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技術 ポリイミド樹脂を有する被めっき物への無電解めっき方法

出願人 日立化成株式会社
発明者 納堂高明横島廣幸倉持和市山本弘赤沢諭村上敢次
出願日 2003年10月15日 (17年2ヶ月経過) 出願番号 2003-354973
公開日 2005年5月12日 (15年7ヶ月経過) 公開番号 2005-120407
状態 拒絶査定
技術分野 化学的被覆
主要キーワード プリエッチング ホウ素めっき 硫酸混合液 無電解銀めっき液 ポリイミド樹脂表面 電気めっき後 リンめっき液 ABS樹脂
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (1)

課題

ポリイミド樹脂を有する被めっき物へ無電解めっきを施す際、めっき作業時の安全性に優れ、ポリイミド樹脂からのめっき皮膜膨れや剥がれが一切無く、密着性が良好で、迅速かつ均一にめっき皮膜が成長する無電解めっき方法を提供する。

解決手段

ポリイミド樹脂を有する被めっき物へ無電解めっきを施す前処理として、1種以上のアルカリ金属化合物及び1種以上の第一級アミノアルコールとを含有する水溶液に被めっき物を浸漬する工程、脱脂洗浄を行う工程、触媒付与工程及び触媒活性化工程を含む無電解めっきを行う無電解めっき方法。

概要

背景

ポリイミド樹脂は優れた耐熱性電気絶縁性を有するプラスチックであり、様々な電子機器絶縁材料として用いられている。例えば、フレキシブルプリント配線板テープ自動ボンディングTAB実装基板の絶縁材料として広く用いられている。また近年の携帯電子機器の普及に伴い、フレキシブルプリント配線板をコア層に用い、多層化を行ったリジッドフレックス配線板需要が増加している。

リジッドフレックス配線板には、コア層として使用されるポリイミド樹脂以外に、主として金属銅で構成される導電層ガラスクロスエポキシ樹脂等で形成される絶縁層がある。この配線板スルーホールを形成し、導電性を付与するための無電解めっきを施す場合、すべての構成層に迅速かつ均一にめっき層が形成されなければならない。また、無電解めっき後、または、電気めっき後に、めっき皮膜膨れや剥がれがあってはならない。

しかしながら、従来のプリント配線板に使用される無電解めっき方法では、ポリイミド樹脂とめっき皮膜との密着性に問題があった。また、皮膜の密着性が弱いと、無電解めっきの最中にめっき皮膜が剥がれ、めっき浴に皮膜が落ちるため、めっき浴の分解が促進されるという問題があった。

ポリイミド樹脂に無電解めっきを施す方法としては、従来、ABS樹脂等で行われているエッチングをおこなってから無電解めっきを行うのは困難であり、例えば、エッチング前アミド類ピロリドン類及び複素環系カーボネート類を主成分とする混合液又は水溶液を用いて樹脂膨潤させるプリエッチングを行い、その後、クロム酸硫酸混合液によりエッチングを行ってから、自己触媒型無電解めっき液に浸漬する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。

なお、本明細書において、「自己触媒型の無電解めっき液」とは、無電解めっきのうち、めっき反応に還元剤を利用する「化学還元めっき」に使用される液であって、以下の触媒作用を有する金属(めっき層を形成する金属)の原料となる金属イオンが含有されているものを示す。すなわち、上記の金属とは、還元剤により原料の金属イオンが還元されることにより被めっき物の表面に金属として析出した際に、還元剤と金属イオンとの反応に対して触媒作用(自己触媒作用)を有するものである。

また、他の方法として、抱水ヒドラジン及びアルカリ金属水酸化物を含有する水溶液で処理する工程の後、触媒付与工程を含む無電解めっき方法が提案されている(特許文献2、特許文献3)。

特開平5−112872号公報
特許第3166868号公報
特開平5−112873号公報

概要

ポリイミド樹脂を有する被めっき物へ無電解めっきを施す際、めっき作業時の安全性に優れ、ポリイミド樹脂からのめっき皮膜の膨れや剥がれが一切無く、密着性が良好で、迅速かつ均一にめっき皮膜が成長する無電解めっき方法を提供する。 ポリイミド樹脂を有する被めっき物へ無電解めっきを施す前処理として、1種以上のアルカリ金属化合物及び1種以上の第一級アミノアルコールとを含有する水溶液に被めっき物を浸漬する工程、脱脂洗浄を行う工程、触媒付与工程及び触媒活性化工程を含む無電解めっきを行う無電解めっき方法。 なし

目的

本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、ポリイミド樹脂を有する被めっき物へ無電解めっきを施す際、ポリイミド樹脂からのめっき皮膜の膨れや剥がれが一切無く、密着性が良好で、迅速かつ均一にめっき皮膜が成長する無電解めっき方法を提供することを目的とする。また、めっき作業時の安全性にも配慮した無電解めっき方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

ポリイミド樹脂を有する被めっき物へ無電解めっきを施す前処理として、1種以上のアルカリ金属化合物及び1種以上の第一級アミノアルコールとを含有する水溶液に被めっき物を浸漬する工程、脱脂洗浄を行う工程、触媒付与工程及び触媒活性化工程を含む無電解めっきを行うことを特徴とする無電解めっき方法

請求項2

前記1種以上のアルカリ金属化合物と、前記1種以上の第一級アミノアルコールに加え、1種以上のアルキルアルコールを含有する水溶液に被めっき物を浸漬することを特徴とする請求項1に記載の無電解めっき方法。

請求項3

前記1種以上のアルカリ金属化合物が、水酸化リチウム水酸化ナトリウム水酸化カリウム炭酸リチウム炭酸ナトリウム炭酸カリウムリン酸リチウムリン酸三ナトリウムリン酸三カリウムケイ酸リチウムケイ酸ナトリウム、及びケイ酸カリウムからなる群より選択されるものである請求項1又は請求項2に記載の無電解めっき方法。

請求項4

前記1種以上の第一級アミノアルコールが、2−アミノエタノール1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1−ブタノールからなる群より選択されるものである請求項1ないし請求項3のうちいずれかに記載の無電解めっき方法。

技術分野

0001

本発明は、ポリイミド樹脂を有する被めっき物への無電解めっき方法に関する。より詳しくは、例えば、被めっき物として、プリント配線板絶縁層の全体もしくは一部がポリイミド樹脂で構成される多層プリント配線板スルーホールもしくはビアホール等への無電解めっき方法に関する。

背景技術

0002

ポリイミド樹脂は優れた耐熱性電気絶縁性を有するプラスチックであり、様々な電子機器絶縁材料として用いられている。例えば、フレキシブルプリント配線板テープ自動ボンディングTAB実装基板の絶縁材料として広く用いられている。また近年の携帯電子機器の普及に伴い、フレキシブルプリント配線板をコア層に用い、多層化を行ったリジッドフレックス配線板需要が増加している。

0003

リジッドフレックス配線板には、コア層として使用されるポリイミド樹脂以外に、主として金属銅で構成される導電層ガラスクロスエポキシ樹脂等で形成される絶縁層がある。この配線板にスルーホールを形成し、導電性を付与するための無電解めっきを施す場合、すべての構成層に迅速かつ均一にめっき層が形成されなければならない。また、無電解めっき後、または、電気めっき後に、めっき皮膜膨れや剥がれがあってはならない。

0004

しかしながら、従来のプリント配線板に使用される無電解めっき方法では、ポリイミド樹脂とめっき皮膜との密着性に問題があった。また、皮膜の密着性が弱いと、無電解めっきの最中にめっき皮膜が剥がれ、めっき浴に皮膜が落ちるため、めっき浴の分解が促進されるという問題があった。

0005

ポリイミド樹脂に無電解めっきを施す方法としては、従来、ABS樹脂等で行われているエッチングをおこなってから無電解めっきを行うのは困難であり、例えば、エッチング前アミド類ピロリドン類及び複素環系カーボネート類を主成分とする混合液又は水溶液を用いて樹脂膨潤させるプリエッチングを行い、その後、クロム酸硫酸混合液によりエッチングを行ってから、自己触媒型無電解めっき液に浸漬する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。

0006

なお、本明細書において、「自己触媒型の無電解めっき液」とは、無電解めっきのうち、めっき反応に還元剤を利用する「化学還元めっき」に使用される液であって、以下の触媒作用を有する金属(めっき層を形成する金属)の原料となる金属イオンが含有されているものを示す。すなわち、上記の金属とは、還元剤により原料の金属イオンが還元されることにより被めっき物の表面に金属として析出した際に、還元剤と金属イオンとの反応に対して触媒作用(自己触媒作用)を有するものである。

0007

また、他の方法として、抱水ヒドラジン及びアルカリ金属水酸化物を含有する水溶液で処理する工程の後、触媒付与工程を含む無電解めっき方法が提案されている(特許文献2、特許文献3)。

0008

特開平5−112872号公報
特許第3166868号公報
特開平5−112873号公報

発明が解決しようとする課題

0009

これらの方法において、前者は、クロム酸・硫酸混合液を使用する方法であり、作業環境環境汚染に配慮する必要があり、後者は爆発性を有するヒドラジンを多量に使用する方法であるため、安全面に配慮しなければならない。

0010

本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、ポリイミド樹脂を有する被めっき物へ無電解めっきを施す際、ポリイミド樹脂からのめっき皮膜の膨れや剥がれが一切無く、密着性が良好で、迅速かつ均一にめっき皮膜が成長する無電解めっき方法を提供することを目的とする。また、めっき作業時の安全性にも配慮した無電解めっき方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、以下に示す特定の条件を満たす無電解めっき方法により、上記目的が達成可能であることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の請求項1に記載の発明は、ポリイミド樹脂を有する被めっき物へ無電解めっきを施す前処理として、1種以上のアルカリ金属化合物及び1種以上の第一級アミノアルコールとを含有する水溶液に被めっき物を浸漬する工程、脱脂洗浄を行う工程、触媒付与工程及び触媒活性化工程を含む無電解めっきを行うことを特徴とする無電解めっき方法である。
また、請求項2に記載の発明は、前記1種以上のアルカリ金属化合物と、前記1種以上の第一級アミノアルコールに加え、1種以上のアルキルアルコールを含有する水溶液に被めっき物を浸漬することを特徴とする請求項1に記載の無電解めっき方法である。
また、請求項3に記載の発明は、前記1種以上のアルカリ金属化合物が、水酸化リチウム水酸化ナトリウム水酸化カリウム炭酸リチウム炭酸ナトリウム炭酸カリウムリン酸リチウムリン酸三ナトリウムリン酸三カリウムケイ酸リチウムケイ酸ナトリウム、及びケイ酸カリウムからなる群より選択されるものである請求項1又は請求項2に記載の無電解めっき方法である。
また、請求項3に記載の発明は、前記1種以上の第一級アミノアルコールが、2−アミノエタノール1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1−ブタノールからなる群より選択されるものである請求項1ないし請求項3のうちいずれかに記載の無電解めっき方法である。

0012

本発明は、ポリイミド樹脂を有する被めっき物へ無電解めっきを施すための前処理として、1種以上のアルカリ金属化合物と、1種以上の第一級アミノアルコールとを含有する水溶液に被めっき物を浸漬した後、脱脂洗浄を行い、次いで触媒付与工程及び触媒活性化工程を含む無電解めっきを行うことを特徴とする無電解めっき方法を提供する。
本発明の無電解めっき方法では、ポリイミド樹脂が上記前処理にて親水化されるため、その後の脱脂洗浄、触媒付与及び活性化、無電解めっき反応ポリイミド樹脂表面上で迅速かつ均一に行うことができる。

0013

また、本発明の無電解めっき方法では、1種以上のアルカリ金属化合物と、1種以上の第一級アミノアルコールに加え、1種以上のアルキルアルコールを含有する水溶液に被めっき物を浸漬することを特徴とする。これによりポリイミド樹脂がより効果的に親水化されるため、その後の脱脂洗浄、触媒付与及び活性化、無電解めっき反応をポリイミド樹脂上で迅速かつ均一に行うことができる。

発明の効果

0014

本発明の方法により前処理を行った被めっき物を用いることにより、被めっき物中のポリイミド樹脂表面に、未析出部が発生したり、めっき皮膜が均一な厚さで形成されないといった問題、無電解めっき後のめっき皮膜の膨れや剥がれといった問題の発生が十分に防止され、迅速かつ均一に、密着性の良好なめっき皮膜を析出させることができる。また、本発明によれば、安全性に問題のあるクロム酸やヒドラジン等を用いた処理液を使用しないため、めっき作業時の取り扱いの容易な無電解めっき方法を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0015

以下、本発明の無電解めっき方法の好適な実施の形態について詳細に説明する。
本発明の無電解めっき方法は、1種以上のアルカリ金属化合物と、1種以上の第一級アミノアルコールと、を含有する水溶液に被めっき物を浸漬した後、脱脂洗浄を行い、次いで触媒付与工程及び触媒活性化工程を含む無電解めっきを行うことを特徴とする。
上記のアルカリ金属化合物の濃度は、0.05〜10mol/Lであることが好ましい。アルカリ金属化合物の濃度が0.05 mol/L未満であると、被めっき物中のポリイミド樹脂の親水化が不十分となり、また、アルカリ金属化合物の濃度が10 mol/Lを超えると、ポリイミド樹脂が溶解し、被めっき物を汚染してしまうため、先に述べた本発明の効果を得ることができなくなる。

0016

上記の第一級アミノアルコールの濃度は、0.005〜5mol/Lであることが好ましい。アミノアルコールの濃度が、0.005mol/L未満であると、被めっき物中のポリイミド樹脂の親水化が不十分となり、また、アミノアルコールの濃度が5mol/Lを超えると、ポリイミド樹脂が溶解し、被めっき物を汚染してしまうため、先に述べた本発明の効果を得ることができなくなる。

0017

また、本発明の無電解めっき方法は、1種以上のアルカリ金属化合物と、1種以上の第一級アミノアルコールに加え、1種以上のアルキルアルコールを含有する水溶液に被めっき物を浸漬した後、脱脂洗浄を行い、次いで触媒付与工程及び触媒活性化工程を含む無電解めっきを行うことを特徴とする。

0018

上記のアルキルアルコールの濃度は、10mol/L以下であることが好ましい。アルキルアルコールの濃度が10mol/Lを超えると、処理液の揮発性が大きくなり、また、被めっき物中のポリイミド樹脂が溶解し、被めっき物を汚染してしまうため、先に述べた本発明の効果を得ることができなくなる。

0019

前処理の水溶液に含有するアルカリ金属化合物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸三リチウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、及びケイ酸カリウムからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。

0020

また、前処理の水溶液に含有する第一級アミノアルコールが、2−アミノエタノール、1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1−ブタノールからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。

0021

また、前処理の水溶液に含有するアルキルアルコールとしては、メタノールエタノール、1−プロパノール、2−プロパノールからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。

0022

前処理の水溶液の温度は5〜70℃であることが好ましい。また、ポリイミド樹脂の親水化をより効率的に行うためには、30〜60℃であることが好ましい。水溶液の温度が5℃未満であると、被めっき物中のポリイミド樹脂の親水化が不十分となり、また、水溶液の温度が70℃を超えると、ポリイミド樹脂が溶解し、被めっき物を汚染してしまうため、先に述べた本発明の効果を得ることができなくなる。

0023

前処理の水溶液に被めっき物を浸漬する時間は30秒から20分の間であることが好ましい。また、ポリイミド樹脂の親水化をより効率的に行うためには、1分から10分の間であることが好ましい。浸漬時間が30秒未満であると、被めっき物中のポリイミド樹脂の親水化が不十分となり、また、浸漬時間が20分を超えると、ポリイミド樹脂が溶解し、被めっき物を汚染してしまうため、先に述べた本発明の効果を得ることができなくなる。

0024

更に、この前処理の水溶液中に浸漬した後に得られる被めっき物を、更に水洗を行ってもよい。この操作は、被めっき物表面に付着した前処理液のうちの余分な分量を除去するためのものである。洗浄条件を最適化することにより、被めっき物表面に付着した余分な前処理液を除去することができる。また水洗に使用する水は、イオン交換水であることがより好ましい。

0025

これにより、後段めっき工程において、被めっき物を無電解めっき液に浸漬した際に、被めっき物表面において、めっき反応を効率よく進行させることができ、被めっき物表面に効率よく、然も均一にめっき皮膜を析出させることができる。

0026

なお、上記の前処理では、前処理液を被めっき物に塗布した後、乾燥する方法を採用してもよい。

0027

めっき工程では、上記前処理の後、脱脂洗浄、触媒付与及び活性化処理の後に得られる被めっき物を、自己触媒型の無電解めっき液に浸漬する。使用する自己触媒型の無電解めっき液としては、公知の自己触媒型の無電解めっき液を用いることができる。例えば、無電解銅めっき液無電解ニッケルリンめっき液、無電解ニッケル−ホウ素めっき液、無電解パラジウムめっき液無電解銀めっき液無電解金めっき液等がある。

0028

以下、本発明について実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0029

(実施例1)
被めっき物として50×50mm、厚さ25μmのポリイミドフィルムカプトンV」(東レ・デュポン株式会社製、商品名)を使用し、下記の工程で無電解銅めっきを行った。

0030

先ず、前処理として、アルカリ金属化合物として水酸化ナトリウム0.5mol/L、第一級アミノアルコールとして2−アミノエタノール0.2mol/Lを含む水溶液を50℃に調整し、この液中に、上記被めっき物のポリイミドフィルムを5分間浸漬し、ポリイミドフィルムの親水化を行った。次に、室温(25℃)で5分間水洗した。

0031

次に、脱脂洗浄を行う工程としてクリーナーコンディショナー液体)である「CLC−601」(日立化成工業株式会社製、商品名)の液温を60℃に調整し、この液中に、ポリイミドフィルムを5分間浸漬し、ポリイミドフィルムの洗浄及びコンディショニングを行い、室温で2分間水洗した。

0032

次に、触媒付与工程及び触媒活性化工程として得られたポリイミドフィルムを酸性の処理液である「PD−301」(日立化成工業株式会社製、商品名)に室温で2分間浸漬した。そして、無電解めっき用触媒液である「HS−202B」(日立化成工業株式会社製、商品名)に室温で5分間浸漬した。得られたポリイミドフィルムを室温で2分間水洗した。

0033

次に、前記で得られたポリイミドフィルムを、酸性の処理液である「ADP−202」(日立化成工業株式会社製、商品名)に室温で5分間浸漬した。このようにして無電解めっきのためのパラジウム触媒をポリイミドフィルムの表面に析出させた。そして、ここで得られたポリイミドフィルムを室温で2分間水洗した。

0034

前記で得られたポリイミドフィルムを自己触媒型の無電解銅めっき液である「CUST−201」(日立化成工業株式会社製、商品名)に、液温25℃で15分間浸漬した(めっき工程)。そして、室温で5分間水洗し、80℃で10分間乾燥した。このようにして、ポリイミドフィルムの表面に無電解銅めっき皮膜膜厚:0.22μm)を形成した。

0035

被めっき物と無電解銅めっき皮膜との密着性を評価するため、無電解銅めっき処理を施したポリイミドフィルムのめっき皮膜の表面に、矩形状のセロハン粘着テープ(ニチバン株式会社製、商品名:「セロテープ」、大きさ:18mm×50mm)を強く添付し、引き剥がし試験を行った。この試験は、室温(25℃)、相対湿度55%のもとで行った。その結果を下記表1に示した。

0036

(実施例2)
50×50mm、厚さ50μmのポリイミドフィルム「ユーピレックスS」(宇部興産株式会社製、商品名)を使用し、実施例1と同様の手順及び条件により、ポリイミドフィルムの表面に無電解銅めっき皮膜(膜厚:0.21μm)を形成した。
次に、被めっき物と無電解めっき皮膜との密着性を評価するため、実施例1と同様の方法により、引き剥がし試験を行い、その結果を下記表1に示した。

0037

(実施例3)
前処理として、水酸化ナトリウム0.5mol/L、2−アミノエタノール0.2mol/Lに加えて、アルキルアルコールとしてエタノール2.0mol/Lを含む水溶液を前処理液に用いた以外は、実施例1と同一の手順及び条件により、ポリイミドフィルムの表面に無電解銅めっき皮膜(膜厚:0.24μm)を形成した。
次に、被めっき物と無電解めっき皮膜との密着性を評価するため、実施例1と同様の方法により、引き剥がし試験を行い、その結果を下記表1に示した。

0038

(実施例4)
前処理として、水酸化ナトリウム0.5 mol/L、2−アミノエタノール0.2 mol/L、に加えて、エタノール2.0mol/Lを含む水溶液を前処理液に用いた以外は、実施例2と同様の手順及び条件により、ポリイミドフィルムの表面に無電解銅めっき皮膜(膜厚:0.20μm)を形成した。
次に、被めっき物と無電解めっき皮膜との密着性を評価するため、実施例1と同様の方法により、引き剥がし試験を行い、その結果を下記表1に示した。

0039

(比較例1)
被めっき物として50×50mm、厚さ25μmのポリイミドフィルム「カプトンV」(東レ・デュポン株式会社製、商品名)を使用し、下記の工程で無電解銅めっきを行った。
クリーナーコンディショナー(液体)である「CLC−601」の液温を60℃に調整し、この液中に、ポリイミドフィルムを5分間浸漬し、ポリイミドフィルムの洗浄及びコンディショニングを行い、室温(25℃)で2分間水洗した。
そして、酸性の処理液である「PD−301」に室温で2分間浸漬し、無電解めっき用触媒液である、「HS−202B」に室温で5分間浸漬した。次に、室温で2分間水洗し、酸性の処理液である「ADP−202」に室温で5分間浸漬した。このようにして無電解めっきのためのパラジウム触媒をポリイミドフィルムの表面に析出させた。そして、前記で得られたポリイミドフィルムを室温で2分間水洗し、自己触媒型の無電解銅めっき液である「CUST−201」に、液温25℃で15分間浸漬した。室温で5分間水洗し、80℃で10分間乾燥した。このようにして、ポリイミドフィルムの表面に無電解銅めっき皮膜(膜厚:0.24μm)を形成した。
被めっき物と無電解めっき皮膜との密着性を評価するため、実施例1と同様の方法により、引き剥がし試験を行い、その結果を下記表1に示した。

0040

(比較例2)
50×50mm、厚さ50μmのポリイミドフィルム「ユーピレックスS」(宇部興産株式会社製、商品名)を使用し、比較例1と同様の手順及び条件により、ポリイミドフィルムの表面に無電解銅めっき皮膜(膜厚:0.23μm)を形成した。被めっき物と無電解めっき皮膜との密着性を評価するため、実施例1と同様の方法により、引き剥がし試験を行い、その結果を下記表1に示した。

0041

0042

表1の結果から明らかなように、本発明の無電解めっき方法(実施例1〜4)は、従来の無電解めっき方法(比較例1、2)と比較して密着性に優れていることが確認された。また、比較例1、2では、無電解銅めっき後にめっき皮膜の膨れが目視観測された。

0043

(実施例5)
表2に示す組成の水溶液をそれぞれ50℃に調整し、この液中に、被めっき物のポリイミドフィルム(カプトンV、ユーピレックスS)を5分間浸漬し、ポリイミドフィルムの親水化を行い、室温で5分間水洗した。得られたポリイミドフィルムに残存する水滴をCO2ブローで除去した後、80℃で10分間乾燥した。そして、図1に示すように、ポリイミドフィルムに1μLの純水をゆっくりと滴下し、ポリイミドフィルム上の水の接触角x(°)を測定した。その結果(平均値)を表2に示した。

0044

0045

表2の結果から明らかなように、本発明の無電解めっき方法の前処理によって、ポリイミド表面の親水化が行われていることが確認された。

図面の簡単な説明

0046

本発明の実施例5で用いた接触角を説明する図。

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