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技術 燃料電池

出願人 株式会社東芝
発明者 富岡健太郎松岡敬富松師浩
出願日 2003年9月30日 (15年11ヶ月経過) 出願番号 2003-342336
公開日 2005年4月21日 (14年4ヶ月経過) 公開番号 2005-108717
状態 未査定
技術分野 燃料電池(本体)
主要キーワード 貯溜部内 分割流路 燃料回収管 各分岐流路 水位検知器 混合タンク内 ファンケース内 セル単体
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年4月21日)のものです。
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図面 (11)

課題

安定した発電が可能で信頼性の向上した燃料電池を提供する。

解決手段

燃料電池は、化学反応により発電を行う起電部52と、燃料収納しているとともに起電部に燃料を供給する燃料タンクと、起電部に空気を供給する空気供給部と、を備えている。起電部は、それぞれ導電膜を挟んで対向したアノードおよびカソードを有し互いに積層された複数のセル90a、90b、90cと、セルの積層方向の両端に位置し積層方向と交差して延びた一対の端面と、それぞれセルの積層方向に沿って延びた複数の側面と、を有している。一対の端面を除き複数の側面には起電部を冷却する放熱フィン61が設けられている。

概要

背景

現在、携帯可能なノート型パーソナルコンピュータ(以下、ノートPCと称する)、モバイル機器等の電子機器電源としては、主に、リチウムイオンバッテリなどの二次電池が用いられている。近年、これら電子機器の高機能化に伴う消費電力の増加や更なる長時間使用の要請から、高出力で充電の必要のない小型燃料電池が新たな電源として期待されている。燃料電池には種々の形態があるが、特に、燃料としてメタノール溶液を使用するダイレクトメタノール方式の燃料電池(以下、DMFCと称する)は、水素を燃料とする燃料電池に比べて燃料の取扱いが容易で、システム簡易であることから、電子機器の電源として注目されている。

通常、DMFCは筐体を備え、この筐体内には、高濃度のメタノールが収容された燃料タンク、燃料タンクのメタノールを水によって希釈する混合タンク、この混合タンクで希釈されたメタノールを起電部に圧送する送液ポンプ、および起電部に空気を供給する送気ポンプ等が設けられている。起電部はアノードおよびカソードを有したセルを備え、アノード側に希釈されたメタノールを、カソード側に空気を供給することにより、化学反応によって発電を行う。セル単体では出力が低いため、通常、起電部は複数のセルを積層して構成されている。

発電による発熱は、起電部表面、およびアノード流路カソード流路から筐体内部に排熱される。また、筐体内部の空気は、筐体の内面部に設けられた冷却ファン空気ブロワ等により換気される。それにより、燃料電池は過度温度上昇が抑制され、好ましい動作温度に維持される(例えば、特許文献1)。
特開平7−6777号公報

概要

安定した発電が可能で信頼性の向上した燃料電池を提供する。燃料電池は、化学反応により発電を行う起電部52と、燃料を収納しているとともに起電部に燃料を供給する燃料タンクと、起電部に空気を供給する空気供給部と、を備えている。起電部は、それぞれ導電膜を挟んで対向したアノードおよびカソードを有し互いに積層された複数のセル90a、90b、90cと、セルの積層方向の両端に位置し積層方向と交差して延びた一対の端面と、それぞれセルの積層方向に沿って延びた複数の側面と、を有している。一対の端面を除き複数の側面には起電部を冷却する放熱フィン61が設けられている。

目的

この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、安定した発電が可能で信頼性の向上した燃料電池を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

化学反応により発電を行う起電部と、燃料収納しているとともに前記起電部に燃料を供給する燃料タンクと、前記起電部に空気を供給する空気供給部と、を備え、前記起電部は、それぞれ導電膜を挟んで対向したアノードおよびカソードを有し互いに積層された複数のセルと、前記セルの積層方向の両端に位置し前記積層方向と交差して延びた一対の端面と、それぞれ前記セルの積層方向に沿って延びた複数の側面と、前記一対の端面を除き前記複数の側面に設けられ前記起電部を冷却する冷却部と、を備えている燃料電池

請求項2

前記起電部は、前記起電部内を前記セルの積層方向に沿って延び前記起電部に燃料を供給する燃料供給流路と、前記起電部内を前記セルの積層方向に沿って延び前記起電部から燃料を排出する燃料排出流路と、それぞれ前記燃料供給流路から分岐し各セルのアノードに燃料を供給するとともに前記燃料排出流路に接続された複数の燃料分割流路と、を備えている請求項1に記載の燃料電池。

請求項3

前記起電部は、前記起電部内を前記セルの積層方向に沿って延び前記起電部に空気を供給する空気供給流路と、前記起電部内を前記セルの積層方向に沿って延び前記起電部から空気を排出する空気排出流路と、それぞれ前記空気供給流路から分岐し各セルのカソードに空気を供給するとともに前記空気排出流路に接続された複数の空気分割流路と、を備えている請求項1又は2に記載の燃料電池。

請求項4

前記燃料供給流路および燃料排出流路に接続され、前記起電部と燃料タンクとの間で燃料を循環させる燃料循環流路と、前記燃料循環流路を冷却する放熱部と、を備えている請求項3に記載の燃料電池。

請求項5

前記冷却部は、前記起電部の側面に設けられた複数の放熱フィンを有している請求項1ないし4のいずれか1項に記載の燃料電池。

請求項6

前記起電部は、前記隣合うセル間に積層されたセパレータと、前記セルとともに前記積層方向の両端にそれぞれ積層された端板と、を有し、前記燃料分流路は、前記セパレータの表面および前記各端板の内面に形成された溝により規定されている燃料電池。

請求項7

化学反応により発電を行う起電部と、燃料を収納しているとともに前記起電部に燃料を供給する燃料タンクと、前記起電部に空気を供給する空気供給部と、を備え、前記起電部は、それぞれ導電膜を挟んで対向したアノードおよびカソードを有し互いに積層された複数のセルと、前記起電部内を前記セルの積層方向に沿って延び前記起電部に燃料を供給する燃料供給流路と、前記起電部内を前記セルの積層方向に沿って延び前記起電部から燃料を排出する燃料排出流路と、それぞれ前記燃料供給流路から分岐し各セルのアノードに燃料を供給するとともに前記燃料排出流路に接続された複数の燃料分割流路と、前記燃料排出流路を冷却する冷却部と、を備えている燃料電池。

請求項8

前記起電部は、前記セルの積層方向の両端に位置し前記積層方向と交差して延びた一対の端面と、前記セルの積層方向に沿って延びているとともに前記燃料排出流路と対向した側面と、を有し、前記冷却部は、前記一対の端面を除き前記側面に設けられている請求項7に記載の燃料電池。

請求項9

前記起電部は、前記起電部内を前記セルの積層方向に沿って延び前記起電部に空気を供給する空気供給流路と、前記起電部内を前記セルの積層方向に沿って延び前記起電部から空気を排出する空気排出流路と、それぞれ前記空気供給流路から分岐し各セルのカソードに空気を供給するとともに前記空気排出流路に接続された複数の空気分割流路と、を備えている請求項7又は8に記載の燃料電池。

請求項10

前記燃料供給流路および燃料排出流路に接続され、前記起電部と燃料タンクとの間で燃料を循環させる燃料循環流路と、前記燃料循環流路を冷却する放熱部と、を備えている請求項9に記載の燃料電池。

請求項11

前記冷却部は、前記起電部の側面に設けられた複数の放熱フィンを有している請求項7ないし10のいずれか1項に記載の燃料電池。

技術分野

0001

本発明は、電子機器等の電源として使用される燃料電池に関する。

背景技術

0002

現在、携帯可能なノート型パーソナルコンピュータ(以下、ノートPCと称する)、モバイル機器等の電子機器の電源としては、主に、リチウムイオンバッテリなどの二次電池が用いられている。近年、これら電子機器の高機能化に伴う消費電力の増加や更なる長時間使用の要請から、高出力で充電の必要のない小型燃料電池が新たな電源として期待されている。燃料電池には種々の形態があるが、特に、燃料としてメタノール溶液を使用するダイレクトメタノール方式の燃料電池(以下、DMFCと称する)は、水素を燃料とする燃料電池に比べて燃料の取扱いが容易で、システム簡易であることから、電子機器の電源として注目されている。

0003

通常、DMFCは筐体を備え、この筐体内には、高濃度のメタノールが収容された燃料タンク、燃料タンクのメタノールを水によって希釈する混合タンク、この混合タンクで希釈されたメタノールを起電部に圧送する送液ポンプ、および起電部に空気を供給する送気ポンプ等が設けられている。起電部はアノードおよびカソードを有したセルを備え、アノード側に希釈されたメタノールを、カソード側に空気を供給することにより、化学反応によって発電を行う。セル単体では出力が低いため、通常、起電部は複数のセルを積層して構成されている。

0004

発電による発熱は、起電部表面、およびアノード流路カソード流路から筐体内部に排熱される。また、筐体内部の空気は、筐体の内面部に設けられた冷却ファン空気ブロワ等により換気される。それにより、燃料電池は過度温度上昇が抑制され、好ましい動作温度に維持される(例えば、特許文献1)。
特開平7−6777号公報

発明が解決しようとする課題

0005

上述した燃料電池において、起電部は化学変化反応熱により加熱され高温となる。一般に、燃料電池は、その発電量に比例して熱が発生する。温度調整をするために燃料電池を冷却する場合、燃料電池内で最も温度が起電部を冷却することが最も効率がよい。
しかしながら、複数のセルを積層して構成された起電部では、セル間で温度が生じ易く、セル間で出力がばらつき安定しない。また、温度差に起因して転極などの破損に至る場合もある。

0006

この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、安定した発電が可能で信頼性の向上した燃料電池を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を達成するため、この発明の態様に係る燃料電池は、化学反応により発電を行う起電部と、燃料を収納しているとともに前記起電部に燃料を供給する燃料タンクと、
前記起電部に空気を供給する空気供給部と、を備え、前記起電部は、それぞれ導電膜を挟んで対向したアノードおよびカソードを有し互いに積層された複数のセルと、前記セルの積層方向の両端に位置し前記積層方向と交差して延びた一対の端面と、それぞれ前記セルの積層方向に沿って延びた複数の側面と、前記一対の端面を除き前記複数の側面に設けられ前記起電部を冷却する冷却部と、を備えている。

0008

この発明の他の態様に係る燃料電池は、化学反応により発電を行う起電部と、燃料を収納しているとともに前記起電部に燃料を供給する燃料タンクと、前記起電部に空気を供給する空気供給部と、を備え、前記起電部は、それぞれ導電膜を挟んで対向したアノードおよびカソードを有し互いに積層された複数のセルと、前記起電部内を前記セルの積層方向に沿って延び前記起電部に燃料を供給する燃料供給流路と、前記起電部内を前記セルの積層方向に沿って延び前記起電部から燃料を排出する燃料排出流路と、それぞれ前記燃料供給流路から分岐し各セルのアノードに燃料を供給するとともに前記燃料排出流路に接続された複数の燃料分割流路と、前記燃料排出流路を冷却する冷却部と、を備えている

発明の効果

0009

以上のように構成された本発明によれば、起電部におけるセル間の温度差を低減し、安定した発電が可能で信頼性の向上した燃料電池を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0010

以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態に係る燃料電池について詳細に説明する。
図1ないし図3に示すように、燃料電池10は、メタノールを液体燃料としたDMFCとして構成され、また、電子機器、例えば、パーソナルコンピュータ11の電源として使用可能に構成されている。

0011

燃料電池10は筐体12を備えている。この筐体12は、ほぼ角柱状に形成され水平に延びた本体14と、本体から延出した載置部16とを有している。載置部16は、平坦矩形状に形成され、パーソナルコンピュータ11の後部を載置可能に形成されている。後述するように、本体14内には、発電部7を構成する燃料タンク、起電部、混合タンク等が配置されている。また、載置部16内には、制御部29、およびパーソナルコンピュータ11をロックするロック機構等が配置されている。

0012

図1ないし図3に示すように、本体14は、載置部16の底壁と一体の平坦な底壁18a、この底壁とほぼ平行に対向した天壁18b、底壁と天壁との間に位置した前壁18c、後壁18d、および一対の側壁18e有している。一対の側壁18eは、それぞれ外側に向かって凸となる曲面状に形成されている。前壁18cには多数の通気孔20が形成され、これら通気孔と対向する位置において、後壁18dには多数の通気孔21が形成されている。また、本体14の一方の側壁18eには、排気孔として機能する多数の通気孔22が形成されている。底壁18の外面には複数の脚24が設けられている。本体14の天壁18bの前端部には、燃料電池の動作状態を示す複数のインジケータ23が設けられている。

0013

載置部16は、本体14の前壁18c下端部から前方へ延出した平坦な上壁26を備えている。上壁26は、底壁18aの前半部分と隙間を置いて対向しているとともに、本体14側から下方に向かって僅かに傾斜して延びている。上壁26は、パーソナルコンピュータ11が載置される載置面26aを構成している。

0014

図1ないし図4に示すように、載置部16内には、後述する発電部7の動作を制御する制御部29が設けられている。制御部29は、載置部16内に配設され上壁26とほぼ平行に延びた制御回路基板30を備えている。制御回路基板30上には、複数の半導体素子28、コネクタ32を含む複数の電子部品実装されている。コネクタ32は、載置部16の中央で本体14に隣接して設けられ、上壁26を貫通し載置面26aから突出している。その他、制御部29は、発電部7を駆動する図示しない電源等を備えている。

0015

載置部16内には本体14と交差する前後方向に沿って移動可能なロック板34が配設されている。ロック機構を構成するロック板34には、複数、例えば3本のフック38が立設され、それぞれ上壁26を貫通し載置面26aから突出している。更に、載置部16内には、フック38とともにロック板34をロック解除位置へ移動させるイジェクトレバー36が配設されている。載置部16の一側縁部には、イジェクトレバー36を操作するためのイジェクトボタン40が設けられている。載置面26a上には、フック38に隣接して複数の位置決め突起41が形成されている。

0016

図3に示すように、制御回路基板30が収納されている載置部16内部と、発電部7が配置されている本体14内部とは、底壁18a上に立設された隔壁42によって仕切られている。但し、隔壁42には、発電部と制御回路基板30とを電気的に接続するための配線を通す図示しない切欠が形成されている。

0017

図2および図3に示すように、パーソナルコンピュータ11の後端部は、位置決め突起41により位置決めされた状態で載置部16の載置面26a上に載置される。パーソナルコンピュータ11は複数のフック38と係合し、載置位置にロックされる。また、パーソナルコンピュータ11の図示しないコネクタが載置部16のコネクタ32と機械的かつ電気的に接続される。これにより、燃料電池10とパーソナルコンピュータ11とが機械的かつ電気的に接続される。

0018

図4ないし図6に示すように、発電部7は、本体14内の一側部に設けられた燃料タンク50、本体内の中央部に設けられ化学反応により発電を行う起電部52、本体内の他側部に設けられた混合タンク54を備えている。燃料タンク50には、液体燃料として高濃度のメタノールが収容されている。燃料タンク50は本体14に対して脱着自在なカートリッジとして形成されている。なお、本体14の一側部は、燃料タンク50の脱着時に取り外し可能なカバー51として形成されている。燃料タンク50は図示しない燃料供給路を介して混合タンク54に接続され、この燃料供給路には、燃料タンクから混合タンクへ燃料を供給する第1送液ポンプ56が設けられている。

0019

図7ないし図9に示すように、起電部52は複数、例えば、3つのセル90a、90b、90cを積層して構成されている。セル90a、90b間、およびセル90b、90c間には、それぞれ板状のセパレータ94が積層されている。セルの積層方向両端には、端板95a、95bが積層され、それぞれ積層方向と直交して延びている。セル90aはセパレータ94と端板95aとの間に挟持され、セル90cはセパレータ94と端板95cとの間に挟持されている。端板95a、95bは起電部52の端面をそれぞれ形成している。セル90a、90b、90c、およびセパレータ94の周囲は、それぞれ積層方向に沿って延びた複数の側壁96によって覆われている。これらの側壁96は起電部52の側面を構成している。一対の端面を除く起電部52の側面には、冷却部として機能する多数の放熱フィン61が設けられている。多数の放熱フィン61は、セルの積層方向に隙間を置いて並んでいるとともに、それぞれセルの積層方向と直交する方向に延びている。

0020

セル90a、90b、90cの各々は、アノード(燃料極)58aとカソード(空気極)58bとの間に導電膜60を挟持して構成されている。セル90aのアノード58aはカーボン紙92aを介して端板95aの内面に接触し、カソード58bはカーボン紙92bを介してセパレータ94の一方の表面に接触している。セル90bのアノード58aはカーボン紙92aを介してセパレータ94の他方の表面に接触し、カソード58bはカーボン紙92bを介して他方のセパレータ94の表面に接触している。更に、セル90cのアノード58aはカーボン紙92aを介して他方のセパレータ94の他表面に接触し、カソード58bはカーボン紙92bを介して端板95bの内面に接触している。

0021

起電部52内には、燃料を流す燃料流路および空気を流す空気流路が形成されている。すなわち、起電部52は、起電部内をセル90a、90b、90cの積層方向に沿って延び起電部に燃料を供給する燃料供給流路98aと、起電部内をセルの積層方向に沿って延び起電部から燃料を排出する燃料排出流路98bと、それぞれ燃料供給流路98aから分岐し各セルのアノード58aに燃料を供給するとともに燃料排出流路98bに接続された複数の燃料分割流路98cと、を備えている。

0022

燃料分割流路98cは、端板95aの内面に形成された溝、各セパレータ94のアノード58a側の表面に形成された溝によりそれぞれ規定されている。また、各燃料分割流路98cは、アノード58aの全域に亘って延びるように蛇行して形成されている。

0023

また、起電部52は、起電部内をセル90a、90b、90cの積層方向に沿って延び起電部に空気を供給する空気供給流路99aと、起電部内をセルの積層方向に沿って延び起電部から空気を排出する空気排出流路99bと、それぞれ空気供給流路から分岐し各セルのカソード58bに空気を供給するとともに空気排出流路に接続された複数の空気分割流路99cと、を備えている。

0024

空気分割流路99cは、端板95bの内面に形成された溝、各セパレータ94のカソード58b側の表面に形成された溝によりそれぞれ規定されている。また、各空気分割流路99cは、カソード58bの全域に亘って延びるように蛇行して形成されている。
このように構成された起電部52は、セル90a、90b、90cの積層方向が本体14の底壁18aとほぼ平行に延びた状態で、本体内に配置されている。

0025

図4ないし図6に示すように、本体14の内部には、エアバルブ62を介して起電部52の空気供給流路99aに空気を供給する送気ポンプ64が設けられている。送気ポンプ64は空気供給部を構成している。起電部52と混合タンク54との間には燃料供給管66aおよび燃料回収管66bが接続され、起電部のアノード58aと混合タンク54との間で燃料を循環させるアノード流路を形成している。燃料供給管66aは起電部52の燃料供給流路98aに接続されている。この燃料供給管66aには、混合タンク54から起電部52へ燃料を供給する第2送液ポンプ68が接続されている。燃料回収管66bは起電部52の燃料排出流路98bに接続されている。燃料回収管66bには、起電部52から排出された燃料と、化学反応により生成された二酸化炭素とを分離する気液分離器65が設けられている。燃料供給管66aおよび燃料回収管66bの周囲にはそれぞれ鉛直方向に延びた多数の放熱フィン69が取り付けられ、アノード冷却器70を構成している。なお、本体14の後壁18dに形成された通気孔21は、アノード冷却器70と対向して設けられている。

0026

図3ないし図6、および図10に示すように、起電部52の空気排出流路99bには排出管72が接続され、発電によりカソード58bから生じた生成物および空気を排出するカソード流路を形成している。カソード流路は、起電部52から延出した第1流路72aと、第1流路から複数に分岐しているとともにそれぞれ水平方向に対し傾斜して延びた複数の分岐流路72bと、第1流路および各分岐流路の下端に連通し第1流路から排出された水および分岐路凝縮した水を貯溜する貯溜部72cと、貯溜部内に貯溜された水を混合タンク54に導く回収流路72dと、分岐流路の上端に連通した第2流路72eを有している。本実施形態において、複数の分岐流路72bはそれぞれ鉛直方向に沿って延びている。

0027

回収流路72dには、貯溜部72c内の水を混合タンク54に供給する回収ポンプ76が設けられている。また、貯溜部72c内には、この貯溜部内に溜まった水の水位を検出する水位検知器77が設けられている。

0028

複数の分岐流路72bを形成している排出管72の周囲にはそれぞれ水平方向に延びた多数の放熱フィン74が取り付けられ、放熱部としてのカソード冷却器75を構成している。複数の分岐流路72bを含むカソード冷却器75は、アノード冷却器70と隙間を置いて対向配置されている。第2流路72eはほぼ水平に延びているとともに、本体14の通気孔22の近傍で、かつ、通気孔22に向かって開口した排気口78を備えている。第2流路72eにおいて、排気口78の近傍には排気バルブ80が設けられている。なお、第2流路72eには、気液分離器65で分離された二酸化炭素を第2流路72eに導くガス排出管81が設けられている。本体14の前壁18cに形成された通気孔20は、カソード冷却器75と対向して設けられている。

0029

本体14内において、アノード冷却器70とカソード冷却器75との間には、遠心ファンからなる冷却ファン82が設けられ、アノード冷却器およびカソード冷却器と対向している。冷却ファン82は、羽根回転軸がほぼ水平に、かつ、アノード冷却器70およびカソード冷却器75と直交するように配置されている。図10から良く分かるように、冷却ファン82は羽根を覆ったファンケースを有し、このファンケースには、アノード冷却器70およびカソード冷却器75にそれぞれ対向した2つの吸気口84、および羽根の回転方向に対して接線方向に向かって開口した2つの排気口86a、86bが形成されている。一方の排気口86aは本体14の通気孔22に向かって開口し、また、他方の排気口86bは起電部52に向かって開口している。

0030

その他、発電部は、混合タンク54内に収容された燃料の濃度を検出する濃度センサ88、この濃度センサを通して混合タンク内の燃料を循環させる濃度検出ポンプ85を備えている。
本体14内に配設され発電部7を構成している第1および第2送液ポンプ56、68、送気ポンプ64、回収ポンプ76、濃度検出ポンプ85、エアバルブ63、排気バルブ80、冷却ファン82は制御回路基板30に電気的に接続され、この制御回路基板によって制御される。また、水位検知器77および濃度センサ88は制御回路基板30に接続され、それぞれ検知信号を制御回路基板に出力する。なお、これらの電装部品センサと制御回路基板30とを接続した図示しない配線は、隔壁42に形成された図示しない切欠きを通して、本体14内から載置部16内へ引き回されている。

0031

上記構成の燃料電池10をパーソナルコンピュータ11の電源として用いる場合、まず、パーソナルコンピュータの後端部を燃料電池の載置部16に載置し、所定位置にロックするとともにコネクタ32を介して電気的に接続する。この状態で燃料電池10の発電を開始する。この場合、第1送液ポンプ56により燃料タンク50から混合タンク54にメタノールが供給され、起電部52から還流する溶媒としての水によって所定の濃度に希釈される。混合タンク54内で希釈されたメタノールは、第2送液ポンプ68により、アノード流路を通して起電部52に供給される。

0032

図7ないし図9に示すように、起電部52に供給されたメタノールは、燃料供給流路98aを流れ、この燃料供給流路から複数の燃料分割流路98cに流入する。メタノールは、燃料分割流路98cを流れる間、対応するセルのアノード58aに供給される。複数の燃料分割流路98cを通過したメタノールは燃料排出流路98bで合流し、この燃料排出流路を通してアノード流路に排出される。

0033

一方、起電部52の空気供給流路99aには送気ポンプ64から空気が供給される。供給された空気は、空気供給流路99aを流れ、この空気供給流路から複数の空気分割流路99cに流入する。空気は、空気分割流路99cを流れる間、対応するセルのカソード58bに供給される。複数の空気分割流路99cを通過した空気は空気排出流路99bで合流し、この空気排出流路を通してカソード流路に排出される。

0034

上記のようにして各セル90a、90b、90cに供給されたメタノールおよび空気は、アノード58aとカソード58bとの間に設けられた導電膜60で化学反応し、これにより、アノード58aとカソード58bとの間に電力が発生する。起電部52で発生した電力は、制御回路基板30、コネクタ32を介してパーソナルコンピュータ11へ供給される。

0035

発電反応に伴い、起電部52には反応生成物として、アノード58a側に二酸化炭素、カソード58b側に水が生成される。アノード58a側に生じた二酸化炭素およびメタノールは気液分離器65に送られ、ここで気液分離された後、二酸化炭素はガス排出管81を介してカソード流路へ送られる。また、メタノールはアノード流路を介して混合タンク54へ戻される。

0036

図6および図10に示すように、カソード58b側に生じた水は、その大部分が水蒸気となり空気とともにカソード流路に排出される。排出された水および水蒸気は、第1流路72aを通り、水は貯溜部72cに送られる。また、水蒸気および空気は、分岐流路72bを通り第2流路72eまで上方に向かって流れる。この際、各分岐流路72bを流れる水蒸気はカソード冷却器75によって冷却されて凝縮する。凝縮により生じた水は、重力により分岐流路72b内を下方に流れ、貯溜部72cに回収される。貯溜部72c内に回収された水は、回収ポンプ76により混合タンク54へ送られ、メタノールと混合された後、再び起電部52へ供給される。

0037

第2流路72eに送られた空気および水蒸気の一部は、排気バルブ80を通り、排気口78から本体14内に排気され、更に、本体の通気孔22を通して外部に排気される。なお、起電部52のアノード側から排出された二酸化炭素は、第2流路72eを通り、排気口78から本体14内に排気され、更に、本体の通気孔22を通して外部に排気される。

0038

燃料電池10の動作中、冷却ファン82が駆動され、本体14に形成された通気孔20および通気孔21を通して外気が本体14内に導入される。図6および図10に示すように、通気孔20を通して本体14内に導入された外気および本体14内の空気は、カソード冷却器75の周囲を通りこれを冷却した後、冷却ファン82の一方の吸気口84を通してファンケース内に吸気される。通気孔21を通して本体14内に導入された外気および本体14内の空気は、アノード冷却器70の周囲を通ってこれを冷却した後、冷却ファン82の他方の吸気口84を通してファンケース内に吸気される。

0039

ファンケース内に吸気された空気は、排気口86aおよび86bから本体14内に排気される。排気口86aから排気された空気は、本体14内を通り本体の通気孔22から外部に排気される。その際、排気口86aから排気された空気は、カソード流路の排気口78からの排気された空気、水蒸気、二酸化炭素と混ざり合い、一緒に通気孔22から本体外部に排気される。また、排気口86aから排気された空気は、起電部52およびその周囲を冷却した後、本体14の外部に排気される。この際、起電部52は、放熱フィン61から周囲を流れる空気に熱を放出することにより、冷却される。

0040

混合タンク54内におけるメタノールの濃度は濃度センサ88によって検出される。制御部29は、検出された濃度に応じて回収ポンプ76を作動させ、貯溜部72c内の水を混合タンク54に供給することにより、メタノールの濃度を一定に維持する。また、カソード流路内における水の回収量、つまり、水蒸気の凝縮量は、貯溜部72cに回収された水の水位に応じて、カソード冷却器75の冷却能力を制御することにより調整される。ここでは、水位検知器77により検出された水位の応じて冷却ファン82の駆動電圧を制御することにより、カソード冷却器75の冷却能力を調整し、水の回収量を制御している。また、制御部29は、貯溜部72cに回収された水の水位に応じて回収ポンプ76のポンプ流量を制御し、貯溜部72c内の水量を所定の範囲内に維持する。

0041

以上のように構成された燃料電池10によれば、起電部52の側壁96に設けられた放熱フィン61は、セル90a、90b、90cの熱を周囲に放熱し、これらのセルを冷却する。これにより、セルの過度の加熱が防止される。放熱フィン61は、起電部52の両端面を除き起電部の側面に設けられている。これらの側面は、セル90a、90b、90cの積層方向に沿って延び、複数のセルと対向して位置している。そのため、複数のセル90a、90b、90cを均等に冷却し、セル間における温度差の発生を防止することができる。更に、温度が最も高くなる排出側の燃料排出流路98bおよび空気排出流路99bは、それぞれセルの積層方向に延びているため、起電部の側面に設けられた放熱フィンにより効率良く冷却することができる。このことから、積層された複数のセル間における出力のバラツキを抑制し、安定した発電を行うことが可能となる。同時に、セルにおける転極などの破損を防止し、信頼性の向上した燃料電池が得られる。

0042

また、本実施形態によれば、カソード流路を複数の分岐流路に分岐し、これらの分岐流路をカソード冷却器によって冷却することにより、起電部52から排出された水を効率良く回収し、発電反応に再利用することができる。そのため、水不足の問題を解消し、所望濃度の燃料を起電部52に供給することができ、その結果、長期間に亘って安定した発電が可能な燃料電池が得られる。また、カソード冷却器75の冷却能力を調整して水の回収量を制御することにより、所望の水量を維持し、安定した発電を行うことができる。

0043

更に、本実施形態によれば、冷却ファン82からの排気は、カソード流路からの排気と混合して本体14の外部に排出される。カソード流路からの排出空気は多少湿気を含んでいるため、本体14の通気孔22周辺水滴を生じる可能性があるが、上記のように冷却ファン82からの排出空気と混合することにより、湿度を低減し水滴の発生を防止することができる。これにより、水滴により生じる不具合の発生を未然に防止し、信頼性の高い燃料電池が得られる。

0044

なお、この発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化可能である。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。

0045

前述した実施形態によれば、発電部は、燃料タンク50、起電部52、アノード冷却器70およびカソード冷却器75、混合タンク54を順番に並べて配置した構成としたが、これらの配置は必要に応じて種々変更可能である。起電部を構成したセル数は、必要に応じて増減可能である。この発明に係る燃料電池は、上述したパーソナルコンピュータに限らず、モバイル機器、携帯端末等の他の電子機器の電源としても使用可能である。燃料電池の形式としは、DMFCに限らず、PEFC(Polymer Electrolyte Fuel Cell)等の他の形式としてもよい。また、冷却ファンは、遠心ファンに限らず、軸流ファンを用いてもよい。

図面の簡単な説明

0046

この発明の実施形態に係る燃料電池を示す斜視図。
前記燃料電池をパーソナルコンピュータに接続した状態を示す斜視図。
前記燃料電池およびパーソナルコンピュータを示す断面図。
前記燃料電池の内部を示す斜視図。
前記燃料電池の一部を破断して示す平面図。
前記燃料電池の発電部を概略的に示す図。
前記燃料電池における起電部を概略的に示す図。
前記起電部のセル積層構造を模式的に示す図。
前記起電部を示す断面図。
前記燃料電池におけるカソード流路、カソード冷却器を模式的に示す図。

符号の説明

0047

10…燃料電池、 11…パーソナルコンピュータ、 14…本体、
16…載置部、 32…コネクタ、50…燃料タンク、 52…起電部、
54…混合タンク、 61…冷却フィン、 95a、95b…端板、 96…側壁、
98a…燃料供給流路、 98b…燃料排出流路、 98c…燃料分割流路、
99a…空気供給流路、 99b…空気排出流路、 99c…空気分割流路、
70…アノード冷却器、 72…排出管

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