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技術 繊維、繊維束や糸などのめっき方法と装置

出願人 名古屋メッキ工業株式会社
発明者 菅沼延之神薗末廣小林洋
出願日 2003年9月24日 (16年0ヶ月経過) 出願番号 2003-332121
公開日 2005年4月14日 (14年5ヶ月経過) 公開番号 2005-097670
状態 特許登録済
技術分野 繊維材料の処理 化学的被覆 繊維製品の化学的、物理的処理
主要キーワード 巻き筒 逆流管 逆流通路 時間制御装置 管状軸 弱還元剤 液通過孔 手動開閉弁
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図面 (6)

課題

繊維、繊維束や糸などに無電解めっきを均等に付着する。

解決手段

繊維、繊維束や糸などの巻き筒Bにめっき液を供給し、そのめっき液の析出反応活発である間、めっき液が巻き筒Bを内側から外側又は外側から内側への一方向に流れる順流工程と、めっき液が巻き筒Bを外側から内側又は内側から外側への逆方向に流れる逆流工程とを交互に繰り返し、巻き筒Bの繊維、繊維束や糸などに無電解めっきを施す。順流工程と逆流工程との間、逆流工程と順流工程との間には、めっき液が流れずに巻き筒がめっき液に浸漬している滞留工程がある。めっき液は、繊維、繊維束や糸などに金属が低速度で析出する低反応性無電解めっき液である。

概要

背景

特許文献1は、白色導電糸を製造する技術を開示している。めっき槽は、中心部に管状の軸を縦に設けている。この管状軸は、上端閉鎖し、周壁に多数の液通過孔を貫通している。管状軸の閉鎖上端と液通過孔付き周壁は、めっき槽の内部に配置している。管状軸の下端は、めっき槽の下側に突出している。めっき液貯蔵槽は、ポンプを経て管状軸の下端に接続している。めっき槽の内部は、上下の両位置をめっき液の貯蔵槽に接続している。

めっき槽内の管状軸には、その外回り円筒形状の巻糸体を差し込む。巻糸体は、透液性巻芯ポリエステルナイロンアクリルの糸を巻いている。めっき液は、貯蔵槽からポンプで管状軸の下端に供給される。管状軸に流入しためっき液は、管状軸の周壁の液通過孔から巻糸体内側の透液性巻芯を経て、巻糸体の糸間の隙間を通過し、巻糸体の外側に流出し、めっき槽に流入する。めっき槽に流入しためっき液は、貯蔵槽に戻る。巻糸体の糸は、銀又は白金の無電解めっきが施され、白色導電糸になる。白色導電糸は、電磁波シールドに使用される。

また、特許文献1は、「めっき液の管状軸への供給を一時停止し、めっき槽に貯留しためっき液を巻糸体に浸透させ、必要に応じ、このめっき液を、管状軸を経て系外に排出し、めっき槽から巻糸体を経て管状軸に向う逆流を一時的に形成し、これによりめっきの均一性を向上させる」ことを提案している。

特開2001−40578号公報

概要

繊維、繊維束や糸などに無電解めっきを均等に付着する。 繊維、繊維束や糸などの巻き筒Bにめっき液を供給し、そのめっき液の析出反応活発である間、めっき液が巻き筒Bを内側から外側又は外側から内側への一方向に流れる順流工程と、めっき液が巻き筒Bを外側から内側又は内側から外側への逆方向に流れる逆流工程とを交互に繰り返し、巻き筒Bの繊維、繊維束や糸などに無電解めっきを施す。順流工程と逆流工程との間、逆流工程と順流工程との間には、めっき液が流れずに巻き筒がめっき液に浸漬している滞留工程がある。めっき液は、繊維、繊維束や糸などに金属が低速度で析出する低反応性無電解めっき液である。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

繊維、繊維束や糸などの巻き筒めっき液を供給し、そのめっき液の析出反応活発である間、めっき液が巻き筒を内側から外側又は外側から内側への一方向に流れる順流工程と、めっき液が巻き筒を外側から内側又は内側から外側への逆方向に流れる逆流工程とを交互に繰り返し、巻き筒の繊維、繊維束や糸などに無電解めっきを施すことを特徴とするめっき方法。

請求項2

順流工程と逆流工程との間、逆流工程と順流工程との間には、めっき液が流れずに巻き筒がめっき液に浸漬している滞留工程を設けることを特徴とする請求項1に記載のめっき方法。

請求項3

めっき液は、繊維、繊維束や糸などに金属が低速度で析出する低反応性無電解めっき液であることを特徴とする請求項1又は2に記載のめっき方法。

請求項4

巻き筒の繊維、繊維束や糸などに無電解めっきの本処理を施す前に、そのめっきの前処理液を巻き筒に供給し、前処理液が巻き筒を内側から外側又は外側から内側への一方向に流れる順流工程と、前処理液が巻き筒を外側から内側又は内側から外側への逆方向に流れる逆流工程とを交互に繰り返し、巻き筒の繊維、繊維束や糸などに無電解めっきの前処理を施すことを特徴とするめっき方法。

請求項5

処理槽には管状軸を設け、管状軸の周壁は、透液性にして処理槽の内部に配置し、管状軸の外回りには、繊維、繊維束や糸などの巻き筒を着脱可能にし、管状軸内にめっき液を押し込む圧入ポンプと、管状軸内からめっき液を吸い出す吸引ポンプを設け、管状軸には、めっき液の順流通路逆流通路を接続し、順流通路は、圧入ポンプ又は吸引ポンプで、めっき液を巻き筒の内側から外側又は外側から内側への一方向に流す構成にし、逆流通路は、吸引ポンプ又は圧入ポンプで、めっき液を巻き筒の外側から内側又は内側から外側への逆方向に流す構成にし、順流制御装置逆流制御装置を設け、順流制御装置は、タイマーに設定した順流時間の間、圧入ポンプ又は吸引ポンプを作動して順流通路にめっき液を流す構成にし、逆流制御装置は、タイマーに設定した逆流時間の間、吸引ポンプ又は圧入ポンプを作動して逆流通路にめっき液を流す構成にし、また、めっき時間制御装置を設け、めっき時間制御装置は、タイマーに設定しためっき時間の間、順流制御装置と逆流制御装置とを交互に繰り返して作動する構成にしたことを特徴とするめっき装置。

請求項6

滞留時間制御装置を設け、滞留時間制御装置は、順流制御装置が停止してから逆流制御装置が作動するまでの時間と、逆流制御装置が停止してから順流制御装置が作動するまでの時間とを、それぞれ、タイマーに設定した滞留時間にする構成にしたことを特徴とする請求項5に記載のめっき装置。

請求項7

処理槽には管状軸を設け、管状軸の周壁は、透液性にして処理槽の内部に配置し、管状軸の外回りには、繊維、繊維束や糸などの巻き筒を着脱可能にし、管状軸内に前処理液を押し込む圧入ポンプと、管状軸内から前処理液を吸い出す吸引ポンプを設け、管状軸には、前処理液の順流通路と逆流通路を接続し、順流通路は、圧入ポンプ又は吸引ポンプで、前処理液を巻き筒の内側から外側又は外側から内側への一方向に流す構成にし、逆流通路は、吸引ポンプ又は圧入ポンプで、前処理液を巻き筒の外側から内側又は内側から外側への逆方向に流す構成にし、順流制御装置と逆流制御装置を設け、順流制御装置は、タイマーに設定した順流時間の間、圧入ポンプ又は吸引ポンプを作動して順流通路に前処理液を流す構成にし、逆流制御装置は、タイマーに設定した逆流時間の間、吸引ポンプ又は圧入ポンプを作動して逆流通路に前処理液を流す構成にし、また、前処理時間制御装置を設け、前処理時間制御装置は、タイマーに設定した前処理時間の間、順流制御装置と逆流制御装置とを交互に作動する構成にしたことを特徴とするめっき装置。

請求項8

請求項1〜4のいずれかに記載のめっき方法で繊維、繊維束又は糸に無電解めっきを施し、めっきが連続して被覆されて導電性があることを特徴とする繊維、繊維束又は糸。

技術分野

0001

本発明は、繊維、繊維束や糸などにめっきを施す技術に関する。

背景技術

0002

特許文献1は、白色導電糸を製造する技術を開示している。めっき槽は、中心部に管状の軸を縦に設けている。この管状軸は、上端閉鎖し、周壁に多数の液通過孔を貫通している。管状軸の閉鎖上端と液通過孔付き周壁は、めっき槽の内部に配置している。管状軸の下端は、めっき槽の下側に突出している。めっき液貯蔵槽は、ポンプを経て管状軸の下端に接続している。めっき槽の内部は、上下の両位置をめっき液の貯蔵槽に接続している。

0003

めっき槽内の管状軸には、その外回り円筒形状の巻糸体を差し込む。巻糸体は、透液性巻芯ポリエステルナイロンアクリルの糸を巻いている。めっき液は、貯蔵槽からポンプで管状軸の下端に供給される。管状軸に流入しためっき液は、管状軸の周壁の液通過孔から巻糸体内側の透液性巻芯を経て、巻糸体の糸間の隙間を通過し、巻糸体の外側に流出し、めっき槽に流入する。めっき槽に流入しためっき液は、貯蔵槽に戻る。巻糸体の糸は、銀又は白金の無電解めっきが施され、白色導電糸になる。白色導電糸は、電磁波シールドに使用される。

0004

また、特許文献1は、「めっき液の管状軸への供給を一時停止し、めっき槽に貯留しためっき液を巻糸体に浸透させ、必要に応じ、このめっき液を、管状軸を経て系外に排出し、めっき槽から巻糸体を経て管状軸に向う逆流を一時的に形成し、これによりめっきの均一性を向上させる」ことを提案している。

0005

特開2001−40578号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1の技術では、銀又は白金の無電解めっきが巻糸体の糸に均等に付着しない。めっきは、巻糸体の内外での不均等が大きい。繊維、繊維束や糸などに無電解めっきを均等に付着することが望まれる。

0007

[課題が発生する原因]
特許文献1の技術においては、巻糸体を貫流する無電解めっき液は、強還元剤ホルマリンを用い、還元力が強く、金属の析出速度が早い。高反応性である。換言すると、高反応性のめっき液は、活性低下速度が早く、金属の析出反応活発な時間が短い。1分未満である。

0008

高反応性のめっき液は、巻糸体を通過したときに、活性が低下する程度が高い。高反応性のめっき液が巻糸体を内側から外側に通過すると、内側の糸でめっきが付着し易く、外側の糸でめっきが付着し難い。めっきは、巻糸体の内外で均等にならない。

0009

また、特許文献1は、巻糸体を通過しためっき液を巻糸体に一時的に浸透させることを提案しているが、巻糸体を通過した高反応性のめっき液は、活性が大きく低下しているので、これを巻糸体に一時的に浸透させても、めっきを巻糸体の内外で均等にする効果は、ほとんどない。

0010

また、特許文献1は、巻糸体を通過しためっき液を一時的に逆流させることを提案しているが、巻糸体を通過した高反応性のめっき液は、活性が大きく低下しているので、これを巻糸体に一時的に逆流させても、めっきを巻糸体の内外で均等にする効果は、極めて低い。更に、特許文献1は、めっき液を一時的に逆流させる装置を開示していない。

0011

[課題を解決するための着眼と研究]
1)繊維、繊維束や糸などの巻き筒に付着するめっきを均等にするため、高反応性のめっき液に代えて、低反応性のめっき液を用いることに着眼した。低反応性のめっき液は、巻き筒を通過したときに、活性が低下する程度が低い。めっきは、巻き筒の内外での不均等が小さくなる。

0012

ところが、低反応性のめっき液は、金属の析出速度が遅く、生産性の向上に反するので、市販品がほとんどない。繊維、繊維束や糸などに使用可能な低反応性のめっき液は、市販されていない。

0013

そこで、繊維用の低反応性の無電解めっき液を開発した。このめっき液は、弱還元剤析出遅延剤を用いる。繊維、繊維束や糸などに金属が低速度で析出する。

0014

2)次に、この繊維用低反応性無電解めっき液を巻き筒に供給し、そのめっき液の析出反応が活発である間、めっき液の順流と逆流を交互に繰り返すことを考え付いた。順流工程は、めっき液が巻き筒を内側から外側に貫流する。逆流工程は、めっき液が巻き筒を外側から内側に貫流する。巻き筒に供給するめっき液の析出反応が活発である間、めっき液の順流と逆流を交互に繰り返すと、めっきは、巻き筒の内外で均等になる。

0015

また、順流工程と逆流工程との間、逆流工程と順流工程との間には、めっき液の滞留工程を設けることを考え付いた。滞留工程は、めっき液が流れずに巻き筒がめっき液に浸漬している。滞留工程があると、めっき液の順流と逆流の切り替えが円滑である上、めっき液が巻き筒に浸透する。

0016

実施態様では、巻き筒に供給するめっき液の析出反応が活発である時間は、0.5〜2時間位である。順流工程の時間と逆流工程の時間は、それぞれ、2〜10分位である。滞留工程は、数秒〜1分位である。

0017

3)めっき装置は、上記のめっき方法を実施する構成を考案した。巻き筒を外回りに差し込む管状軸には、めっき液の順流通路逆流通路を接続する。順流通路は、管状軸内にめっき液を押し込む圧入ポンプを設け、めっき液を巻き筒の内側から外側に流す。逆流通路は、管状軸内からめっき液を吸い出す吸引ポンプを設け、めっき液を巻き筒の外側から内側に流す。

0018

順流通路と逆流通路には、順流制御装置逆流制御装置を接続する。順流制御装置は、タイマーに設定した順流時間の間、圧入ポンプを作動して順流通路にめっき液を流す。逆流制御装置は、タイマーに設定した逆流時間の間、吸引ポンプを作動して逆流通路にめっき液を流す。

0019

順流制御装置と逆流制御装置には、めっき時間制御装置を接続する。めっき時間制御装置は、タイマーに設定しためっき時間の間、順流制御装置と逆流制御装置とを交互に繰り返して作動する。

0020

また、めっき時間制御装置には、滞留時間制御装置を接続する。滞留時間制御装置は、順流制御装置が停止してから逆流制御装置が作動するまでの時間と、逆流制御装置が停止してから順流制御装置が作動するまでの時間とを、それぞれ、タイマーに設定した滞留時間にする。

課題を解決するための手段

0021

1)繊維、繊維束や糸などの巻き筒にめっき液を供給し、
そのめっき液の析出反応が活発である間、めっき液が巻き筒を内側から外側又は外側から内側への一方向に流れる順流工程と、めっき液が巻き筒を外側から内側又は内側から外側への逆方向に流れる逆流工程とを交互に繰り返し、
巻き筒の繊維、繊維束や糸などに無電解めっきを施すことを特徴とするめっき方法。

0022

2)このめっき方法において、
順流工程と逆流工程との間、逆流工程と順流工程との間には、めっき液が流れずに巻き筒がめっき液に浸漬している滞留工程を設けることを特徴とする。

0023

3)上記のめっき方法において、
めっき液は、繊維、繊維束や糸などに金属が低速度で析出する低反応性の無電解めっき液であることを特徴とする。

0024

4)巻き筒の繊維、繊維束や糸などに無電解めっきの本処理を施す前に、そのめっきの前処理液を巻き筒に供給し、
前処理液が巻き筒を内側から外側又は外側から内側への一方向に流れる順流工程と、前処理液が巻き筒を外側から内側又は内側から外側への逆方向に流れる逆流工程とを交互に繰り返し、
巻き筒の繊維、繊維束や糸などに無電解めっきの前処理を施すことを特徴とするめっき方法。

0025

5)処理槽には管状軸を設け、管状軸の周壁は、透液性にして処理槽の内部に配置し、管状軸の外回りには、繊維、繊維束や糸などの巻き筒を着脱可能にし、
管状軸内にめっき液を押し込む圧入ポンプと、管状軸内からめっき液を吸い出す吸引ポンプを設け、管状軸には、めっき液の順流通路と逆流通路を接続し、順流通路は、圧入ポンプ又は吸引ポンプで、めっき液を巻き筒の内側から外側又は外側から内側への一方向に流す構成にし、逆流通路は、吸引ポンプ又は圧入ポンプで、めっき液を巻き筒の外側から内側又は内側から外側への逆方向に流す構成にし、
順流制御装置と逆流制御装置を設け、順流制御装置は、タイマーに設定した順流時間の間、圧入ポンプ又は吸引ポンプを作動して順流通路にめっき液を流す構成にし、逆流制御装置は、タイマーに設定した逆流時間の間、吸引ポンプ又は圧入ポンプを作動して逆流通路にめっき液を流す構成にし、
また、めっき時間制御装置を設け、めっき時間制御装置は、タイマーに設定しためっき時間の間、順流制御装置と逆流制御装置とを交互に繰り返して作動する構成にしたことを特徴とするめっき装置。

0026

6)このめっき装置において、
滞留時間制御装置を設け、滞留時間制御装置は、順流制御装置が停止してから逆流制御装置が作動するまでの時間と、逆流制御装置が停止してから順流制御装置が作動するまでの時間とを、それぞれ、タイマーに設定した滞留時間にする構成にしたことを特徴とする。

0027

7)処理槽には管状軸を設け、管状軸の周壁は、透液性にして処理槽の内部に配置し、管状軸の外回りには、繊維、繊維束や糸などの巻き筒を着脱可能にし、
管状軸内に前処理液を押し込む圧入ポンプと、管状軸内から前処理液を吸い出す吸引ポンプを設け、管状軸には、前処理液の順流通路と逆流通路を接続し、順流通路は、圧入ポンプ又は吸引ポンプで、前処理液を巻き筒の内側から外側又は外側から内側への一方向に流す構成にし、逆流通路は、吸引ポンプ又は圧入ポンプで、前処理液を巻き筒の外側から内側又は内側から外側への逆方向に流す構成にし、
順流制御装置と逆流制御装置を設け、順流制御装置は、タイマーに設定した順流時間の間、圧入ポンプ又は吸引ポンプを作動して順流通路に前処理液を流す構成にし、逆流制御装置は、タイマーに設定した逆流時間の間、吸引ポンプ又は圧入ポンプを作動して逆流通路に前処理液を流す構成にし、
また、前処理時間制御装置を設け、前処理時間制御装置は、タイマーに設定した前処理時間の間、順流制御装置と逆流制御装置とを交互に作動する構成にしたことを特徴とするめっき装置。

0028

8)上記のめっき方法で繊維、繊維束又は糸に無電解めっきを施し、めっきが連続して被覆されて導電性があることを特徴とする繊維、繊維束又は糸。

発明の効果

0029

繊維、繊維束や糸などの巻き筒に供給するめっき液の析出反応が活発である間、めっき液が巻き筒を一方向に通過する順流工程と、めっき液が巻き筒を逆方向に通過する逆流工程とが交互に繰り返される。

0030

また、巻き筒を通過するめっき液は、繊維、繊維束や糸などに金属が低速度で析出する低反応性の無電解めっき液である。

0031

従って、巻き筒の繊維、繊維束や糸などに付着するめっきは、巻き筒の内外で均等になり易い。

発明を実施するための最良の形態

0032

実施形態の無電解めっきは、めっきの前処理と本処理とからなる。

0033

[無電解めっきの本処理(図1図3参照)]
本処理装置の構成、めっき装置>
無電解めっき装置の本処理装置は、図1又は図2に示すように、上面を開口した処理槽1の中心部に円管の管状軸2を縦に設けている。管状軸2は、上端を閉鎖し、周壁に多数の液通過孔を貫通している。管状軸2の閉鎖上端と透液性の周壁は、処理槽1の内部に配置している。管状軸2の下端は、処理槽1の下側に露出して突出している。

0034

巻き筒Bは、円筒形状の透液性の巻芯に繊維、繊維束又は糸を円筒形状にチーズ巻きし、かつ、緩くソフト巻きしている。この巻き筒Bは、管状軸2の外回りに差し込まれると、処理槽1内に没入する。巻き筒Bの下面が処理槽1の底板上の座板に当って重なり、巻き筒Bの上面から管状軸2の上端が突出する。管状軸2の上端は、外周を螺子部にしている。この螺子部には、ナット3を螺合し、ナット3の下面を巻き筒Bの上面に当てて重ねる。巻き筒Bは、管状軸2の外回りに着脱可能にしている。

0035

処理槽1の側方には、めっき液の金属塩溶液の貯蔵槽4とめっき液の還元溶液の貯蔵槽5を設けている。処理槽1の下側には、液槽6を設けている。金属塩溶液の貯蔵槽4と還元溶液の貯蔵槽5は、それぞれ、ポンプ付き供給通路7、8で液槽6に接続している。めっき液の金属塩溶液と還元溶液は、ポンプ付き供給通路7、8で液槽6に供給され、液槽6で混合する。金属塩溶液の供給量供給時期を制御する供給制御装置と、還元溶液の供給量と供給時期を制御する供給制御装置を設けている。

0036

液槽6は、供給管9で管状軸2の下端に接続している。供給管9には、ポンプ10と逆止弁を介在している。ポンプ10は、液槽6のめっき液を管状軸2内に押し込む。圧入ポンプである。処理槽1は、管状軸2に取り付けた巻き筒Bより高い位置に流出口を設け、この流出口を流出管11で液槽6に接続している。液槽6、圧入ポンプ10付き供給管9、管状軸2、処理槽1と流出管11で、めっき液を、管状軸2に固定した巻き筒Bの内側から外側に流す順流通路を構成している。

0037

管状軸2の下端は、逆流管12で処理槽1の外側を経て処理槽1に接続している。逆流管12には、電磁開閉弁13、ポンプ14と逆止弁を介在している。ポンプ14は、管状軸2内からめっき液を吸い出す。吸引ポンプである。管状軸2、吸引ポンプ14付き逆流管12と処理槽1で、めっき液を、管状軸2に固定した巻き筒Bの外側から内側に流す逆流通路を構成している。

0038

順流通路と逆流通路には、順流制御装置と逆流制御装置を接続している。順流制御装置は、タイマーに予め設定した順流時間の間、電磁開閉弁13を閉鎖し、圧入ポンプ10を作動して、順流通路にめっき液を流す。順流時間は、2〜10分位である。逆流制御装置は、タイマーに予め設定した逆流時間の間、電磁開閉弁13を開放し、吸引ポンプ14を作動して、逆流通路にめっき液を流す。逆流時間は、2〜10分位である。

0039

順流制御装置と逆流制御装置には、めっき時間制御装置を接続している。めっき時間制御装置は、タイマーに予め設定しためっき時間の間、順流制御装置と逆流制御装置とを交互に繰り返して作動する。めっき時間は、0.5〜2時間位である。

0040

また、めっき時間制御装置には、滞留時間制御装置を接続している。滞留時間制御装置は、順流制御装置が停止してから逆流制御装置が作動するまでの時間と、逆流制御装置が停止してから順流制御装置が作動するまでの時間とを、それぞれ、タイマーに予め設定した滞留時間にする。滞留時間は、数秒〜1分位である。

0041

処理槽1の底板には、排出口を設け、この排出口を排出通路15で液槽6に接続している。排出通路15には、手動開閉弁を介在している。

0042

<本処理装置の作用、めっき方法>
無電解めっきの本処理を行う場合、先ず、本処理装置の運転準備を行う。管状軸2には、図1に示すように、チーズソフト巻きの巻き筒Bを取り付ける。排出通路15は、手動開閉弁で閉鎖する。貯蔵槽4、5には、それぞれ、めっき液の金属塩溶液と還元溶液を貯蔵する。めっき液は、繊維、繊維束又は糸に金属が低速度で析出する低反応性の無電解めっき液である。

0043

本処理装置は、運転準備の後、作動する。すると、金属塩溶液の供給制御装置と還元溶液の供給制御装置が作動する。貯蔵槽4の金属塩溶液と貯蔵槽5の還元溶液は、それぞれ、予め設定した量が液槽6に供給される。金属塩溶液と還元溶液は、液槽6で混合して、金属の析出反応が始まる。すると、めっき時間制御装置が作動する。予め設定しためっき時間、めっき液の析出反応が活発である時間、例えば1.5時間の間、図3に示すように、順流工程と逆流工程とが交互に繰り返される。順流工程と逆流工程との間、逆流工程と順流工程との間には、滞留工程が介在する。

0044

順流工程では、順流制御装置が作動する。予め設定した順流時間、例えば5分の間、電磁開閉弁13を閉鎖し、圧入ポンプ10を作動して、順流通路にめっき液を流す。液槽6の金属塩溶液と還元溶液が混合しためっき液は、圧入ポンプ10付き供給管9を経て管状軸2に流入し、管状軸2に固定した巻き筒Bを内側から外側に通過し、処理槽1に流入する。処理槽1に流入しためっき液は、液面が上昇し、管状軸2に固定した巻き筒Bがめっき液に没入する。処理槽1のめっき液の液面が処理槽1の流出口、流出管11の入口に達すると、処理槽1の流出口を超えるめっき液は、流出管11を経て液槽6に流入する。めっき液は、液槽6、圧入ポンプ10付き供給管9、管状軸2、処理槽1と流出管11からなる順流通路を循環する。予め設定した供給時期には、金属塩溶液の供給制御装置と還元溶液の供給制御装置が再び作動する。貯蔵槽4の金属塩溶液と貯蔵槽5の還元溶液は、再び、予め設定した量が液槽6に供給される。液槽6には、新しい金属塩溶液と還元溶液が追加される。

0045

逆流工程では、逆流制御装置が作動する。予め設定した逆流時間、例えば5分の間、電磁開閉弁13を開放し、吸引ポンプ14を作動して、逆流通路にめっき液を流す。管状軸2内のめっき液は、吸引ポンプ14付き逆流管12を経て処理槽1に流入し、管状軸2に固定した巻き筒Bを外側から内側に通過し、管状軸2内に流入する。めっき液は、管状軸2、吸引ポンプ14付き逆流管12と処理槽1からなる逆流通路を循環する。

0046

滞留工程では、滞留時間制御装置が作動する。予め設定した滞留時間、例えば0.5分の間、圧入ポンプ10も吸引ポンプ14も作動せず、順流通路にも逆流通路にもめっき液が流れず、管状軸2に固定した巻き筒Bが処理槽1のめっき液に没入して浸漬している。

0047

予め設定しためっき時間が経過するには、無電解めっきが巻き筒Bの繊維、繊維束又は糸に均等に付着している。無電解めっきは、巻き筒Bの内外で均等になる。

0048

[無電解めっきの前処理(図4図5参照)]
無電解めっき装置の前処理装置は、本処理装置と少し異なるだけである。本処理装置における金属塩溶液と還元溶液の貯蔵槽4、5、ポンプ付きの供給通路7、8、及び、金属塩溶液と還元溶液の両供給制御装置に代えて、図4に示すように、前処理液の貯蔵槽21、ポンプ付きの供給通路22と、前処理液の供給制御装置を設けている。また、本処理装置におけるめっき時間制御装置に代えて、前処理時間制御装置を設けている。その他の構成は、本処理装置におけるのと同様である。

0049

無電解めっきの前処理を行う場合、管状軸2には、図4に示すように、チーズソフト巻きの巻き筒Bを取り付ける。排出通路15は、手動開閉弁で閉鎖する。貯蔵槽21には、前処理液を貯蔵する。

0050

準備の後、前処理装置を運転する。すると、前処理液の供給制御装置が作動する。貯蔵槽21の前処理液は、予め設定した量が液槽6に供給される。すると、前処理時間制御装置が作動する。予め設定した前処理時間、前処理液の反応が活発である時間、1〜30分位の間、図5に示すように、順流工程と逆流工程とが交互に繰り返される。順流工程と逆流工程との間、逆流工程と順流工程との間には、滞留工程がある。

0051

順流工程では、順流制御装置が作動する。予め設定した順流時間の間、電磁開閉弁13を閉鎖し、圧入ポンプ10を作動して、順流通路に前処理液を流す。液槽6の前処理液は、圧入ポンプ10付き供給管9を経て管状軸2に流入し、管状軸2に固定した巻き筒Bを内側から外側に通過し、処理槽1に流入する。処理槽1に流入した前処理液は、液面が上昇し、管状軸2に固定した巻き筒Bが前処理液に没入する。処理槽1の前処理液の液面が処理槽1の流出口、流出管11の入口に達すると、処理槽1の流出口を超える前処理液は、流出管11を経て液槽6に流入する。前処理液は、液槽6、圧入ポンプ10付き供給管9、管状軸2、処理槽1と流出管11からなる順流通路を循環する。

0052

逆流工程では、逆流制御装置が作動する。予め設定した逆流時間の間、電磁開閉弁13を開放し、吸引ポンプ14を作動して、逆流通路に前処理液を流す。管状軸2内の前処理液は、吸引ポンプ14付き逆流管12を経て処理槽1に流入し、管状軸2に固定した巻き筒Bを外側から内側に通過し、管状軸2内に流入する。前処理液は、管状軸2、吸引ポンプ14付き逆流管12と処理槽1からなる逆流通路を循環する。

0053

滞留工程では、滞留時間制御装置が作動する。予め設定した滞留時間の間、圧入ポンプ10も吸引ポンプ14も作動せず、順流通路にも逆流通路にも前処理液が流れず、管状軸2に固定した巻き筒Bが処理槽1の前処理液に没入して浸漬している。

0054

予め設定した前処理時間が経過する頃には、巻き筒Bの繊維、繊維束又は糸が均等に前処理されている。その後、巻き筒Bは、前処理装置の管状軸2から取り外し、本処理装置の管状軸2に取り付けて、本処理を行う。

0055

[無電解めっきの例]
巻き筒Bの繊維、繊維束又は糸は、ポリエステル繊維又はナイロン繊維アクリル繊維アラミド繊維炭素繊維などの数本の束である。無電解めっきは、銀又は金、白金、銅、パラジウムニッケルなどの金属めっきである。めっき液は、ポリエステル繊維などに銀などが低速度で析出する低反応性の無電解めっき液である。還元溶液は、ホルマリンのような強還元剤を含まず、弱還元剤を含む。還元力が弱い。また、還元溶液は、析出促進剤を含まず、析出遅延剤を含む。金属の析出速度を遅くする。

0056

貯蔵槽4に貯蔵する金属塩溶液は、水溶液の1リットル当り金属塩メタンスルホン酸銀5〜15gと錯化剤エチレンジアミン20〜30mlを含む。貯蔵槽5に貯蔵する還元溶液は、水溶液の1リットル当り、弱還元剤の蟻酸ナトリウム1〜5gと析出遅延剤兼安定剤のチオグリコール酸1〜10mlを含む。金属塩溶液と還元溶液、めっき液は、温度が20〜25℃である。処理時間が40〜90分である。

0057

ポリエステル繊維などの数本の束は、銀などの無電解めっきが均等に付着する。銀などの金属めっきが連続して被覆されて導電性がある。長さ1cm当り電気抵抗値が0.00Ω以下である。

0058

前処理は、前処理装置の貯蔵槽21に貯蔵する前処理液を順次入れ替え脱脂処理エッチング処理中和処理表面調整処理触媒付与処理アクセレータ処理を順次行う。又は、各前処理液毎に専用の前処理装置を配置し、各前処理装置の貯蔵槽21に各前処理液を貯蔵する。巻き筒Bは、各前処理装置で各前処理を順次行う。各前処理の間には、それぞれ、水洗処理を行う。

0059

[変形例]
1)上記の実施形態の本処理装置、前処理装置においては、順流通路は、めっき液、前処理液が巻き筒Bを内側から外側への一方向に流れ、逆流通路は、めっき液、前処理液が巻き筒Bを外側から内側への逆方向に流れるが、順流通路と逆流通路の流れの向きを反対にする。順流通路は、めっき液、前処理液が巻き筒Bを外側から内側への一方向に流れる構成にする。逆流通路は、めっき液、前処理液が巻き筒Bを内側から外側への逆方向に流れる構成にする。

0060

2)上記の実施形態の本処理装置、前処理装置においては、管状軸2に取り付ける巻き筒Bは、単数であるが、複数にする。

0061

本発明は、電磁波シールド、濾過体抗菌性物品素材や、複合材料強化材の製造に利用される。

図面の簡単な説明

0062

本発明の実施形態における無電解めっき装置の本処理装置に巻き筒を取り付けた状態の概略縦断面図。
同本処理装置において巻き筒を上方に取り外した状態の概略縦断面図。
同本処理装置の工程図。
同無電解めっき装置の前処理装置に巻き筒を取り付けた状態の概略縦断面図。
同前処理装置の工程図。

符号の説明

0063

B 繊維、繊維束又は糸の巻き筒
1処理槽
2管状軸
3ナット
4めっき液の金属塩溶液の貯蔵槽
5 めっき液の還元溶液の貯蔵槽
6液槽
7、8ポンプ付きの供給通路
9供給管
10圧入ポンプ
11流出管
12逆流管
13電磁開閉弁
14吸引ポンプ
15排出通路
21前処理液の貯蔵槽
22 ポンプ付きの供給通路

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