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技術 そば焼酎及びその製造方法

出願人 宝酒造株式会社
発明者 境克弘柳生淳ニ藤原徳久
出願日 2003年9月19日 (17年3ヶ月経過) 出願番号 2003-327475
公開日 2005年4月7日 (15年8ヶ月経過) 公開番号 2005-087148
状態 特許登録済
技術分野 酒類
主要キーワード 丸抜き 冷却ろ過 一次原料 普通種 高温温水 玄そば 蒸気接触処理 酸性プロテアーゼ活性
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年4月7日)のものです。
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課題

多様化する嗜好に対応したそば種子類由来香味良好な風味を有するそば焼酎及びその製造方法を提供する。

解決手段

そば種子類、そば麹のみを原料としてなるそば焼酎。原料を糖化及び醸造することにより得られるそば焼酎を製造する方法において、抜きそば原材料とするそば麹を用いることを特徴とする前記したそば焼酎の製造方法。そば麹の原材料として用いるそばには、そば種子類を加工した玄そば、それを更に加工したそば米、抜きそば、引き割りそば、そば粉等がある。

効果

本発明のそば焼酎は原料が100%そばであり、従来のそば焼酎特有の青臭さ、苦味えぐ味のない、口当りの丸い、すっきりとした高品質のそば焼酎である。更に、抜きそばを原材料とするそば麹を用いることにより、目的とする酒質のそば焼酎を得ることができる。

概要

背景

そば種子類は、麺類菓子類などの食品素材として、古くから日本人なじみのある穀類であり、デンプン質アミノ酸バランスのよい良質のタンパク質豊富に含み、ミネラルをも適度に含むことから健康食品としても親しまれてきた。ところが、米、麦をはじめ多くの穀類を原料とし、そのデンプン質を糖化発酵させて得られる酒類は、世界中に多種多様なものがあるが、そば種子類を原料とする酒類は、僅かに日本において、そば焼酎試験的に生産されているそば酒が認められるに過ぎない。そのそば焼酎にしても、崎県で昭和40年代後半に製造が開始されてから、わずか30年程度の歴史しかなく、またその他信州など一部の地域で生産されているのが実状である。したがって、消費者嗜好多様化している現在、そば種子類を原料とする、従来にない酒質のそば焼酎などの新しい酒類が求められている。

しかしながら、そば種子類を酒類の製造原料として用いる場合、吸水及び糊化によって生じる粘りが問題となることが知られている。つまり、そば粉に含まれるタンパク質は、可溶性タンパク質であるグロブリンアルブミンが主成分で、そば粉を水に加えて練ると、水に触れた部分の該タンパク質が溶け、非常に高い粘性を示す〔そば・うどん技術教本(第1巻)、そばの基本技術、第46頁〜第47頁、発行所(株)柴田書店、昭和59年1月20日初版発行〕。したがって、酒類の製造原料として用いられるそば種子類への吸水及び糊化方法としては、限定吸水操作を行った後に蒸きょうを行うことになる。限定吸水操作を誤るとそば種子類に粘りが発生し、その後の原料の輸送などの原料処理操作が極めて困難になるという問題点を有しており、撒水率の厳守や撒水時の吸水の防止、水浸漬時間の厳守など細心の注意が求められる。更に、酒類を製造する方法において液化を行う場合には、高温温水中で長時間のα−アミラーゼ等の酵素を反応させることが常法であるため、その過程で粘りが発生し、かくはんが困難になるという問題が生じる。

上述の問題点を解決するために、例えば、特開2000−189084公報に、そば種子類に焙炒処理を施して、吸水時の粘りを低下させ、そのそば種子類を用いて酒類を製造する方法が開示されている。また、特開2001−95511公報に、そば種子類を乾燥させた後、蒸気接触処理を行い、そのそば種子類を用いて酒類を製造する方法が開示されている。しかし、これらの方法では、処理後のそば種子類を浸漬する時に粘りを低下させることはできるものの、前処理としての焙炒等の加熱処理がなされており、更に仕込前にも再度の加熱処理が必要であった。また、これらの繰返しの加熱処理による香味への良くない影響も考えられるので、加熱臭が少なくその原料に由来する良好な香味を生かした焼酎の製造方法の開発が求められていた。

一方、市販されているそば焼酎では、麹原料に麦や米を用いる、あるいは掛原料に米や麦を併用するものがほとんどである。麹原料に麦や米を用いる理由としては、そば種子類は種皮が硬いため、麹菌繁殖が悪く、また、均一に原料処理することが難しいので、麹原料として利用されていないことが挙げられる。掛原料に米や麦を併用する理由としては、そば種子類単独ではデンプン価が低いため、収得率向上のために米や麦を添加していることが挙げられる。そば種子類は水溶性タンパク質が多く、浸漬及び蒸し工程において固まりが生じやすく、均一に原料処理することが難しいので、掛原料に米や麦を混ぜ、原料処理における安定化を図っている。そば種子類は、他の穀類に比べ、タンパク質、特に水溶性タンパク質が多いので、原料に対するそば種子類の比率を高めると、青臭く、苦味えぐ味が出てしまう。麹原料あるいは掛原料に米や麦を用いることにより、青臭さ等を和らげている。しかしながら、これらの方法では、原料であるそばの特徴があまり出てこないことになる。これまでのそば焼酎と比べて、より一層、原料であるそばの特徴を有するそば焼酎の開発が望まれていた。

特開2000−189084公報
特開2001−95511公報
そば・うどん技術教本(第1巻)、そばの基本技術、第46頁〜第47頁、発行所(株)柴田書店、昭和59年1月20日初版発行

概要

多様化する嗜好に対応したそば種子類由来の香味良好な風味を有するそば焼酎及びその製造方法を提供する。 そば種子類、そば麹のみを原料としてなるそば焼酎。原料を糖化及び醸造することにより得られるそば焼酎を製造する方法において、抜きそば原材料とするそば麹を用いることを特徴とする前記したそば焼酎の製造方法。そば麹の原材料として用いるそばには、そば種子類を加工した玄そば、それを更に加工したそば米、抜きそば、引き割りそば、そば粉等がある。 本発明のそば焼酎は原料が100%そばであり、従来のそば焼酎特有の青臭さ、苦味、えぐ味のない、口当りの丸い、すっきりとした高品質のそば焼酎である。更に、抜きそばを原材料とするそば麹を用いることにより、目的とする酒質のそば焼酎を得ることができる。 なし

目的

本発明の目的は、上記従来技術にかんがみ、多様化する嗜好に対応したそば種子類由来の香味良好な風味を有するそば焼酎及びその製造方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

そば種子類、そば麹のみを原料としてなることを特徴とするそば焼酎

請求項2

そば麹の原材料抜きそばであることを特徴とする請求項1記載のそば焼酎。

請求項3

イソブチルアルコール含量が200ppm以上、イソアミルアルコール含量が500ppm以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のそば焼酎。

請求項4

原料を糖化及び醸造することにより得られるそば焼酎を製造する方法において、抜きそばを原材料とするそば麹を用いることを特徴とする請求項1記載のそば焼酎の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、そば種子類由来香味良好な風味を有するそば焼酎及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

そば種子類は、麺類菓子類などの食品素材として、古くから日本人なじみのある穀類であり、デンプン質アミノ酸バランスのよい良質のタンパク質豊富に含み、ミネラルをも適度に含むことから健康食品としても親しまれてきた。ところが、米、麦をはじめ多くの穀類を原料とし、そのデンプン質を糖化発酵させて得られる酒類は、世界中に多種多様なものがあるが、そば種子類を原料とする酒類は、僅かに日本において、そば焼酎と試験的に生産されているそば酒が認められるに過ぎない。そのそば焼酎にしても、崎県で昭和40年代後半に製造が開始されてから、わずか30年程度の歴史しかなく、またその他信州など一部の地域で生産されているのが実状である。したがって、消費者嗜好多様化している現在、そば種子類を原料とする、従来にない酒質のそば焼酎などの新しい酒類が求められている。

0003

しかしながら、そば種子類を酒類の製造原料として用いる場合、吸水及び糊化によって生じる粘りが問題となることが知られている。つまり、そば粉に含まれるタンパク質は、可溶性タンパク質であるグロブリンアルブミンが主成分で、そば粉を水に加えて練ると、水に触れた部分の該タンパク質が溶け、非常に高い粘性を示す〔そば・うどん技術教本(第1巻)、そばの基本技術、第46頁〜第47頁、発行所(株)柴田書店、昭和59年1月20日初版発行〕。したがって、酒類の製造原料として用いられるそば種子類への吸水及び糊化方法としては、限定吸水操作を行った後に蒸きょうを行うことになる。限定吸水操作を誤るとそば種子類に粘りが発生し、その後の原料の輸送などの原料処理操作が極めて困難になるという問題点を有しており、撒水率の厳守や撒水時の吸水の防止、水浸漬時間の厳守など細心の注意が求められる。更に、酒類を製造する方法において液化を行う場合には、高温温水中で長時間のα−アミラーゼ等の酵素を反応させることが常法であるため、その過程で粘りが発生し、かくはんが困難になるという問題が生じる。

0004

上述の問題点を解決するために、例えば、特開2000−189084公報に、そば種子類に焙炒処理を施して、吸水時の粘りを低下させ、そのそば種子類を用いて酒類を製造する方法が開示されている。また、特開2001−95511公報に、そば種子類を乾燥させた後、蒸気接触処理を行い、そのそば種子類を用いて酒類を製造する方法が開示されている。しかし、これらの方法では、処理後のそば種子類を浸漬する時に粘りを低下させることはできるものの、前処理としての焙炒等の加熱処理がなされており、更に仕込前にも再度の加熱処理が必要であった。また、これらの繰返しの加熱処理による香味への良くない影響も考えられるので、加熱臭が少なくその原料に由来する良好な香味を生かした焼酎の製造方法の開発が求められていた。

0005

一方、市販されているそば焼酎では、麹原料に麦や米を用いる、あるいは掛原料に米や麦を併用するものがほとんどである。麹原料に麦や米を用いる理由としては、そば種子類は種皮が硬いため、麹菌繁殖が悪く、また、均一に原料処理することが難しいので、麹原料として利用されていないことが挙げられる。掛原料に米や麦を併用する理由としては、そば種子類単独ではデンプン価が低いため、収得率向上のために米や麦を添加していることが挙げられる。そば種子類は水溶性タンパク質が多く、浸漬及び蒸し工程において固まりが生じやすく、均一に原料処理することが難しいので、掛原料に米や麦を混ぜ、原料処理における安定化を図っている。そば種子類は、他の穀類に比べ、タンパク質、特に水溶性タンパク質が多いので、原料に対するそば種子類の比率を高めると、青臭く、苦味えぐ味が出てしまう。麹原料あるいは掛原料に米や麦を用いることにより、青臭さ等を和らげている。しかしながら、これらの方法では、原料であるそばの特徴があまり出てこないことになる。これまでのそば焼酎と比べて、より一層、原料であるそばの特徴を有するそば焼酎の開発が望まれていた。

0006

特開2000−189084公報
特開2001−95511公報
そば・うどん技術教本(第1巻)、そばの基本技術、第46頁〜第47頁、発行所(株)柴田書店、昭和59年1月20日初版発行

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の目的は、上記従来技術にかんがみ、多様化する嗜好に対応したそば種子類由来の香味良好な風味を有するそば焼酎及びその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は、そば種子類、そば麹のみを原料としてなるそば焼酎に関する。また、本発明の第2の発明は、第1の発明のそば焼酎を製造する方法において、抜きそば原材料とするそば麹を用いる第1の発明のそば焼酎の製造方法に関する。

0009

本発明者らは、そば種子類を原料とし新規な酒質を持つそば焼酎を提供すべく、鋭意検討を行った。その結果、抜きそばを原材料とするそば麹を用いることによって、そば種子類由来の香味良好な風味を有するそば焼酎が得られることを見出した。すなわち、そば種子類、そば麹を原料とするそば焼酎であり、原料であるそばの特徴を有し、青臭さのない、すっきりとした酒質のそば焼酎を得ることができ、本発明を完成させた。

発明の効果

0010

本発明のそば焼酎は、原料が100%そばであり、そばの味わい感じられる、味に幅とボディ感がある、従来のそば焼酎特有の青臭さ、苦味、えぐ味のない、口当りの丸い、すっきりとした高品質のそば焼酎である。更に、原料を糖化及び醸造することにより得られるそば焼酎を製造する方法において、抜きそばを原材料とするそば麹を用いることにより、目的とする酒質のそば焼酎を得ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0011

以下に本発明を具体的に説明する。
まず、そば種子類としては、いわゆる日本でそばと言われているものであればよく、例えば通常の普通種であるファゴピラムエスクレンタム(Fagopyrum・esculentum)が挙げられる。また、そば種子類には、そば殻のついたもの(玄そば)、そば殻を除去したもの(抜きそば)、玄そば又は抜きそばを2〜3分割したもの(引き割りそば)、玄そば又は抜きそばを粉状にしたもの(そば粉)等があるが、本発明に用いる掛原料としてのそば種子類はこれらの形態に限定されない。すっきりした酒質のそば焼酎とするためには、後述する麹原料のみならず掛原料も抜きそばとするのが好ましい。

0012

本発明では、そば麹が原料であることが特徴である。そば米(玄そばを水に浸漬し、蒸煮後、半乾燥し、そば殻を除き丸抜きにして乾燥したもの)を麹原材料とすることもできるが、麹原材料としては抜きそばが好適である。
原料がすべてそばであるそば焼酎では、そば麹の安定的な供給が重要であり、抜きそばを原材料とするそば麹を用いることにより所期の目的を達成することができる。全量をそば麹とする全そば麹仕込としてもよい。

0013

本発明におけるそば焼酎の製造方法自体は、通常の焼酎の製造方法であれば特に限定はない。焼酎の製造は、原料処理、仕込、発酵(糖化・発酵)、蒸留及び精製工程よりなる。なお、原料処理には、製麹工程、原料液化、液化・糖化工程も含むものとする。通常、焼酎の製造において、一次醪麦麹米麹などの麹を水と混合して仕込み酵母を添加して増殖させて得ることができる。次に、得られた一次醪に、そば種子類を、例えば蒸きょうし掛原料として添加して二次醪とする。次に得られた二次醪を蒸留することによって高品質のそば焼酎を得ることができる。蒸留方法には特に限定はなく、例えば、甲類焼酎を得るための連続蒸留法、乙類焼酎を得るための単式蒸留法、また、醪を通常の大気圧下で蒸留する常圧蒸留法真空ポンプで醪を大気圧より低くして蒸留する減圧蒸留法などがある。そばの原料特性が特徴としてよく出るという観点より、常圧蒸留法が好ましいが、きれいな酒質とする場合には減圧蒸留法を用いればよい。

0014

本発明においては、掛原料としてのそば種子類、麹原材料としての既述の形態のそば種子類、特に抜きそばは、常法に従って、浸漬、水切り後蒸きょう処理を行う。浸漬時間は5分から1時間の範囲で適宜選択されるが、水切り時の粘りの防止の観点より10〜30分が好適である。水切りは1時間前後行えばよい。蒸きょう処理の条件に制限はないが、通常40分程度であり、30分〜1時間の範囲で適宜選択すればよく、2回以上の蒸きょう処理を行ってもよい。

0015

掛原料であるそば種子類は、水溶性タンパク質の低減を図ることが望ましい。そば種子類を、浸漬、水切り後、蒸きょう処理において蒸気上層から下層吹付けることにより水溶性タンパク質を低減させることができる。

0016

麹原材料である前記したそば、特に抜きそばは、常法に従って、浸漬、水切り後、蒸きょう処理を行い、種付けして製麹する。抜きそばを原材料とするそば麹の酸性プロテアーゼ活性は15,000単位/g麹(wet)以上とすることが好ましい。そば麹の酸性プロテアーゼ活性が15,000単位/g麹(wet)未満ではそばの青臭さが少し残ることになる。なお、酸性プロテアーゼ活性の測定は第四回改正所定分析法注解に記載の方法に則っている。

0017

掛原料のそば種子類の水溶性タンパク質を低減させることと、そば由来の特に抜きそばを原材料とするそば麹の酸性プロテアーゼ活性を上げることにより、より好ましい酒質とすることができる。

0018

本発明では、低沸点香気成分のうち、イソブチルアルコール含量及びイソアミルアルコール含量をともに増大させることができるのも特徴である。味、香りの面から、イソブチルアルコール含量が200ppm以上、イソアミルアルコール含量が500ppm以上であるとより好ましい酒質となる。本発明のそば焼酎は、原料が100%そばであり、そばの味わいが感じられる、味に幅とボディ感がある、従来のそば焼酎特有の青臭さ、苦味、えぐ味のない、口当りの丸い、すっきりとした高品質のそば焼酎である。

0019

以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0020

掛原料としてのそば種子類に普通種の抜きそば原料を用いてそば焼酎の製造を行った。一次原料には、抜きそばを原材料とするそば麹を用い、二次掛原料に上述の普通種抜きそば原料を用いた。対照は、麦、米をそれぞれ一次原料として用いた。仕込配合を表1に示す。

0021

0022

次仕込は、300gの抜きそばを、常法により20分間の水浸漬吸水後、水切り、40分間の蒸きょう処理及び放冷して、白麹河内菌〔(株)河内源一郎商店製〕を接種し、そば麹を製造し、このそば麹に汲水450ml及び酵母を加え、25℃で5日間発酵させ、一次醪を得た。酵母は焼酎酵母協会2号を用いた。

0023

二次仕込用の掛原料であるそば種子類は、前記の抜きそば(普通酒、水分含量13.0%)を45分間水に浸漬、60分間水切り後、60分間蒸きょう処理したものを用いた。
(比較例1及び2)

0024

比較例1は、70%精白麦を常法により製麹し麦麹としたものを、比較例2は、70%精白米を常法により製麹し米麹としたものを、それぞれ一次原料として用いた。

0025

それぞれの一次醪に上述の方法で得られた抜きそばを添加して二次仕込を行い、25℃で10日間発酵させて、蒸留前の熟成醪とした。熟成醪の分析値を表2に示す。

0026

0027

得られた熟成醪を減圧蒸留(60torr、中留カットアルコール度数20v/v%)し、得られた蒸留液冷却ろ過を実施することによりそば焼酎を製造した。得られたそば焼酎の分析値と官能検査結果を表3に示す。官能検査は4点法(1:優、2:良、3:可、4:不可)で行い、パネラー13名の平均値で表した。

0028

0029

表3より、そば麹を用いた本発明1は、麦麹を用いた比較例1、米麹を用いた比較例2より、低沸点香気成分の含量も高く、また、香り、味ともに評点も高いものとなった。本発明のそば焼酎は、そばの味わいが感じられ、味に幅とボディ感があり、青臭さ、苦味、えぐ味のない、口当りの丸い、すっきりとした酒質であった。

0030

実施例1と同様にしてそば焼酎の製造を行った。一次原料には、抜きそばを原材料とする酸性プロテアーゼ活性が15,497単位/g麹(wet)であるそば麹を用い、二次掛原料に抜きそば(普通種、水分含量13.6%)を用いた。仕込配合を表4に示す。なお、そば米を一次原料として用い、常法により製麹しそば麹としたものも実施例として示した。

0031

0032

蒸留前の熟成醪の分析値を表5に示す。得られた熟成醪を二分割して、常圧蒸留並びに減圧蒸留(60torr、中留カットアルコール度数20v/v%)し、得られた蒸留液に冷却ろ過を実施することによりそば焼酎を製造した。常圧蒸留したものを本発明2、減圧蒸留したものを本発明3、そば米を原材料とする例は、本発明3と同様の条件で減圧蒸留したものを本発明4としてそれぞれそば焼酎を得た。得られたそば焼酎の分析値と官能検査結果を表6に示す。官能検査は4点法(1:優、2:良、3:可、4:不可)で行い、パネラー13名の平均値で表した。

0033

0034

0035

表6より、抜きそばを原材料とするそば麹を用いた本発明2、3は、低沸点香気成分の含量の高いものとなった。また、そば米を原材料としたそば麹から得られた本発明4より、香り、味ともに評点も高いものとなった。常圧蒸留による本発明2の方が、減圧蒸留による本発明3よりもそばの味わいがより感じられるという評価であった。そば米を原材料としたそば麹から得られるそば焼酎ではやや焦げ臭があるのに対し、抜きそばを原材料とするそば麹を用いることにより、本発明のそば焼酎は、そばの味わいが感じられ、味に幅とボディ感があり、青臭さ、苦味、えぐ味のない、口当りの丸い、すっきりとした酒質であった。

0036

本発明によれば、工業的規模で高品質のそば焼酎を得ることができるので、本発明は優れたそば焼酎及びその製造方法である。

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