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技術 食品包装体及びその製造方法、並びに食品包装体の欠陥を防止する方法

出願人 株式会社クレハ
発明者 松井奈津江田中幹雄鎌田弘樹柴田亮
出願日 2003年7月24日 (17年5ヶ月経過) 出願番号 2003-279374
公開日 2005年2月17日 (15年10ヶ月経過) 公開番号 2005-040093
状態 特許登録済
技術分野 環境に敏感な生物、食品又は薬品の包装 包装体 魚肉練製品 食品の調整及び処理一般 肉類、卵、魚製品 調味料
主要キーワード 白濁層 包装用樹脂フィルム 諧調画像 レジン成分 外観試験 熱媒体中 超臨界炭酸ガス 沈殿層
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重要な関連分野

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課題

食品包装用樹脂フィルム包装した食品包装体であって、包装用樹脂フィルムにおいてピンホールや変色に基づく欠陥の発生が抑制された食品包装体を提供すること。

解決手段

ピペリン含有香辛料12を含む食品14を包装用樹脂フィルム16で包装してなる食品包装体1において、少なくとも前記包装用樹脂フィルム16と接触して存在する前記ピペリン含有香辛料12として、ピペリン含有量を2質量%以下としたピペリン含有香辛料12を用いる。

概要

背景

特許文献1には、荒挽コショウを含む水性液状食品の製造方法が開示されている。特許文献1に記載の水性液状食品に含まれる荒挽コショウは、油脂で被覆されており、上記製造方法により液状食品を収容した容器の底部に白い沈殿層又は白濁層の形成が防止できるとされている。
特開昭57−26558号公報

概要

食品包装用樹脂フィルム包装した食品包装体であって、包装用樹脂フィルムにおいてピンホールや変色に基づく欠陥の発生が抑制された食品包装体を提供すること。ピペリン含有香辛料12を含む食品14を包装用樹脂フィルム16で包装してなる食品包装体1において、少なくとも前記包装用樹脂フィルム16と接触して存在する前記ピペリン含有香辛料12として、ピペリン含有量を2質量%以下としたピペリン含有香辛料12を用いる。

目的

本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、食品を包装用樹脂フィルムで包装した食品包装体であって、包装用樹脂フィルムにおいてピンホールや変色に基づく欠陥の発生が抑制された食品包装体を提供することを目的とする。本発明はまた、かかる食品包装体の製造方法及び食品包装体の欠陥を防止する方法を提供することを目的とする。

効果

実績

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請求項1

ピペリン含有香辛料を含む食品包装用樹脂フィルム包装してなる食品包装体において、少なくとも前記包装用樹脂フィルムと接触して存在する前記ピペリン含有香辛料として、ピペリン含有量を2質量%以下としたピペリン含有香辛料を用いたことを特徴とする食品包装体。

請求項2

少なくとも前記包装用樹脂フィルムと接触して存在する前記ピペリン含有香辛料は、食用油脂抽出によりピペリン含有量を2質量%以下としたピペリン含有香辛料であることを特徴とする請求項1記載の食品包装体。

請求項3

少なくとも前記包装用樹脂フィルムと接触して存在する前記ピペリン含有香辛料は、粒子形状を有することを特徴とする請求項1又は2記載の食品包装体。

請求項4

粒子形状を有する前記ピペリン含有香辛料は、粒子径200μm以上のピペリン含有香辛料を含むことを特徴とする請求項3記載の食品包装体。

請求項5

前記ピペリン含有香辛料は、コショウであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の食品包装体。

請求項6

前記ピペリン含有香辛料はコショウであり、前記食品は当該コショウを含む食肉加工品であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の食品包装体。

請求項7

前記食品は、前記ピペリン含有香辛料を食用油脂抽出することによって得られたピペリン抽出液を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の食品包装体。

請求項8

前記食品は、コショウのみからなる食品であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の食品包装体。

請求項9

請求項1〜8のいずれか一項に記載の食品包装体を、ボイル処理又はレトルト処理してなることを特徴とする食品包装体。

請求項10

前記包装用樹脂フィルムは1又は2以上の層から構成されており、前記包装用樹脂フィルムの前記ピペリン含有香辛料と接する層は、ポリ塩化ビニルポリ塩化ビニリデンポリエチレンポリプロピレンエチレンビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体塩素化ポリ塩化ビニル及び塩素化ポリエチレンから選ばれる材料からなることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の食品包装体。

請求項11

ピペリン含有香辛料を含む食品を前記ピペリン含有香辛料が接触するように包装用樹脂フィルムで被覆するパッケージング工程を備える食品包装体の製造方法であって、前記パッケージング工程において、前記包装用樹脂フィルムと接触するピペリン含有香辛料を、ピペリン含有量2質量%以下のピペリン含有香辛料とすることを特徴とする方法。

請求項12

ピペリン含有香辛料を含む食品を包装用樹脂フィルムで包装してなる食品包装体の、前記包装用樹脂フィルムに生じる、ピンホール及び/又は変色による欠陥を防止する方法であって、少なくとも前記包装用樹脂フィルムと接触して存在する前記ピペリン含有香辛料として、ピペリン含有量を2質量%以下としたピペリン含有香辛料を用いることを特徴とする方法。

請求項13

少なくとも前記包装用樹脂フィルムと接触して存在する前記ピペリン含有香辛料として、食用油脂抽出によりピペリン含有量を2質量%以下としたピペリン含有香辛料を用いることを特徴とする請求項12記載の方法。

請求項14

少なくとも前記包装用樹脂フィルムと接触して存在する前記ピペリン含有香辛料の形状を、粒子形状としたことを特徴とする請求項12又は13記載の方法。

請求項15

前記ピペリン含有香辛料として、コショウを用いることを特徴とする請求項12〜14のいずれか一項に記載の方法。

請求項16

前記ピペリン含有香辛料としてコショウを用い、前記食品として当該コショウを含む食肉加工品を用いることを特徴とする請求項12〜15のいずれか一項に記載の方法。

請求項17

前記食品として、コショウのみからなる食品を用いることを特徴とする請求項12〜15のいずれか一項に記載の方法。

請求項18

前記包装用樹脂フィルムとして1又は2以上の層を有する包装用樹脂フィルムを用い、前記ピペリン含有香辛料と接する層を構成する前記包装用樹脂フィルムの材料を、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリ塩化ビニル及び塩素化ポリエチレンから選ばれる材料とすることを特徴とする請求項12〜17のいずれか一項に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、食品包装体及びその製造方法、並びに食品包装体の欠陥を防止する方法に関する。

背景技術

0002

特許文献1には、荒挽コショウを含む水性液状食品の製造方法が開示されている。特許文献1に記載の水性液状食品に含まれる荒挽コショウは、油脂で被覆されており、上記製造方法により液状食品を収容した容器の底部に白い沈殿層又は白濁層の形成が防止できるとされている。
特開昭57−26558号公報

発明が解決しようとする課題

0003

近年、おつまみブーム等により、粒状コショウを多量に添加したスパイシーハムソーセージの開発の要望が高まっている。これらの食品包装フィルム材質としては、酸素水蒸気に対して高いバリア性を有することからポリ塩化ビニリデンPVDC)が用いられている。そして、これらの食品をフィルム包装することにより、食品包装体が得られる。

0004

しかしながら、食品包装体が粒状コショウを比較的多量に含む場合には、包装フィルムにピンホール微細な孔や亀裂あるいは損傷部)が発生し、バリア性の低下や更には、変色(白化等)等の問題が生ずる。特に、粒状コショウを含有する食品包装体をボイルレトルト加熱したときに、包装フィルムにピンホールが多発しやすい。このような問題を解決するために、食品に添加される粒状コショウの添加量の低減、粒状コショウの粉末化又は突起部を有する果皮の除去等の手法が採用されているが、粒状コショウが有する独特辛味食感が失われるといった問題が生ずる。

0005

また、食品包装体のピンホールの発生を抑制するために、包装フィルムとして厚手ポリオレフィン系フィルムを使用することがある。しかし、ポリオレフィン系フィルムは、PVDCに比べてバリア性や透明性の点で著しく劣る。このため、包装フィルムとしてポリオレフィン系フィルムを使用する場合には、シェルフライフがごく短期間になるという問題や不透明化による外観劣化が生ずる。

0006

本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、食品を包装用樹脂フィルムで包装した食品包装体であって、包装用樹脂フィルムにおいてピンホールや変色に基づく欠陥の発生が抑制された食品包装体を提供することを目的とする。本発明はまた、かかる食品包装体の製造方法及び食品包装体の欠陥を防止する方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を達成するために、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、食品包装体にピンホールが発生する要因は、粒状コショウの硬い突起部が包装用樹脂フィルムを損傷するという物理的な要因によるものではなく、粒状コショウに含まれるピペリンがフィルムを膨潤軟化又は溶解させるという化学的な要因に基づくことを見出した。また、包装用樹脂フィルムと接触するピペリンの量を所定値以下とすることによりピンホールの発生のみならず変色(白化等)等をも抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。

0008

すなわち、本発明は、ピペリン含有香辛料を含む食品を包装用樹脂フィルムで包装してなる食品包装体において、少なくとも前記包装用樹脂フィルムと接触して存在する上記ピペリン含有香辛料として、ピペリン含有量を2質量%以下としたピペリン含有香辛料を用いたことを特徴とする食品包装体を提供する。

0009

本発明においてピペリン含有香辛料は、ピペリンを含有するもので、食品として供されるものであれば何ら制限されるものではなく、コショウなどの香辛料を好適なものとして挙げることができる。

0010

ピペリンは、辛味成分の一つであり、例えばコショウなどの香辛料に含まれるオレオレジン成分の主成分を構成するものである。オレオレジン成分は、特に黒コショウ外皮に多く含まれている。本発明者の知見によれば、黒コショウ粒とこれを包装する包装用樹脂フィルムとの接触部において、黒コショウに含まれるピペリンが包装用樹脂フィルムを膨潤、軟化又は溶解させる。その結果、従来の食品包装体においては、包装用樹脂フィルムにピンホールや変色(白化等)が発生する。また、包装用樹脂フィルムと接触するピペリン含有香辛料のピペリン含有量を所定値以下、すなわち2質量%以下にすることにより、包装用樹脂フィルムの膨潤、軟化若しくは溶解又は変色(白化等)を防止して、高いバリア性の維持が可能になる。また、ピペリン含有量が2質量%程度あれば香辛料としての風味を損なうこともない。

0011

また、少なくとも上記包装用樹脂フィルムと接触して存在する上記ピペリン含有香辛料は、食用油脂抽出によりピペリン含有量を2質量%以下としたピペリン含有香辛料であることが好ましい。食用油脂抽出処理法によれば、食品中のピペリン含有量を所定値以下に容易に低減することができる。

0012

またさらに、少なくとも上記包装用樹脂フィルムと接触して存在する上記ピペリン含有香辛料は、粒子形状を有していてもよく、粒子径200μm以上のピペリン含有香辛料を含んでいてもよい。

0013

ピペリン含有香辛料が粒子形状を有し、粒子径が200μm以上と大きい場合には、ピンホールや変色が発生しやすいが、上記本発明の構成により、これらが効果的に防止される。また、粒子形状のピペリン含有香辛料が有する独特の食感を得られるとともに、ピペリン含有香辛料が食品に添加されていることを外観で判断できるため需要者嗜好性に対して好影響を与えることができる。

0014

さらに、上記ピペリン含有香辛料はコショウ(特に、黒コショウ)であることが好ましく、上記食品はコショウのみからなるものやコショウを含む食肉加工品であることが好ましい。これらの食品はピペリン含有香辛料を含むものであるが、ピペリン含有量が所定値以下に低減されている。このため、上記食品に含まれるピペリン含有香辛料と包装用樹脂フィルムとが接触する部分での包装用樹脂フィルムの膨潤、軟化又は溶解が低減され、上記食品包装体においてはピンホールの発生が抑制される。さらに、上記食品包装体においては、バリア性の低下及び白化を抑制できるとともに、コショウが有する独特の辛味や食感の喪失を防止することも可能になる。

0015

さらにまた、上記食品は、上記ピペリン含有香辛料を食用油脂抽出することによって得られたピペリン抽出液を含有するようにしてもよい。

0016

例示するならば、ピペリン抽出液をコショウを添加した食肉加工品に好適に含有させることができる。ピペリン抽出液とは、食用油脂抽出の場合、ピペリン含有香辛料に含まれるピペリンを抽出した際に使用した食用油脂のことで、これにピペリンが含まれる。そのピペリン抽出液を食品に含有させることにより、ピペリンや他のフレーバー成分を有効に利用でき、また、上記食品に辛味等を増強させることが可能になる。この場合、ピペリン抽出液は、食品中にピペリンを偏在させることなく均一に分散されるため、ピンホールの発生等の問題が生じ難い。

0017

また、上記食品包装体は、ボイル処理又はレトルト処理してなることが好ましい。上記食品包装体は加熱処理を施したものであることから、殺菌作用により長期保存が可能になる。

0018

ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンポリプロピレンエチレンビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体塩素化ポリ塩化ビニル及び塩素化ポリエチレンは、ピペリンによりピンホールや変色(白化等)が生じやすい。したがって、上記包装用樹脂フィルムとして、1又は2以上の層から構成され、上記包装用樹脂フィルムの上記ピペリン含有香辛料と接する層が、これらの材料からなるものを用いるとピンホールや変色防止といった本発明の効果が特に顕著に現れる。

0019

本発明はまた、ピペリン含有香辛料を含む食品を上記ピペリン含有香辛料が接触するように包装用樹脂フィルムで被覆するパッケージング工程を備える食品包装体の製造方法であって、上記パッケージング工程において、上記包装用樹脂フィルムと接触するピペリン含有香辛料を、ピペリン含有量2質量%以下のピペリン含有香辛料とすることを特徴とする方法、及び、ピペリン含有香辛料を含む食品を包装用樹脂フィルムで包装してなる食品包装体の、上記包装用樹脂フィルムに生じる、ピンホール及び/又は変色による欠陥を防止する方法であって、少なくとも上記包装用樹脂フィルムと接触して存在する上記ピペリン含有香辛料として、ピペリン含有量を2質量%以下としたピペリン含有香辛料を用いることを特徴とする方法を提供する。

発明の効果

0020

本発明によれば、食品を包装用樹脂フィルムで包装した食品包装体であって、包装用樹脂フィルムにおいてピンホールや変色に基づく欠陥の発生が抑制された食品包装体及びその製造方法を提供することができる。また、食品包装体の欠陥、すなわち、包装用樹脂フィルムに生じる、ピンホール及び/又は変色による欠陥の防止に有効な方法を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0021

以下、本発明に係る食品包装体の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図示の便宜上、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致しない。

0022

図1は、本実施形態に係る食品包装体を示す平面図である。図2は、本実施形態に係る食品包装体のI−I線に沿ってとられた断面図である。本実施形態に係る食品包装体1は、食品14が円筒状の包装用樹脂フィルム16でパッケージングされたものである。食品14はピペリン含有香辛料であるコショウ12を添加した食肉加工品10からなり、コショウ12は包装用樹脂フィルム16と接触している。また、包装用樹脂フィルム16の両端は、アルミクリップ18によって結さつされている。なお、ピペリン含有香辛料であるコショウ12は、ピペリンを含有している。本実施形態に係る食品包装体1は、密閉包装されている。密閉包装とは、袋状に成形したフィルムに食品を入れた後、必要に応じて脱気処理を行い、開口部を熱シール超音波シール高周波シール又はアルミクリップ等によって密閉した包装形態を意味する。

0023

食品包装体1においては、包装用樹脂フィルム16と接触して存在するピペリン含有香辛料であるコショウ12のピペリン含有量が、ピペリン含有香辛料であるコショウ12の2質量%以下としたものである。ここで、ピペリン含有量とは、ピペリンを含有するピペリン含有香辛料からオレオレジンを抽出し、高速液体クロマトグラフィーHPLC分析によりピペリン濃度を測定した後、下記数式(1)を用いて算出したものをいう。
ピペリン含有量(質量%)=A/B×C …(1)
A:分析用試料(オレオレジン)の総質量
B:ピペリン含有香辛料の質量
C:分析用試料(オレオレジン)に含まれるピペリン濃度(質量%)
HPLC分析条件:
カラムODS系カラム、内径4.6mm、長さ75mm、
ガードカラム:ODS系カラム、内径4.6mm、長さ10mm、
温度:37℃、
移動層:水:ギ酸=100:0.1(体積比溶液
アセトニトリル:ギ酸=100:0.1(体積比)溶液、
流量:1.0ml/min、
波長:342nm。

0024

以下、ピペリン含有量の算出方法の一例を、ピペリン含有香辛料がコショウである場合について説明する。

0025

コショウ10gを入れた共栓付き三角フラスコに、クロロホルムメタノール=2:1(体積比)の溶液200mlを加えた後、5℃の暗所で一晩放置してコショウに含まれるピペリンを溶出させる。次いで、No.5Aのろ紙で上記溶液をろ過し、ろ液を得る。このろ液を試料液とする。一方、残渣は、クロロホルム:メタノール=2:1(体積比)の溶液100mlで洗浄する。次いで、No.5Aのろ紙で洗浄液をろ過し、洗浄後のろ液と上記試料液とを混合する。そして、この混合液ロータリーエバポレータ溶媒留去して、分析用試料を得る。分析用試料0.01gとアセトニトリル:ギ酸=100:0.1(体積比)の溶液10mlとを混和した後、0.2μmのメンブランフィルターでろ過する。次いで、HPLC分析により分析用試料に含まれるピペリン濃度を測定する。得られたHPLC分析により得られたピペリン濃度と、上記分析用試料の総質量と、上記コショウの質量とを、上記数式(1)に代入してコショウに含まれるピペリン含有量が算出される。

0026

コショウ(ピペリン含有香辛料)12のピペリン含有量は、コショウ(ピペリン含有香辛料)12の2質量%以下であるが、0.1〜2質量%であることが好ましく、0.1〜1.5質量%であることがより好ましく、0.2〜1質量%であることが最も好ましい。ピペリン含有量が2質量%を越えると、包装用樹脂フィルム16においてピンホールが発生することに加え、バリア性の低下又は白化等の問題が生ずる。ピペリン含有量が0.1質量%以下であると、ピペリン本来の辛味がほとんど感じられなくなる場合がある。なお、バリア性とは、酸素ガスバリア性水蒸気バリア性を意味する。

0027

ピペリン含有香辛料のピペリン含有量を2質量%以下にする方法としては、ピペリン含有香辛料を食用油脂抽出、有機溶媒抽出超臨界炭酸ガス抽出等の処理により、ピペリン含有香辛料からピペリンを抽出する方法が挙げられる。

0028

食用油脂抽出では、ピペリン含有香辛料と食用油脂とを混合した後、室温又は必要に応じて加温することにより、ピペリン含有香辛料に含まれるピペリンを抽出することができる。なお、抽出時における加温は、食用油脂が室温で固体である場合に有用である。食用油脂としては、とうもろこし油大豆油なたね油オリーブ油綿実油パーム油乳脂肪牛脂豚脂魚油又はこれらの硬化油等一般的に食用油として認識されているものが使用できる。さらに、バターマーガリンマヨネーズ等の油分50%以上の加工品も使用できる。また、ピペリンが脂溶性であるため、有機溶媒抽出も有用である。有機溶媒としは、クロロホルム、アルコールベンゼンエーテル、へキサン等が使用できるが、残留する可能性があるので、食品添加物として使用されているアルコールでの抽出が望ましい。

0029

超臨界炭酸ガス抽出は、炭酸ガス臨界圧力が7.38MPaであり、臨界温度が31.0℃であるという性質を利用する抽出方法である。超臨界炭酸ガス抽出では、上記臨界圧力及び臨界温度以上の条件下、超臨界状態にある炭酸ガスを用いてピペリン含有香辛料に含まれるピペリンを溶解(抽出)させた後、臨界条件から解放して炭酸ガスを気化させることにより、ピペリン含有香辛料に含まれるピペリンを得る。

0030

上記抽出処理方法のなかで、食用油脂抽出は、他の抽出法に比べて効率性の点で劣る反面、特別の機器を使用せずに簡単にピペリンを抽出できる。また、例えばコショウに含まれるピペリンを食用油脂抽出した後、食用油脂が付着した状態の抽出後のコショウを食肉加工品に添加しても食品衛生上の問題が生ずることがない。さらに、ピペリン抽出に使用した食用油脂を食肉加工品に加えることにより、コショウから抽出したピペリンや他のフレーバー成分を有効に利用できるという利点がある。したがって、上記抽出方法のなかで、食用油脂抽出が特に好ましい。また、有機溶媒抽出によって得られたピペリン抽出液は、抽出液の溶剤揮発させることで、ピペリンのみを得て、それを食肉加工品に加えることができる。

0031

本実施形態における食品14はコショウ12を添加した食肉加工品10からなり、コショウ12は食用油脂抽出によってピペリン含有量を2質量%以下としたものである。

0032

ピペリン含有香辛料として用いられるコショウ12としては、黒コショウ、白コショウといった一般的なコショウの他、グリーンペッパー等のコショウ類も含まれる。食肉加工品10としては、例えば、牛肉豚肉鳥肉(鶏、鴨等の鳥類の肉)魚肉及び鳥類の卵白卵黄肉からなる群より選択される少なくとも1種の食肉を加工したものが挙げられる。食肉にコショウを添加すると、食肉にコショウによる矯臭効果(生臭みをとる効果)と風味を付与することができる。コショウ12を添加した食肉加工品10としては、黒コショウ粒で表面の一部又は全体を覆った食肉製品パストラミと称される食肉製品)、黒コショウを多めに添加したソーセージが好ましい。

0033

ピペリン含有香辛料であるコショウ12の食肉加工品10への添加量は、目的とする食品に応じて変えることができるが、概ね0.05質量%〜20質量%の範囲、好ましくは0.1質量%〜15質量%の範囲である。0.05質量%未満では本発明の目的が十分に達成されるものではなく、また、20質量%を越えるものは食品包装体としての適用が少なくなる。

0034

食品包装体1としては、ボイル処理又はレトルト処理を行った食品包装体であることが望ましい。ここで、ボイル処理とは、60〜99℃の温水スチームといった熱媒体中に食品包装体1を入れて行う加熱処理をいう。レトルト処理とは、レトルト釜といった高圧容器中に食品包装体1を入れボイル処理と同様の熱媒体を用いて、100〜140℃の温度条件で行う加熱処理をいう。上記加熱処理を行うことにより、コショウ12を添加した食肉加工品10を殺菌することができる。その結果、かかる食品包装体1は、長期保存が可能になる。

0035

また、コショウ12を添加した食肉加工品10の場合、コショウ12は粒子形状を有することが好ましい。さらに、コショウ12一粒あたりの最大粒子径が200μm以上、より好ましくは500μm以上、特に好ましくは800μm以上のであるコショウを含むことが望ましい。かかる粒子径を有するコショウ12を食肉加工品10に含有させることにより、コショウ粒が有する独特の食感を得られるとともに、食肉加工品10にコショウ12が添加されているとの特徴を外観で判断できるようになり、かかる食肉加工品10を包装した包装体は、消費者にとって購入意欲を増大させる要因ともなり好ましいものである。

0036

コショウ12を添加した食肉加工品10においては、食品14の表面に露出するコショウ12の表面積の比率が食品14の表面を基準として1.0%以上、又は、食品14を切断した際に形成される断面に露出しているコショウ12の表面積の比率が断面を基準として1.0%以上であることが好ましい。コショウ12の露出割合を上記範囲とすることにより、コショウ12を添加した食品14としての特徴が顕著となり、需要者の嗜好性に対して好影響を与えることができる。

0037

なお、食品14の表面に露出するコショウ12の表面積の比率、及び、食品14の断面に露出しているコショウ12の断面積の比率は、以下のようにして算出することができる。

0038

黒コショウ添加魚肉ソーセージ長手方向に2等分したものの、断面および表面(包装用樹脂フィルム16に接触している部分)をデジタルカメラ解像度1280pixels×960pixels)で撮影した。次に、得られた画像ファイルについて、Photoshop ver.7.0(アドビシステムズ株式会社製)による画像処理解析を行った。すなわち、各画像から一定面積部分(200pixels×400pixels=80,000pixels)を抽出し、黒コショウが黒、それ以外の部分(魚肉ソーセージ)が白になるように二諧調画像への変換を行った。さらに、Photoshopの色域指定とヒストグラム取得機能を用いて二諧調変換画像における黒色pixel数を求め、抽出画像の総pixel数(=80,000pixels)に対する比率を算出して黒コショウの露出面積比が求められる。

0039

食品14を包装する包装用樹脂フィルム16は、1又は2以上の層から構成されており、包装用樹脂フィルム16のコショウ12(ピペリン含有香辛料)と接する層は、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリ塩化ビニル及び塩素化ポリエチレンのうち少なくとも一つの材料からなることが好ましい。本実施形態における包装用樹脂フィルム16の材質は、ポリ塩化ビニリデンであり、コショウ12(ピペリン含有香辛料)と接している。ポリ塩化ビニリデンは、一般的に塩化ビニリデン塩化ビニル共重合物としてフィルムに用いられ、日本国内では、「クレハロン(呉羽化学工業(株))」や「サラン(旭化成(株))」の商品名で製造販売されているもので、単独材質であっても、酸素や水蒸気に対する優れたバリア性と高周波シール特性とを併せ持つので特に好ましい。さらに、ポリ塩化ビニリデンは、ポリアミドポリエチレンテレフタレートコーティング材としても用いることができる。また、ポリエチレンについては、直鎖状低密度ポリエチレン超低密度ポリエチレンなどの低密度ポリエチレンが、優れたヒートシール特性を有するので特に好ましい。ポリプロピレンやエチレン−酢酸ビニル共重合体もポリエチレンと同様に優れたヒートシール特性を有するので好ましい。エチレン−ビニルアルコール共重合体は、優れた酸素ガスバリア性を有するので好ましい。上述のように、包装用樹脂フィルム16としては、ガスバリア性を有する包装用樹脂フィルムが好適に使用される。なお、密閉包装する場合のフィルム16の厚さは30〜130μmであることが好ましく、単に食品を簡易に包装する場合のフィルムの厚さは5〜20μmであることが好ましい。

0040

以上のように、食品包装体1は、包装用樹脂フィルム16と接触して存在するコショウ(ピペリン含有香辛料)12のピペリン含有量をコショウ(ピペリン含有香辛料)12の2質量%以下としたことにより、コショウ12と包装用樹脂フィルム16とが接触する部分での包装用樹脂フィルム16の膨潤、軟化又は溶解が低減され、食品包装体1のピンホールの発生を防止することができる。したがって、包装用樹脂フィルム16と接触して存在するピペリン含有香辛料として、ピペリン含有量を2質量%以下としたピペリン含有香辛料を用いると、食品包装体1のピンホールの発生を防止する方法としても有効である。

0041

次に、本発明の食品包装体の製造方法について説明する。食品包装体の製造方法は、ピペリン含有香辛料を含む食品をピペリン含有香辛料が接触するように包装用樹脂フィルムで被覆するパッケージング工程を備えており、パッケージング工程において、包装用樹脂フィルムと接触するピペリン含有香辛料を、ピペリン含有量2質量%以下のピペリン含有香辛料とするものである。かかる製造方法により、食品に含まれるピペリン含有香辛料と包装用樹脂フィルムとが接触する部分での包装用樹脂フィルムの膨潤、軟化又は溶解が低減される結果、食品包装体においてはピンホールの発生が抑制されるため、食品包装体の歩留まりが向上する。

0042

また、上記パッケージング工程は食品包装体の包装形態に対応して変形することができる。例えば、食品を収容可能な形状に成形した包装用樹脂フィルムにピペリン含有香辛料を含む食品を収容させるパッケージング工程、又は、開口部を有する容器に収容されたピペリン含有香辛料を含む食品を、前記開口部において前記ピペリン含有香辛料と接触するように包装用樹脂フィルムでを被覆するパッケージング工程であってもよい。

0043

上記食品包装体1の製造方法の好適な実施形態は、以下の通りである。まず、コショウ12を添加した食肉加工品10を準備する。次いで、コショウ12を添加した食肉加工品10を円筒状に成形されたフィルムに収容してパッケージングする。このとき、包装用樹脂フィルム16と接触するコショウ12として、ピペリン含有量2質量%以下のコショウを用いる。

0044

以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。

0045

例えば、上記実施形態において、食品14がコショウ12を添加した食肉加工品10からなる場合について説明した。この代わりに食品14が、抽出等によってピペリン含有量を2質量%以下としたコショウのみからなるものを用いても良い。

0046

また、上記実施形態において、食品包装体1の包装形態が円筒状包装(ソーセージタイプ)である場合について説明した。この代わりに、トレー包装、パウチ包装、深絞り包装、単に食品を包んだり袋詰めする簡易な包装等であってもよい。なお、パウチ包装の場合には、以下のようにして食品包装体を製造することができる。長方形状のフィルムの端部を接合して筒状体とし、一方の開口部を接合して袋状にする。次いで、他方の開口部からピペリン含有量が2質量%以下の香辛料を含む食品(例えば、パストラミ)を挿入して内部を脱気しながら該他方の開口部を接合する。

0047

また、上記実施形態におけるフィルム16は単独材質であるが、複数の材質からなる多層構造であってもよい。フィルムの多層構造としては、例えば、ナイロン/ポリエチレン、ナイロン/エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデンコートナイロン/ポリプロピレン、アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンからなる2層構造、ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム箔/ポリプロピレン、ポリプロピレン/ナイロン/ポリプロピレン、ナイロン/エチレン−ビニルアルコール共重合体/ポリエチレンからなる3層構造、ポリエチレンテレフタレート/ナイロン/エチレン−ビニルアルコール共重合体/ポリエチレンからなる4層構造、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/アルミニウム箔/ポリエチレン/ポリプロピレンからなる5層構造などが挙げられる。なお、「/」は接着剤を示す。フィルムを形成する方法としては溶融押出法溶液流延法カレンダー法などが挙げられ、多層構造を形成する方法としては共押出法ラミネート法が例示される。

0048

また、食品包装体1の製造方法としては、以下のような方法も有用である。第1態様としては、食品を収容可能な形状に成形した包装用樹脂フィルムに、ピペリン含有香辛料を含む食品を収容させるパッケージング工程を備える食品包装体の製造方法であって、パッケージング工程において、前記包装用樹脂フィルムと接触するピペリン含有香辛料を、ピペリン含有量2質量%以下のピペリン含有香辛料とすることを特徴とする方法が挙げられる。また、第2態様としては、開口部を有する容器に収容されたピペリン含有香辛料を含む食品を、前記開口部において前期ピペリン含有香辛料と接触するように包装用樹脂フィルムで前記食品を被覆するパッケージング工程を備える食品包装体の製造方法であって、前記パッケージング工程において、前記包装用樹脂フィルムと接触するピペリン含有香辛料を、ピペリン含有量2質量%以下のピペリン含有香辛料とすることを特徴とする方法が挙げられる。

0049

以下、本発明の好適な実施例についてさらに詳細な説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0050

(実施例1)
八つ割黒コショウ((株)カネカサスパイス製;魚肉ソーセージ配合成分中の八つ割黒コショウ)を食用油(商品名:日清サラダ油食用大豆油食用なたね油)、日清オイリオ(株)製;魚肉ソーセージ配合成分中の食用油(8質量%))に20℃で12時間浸漬して、八つ割黒コショウからピペリンを抽出(食用油脂抽出)した。抽出後、コショウと食用油とをろ過によって分離し、八つ割黒コショウのピペリン含有量を測定した。八つ割黒コショウのピペリン含有量は、1.5質量%であった。次いで、下記の魚肉ソーセージの配合成分(八つ割黒コショウを除く。)を混合して混練した。魚肉ソーセージ練り肉の製造途中に上記ピペリン抽出液(8質量%)を加え、練り肉の製造完了直前にピペリンを抽出した八つ割黒コショウ(魚肉ソーセージ配合成分中の八つ割黒コショウ(10質量%))を添加した。次いで、この魚肉ソーセージ練り肉を折幅35mm、長さ150mmのポリ塩化ビニリデンチューブ(商品名:クレハロン、呉羽化学工業(株)製)に充填した。次いで、このポリ塩化ビニリデンチューブの両端をアルミワイヤで結さつした後、120℃×15分、圧力2.0kg/cm2の条件下でレトルト処理を行い、魚肉ソーセージを得た。
魚肉ソーセージの配合成分(配合量):
スケソウ冷凍すり身(50質量%)、水(21.3質量%)、サラダ油(8質量%)、食塩(1.6質量%)、トリポリリン酸Na(0.1質量%)、乾燥卵白(1質量%)、コーンスターチ(8質量%)、八つ割黒コショウ(10質量%)。

0051

(実施例2)
食用油に20℃で24時間浸漬して八つ割黒コショウからピペリンを抽出し、八つ割黒コショウのピペリン含有量を0.8質量%とした以外は、実施例1と同様の方法により、魚肉ソーセージを得た。

0052

(実施例3)
食用油に20℃で30時間浸漬して八つ割黒コショウからピペリンを抽出し、八つ割黒コショウのピペリン含有量を0.5質量%とした以外は、実施例1と同様の方法により、魚肉ソーセージを得た。

0053

(比較例1)
八つ割黒コショウからピペリンの抽出処理を行わなかったこと、及び、ピペリン抽出液を魚肉ソーセージに混合しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法により魚肉ソーセージを得た。

0054

[ピンホールの発生試験
実施例1〜3及び比較例1の魚肉ソーセージ25本について、ピンホール又は破裂の有無を目視で観察した。ピンホール又は破裂の発生した魚肉ソーセージの個体数を25(本)で割って百分率表示したものをピンホールの発生率として評価した。試験結果を表1に示す。

0055

0056

(実施例4)
魚肉ソーセージの配合量を下記のように変更した以外は、実施例1と同様の方法により魚肉ソーセージを得た。
魚肉ソーセージの配合成分(配合量):
スケソウ冷凍すり身(55質量%)、水(26.0質量%)、サラダ油(8.0質量%)、食塩(1.6質量%)、トリポリリン酸Na(0.1質量%)、乾燥卵白(1質量%)、コーンスターチ(8.0質量%)、八つ割黒コショウ(0.3質量%)。

0057

(実施例5)
食用油に20℃で24時間浸漬して八つ割黒コショウからピペリンを抽出し、八つ割黒コショウのピペリン含有量を0.9質量%とした以外は、実施例4と同様の方法により、魚肉ソーセージを得た。

0058

(実施例6)
食用油に20℃で30時間浸漬して八つ割黒コショウからピペリンを抽出し、八つ割黒コショウのピペリン含有量を0.7質量%とした以外は、実施例4と同様の方法により、魚肉ソーセージを得た。

0059

(実施例7)
魚肉ソーセージ配合成分の食用油に、20℃で30時間浸漬して八ッ割黒コショウからピペリンを抽出し、八ッ割黒コショウのピペリン含有量を0.7質量%とした。ピペリン抽出液を魚肉ソーセージに混合しなかったこと以外は実施例4と同様の方法により、魚肉ソーセージを得た。

0060

(比較例2)
八つ割黒コショウからピペリンの抽出処理を行わなかったこと、及び、ピペリン抽出液を魚肉ソーセージに混合しなかったこと以外は、実施例4と同様の方法により魚肉ソーセージを得た。

0061

食味試験
実施例4〜7及び比較例2で得られた魚肉ソーセージについて、3名のパネラーによる官能試験を行った。試験方法は、各パネラーに魚肉ソーセージを食してもらい、各パネラーが下記の5段階の評価基準に従って評点平均点を求めた。試験結果を表2に示す。
評価基準
5:適度なコショウの風味が感じられ良好である。
4:コショウの風味がやや強過ぎる、又はやや弱過ぎるが概ね良好である。
3:コショウの風味が強過ぎる、又は弱過ぎるため若干問題がある。
2:コショウの風味が強過ぎる、又は弱過ぎるため問題がある。
1:コショウの風味が全く感じられないためため大いに問題がある。

0062

[ピンホールの発生試験]
実施例4〜7及び比較例2の魚肉ソーセージ25本について、実施例1〜3及び比較例1と同様の方法によりピンホールの発生率を試験した。試験結果を表2に示す。

0063

0064

(実施例8)
八つ割黒コショウを食用油に20℃で24時間浸漬して、八つ割黒コショウからピペリンを抽出した。抽出後、コショウと食用油とをろ過によって分離した。八つ割黒コショウのピペリン含有量を測定したところ、0.8質量%であった。直径6.0cm×高さ2.0cmの円柱状のソーセージ片80.0gの上面に、ピペリンを抽出した八つ割黒コショウ5.0gを均一にコートしてパストラミポークを製造した。次いで、このパストラミポークを、140mm×140mmに製袋したフィルムに入れ、真空包装後、98℃の沸水中で60分間ボイル処理を行った。なお、フィルムは、Ny(ナイロン)15μm/EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)60μmのラミネートフィルムである。

0065

(実施例9)
フィルムをPET(ポリエチレンテレフタレート)2μm/Ny(ナイロン)15μm/EVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合体)5μm/PE(ポリエチレン)28μmの共押出フィルムにした以外は、実施例8と同様の方法によりパストラミポークを製造しボイル処理した。

0066

(実施例10)
フィルムをPET(ポリエチレンテレフタレート)15μm/アルミ箔7μm/PP(ポリプロピレン)60μmの共押出フィルムにした以外は、実施例8と同様の方法によりパストラミポークを製造しボイル処理した。

0067

(比較例3)
八つ割黒コショウからピペリン抽出処理を行わなかったこと以外は、実施例8と同様の方法によりパストラミポークを製造しボイル処理した。

0068

(比較例4)
八つ割黒コショウからピペリン抽出処理を行わなかったこと以外は、実施例9と同様の方法によりパストラミポークを製造しボイル処理した。

0069

(比較例5)
八つ割黒コショウからピペリン抽出処理を行わなかったこと以外は、実施例10と同様の方法によりパストラミポークを製造しボイル処理した。

0070

外観試験
実施例8〜10及び比較例3〜5のボイル処理したパストラミポークを、5℃で24時間冷却した。次いで、パストラミポークにおいて黒コショウと接触したフィルムの状態を目視で観察して、下記の評価基準に従い評価した。評価結果を表3に示す。
○:白化が認められない。
△:白化が認められる。
×:顕著な白化や樹脂の損傷(溶融)が認められる。

0071

図面の簡単な説明

0072

図1は、本実施形態に係わる食品包装体を示す平面図である。
図2は、本実施形態に係わる食品包装体の断面図である。

符号の説明

0073

1…食品包装体、10…食肉加工品、12…コショウ、14…ピペリン含有香辛料を含む食品(コショウを添加した食肉加工品からなる食品)、16…包装用樹脂フィルム、18…アルミクリップ。

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