図面 (/)

技術 アクリル系樹脂の製造法

出願人 花王株式会社
発明者 松山一雄平松忍
出願日 2003年8月22日 (16年8ヶ月経過) 出願番号 2003-299090
公開日 2005年3月17日 (15年1ヶ月経過) 公開番号 2005-068279
状態 拒絶査定
技術分野 重合触媒 付加系(共)重合体、後処理、化学変成
主要キーワード 積算線量 加温水 土木用材料 チッ素ガス 水可溶性成分量 重合ゲル 鉄イオン濃度 高吸水性
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年3月17日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

効率よくモノマー重合させ、吸水性樹脂等のアクリル系樹脂生産性よく製造しうるアクリル系樹脂の製造法を提供する。

解決手段

水溶性アクリル系モノマー過酸化物及び遷移金属イオンを含有するモノマー水溶液紫外線照射し、水溶性アクリル系モノマーを重合させるアクリル系樹脂の製造法。特に水溶性アクリル系モノマー、過酸化物、水、および第二鉄塩を混合することにより、モノマー水溶液を製造することにより重合させる方法が好ましい。

概要

背景

吸水性樹脂は、近年、衛生材料、農林業土木用材料等の種々の用途に利用されている。吸水性樹脂としては、ポリアクリル酸塩架橋物澱粉アクリル酸グラフト重合体、酢酸ビニルアクリル酸エステル共重合体ケン化物等が知られているが、現在では、吸水量やコストの観点から、ポリアクリル酸塩架橋物が主流となっている。

吸水性樹脂の製造法としては、水溶液重合法と逆相懸濁重合法に大別されるが、生産効率の観点から、連続生産が可能な水溶液重合法が有利である。水溶液重合法としては、
(1) 双腕型ニーダーを用いて重合により架橋構造を形成し、含水ゲル状重合体となるモノマーを重合させながら重合ゲル破断する方法(例えば、特許文献1参照)、
(2)加圧下で水性媒体沸騰を防止しつつ、連続的にα,β−不飽和カルボン酸を重合させる方法(例えば、特許文献2参照)、
(3)アクリル酸カリウムジビニル化合物を含む高濃度加温水溶液ベルト上で重合させると同時に、乾燥を行なう方法(例えば、特許文献3参照)
等が知られている。

しかし、前記(1) の方法には、特殊な重合装置を必要とするとともに、強い剪断力分子鎖が切断されるので、高吸水性を有する樹脂が得られにくいという欠点があり、前記(2) 及び(3) の方法には、高温で重合を行なうため、吸水性の制御が難しく、水可溶性成分量の多い樹脂になりやすいという欠点がある。

一方、剪断を必要とせずに低温重合可能な方法として、
(4)アゾ系化合物光増感剤として用い、アクリル酸のアルカリ金属塩とジビニル化合物を含有するモノマー水溶液紫外線重合させる方法(例えば、特許文献4参照)
等が知られている。

しかしながら、前記(4) の方法には、未反応モノマー量を低減させるために、比較的多量の光増感剤を用いる必要があるため、コスト高となるとともに、溶解度が低くなるという欠点があるとともに、光増感剤の分解時に窒素ガスが発生するため、重合体が多数の細かい気泡を含むことから、吸水性に悪影響を及ぼすおそれがある。

特公平2−14361号公報
特公平6−78390号公報
特公平2−14925号公報
特公平4−76366号公報

概要

効率よくモノマーを重合させ、吸水性樹脂等のアクリル系樹脂生産性よく製造しうるアクリル系樹脂の製造法を提供する。水溶性アクリル系モノマー過酸化物及び遷移金属イオンを含有するモノマー水溶液に紫外線照射し、水溶性アクリル系モノマーを重合させるアクリル系樹脂の製造法。特に水溶性アクリル系モノマー、過酸化物、水、および第二鉄塩を混合することにより、モノマー水溶液を製造することにより重合させる方法が好ましい。なし

目的

本発明は、効率よくモノマーを重合させ、吸水性樹脂等のアクリル系樹脂を生産性よく製造しうるアクリル系樹脂の製造法を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

請求項2

遷移金属が鉄である請求項1記載の製造法。

請求項3

水溶性アクリル系モノマー、過酸化物、水、及び第二鉄塩を混合することにより、モノマー水溶液を製造する請求項1又は2記載の製造法。

請求項4

モノマー水溶液が、厚さが0.1〜10mmの薄層である請求項1〜3いずれか記載の製造法。

請求項5

アクリル系樹脂が吸水性アクリル系樹脂である請求項1〜4いずれか記載の製造法。

技術分野

0001

本発明は、アクリル系樹脂製造法に関する。更に詳しくは、衛生材料、農林業土木用材料等に好適に使用しうる吸水性アクリル系樹脂等のアクリル系樹脂の製造法に関する。

背景技術

0002

吸水性樹脂は、近年、衛生材料、農林業、土木用材料等の種々の用途に利用されている。吸水性樹脂としては、ポリアクリル酸塩架橋物澱粉アクリル酸グラフト重合体、酢酸ビニルアクリル酸エステル共重合体ケン化物等が知られているが、現在では、吸水量やコストの観点から、ポリアクリル酸塩架橋物が主流となっている。

0003

吸水性樹脂の製造法としては、水溶液重合法と逆相懸濁重合法に大別されるが、生産効率の観点から、連続生産が可能な水溶液重合法が有利である。水溶液重合法としては、
(1) 双腕型ニーダーを用いて重合により架橋構造を形成し、含水ゲル状重合体となるモノマーを重合させながら重合ゲル破断する方法(例えば、特許文献1参照)、
(2)加圧下で水性媒体沸騰を防止しつつ、連続的にα,β−不飽和カルボン酸を重合させる方法(例えば、特許文献2参照)、
(3)アクリル酸カリウムジビニル化合物を含む高濃度加温水溶液ベルト上で重合させると同時に、乾燥を行なう方法(例えば、特許文献3参照)
等が知られている。

0004

しかし、前記(1) の方法には、特殊な重合装置を必要とするとともに、強い剪断力分子鎖が切断されるので、高吸水性を有する樹脂が得られにくいという欠点があり、前記(2) 及び(3) の方法には、高温で重合を行なうため、吸水性の制御が難しく、水可溶性成分量の多い樹脂になりやすいという欠点がある。

0005

一方、剪断を必要とせずに低温重合可能な方法として、
(4)アゾ系化合物光増感剤として用い、アクリル酸のアルカリ金属塩とジビニル化合物を含有するモノマー水溶液紫外線重合させる方法(例えば、特許文献4参照)
等が知られている。

0006

しかしながら、前記(4) の方法には、未反応モノマー量を低減させるために、比較的多量の光増感剤を用いる必要があるため、コスト高となるとともに、溶解度が低くなるという欠点があるとともに、光増感剤の分解時に窒素ガスが発生するため、重合体が多数の細かい気泡を含むことから、吸水性に悪影響を及ぼすおそれがある。

0007

特公平2−14361号公報
特公平6−78390号公報
特公平2−14925号公報
特公平4−76366号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、効率よくモノマーを重合させ、吸水性樹脂等のアクリル系樹脂を生産性よく製造しうるアクリル系樹脂の製造法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、水溶性アクリル系モノマー過酸化物及び遷移金属イオンを含有するモノマー水溶液に紫外線照射し、水溶性アクリル系モノマーを重合させるアクリル系樹脂の製造法に関する。

発明の効果

0010

本発明のアクリル系樹脂の製造法によれば、連続的に効率よくモノマーを重合させることができるので、生産性よくアクリル系樹脂を製造することができるという効果が奏される。

発明を実施するための最良の形態

0011

水溶性アクリル系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸イタコン酸フマル酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸等のアニオン系モノマー及びその塩;(メタ)アクリルアミド、メチレンビス(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系モノマー;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコール(メタ) アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ) アクリレート及びその四級塩等が挙げられ、これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。

0012

なお、本発明において、「(メタ)アクリ」とは、「アクリ」及び/又は「メタクリ」を意味する。

0013

アクリル系樹脂として吸水性アクリル系樹脂を製造する場合、水溶性アクリル系モノマーの中では、吸水性を向上させる観点から、アニオン系の水溶性アクリル系モノマー及びその塩が好ましく、アクリル酸とアクリル酸アルカリ金属塩とを併用することがより好ましい。

0014

アクリル酸とアクリル酸アルカリ金属塩とを併用する場合、両者のモル比(アクリル酸/アクリル酸アルカリ金属塩)は、吸水性を向上させる観点から、好ましくは10/90〜70/30、より好ましくは10/90〜50/50である。

0015

アクリル酸アルカリ金属塩は、アクリル酸とアルカリ金属水酸化物とを反応させることにより、調製することができる。アクリル酸アルカリ金属塩としては、例えば、アクリル酸ナトリウム塩、アクリル酸カリウム塩アクリル酸アンモニウム塩等が挙げられる。これらの中では、アクリル酸ナトリウム塩が好ましい。

0016

吸水性アクリル系樹脂の吸水性を制御するために、必要に応じて架橋剤を用いて架橋させたり、架橋剤を用いずに樹脂を自己架橋させることができる。

0017

架橋剤としては、例えば、メチレンビスアクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ) アクリレート、トリアリルシアヌレート等の多官能性モノマーアクリル系モノマーカルボキシル基を有する場合には、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル等のポリグリシジルエーテルグリセリンペンタエリスリトール等のポリオールエチレンジアミン等のポリアミンアルミニウムマグネシウム等の多価金属イオンを生じる塩類等が挙げられ、これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して使用することができる。

0018

架橋剤の量は、吸水性の観点から、水溶性アクリル系モノマー100重量部あたり、好ましくは0.01〜2重量部、より好ましくは0.02〜1重量部である。

0019

モノマー水溶液における水溶性アクリル系モノマーの濃度は、生産性を向上させる観点から、好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上であり、また重合熱除去効率の観点から、好ましくは70重量%以下、より好ましくは65重量%以下である。これらの観点から、モノマー水溶液における水溶性アクリル系モノマーの濃度は、好ましくは20〜70重量%、より好ましくは30〜65重量%である。

0020

本発明においては、モノマー水溶液に、重合開始剤として過酸化物及び遷移金属イオンが含有されている点に、1つの大きな特徴がある。

0021

一般に、過酸化物は、それ単独で光重合開始剤として作用することが知られている。ところが、本発明者らの研究によれば、過酸化物と遷移金属イオンとを併用した場合には、モノマーの重合反応速度飛躍的に高くなり、しかも残存モノマー量の低減を図ることができる。

0022

このようにモノマーの重合反応速度が飛躍的に高くなり、しかも残存モノマー量の低減を図ることができる理由は定かではないが、過酸化物の存在下でモノマーが紫外線の照射を受けた際に、光化学反応又はラジカル反応により、遷移金属イオンの価数が変化し、この価数が変化した遷移金属イオンがモノマーの重合開始に必要なラジカル発生に影響を及ぼすことに基づくものと推定される。

0023

例えば、遷移金属イオンとして3価の鉄イオンを用いた場合、紫外線の照射下で、光化学反応やそれに関連して起こるラジカル反応により、3価の鉄イオンが2価の鉄イオンに還元され、この2価の鉄イオンが速やかに過酸化物と反応し、モノマーの重合開始に必要なラジカルを発生させ、このラジカルがモノマーに付与されるので、モノマーの重合反応が開始し、飛躍的に高重合反応速度でモノマーの重合が進行することに基づくものと考えられる。また、このとき、2価の鉄イオンは、ラジカルを発生させると同時に酸化され、もとの3価の鉄イオンとなるので、ラジカルの発生が繰り返し行なわれることになる。

0024

過酸化物としては、例えば、一般にラジカル重合法に用いられているものを用いることができる。過酸化物の例としては、過酸化水素過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩、 tert-ブチルハイドロパーオキサイドコハク酸過酸化物等が挙げられ、これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中では、重合速度が高く、重合後にポリマー中に塩が残存せず、着色等の問題が生じがたい観点から、過酸化水素が好ましい。

0025

過酸化物は、モノマー水溶液への溶解度が高く、またその分解物人体に悪影響を及ぼしがたいので、他の光重合開始剤よりも多量に使用することができる。したがって、過酸化物を多量に用いた場合には、モノマーを高重合速度で重合させることができる。

0026

過酸化物の量は、重合速度を高め、重合反応終了後に残存しないようにする観点から、水溶性アクリル系モノマー100重量部あたり、好ましくは0.01〜5重量部、より好ましくは0.01〜3重量部である。

0027

遷移金属イオンとしては、モノマー水溶液中で析出したり、モノマーの重合を阻害するようなことがなく、また人体に直接悪影響を及ぼすようなことがないものが好ましい。

0028

好適な遷移金属の例としては、鉄、ニッケルコバルトクロムマンガン、銅、亜鉛チタンバナジウム等が挙げられ、これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中では、鉄は、モノマー水溶液中での安定性に優れ、紫外線照射下での重合速度が高いことから、好適に使用しうるものである。

0029

また、遷移金属は、それ単独ではなく、モノマー水溶液中で遷移金属イオンを生成し、水中で溶解しうる遷移金属化合物として用いることができる。

0030

遷移金属化合物の例としては、遷移金属の無機酸塩及び有機酸塩が挙げられ、その具体例としては、遷移金属の硝酸塩硫酸塩、クエン酸塩グルコン酸塩等が挙げられる。これらの塩は、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中では、モノマー水溶液に溶解又は混合させる際の安定性の観点から、第二鉄塩が好ましく、クエン酸第二鉄硝酸第二鉄及びそれらの水溶液がより好ましい。

0031

モノマー水溶液1kgにおける遷移金属イオンの濃度は、モノマーの重合速度を高める観点及び遷移金属の析出を回避し、着色を防止する観点から、好ましくは0.1〜50mg、より好ましくは0.2〜20mg、更に好ましくは0.5〜10mgである。

0032

また、モノマー水溶液には、重合反応や得られるポリマーの吸水性が損われない範囲内で、添加剤が含有されていてもよい。添加剤としては、例えば、界面活性剤増粘剤発泡剤等が挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。

0033

モノマー水溶液は、例えば、水溶性アクリル系モノマー、過酸化物、水、第二鉄塩等の遷移金属化合物、及び必要により架橋剤、添加剤等を混合することによって得ることができる。遷移金属化合物は、あらかじめ水溶液として用いてもよい。

0034

次に、重合を均一に行うには、モノマー水溶液の薄層を形成させることが好ましい。モノマー水溶液の薄層は、例えば、平板等の基材上にモノマー水溶液を流延させることにより、形成させることができる。

0035

モノマー水溶液の薄層の厚さは、生産性を高める観点から、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.5mm以上であり、モノマー水溶液の薄層に紫外線が十分に透過するようにする観点から、好ましくは10mm以下、より好ましくは5mm以下である。これらの観点から、モノマー水溶液の薄層の厚さは、好ましくは0.1〜10mm、より好ましくは0.1〜5mmである。

0036

形成されたモノマー水溶液の薄層には、次に、紫外線が照射される。紫外線の照射の際には、反応装置を用いることができる。反応装置としては、モノマー水溶液に効率よく紫外線を照射しうるものであればよい。好適な反応装置の例としては、紫外線照射部に連続的にモノマー水溶液の薄層を供給しうるエンドレスベルト等の装置が挙げられる。

0037

紫外線の照射に使用する光源としては、例えば、水銀ランプメタルハライドランプ無電極ランプ等の公知のものが挙げられる。通常、紫外線の照射波長は、200〜450nm程度であることが好ましい。

0038

紫外線の照射線量は、十分にモノマーの重合を進行させるとともに、過剰に照射することによってポリマーの架橋が切断されるのを防ぐ観点から、100〜4000mJ/cm2 であることが好ましい。また、紫外線の照射によって重合を完結させる観点から、紫外線の照射線量は、好ましくは500mJ/cm2 以上、より好ましくは700mJ/cm2 以上である。以上の点を考慮すれば、紫外線の照射線量は、好ましくは100〜4000mJ/cm2 、より好ましくは500〜4000mJ/cm2 、更に好ましくは700〜4000mJ/cm2 である。

0039

また、使用する光源の光強度、すなわちランプ出力は、通常、30〜200W/cmが好ましく、重合速度及びコストの観点から、50〜150W/cmがより好ましい。

0040

重合完結までに要する時間は、光強度や光量等によって異なるので一概には決定することができないが、通常、5〜20秒間程度である。

0041

紫外線照射による重合反応は、空気、チッ素ガス等の重合に対して不活性雰囲気中で行うことが好ましい。

0042

重合温度は、特に限定されるものではなく、反応速度を高める観点及び反応の制御を容易にする観点から、10〜100℃であることが好ましい。なお、アクリル系樹脂として、吸水性アクリル系樹脂を製造する場合には、重合中の発熱によって系内の温度が過度に上昇すると、1次分子量が低下したり、自己架橋が過度に進行し、吸水性を制御することが困難となる傾向があるので、重合温度を10〜80℃、好ましくは30〜60℃に制御することが望ましい。重合温度の制御は、例えば、空冷水冷等によって行うことができる。

0043

以上のようにして紫外線をモノマー水溶液の薄層に照射することにより、モノマーを重合させ、連続して効率よくシート状を有するアクリル系樹脂を得ることができる。

0044

得られたアクリル系樹脂は、シート状を有するが、その形状の状態で製品として用いてもよく、カッターチョッパーニーダー等を用いて所望の大きさに切断した後に用いてもよい。また、アクリル系樹脂は、含水状態製品化させてもよく、熱風乾燥機流動乾燥機等の装置を用いて乾燥させた後に製品化させてもよい。

0045

なお、得られたアクリル系樹脂には、種々の後処理を施すことができる。特に、吸水性アクリル系樹脂を製造する場合には、その吸水性を高めるために、表面処理を施してもよい。表面処理を施す際に用いられる表面処理剤としては、例えば、ポリグリシジルエーテル、ポリオール等の公知の架橋剤や公知の界面活性剤等が挙げられる。

0046

実施例1
80重量%アクリル酸水溶液125重量部を30重量%水酸化ナトリウム水溶液133重量部で中和した後、この中和溶液と、メチレンビスアクリルアミド0.12重量部、過酸化水素0.019重量部及びイオン交換水13.5重量部とを混合し、更に0.1重量%硝酸第二鉄水溶液〔和光純薬工業(株)製、鉄標準液〕をモノマー水溶液1kgあたりの鉄イオン濃度が4.6mgとなるように加え、モノマー水溶液を得た。このモノマー水溶液におけるモノマー濃度は45重量%、アクリル酸の中和度は72モル%、過酸化水素の量はモノマー100重量部に対して0.016重量部(対モノマー0.04モル%)であった。

0047

直径70mmのガラスシャーレ内の底面に、モノマー水溶液の薄層の厚さが5mmとなるようにモノマー水溶液を流延させた。

0048

5m/分の速度で移動しているコンベアにそのシャーレを載せ、紫外線照射装置アイグラフィックス(株)製、商品名:アイグランデージ、出力60W/cmの高圧水銀ランプ装着〕内に連続的に5回通過させて紫外線を照射することにより、モノマーを重合させ、含水ゲル状の吸水性アクリル系樹脂を得た。なお、照射した紫外線の積算線量は750mJ/cm2 、5回の紫外線照射による重合に要した時間は15秒間であった。

0049

次に、得られたシート状の吸水性アクリル系樹脂における残存モノマー量及び重合率を以下の方法にしたがって測定した。その結果を表1に示す。

0050

〔残存モノマー量の測定方法及び重合率の算出方法
(1) 残存モノマー量の測定方法
200mL容のフラスコ内に、2重量%塩化カルシウム水溶液50gを入れ、この溶液に1cm四方の大きさに切断したシート状の吸水性アクリル系樹脂を浸漬し、時々攪拌しながら30分間放置した後、この内容物に、32重量%塩化カルシウム水溶液10gを加え、攪拌する。10分間放置後、上澄み液をイオン交換水で5倍に希釈し、この希釈液平均孔径が0.45μmのメンブランフィルター濾過し、得られた濾液高速液体クロマトグラフィー分析する。これとは別に、予め既知濃度のモノマー標準液(アクリル酸)を調製しておき、この標準液に基づいて作成された検量線により、残存モノマー量(アクリル系樹脂の含水ゲル1kgあたりの残存モノマー量をアクリル酸として測定)を定量する。

0051

(2)重合率の算出方法
前記で得られた残存モノマー量から、下記の式より重合率を求めた。
〔重合率〕
=100 −〔[ 残存モノマー量(mg/kg) ×10-6/(0.45×72)]/(1÷87.84)〕×100 (式中、0.45は含水ゲル中の吸水性樹脂の固形分量、72はアクリル酸の分子量、87.84 はアクリル酸72モル%ナトリウム塩の平均分子量を示す)

0052

実施例2〜3
実施例1において、過酸化水素0.019重量部(対モノマー0.04モル%)の代わりに、過硫酸ナトリウム0.132重量部(対モノマー0.04モル%)(実施例2)又は tert-ブチルハイドロパーオキサイド0.050重量部(対モノマー0.04モル%)(実施例3)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、吸水性複合体を製造した。得られた吸水性複合体における残存モノマー量を実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。

0053

比較例1〜3
実施例1〜3において、硝酸第二鉄水溶液を加えなかった以外は、実施例1〜3と同様の操作を行ない、それぞれ順に比較例1〜3とした。その結果、どの場合もモノマー水溶液に変化が見られず重合は進行していなかった。

0054

0055

表1に示された結果から、過酸化物と鉄イオンとを併用した場合(実施例1〜3)には、過酸化物を単独で使用した場合(比較例1〜3)と異なり、重合が効率よく行われていることがわかる。

0056

なお、必要により、照射時間を更に長くしたり、スチーミングする等の常法により、残存モノマー量を低減させることができる。

0057

本発明の製造法で得られた吸水性アクリル系樹脂等のアクリル系樹脂は、例えば、衛生材料、農林業・土木用材料等に好適に使用することができる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ