポイント若しくはルータ等の機器、送信ボックスなど)との距離により、受信ブロックへの高周波入力信号のレベルに応じて上記スイッチング回路を切り換え、上記パワーアンプと可変減衰回路を選択的に回路に組み入れるようにしてもよい。

0157

上記無線通信装置では、受信回路ブロックの高周波増幅段で、受信低雑音アンプとバイパス回路を設けまたそれを制御するスイッチング回路で構成し、親機(アクセスポイント若しくはルータ等の機器、送信ボックスなど)との距離により、受信ブロックへの高周波入力信号のレベルに応じて上記スイッチング回路を切り換え、上記低雑音アンプとバイパス回路を選択的に回路に組み入れるようにしてもよい。

0158

上記無線通信装置においては、受信回路ブロックの高周波増幅段で、受信低雑音アンプと固定減衰回路を設けまたそれを制御するスイッチング回路で構成し、親機(アクセスポイント若しくはルータ等の機器、送信ボックスなど)との距離により、受信ブロックへの高周波入力信号のレベルに応じて上記スイッチング回路を切り換え、上記低雑音アンプと固定減衰回路を選択的に回路に組み入れるようにしてもよい。

0159

上記無線通信装置では、受信回路ブロックの高周波増幅段で、受信低雑音アンプと可変減衰回路を設けまたそれを制御するスイッチング回路で構成し、親機(アクセスポイント若しくはルータ等の機器、送信ボックスなど)との距離により、受信ブロックへの高周波入力信号のレベルに応じて上記スイッチング回路を切り換え、上記低雑音アンプと可変減衰回路を選択的に回路に組み入れるようにしてもよい。

0160

以下に、実施の第一形態の場合を例として、RSSI値と相関する通信距離の閾値をどの程度に設定するかについては、シミュレーションデータを示す図8を用いて説明する。親機と子機の通信可能な距離(到達距離)に関するシミュレーションの条件は以下の通り。

0161

電波通路の最も簡単な場合で、可視距離見通し距離)にある送信アンテナおよび受信アンテナ間を直接伝わる電波(直接波)のみを仮定した計算結果を以下に示す。

0162

仮想的な等方性アンテナを使用した場合、送信電力(Pt)のうち、どれだけが受信電力(Pr)として捕えられるかを考えると、
アンテナ間距離(d)と使用周波数波長(λ)だけが関係し、PtとPrとの関係は以下の式で表される。

0163

Pr=Pt×(λ/4πd)2=Pt/(4πd/λ)2 ・・・式1
Pr=Pt×(λ/4πd)2.5=Pt/(4πd/λ)2.5 ・・・式2
Pr=Pt×(λ/4πd)3=Pt/(4πd/λ)3 ・・・式3
ここで、(4πd/λ)2 or 2.5 or 3=Pt/Pr=Lp
は、自由空間伝搬損失と呼ばれるものである。

0164

式1の2乗則は、理想的な自由空間を示す。式2の2.5乗則は、一般家庭などの空間(環境)での経験則から一般的に用いられている指数である。式3の3乗則は、ロッカーや人の移動などが頻繁に起こるオフィス空間(環境)を想定した場合の指数を示す。

0165

なお、実際の通信装置の設計においては、通信環境が2乗則、2.5乗則、3乗則のどれに一番近似されているかによって、式1〜3のどれか1つの式を特定するとよい。

0166

次に、送・受信アンテナのそれぞれの指向性利得絶対利得(dBi))を、それぞれGt、Grとすると、以下の式で表すことができる。

0167

Pr=Pt・Gt・(1/Lp)・Gr
よって、これをデシベルで表示すると、以下の通りとなる。

0168

Pr(dBm)=Pt(dBm)+Gt(dB)−10logLp+Gr(dB)
これを距離dについて変形した式によって表計算が行われるように、図8の表をプログラムした。

0169

このシミュレーションの結果から明らかなように、一般的に用いられる2.5乗則では、図8(e)に示すように、26メートル程度の範囲内であれば一般家庭での使用では、問題なく通信できることが想定される。そこで、2.5乗則に従う通信環境に対して通信装置を設計する場合には、RSSI値の閾値を26メートルの通信距離に対応した値に設定する。これにより、RSSI値が閾値以上であれば、送信パワーアンプ9をオフにする本発明の設定が、自動的に選択される。

0170

また、それより遠くなったとRSSI値で認識すれば、すなわちRSSI値が閾値未満の場合には、送信用のパワーアンプ9がオンになってそちらのルートを使って送信信号が流れる。この結果、図8(b)に示すように、107メートル程度まで通信が可能になる。

0171

また、かなり込み入った乱雑なオフィス環境の場合でも、3乗則のシミュレーション結果を示す図8(f)から明らかな通り、7メートル程度の範囲内であれば、そのような過酷な環境下での使用でも問題なく通信できることが想定される。そこで、3乗則に従う通信環境に対して通信装置を設計する場合には、RSSI値の閾値を7メートルの通信距離に対応した値に設定する。これにより、RSSI値が閾値以上であれば、送信パワーアンプ9をオフにする本発明の設定が、自動的に選択される。

0172

また、それより遠くなったとRSSI値で認識すれば、送信パワーアンプ9がオンになってそちらのルートを使って信号が流れ、図8(c)に示すように、22メートル程度まで通信が可能になることが分かる。

0173

また、前記実施の第四形態(受信側の低雑音アンプ4のオンオフ)の場合、その閾値をどの程度に設定するかについては、シミュレーションデータを示す図9の通りである。シミュレーションの条件などは図8とまったく同一の為、説明は省略した。

0174

(実施の第七形態)
次に、通信装置の送受信制御方法を定めた通信プロトコルによって生成される各種信号を用いて通信状態の良否を判定し、その判定結果を用いてパワーアンプ9または低雑音アンプ4をオンオフする例を説明する。

0175

図16は、無線LAN(Local Area Network)によって、サーバクライアント間音声通話映像配信などのアプリケーションを実行するための通信プロトコルに関するサーバおよびクライアントの構成を表している。

0176

そのようなアプリケーションの具体例としてストリーミングおよびVoIP(Voice over Internet Protocol)がある。ストリーミングもVoIPも、マルチメディアデータを受信しながら再生するアプリケーションであるが、マルチメディアデータをサーバからクライアントへ一方向に送信するアプリケーションをストリーミングと呼んで、双方向通信のVoIPと区別することにする。すなわち、VoIPは、IPネットワーク上で、電話、いわゆる双方向の音声通信や、画像や音声を双方向に通信するアプリケーションである。

0177

無線LANによる通信のしくみは、図16に示すように、サーバ、クライアント共に7層に階層化されている。

0178

第1層(RF;Radio Frequency)は、物理層であり、アクセスポイント(AP)を介して実際に無線通信を行うための例えばIEEE802.11bのような通信規格を定めている。

0179

第2層(MAC/BB;Media Access Control/Back Baseband)は、データリンク層であり、データをパケットとして送受するための規約を定めている。

0180

第3層(IP;Internet Protocol)は、ネットワーク層であり、コンピュータからコンピュータへデータを送り届けるための規約を定めている。

0181

第4層(UDP/TCP;User Datagram Protocol/Transmission Control Protocol)は、トランスポート層であり、全てのパケットを誤り無く相手に送り届けることができるように、通信の品質を高める制御手順に関する規約を定めている。

0182

第5層(RTP;Real Time Protocol)は、プレゼンテーション層であり、映像データまたは音声データなどの連続したデータのやり取りのときに用いられるパケットフォーマットに関する規約を定めている。

0183

第6層(受信バッファ)は、アプリケーション層下層であり、RTPに従ってフォーマットされたパケットを受信した後、各種アプリケーションに応じてパケットをある程度一時的に溜めておくための規約を定めている。

0184

第7層(ビデオオーディオ、RTCP;Real Time Control Protocol)は、アプリケーション層の上層であり、RTPに準じて符号化された映像データまたは音声データなどを復号化等するインターフェース処理や、端末間の関係を定義するための制御処理に関する規約を定めている。

0185

図17は、前記低雑音アンプ4およびパワーアンプ9の電源をオンオフする前記制御手段18に入力される各種情報を表している。その各種情報は、図16で説明した各種プロトコルに基づくデータ処理によって得られるものであり、後で詳述するように、サーバ・クライアント間の通信の状態に関する情報である。制御手段18は、その各種情報を参照することにより、通信の状態に応じた前記第一制御信号を生成部18aに生成させるとともに、前記第二制御信号を制御部18bに生成させ、低雑音アンプ4およびパワーアンプ9を含む受信回路部および送信回路部としてのRF回路部43に、その第一および第二制御信号を送る。

0186

これにより、信号が低雑音アンプ4またはパワーアンプ9をパスする増幅ルートと、バイパスルート22(32)との切り換えと、バイパスルート22(32)が選択されたときの低雑音アンプ4またはパワーアンプ9の電源オフとが、制御手段18における通信状態の良否判定の結果に応じて制御される。

0187

上記各種情報には、TCP情報、UDP情報、RTP情報、RTCP情報、A/Vメディア情報および受信バッファ情報が含まれている。

0188

TCP情報は、第4層のTCPに従ったデータ処理によって生成される。TCPは、送信したデータが相手の通信装置により正しく受け取られたかどうかを確認することが可能なプロトコルである。相手の通信装置はデータを正しく受け取った場合、ack(acknowledgement)情報を送信側の通信装置に送信する。したがって、送信側の通信装置は、相手の通信装置からack情報を受け取ることにより、相手の通信装置がデータを正しく受け取ったことの確認を行うことができる。

0189

なお、TCPは、送信側の通信装置が情報を送信し、所定のタイムアウト時間内にこのack情報を受け取ることができなかった場合、ack情報を受け取るか、所定の回数の再送を行うかするまでデータの再送を繰り返すプロトコルなので、再送回数の閾値によって通信状態の良否を表す情報としてもよい。また、閾値を多段階に設定してもよい。

0190

UDP情報は、第4層のUDPに従ったデータ処理によって生成され、受信したデータの誤り度を表す情報である。すなわち、UDP情報は、その誤り度を判断する処理(いわゆるチェックサム)をUDPが実行することによって生成される。なお、UDPは、アプリケーション層とのデータの受け渡しに必要な情報のみを生成するように、通信手順シンプルにしたプロトコルである。本実施例において、映像データおよび音声データは、下記のRTPおよびUDPに従って、受信側の通信装置へ送られる。

0191

UDP情報もまた、受け取ったデータに誤りが有ったか無かったかの2状態を表す情報であってもよいし、誤り度に閾値を設け、閾値によって通信状態の良否を表す情報としてもよく、また、閾値を多段階に設定してもよい。

0192

RTP情報は、第5層のRTPに従ったデータ処理によって生成され、送信側の通信装置がこれから送信するデータのパケット数および受信側の通信装置が受け取ることを期待される時間(タイムスタンプ)または受信側の通信装置が再生すべき時間に関する情報である。なお、RTP情報は、TCPによって送信側の通信装置から受信側の通信装置に送られるので、受信側の通信装置は、これからどんなデータを受け取るかを予め知ることができる。

0193

但し、受信側の通信装置では、喪失されたパケットや遅れ配送されたパケットを無視し、受信側の通信装置が期待する時間に受け取ったパケットだけを順次再生してもよいし、遅れて配送されたパケットでもそのまま再生してもよい。どのような形態を採用するかは、アプリケーションの設計に依存する。

0194

RTCP情報は、ネットワーク混雑度合いおよび送信相手受信速度などの通信状況に関する情報、および送信側の通信装置がこれから送信するデータのパケット数および受信側の通信装置が受け取ることを期待される時間に関する情報(SR;sender report)である。なお、RTPには状況に応じた通信を行う機能が無いので、RTCPを利用することによって、マルチメディアデータの転送速度や転送量などを増減させることができる。

0195

A/Vメディア情報は、第7層のアプリケーションによって生成され、映像データまたは音声データなどの情報自体、再生すべき時間の情報、およびビデオCODEC(COmpression and DECompression)またはオーディオCODECに備わった誤り耐性ツールが動作したか否かを示す情報等である。なお、誤り耐性ツールは、データに抜け等の誤りを発見すると、そのデータに補間または修正を施す。

0196

受信バッファ情報は、第6層によって生成され、受信側の通信装置において受信したデータを受信バッファに溜めるのに要する時間に関する情報である。なお、受信バッファ情報については、後で詳述する。

0197

次に、制御手段18が、通信状態が良いと判断して、信号に低雑音アンプ4またはパワーアンプ9をバイパスさせるための第一制御信号を生成部18aに生成させるとともに、低雑音アンプ4またはパワーアンプ9の電源をオフにするための第二制御信号を制御部18bに生成させる場合について説明する。

0198

(1)TCP情報に基づく判断
受信側の通信装置にとっては、送信側の通信装置に対して、TCPでnack(negative acknowledgement)を返すことなく、ackを返す場合、受信側の制御手段18が、そのようなTCP情報に基づき通信状態が良いと判断し、その結果、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオフにする。

0199

一方、送信側の通信装置にとっては、受信側の通信装置から、TCPでnackを受け取ることなく、ackを受け取る場合、送信側の制御手段18が、そのようなTCP情報に基づき通信状態が良いと判断して、その結果、制御部18bによってパワーアンプ9の電源をオフにする。

0200

(2)UDP情報に基づく判断
受信側の通信装置において、UDPのチェックサムで誤りが発生していない、あるいは誤り度が閾値以下の場合、受信側の制御手段が、そのようなUDP情報に基づき通信状態が良いと判断して、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオフにする。

0201

(3)RTP情報およびRTCP情報に基づく判断
受信側の通信装置において、RTP情報とRTCPの前記SRとを比較し、データの実際の受信状況が予告された内容と一致している場合、受信側の制御手段18が、そのようなRTP情報およびRTCP情報に基づき通信状態が良いと判断して、その結果、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオフにする。

0202

なお、ここのRTP情報は、受信側の通信装置が、何個のパケットを受信したか、何バイトのパケットを受信したか、何秒間に何個のパケットを受信したか等を検出して得た情報である。

0203

(4)RTP情報およびA/Vメディア情報に基づく判断
RTPによって検出したパケット到着時刻と、受信側のアプリケーションで検出したA/Vメディア情報(再生(あるいは復号)すべき時刻情報)とを比較して、パケット到着時刻<再生すべき時刻情報の関係が成り立つ場合、受信側の制御手段18が、そのようなRTP情報およびA/Vメディア情報に基づき通信状態が良いと判断して、その結果、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオフにする。この関係が成り立つことは、受信側の通信装置が、データを、その再生すべき時刻に対して余裕を持って受信したことを意味する。

0204

この点をより具体的に説明する。例えば、図18(a)に示すように、ビデオ信号の場合、ビデオ信号を33msecを時間単位としてサンプリングし、1フレーム分(33msec分)の符号化されたデータを作成する。すなわち、複数フレームの符号化されたデータv1、v2、v3、v4等にビデオ信号を変換する。各フレームのヘッダには、サンプリングを開始した時刻からの経過時間が書き込まれている。

0205

図18(a)では、符号化されたデータv1等のデータ長まちまちに描かれている。これは、ビデオデータの場合、静止画動画か、あるいは動きの多い動画か少ない動画か等の画像の性質によって、データ量が刻々と変わるためである。

0206

符号化されたデータv1等が、サーバからクライアントへ送信される時間(t,t+a,t+b,t+c)は連続しているのに対し、クライアントに受信される時間は、不連続となる。すなわち、データv1等がクライアントに受信される時間は、サーバ・クライアント間の通信状態に依存して変化する。

0207

このため、図18(a)に示すように、例えばデータv1は、再生されるべき時間Tに間に合ってクライアントに受信されたけれども、データv3の受信は再生されるべき時間T+2に間に合わなかったという現象が起こり得る。

0208

なお、クライアントは、RTPによって各フレームのヘッダから時間情報読み出し、各フレームの再生されるべき時間を把握する。

0209

同じことを音声信号について示したのが図18(b)である。音声信号の場合、例えばAMR(adaptive multirate coder)方式では20msecを時間単位として音声信号をサンプリングし、1フレーム分(20msec分)の符号化されたデータを作成する。ビデオ信号の場合と同様に、各フレームのヘッダには、サンプリングを開始した時刻からの経過時間が書き込まれている。

0210

音声信号の場合、一定のサンプリング時間に対して符号化されるデータの量は基本的に同じになる。このため、図18(b)に示すように、音声信号の符号化されたデータv’1,v’2,v’3,v’4の各データ長が等しくなる。送信時間および再生されるべき時間についての説明は、ビデオ信号の説明と同様である。

0211

(5)A/Vメディア情報に基づく判断
受信側の通信装置において、前記のビデオCODECまたはオーディオCODECに備わった誤り耐性ツールが動作しない場合、受信側の制御手段18が、そのようなA/Vメディア情報に基づき通信状態が良いと判断して、その結果、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオフにする。

0212

次に、上記とは逆の場合、すなわち、制御手段18が、通信状態が悪いと判断して、その結果、制御部18bによって低雑音アンプ4またはパワーアンプ9の電源をオンにする場合の例は以下のとおりである。

0213

(1)TCP情報に基づく判断
受信側の通信装置にとっては、送信側の通信装置に対して、TCPでnackをn回連続して返した場合、受信側の制御手段18が、そのようなTCP情報に基づき通信状態が悪いと判断して、その結果、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオンにする。

0214

一方、送信側の通信装置にとっては、受信側の通信装置から、TCPでnackをn回連続して受け取った場合、送信側の制御手段18が、そのようなTCP情報に基づき通信状態が悪いと判断して、その結果、制御部18bによってパワーアンプ9の電源をオンにしてもよい。

0215

なお、上記の例は一例であって、nackの連続回数に代えて、単位時間あたりのnackの発生回数判断基準としてもよい。あるいは、判断基準となるnackの連続回数または発生回数をパケットのデータ長との関係を考慮して定めてもよい(例えば、データ長が長い場合には、回数を大きくするなど)。

0216

(2)UDP情報に基づく判断
受信側の通信装置において、UDPのチェックサムで誤りが発生した、あるいは誤り度が閾値を超えた場合、受信側の制御手段18が、そのようなUDP情報に基づき通信状態が悪いと判断して、その結果、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオンにする。なお、上記の閾値をパケットのデータ長との関係を考慮して定めてもよい。

0217

(3)RTP情報およびRTCP情報に基づく判断
受信側の通信装置において、RTP情報とRTCPの前記SRとを比較し、データの実際の受信状況が予告された内容と不一致の場合、受信側の制御手段18が、そのようなRTP情報およびRTCP情報に基づき通信状態が悪いと判断して、その結果、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオンにする。

0218

(4)RTP情報およびA/Vメディア情報に基づく判断
RTPによって検出したパケット到着時刻と、受信側のアプリケーションで検出したA/Vメディア情報(再生(あるいは復号)すべき時刻情報)とを比較して、パケット到着時刻≧再生すべき時刻情報の関係が成り立つ場合、受信側の制御手段18が、そのようなRTP情報およびA/Vメディア情報に基づき通信状態が悪いと判断して、その結果、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオンにする。

0219

(5)A/Vメディア情報に基づく判断
受信側の通信装置において、前記のビデオCODECまたはオーディオCODECに備わった誤り耐性ツールが動作した場合、受信側の制御手段18が、そのようなA/Vメディア情報に基づき通信状態が悪いと判断して、その結果、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオンにする。

0220

例えば、MPEG−4によって規定されたビデオ信号の圧縮符号化方式では、一定の規則に従ってビデオ信号から符号化データが生成される。その符号化データの復号時に、上記誤り耐性ツールが一定の規則に従った誤り検出用データを正しく検出したか否かによって、符号化データに誤りが有るか否かを判定することができる。その判定の結果、誤り耐性ツールは、符号化データから誤りを検出すると誤り訂正を実行する。

0221

なお、受信側の通信装置における通信状態の良否判断の結果を、送信側の通信装置に報せ、受信側の通信装置の良否判断に基づいて、送信側の通信装置におけるパワーアンプ9の電源をオンオフするように制御してもよい。

0222

例えば、送信側の通信装置では通信状態の不良を検出できない(すなわちパワーアンプ9をオフにする)けれど、受信側の通信装置が通信状態の不良を検出した場合に、受信側で低雑音アンプ4の電源をオンにする上に、送信側でパワーアンプ9をオンにするという制御が各々の通信装置で行われる。この結果、場合によっては通信状態が相乗的に良好になる。

0223

逆に、送信側の通信装置では前記RSSIが小さいため、パワーアンプ9をオンにする状況において、受信側の通信装置が良好な通信状態を検出したため、通信状態が良好であることを送信側の通信装置に報せることによって、受信側で低雑音アンプ4の電源をオフにするのみならず、送信側でもパワーアンプ9をオフにするという制御が各々の通信装置で行うことができる。この結果、両方の通信装置の電力消費を抑えることができるという相乗効果が生まれる。

0224

(6)ストリーミングおよびVoIPに固有の判断
次に、ストリーミングおよびVoIPの各アプリケーションに固有のオンオフ制御について説明する。電源のオンオフ制御の処理がアプリケーションによって異なるのは、受信バッファの使い方が異なるからである。

0225

まず、ストリーミングにおいては、サーバからクライアントへ一方向にデータを送るため、クライアントの受信バッファにある程度データを溜めたとしても、ユーザは、データの滞留を認識することはない点が特長である。なぜなら、データが受信バッファに溜められるか否かに関わりなく、ユーザは受信バッファから送り出されて再生されるデータを視聴するに過ぎないからである。むしろ、通信速度はネットワークの状態によって随時変化するから、データを受信バッファにある程度溜めてからアプリケーションに転送して再生する方が、ユーザは自然な再生を楽しむことができる。

0226

クライアントは、サーバから送信されてくるデータのビットレート(T)および必要なバッファサイズ(B)の情報をサーバから受け取る。これにより、クライアントは、そのデータを受信バッファに溜めるのに要する時間(バッファフル時間t)をt=B/T(sec)の式によって求めることができる。

0227

通信状態の良否は、この計算で求めたバッファフル時間tと実際に受信したデータを受信バッファに溜めるのに要したバッファリング時間t’(tおよびt’が前記受信バッファ情報に相当する)とを、制御手段18が比較することによって判断される。すなわち、クライアントのバッファリング処理において、t’≦tの関係が成立すれば、制御手段18は、通信状態を良好と判断し、その結果、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオフにする。

0228

一方、クライアントのバッファリング処理において、t’>tの関係が成立すれば、制御手段18は、通信状態が劣化していると判断し、その結果、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオンにする。また、ストリーミングにおいて、データの受信中に受信バッファが空になった場合、データの受信が滞っていることになるので、制御手段18は、通信状態が劣化していると判断し、その結果、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオンにする。

0229

なお、サーバがクライアントに要求するバッファサイズ(B)はコンテンツに依存して変化し、一定ではない。また、ビットレート(T)についても、通信回線の混み具合によって変化する。クライアントでは、受信バッファに予定されたデータ量が溜まったら、データが受信バッファからアプリケーションに送り出され、再生が始まる。

0230

受信バッファのメモリ容量は、上記バッファサイズ(B)より大きいので、受信バッファに入力されるデータ量が受信バッファから出力されるデータ量を上回る状況になっても、受信したデータを受信バッファに溜めておくことができる。また、サーバはクライアントの受信バッファのサイズや、送信できるデータ量を把握しておくこともできる。

0231

次に、VoIPにおいては、サーバおよびクライアント間で、あるいは通信装置同士で、双方向の音声通信をすることによって会話が成り立つので、基本的に音声データの受信の遅延許容しない点が特長である。このため、ストリーミングと違ってVoIPではバッファリング処理をしない。

0232

そこで、VoIPでは、受信側の通信装置で、通話中に音声データを連続してデコードできていれば、その状態がA/Vメディア情報として、制御手段18に入力される。これにより、制御手段18は、通信状態を良好と判断し、その結果、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオフにする。

0233

一方、通話中に音声データのデコードが途切れた場合、その状態がA/Vメディア情報として、制御手段18に入力される。これにより、制御手段18は、通信状態が劣化していると判断し、その結果、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオンにする。

0234

なお、会話が途切れた場合には、音声CODECによって音声入力が無いことが検出され無音情報が生成され、そして相手に送られるので、音声データのデコードが途切れることにはならない。

0235

以上、制御手段18が通信プロトコルによって生成される各種信号を用いて通信状態の良否を判断する処理を(1)〜(6)として大きく6通りに分けて説明した。以下に、(1)〜(6)の判断を行う順番、および低雑音アンプ4の電源オンオフを決定するために(1)〜(6)の判断に付帯する条件について説明する。

0236

(1)〜(6)の判断を行う順番は、(1)〜(6)の数字の順番どおりである。この順番は、通信プロトコルに従って判断が早く行われる順番と同じである。したがって、制御手段18は、通信状態の良否判断を(1)〜(6)の順番どおりに実行する。

0237

そして、付帯条件として、低雑音アンプ4の電源をオンにする第1の方式では、(1)〜(6)の何れか1つで、通信状態が悪いことを示す事象が1回でも発生したら、制御手段18は通信状態が悪いと判断し、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオンにする。

0238

また、付帯条件として、低雑音アンプ4の電源をオンにする第2の方式では、(1)〜(4)については、通信状態が悪いことを示す事象が1回発生したら、制御手段18は通信状態が悪いと判断し、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオンにする。さらに、(5)(6)については、通信状態が悪いことを示す事象が閾値のn回発生することを許容し、n回発生したら、制御手段18は通信状態が悪いと判断し、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオンにする。

0239

なお、上記第2の方式においても、(1)〜(4)について、通信状態が悪いことを示す事象の発生回数は、1回に限定されない。すなわち、通信状態が悪いことを示す事象の発生回数について、(1)〜(6)のそれぞれに通信の信頼性の観点から許容できる閾値を独立して設定してもよい。

0240

また、閾値のn回についても、通信状態が悪いことを示す事象が連続して発生すること、あるいは予め定めた時間間隔の中で発生することをさらなる付帯条件としてもよい。

0241

さらに、付帯条件として、低雑音アンプ4の電源をオフにする第1の方式では、(1)〜(6)の全てにおいて、通信状態が悪いことを示す事象が全く発生しなかったら、制御手段18は通信状態が良いと判断し、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオフにする。

0242

さらに、付帯条件として、低雑音アンプ4の電源をオフにする第2の方式では、(1)〜(4)において、通信状態が悪いことを示す事象が全く発生しなかったら、制御手段18は通信状態が良いと判断し、制御部18bによって取り敢えず低雑音アンプ4の電源をオフにする。そして、(5)(6)について、通信状態が悪いことを示す事象の発生回数を制御手段18がカウントし、各発生回数の何れか一方が閾値に達した場合に、制御手段18は通信状態が劣化したと判断し、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオンにする。

0243

さらに、付帯条件として、低雑音アンプ4の電源をオフにする第3の方式では、通信状態が悪いことを示す事象の発生回数について、(1)〜(6)のそれぞれに通信の信頼性の観点から許容できる閾値を独立して設定し、(1)〜(6)の何れか1つで発生回数が閾値を超えるまでは、制御手段18は通信状態が良いと判断し、制御部18bによって低雑音アンプ4の電源をオフにする。

0244

本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。

0245

上記無線通信用回路は、無線LAN等の無線通信システムに含まれる複数の無線通信装置に使用されると、通信している無線通信装置間の距離に応じて、送信用の増幅器や、受信用の増幅器を不要にできて、消費電力を低減でき、省エネルギー化できて、特にバッテリー駆動のような携帯型送受信末端での通信持続時間の向上を図れるから、通信分野に好適に利用適用できる。

図面の簡単な説明

0246

本発明の一実施の形態に係わるカード型無線通信装置の送信パワーアンプとバイパス回路の切り換え方式の具体例を示すブロック図である。
上記カード型無線通信装置の概略的構成を示すブロック回路図である。
本発明の他の実施の形態に係る、送信パワーアンプと固定減衰器の切り換え方式の具体例を示すブロック図である。
本発明のさらに他の実施の形態に係る、送信パワーアンプと可変減衰器の切り換え方式の具体例を示すブロック図である。
本発明のさらに他の実施の形態に係る、受信低雑音アンプとバイパス回路の切り換え方式の具体例を示すブロック図である。
本発明のさらに他の実施の形態に係る、受信低雑音アンプと固定減衰器の切り換え方式の具体例を示すブロック図である。
本発明のさらに他の実施の形態に係る、受信低雑音アンプと可変減衰器の切り換え方式の具体例を示すブロック図である。
送信パワーアンプの有無と到達距離の関係のシミュレーション結果を示す表である。
受信低雑音アンプの有無と到達距離の関係のシミュレーション結果を示す表である。
送信系において、RSSI値に応じて、パワーアンプおよびバイパスルートの切替と、パワーアンプへの電力供給とを制御する手順を示すフローチャートである。
送信系において、RSSI値に応じて、パワーアンプおよび固定減衰器の切替と、パワーアンプへの電力供給とを制御する手順を示すフローチャートである。
送信系において、RSSI値に応じて、パワーアンプおよび可変減衰器の切替と、可変減衰器の減衰量の切替と、パワーアンプへの電力供給とを制御する手順を示すフローチャートである。
受信系において、RSSI値に応じて、低雑音アンプおよびバイパスルートの切替と、低雑音アンプへの電力供給とを制御する手順を示すフローチャートである。
受信系において、RSSI値に応じて、低雑音アンプおよび固定減衰器の切替と、低雑音アンプへの電力供給とを制御する手順を示すフローチャートである。
受信系において、RSSI値に応じて、低雑音アンプおよび可変減衰器の切替と、可変減衰器の減衰量の切替と、低雑音アンプへの電力供給とを制御する手順を示すフローチャートである。
無線LANの通信プロトコルに関するサーバおよびクライアントの構成を示す説明図である。
低雑音アンプおよびパワーアンプの電源をオンオフする制御手段に入力される各種情報を示す説明図である。
(a)は、ビデオ信号の符号化データの送受信タイミングを示す説明図、(b)は、音声信号の符号化データの送受信タイミングを示す説明図である。
送信信号を固定減衰器または可変減衰器で減衰した状態と通信距離との関係を示す説明図である。
RSSI値に基づいた第一制御信号または第二制御信号の生成を示すグラフである。
従来のカード型無線通信装置の概略構成のブロック図である。
従来のRFAGC回路を採用した無線モジュールのブロック図である。

符号の説明

0247

1:アンテナ
4:低雑音アンプ(増幅器)
9:パワーアンプ(増幅器)
18:制御手段(通信距離検出手段)
18a:生成部(ルート選択手段)
18b:制御部(電源オフ手段)
22:バイパスルート22a:固定減衰器(減衰器)
22b:可変減衰器(減衰器)
23:ルート切り換え用スイッチ(第一スイッチ、ルート選択手段)
24:ルート切り換え用スイッチ(第一スイッチ、ルート選択手段)
32a:固定減衰器(減衰器)
32b:可変減衰器(減衰器)
40:電源
41:第二スイッチ(電源オフ手段)
42:第二スイッチ(電源オフ手段)

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