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技術 (ヨウ素+ヨウ化水素酸+硫酸)溶液の定量分析法

出願人 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
発明者 中島隼人
出願日 2003年8月28日 (16年5ヶ月経過) 出願番号 2003-305085
公開日 2005年3月24日 (14年10ヶ月経過) 公開番号 2005-077145
状態 特許登録済
技術分野 化学的手段による非生物材料の調査、分析 電気化学的な材料の調査、分析 水素、水、水素化物
主要キーワード モル液 ヨウ素還元滴定 熱化学法 循環物質 ブンゼン反応 ヨウ素水 各成分濃度 ヨウ素量
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この項目の情報は公開日時点(2005年3月24日)のものです。
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課題

本発明は、主として熱化学製造プロセスにおいて使用する、(ヨウ素+ヨウ化水素酸硫酸溶液定量分析法であって、前処理を含む分析時間を短縮することができ、また安価な分析機器を使用することができる分析方法を提供することを課題とする。

解決手段

本発明は、(ヨウ素+ヨウ化水素酸+硫酸)溶液の定量分析法であって、ヨウ素還元滴定中和滴定ヨウ素酸塩滴定を組み合わせて分析することを特徴とする方法を解決手段とする。

概要

背景

水素は、燃焼しても地球温暖化を招く二酸化炭素を排出しないので、環境に優しい将来エネルギーとして期待されている。近年、水素を製造する方法として、高温の核熱を用いて水を分解し水素を製造する、熱化学水素製造プロセスが開発されている(例えば、非特許文献1参照のこと)。

この熱化学水素製造プロセスは、次の三つの反応から構成されている。

反応(1)はブンゼン反応として知られており、この反応により二種類の酸(ヨウ化水素酸硫酸)が生成される。反応(2)、(3)では、反応(1)により生成されたそれぞれの酸が熱分解され、水素及び酸素に加えて、同時に、反応(1)の原料であるヨウ素及び二酸化硫黄が生成される。これらの反応を閉じた系で行うことにより、水及び熱を供給するだけで、循環物質であるヨウ素及び二酸化硫黄を消費することなく、水素と酸素とを得ることができる。

ここで、反応(1)のxは反応以外に多量のヨウ素を必要とすることを表している。ヨウ素はヨウ化水素酸に溶解するため、ヨウ化水素酸の密度は硫酸の密度よりも大きくなる。したがって、反応(1)により生成した酸溶液は、密度差により軽液相(硫酸を主成分とし、ヨウ素及びヨウ素水素酸を不純物として含む)と重液相(ヨウ素及びヨウ素水素酸を主成分とし、硫酸を不純物として含む)とに分離され、次の処理工程に送られる。

これらの相の組成(ヨウ素/ヨウ化水素酸/硫酸)を知ることは、処理工程での操作条件を決定するために重要であり、その分析には従来、イオンクロマトグラフィーやICPを利用する方法があった。しかしながら、イオンクロマトグラフィーは前処理に数時間を要し、ICPは測定機器が高価であり、前処理を必要とするという不都合がある。

中島隼人ら、外3名,熱化学法ISプロセスの閉サイクル連続水素製造試験化学工学論文集,化学工学会,1998年,第24巻,第2号,p.352−355

概要

本発明は、主として熱化学製造プロセスにおいて使用する、(ヨウ素+ヨウ化水素酸+硫酸)溶液定量分析法であって、前処理を含む分析時間を短縮することができ、また安価な分析機器を使用することができる分析方法を提供することを課題とする。 本発明は、(ヨウ素+ヨウ化水素酸+硫酸)溶液の定量分析法であって、ヨウ素還元滴定中和滴定ヨウ素酸塩滴定を組み合わせて分析することを特徴とする方法を解決手段とする。 なし

目的

本発明は、主として熱化学水素製造プロセスにおいて有用な、(ヨウ素+ヨウ化水素酸+硫酸)溶液の定量分析法であって、前処理を含む分析時間を短縮することができ、また安価な分析機器を使用することができる分析方法を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ヨウ素+ヨウ化水素酸硫酸溶液定量分析法であって、ヨウ素還元滴定中和滴定ヨウ素酸塩滴定を組み合わせて分析することを特徴とする方法。

技術分野

0001

本発明は、熱化学水素製造プロセスに関し、より詳しくは、熱化学水素製造プロセスにおいて使用する(ヨウ素+ヨウ化水素酸硫酸溶液定量分析法に関する。

背景技術

0002

水素は、燃焼しても地球温暖化を招く二酸化炭素を排出しないので、環境に優しい将来エネルギーとして期待されている。近年、水素を製造する方法として、高温の核熱を用いて水を分解し水素を製造する、熱化学水素製造プロセスが開発されている(例えば、非特許文献1参照のこと)。

0003

この熱化学水素製造プロセスは、次の三つの反応から構成されている。

0004

0005

反応(1)はブンゼン反応として知られており、この反応により二種類の酸(ヨウ化水素酸と硫酸)が生成される。反応(2)、(3)では、反応(1)により生成されたそれぞれの酸が熱分解され、水素及び酸素に加えて、同時に、反応(1)の原料であるヨウ素及び二酸化硫黄が生成される。これらの反応を閉じた系で行うことにより、水及び熱を供給するだけで、循環物質であるヨウ素及び二酸化硫黄を消費することなく、水素と酸素とを得ることができる。

0006

ここで、反応(1)のxは反応以外に多量のヨウ素を必要とすることを表している。ヨウ素はヨウ化水素酸に溶解するため、ヨウ化水素酸の密度は硫酸の密度よりも大きくなる。したがって、反応(1)により生成した酸溶液は、密度差により軽液相(硫酸を主成分とし、ヨウ素及びヨウ素水素酸を不純物として含む)と重液相(ヨウ素及びヨウ素水素酸を主成分とし、硫酸を不純物として含む)とに分離され、次の処理工程に送られる。

0007

これらの相の組成(ヨウ素/ヨウ化水素酸/硫酸)を知ることは、処理工程での操作条件を決定するために重要であり、その分析には従来、イオンクロマトグラフィーやICPを利用する方法があった。しかしながら、イオンクロマトグラフィーは前処理に数時間を要し、ICPは測定機器が高価であり、前処理を必要とするという不都合がある。

0008

中島隼人ら、外3名,熱化学法ISプロセスの閉サイクル連続水素製造試験化学工学論文集,化学工学会,1998年,第24巻,第2号,p.352−355

発明が解決しようとする課題

0009

本発明は、主として熱化学水素製造プロセスにおいて有用な、(ヨウ素+ヨウ化水素酸+硫酸)溶液の定量分析法であって、前処理を含む分析時間を短縮することができ、また安価な分析機器を使用することができる分析方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、要するに、(ヨウ素+ヨウ化水素酸+硫酸)溶液の定量分析法であって、ヨウ素還元滴定中和滴定ヨウ素酸塩滴定を組み合わせて分析することを特徴とするものである。

0011

また、本発明は、要するに、(ヨウ素+ヨウ化水素酸+硫酸)溶液の定量分析法であって、電位差滴定が可能な滴定装置を使用することを特徴とするものである。

発明の効果

0012

本発明の(ヨウ素+ヨウ化水素酸+硫酸)溶液の定量分析法によれば、(ヨウ素+ヨウ化水素酸+硫酸)溶液の定量分析において、前処理を含む分析時間の短縮と分析機器に要する経費の節約が可能である。

発明を実施するための最良の形態

0013

本発明は、(ヨウ素+ヨウ化水素酸+硫酸)溶液の定量分析法を提供する。
明細書中において、「(ヨウ素+ヨウ化水素酸+硫酸)溶液」とは、熱化学水素製造プロセスにおけるヨウ素、ヨウ化水素酸、硫酸を含む全ての溶液をいうものとする。以下、本発明の定量分析法について順を追って説明する。

0014

分析用試料の調製)
(ヨウ素+ヨウ化水素酸+硫酸)溶液の原液を1g量りとり、水を加えて試料重量を100gとし、試料(1)とする。これは、ヨウ素還元滴定、中和滴定、ヨウ素酸塩滴定の全ての滴定分析に用いる。試料(1)はヨウ素濃度により固体のヨウ素が沈殿することがあり、その場合には、上澄み液を試料(1)'とし、次に述べる試料(2)を加えて調製する。

0015

次いで、原液を1g量りとり、これに数gのヨウ化カリウムと10ml程度の水を加えて溶解し、ヨウ素の沈殿がないのを確認した後、水を加えて試料重量を合計で100gとして試料(2)とする。これは、ヨウ素還元滴定に用いる。

0016

(滴定分析)
本発明では、以下の3つの滴定分析を使用する。
1.ヨウ素還元滴定によりヨウ素(I2)を測定する。
標準液:0.1規定のチオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3)

0017

0018

2.中和滴定により[H+]を測定する。
標準液:0.1規定の水酸化ナトリウム
3.ヨウ素酸塩滴定により[I-]を測定する。
標準液:0.02モル液ヨウ素酸カリウムKIO3)

0019

0020

以下、補正の必要な試料(1)'の場合について述べる。
はじめに、試料(2)から10gを量りとり、これに数gのヨウ化カリウムと水を加えて溶解し約40mlとして、ヨウ素還元滴定により終点を求め、この時の標準液の消費量A(ml)を得る。次に、試料(1)'を用いて同様の操作を行い標準液の消費量B(ml)を得る。また、試料(1)'から10gを量りとり、これに水を加え約40mlとして、中和滴定により終点を求め、標準液の消費量C(ml)を得る。さらに、試料(1)'から10gを量りとり、2規定の塩酸数mlと水を加え約40mlとしてヨウ素酸塩滴定を行い、標準液の消費量D(ml)を得る。

0021

各成分濃度の算出)
原液中の各成分の濃度(mmol/g)は、試料の希釈率X(調製試料重量/原液量)に標準液の消費量Y(ml)と規定度N(またはモル濃度M)を乗じたものを、試料の重量W(g)で除して求められる。

0022

0023

(規定度の単位は(当量/リットル)であるが、チオ硫酸ナトリウム、水酸化ナトリウムともに1モルが1当量に相当するので便宜的に(mmol/ml)と表す。)

0024

a.原液のヨウ素(I2)濃度
試料(2)の分析結果を用いて以下の計算を行う。(7)式において、希釈率X=(100g/1g)=100、ヨウ素還元滴定の分析で得た標準液の消費量A(ml)、チオ硫酸ナトリウムの規定度N=0.1mmol/ml、試料の重量W=10gを代入する。また、(5)式に示したようにヨウ素(I2)は2モルのチオ硫酸ナトリウムと反応するので、(7)式を2で除してヨウ素の濃度が得られる。

0025

0026

b.希釈率の補正
試料(1)'の希釈率X'は、滴定試料の調製中にヨウ素が沈殿したため、上澄み液の希釈率となり、次式で求められる。

0027

0028

沈殿ヨウ素量は、原液のヨウ素量から上澄み液のヨウ素量を差し引いて以下のように求められる。

0029

0030

また、上澄み液のヨウ素濃度は、試料(1)'についてヨウ素還元滴定を行うことにより得た標準液の消費量B(ml)を用いて(8)式から(B/2)が求められるから、

0031

0032

したがって、沈殿ヨウ素量は(10)式から(11)式を差し引いて、

0033

0034

となり、試料(1)'の希釈率は、

0035

0036

となる。厳密には、上澄み液のヨウ素濃度を求める時の希釈率はX'を用いるべきであるが、(8)式で用いた値(X=100)でも、各成分濃度への影響は0.2%程度なので実用上さしつかえない。

0037

c.原液のヨウ化水素酸(HI)濃度
試料(1)'の分析結果を用いて以下の計算を行なう。ヨウ化水素酸量は[I-]量に等しいので、(7)式に希釈率X'、ヨウ素酸塩滴定により得た標準液の消費量D(ml)、ヨウ素酸カリウムのモル濃度M=0.02mmol/ml および試料の重量W=10gを代入する。また、(6)式に示したようにヨウ素酸塩滴定ではHI 5モルとヨウ素酸カリウム 1モルが反応するので、(7)式に5を乗じて

0038

0039

が得られる。
d.原液の硫酸濃度
試料(1)'の分析結果を用いて以下の計算を行う。硫酸量は[H+]総量からヨウ化水素酸に起因する[H+]量([Iー]量に等しく、(14)式の値)を差し引いた殘量を硫酸の当量数2で除して求められる。[H+]総量は、(7)式に希釈率X=X'、中和滴定で得た標準液の消費量C(ml)、水酸化ナトリウムの規定度N=0.1mmol/ml、試料の重量W=10gを代入し、

0040

0041

が得られる。したがって、硫酸濃度は((15)式−(14)式)/2となり

0042

0043

が得られる。
以上、本発明の(ヨウ素+ヨウ化水素酸+硫酸)溶液の定量分析法は、電位差滴定が可能な滴定装置を使用することにより行うことができる。

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