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技術 周期的に動いている対象に対するボリュメトリック走査を得るための方法及び装置

出願人 ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー
発明者 アーミン・ショイスヴォルピーター・ファルケンザマー
出願日 2004年8月27日 (16年4ヶ月経過) 出願番号 2004-247893
公開日 2005年3月24日 (15年9ヶ月経過) 公開番号 2005-074225
状態 特許登録済
技術分野 超音波診断装置 超音波診断装置
主要キーワード 合成空間 運動サイクル 掃引角 収集時間間隔 幾何学構成 トリガ式 Mモード 直線状経路
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年3月24日)のものです。
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図面 (14)

課題

高速で動いている対象に対する多次元データ組を取得するためのシステム及び方法を提供する。

解決手段

周期的に動いている対象に対するボリュメトリック走査収集し処理するための方法及び装置を提供する。ボリュメトリック走査は、時間の経過と共に1サイクル運動を反復しているような周期的に動いている対象に対して実行する。その対象の周期的運動時間間隔(206)はボリュメトリック走査内で特定され、この時間間隔(206)に基づいてそのボリュメトリック走査が再編成される。

概要

背景

胎児心臓など身体内において高速で、またより律動的にまたはより律動的でなく動いているような対象に対する多次元超音波走査を実行するには、目下のところ問題点が存在する。この収集のためには、目下のところ縦方向(elevation direction)に機械的に移動させる従来型の1次元(1D)アレイ電子駆動式の2Dアレイを有するボリューム探触子が使用されることがある。この技法は、ピラミッド形のボリューム・データ組を収集することを可能にしている。胎児の心臓の撮像のためには、収集しているのが2Dデータ組であるか3Dデータ組であるかによらず、高フレームレートの収集が必要である。3Dデータ組のリアルタイムでの収集に関する制約の1つは、1540m/sの一定の音速である。すなわち、1秒あたりに収集できるデータ量が制限され、このためこうした収集はフレームレート画質との間での妥協となる。高フレームレートの収集及び実現のためには、ライン密度を低下させなければならず、このため横方向及び縦方向の分解能が大幅に損なわれる。

対処法の1つは、参照によってその全体を本明細書に組み込むPiniに付与された米国特許第5,159,931号(1992年11月3日)に記載されているようなECGトリガ式ボリュメトリック収集を実行することであり、このボリュメトリック収集は成人の心臓の撮像の際には十分に機能するが、胎児では適当なECG信号が存在しないため胎児の心臓に関しては一般に利用することができない。また別に、幾つかの固定した位置において幾つかの心拍サイクルからなるデータを位置センサを用いて記録して収集し、かつ参照によってその全体を本明細書に組み込むNelsonらの「Three Dimensional Echocardiographic Evaluation of Fetal Heart Anatomy and Function: Acquisition, Analysis, and Display」(J Ultrasound Med 15:1〜9(1996))に記載されているフーリェ変換法を介して心臓の運動情報を取得することができる。胎児と羊水との間の関係によって大きな動き許容されている時期である妊娠初期に胎児の2D心エコー図を用いて胎児の心臓を撮像する際には別の問題点が見られる。胎児が極めて活動的であると、十分な心臓データを収集するには時間がかかることや、定期検査の時間では不可能であることがある。
米国特許第5,159,931号
Nelsonら、「Three Dimensional Echocardiographic Evaluation of Fetal Heart Anatomy and Function: Acquisition, Analysis, and Display」(J Ultrasound Med 15:1〜9(1996))

概要

高速で動いている対象に対する多次元データ組を取得するためのシステム及び方法を提供する。周期的に動いている対象に対するボリュメトリック走査を収集し処理するための方法及び装置を提供する。ボリュメトリック走査は、時間の経過と共に1サイクル運動を反復しているような周期的に動いている対象に対して実行する。その対象の周期的運動時間間隔(206)はボリュメトリック走査内で特定され、この時間間隔(206)に基づいてそのボリュメトリック走査が再編成される。

目的

したがって、上で指摘した問題点やこれまでに体験された別の問題点に対処している、身体内部で高速で動いている対象に対する多次元データ組を取得するためのシステム及び方法が望まれている。

効果

実績

技術文献被引用数
6件
牽制数
13件

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請求項1

周期的に動いている対象に対するボリュメトリック走査を処理する方法であって、周期的に動いている対象に対してカラー値を備えるようなボリュメトリック走査を実行する工程と、前記ボリュメトリック走査内で前記周期的に動いている対象の周期的運動時間間隔(206)を特定する工程と、前記時間間隔(206)に基づいて前記ボリュメトリック走査を再編成する工程と、を含む方法。

請求項2

前記ボリュメトリック走査がさらに隣接する走査面(170)を備えると共に、前記時間間隔(206)内で隣接する走査面(170)の数を特定する工程と、前記時間間隔(206)に基づいて前記隣接する走査面(170)を分割する工程と、前記時間間隔(206)に関して同じ時点にある走査面(260〜290)を合成する工程と、をさらに含む請求項1に記載の方法。

請求項3

前記ボリュメトリック走査がさらに、2つの次元方向の空間情報と、1つの次元方向の合成時空間情報と、を備えている請求項1に記載の方法。

請求項4

前記実行の工程がさらに前記周期的に動いている対象を単一の方向で1回走査する工程を含む、請求項1に記載の方法。

請求項5

周期的に動いている対象に対するボリュメトリック走査を収集するための装置であって、周期的に動いている対象を含む関心対象エリアに超音波信号を送信しかつ該関心対象エリアから該超音波信号を受信するためのアレイ状素子を備えているトランスジューサと、前記アレイ状の素子を駆動させて前記周期的に動いている対象を単一の方向で1回走査するための送信器と、隣接する一連の走査面を含むような前記超音波信号を受信するための受信器と、前記隣接する一連の走査面をボリュメトリックデータ組として格納するためのメモリと、前記隣接する一連の走査面を処理するためのプロセッサであって、前記周期的に動いている対象に基づいて時間間隔を特定しており、前記時間間隔に基づいて前記隣接する一連の走査面を再編成しているようなプロセッサと、を備える装置。

請求項6

前記動いている対象が、胎児心臓、心臓、心臓弁静脈及び動脈のうちの1つを含む、請求項5に記載の装置。

請求項7

前記プロセッサがさらに、前記各走査面上で少なくとも1つの共通点を特定する工程と、前記少なくとも1つの共通点の強度値を特定する工程と、前記時間間隔がその強度値に基づくようにして少なくとも2つのピーク強度値を決定する工程と、を含む、請求項5に記載の装置。

請求項8

前記プロセッサがさらに、前記各走査面上で関心対象の複数の共通点を特定する工程と、前記複数の共通点の各々に関する強度値を特定する工程と、前記強度値の自己相関を計算する工程と、前記時間間隔がその平均値に基づくようにして前記自己相関の平均値を計算する工程と、を含む、請求項5に記載の装置。

請求項9

前記プロセッサがさらに、前記各走査面上で関心対象の複数の共通点を特定する工程と、前記複数の共通点の強度値を特定する工程と、前記強度値のパワースペクトルを計算する工程と、前記パワースペクトル内のゼロ点及び第1の有意極大値に基づいて前記時間間隔を特定する工程と、を含む、請求項5に記載の装置。

技術分野

0001

本発明は、全般的には診断用超音波ステムに関する。本発明は特に、身体内周期的に動いている対象に対するボリュメトリック走査を得るための方法及び装置に関する。

背景技術

0002

胎児心臓など身体内において高速で、またより律動的にまたはより律動的でなく動いているような対象に対する多次元超音波走査を実行するには、目下のところ問題点が存在する。この収集のためには、目下のところ縦方向(elevation direction)に機械的に移動させる従来型の1次元(1D)アレイ電子駆動式の2Dアレイを有するボリューム探触子が使用されることがある。この技法は、ピラミッド形のボリューム・データ組を収集することを可能にしている。胎児の心臓の撮像のためには、収集しているのが2Dデータ組であるか3Dデータ組であるかによらず、高フレームレートの収集が必要である。3Dデータ組のリアルタイムでの収集に関する制約の1つは、1540m/sの一定の音速である。すなわち、1秒あたりに収集できるデータ量が制限され、このためこうした収集はフレームレート画質との間での妥協となる。高フレームレートの収集及び実現のためには、ライン密度を低下させなければならず、このため横方向及び縦方向の分解能が大幅に損なわれる。

0003

対処法の1つは、参照によってその全体を本明細書に組み込むPiniに付与された米国特許第5,159,931号(1992年11月3日)に記載されているようなECGトリガ式ボリュメトリック収集を実行することであり、このボリュメトリック収集は成人の心臓の撮像の際には十分に機能するが、胎児では適当なECG信号が存在しないため胎児の心臓に関しては一般に利用することができない。また別に、幾つかの固定した位置において幾つかの心拍サイクルからなるデータを位置センサを用いて記録して収集し、かつ参照によってその全体を本明細書に組み込むNelsonらの「Three Dimensional Echocardiographic Evaluation of Fetal Heart Anatomy and Function: Acquisition, Analysis, and Display」(J Ultrasound Med 15:1〜9(1996))に記載されているフーリェ変換法を介して心臓の運動情報を取得することができる。胎児と羊水との間の関係によって大きな動き許容されている時期である妊娠初期に胎児の2D心エコー図を用いて胎児の心臓を撮像する際には別の問題点が見られる。胎児が極めて活動的であると、十分な心臓データを収集するには時間がかかることや、定期検査の時間では不可能であることがある。
米国特許第5,159,931号
Nelsonら、「Three Dimensional Echocardiographic Evaluation of Fetal Heart Anatomy and Function: Acquisition, Analysis, and Display」(J Ultrasound Med 15:1〜9(1996))

発明が解決しようとする課題

0004

したがって、上で指摘した問題点やこれまでに体験された別の問題点に対処している、身体内部で高速で動いている対象に対する多次元データ組を取得するためのシステム及び方法が望まれている。

課題を解決するための手段

0005

実施の一形態では、周期的に動いている対象に対するボリュメトリック走査を処理する方法は、周期的に動いている対象に対するボリュメトリック走査を実行することを含む。この対象の周期的運動時間間隔をそのボリュメトリック走査内において特定し、さらにこの時間間隔に基づいてボリュメトリック走査を再編成させている。

0006

実施の一形態では、周期的に動いている対象の診断画像を収集する方法は、一連走査面を収集することを含む。この一連の走査面は、時間の経過と共にある運動サイクルを反復しているような動いている対象を備えており、またこの一連の走査面は、少なくとも2回の運動サイクルにわたって収集を受ける。この一連の走査面の各々の内部において、関心対象の少なくとも1つの共通点を特定している。一連の走査面同士においてこの関心対象共通点の強度値が比較される。この比較の結果に基づいて少なくとも2つの強度値を特定し、さらにこの強度値に基づいてこれらの一連の走査面を再編成させる。

0007

実施の一形態では、周期的に動いている対象に対するボリュメトリック走査を収集するための装置は、超音波信号をある関心対象エリアに送信しかつ該関心対象エリアから受信するためのアレイ状素子を有するトランスジューサを備えている。この関心対象エリアは周期的に動いている対象を含んでいる。このアレイ状の素子は、周期的に動いている対象を単一の方向で1回走査するように送信器によって駆動させている。隣接する一連の走査面を含む超音波信号を受信器によって受信している。これらの隣接する一連の走査面をメモリによって1つのボリュメトリック・データ組として保存し、かつこれらの隣接する一連の走査面をプロセッサによって処理している。このプロセッサは周期的に動いている対象に基づいて時間間隔を特定し、かつこの時間間隔に基づいて隣接する一連の走査面を再編成させている。

発明を実施するための最良の形態

0008

図1は、本発明の実施の一形態に従って形成させた超音波システム100のブロック図を表している。超音波システム100は、パルス状の超音波信号を身体内に放出させるように探触子106内部のトランスジューサ104を駆動している送信器102を含んでいる。多種多様幾何学構成を使用することができる。この超音波信号は、血球筋肉組織など身体内の構造体によって後方散乱を受け、トランスジューサ104に戻されるようなエコーが発生する。このエコーは受信器108によって受信している。受信したエコーは、ビーム形成を実行しかつRF信号を出力しているビーム形成器110に通される。次いで、このRF信号はRFプロセッサ112に通される。別法として、そのRFプロセッサ112は、エコー信号を表すIQデータ対を形成するようにRF信号を復調している複素復調器(complex demodulator:図示せず)を含むことがある。次いで、このRFまたはIQ信号データは、一時的な保存のためにRF/IQバッファ114まで直接導かれる。

0009

超音波システム100はさらに、収集した超音波情報(すなわち、RF信号データまたはIQデータ対)を処理して表示システム118上に表示するための超音波情報のフレームを作成するために、信号プロセッサ116を含んでいる。この信号プロセッサ116は、収集した超音波情報に応じて選択可能な複数の超音波様式に従って1つまたは複数の処理動作を実行するように適応させている。したがって、この信号プロセッサ116は、以下に記載するようなSTIC解析器変換器42及びボリューム表示プロセッサ46の機能を実行するために使用することができる。収集した超音波情報は、走査セッション中にエコー信号を受信しながらリアルタイムで処理されることがある。追加としてまたは別法として、この超音波情報は、走査セッションの間にRF/IQバッファ114内に一時的に保存され、ライブまたはオフライン動作リアルタイム性がより低い処理を受けることがある。即座に表示させる予定がない収集超音波情報の処理済みのフレームを保存するために、画像バッファ122を含めてある。この画像バッファ122は周知の任意のデータ記憶媒体を備えることができる。

0010

図2は、本発明の実施の一形態に従って形成させた超音波システムを表している。このシステムは、送信器12及び受信器14と接続させた探触子10を含んでいる。この探触子10は、超音波のパルスを送信し、また走査を受ける超音波ボリューム16の内部にある構造体からエコーを受信している。メモリ20は、走査を受けた超音波ボリューム16から導出された受信器14からの超音波データを保存している。ボリューム16は、様々な技法(例えば、3D走査、リアルタイム3Dイメージングボリューム走査位置決めセンサを有するトランスジューサによる2D走査、ボクセル相関技法、2Dまたはマトリックスアレイ・トランスジューサを使用したフリーハンド走査、その他)によって取得することができる。

0011

トランスジューサ10は、関心領域(ROI)の走査中に、直線状経路経路などに沿って移動させている。直線状または弓状の各位置において、トランスジューサ10は走査面18を取得する。これらの走査面18は、メモリ20内に保存され、次いで空間及び時間的画像相関(STIC)解析器/変換器42に送られる。幾つかの実施形態では、そのトランスジューサ10は走査面18ではなくラインを取得することがあり、またメモリ20は走査面18ではなくトランスジューサ10が取得したラインを保存することがある。STIC解析器/変換器42によって出力されたデータは、ボリューム・メモリ44内に保存され、ボリューム表示プロセッサ46によるアクセスを受ける。ボリューム表示プロセッサ46はこのデータに対して、ボリューム・レンダリング及び/または別の画像処理技法を実行する。ボリューム表示プロセッサ46の出力は、ビデオ・プロセッサ50及びディスプレイ67に送られる。

0012

エコー信号サンプル(ボクセル)の位置は、幾何学的確度(すなわち、あるボクセルから次のボクセルまでの距離)、超音波応答、並びに超音波応答から導出された値に関して規定されている。適当な超音波応答としては、Bフローグレイスケール値カラーフロー値、並びにアンギオまたはパワードプラ情報が含まれる。

0013

図3は、図1及び/または2の超音波システム100によって収集した一連の投射走査面を表している。各ライン150〜156は当該ページとなるような1つの走査面を表しており、また走査の縦方向164を示している。図3では走査面を扇形状に表しているが、この扇形は限定ではなく、例えば平行な走査面を有する長方形などの別の形状を収集することも可能であることを理解すべきである。以下の検討は、胎児の心臓を示すデータの収集に基づくことにするが、成人の心臓、心臓弁動脈静脈、その他など周期的に動いている別の対象も同様に走査して処理することが可能であることを理解すべきである。さらに、検討する様式は超音波としているが、CT、MRI、その他など別の様式による画像収集及び処理技法を使用することもできる。

0014

同様に、超音波システム100が収集する情報は、Bモード情報だけに限定されるものではなく、同じサンプル・ボリュームからの幾つかのラインを評価することによって収集した情報(例えば、カラードプラ、パワードプラ、組織ドプラ、Bフロー、コード化励起(coded excitation)、高調波イメージング、その他)を含むこともできる。異なる超音波様式または走査方式によるこれらのデータは同時に収集されることもあり、また解析または表示のいずれか、あるいはこの両者のために使用されることもある。

0015

探触子10は、収集の全体を通じて1つの位置に保持されており、また胎児の心臓などの関心対象を表すデータが収集されるように位置決めされている。トランスジューサ104(または、トランスジューサ104からなるアレイ)は、隣接する走査面に沿った走査のために超音波発射を長手方向に導くように電子的または機械的に焦点合わせされており、外部の位置検知は必要がない。

0016

隣接する走査面18を収集している単一で低速の収集掃引は、単に一例として、境界158の位置で開始し、かつ境界160の位置で終了させることがある。収集掃引について別の開始点終了点を使用することもできる。単に一例として、その収集掃引は20度の掃引角162と、胎児の心臓の運動サイクルの数回分あるいはその少なくとも2回分を含むような時間間隔と、を有することがある。別の掃引角162を使用することもできる。この収集掃引は、超音波発射の焦点を連続して移動させること、あるいはその焦点を小さい増分間隔で変化させることによって達成させることができる。

0017

別法として、その収集掃引は複数回の運動サイクルに及ぶ収集時間間隔を有することがあり、またその掃引角162は走査を受ける解剖構造の種類及び/または大きさを反映させるようにして変更されることがある。より長い収集時間による収集ではより多くのデータが収集されることになり、またその空間分解能はより短い収集時間にわたって収集される走査と比較してより良好となる。より高いフレームレートによる収集では、より低いフレームレートにより収集される走査と比べて時間分解能がより良好となる。トランスジューサ104は、互いに対して空間的に極めて接近した隣接走査面18が収集されるように焦点合わせされている。

0018

図3のライン150〜156で表される各走査面は、ある1つの時間分解能を有する2D画像である。単に一例として、その時間分解能が50〜150Hzの範囲内にある場合、50〜150個の走査面のそれぞれは、掃引角162の各2度ごとに、10秒間の収集時間及び20度の掃引角162にわたって収集されることがある。時間分解能は、この例によって限定されるものではない。明瞭にするため、走査面はその全部が図示されているものではない。

0019

図13は胎児の心臓の一連の走査面310を表している。収集中の胎児の心臓の拍動によって、心臓の直径はある律動性パターンで変化する。これらの走査面は、時空間合成方向312で収集されている。マーカ314及び316は、胎児の心拍数を示すために含めてある。胎児の心拍数の計算については以下で検討する。

0020

図4は、図3で収集した隣接する走査面などの隣接する一連の走査面170を表している。これらの走査面は、アキシャル方向172と方位(azimuth)方向174が図示のようであるとして時空間の合成176にわたって表している。したがって、この縦方向は走査面170と直角となる。胎児の心臓の1つの走査面を示すデータを有する2D画像178は、隣接する走査面170の終端位置に表示される。再び図13を参照すると、2D画像318はさらに、胎児の心臓の1つの走査面に関するデータを備えている。

0021

図5は、図4の隣接する走査面170の1つの2Dスライス190を表している。この走査面データから胎児心臓の動きを抽出するには、画像相関技法が使用される。

0022

図4に戻ると、信号プロセッサ116は、画像収集系座標からx、y座標の点182を選択する。単に一例として、この座標は、極座標直角座標、その他とすることがあり、ある特定の収集幾何学構成に限定されるものではない。点182は、各走査面上で特定される。図5には、ライン192を表している。ライン192は点182に対応しており、したがって同じx、y座標位置にある隣接する一連の走査面170を通るように延びている。

0023

図6は、点182に関する強度194を時間及び空間196にわたってプロットした図200である。したがって、各画像フレーム上で点182に関する強度値を特定し、これを時間の経過に従って強度ライン198として表示している。胎児の心臓の周期的運動によって(強度ライン198の律動性のパターンで示すような)周期的な強度の変動が導入される。この強度の変動は、運動情報を得るためにSTIC解析器/変換器42によって解析を受ける。プロット200は単に代表例であること、またこの特定した強度値をメモリ20、ボリューム・メモリ44または画像バッファ122内に保存することなどの別の方法も使用することができることを理解すべきである。

0024

図7は、強度ライン198の自己相関184を表している。この自己相関184は、次式を使用するなど、強度ライン198に関する自己相関関数を取ることによってSTIC解析器/変換器42を用いて計算することができる。

0025

0026

上式において、A(y)は信号sの自己相関関数であり、xは空間−時間領域の積分変数であり、yは自己相関関数のラグであり、またsは強度ライン198である。

0027

自己相関184を計算することによって、ゼロ位置におけるピーク202が特定される。このピーク202が最も高いピークである、すなわちこのピークが最も多くのエネルギーを備えている。次いで、STIC解析器/変換器42によって、その次に最大のエネルギーを有するピークである第1の有意極大値(significant local maximum)204を特定する。STIC解析器/変換器42は、ピーク202と第1の有意極大値204の間の時間間隔206を計算する。この時間間隔206によって心拍サイクルの周期が特定される。時間間隔206が既知となった後、STIC解析器/変換器42は、この時間間隔206内で隣接する走査面が幾つ収集されたのかを決定する。

0028

別法として、高速フーリェ変換解析(FFT)を用いて心拍サイクルを計算することができる。STIC解析器/変換器42または信号プロセッサ116は、運動周波数を、強度ライン198のパワースペクトル内における第1の有意極大値204の位置として特定することができる。さらに、組織の運動速度を決定して対象の特定の運動状態(例えば、心収縮期心拡張期、その他)を特定するためにドプラ法を使用することができる。

0029

図8は、強度ライン208(図5)の自己相関210を表している。この自己相関関数は、心臓の外部に特定した点186(図4)に対応する強度ライン208に関して取ったものである。したがって、周期的運動はほとんどないかまったく存在せず、また強度ライン208は単一の有意のピーク212を有している。時間間隔は計算することができない。

0030

図9は、図4の2D画像178と同様の単一の2D画像220を表している。簡略とするために、心臓やその他の動いている関心対象は、概ね2D画像220の中央部にあるものと仮定している。したがって、信号プロセッサは、2D画像220の内部部分232の周りに境界222を画定する。この境界222は、上224、下226、横228、230から2D画像220の内部部分232に向かって事前定義画素数だけ内側とすることがある。この境界222はすべての辺に沿って対称である必要はない。

0031

STIC解析器/変換器42は、この内部部分232の内部に多数の点234(図4の点182及び186と同様の点)を規定している。この多数の点234は、規定されたサイズ及び分解能を有するパターンによって規定することができる。例えば、このパターンは、1つ置きに点が選択されるようなチェス盤に類似させることがある。別法として、4点置きや10点置きの選択も可能である。このパターンは、ユーザの選好や走査を受けている解剖構造に基づいて変更されることがある。例えば、胎児の心臓、心臓弁、動脈、その他に関して異なるテンプレートを提供することがある。任意選択では、そのSTIC解析器/変換器42は内部部分232内において事前定義の数の点234をランダムに選択することができる。点234の数及び/またはそのパターンのサイズと分解能は、処理速度、画像分解能、その他などの要因に応じて様々となりうる。

0032

図5に戻ると、この多数の点234のうちの各点(図9)ごとに(ライン192及び208と同様な)1つのラインが規定される。この多数の点234に対応するラインのそれぞれに対して、1つの強度ライン198(図6)、すなわち強度値が規定される。次いで、各強度ライン198に関して自己相関184が取られる。

0033

図9は2D画像を表しているが、上述した方法は、ドプラ、Bフロー、その他など別の収集モードを用いて収集したデータに対して適用することもできることを理解すべきである。

0034

図10は、合成した自己相関240を表している。STIC解析器/変換器42は、多数の点234の各点に関して取った自己相関を合計する。自己相関を合計することによって、この合成した自己相関240からノイズ214(図7)が事実上除去される。さらに、心臓より上側や下側など運動が見られない部位に位置する点(点186)によって、STIC解析器/変換器42による平均時間間隔246の計算が妨害されることはない。別法として、ノイズ214の除去に加えて、フィルタまたはウィンドウ機能を用いることができる。

0035

STIC解析器/変換器42は、上で検討したようにして、ゼロの位置における(最高の強度を有する)ピーク242と、第1の有意極大値244と、を特定している。このゼロ・ピーク242と第1の有意極大値244の間で計算した時間間隔は、1回の運動サイクルの平均時間間隔246である。STIC解析器/変換器42はここで、平均時間間隔246内に生じる走査面の数、すなわち心拍サイクルを決定する。

0036

図11は、図4の隣接する走査面170と同様の隣接する一連の走査面250を表している。時間間隔252〜258は、この隣接する一連の走査面250を、STIC解析器/変換器42によって決定される多数のスライスとなるように分離している。隣接する一連の走査面250の内部における時間間隔252〜258の位置は、必ずしも心拍サイクルの開始及び終了に対応している必要はない。したがって、STIC解析器/変換器42は、時間間隔252〜258へのデータの区分を開始する際に、この隣接する一連の走査面250の範囲内で任意の走査面を選択することができる。STIC解析器/変換器42は、時間間隔252〜258へのデータの区分のために隣接する一連の走査面250内を通って前後に移動することができる。単に一例として、その隣接する一連の走査面250は、各時間間隔252〜258の範囲内に4つの走査面を備えている。時間間隔252は260〜266を含み、時間間隔254は268〜274を含み、時間間隔256は276〜282を含み、かつ時間間隔258は284〜290を含む。しかし、胎児の心臓や上で検討したような別の解剖構造を撮像する際には、各時間間隔252〜258の範囲内でさらに多くの数の走査面を収集することになる。

0037

STIC解析器/変換器42は、走査面260〜290の順序を再編成させ、かつ心拍サイクル内の同じフェーズ(すなわち、同じ時点)にあるが異なる横方向位置から収集した走査面を合成して1つのボリュームとしている。図11に示すように、走査面A1(260)、B1(268)、C1(276)及びD1(284)は、心拍サイクル内の同じフェーズ中に収集されている。同様に、走査面からなる次の部分集合、[走査面A2(262)、B2(270)、C2(278)、D2(286)]、[走査面A3(264)、B3(272)、C3(280)、D3(288)]、並びに[走査面A4(266)、B4(274)、C4(282)、D4(290)]は、心拍サイクル内の同じフェーズ中に収集されている。

0038

図12は、図11の走査面260〜290の部分集合に対応する一連のボリューム292を表している。図11のボリューム250は2つの純粋な空間次元と1つの合成空間時間次元統合したものであるが、図12のボリューム294〜300の各々は、3つの純粋な空間次元を有しており、単一の時点(心拍サイクルを基準として)からのデータをカバーしている。

0039

STIC解析器/変換器42は、走査面260〜290からなる各部分集合を合成して1つのボリュームにしている。したがって、ボリューム1(294)は、走査面A1(260)、B1(268)、C1(276)及びD1(284)からなる画像データを含んでいる。ボリューム2(296)は、走査面A2(262)、B2(270)、C2(278)及びD2(286)からなる画像データを含んでいる。ボリューム3(298)は、走査面A3(264)、B3(272)、C3(280)及びD3(288)からなる画像データを含んでいる。ボリューム4は、走査面A4(266)、B4(274)、C4(282)及びD4(290)からなる画像データを含んでいる。各ボリューム294〜300は、1回の単一拍動中の胎児心臓に関する速写像(snapshot)を含んでいる。

0040

一連のボリューム292は、シネループなどのように直交する3つの面内で順繰りに表示されることがあり、これによってユーザは、ボリューム294〜300の全体を閲覧し、個々のボリュームを観察することができる。胎児の心臓を撮像する場合、例えば、概ね40〜60個のボリューム294〜300を生成させてディスプレイ67上に表示させることがある。40〜60個のボリューム294〜300の各々は、心拍サイクル内のある1つの固定点を表している。

0041

別法として、そのデータは別の方法で処理し表示させることがある。例えば、心臓の内側3D構造を示すように、ボリューム表示プロセッサ46によってその画像データをレンダリングすることがある。例えば、最大強度投影最小強度投影、平均投影、その他を計算して表示させることがある。さらに、単一のボリューム294〜300、またはボリューム294〜300のうちの一部分または1つのスライスを選択して表示させることもある。この選択した部分は、ディスプレイ67上で回転させたり、残りのボリューム・データとは別にさらに処理したりすることができる。さらに、そのボリューム内の選択した単一点を表している解剖学Mモード画像を時間の経過と共に表示させることができる。心拍数及び/またはその他のデータも表示させることができる。

0042

このように一連のボリューム292が生成されたので、これを、超音波データ・メモリ20、画像バッファ122、ハードドライブフレキシブルディスク、CDまたはDVDドライブなどのメモリ内、あるいはネットワーク上にあるサーバ上に保存することができる。一連のボリューム292及び/または未処理のボリュメトリック・データは、患者検査を終えた後に別の場所でさらに処理して再検討できるように、ネットワークを介したり上述の可搬型ディスクのうちの1つを介して転送することもできる。データが後から再検討して処理できるようになっていることは、胎児と羊水の間の関係によって大きな動きが許容されている時期である妊娠初期において特に有利となる。胎児の2D心エコー図に関連して上で検討したように、データを収集し終えた後では、胎児の動きはもはや問題とならない。

0043

本発明を、具体的な様々な実施形態に関して記載してきたが、当業者であれば、本発明が本特許請求の範囲の精神及び趣旨の域内にある修正を伴って実施できることを理解するであろう。

図面の簡単な説明

0044

本発明の実施の一形態に従って形成させた超音波システムのブロック図である。
本発明の実施の一形態に従って形成させた超音波システムの図である。
本発明の実施の一形態に従って図1及び/または2の超音波システムによって収集した一連の投射走査面の図である。
本発明の実施の一形態に従って収集した隣接する一連の走査面の図である。
本発明の実施の一形態による図4の隣接する走査面の1つの2Dスライスの図である。
本発明の実施の一形態に従ってx、y点の強度を時間及び空間にわたってプロットした図である。
本発明の実施の一形態によるx、y点の強度ラインの自己相関の図である。
本発明の実施の一形態によるx、y点の強度ラインの自己相関の図である。
本発明の実施の一形態による単一の2D画像である。
本発明の実施の一形態による合成自己相関の図である。
本発明の実施の一形態に従って収集した隣接する一連の走査面の図である。
本発明の実施の一形態に従った、図11の走査面の部分集合に対応する一連のボリュームを表した図である。
本発明の実施の一形態に従った胎児の心臓の一連の走査面の図である。

符号の説明

0045

10探触子
12送信器
14受信器
16超音波ボリューム
18走査面
20メモリ
42STIC解析器/変換器
44ボリューム・メモリ
46ボリューム表示プロセッサ
50ビデオ・プロセッサ
67ディスプレイ
100超音波システム
102 送信器
104トランスジューサ
106 探触子
108 受信器
110ビーム形成器
112RFプロセッサ
114 RF/IQバッファ
116信号プロセッサ
118 表示システム
122画像バッファ
150ライン
152 ライン
154 ライン
156 ライン
158境界
160 境界
162掃引角
164 走査の縦方向
170 走査面
172アキシャル方向
174方位方向
176時空間合成方向
178 2D画像
182 x、y座標の点
184自己相関
186心臓の外部に特定した点
190 2Dスライス
192 ライン
194 強度
196 空間
198 強度ライン
202ゼロ位置のピーク
204 第1の有意極大値
206時間間隔
208 強度ライン
210 自己相関
212 ピーク
214ノイズ
220 2D画像
222 境界
224 上
226 下
228 横
230 横
232内部部分
234 内部の点
240 自己相関
242 ゼロ位置のピーク
244 第1の有意極大値
246平均時間間隔
250 走査面
252 時間間隔
254 時間間隔
256 時間間隔
258 時間間隔
260 走査面A1
262 走査面A2
264 走査面A3
266 走査面A4
268 走査面B1
270 走査面B2
272 走査面B3
274 走査面B4
276 走査面C1
278 走査面C2
280 走査面C3
282 走査面C4
284 走査面D1
286 走査面D2
288 走査面D3
290 走査面D4
292一連のボリューム
294 ボリューム1
296 ボリューム2
298 ボリューム3
300 ボリューム4
310胎児心臓の走査面
312 時空間合成方向
314 マーカ
316 マーカ
318 2D画像

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