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技術 抗菌性を有する竹パルプ、竹を原料とするセルロース繊維およびこれらの製造方法

出願人 株式会社ナファ生活研究所
発明者 相田雅彦
出願日 2003年10月27日 (16年7ヶ月経過) 出願番号 2003-366549
公開日 2005年5月19日 (15年1ヶ月経過) 公開番号 2005-126871
状態 特許登録済
技術分野 織物 合成繊維 紙(4) 糸;糸またはロープの機械的な仕上げ 不織物
主要キーワード 材料準備 基体繊維 抗菌加工品 木綿生地 竹チップ 生育阻止帯 竹材料 除去機
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

高い抗菌性を有する竹パルプを提供すること、この竹パルプから抗菌性を有するセルロース繊維を作ること、およびこれらの得られたセルロース繊維を利用した種々の抗菌性の高い製品を提供することを目的とする。

解決手段

原料として製造した竹パルプであって、α−セルロースを93%以上含有している抗菌性を有する竹パルプである。この竹パルプを原料として、誘導体を経ずに直接セルロース有機溶剤に溶解させて紡糸して得られたセルロース繊維であり、このセルロース繊維が93%以上のα−セルロースを含有していることを特徴とする抗菌性を有するセルロース繊維。

概要

背景

近年、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の院内感染が問題となっており、特に、病院内において抵抗力の弱っている入院患者高齢者等の易感染性患者がMRSAに感染すると人命にかかわることがあり、問題となっている。

従来、繊維製品抗菌性を付与する方法として、例えば、特許文献1(特開平5−59662号公報)には、スチレン無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩等の中和酸性基含有酸性重合体ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル等の架橋剤及び硫酸銅五水和物硝酸銀等の殺菌性金属化合物木綿生地等の基体繊維製品に付着することが提案されている。

また、特許文献2(特開平8−13341号公報)には、セルロース系布帛キトサン酸性溶液含浸させ、次いで塩基性溶液で処理して、布帛キトサン凝固再生することにより付着せしめ、更に多官能エポキシ化合物架橋処理する方法が提案されている。

また、特許文献3(特開平10−183466号公報)には、多孔性セラミックおよび樹脂により2重に包み込まれているD−リモネンを繊維に付着することが提案されている。

特許文献4(特開2001−40574号公報)には、繊維布帛酸化チタン光触媒セルロース系バインダーおよび/または多糖類バインダーで固着することが提案されている。

更にまた、特許文献5(特開平10−168757号公報)には、繊維製品の洗濯において、最終濯ぎ工程終了後に、(a)カチオン界面活性剤系抗菌剤と(b)キレート剤とを含有する抗菌組成物被処理繊維製品を処理してMRSAに対して抗菌性が付与された寝具類を提供することが提案されている。

また、特許文献6(特開2002−4148号公報)や特許文献7(特開2001−348732号公報)には、ポリエステル繊維抗菌剤を含有させることが提案されている。更に、特開平7−310284号公報には繊維材料に対して抗菌成分を0.05〜3.0%owf、メラミン系化合物を0.05〜2.0%owf付与してMRSAに対しても効果のある抗菌繊維構造物を得ることが提案されている。

また、から竹繊維取出す方法として機械的に取出す方法が知られている。例えば、特許文献8(特許第2879979号公報)には、竹材圧延装置により粗く粉砕する工程と、多数の歯を備える回転ドラム解繊装置により解繊することが提案されている。この特許公報の中には、更に従来方法として竹材を打撃方法爆裂解繊などの方法が提案されていると記載されている。

また、特許文献9(実用新案登録第3080297号公報)には、竹材を3箇月位水に浸したり、或いは苛性ソーダを添加した水に浸したりした後に竹材を砕いて機械的に竹繊維を得ることが開示されている。

特開平5−59662号公報
特開平8−13341号公報
特開平10−183466号公報
特開2001−40574号公報
特開平10−168757号公報
特開2002−4148号公報
特開2001−348732号公報
特許第2879979号公報
実用新案登録第3080297号公報

概要

高い抗菌性を有する竹パルプを提供すること、この竹パルプから抗菌性を有するセルロース繊維を作ること、およびこれらの得られたセルロース繊維を利用した種々の抗菌性の高い製品を提供することを目的とする。竹を原料として製造した竹パルプであって、α−セルロースを93%以上含有している抗菌性を有する竹パルプである。この竹パルプを原料として、誘導体を経ずに直接セルロース有機溶剤に溶解させて紡糸して得られたセルロース繊維であり、このセルロース繊維が93%以上のα−セルロースを含有していることを特徴とする抗菌性を有するセルロース繊維。

目的

本発明は、本願発明者が先に提案した竹パルプよりも高い抗菌性を有する竹パルプを提供すること、この竹パルプから抗菌性を有するセルロース繊維を作ること、およびこれらの得られたセルロース繊維を利用した種々の抗菌性の高い製品を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
5件

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請求項1

原料として製造した竹パルプであって、α−セルロースを93%以上含有していることを特徴とする抗菌性を有する竹パルプ。

請求項2

竹を原料として製造したセルロース繊維であって、該セルロース繊維は誘導体を経ずに直接セルロース有機溶剤に溶解させて紡糸して得られたものであり、前記有機溶剤に溶解させる原料が93%以上のα−セルロースを含有する竹パルプであり、得られたセルロース繊維が93%以上のα−セルロースを含有していることを特徴とする抗菌性を有するセルロース繊維。

請求項3

請求項2記載の紡糸して得られたセルロース繊維を切断して製造された竹を原料としたことを特徴とする抗菌性を有する綿。

請求項4

請求項2記載の紡糸して得られたセルロース繊維を切断して、該切断したセルロース繊維単独で、または他の繊維と混合して紡績して製造したことを特徴とする抗菌性を有する糸。

請求項5

請求項2記載の紡糸して得られたセルロース繊維からなることを特徴とする抗菌性を有するフィラメント糸

請求項6

請求項3または4の糸を製織して得られることを特徴とする抗菌性を有する織物

請求項7

請求項3または4の糸を編成して得られることを特徴とする編物

請求項8

請求項1記載の竹パルプを使用して製造されたことを特徴とする抗菌性を有する不織布。

請求項9

請求項2記載の紡糸して得られたセルロース繊維を使用して製造されたことを特徴とする抗菌性を有する不織布。

請求項10

竹を切断して竹チップとする工程と、前記竹チップと水とを1:1.0〜5.0の割合でボイラに入れて、120℃以上の加温、40分以上の保温排気を少なくとも2回行ってから処理液を排する前処理工程と、前記前処理を施された竹材料亜硫酸または亜硫酸塩を用いてボイルする蒸解工程と、前記蒸解工程の処理液をしぼり出してパルプ取出す工程と、該パルプを洗浄選別・砂除去する精選工程と、パルプに塩素水を作用させてリグニン塩素化する塩素化工程と、前記工程のパルプ溶液アルカリ処理する工程と、次亜塩素酸を使用した漂白・洗浄工程と、砂除去し、パルプ溶液を濃縮し、脱水し、板状のパルプとする仕上工程とを含むことを特徴とする竹パルプの製造方法。

請求項11

請求項10の製造方法により得られた竹パルプをセルロースを溶解する有機溶剤に溶解し、該セルロースが溶解している溶液を紡糸して、セルロース誘導体を形成することなく、直接にセルロース繊維を製造することを特徴とするセルロース繊維の製造方法。

請求項12

前記有機溶剤が三級アミンN−オキシド一種であることを特徴とする請求項11記載のセルロース繊維の製造方法。

技術分野

0001

本発明は抗菌性を有する竹パルプおよびこの竹パルプから製造されるセルロース繊維に関するものである。また本発明は、先に本願発明者が提案した特願2002−125043号に開示されているものを改良したものである。

背景技術

0002

近年、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の院内感染が問題となっており、特に、病院内において抵抗力の弱っている入院患者高齢者等の易感染性患者がMRSAに感染すると人命にかかわることがあり、問題となっている。

0003

従来、繊維製品に抗菌性を付与する方法として、例えば、特許文献1(特開平5−59662号公報)には、スチレン無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩等の中和酸性基含有酸性重合体ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル等の架橋剤及び硫酸銅五水和物硝酸銀等の殺菌性金属化合物木綿生地等の基体繊維製品に付着することが提案されている。

0004

また、特許文献2(特開平8−13341号公報)には、セルロース系布帛キトサン酸性溶液含浸させ、次いで塩基性溶液で処理して、布帛キトサン凝固再生することにより付着せしめ、更に多官能エポキシ化合物架橋処理する方法が提案されている。

0005

また、特許文献3(特開平10−183466号公報)には、多孔性セラミックおよび樹脂により2重に包み込まれているD−リモネンを繊維に付着することが提案されている。

0006

特許文献4(特開2001−40574号公報)には、繊維布帛酸化チタン光触媒セルロース系バインダーおよび/または多糖類バインダーで固着することが提案されている。

0007

更にまた、特許文献5(特開平10−168757号公報)には、繊維製品の洗濯において、最終濯ぎ工程終了後に、(a)カチオン界面活性剤系抗菌剤と(b)キレート剤とを含有する抗菌組成物被処理繊維製品を処理してMRSAに対して抗菌性が付与された寝具類を提供することが提案されている。

0008

また、特許文献6(特開2002−4148号公報)や特許文献7(特開2001−348732号公報)には、ポリエステル繊維抗菌剤を含有させることが提案されている。更に、特開平7−310284号公報には繊維材料に対して抗菌成分を0.05〜3.0%owf、メラミン系化合物を0.05〜2.0%owf付与してMRSAに対しても効果のある抗菌繊維構造物を得ることが提案されている。

0009

また、から竹繊維取出す方法として機械的に取出す方法が知られている。例えば、特許文献8(特許第2879979号公報)には、竹材圧延装置により粗く粉砕する工程と、多数の歯を備える回転ドラム解繊装置により解繊することが提案されている。この特許公報の中には、更に従来方法として竹材を打撃方法爆裂解繊などの方法が提案されていると記載されている。

0010

また、特許文献9(実用新案登録第3080297号公報)には、竹材を3箇月位水に浸したり、或いは苛性ソーダを添加した水に浸したりした後に竹材を砕いて機械的に竹繊維を得ることが開示されている。

0011

特開平5−59662号公報
特開平8−13341号公報
特開平10−183466号公報
特開2001−40574号公報
特開平10−168757号公報
特開2002−4148号公報
特開2001−348732号公報
特許第2879979号公報
実用新案登録第3080297号公報

発明が解決しようとする課題

0012

上述したような従来技術においては、繊維製品に抗菌剤を付着させて抗菌性を具備させるか、または、繊維を構成している樹脂体に抗菌剤を含有させて抗菌性を持たせている。しかしながら、このようなものにおいては長期間の使用につれて、また洗濯の繰返しにつれて、抗菌剤が消費されまたは落ちてしまい、抗菌性が低下するという問題がある。また、これらの抗菌性は特別に調合された抗菌剤により得ているため、抗菌性の低下とは別に人体に対する抗菌剤の悪影響が問題となることがある。

0013

また、前述したように、機械的に竹材から竹繊維を取出した場合には、繊維として有効なα−セルロース以外の不純物リグニンペントザンなど)を多量に含んだものである。なお、α−セルロースとは、セルロースを約5〜10倍量の17.5%NaOH溶液で20℃で約30分間処理した後、溶解せずに残っているものがα−セルロースである。特許文献8に開示されているものは竹繊維の用途が建材充填材家畜飼料等であり、前記不純物を多く含んでいても問題がないが、糸として使用することは困難である。また特許文献9に開示されているものは、軟化した竹材から機械的に竹繊維を取出しているので、その竹繊維をそのまま紡績して糸にするとのような硬い風合の糸を得ることができるだけであり、柔らかい風合の糸を作ることは困難である。

0014

竹材から竹繊維を取出した場合に、α−セルロースの含有量がある程度多いものが再生セルロースに使用できる。本願発明者は、先に特願2002−125043号において、竹材から竹繊維を得る方法について次のように説明した。すなわち、竹のを粉砕し重亜硫酸塩亜硫酸液で高温高圧下蒸解して脱リグニンし、更に塩素や苛性ソーダを用いて更にリグニン等の不純物を除去して竹パルプとする。

0015

本発明は、本願発明者が先に提案した竹パルプよりも高い抗菌性を有する竹パルプを提供すること、この竹パルプから抗菌性を有するセルロース繊維を作ること、およびこれらの得られたセルロース繊維を利用した種々の抗菌性の高い製品を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0016

本発明は、竹を原料として製造した竹パルプであって、α−セルロースを93%以上含有していることを特徴とする抗菌性を有する竹パルプにより前記目的を達成する。

0017

また、本発明は、竹を原料として製造したセルロース繊維であって、該セルロース繊維は誘導体を経ずに直接セルロースを有機溶剤に溶解させて紡糸して得られたものであり、前記有機溶剤に溶解させる原料が93%以上のα−セルロースを含有する竹パルプであり、得られたセルロース繊維が93%以上のα−セルロースを含有していることを特徴とする抗菌性を有するセルロース繊維により前記目的を達成する。

0018

本発明によれば、前記セルロース繊維を利用した製品としては以下の物がある。前記セルロース繊維を切断して製造した抗菌性を有する綿、前記セルロース繊維を切断して、該切断したセルロース繊維単独で、または他の繊維と混合して紡績した抗菌性を有する糸、前記セルロース繊維からなる抗菌性を有するフィラメント糸、これらの糸を製織した抗菌性を有する織物、これらの糸を編成した編物、竹パルプを使用して製造された抗菌性を有する不織布、前記セルロース繊維を使用して製造された抗菌性を有する不織布等である。

0019

また、本発明は竹を切断して竹チップとする工程と、前記竹チップと水とを1:1.0〜5.0の割合でボイラに入れて、120℃以上の加温、40分以上の保温排気を少なくとも2回行ってから処理液を排する前処理工程と、前記前処理を施された竹材料を亜硫酸または亜硫酸塩を用いてボイルする蒸解工程と、前記蒸解工程の処理液をしぼり出してパルプを取出す工程と、該パルプを洗浄選別・砂除去する精選工程と、パルプに塩素水を作用させてリグニンを塩素化する塩素化工程と、前記工程のパルプ溶液アルカリ処理する工程と、次亜塩素酸を使用した漂白・洗浄工程と、砂除去し、パルプ溶液を濃縮し、脱水し、板状のパルプとする仕上工程とを含むことを特徴とする竹パルプの製造方法により前記目的を達成する。

0020

本発明によれば、前記製造方法により得られた竹パルプをセルロースを溶解する有機溶剤に溶解し、該セルロースが溶解している溶液を紡糸して、セルロース誘導体を形成することなく、直接にセルロース繊維を製造することを特徴とするセルロース繊維の製造方法により前記目的を達成する。この場合、有機溶剤が三級アミンN−オキシド一種であることが好ましい。

発明の効果

0021

本発明は竹を原料とした竹パルプであり、この竹パルプの状態でα−セルロースが93%以上としている。このため、本願発明者が先に出願したものよりも大きな抗菌性を示すことができたものである。

0022

また、このような竹パルプを用いてセルロース繊維を製造するが、この際にセルロース繊維は誘導体を得ずに直接的に溶剤に溶解して得られる、所謂、溶媒紡糸によって得られるものであるので、セルロースの分子が元のままであり(すなわち、分子が短くなっておらず)、そのためα−セルロースは原料の竹パルプと同様に93%以上含有されている。そのため、このセルロース繊維も高い抗菌性を示すものである。またセルロース繊維の原材料となる竹パルプにおいては93%以上がα−セルロースであるので、溶剤紡糸により得られた本発明のセルロース繊維は繊維としても夫なものである。

0023

また、このセルロース繊維を原料として綿や紡績糸やフィラメント糸、或いは織物や編物、不織布などを製造すると、元々のセルロース繊維が抗菌性を有しているため、これらの製品も高い抗菌性を有しており、各種菌に対して高い抗菌性を示す。

0024

また本発明によれば、本願発明者が先の出願で提案したような製造方法に加え、前工程としてボイラにおいて竹と水を入れて加温、保温および排気を繰返すことによって、竹を柔軟にしてから化学的に処理を行っている。このため不純物であるリグニンやペントザンを充分に除去することができたものである。

0025

ビスコースレーヨン法による紡糸の場合は、パルプを17.5%のNaOH溶液に浸漬してセルロースをアルカリセルロース(セルロース誘導体の一種)にする工程があるので、α−セルロース以外のリグニン等の不純物が多くても、この工程で不純物が除去されるため、最終的に糸にすることができる。しかしながら、ビスコースレーヨン法では二硫化炭素をはじめとする有害物を使用しなければならないという問題があるが、本発明によれば、竹パルプとしてα−セルロースを高率で含有している竹パルプを用いているので、ビスコースレーヨン法のようにセルロース誘導体を作ることなく、溶剤紡糸法によってパルプから直接にセルロース繊維を作ることができる。従って、有害物の使用の問題も生じない。

発明を実施するための最良の形態

0026

本発明は竹を原材料とするものである。本発明に用いる竹原料は主に茎の部分を使用し、竹の茎は主にα−セルロース、ヘミセルロース、リグニン、ペクチン澱粉などでできている。その中でα−セルロースの含有量は40〜50%で、ペントザン(ヘミセルロース等)の含有量は16〜22%である。竹パルプの繊維形態物理化学的性質針葉樹広葉樹の間で、繊維の構造は木、草、綿、麻などの繊維とも異なっている。

0027

本発明においては、下記に示すような処理を行うことによって不純物をなくしてα−セルロースの含有率を高め、そのようにすることによって抗菌性を持つようになった。

0028

その具体的な工程は下記の通りである:
1.材料準備
竹原料を必要仕様の竹チップにカットする。
2.前処理
ボイラの中で次の条件で前処理を行った。竹と水との割合を1:1〜5として、常温から120〜140℃へ加温し、保温時間は45〜75分間、排気5〜20分間、再び120〜140℃に加温し、保温4〜6時間、保温終了後、処理液を排出する。
3.亜硫酸アンモニウム法でボイル
トータルアンモニウム使用量は(NH4)2SO3 で計算して、完全乾燥竹材料の重量に対して20〜25%であり、液比=1:2〜5、緩衝剤は3.0〜5.0%、緩衝剤は尿素アンモニア水水酸化ナトリウムの中のひとつを使用する。上記の技術条件で、ボイラの中で亜硫酸アンモニウム法で次のようにしてボイルする。室温から110〜120℃に加温し、加温時間は60分間、保温1時間、5〜10分間少々排気して、再び140〜150℃に加温して、3時間保温して、再び10分間排気して、再び160〜170℃に加温して、2〜4時間保温して、保温終了後、原料を取り出す。
4.材料の取り出し
パルプ繊維の入った水溶液螺旋押出機にかけその中の黒液を押し出して、そして水溶液洗浄機に入れPH=9.5〜8.0まで洗浄する。
5.洗浄・選別
振動篩で疎解のできていないものと大きな不純物を取り除いて、圧力で選別する。
6.砂除去
パルプ繊維の入った水溶液を砂除去機に入れ、三段階で砂と重い不純物を取り除く。
7.濃縮
濃縮機でパルプ繊維の入った水溶液の水分を除去し、パルプ繊維の入った水溶液の濃度を3.5〜5.0%に濃縮する。
8.塩素化
塩素水により塩素化を次のようにして行う。塩素の使用量はトータルの塩素の使用量の60〜70%を使用し、パルプ繊維溶液の濃度は3.0〜5.0%、常温の条件下で塩素化塔あるいは管式漂白機の中で塩素化処理を行い、塩素化時間は、塩素化塔の場合40〜60分間、管式漂白機の場合5分間である。
9.アルカリ処理
アルカリ処理を次のようにして行う。パルプ繊維溶液の濃度は3.0〜5.0%、アルカリの使用量はNaOHで計算で、完全乾燥パルプ量の2.0〜5.0%で、温度は50〜90℃、時間は60〜90分間である。アルカリ化あるいは漂白機あるいはパルプ溶液槽の中でパルプ繊維溶液をアルカリ処理する。管式漂白機をする場合、管式漂白機の中で直接アルカリ処理してから、パルプ溶液をパルプ溶液槽に入れる。
10.次亜塩素酸漂白・洗浄
技術条件:塩素の使用量はトータルの塩素の使用量の30〜40%を使用し、温度は35〜45℃、時間は120〜260分間、PHは9.5〜11、漂白機の中で漂白し、漂白してから漂白機の中で洗浄する。
11.砂除去、濃縮、すくい
砂除去機の中で砂除去し、濃縮機の中でパルプ繊維溶液の濃度を3.0〜5.0%まで脱水して、パルプ機でパルプ板にする。

0029

本工程で使用する竹材料は慈竹、黄竹、巨竹、水竹、西鳳竹、甜竹、苦竹、緑竹、方竹である。

0030

上記の工程で生産したところ竹原料の中のヘミセルロースやリグニン等の不純物が取除かれ、セルロースの純度が高められ、α−セルロースの含有量が93%以上の竹パルプが得られた。この竹パルプは抗菌性を有していた。

0031

本発明によれば、このようにして得られたα−セルロースの含有量が93%以上の竹パルプを用いてセルロース繊維を製造する。この場合、ビスコースレーヨンのようにアルカリセルロースのようなセルロース誘導体を形成しない紡糸方法を採るものである。すなわち、セルロースを溶解する有機溶剤に竹パルプを入れ、セルロースが溶解されている溶液を紡糸して直接にセルロース繊維を製造するものである。より具体的に言えば、有機溶剤としては三級アミオキシド、例えば、N−メチルモルホリン−N−オキシド(以下、NMMO)を用いる。このNMMOと水とからなる溶媒にセルロースを溶解させて、この溶液を紡糸したものを水または水の中にNMMOを含んだものの中で凝固させてセルロース繊維とした。

0032

なお、セルロース誘導体を形成しないでセルロース繊維を作る、所謂、溶剤紡糸法であれば、前述した方法に限定されなくてもよい。

0033

このようにして得られたセルロース繊維は、原料である竹パルプと同じく93%以上のα−セルロースを含有するものであり、抗菌性を有していた。

0034

このようにして得られるセルロース繊維は長繊維の状態であるので、これを適宜にカットして綿として利用してもよいし、或いはその綿の状態から竹繊維単独で、或いは他の繊維と混合して、紡績した糸としてもよい。また、長繊維の状態、すなわち、フィラメントの状態で糸として利用してもよい。これらの糸を使用して織物や編物にして利用することができる。また、竹パルプから不織布を製造したり、或はセルロース繊維を使用して不織布を製造してもよい。

0035

なお、本発明の製品のうち、綿、糸、織物、編物、不織布はその主成分を竹のセルロース繊維で構成するが、竹のセルロース繊維に他の繊維(例えば、木綿、麻、等の天然繊維ナイロンポリエステル等の合成繊維)を混紡したり、竹セルロース繊維からなる糸と他の繊維からなる糸とを交織して用いることもできる。この場合に製品における竹のセルロース繊維の割合は少なくとも70%以上とすることが好ましい。

0036

本発明の製品の用途としては次のようなものがある。例えば、竹パルプは抗菌性を有する壁材料として使用したりすることができる。また綿は布団綿ナプキン吸収剤、たばこのフィルタークッション綿などに利用できる。編物や織物は普通の衣服タオル下、下着寝具幅広く利用できるものである。フィラメントはパンティストッキングや下着、裏地などとしても利用できる。また不織布はナプキンや介護用シーツ、おむつ、靴の中敷食品における防黴用、鮮度保持用などに使用することができる。

0037

本発明の方法により得られた織物について各種試験を行ったところ、次のような試験結果が得られた。以下において、「竹」は竹を原料とした本発明のセルロース繊維のことである。

0038

試 験 1
試料〕竹70%、テンセル30%からなり、染色した織物
試験項目抗菌性試験
試験菌株〕 M R S A
試験方法統一試験方法(JAFET法)による
但し、洗濯方法はJIS L 0217 103号の試験方法による
洗剤はJAFET標準洗剤を使用)
〔試験結果〕

0039

(無加工布は標準綿布を使用)
logB−logA=2.7 >1.5…試験は有効
殺菌活性値=logA−logC
静菌活性値=logB−logC

0040

(注)界面活性剤(Tween80)0.05%添加した試験菌液を使用した。

0041

試 験 2
〔試料〕竹70%、テンセル30%からなる40番手の糸を用いた織物
〔試験項目〕かび試験(ハロー試験)
〔試験菌株〕白癬菌
〔試験方法〕試験菌接種した平板培地上に、試料を密着貼付し、27±1℃、4日間、7日間培養後、生じた試料周辺の透明な生育阻止帯(ハロー)の幅を測定した。
〔試験結果〕

0042

ハローの幅は7日目の方が4日目よりも小さくなっている。

0043

試 験 3
試験試料水準a〜d aのみ木綿、b〜d竹100%
〔試験方法〕 JIS L−1902:2002繊維製品の抗菌性試験方法に準ずる。
〔供細菌 〕 Staphylococcus aureus NBRC 12732(ブドウ球菌
菌液吸収法混釈平板培養法
〔結 果〕

0044

抗菌防臭評価基準値
社団法人 繊維評価技術協議会(JTETC)においては未加工布に対する抗菌加工品に対する抗菌加工商品の静菌活性値が2.2以上の試料を抗菌防臭効果ありとする。
〔考 察〕
定量試験において、水準b〜dで抗菌防臭効果が得られた。

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  • 王子ホールディングス株式会社の「 段ボールシート用ライナー、段ボールシートおよび印刷物の製造方法」が 公開されました。( 2020/04/09)

    【課題】通常の印刷方法で簡便に製造することが可能であり、良好なパール光沢を有する印刷がなされた段ボールシート用ライナーおよび段ボールシートを提供する。また、当該段ボールシート用ライナーまたは段ボールシ... 詳細

  • 旭化成株式会社の「 ポリウレタン弾性繊維」が 公開されました。( 2020/04/09)

    【課題】ホットメルト等の接着剤により不織布等の基材に接着される際、走行性及び耐熱性に優れるために糸切れの発生が抑制され、また、光透過率が高いため、不織布等の基材に施した色、柄、文字等の外観を損ねること... 詳細

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