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技術 光ファイバ端面の研磨方法および光ファイバ端面の研磨装置

出願人 日本精管有限会社
発明者 手塚宗孝
出願日 2003年10月16日 (17年1ヶ月経過) 出願番号 2003-355946
公開日 2005年5月12日 (15年6ヶ月経過) 公開番号 2005-118932
状態 特許登録済
技術分野 3次曲面及び複雑な形状面の研削,研磨等
主要キーワード 往復移動台 変位回数 目詰まり問題 各象限毎 初期極性 差し込みピン 電磁的作用 実用機
関連する未来課題
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図面 (20)

課題

光ファイバ端面研磨において、研磨所要時間も短く、研磨装置コストダウンと小型化が可能な光ファイバ端面研磨方法と研磨装置を提供する。

解決手段

研磨定盤と光ファイバ端面の相対運動成分として、光ファイバ端面の中心が研磨定盤に接触しながら研磨定盤の上を運動の中心部から所定の大きさ以上変位してのちに、変位方向を転向して運動の中心部の方向に向かう変位成分を有するように変位する運動を繰り返し行う。

概要

背景

光通信利用範囲の拡大に伴って、光ファイバ端面研磨装置への要求もますます高まっている。衆知のように、光通信システムにおいては、その通信経路光信号送受する光ファイバを用いているが、その通信ステム中には光ファイバの通信経路中に増幅器光合分波器など種々の装置が用いられている。このような光通信路においては、伝送路としての光ファイバを切断し、その間に増幅器や合分波器などを挿入し、切断された光ファイバは、その端面を平面や物理コンタクト面などの所定の形状にして用い、光結合により通信経路を形成させている。このような光通信においては、光ファイバの端面の状態に依存する光損失を出来るだけ少なくすることが求められ、そのため、光結合をさせる光ファイバの端面は極めて良好な研磨面にすることが要求されている。

このような要求を満たすため、従来、たとえば回転する研磨定盤に光ファイバの端面を押しつけて研磨する方法が用いられている。この研磨においては、光ファイバ端面に傷をつけることはもちろん避けなければならない。光ファイバは脆い性質を有しており、研磨中に光ファイバの端面が振動し、回転する研磨定盤と光ファイバの端面がついたり離れたりすると光ファイバに欠けを生じることが心配されている。したがって、研磨定盤の上で光ファイバの端面が振動によって研磨定盤から離れることがないように、光ファイバの端面を適度な接触圧で研磨定盤に接触させて研磨している。

光ファイバ端面の研磨では、光結合損を出来るだけ低く押さえた良好な研磨面を得ることが重要であるが、さらに、研磨コストの低減、研磨装置の小型化、簡素化など、実用面からの要求も多く、研磨装置に多くの改良が求められている。

従来の光ファイバの端面研磨装置の典型的な例としては、本発明者による特開平9−159838(特許文献1)に記載されているような公転軸偏心自転軸を有する光ファイバの端面研磨装置がある。

図19と図20は、前記特許文献1に記載されている従来の光ファイバの端面研磨装置とその動作を説明する図で、図19は研磨装置の断面図、図20は被研磨物である光ファイバの端面の研磨盤上における軌跡を示した図である。

図19の研磨装置は、特許文献1に詳述されているように、公転軸と偏心自転軸を有する光ファイバの端面を研磨する研磨装置である。

図19と図20で、符号1は研磨装置、1aは上板、2は中空公転軸、2aは研磨定盤載置部、2cは定盤受け部、3は自転軸、4は偏心自転軸、5,6は伝動系、7は回転駆動部、8は回転伝達手段、9はフリーベアリング、10,111は研磨定盤、112は研磨定盤111上における光ファイバ端面の位置、113,114,115は矢印、116は研磨定盤111上における光ファイバ端面の軌跡、Mはモータである。

図19において、研磨装置1では、回転駆動部7と伝動系5を介して連結された中空公転軸2の内部の、中心部に自転軸3を、偏心部に該自転軸3に回転伝達手段8を介して回転させられる偏心自転軸4を設け、また上板1aに臨む前記中空公転軸2の研磨定盤載置部2aに定盤受け部2cを介して、前記偏心自転軸4上部に突設した一本以上の差し込みピンに研磨定盤10の底面に設けられた一個以上の対応穴を差し込むことにより研磨定盤10を載置している。

上記構成において、自転軸3の回転が、中空公転軸2の回転駆動部7のモータMにより伝動系6を介して同期回転させられるようになっている。

研磨定盤10は、一つの運動としての研磨定盤10全体の公転すなわち偏心していない回転中心周り回転運動に、他の一つの運動としての、研磨定盤10の上で研磨定盤10の直径よりも小さな領域内における偏心自転、すなわち回転中心が時間的に移動しその移動する回転中心のまわりに自転する運動が重畳された運動をする。被研磨物としての光ファイバ端面は、研磨装置1の外部から見ると静止した位置に配置されて研磨定盤10に当接されて研磨される。

研磨定盤10は、前記のように公転と偏心自転をしているので、研磨定盤10と前記被研磨物としての光ファイバ端面112は相対運動をし、その研磨定盤の上における軌跡は、研磨定盤10の矢印114の方向への自転と矢印115の方向への前記偏心自転の結果、光ファイバ端面112が図20に符号116で示したように、いわゆるのの字型のような螺旋を描きながら矢印113の方向へ進行する軌跡になる。衆知のように、光ファイバの欠けやすく折れやすいという性質のため、光ファイバ端面の研磨においても、研磨定盤の上における光ファイバ端面の運動軌跡は、円運動やのの字型のような曲率が緩やかに変化する楕円に近い曲線運動になっている。そして、光ファイバ端面に振動を与えないように留意されている。

特許文献1に記載された研磨装置を用いた場合の図20の軌跡では、光ファイバ端面112の軌跡116の、矢印114の方向の回転速度は研磨定盤の公転速度に依存し、好ましい速度の例は約2〜4rpm(毎分2〜4回転)程度で、矢印115の方向のいわゆるのの字型の軌跡の回転速度は研磨定盤の偏心自転速度に依存し、のの字型の軌跡の好ましい回転速度の例は約200rpm程度と記載されている。

特許文献1に記載の前記研磨装置1は、現時点では使用できる程度の形状精度で研磨することができ、従来技術としては光ファイバ端面の優れた研磨装置と評価されており、業界では実用機として多数使用されているのが実状である。

しかしながら、より高い研磨精度を求める場合、この研磨方法には、原理的にやむを得ない形状誤差を生じる問題が残されており、さらなる高度な要求が出ることが予測される。

すなわち、特許文献1に記載の前記研磨装置1では、研磨定盤10のかわりに図20の研磨定盤で説明すると、、図20の研磨定盤111について示した矢印114の方向への回転運動と研磨定盤111内における研磨定盤111よりも十分小さな領域での矢印115の方向への偏心回転運動の被研磨物としての光ファイバ端面112に外周部における運動速度が、光ファイバ端面112の研磨定盤111の外側に位置する符号112aで示した側よりも研磨定盤111の内側に位置する符号112bで示した側の方が遅く、したがって、光ファイバ端面112は、符号112aで示した側が符号112bで示した側よりも多く研磨定盤111によって削られる。

光ファイバ端面112をより均一に研磨するのに利用できそうな研磨方法として、光ファイバ端面を斜め凸球面に研磨する研磨機及び研磨方法として提案されたものであるが、特開平8−112745(特許文献2)に記載されているような研磨定盤の内側を外側に対して高くした傾斜面の研磨定盤にして、研磨定盤の内側における研磨量を増やす方法が考えられる。

しかしながら、この例のような各種提案によっても光ファイバ端面の研磨面の研磨品質は十分でなく、光ファイバ端面の研磨面の研磨品質をさらに向上させようとすると、研磨装置も大型になったり、使いにくくなったり、高価になってしまうという問題があった。

特開平9−159838

特開平8−112745

概要

光ファイバの端面研磨において、研磨所要時間も短く、研磨装置のコストダウンと小型化が可能な光ファイバ端面の研磨方法と研磨装置を提供する。研磨定盤と光ファイバ端面の相対運動成分として、光ファイバ端面の中心が研磨定盤に接触しながら研磨定盤の上を運動の中心部から所定の大きさ以上変位してのちに、変位方向を転向して運動の中心部の方向に向かう変位成分を有するように変位する運動を繰り返し行う。

目的

本発明の目的は、このような課題を解決し、極めて良好な研磨品質の光ファイバ端面を得ることができ、研磨所用時間も短く、研磨装置のコストダウンと小型化が可能である光ファイバ端面の研磨方法と研磨装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

研磨盤研磨材を付けたもの、あるいは、研磨盤に研磨シートを載せたもの、あるいは、研磨盤に研磨シートを貼ったもの、あるいは、研磨盤にゴム等の弾性体を配置しその上に研磨シートその他の研磨材を配置したものなどの研磨を行うことができるものを研磨定盤と定義して、また、本発明でいう光ファイバ端面とは、光ファイバの端面のみならず、光ファイバ芯線フェルールなど光ファイバ端部を保持する保持部材貫通孔などに保持している状態の光ファイバ端末の場合には前記光ファイバ芯線の端面と前記フェルールなど光ファイバ端部の保持部材の端面の被研磨面とを光ファイバ端面と称することにして、研磨定盤と被研磨物である光ファイバ端面を接触させた状態で両者を相対的に運動させて前記光ファイバ端面を研磨する光ファイバ端面の研磨システムにおける光ファイバ端面の研磨方法において、前記研磨に用いる前記研磨定盤と被研磨物としての前記光ファイバ端面の間の相対運動運動成分として、少なくとも、前記相対運動を前記研磨定盤の上を前記光ファイバ端面が相対的に変位すると表現した場合に、前記光ファイバ端面の中心が前記研磨定盤に接触しながら前記研磨定盤の上を運動の中心部から所定の大きさ以上変位(以下、外方向変位ともいう)して後に、変位方向を転向して前記運動の中心部の方向に向かう変位成分を有するように変位(以下、内方向変位ともいう)するという運動を少なくとも一回行い、続いて、前記外方向変位の変位方向とは異なる方向へ外方向変位して後に内方向変位をするという運動を少なくとも一回行い、続いて、前記外方向変位の変位方向とは異なる方向へ外方向変位して後に内方向変位をするという運動を少なくとも一回行うということを繰り返し行う運動(以下、振幅運動ともいう)を発生する運動駆動手段により発生された前記振幅運動を有しており、前記振幅運動は、被研磨物である光ファイバを研磨システムにセットして研磨のための前記振幅運動を開始したときの、あるいは、前記振幅運動の一時停止後再び研磨のために行われる前記振幅運動を開始したときのそれぞれ第1回目〜第3回目の外方向変位と内方向変位(以下、第1回目〜第3回目の外方向変位と内方向変位を初期変位ともいう)を除いて、一つの外方向変位からそれに続く内方向変位に移行する点(以下、最外点ともいう)から前記一つの外方向変位の運動軌跡上で100μm手前の点(以下、第1の軌跡点ともいう)と前記最外点とを結んだ線分(以下、第1の線分ともいう)と前記最外点を通過して続いて行われる内方向変位の運動軌跡上で前記最外点から100μm離れた点(以下、第2の軌跡点ともいう)と前記最外点とを結んだ線分(以下、第2の線分ともいう)とのなす角度が60度以下であるとともに、前記第1の線分を前記最外点から前記第1の軌跡点を通過して延長した直線(以下、第1の直線ともいう)と前記第2の線分を前記最外点から前記第2の軌跡点を通過して延長した直線(以下、第2の直線ともいう)の内側に前記運動の中心部があるような外方向変位とそれに続く内方向変位の組を主要研磨時間内の変位回数過半数回生じるような運動であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項2

請求項1に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記振幅運動が、前記最外点と前記運動の中心との距離が被研磨光ファイバ端面の平均半径の1〜3倍の距離になるような外方向変位を研磨の主要時間中に30%以上含んでいることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項3

請求項1または2に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記振幅運動は、研磨の主要時間中に、1分間に10回以上前記外方向変位とそれに続く内方向変位を行う振幅運動であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項4

請求項3に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記振幅運動は、研磨の主要時間中に、1分間に100回以上前記外方向変位とそれに続く内方向変位を行う振幅運動であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項5

請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記振幅運動中の時系列的に前後して生じる任意の2回の前記外方向変位の前記振幅運動の中心に対して張る角をθとして、前記角θが、360°、720°、1080°、1440°のいずれの約数でもない所定の角度であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項6

請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、研磨中の前記振幅運動の前記角θが60°以上になる外方向変位が過半数であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項7

請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記振幅運動が、前記外方向変位の変位方向が乱数表などを用いて無作為に選択されて出現する運動であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項8

請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記振幅運動が、前記光ファイバの端面を、直交座標軸系において用いられるような、前記光ファイバの端面の中心を通り互いに直交する2つの座標軸によって4つの象限に分けて表現した場合に、同一光ファイバの研磨において、前記振幅運動の前記最外点の各象限毎における出現回数がおおむね均等になるように前記外方向変位がなされる運動であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項9

請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記振幅運動が、前記光ファイバの端面を、直交座標軸系において用いられるような、前記光ファイバの端面の中心を通り互いに直交する2つの座標軸によって4つの象限に分けて表現した場合に、同一光ファイバの研磨において、前記4つの象限のうちのいずれか2つの互いに隣り合った象限における前記振幅運動の前記最外点の出現回数が互いにおおむね等しく、かつ、残りの2つの互いに隣り合った象限における前記振幅運動の前記最外点の出現回数よりも多く、さらに互いにとなり合った前記残りの2つの象限における前記振幅運動の前記最外点の出現回数が互いにおおむね等しくなるように光ファイバ端面が変位する方向を選んで変位させる運動であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項10

請求項1〜9のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記振幅運動を第1の運動と定義して、前記研磨に用いる前記研磨定盤と被研磨物としての前記光ファイバの端面の間の相対運動として、前記第1の運動に、第2の運動と定義する回転中心軸線を中心に回転する前記研磨定盤の回転運動重畳された運動を用いることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項11

請求項1〜9のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記研磨に用いる前記研磨定盤と被研磨物としての前記光ファイバの端面の間の相対運動として、前記第1の運動に、第3の運動と定義する回転中心が時間的に変動する偏心回転運動と第4の運動と定義する往復運動が重畳された運動を用いることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項12

請求項11に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記第4の運動である往復運動が単振動であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項13

請求項1〜10のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記研磨に用いる前記研磨定盤と被研磨物としての前記光ファイバの端面の間の相対運動として、前記第1の運動に、あるいは前記第1の運動に前記第2の運動が重畳された運動に、前記第3の運動が重畳された運動を用いることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項14

請求項1〜13のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記第1〜第3の運動は前記研磨定盤を駆動することによって生起され、前記第4の運動は前記光ファイバの端部近傍を保持している研磨治具盤を駆動することによって生起される運動であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項15

請求項1〜13のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記第2または第3の運動は前記研磨定盤を駆動することによって生起され、前記第1の運動は前記光ファイバの端部近傍を保持している研磨治具盤を駆動することによって生起される運動であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項16

請求項1〜15のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、振幅運動である前記第1の運動がおおむね直線上を変位する周期運動あるいは円弧などの曲線上を変位する周期運動あるいは両者の合成された変位をする周期運動のいずれかであることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項17

請求項16に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記周期運動は、振幅運動である前記第1の運動を抽出してみた場合に、前記光ファイバ端面の中心から見て放射状の方向で、かつ、前記方向の出現順序が無作為であるように各方向に振幅を有する周期運動であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項18

請求項1〜17のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、振幅運動である前記第1の運動が、前記研磨定盤と前記研磨治具盤の少なくとも一方を、バネ、ゴム、磁石電磁石ソレノイド気体吸引機構または圧縮機構の少なくとも1つを用いた駆動手段によって駆動して生起される運動であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項19

請求項18に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、振幅運動である前記第3の運動が、前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤の少なくとも一方を電磁的手段によって駆動して発生される運動であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項20

請求項19に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記電磁的手段が、前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤の少なくとも一方に配置された磁石あるいは電磁石と、前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤に配置された磁石あるいは電磁石に対向して前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤の外部に配置された電磁石あるいは磁石との間の電磁的作用を利用した駆動手段であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項21

請求項1〜20のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記相対運動として超音波振動を用いたことを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項22

請求項1〜21のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記研磨定盤にフェルトを取り付けたことを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項23

請求項1〜21のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記研磨定盤に研磨剤微粒子を塗布したフェルトまたはスポンジ、あるいは、研磨剤の微粒子を接着または付着させたブラシを取り付けたことを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項24

請求項23に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記ブラシの先端部が球体の一部の形状をしていることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法。

請求項25

研磨盤に研磨材を付けたもの、あるいは、研磨盤に研磨シートを載せたもの、あるいは、研磨盤に研磨シートを貼ったもの、あるいは、研磨盤にゴム等の弾性体を配置しその上に研磨シートその他の研磨材を配置したものなどの研磨を行うことができるものを研磨定盤と定義して、また、本発明でいう光ファイバ端面とは、光ファイバの端面のみならず、光ファイバ芯線をフェルールなど光ファイバ端部を保持する保持部材の貫通孔などに保持している状態の光ファイバ端末の場合には前記光ファイバ芯線の端面と前記フェルールなど光ファイバ端部の保持部材の端面の被研磨面とを光ファイバ端面と称することにして、研磨定盤と被研磨物である光ファイバ端面を接触させた状態で両者を相対的に運動させて前記光ファイバ端面を研磨する光ファイバ端面の研磨装置において、振幅運動が、前記相対運動を前記研磨定盤の上を前記光ファイバ端面が相対的に変位すると表現した場合に、前記光ファイバ端面の中心が前記研磨定盤に接触しながら前記研磨定盤の上を運動の中心部から所定の大きさ以上変位(以下、外方向変位ともいう)して後に、変位方向を転向して前記運動の中心部の方向に向かう変位成分を有するように変位(以下、内方向変位ともいう)するという運動を少なくとも一回行い、続いて、前記外方向変位の変位方向とは異なる方向へ外方向変位して後に内方向変位をするという運動を少なくとも一回行い、続いて、前記外方向変位の変位方向とは異なる方向へ外方向変位して後に内方向変位をするという運動を少なくとも一回行うということを繰り返し行う運動であるとともに、被研磨物である光ファイバを研磨システムにセットして研磨のための前記振幅運動を開始したときの、あるいは、前記振幅運動の一時停止後再び研磨のために行われる前記振幅運動を開始したときのそれぞれ第1回目〜第3回目の外方向変位と内方向変位(以下、第1回目〜第3回目の外方向変位と内方向変位を初期変位ともいう)を除いて、一つの外方向変位からそれに続く内方向変位に移行する点(以下、最外点ともいう)から前記一つの外方向変位の運動軌跡上で100μm手前の点(以下、第1の軌跡点ともいう)と前記最外点とを結んだ線分(以下、第1の線分ともいう)と前記最外点を通過して続いて行われる内方向変位の運動軌跡上で前記最外点から100μm離れた点(以下、第2の軌跡点ともいう)と前記最外点とを結んだ線分(以下、第2の線分ともいう)とのなす角度が60度以下であるとともに、前記第1の線分を前記最外点から前記第1の軌跡点を通過して延長した直線(以下、第1の直線ともいう)と前記第2の線分を前記最外点から前記第2の軌跡点を通過して延長した直線(以下、第2の直線ともいう)の内側に前記運動の中心部があるような外方向変位とそれに続く内方向変位の組を主要研磨時間内の変位回数の過半数回生じるような運動であると定義して、前記光ファイバ端面の研磨装置は、前記研磨に用いる前記研磨定盤と被研磨物としての前記光ファイバ端面の間の相対運動の運動成分として、少なくとも、前記振幅運動を生起する第1の運動駆動手段を有していることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項26

請求項25に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記振幅運動中における時間的に過半数の前後して生起される前記外方向変位の運動軌跡が異なることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項27

請求項25または26に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記振幅運動が、前記最外点と前記運動の中心との距離が被研磨光ファイバ端面の平均半径の1〜3倍の距離になるような外方向変位を研磨の主要時間中に30%以上含んでいることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項28

請求項25〜27のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記振幅運動は、研磨の主要時間中に、1分間に10回以上前記外方向変位とそれに続く内方向変位を行う振幅運動であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項29

請求項28に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記振幅運動は、研磨の主要時間中に、1分間に100回以上前記外方向変位とそれに続く内方向変位を行う振幅運動であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項30

請求項25〜29のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記振幅運動中の時系列的に前後して生じる任意の2回の前記外方向変位の前記振幅運動の中心に対して張る角をθとして、前記角θが、360°、720°、1080°、1440°のいずれの約数でもない所定の角度であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項31

請求項25〜30のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記振幅運動を第1の運動と定義して、前記研磨に用いる前記研磨定盤と被研磨物としての前記光ファイバ端面の間の相対運動として、前記第1の運動を生起する第1の運動駆動手段と、第2の運動と定義する回転中心軸線を中心に回転する前記研磨定盤の回転運動を前記第1の運動に重畳させるように駆動する第2の運動駆動手段とを有することを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項32

請求項25〜30のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨に用いる前記研磨定盤と被研磨物としての前記光ファイバ端面の間の相対運動として、前記第1の運動駆動手段と、前記第1の運動に重畳する第3の運動と定義する回転中心が時間的に変動する偏心回転運動を生起する第3の運動駆動手段と、前記第1の運動に重畳する第4の運動と定義する往復運動が重畳された運動を生起する第4の運動駆動手段とを有することを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項33

請求項32に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記第4の運動である往復運動が単振動であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項34

請求項25〜31のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨に用いる前記研磨定盤と被研磨物としての前記光ファイバ端面の間の相対運動として、前記第1の運動に重畳する、あるいは前記第1の運動に前記第2の運動が重畳された運動に重畳する、前記第3の運動を生起する第3の運動駆動手段を有することを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項35

請求項25〜34のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記第1〜第3の運動をそれぞれ生起する第1〜第3の運動駆動手段は前記研磨定盤を駆動する運動駆動手段であり、前記第4の運動を生起する第4の運動駆動手段は前記光ファイバの端部近傍を保持している研磨治具盤を駆動する運動駆動手段であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項36

請求項25〜34のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記第2または第3の運動をそれぞれ生起する第2または第3の運動駆動手段は前記研磨定盤を駆動する運動駆動手段であり、前記第1の運動を生起する第1の運動駆動手段は前記光ファイバの端部近傍を保持している研磨治具盤を駆動する運動駆動手段であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項37

請求項25〜36のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、振幅運動である前記第1の運動が直線上を変位する周期運動あるいは円弧などの曲線上を変位する周期運動あるいは両者の合成された変位をする周期運動のいずれかであることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項38

請求項37に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記周期運動は、振幅運動である前記第1の運動を抽出してみた場合に、前記光ファイバ端面の運動の中心から見て放射状の方向で、かつ、前記方向の出現順序が無作為であるように各方向に振幅を有する周期運動であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項39

請求項25〜38のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、少なくとも振幅運動である前記第1の運動を駆動する前記第1の運動駆動手段が、前記研磨定盤と前記研磨治具盤の少なくとも一方を、バネ、ゴム、磁石、電磁石、ソレノイド、気体の吸引機構または圧縮機構の少なくとも1つを用いた駆動手段によって駆動して前記第1の運動を生起する運動駆動手段であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項40

請求項39に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、振幅運動である前記第1の運動を駆動する前記第1の運動駆動手段が、前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤の少なくとも一方を電磁的手段によって駆動して前記第1の運動を生起する運動駆動手段であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項41

請求項40に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記電磁的手段が、前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤の少なくとも一方に配置された磁石あるいは電磁石と、前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤に配置された磁石あるいは電磁石に対向して前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤の外部に配置された電磁石あるいは磁石との間の電磁的作用を利用した駆動手段であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項42

請求項41に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記電磁的手段が、前記研磨定盤側に配置された永久磁石と、前記研磨定盤に配置された永久磁石と電磁作用を及ぼし合うように対応して(以下、対向して、ともいう)前記研磨定盤の外部に配置された電磁石との間の電磁的作用を利用した駆動手段であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項43

請求項39〜42のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤の研磨面と異なる部分に前記磁石と電磁石の少なくとも一方の少なくとも一部を配置することができる凹部または凸部を設けたことを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項44

請求項39〜43のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤側に配置された永久磁石または電磁石の数と、前記研磨定盤に配置された永久磁石または電磁石に対向して前記研磨定盤の外部に配置された電磁石または永久磁石の数がいずれも奇数個あるいはいずれも偶数個であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項45

請求項39〜43のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤側に配置された永久磁石または電磁石の数と、前記研磨定盤に配置された永久磁石または電磁石に対向して前記研磨定盤の外部に配置された電磁石または永久磁石の数は、一方の数が奇数個で他方の数が偶数個であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項46

請求項39〜45のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤側に配置された永久磁石の磁性が前記研磨定盤の外側に向けて全て同じ向きになっており、前記研磨定盤に配置された永久磁石または電磁石に対向して前記研磨定盤の外部に配置された電磁石の極性は、前記電磁石に電流を通じた初期極性が前記研磨定盤に配置された永久磁石または電磁石と反発する向きであることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項47

請求項39に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、振幅運動である前記第1の運動を駆動する前記第1の運動駆動手段が、前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤の少なくとも一方をリニアモータによって駆動して前記第1の運動を生起する運動駆動手段であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項48

請求項39に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、振幅運動である前記第1の運動を駆動する前記第1の運動駆動手段が、前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤の少なくとも一方を超音波振動によって駆動して前記第1の運動を生起する運動駆動手段であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項49

請求項25〜48のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤として、研磨盤上に前記光ファイバ端面を研磨加工する研磨フィルムを連続的に供給する機構を備えていることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項50

請求項25〜49のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨治具盤は、前記光ファイバの端部近傍を保持して前記光ファイバ端面を前記研磨定盤に所定の接触圧を加えて着脱可能に装着する光ファイバ端部装着機構を有していることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項51

請求項50に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記光ファイバ端部装着機構は、被研磨物としての前記光ファイバ端面を前記研磨定盤に装着する場合の前記所定の接触圧を発生させる手段がバネによるものであることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項52

請求項50または51に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記光ファイバ端部装着機構は、被研磨物としての前記光ファイバ端面を前記研磨定盤あるいは研磨フィルムに装着する場合の前記所定の接触圧を調整する手段を有していることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項53

請求項25〜52のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤の基準面と水平方向において、前記研磨定盤を無作為方向に前記振幅運動させる振幅運動駆動機構が設けられていることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項54

請求項25〜53のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記光ファイバ端面とそれに接触している研磨定盤の相対運動で、前記光ファイバ端面の研磨装置の外部から見て、前記光ファイバ端面は運動を生起するように駆動されておらず、動いているのは研磨定盤であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項55

請求項25〜54のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤がその基準面以外に規制されない状態で前記光ファイバ端面の研磨装置に装着されていることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項56

請求項55に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤の基準面が吸引力を及ぼされて前記光ファイバ端面の研磨装置に装着されていることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項57

請求項56に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記吸引力が電磁力による吸引力であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項58

請求項25〜57のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤の基準面が、少なくとも3個の球体の上に装着されており、前記基準面は前記少なくとも3個の球体の各頂点に接する平面上にあることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項59

請求項25〜58のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨治具盤の前記光ファイバ端面の研磨装置への固定機構が電磁石あるいはソレノイドを用いた機構であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項60

請求項25〜59のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨治具盤の昇降機構が、バネ、電磁石あるいはソレノイドのうちの少なくとも1つを用いた機構であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項61

請求項25〜60のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記運動駆動手段にマイクロコンピュータを使用した制御機構が用いられていることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項62

請求項25〜61のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤にフェルトを取り付けたことを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項63

請求項25〜60のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤に研磨剤の微粒子を塗布したフェルトまたはスポンジ、あるいは、研磨剤の微粒子を接着または付着させたブラシを取り付けたことを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

請求項64

請求項63に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記ブラシの先端部が球体の一部の形状をしていることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置。

技術分野

0001

研磨盤研磨材を付けたもの、あるいは、研磨盤に研磨シートを載せたもの、あるいは、研磨盤に研磨シートを貼ったもの、あるいは、研磨盤にゴム等の弾性体を配置しその上に研磨シートその他の研磨材を配置したものなどの研磨を行うことができるものを研磨定盤と定義して、また、本発明でいう光ファイバ端面とは、光ファイバの端面のみならず、光ファイバ芯線フェルールなど光ファイバ端部を保持する保持部材貫通孔などに保持している状態の光ファイバ端末の場合には前記光ファイバ芯線の端面と前記フェルールなど光ファイバ端部の保持部材の端面の被研磨面とを光ファイバ端面と称することにして、本発明は、研磨盤に光ファイバ端面を接触させた状態で両者を相対運動させて光ファイバ端面を研磨加工する光ファイバ端面の研磨方法および光ファイバ端面用の研磨装置に関し、さらに具体的には、光ファイバ端面を高精度かつ高速で研磨加工することができ、さらに、研磨装置の小型化に有利な光ファイバ端面の研磨方法および光ファイバ端面用の研磨装置に関する。

背景技術

0002

光通信利用範囲の拡大に伴って、光ファイバの端面研磨装置への要求もますます高まっている。衆知のように、光通信システムにおいては、その通信経路光信号送受する光ファイバを用いているが、その通信ステム中には光ファイバの通信経路中に増幅器光合分波器など種々の装置が用いられている。このような光通信路においては、伝送路としての光ファイバを切断し、その間に増幅器や合分波器などを挿入し、切断された光ファイバは、その端面を平面や物理コンタクト面などの所定の形状にして用い、光結合により通信経路を形成させている。このような光通信においては、光ファイバの端面の状態に依存する光損失を出来るだけ少なくすることが求められ、そのため、光結合をさせる光ファイバの端面は極めて良好な研磨面にすることが要求されている。

0003

このような要求を満たすため、従来、たとえば回転する研磨定盤に光ファイバの端面を押しつけて研磨する方法が用いられている。この研磨においては、光ファイバ端面に傷をつけることはもちろん避けなければならない。光ファイバは脆い性質を有しており、研磨中に光ファイバの端面が振動し、回転する研磨定盤と光ファイバの端面がついたり離れたりすると光ファイバに欠けを生じることが心配されている。したがって、研磨定盤の上で光ファイバの端面が振動によって研磨定盤から離れることがないように、光ファイバの端面を適度な接触圧で研磨定盤に接触させて研磨している。

0004

光ファイバ端面の研磨では、光結合損を出来るだけ低く押さえた良好な研磨面を得ることが重要であるが、さらに、研磨コストの低減、研磨装置の小型化、簡素化など、実用面からの要求も多く、研磨装置に多くの改良が求められている。

0005

従来の光ファイバの端面研磨装置の典型的な例としては、本発明者による特開平9−159838(特許文献1)に記載されているような公転軸偏心自転軸を有する光ファイバの端面研磨装置がある。

0006

図19図20は、前記特許文献1に記載されている従来の光ファイバの端面研磨装置とその動作を説明する図で、図19は研磨装置の断面図、図20被研磨物である光ファイバの端面の研磨盤上における軌跡を示した図である。

0007

図19の研磨装置は、特許文献1に詳述されているように、公転軸と偏心自転軸を有する光ファイバの端面を研磨する研磨装置である。

0008

図19図20で、符号1は研磨装置、1aは上板、2は中空公転軸、2aは研磨定盤載置部、2cは定盤受け部、3は自転軸、4は偏心自転軸、5,6は伝動系、7は回転駆動部、8は回転伝達手段、9はフリーベアリング、10,111は研磨定盤、112は研磨定盤111上における光ファイバ端面の位置、113,114,115は矢印、116は研磨定盤111上における光ファイバ端面の軌跡、Mはモータである。

0009

図19において、研磨装置1では、回転駆動部7と伝動系5を介して連結された中空公転軸2の内部の、中心部に自転軸3を、偏心部に該自転軸3に回転伝達手段8を介して回転させられる偏心自転軸4を設け、また上板1aに臨む前記中空公転軸2の研磨定盤載置部2aに定盤受け部2cを介して、前記偏心自転軸4上部に突設した一本以上の差し込みピンに研磨定盤10の底面に設けられた一個以上の対応穴を差し込むことにより研磨定盤10を載置している。

0010

上記構成において、自転軸3の回転が、中空公転軸2の回転駆動部7のモータMにより伝動系6を介して同期回転させられるようになっている。

0011

研磨定盤10は、一つの運動としての研磨定盤10全体の公転すなわち偏心していない回転中心周り回転運動に、他の一つの運動としての、研磨定盤10の上で研磨定盤10の直径よりも小さな領域内における偏心自転、すなわち回転中心が時間的に移動しその移動する回転中心のまわりに自転する運動が重畳された運動をする。被研磨物としての光ファイバ端面は、研磨装置1の外部から見ると静止した位置に配置されて研磨定盤10に当接されて研磨される。

0012

研磨定盤10は、前記のように公転と偏心自転をしているので、研磨定盤10と前記被研磨物としての光ファイバ端面112は相対運動をし、その研磨定盤の上における軌跡は、研磨定盤10の矢印114の方向への自転と矢印115の方向への前記偏心自転の結果、光ファイバ端面112が図20に符号116で示したように、いわゆるのの字型のような螺旋を描きながら矢印113の方向へ進行する軌跡になる。衆知のように、光ファイバの欠けやすく折れやすいという性質のため、光ファイバ端面の研磨においても、研磨定盤の上における光ファイバ端面の運動軌跡は、円運動やのの字型のような曲率が緩やかに変化する楕円に近い曲線運動になっている。そして、光ファイバ端面に振動を与えないように留意されている。

0013

特許文献1に記載された研磨装置を用いた場合の図20の軌跡では、光ファイバ端面112の軌跡116の、矢印114の方向の回転速度は研磨定盤の公転速度に依存し、好ましい速度の例は約2〜4rpm(毎分2〜4回転)程度で、矢印115の方向のいわゆるのの字型の軌跡の回転速度は研磨定盤の偏心自転速度に依存し、のの字型の軌跡の好ましい回転速度の例は約200rpm程度と記載されている。

0014

特許文献1に記載の前記研磨装置1は、現時点では使用できる程度の形状精度で研磨することができ、従来技術としては光ファイバ端面の優れた研磨装置と評価されており、業界では実用機として多数使用されているのが実状である。

0015

しかしながら、より高い研磨精度を求める場合、この研磨方法には、原理的にやむを得ない形状誤差を生じる問題が残されており、さらなる高度な要求が出ることが予測される。

0016

すなわち、特許文献1に記載の前記研磨装置1では、研磨定盤10のかわりに図20の研磨定盤で説明すると、、図20の研磨定盤111について示した矢印114の方向への回転運動と研磨定盤111内における研磨定盤111よりも十分小さな領域での矢印115の方向への偏心回転運動の被研磨物としての光ファイバ端面112に外周部における運動速度が、光ファイバ端面112の研磨定盤111の外側に位置する符号112aで示した側よりも研磨定盤111の内側に位置する符号112bで示した側の方が遅く、したがって、光ファイバ端面112は、符号112aで示した側が符号112bで示した側よりも多く研磨定盤111によって削られる。

0017

光ファイバ端面112をより均一に研磨するのに利用できそうな研磨方法として、光ファイバ端面を斜め凸球面に研磨する研磨機及び研磨方法として提案されたものであるが、特開平8−112745(特許文献2)に記載されているような研磨定盤の内側を外側に対して高くした傾斜面の研磨定盤にして、研磨定盤の内側における研磨量を増やす方法が考えられる。

0018

しかしながら、この例のような各種提案によっても光ファイバ端面の研磨面の研磨品質は十分でなく、光ファイバ端面の研磨面の研磨品質をさらに向上させようとすると、研磨装置も大型になったり、使いにくくなったり、高価になってしまうという問題があった。

0019

特開平9−159838

0020

特開平8−112745

発明が解決しようとする課題

0021

前記のように、光ファイバの端面を研磨する研磨方法と研磨装置は、研磨定盤の上における光ファイバ端面の運動軌跡が円運動やのの字型のような曲率が緩やかに変化する楕円に近い曲線運動になる研磨定盤と光ファイバ端面の相対運動を利用している。

0022

しかしながら、光ファイバ端面の径方向における研磨定盤の外側と内側における相対運動の速度の差が生じることが避けられないことからも明らかなように、高い精度要求に応えることができるような研磨形状均一性を得られないという大きな問題がある。

0023

光ファイバ端面の研磨方法と装置に関して現在多くの改良が提案され、その一部は実用されているが、研磨装置が高価で、装置が大きく、研磨所用時間も長くかかり、光ファイバ端面の研磨品質はよくないという問題が未解決で残されているのが現状である。

0024

本発明の目的は、このような課題を解決し、極めて良好な研磨品質の光ファイバ端面を得ることができ、研磨所用時間も短く、研磨装置のコストダウンと小型化が可能である光ファイバ端面の研磨方法と研磨装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0025

本発明の目的を達成するため、本発明では、光ファイバ端面の研磨を行うのに、研磨定盤と光ファイバ端面の相対運動として、従来のような回転運動あるいは回転運動に偏心回転運動を重畳した運動を研磨のための主要な運動源とせずに、従来では光ファイバ端面の研磨には不向きと考えられていた振幅運動を研磨のための主要な運動源として用い、回転運動や偏心回転運動は研磨定盤を出来るだけ広範囲に使用するために利用している。

0026

以下、本発明の特徴を説明する。

0027

請求項1に記載の発明は、研磨盤に研磨材を付けたもの、あるいは、研磨盤に研磨シートを載せたもの、あるいは、研磨盤に研磨シートを貼ったもの、あるいは、研磨盤にゴム等の弾性体を配置しその上に研磨シートその他の研磨材を配置したものなどの研磨を行うことができるものを研磨定盤と定義して、また、本発明でいう光ファイバ端面とは、光ファイバの端面のみならず、光ファイバ芯線をフェルールなど光ファイバ端部を保持する保持部材の貫通孔などに保持している状態の光ファイバ端末の場合には前記光ファイバ芯線の端面と前記フェルールなど光ファイバ端部の保持部材の端面の被研磨面とを光ファイバ端面と称することにして、研磨定盤と被研磨物である光ファイバ端面を接触させた状態で両者を相対的に運動させて前記光ファイバ端面を研磨する光ファイバ端面の研磨システムにおける光ファイバ端面の研磨方法において、前記研磨に用いる前記研磨定盤と被研磨物としての前記光ファイバ端面の間の相対運動の運動成分として、少なくとも、前記相対運動を前記研磨定盤の上を前記光ファイバ端面が相対的に変位すると表現した場合に、前記光ファイバ端面の中心が前記研磨定盤に接触しながら前記研磨定盤の上を運動の中心部から所定の大きさ以上変位(以下、外方向変位ともいう)して後に、変位方向を転向して前記運動の中心部の方向に向かう変位成分を有するように変位(以下、内方向変位ともいう)するという運動を少なくとも一回行い、続いて、前記外方向変位の変位方向とは異なる方向へ外方向変位して後に内方向変位をするという運動を少なくとも一回行い、続いて、前記外方向変位の変位方向とは異なる方向へ外方向変位して後に内方向変位をするという運動を少なくとも一回行うということを繰り返し行う運動(以下、振幅運動ともいう)を発生する運動駆動手段により発生された前記振幅運動を有しており、前記振幅運動は、被研磨物である光ファイバを研磨システムにセットして研磨のための前記振幅運動を開始したときの、あるいは、前記振幅運動の一時停止後再び研磨のために行われる前記振幅運動を開始したときのそれぞれ第1回目〜第3回目の外方向変位と内方向変位(以下、第1回目〜第3回目の外方向変位と内方向変位を初期変位ともいう)を除いて、一つの外方向変位からそれに続く内方向変位に移行する点(以下、最外点ともいう)から前記一つの外方向変位の運動軌跡上で100μm手前の点(以下、第1の軌跡点ともいう)と前記最外点とを結んだ線分(以下、第1の線分ともいう)と前記最外点を通過して続いて行われる内方向変位の運動軌跡上で前記最外点から100μm離れた点(以下、第2の軌跡点ともいう)と前記最外点とを結んだ線分(以下、第2の線分ともいう)とのなす角度が60度以下であるとともに、前記第1の線分を前記最外点から前記第1の軌跡点を通過して延長した直線(以下、第1の直線ともいう)と前記第2の線分を前記最外点から前記第2の軌跡点を通過して延長した直線(以下、第2の直線ともいう)の内側に前記運動の中心部があるような外方向変位とそれに続く内方向変位の組を主要研磨時間内の変位回数過半数回生じるような運動であることを特徴とする光ファイバ端面の研磨方法である。

0028

請求項2に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項1に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記振幅運動が、前記最外点と前記運動の中心との距離が被研磨光ファイバ端面の平均半径の1〜3倍の距離になるような外方向変位を研磨の主要時間中に30%以上含んでいることを特徴としている。

0029

請求項3に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項1または2に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記振幅運動は、研磨の主要時間中に、1分間に10回以上前記外方向変位とそれに続く内方向変位を行う振幅運動であることを特徴としている。

0030

請求項4に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項3に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記振幅運動は、研磨の主要時間中に、1分間に100回以上前記外方向変位とそれに続く内方向変位を行う振幅運動であることを特徴としている。

0031

請求項5に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記振幅運動中の時系列的に前後して生じる任意の2回の前記外方向変位の前記振幅運動の中心に対して張る角をθとして、前記角θが、360°、720°、1080°、1440°のいずれの約数でもない所定の角度であることを特徴としている。

0032

請求項6に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、研磨中の前記振幅運動の前記角θが60°以上になる外方向変位が過半数であることを特徴としている。

0033

請求項7に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記振幅運動が、前記外方向変位の変位方向が乱数表などを用いて無作為に選択されて出現する運動であることを特徴としている。

0034

請求項8に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記振幅運動が、前記光ファイバの端面を、直交座標軸系において用いられるような、前記光ファイバの端面の中心を通り互いに直交する2つの座標軸によって4つの象限に分けて表現した場合に、同一光ファイバの研磨において、前記振幅運動の前記最外点の各象限毎における出現回数がおおむね均等になるように前記外方向変位がなされる運動であることを特徴としている。

0035

請求項9に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記振幅運動が、前記光ファイバの端面を、直交座標軸系において用いられるような、前記光ファイバの端面の中心を通り互いに直交する2つの座標軸によって4つの象限に分けて表現した場合に、同一光ファイバの研磨において、前記4つの象限のうちのいずれか2つの互いに隣り合った象限における前記振幅運動の前記最外点の出現回数が互いにおおむね等しく、かつ、残りの2つの互いに隣り合った象限における前記振幅運動の前記最外点の出現回数よりも多く、さらに互いにとなり合った前記残りの2つの象限における前記振幅運動の前記最外点の出現回数が互いにおおむね等しくなるように光ファイバ端面が変位する方向を選んで変位させる運動であることを特徴としている。

0036

請求項10に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記振幅運動を第1の運動と定義して、前記研磨に用いる前記研磨定盤と被研磨物としての前記光ファイバの端面の間の相対運動として、前記第1の運動に、第2の運動と定義する回転中心軸線を中心に回転する前記研磨定盤の回転運動が重畳された運動を用いることを特徴としている。

0037

請求項11に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記研磨に用いる前記研磨定盤と被研磨物としての前記光ファイバの端面の間の相対運動として、前記第1の運動に、第3の運動と定義する回転中心が時間的に変動する偏心回転運動と第4の運動と定義する往復運動が重畳された運動を用いることを特徴としている。

0038

請求項12に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項11に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記第4の運動である往復運動が単振動であることを特徴としている。

0039

請求項13に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項1〜10のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記研磨に用いる前記研磨定盤と被研磨物としての前記光ファイバの端面の間の相対運動として、前記第1の運動に、あるいは前記第1の運動に前記第2の運動が重畳された運動に、前記第3の運動が重畳された運動を用いることを特徴としている。

0040

請求項14に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項1〜13のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記第1〜第3の運動は前記研磨定盤を駆動することによって生起され、前記第4の運動は前記光ファイバの端部近傍を保持している研磨治具盤を駆動することによって生起される運動であることを特徴としている。

0041

請求項15に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項1〜13のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記第2または第3の運動は前記研磨定盤を駆動することによって生起され、前記第1の運動は前記光ファイバの端部近傍を保持している研磨治具盤を駆動することによって生起される運動であることを特徴としている。

0042

請求項16に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項1〜15のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、振幅運動である前記第1の運動がおおむね直線上を変位する周期運動あるいは円弧などの曲線上を変位する周期運動あるいは両者の合成された変位をする周期運動のいずれかであることを特徴としている。

0043

請求項17に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項16に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記周期運動は、振幅運動である前記第1の運動を抽出してみた場合に、前記光ファイバ端面の中心から見て放射状の方向で、かつ、前記方向の出現順序が無作為であるように各方向に振幅を有する周期運動であることを特徴としている。

0044

請求項18に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項1〜17のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、振幅運動である前記第1の運動が、前記研磨定盤と前記研磨治具盤の少なくとも一方を、バネ、ゴム、磁石電磁石ソレノイド気体吸引機構または圧縮機構の少なくとも1つを用いた駆動手段によって駆動して生起される運動であることを特徴としている。

0045

請求項19に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項18に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、振幅運動である前記第3の運動が、前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤の少なくとも一方を電磁的手段によって駆動して発生される運動であることを特徴としている。

0046

請求項20に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項19に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記電磁的手段が、前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤の少なくとも一方に配置された磁石あるいは電磁石と、前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤に配置された磁石あるいは電磁石に対向して前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤の外部に配置された電磁石あるいは磁石との間の電磁的作用を利用した駆動手段であることを特徴としている。

0047

請求項21に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項1〜20のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記相対運動として超音波振動を用いたことを特徴としている。

0048

請求項22に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項1〜21のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記研磨定盤にフェルトを取り付けたことを特徴としている。

0049

請求項23に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項1〜21のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記研磨定盤に研磨剤微粒子を塗布したフェルトまたはスポンジ、あるいは、研磨剤の微粒子を接着または付着させたブラシを取り付けたことを特徴としており、また、請求項24に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨方法は、請求項23に記載の光ファイバ端面の研磨方法において、前記ブラシの先端部が球体の一部の形状をしていることを特徴としており、研磨盤の目詰まり問題を解決することが出来る。

0050

請求項25に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、研磨盤に研磨材を付けたもの、あるいは、研磨盤に研磨シートを載せたもの、あるいは、研磨盤に研磨シートを貼ったもの、あるいは、研磨盤にゴム等の弾性体を配置しその上に研磨シートその他の研磨材を配置したものなどの研磨を行うことができるものを研磨定盤と定義して、また、本発明でいう光ファイバ端面とは、光ファイバの端面のみならず、光ファイバ芯線をフェルールなど光ファイバ端部を保持する保持部材の貫通孔などに保持している状態の光ファイバ端末の場合には前記光ファイバ芯線の端面と前記フェルールなど光ファイバ端部の保持部材の端面の被研磨面とを光ファイバ端面と称することにして、研磨定盤と被研磨物である光ファイバ端面を接触させた状態で両者を相対的に運動させて前記光ファイバ端面を研磨する光ファイバ端面の研磨装置において、振幅運動が、前記相対運動を前記研磨定盤の上を前記光ファイバ端面が相対的に変位すると表現した場合に、前記光ファイバ端面の中心が前記研磨定盤に接触しながら前記研磨定盤の上を運動の中心部から所定の大きさ以上変位(以下、外方向変位ともいう)して後に、変位方向を転向して前記運動の中心部の方向に向かう変位成分を有するように変位(以下、内方向変位ともいう)するという運動を少なくとも一回行い、続いて、前記外方向変位の変位方向とは異なる方向へ外方向変位して後に内方向変位をするという運動を少なくとも一回行い、続いて、前記外方向変位の変位方向とは異なる方向へ外方向変位して後に内方向変位をするという運動を少なくとも一回行うということを繰り返し行う運動であるとともに、被研磨物である光ファイバを研磨システムにセットして研磨のための前記振幅運動を開始したときの、あるいは、前記振幅運動の一時停止後再び研磨のために行われる前記振幅運動を開始したときのそれぞれ第1回目〜第3回目の外方向変位と内方向変位(以下、第1回目〜第3回目の外方向変位と内方向変位を初期変位ともいう)を除いて、一つの外方向変位からそれに続く内方向変位に移行する点(以下、最外点ともいう)から前記一つの外方向変位の運動軌跡上で100μm手前の点(以下、第1の軌跡点ともいう)と前記最外点とを結んだ線分(以下、第1の線分ともいう)と前記最外点を通過して続いて行われる内方向変位の運動軌跡上で前記最外点から100μm離れた点(以下、第2の軌跡点ともいう)と前記最外点とを結んだ線分(以下、第2の線分ともいう)とのなす角度が60度以下であるとともに、前記第1の線分を前記最外点から前記第1の軌跡点を通過して延長した直線(以下、第1の直線ともいう)と前記第2の線分を前記最外点から前記第2の軌跡点を通過して延長した直線(以下、第2の直線ともいう)の内側に前記運動の中心部があるような外方向変位とそれに続く内方向変位の組を主要研磨時間内の変位回数の過半数回生じるような運動であると定義して、前記光ファイバ端面の研磨装置は、前記研磨に用いる前記研磨定盤と被研磨物としての前記光ファイバ端面の間の相対運動の運動成分として、少なくとも、前記振幅運動を生起する第1の運動駆動手段を有していることを特徴とする光ファイバ端面の研磨装置である。

0051

請求項26に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記振幅運動中における時間的に過半数の前後して生起される前記外方向変位の運動軌跡が異なることを特徴としている。

0052

請求項27に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25または26に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記振幅運動が、前記最外点と前記運動の中心との距離が被研磨光ファイバ端面の平均半径の1〜3倍の距離になるような外方向変位を研磨の主要時間中に30%以上含んでいることを特徴としている。

0053

請求項28に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜27のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記振幅運動は、研磨の主要時間中に、1分間に10回以上前記外方向変位とそれに続く内方向変位を行う振幅運動であることを特徴としている。

0054

請求項29に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項28に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記振幅運動は、研磨の主要時間中に、1分間に100回以上前記外方向変位とそれに続く内方向変位を行う振幅運動であることを特徴としている。

0055

請求項30に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜29のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記振幅運動中の時系列的に前後して生じる任意の2回の前記外方向変位の前記振幅運動の中心に対して張る角をθとして、前記角θが、360°、720°、1080°、1440°のいずれの約数でもない所定の角度であることを特徴としている。

0056

請求項31に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜30のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記振幅運動を第1の運動と定義して、前記研磨に用いる前記研磨定盤と被研磨物としての前記光ファイバ端面の間の相対運動として、前記第1の運動を生起する第1の運動駆動手段と、第2の運動と定義する回転中心軸線を中心に回転する前記研磨定盤の回転運動を前記第1の運動に重畳させるように駆動する第2の運動駆動手段とを有することを特徴としている。

0057

請求項32に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜30のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨に用いる前記研磨定盤と被研磨物としての前記光ファイバ端面の間の相対運動として、前記第1の運動駆動手段と、前記第1の運動に重畳する第3の運動と定義する回転中心が時間的に変動する偏心回転運動を生起する第3の運動駆動手段と、前記第1の運動に重畳する第4の運動と定義する往復運動が重畳された運動を生起する第4の運動駆動手段とを有することを特徴としている。

0058

請求項33に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項32に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記第4の運動である往復運動が単振動であることを特徴としている。

0059

請求項34に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜31のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨に用いる前記研磨定盤と被研磨物としての前記光ファイバ端面の間の相対運動として、前記第1の運動に重畳する、あるいは前記第1の運動に前記第2の運動が重畳された運動に重畳する、前記第3の運動を生起する第3の運動駆動手段を有することを特徴としている。

0060

請求項35に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜34のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記第1〜第3の運動をそれぞれ生起する第1〜第3の運動駆動手段は前記研磨定盤を駆動する運動駆動手段であり、前記第4の運動を生起する第4の運動駆動手段は前記光ファイバの端部近傍を保持している研磨治具盤を駆動する運動駆動手段であることを特徴としている。

0061

請求項36に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜34のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記第2または第3の運動をそれぞれ生起する第2または第3の運動駆動手段は前記研磨定盤を駆動する運動駆動手段であり、前記第1の運動を生起する第1の運動駆動手段は前記光ファイバの端部近傍を保持している研磨治具盤を駆動する運動駆動手段であることを特徴としている。

0062

請求項37に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜36のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、振幅運動である前記第1の運動が直線上を変位する周期運動あるいは円弧などの曲線上を変位する周期運動あるいは両者の合成された変位をする周期運動のいずれかであることを特徴としている。

0063

請求項38に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項37に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記周期運動は、振幅運動である前記第1の運動を抽出してみた場合に、前記光ファイバ端面の運動の中心から見て放射状の方向で、かつ、前記方向の出現順序が無作為であるように各方向に振幅を有する周期運動であることを特徴としている。

0064

請求項39に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜38のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、少なくとも振幅運動である前記第1の運動を駆動する前記第1の運動駆動手段が、前記研磨定盤と前記研磨治具盤の少なくとも一方を、バネ、ゴム、磁石、電磁石、ソレノイド、気体の吸引機構または圧縮機構の少なくとも1つを用いた駆動手段によって駆動して前記第1の運動を生起する運動駆動手段であることを特徴としている。

0065

請求項40に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項39に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、振幅運動である前記第1の運動を駆動する前記第1の運動駆動手段が、前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤の少なくとも一方を電磁的手段によって駆動して前記第1の運動を生起する運動駆動手段であることを特徴としている。

0066

請求項41に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項40に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記電磁的手段が、前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤の少なくとも一方に配置された磁石あるいは電磁石と、前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤に配置された磁石あるいは電磁石に対向して前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤の外部に配置された電磁石あるいは磁石との間の電磁的作用を利用した駆動手段であることを特徴としている。

0067

請求項42に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項41に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記電磁的手段が、前記研磨定盤側に配置された永久磁石と、前記研磨定盤に配置された永久磁石と電磁作用を及ぼし合うように対応して(以下、対向して、ともいう)前記研磨定盤の外部に配置された電磁石との間の電磁的作用を利用した駆動手段であることを特徴としている。

0068

請求項43に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項39〜42のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤の研磨面と異なる部分に前記磁石と電磁石の少なくとも一方の少なくとも一部を配置することができる凹部または凸部を設けたことを特徴としている。

0069

請求項44に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項39〜43のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤側に配置された永久磁石または電磁石の数と、前記研磨定盤に配置された永久磁石または電磁石に対向して前記研磨定盤の外部に配置された電磁石または永久磁石の数がいずれも奇数個あるいはいずれも偶数個であることを特徴としている。

0070

請求項45に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項39〜43のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤側に配置された永久磁石または電磁石の数と、前記研磨定盤に配置された永久磁石または電磁石に対向して前記研磨定盤の外部に配置された電磁石または永久磁石の数は、一方の数が奇数個で他方の数が偶数個であることを特徴としている。

0071

請求項46に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項39〜45のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤側に配置された永久磁石の磁性が前記研磨定盤の外側に向けて全て同じ向きになっており、前記研磨定盤に配置された永久磁石または電磁石に対向して前記研磨定盤の外部に配置された電磁石の極性は、前記電磁石に電流を通じた初期極性が前記研磨定盤に配置された永久磁石または電磁石と反発する向きであることを特徴としている。

0072

請求項47に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項39に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、振幅運動である前記第1の運動を駆動する前記第1の運動駆動手段が、前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤の少なくとも一方をリニアーモータによって駆動して前記第1の運動を生起する運動駆動手段であることを特徴としている。

0073

請求項48に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項39に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、振幅運動である前記第1の運動を駆動する前記第1の運動駆動手段が、前記研磨定盤あるいは前記研磨治具盤の少なくとも一方を超音波振動によって駆動して前記第1の運動を生起する運動駆動手段であることを特徴としている。

0074

請求項49に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜48のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤として、研磨盤上に前記光ファイバ端面を研磨加工する研磨フィルムを連続的に供給する機構を備えていることを特徴としている。

0075

請求項50に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜49のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨治具盤は、前記光ファイバの端部近傍を保持して前記光ファイバ端面を前記研磨定盤に所定の接触圧を加えて着脱可能に装着する光ファイバ端部装着機構を有していることを特徴としている。

0076

請求項51に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項50に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記光ファイバ端部装着機構は、被研磨物としての前記光ファイバ端面を前記研磨定盤に装着する場合の前記所定の接触圧を発生させる手段がバネによるものであることを特徴としている。

0077

請求項52に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項50または51に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記光ファイバ端部装着機構は、被研磨物としての前記光ファイバ端面を前記研磨定盤あるいは研磨フィルムに装着する場合の前記所定の接触圧を調整する手段を有していることを特徴としている。

0078

請求項53に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜52のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤の基準面と水平方向において、前記研磨定盤を無作為方向に前記振幅運動させる振幅運動駆動機構が設けられていることを特徴としている。

0079

請求項54に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜53のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記光ファイバ端面とそれに接触している研磨定盤の相対運動で、前記光ファイバ端面の研磨装置の外部から見て、前記光ファイバ端面は運動を生起するように駆動されておらず、動いているのは研磨定盤であることを特徴としている。

0080

請求項55に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜54のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤がその基準面以外に規制されない状態で前記光ファイバ端面の研磨装置に装着されていることを特徴としている。

0081

請求項56に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項55に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤の基準面が吸引力を及ぼされて前記光ファイバ端面の研磨装置に装着されていることを特徴としている。

0082

請求項57に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項56に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記吸引力が電磁力による吸引力であることを特徴としている。

0083

請求項58に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜57のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤の基準面が、少なくとも3個の球体の上に装着されており、前記基準面は前記少なくとも3個の球体の各頂点に接する平面上にあることを特徴としている。

0084

請求項59に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜58のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨治具盤の前記光ファイバ端面の研磨装置への固定機構が電磁石あるいはソレノイドを用いた機構であることを特徴としている。

0085

請求項60に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜59のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨治具盤の昇降機構が、バネ、電磁石あるいはソレノイドのうちの少なくとも1つを用いた機構であることを特徴としている。

0086

請求項61に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜60のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記運動駆動手段にマイクロコンピュータを使用した制御機構が用いられていることを特徴としている。

0087

請求項62に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜61のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤にフェルトを取り付けたことを特徴としている。

0088

請求項63に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項25〜60のいずれか1項に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記研磨定盤に研磨剤の微粒子を塗布したフェルトまたはスポンジ、あるいは、研磨剤の微粒子を接着または付着させたブラシを取り付けたことを特徴としており、また、請求項64に記載の本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、請求項63に記載の光ファイバ端面の研磨装置において、前記ブラシの先端部が球体の一部の形状をしていることを特徴としており、目詰まりを心配しなくて済む研磨装置を実現することが出来る。

発明の効果

0089

本発明では、光ファイバ端面の研磨を行うのに、研磨定盤と光ファイバ端面の相対運動として、従来のような回転運動あるいは回転運動に偏心回転運動を重畳した運動を研磨のための主要な運動源とせずに、従来では光ファイバ端面の研磨には不向きと考えられていた振幅運動を研磨のための主要な運動源として用い、回転運動や偏心回転運動は研磨定盤を出来るだけ広範囲に使用するために利用している。

0090

そのため、本発明による光ファイバ端面の研磨方法と研磨装置は、光ファイバ端面がその周辺部から一様に研磨されて光ファイバ端面の中心方向へ研磨が進行されることになり、従来の加工形状誤差が極めて少なくなるとともに、研磨面の加工品質が高くすることができ、研磨装置を大きくせずに、研磨時間を短縮することが出来るという大きな効果を有する。そして、本発明によれば、従来では到底考えられなかった高品質の研磨が可能な携帯型の研磨装置を、安価に実現することが出来る。

発明を実施するための最良の形態

0091

以下、図面を参照して本発明の実施の形態の例について説明する。なお、説明に用いる各図は本発明の例を理解できる程度に各構成成分の寸法、形状、配置関係などを概略的に示してある。そして本発明の説明の都合上、部分的に拡大率を変えて図示する場合もあり、本発明の例の説明に用いる図は、必ずしも実施例などの実物記述相似形でない場合もある。また、各図において、同様な構成成分については同一の番号を付けて示し、重複する説明を省略することもある。

0092

図1図12は本発明の光ファイバ端面の研磨方法ならびに研磨装置の、従来の研磨方法ならびに研磨装置との最も顕著な違いを説明する図で、本発明における研磨定盤上における被研磨物としての光ファイバ端面の運動軌跡と研磨定盤と光ファイバ端面の相対運動を説明する図である。図1図9は、研磨定盤と光ファイバ端面の相対運動としての、研磨定盤が回転していないときの光ファイバ端面の振幅運動と定義する第1の運動について説明する図、図10図12図1図9で説明した第1の運動である振幅運動に、第2の運動としての研磨定盤を回転中心のまわりに回転させる回転運動すなわち公転運動と、第3の運動としての研磨定盤を時間的に位置が変化する偏心回転中心のまわりに回転させる回転運動すなわち偏心回転運動とを重畳させた研磨定盤と光ファイバ端面の相対運動について説明する図である。

0093

図1図12で、符号200は研磨定盤、200cは研磨定盤200の中心、201は端面が被研磨面である光ファイバの端面、202は光ファイバ端部近傍を保持しているフェルールで光ファイバの端面201を含めて被研磨面を光ファイバ端面という。符号201cは光ファイバ端面の中心、A1〜A24は光ファイバ端面の中心201cから径方向外側へ向けた矢印、B1〜B30は振幅運動の軌跡、250は運動の中心部、250cは運動の中心部250の中心、C1,C2a〜C2c,C3,C4,D1,D2a〜D2c,E1〜E6,G1〜G5,n1〜n37は振幅運動の最外点、C12a〜C12c,C23a,C34a,C45a,D12a〜D12c,G12,G23,G34,G45,260は振幅運動の軌跡を説明する曲線、C3aは最外点C2aからC3へ向かう振幅運動の軌跡C23a上の最外点C3から所定距離例えば100μm手前の点、C3bは最外点C3からC4へ向かう振幅運動の軌跡C34a上の最外点C3から所定距離例えば100μm離れた点、C3s1は最外点C3と点C3aとの距離を説明する符号、C3s2は最外点C3と点C3bとの距離を説明する符号、220,221は研磨定盤と光ファイバ端面の相対運動として振幅運動に回転運動と偏心回転運動の少なくとも一方が重畳されたときの研磨定盤の上における光ファイバ端面の中心の運動軌跡、θは角度、210〜213は回転方向を説明する矢印、xとyは互いに直交する座標軸、Z1〜Z4は前記x−y座標軸系における第1〜第4象限を示す符号である。

0094

図1図12で、被研磨物としての光ファイバ端面は研磨定盤に適切な接触圧で接触した状態で研磨定盤と相対運動を行う。その相対運動は、その運動成分が第1の運動としての振幅運動のみの場合もあり、また、第1の運動である振幅運動に第2の運動としての回転運動や第3の運動としての回転偏心運動が重畳された相対運動の場合もある。すなわち前記相対運動は、その運動成分が、第1の運動である振幅運動だけの場合もあり、第1の運動と第2の運動あるいは第3の運動の場合もあり、第1の運動と第2の運動と第3の運動の場合もあり、さらに、後述のように、第1の運動に少なくとも第4の運動としての往復運動を重畳して持つ場合など、第1の運動である振幅運動を基本として、それに必要に応じて種々の運動を重畳する多くのバリエーションを可能とするものである。

0095

図1は、本発明の最大の特徴である振幅運動について、その変位方向を説明する図である。前記振幅運動は、研磨定盤200の適切な位置に配置された光ファイバ端面の振幅運動における変位を光ファイバ端面の中心201cの運動で代表して説明すると(以下、図1図12における研磨定盤と光ファイバ端面の相対運動における運動の変位は、原則として、光ファイバ端面の中心の変位について説明する)、図示の状態が光ファイバ端面の中心201cが運動の中心にある状態を示しているとして、光ファイバ端面の中心201cが図示の光ファイバ端面の中心201cから矢印A1〜A24で示した方向のいずれかの方向へ所定の量だけ変位して後、図示の光ファイバ端面の中心201cの方向へ少なくとも一定量だけ戻り、次に前回の変位方向と異なる変位方向へ同様に変位して後中心方向へ戻り、以下同様に変位することを繰り返し、研磨の目的、すなわち、光ファイバ端面を、例えば球面に研磨したり、平面に研磨したり、8°など所定の角度だけ片方に傾けた凸球面に研磨したりするなどの研磨の目的に応じて最適なように各回の変位の方向と変位量を選択して変位させる運動である。変位方向と変位量を、例えば乱数表などにより無作為に選択して運動方向と運動量を平均化することも、もちろんであるが、前記各回の変位の方向と変位量を選択して変位させる方法に含まれる。

0096

前記各回の変位の方向を、図1の第1象限Z1、第2象限Z2、第3象限Z3、第4象限Z4のそれぞれの象限に出現する後述の最外点の出現頻度あるいは変位の軌跡の出現頻度がおおむね均等になるように制御することにより、高い形状精度の、研磨品質の高い研磨を行うことができる。また、加工目的によって、光ファイバ端面の形状を特殊な形状にしたい場合は、各象限における前記変位軌跡あるいは最外点の出現頻度を変えるように制御することが好ましく、たとえば光ファイバ端面の一方の側に対して他方の側を多く加工したい場合は、隣り合った2つの象限における前記変位軌跡あるいは最外点の出現頻度をおおむね等しくするとともに、残りの隣り合った2つの象限における前記変位軌跡あるいは最外点の出現頻度をおおむね等しくかつ前記隣り合った2つの象限における出現頻度よりも多い出現頻度にすることが好ましい。

0097

以下、振幅運動について、図2図9を参照して、さらに詳しく説明する。研磨のための本発明の振幅運動は、研磨品質、研磨時間、装置の小型化、研磨コストなど多くの要求を満たさなければならない。そのため、現実には、振幅運動の各回の変位においては、図1の矢印A1〜A24で示した方向のいずれかの方向へ所定の量だけ変位して後、図示の光ファイバ端面の中心201cの方向へ戻る場合、少なくとも一定量だけ戻った時点で、光ファイバ端面の中心201cの位置まで完全に戻る前に次の変位方向へ変位をはじめる場合が多い。このような運動を繰り返す結果、例えば振幅運動の軌跡の内側になる部分など、光ファイバ端面の中心201cの運動の中心的な部分といえる部分が存在することが多い。前記運動の中心部250はこのような部分を意味している。

0098

図2図4は、一つの変位方向とその次の変位方向が132°の角度をなしている変位、すなわち、図1の矢印A1〜A24で示した方向の該当する方向が132°の角度をなしているような変位を多数回繰り返したときに出現する変位方向を示した図で、図2は前記変位を11回、図3は21回、図4は30回それぞれ繰り返したことを表している。この場合は、31回目で第1回目の変位方向になっている。各回の変位の方向は、符号B1〜B30の符号の数字の順に、すなわち、B1の次はB2,その次はB3、その次はB4,その次はB5の順に変位の軌跡が出現していることを示している。

0099

図5図7図8図9は、本発明の振幅運動における変位による運動の軌跡の例を説明する図である。

0100

図5図7は、運動の中心部250の近傍の軌跡を示す曲線C12a〜C12c,C23a,C34a,C45a,D12a〜D12cなどの曲率中心が各曲線に関して運動の中心250cと反対側にある例で、図8図9は、運動の中心部250の近傍の軌跡を示す曲線G12,G23,G34,G45などの曲率中心が各曲線に関して運動の中心250cと同じ側にある例である。

0101

図5において、振幅運動の最外点C1と中心250cを結んだ線分と最外点C2cと中心250cを結んだ線分は図示のように70°の角度をなしており、振幅運動の最外点C1と中心250cを結んだ線分と最外点C2aと中心250cを結んだ線分は図示のように80°の角度をなしており、振幅運動の最外点C1と中心250cを結んだ線分と最外点C2bと中心250cを結んだ線分は図示のように90°の角度をなしている。最外点C1−最外点C2a−最外点C3−最外点C4−・・・は時間的に隣り合う2つの変位の方向が80°の振幅運動の場合であり、その軌跡は曲線C12a−C23a−C34a−C45a−で示されている。

0102

つぎに、前記最外点、外方向変位、内方向変位ならびに前記角度θについて、図5の最外点C3を例にとって説明する。

0103

振幅運動において、運動の中心250cあるいは中心部250から、運動の中心250cに光ファイバ端面の中心があるとしたときに、光ファイバ端面の中心から光ファイバ端面の径方向に向けて光ファイバ端面が研磨定盤と相対的に所定量だけ変位し(この光ファイバ端面の径方向に向けた変位を外方向変位と称する)、この一回の外方向変位の終了した点(この点を最外点と称する)から変位方向を転換し、前記運動の中心250cの方向へ変位し(この光ファイバ端面の前記運動の中心250cの方向に向けた変位を内方向変位と称する)、運動の中心250cあるいは運動の中心部250の近傍まで変位して後、再び運動の変位方向を転換して、前回の外方向変位の最外点の方向とは異なる最外点の方向へ所定量の外方向変位を行い、その外方向変位の最外点に達してから運動の変位方向を転換して、次の内方向変位を行うということを繰り返し、例えば、図5に曲線C12a−C23a−C34a−C45a−で示されているような軌跡の振幅運動を行う。

0104

最外点、外方向変位、内方向変位の概念は、図1図6図8などの振幅運動においても同様である。

0105

図5において、例えば、曲線C23aの最外点C2aから運動の中心部250の少し手前までの部分が内方向変位であり、運動の中心部250の近傍を通過してから最外点C3までの部分が外方向変位である。曲線C34aの最外点C3から運動の中心部250の少し手前までの部分が内方向変位である。最外点C3に関する前記外方向変位(すなわち、曲線C23aの最外点C3側の部分)の軌跡上で最外点C3から所定距離C3s1だけ手前の点C3aと最外点C3を直線で結んだ線分(図5の場合、曲線C23aと非常に接近するので混雑を避けて図示せず)と、最外点C3に関する前記内方向変位(すなわち、曲線C34aの最外点C3側の部分)の軌跡上で最外点C3から所定距離C3s2だけ離れた点C3bと最外点C3を直線で結んだ線分(図5の場合、曲線C34aと非常に接近するので混雑を避けて図示せず)とのなす角度をθで表しているが、本発明の場合、この角度θが、前記所定距離C3s1および所定距離C3s2の値として50〜100μmの範囲の前記外方向変位および内方向変位として存在する値で運動の特徴を表現するのに適切な範囲の適切な値を採った場合、60度以下になるような前記外方向変位および内方向変位を主要な研磨時間中に過半数回生じるように振幅運動を行うことが効果的である。そして、前記所定距離C3s1および所定距離C3s2の値として100μmの値を採ることができるような振幅運動を行うことにより、研磨効率の良い、高品質の研磨を行うことができる。

0106

図5では、本発明の振幅運動における各変位の軌跡を説明する曲線が最外点と運動の中心250cを結んだ直線を横切らないような、比較的大きな曲率の軌跡の場合を示したが、図6は本発明の振幅運動における各変位の軌跡を説明する図であるが、本発明の振幅運動における各変位の軌跡を説明する曲線が最外点と運動の中心250cを結んだ直線を横切る比較的小さな曲率の軌跡の場合を示した図である。

0107

図6の場合、最外点の近傍における前記外方向変位と内方向変位の軌跡は、前記相対運動の運動成分が振幅運動のみの場合には少し交差することになり、前記相対運動の運動成分として振幅運動と回転運動あるいは偏心回転運動の少なくとも一方を有する場合すなわち前記相対運動が振幅運動に回転運動と偏心回転運動の少なくとも一方を重畳した運動である場合には、重畳されている回転運動あるいは偏心回転運動の条件によって、各変位の軌跡が当該最外点と運動の中心250cを結んだ直線を横切らないような変位軌跡になる場合と大きく交差する場合とがある。後者の場合、当該最外点における光ファイバ端面の研磨定盤との相対的変位が多少丸みを帯びる場合もある。しかし、この丸みは、以上の説明からも明らかなことであるが、本発明による振幅運動を行わせずに、従来の回転運動と偏心回転運動のいずれかあるいは双方を重畳させた運動の場合の研磨定盤の上における相対運動の曲線の軌跡とは本質的に異なる軌跡であり、このことは、後述の本発明の例において一層明白になる。

0108

図7は本発明の振幅運動における各変位の軌跡を説明する図で、図5場合と同様に、本発明の振幅運動における各変位の軌跡を説明する曲線が当該最外点と運動の中心250cを結んだ直線を横切らないような、比較的大きな曲率の軌跡の場合の例を示す図で、時間的に隣り合う各最外点と運動の中心を結んだ各線分が図示のように100°のピッチで変位する場合の例を示した図である。光ファイバ端面の中心は最外点E1に変位して後、図の実線のような軌跡になるように最外点E2−E3−E4−E5の順に100°のピッチで変位する。なお、図中で各最外点を実線の幅より大きな黒点で示してあるが、最外点であることをわかりやすく示したもので、黒点の大きさに特別の意味があるわけではない。

0109

図8図9は本発明の振幅運動における各変位の軌跡を説明する図で、図5の場合と異なり、前記のように、運動の中心部250の近傍の軌跡を示す曲線G12,G23,G34,G45などの曲率中心が各曲線に関して運動の中心250cと同じ側にある例である。図8は、光ファイバ端面の中心は最外点G1に変位して後、図の実線のような軌跡になるように最外点G2−G3−G4−G5の順にそれぞれ軌跡G12−G23−G34−G45を形成するように100°のピッチで変位する様子を示している。図9図8の変位の振幅運動を繰り返した結果を示しており、図8の最外点G1に至って後、各18回の外方向変位と内方向変位を繰り返して、元の最外点G1に戻ることが示されている。なお、図8の最外点の黒点も、前記のように特別の意味を有せず、最外点をわかりやすく示したものである。

0110

図9から、符号250で示した運動の中心部分には変位の軌跡が全く入っていないことがわかる。振幅運動の各変位は、研磨速度や研磨品質などを考慮すると、一つの変位から次の変位に移るときに、前記内方向変位を運動の中心まで変位させずにそこから次の外方向変位をさせるという変位の仕方よりも、前記内方向変位を運動の中心までさせずに、その手前から次の外方向変位をさせるという変位の仕方が好ましい場合がある。図9はこの状態を誇張して示したものである。

0111

図10は、研磨定盤と光ファイバ端面の相対運動として、図5図7を用いて説明したような変位をする第1の運動としての振幅運動に第2の運動としての研磨定盤の回転運動を重畳した運動を用いたときの光ファイバ端面の中心の研磨定盤上における軌跡の一部を拡大して示したものである。

0112

図10の前記相対運動は、第1の運動として、130°ピッチの、すなわち時間的に前後する2つの外方向変位の最外点が運動の中心に対して張る角度が130°である振幅運動に、第2の運動として、図の矢印212の方向に1ピッチ0.05°の回転速度の研磨定盤の回転運動を重畳したときの研磨定盤上における光ファイバ端面の中心の相対運動である。第2の運動である回転運動は、研磨定盤の中心を回転中心とする回転運動である。
この相対運動における各変位は、最外点n1からn2へ向かう実線で示した軌跡のように変位して最外点n2へ、最外点n2から同様に変位して最外点n3へ、以下順に最外点n4−n5−・・・・・n37の順に変位する。

0113

図11図10の相対運動を繰り返した状態の変位の軌跡221を示した図である。図10図11の振幅運動の外方向変位の大きさは光ファイバ端面の最大半径の3倍以上の場合を示しており、軌跡221の幅221aは、光ファイバ端面の最大径の3倍以上の幅を有している。この外方向変位の大きさは、光ファイバ端面を短い時間で高い研磨品質で研磨することができる条件の一例である。

0114

図12は、研磨定盤と光ファイバ端面の相対運動として、前記第1の運動である振幅運動に第2の運動としての回転運動と第3の運動としての偏心回転運動を重畳した相体運動を用いた場合の光ファイバ端面の中心の研磨定盤上における運動軌跡220を示したものである。符号210は第2の運動としての研磨定盤の回転運動の回転方向を示す矢印、211は第3の運動としての研磨定盤の偏心回転運動の回転方向を示す矢印、220aは相対運動の一部を示したもので、図10に示したような相対運動の基本単位ということもできるものである。

0115

以上、本発明における光ファイバ端面の研磨方法の基本的技術思想として、研磨に振幅運動を中心とする研磨定盤と光ファイバ端面の相対運動を用いることについて、図面を参照しながら説明した。

0116

この振幅運動は、研磨定盤の上で、光ファイバ端面の周辺部を研磨定盤の新しい研磨面に当接させることになるため、光ファイバ端面を周辺部から削りはじめ、次第に光ファイバ端面の中心部に向けて研磨を進行させるものである。

0117

そして、光ファイバ端面を一様な平面や球面に研磨により仕上げるには、振幅運動の変位の方向を光ファイバ端面の周方向に関して出来るだけ均等になるように出現させることが好ましい。この観点から、前記振幅運動のピッチ、すなわち、時間的に前後する2つの変位方向の角度(当該2つの各最外点と運動の中心を結んだ2線分のなす角度)が360°、720°、1080°、1440°の約数でないようにすると、振幅運動を等ピッチで変位させた場合でも、変位方向が5回転するまで、同じ変位軌跡が出現しないことになる。

0118

研磨定盤を均等に使用し、研磨品質を高め、研磨時間を短縮するために、本発明においては、研磨定盤と光ファイバ端面の相対運動として、前記第1の運動としての振幅運動に、第2の運動としての回転運動や、第3の運動としての偏心回転運動や、第4の運動としての往復運動などのうちの少なくとも一つの運動を重畳させた相対運動を用いることができる。

0119

たとえば、光ファイバ端面の研磨工程として、粗研磨1分、中仕上研磨1分、仕上げ研磨3分を行う場合、振幅運動の変位量を1mm、変位回数を毎秒往復以上にし、これに回転運動と偏心回転運動を重畳して研磨を行うことにより、従来のような光ファイバ端面の一方の側と他方の側における研磨定盤との相対速度の差による誤差を生じずに、しかも従来よりも短時間で良質の研磨をすることが出来る。そして、前記の例のような振幅運動を用いる場合、従来の回転運動と偏心回転運動よりも遅い回転速度の回転運動と偏心回転運動を用いて、よりすぐれた研磨を行うことができる。

0120

また、本発明はこれに狭く限定されるものではなく、前記説明からも想到できるように、本発明の基本的な技術思想に基づいて、多くのバリエーションを可能とするものである。

0121

以下、本発明を研磨装置として実施した例について説明する。

0122

図13図14は本発明の研磨方法を用いた光ファイバ端面の研磨装置の例を説明する図で、図13は研磨治具盤の上方から見た平面図、図14は部分断面図である。

0123

図13図14で、符号300は本発明による光ファイバ端面の研磨装置、301は光ファイバ端面を研磨定盤に所定の接触圧で当接して研磨できるように光ファイバの端部を装着することが出来る研磨用治具盤、302はフェルール挿入穴、303は光ファイバ、304はフェルール、305は固定用ネジ、306は球体、307は電磁石、308は電磁石307に対向して配置されている永久磁石、309は永久磁石、310はボールティナ、311は研磨定盤、312は電装パネル、313は振幅運動・回転運動駆動部、315は部分断面を説明するための破断線である。

0124

図13図14で、光ファイバの端部を構成しているフェルール304を研磨治具盤301のフェルール挿入穴302に装着し、光ファイバ端面を研磨定盤311に所定の接触圧になるように当接させる。

0125

研磨定盤311は、その下部に設けられている振幅運動・回転運動駆動部313の永久磁石308と電磁石307の相互作用により駆動されて、前記のような振幅運動と回転運動をするように駆動される。

0126

その結果、光ファイバ303の光ファイバ端面は、研磨定盤と第1の運動としての振幅運動と第2の運動としての回転運動を運動成分として有する相対運動を行い、研磨定盤によって研磨される。

0127

このような本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、光ファイバ端面の研磨の主たる運動として前記のような振幅運動を用いているため、小型化に適しており、研磨装置300は携帯型の研磨装置である。

0128

図15は、本発明の研磨方法を用いた光ファイバ端面の研磨装置の例を説明する部分断面図である。

0129

図15で、符号318は本発明による光ファイバ端面の研磨装置、320は偏心回転運動駆動部、321は偏心用ギア、322はモータ、316は部分断面を説明するための破断線で、図14と同様の部分には図14と同じ符号を付けて示してある。

0130

図15の光ファイバ端面の研磨装置318は、図14と同様の振幅運動・回転運動駆動部313と、偏心回転運動駆動部320を有しており、振幅運動・回転運動駆動部313によって、研磨定盤311に第1の運動としての振幅運動と第2の運動としての回転運動を生起し、偏心回転運動駆動部320によって、研磨定盤311に第3の運動としての偏心回転運動を生起する。これによって研磨定盤311は前記第1〜第3の運動が重畳された運動をし、光ファイバ303の光ファイバ端面を研磨する。

0131

なお、偏心回転運動駆動部320は、研磨定盤311と振幅運動・回転運動駆動部313を装着した内側ケース314に偏心用ギア321を介して接続されており、モータ322の回転運動を研磨定盤の偏心回転運動に変換している。

0132

このような本発明の光ファイバ端面の研磨装置は、光ファイバ端面の研磨の主たる運動として前記のような振幅運動を用いているため、小型化に適しており、研磨装置318は携帯型の研磨装置である。

0133

図16図17は本発明の研磨装置の運動駆動部の例を説明する断面図である。符号330は研磨定盤、331は研磨定盤の加工面(すなわち、研磨面)、332は研磨定盤の基準面、333は球体、334は球体の基準面、335は球体の受け台、336,338は電磁石、337,339,340は永久磁石である。

0134

図16図17で、研磨定盤330は、加工面331を光ファイバ端面を当接させる側にして、球体333を介して、基準面332を所定の条件を保つように、可動に配置されており、研磨定盤330の下方中間部には、永久磁石337が配置されている。永久磁石337に対向して、図17のように、電磁石336a〜336h(図16では符号336で代表して表示している)と永久磁石340が配置されており、電磁石336a〜336hにそれらの間に適切な位相差を有する関係の交流磁界を発生させることにより、研磨定盤に前記のような研磨定盤の加工面の径方向の振幅運動と研磨定盤の中心線330cを回転中心とする回転運動を生起させることが出来る。

0135

研磨定盤330の下方中間部に配置されている永久磁石337は、研磨定盤の中心線330cからみて放射状に配置されており、研磨定盤の外側に向けて全て同じ極になるように配置されている。

0136

また、この永久磁石337の一部を、例えば交互に、電磁石にすることにより、装置におけるバリエーションの幅を広くすることが出来る。

0137

電磁石336a〜336hは、図17点線で示した中心線が研磨定盤の中心線330cで交わるように放射状に配置されており、電磁石336a〜336hに電源を通じたときの初期極性が研磨定盤側に配置された電磁石または永久磁石337に対して反発する向きになるように構成されている。したがって、研磨定盤は電磁石336a〜336hに電源を通じたときに安定に保たれる。この条件は、研磨装置を小型化するときにも利用される。

0138

また、運動駆動機構において、前記研磨定盤がその基準面以外に規制されない状態で前記光ファイバ端面の研磨装置に装着されているようにし、取扱性と制御性を大きく向上されることが出来る。

0139

前記研磨定盤の基準面は少なくとも3個の球体の上に装着されており、前記基準面は前記少なくとも3個の球体の各頂点に接する平面上にあるように構成されている。

0140

研磨定盤の研磨面とは異なる部分に凹部や凸部を設け、その部分に永久磁石や電磁石が配置されており、装置の安定作動と小型化を実現することが出来る。

0141

前記研磨治具盤の昇降機構として、バネ、電磁石あるいはソレノイドのうちの少なくとも1つを用いた機構を用いることができる。

0142

運動の駆動においては、たとえば実験によって得られたデータに基づくプログラムやテーブルを用いたり、乱数表を用いたりして、装置に組み込んであるマイクロコンピュータによる制御を利用して、図16図17に例示したような電磁作用を利用した運動駆動部によって種々の条件の振幅運動やそれに重畳する回転運動を生起し、被研磨物の光ファイバ端面の研磨目的に適した研磨を行うことが出来る。

0143

電磁作用を利用したリニアーモータを振幅運動駆動手段に利用することにより、特に大型研磨装置においては研磨常盤の安定した動きを得ることが出来る。

0144

振幅運動の変位速度や変位量を適切に選ぶことは、良好な研磨を容易に行う上でも重要なことである。研磨効果を高めるには、有る程度の変位速度と変位量を確保することが好ましい。変位量としては、光ファイバ端面の半径の1〜3倍の変位量を有する外方向変位を、主要な研磨時間中に少なくとも30%含んでいるような振幅運動にすることが好ましく、変位速度としては、1分間に10回以上の各変位を行うようにすることが好ましい。変位回数を1分間に100回以上にすることにより、研磨時間の短縮を図ることが出来る。

0145

電磁石338と永久磁石339によって、研磨定盤の着脱を容易にそして確実にすることができるとともに、運動駆動中の安定化を図ることが出来る。たとえば、電磁石338の極性を、研磨定盤の基準面が下方に引かれるように、吸引力を生じるようにし、大型化した場合にも安定性を高めることができる。

0146

使用環境を利用して、研磨定盤の駆動や着脱などに、気体の吸引や圧縮機構を用いることもでき、合理化機を提供する場合に大いに役立てることが出来る。

0147

これらの電磁駆動を利用して、超音波振動によって研磨定盤と図示していない研磨治具盤の少なくとも一方を駆動して振幅運動を駆動することが出来、効率のよい研磨条件が得られる。

0148

図18は本発明による光ファイバ端面の研磨装置の例を説明する斜視図である。符号350は光ファイバ端面の研磨装置、351は光ファイバ、352はフェルール、353はフェルール押え板、354は研磨用治具盤受け台、355は往復移動台、356はレール、357は電装パネル、358は第2の研磨定盤、359は第1の研磨定盤、360は基準面の球体、361はボールリテイナー、362は押えネジ、363は研磨用治具盤、364はクランプ、365は研磨用治具盤のフェルール挿入穴である。

0149

研磨用治具盤363は光ファイバ351のフェルール352を着脱可能に保持する光ファイバ端部装着機構を有しており、研磨する光ファイバ端面を第2の研磨定盤358に適切な接触圧で当接させる。前記接触圧は研磨定盤に設けられた接触圧調整機構によって適切に調整することが出来る。一つの接触圧調整手段としてバネを用いることができ、安価で簡単な機構で高い信頼性を実現することが出来る。

0150

図18の研磨装置350は、第1の運動としての振幅運動を生起する第1の研磨定盤359と、第1の研磨定盤359の上に配置されている第2の研磨定盤358を有している。第1の研磨定盤359は、振幅運動をその上にのせる第2の研磨常磐に伝達することができるものであり,研磨能力を有していない。第2の研磨定盤358は、第1の研磨定盤359によって生起される第1の運動としての振幅運動を伝達されているとともに、第1の研磨定盤359の下部に取り付けられた運動駆動部により生起される第3の運動としての偏心回転運動を第1の研磨定盤359を介して伝達されるように構成されている。

0151

さらに、研磨装置350は、第4の運動としての往復振動を生起する往復移動台によって、研磨用治具盤363に単振動の往復運動を生起する運動駆動手段を有している。

0152

すなわち、図18の研磨装置350は、第1の運動としての振幅運動を駆動する第1の運動駆動手段と、第3の運動としての偏心回転運動を駆動する第3の運動駆動手段と、第4の運動としての往復振動を駆動する第4の運動駆動手段とを有しており、研磨治具盤に装着されて第2の研磨定盤に当接されている光ファイバ端面と第2の研磨定盤との間に、運動成分として振幅運動と偏心回転運動と往復運動を有する相対運動を生起するように構成されている。

0153

図18のように構成された本発明による研磨装置350は、振幅運動を研磨の主要な相対運動として用いており、高い研磨品質で、短時間で研磨できるとともに、消耗品を節約し,加工コストを低減することができる。

0154

以上、本発明の実施例を説明したが、本発明の研磨装置はこれに狭く限定されるものでなく、たとえば、光ファイバ端面と研磨定盤の間の相対運動として、振幅運動、回転運動、偏心回転運動、往復運動の内の任意の運動の組合せを可能とするなど、種々のバリエーションを可能とするものである。

0155

前記の課題を解決するための手段のところに記載した各請求項に記載の諸特徴は、研磨の対象と目的に応じて選択することが好ましく、本発明の効果を一層高めることができるものである。

0156

たとえば、請求項に記載の特徴である研磨盤上に前記光ファイバ端面を研磨加工する研磨フィルムを連続的に供給する機構を備えることにより、光ファイバ端面に対して常にあるいは必要に応じて新しい研磨面を接触させるようにしたりすることが出来、操作性を良くしたり、研磨装置を小型にすることや、コストを安くすることが出来る。

0157

光ファイバ端部装着機構に、被研磨物としての前記光ファイバ端面を前記研磨定盤あるいは研磨フィルムに装着する場合の前記所定の接触圧を調整する手段を設けることは、操作性を高め、研磨装置を小型化することにも貢献する。

0158

前記研磨定盤に関しては、研磨剤の微粒子を塗布したフェルトまたはスポンジ、あるいは、研磨剤の微粒子を接着または付着させたブラシを取り付けたり、前記ブラシの先端部を球体の一部の形状にすることができ、小型で高研磨品質の研磨装置を安価に提供することが出来る。

0159

また、例えば図16図17の運動駆動機構において、研磨定盤の基準面と水平方向において、研磨定盤を無作為方向に前記振幅運動させる振幅運動駆動機構を設けることによりこれまで蓄積された技術を有効に活用することが出来る。

0160

前記光ファイバ端面とそれに接触している研磨定盤の相対運動は、小型化や使い勝手などの観点から、前記光ファイバ端面の研磨装置の外部から見て、研磨用治具盤と研磨定盤の一方だけが動いているようにすることもでき,双方が動いているようにすることもできる。研磨用治具盤を駆動する構成をとり,振幅運動による研磨効率を高めることが出来る。

0161

以上説明したように、本発明の光ファイバ端面の研磨方法と研磨装置は、光ファイバ端面の研磨品質を大きく向上させることが出来、研磨時間の短縮と研磨コストの低減をもたらすことが出来、さらに、使用目的に応じて、携帯型の高精度研磨機を実用化できるものである。

0162

したがって、本発明による光ファイバ端面の研磨装置の利用範囲は極めて広く、特に、携帯型の研磨装置は、光ファイバを敷設している床下、天井裏マンホールなど狭いところでも光ファイバ端面の処理が可能になり、光通信において広く利用可能である。

0163

また、本発明の研磨方法と研磨装置は、光ファイバ端面の研磨に限らず、小さなものの高品質な研磨に広く利用することが出来る。

図面の簡単な説明

0164

本発明の光ファイバ端面の研磨方法ならびに研磨装置に用いる振幅運動について説明する図である。
本発明の光ファイバ端面の研磨方法ならびに研磨装置における変位方向について説明する図である。
本発明の光ファイバ端面の研磨方法ならびに研磨装置における変位方向について説明する図である。
本発明の光ファイバ端面の研磨方法ならびに研磨装置における変位方向について説明する図である。
本発明の光ファイバ端面の研磨方法ならびに研磨装置に用いる振幅運動の例を説明する図である。
本発明の光ファイバ端面の研磨方法ならびに研磨装置に用いる振幅運動の例を説明する図である。
本発明の光ファイバ端面の研磨方法ならびに研磨装置に用いる振幅運動の例を説明する図である。
本発明の光ファイバ端面の研磨方法ならびに研磨装置に用いる振幅運動の例を説明する図である。
本発明の光ファイバ端面の研磨方法ならびに研磨装置に用いる振幅運動の例を説明する図である。
本発明の光ファイバ端面の研磨方法ならびに研磨装置に用いる振幅運動における運動の軌跡の一部を拡大した図である。
本発明の光ファイバ端面の研磨方法ならびに研磨装置に用いる振幅運動における運動の軌跡を説明する図である。
本発明の光ファイバ端面の研磨方法ならびに研磨装置に用いる振幅運動における運動の軌跡を説明する図である。
本発明の光ファイバ端面の研磨装置の例を説明する平面図である。
本発明の光ファイバ端面の研磨装置の例を説明する部分断面図である。
本発明の光ファイバ端面の研磨装置の例を説明する部分断面図である。
本発明の研磨装置の運動駆動部の例を説明する断面図である。
本発明の研磨装置の運動駆動部の例を説明する断面図である。
本発明の研磨装置の例を説明する斜視図である
従来の光ファイバ端面の研磨装置を説明する断面図である。
従来の光ファイバ端面の研磨装置における光ファイバの端面の軌跡を説明する図である。

符号の説明

0165

1,300,318,350:研磨装置
1a:上板
2:中空公転軸
2a:研磨定盤載置部
2c:定盤受け部
3:自転軸
4:偏心自転軸
5,6:伝動系
7:回転駆動部
8:回転伝達手段
9:フリーベアリング
10,111,200,311,330,358,359:研磨定盤
112:位置
113,114,115,210〜213,A1〜A24:矢印
116,B1〜B30:軌跡
200c,201c,250c:中心
201:端面
202,304,352:フェルール
220,221:運動軌跡
250:中心部
301,363:研磨用治具盤
302,365:フェルール挿入穴
303,351:光ファイバ
305:固定用ネジ
306,333,360:球体
307,336,336a〜336h,338:電磁石
308,309,337,339,340:永久磁石
310,361:ボールリティナ
312,357:電送パネル
313:振幅運動・回転運動駆動部
314:内側ケース
315,316:破断線
320:偏心回転運動駆動部
321:偏心用ギア
322,M:モータ
331:加工面側
334:基準面
335:受け台
353:フェルール押え板
354:研磨用治具盤受け台
355:往復振動台
356:レール
362:押えネジ
364:クランプ
C1,C2a〜C2c,C3,C4,D1,D2a〜D2c,E1〜E6,G1〜G5,n1〜n37:最外点
C3a,C3b:点
C3s1,C3s2,Z1〜Z4:符号
C12a〜C12c,C23a,C34a,C45a,D12a〜D12c,G12,G23,G34,G45,260:曲線
x,y:座標軸
θ:角度

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