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技術 防舷材

出願人 ジェイ・エス・ピー・モールディング株式会社
発明者 多賀誠山口徹神山亮
出願日 2003年8月4日 (17年3ヶ月経過) 出願番号 2003-285624
公開日 2005年3月3日 (15年8ヶ月経過) 公開番号 2005-053312
状態 未登録
技術分野 水工一般、港湾設備 船体構造 係船・載荷
主要キーワード ロープ孔 緩衝面 貫通孔周辺 略円筒体 数珠つなぎ 係止用凹 カプロラクトン誘導体 グラフト変性ポリオレフィン系樹脂
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年3月3日)のものです。
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図面 (5)

課題

防舷材を形成する緩衝材ロープによる損傷または破壊を有効に防止することのでき、耐久性に優れた防舷材を提供すること。

解決手段

緩衝材に貫通孔を有し、前記貫通孔の両端開口部の各々に、ロート状補強部材が装着され、前記貫通孔にロープを挿設するための可撓性ホースが緩衝材または前記ロート状補強部材に固定され、かつ前記可撓性ホースが前記両端開口部から突出していることを特徴とする防舷材。

概要

背景

防舷材は、船舶舷側に垂下させ、船舶の接岸時における衝撃を緩和するために用いる緩衝材である。この防舷材としては、従来から、古タイヤが広く用いられてきた。古タイヤは、優れた防舷材としての機能は有するものの、比較的大型で重量があることから、船舶の速度等の航行状態に与える影響が大きい防舷材である。例えば、漁船にあって、魚群を追跡するためには、可及的に航行速度を高めることが必要であり、また、航行方向も自在に変更できることが要求される。大型で重量のある古タイヤは、このようなの航行状態に十分に対応し得ない防舷材であった。

これまでに、前記古タイヤに代わる防舷材として、外皮被覆した発泡緩衝材の中心部にロープ貫通孔を設け、外皮上面では外皮の内側に突出した入り子部をロープ貫通孔に挿入して発泡緩衝材と固定し、外皮下面ではロープ貫通孔周辺ロープ孔補強部材装着固定した防舷材が知られている(例えば、特許文献1)。この防舷材は、ロープ貫通孔の開口部を補強することによって、ロープの結び目がロープ貫通孔内に入り込むことがないようにした防舷材である。
実開昭56−13099号公報(実用新案登録請求の範囲、図1および3)

しかしながら、この防舷材においては、ロープの緊張と緩和とが繰り返えされることにより、貫通孔周辺に装着された補強部材が外れて、ロープが直接、防舷材を形成する発泡緩衝材に食い込み、この発泡緩衝材を損傷し、さらには破壊してしまうという欠点があった。

概要

防舷材を形成する緩衝材のロープによる損傷または破壊を有効に防止することのでき、耐久性に優れた防舷材を提供すること。緩衝材に貫通孔を有し、前記貫通孔の両端開口部の各々に、ロート状補強部材が装着され、前記貫通孔にロープを挿設するための可撓性ホースが緩衝材または前記ロート状補強部材に固定され、かつ前記可撓性ホースが前記両端開口部から突出していることを特徴とする防舷材。

目的

この発明は、このような従来技術の欠点を解消し、防舷材を形成する緩衝材がロープにより受ける損傷または破壊を有効に防止することのでき、耐久性に優れた防舷材を提供することをその課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

緩衝材貫通孔を有し、前記貫通孔の両端開口部の各々に、ロート状補強部材が装着され、前記貫通孔にロープを挿設するための可撓性ホースが緩衝材または前記ロート状補強部材に固定され、かつ前記可撓性ホースが前記両端開口部から突出していることを特徴とする防舷材

請求項2

前記可撓性ホースの外表面に螺旋状の凹部または凸部が設けられ、前記螺旋状の凹部または凸部が、前記ロート状補強部材の内面に設けられた前記螺旋状の凹部または凸部に対応する螺旋状の凸部または凹部と螺合されて、前記可撓性ホースと前記ロート状補強部材とが固定されてなる請求項1記載の防舷材。

請求項3

前記緩衝材が、円柱状である請求項1または2に記載の防舷材。

請求項4

前記緩衝材が、樹脂発泡体である請求項1〜3のいずれか一項に記載の防舷材。

請求項5

前記緩衝材の表面が、樹脂により被覆されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の防舷材。

請求項6

前記ロート状補強部材が、金属製または樹脂製である請求項1〜5のいずれか一項に記載の防舷材。

技術分野

0001

この発明は、防舷材に関し、さらに詳しくは、防舷材を形成する緩衝材ロープによって受ける損傷または破壊を有効に防止することのできる防舷材に関する。

背景技術

0002

防舷材は、船舶舷側に垂下させ、船舶の接岸時における衝撃を緩和するために用いる緩衝材である。この防舷材としては、従来から、古タイヤが広く用いられてきた。古タイヤは、優れた防舷材としての機能は有するものの、比較的大型で重量があることから、船舶の速度等の航行状態に与える影響が大きい防舷材である。例えば、漁船にあって、魚群を追跡するためには、可及的に航行速度を高めることが必要であり、また、航行方向も自在に変更できることが要求される。大型で重量のある古タイヤは、このようなの航行状態に十分に対応し得ない防舷材であった。

0003

これまでに、前記古タイヤに代わる防舷材として、外皮被覆した発泡緩衝材の中心部にロープ貫通孔を設け、外皮上面では外皮の内側に突出した入り子部をロープ貫通孔に挿入して発泡緩衝材と固定し、外皮下面ではロープ貫通孔周辺ロープ孔補強部材装着固定した防舷材が知られている(例えば、特許文献1)。この防舷材は、ロープ貫通孔の開口部を補強することによって、ロープの結び目がロープ貫通孔内に入り込むことがないようにした防舷材である。
実開昭56−13099号公報(実用新案登録請求の範囲、図1および3)

0004

しかしながら、この防舷材においては、ロープの緊張と緩和とが繰り返えされることにより、貫通孔周辺に装着された補強部材が外れて、ロープが直接、防舷材を形成する発泡緩衝材に食い込み、この発泡緩衝材を損傷し、さらには破壊してしまうという欠点があった。

発明が解決しようとする課題

0005

この発明は、このような従来技術の欠点を解消し、防舷材を形成する緩衝材がロープにより受ける損傷または破壊を有効に防止することのでき、耐久性に優れた防舷材を提供することをその課題とする。

課題を解決するための手段

0006

発明者らは、前記課題を解決するために、ロープを挿設するための可撓性ホースが挿入される補強部材について種々検討を重ねた結果、この補強部材を特定の形状とすると共に、緩衝材、補強部材および可撓性ホース三者を強固に固定することによって、前記課題が解決できるということを見出し、この知見に基づいてこの発明を完成するに到った。

0007

すなわち、この発明の前記課題を解決するための手段は、緩衝材に貫通孔を有し、前記貫通孔の両端開口部の各々に、ロート状補強部材が装着され、前記貫通孔にロープを挿設するための可撓性ホースが緩衝材または前記ロート状補強部材に固定され、かつ前記可撓性ホースが前記両端開口部から突出していることを特徴とする防舷材である。

0008

この発明の前記課題を解決するための手段における好ましい態様としては、下記(1)〜(5)の防舷材を挙げることができる。
(1)前記可撓性ホースの外表面に螺旋状の凹部または凸部が設けられ、前記螺旋状の凹部または凸部が、ロート状補強部材の内面に設けられた前記螺旋状の凹部または凸部に対応する螺旋状の凸部または凹部と螺合されて、前記可撓性ホースと前記ロート状補強部材とが固定されてなる防舷材。
(2)前記緩衝材が、円柱状である防舷材。
(3)前記緩衝材が、樹脂発泡体である防舷材。
(4)前記緩衝材の表面が、樹脂により被覆されている防舷材。
(5)前記ロート状補強部材が、金属製または樹脂製である防舷材。

発明の効果

0009

この発明によれば、ロープの緊張と緩和とが繰り返えされることによっても、貫通孔周辺に装着された補強部材が外れることがなく、防舷材を形成する緩衝材のロープによる損傷または破壊を有効に防止することができ、耐久性に優れた防舷材が提供され、接岸時の船舶の保全および円滑な航行状態の確保に寄与するところはきわめて大きい。

発明を実施するための最良の形態

0010

この発明の防舷材は、緩衝材と、その緩衝材に形成された貫通孔の両端開口部の各々にロート状補強部材が装着され、貫通孔にロープを挿設するための可撓性ホースが緩衝材または前記ロート状補強部材に固定され、両端を前記貫通孔から突出するように前記貫通孔内に配設された前記可撓性ホースとを有する。

0011

この発明の防舷材を、図面に基づいて説明する。
図1は、この発明の一例である防舷材の構造を示す図である。図1において、1は緩衝材を、2は貫通孔を、3は開口部を、4はロート状補強部材を、5は管状部を、6は可撓性ホースを表す。

0012

この発明の一例である防舷材における緩衝材1は、略円筒体状の形状をなし、その一端中心部から他端中心部までを貫通するように形成された貫通孔、つまり中心部を貫通する貫通孔2を有することが好ましい態様である。この貫通孔2は、可撓性ホース6が挿入可能な内径を有する。可撓性ホース6は、その内部に、例えば、この防舷材を船舶の舷側に垂下させるために用いる条体、例えば、ロープ、チェーンまたは編み上げテープ等を挿入し、配設する(略して、「挿設する」と称する。)ことができる管状に形成される。前記貫通孔2の両端開口部3には、ロート状補強部材4が装着されている。可撓性ホース6は、緩衝材1またはロート状補強部材4に固定されている。前記可撓性ホース6が緩衝材1に固定されてなる態様としては、例えば、可撓性ホース6と緩衝材1とが接着剤により固定されてなる場合、緩衝材1を作製する際に、可撓性ホース6をインサートして緩衝材1と一体的に固定されてなる場合、可撓性ホース6の外表面に凸部を設け、この凸部が緩衝材1の貫通孔2内部の凹部に収納されることにより固定されてなる場合が挙げられる。具体的には、可撓性ホース6の外表面に螺旋状の凹部または凸部が設けられ、この螺旋状の凹部または凸部が、緩衝材1の貫通孔2内部の螺旋状の凸部または凹部と螺合することにより固定されてなる場合が例示される。好ましくは、このロート状補強部材4は、その内面に螺旋状の凸部または凹部が設けられていて、可撓性ホース6には、前記ロート状補強部材4の内面に設けられた螺旋状の凸部または凹部と螺合する螺旋状の凹部または凸部が設けられて固定され、この可撓性ホース6は、前記貫通孔2の両端開口部3から突出した状態で貫通孔2に挿入されている。前記可撓性ホース6は、一本の一体ものであっても、両端開口部3の各々にロート状補強部材に螺合している2本の可撓性ホース6であってもかまわない。

0013

前記緩衝材1は、例えば岸壁船体との間に配置されることにより船体に加わる衝撃を緩和することができる限りその形状に制限はなく、例えば、球状、楕円状、円柱状、円筒状、立方体状、直方体状、及び長方体状等とすることができる。これら形状の中でも、均等な緩衝性を有し、緩衝面積が広いことから、円柱状が好ましい。

0014

この貫通孔2の径は、可撓性ホース6が挿入される径であれば足りるが、緩衝材1の内壁と可撓性ホース6の外壁との間で、挿入された可撓性ホース6が揺動しない程度の径とすることが好ましい。

0015

前記ロート状補強部材4は、図2に示すように、管状部5とラッパ状部7とを有することが好ましい。このロート状補強部材4が前記貫通孔2の両端開口部3にそれぞれ強固に装着される必要から、前記貫通孔2の両端開口部3それぞれは、このロート状補強部材4のラッパ状部7が合致するように、すり状に形成され、このように形成された両端開口部3それぞれに前記ロート状補強部材4が強固に固定装着されている。このロート状補強部材4を両端開口部3に強固に固定装着するためには、ロート状補強部材4を、すり鉢状に形成された両端開口部3に連続する貫通孔2の内径よりもわずかに大きな外径となる管状部5を有するロート状補強部材4に形成するのが好ましい。なぜならば、この管状部5を貫通孔2に押し込むことにより、管状部5の外周と貫通孔2の内周との間に摩擦力が生じ、この摩擦力により、ロート状補強部材4が両端開口部3に脱落不能に強固に装着されるからである。さらに、管状部5の内面に、可撓性ホース6の外表面に設けられた螺旋状の凹部または凸部に対応する螺旋状の凸部または凹部が設けられ、これにより、可撓性ホース6とロート状補強部材4との螺合が強固となることからより好ましい。また、ロート状補強部材4を脱落不能に強固に貫通孔2の両端開口部3に装着するために、公知のボルトまたはピン等でロート状補強部材4を貫通孔2の両端開口部3に取り付けるのもよい。なお、図2において、8で示すのは、ロート状補強部材4を回転させるために用いる器具係止する凹部である。また、この凹部にボルト、ピン等を差してロート状補強部材4を両端開口部3に装着することもできる。

0016

この発明の防舷材を製造する手段に特に制限はないが、例えば、まず、所定形状の緩衝材を成形し、この緩衝材の中心部に貫通孔2を穿って、緩衝材1を用意する。次いで、貫通孔2の両端開口部3にロート状補強部材4を装着した後、一方のロート状補強部材4から可撓性ホース6を回転させながら挿入する。この挿入された可撓性ホース6は、他方のロート状補強部材4に到達し、ロート状補強部材4の管状部5の内面に設けられている螺旋状の凹部または凸部と可撓性ホース6の表面に設けられた前記螺旋状の凹部または凸部に対応する前記螺旋状の凸部または凹部とを螺合させる。図1では、この螺旋状の凸部または凹部は、円筒状に形成されたホース本体の外表面に螺旋状に形成された凸部6Aであり、前記管状部5における螺旋状の凹部または凸部に、図1では螺旋状の凹部と螺合するように形成される。なお、この可撓性ホース6は、螺旋状の凹部または凸部とホース本体のとを一体にして例えば押し出し成形により形成されていてもよく、また、ホース本体と螺旋状の凹部または凸部とを別々に製造してから、そのホース本体と螺旋状の凹部または凸部とを接着ないし溶着等により一体して形成されていてもよい。前記螺合によって、緩衝材1、ロート状補強部材4および可撓性ホース6が一体的に強固に接合されて、この発明の防舷材が製造されることができる。製造の手順は、必ずしも前記のとおりとすることを要しない。

0017

この発明の防舷材においては、例えば図1に示す防舷材を単独で用いてもよく、図3に示すように、図1に示す防舷材を複数連接して用いてもよい。複数の防舷材を連接する手段に制限はないが、通常は、防舷材を船舶の舷側に垂下させるために用いるロープ9により連接される。

0018

この発明の防舷材においては、例えば、緩衝材1の中心部に有する貫通孔2の両端開口部3にロート状補強部材4が装着され、かつ可撓性ホース6が前記両端開口部3から突出していることから、防舷材を船舶の舷側に垂下させるために用いるロープ9の緊張と緩和とが繰り返えされることによっても、図3に示すように、緩衝材1とロープ9とが接触することがなく、防舷材を形成する緩衝材1のロープ9による損傷または破壊を有効に防止することのできる。

0019

また、貫通孔2の両端開口部3は、ロート状補強部材4のラッパ状部7が合致するように形成され、強固に固定装着されていることから、ロート状補強部材4が貫通孔2の両端開口部3から外れることがない。

0020

図1に示されるように、両端開口部3に装着されているロート状補強部材4における管状部5の内面に螺旋状の凹部が設けられることが好ましく、この螺旋状の凹部に一本の可撓性ホース6の螺旋状の凸部6Aを螺合させた状態で一方のロート状補強部材4を回転しないように固定し、他方のロート状補強部材4を、その中心軸線を中心にして回転させると、可撓性ホース6自体が引っ張られた状態で貫通孔2内に存在すると可撓性ホース6が元に戻ろうとするので、両端開口部3に装着されたロート状補強部材4が貫通孔2内に向かう引っ張り力を受けることになる。その結果、ロート状補強部材4は、常に貫通孔2内に向かって引っ張られることになって、ロート状補強部材4が両端開口部3で緩んだり、極端な場合には脱落したり、等の不具合がなくなる。

0021

また、一本の条体例えばロープに複数個の防舷材を数珠つなぎに連結した場合に、ロープが、複数の防舷材における可撓性ホース内を貫通することになる。つまり、複数の可撓性ホース内に一本のロープが挿通する。一本のロープに複数個の防舷材を取り付けた状態でロープを縦に垂らすと、最下にある可撓性ホースの先端部に、その上に位置する複数個の防舷材の重量が、かかる。本発明に係る防舷材にあっては、下側に位置する防舷材における可撓性ホースの先端部が、緩衝材の端面から突出するように可撓性ホースが緩衝材の貫通孔に装着されているので、その最下の防舷材の上に位置する防舷材における可撓性ホースの下側先端部が、最下の防舷材における可撓性ホースの上側先端部に、載置された状態になる。本発明における防舷材に装着された可撓性ホースは、その中心軸線方向に沿って伸縮性を有しているので、図4に示されるように、下側に位置する防舷材における可撓性ホースの上側先端部は、上側に位置する複数の防舷材の重量が印加されることにより若干圧縮されるものの、下側に位置する防舷材の緩衝材の上側端面が上側に位置する防舷材の緩衝材の下側端面とが、直接に接触することがなくなる。そうすると、一本の条体に複数の防舷材を取り付けた状態で、岸壁と例えば船舶との間に、数珠つなぎになった複数の防舷材を垂らした場合に、船舶が波浪に揺られることにより船舶の下方部分が下側に位置する防舷材を岸壁とで挟んで防舷材を締め付ける一方、一端が船舶の甲板上の適宜位置に固定されたロープ自体が船舶の回動により引っ張られるときに、下側の防舷材における可撓性ホースの上端部と上側の防舷材における可撓性ホースの下端部とが圧縮されるだけで、下側の防舷材の上端面と上側の防舷材の下端面とが直接にこすり合わされることによる防舷材の損傷が回避されることになる。

0022

この発明の防舷材は、船舶の舷側に垂下させ、船舶の接岸時における衝撃を緩和するために用いられるが、船舶が接岸する岸壁に取り付けて、接岸時の衝撃を緩和するために用いてもよい。

0023

この発明の防舷材に用いる緩衝材1としては、例えば岸壁と船舶との間に介装されたときに、船舶の揺れにより生じる衝撃を緩和する緩衝性を有する材料である限り、特に制限はなく、樹脂、樹脂発泡体、ゴム等を挙げることができる。これらの中でも、軽量で取扱いし易く、浮きやすいことから樹脂発泡体が好ましい。

0025

前記各種の樹脂発泡体の中でも、ポリエチレン系樹脂およびポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂から形成された発泡体が、優れた緩衝性と柔軟性とを有する点から好適な樹脂発泡体である。

0027

前記ポリオレフィン系樹脂は、過酸化物等の架橋剤または紫外線等により架橋して成る架橋樹脂であってもよい。もっとも、架橋樹脂と無架橋の樹脂とを比較すると、生産工程が簡易であり、しかもリサイクルが可能であるという点で、無架橋の樹脂が好ましい。

0028

前記各種の樹脂には、各種の添加剤が含有されていてもよい。この添加剤としては、結晶核剤紫外線吸収剤酸化防止剤帯電防止剤着色剤気泡調整剤収縮防止剤および導電性付与剤等を挙げることができる。

0029

樹脂発泡体は、常用発泡成形法により製造することができ、例えば、押出発泡成形法、射出発泡成形法、ビーズ発泡成形法等が採用される。また、化学発泡法であっても物理発泡法であってもよい。これら発泡成形法は、供する樹脂の種類、発泡倍率等によって適宜、選択、決定される。

0030

この発明の防舷材にあっては、美観上のために、および緩衝材1自体が傷つかないようにするために、前記緩衝材1表面に樹脂皮膜で被覆されていることが好ましい。この樹脂皮膜の厚さに特に制限はないが、通常は0.5〜10mm、好ましくは1〜8mmである。尚、緩衝材1と樹脂皮膜は接着していても接着していなくともかまわないが傷に対する耐久性の観点から接着していることが好ましい。

0031

この樹脂被覆に用いられる樹脂としては、例えば、前記したポリオレフィン系樹脂の他、ポリ塩化ビニル等の塩化ビニル系樹脂、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)やポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリカーボネート等のポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、アクリロニトリル系樹脂アクリル系およびメタクリル系樹脂ナイロン6、ナイロン6.6等のポリアミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体エラストマー、スチレン−イソプレン共重合体エラストマーおよびそれらの水添物のスチレン−ブタジエンブチレンスチレンブロック共重合体エラストマー(SBBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体エラストマー(SEBS)等のスチレン系重合体エラストマー、イソブチレンゴムブチルゴム、エチレン−プロピレン重合体ゴム、アクリルゴム塩素化ポリエチレン塩素化ポリプロピレン等の合成ゴム等、さらには、ポリウレタン樹脂等を挙げることができる。

0032

前記樹脂被覆に用いられる樹脂の中でも、塗布や吹付けによる被覆が容易なポリウレタン樹脂が好ましい。尚、緩衝材と樹脂皮膜との接着性向上のため緩衝材の表面にプライマー処理することもできる。このポリウレタン樹脂は、ポリカーボネート系ポリオールポリエステルジオールまたはポリオキシアルキレンエーテルジオールと、鎖延長剤と、ポリイソシアネートとの重合物であり、溶剤に溶解させた重合物または無溶剤タイプの重合物を用いることができる。

0033

前記ポリイソシアネート化合物としては、単芳香族環系、複芳香族環系、脂肪族系、脂環族系のジ、トリテトライソシアネート化合物を用いることができる。ポリカーボネート系ポリオールとしては、ポリアルキレンポリカーボネート系ポリオール、一部をポリオキシアルキレン変性したポリカーボネートで置換した混合物等を採用することができる。ポリエステルジオールとしては、例えば、ジオールを有するアジペートカプロラクトン誘導体カーボネート等を採用することができる。ポリオキシアルキレンエーテルジオールとしては、例えば、ポリテトラメチレングリコールポリプロピレングリコールポリエチレンプロピレングリコールポリプロピレンエチレングリコール等を採用することができる。

0034

また、前記鎖延長剤としては、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のアルキルジオール、第1級または第2級の脂肪族ジアミンを採用することができる。溶剤を使用する場合には、ポリウレタンを溶解させる種々の溶剤を使用することができ、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドDMF)、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸エチル等を採用することができる。

0035

前記樹脂被覆に用いられる樹脂は、各種の添加剤を含有していてもよい。この添加剤としては、結晶核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、気泡調整剤、収縮防止剤、電波反射剤および導電性付与剤等を挙げることができる。

0036

前記樹脂被覆に用いられる樹脂は、非発泡体であってもよく、発泡体であってもよい。非発泡体である場合は、例えば、射出成形品ブロー成形品または異型押出成形品を用いて被覆される。また、樹脂を溶媒に溶解して調製された溶液を塗布または吹付けた後、乾燥する方法、前記溶液中に緩衝材1を浸漬した後、引き上げて乾燥する方法等のいずれの方法であってもよい。さらに、液状樹脂を塗布または吹付けた後、硬化処理する方法をも採用することができる。前記被覆に用いられる樹脂が発泡体である場合は、例えば、射出発泡成形品ブロー発泡成形品シート熱成形品等を用いて被覆される。

0037

前記樹脂被覆に用いられる樹脂が非発泡体である場合の射出成形品、ブロー成形品または異型押出成形品と、発泡体である場合の射出発泡成形品、ブロー発泡成形品またはシート熱成形品とを金型に固定して発泡体を充填し、必要に応じて接着剤や熱媒体により一体とすることができる。

0038

この発明の防舷材に用いるロート状補強部材4は、ロープ8が食い込まない金属製または樹脂製であることが好ましい。金属としては、鉄、アルミニウム、銅、ステンレス等が挙げられる。これら金属の中でも、軽量で異型押出品を容易に得ることができ、しかも魚群探知機に反応するという観点からすると、アルミニウムが好ましい。このアルミニウムは、アルミニウム単体であってもよく、アルミニウム合金であってもよい。

0039

前記ロート状補強部材4を形成する樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましく、熱可塑性樹脂としては、被覆に用いられる樹脂と同様な樹脂を挙げることができる。これら熱可塑性樹脂中でも、ポリエチレン系樹脂、フッ素系樹脂が温度による強度低下の影響が少ないことから好ましい。フッ素系樹脂を用いる場合は、50重量%以上の割合でポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン系共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体等を含有するフッ素系樹脂であることが好ましい。なお、緩衝材が損傷しなければ発泡体でも非発泡体でもかまわない。

0040

前記貫通孔2の両端開口部3にロート状補強部材4を装着する方法としては、既に説明した態様の他に、前記被覆に用いられる樹脂が非発泡体である場合、例えば、射出成形品、ブロー成形品または異型押出成形品を製造する際に、予め金型等にセットして製造する、いわゆるインサート成形により装着固定する方法、前記被覆に用いられる樹脂が発泡体である場合も、例えば、射出発泡成形品、ブロー発泡成形品またはシート熱成形品を製造する際にインサート成形により装着固定する方法を挙げることができる。

0041

また、その他の方法としては、ロート状補強部材4を接着剤等により装着固定する方法、緩衝材1と熱融着可能な樹脂を選択して、熱融着により装着固定する方法を挙げることができる。前記方法の中でも、容易に取り付けられ、強固な装着を確保することのできる熱融着により装着固定する方法が好ましい。

0042

この発明の防舷材に用いる可撓性ホース6を形成する材料としては、可撓性を有する材料である限り、特に制限はなく、前記と同様の金属、樹脂、樹脂発泡体、ゴム等を挙げることができる。これらの中でも、耐久性の観点から補強樹脂が好ましく、この補強樹脂としては、例えば、繊維強化樹脂、金属を埋め込んだ樹脂等を挙げることができ、金属繊維植物繊維ガラス繊維等により強化された樹脂が好適である。また、可撓性ホース6は、その外側が蛇腹状となっているホースも好ましく用いられる。

0043

この発明の防舷材は、海洋に流出した油の拡散を防止するために用いられるオイルフェンスフロート、海洋における危険水域を周知させるために用いる表示物のフロート等に利用することができる。

図面の簡単な説明

0044

図1は、この発明の防舷材の構造を示す図である。
図2は、この発明に用いるロート状補強部材を示す図である。
図3は、この発明の連接された防舷材を示す図である。
図4は、複数の防舷剤を縦に数珠つなぎにして連結した場合に、下側の可撓性ホースの上端部と上側の可撓性ホースの下端部との接合状態を示す図である。

符号の説明

0045

1緩衝材
2貫通孔
3 開口部
4ロート状補強部材
5 管状部
6 可撓性ホース
7ラッパ状部
係止用凹
9 ロープ

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