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技術 自己診断装置および自己診断機能付分析装置

出願人 東亜ディーケーケー株式会社
発明者 桜井博光小澤一夫礒崎和文森敏之
出願日 2003年10月8日 (17年2ヶ月経過) 出願番号 2003-348920
公開日 2005年4月28日 (15年8ヶ月経過) 公開番号 2005-114541
状態 拒絶査定
技術分野 光学的手段による材料の調査、分析
主要キーワード 制御駆動信号 自己診断用 自己診断装置 ガス濃度計 基準物 付着物質 収容穴 散乱光量
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

欠測を生じさせることなく、測定中測定機能診断を可能とする自己診断装置、および、その自己診断装置を搭載した自己診断機能付分析装置とする。

解決手段

自己診断装置の発光部から照射する光線の光量が所定変化率(100%→50%→0%)で変化する場合に、散乱光受光部・透過光受光部から出力される検出信号も所定変化率で(100%→50%→0%)変化するか否かについて判断し、変化率が異なる場合には測定機能に異常があると判断する自己診断装置および自己診断機能付分析装置とした。

概要

背景

従来技術の水質用の分析装置測定原理の概略について図を参照しつつ説明する。図9は懸濁物質による透過光散乱光挙動の説明図、図10は散乱光量と透過光量との関係を説明する特性図である。図9で示すように、液体中で浮遊する浮遊粒子である懸濁物質(Suspendid SolidsSS)に対して光線照射すると、液体中の懸濁物質により散乱する散乱光と、懸濁物質を透過した透過光と、を検出することができる。

図10で示すように、懸濁物質による散乱光の散乱光量Sは、懸濁物質の量(SS濃度)に比例する関数となっており、また、透過光量TはSS濃度が大きくなるにつれて(つまり散乱光が多くなるにつれて)反比例して少なくなる関数となっている。
よって、SS濃度の測定では、透過光量T・散乱光量Sの何れか、または、両方を用いてSS濃度の測定を行う(測定については後述する)。

また、気体中のガス濃度を光により計測する従来技術として、例えば、特許文献1が開示されている。特許文献1に記載された従来技術(発明の名称ガス濃度計検査方法およびガス濃度計)は、試料ガスに光線を照射してオゾン濃度を計測するものである。

特開平8−128955号公報(段落番号0018〜0036)

概要

欠測を生じさせることなく、測定中測定機能診断を可能とする自己診断装置、および、その自己診断装置を搭載した自己診断機能付分析装置とする。 自己診断装置の発光部から照射する光線の光量が所定変化率(100%→50%→0%)で変化する場合に、散乱光受光部・透過光受光部から出力される検出信号も所定変化率で(100%→50%→0%)変化するか否かについて判断し、変化率が異なる場合には測定機能に異常があると判断する自己診断装置および自己診断機能付分析装置とした。

目的

そこで、本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、欠測を生じさせることなく、測定中に、試料を用いて測定機能の診断を可能とする自己診断装置、および、その自己診断装置を搭載して自己診断機能を有する自己診断機能付分析装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

試料光線照射する発光部と、光線を受光する受光部と、発光部および受光部が接続される中央処理部と、を備え、分析装置測定機能診断する自己診断装置であって、中央処理部は、発光部から照射する光線の光量を変化させる制御駆動信号を出力する出力手段と、受光部で受光した光線の光量に比例する検出信号を入力する入力手段と、検出信号に基づいて発光部と受光部との光線の授受が正常か異常かについて判断する判断手段と、として機能することを特徴とする自己診断装置。

請求項2

請求項1記載の自己診断装置において、発光部から照射する光線の光量が所定変化率で変化する制御駆動信号を出力する出力手段とし、受光部から出力される検出信号も所定変化率で変化するか否かについて判断する判断手段とすることを特徴とする自己診断装置。

請求項3

請求項1または請求項2に記載の自己診断装置において、受光部は、試料を透過した透過光を受光する透過光受光部であることを特徴とする自己診断装置。

請求項4

請求項1または請求項2に記載の自己診断装置において、受光部は、試料を透過した透過光を受光する透過光受光部と、試料中の物質により散乱した散乱光を受光する散乱光受光部と、であることを特徴とする自己診断装置。

請求項5

請求項1または請求項2に記載の自己診断装置において、受光部は、試料を透過した透過光を受光する透過光受光部と、試料中の物質により散乱した散乱光を受光する散乱光受光部と、校正用に光線を受光する補償受光部と、であることを特徴とする自己診断装置。

請求項6

請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の自己診断装置を搭載したことを特徴とする自己診断機能付分析装置

技術分野

0001

本発明は、分析装置測定機能診断するための自己診断装置、および、この自己診断装置を搭載した自己診断機能付分析装置に関する。

背景技術

0002

従来技術の水質用の分析装置の測定原理の概略について図を参照しつつ説明する。図9懸濁物質による透過光散乱光挙動の説明図、図10散乱光量と透過光量との関係を説明する特性図である。図9で示すように、液体中で浮遊する浮遊粒子である懸濁物質(Suspendid SolidsSS)に対して光線照射すると、液体中の懸濁物質により散乱する散乱光と、懸濁物質を透過した透過光と、を検出することができる。

0003

図10で示すように、懸濁物質による散乱光の散乱光量Sは、懸濁物質の量(SS濃度)に比例する関数となっており、また、透過光量TはSS濃度が大きくなるにつれて(つまり散乱光が多くなるにつれて)反比例して少なくなる関数となっている。
よって、SS濃度の測定では、透過光量T・散乱光量Sの何れか、または、両方を用いてSS濃度の測定を行う(測定については後述する)。

0004

また、気体中のガス濃度を光により計測する従来技術として、例えば、特許文献1が開示されている。特許文献1に記載された従来技術(発明の名称ガス濃度計検査方法およびガス濃度計)は、試料ガスに光線を照射してオゾン濃度を計測するものである。

0005

特開平8−128955号公報(段落番号0018〜0036)

発明が解決しようとする課題

0006

さて、このような光により計測する分析装置では、試料中に含まれる汚濁物質(例えば、河川湖沼曝気糟からサンプリングした液体試料ならば藻類など)が付着し、光学系が汚染されて測定機能が劣化してくる。そこで、この測定機能の状態について診断している。このような診断は、例えば、試料に代えて濃度が既知診断用標準液注入したり、試料に代えて光学的に等価な特性を持つ材料もしくは補助具を挿入したり、または、試料に代えて空気を注入したりして、その上で光学系の入出力特性を計測して診断を行っている。

0007

しかしながら、診断時に試料に代わる基準物(標準液・光学的等価材料・補助具・空気)を入れるため、分析装置を河川・湖沼・曝気糟等から引き出す等の作業が必要であり、測定を中断しなくてはならず、連続使用時では欠測によりデータ収集できなくなり、さらに引き出し作業・基準物交換作業など手間を要するという問題があった。
また、特許文献1に記載された従来技術においても校正時には試料ガスに代えて基準ガスを使用する必要があり、連続使用時では欠測が生じるという問題があった。

0008

また、欠測させることなく連続して測定を行うためには基準物を用いることなく試料を測定部に注入したままで診断する必要があるが、分析装置で扱う試料の濃度は既知ではなく、また、常に変化しているため、試料に影響されないで測定機能を診断することが従来では困難であった。このような試料に影響されることなく測定中に光学系を含めた測定機能を診断したいという要請があった。

0009

そこで、本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、欠測を生じさせることなく、測定中に、試料を用いて測定機能の診断を可能とする自己診断装置、および、その自己診断装置を搭載して自己診断機能を有する自己診断機能付分析装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

受発光素子を含む光学系を有する分析装置では、発光部が発する光線の光量と、受光部が受光する入射光の光量と、が比例することを利用する。光学系も含めて測定機能が正常であれば、発光部が照射した光線の光量をコントロールすることにより、検出信号がこれに比例して変化する。しかし、受発光部もしくは測定回路に異常があると、比例関係成立しない。そこで測定中に所定の周期で発光部の光量を変化させ、同時に検出信号の変化を確認することで、測定機能の異常の有無を検知する。

0011

このような本発明の請求項1に係る自己診断装置は、
試料に光線を照射する発光部と、
光線を受光する受光部と、
発光部および受光部が接続される中央処理部と、
を備え、分析装置の測定機能を診断する自己診断装置であって、
中央処理部は、
発光部から照射する光線の光量を変化させる制御駆動信号を出力する出力手段と、
受光部で受光した光線の光量に比例する検出信号を入力する入力手段と、
検出信号に基づいて発光部と受光部との光線の授受が正常か異常かについて判断する判断手段と、
として機能することを特徴とする。

0012

また、本発明の請求項2に係る自己診断装置は、
請求項1記載の自己診断装置において、
発光部から照射する光線の光量が所定変化率で変化する制御駆動信号を出力する出力手段とし、
受光部から出力される検出信号も所定変化率で変化するか否かについて判断する判断手段とすることを特徴とする。

0013

また、本発明の請求項3に係る自己診断装置は、
請求項1または請求項2に記載の自己診断装置において、
受光部は、試料を透過した透過光を受光する透過光受光部であることを特徴とする。

0014

また、本発明の請求項4に係る自己診断装置は、
請求項1または請求項2に記載の自己診断装置において、
受光部は、
試料を透過した透過光を受光する透過光受光部と、
試料中の物質により散乱した散乱光を受光する散乱光受光部と、
であることを特徴とする。

0015

また、本発明の請求項5に係る自己診断装置は、
請求項1または請求項2に記載の自己診断装置において、
受光部は、
試料を透過した透過光を受光する透過光受光部と、
試料中の物質により散乱した散乱光を受光する散乱光受光部と、
校正用に光線を受光する補償受光部と、
であることを特徴とする。

0016

また、本発明の請求項6に係る自己診断機能付分析装置は、
請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の自己診断装置を搭載したことを特徴とする。

発明の効果

0017

以上のような本発明によれば、欠測を生じさせることなく、測定中に、試料を用いて測定機能の診断を可能とする自己診断装置、および、その自己診断装置を搭載して自己診断機能を有する自己診断機能付分析装置を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0018

本発明を実施するための最良の形態について図に基づき説明する。図1は自己診断機能付分析装置の構成図、図2は自己診断機能付分析装置のA−A線断面構成図、図3は自己診断機能付分析装置(自己診断装置)の回路系ブロック構成図である。自己診断機能付分析装置100は、図1図2で示すように、本体部1、透明測定セル2、筒部3、ピストン4、ピストンワイパ部5、発光部6、散乱光受光部7、透過光受光部8、蓋部9を備えている。また、自己診断機能付分析装置100は、図3で示すように、中央処理部10を備え、発光部6、散乱光受光部7、透過光受光部8と通信線により接続されている。
自己診断装置は、自己診断機能付分析装置100の一部構成を共通して使用するものであり、中央処理部10、発光部6、散乱光受光部7、透過光受光部8を備える。

0019

続いて自己診断機能付分析装置100について概略説明する。本形態では、低濃度用の自己診断機能付分析装置100であるものとして説明する。
SS濃度が1000ppm以下という低濃度の場合、透過光と散乱光とを用いて分析を行っている。透過光を用いて測定する場合、散乱する光の量が少ないため、発光部からの光線の光量に対して変化量が僅かであり、光線の光量の変動、液体の色の変動、受光部の感度の変動、光学系の変動、などが僅かに起こったとしても、大きな誤差につながる。このため、1000ppm以下のSS濃度の測定では、散乱光量と透過光量との比S/Tを用いる。図10でも明らかなように散乱光量または透過光量が単独の場合よりも直線性が良く、さらに上記した変動に影響されなくなるという利点がある。

0020

続いてこのような自己診断機能付分析装置100の各部について説明する。
本体部1は、図2で示すように、中央に貫通孔を有する円筒状に形成され、さらに、3カ所に収容穴1aが形成されている。収容穴1aは、それぞれ発光部用窓1b、散乱光受光部用窓1c、透過光受光部用窓1dを介して中央の貫通孔と連通している。

0021

透明測定セル2は、ガラス製の円筒であり、本体部1の中央の貫通孔に挿通されている。ガラス製であるため、発光部用窓1b、散乱光受光部用窓1c、透過光受光部用窓1dを介して光線が透過する。
筒部3は、金属製で透明測定セル2と略等しい内径外径を有する円筒であり、透明測定セル2の上側に密封シール(図示せず)を介して接続される。

0022

ピストン4は、円柱状に形成されており、透明測定セル2および筒部3の筒内に挿通されて図示しない昇降装置により上下動するようになされている。
ピストンワイパ部5は、ピストン4の先端近傍に取り付けられている。ピストン4が上下動すると透明測定セル2と接触しつつ上下動し、透明測定セル2の筒内に付着した藻類等の付着物質を掻き取るようにして清掃する。また、空気漏れを防ぐ機能も併せて有している。ピストン4の上昇時には、本体部1の貫通孔の下側から試料が吸引されて、透明測定セル2内の空間に充填される。また、ピストン4の下降時には、図1のピストン4の最下端部(図中で点線で示される)まで下降し、試料が本体部1の貫通孔の下側から吐出される。

0023

発光部6は、例えば、電流信号が流れたときに発光するLED(Light Emitting Diode)であり、図1図2で示すように、発光部用窓1b・透明測定セル2を透過して介して透明測定セル2内の試料に対して光線を照射する。図1で示すように、この発光部6に接続されるリード線6aは、蓋部9を介して引き出される。

0024

散乱光受光部7は、図2で示すように、発光部6が照射した光線のうち、SS(懸濁物質・浮遊粒子)に当たって散乱した散乱光を、透明測定セル2・散乱光受光部用窓1cを介して受光し、受光量に比例する検出信号を出力する。図示しないが、この散乱光受光部7に接続されるケーブルは、蓋部を介して引き出される。

0025

透過光受光部8は、図1図2で示すように、発光部6が照射した光線のうち、SS(懸濁物質・浮遊粒子)間を透過した透過光を、透明測定セル2・透過光受光部用窓1dを介して受光し、受光量に比例する検出信号を出力する。この散乱光受光部8に接続されるリード線8aは、蓋部9を介して引き出される。

0026

蓋部9は、収容穴1aを外界から封止するために設けられ、例えば、河川・湖沼・曝気糟など水中にあっても水が流入しないようにする。また、水が侵入することなくリード線6a,8aを引き出せるようになされている。

0027

これら、発光部6、散乱光受光部7、透過光受光部8は、図3で示すように、中央処理部10と接続される。中央処理部10は、発光部6に対して制御駆動信号を送信する。この制御駆動信号により発光部は発光する光線の光量を調節することができる。
また、中央処理部10は散乱光受光部7および透過光受光部8から検出信号を受信し、後述する各種の処理を行う。

0028

続いて、分析処理について概略説明する。河川・湖沼・曝気糟などに自己診断機能付分析装置を浸漬した状態とする。そして、中央処理部10が図示しない駆動装置を作動させる駆動手段として機能するとピストン4が上昇し、サンプリング用の液体である試料が水中から吸引されて透明測定セル2の筒内に流入する。続いて、中央処理部10が発光部6に対して制御駆動信号を出力する出力手段として機能すると、発光部6は所定光量で光線を発光する。

0029

また、中央処理部10は散乱光受光部7および透過光受光部8から常時送られる検出信号を入力する入力手段として機能する。さらに中央処理部10は入力した検出信号に基づいて、図10で示した散乱光量Sと透過光量Tとの比S/Tを算出する比算出手段として機能する。最終的に中央処理部10は比S/Tに対応するSS濃度を算出するSS濃度算出手段として機能する。

0030

発光部6の光量が変動により増減して散乱光・透過光が増減したとしても、比S/Tではこの増減がキャンセルされて安定したSS濃度の計測を行うことができる。計測終了後はピストン4を下降させて付着物質を掻き取り、さらにピストン4を下降させた状態を維持して試料に含まれる藻類等の汚物が透明測定セル2内に付着しないように配慮している。このようなSS濃度の計測は、定期的周期で行われる。

0031

続いて、自己診断装置の動作について図を参照しつつ概略説明する。図4は、診断を説明する説明図である。
上記した定期的周期のSS濃度の計測の前に、自己診断装置は自己診断を行う。
中央処理部10は、発光部6に対して駆動制御信号を出力する出力手段として機能し、発光部6を発光させて光線を照射させる。詳しくは発光部6から照射する光線の光量が所定変化率で変化する駆動制御信号である。この駆動制御信号は、例えば、LED等の発光部6への電流信号であり、図4(a)で示すように所定期間(本形態では15秒)毎に複数の発光を行うものであり、さらに、制御駆動信号(発光量)を100%→50%→0%という変化率で変化させるような信号である。

0032

この場合、散乱光受光部7および透過光受光部8から検出信号が出力される。中央処理部10は、散乱光受光部7および透過光受光部8で受光した光線の光量に比例する検出信号を入力する入力手段として機能する。

0033

続いて、中央処理部10は、制御駆動信号に対する検出信号の挙動に基づいて、発光部と受光部との光線の授受が正常か異常かについて判断する判断手段として機能する。詳しくは散乱光受光部7および透過光受光部8から出力される検出信号(受光量)も所定変化率で変化するか否かについて判断している。
例えば、図4(b)で示すように散乱光受光部7および透過光受光部8の検出信号(受光量)が、制御駆動信号と同じ変化率100%→50%→0%と変化したと判断したならば、自己診断機能付分析装置100の光学系を含む測定機能は正常であると判断する。50%時の制御駆動値検出値)を100%時の制御駆動値(検出値)で除すれば変化率1が算出される。また、0%時の制御駆動値(検出値)を100%時の制御駆動値(検出値)で除すれば変化率2が算出される。制御駆動値と検出値とで変化率1が共に等しい場合や、制御駆動値と検出値とで変化率2が共に等しい場合や、または、制御駆動値と検出値とで変化率1,2が共に等しい場合には変化率は同じであると判断する。

0034

また、図4(c)で示すように発光量に対して検出信号(受光量)が若干減衰したとしても、制御駆動信号と同じ変化率100%→50%→0%と変化したと判断したならば自己診断機能付分析装置の光学系を含む測定機能は正常であると判断する。変化率の算出手法については上記手法と同じである。さて、このような減衰を伴うと判断した場合、ピストンワイパ部5では付着物質が拭き取れないと判断して透明測定セル2を清掃するようにしたり、受光部6,散乱光受光部7および透過光受光部8を点検するようにしても良い。

0035

また、図4(d)で示すように制御駆動信号(発光量)に対して検出信号(受光量)が変化を検知できない、あるいは、変化が階段状でなく立ち下がり部が検出できないと判断したような場合には、異常であると判断する。変化率の算出手法については上記手法と同じである。この場合、透明測定セル2に付着物質が堆積した、あるいは、発光部6・散乱光受光部7・透過光受光部8が異常を来したと判断する。自己診断装置はこのようにして測定機能の診断を行うこととなる。
このように測定機能の診断に変化率を採用することで、濃度は既知ではなく、また、常に濃度が変化しているような試料を測定部に注入したままでも、正常に動作しているならば変化率は変化することなく一定であり、試料に影響されることなく測定中に光学系を含めた測定機能を診断することができるようになる。

0036

なお、自己診断機能付分析装置100を水中に浸漬した当初は、図4(b)のように最大の検出信号(受光量)が得られるが、時間が経過するにつれて、図4(c)のように受光量が減衰していく。そこで、中央処理部10は、自己診断機能付分析装置100の稼働当初に自己診断により取得した検出信号(受光量)の100%・50%の検出値を図示しない、記憶部(ハードディスク・EEPROMなど長期間の記憶が可能な装置)により記憶させ、自己診断毎に取得した検出信号の100%・50%の検出値を、記憶している100%・50%の検出値で除して減衰率を判断し、所定減衰率に到達していると判断した場合に、例えば、図示しない表示部(ディスプレイ)・放音部(スピーカ)により警報を出力する手段として機能するようにしても良い。これら構成は適宜追加される。

0037

以上、自己診断装置および自己診断機能付分析装置について説明した。このような自己診断装置では、自己診断用に標準液等の基準物を使用する必要もなくなり、計測の合間にサンプリング用の試料を充填したまま簡単に自己診断機能付分析装置を自己診断できるため、自己診断機能を簡単にし、また欠測をなくすことができる。

0038

なお、上記した自己診断装置では、制御駆動信号が、所定期間(本形態では15秒)毎に複数の発光を行うものであり、さらに、制御駆動信号(発光量)を100%→50%→0%と変化させるような信号であるものとして説明した。
しかしながら、所定期間については15秒に限定されるものではなく、20秒,30秒等の値を選択してよい。また、複数の発光とする必要もなく一回限りとしても良い。また、制御駆動信号(発光量)の変化率を100%→50%→0%としているが、100%→50%→25%→10%→0%で変化させるような信号であるとしても良い。変化率については各種選択することが可能である。

0039

続いて他の形態について図を参照しつつ簡単に説明する。図5は、他の自己診断機能付分析装置の構成図、図6は他の自己診断機能付分析装置(自己診断装置)の回路系のブロック構成図である。本形態では中濃度のSS濃度について検出を行う自己診断機能付分析装置である。
1000ppm〜20000ppmの中濃度のSS濃度範囲では透過光を単独で用いる測定が最も信頼性が高い。透過光については、発光部6から発光された光線の強度をI0、透過光の強度をI、吸光係数をβ、SS濃度をx、光路長をdとした場合、ランベルトベールの式としてI=I0e−βxdが成立するため、この式を用いてSS濃度を算出している。一般には対数増幅器を併用して、光電素子である透過光受光部8の検出信号をSS濃度に比例した信号に変換している。

0040

本形態の自己診断機能付分析装置100’は、図1図2で示す自己診断機能付分析装置100から散乱光受光部7を取り去った構成であり、図1図5で示すように、本体部1、透明測定セル2、筒部3、ピストン4、ピストンワイパ部5、発光部6、透過光受光部8、蓋部9を備えている。また、図6で示すように、中央処理部10を備え、発光部6、透過光受光部8と通信線により接続されている。

0041

自己診断装置は、自己診断機能付分析装置100’の一部構成を共通して使用するものであり、中央処理部10、発光部6、透過光受光部8を備える。このような自己診断装置では透過光受光部8の検出信号のみ用いて先に説明した手法で自己診断を行うものであり、重複する説明を省略する。このように中濃度用の分析装置においても、同様の自己診断を行う自己診断装置・自己診断機能付分析装置とすることができる。

0042

続いて他の形態について図を参照しつつ簡単に説明する。図7は、他の自己診断機能付分析装置の構成図、図8は他の自己診断機能付分析装置(自己診断装置)の回路系のブロック構成図である。本形態では高濃度のSS濃度について検出を行う自己診断機能付分析装置である。
20000ppm以上の高濃度のSS濃度範囲では、多重散乱が起こるため直線性が悪い。そこで、直線的な信号を得るために透過光量・散乱光量に加えて補償用の光を受光して補償を行っている。

0043

本形態の自己診断機能付分析装置100”は、図1図2で示す自己診断機能付分析装置100に加えて図7で示すように、補償受光部用窓1e・透明測定セル2を介して光を受光する補償受光部11を追加した構成であり、本体部1、透明測定セル2、筒部3、ピストン4、ピストンワイパ部5、発光部6、散乱光受光部7、透過光受光部8、蓋部9、補償受光部11を備えている。また、図8で示すように、中央処理部10を備え、発光部6、散乱光受光部7、透過光受光部8、補償受光部11と通信線により接続されている。補償受光部11で受光されて出力される検出信号により、色補償を行っている。

0044

自己診断装置は、自己診断機能付分析装置100”の一部構成を共通して使用するものであり、中央処理部10、発光部6、散乱光受光部7、透過光受光部8、補償受光部11を備える。このような自己診断装置では散乱光受光部7、透過光受光部8、補償受光部11による検出信号を用いて先に説明した手法で自己診断を行うものであり、重複する説明を省略する。このように高濃度用の分析装置においても、同様の自己診断を行う自己診断装置・自己診断機能付分析装置とすることができる。

0045

このように低・中・高濃度の分析装置に自己診断装置を搭載することで、自己診断機能を加えた分析装置とすることができる。
また、本形態の自己診断は、基準物を用いずに分析対象となる試料を用いて行うものであり、欠測が生じないため、例えば、長期間連続して計測の必要がある分野(浄水処理下水処理)などに適用することができる。また、本形態では試料は液体であるとして説明したが、試料を気体としても同様の自己診断装置・自己診断機能付分析装置とすることができる。

図面の簡単な説明

0046

自己診断機能付分析装置の構成図である。
自己診断機能付分析装置のA−A線断面構成図である。
自己診断機能付分析装置(自己診断装置)の回路系のブロック構成図である。
診断を説明する説明図である。
他の自己診断機能付分析装置のA−A線断面構成図である。
他の自己診断機能付分析装置(自己診断装置)の回路系のブロック構成図である。
他の自己診断機能付分析装置のA−A線断面構成図である。
他の自己診断機能付分析装置(自己診断装置)の回路系のブロック構成図である。
懸濁物質による透過光・散乱光の挙動の説明図である。
散乱光量と透過光量との関係を説明する特性図である。

符号の説明

0047

100,100’,100”:自己診断機能付分析装置
1:本体部
1a:収容穴
1b:発光部用窓
1c:散乱光受光部用窓
1d:透過光受光部用窓
1e:補償受光部用窓
2:透明測定セル
3:筒部
4:ピストン
5:ピストンワイパ部
6:発光部
6a:リード線
7:散乱光受光部
8:透過光受光部
8a:リード線
9:蓋部
10:中央処理部
11:補償受光部

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