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技術 液種検知装置および液種検知方法

出願人 三井金属鉱業株式会社
発明者 小池淳久保田明紀子友成健二井上眞一
出願日 2003年7月24日 (17年6ヶ月経過) 出願番号 2003-201142
公開日 2005年2月17日 (16年0ヶ月経過) 公開番号 2005-043126
状態 特許登録済
技術分野 電気的手段による材料の調査、分析 液体燃料の供給 機関出力の制御及び特殊形式機関の制御 内燃機関の複合的制御 特有な方法による材料の調査、分析 熱的手段による材料の調査、分析 内燃機関に供給する空気・燃料の電気的制御 給油機,船への積込み,荷降し 内燃機関の複合的制御
主要キーワード 流れ制御板 外蓋部材 圧縮制御装置 側板部材 金属フィン 略箱体形状 軽油ポンプ 発熱体電極
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図面 (20)

課題

コンパクトで、かつ正確にしかも迅速に流体液種、濃度を検知する。

解決手段

液種検知装置体内に導入された被検知流体を一時滞留させる液種検知室と、液種検知室内に配設された液種検知センサーと、液種検知室内に配設され、液種検知センサーを囲繞する流れ制御板とを備える。

概要

背景

従来より、自動車排気ガスには、未燃焼ハイドロカーボン(HC)、NOxガスSOxガスなどの汚染物質が含まれているため、これを低減するために、例えば、SOxではガソリン中のSを除去したり、触媒によって未燃焼のHCを燃焼することによって低減することが行われている。

概要

コンパクトで、かつ正確にしかも迅速に流体液種、濃度を検知する。液種検知装置体内に導入された被検知流体を一時滞留させる液種検知室と、液種検知室内に配設された液種検知センサーと、液種検知室内に配設され、液種検知センサーを囲繞する流れ制御板とを備える。

目的

本発明は、このような現状に鑑み、コンパクトで、かつ正確にしかも迅速に流体の液種、濃度を検知することの可能な液種検知装置および液種検知方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
4件

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請求項1

流体液種検知濃度検知のいずれか、またはその両方を検知するための液種検知装置であって、液種検知装置本体内に導入された被検知流体を一時滞留させる液種検知室と、前記液種検知室内に配設された液種検知センサーと、前記液種検知室内に配設され、前記液種検知センサーを囲繞する流れ制御板とを備えることを特徴とする液種検知装置。

請求項2

前記流れ制御板が、前記液種検知室の流体導入口対峙する流体流入口と、前記液種検知室の流体排出口と対峙する流体流出口が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液種検知装置。

請求項3

前記液種検知室の流体導入口と、前記流れ制御板の流体流入口とが、所定距離離間するとともに、前記液種検知室の流体排出口と、前記流れ制御板の流体流出口とが、所定距離離間していることを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の液種検知装置。

請求項4

前記液種検知室の流体排出口近傍の側壁が、略円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の液種検知装置。

請求項5

前記液種検知室が、略円管形状の側壁を備え、前記側壁に対峙するように液種検知室の流体導入口と流体排出口が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の液種検知装置。

請求項6

前記液種検知装置本体と液種検知室との間には、断熱部材介装されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の液種検知装置。

請求項7

前記液種検知センサーが、前記液種検知室内に配設された液種検知センサーヒーターと、前記液種検知センサーヒーターから一定間隔離間して、前記液種検知室内に配設された液温センサーとを備え、前記液種検知センサーヒーターが、ヒーターと、該ヒーターの近傍に配設された液種検知用液温センサーとを備え、前記被検知流体の液種検知、濃度検知のいずれか、またはその両方を行う際には、前記液種検知センサーヒーターに、パルス電圧を所定時間印加して、前記ヒーターによって、前記液種検知室内に一時滞留した被検知流体を加熱し、前記液種検知用液温センサーの初期温度ピーク温度との間の温度差に対応する電圧出力差V0によって、液種検知、濃度検知のいずれか、またはその両方を行うように構成したことを特徴とする請求項1から6のいずれかにに記載の液種検知装置。

請求項8

前記電圧出力差V0が、前記パルス電圧を印加する前の初期電圧所定回数サンプリングした平均初期電圧V1と、前記パルス電圧を印加した後のピーク電圧を所定回数サンプリングした平均ピーク電圧V2との間の電圧差、すなわち、V0=V2−V1であることを特徴とする請求項7に記載の液種検知装置。

請求項9

予め記憶された所定の参照流体についての、温度に対する電圧出力差の相関関係である検量線データーに基づいて、前記被検知流体について得られた前記電圧出力差V0によって、前記被検知流体の液種検知、濃度検知のいずれか、またはその両方を検知するように構成されていることを特徴とする請求項7から8のいずれかに記載の液種検知装置。

請求項10

前記被検知流体の測定温度における電圧出力差V0についての電圧出力Voutを、所定の閾値参照流体についての測定温度における電圧出力差についての出力電圧相関させて補正するように構成されていることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の液種検知装置。

請求項11

前記液種検知センサーヒーターが、ヒーターと、液種検知用液温センサーとが絶縁層を介して積層された積層状液種検知センサーヒーターであることを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の液種検知装置。

請求項12

前記液種検知センサーヒーターのヒーターと液種検知用液温センサーとが、それぞれ金属フィンを介して、被検知流体と接触するように構成されていることを特徴とする請求項7から11のいずれかに記載の液種検知装置。

請求項13

前記液温センサーが、金属フィンを介して、被検知流体と接触するように構成されていることを特徴とする請求項7から12のいずれかに記載の液種検知装置。

請求項14

流体の液種検知、濃度検知のいずれか、またはその両方を検知するための液種検知方法であって、液種検知装置本体内に導入された被検知流体を一時滞留させる液種検知室と、前記液種検知室内に配設された液種検知センサーと、前記液種検知室内に配設され、前記液種検知センサーを囲繞する流れ制御板とを備えた液種検知装置を用いて、前記液種検知装置本体内への被検知流体の導入を停止して、液種検知室内で被検知流体を一時滞留させて、被検知流体の液種検知、濃度検知のいずれか、またはその両方を行うことを特徴とする液種検知方法。

請求項15

前記流れ制御板が、前記液種検知室の流体導入口と対峙する流体流入口と、前記液種検知室の流体排出口と対峙する流体流出口が形成されていることを特徴とする請求項14に記載の液種検知方法。

請求項16

前記液種検知室の流体導入口と、前記流れ制御板の流体流入口とが、所定距離離間するとともに、前記液種検知室の流体排出口と、前記流れ制御板の流体流出口とが、所定距離離間していることを特徴とする請求項14から15のいずれかに記載の液種検知方法。

請求項17

前記液種検知室の流体排出口近傍の側壁が、略円弧状に形成されていることを特徴とする請求項14から16のいずれかに記載の液種検知方法。

請求項18

前記液種検知室が、略円管形状の側壁を備え、前記側壁に対峙するように液種検知室の流体導入口と流体排出口が形成されていることを特徴とする請求項14から17のいずれかに記載の液種検知方法。

請求項19

前記液種検知装置本体と液種検知室との間には、断熱部材が介装されていることを特徴とする請求項14から18のいずれかに記載の液種検知方法。

請求項20

前記液種検知センサーが、前記液種検知室内に配設された液種検知センサーヒーターと、前記液種検知センサーヒーターから一定間隔離間して、前記液種検知室内に配設された液温センサーとを備え、前記液種検知センサーヒーターが、ヒーターと、該ヒーターの近傍に配設された液種検知用液温センサーとを備え、前記被検知流体の液種検知、濃度検知のいずれか、またはその両方を行う際には、前記液種検知センサーヒーターに、パルス電圧を所定時間印加して、前記ヒーターによって、前記液種検知室内に一時滞留した被検知流体を加熱し、前記液種検知用液温センサーの初期温度とピーク温度との間の温度差に対応する電圧出力差V0によって、液種検知、濃度検知のいずれか、またはその両方を行うように構成したことを特徴とする請求項14から19のいずれかにに記載の液種検知方法。

請求項21

前記電圧出力差V0が、前記パルス電圧を印加する前の初期電圧を所定回数サンプリングした平均初期電圧V1と、前記パルス電圧を印加した後のピーク電圧を所定回数サンプリングした平均ピーク電圧V2との間の電圧差、すなわち、V0=V2−V1であることを特徴とする請求項20に記載の液種検知方法。

請求項22

予め記憶された所定の参照流体についての、温度に対する電圧出力差の相関関係である検量線データーに基づいて、前記被検知流体について得られた前記電圧出力差V0によって、前記被検知流体の液種検知、濃度検知のいずれか、またはその両方を検知することを特徴とする請求項20から21のいずれかに記載の液種検知方法。

請求項23

前記被検知流体の測定温度における電圧出力差V0についての電圧出力Voutを、所定の閾値参照流体についての測定温度における電圧出力差についての出力電圧と相関させて補正するように構成されていることを特徴とする請求項20から22のいずれかに記載の液種検知方法。

請求項24

前記液種検知センサーヒーターが、ヒーターと、液種検知用液温センサーとが絶縁層を介して積層された積層状液種検知センサーヒーターであることを特徴とする請求項20から23のいずれかに記載の液種検知方法。

請求項25

前記液種検知センサーヒーターのヒーターと液種検知用液温センサーとが、それぞれ金属フィンを介して、被検知流体と接触するように構成されていることを特徴とする請求項20から24のいずれかに記載の液種検知方法。

請求項26

前記液温センサーが、金属フィンを介して、被検知流体と接触するように構成されていることを特徴とする請求項20から25のいずれかに記載の液種検知方法。

請求項27

ガソリン若しくは軽油の種類を検知する自動車の液種検知装置であって、ガソリン若しくは軽油タンク内、またはガソリン若しくは軽油ポンプ上流側または下流側に、請求項1から13のいずれかの液種検知装置を配設したことを特徴とする自動車の液種検知装置。

請求項28

ガソリン若しくは軽油の種類を検知する自動車の液種検知方法であって、ガソリン若しくは軽油タンク内、またはガソリン若しくは軽油ポンプの上流側または下流側のガソリンを、請求項14から26のいずれかの液種検知方法を用いて、ガソリン若しくは軽油の種類を検知することを特徴とする自動車の液種検知方法。

請求項29

自動車の排気ガス低減装置であって、ガソリン若しくは軽油タンク内、またはガソリン若しくは軽油ポンプの上流側または下流側に、請求項1から13のいずれかの液種検知装置を配設するとともに、前記液種検知装置で検知されたガソリン若しくは軽油の種類に基づいて、着火タイミングを調整する着火タイミング制御装置を備えることを特徴とする自動車の排気ガスの低減装置。

請求項30

自動車の排気ガスの低減方法であって、ガソリン若しくは軽油タンク内、またはガソリン若しくは軽油ポンプの上流側または下流側のガソリン若しくは軽油を、請求項14から26のいずれかの液種検知方法を用いて、ガソリン若しくは軽油の種類を検知するとともに、前記液種検知装置で検知されたガソリン若しくは軽油の種類に基づいて、着火タイミングを調整することを特徴とする自動車の排気ガスの低減方法。

請求項31

自動車の排気ガスの低減装置であって、ガソリン若しくは軽油タンク内、またはガソリン若しくは軽油ポンプの上流側または下流側に、請求項1から13のいずれかの液種検知装置を配設するとともに、前記液種検知装置で検知されたガソリン若しくは軽油の種類に基づいて、ガソリン若しくは軽油の圧縮率を調整するガソリン若しくは軽油圧縮制御装置を備えることを特徴とする自動車の排気ガスの低減装置。

請求項32

自動車の排気ガスの低減方法であって、ガソリン若しくは軽油タンク内、またはガソリン若しくは軽油ポンプの上流側または下流側のガソリンを、請求項14から26のいずれかの液種検知方法を用いて、ガソリン若しくは軽油の種類を検知するとともに、前記液種検知装置で検知されたガソリン若しくは軽油の種類に基づいて、ガソリンの圧縮率を調整することを特徴とする自動車の排気ガスの低減方法。

請求項33

自動車の排気ガスの低減装置であって、触媒装置の上流側に尿素溶液を供給する尿素溶液供給機構を備え、前記尿素溶液供給機構が、尿素溶液を貯留する尿素溶液タンクと、尿素ポンプと、尿素ポンプから送給された尿素溶液を触媒装置の上流側に噴霧する尿素噴霧装置とから構成されるとともに、前記尿素タンク内または尿素ポンプの上流側または下流側に、請求項1から13のいずれかの液種検知装置を配設したことを特徴とする自動車の排気ガスの低減装置。

請求項34

自動車の排気ガスの低減方法であって、尿素溶液を貯留する尿素溶液タンクと、尿素ポンプと、尿素ポンプから送給された尿素溶液を触媒装置の上流側に噴霧する尿素噴霧装置とから構成される尿素溶液供給機構を介して、触媒装置の上流側に尿素溶液を供給するとともに、請求項14から26のいずれかの液種検知方法を用いて、前記尿素タンク内または尿素ポンプの上流側または下流側の尿素溶液の尿素濃度を検知することを特徴とする自動車の排気ガスの低減方法。

技術分野

0001

本発明は、例えば、自動車における燃料であるガソリン軽油プラントなどの有機溶液などの流体の種類、濃度を検知する液種検知装置および液種検知方法に関する。

0002

従来より、自動車の排気ガスには、未燃焼ハイドロカーボン(HC)、NOxガスSOxガスなどの汚染物質が含まれているため、これを低減するために、例えば、SOxではガソリン中のSを除去したり、触媒によって未燃焼のHCを燃焼することによって低減することが行われている。

0003

すなわち、図17に示したように、自動車システム100は、空気をオートマックエレメントフィルター)102で取り入れて、空気流量センサー104を介してエンジン106に送り込んでいる。また、ガソリンタンク108内のガソリンをガソリンポンプ110を介して、エンジン106に送り込んでいる。

0004

そして、A/Fセンサー112の検出結果に基づいて、所定の理論空燃比となるように燃料噴射制御装置114でエンジン106での燃料の噴射が制御されるようになっている。

背景技術

0005

そして、エンジン106からの排気ガスは、排気ガス中のハイドロカーボン(HC)が触媒装置116で燃焼された後、酸素濃度センサー118を介して、排気ガスとして排出されるようになっている。

0006

ところで、このような自動車システムにおいて、世界中で販売されているガソリンには、図18に示したように、蒸留性状相違する(蒸発のし易さの相違する)様々なガソリンが存在する。

0007

すなわち、図18は、ガソリンの蒸留性状を示すものであり、パーセントと温度との関係、例えば、横軸50%(T50)のところは、各種のガソリンがその50%が蒸発する温度は何℃かを示している。

0008

この図18に示したように、例えば、標準ガソリンNo.3に対して、A2のガソリンは、最も重質な(蒸発しにくい)ガソリンを示し、No.7のガソリンは、最も軽質な(蒸発し易い)ガソリンを示している。

0009

従って、下記の表1に示したように、例えば、標準ガソリンNo.3で理論空燃比となるように調整した自動車において、より重質なガソリンA2を用いた場合には、排気ガス中のHCの量は少ないが、特にエンジン、触媒装置が暖まっていないエンジン始動時において、トルク不足しまうことになる。

0010

逆に、より軽質なガソリンNo.7を用いた場合には、トルクは十分であるが、理論空燃比を上回ってしまい、特にエンジン、触媒装置が暖まっていないエンジン始動時において、排気ガス中のHCの量が多くなってしまい、環境に与える影響が大きく好ましくない。

0011

【表1】

0012

ところで、本発明者等は、特許文献1において、既に、通電により発熱体発熱させ、この発熱により感温体を加熱し、発熱体から感温体への熱伝達に対し被検知流体により熱的影響を与え、感温体の電気抵抗に対応する電気的出力に基づき、被検知流体の種類を判別する流体検知方法であって、発熱体への通電を周期的に行う方法を提案している。

0013

しかしながら、この流体検知方法では、発熱体への通電を周期的に行う(多パルスで行う)必要があるので、検知に時間を要することになり、瞬時に流体を検知することは困難である。また、この方法は、例えば、水と空気と油などの性状のかなり異なる物質に対して、代表値によって流体検知を行うことが可能であるが、性状のかなり近似した、上記のようなガソリン同士の正確で迅速な検知を行うことは困難である。

0014

一方、最近では、排ガス中のNOxが環境に与える影響を考慮して、例えば、ガソリン、軽油などの自動車燃料からの排気ガス中のNOxを低減するために、尿素溶液を触媒装置116に供給することによって、NOxを還元してN2
ガスとして無害化する方法が提案されている。

0015

すなわち、図19に示したように、自動車システム100において、尿素溶液を貯留する尿素溶液タンク132と、尿素ポンプ134と、尿素ポンプ134から送給された尿素溶液を触媒装置116の上流側に噴霧する尿素噴霧装置136とから構成される尿素溶液供給機構130を介して、触媒装置116の上流側に尿素溶液を供給するように構成されている。

0016

ところで、このような自動車システムにおいて、尿素溶液が固化せずに、触媒装置116の上流側で還元反応が効率良く発生するためには、例えば、尿素32.5%、H20が67.5%とするのが好適である。

0017

このため、従来では、触媒装置116の上流側に噴霧される尿素の濃度が一定であるかどうかを判断するために、触媒装置116の上流側と下流側にそれぞれ、NOxセンサー140、142を配設して、NOxの濃度を測定することによって行われている。

0018

しかしながら、このNOxセンサー140、142は、NOxの低減率の結果によって、尿素濃度を測定するので、事前に尿素溶液タンク132内ないし噴霧される尿素の濃度を検知するのは不可能である。また、このNOxセンサー140、142は、感度があまり良好ではなかった。

0019

さらに、上記のガソリン、尿素溶液を用いた自動車システムのいずれにおいても、ガソリンの液種、尿素溶液の濃度を把握して、エンジン、触媒装置を制御して、HCやNOxを低減するためには重要である。

0020

ところで、このような流体の流量を検知する装置として、特許文献2において、薄膜素子を用いた傍熱型流量センサーを用い、流体の流量に対応する電気的出力を得るためにブリッジ回路を含む電気回路を使用し、発熱体に印加される電圧により被検知流体の流量を検知する熱式流量センサーが提案されている。

0021

しかしながら、特許文献2の流量センサーでは、流体の流量を検知することができるが、流体の液種、濃度を検知することは不可能である。

0022

なお、このような流体として、このような自動車システムだけでなく、灯油を利用したシステム、プラントなどにおいて有機溶媒中に物質を溶解させた溶液を用いる場合にも、同様に、液種、濃度を検知する必要があり、同じような問題がある。

0023

【特許文献1】
特開平11−153561号公報(特に、段落[0042]〜段落[0049]参照)
【特許文献2】
特開平11−118566号公報
本発明は、このような現状に鑑み、コンパクトで、かつ正確にしかも迅速に流体の液種、濃度を検知することの可能な液種検知装置および液種検知方法を提供することを目的とする。

0024

また、本発明は、このような液種検知装置および液種検知方法を用いた自動車の液種検知装置および自動車の液種検知方法を提供することを目的とする。

発明が解決しようとする課題

0025

さらに、本発明は、このような液種検知装置および液種検知方法を用いた、排気ガスを効率的に低減できるとともに、燃費を向上すること可能な自動車の排気ガスの低減装置および自動車の排気ガスの低減方法を提供することを目的とする。

0026

本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明なされたものであって、本発明の液種検知装置は、流体の液種検知濃度検知のいずれか、またはその両方を検知するための液種検知装置であって、
液種検知装置本体内に導入された被検知流体を一時滞留させる液種検知室と、
前記液種検知室内に配設された液種検知センサーと、
前記液種検知室内に配設され、前記液種検知センサーを囲繞する流れ制御板とを備えることを特徴とする。

0027

また、本発明の液種検知方法は、流体の液種検知、濃度検知のいずれか、またはその両方を検知するための液種検知方法であって、
液種検知装置本体内に導入された被検知流体を一時滞留させる液種検知室と、
前記液種検知室内に配設された液種検知センサーと、
前記液種検知室内に配設され、前記液種検知センサーを囲繞する流れ制御板とを備えた液種検知装置を用いて、
前記液種検知装置本体内への被検知流体の導入を停止して、液種検知室内で被検知流体を一時滞留させて、被検知流体の液種検知、濃度検知のいずれか、またはその両方を行うことを特徴とする。

0028

このように構成することによって、液種検知装置本体内への被検知流体の導入を停止して、液種検知室内で被検知流体を一時滞留させた際に、液種検知室内での被検知流体の流れが、流れ制御板によって抑制されて、この流れ制御板に囲繞された流れ制御板内部に位置する液種検知センサーの周囲の被検知流体の流れが、瞬時に停止することになる。

0029

従って、液種検知センサーによる液種、濃度の検知の際に、被検知流体の流れが生じず、また、振動による被検知流体の乱れが生じることがないので、被検知流体の液種、濃度の検知への影響を防止することができ、正確な被検知流体の液種、濃度の測定を行うことが可能である。

0030

しかも、液種検知室を設けているので、被検知流体が滞留する量が多くなるので、被検知流体の液種、濃度の検知の際に、外部の温度などの周囲影響に影響されることなく、正確な検知を実施することができる。

0031

従って、例えば、自動車のガソリン、軽油などの流体に適用した場合に、信号待ちなどで自動車を停止させた際に、ガソリンなどのポンプを停止して、瞬時に被検知流体の液種、濃度を検知することができ、検知終了後に、ポンプを始動して自動車を再び始動できるので、自動車の走行に支障をきたすことがない。

0032

また、本発明は、前記流れ制御板が、前記液種検知室の流体導入口対峙する流体流入口と、前記液種検知室の流体排出口と対峙する流体流出口が形成されていることを特徴とする。

0033

このように構成することによって、液種検知室の流体導入口から、流れ制御板の流体流入口を介して、流れ制御板に囲繞された流れ制御板内部に、被検知流体が、流れ制御板内部に位置する液種検知センサーの周囲に確実に浸入して、液種検知センサーによって、被検知流体の液種、濃度の検知を行うことができる。

0034

そして、液種検知センサーによって、被検知流体の液種、濃度の検知を行なった後、流れ制御板の流体流出口を介して、液種検知室の流体排出口から検知後の被検知流体を確実に排出することができるので、順次正確な被検知流体の検知を実施することができる。

0035

また、この検知の際に、被検知流体に混入した空気が、流れ制御板の流体流出口を介して、液種検知室の流体排出口から、この空気を確実に排出することができるので、液種検知センサーの周囲に空気が滞留することがないので、検知への影響を防止することができ、正確な検知を行うことができる。

0036

また、本発明は、前記液種検知室の流体導入口と、前記流れ制御板の流体流入口とが、所定距離離間するとともに、
前記液種検知室の流体排出口と、前記流れ制御板の流体流出口とが、所定距離離間していることを特徴とする。

0037

このように液種検知室の流体導入口と、流れ制御板の流体流入口とが、所定距離離間するので、これらの隙間から、被検知流体に混入した空気が、流れ制御板の外側に移動して、液種検知室の流体排出口から外部に排出されることになる。

0038

従って、流れ制御板内部に空気が浸入することがないので、液種検知センサーの周囲に空気が滞留することがないので、検知への影響を防止することができ、正確な検知を行うことができる。

0039

しかも、万一、流れ制御板内部に空気が浸入したとしても、流れ制御板の流体流出口を介して、液種検知室の流体排出口から、この空気を確実に排出することができるので、液種検知センサーの周囲に空気が滞留することがないので、検知への影響を防止することができ、正確な検知を行うことができる。

0040

また、本発明は、前記液種検知室の流体排出口近傍の側壁が、略円弧状に形成されていることを特徴とする。

0041

このように液種検知室の流体排出口近傍の側壁が、略円弧状に形成されているので、この略円弧状の液種検知室の側壁に沿って、被検知流体に混入した空気が、液種検知室の流体排出口へと導かれて排出されることになる。

0042

従って、液種検知室の流体排出口近傍に空気が溜まることがなく、液種検知センサーの周囲に空気が滞留することがないので、検知への影響を防止することができ、正確な検知を行うことができる。

0043

また、本発明は、前記液種検知室が、略円管形状の側壁を備え、前記側壁に対峙するように液種検知室の流体導入口と流体排出口が形成されていることを特徴とする。

0044

このように液種検知室が、略円管形状の側壁を備え、側壁に対峙するように液種検知室の流体導入口と流体排出口が形成されているので、液種検知室の流体導入口から浸入した空気が、液種検知室の流体導入口の近傍では、略円弧状の側壁に沿って、外側に導かれることになるので、流れ制御板の流体流入口を介して、空気が流れ制御板の内部に浸入することがない。

0045

しかも、この被検知流体に混入した空気が、液種検知室の流体排出口近傍では、略円弧状の側壁に沿って、内側に流体排出口に向かって導かれることになるので、液種検知室の流体排出口へと導かれて排出されることになる。

0046

従って、液種検知室の流体排出口近傍に空気が溜まることがなく、液種検知センサーの周囲に空気が滞留することがないので、検知への影響を防止することができ、正確な検知を行うことができる。

0047

また、本発明は、前記液種検知装置本体と液種検知室との間には、断熱部材介装されていることを特徴とする。

0048

このように液種検知装置本体と液種検知室との間には、断熱部材が介装されているので、外気温度の影響、および外部の振動による影響、外部の電磁波などの外部ノイズによる影響が、液種検知室の内部の被検知流体およびに液種検知センサーに影響することがないので、常に、正確な被検知流体の液種、濃度の検知を行うことができる。

0049

例えば、本発明を、自動車のガソリン、軽油の検知に適用した場合に、気温差、直射日光などによる温度差、電磁波などの外部ノイズによる影響、ならびに走行中の振動、石はねなどに衝撃から、この断熱部材によって、検知センサーに影響するのを防止することができ、常に、正確な被検知流体の液種、濃度の検知を行うことができる。

0050

また、本発明は、前記液種検知センサーが、
前記液種検知室内に配設された液種検知センサーヒーターと、
前記液種検知センサーヒーターから一定間隔離間して、前記液種検知室内に配設された液温センサーとを備え、
前記液種検知センサーヒーターが、ヒーターと、該ヒーターの近傍に配設された液種検知用液温センサーとを備え、
前記被検知流体の液種検知、濃度検知のいずれか、またはその両方を行う際には、前記液種検知センサーヒーターに、パルス電圧を所定時間印加して、前記ヒーターによって、前記液種検知室内に一時滞留した被検知流体を加熱し、前記液種検知用液温センサーの初期温度ピーク温度との間の温度差に対応する電圧出力差V0によって、液種検知、濃度検知のいずれか、またはその両方を行うように構成したことを特徴とする。

0051

このように構成することによって、パルス電圧を所定時間印加するだけで良いので、短時間の加熱で、しかも、例えば、ガソリンなどの流体を引火する温度に加熱することなく、正確かつ迅速に流体の種類、濃度を検知することが可能である。

0052

すなわち、流体の動粘度センサー出力との相関関係を利用し、自然対流を利用しており、しかも、1パルスの印加電圧を利用しているので、正確かつ迅速に流体の種類、濃度を検知することが可能である。

0053

また、本発明は、前記電圧出力差V0が、前記パルス電圧を印加する前の初期電圧所定回数サンプリングした平均初期電圧V1と、前記パルス電圧を印加した後のピーク電圧を所定回数サンプリングした平均ピーク電圧V2との間の電圧差、すなわち、
V0=V2−V1
であることを特徴とする。

0054

このように構成することによって、1パルスの印加電圧に対して、所定回数のサンプリングの平均値に基づいて、電圧出力差V0を正確に得ることができるので、正確かつ迅速に流体の種類、濃度を検知することが可能である。

0055

また、本発明は、予め記憶された所定の参照流体についての、温度に対する電圧出力差の相関関係である検量線データーに基づいて、
前記被検知流体について得られた前記電圧出力差V0によって、前記被検知流体の液種検知、濃度検知のいずれか、またはその両方を検知するように構成されていることを特徴とする。

0056

このように構成することによって、予め記憶された所定の参照流体についての、温度に対する電圧出力差の相関関係である検量線データーに基づいて、被検知流体について得られた電圧出力差V0によって、流体の種類、濃度を検知するので、より正確で迅速に流体の種類、濃度を検知することが可能である。

0057

また、本発明は、前記被検知流体の測定温度における電圧出力差V0についての電圧出力Voutを、
所定の閾値参照流体についての測定温度における電圧出力差についての出力電圧相関させて補正するように構成されていることを特徴とする。

0058

このように構成することによって、被検知流体の測定温度における電圧出力差V0についての電圧出力Voutを、所定の閾値参照流体についての測定温度における電圧出力差についての出力電圧と相関させて補正するので、温度による電圧出力差V0の影響をなくして、電圧出力Voutをガソリンの性状とより正確に相関関係を付与することができ、さらに正確で迅速に、流体の種類、濃度を検知することができる。

0059

また、本発明は、前記液種検知センサーヒーターが、ヒーターと、液種検知用液温センサーとが絶縁層を介して積層された積層状液種検知センサーヒーターであることを特徴とする。

0060

このように構成することによって、機械的動作を行う機構部分が存在しないので、経時劣化や流体中の異物などにより動作不良をひきおこすことがなく、正確にかつ迅速に流体の種類、濃度を検知することができる。

0061

しかも、センサー部を極めて小型に構成できるので、熱応答性が極めて良好で正確な流体の種類、濃度を検知することができる。

0062

また、本発明は、前記液種検知センサーヒーターのヒーターと液種検知用液温センサーとが、それぞれ金属フィンを介して、被検知流体と接触するように構成されていることを特徴とする。

0063

このように構成することによって、液種検知センサーヒーターのヒーターと液種検知用液温センサーとが、直接被検知流体と接触しないので、経時劣化や流体中の異物などにより動作不良をひきおこすことがなく、正確にかつ迅速に流体の種類、濃度を検知することができる。

0064

また、本発明は、前記液温センサーが、金属フィンを介して、被検知流体と接触するように構成されていることを特徴とする。

0065

このように構成することによって、液温センサーが、直接被検知流体と接触しないので、経時劣化や流体中の異物などにより動作不良をひきおこすことがなく、正確にかつ迅速に流体の種類、濃度を検知することができる。

0066

また、本発明の自動車の液種検知装置は、ガソリン若しくは軽油の種類を検知する自動車の液種検知装置であって、
ガソリン若しくは軽油タンク内、またはガソリン若しくは軽油ポンプの上流側または下流側に、請求項1から12のいずれかの液種検知装置を配設したことを特徴とする。

0067

また、本発明の自動車の液種検知方法は、ガソリン若しくは軽油の種類を検知する自動車の液種検知方法であって、
ガソリン若しくは軽油タンク内、またはガソリン若しくは軽油ポンプの上流側または下流側のガソリンを、上記のいずれかの液種検知方法を用いて、ガソリン若しくは軽油の種類を検知することを特徴とする。

0068

このように構成することによって、自動車において、正確かつ迅速にガソリン若しくは軽油の種類を検知することが可能である。

0069

また、本発明の自動車の排気ガスの低減装置は、自動車の排気ガスの低減装置であって、
ガソリン若しくは軽油タンク内、またはガソリン若しくは軽油ポンプの上流側または下流側に、上記のいずれかの液種検知装置を配設するとともに、
前記液種検知装置で検知されたガソリン若しくは軽油の種類に基づいて、着火タイミングを調整する着火タイミング制御装置を備えることを特徴とする。

0070

また、本発明の自動車の排気ガスの低減方法は、自動車の排気ガスの低減方法であって、
ガソリン若しくは軽油タンク内、またはガソリン若しくは軽油ポンプの上流側または下流側のガソリン若しくは軽油を、上記のいずれかの液種検知方法を用いて、ガソリン若しくは軽油の種類を検知するとともに、
前記液種検知装置で検知されたガソリン若しくは軽油の種類に基づいて、着火タイミングを調整することを特徴とする。

0071

このように構成することによって、ガソリン若しくは軽油の流量、種類の検知結果に基づいて着火タイミングを調整することができるので、ガソリン若しくは軽油の種類に応じて、適切な着火タイミングを得ることができる。

0072

従って、特にエンジン、触媒装置が暖まっていないエンジン始動時においても、トルクが減少することなく、排気ガス中のHC、NOxの量も低減でき、しかも燃費の向上も図ることができる。

0073

また、本発明の自動車の排気ガスの低減装置は、自動車の排気ガスの低減装置であって、
ガソリン若しくは軽油タンク内、またはガソリン若しくは軽油ポンプの上流側または下流側に、上記のいずれかの液種検知装置を配設するとともに、
前記液種検知装置で検知されたガソリン若しくは軽油の種類に基づいて、ガソリン若しくは軽油の圧縮率を調整するガソリン若しくは軽油圧縮制御装置を備えることを特徴とする。

0074

また、本発明の自動車の排気ガスの低減方法は、自動車の排気ガスの低減方法であって、
ガソリン若しくは軽油タンク内、またはガソリン若しくは軽油ポンプの上流側または下流側のガソリンを、上記のいずれかの液種検知方法を用いて、ガソリン若しくは軽油の種類を検知するとともに、
前記液種検知装置で検知されたガソリン若しくは軽油の種類に基づいて、ガソリンの圧縮率を調整することを特徴とする。

0075

このように構成することによって、ガソリン若しくは軽油の種類の検知結果に基づいてガソリン若しくは軽油の圧縮率を調整することができるので、ガソリンの種類に応じて、適切なガソリン若しくは軽油の圧縮率を得ることができる。

0076

従って、特にエンジン、触媒装置が暖まっていないエンジン始動時においても、トルクが減少することなく、排気ガス中のHC、NOxの量も低減でき、しかも燃費の向上も図ることができる。

0077

また、本発明の自動車の排気ガスの低減装置は、自動車の排気ガスの低減装置であって、
触媒装置の上流側に尿素溶液を供給する尿素溶液供給機構を備え、
前記尿素溶液供給機構が、尿素溶液を貯留する尿素溶液タンクと、尿素ポンプと、尿素ポンプから送給された尿素溶液を触媒装置の上流側に噴霧する尿素噴霧装置とから構成されるとともに、
前記尿素タンク内または尿素ポンプの上流側または下流側に、上記のいずれかの液種検知装置を配設したことを特徴とする。

0078

また、本発明の自動車の排気ガスの低減方法は、自動車の排気ガスの低減方法であって、
尿素溶液を貯留する尿素溶液タンクと、尿素ポンプと、尿素ポンプから送給された尿素溶液を触媒装置の上流側に噴霧する尿素噴霧装置とから構成される尿素溶液供給機構を介して、触媒装置の上流側に尿素溶液を供給するとともに、
上記のいずれかの液種検知方法を用いて、前記尿素タンク内または尿素ポンプの上流側または下流側の尿素溶液の尿素濃度を検知することを特徴とする。

0079

このように構成することによって、尿素溶液が固化せずに、触媒装置の上流側で還元反応が効率良く発生するためには、例えば、尿素32.5%、H20が67.5%であるか否かを正確に迅速に判断できる。

課題を解決するための手段

0080

従って、尿素タンク中の尿素溶液の尿素濃度を所定の濃度に保つことができるので、排気ガス中のNOxを還元して極めて低減することができる。

0081

以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。

0082

図1は、本発明の液種検知装置の全体の分解斜視図、図2は、本発明の液種検知装置の液種検知室の分解斜視図、図3は、図2の液種検知室のの断面図、図4は、図3の液種検知センサーの装着状態を示す部分拡大断面図、図5は、液種検知センサーの断面図、図6は、液種検知センサーの薄膜チップ部の積層状態を示す部分拡大分解斜視図、図7は、本発明の液種検知装置の液種検知センサーの実施例の概略回路構成図、図8は、本発明の液種検知装置を用いた液種検知方法を示す時間−電圧の関係を示すグラフ図9は、本発明の液種検知装置を用いた液種検知方法を示す検量線を示すグラフ、図10は、本発明の液種検知装置を用いた液種検知方法の出力補正方法を示すグラフ、図11は、本発明の液種検知装置の液種検知室の検知状態を説明する概略図である。

0083

図1において、10は、全体で本発明の液種検知装置を示している。液種検知装置10は、例えば、ガソリン、軽油、尿素溶液などの被検知流体が流通する略箱体形状の液種検知装置本体12を備えている。

0084

図1に示したように、この液種検知装置本体12には、その内部に、略円管形状の液種検知室20が設けられている。また、液種検知装置本体12には、第1の流路14と、第2の流路16とを備えている。

0085

この第1の流路14は、液種検知室20に設けられた流体導入口18に接続されている。また、第2の流路16は、液種検知室20に設けられた流体排出口11に接続されている。

0086

そして、図2の矢印で示したように、液種検知装置本体12に導入された被検知流体は、第1の流路14から流体導入口18を経て、液種検知室20に一時滞留するように構成されている。

0087

この液種検知室20には、その上部の液種検知室用蓋部材21が装着されており、この液種検知室用蓋部材21に、略トラック形状の液種検知センサー用開口部22が形成されている。

0088

この液種検知センサー用開口部22には、図3に示したように、液種検知センサー24が装着されている。

0089

図4に示したように、液種検知センサー24は、液種検知センサーヒーター25と、この液種検知センサーヒーター25から一定間隔離間して配置された液温センサー28とを備えている。そして、これらの液種検知センサーヒーター25と、液温センサー28とが、モールド樹脂30によって一体的に形成されている。

0090

また、図5に示したように、この液種検知センサーヒーター25には、リード電極32と、薄膜チップ部34とを備えている。また、液種検知センサーヒーター25には、モールド樹脂30から液種検知センサー用開口部22を介して、液種検知室20内に突設して、被検知流体と直接接触する金属製のフィン36を備えている。そして、これらのリード電極32と、薄膜チップ部34と、フィン36とは、ボンディングワイヤー38にて相互に電気的に接続されている。

0091

一方、液温センサー28も、液種検知センサーヒーター25と同様な構成となっており、ぞれぞれ、リード電極32と、薄膜チップ部34と、フィン36、ボンディングワイヤー38を備えている。

0092

図6に示したように、薄膜チップ部34は、例えば、Al2O3からなる基板40と、PTからなる温度センサー(感温体)42と、SiO2からなる層間絶縁膜44と、TaSiO2からなるヒーター(発熱体)46と、Niからなる発熱体電極48と、SiO2からなる保護膜50と、Ti/Auからなる電極パッド52とを順に積層した薄膜状のチップから構成されている。

0093

なお、液温センサー28の薄膜チップ部34も同様な構造であるが、ヒーター(発熱体)46を作用させずに、温度センサー(感温体)42のみを作用させるように構成している。

0094

そして、この液種検知センサー24で、被検知流体の液種、濃度が検知された後、被検知流体は、液種検知室20から、液種検知室20の流体排出口11から第2の流路16かを介して外部に排出されるようになっている。

0095

また、図1に示したように、液種検知センサー24には、回路基板部材23と、これを被う外蓋部材27が備えられている。なお、図2および図3においては、説明の便宜上、これらの回路基板部材23、外蓋部材27を省略して示している。

0096

なお、図1中、12a、12bは、液種検知装置本体12に設けられた、液種検知装置10を、例えば、自動車などの取り付けるための取り付けフランジである。

0097

一方、液種検知室20には、図2に示したように、液種検知室20内に突設する液種検知センサー24を囲繞するように、流れ制御板1が、液種検知室用蓋部材21の内側に形成されている。

0098

この流れ制御板1は、断面略コ字形状板部材2から構成されており、この板部材2は、液種検知センサー24を両側から囲み、液種検知室20の流体導入口18から流体排出口11に向かって延設された一対の側板部材3、4と、これらの側板部材3、4に接続された被覆板部材5とを備えている。

0099

そして、この流れ制御板1には、液種検知室20の流体導入口18と対峙する流体流入口6と、液種検知室20の流体排出口11と対峙する流体流出口7が形成されている。

0100

この液種検知室20の流体導入口18と、流れ制御板1の流体流入口6とは、、所定距離L1、離間するとともに、液種検知室20の流体排出口11と、流れ制御板1の流体流出口7とが、所定距離L2、離間している。

0101

このように構成することによって、液種検知装置本体12内への被検知流体の導入を停止して、液種検知室20内で被検知流体を一時滞留させた際に、液種検知室20内での被検知流体の流れが、流れ制御板1によって抑制されて、この流れ制御板1に囲繞された流れ制御板1の内部に位置する液種検知センサー24の周囲の被検知流体の流れが、瞬時に停止することになる。

0102

すなわち、液種検知室20の流体導入口18から、流れ制御板1の流体流入口6を介して、流れ制御板1に囲繞された流れ制御板1の内部に、被検知流体が、流れ制御板1の内部に位置する液種検知センサー24の周囲に確実に浸入して、液種検知センサー24によって、被検知流体の液種、濃度の検知を行うことができる。

0103

そして、液種検知センサー24によって、被検知流体の液種、濃度の検知を行なった後、流れ制御板1の流体流出口7を介して、液種検知室20の流体排出口11から検知後の被検知流体を確実に排出することができるので、順次正確な被検知流体の検知を実施することができる。

0104

従って、液種検知センサー24による液種、濃度の検知の際に、被検知流体の流れが生じず、また、振動による被検知流体の乱れが生じることがないので、被検知流体の液種、濃度の検知への影響を防止することができ、正確な被検知流体の液種、濃度の測定を行うことが可能である。

0105

しかも、液種検知室20を設けているので、被検知流体が滞留する量が多くなるので、被検知流体の液種、濃度の検知の際に、外部の温度などの周囲影響に影響されることなく、正確な検知を実施することができる。

0106

従って、例えば、自動車のガソリン、軽油などの流体に適用した場合に、信号待ちなどで自動車を停止させた際に、ガソリンなどのポンプを停止して、瞬時に被検知流体の液種、濃度を検知することができ、検知終了後に、ポンプを始動して自動車を再び始動できるので、自動車の走行に支障をきたすことがない。

0107

さらに、図11の矢印Bで示したように、この検知の際に、被検知流体に混入した空気が、流れ制御板1の流体流出口7を介して、液種検知室20の流体排出口11から、この空気を確実に排出することができるので、液種検知センサー24の周囲に空気が滞留することがないので、検知への影響を防止することができ、正確な検知を行うことができる。

0108

さらに、このように液種検知室20の流体導入口18と、流れ制御板1の流体流入口6とが、所定距離L1、離間するので、図11の矢印Aで示したように、これらの隙間から、被検知流体に混入した空気が、流れ制御板1の外側に移動して、液種検知室20の流体排出口11から外部に排出されることになる。

0109

従って、流れ制御板1の内部に空気が浸入することがないので、液種検知センサー24の周囲に空気が滞留することがないので、検知への影響を防止することができ、正確な検知を行うことができる。

0110

しかも、万一、流れ制御板1の内部に空気が浸入したとしても、図11の矢印Cで示したように、流れ制御板1の流体流出口7を介して、液種検知室20の流体排出口11から、この空気を確実に排出することができるので、液種検知センサー24の周囲に空気が滞留することがないので、検知への影響を防止することができ、正確な検知を行うことができる。

0111

さらに、図11の矢印Bに示したように、液種検知室20の流体排出口11の近傍の側壁が略円管形状であり、略円弧状に形成されているので、この略円弧状の液種検知室20の側壁20aに沿って、被検知流体に混入した空気が、液種検知室20の流体排出口11へと内側に導かれて排出されることになる。

0112

従って、液種検知室20の流体排出口11の近傍に空気が溜まることがなく、液種検知センサー24の周囲に空気が滞留することがないので、検知への影響を防止することができ、正確な検知を行うことができる。

0113

なお、このような作用効果を奏するためには、図11に示したように、上記の所定距離L1、L2としては、1.5mm〜5mm、好ましくは、2mm〜3.5mmとするのが望ましい。また、流れ制御板1の一対の側板部材3、4と液種検知センサー24との距離L3としては、5mm〜10mm、好ましくは、6mm〜8mmとするのが望ましい。

0114

また、液種検知室20の大きさとしては、特に限定されるものではない。

0115

さらに、液種検知室20を構成する材料としては、特に限定されるものではないが、SUS304などのステンレスなどの金属、ポリアセタール(POM)などの合成樹脂FRPなどの繊維強化樹脂などが使用可能である。

0116

また、流れ制御板1を構成する材料としても、特に限定されるものではないが、SUS304などのステンレスなどの金属、ポリアセタール(POM)などの合成樹脂、FRPなどの繊維強化樹脂、セラミックなどが使用可能である。

0117

さらに、本発明の液種検知装置10では、図7に示したような回路構成となっている。

0118

図7において、液種検知センサー24の液種検知センサーヒーター25の液種検知用液温センサー26と、液温センサー28とが、二つの抵抗64、66を介して接続されて、ブリッジ回路68を構成している。そして、このブリッジ回路68の出力が、増幅器70の入力に接続されて、この増幅器70の出力が、検知制御部を構成するコンピュータ72の入力に接続されている。

0119

また、液種検知センサーヒーター25のヒーター74が、コンピュータ72の制御によって印加電圧が制御されるようになっている。

0120

このように構成される液種検知装置10では、以下のようにして、例えば、ガソリンの液種検知が行われる。

0121

先ず、図示しない制御装置の制御によって、被検知流体を液種検知装置本体12に導入することによって、第1の流路14から流体導入口18を経て、液種検知室20に被検知流体を流入させた後、この被検知流体の流入を停止することによって、液種検知室20に一時滞留させた状態とする。

0122

この状態では、液種検知装置本体12内への被検知流体の導入を停止して、液種検知室20内で被検知流体を一時滞留させた際に、液種検知室20内での被検知流体の流れが、流れ制御板1によって抑制されて、この流れ制御板1に囲繞された流れ制御板1の内部に位置する液種検知センサー24の周囲の被検知流体の流れが、瞬時に停止することになる。

0123

そして、この状態で、図7および図8に示したように、コンピュータ72の制御によって、液種検知センサーヒーター25のヒーター74に、パルス電圧Pを所定時間、この実施例の場合には、4秒間印加し、センシング部、すなわち、図7に示したように、センサーブリッジ回路68のアナログ出力温度変化を測定する。

0124

すなわち、図8に示したように、液種検知センサーヒーター25のヒーター74にパルス電圧Pを印加する前のセンサーブリッジ回路68の電圧差を、1秒間に所定回数、この実施例の場合には、256回サンプリングし、その平均値を平均初期電圧V1とする。この平均初期電圧V1の値は、液種検知用液温センサー26の初期温度に対応する。

0125

そして、図8に示したように、液種検知センサーヒーター25のヒーター74に、所定のパルス電圧P、この実施例では、10Vの電圧を4秒間印加する。次に、所定時間後、この実施例では、3秒後からの1秒間に所定回数、この実施例では、256回ピーク電圧をサンプリングした値を平均ピーク電圧V2とする。この平均ピーク電圧V2は、液種検知用液温センサー26のピーク温度に対応する。

0126

そして、電平均初期電圧V1と平均ピーク電圧V2との間の電圧差、すなわち、
V0=V2−V1
から電圧出力差V0を得る。

0127

そして、このような方法で、図9に示したように、予め所定の参照流体について、この実施例では、最も重質な(蒸発しにくい)ガソリンA2と、最も軽質な(蒸発し易い)ガソリンNo.7について、温度に対する電圧出力差の相関関係である検量線データーを得ておき、これを、制御装置を構成するコンピュータ72に記憶させておく。

0128

そして、この検量線データーに基づいて、コンピュータ72において比例計算を行い、被検知流体について得られた電圧出力差V0によって、ガソリンの種別を検知するように構成されている。

0129

具体的には、図10に示したように、被検知流体の測定温度Tにおける電圧出力差V0についての電圧出力Voutを、所定の閾値参照流体(この実施例では、ガソリンA2とガソリンNo.7)についての測定温度における電圧出力差についての出力電圧と相関させて補正するようになっている。

0130

すなわち、図10(A)に示したように、検量線データーに基づいて、温度Tにおいて、ガソリンA2の電圧出力差V0−A2、ガソリンNo.7の電圧出力差V0−7、被検知流体の電圧出力差V0−Sが得られる。

0131

そして、図10(B)に示したように、この際の閾値参照流体の液種出力を、所定の電圧となるように、すなわち、この実施例では、ガソリンA2の液種出力を3.5V、ガソリンNo.7の液種出力を0.5Vとして、被検知流体の電圧出力Voutを得ることによって、ガソリンの性状と相関を持たせることができるようになっている。

0132

この被検知流体の電圧出力Voutを、予め検量線データーに基づいて、コンピュータ72に記憶されたデーターと比較することによって、ガソリンの液種検知を正確にかつ迅速に(瞬時に)行うことが可能となる。

0133

なお、以上の場合、パルス幅パルス印加時間)としては、液種検知、濃度検知の場合には、被検知流体が滞留しているので、余り流体を過熱しないようにするために、好ましくは、5秒未満とするのが望ましい。これに対して、流量検知の場合には、パルス幅(パルス印加時間)としては、被検知流体が滞留していないので、1秒以上であれば、流量の検知が可能である。

0134

なお、以上のガソリンの液種検知方法は、自然対流を利用して、ガソリンの動粘度とセンサー出力が相関関係を有している原理を利用しているものである。

0135

また、このようなガソリンの液種検知方法においては、図18に示したガソリンの蒸留性状において、蒸留性状T30〜T70で行うとより相関関係があることがわかっており、望ましいものである。

0136

また、被検知流体の濃度を測定する場合、例えば、識別尿素溶液の場合も、上記の液種検知と同様にして、電圧出力Voutを得ることによって、尿素の性状と相関を持たせることができるようになっている。

0137

この被識別尿素溶液の電圧出力Voutを、図12に示したように、予め測定しておいた尿素溶液の検量線データーに基づいて、コンピュータ72に記憶されたデーターと比較することによって、尿素溶液の尿素濃度識別を正確にかつ迅速に(瞬時に)行うことが可能となる。

0138

図13は、本発明の液種検知装置の別の実施例を示す斜視図である。

0139

この実施例の液種検知装置10は、図1に示した実施例の液種検知装置10と基本的は、同様な構成であり、同じ構成部材には、同じ参照番号を付してその詳細な説明を省略する。

0140

この実施例の液種検知装置10では、液種検知装置本体12と液種検知室20との間に、断熱部材8が介装されている。

0141

このように液種検知装置本体12と液種検知室20との間に、断熱部材が介装されているので、外気温度の影響、および外部の振動による影響、外部の電磁波などの外部ノイズによる影響が、液種検知室20の内部の被検知流体およびに液種検知センサー24に影響することがないので、常に、正確な被検知流体の液種、濃度の検知を行うことができる。

0142

例えば、本発明を、自動車のガソリン、軽油の検知に適用した場合に、冬と夏の気温差、直射日光や雪などによる温度差、電磁波などの外部ノイズによる影響、ならびに走行中の振動、石はねなどに衝撃から、この断熱部材によって、検知センサーに影響するのを防止することができ、常に、正確な被検知流体の液種、濃度の検知を行うことができる。

0143

なお、このような断熱部材8としては、特に限定されるのではないが、例えば、ポリエチレンポリプロピレンウレタンなどの発泡合成樹脂グラスウールなどが使用可能である。

0144

図14は、このように構成される液種検知装置10を、自動車システムに適用した実施例を示す、図17と同様な概略図である。

0145

なお、図17と同じ構成部材には、同じ参照番号を付してその詳細な説明を省略する。

0146

この自動車システム100では、ガソリンタンク108内またはガソリンポンプ110の上流側に、液種検知装置10を配設している。

0147

この液種検知装置10によって、ガソリンタンク108内またはガソリンポンプ110の上流側または下流側(なお、この実施例では、説明の便宜上、上流側の場合を示した)のガソリンの液種の検知を行ってガソリンの種類に応じて、制御装置120の制御によって、着火タイミング制御装置122によって、着火タイミングを調整するように構成されている。

0148

すなわち、例えば、軽質な(蒸発し易い)ガソリンNo.7が検知された場合には、着火タイミングを早め、逆に、重質な(蒸発しにくい)ガソリンA2が検知された場合には、着火タイミングを遅めるように制御される。

0149

これによって、特にエンジン、触媒装置が暖まっていないエンジン始動時においても、トルクが減少することなく、排気ガス中のHCの量も低減でき、しかも燃費の向上も図ることができる。

0150

図15は、このように構成される液種検知装置10を、自動車システムに適用した実施例を示す、図17と同様な概略図である。

0151

なお、図17と同じ構成部材には、同じ参照番号を付してその詳細な説明を省略する。

0152

この自動車システム100では、ガソリンタンク108内またはガソリンポンプ110の上流側に、液種検知装置10を配設している。

0153

この液種検知装置10によって、ガソリンタンク108内またはガソリンポンプ110の上流側または下流側(なお、この実施例では、説明の便宜上、上流側の場合を示した)のガソリンの液種検知を行ってガソリンの種類に応じて、制御装置120の制御によって、ガソリン圧縮制御装置124によって、ガソリンの圧縮率を調整するように構成されている。

0154

すなわち、例えば、軽質な(蒸発し易い)ガソリンNo.7が検知された場合には、圧縮率を低くし、逆に、重質な(蒸発しにくい)ガソリンA2が検知された場合には、圧縮率を高めるように制御される。

0155

これによって、特にエンジン、触媒装置が暖まっていないエンジン始動時においても、トルクが減少することなく、排気ガス中のHCの量も低減でき、しかも燃費の向上も図ることができる。

0156

図16は、このように構成される液種検知装置10を、尿素溶液を用いた自動車システムに適用した実施例を示す、図19と同様な概略図である。

0157

なお、図19と同じ構成部材には、同じ参照番号を付してその詳細な説明を省略する。

0158

この自動車システム100では、尿素溶液タンク132内または尿素ポンプ134の上流側に、液種検知装置10を配設している。

0159

この液種検知装置10によって、尿素溶液タンク132内または尿素ポンプ134の上流側または下流側(なお、この実施例では、説明の便宜上、上流側の場合を示した)の尿素溶液の尿素濃度識別を行って,触媒装置116の上流側に噴霧される尿素の濃度を、尿素溶液が固化せずに、触媒装置116の上流側で還元反応が効率良く発生するために、例えば、尿素32.5%、H20が67.5%と一定の状態とするようになっている。

0160

従って、尿素タンク中の尿素溶液の尿素濃度を所定の濃度に保つことができるので、排気ガス中のNOxを還元して極めて低減することができる。

0161

以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、パルス電圧P、サンプリング回数などは適宜変更することができる。

発明を実施するための最良の形態

0162

また、上記実施例では、自動車システムのガソリン、尿素溶液について説明したが、軽油、灯油を用いる自動車システムにも、また、これら以外の流体を用いる場合、例えば、プラントなどにおいて、有機溶媒に物質を溶かした有機溶液を流す装置などにおいても、流体の種類、濃度を検知する場合にも適用できるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。

0163

本発明によれば、液種検知装置本体内への被検知流体の導入を停止して、液種検知室内で被検知流体を一時滞留させた際に、液種検知室内での被検知流体の流れが、流れ制御板によって抑制されて、この流れ制御板に囲繞された流れ制御板内部に位置する液種検知センサーの周囲の被検知流体の流れが、瞬時に停止することになる。

0164

従って、液種検知センサーによる液種、濃度の検知の際に、被検知流体の流れが生じず、また、振動による被検知流体の乱れが生じることがないので、被検知流体の液種、濃度の検知への影響を防止することができ、正確な被検知流体の液種、濃度の測定を行うことが可能である。

0165

しかも、液種検知室を設けているので、被検知流体が滞留する量が多くなるので、被検知流体の液種、濃度の検知の際に、外部の温度などの周囲影響に影響されることなく、正確な検知を実施することができる。

0166

従って、例えば、自動車のガソリン、軽油などの流体に適用した場合に、信号待ちなどで自動車を停止させた際に、ガソリンなどのポンプを停止して、瞬時に被検知流体の液種、濃度を検知することができ、検知終了後に、ポンプを始動して自動車を再び始動できるので、自動車の走行に支障をきたすことがない。

0167

また、本発明によれば、液種検知室の流体導入口から、流れ制御板の流体流入口を介して、流れ制御板に囲繞された流れ制御板内部に、被検知流体が、流れ制御板内部に位置する液種検知センサーの周囲に確実に浸入して、液種検知センサーによって、被検知流体の液種、濃度の検知を行うことができる。

0168

そして、液種検知センサーによって、被検知流体の液種、濃度の検知を行なった後、流れ制御板の流体流出口を介して、液種検知室の流体排出口から検知後の被検知流体を確実に排出することができるので、順次正確な被検知流体の検知を実施することができる。

0169

また、この検知の際に、被検知流体に混入した空気が、流れ制御板の流体流出口を介して、液種検知室の流体排出口から、この空気を確実に排出することができるので、液種検知センサーの周囲に空気が滞留することがないので、検知への影響を防止することができ、正確な検知を行うことができる。

0170

また、本発明によれば、液種検知室の流体導入口と、流れ制御板の流体流入口とが、所定距離離間するので、これらの隙間から、被検知流体に混入した空気が、流れ制御板の外側に移動して、液種検知室の流体排出口から外部に排出されることになる。

0171

従って、流れ制御板内部に空気が浸入することがないので、液種検知センサーの周囲に空気が滞留することがないので、検知への影響を防止することができ、正確な検知を行うことができる。

0172

しかも、万一、流れ制御板内部に空気が浸入したとしても、流れ制御板の流体流出口を介して、液種検知室の流体排出口から、この空気を確実に排出することができるので、液種検知センサーの周囲に空気が滞留することがないので、検知への影響を防止することができ、正確な検知を行うことができる。

0173

また、本発明によれば、液種検知室の流体排出口近傍の側壁が、略円弧状に形成されているので、この略円弧状の液種検知室の側壁に沿って、被検知流体に混入した空気が、液種検知室の流体排出口へと導かれて排出されることになる。

0174

従って、液種検知室の流体排出口近傍に空気が溜まることがなく、液種検知センサーの周囲に空気が滞留することがないので、検知への影響を防止することができ、正確な検知を行うことができる。

0175

また、本発明によれば、液種検知室が、略円管形状の側壁を備え、側壁に対峙するように液種検知室の流体導入口と流体排出口が形成されているので、液種検知室の流体導入口から浸入した空気が、液種検知室の流体導入口の近傍では、略円弧状の側壁に沿って、外側に導かれることになるので、流れ制御板の流体流入口を介して、空気が流れ制御板の内部に浸入することがない。

0176

しかも、この被検知流体に混入した空気が、液種検知室の流体排出口近傍では、略円弧状の側壁に沿って、内側に流体排出口に向かって導かれることになるので、液種検知室の流体排出口へと導かれて排出されることになる。

0177

従って、液種検知室の流体排出口近傍に空気が溜まることがなく、液種検知センサーの周囲に空気が滞留することがないので、検知への影響を防止することができ、正確な検知を行うことができる。

0178

また、本発明によれば、液種検知装置本体と液種検知室との間には、断熱部材が介装されているので、外気温度の影響、および外部の振動による影響、外部の電磁波などの外部ノイズによる影響が、液種検知室の内部の被検知流体およびに液種検知センサーに影響することがないので、常に、正確な被検知流体の液種、濃度の検知を行うことができる。

0179

例えば、本発明を、自動車のガソリン、軽油の検知に適用した場合に、冬と夏の気温差、直射日光や雪などによる温度差、電磁波などの外部ノイズによる影響、ならびに走行中の振動、石はねなどに衝撃から、この断熱部材によって、検知センサーに影響するのを防止することができ、常に、正確な被検知流体の液種、濃度の検知を行うことができる。

0180

また、本発明によれば、パルス電圧を所定時間印加するだけで良いので、短時間の加熱で、しかも、例えば、ガソリンなどの流体を引火する温度に加熱することなく、正確かつ迅速に流体の種類、濃度を検知することが可能である。

0181

すなわち、流体の動粘度とセンサー出力との相関関係を利用し、自然対流を利用しており、しかも、1パルスの印加電圧を利用しているので、正確かつ迅速に流体の種類、濃度を検知することが可能である。

0182

また、本発明によれば、1パルスの印加電圧に対して、所定回数のサンプリングの平均値に基づいて、電圧出力差V0を正確に得ることができるので、正確かつ迅速に流体の種類、濃度を検知することが可能である。

0183

また、本発明によれば、予め記憶された所定の参照流体についての、温度に対する電圧出力差の相関関係である検量線データーに基づいて、被検知流体について得られた電圧出力差V0によって、流体の種類、濃度を検知するので、より正確で迅速に流体の種類、濃度を検知することが可能である。

0184

また、本発明によれば、被検知流体の測定温度における電圧出力差V0についての電圧出力Voutを、所定の閾値参照流体についての測定温度における電圧出力差についての出力電圧と相関させて補正するので、温度による電圧出力差V0の影響をなくして、電圧出力Voutをガソリンの性状とより正確に相関関係を付与することができ、さらに正確で迅速に、流体の種類、濃度を検知することができる。

0185

また、本発明によれば、液種検知センサーヒーターが、ヒーターと、液種検知用液温センサーとが絶縁層を介して積層された積層状液種検知センサーヒーターであるので、機械的動作を行う機構部分が存在しないので、経時劣化や流体中の異物などにより動作不良をひきおこすことがなく、正確にかつ迅速に流体の種類、濃度を検知することができる。

0186

しかも、センサー部を極めて小型に構成できるので、熱応答性が極めて良好で正確な流体の種類、濃度を検知することができる。

0187

また、本発明によれば、液種検知センサーヒーターのヒーターと液種検知用液温センサーとが、それぞれ金属フィンを介して、被検知流体と接触するように構成されているので、液種検知センサーヒーターのヒーターと液種検知用液温センサーとが、直接被検知流体と接触しないので、経時劣化や流体中の異物などにより動作不良をひきおこすことがなく、正確にかつ迅速に流体の種類、濃度を検知することができる。

0188

また、本発明によれば、液温センサーが、金属フィンを介して、被検知流体と接触するように構成されているので、液温センサーが、直接被検知流体と接触しないので、経時劣化や流体中の異物などにより動作不良をひきおこすことがなく、正確にかつ迅速に流体の種類、濃度を検知することができる。

0189

また、本発明によれば、自動車において、正確かつ迅速にガソリン若しくは軽油の流量、種類を検知することが可能であるとともに、ガソリン若しくは軽油の流量、種類の検知結果に基づいて着火タイミングを調整することができるので、ガソリン若しくは軽油の流量、種類に応じて、適切な着火タイミングを得ることができる。

0190

また、本発明によれば、自動車において、正確かつ迅速にガソリン若しくは軽油の流量、種類を検知することが可能であるとともに、ガソリン若しくは軽油の流量、種類の検知結果に基づいてガソリンの圧縮率を調整することができるので、ガソリン若しくは軽油の流量、種類の種類に応じて、適切なガソリン若しくは軽油の圧縮率を得ることができる。

0191

従って、特にエンジン、触媒装置が暖まっていないエンジン始動時においても、トルクが減少することなく、排気ガス中のHCの量も低減でき、しかも燃費の向上も図ることができる。

発明の効果

0192

さらに、本発明によれば、尿素溶液が固化せずに、触媒装置の上流側で還元反応が効率良く発生するためには、例えば、尿素32.5%、H20が67.5%であるか否かを正確に迅速に判断できる。

図面の簡単な説明

0193

従って、尿素タンク中の尿素溶液の尿素濃度を所定の濃度に保つことができるので、排気ガス中のNOxを還元して極めて低減することができるなどの幾多の顕著で特有な作用効果を奏する極めて優れた発明である。

図1
図1は、本発明の液種検知装置の全体の分解斜視図である。
図2
図2は、本発明の液種検知装置の液種検知室の分解斜視図である。
図3
図3は、図2の液種検知室のの断面図である。
図4
図4は、図3の液種検知センサーの装着状態を示す部分拡大断面図である。
図5
図5は、液種検知センサーの断面図である。
図6
図6は、液種検知センサーの薄膜チップ部の積層状態を示す部分拡大分解斜視図である。
図7
図7は、本発明の液種検知装置の液種検知センサーの実施例の概略回路構成図である。
図8
図8は、本発明の液種検知装置を用いた液種検知方法を示す時間−電圧の関係を示すグラフである。
図9
図9は、本発明の液種検知装置を用いた液種検知方法を示す検量線を示すグラフである。
図10
図10は、本発明の液種検知装置を用いた液種検知方法の出力補正方法を示すグラフである。
図11
図11は、本発明の液種検知装置の液種検知室の検知状態を説明する概略図である。
図12
図12は、本発明の液種検知装置を用いた濃度検知方法を示す検量線を示すグラフである。
図13
図13は、本発明の液種検知装置の別の実施例を示す斜視図である。
図14
図14は、本発明の液種検知装置10を、自動車システムに適用した実施例を示す、図17と同様な概略図である。
図15
図15は、本発明の液種検知装置10を、自動車システムに適用した実施例を示す、図17と同様な概略図である。
図16
図16は、本発明の液種検知装置10を、尿素溶液を用いた自動車システムに適用した実施例を示す、図19と同様な概略図である。
図17
図17は、従来の自動車システムの概略図である。
図18
図18は、ガソリンの蒸留性状を示すグラフである。
図19
図19は、従来の尿素溶液を用いた自動車システムの概略図である。
【符号の説明】
制御板
2板部材
3、4側板部材
5被覆板部材
6流体流入口
7流体流出口
8断熱部材
10 液種検知装置
11流体排出口
12 液種検知装置本体
14 第1の流路
16 第2の流路
18流体導入口
20a側壁
20 液種検知室
21 液種検知室用蓋部材
22 液種検知センサー用開口部
23回路基板部材
24 液種検知センサー
25液種検知センサーヒーター
26液種検知用液温センサー
27外蓋部材
28 液温センサー
30モールド樹脂
32リード電極
34 薄膜チップ部
36フィン
38ボンディングワイヤー
40基板
44層間絶縁膜
48発熱体電極
50 保護膜
52電極パッド
64抵抗
68センサーブリッジ回路
70増幅器
72コンピュータ
74ヒーター
100 自動車システム
104空気流量センサー
106エンジン
108ガソリンタンク
110ガソリンポンプ
112 センサー
114燃料噴射制御装置
116触媒装置
118酸素濃度センサー
120制御装置
122着火タイミング制御装置
124 ガソリン圧縮制御装置
130 尿素溶液供給機構
132尿素溶液タンク
134尿素ポンプ
136尿素噴霧装置
140 センサー

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