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技術 画像投影装置および画像投影方法

出願人 株式会社リコー
発明者 高浦淳鴇田才明藤田和弘宮垣一也浪江健史松木ゆみ逢坂敬信小林正典杉本浩之
出願日 2003年8月4日 (17年6ヶ月経過) 出願番号 2003-285571
公開日 2005年3月3日 (15年11ヶ月経過) 公開番号 2005-057457
状態 特許登録済
技術分野 液晶1(応用、原理) 投影機 電気信号の光信号への変換 陰極線管以外の表示装置の制御 投影装置
主要キーワード 公差調整 チェッカー状 スタッキング方式 全面遮光 光吸収反応 複数本単位 チョッパー動作 遮光エリア
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年3月3日)のものです。
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図面 (13)

課題

画素ずらしを行うことによる画質の低下を抑制する。

解決手段

複数の画素を有して各画素の状態変化によって表示フレームを複数に分割したサブフレーム単位で画像を更新して表示する画像表示素子12R,12G,12Bが表示する画像を更新する更新期間中には投射面15に対する画像の投影を停止し、この更新期間中に画像の投影位置をずらし、また、更新期間中に直前に投影した画像の残像を表示するようにした。これにより、移動中の画像が視認されてしまうことを防止し、更新期間中に画像の投影を停止しても画像の移動の前後で画像が暗くなってしまうことを防止することができる。

概要

背景

従来より、画像を表示する際に、画像を構成する画素の表示位置をずらして表示することで、表示画素数を増やす各種の表示方式が提案されている。このような表示方式を画素ずらし表示方式という。画素ずらし表示方式は、プロジェクタに代表される投影表示装置に適用されるケースが多いが、他に、ヘッドマウントディスプレイなどへの適用も考えられる。

画素の表示位置をずらす方式としては、例えば、2枚以上の画像を表示位置をずらして同時刻に重ねて表示する方式や、2枚以上の画像の表示タイミングと表示位置とをわずかにずらして表示する方式がある。前者の方式はスタッキング方式、後者の方式はウォブリング方式とよばれることが多い。後者のウォブリング方式では、画像の表示位置を画素サイズレベルでずらして表示する。

ウォブリング方式においては、画像の表示位置をずらす方法・手段が各種提案されている。

例えば、ライトバルブが表示する画像をスクリーン等に拡大投影する場合に、ライトバルブとスクリーンとの間の空間に、液晶膜を含む素子を設ける方法がある。この方法では、液晶膜に対する電圧印加方向に応じて液晶配向方向が変わることを利用し、液晶膜に印加する電圧方向をスイッチングすることで液晶膜を通過する光の光路を変えることで、画像の表示位置をずらすことができる。

また、例えば、圧電素子を備える反射素子を用いて、ライトバルブによって表示する画像光屈折させたり反射角度を変えたりすることでライトバルブから投影面に至る光路を変化させ、画像の表示位置をずらす方法がある。このような屈折素子としては、プリズムが代表的であり、プリズムを微小角度回転させることで画像表示位置をずらすことができる。また、反射素子としては、ミラーが代表的であり、ミラーを微小角度回転させることで画像表示位置をずらすことができる。

また、従来の技術としては、上述した各種技術の他に、例えば、複屈折板を用いて表示素子(ライトバルブ)からの光の光軸シフトする技術がある(例えば、特許文献1、2参照)。

なお、ライトバルブとしては、透過型/反射型のいずれについても適用可能である。

ところで、ウォブリング方式を用いる場合、画像の表示位置をずらすための画像の移動期間において移動している画像が見えてしまうと、移動前の画像と移動後の画像とがつながって見えてしまう。すなわち、画素が分離して見えないので、解像度劣化してしまう。

この劣化を回避するため、従来では、画素ずらし素子に圧電素子を使用した画像投影装置において、画素ずらし動作中には照明光をOFFにするようにした画像投影装置がある(例えば、特許文献3参照)これにより、上述したような画素ずらし中の表示問題を解決することが可能となる。

ところで、近年の標準的な画像投影装置では、各々を独立して変調動作可能な画素をマトリクス状に複数配列して構成されたライトバルブに、照明光源光を照明し、ライトバルブの画素を投影レンズなどの光学手段によって拡大投影し、スクリーンなどの像面に表示するようにしている。

このような画像投影装置では、ライトバルブが与える元画素の投射位置を概ね60Hz以上の周波数でシフトさせることにより、見掛け上の視覚的な画素数を向上させることができる。例えば、シフトしない状態にある画素投影位置を基準とし、この基準位置に対して右→下→左→上の順にシフト動作させる場合、画素の位置は4回のシフトにより基準位置に戻り、そのシフト動作はループ的なものとなる。このため、シフトを繰り返して行っても投影される画素の像の位置を一定とすることができる。

ここで、シフト動作を高速で行うとともに各シフト位置においてシフト動作を静止する時間を設けることにより、各シフト位置における画像を見掛け上明瞭に分離させることが可能である。このとき、シフト動作を完全に静止させなくてもよいが、シフト動作を静止する時間に該当する間では、シフト動作に要する速度よりは遅い速度でシフトすることが好ましい。

特開平4−63332号公報
特開平7−36054号公報
特開2001−356411公報

概要

画素ずらしを行うことによる画質の低下を抑制する。 複数の画素を有して各画素の状態変化によって表示フレームを複数に分割したサブフレーム単位で画像を更新して表示する画像表示素子12R,12G,12Bが表示する画像を更新する更新期間中には投射面15に対する画像の投影を停止し、この更新期間中に画像の投影位置をずらし、また、更新期間中に直前に投影した画像の残像を表示するようにした。これにより、移動中の画像が視認されてしまうことを防止し、更新期間中に画像の投影を停止しても画像の移動の前後で画像が暗くなってしまうことを防止することができる。

目的

本発明の目的は、画素ずらしを行うことによる画質の低下を抑制することである。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

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請求項1

複数の画素を有して各画素の状態変化によって表示フレームを複数に分割したサブフレーム単位で画像を更新して表示する画像表示素子と、前記画像表示素子が表示する画像を照明する照明光学系と、前記照明光学系が照明する画像を投射面投影する投影手段と、前記投影手段が投影する画像の投影位置を前記投射面内において前記画像表示素子が表示する画像を更新する更新期間内でずらす画素ずらし手段と、前記画像表示素子が表示する画像を更新する更新期間中に前記投射面に対する画像の投影を停止する投影停止手段と、を具備する画像投影装置

請求項2

前記投影手段が直前に投影した画像を前記更新期間中残像として表示する残像表示手段を具備する請求項1記載の画像投影装置。

請求項3

前記投影停止手段は、前記画像表示素子が表示する画像を更新する更新期間中の前記画像表示素子を黒表示状態とする請求項1記載の画像投影装置。

請求項4

前記投影停止手段は、前記画像表示素子が表示する画像を更新する更新期間中の前記照明光学系が照明する画像を前記投射面よりも前記照明光学系側で遮光する請求項1記載の画像投影装置。

請求項5

前記残像表示手段は、前記投影面に設けられた発光材料である請求項2記載の画像投影装置。

請求項6

前記発光材料の発光性能は、画像の投影が停止してから前記更新期間と同等時間発光可能に設定されている請求項5記載の画像投影装置。

請求項7

前記発光材料の発光性能は、投影光波長が500〜560nmの範囲において画像の投影が停止してから前記更新期間と同等時間発光可能に設定されている請求項5記載の画像投影装置。

請求項8

前記残像表示手段は、前記投影面に設けられた蛍光材料である請求項2記載の画像投影装置。

請求項9

前記残像表示手段は、R・G・Bの各色を発光可能である単位残像表示領域を前記画像表示素子の各画素に対応させて複数配列した蛍光材料である請求項2記載の画像投影装置。

請求項10

前記画像表示素子は、線順次走査される走査線単位で画像を更新し、前記画素ずらし手段は、更新中の前記走査線の位置に対応する画像の投影位置を前記投射面内でずらし、前記投影停止手段は、更新中の前記走査線の位置に対応する画像の投影を停止する請求項1記載の画像投影装置。

請求項11

前記画素ずらし手段は、走査線単位での更新時間以内に画素ずらしを行う請求項10記載の画像投影装置。

請求項12

前記画像表示素子と前記投影面との間に設けられて前記画像表示素子が表示する画像が結像される中間像面を設け、前記画素ずらし手段は、前記中間像面に結像された画像の位置をこの中間像面内でずらす請求項10記載の画像投影装置。

請求項13

前記画素ずらし手段は、隣接する複数本の走査線によって構成される更新単位領域に対応する画像の投影位置を前記投射面内でずらし、前記投影停止手段は、隣接する複数本の走査線によって構成される更新単位領域に対応する画像の投影を停止する請求項10記載の画像投影装置。

請求項14

前記画像表示素子と前記投影面との間に設けられて前記画像表示素子が表示する画像が結像される中間像面を設け、前記画素ずらし手段は、前記中間像面に結像された画像の位置をこの中間像面に対し画像の投影方向に沿ってデフォーカスされた位置でずらす請求項10記載の画像投影装置。

請求項15

N個(Nは正の整数)のサブフレームに分割した1つ分の表示フレームを順次表示する1表示周期での表示順序を、第M周期目(Mは正の整数)と、第(M+1)周期目において異ならせる表示位置制御手段を具備する請求項1ないし14のいずれか一に記載の画像投影装置。

請求項16

N個(Nは正の整数)のサブフレームに分割した1つ分の表示フレームを順次表示する1表示周期において、第M周期目の最後に表示されるサブフレームの表示位置と第(M+1)周期目の最初に表示されるサブフレームの位置とを異ならせる表示位置制御手段を具備する請求項1ないし14のいずれか一に記載の画像投影装置。

請求項17

複数の画素を有して各画素の状態変化によって表示フレームを複数に分割したサブフレーム単位で画像を更新して表示する画像表示素子が表示する画像を照明光学系によって照明し、この照明画像を投影手段によって投射面に投影する際に、画像の投影位置を前記投射面内でずらすようにした画像表示方法において、前記画像表示素子が表示する画像を更新する更新期間中前記投射面に対する画像の投影を停止し、前記投影手段が直前に投影した画像を前記更新期間中残像として表示させるようにした画像表示方法。

技術分野

0001

本発明は、画像表示装置および画像投影方法に関する。

背景技術

0002

従来より、画像を表示する際に、画像を構成する画素の表示位置をずらして表示することで、表示画素数を増やす各種の表示方式が提案されている。このような表示方式を画素ずらし表示方式という。画素ずらし表示方式は、プロジェクタに代表される投影表示装置に適用されるケースが多いが、他に、ヘッドマウントディスプレイなどへの適用も考えられる。

0003

画素の表示位置をずらす方式としては、例えば、2枚以上の画像を表示位置をずらして同時刻に重ねて表示する方式や、2枚以上の画像の表示タイミングと表示位置とをわずかにずらして表示する方式がある。前者の方式はスタッキング方式、後者の方式はウォブリング方式とよばれることが多い。後者のウォブリング方式では、画像の表示位置を画素サイズレベルでずらして表示する。

0004

ウォブリング方式においては、画像の表示位置をずらす方法・手段が各種提案されている。

0005

例えば、ライトバルブが表示する画像をスクリーン等に拡大投影する場合に、ライトバルブとスクリーンとの間の空間に、液晶膜を含む素子を設ける方法がある。この方法では、液晶膜に対する電圧印加方向に応じて液晶配向方向が変わることを利用し、液晶膜に印加する電圧方向をスイッチングすることで液晶膜を通過する光の光路を変えることで、画像の表示位置をずらすことができる。

0006

また、例えば、圧電素子を備える反射素子を用いて、ライトバルブによって表示する画像光屈折させたり反射角度を変えたりすることでライトバルブから投影面に至る光路を変化させ、画像の表示位置をずらす方法がある。このような屈折素子としては、プリズムが代表的であり、プリズムを微小角度回転させることで画像表示位置をずらすことができる。また、反射素子としては、ミラーが代表的であり、ミラーを微小角度回転させることで画像表示位置をずらすことができる。

0007

また、従来の技術としては、上述した各種技術の他に、例えば、複屈折板を用いて表示素子(ライトバルブ)からの光の光軸シフトする技術がある(例えば、特許文献1、2参照)。

0008

なお、ライトバルブとしては、透過型/反射型のいずれについても適用可能である。

0009

ところで、ウォブリング方式を用いる場合、画像の表示位置をずらすための画像の移動期間において移動している画像が見えてしまうと、移動前の画像と移動後の画像とがつながって見えてしまう。すなわち、画素が分離して見えないので、解像度劣化してしまう。

0010

この劣化を回避するため、従来では、画素ずらし素子に圧電素子を使用した画像投影装置において、画素ずらし動作中には照明光をOFFにするようにした画像投影装置がある(例えば、特許文献3参照)これにより、上述したような画素ずらし中の表示問題を解決することが可能となる。

0011

ところで、近年の標準的な画像投影装置では、各々を独立して変調動作可能な画素をマトリクス状に複数配列して構成されたライトバルブに、照明光源光を照明し、ライトバルブの画素を投影レンズなどの光学手段によって拡大投影し、スクリーンなどの像面に表示するようにしている。

0012

このような画像投影装置では、ライトバルブが与える元画素の投射位置を概ね60Hz以上の周波数でシフトさせることにより、見掛け上の視覚的な画素数を向上させることができる。例えば、シフトしない状態にある画素投影位置を基準とし、この基準位置に対して右→下→左→上の順にシフト動作させる場合、画素の位置は4回のシフトにより基準位置に戻り、そのシフト動作はループ的なものとなる。このため、シフトを繰り返して行っても投影される画素の像の位置を一定とすることができる。

0013

ここで、シフト動作を高速で行うとともに各シフト位置においてシフト動作を静止する時間を設けることにより、各シフト位置における画像を見掛け上明瞭に分離させることが可能である。このとき、シフト動作を完全に静止させなくてもよいが、シフト動作を静止する時間に該当する間では、シフト動作に要する速度よりは遅い速度でシフトすることが好ましい。

0014

特開平4−63332号公報
特開平7−36054号公報
特開2001−356411公報

発明が解決しようとする課題

0015

ところで、上述したように、動画再生表示するためには最低でも60Hz以上のフレーム周波数が必要であり、例えば、1フレームを2つのサブフレーム時分割して画素ずらし表示するためには、1つのサブフレームの表示周波数は120Hz以上としなくてはならない。

0016

特許文献3に記載された技術においても、同様に、光源を高速に点滅させなくてはならない。特許文献3に記載された技術ではLEDを光源としているが、高速な点滅が可能な光源としては、他にレーザダイオード(LD)を用いることも可能である。発光ダイオードLEDやレーザダイオード(LD)を用いて所望の光量を得るためには、多数のLEDを2次元アレイ状に配置して用いることになる。LEDを2次元アレイ状に配列する場合、特にアレイの中心部において温度が上昇するが、これを効率よく放熱して温度管理することは難しい。また、発光ダイオードLEDやレーザダイオード(LD)を光源とする場合、光源に要するコストが高くなってしまう。さらに、LEDやLDで所望の画面輝度を得るためには、光源の高出力化が必至となる。例えば、LEDであれば、2次元アレイ化しないと十分な光量を得ることができない。しかしながら、2次元アレイ化すると上述の放熱効率の問題があり、デバイスが損傷してしまう。

0017

ここで、例えば、ランプを光源として用いると、コストを低く抑え性能を安定させることが可能であるが、高速なON/OFF動作が難しい。また、ランプを光源として用いる場合、一斉に遮光されるので光量ロスが大きい。

0018

また、画像を表示させる時間に対し画像を移動させる時間が長くなると、表示される画素の像が暗くなるため、画素ずらしによる画像の移動時間は短いほどよい。しかしながら、ランプ光源をこのレベルの周波数で明滅させることは極めて困難である。

0019

ランプ光源を高速に明滅させる方式としては、照明光学系に遮光手段を設ける手段が考えられる。この場合、基本的には、照明/遮光を高速にチョッパー動作させればよい。ここで、遮光手段として用いるライトバルブの応答時間は、画像表示を行うライトバルブよりも高速に応答する必要がある。しかしながら、画像表示を行うライトバルブよりも高速な応答が可能なライトバルブを入手することは困難である。

0020

ところで、透過型のライトバルブを用いる場合、ライトバルブを構成する画素の開口率を100%にすることは難しい。このため、光量損失を伴うという課題がある。

0021

一方、反射型のライトバルブを用いる場合、透過型のライトバルブよりも開口効率の点で改善することが可能であるが、やはり開口率は100%以下である。また、反射型のライトバルブを遮光手段として用いる場合、光学系のレイアウトが複雑になる傾向がある。

0022

従来では、画素の像が移動している間の遮光に関して、ライトバルブ以外の機構を用いて、遮光を行う方法については開示されている事例はない。

0023

ところで、画素ずらし表示によってライトバルブの画素数よりも多数の画素の像を表示する場合、表示する画像情報量は画素ずらしして表示する画素数相当必要である。例えば、画素ずらしを1回行う場合には、ライトバルブの画素数の2倍の画素情報が必要である。

0024

そして、画素ずらしを行う画像情報を得るためには、高解像度撮像装置が必要である。例えば、撮像素子としては、CCDを用いる場合には、CCDの画素数を増やす必要がある。また、撮像レンズ空間分解能も、CCDの画素サイズ相当以上の周波数帯域解像できる性能が求められる。

0025

ところで、画素ずらしを1回行う(2つの画面をずらして表示する)場合、1つの表示フレームの画像情報を2つの画像フレームの画像情報に分離し、分離した2フレームの画像情報をライトバルブ上で交互に表示させる。このとき、2つ目の画像フレームは、1つ目の画像フレームの表示をクリアしてから表示させる。すなわち、ウォブリング方式では、1つ目の画像フレームと2つ目の画像フレームとの間に1つ目の画像フレームをクリアさせる期間が存在する。このクリアさせる期間は、画像データに基づく表示を行っているわけではないためデッドタイムとなる。

0026

上述した画素ずらしは、このデッドタイムの最中に行われることが理想的である。

0027

しかしながら、デッドタイム中の消光比が悪い場合等には、ずらしている最中の画像が表示されてしまう。これにより、2つの画像フレームがつながってしまい、画像のコントラストが低下してしまう。

0028

これに対し、1フレームの画像情報を一斉にクリアして一斉に2フレーム目の画像情報を表示することも可能であるが、ライトバルブの画素数が多くなると、一斉書き換えする場合に送信されるデータ量が多くなってしまい却って表示制御に時間を要することとなってしまう。

0029

この対策として、1フレームの画像情報を複数のチャネルに分割して、並列処理することで書き換え時間を短縮するなどの工夫がなされる場合があるが、並列処理することにより信号処理系が複雑になってしまう。

0030

このため、走査線毎に順次に書きかえる方式も広く採用されている。

0031

また、特許文献1,2に記載されたいずれの技術においても、画素ずらし中の画像の移動については述べられていない。

0032

さらに、上述したような近年の標準的な画像投影装置においても、画像をシフトさせている期間中にも画像が点灯表示されていることにより、定位置の画素像同士が繋がって見えてしまう。このような場合、画素像間の分離特性下がり、解像度が劣化するという問題が生じる。

0033

本発明の目的は、画素ずらしを行うことによる画質の低下を抑制することである。

課題を解決するための手段

0034

請求項1記載の発明の画像投影装置は、複数の画素を有して各画素の状態変化によって表示フレームを複数に分割したサブフレーム単位で画像を更新して表示する画像表示素子と、前記画像表示素子が表示する画像を照明する照明光学系と、前記照明光学系が照明する画像を投射面に投影する投影手段と、前記投影手段が投影する画像の投影位置を前記投射面内において前記画像表示素子が表示する画像を更新する更新期間内でずらす画素ずらし手段と、前記画像表示素子が表示する画像を更新する更新期間中に前記投射面に対する画像の投影を停止する投影停止手段と、を具備する。

0035

したがって、画像表示素子が表示する画像を更新する更新期間中には投射面に対する画像の投影を停止し、この更新期間中に画像の投影位置をずらすことで移動中の画像が視認されてしまうことを防止することができる。

0036

請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像投影装置において、前記投影手段が直前に投影した画像を前記更新期間中残像として表示する残像表示手段を具備する。

0037

したがって、更新期間中に直前に投影した画像の残像を表示することで、更新期間中に画像の投影を停止しても、画像の移動の前後で画像が暗くなってしまうことを防止することができる。

0038

請求項3記載の発明は、請求項1記載の画像投影装置において、前記投影停止手段は、前記画像表示素子が表示する画像を更新する更新期間中の前記画像表示素子を黒表示状態とする。

0039

したがって、例えば、画像表示素子としてライトバルブを用いた場合に、ライトバルブを構成する各画素の動作時間による画像の移動が視認されてしまうことを防止することができる。

0040

請求項4記載の発明は、請求項1記載の画像投影装置において、前記投影停止手段は、前記画像表示素子が表示する画像を更新する更新期間中の前記照明光学系が照明する画像を前記投射面よりも前記照明光学系側で遮光する。

0041

したがって、画像表示素子での表示画像の更新による画像の移動が視認されてしまうことと、表示画像が暗くなることとを同時に防止することができる。

0042

請求項5記載の発明は、請求項2記載の画像投影装置において、前記残像表示手段は、前記投影面に設けられた発光材料である。

0043

したがって、画像の投影が停止される更新期間中における停止直前に投影された画像の残像としての表示を発光材料によって実現することができる。

0044

請求項6記載の発明は、請求項5記載の画像投影装置において、前記発光材料の発光性能は、画像の投影が停止してから前記更新期間と同等時間発光可能に設定されている。

0045

したがって、更新期間が終了して更新後の画像が表示される時点では残像が表示されないようにすることができる。

0046

請求項7記載の発明は、請求項5記載の画像投影装置において、前記発光材料の発光性能は、投影光波長が500〜560nmの範囲において画像の投影が停止してから前記更新期間と同等時間発光可能に設定されている。

0047

したがって、比較的視覚に対する感度が高い波長帯で画像を残像させることができる。これによって、高い残像効果を得ることができ、見掛け上明るい画像が連続して表示されている状態を生成することができる。

0048

請求項8記載の発明は、請求項2記載の画像投影装置において、前記残像表示手段は、前記投影面に設けられた蛍光材料である。

0049

したがって、入手が容易な蛍光材料によって請求項2記載の発明の作用を得ることができる。これによって、新規に材料を開発するコスト等が不要となり、コスト面で優れた画像投影装置を提供することができる。

0050

請求項9記載の発明は、請求項2記載の画像投影装置において、前記残像表示手段は、R・G・Bの各色を発光可能である単位残像表示領域を前記画像表示素子の各画素に対応させて複数配列した蛍光材料である。

0051

したがって、カラーバランスの良好な残像を得ることができる。これによって、画素をずらすタイミングにおけるカラーバランスの変化を少なくすることができる。

0052

請求項10記載の発明は、請求項1記載の画像投影装置において、前記画像表示素子は、線順次走査される走査線単位で画像を更新し、前記画素ずらし手段は、更新中の前記走査線の位置に対応する画像の投影位置を前記投射面内でずらし、前記投影停止手段は、更新中の前記走査線の位置に対応する画像の投影を停止する。

0053

したがって、画素をずらしている間に画像の投影を停止する領域および投影停止時間の積算値を小さくすることができる。これによって、画像投影の停止による光量の損失を少なくし、より明るい画像を投影することができる。

0054

請求項11記載の発明は、請求項10記載の画像投影装置において、前記画素ずらし手段は、走査線単位での更新時間以内に画素ずらしを行う。

0055

したがって、更新時間以内に画素ずらしが完了するため、移動中の画像が視認されてしまうことをより確実に防止することができる。

0056

請求項12記載の発明は、請求項10記載の画像投影装置において、前記画像表示素子と前記投影面との間に設けられて前記画像表示素子が表示する画像が結像される中間像面を設け、前記画素ずらし手段は、前記中間像面に結像された画像の位置をこの中間像面内でずらす。

0057

したがって、画像の投影を停止する領域と画像をずらす領域とを一致させることができる。これによって、画質の良好な画像を投影することができる。

0058

請求項13記載の発明は、請求項10記載の画像投影装置において、前記画素ずらし手段は、隣接する複数本の走査線によって構成される更新単位領域に対応する画像の投影位置を前記投射面内でずらし、前記投影停止手段は、隣接する複数本の走査線によって構成される更新単位領域に対応する画像の投影を停止する。

0059

したがって、画像の投影を停止する領域と画像をずらす領域とを一致させるための調整の精度を格別高くすることなく請求項9記載の発明の作用を得ることができる。これによって、画像投影装置の製造コストを大幅に低減することができる。

0060

請求項14記載の発明は、請求項10記載の画像投影装置において、前記画像表示素子と前記投影面との間に設けられて前記画像表示素子が表示する画像が結像される中間像面を設け、前記画素ずらし手段は、前記中間像面に結像された画像の位置をこの中間像面に対し画像の投影方向に沿ってデフォーカスされた位置でずらす。

0061

したがって、画素ずらし手段の配置位置の公差調整の精度を格別高くすることなく請求項10記載の発明の作用を得ることができる。これによって、画像投影装置の製造コストを大幅に低減することができる。

0062

請求項15記載の発明は、請求項1ないし14のいずれか一に記載の画像投影装置において、N個(Nは正の整数)のサブフレームに分割した1つ分の表示フレームを順次表示する1表示周期での表示順序を、第M周期目(Mは正の整数)と、第(M+1)周期目において異ならせる表示位置制御手段を具備する。

0063

したがって、画素ずらしによって発生するモアレ等の特定のノイズ成分を除去することができる。これによって、品質の高い画像を投影することができる。

0064

請求項16記載の発明は、請求項1ないし14のいずれか一に記載の画像投影装置において、N個(Nは正の整数)のサブフレームに分割した1つ分の表示フレームを順次表示する1表示周期において、第M周期目の最後に表示されるサブフレームの表示位置と第(M+1)周期目の最初に表示されるサブフレームの位置とを異ならせる表示位置制御手段を具備する。

0065

したがって、ずらして表示する画像の明るさの時間的な均一性を高くすることができる。これによって、品質の高い画像を投影することができる。

0066

請求項17記載の発明の画像投影方法は、複数の画素を有して各画素の状態変化によって表示フレームを複数に分割したサブフレーム単位で画像を更新して表示する画像表示素子が表示する画像を照明光学系によって照明し、この照明画像を投影手段によって投射面に投影する際に、画像の投影位置を前記投射面内でずらすようにした画像投影方法において、前記画像表示素子が表示する画像を更新する更新期間中前記投射面に対する画像の投影を停止し、前記投影手段が直前に投影した画像を前記更新期間中残像として表示させるようにした。

0067

したがって、画像表示素子が表示する画像を更新する更新期間中には投射面に対する画像の投影を停止し、この更新期間中に画像の投影位置をずらすことで移動中の画像が視認されてしまうことを防止することができる。また、更新期間中に直前に投影した画像の残像を表示することで、更新期間中に画像の投影を停止しても、画像の移動の前後で画像が暗くなってしまうことを防止することができる。

発明の効果

0068

請求項1記載の発明の画像投影装置によれば、画像表示素子が表示する画像を更新する更新期間中には投射面に対する画像の投影を停止し、この更新期間中に画像の投影位置をずらすことで移動中の画像が視認されてしまうことを防止することができる。

0069

請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像投影装置において、更新期間中に直前に投影した画像の残像を表示することで、更新期間中に画像の投影を停止しても、画像の移動の前後で画像が暗くなってしまうことを防止することができる。

0070

請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の画像投影装置において、例えば、画像表示素子としてライトバルブを用いた場合に、ライトバルブを構成する各画素の動作時間による画像の移動が視認されてしまうことを防止することができる。

0071

請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の画像投影装置において、画像表示素子での表示画像の更新による画像の移動が視認されてしまうことと、表示画像が暗くなることとを同時に防止することができる。

0072

請求項5記載の発明によれば、請求項2記載の画像投影装置において、画像の投影が停止される更新期間中における停止直前に投影された画像の残像としての表示を発光材料によって実現することができる。

0073

請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の画像投影装置において、更新期間が終了して更新後の画像が表示される時点では残像が表示されないようにすることができるので、品質の高い画像を投影することができる。

0074

請求項7記載の発明によれば、請求項5記載の画像投影装置において、比較的視覚に対する感度が高い波長帯で画像を残像させることができるので、高い残像効果を得ることができ、見掛け上明るい画像が連続して表示されている状態を生成することができる。

0075

請求項8記載の発明によれば、請求項2記載の画像投影装置において、入手が容易な蛍光材料によって請求項2記載の発明の作用を得ることができるので、新規に材料を開発するコスト等が不要となり、コスト面で優れた画像投影装置を提供することができる。

0076

請求項9記載の発明によれば、請求項2記載の画像投影装置において、カラーバランスの良好な残像を得ることができるので、画素をずらすタイミングにおけるカラーバランスの変化を少なくすることができる。

0077

請求項10記載の発明によれば、請求項1記載の画像投影装置において、画素をずらしている間に画像の投影を停止する領域および投影停止時間の積算値を小さくすることができるので、画像投影の停止による光量の損失を少なくし、より明るい画像を投影することができる。

0078

請求項11記載の発明によれば、請求項10記載の画像投影装置において、更新時間以内に画素ずらしが完了するため、移動中の画像が視認されてしまうことをより確実に防止することができる。

0079

請求項12記載の発明によれば、請求項10記載の画像投影装置において、画像の投影を停止する領域と画像をずらす領域とを一致させることができるので、画質の良好な画像を投影することができる。

0080

請求項13記載の発明によれば、請求項10記載の画像投影装置において、画像の投影を停止する領域と画像をずらす領域とを一致させるための調整の精度を格別高くすることなく請求項10記載の発明の効果を得ることができるので、画像投影装置の製造コストを大幅に低減することができる。

0081

請求項14記載の発明によれば、請求項10記載の画像投影装置において、画素ずらし手段の配置位置の公差調整の精度を格別高くすることなく請求項10記載の発明の効果を得ることができるので、画像投影装置の製造コストを大幅に低減することができる。

0082

請求項15記載の発明によれば、請求項1ないし14のいずれか一に記載の画像投影装置において、画素ずらしによって発生するモアレ等の特定のノイズ成分を除去することができるので、品質の高い画像を投影することができる。

0083

請求項16記載の発明によれば、請求項1ないし14のいずれか一に記載の画像投影装置において、ずらして表示する画像の明るさの時間的な均一性を高くすることができるので、品質の高い画像を投影することができる。

0084

請求項17記載の発明の画像投影方法によれば、画像表示素子が表示する画像を更新する更新期間中には投射面に対する画像の投影を停止し、この更新期間中に画像の投影位置をずらすことで移動中の画像が視認されてしまうことを防止することができ、また、更新期間中に直前に投影した画像の残像を表示することで、更新期間中に画像の投影を停止しても、画像の移動の前後で画像が暗くなってしまうことを防止することができる。

発明を実施するための最良の形態

0085

本発明を実施するための最良の形態について図1ないし図12を参照して説明する。本実施の形態は、画像投影装置への適用例を示す。

0086

図1は、本発明の一実施の形態の画像投影装置全体の光学系構成を示す概略図である。画像投影装置1は、ランプ光源2、IRフィルタ3、インテグレータ4,5によって構成されるインテグレータ光学系6、ミラー7、投影停止手段としての遮光手段8、波長板9、偏光ビームスプリッタ(以降、PBSとする)10、ダイクロイックミラー11、画像表示素子としての反射型のライトバルブ12(12R,12G,12B)、画素ずらし手段13、および、投影手段としての投影光学系14を備えている。本実施の形態では、ランプ光源2、IRフィルタ3、インテグレータ光学系6、ミラー7、波長板9、PBS10、ダイクロイックミラー11等によって照明光学系が実現されている。

0087

図1中符号15は、画像投影装置1によって画像が投影される投影面としてのスクリーンである。このスクリーン15には、後述する画像投影における画素ずらしに際し、画素ずらしを行う領域において残像が表示されるように、照射された光に応じて発光する発光材料が設けられている。ここに、残像表示手段が実現されている。なお、本実施の形態では、発光材料を設けるようにしたが、これに限るものではなく、照射された光に応じて蛍光を発する蛍光材料を設けるようにしてもよい。

0088

なお、本実施の形態では、ランプ光源2とインテグレータ4との間にIRフィルタ3を設けたが、これに限るものではなく、IRフィルタ3に代えてランプ光源2とインテグレータ4との間に図示しないUVカットフィルタを設けてもよい。また、ランプ光源2とインテグレータ4との間に、IRフィルタとUVカットフィルタとを併設してもよい。

0089

インテグレータ光学系6は、ランプ光源2から発光された光の照度空間分布を均一化した照明光束を生成する。この照明光束は、後段の遮光手段8に向けて照射する。

0090

また、本実施の形態では、光路を折返すためにインテグレータ4とインテグレータ5との間にミラー7を配置したが、このミラー7は必ずしも設ける必要はない。

0091

遮光手段8は、後述する画像の投影に際して、インテグレータ光学系6から照射される照明光束を適宜遮光する機能を有する。遮光手段8としては、例えば、後述するライトバルブ12と同様の構成を有して、ライトバルブ12における複数の画素に対応させた複数の画素を有する液晶パネル等によって実現することができる。なお、このような液晶パネルについては、公知の技術であるため説明を省略する。

0092

ここで、図2は、遮光手段8の別の一例を示す説明図である。図2に示す遮光手段8は、周期的に設けられた透光領域16と遮光領域17とを備えており、透光領域16と遮光領域17とをランプ光源3からの発光光路上を交互に通過させることが可能な構成となっている。画像の投影に際しては、透光領域16と遮光領域17とを交互に移動させることで、透光領域16と遮光領域17とを時間的に移動させることができる。透光領域16と遮光領域17とは、ライトバルブ12上において画像更新している走査線の位置と遮光領域を一致させ、画像更新する走査線の移動速度と遮光手段8の遮光領域の移動速度を同期させる。このとき、遮光位置および速度の同期を調整する機構を付加することが好ましい。なお、図2において、図示される遮光領域17は、紙面垂直方向に対して連続的であり、その長さは少なくともライトバルブ12の走査線の長さ以上に設定されている。また、走査線の方向も同様に紙面垂直方向である。

0093

また、特に図示しないが、遮光手段8としては、渦巻き状に遮光領域を設けた円盤を回転させて遮光領域17を移動させるようにしてもよい。

0094

波長板9は、インテグレータ光学系6から照射される照明光束に偏光性を与え、直線偏光に変換する。本実施の形態では、説明の便宜上P偏光に変換するものとする。

0095

PBS10は、入射光束偏光方向に応じて入射光束を反射させたり透過させたりする。本実施の形態では、P偏光を反射しS偏光を透過させるものとする。

0096

ダイクロイックミラー11は、PBS10からの照明光を赤、緑、青の3波長に色分解する。公知の技術であるため説明を省略するが、ダイクロイックミラー11は、PBS10側からの入射光を青または赤とその他の色とに分離し、ライトバルブ12側からの入射光を緑と赤または緑と青とに色分解する。本実施の形態では、単一のダイクロイクミラー11によって照射光を3波長に色分解することができる。

0097

なお、本実施の形態のように、照射光を赤、緑、青の3波長に分解する単一のダイクロイックミラー11に限るものではなく、図示しない2種類のダイクロイックミラーを使って3波長に色分解することも可能である。例えば、前段のダイクロイックミラーにおいて青または赤とその他の色とに分離し、後段のダイクロイックミラーでは緑と赤または緑と青とに色分解することが可能である。

0098

ライトバルブ12(12R,12G,12B)は、図3に示すように、縦横画素開口が配列された構成をもっている。なお、図3では、画素開口間の隙間は省略している。本実施の形態のライトバルブ12は、縦方向m個配列され、横方向にn個配列された複数の画素を有している。本実施の形態に用いる反射型のライトバルブ12としては、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)が好適である。

0099

図示を省略するが、ライトバルブ12には、ライトバルブ12における各画素の動作を制御する表示制御手段が接続されている。後述する画像投影に際しては、この表示制御手段により各ライトバルブ12R,12G,12Bにおける各画素の動作を制御することによりサブフレーム単位で画像を表示することを可能としている。公知の技術であるため説明を省略するが、サブフレームとは、単一の表示フレームを複数に分割したときの分割された各フレームを示しており、表示フレームの画像密度よりも低い画像密度を有する。

0100

本実施の形態では、後述する画像の投影に際して、表示制御手段の制御によってライトバルブ12における走査線を線順次に走査することで画像を更新する。また、本実施の形態では、図3中左右方向に並ぶn個の画素からなる画素列、あるいは、図3中上下方向に並ぶm個の画素からなる画素列を走査線とする。

0101

ライトバルブ12は、ダイクロイックミラー11で色分解された光束がライトバルブを良好に照明することができるように、ダイクロイックミラー11に近接配置されている。ダイクロイックミラー11で分離される3色の光に対応する各々のライトバルブ12R,12G,12Bは、シフト、チルト調整が可能であることが望ましい。

0102

PBS10で反射されてダイクロイックミラー11を透過し、ダイクロイックミラー11でR・G・Bの各色の照明光に分光されて、対応するライトバルブ12R,12G,12Bを照明したR・G・Bの各色の照明光は、各ライトバルブ12R,12G,12Bで反射される際にS偏光に偏光変換され、ダイクロイックミラー11を介して再度PBS10に入射する。

0103

ここで、ライトバルブ12で反射されてダイクロイックミラー11を透過した照明光はS偏光に偏光されているため、PBS10を透過して画素ずらし手段13に入射する。

0104

画素ずらし手段13は、ライトバルブ12が有する各画素に対応させて配置された複数の図示しない画素ずらし素子を備えている。各画素ずらし素子は、入射光の光路をシフトさせて出力させる機能を有する。

0105

画素ずらし素子としては、例えば、図4に示すような画素ずらし素子18を用いることが可能である。ここで、図4は、画素ずらし素子18の構成を模式的に示す断面図である。画素ずらし素子18は、各々液晶層19を間にして上下対称となるように積層された誘電体層20、透明電極21、接着層22、および透明基板23を有している。透明電極21は、図4中紙表裏方向に連続的に延出している。画素ずらし素子18においては、透明電極21と接着層22との屈折率差が小さいほどよい。液晶層19は、応答速度が速いことから、垂直配向型強誘電性液晶がスイッチングに好適である。

0106

本実施の形態の画素ずらし素子18においては、ストライプ状の透明電極21を液晶層19の層厚方向対向配置させることで電圧を印加するようにしているが、透明電極21のストライプのパターンの周期は、対向する上下(ないし前後)でハーフピッチずらして構成した方が、液晶層中に発生する電位差の均一性を向上させることができる。

0107

また、液晶層19は透光性を有する透明電極21で挟む構造となるが、液晶層19と透明電極21の間に誘電体層20を入れることにより、電位差の面内均一性を向上させることができる。本実施の形態では、対向する透明電極21間は分割抵抗接続して面内方向に等電位がかかるようにしている。

0108

このような画素ずらし素子18では、上下の透明電極21間に電圧を印加して液晶層19に電位差を発生させることにより、液晶の配向方向を制御する。液晶の配向方向は、印加電圧によって2値的に応答させることが可能である。そして、1層の液晶層19による複屈折効果は1軸方向の光軸シフトないしチルトを生成するため、2層の液晶層の各々の複屈折方向を直交に配置させることで、2軸方向への画素ずらしが可能である。

0109

画素ずらし手段13には、各画素ずらし素子18を駆動制御する図示しない光路シフト制御回路が接続されている。後述する画像の投影に際しては、光路シフト制御回路によって各画素ずらし素子18の液晶層19に対して印加する電圧を調整し、液晶の配向方向を制御することにより所定領域の画素ずらしを行う。

0110

液晶層19に対して電圧を印加した状態で画素ずらし素子18に光が入射すると、液晶の複屈折特性によって異常光成分偏向作用を受け、光路がシフトして液晶層を抜ける。ここで、図5は、液晶層に入射した光線異常光線の光路を模式的に示す説明図である。図5に示すように、液晶層19からの出射光線は、液晶層19中で偏向されて、入射光線に対してシフトされて出射される。なお、この現象については、公知の技術であるため説明を省略する。

0111

後述する画像投影に際し、画像ずらし手段13は、光路シフト制御回路によって駆動制御されてライトバルブ12での表示画像の切り替えに対応させて、各画素ずらし素子18を動作させる。これにより、ライトバルブ12に表示される表示画像の画像光路をシフトすることができる。

0112

画素ずらし素子18による光路シフトは、例えば、画素ずらし素子18の動作を制御するシフト信号がlowのときにある一つのシフト位置に対応する動作状態となり、シフト信号がhigthのとき他方のシフト位置に対応する動作状態となるように制御される。画素ずらし素子18での光路シフト動作によるシフト量は、与えられるシフト信号によって変化させることができる。

0113

このような画素ずらしによって表示される画素の像の位置は、例えば、x方向およびy方向の2軸方向に移動させて表示させる場合、画素の像の位置を4箇所に存在させることが可能となる。

0114

なお、画素ずらし素子は、図4に示す画素ずらし素子18に限るものではなく、公知の各種技術を用いることが可能である。画素ずらし手段13としては、ライトバルブ12からの画像光路をシフトさせることが可能な画素ずらし手段13であれば公知の各種画素ずらし素子18を有する画素ずらし手段を用いることが可能である。例えば、プリズムやミラーのあおり回転によって画素ずらしを行ってもよい。

0115

投影光学系14は、ライトバルブ12が表示する画像を投影面上に結像させる機能を実現する。本実施の形態の投影光学系14は、レンズによって実現されている。投影光学系14は、レンズ以外にも反射光学系を用いることも可能である。

0116

このような画像投影装置1では、画像の投影に際し、表示制御手段によって、ライトバルブ上にあるサブフレームの画像を表示させている状態から、次に表示させるサブフレームの画像に切り替えるまでの期間に、次のサブフレームの表示画像情報フレームバッファから読み出して更新する。また、ライトバルブが1サブフレームの画像を表示する毎に、画素ずらし手段によって、ライトバルブ上の各々の画素の投影面における投影位置がずらされるように画素ずらしを行う。このとき、ライトバルブ上に表示されるサブフレームの画像は、上述したように、縦横2方向へずらすことで計4箇所へ移動させることが可能である。

0117

表示制御手段による表示画像の更新は、ライトバルブ上の走査線単位で、走査線番号にしたがって走査線順次に行われる。例えば、走査線番号を1,2,3・・・とするとき、サブフレームの画像は走査線番号1から順に更新される。このため、走査線番号2の画像の更新が開始される時刻は、走査線番号1の画像の更新が開始される時刻より少し遅延している。

0118

ここで、図6は、走査線順次的に画像が更新される様子を示す説明図である。図6に示すように、あるサブフレーム#Nの画像が最初に更新される走査線の更新開始時刻T1は、このサブフレーム#Nの画像が最後に更新される走査線の更新開始時刻T2よりも早い時刻となる。

0119

このサブフレーム#Nの更新は走査線毎に完了していくが、最初に更新が終了する走査線における更新終了時刻T3は、更新されるサブフレームにおいて最後に更新が終了する走査線における更新終了時刻T4より早い。

0120

すなわち、一般的に表現するならば、走査線番号N+1の画像の更新が開始される時刻は、走査線番号Nの画像の更新が開始される時刻より遅延している。

0121

なお、各走査線が画像の更新に要する時間は同じである。このため、各走査線の画像の更新が完了する時刻についていえば、走査線番号N+1の完了時刻は、走査線番号Nの完了時刻よりも遅延している。

0122

従来の画像投影装置では、時刻T1から時刻T4の間に画素ずらしを行うようにしている。

0123

ところで、図6から判るように、最後に画像更新が開始される走査線は時刻T1の時点ではまだサブフレーム#Nの画像を表示している。このため、時刻T1〜T2の間に画素ずらしを行うと、画像が順次更新されている様子(以降、画像が移動する状態とする)が投影されてしまうことになる。

0124

また、図6から判るように、時刻T2の時点では、最後に更新が終了する走査線における表示画像の更新が完了していない。このため、この走査線位置では何も表示することができない。

0125

一方、最初に画像更新が開始される走査線においては、時刻T1〜T3の間は表示する画像がなく、時刻T4のときには次のサブフレーム#N+1の画像を表示しているので、時刻T3〜T4の間に画素ずらしを行うと、その画像が移動する状態が表示されてしまう。

0126

また、時刻T3〜T4の間に画素ずらしを行うと、最初に画像更新が開始される走査線においては時刻T1〜T3の間画像を表示できない。

0127

さらに、時刻T1〜T2の間に画素ずらしを行うと、最後に画像更新が完了する走査線においては時刻T2〜T4の間画像を表示できない。

0128

図7は、従来の画像投影装置におけるタイミングで表示画像の更新を行った場合の表示輝度の変動を示すグラフである。図7において、縦軸は画面の明るさ、横軸は時刻である。図7には、最初に画像更新が開始される走査線の状態を示している。図7中時刻T5は、最初に画像更新が開始される走査線において、サブフレーム#N+1の画像の表示を開始する時刻である。図7に示すように、時刻T1〜T5の間においては、何の画像も表示されない。このような何の画像も表示されない状態は、各走査線において生じる。このため、画像更新期間中は、画面が暗くなってしまう。サブフレーム毎表示開始時と終了時に画面の明るさが漸次的に変化するこのような特性は、ライトバルブの応答速度に起因するものである。これらの場合、画像が表示されていないところが多く残るので画像が暗くなってしまう。

0129

これに対し、本実施の形態では、図8に示すように、最初に画像更新が開始される走査線の画素ずらしを時刻T1に開始し、時刻T2で終了するように画素ずらし手段を制御する。また、最後に画像更新が完了する走査線の画素ずらしを時刻T3に開始し、時刻T4で終了するように画素ずらし手段を制御する。最初に画像更新が開始される走査線と最後に画像更新が完了する走査線との間の走査線については、走査線順次にしたがい、各走査線の画素ずらしの開始時刻が時刻T1と時刻T3とを結ぶ線上に位置し、各走査線の画素ずらしの終了時刻が時刻T2と時刻T4とを結ぶ線上に位置するように画素ずらし手段を制御して画素ずらしを行う。

0130

具体的に、本実施の形態では、サブフレーム#Nに相当する位置の表示画像の更新を行っている時間帯において、サブフレーム#Nに対応する領域を照明する光束を遮光する。このとき、光束が遮光されている時間は、サブフレーム#Nの画像の更新が開始されてから終了するまでの時間とほぼ同一になるようにする。光束を遮光するタイミングと遮光されるエリアとは、ライトバルブ12上で画像の情報が更新されるタイミングと更新されるエリアとに対応する。

0131

また、サブフレーム#Nに相当する位置の表示画像の更新を行っている時間帯において、ライトバルブ12によって黒画像を表示させるように制御してもよい。これにより、不具合が解消する。ただし、この場合、画素ずらし中は画像が表示されない状態であるので、その間画面は暗くなる。

0132

本実施の形態では、スクリーン15に発光材料が設けられているため、上述した画素ずらしを行う間、画素ずらしを行う領域において残像が表示されている状態となる。これによって、画素ずらし動作中の領域における画像を表示していない期間中、その領域における画像が抜け落ちてしまうことがない。

0133

すなわち、実際の発光は、サブフレーム#Nの表示を完了させる時刻からサブフレーム#Nの画像は次第に暗くなり時刻T1で表示されなくなるが、本実施の形態のように、画素ずらしを行う間画素ずらしを行う領域において残像が表示されている状態とすることで、図9に示すように、サブフレーム#N+1の表示が開始されるまでの間、時刻T5を超えて時刻T6までの間、サブフレーム#Nの画像の残像が破線で示すように発光しつづけるので画像が表示されていない時間をなくすことができる。これにより、更新期間中の表示画面を明るくすることができる。

0134

ところで、残光の効果を得る手段としては、スクリーンに発光材料を設ける他に、投影スクリーン面上には蛍光材料を使用し、照明光の照射によって得た光によって遮光時に蛍光材料が発光するようにした。ホスファーによる発光原理は古くからCRTに用いられているが、本発明においてはこの発光機能を上に説明した遮光期間中に補助的に用いることで表示が途切れることを回避するというものである。

0135

CRTにおいて明らかなように、発光色は各画素がRGBの3原色からなる画素のマトリクスがあることが最も望ましい。RGB各色の発光領域から成る1画素において、RGB各色の発光領域は、例えば、図に例示されるように走査線方向に各発色領域が並べて構成することができる。それ以外にも、走査線列方向に並べてもよいし、1画素領域を縦横のマトリクスに分割して、RGB領域チェッカー状に配置してもよい。RGB各色の発光領域は、RGB各々の波長成分に対して光吸収反応して発光する。例えば、Rの発光領域はRの波長を感受して発光する。また、RGB各色の領域が画素間が連続するような構成も可能であるが、画素間が連続している場合、例えば、Rが発光している画素を考えるとき、その画素に隣接する画素がRを発光しないようにしたい場合にも、発光領域が連続しているために非照射領域すなわち隣接画素領域がある程度光反応して発光することがある。

0136

ここで、特に比視感度の高いグリーンの波長帯のみのホスファーでスクリーン上に画素のマトリクスを構成しても、表示する画像によっては、画素の形状的情報を違和感なく再生できる場合があり、このような用途においては、スクリーンにかかるコストを下げる効果が得られる。

0137

このように、残像が表示されている状態において、照明光を遮光して画素ずらしを行えば、画素ずらしされている画像を表示させないようにできる。

0138

画素ずらしに子画素ずらし手段13は、ライトバルブ12における表示画像の更新のタイミングと画素ずらしを行うエリアとの同期を取り、ライトバルブ上の1走査線上の画素列をずらすタイミングを、ライトバルブ上の1走査線上の画素に表示する画像を更新するタイミングに一致させる。

0139

このような画素ずらし手段13の機能を実現するためには、実用上、画素ずらし手段13を設ける位置において、照明光が含むライトバルブ上の画素の情報が空間的に分離されている必要がある。

0140

なお、画像投影装置1においては、ライトバルブ12と画素ずらし手段13との間にリレーレンズ30を設けるようにしてもよい。例えば、図10に示すように、PBS10と画素ずらし素子18との間にレンズを設ける場合、画素ずらし手段13は、レンズによってライトバルブ12上の各画素が空間的に分離している面(以降、中間像面とする)に位置するように配置する。すなわち、このレンズによって、ライトバルブが表示する画像の中間像焦点が画素ずらし手段上であうように調整することができるので、画像の投影を停止する領域と画像をずらす領域とを一致させることができ、画質の良好な画像を投影することができる。

0141

ところで、画素の移動が完了した時点で移動前の画素の像が消えていない場合、移動前の画素と移動後の画素の像の両方が見えてしまうことなる。これに対し本実施の形態では、スクリーン15に設ける発光材料の発光性能を調整し、画素ずらしを行う領域で当該画素ずらし動作が完了したタイミングで残像が消滅するように遮光タイミングを調整することにより、画素ずらし動作中の画像の移動を防止するとともに、画素ずらし動作後の更新画像を良好に視認することができる。

0142

ここで、残光で見えている移動前の画素の像の明るさが減衰していって、移動後の像に対して相対的に暗いものになっていれば、残光の像による画質の瞬時的な劣化の度合いは少なくなる。サブフレーム#N+1の画像が表示される時点におけるサブフレーム#Nの残像の明るさは、サブフレーム#N+1の画像の像の明るさに対し5%以下に減衰していることが好ましい。

0143

このように、本実施の形態によれば、画素ずらしによって表示画素数を増加させ、表示画像の解像度を高くすることができ、また、この画素ずらしにおける移動中の画素は表示されないので、画素がつながって解像度が劣化するという現象を防止することができる。

0144

また、画素の移動中における遮光領域を限定して移動させているので、全面を一斉に遮光する場合よりも遮光による光量ロスを少なくすることができ、表示画像を明るくすることができる。

0145

サブフレーム#Nから#N+1への画像の更新期間中に一斉に遮光する場合、図6の時刻T1〜T4の間全面遮光することになるが、表示スクリーンに設けられた発光材料によって残像が見えているので、遮光期間中に画像が暗くなるという不具合を解消することができる。

0146

また、このように一斉遮光する場合、画素ずらしを行う領域を移動させる必要がないので、画素ずらし手段の配置の制約緩和することができ、ライトバルブの画素の中間像位置以外に配置可能である。また、走査線単位でタイミング調整して画素ずらしを行う必要がなくなるので、素子の構成・動作を簡易化することができる。

0147

さらに、遮光されているタイミングにおいては、発光材料の機能により移動前の画素の像は見えているので、更に明るい画像を表示することができるようになる。

0148

ところで、ライトバルブ12上の画素列から成る走査線単位で遮光の位置とタイミングを合わせ、かつ、画素ずらしする画素の位置とタイミングを合わせることに伴う調整コストを軽減するためには、ライトバルブ12上の画素列から成る走査線を互いに隣接する複数本単位を1つの領域と考え、この領域に対して遮光と画素ずらしの動作を同期させるようにするとよい。

0149

この場合においても遮光領域の移動速度は上述の場合と同様であるが、遮光エリアが広くなるので遮光領域の調整コスト低減することができる。また、画素ずらしを走査線単位で時分割的に行う必要がないので、複数本単位の走査線群に対応する領域に対して一斉に画素ずらしを行う。

0150

このような場合においては、画素ずらし手段13は必ずしも、ライトバルブ12の中間像面位置と厳密に一致していなくてもよくなる。中間像面に対し、光軸方向の前後にデフォーカスさせた空間上において、ライトバルブ12の走査線単位の空間分離性能は次第に劣化していくが、中間像面の近傍においては、ここで対象と考えている走査線群レベルの像情報は分離されているので、走査線群単位の画素ずらしが可能であり、かつ、画素ずらし手段13を設ける位置のデフォーカスズレ許容量を広くとれるようになる。

0151

画素ずらしをする方向はスクリーン面をXY面にとる場合、±X方向、±Y方向、その組合せ、斜め方向(X方向に±45度、Y方向に±45度)などのバリエーションが可能である。

0152

画素ずらしをライトバルブの走査線群単位で行う場合には、液晶層を走査線方向に伸びる壁によって分離した構造とし、分離された各々の領域に対して独立に電圧の印加調整手段を設ける。

0153

ところで、本実施の形態では、各画素の像の位置を4箇所に存在させることが可能である。

0154

ここで、図11は、上述した画素ずらしによってある画素が取り得る4つの表示位置によって形成される画像表示エリアを示している。この画像表示エリア24は、スクリーン15上に形成される。図11に示すように、スクリーン15に投影される各画素は、それぞれ計4箇所への移動が可能である。なお、ここでは、説明の簡略化のため、画像の移動を画素単位で説明しているが、画像の移動については図11に示す画像表示エリアを縦方向および横方向に複数配列することで説明可能であるためここでは省略する。

0155

ある画素が取り得る画素位置を、座標(i,j)の形態で示す場合、本実施の形態では、(1,1),(1,2),(2,1),(2,2)と表すことができる。ある画像表示エリア24における画素の画素ずらしによる表示位置の移動順序を、(1,1)→(1,2)→(2,2)→(2,1)とする場合、本実施の形態の画像投影装置1は、(1,1)から(1,2)に表示位置を移動させている間(1,1)の画素を発光させ、(1,2)の画素が表示可能な状態になったときに(1,1)の画素における発光を減衰させて消失するようにしている。(1,2)→(2,2)、(2,2)→(2,1)、(2,1)→(1,1)の移動時についても同様の原理が適用され、表示移動中には一つ前の表示位置の画像の残像が常に見えている。

0156

このように、画素の像の位置を4箇所に存在させることを可能とする本実施の形態の画素ずらし手段13においては、画素ずらしに際し、移動可能な4箇所の像の位置に対して画像を形成する各画素の位置を順次移動させて表示する場合に、常に同じ順序で表示させると画面上に特定の模様が見えることがある。

0157

本実施の形態では、画素ずらし手段13による単一の画素の移動表示位置が4箇所であるが、この4回の移動表示を1周期と考えると、少なくとも前後の周期間で表示する順序は異なるようにする。すなわち、(1,1)→(1,2)→(2,2)→(2,1)の順序で画素の画素ずらしを行なうようにM番目の周期が設定されている場合、この表示フレームの次に表示するM+1番目の周期における表示フレームの移動順序を(2,1)→(2,2)→(1,2)→(1,1)とする。ここに、表示位置制御手段としての機能が実現される。

0158

ただし、M番目の表示周期の最後に表示する画素位置とM+1番目の表示周期の最初に表示する位置とを同一にすると、局所的に明るさが増して見えるので、これらの位置は異なるように配慮するのがよい。例えば、第M周期目における表示位置の移動が(1,1)→(1,2)→(2,2)→(2,1)であるとき、第M+1周期目の最初に表示する位置は、第M周期目における最後の表示位置(1,2)でないように制御される。ここに、表示位置制御手段としての機能が実現される。

0159

なお、本実施の形態では、画像表示エリア24は、図11に示すように領域分割したが、これに限るものではなく、例えば、図12に示すように分割するようにしてもよい。図12では、1画素の移動可能素領域が走査線方向(図の横方向)に3つの領域に分割された画像表示エリア24’を示している。画像表示エリア24’は、各々の領域に対応する位置に、R,G,Bを発色することが可能な発光材料によって形成されており、この画像表示エリア24’に対してR,G,Bの3波長成分を有する光が照射されると、各々の波長の照明光に対して、上記の発光部が短時間発光し、3波長が合成された色が残光として表示される。

0160

これにより、画素ずらし動作をしている領域における画像光は、画素ずらし動作中は遮光されていることとなる。人間の目で分離して視認可能な速度以上の速度で表示画像の更新を行うことにより、画素ずらし動作のために画素ずらし動作を行う領域の光束を遮断した場合にも、画素ずらしをする前の画素の残光が生じ、残像として存在する。

図面の簡単な説明

0161

本発明の一実施の形態の画像投影装置全体の光学系構成を示す概略図である。
遮光手段の別の一例を示す説明図である。
ライトバルブにおける画素の配列を説明する概略図である。
画素ずらし素子について説明する概略図である。
液晶層に入射した光線の異常光線の光路を模式的に示す説明図である。
走査線順次的に画像が更新される様子を示す説明図である。
従来の画像投影装置におけるタイミングで表示画像の更新を行った場合の表示輝度の変動を示すグラフである。
本実施の形態の画像投影装置において走査線順次的に画像が更新される様子を示す説明図である。
本実施の形態の画像投影装置におけるタイミングで表示画像の更新を行った場合の表示輝度の変動を示すグラフである。
本発明の別の実施の形態の画像投影装置の一部を示す概略図である。
画素ずらしによってある画素が取り得る4つの表示位置によって形成される画像表示エリアを示す説明図である。
別の画像表示エリアを示す説明図である。

符号の説明

0162

1画像投影装置
2照明光学系
8投影停止手段
12画像表示素子
13画素ずらし手段
14 投影手段

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