図面 (/)
課題
解決手段
概要
背景
従来の語学用学習教材では、たとえば、使用頻度順に学習させるもの、単語を、語と語が結びついた連語の形で学習させるもの、単語を長い文章の中で使用して学習させるもの、あるいは一つの例文に複数の単語を盛り込み学習の効率化を図ったもの等がある。
ところが、これらのいずれの学習法も、学習した新出語を復習させ、知識の定着度を高めるという点への配慮が行き届いておらず、同じ語は一度しか出てこないものが大半である。
また、同じ語が複数回出てきても、意図的に関連性を持たせていないため、知識の定着度の点では有効とはいえなかった。
そこで、「しりとり」を語学の学習に応用した学習法も知られている。
この方法はリズミカルであり単語や連語を覚えやすいが、単語や連語は必ず「しりとり」の規則に従って並べる必要があり、学習する語彙が多くなればなるほど、重要度の低い語彙を組み合わせて無理に連語や文章をつくらざるを得なくなる。
また、他の方法としては、外国語の複数の単語を、情報伝達媒体上に順次並べた形式で作成されており、一つ以上の文字によって互いに区別され、一つの単語の三分の一以上の文字から構成される、単語の末尾から頭に向かう方向に同一の反復文字列を含む単語が、別々のグループにまとめられており、対応する訳語や発音記号が外国語の各単語に隣接して、情報伝達媒体上に配置されているアルファベットの外国語辞書であって、前記各単語グループは、他の単語グループと順次並んで配置されており、該他の単語グループの単語の末尾から頭に向かう方向の同一の反復文字列は、前記各単語グループの単語の末尾から頭に向う方向の同一の反復文字列と一致する文字数が最大になっており、順次並んで配置された単語グループを互いに区切るマーク、または空白スペースが、単語グループ間に配置されている外国語辞書の構成が知られている(特許文献1)。
しかし、この構成では、単語の一部の文字列が共通したものをグループ化しているだけであるので、グループ内の単語を比較できるので辞書としてはよいが、語句や文章としての学習効果を期待することはできない。
特許第2928233号 アルファベットの外国語辞書 図1参照
概要
この発明は、学習の対象となる新出語を同じ形あるいはその応用形(派生語)で繰り返し提示して、新出語の記憶定着率を高める語学用学習教材に関する。情報伝達媒体上に、1または複数の単語からなる見出し語と、該見出し語に他の単語を組み合わせた語句連結または成句と、前記見出し語を文中に用いた例文を1つのグループとし、前記情報伝達媒体上に複数のグループを順番に並べて表示すると共に、前記見出し語は、その見出し語より前または後にあらわれる他の見出し語の例文の中に用いられて連鎖状に使用されている。そして、前記情報伝達媒体上に表示された見出し語、語句連結または成句および文章は音声記録媒体と関連づけられており、音声で聴取しうるようになっていることを特徴とする。
目的
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 0件
- 牽制数
- 1件
この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
情報伝達媒体上に、1または複数の単語からなる見出し語と、該見出し語に他の単語を組み合わせた語句連結または成句と、前記見出し語を文中に用いた例文を1つのグループとし、前記情報伝達媒体上に複数のグループを順番に並べて表示すると共に、前記見出し語または該見出し語を用いた語句連結または成句は、その見出し語より前または後にあらわれる他の見出し語の例文の中に用いられていることを特徴とする語学用学習教材。
請求項2
請求項3
請求項4
見出し語は、該見出し語と同じ形や意味用法、または変化した形や異なる意味用法で、該見出し語の直前または直後にあらわれる他の見出し語の例文の中に用いられていることを特徴とする請求項1から3に記載のいずれかの語学用学習教材。
請求項5
技術分野
背景技術
0002
従来の語学用学習教材では、たとえば、使用頻度順に学習させるもの、単語を、語と語が結びついた連語の形で学習させるもの、単語を長い文章の中で使用して学習させるもの、あるいは一つの例文に複数の単語を盛り込み学習の効率化を図ったもの等がある。
0003
ところが、これらのいずれの学習法も、学習した新出語を復習させ、知識の定着度を高めるという点への配慮が行き届いておらず、同じ語は一度しか出てこないものが大半である。
また、同じ語が複数回出てきても、意図的に関連性を持たせていないため、知識の定着度の点では有効とはいえなかった。
0004
そこで、「しりとり」を語学の学習に応用した学習法も知られている。
この方法はリズミカルであり単語や連語を覚えやすいが、単語や連語は必ず「しりとり」の規則に従って並べる必要があり、学習する語彙が多くなればなるほど、重要度の低い語彙を組み合わせて無理に連語や文章をつくらざるを得なくなる。
また、他の方法としては、外国語の複数の単語を、情報伝達媒体上に順次並べた形式で作成されており、一つ以上の文字によって互いに区別され、一つの単語の三分の一以上の文字から構成される、単語の末尾から頭に向かう方向に同一の反復文字列を含む単語が、別々のグループにまとめられており、対応する訳語や発音記号が外国語の各単語に隣接して、情報伝達媒体上に配置されているアルファベットの外国語辞書であって、前記各単語グループは、他の単語グループと順次並んで配置されており、該他の単語グループの単語の末尾から頭に向かう方向の同一の反復文字列は、前記各単語グループの単語の末尾から頭に向う方向の同一の反復文字列と一致する文字数が最大になっており、順次並んで配置された単語グループを互いに区切るマーク、または空白スペースが、単語グループ間に配置されている外国語辞書の構成が知られている(特許文献1)。
しかし、この構成では、単語の一部の文字列が共通したものをグループ化しているだけであるので、グループ内の単語を比較できるので辞書としてはよいが、語句や文章としての学習効果を期待することはできない。
特許第2928233号 アルファベットの外国語辞書図1参照
発明が解決しようとする課題
課題を解決するための手段
0006
請求項1の発明では、
情報伝達媒体上に、1または複数の単語からなる見出し語と、該見出し語に他の単語を組み合わせた語句連結または成句と、前記見出し語を文中に用いた例文を1つのグループとし、
前記情報伝達媒体上に複数のグループを順番に並べて表示すると共に、
前記見出し語または該見出し語を用いた語句連結または成句は、その見出し語より前または後にあらわれる他の見出し語の例文の中に用いられている、という技術的手段を講じている。
請求項2の発明では、
前記情報伝達媒体上に表示された見出し語、語句連結または成句および文章は音声記録媒体と関連づけられており、音声で聴取しうるようになっている、という技術的手段を講じている。
請求項3の発明では、
前記情報伝達媒体が英語の学習書であって、音声記録媒体が前記学習書に添付されたCDなどの携帯型メモリからなっている、という技術的手段を講じている。
請求項4の発明では、
前記見出し語は、該見出し語と同じ形や意味用法、または変化した形や異なる意味用法で、該見出し語の直前または直後にあらわれる他の見出し語の例文の中に用いられている、という技術的手段を講じている。
請求項5の発明では、
見開きのページ中に表示された見出し語が、該見出し語と同じ品詞や意味、または異なる品詞や意味用法で同じページまたは前記ページに前後する次のページ中にあらわれる他の見出し語の例文の中に用いられている、という技術的手段を講じている。
発明の効果
0007
この発明の語学用学習教材は、1または複数の単語からなる見出し語(Word)を中心とし、この見出し語を用いた語句連結・成句(Phrase)と例文(Sentence)を1つのグループとして学習するので、単語や連語だけの学習に止まらず、実際の使用に即した語学の学習を行うことができる。
そして、見出し語は、その前後にあらわれる見出し語例文の中で使用されているので、見出し語を中心とした連鎖が例文を介して行われ、重要語を繰り返し記憶することができる。
また、これらの見出し語や語句連結・成句、例文は音声記憶媒体を用いて聴取することができるので、使用者はこれをもとに音読リピートするなどして目・耳・口3つの身体器官を総動員した学習を行うことができる。
発明を実施するための最良の形態
0008
学習の対象となる見出し語を、同じ形あるいはその応用形(派生語)として、他の見出し語の例文中に繰り返し使用して、新出語の記憶定着率を高めるようにした。
以下に、情報伝達媒体として学習参考書(紙媒体)に適用した実施例について図面を参照しながら説明する。
0009
図1は、学習参考書の見開きページを示す説明図である。
図2は、図1の拡大図であって、(a)は見開きの左ページ1A、(b)は同見開きの右ページ1Bを示す。
このページには、各5つのブロックが形成されており、各ブロックには見出し語3を中心として、語句連結・成語4と例文5とが1つのグループとして記載されている。
なお、各ブロックを区別する説明の便宜上、符号を21から30として説明する。
0010
ここで、見出し語3は、原則として1つの単語であり、場合により2〜3の単語の組合せを含めてもよい。
また、語句連結・成句は、見出し語に他の1から複数の単語を組み合わせた連語、熟語、慣用句や成句などとする。
例文は、原則として1つの文章(原則として単文だが、重文や複文でもよい)からなっている。
0011
1つのブロックで用いられた見出し語3、または語句連結・成語4は、本実施例では、その直前のブロックの語句連結・成語4、または例文5中に出現しており、見出し語を中心とした連鎖が行われている(図1参照)。
見出し語を中心とした連鎖は、直後のブロックにあらわれてもよく、また、隣接したブロックでなくても、同じページや他のページにあらわれるものであってもよい。
0012
図2(a)に「1」として示された第1のブロック21には、「Word」の欄に見出し語3である「dad」が表示されており、品詞「名(名詞)」と意味「父さん」が記載されている。
そして、見出し語3の下には発音記号が記載され、見出し語3と同じ行には関連語(図示例では反対語)としての「mom」と、品詞「名(名詞)」、訳「母さん」が記載されている。
また、「Phrase」の欄には語句連結・成語4として「dad and mom」とその訳が記載されており、「Sentence」の欄に例文5として「My dad and mom are fond of sports.」とその訳が記載されている。
0013
同様に、第2のブロック22には、「Word」を示す「W」の欄に見出し語3である「fond」が表示されており、品詞「形(形容詞)」と意味「好きな」が記載されている。
また、「Phrase」を示す「P」の欄に語句連結・成語4として「be fond of〜」とその訳が記載されており、「Sentence」を示す「S」の欄に例文5として「My grandfather and grandmotherare fond of watching TV.」とその訳が記載されている。
0014
そして、前記第1のブロック21の例文5中には、第2のブロック22の語句連結・成語4である「be fond of〜」が使用されている。
また、表記に際して、グループ内の見出し語3は太字で表記され、連鎖する他のグループの見出し語3や語句連結・成語4はイタリック体で識別しやすいように表記されている。
0015
同様に第3ブロック23では、「W」の欄に、前記第2のブロック22の例文5中に使用された「grandfather」が見出し語3として用いられている。
そして、「P」の欄には、語句連結・成語4として「grandfather and grandmother(= grandparents)」が記載されており、「S」の欄には、例文5として「My grandparents are good at dancing.」が記載されている。
0016
第4ブロック24では、「W」の欄に、前記第3のブロック23の例文5中に使用された「are good at」が「P」の欄の語句連結・成語4として用いられている。
そして、「S」の欄の例文5には、「My teacher and his wife are good at tennis.」が記載されている。
0017
第5ブロック25では、「W」の欄に、前記第4のブロック24の例文5中に使用された「wife」が見出し語3として用いられている。なお、反対語として「husband」が記載されている。
そして、「P」の欄の語句連結・成語4には「husband and wife」が、「S」欄の例文5には、「The husband and his wife were students at the same college.」が記載されている。
0018
図2(b)で示す、第6ブロック26では、「W」の欄に、前記第5のブロック25の例文5中に使用された「same」が見出し語3として用いられている。
そして、「P」の欄の語句連結・成語4には「the same club as my wife」が、「S」欄の例文5には、「My husband belonged to the same club at college as my brother's wife.」が記載されている。
そして、上記例文5中の「husband」と「wife」は、前記第5ブロック25の見出し語3およびその反対語と同じ語が使用されている。
0019
第7ブロック27では、「W」の欄に、前記第6のブロック26の例文5中に使用された「college」が見出し語3として用いられている。
そして、「P」の欄の語句連結・成語4には「enter the same college」が、「S」欄の例文5には、「My husband entered the same college as my brother's wife.」が記載されている。
この例文5(語句連結・成語4も同じ)に使用された「same」は、前記第6ブロック26の見出し語3と同じである。
0020
第8ブロック28では、「W」の欄に、前記第7のブロック26の例文5中に使用された「belong」が見出し語3として用いられている。
そして、「P」の欄の語句連結・成語4には「belong to a tennis club」が、「S」欄の例文5には、「I belonged to the tennis club in my school days.」が記載されている。
0021
第9ブロック29では、「W」の欄に見出し語3として「entrance」が、関連語(図示例では派生語)として「enter」が記載されている。
ここで、見出し語3である「entrance」は、変化した形、すなわち派生語「enter」として、第7ブロック27の例文で「entered」として使用されている。
そして、「P」の欄の語句連結・成語4には「an entrance examination」が、「S」欄の例文5には、「They took the entrance examination together.」が記載されている。
0022
このように、1つの見出し語は、見出し語3として記載された箇所と同じ形や意味用法のみではなく、変化した形や異なる意味用法で、他の見出し語の例文中に使用されてもよい。
変化した形の例としては、品詞の変化による派生語、単数形・複数形や活用による変化などが挙げられる。
異なる意味用法の例としては、多義語(例えば後出の「take」)などが挙げられる。
0023
第10ブロック30では、「W」の欄に見出し語3として「take」が記載されており、第9ブロック29の例文中に使用された「took」の活用形(現在形)が用いられている。
そして、「P」の欄の語句連結・成語4には「take a picture」が、「S」の欄の例文5には、「I took a picture of my grandparents. 」が記載されている。
なお、第9ブロック29の例文5中の「examination」および第10ブロック30の「picture」は次ページの図示しない見出し語「examination」「picture」と関連づけられている。
0024
次ぎに、図2(b)に見開きの右ページ1Bの右上には、録音場所表示6として「1−2」の記載がある。
これは、学習参考書に添付したCDの番号「1」と、該当CDでのトラック番号「2」であり、上記見開きの左右のページ1A、1Bに記載されている見出し語3、語句連結・成語4および例文5が録音されている場所を表している。
0025
従って、使用者は、上記見開きのページ1A、1Bを目で見て確認し、録音場所表示6を参照しながら、CDの所定のトラックを再生して耳を使って聴き取り、更に、CDに合わせて音読リピートして総合的に学習することができる。
なお、CDに代えて、磁気テープやMDその他の携帯型メモリを用いてもよい。
0026
上記実施例では、紙媒体を用いた場合を例示したが、上記内容をディスクプレイ上に画面表示できるようにしたソフトウエアを用いて、同様に学習を行うことができる。
この場合は、前記CDに記録した音声情報も同時に記録することができる。
そして、上記ソフトウエアをパソコンにインストールして、パソコンを用いて前記実施例の見開きページと同様の画面をディスプレイ上に表示し、順次ページめくりをすることができる構成としてもよい。
あるいは、前記1グループ毎に画面に表示する構成としてもよい。
0027
また、パソコンにインストールせずにDVDに記録しておき、DVD再生機を用いて同様にディスプレイ上に表示する構成としてもよい。
この場合も、音声情報を同時に記録することができるのでCDを不要化することができる。
その他、情報伝達媒体は、公知の構成を適宜選択して使用することができ、上記実施例に限定されるものではない。
図面の簡単な説明
符号の説明
0030
1A左ページ
1B右ページ
3見出し語
4語句連結・成語
5例文
6録音場所表示
21〜30 第1のブロックから第10のブロック