図面 (/)

技術 磁束制御型風力発電機

出願人 フジセラテック株式会社
発明者 河村英男
出願日 2003年7月7日 (18年4ヶ月経過) 出願番号 2003-192783
公開日 2005年2月3日 (16年9ヶ月経過) 公開番号 2005-033852
状態 特許登録済
技術分野 永久磁石型同期機 電動機,発電機と機械的装置等との結合 風車
主要キーワード 旋回シャフト 配線ロス 上昇現象 揺動レバ 透磁性部材 歯車伝達装置 スクリューギヤ 維持電力
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年2月3日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

この磁束制御型風力発電機は,スイッチングレギュレータ等を不要にし,回転子風車タービン取付部を直接設け,風力が極低速でも所定の一定電圧発電でき,小型で高効率であり,製造コストを低減できる。

解決手段

この磁束制御型風力発電機は,取付部5を備えたシャフト4,シャフト4上に取り付けられたステータ2,ステータ2の外周側で回転可能に支持された複数の永久磁石片6を備えた回転子1,シャフト4に揺動可能に取り付けられた磁路を通る磁束を揺動量によって制御する磁束制御籠7,磁束制御籠7をステータ2に対して揺動させるアクチュエータ8,及び回転子1の外周面に設けられた風車タービンを取り付けるための風車タービン取付部9から構成されている。

概要

背景

近年,省エネルギー環境汚染の防止に対応するため,風力発電の普及が叫ばれている。エネルギー危機が叫ばれる社会情勢の中で,我が国には風力ほど豊富に存在するものはなく,風力ほど環境汚染の少ないエネルギー源は他に無い。そこで,我が国では,風力エネルギーの利用を促進するため,風力発電機一般家庭用として設置できる大きさに構成し,風力発電機に対する設備投資の少ない発電機を開発することが求められている。

概要

この磁束制御型風力発電機は,スイッチングレギュレータ等を不要にし,回転子風車タービン取付部を直接設け,風力が極低速でも所定の一定電圧を発電でき,小型で高効率であり,製造コストを低減できる。この磁束制御型風力発電機は,取付部5を備えたシャフト4,シャフト4上に取り付けられたステータ2,ステータ2の外周側で回転可能に支持された複数の永久磁石片6を備えた回転子1,シャフト4に揺動可能に取り付けられた磁路を通る磁束を揺動量によって制御する磁束制御籠7,磁束制御籠7をステータ2に対して揺動させるアクチュエータ8,及び回転子1の外周面に設けられた風車タービンを取り付けるための風車タービン取付部9から構成されている。

目的

小型風力発電機に要求される特性は,発電効率が良いこと,極低速の風力でも発電できること,増速装置等の装置を不要にして安価で故障が少ないこと,小型軽量であること等であり,しかも,発電効率が従来の風力発電機の2倍,製造コストが1/2を実現できることが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

取付ベースに固定するための取付部を備えたシャフト,前記シャフト上に取り付けられ且つ巻線が巻き上げられる部と内側に設けられた歯状先端部とを備えたステータ,前記ステータの外周側に面して前記シャフトに回転可能に支持された円筒継鉄と該円筒状継鉄の内側に周方向に複数配設された永久磁石片とを備えた回転子,前記シャフトに揺動可能に取り付けられ且つ前記ステータの前記歯状先端部に対応する歯状の磁束制御先端部を備えた磁路を通る磁束を揺動量によって制御する磁束制御籠,前記磁束制御籠の前記磁束制御先端部を前記ステータの前記歯状先端部に対して揺動させるため前記シャフトに取り付けられたアクチュエータ,及び風車タービンを取り付けるため前記回転子の外面に設けられた風車タービン取付部から成る磁束制御型風力発電機

請求項2

前記ステータは,外側が外開きの開口を持つT字部に形成され且つ前記巻線を挿入するスロットで互いに隔置された前記櫛部,内側に凹状溝で隔置して設けられ且つ隣接する2個の前記櫛部を流れる磁束を集合する前記歯状先端部,隣接する前記歯状先端部を連繋し且つ前記櫛部間の磁束の流れを抑制するため前記櫛部の幅より薄い肉厚ブリッジ部,及び前記スロットに挿入して前記櫛部に巻き上げられた巻線から構成されていることから成る請求項1に記載の磁束制御型風力発電機。

請求項3

前記回転子は,前記シャフトに回転可能に支持された一対の円筒状回転支持体,前記回転支持体間に位置した透磁性材から成る円筒状の透磁性継鉄部材,前記透磁性継鉄部材の内面側に周方向に隔置して軸方向に延び且つ内周面円弧面に形成された複数の前記永久磁石片,及び前記透磁性継鉄部材の外面に設けられた前記風車タービン取付部から構成されていることから成る請求項1又は2に記載の磁束制御型風力発電機。

請求項4

前記磁束制御籠は,前記ステータの最内側に位置して前記ステータの前記櫛部間の磁路を形成する部分を形成するように前記シャフトと前記ステータとの間で揺動可能に配設されており,前記シャフトに遊嵌された内周側の円筒状継鉄部と,前記円筒状継鉄部の周方向に隔置して外向きに延び且つ前記ステータの前記歯状先端部の歯数と同一の歯数を持つ前記磁束制御先端部とから形成されていることから成る請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁束制御型風力発電機。

請求項5

前記ステータの前記歯状先端部と前記磁束制御籠の前記磁束制御先端部との接触面は同一幅に且つ前記歯状先端部間と前記磁束制御先端部間との凹状溝の幅は前記接触面の幅より大きくそれぞれ形成され,前記歯状先端部と前記磁束制御先端部との前記接触面には,周方向両端チャンファがそれぞれ施されていることから成る請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁束制御型風力発電機。

請求項6

前記磁路に前記磁束が通り易いようにする場合は,前記接触面が互いに整合状態であり,前記磁路に前記磁束が通り難く減磁する場合は,前記接触面が互いにずれた状態であり,また,前記歯状先端部と前記磁束制御先端部とが前記凹状溝の中央に互いに位置する状態では前記歯状先端部と前記磁束制御先端部とのそれぞれの両側に同一の空隙が形成されて前記磁束が最大に減磁されることから成る請求項5に記載の磁束制御型風力発電機。

請求項7

前記ステータに対して前記磁束制御籠を揺動させる前記アクチュエータは,前記磁束制御籠に固定された揺動レバー,前記揺動レバーに設けたギヤに噛み合うウォームから成るウォームギヤ及び前記ウォームを回転駆動するモータから構成されていることから成る請求項1〜6のいずれか1項に記載の磁束制御型風力発電機。

請求項8

前記磁束制御籠は,コントローラによって駆動制御される前記アクチュエータによって前記ウォームギヤを介して回転揺動され,前記歯状先端部と前記磁束制御先端部とのクリアランスを空けて前記ステータを通る磁束を制御し,発電電圧を一定電圧に制御することから成る請求項7に記載の磁束制御型風力発電機。

技術分野

0001

この発明は,風車タービン取付可能で複数の永久磁石片を持つ回転子,該回転子に対して配設されたステータ及び磁路を通る磁束を制御する磁束制御籠を備えた磁束制御型風力発電機に関する。

0002

近年,省エネルギー環境汚染の防止に対応するため,風力発電の普及が叫ばれている。エネルギー危機が叫ばれる社会情勢の中で,我が国には風力ほど豊富に存在するものはなく,風力ほど環境汚染の少ないエネルギー源は他に無い。そこで,我が国では,風力エネルギーの利用を促進するため,風力発電機一般家庭用として設置できる大きさに構成し,風力発電機に対する設備投資の少ない発電機を開発することが求められている。

0003

従来,永久磁石式発電機は,ロータ即ち回転子に永久磁石を用いているので,構造が簡単で大きな発電電力を得ることができ,近年,それを組み込んだシステム自動車用発電機,風力発電機等として利用されることが多くなってきた。永久磁石式発電機は,例えば,発電した電力電動機に送られる場合には,電圧が変動してもその機能を十分に発揮することができるが,市街電源と連結するような風力発電機に適用される場合には,風力が変動した時,電圧が変化することになり,例えば,風力が極低速の時に発電された電力が低電圧となり,また風力が高速の時に発電された電力が数倍の電圧になり,そのため風力の変動の下で,発電電圧を一定電圧に安定させるためには発電電圧を揃える操作をしなければならない。従来の永久磁石式発電機では,発電した電圧を一定電圧にするためには,スイッチングレギュレタ等を用いて電流切り刻む操作をしなければならないが,大電圧及び/又は大電流オンオフするためには大型のパワートランジスタが必要になり,装置が大型化し,冷却損失が大きくなり,高価になったり,また,発電電圧を一定にするために,電流を切り刻む時に発生する過大な突入電流によって電波障害を起こしたり,ノイズを発生させたり,それらの問題を低減する対策が大変である。

0004

しかしながら,永久磁石式発電機は,磁束密度が大きいので,発電電力が大きく,発電効率が良いことが知られているが,負荷が小さい時,又は回転子の回転が大きくなる時,電圧が上昇し,一定電圧にすることができない。そこで,従来の高出力交流発電・電動機は,回転速度に応じて磁束密度を制御し,発電量を適正に制御するものが開発された。該高出力交流発電・電動機は,ロータとステータとの間に磁束制御リング相対回転可能に配置し,磁束制御リングに接離可能な透磁性体を設けたものである(例えば,特許文献1参照)。

0005

また,永久磁石式発電機は,永久磁石を通過してステータ側に流れる磁束の大きさを減少させるため磁束制御リングを組み込み,永久磁石からステータへの磁束を制御して一定電圧にすることが考えられる。このような永久磁石式発電機は,永久磁石を配設したロータとステータとの間に,ステータの部と同一ピッチを持った櫛歯状の回転可能な材から成る磁束制御リングを配設し,ロータの低速回転時ではステータの歯部即ち櫛部と磁束制御リングの歯部とを整合一致させ,ロータの高速時にはステータの歯部即ち櫛部と磁束制御リングの歯部とをずらして両者間に大きな空隙を発生させ,磁路抵抗を増加させて磁束を制御するように構成されている(例えば,特許文献2参照)。

0006

従来,風力の変動に係わらず一定電力を発電することができる永久磁石型交流発電機を使用した風力発電装置が知られている。該風力発電装置は,永久磁石型交流発電機がプロペラによって回転駆動され,発電された電力はインバータに供給され,インバータはプロペラの回転数に比例した周波数の信号に対して所定の位相差を有する信号によって制御され,風力の変動によらず一定の電力を出力することができるように構成したものである(例えば,特許文献3参照)。

背景技術

0007

【特許文献1】
特開平7−236260号公報(第1頁,図1
【特許文献2】
特開2002−281695号公報(第1,2頁,図1
【特許文献3】
特開2001−190096号公報(第1頁,図1

0008

ところで,風力発電機の普及は,わが国は資源が乏しいにも拘らず,欧米に比較し,大幅な遅れをとっており,風車,発電機共その技術,製品展開において,欧米諸国の開発に追随しているのが現状である。即ち,風力発電機は,省エネルギー効果として,例えば,風力発電の実用化がドイツで最も進んでおり,その規模は450万kw,次いで,米国であり,その実用化が250万kwであるが,我が国では僅か14万kwであると言われ,わが国でも先進諸国並にすることが急務であることは明らかである。我が国において,風力発電が普及し進展し,利用量が350万kwまで増加した場合には,石油の使用量が26億リットルほど節約できることは明らかである。従って,我が国において,コンパクトで高効率,安価な風力発電機が普及することによって,産業競争力等への貢献は計り知れないものとなる。また,風力発電は,我が国のみでなく,中国,東アジア等の開発途上国は勿論のこと,風力発電に本格的に取り組んでいる欧米諸国なども同様であり,また,実用化の暁にはこれら世界各国への輸出も考えられ,我が国産業への貢献は計り知れないものである。

0009

また,風力発電機を一般家庭用に使用する場合に,僻地,海岸沿い民家等では風力という貴重電力源が存在するにも拘らず,これを利用できる状況に無いのが現状である。また,現在,開発されている風力発電機は,極めて大型であるため,建設費メンテナンス等の費用が高価になり,その普及が進んでおらず,一般家庭で風力を利用しようとしてもほとんど利用できない状況である。また,風力発電機は,風車の直径が大きいほど出力,効率が良くなるが,その反面,設置するための立地条件制約がある。そこで,一般家庭で使われる電力量である3〜5kwほどの高効率な風力発電機を安価で,サイズが小さくしたものが開発されれば,その普及が進展すると考えられる。

0010

また,従来の風力発電機は,家庭用オフィス用として利用するため,その採用を検討すると,現存の装置は余りにもその実用性ユーザニーズとかけ離れている。小型風力発電機に要求される特性は,発電効率が良いこと,極低速の風力でも発電できること,増速装置等の装置を不要にして安価で故障が少ないこと,小型軽量であること等であり,しかも,発電効率が従来の風力発電機の2倍,製造コストが1/2を実現できることが望まれている。そこで,小型で高効率の磁束制御型発電機を,風力発電機に適用することができれば,多くの企業での導入が進展し,将来的に家庭への普及にもつながり風力発電量が増大し,エネルギー政策応えることができると考えられる。

0011

そこで,永久磁石を用いた磁束制御型発電機を風力発電機に適用できれば,小型で発電効率の良い風力発電機を完成することができ,省エネルギー化に十分寄与できるものと思われる。風力発電機は,エンジンから排出される環境上重要な排気ガス浄化騒音防止,電波障害の防止,景観に与える悪影響,設備廃棄に伴う費用等を考慮する必要がなく,それらの諸条件を十分にクリヤできる極めて有力な装置である。例えば,現在,普及が進んでいる大型の風力発電機は,風車の直径が30m,出力700kw,建設費1億円と巨大になり,これでは民間や家庭では簡単に設置することができず,発電に必要な動力である風力をみすみす見逃しているのが現状である。永久磁石式発電機は,発電効率が良いにも拘らず,回転速度が変化した時に,電圧が大幅に変化するので,これを解決するために,磁束制御型発電機を用いて簡単な制御装置によって一定電圧にすると共に,極低速でも高出力を発生できる発電機を,サイズが小さく,安価に開発することにより,それを風力発電機に適用すれば,風力発電機の大幅な普及をもたらすと考えられる。

0012

また,発電機の効率は,大型誘導機で85%,小型のランドル型で60%ほどである。特に,小型発電機では,風力が小さい状態で回転子に電磁力を供給すると,発電電力が消費されてしまい,その発電効率は極端に小さくなり,出力も小さくなる。3〜10kwほどの風力発電機では,総合効率(=風力タービン効率×増速ギヤ効率×発電効率)は15%ほどがトップランナーの値である。
また,一般に,永久磁石式発電機の端子電圧は,次の式で表される。
ES=WS ・Φ・f−I・〔R12+R22+(2πfL)2 〕1/2
ここで,ES :端子電圧,WS :巻線数,Φ:磁力,f:周波数,I:電流,R1 :巻線抵抗,R2 :通路抵抗,L:巻線リアクタンス
従って,風力発電機については,大きな電力を得るためには巻線の数を大きくすること,磁力を大きくすること,回転数を大きくすること,巻線リアクタンスを小さくすることが必要である。

0013

小型の風力発電機に必要な技術要素は,総合効率の良さであり,風力を電力に変換する総合効率を30%以上とし,風力が変動しても常に一定電圧を得ることができることであるが,このような発電機は未だ開発されていないのが現状である。また,永久磁石型発電機では,回転子に用いている永久磁石の磁力を一定であって制御できないので,入力側に回転変動がない発電機には適しているが,入力側に回転変動がある場合には,永久磁石式発電機では回転の上昇と共に発電電圧が大きくなり,その電力を利用している負荷側の電圧が安定しないことになる。また,部分負荷の時には,発電機のインピーダンスが小さくなるため,端子電圧の上昇があり,この電圧を一定にすることが大きな課題になる。

発明が解決しようとする課題

0014

そこで,永久磁石を用いた磁束制御型発電機を風力発電機に適用できれば,この要求を満足できることは必定である。即ち,永久磁石式発電機について,永久磁石を組み込んだ回転子即ちロータと固定子即ちステータとの磁路に磁束を制御する磁束制御籠を配設し,磁束制御籠とステータの歯部即ち櫛部との間に空隙を設け,空隙による磁路抵抗を大きくし,ステータ側への磁束を小さくすることにより,発電電圧の上昇現象を抑制し,永久磁石からステータへの磁束に減磁作用を起こさせ,ステータの起電力を減少させて発電電圧を一定に保つように構成し,発電電流内にリプル等のノイズ発生が全くないように構成する。

0015

この発明の目的は,上記の要求を満足させるものであり,多極永久磁石式回転子を用い,風車が低回転数の時でも予め決められた所定の電圧で発電でき,磁路において空隙の大小によって磁力を増減して磁束制御をする磁束制御籠を設け,風力の低速から高速までの回転変動に対応して一定電圧を発電し,低速では定格出力を確保し,高速時では風力により得られる最大出力を得ることができ,制御装置が簡単な磁束制御籠の機械揺動だけでよく,電流のON−OFFが無いので電波障害等が無く,極めて使い易く,発電効率,増速伝達効率を含む総合効率を従来の発電機と比較し,2倍の値を確保できるようにした磁束制御型風力発電機を提供することである。

0016

この発明は,取付ベースに固定するための取付部を備えたシャフト,前記シャフト上に取り付けられ且つ巻線が巻き上げられる櫛部と内側に設けられた歯状先端部とを備えたステータ,前記ステータの外周側に面して前記シャフトに回転可能に支持された円筒継鉄と該円筒状継鉄の内側に周方向に複数配設された永久磁石片とを備えた回転子,前記シャフトに揺動可能に取り付けられ且つ前記ステータの前記歯状先端部に対応する歯状の磁束制御先端部を備えた磁路を通る磁束を揺動量によって制御する磁束制御籠,前記磁束制御籠の前記磁束制御先端部を前記ステータの前記歯状先端部に対して揺動させるため前記シャフトに取り付けられたアクチュエータ,及び風車タービンを取り付けるため前記回転子の外面に設けられた風車タービン取付部から成る磁束制御型風力発電機に関する。

0017

前記ステータは,外側が外開きの開口を持つT字部に形成され且つ前記巻線を挿入するスロットで互いに隔置された前記櫛部,内側に凹状溝で隔置して設けられ且つ隣接する2個の前記櫛部を流れる磁束を集合する前記歯状先端部,隣接する前記歯状先端部を連繋し且つ前記櫛部間の磁束の流れを抑制するため前記櫛部の幅より薄い肉厚ブリッジ部,及び前記スロットに挿入して前記櫛部に巻き上げられた巻線から構成されている。

0018

前記回転子は,前記シャフトに回転可能に支持された一対の円筒状回転支持体,前記回転支持体間に位置した透磁性材から成る円筒状の透磁性継鉄部材,前記透磁性継鉄部材の内面側に周方向に隔置して軸方向に延び且つ内周面円弧面に形成された複数の前記永久磁石片,及び前記透磁性継鉄部材の外面に設けられた前記風車タービン取付部から構成されている

0019

前記磁束制御籠は,前記ステータの最内側に位置して前記ステータの前記櫛部間の磁路を形成する部分を形成し,前記シャフトと前記ステータとの間で揺動可能に配設され,前記シャフトに遊嵌された内周側の円筒状継鉄部と,前記円筒状継鉄部の周方向に隔置して外向きに延び且つ前記ステータの前記歯状先端部の歯数に対応する歯数を持つ前記磁束制御先端部とから構成されている。

0020

この磁束制御型風力発電機では,前記ステータの前記歯状先端部と前記磁束制御籠の前記磁束制御先端部との接触面は,同一幅にそれぞれ形成され,また,前記歯状先端部間と前記磁束制御先端部間との凹状溝の幅は,前記接触面の幅より大きくそれぞれ形成され,前記歯状先端部と前記磁束制御先端部との前記接触面には,周方向両端チャンファがそれぞれ施されている。

0021

また,この磁束制御型風力発電機は,前記磁路に前記磁束が通り易いようにする場合は,前記接触面が互いに整合状態であり,前記磁路に前記磁束が通り難く減磁する場合は,前記接触面が互いにずれた状態であり,また,前記歯状先端部と前記磁束制御先端部とが前記凹状溝の中央に互いに位置する状態では前記歯状先端部と前記磁束制御先端部とのそれぞれの両側に同一の空隙が形成されて前記磁束が最大に減磁される。

0022

前記ステータに対して前記磁束制御籠を揺動させる前記アクチュエータは,前記磁束制御籠に固定された揺動レバー,前記揺動レバーに設けたギヤに噛み合うウォームから成るウォームギヤ及び前記ウォームを回転駆動するモータから構成されている。

0023

前記磁束制御籠は,コントローラによって駆動制御される前記アクチュエータによって前記ウォームギヤを介して回転揺動され,前記歯状先端部と前記磁束制御先端部とのクリアランスを空けて前記ステータを通る磁束を制御し,発電電圧を一定電圧に制御する。

0024

この磁束制御型風力発電機は,上記のように,風車を取り付けるシャフトにステータを固定し,回転子をステータの外周側の外置きとし,磁束制御装置シャフト側に置く独特の構造に構成しているので,発電機自体のサイズを小さくし,製造コストの低減を図ることができ,特に,風力が極低速時は勿論のこと高速時にも磁路に抵抗の大きな空隙を設け,空隙を増減することにより端子電圧を一定に制御し,低速回転でも発電効率を90%,伝達効率を95%以上にすることができる。この磁束制御型風力発電機は,発電機を永久磁石式とし,回転子の発電極数を,例えば,12極以上にし,巻線数を増加させ,インピーダンスを減少させ,低速での発電力を上昇させることができるものであり,永久磁石式発電機の最大の課題である回転速度の変動によって電圧が大幅に変化する特性を磁束制御する磁束制御装置によって一定電圧にすることができ,風力が極低速でも発電電圧を一定化することができるものである。また,この磁束制御型風力発電機は,磁束制御装置を構成する磁束制御籠を揺動して磁路の空隙を増減するため,小型の直流モータステッピングモータ等のアクチュエータを用いた独特の構成であって,発電電圧を一定にする簡単な磁束制御装置を設けたものである。

0025

この磁束制御型風力発電機は,発電効率が90%以上,伝達効率が95%以上,風車タービン効率が35%の場合に,総合効率が30%を実現することを可能したものであり,風力(風速)10m/s,直径5mの風車で4kw以上の発電力(出力)を確保し,風力15m/sで12kw以上の発電力(出力)を確保することができ,装置そのものの製造コストを低減し,全体の風力発電機コストを大幅に低減できる。また,この磁束制御型風力発電機は,例えば,サイズが直径250mm以下で,長さ300mm以下の小型に構成でき,100V,200V等の発電電圧を使用条件によって選択できるように構成し,インバータ,蓄電器等の装置は既存のものを使用し,一定電圧をスイッチングレギュレーター等を用いずに,一定電圧の直流電力を出力させることができる。

課題を解決するための手段

0026

この磁束制御型風力発電機は,小型に構成して,風力が極低速で200V以上,4.5kw程の一定電圧を出力させることが重要であり,そのため,発電機自体を必要な大きさの永久磁石とステータへの最適な巻線構造や磁路抵抗の少ない構造に構成すると共に,磁路途中に透磁率の最も小さい空隙を加減して磁路を通る磁束を制御する装置を設けることによって,発電効率が90%以上で増速装置の存在しない風力発電機を完成させることができる。

0027

以下,図面を参照して,この発明による磁束制御型風力発電機の実施例を説明する。この磁束制御型風力発電機は,特に,ステータ2を固定し,回転子1をステータ2の外側に配設する外置きとし,磁束制御装置3をシャフト4とステータ2との間に配置する独特の構造に構成されていることを特徴とする。この磁束制御型風力発電機は,主として,取付ベース(図示せず)に固定する取付部5を備えたハウジング49,ハウジング49を備えた鉄鋼等の材料から成るシャフト4,シャフト4上に取り付けられたステータ2,ステータ2の外周側でシャフト4に回転可能に支持され且つ軸方向に延びて周方向に配設された複数の永久磁石片6を備えた回転子1,シャフト4に揺動可能に取り付けられた磁路を通る磁束を揺動量によって変化する空隙Sの大きさ即ち空隙量で制御する磁束制御籠7,磁束制御籠7をステータ2に対して揺動させるためシャフト4に取り付けられたアクチュエータ8,及び回転子1の外周面に設けられ且つ風車タービン(図示せず)がボルト等の固着手段によって取り付けられる風車タービン取付部9から構成されている。永久磁石片6は,その外周面と内周面とにおいてN極とS極が交互になるように逆向きにそれぞれ配設されている。

0028

回転子1は,その両端においてシャフト4に軸受27を介して回転可能に支持された一対の円筒状回転支持体10,回転支持体10間に位置した透磁性材から成る円筒状の透磁性継鉄部材13,透磁性継鉄部材13の内側の周方向に配設され且つ内外周面が円弧面に形成された複数の永久磁石片6,永久磁石片6間に配設された非磁性材38,複数の永久磁石片6を固定支持するため永久磁石片6の内周面側に配設された支持リング43,及び透磁性継鉄部材13の外面に取り付けられた風車タービン取付部9から構成されている。支持リング43は,永久磁石片6が互いに十分に保持されていれば必ずしも設ける必要がないことは勿論である。風車タービン取付部9には,所定のサイズ,例えば,直径5mに形成された風車即ち風車タービン(図示せず)がボルト等の固着手段によって取り付けられるように構成されている。透磁性継鉄部材13の外面には,風車タービン取付部9を設けるための非磁性材から成るハウジングを介在させ,風車タービン取付部9を上記ハウジングに直接取り付けることもできる。

0029

ステータ2は,その両端において一対の支持ブラケット40によってシャフト4にそれぞれ取り付けられ,回転子1との間に微小の隙間42を持って回転子1の内周側に配設され,ステータコア11とステータコア11に巻き上げられた巻線12から構成されている。ステータコア11は,外周側が開口51を持つ外開きのT字部50を形成してスロット16で隔置して設けられた櫛部17,内周側に隔置して設けられ且つ隣接する2個の櫛部17を流れる磁束を集合する歯状先端部15,隣接する歯状先端部15を連繋する磁束の流れを抑制するため櫛部17の幅より小さい肉厚の薄いブリッジ部14から構成されている。また,ステータ2は,スロット16において,櫛部17に巻き上げられた巻線12から構成されている。巻線12は,外開きスロット16を通じて外側から櫛部17に容易に且つ密に巻き上げられる。櫛部7の外周側はT字部50に形成され,櫛部17と永久磁石片6との間での磁束の流れをスムーズにしている。特に,ブリッジ部14は,隣接する歯状先端部15を連繋すると共に,櫛部17間に流れる磁束の流れを抑制するため櫛部17の幅より小さい肉厚,例えば,1/3〜1/5程度の薄い肉厚に形成されている。

0030

磁束制御籠7は,シャフト4とステータ2との間の隙間に配設され,シャフト4の外周面に隙間を介して遊嵌状態に配置された円筒部である継鉄部41と継鉄部41の外周面から所定の間隔で外向きに延びる歯状の磁束制御先端部18から形成されている。磁束制御先端部18は,ステータ2の歯状先端部15の歯数と同一の歯数に形成されている。ステータ2の先端部15と磁束制御籠7の磁束制御先端部18には,周方向両端にチャンファ19,20がそれぞれ施され,磁束制御籠7の揺動によって両者間に形成される隙間Sを高精度に形成できるように構成されている。磁束制御籠7は,磁路を形成するため継鉄部41と磁束制御先端部18とが透磁性材で構成されている。また,シャフト4は,磁束制御籠7の継鉄部41による磁路で不十分の場合には,少なくとも磁束制御籠7に対向する領域をケイ素鋼板によって構成することが好ましい。この磁束制御型風力発電機では,磁力は,回転子1の永久磁石片6→ステータ2のT字部50→櫛部17→櫛部17の歯状先端部15→磁束制御籠7の歯状先端部18→磁束制御籠7の継鉄部41→歯状先端部18→櫛部17→T字部50→永久磁石片6→継鉄部材13の経路で流れる。

0031

この磁束制御型風力発電機は,ステータ2の先端部15と磁束制御籠7の磁束制御先端部18との接触面,即ち,先端部15の内面34と磁束制御先端部18の外面35とは同一幅に形成され,先端部15間と磁束制御先端部18間との凹状溝21,22の幅は,上記接触面の幅より大きくそれぞれ形成されている。この磁束制御型風力発電機は,磁路の磁束を減磁する場合には,図3の(A)に示すように,先端部15と制御先端部18との接触面が互いにずれた状態になるように,磁束制御籠7を揺動させ,また,磁束が磁路を通り易いようにする場合には,図3の(B)に示すように,先端部15と制御先端部18との接触面が互いに整合状態になるように,アクチュエータ8の作動によって磁束制御籠7を揺動させる。また,先端部15と磁束制御先端部18とが凹状溝21,22の中央に位置する状態では,先端部15と磁束制御先端部18とのそれぞれの両側に同一の空隙Sが形成されて磁束が最大に減磁される時である。

0032

磁束制御籠7を揺動させるアクチュエータ8は,直流モータ,ステッピングモータ等のモータ48及びモータ48の回転を伝達する伝達装置から成り,該伝達装置は,モータ48の出力軸に連結されたウォーム軸36,ウォーム軸36に設けたウォーム25とウォーム25に噛み合うギヤ24とから成るウォームギヤ26,及びギヤ24が設けられ且つ磁束制御籠7の端部に固定された揺動レバー23から構成されている。アクチュエータ8は,コントローラの指令でモータ48を可逆回転させると,ウォーム軸36に設けたギヤ24を可逆回転させ,ギヤ24の可逆回転によって揺動レバー23を揺動させる。そこで,揺動レバー23の揺動運動に応じて磁束制御籠7が所定の量だけ揺動することになり,図3の(A)と図3の(B)に示すように,磁束制御籠7がステータ2に対して揺動し,ステータコア11を通る磁束が制御される。即ち,磁束制御籠7は,コントローラによって制御されるアクチュエータ8であるモータ48によってウォームギヤ26を通じて回転され,先端部15と制御先端部18とのクリアランスSを空けてステータ2への磁束制御がされ,発電電圧が一定にされる。

0033

この磁束制御型風力発電機は,目標値設定を次の理由で決めている。
(1)一般家庭にて日常使用する電力は3.5kw程度であり,夜間での電気装置維持電力は1kw程と予測し,風力発電機の設備利用率0.25と設定すると,全使用電力の約半分の電力を風力により供給できる。
(2)風力発電機の直径は5m以下とし,一般家庭で設置できる大きさとし,4kwを出力させるため総合効率を30%以上に設定することができる。
(3)設備利用率を0.25と設定し,供給電力を電力会社より買った場合,その電力価格を7年分で償却できるためには,風力発電機のコストを例えば70万円以下にする必要がある。
(4)発電機の低コスト化メンテナンス費用の低減,を実現するため,磁束制御装置を開発し,簡素化を図る。また,発電機の巻線を工夫し,使用条件に応じて100V,200Vの設定を行い,例えば,風の強いの上に発電機を設置する場合は,配線ロスを減らすため200Vで発電し,電力を使用する場所で100Vに降下させる。

0034

この磁束制御型風力発電機は,ステータ2を構成するステータコア11の櫛部17を流れる磁束を制御するための磁束制御籠7が設けられたものであり,例えば,発電機自体は,サイズが直径250mm以下で,長さ300mm以下の小型に構成でき,風車タービンの直径が5m程度に形成でき,一般家庭用等の小型発電機として設置可能なものである。回転子1は,例えば,両側の一対の円筒状回転支持体10と円筒状回転支持体10間の透磁性継鉄部材13とがボルト等から互いに連結して構成されている。円筒状回転支持体10は,端部側の小径部28と,小径部28に一体の中央側の大径部29とから成り,一対の小径部28はシャフト4に軸受27,シール部材47(一方のみ図示)を介して回転可能にそれぞれ支持されている。一方の回転支持体10の小径部28の端部には,押え板30がねじ31で取り付けられ,また,他方の回転支持体10の小径部28の端部は,シャフト4の端部に位置する環状部32にねじ等で固定された筒状押え部材33によって小径部28の軸方向の移動が規制されている。筒状押え部材33には,端板45が取り付けられ,端板45に設けられた支持ピン46によって回転シャフト39が旋回自在に支持されている。

0035

この磁束制御型風力発電機は,ステータ2の先端部15の接触面である内周側の内面34と磁束制御籠7の歯状の磁束制御先端部18の接触面である外周側の外面35とは,同一幅にそれぞれ形成され,図3に示すように,整合状態になる。また,先端部15間の凹状溝21と磁束制御先端部18間の凹状溝22との幅は,磁束飽和がないように接触面の幅より大きくそれぞれ形成されている。永久磁石片6からステータ2への磁束を減磁しない状態では,図3(B)に示すように,接触面が互いに重なって整合している状態である。永久磁石片6からステータ2への磁束を減磁する場合には,図3(A)に示すように,先端部15の接触面と磁束制御先端部18の接触面とをずらすことによって達成される。また,図3(A)に示すように,先端部15と磁束制御先端部18とが凹状溝21,22の中央に位置する状態では,先端部15と磁束制御先端部18とのそれぞれの両側に同一の空隙Sが形成され,永久磁石片6からステータ2への磁束が最大に減磁される状態になる。この磁束制御型風力発電機では,例えば,空隙Sが1mmでは15%程度の磁束の減磁効果を達成でき,また,空隙Sが3mmでは60%以上の磁束の減磁効果を達成できることが,試験結果で確認された。従って,永久磁石片6からステータコア11への磁束の減磁効果は,先端部15と磁束制御先端部18との間に形成される空隙Sを如何に大きく確保するかによって左右されることが確認された。

0036

この磁束制御型風力発電機では,磁束制御籠7は,出力側負荷電圧を検出し,更に,例えば,ポテンショメータによってステータ2に対する位置が容易に検出され,その位置情報はコントローラに入力され,その情報に応答してコントローラによってアクチュエータ8であるモータ48が作動し,一種のウォームギヤ26を通じて磁束制御籠7が回転させられ,永久磁石片6からステータ2への磁束密度が制御がされ,発電電圧が一定にされる。アクチュエータ8は,例えば,モータ48の出力軸が歯車伝達装置を介してウォーム軸36を回転し,ウォーム軸36に設けられたスクリューギヤであるウォーム25が回転する。ウォーム軸36は,シャフト4の支持バー37に軸受等を介して回転自在に支持されている。磁束制御籠7は,支持バー37によってシャフト4に対して揺動可能に支持されている。支持バー37は,例えば,シャフト4の環状部に設けられた長孔を貫通して旋回シャフト39の一端にねじ44で固定されている。旋回シャフト39の他端には揺動レバー23が固定されており,揺動レバー23にはウォーム25に噛み合うウォーム噛合部24(ウォームホイールの一部)が設けられている。ウォーム25が回転することによってウォーム噛合部24が揺動即ち回転すると,ウォーム噛合部24の回転に追従して磁束制御籠7がステータ2に対して回転即ち揺動することになる。

0037

永久磁石部材は,周方向に隔置して極性が交互に異なる状態に配置され且つ軸方向に延びるように配設された永久磁石片6と,隣接する永久磁石片6間に介在された非磁性材38とから構成されている。永久磁石片6は,内外面が円弧面に形成され,周方向に複数個配設されている。また,樹脂等の非磁性材は,巻線12の発熱によって溶損しない耐熱性材料で構成されている。また,透磁性部材の継鉄部材13は,例えば,透磁材と非磁性材が周方向に交互に配置して軸方向に延びて円筒状に形成されている。

0038

この磁束制御型風力発電機は,回転子1の回転速度に応答して,コントローラ(図示せず)の指令によってアクチュエータ8を作動して磁束制御籠7をステータ2に対して揺動させ,永久磁石片6からステータ2への磁束を制御し,例えば,一定電圧を発電させる。即ち,この磁束制御型風力発電機は,コントローラの指令によって磁束制御籠7をステータ2に対して揺動させ,磁束制御先端部18の接触面の外面35と,櫛部17の接触面の内面34との対向面積即ち接触面積を制御する。コントローラの指令によってアクチュエータ8を作動して磁束制御籠7に設けたウォーム噛合部24の支持バー37が揺動し,磁束制御籠7がステータ2に対して相対揺動すると,磁束制御先端部18の外面35と先端部15の内面34との密接状態は調整され,磁束制御籠7の磁束制御先端部18からステータコア11の先端部15へ流れる磁束が制御されることになる。

発明を実施するための最良の形態

0039

コントローラは,例えば,回転子1の低速時には,図3(B)に示すように,アクチュエータ8を作動して磁束制御先端部18と先端部15との合口が整合状態になる制御を行い,また,回転子1の高速時には,図3(A)に示すように,アクチュエータ8を作動して磁束制御籠7を回転させ,磁束制御先端部18と先端部15とが互いにずれて凹状溝21,22に対向するように移動させ,磁束を減磁させる制御を行い,一定電圧を発電させることができる。即ち,コントローラは,回転子1のステータ2に対する回転速度である周波数fとステータ2の櫛部17を流れる前述の出力端子電圧Eが一定になるように,アクチュエータ8によって磁束制御籠7を揺動させて予め決められた所定の一定の電圧を発電させる制御を行う(E=WS ・Φ・f−I・〔R12+R22+(2πfL)2 〕1/2 )。従って,コントローラの制御によって磁束制御籠7が移動して磁束制御籠7の磁束制御先端部18がステータコア11の櫛部17間の凹状溝21に位置した状態では,図3(A)に示すように,先端部15のチャンファ19と磁束制御先端部18のチャンファ20との間には,高精度に隙間Sが形成されことになり,回転子1からステータ2へ流れる磁束は最も抑制される状態になる。

図面の簡単な説明

0040

この発明による磁束制御型風力発電機は,上記のように構成されているので,風力が低速の場合に回転子が低速回転でも高効率で高出力が得られる。この磁束制御型風力発電機は,磁束制御型発電機を風力発電機に適用したものであり,風力タービン効率,増速ギヤ効率及び発電効率を考慮した総合効率は30%となる。即ち,この磁束制御型風力発電機は,発電効率が90%,増速装置が不要となり,スイッチングレギュレーター等の制御装置が不要であるので,その効率が大幅に改善され,この値は大型機のトップランナーに匹敵するものである。その結果,この磁束制御型風力発電機は,風車の直径を,同一出力に対して2/3に縮小でき,風力の低速から高速まで全域に渡って一定電圧で発電して発電効率,性能が向上する。従来の風力発電機では,風力は無限に存在するが,風力エネルギーを利用しようとするユーザー側に立って見ると,あまりに利用し難いものであるが,この磁束制御型風力発電機を用いれば,風力発電の一般化が進み,さらに国際展開ができることは必定である。

図1
この発明による磁束制御型風力発電機の一実施例を示す断面図である。
図2
図1の磁束制御型風力発電機の一部を破断して示す側面図である。
図3
図2の磁束制御型風力発電機の領域Cにおける磁束制御籠とステータとの関係を示す拡大説明図であり,(A)はステータを通る磁束が絞られた状態を示し,(B)はステータを通る磁束が絞られていない状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 回転子
2 ステータ
3磁束制御装置
4シャフト
5取付部
6永久磁石片
7 磁束制御籠
8アクチュエータ
9 風車タービン取付部
10回転支持体
12巻線
13透磁性継鉄部材
14ブリッジ部
15 歯状先端部
16スロット
17櫛部
18磁束制御先端部
19,20チャンファ
21,22凹状溝
23揺動レバー
25ウォーム
26ウォームギヤ
34内面(歯状先端部の接触面)
35 外面(磁束制御先端部の接触面)
41 継鉄部
42 隙間
50 T字部
51 開口
S 空隙

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 三菱電機株式会社の「 電動機、送風機、空気調和装置および電動機の製造方法」が 公開されました。( 2021/09/30)

    【課題・解決手段】電動機は、軸線を中心とする周方向に複数のコア部分を連結部で連結した環状の固定子コアと、固定子コアを覆うカバー部であって、軸線を中心とする径方向の外側から固定子コアを囲むコア周囲部を含... 詳細

  • 三菱電機株式会社の「 電動機、圧縮機、及び空気調和機」が 公開されました。( 2021/09/30)

    【課題・解決手段】電動機(1)は、ロータ(2)と、ステータ(3)とを有する。ロータ(2)は、第1ロータコア(21)と、第2ロータコア(22)と、永久磁石(23)とを有する。ステータ(3)は、第1ステー... 詳細

  • 株式会社デンソーの「 モータ」が 公開されました。( 2021/09/30)

    【課題・解決手段】モータ(10)は、磁性材料を用いて形成されかつ周方向に間隔をあけて配置された複数のティース(22)を有するステータコア(26)と、複数のティース(22)の周りに導電性の巻線が巻回され... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ