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技術 巻き取り・引き出し長さのデータ管理方法およびその装置

出願人 津田駒工業株式会社
発明者 林隆峰
出願日 2003年7月25日 (17年3ヶ月経過) 出願番号 2003-201613
公開日 2005年2月17日 (15年9ヶ月経過) 公開番号 2005-042230
状態 拒絶査定
技術分野 織機 整経、ビーム巻き取りまたは綾取り 織成補助装置;織成用の工具;ひ パッケージ・線条体の安全装置
主要キーワード 一定回転量 巻き取り体 補完手法 利用過程 当たり目 取り体 工場管理システム 各引き出し
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年2月17日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

被巻き取り体を巻き取る過程で、巻き取り体の回転量およびこれに対応する被巻き取り体の巻き取り長さを巻き取り情報として記憶しておき、被巻き取り体を利用する過程で、上記巻き取り情報から被巻き取り体の引き出し長さを正確に算出できるようにする。

解決手段

被巻き取り体(1)を巻き取り体(2)に巻き取る過程において被巻き取り体(1)の巻き始めから巻き終わりまでの巻き取り体(2)の巻き取り方向の回転量(R1)とこの回転量(R1)に対応する被巻き取り体(1)の巻き取り長さ(L1)とをその巻き付け体(2)に固有の巻き取り情報(D)として記憶しておき、上記巻き取り体(2)を巻き戻しながら被巻き取り体(1)を利用する過程において、巻き取り体(2)の回転量(R2)を検出し、検出した回転量(R2)と巻き取り情報(D)とから巻き戻し方向の回転量(R2)に対する被巻き取り体(1)の引き出し長さ(L2)を求める。

概要

背景

【特許文献1】
特開平3−27150号

概要

被巻き取り体を巻き取る過程で、巻き取り体の回転量およびこれに対応する被巻き取り体の巻き取り長さを巻き取り情報として記憶しておき、被巻き取り体を利用する過程で、上記巻き取り情報から被巻き取り体の引き出し長さを正確に算出できるようにする。被巻き取り体(1)を巻き取り体(2)に巻き取る過程において被巻き取り体(1)の巻き始めから巻き終わりまでの巻き取り体(2)の巻き取り方向の回転量(R1)とこの回転量(R1)に対応する被巻き取り体(1)の巻き取り長さ(L1)とをその巻き付け体(2)に固有の巻き取り情報(D)として記憶しておき、上記巻き取り体(2)を巻き戻しながら被巻き取り体(1)を利用する過程において、巻き取り体(2)の回転量(R2)を検出し、検出した回転量(R2)と巻き取り情報(D)とから巻き戻し方向の回転量(R2)に対する被巻き取り体(1)の引き出し長さ(L2)を求める。

目的

本発明の目的は、糸などの被巻き取り体を巻き取る過程で、巻き取り体の回転量およびこれに対応する被巻き取り体の巻き取り長さを巻き取り情報として記憶しておき、その糸などの被巻き取り体を利用する過程で、上記巻き取り情報から糸の引き出し長さを正確に算出できるようにすることである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

被巻き取り体(1)を巻き取り体(2)に巻き取る過程において、被巻き取り体(1)の巻き始めから巻き終わりまでの巻き取り体(2)の巻き取り方向の回転量(R1)とこの回転量(R1)に対応する被巻き取り体(1)の巻き取り長さ(L1)とをその巻き付け体(2)に固有巻き取り情報(D)として記憶しておき、上記巻き取り体(2)を巻き戻しながら被巻き取り体(1)を利用する過程において、巻き取り体(2)の回転量(R2)を検出し、検出した回転量(R2)と巻き取り情報(D)とから巻き戻し方向の回転量(R2)に対する被巻き取り体(1)の引き出し長さ(L2)を求めることを特徴とする巻き取り・引き出し長さのデータ管理方法

請求項2

被巻き取り体(1)を糸(11、37)とし、糸(11、37)を巻き取り体(2)に巻き取る過程において、糸(11、37)の巻き始めから巻き終わりまでの巻き取り体(2)の巻き取り方向の回転量(R1)とこの回転量(R1)に対応する糸(11、37)の巻き取り長さ(L1)とをその巻き取り体(2)に固有の巻き取り情報(D)として記憶しておき、上記の巻き取り体(2)を織機(10)に仕掛けるとともに、その巻き取り体(2)の巻き取り情報(D)を取り込み、巻き取り体(2)を巻き戻しながら糸(11、37)により製織する過程で、巻き取り体(2)の回転量(R2)を検出し、検出した回転量(R2)と上記巻き取り情報(D)とから巻き戻し方向の回転量(R2)に対する糸(11、37)の引き出し長さ(L2)を求めることを特徴とする請求項1記載の巻き取り・引き出し長さのデータ管理方法。

請求項3

被巻き取り体(1)を経糸(11)とし、この経糸(11)を巻き取り体(2)としての経糸ビーム(21)に巻き取る過程において、経糸(11)の巻き始めから巻き終わりまでの経糸ビーム(21)の巻き取り方向の回転量(R1)とこの回転量(R1)に対応する経糸(11)の巻き取り長さ(L1)とをその経糸ビーム(21)に固有の巻き取り情報(D)として記憶しておき、上記の経糸ビーム(21)を2つ利用して、パイル経糸(12)供給用の経糸ビーム(22)および地経糸(13)供給用の経糸ビーム(23)としてパイル製織用の織機(10)に仕掛けるとともに、2つの各経糸ビーム(21)の巻き取り情報(D)を織機(10)側に取り込み、これら2つの経糸ビーム(22、23)を巻き戻しながらパイル経糸(12)および地経糸(13)により製織する過程で、各経糸ビーム(22、23)の巻き戻し方向の各回転量(R2)を検出し、検出した各回転量(R2)と各経糸ビーム(22、23)の巻き取り情報(D)とから、各回転量(R2)に対応するパイル経糸(12)の引き出し長さ(L2)および地経糸(13)の引き出し長さ(L2)を求めることを特徴とする請求項1または2記載の巻き取り・引き出し長さのデータ管理方法。

請求項4

巻き取り体(2)の一定の回転量(R1)ごとに被巻き取り体(1)の巻き取り長さ(L1)のデータを対応させることを特徴とする請求項1、2または3記載の巻き取り・引き出し長さのデータ管理方法。

請求項5

被巻き取り体(1)の一定の巻き取り長さ(L1)ごとに巻き取り体(2)の回転量(R1)を対応させることを特徴とする請求項1、2または3記載の巻き取り・引き出し長さのデータ管理方法。

請求項6

巻き取り体(2)の回転量(R1)と被巻き取り体(1)の巻き取り長さ(L1)とから関数を作成し、被巻き取り体(1)の利用段階で、巻き取り体(2)の巻き戻し方向の回転量(R2)を検出し、検出した回転量(R2)と上記関数とから回転量(R2)に対する被巻き取り体(1)の引き出し長さ(L2)を算出することを特徴とする請求項1、2または3記載の巻き取り・引き出し長さのデータ管理方法。

請求項7

被巻き取り体(1)を巻き取り体(2)に巻き取る過程で、被巻き取り体(1)の巻き取り長さ(L1)を検出する手段(6、15、17)と、被巻き取り体(1)の巻き始めから巻き終わりまでの巻き取り体(2)の巻き取り方向の回転量(R1)を検出する手段(16、18)と、巻き取り体(2)の回転量(R1)およびこの回転量(R1)に対応する被巻き取り体(1)の巻き取り長さ(L1)をその巻き付け体(2)に固有の巻き取り情報(D)として記憶する記録装置(19)と、記録装置(19)に記憶されている巻き取り情報(D)を上記巻き取り体(2)の利用装置(10)に転送する手段(43、44)と、上記の利用装置(10)において巻き取り体(2)を巻き戻しながら被巻き取り体(1)を利用する過程で、巻き取り体(2)の巻き戻し方向の回転量(R2)を検出する手段(30、31)と、検出した回転量(R2)と転送されている上記巻き取り情報(D)とから巻き取り体(2)の巻き戻し方向の回転量(R2)に対する被巻き取り体(1)の引き出し長さ(L2)を求める演算器(25)と、を具備することを特徴とする巻き取り・引き出し長さのデータ管理装置

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0001

【発明が属する技術分野】
本発明は、糸などの被巻き取り体巻き取り体に巻き取る工程で、巻き取り体の回転量およびこれに対応する被巻き取り体の巻き取り長さを巻き取り情報として記憶しておき、その後に被巻き取り体を利用する過程で、上記巻き取り情報から被巻き取り体の引き出し長さを求める方法および装置に関する。

0002

【特許文献1】
特開平3−27150号

背景技術

0003

例えばパイル製織の過程で、単位長さ当たりのパイル織物の重さは、地経糸の使用量に対するパイル経糸の使用量の比率パイル倍率)により代用され、このパイル倍率によって管理される。地経糸やパイル経糸の使用量(経糸の引き出し長さ)は、経糸ビーム巻径を検出し、検出した巻径とビーム回転量とから計算により算出できる。この経糸の引き出し長さは、パイル製織の過程で、パイル織物の重さの制御に利用される。

0004

上記算出手段によると、地経糸およびパイル経糸の引き出し長さの測定精度精度が悪く、それらの算出値が正確ではないため、パイル織物の重さの制御過程で単位長さ当たりのパイル織物(タオル)の重さを一定にすることが困難である。また、実際の製織時に、経糸シートの長さを計測するために、回転ローラに経糸を接触させ、経糸の移動量を計測し、その回転ローラの回転量から経糸の使用量を検出する方法もあるが、そのような計測装置コストが高く、回転ローラと経糸との間にスリップが発生し易く、やはり引き出し長さの計測の精度に問題がある。

発明が解決しようとする課題

0005

したがって本発明の目的は、糸などの被巻き取り体を巻き取る過程で、巻き取り体の回転量およびこれに対応する被巻き取り体の巻き取り長さを巻き取り情報として記憶しておき、その糸などの被巻き取り体を利用する過程で、上記巻き取り情報から糸の引き出し長さを正確に算出できるようにすることである。

0006

上記の目的のもとに、本発明の巻き取り・引き出し長さのデータ管理方法は、被巻き取り体(1)を巻き取り体(2)に巻き取る過程において、被巻き取り体(1)の巻き始めから巻き終わりまでの巻き取り体(2)の巻き取り方向の回転量(R1)とこの回転量(R1)に対応する巻き取り体(1)の巻き取り長さ(L1)とをその巻き付け体(2)に固有の巻き取り情報(D)として記憶しておき、上記巻き取り体(2)を巻き戻しながら被巻き取り体(1)を利用する過程において、巻き取り体(2)の回転量(R2)を検出し、検出した回転量(R2)と巻き取り情報(D)とから巻き戻し方向の回転量(R2)に対する被巻き取り体(1)の引き出し長さ(L2)を求める(請求項1)。

0007

また本発明の巻き取り・引き出し長さのデータ管理方法は、被巻き取り体(1)を糸(11、37)とし、糸(11、37)を巻き取り体(2)に巻き取る過程において、糸(11、37)の巻き始めから巻き終わりまでの巻き取り体(2)の巻き取り方向の回転量(R1)とこの回転量(R1)に対応する糸(11、37)の巻き取り長さ(L1)とをその巻き取り体(2)に固有の巻き取り情報(D)として記憶しておき、上記の巻き取り体(2)を織機(10)に仕掛けるとともに、その巻き取り体(2)の巻き取り情報(D)を取り込み、巻き取り体(2)を巻き戻しながら糸(11、37)により製織する過程で、巻き取り体(2)の回転量(R2)を検出し、検出した回転量(R2)と上記巻き取り情報(D)とから巻き戻し方向の回転量(R2)に対する糸(11、37)の引き出し長さ(L2)を求める(請求項2)。

0008

さらに、本発明の巻き取り・引き出し長さのデータ管理方法は、被巻き取り体(1)を経糸(11)とし、この経糸(11)を巻き取り体(2)としての経糸ビーム(21)に巻き取る過程において、経糸(11)の巻き始めから巻き終わりまでの経糸ビーム(21)の巻き取り方向の回転量(R1)とこの回転量(R1)に対応する経糸(11)の巻き取り長さ(L1)とをその経糸ビーム(21)に固有の巻き取り情報(D)として記憶しておき、上記の経糸ビーム(21)を2つ利用して、パイル経糸(12)供給用の経糸ビーム(22)および地経糸(13)供給用の経糸ビーム(23)としてパイル製織用の織機(10)に仕掛けるとともに、2つの各経糸ビーム(21)の巻き取り情報(D)をパイル製織用の織機(10)側に取り込み、これら2つの経糸ビーム(22、23)を巻き戻しながらパイル経糸(12)および地経糸(13)により製織する過程で、各経糸ビーム(22、23)の巻き戻し方向の各回転量(R2)を検出し、検出した各回転量(R2)と各経糸ビーム(22、23)の巻き取り情報(D)とから各回転量(R2)に対応するパイル経糸(12)の引き出し長さ(L2)および地経糸(13)の引き出し長さ(L2)を求める(請求項3)。

0009

上記の巻き取り・引き出し長さのデータ管理方法は、巻き取り体(2)の一定の回転量(R1)ごとに被巻き取り体(1)の巻き取り長さ(L1)のデータを対応させる(請求項4)か、あるいは被巻き取り体(1)の一定の巻き取り長さ(L1)ごとに巻き取り体(2)の回転量(R1)を対応させる(請求項5)ものとし、さらに巻き取り体(2)の回転量(R1)と被巻き取り体(1)の巻き取り長さ(L1)とからから関数を作成し、被巻き取り体(1)の利用段階で、巻き取り体(2)の巻き戻し方向の回転量(R2)を検出し、検出した回転量(R2)と上記関数とから回転量(R2)に対する被巻き取り体(1)の引き出し長さ(L2)を算出することもできる(請求項6)。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、装置としても実現できる。本発明による巻き取り・引き出し長さのデータ管理装置は、被巻き取り体(1)を巻き取り体(2)に巻き取る過程で、被巻き取り体(1)の巻き取り長さ(L1)を検出する手段(6、15、17)と、被巻き取り体(1)の巻き始めから巻き終わりまでの巻き取り体(2)の巻き取り方向の回転量(R1)を検出する手段(16、18)と、巻き取り体(2)の回転量(R1)およびこの回転量(R1)に対応する被巻き取り体(1)の巻き取り長さ(L1)をその巻き取り体(2)に固有の巻き取り情報(D)として記憶する記録装置(19)と、記録装置(19)に記憶されている巻き取り情報(D)を上記巻き取り体(2)の利用装置(10)に転送する手段(43、44)と、上記の利用装置(10)において巻き取り体(2)を巻き戻しながら被巻き取り体(1)を利用する過程で巻き取り体(2)の巻き戻し方向の回転量(R2)を検出する手段(30、31)と、検出した回転量(R2)と転送されている上記巻き取り情報(D)とから巻き取り体(2)の巻き戻し方向の回転量(R2)に対する被巻き取り体(1)の引き出し長さ(L2)を求める演算器(25)と、を具備する(請求項7)。この演算結果は、利用装置(10)の制御に利用される。

0011

図1は、被巻き取り体1を経糸11とし、糊付け・乾燥後の経糸11を巻き取り体2としての経糸ビーム21に巻き取る過程、および経糸11の利用装置としての織機10に2つの経糸ビーム21をパイル経糸12の供給用の経糸ビーム22、地経糸13の供給用の経糸ビーム23として仕掛けた状態を示している。

0012

多数の経糸11は、シート状となって、糊付け機3による糊付け工程、乾燥機4による乾燥工程を経た後、プレスロール5、測長ロール6およびプレスロール7を経て、経糸巻取り装置8の経糸ビーム21に巻き取られる。測長ロール6は、駆動モータ9により一定の回転数(回転速度)のもとに回転される。また、経糸ビーム21は、巻き取りモータ14により駆動され、巻き取りモータ14の回転数(回転速度)制御によって、経糸11の巻き取りによる経糸ビーム21の巻き径の増大に伴い次第に低速となるように回転する。

0013

駆動モータ9および巻き取りモータ14の回転量は、それぞれに連結したエンコーダなどの回転検出器15、16と、それぞれの回転検出器15、16に連結されたカウンタ17、18により検出される。カウンタ17は、測長ロール6の回転量から経糸11の巻き取り長さL1を測定し、そのデータを記録装置19に送る。また、カウンタ18は、経糸11の巻き始めから巻き終わりまでの経糸ビーム21の巻き取り方向の回転量R1を記録装置19に送る。なお、測長時に、測長ロール6は、経糸11を挟んで2つのプレスロール5、7に押さえられながら経糸ビーム21の回転と連動して回転するので、測長ロール6とシート状の経糸11との間にスリップはほとんど無い。

0014

記録装置19は、経糸ビーム21の一定回転量毎に、経糸11の累積する巻き取り長さL1を経糸ビーム21の巻き取り方向の回転量R1とともに対応させて記憶する。このようにして、経糸ビーム21の経糸11の巻き始めから巻き終わりまでの経糸ビーム21の巻き取り方向の回転量R1およびこの回転量R1に対応する経糸11の累積する巻き取り長さL1のデータは、多数の経糸ビーム21ごとに固有の巻き取り情報Dとして記録装置19に記憶される。

0015

ここで、記録装置19は、巻き取り体2としての経糸ビーム21の一定の回転量R1例えば1回転あるいは90°、45°または10°ごとに経糸11の巻き取り長さL1のデータを対応させて記憶するか、または回転量R1に対応する巻き取り長さL1のデータからそのまま関数を作成するか、または補完手法を利用しながら関数を作成し、その関数を記憶する。上記のように、回転量R1は、回転回数または回転角度であるが、必要な精度を確保するために、好ましくは小さな回転角度とする。なお、関数の作成は、糊付け・乾燥工程(前工程)で行わないで、その後の製織工程(次工程)で行ってもよい。

0016

図2は、経糸ビーム21の回転量R1とそれに対応する経糸11の累積する巻き取り長さL1との関係をグラフとして示している。経糸ビーム21の回転量R1が増加する毎に、巻き取り長さL1は、指数関数的に増加する。なお、経糸ビーム21の回転量R1が増加すると、経糸ビーム21の巻き径の増大により、回転量R1の増加分に対する巻き取り長さL1の変化量が大きくなるため、必要な精度が維持できなくなるとき、記録装置19は、必要に応じて、経糸ビーム21の巻き径の増大に伴って、経糸11の巻き取り長さL1を検出する間隔つまり回転量R1(回転角度)を次第に小さくなるように自動的に変更する。なお、累積の巻き取り長さL1は、カウンター18のカウント値と測長ロール6のロール径から算出できる。

0017

糊付け・乾燥工程において、必要な数の経糸ビーム21による巻き取りが完了したとき、そのうちの2つの経糸ビーム21は、パイル経糸12を供給するための経糸ビーム22および地経糸13を供給するための経糸ビーム23としてパイル製織用の織機10に仕掛けられる。

0018

ここで、作業者は、パイル製織用の織機10に仕掛けたパイル経糸12供給用の経糸ビーム22に固有の巻き取り情報Dおよび地経糸13供給用の経糸ビーム23に固有の巻き取り情報Dを記録装置19から読み出し次行程となるパイル製織用の織機10の制御装置20(後述の図3での制御装置20内のデータメモリ24)に伝達する。

0019

この伝達は、フレキブルディスクメモリカードなどの記録メディア43を媒体として利用し、対応の記録メディア43を記録装置19と制御装置20(データメモリ24)との間で差し替えることにより、または記録装置19と制御装置20とを結ぶ有線あるいは無線の専用の回線44や、ホストコンピュータによる織布工場管理システムを利用して、サーバー等に各経糸ビーム21固有の巻き取り情報DをそのビームIDともに関連付けて登録し、次工程からビームIDにより対応の巻き取り情報Dを回線44経由で呼び出すことにより行われる。なお、経糸ビーム21に読み書き可能な記録メディア43としてのメモリチップが埋め込まれておれば、それに巻き取り情報Dを記憶させておき、経糸巻き取り装置8からの経糸ビーム21の取り外し、織機10への経糸ビーム21の仕掛けの作業は、そのままで巻き取り情報Dの伝達にもなる。

0020

次に、図3は、制御装置20の一例を示している。制御装置20は、巻き取り情報Dを記憶するためのデータメモリ24のほか、演算器25、表示器26および織機制御器27により構成されている。演算器25は、入出力側でデータメモリ24および織機制御器27に送受信可能な状態で接続され、入力側で経糸ビーム22の送り出しモータ28に連結されている回転検出器30および経糸ビーム23の送り出しモータ29に連結されている回転検出器31に接続され、さらに出力側で表示器26に接続されている。

0021

図1のパイル製織用の織機10において、製織時に、地経糸13は、経糸ビーム23から供給され、グランドテンションロール32、綜絖33、筬34を経てパイル組織の織布35の織り前に案内される。また、パイル経糸12は、経糸ビーム22から供給され、案内ロール45、パイルテンションロール36、綜絖33、筬34を経てパイル組織の織布35の織り前に案内される。なお、経糸ビーム22、23は、それぞれ送り出しモータ28、29により駆動され、その回転は、回転検出器30、31により検出される。

0022

地経糸13およびパイル経糸12は、綜絖33の開口運動により開口内で緯糸37と交錯し、パイル組織の織布35となる。このパイル組織の織布35は、パイル経糸12によるパイル形成のために、テリーモーション装置38によって、布移動式であれば、テリーモーションロール39、グランドテンションロール32とともに前後に移動し、服巻きロール40、ガイドロール41を経て布巻きロール42に巻き取られる。

0023

製織過程で、演算器25は、回転検出器30および回転検出器31からの信号を取り込み、回転信号カウントにより経糸ビーム22の巻き戻し(送り出し)方向の回転量R2、および経糸ビーム23の巻き戻し(送り出し)方向の回転量R2をそれぞれ検出するとともに、データメモリ24から各経糸ビーム22、23ごとの巻き取り情報Dを参照し、各回転量R2に対するパイル経糸12の引き出し長さL2および地経糸13の引き出し長さL2を同時期に求め、それらの信号を表示器26に送ると同時に、織機制御器27にも送る。なお、必要に応じて演算器25は、パイル経糸12の引き出し長さL2と地経糸13の引き出し長さL2との比からパイル倍率を求め、その信号を表示器26に送るとともに織機制御器27にも送る。

0024

図4は、経糸ビーム22または経糸ビーム23の回転量R2とそれに対応するパイル経糸12または地経糸13の巻き取り長さL2との関係をグラフとして示している。このグラフに見られるように、経糸ビーム22または経糸ビーム23の回転量R2が増える毎に、パイル経糸12または地経糸13の単位回転数当たりの引き出し長さL2は指数関数的に減少する。

0025

そこで表示器26は、パイル経糸12の引き出し長さL2および地経糸13の引き出し長さL2、さらに必要に応じてパイル倍率を表示する。これにより、作業者は、表示器26の表示内容からパイル経糸12および地経糸13の消費量、さらにパイル倍率を視認して、これらから製織状況を確認でき、また必要なら対応の織機10に関して、単位時間当たりの各引き出し長さL2を変更するための要素(テリーモーション装置38の筬逃げ量、グランドテンションロール32の設定張力、パイルテンションロール36の設定張力など)を手動によって調整する。これにより、パイル経糸12の送り出し、または地経糸13の送り出し張力制御は、それぞれの適切な状態に調節される。

0026

また、織機制御器27は、必要に応じて、パイル経糸12の目標消費量と実際の消費量とを比較するとともに、地経糸13の目標消費量と実際の消費量とを比較し、それぞれの偏差を計算し、各偏差の許容値からの逸脱を検出したときに、各偏差の大きさに応じて、各引き出し長さL2を変更するための要素(テリーモーション装置38の筬逃げ量、グランドテンションロール32の設定張力、パイルテンションロール36の設定張力など)を自動的に制御する。これにより、パイル経糸12の送り出し張力制御、または地経糸13の送り出し張力制御は、それぞれの偏差を解消する方向に働くため、パイル組織の織布35は、単位長さ当たり目標の重さに収められる。

0027

なお、前工程(糊付け・乾燥工程)で事故が発生して、経糸11に欠点が入ったとき、次工程(製織過程)で、織物品質に影響が出ることも予測される。これに対処するために、経糸11に欠点が入ったとき、その時の経糸ビーム21の回転量R1または経糸11の巻き取り長さL1を記憶しておき、次工程でその部分を事前に予測・特定して織物品質に影響が出ないように、適切な運転状態とすることもできる。

0028

前記の例は、一定の経糸ビーム21の回転量R1に対する経糸11の巻き取り長さL1を記憶して行く。しかし、この記憶は、一定の経糸11の巻き取り長さL1に対する経糸ビーム21の回転量R1を記憶してもよい。また、前記の例において、織機10は、パイル織機であることから、パイル経糸12および地経糸13が用いられているが、パイル織機でない織機であれば、上記の地経糸13が1つの経糸11として用いられることになる。

0029

なお、被巻き取り体1は、経糸11に限らず、緯糸37、あるいは次工程で織機でなく、たて編み機などで利用される毛糸などでもよく、さらにフィルムのようなシート形状の物に対して本発明を適用することもできる。

発明を実施するための最良の形態

0030

本発明の応用として、緯糸37の巻き取り体(ボビンバーンコーンなど)への緯糸の巻き付け回数パッケージ固有情報として次工程の織機の緯入れ装置で利用することも可能である。例えば、前工程でボビン、バーン、コーンなどのパッケージの単数の緯糸の巻き付け回数(回転量R1)と緯糸の巻き取り長さL1とを関連付けて、巻き取り情報Dとして記憶させ、この巻き取り情報Dを織機制御装置20に伝達させておき、次工程の製織過程において、緯糸測長貯留装置でのパッケージからの解舒ターンの回数を検出することによって緯糸の引き出し量(回転量R2)が算出できる。したがって、緯糸の引き出し量(回転量R2)から緯糸の引き出し時に、パッケージの巻き終わりを事前に予測することができる。これによりパッケージに切り替わりの瞬間を事前に予測して、解舒速度を遅くしたり、緯入れイミングなどを事前に変更したりすることができるので、織物欠点の減少に頁献できる。パッケージの切り替わりでは、巻径の小さい巻き終わりのパッケージから巻径の大きい新しい巻き始めのパッケージに切り替わるので、緯糸張力の違いにより緯糸ミスが起こりやすいが、解舒速度の調整や、緯入れタイミングなどの変更などにより、緯糸ミスは未然に防止できる。

0031

請求項1に係る発明によれば、被巻き取り体を巻き取り体に巻き取る過程において、巻き取り体の回転量と被巻き取り体の巻き取り長さとがその巻き付け体に固有の巻き取り情報として記憶され、その後に、その巻き取り体の利用過程において、巻き取り体の回転量と巻き取り情報とから被巻き取り体の引き出し長さを求めるから、巻き取り体の利用過程で特別な長さ測定装置が必要とされず、各巻取り体ごとに正確な引き出し長さが得られる。

0032

請求項2に係る発明によれば、被巻き取り体が経糸または緯糸などであり、それらの糸の前工程で巻き取り体に固有の巻き取り情報が記憶され、次工程での織機による製織過程で巻き取り体の回転量と上記巻き取り情報とから糸の引き出し長さが求められるから、織機に測長装置付設されていなくても、引き出し長さのデータから製織状況や製織の制御も可能となる。

0033

請求項3に係る発明によれば、経糸が経糸ビームに巻き取られる工程で、経糸ビームの回転量とこの回転量に対応する経糸の巻き取り長さとが固有の巻き取り情報として記憶され、2つの経糸ビームがパイル経糸、地経糸供給用としてパイル織機に仕掛けられ、パイル製織の過程で、各経糸ビームの回転量と各巻き取り情報とからパイル経糸の引き出し長さおよび地経糸の引き出し長さが求められるから、織機に測長装置がなくても、パイル経糸および地経糸の消費状況が正確に確認でき、それぞれの引き出し長さに基づいて織機を調整すれば、単位長さ当たりのパイル織布(タオル)の重さが正確に把握でき、品質のよい製品生産ができる。また、織機台数の多い織布工場で織機それぞれに経糸の測長装置を取り付ける必要がないため、設備コストの低減が可能となる。

0034

請求項4に係る発明によれば、巻き取り体の一定の回転量ごとに被巻き取り体の巻き取り長さが記憶されるから、巻き取り体の一定の回転量(回転回数・回転角度)の信号が巻き取り長さ記憶指令として利用できる。

0035

請求項5に係る発明によれば、被巻き取り体の一定の巻き取り長さごとに巻き取り体の回転量が記憶されるから、巻き取り体の外径が大きくなっても、被巻き取り体の巻き取り長さが一定のものとなり、回転量と巻き取り長さの対応が数値的にも適切に保たれる。

発明の効果

0036

請求項6に係る発明によれば、巻き取り体の回転量と被巻き取り体の巻き取り長さとからから関数が作成されるから、被巻き取り体の利用段階で、巻き取り体回転量と関数とから回転量に対する被巻き取り体の引き出し長さが算出できる。関数の作成に当たり補完手法の利用により、連続的なデータが得られるので、回転量に対する被巻き取り体の引き出し長さが細かく計算できる。

図面の簡単な説明

0037

請求項7に係る発明によれば、巻き取り・引き出し長さのデータ管理方法が装置として具体化される。そして、この装置により、請求項1と同様に、被巻き取り体を巻き取り体に巻き取る過程において、巻き取り体の回転量と被巻き取り体の巻き取り長さとがその巻き付け体に固有の巻き取り情報として記憶され、その後に、その巻き取り体の利用過程において、巻き取り体の回転量と巻き取り情報とから被巻き取り体の引き出し長さを求めるから、巻き取り体の利用過程で特別な長さ測定装置が必要とされず、各巻き取り体ごとに正確な引き出し長さが得られる。

図1
経糸の糊付け・乾燥工程(前工程)での経糸の巻き取り情報Dをパイル製織工程(次工程)で利用するときの説明図である。
図2
経糸ビームの回転量R1−経糸の巻き取り長さL1のグラフである。
図3
制御装置20のブロック線図である。
図4
経糸ビームの回転量R2−経糸の引き出し長さL2のグラフである。
【符号の説明】
1 被巻き取り体
2 巻き取り体
3糊付け機
4乾燥機
5プレスロール
6 測長ロール
7 プレスロール
8経糸巻き取り装置
9駆動モータ
10織機
11 経糸
12パイル経糸
13地経糸
14巻き取りモータ
15回転検出器
16 回転検出器
17カウンタ
18 カウンタ
19記録装置
20 制御装置
21 経糸ビーム
22 経糸ビーム
23 経糸ビーム
24データメモリ
25演算器
26表示器
27 織機制御器
28送り出しモータ
29 送り出しモータ
30 回転検出器
31 回転検出器
32グランドテンションロール
33綜絖
34 筬
35 織布
36パイルテンションロール
37緯糸
38テリーモーション装置
39 テリーモーションロール
40服巻きロール
41ガイドロール
42布巻きロール
43記録メディア
44回線
45 案内ロール

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