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課題

電磁式駆動力伝達装置制御装置一体化することにより、電磁式駆動力伝達装置のメカ的なばらつきおよび制御装置の電気的なばらつきを総合的に調整し、かつ車重を軽量化できる駆動力伝達制御装置を提供する。

解決手段

駆動力伝達制御装置Aは、電磁式駆動力伝達装置20と、この電磁式駆動力伝達装置20のコイルへの通電量を制御するECU40とを備えている。電磁式駆動力伝達装置20のケーシング21には支持部材50を介してECU40が一体的に設けられている。

概要

背景

従来から、駆動力伝達制御装置として、エンジンから前・後一方の車輪に伝達される駆動力を他方の車輪に伝達するクラッチ機構と、このクラッチ機構の伝達トルク量を制御するコイルとをケーシング内に収納してなる電磁式駆動力伝達装置と、この電磁式駆動力伝達装置のコイルへの通電量を制御する制御装置とを備えたものが知られている(例えば特許文献1)。

概要

電磁式駆動力伝達装置に制御装置を一体化することにより、電磁式駆動力伝達装置のメカ的なばらつきおよび制御装置の電気的なばらつきを総合的に調整し、かつ車重を軽量化できる駆動力伝達制御装置を提供する。駆動力伝達制御装置Aは、電磁式駆動力伝達装置20と、この電磁式駆動力伝達装置20のコイルへの通電量を制御するECU40とを備えている。電磁式駆動力伝達装置20のケーシング21には支持部材50を介してECU40が一体的に設けられている。

目的

本発明は、上述した各問題を解消するためになされたもので、電磁式駆動力伝達装置に制御装置を一体化することにより、電磁式駆動力伝達装置のメカ的なばらつきおよび制御装置の電気的なばらつきを総合的に調整し、かつ車重を軽量化できる駆動力伝達制御装置を提供する

効果

実績

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請求項1

車両の駆動源から前・後一方の車輪に伝達される駆動力を他方の車輪に伝達するクラッチ機構と、該クラッチ機構の伝達トルク量を制御するコイルとをケーシング内に収納してなる電磁式駆動力伝達装置と、該電磁式駆動力伝達装置の前記コイルへの通電量を制御する制御装置とを備えた駆動力伝達制御装置において、前記電磁式駆動力伝達装置のケーシングに前記制御装置を一体的に設けたことを特徴とする駆動力伝達制御装置。

請求項2

請求項1において、前記制御装置は支持部材を介し空間をおいて前記ケーシングの外壁面固定支持されたことを特徴とする駆動力伝達制御装置。

請求項3

請求項1または請求項2においては、前記制御装置は断熱部材を介して前記ケーシングに固定されたことを特徴とする駆動力伝達制御装置。

請求項4

請求項1乃至請求項3の何れか一項において、前記ケーシングに固定された制御装置の風上に整流フィンを配置したことを特徴とする駆動力伝達制御装置。

請求項5

請求項1乃至請求項4の何れか一項において、前記制御装置内の発熱素子が風上に位置するように該制御装置を前記ケーシングに配置して固定したことを特徴とする駆動力伝達制御装置。

技術分野

0001

本発明は、駆動力伝達制御装置に関するものである。

0002

従来から、駆動力伝達制御装置として、エンジンから前・後一方の車輪に伝達される駆動力を他方の車輪に伝達するクラッチ機構と、このクラッチ機構の伝達トルク量を制御するコイルとをケーシング内に収納してなる電磁式駆動力伝達装置と、この電磁式駆動力伝達装置のコイルへの通電量を制御する制御装置とを備えたものが知られている(例えば特許文献1)。

0003

かかる駆動力伝達制御装置は、図9に示すように、四輪駆動車Mに備えられており、エンジン1により駆動される左右前輪Wfl,Wfrと左右後輪Wrl,Wrrを連結する伝達トルクが変更可能な電磁式駆動力伝達装置2と、この装置の伝達トルクを制御する制御装置であるECU(電子制御ユニット)3を備えている。エンジン1からの駆動力は、トランスミッションを備えたトランスアクスル4を経てトランスファ5に伝達され、ここで前輪側に分配された駆動力はフロントデファレンシャル(図示省略)を経て左右の前輪Wfl,Wfrに伝達され、また後輪側に分配された駆動力は、第1プロペラシャフト6a、電磁式駆動力伝達装置2、第2プロペラシャフト6bおよびリヤデファレンシャル7を経て左右の後輪Wrl,Wrrに伝達される。

0004

電磁式駆動力伝達装置2は、エンジンから前・後一方の車輪に伝達される駆動力を他方の車輪に伝達するクラッチ機構2bと、このクラッチ機構2bの伝達トルク量を制御するコイル2cとをケーシング2a内に収納してなる。ECU3は、コイル2cへの通電量を制御するものであり、運転席足元エンジン室内に配置されており、ECU3とコイル2cはハーネス8によって接続されている。

背景技術

0005

【特許文献1】
特開2002−340054号公報(第5−7頁、第1−3図)

0006

上述した駆動力伝達制御装置においては、電磁式駆動力伝達装置2とECU3は別体であり、電磁式駆動力伝達装置2はメカ的なばらつきを有しており、ECU3は電気的なばらつきを有しており、これらのばらつきを総合的に調整するのは手間がかかっていた。また、電磁式駆動力伝達装置2とECU3は離れた場所に別々に取り付けられているので、長いハーネスが必要でありその分車重増となるという問題があった。

0007

そこで、本発明は、上述した各問題を解消するためになされたもので、電磁式駆動力伝達装置に制御装置を一体化することにより、電磁式駆動力伝達装置のメカ的なばらつきおよび制御装置の電気的なばらつきを総合的に調整し、かつ車重を軽量化できる駆動力伝達制御装置を提供することを目的とする。

0008

また、本発明の別の目的は、熱発生源である電磁式駆動力伝達装置に制御装置を一体化することに伴う制御装置への熱伝導および制御装置自身に起因する制御装置の高温化に対する効果的な熱対策を実施することにある。

0009

【課題を解決するための手段および発明の作用・効果】

0010

上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、車両の駆動源から前・後一方の車輪に伝達される駆動力を他方の車輪に伝達するクラッチ機構と、このクラッチ機構の伝達トルク量を制御するコイルとをケーシング内に収納してなる電磁式駆動力伝達装置と、この電磁式駆動力伝達装置のコイルへの通電量を制御する制御装置とを備えた駆動力伝達制御装置において、電磁式駆動力伝達装置のケーシングに制御装置を一体的に設けたことである。

0011

これによれば、電磁式駆動力伝達装置に制御装置が一体的に設けられた駆動力伝達制御装置においては、電磁式駆動力伝達装置のメカ的なばらつきおよび制御装置の電気的なばらつきを総合的に調整することができるので、駆動力伝達制御性を向上させることができる。また、離れた場所に配置してあった制御装置を電磁式駆動力伝達装置に一体化させたので、両者を接続していた長いハーネスを短くしてその分車重を軽量化することができる。

0012

また、請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、制御装置は支持部材を介し空間をおいてケーシングの外壁面固定支持されたことである。これによれば、車両の走行中においては、支持部材を介して電磁式駆動力伝達装置に発生した熱が伝達するものの、ケーシングと制御装置との間に形成されている空気層によりケーシングと制御装置とは断熱され、また空気層を流れる空気によって制御装置、支持部材およびケーシングが冷却される。

0013

また、請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1または請求項2においては、制御装置は断熱部材を介してケーシングに固定されたことである。これによれば、電磁式駆動力伝達装置に発生した熱は断熱部材によって制御装置に伝導しにくくなるので、制御装置の高温化を防止することができる。

0014

また、請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項3の何れか一項において、ケーシングに固定された制御装置の風上に整流フィンを配置したことである。これによれば、車両の走行中においては、整流フィンによって車両の前方から流れてくる風を集めて効率よく整流し、制御装置に送風するので、制御装置を効果的に冷却することができる。

発明が解決しようとする課題

0015

また、請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項4の何れか一項において、制御装置内の発熱素子が風上に位置するようにこの制御装置をケーシングに配置して固定したことである。これによれば、車両の走行中においては、車両の前方から流れてくる風が制御装置の高発熱部に直接あたるので、効率よく制御装置を冷却することができる。

0016

以下、本発明による駆動力伝達制御装置の一実施の形態を適用した車両(例えば四輪駆動車)を図面を参照して説明する。図1はこの四輪駆動車と駆動力伝達制御装置を示す全体構成図である。

0017

四輪駆動車Mは、図1に示すように、駆動力伝達制御装置Aを備えており、この駆動力伝達制御装置Aは、エンジン10により駆動される左右前輪Wfl,Wfrと左右後輪Wrl,Wrrを連結する伝達トルクが変更可能な電磁式駆動力伝達装置20と、この装置の伝達トルクを制御する制御装置であるECU(電子制御ユニット)40を備えている。エンジン10からの駆動力は、トランスミッションを備えたトランスアクスル11を経てトランスファ12に伝達され、ここで前輪側に分配された駆動力はフロントデファレンシャル(図示省略)を経て左右の前輪Wfl,Wfrに伝達され、また後輪側に分配された駆動力は、第1プロペラシャフト13a、電磁式駆動力伝達装置20、第2プロペラシャフト13bおよびリヤデファレンシャル14を経て左右の後輪Wrl,Wrrに伝達される。

0018

電磁式駆動力伝達装置20は、車体(図示しない)に組み付けられたケーシング21を備えている。ケーシング21内には、主として図2(b)に示すように、このケーシング21に同軸的に配設されて回転可能に支承され、かつ入力軸としての第1プロペラシャフト13aが連結されるアウタケース31が備えられている。アウタケース31は、有底筒状ハウジング31aと、ハウジング31aの後端開口部を覆蓋するリヤカバー31bとにより形成されている。ハウジング31aの一端には第1プロペラシャフト13aが連結される支承部材22が固定されていて、支承部材22は軸受部材23を介してケーシング21に回転可能に支承されている。

0019

図3に示すように、アウタケース31内には、アウタケース31に同軸的に配設されて回転可能に支承され、かつ出力軸としての第2プロペラシャフト13bが連結されるインナシャフト32が備えられている。インナシャフト32は、軸受部材36,37を介してハウジング31aおよびリヤカバー31bに回転可能に支持されている。

0020

アウタケース31とインナシャフト32の間にはメインクラッチ機構33およびパイロットクラッチ機構34が設けられ、これらメインクラッチおよびパイロットクラッチ機構33,34の間にはパイロットクラッチ機構34にて発生する作用力をメインクラッチ機構33に伝達して同メインクラッチ機構33を作動させるカム機構35が設けられている。

0021

メインクラッチ機構33は湿式板式摩擦クラッチであり、インナシャフト32の外周に組付けられた複数のインナクラッチプレート33aと、ハウジング31aの内周に組付けられた複数のアウタクラッチプレート33bを摩擦係合可能に交互に配置したものである。

0022

パイロットクラッチ機構34は、電磁石34a、摩擦クラッチ34b、アーマチャ34c、およびヨーク34dにて構成されている。電磁石34aは、コイル34a1(図4参照)から構成されており、環状に形成されている。この電磁石34aは、リヤカバー31bの後端部の外周に回転可能に支持された状態で車体側に固定されたヨーク34dに嵌着された状態で、リヤカバー31bの環状凹所31b1に嵌合されている。摩擦クラッチ34bは湿式多板式の摩擦クラッチであり、ハウジング31aの内周に組付けられた複数のアウタクラッチプレート34b1と、後述するカム機構35を構成する第1カム部材35aの外周に組付けられた複数のインナクラッチプレート34b2を摩擦係合可能に交互に配置したものである。アーマチャ34cは環状に形成されたものであり、ハウジング31aの内周に軸方向に移動可能に組付けられている。

0023

カム機構35は、第1カム部材35a、第2カム部材35b、およびカムフォロアー35cにて構成されている。第1カム部材35aは、インナシャフト32の外周に回転可能に嵌合されていて、リヤカバー31bに回転可能に支承されており、第1カム部材35aの外周に摩擦クラッチ34bのインナクラッチプレート34b2がスプライン嵌合している。第2カム部材35bは、インナシャフト32の外周にスプライン嵌合されて一体回転可能に組付けられていて、メインクラッチ機構33のインナクラッチプレート33aの後側に対向して位置している。第1カム部材35aと第2カム部材35bの互いに対向するカム溝には、ボール状のカムフォロアー35cが介在している。

0024

なお、上述したメインクラッチ機構33、パイロットクラッチ機構34およびカム機構35により、エンジン10から前の左右輪Wfl,Wfrに伝達される駆動力を後の左右輪Wrl,Wrrに伝達するクラッチ機構が構成されている。

0025

上述した電磁式駆動力伝達装置20の作動を説明する。パイロットクラッチ機構34の電磁石34aを構成するコイル34a1が非通電状態にある場合には磁路X(電磁石34aを基点としてヨーク34d、リヤカバー31b、摩擦クラッチ34bおよびアーマチャ34cを循環する磁束が通るループ状の循環磁路)は形成されず、摩擦クラッチ34bは非係合状態にある。このため、パイロットクラッチ機構34は非作動の状態にあって、カム機構35を構成する第1カム部材35aはカムフォロアー35cを介して第2カム部材35bと一体回転可能であり、メインクラッチ機構33は非作動の状態にある。このため、車両は二輪駆動である第1の駆動モードを構成する。

0026

一方、コイル34a1への通電がなされると、パイロットクラッチ機構34には磁路Xが形成されて磁力が発生して、電磁石34aはアーマチャ34cを吸引する。このため、アーマチャ34cは摩擦クラッチ34bを押圧して摩擦係合させ、カム機構35の第1カム部材35aをアウタケース31側へ連結させて、第2カム部材35bとの間に相対回転を生じさせる。この結果、カム機構35では、カムフォロアー35cが両カム部材35a,35bを互いに離間する方向へ押圧する。

0027

このため、第2カム部材35bはメインクラッチ機構33側へ押動されて、メインクラッチ機構33をハウジング31aの奥壁部とにより押圧して、摩擦クラッチ34bの摩擦係合力に応じて摩擦係合させる。これにより、アウタケース31とインナシャフト32間でのトルク伝達が生じ、車両は第1プロペラシャフト13aと第2プロペラシャフト13bが非直結状態直結状態間での四輪駆動である第2の駆動モードを構成する。この駆動モードでは、車両の走行状態に応じて、前後輪間駆動力分配比を100:0(二輪駆動状態)〜50:50(直結状態)の範囲で制御することができる。この際、パイロットクラッチ機構34およびメインクラッチ機構33の各クラッチプレート間すべりが発生するので、摩擦によって発熱が生じる。

0028

この第2の駆動モードでは、車輪速センサスロットル開度センサ舵角センサ等各種のセンサからの信号に基づいて、車両の走行状態や路面状態に応じてコイル34a1への通電電流デューティ制御することにより、摩擦クラッチ34bの摩擦係合力、すなわち、後輪側への伝達トルクを制御される。

0029

また、コイル34a1への通電電流を所定の値に高めるとアーマチャ34cに対する吸引力が増大し、アーマチャ34cは強く吸引されて摩擦クラッチ34bの摩擦係合力を増大させ、両カム部材35a,35b間の相対回転を増大させる。この結果、カムフォロアー35cは第2カム部材35bに対する押圧力を高めて、メインクラッチ機構33を結合状態とする。このため、車両は第1プロペラシャフト13aと第2プロペラシャフト13bが直結状態の四輪駆動である第3の駆動モードを構成する。

0030

ECU40は、図4に示すように、金属製の筐体41と、筐体41内に収納された制御基板42からなる。制御基板42は、基板43に各種電子部品、CPU44、スイッチング素子46が実装されているものである。スイッチング素子46は、例えばMOSFETMOS型電界効果トランジスタ)にて構成されており、スイッチング制御されて高温となるので、放熱させるために筐体41に密着固定されている。制御基板42は、図5に示すように、CPU44、駆動回路45およびスイッチング素子46を備えている。スイッチング素子のドレイン直流電源であるバッテリにコイル34a1および抵抗47を介して接続され、ゲートは駆動回路45に接続され、ソース接地されている。なお、コイル34a1に並列ダイオード48が接続されている。CPU44は各種検出手段Sから検出信号を入力し、それら検出信号に基づいて制御値演算し、さらに、この制御値に基づいてPWM演算を行って、その結果を駆動回路45に出力し、駆動回路45を介してコイル34a1への通電を制御する。

0031

前述したECU40は、図2(a)、(b)に示すように、支持部材50を介して空間をおいて電磁式駆動力伝達装置20のケーシング21の外周壁面に固定支持されている。固定方法はね止め固定でもよいし、接着溶着固定でもよい。支持部材50は、ECU40の筐体41の底面左右縁部にそれぞれ固定された一対の左右支持部材51,52から構成されており、両支持部材51,52は離間して配置されている。すなわち両支持部材51,52は、筐体41の底部全面を支持するものでなく、一部分を支持するものである。これにより、電磁式駆動力伝達装置20のケーシング21とECU40の筐体41の接触(接合面積をできるだけ小さく抑えるとともに、ケーシング21とECU40との間にできるだけ広い空間を形成することができる。車両の走行中においては、図中矢印で示すようにこの空間に風が流れ、ECU40は底面からも冷却される。

0032

また、左右支持部材51,52は剛性のある部材(例えば金属材)で形成されている。さらに、左右支持部材51,52は高剛性であることに加えて断熱性が高いことが好ましい。これにより、電磁式駆動力伝達装置20にて発生した熱がECU40に伝導するのを防止することができる。

0033

また、ECU40は、図4に示すように、ECU40内の発熱素子であるスイッチング素子46が風上に位置するように、すなわちスイッチング素子46が車両の前方側となるようにケーシング21に配置して固定されることが好ましい。これにより、車両の走行中においては、車両の前方から流れてくる風がECU40の高発熱部に直接あたるので、効率よくECU40を冷却することができる。

0034

上述した説明から明らかなように、本実施の形態においては、駆動力伝達制御装置Aは電磁式駆動力伝達装置20にECU40が一体的に設けられた構造となる。したがって、電磁式駆動力伝達装置20のメカ的なばらつきおよびECU40の電気的なばらつきを総合的に調整することができるので、駆動力伝達の制御性を容易に向上させることができる。即ち、メカ的なばらつきにより前述の磁路Xの磁気抵抗が変化した場合には、コイル34a1の通電量に対する前後輪間の駆動力分配比が変化してしまうので、これを防止するために、例えば「通電量」と「駆動力分配比」との関係を組付け後製品ごとに測定してECU40に記憶させてコイル34a1の通電量を補正したり、あるいは、コイル34a1の巻線直列に配置された可変抵抗を調整すること等が考えられる。しかし、電磁式駆動力伝達装置20とECU40とが離れているとこの作業が困難となる。本実施形態では電磁式駆動力伝達装置20のケーシング21にECU40を一体的に設けたので、この作業を容易かつ確実に行うことができる。また、電磁式駆動力伝達装置20とECU40とが常に一体として運搬及び保管されるので、調整済みのECU40を誤って他の電磁式駆動力伝達装置20と組み合わせてしまうこともない。また、従来のように離れた場所に配置してあったECU40を電磁式駆動力伝達装置20に一体化させたので、両者を接続していた長いハーネスを短くしてその分車重を軽量化することができる。またさらに、ハーネスの取り回しが容易となるため、車両組立時の作業性も向上する。

0035

また、ECU40は左右支持部材51,52を介し空間をおいてケーシング21の外壁面に固定支持されているので、車両の走行中においては、支持部材51,52を介して電磁式駆動力伝達装置20に発生した熱がECU40に伝達するものの、ケーシング21とECU40との間に形成されている空気層によりケーシング21とECU40とは断熱され、また空気層を流れる空気によってECU40、支持部材51,52およびケーシング21が冷却される。

0036

なお、上述した実施の形態においては、支持部材50を左右支持部材51,52で構成するようにしたが、ECU40の筐体41の底面の一部分をケーシング21に接合し、筐体41をケーシング21にできるだけ小さい接合面積にて支持する他の構造としてもよい。例えば、図6(a),(b)に示すように、後支持部材53によって支持するようにすればよい。後支持部材53は、細長く形成され、ECU40の筐体41の底面後縁部に固定されたものである。これにより、ECU40は後支持部材53を介して空間をおいて電磁式駆動力伝達装置20のケーシング21の外周壁面に固定支持される。この場合にも、後支持部材53は、筐体41の底部全面を支持するものでなく、一部分を支持するものである。これにより、電磁式駆動力伝達装置20のケーシング21とECU40の筐体41の接触(接合)面積をできるだけ小さく抑えるとともに、ケーシング21とECU40との間にできるだけ広い空間を形成することができる。車両の走行中においては、図中矢印で示すようにこの空間に風が流れ、ECU40は底面からも冷却される。

0037

また、上述した実施の形態においては、支持部材50は、筐体41の底部全面を支持するものでなく、一部分を支持するものであったが、筐体41の底部全面を支持するようにしてもよい。この場合、支持部材50は断熱材で形成するのが好ましい。断熱材としては、有機質断熱材と無機質断熱材とをあわせたもの(例えば、補強材としてのガラス繊維結合材としての熱硬化性樹脂エポキシフェノールなど)を層状に重ね合わせて加熱・加圧したもの)、異なる無機質断熱材をあわせたもの(例えば、補強材としてのガラス繊維(短いもの)と結合材としてのセメントケイ酸カルシウムを混合して高圧プレスしたもの)が挙げられる。これにより、ECU40は断熱部材54を介してケーシングに固定される。したがって、電磁式駆動力伝達装置20に発生した熱は断熱部材54によってECU40に伝導しにくくなるので、ECU40の高温化を防止することができる。

発明を実施するための最良の形態

0038

また、上述した各実施の形態においては、図8(a)、(b)に示すように、ケーシング21に固定されたECU40の風上に整流フィン55を配置するようにしてもよい。整流フィン55は、対向して配置された一対の外側フィン55aと、外側フィン55aの間に平行に配置された複数の内側フィン55bからなり、ケーシング21の外周壁面に固定されている。外側フィン55aは前方にいくにしたがって拡開しており、車両の走行中には効率よく風を集める。これによれば、車両の走行中においては、整流フィン55によって車両の前方から流れてくる風を集めて効率よく整流し、ECU40に送風するので、ECU40を効果的に冷却することができる。なお、整流フィン55を車体側に固定するようにしてもよい。またさらに、ECU40を電磁式駆動力伝達装置20のケーシング21の下側に固定すれば、車両の停止時においてもECU40が電磁式駆動力伝達装置20で発生する熱による影響を受けにくくなる。

図面の簡単な説明

0039

なお、上記実施の形態においては、本発明をエンジン10から前輪Wfl,Wfrに伝達される駆動力を後輪Wrl,Wrrに伝達するクラッチ機構に適用したが、エンジン10から後輪Wrl,Wrrに伝達される駆動力を前輪Wfl,Wfrに伝達するクラッチ機構に適用するようにしてもよい。また、車両の駆動源はエンジンに限らず電気モータであってもよい。

図1
本発明に係る駆動力伝達制御装置の一実施の形態を適用した四輪駆動車を示す全体構成図である。
図2
(a)は、図1に示す駆動力伝達制御装置を示す平面図であり、(b)は、側面図である。
図3
図2(b)に示すアウタケースの内部構造を示す断面図である。
図4
図2(b)に示すECUの内部構造を示す断面図である。
図5
図4に示す制御基板の電気ブロック図である。
図6
(a)は、本発明に係る駆動力伝達制御装置の変形例を示す平面図であり、(b)は、側面図である。
図7
(a)は、本発明に係る駆動力伝達制御装置の変形例を示す平面図であり、(b)は、側面図である。
図8
(a)は、本発明に係る駆動力伝達制御装置の変形例を示す平面図であり、(b)は、側面図である。
図9
従来技術に係る駆動力伝達制御装置の一実施の形態を適用した四輪駆動車を示す全体構成図である。
【符号の説明】
10…エンジン、11…トランスアクスル、12…トランスファ、13a…第1プロペラシャフト、13b…第2プロペラシャフト、14…リヤデファレンシャル、20…電磁式駆動力伝達装置、21…ケーシング、22…支承部材、23…軸受部材、31…アウタケース、31a…ハウジング、31b…リヤカバー、31b1…環状凹所、32…インナシャフト、33…メインクラッチ機構、33a…インナクラッチプレート、33b…アウタクラッチプレート、34…パイロットクラッチ機構、34a…電磁石、34a1…コイル、34b…摩擦クラッチ、34b1…アウタクラッチプレート、34b2…インナクラッチプレート、34c…アーマチャ、34d…ヨーク、35…カム機構、35a…第1カム部材、35b…第2カム部材、35c…カムフォロアー、36,37…軸受部材、40…制御装置(ECU)、41…筐体、42…制御基板、44…CPU、45…駆動回路、46…スイッチング素子、50…支持部材、51,52…左右支持部材、53…後支持部材、54…断熱部材、55…整流フィン、A…駆動力伝達制御装置、M…四輪駆動車。

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