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技術 カラー区分による乳牛の泌乳能力診断法

出願人 加藤寿次
発明者 加藤寿次
出願日 2003年9月3日 (17年3ヶ月経過) 出願番号 2003-310847
公開日 2005年3月24日 (15年9ヶ月経過) 公開番号 2005-073656
状態 未査定
技術分野 家畜、動物の飼育(3)(その他の飼育)
主要キーワード カラー区分 基準平均値 色区分 改善目標 最盛期 乳脂肪率 成分表示 標本数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年3月24日)のものです。
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図面 (4)

課題

個体泌乳能力診断するために、地区の年間の検定成績から分娩経過月ごとの乳量乳成分率平均値±標準偏差を計算して基準成績を作成し、診断対象牛の泌乳能力が、基準成績の平均値±標準偏差のどの位置にあるかで、カラー区分して示す方法を開発し、カラー区分された泌乳能力の流れが、泌乳能力の遺伝子を推定できることからカラー区分による乳牛の泌乳能力診断法を提供する。

解決手段

地区の年間の検定成績から分娩経過月ごとの乳量、乳成分率の平均値±標準偏差を計算して基準成績を作成し、診断対象牛の泌乳能力が前記基準成績の平均値±標準偏差のどの位置にあるかをカラー区分により示すことを特徴とするカラー区分による乳牛の泌乳能力診断法の構成とした。

概要

背景

現在の酪農の間違った認識
食品衛生法で、《乳及び乳製品の成分規格等に関する省令》(以下「乳等」という)が発令されたのは、昭和26年12月27日で現在もこの法律は生きている。乳等省令の成分規格では、無脂固形分8.0%以上、乳脂肪分3.0%以上と定められているが、その他の乳成分率の規格は定めていない。

現在の乳成分検査は、県ごとに設置されている牛乳検査協会で、ミルコスキャンによって乳脂肪乳蛋白質乳糖の3つの乳成分率を同時に検査している。しかし、農家公表している成績は、検査結果から得た成績から、乳蛋白質率乳糖率無機成分率を合計して無脂固形分率として表示している。

県では、1980年(昭和55年)8月にミルコスキャンを導入し、近代的な牛乳検査がスタートした。近代的な牛乳検査がスタートしてから、たかだか20年しか過ぎず、まだ牛乳検査の歴史は大変浅い。

現在でも、「乳等」省令による成分表示が用いられている以上、乳脂肪、乳蛋白質、無脂固形分の成分表示が用いられている。しかし、泌乳能力表現形乳量、乳脂肪、乳蛋白質及び乳糖であり、現在用いられている成分表示の方法では、泌乳形質の遺伝を正しく表現していない。

遺伝の法則からすれば、一つの形質は互いに干渉せずに独立して遺伝している。無脂固形分に含まれている乳蛋白質と乳糖が、同じ遺伝率を示すことはあり得ない。従って、無脂固形分率の表現形では、泌乳形質の遺伝を正しく表現していない点で問題がある。

概要

個体の泌乳能力を診断するために、地区の年間の検定成績から分娩経過月ごとの乳量、乳成分率の平均値±標準偏差を計算して基準成績を作成し、診断対象牛の泌乳能力が、基準成績の平均値±標準偏差のどの位置にあるかで、カラー区分して示す方法を開発し、カラー区分された泌乳能力の流れが、泌乳能力の遺伝子を推定できることからカラー区分による乳牛の泌乳能力診断法を提供する。地区の年間の検定成績から分娩経過月ごとの乳量、乳成分率の平均値±標準偏差を計算して基準成績を作成し、診断対象牛の泌乳能力が前記基準成績の平均値±標準偏差のどの位置にあるかをカラー区分により示すことを特徴とするカラー区分による乳牛の泌乳能力診断法の構成とした。なし

目的

本発明は、現在行われている(1)乳脂肪、(2)乳蛋白質、(3)無脂固形分の表示では、泌乳能力の遺伝を正しく評価できないことを明らかにした。そこで、個体牛の泌乳能力を診断するために、地区の年間の検定成績から分娩経過月ごとの乳量、乳成分率の平均値±標準偏差を計算して基準成績を作成し、診断対象牛の泌乳能力が、基準成績の平均値±標準偏差のどの位置にあるかで、カラー区分して示す方法を開発し、カラー区分された泌乳能力の流れが、泌乳能力の遺伝子を推定できることからカラー区分による乳牛の泌乳能力診断法を提供することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

地区の年間の検定成績から分娩経過月ごとの乳量乳成分率平均値±標準偏差を計算して基準成績を作成し、診断対象泌乳能力が前記基準成績の平均値±標準偏差のどの位置にあるかをカラー区分により示すことを特徴とするカラー区分による乳牛の泌乳能力診断法

技術分野

0001

本発明は、分娩後乳量乳成分率の変動から、雌牛が持っている泌乳能力の遺伝子を推定する方法に関する発明である。乳牛の泌乳能力の表現形は、遺伝子(DNA)で決められているならば、逆に考えてそのの分娩後の乳量、乳成分率の変動をみると遺伝子が推定出来るのではないかと考えられる。そして、その牛の分娩後の乳量、乳成分率の変動を観察してみて発明に間違いがないことを確認した。

背景技術

0002

現在の酪農の間違った認識
食品衛生法で、《乳及び乳製品の成分規格等に関する省令》(以下「乳等」という)が発令されたのは、昭和26年12月27日で現在もこの法律は生きている。乳等省令の成分規格では、無脂固形分8.0%以上、乳脂肪分3.0%以上と定められているが、その他の乳成分率の規格は定めていない。

0003

現在の乳成分検査は、県ごとに設置されている牛乳検査協会で、ミルコスキャンによって乳脂肪乳蛋白質乳糖の3つの乳成分率を同時に検査している。しかし、農家公表している成績は、検査結果から得た成績から、乳蛋白質率乳糖率無機成分率を合計して無脂固形分率として表示している。

0004

県では、1980年(昭和55年)8月にミルコスキャンを導入し、近代的な牛乳検査がスタートした。近代的な牛乳検査がスタートしてから、たかだか20年しか過ぎず、まだ牛乳検査の歴史は大変浅い。

0005

現在でも、「乳等」省令による成分表示が用いられている以上、乳脂肪、乳蛋白質、無脂固形分の成分表示が用いられている。しかし、泌乳能力の表現形は乳量、乳脂肪、乳蛋白質及び乳糖であり、現在用いられている成分表示の方法では、泌乳形質の遺伝を正しく表現していない。

0006

遺伝の法則からすれば、一つの形質は互いに干渉せずに独立して遺伝している。無脂固形分に含まれている乳蛋白質と乳糖が、同じ遺伝率を示すことはあり得ない。従って、無脂固形分率の表現形では、泌乳形質の遺伝を正しく表現していない点で問題がある。

発明が解決しようとする課題

0007

酪農は、必ず複数の乳牛から成り立っている。その結果、泌乳能力は全て平均値で示されているので個体牛の泌乳能力が分からない。個体牛の泌乳能力を知るには牛群検定を実施する必要があるが、牛群検定は任意検査なので実施者は少なく、当然ながら、個体牛の泌乳能力の分析は進んでいない。まして、泌乳能力の遺伝子を推定する方法はほとんど追求されていない。

0008

本発明は、現在行われている(1)乳脂肪、(2)乳蛋白質、(3)無脂固形分の表示では、泌乳能力の遺伝を正しく評価できないことを明らかにした。そこで、個体牛の泌乳能力を診断するために、地区の年間の検定成績から分娩経過月ごとの乳量、乳成分率の平均値±標準偏差を計算して基準成績を作成し、診断対象牛の泌乳能力が、基準成績の平均値±標準偏差のどの位置にあるかで、カラー区分して示す方法を開発し、カラー区分された泌乳能力の流れが、泌乳能力の遺伝子を推定できることからカラー区分による乳牛の泌乳能力診断法を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、上記の課題を解決するために、泌乳能力の表現形はそれぞれ独自な遺伝をすることを示し、現在の無脂固形分の表現では、乳成分の遺伝を説明できないことを明らかにするとともに、分娩後の泌乳能力の変動をカラー区分して観察するとその乳牛の泌乳能力の遺伝子が推定でき、実際の農家における牛群検定成績からカラー区分で表現した泌乳能力の遺伝子推定方法誤りがないカラー区分による乳牛の泌乳能力の診断法の構成とした。

発明の効果

0010

乳牛の泌乳能力は、遺伝子(DNA)で決まっているので、泌乳能力をカラー区分して分娩後の変動を観察し、泌乳能力のカラー区分の成績から考えて、泌乳形質は独立して遺伝することを明らかにした。そして、分娩後の泌乳能力をカラー区分した成績をみると、個体牛の泌乳能力の遺伝子を推定出来ることを発見したことから、実際の改良繁殖に応用し、泌乳形質の中で乳糖率の遺伝が一番強いことを乳糖率の改善結果が証明したため、カラー区分によって乳牛の泌乳能力を診断することが可能である。

0011

1.検定農家5名の泌乳能力平均値
与えられた資料から集団性質読むのが平均値で、標本から得られた値の合計を標本の個数で割って得られた数値で示される。標本の分布は一番多い値が中央に集まり中央値)、両端の標本数は次第に少なくなっている。その標本の散らばりを表現するのが標準偏差で、平均値±標準偏差で示される。

0012

乳牛の泌乳能力は、牛ごとの能力格差は非常に大きく、その性格を把握するのが平均値である。表1に示した平均値は、31−02検定組合に属する5名が一年間に実施した牛群検定成績からで、250頭の牛における延べ2700回の検定から得た資料から計算した平均値である。

0013

0014

表1は、「分娩後の月間泌乳成績の平均値±標準偏差」を表した表である。表1の5名の牧場は茨城県茨城、小川町にあり平均搾乳頭数は50頭である。この地方飼育されている乳牛の平均的な能力を示している。

0015

乳量の平均値の資料には、最高乳量牛64.2キロから、最低乳量牛5.1キロまでの広い範囲に乳量が分布していた。その資料の中央にくる値の31.74±9.18キロが平均値で示され、標準偏差から得た乳量は(31.74+9.18=40.92)〜(31.74−9.18=22.56)の間に、大多数の乳量が分布していることを示していた。この標準偏差の外にある40.92キロ以上の乳量を示した牛は高乳量牛で、22.56キロ以下の牛は低乳量牛である。

0016

乳牛の泌乳能力は分娩時期を経過するごとに生理的に変動している。個体牛の泌乳能力を適正に診断するには、分娩経過月ごとの平均値を基準にする必要があろう。そして、個人或いは個体牛の泌乳能力を診断するための基準成績を作った。

0017

2.220農家の飼育牛の泌乳能力平均値
31−02−220農家の27頭の牛における、一年間延べ259回の検定資料から得た泌乳能力の平均値は何を示しているか考えてみた。

0018

220農家の牛の泌乳能力平均(平均値±標準偏差)は、乳量の平均値は、33.47±10.29キロで43.76〜23.18キロの範囲内にあり、乳脂肪率の平均値は、3.87±0.89%で4.76〜2.98%の範囲内にあり、乳糖率の平均値は、4.46±0.22%で4.68〜4.24%の範囲内にあった。220農家の泌乳能力の平均値を表1の基準成績と比べてみると、乳量は基準成績よりも高く、その分だけ乳脂肪率、乳蛋白質率、乳糖率を落としていた。

0019

220農家の飼育牛の泌乳能力平均値を見ると、乳成分率は標準偏差の外にある高い成分率の牛と、低い成分率の牛が存在していた(表2)。表2は、「標準偏差外にある泌乳能力牛の出現」を表す表である。

0020

0021

乳糖率は乳脂肪率と乳蛋白質に比べて、標準偏差外にあたる乳糖率4.7%以上を示す牛が62例に見られ、逆に乳糖率4.2%より低い牛が49例に見られた。乳糖は、乳脂肪と乳蛋白質より、遺伝によって高い乳糖率を持っている牛と、低い乳糖率の牛に分かれる傾向を示していた。

0022

(1)カラー区分表示による泌乳能力の診断
乳量は分娩直後には低く、泌乳最盛期に向けて増加し、泌乳後半になると次第に低下している。これに対応して乳脂肪率と乳蛋白質率は泌乳最盛期には低下し、泌乳後半になると上昇する逆の変動をしている。乳糖率の変動は泌乳最盛期で僅かに上昇している。

0023

個体牛の泌乳能力診断法として、対象牛の乳量、乳成分率を表1の基準平均値と比べて、基準成績の平均値±標準偏差のどの位置にあるかをカラー区分で分類して示した。その方法は、
(a)診断牛の泌乳能力が平均値+0.5標準偏差以上にあれば、その成績を青色プリント(黒白プリントでは「+」標示)で示し、
(b)診断牛の泌乳能力が平均値+0.5標準偏差以下から−0.5標準偏差以上にあ る場合は黒色プリントで示し、
(c)診断牛の泌乳能力が平均値−0.5標準偏差以下にある場合は赤色プリント(黒 白プリントでは「−」標示)で示し
泌乳能力を三色区分で示した。

0024

(2)乳量タイプ別からみた乳成分率の発現
分娩から乾乳に至るまでの泌乳能力の70%以上が、青区分(黒白プリントでは「+」標示)で示される能力の高い牛をA区分とし、中間の黒区分で示した牛は青区分(黒白プリントでは「+」標示)と赤区分(黒白プリントでは「−」標示)に属さない牛、青区分(黒白プリントでは「+」標示)と赤区分(黒白プリントでは「−」標示)が混在している牛でB区分とし、70%以上が赤区分(黒白プリントでは「−」標示)で示される牛をC区分に分類した。

0025

0026

表3は、「乳量と乳成分率の関係」を表した表である。
乳量タイプと乳脂肪率の関係を追求したが、高乳量牛(A)群の乳脂肪率は3.57%で一番低く、乳量が低くなる中間乳量牛(B)群、低乳量牛(C)群の乳脂肪率は高くなっていた。乳量が高い牛ほど乳脂肪率は低下し、本来その牛が持っている遺伝要因より、環境要因が働いて乳脂肪率が低下することを示していた(表3、図2)。

0027

乳量タイプと乳蛋白質率の関係は、高乳量牛(A)群の乳蛋白質率は3.08%で一番低く、乳量の低くなる中間乳量牛(B)群、低乳量牛(C)群の乳蛋白質率は高くなっていた。乳量が高くなるほど乳蛋白質率は低下し、本来その牛が持っている遺伝要因より、環境要因による原因で乳蛋白質率が低下していることを示していた(表3、図3)。

0028

乳量タイプと乳糖率の関係は、高乳量牛(A)群の乳糖率は4.40%で一番低く、乳量の低い中間乳量牛(B)群、低乳量牛(C)群ほど乳糖率は高くなっていた。しかし、その低下割合は乳脂肪率、乳蛋白質率の場合よりも少なく、泌乳形質の中で、乳糖が最も遺伝要因で決まる要素が強いことを示していた(表3、図4)。

0029

乳量が増加するほど全ての乳成分率は低下していた。乳量の高い牛ほど、乳成分の生成原料補給不足し乳成分率を低下させたと思う。このことは、高乳量時には本来遺伝で定まっている乳成分率より、給与飼料飼養管理などの環境要因に左右されることを示していた。

0030

形質の発現は、その牛に与えられている遺伝と、その牛に与えられている飼養条件に影響されて決まってくる。遺伝のみにより支配されている形質もないし、逆に、全く遺伝の関与していない形質もない。高乳量牛と乳成分率の発現は、この関係をよく示している。

0031

表3の高乳量牛と中間乳量牛の乳量から推察して、一日平均乳量が40キロを超えると、環境要因に左右されて決まる成分率が多くなることを示していた。

0032

個体牛の乳成分率の発現
高乳量牛の泌乳形質の表現は、遺伝よりも環境要因によって決まる成分率が多くなっている。逆に考えて、高乳量時ほどその牛の乳成分遺伝子をよく表明していると思う。そこで、表3に示した高能力牛6頭の泌乳形質がどう表現されているか観察してみた。

0033

128号牛は、乳脂肪率と乳蛋白質率は中間のBタイプを示したが、乳糖率は高いAタイプだった。本牛は、本質的に高い乳脂肪率、乳蛋白質率の遺伝子を持つ牛だが、高乳量の為に成分率を落としたと思う。

0034

250号牛は、乳脂肪率は低いCタイプだが、乳蛋白質率は中間のBタイプで、乳糖率は高いAタイプだった。本牛の、表現形の発現から考えて、泌乳形質はそれぞれ独立の遺伝をしていることを示した。

0035

304号牛は、乳脂肪率、乳蛋白質率、乳糖率の全部の泌乳形質が低いCタイプを示した。

0036

310号牛は、乳脂肪率は高いAタイプであったが、乳蛋白質率と乳糖率の低いCタイプであった。高い乳量を示す牛でも、本来高い乳脂肪率の遺伝子を持つ牛は、高い乳脂肪率を示した。

0037

336号牛は、乳脂肪率は中間のBタイプ、乳蛋白質率が低いCタイプで、乳糖率は中間のBタイプであった。

0038

361号牛は、乳脂肪率は中間型のBタイプで、乳蛋白質率と乳糖率は低いCタイプであった。

0039

高能力牛6頭の表現形の発現からいえることは、乳脂肪、乳蛋白質、乳糖はそれぞれ独立した遺伝を示していたことから、それぞれの泌乳形質発現の間には何らの関連性はなく、独立した遺伝をすることを示していた。このことは新しい発見である。

0040

乳成分の中で一番多い成分は乳糖である。そして、遺伝によって決定される割合が強い成分は乳糖なので、乳成分改善には乳糖率の向上を計ることが重要である。そのためには、乳糖率の向上が期待できる牡牛の選択が大切である。

0041

高泌乳牛の乳成分率の発現を観察し、
a)高乳量の牛は乳成分率を低下させていた。しかし、その中にも高い乳脂肪率の遺伝を示す牛は存在し、高い乳量だから乳脂肪率を落とすのではなく、遺伝的に高い乳脂肪率の遺伝子を持つ牛は乳脂肪率の低下が少なかった。
b)高乳量の牛には、高乳蛋白質率の牛は見られなかった。乳蛋白質は遺伝よりも、環境要因で決定される要素が多い成分であることを示した。
c)高乳量の牛の中でも、高乳糖率を示す牛が多く、また低下割合も少なかった。乳成分の中で、乳糖は最も遺伝の要因で決まる形質であった。
以上の成績から見ても、それぞれの泌乳形質は独自な遺伝をすることを示していた。

0042

本発明の理論を実際の牡牛の選抜に応用してきた3名の農家で、産まれた子牛が成牛に達し、泌乳を開始した牛は1〜2産に達した。そこで、期待通り泌乳能力の向上があったかどうか、同じ農家に飼育されている5産以上した牛の泌乳能力と比較してみた。
注)その牛の泌乳能力が遺伝で決まっているなら、産歴を重ねても泌乳能力が大きく変わることはないと思う。そこで、若牛と成牛の乳成分率を比較した。

0043

表4で、1〜2産の若牛と5産以上の成牛の泌乳能力を比較してみた(表4)。表4は「泌乳能力の改善効果」を表した表である。

0044

0045

両牛群の泌乳形質の平均値に差があるか統計的に検定を行った。
乳糖率は1%の危険率有意差成立(差は大きい)、
乳蛋白質率は1%の危険率では有意差は成立しなかったが、5%の危険率で有意差が成立した(差がある)。
乳量と乳脂肪率は統計上の有意差が成立しなかった。
注)一般的に考えて1〜2産牛の乳量は低い。本成績で若牛と成牛の乳量に差がないことは、1〜2産牛の乳量が向上したことを示している。

0046

統計的な追求を行って、5産以上の牛と1〜2産牛の乳成分率で、明瞭な差があったのは乳糖率であった。この理論を発見してから実際の繁殖に実践し、産まれた子牛が搾乳を開始したのは1〜2産牛で、このことは[0024]で説明した乳糖率の遺伝を証明した。

0047

5産以上の成牛の乳蛋白質率と、1〜2産の若牛の乳蛋白質率では5%の危険率で有意差が成立した。しかし、その関係から乳糖率の遺伝よりも、乳蛋白質の遺伝の方が低いことを示した。

0048

乳脂肪率には両者の間で差がなかった。乳脂肪率の向上が無かったのは、乳脂肪は遺伝の要素が少ないと言うことではなく、ここ15年くらい前からの乳成分率の改善目標を乳脂肪率より無脂固形分率(乳糖と乳蛋白質)の向上に重点を置いた結果が表現されたと思う。

0049

以上、泌乳能力のカラー区分の成績から考えて、泌乳形質は独立して遺伝することを明らかにした。実際の改良繁殖に応用し、泌乳形質の中で乳糖率の遺伝が一番強いことを、乳糖率の改善結果が証明した。

図面の簡単な説明

0050

診断対象牛の乳量の12ヶ月の変動を三色区分で示した図である。
診断対象牛の乳脂肪率の12ヶ月の変動を三色区分で示した図である。
診断対象牛の乳蛋白質率の12ヶ月の変動を三色区分で示した図である。
診断対象牛の乳糖率の12ヶ月の変動を三色区分で示した図である。

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