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課題

有機珪素高分子化合物を前駆体とし、簡単な装置で、極めて容易に、しかも高純度炭化珪素ウイスカー、および、窒化珪素ウイスカーの製造方法を提供すること。

解決手段

主鎖が珪素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、及び/または、主鎖が珪素原子と炭素原子のみからなる有機珪素高分子化合物と、固体炭素を含有する多孔質体等の成形体を、窒素ガス以外の不活性ガス雰囲気中、或いは、窒素ガス雰囲気中で加熱処理することを特徴とする炭素珪素ウイスカー或いは窒素珪素ウイスカーの製造方法。

概要

背景

炭化珪素、及び、窒化珪素は、耐熱性耐薬品性弾性率、高温強度等の点で優れた特性を有している。これらの炭化珪素、及び、窒化珪素を針状の単結晶成長させたものが炭化珪素ウイスカー、或いは、窒化珪素ウイスカーであるが、これらの炭化珪素ウイスカー、或いは、窒化珪素ウイスカーは、微細できわめて欠陥の少ない単結晶であり、その機械的強度理論強度に近いことから、プラスチックス、金属、セラミックス等の複合材料強化材として注目されている。

炭化珪素ウイスカーの製造方法としては種々の方法が報告されており、
(1)四塩化珪素等のシリコンハロゲン化物と、プロパンベンゼンなどのハイドロカーボン水素ガスキャリヤーガスとして反応管内に導入し反応させる方法(特許文献1)。
(2)メチルクロロジシランなどの有機珪素化合物を水素ガスをキャリヤーガスとして反応炉内に導入して反応させる方法(特許文献2)。
(3)二酸化珪素炭素の混合物不活性ガス中で加熱処理する方法(特許文献3)。
(4)もみ殻カーボンブラックの混合物を非酸化性雰囲気下で加熱処理する方法(特許文献4)。
などが知られている。しかしながら、これらの方法は、スケールアップが困難である、キャリヤーガスとして水素ガスを使用する必要がある、高温で反応させる必要がある、安定した品質のものが得られないなど、工業的、経済的に不利であるという欠点を有している。

また、ポリカルボシラン溶融紡糸し、不溶化後、非酸化性雰囲気で焼成することにより、炭化珪素連続繊維が合成される。この方法はすでに工業化され、その製品は市販されている。更には、炭素繊維強化炭素材有機珪素高分子化合物強制含浸した後、不活性ガス雰囲気中で焼成し、含浸物を炭化珪素に転化させることにより耐酸化性を向上させる方法が提案されている(特許文献5)。しかしながら前者の炭化珪素連続繊維は結晶構造は有しておらず、非晶質構造を呈する直径十数μmの繊維であり、後者は、詳しい性状明記されていないものの、炭素基材に炭化珪素が多結晶微粉末として充填されているものと考えられる。このように、有機珪素高分子化合物を前駆体とした炭化珪素ウイスカーの製造については現在のところ報告がなされていない。

一方、窒化珪素ウイスカーの製造方法としては、
(1)シリカと炭素の混合物を窒素ガス気流中で加熱処理し、原料の空隙にウイスカーを生成させる方法(特許文献6)。
(2)二酸化珪素に金属珪素または炭素などの還元剤を混合した粉粒体を不活性ガス中で加熱して一酸化珪素ガス、または、一酸化珪素ガスと一酸化炭素ガス混合ガスを発生させ、これらガス窒素を含む雰囲気搬出し、窒素と反応させウイスカーを生成させる方法(特許文献7)。
(3)四塩化珪素とアンモニアを反応させて得られたシリコンジイミドを、水素ガスとアンモニアガス、及び/または、窒素ガス中において高温下で熱分解させウイスカーを生成させる方法(特許文献8)。
(4)ヘキサハロゲノジシランとアンモニアを高温で反応させウイスカーを生成させる方法(特許文献9)。
などが知られている。しかしながら、これらの方法は、高純度のウイスカーが得られない、複雑な装置を必要とする、水素ガス或いはアンモニアガスを用いるため取り扱いが面倒であるなど、工業的、経済的に不利であるという問題点を有している。

また、有機珪素高分子化合物を前駆体とする窒化珪素ウイスカーの製造方法も種々提案されている。たとえば、有機珪素高分子化合物であるポリカルボシランの粉末又は紡糸体をアンモニアガス雰囲気で1300℃以上で焼成する方法が提案されている(特許文献10)。しかしながら、この方法ではアンモニアガスを用いるため取り扱いが面倒であるという欠点がある。さらには、珪素含有有機高分子(特に、ポリカルボシラスレン共重合体ポリシラスチレン及び/又はその架橋構造物)を、高温下で微量の酸素を含有する窒素気流中で分解し、該珪素含有有機高分子の表層部に窒化珪素ウイスカーを形成させる方法が提案されている(特許文献11)。しかし、この方法では、酸素の存在量を数〜数百ppm程度に調整する必要があり、酸素の存在量の調整に多大な労力がかかるという問題点がある。また、窒化珪素ウイスカーは原料素材表層部に形成されるため、原料素材の比表面積が大きい方が好ましいが、この方法では、実質的には比表面積が数十m2/kg程度と非常に小さく、効率良く窒化珪素ウイスカーを得ることができないという欠点がある。
特開昭57−123813号公報
特開昭61−291498号公報
特開昭61−26600号公報
特開昭58−45195号公報
特開昭61−26563号公報
特公昭60−37078号公報
特開昭56−100115号公報
特開昭60−195099号公報
特開平2−34598号公報
特開昭61−295298号公報
特開平2−192497号公報

概要

有機珪素高分子化合物を前駆体とし、簡単な装置で、極めて容易に、しかも高純度の炭化珪素ウイスカー、および、窒化珪素ウイスカーの製造方法を提供すること。 主鎖が珪素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、及び/または、主鎖が珪素原子と炭素原子のみからなる有機珪素高分子化合物と、固体炭素を含有する多孔質体等の成形体を、窒素ガス以外の不活性ガス雰囲気中、或いは、窒素ガス雰囲気中で加熱処理することを特徴とする炭素珪素ウイスカー或いは窒素珪素ウイスカーの製造方法。

目的

本発明は、前述した従来方法の欠点を解消し、有機珪素高分子化合物を前駆体として、高純度の炭化珪素ウイスカー、或いは、窒化珪素ウイスカーを、簡単な操作で、極めて容易に製造することができる、炭素珪素ウイスカー、或いは窒素珪素ウイスカーの新規な製造方法を提供することを目的とする。

効果

実績

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請求項1

主鎖が珪素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、及び/または、主鎖が珪素原子と炭素原子のみからなる有機珪素高分子化合物と、固体炭素を含有する成形体を、窒素ガス雰囲気中で加熱処理することを特徴とする窒化珪素ウイスカーの製造方法。

請求項2

前記成形体が、主鎖が珪素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、及び/または、主鎖が珪素原子と炭素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物、及び、重合開始剤を含有する組成物重合させて得られた重合体であることを特徴とする請求項1に記載の窒化珪素ウイスカーの製造方法。

請求項3

前記成形体が、多孔質体であることを特徴とする請求項1又2に記載の窒化珪素ウイスカーの製造方法。

請求項4

前記多孔質体が、主鎖が珪素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、及び/または、主鎖が珪素原子と炭素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物、乳化剤、重合開始剤、及び、水を混合、撹拌して得られるW/O型エマルジョンを重合させた後、水を蒸発させて得られるものであることを特徴とする請求項3に記載の窒化珪素ウイスカーの製造方法。

請求項5

前記多孔質体が、主鎖が珪素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、及び/または、主鎖が珪素原子と炭素原子のみからなる有機珪素高分子化合物を溶媒に溶解した後、固体炭素と混合、及び/または、固体炭素に含浸し、次いで、溶媒を除去することにより得られるものであることを特徴とする請求項2に記載の窒化珪素ウイスカーの製造方法。

請求項6

前記重合性不飽和化合物の主成分がスチレン系化合物であることを特徴とする請求項2又は4のいずれかに記載の窒化珪素ウイスカーの製造方法。

請求項7

固体炭素が、繊維状炭素であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の窒化珪素ウイスカーの製造方法。

請求項8

加熱処理を1100〜1600℃の温度領域で行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の窒化珪素ウイスカーの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、炭化珪素ウイスカー、或いは、窒化珪素ウイスカーの製造方法に関するものである。

背景技術

0002

炭化珪素、及び、窒化珪素は、耐熱性耐薬品性弾性率、高温強度等の点で優れた特性を有している。これらの炭化珪素、及び、窒化珪素を針状の単結晶成長させたものが炭化珪素ウイスカー、或いは、窒化珪素ウイスカーであるが、これらの炭化珪素ウイスカー、或いは、窒化珪素ウイスカーは、微細できわめて欠陥の少ない単結晶であり、その機械的強度理論強度に近いことから、プラスチックス、金属、セラミックス等の複合材料強化材として注目されている。

0003

炭化珪素ウイスカーの製造方法としては種々の方法が報告されており、
(1)四塩化珪素等のシリコンハロゲン化物と、プロパンベンゼンなどのハイドロカーボン水素ガスキャリヤーガスとして反応管内に導入し反応させる方法(特許文献1)。
(2)メチルクロロジシランなどの有機珪素化合物を水素ガスをキャリヤーガスとして反応炉内に導入して反応させる方法(特許文献2)。
(3)二酸化珪素炭素の混合物不活性ガス中で加熱処理する方法(特許文献3)。
(4)もみ殻カーボンブラックの混合物を非酸化性雰囲気下で加熱処理する方法(特許文献4)。
などが知られている。しかしながら、これらの方法は、スケールアップが困難である、キャリヤーガスとして水素ガスを使用する必要がある、高温で反応させる必要がある、安定した品質のものが得られないなど、工業的、経済的に不利であるという欠点を有している。

0004

また、ポリカルボシラン溶融紡糸し、不溶化後、非酸化性雰囲気で焼成することにより、炭化珪素連続繊維が合成される。この方法はすでに工業化され、その製品は市販されている。更には、炭素繊維強化炭素材有機珪素高分子化合物強制含浸した後、不活性ガス雰囲気中で焼成し、含浸物を炭化珪素に転化させることにより耐酸化性を向上させる方法が提案されている(特許文献5)。しかしながら前者の炭化珪素連続繊維は結晶構造は有しておらず、非晶質構造を呈する直径十数μmの繊維であり、後者は、詳しい性状明記されていないものの、炭素基材に炭化珪素が多結晶微粉末として充填されているものと考えられる。このように、有機珪素高分子化合物を前駆体とした炭化珪素ウイスカーの製造については現在のところ報告がなされていない。

0005

一方、窒化珪素ウイスカーの製造方法としては、
(1)シリカと炭素の混合物を窒素ガス気流中で加熱処理し、原料の空隙にウイスカーを生成させる方法(特許文献6)。
(2)二酸化珪素に金属珪素または炭素などの還元剤を混合した粉粒体を不活性ガス中で加熱して一酸化珪素ガス、または、一酸化珪素ガスと一酸化炭素ガス混合ガスを発生させ、これらガス窒素を含む雰囲気搬出し、窒素と反応させウイスカーを生成させる方法(特許文献7)。
(3)四塩化珪素とアンモニアを反応させて得られたシリコンジイミドを、水素ガスとアンモニアガス、及び/または、窒素ガス中において高温下で熱分解させウイスカーを生成させる方法(特許文献8)。
(4)ヘキサハロゲノジシランとアンモニアを高温で反応させウイスカーを生成させる方法(特許文献9)。
などが知られている。しかしながら、これらの方法は、高純度のウイスカーが得られない、複雑な装置を必要とする、水素ガス或いはアンモニアガスを用いるため取り扱いが面倒であるなど、工業的、経済的に不利であるという問題点を有している。

0006

また、有機珪素高分子化合物を前駆体とする窒化珪素ウイスカーの製造方法も種々提案されている。たとえば、有機珪素高分子化合物であるポリカルボシランの粉末又は紡糸体をアンモニアガス雰囲気で1300℃以上で焼成する方法が提案されている(特許文献10)。しかしながら、この方法ではアンモニアガスを用いるため取り扱いが面倒であるという欠点がある。さらには、珪素含有有機高分子(特に、ポリカルボシラスレン共重合体ポリシラスチレン及び/又はその架橋構造物)を、高温下で微量の酸素を含有する窒素気流中で分解し、該珪素含有有機高分子の表層部に窒化珪素ウイスカーを形成させる方法が提案されている(特許文献11)。しかし、この方法では、酸素の存在量を数〜数百ppm程度に調整する必要があり、酸素の存在量の調整に多大な労力がかかるという問題点がある。また、窒化珪素ウイスカーは原料素材表層部に形成されるため、原料素材の比表面積が大きい方が好ましいが、この方法では、実質的には比表面積が数十m2/kg程度と非常に小さく、効率良く窒化珪素ウイスカーを得ることができないという欠点がある。
特開昭57−123813号公報
特開昭61−291498号公報
特開昭61−26600号公報
特開昭58−45195号公報
特開昭61−26563号公報
特公昭60−37078号公報
特開昭56−100115号公報
特開昭60−195099号公報
特開平2−34598号公報
特開昭61−295298号公報
特開平2−192497号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、前述した従来方法の欠点を解消し、有機珪素高分子化合物を前駆体として、高純度の炭化珪素ウイスカー、或いは、窒化珪素ウイスカーを、簡単な操作で、極めて容易に製造することができる、炭素珪素ウイスカー、或いは窒素珪素ウイスカーの新規な製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、このような状況に鑑み、鋭意検討を重ねた。その結果、有機珪素高分子化合物及び固体炭素を含有する成形体を、窒素ガス以外の不活性ガス雰囲気中、或いは、窒素ガス雰囲気中で加熱処理することにより、上記課題を解決でき、高純度の炭化珪素ウイスカー、或いは、窒化珪素ウイスカーを製造できることを見い出し、本発明を完成するに至った。

0009

すなわち、本発明によれば、主鎖が珪素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、及び/または、主鎖が珪素原子と炭素原子のみからなる有機珪素高分子化合物と、固体炭素を含有する成形体を、窒素ガス以外の不活性ガス雰囲気中で加熱処理することを特徴とする炭化珪素ウイスカーの製造方法が提供され、また、好ましくは、前記成形体が、主鎖が珪素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、及び/または、主鎖が珪素原子と炭素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物、及び、重合開始剤を含有する組成物重合させて得られた重合体であることを特徴とする前記炭化珪素ウイスカーの製造方法が提供され、また、好ましくは、前記成形体が、多孔質体であることを特徴とする前記炭化珪素ウイスカーの製造方法が提供され、また、好ましくは、前記多孔質体が、主鎖が珪素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、及び/または、主鎖が珪素原子と炭素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物、乳化剤、重合開始剤、及び、水を混合、撹拌して得られるW/O型エマルジョンを重合させた後、水を蒸発させて得られるものであることを特徴とする前記炭化珪素ウイスカーの製造方法が提供され、また、好ましくは、前記多孔質体が、主鎖が珪素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、及び/または、主鎖が珪素原子と炭素原子のみからなる有機珪素高分子化合物を溶媒に溶解した後、固体炭素と混合、及び/または、固体炭素に含浸し、次いで、溶媒を除去することにより得られるものであることを特徴とする前記炭化珪素ウイスカーの製造方法が提供され、また、好ましくは、前記重合性不飽和化合物の主成分がスチレン系化合物であることを特徴とする前記炭化珪素ウイスカーの製造方法が提供され、また、好ましくは、前記固体炭素が、繊維状炭素であることを特徴とする前記炭素珪素ウイスカーの製造方法が提供され、また好ましくは、前記加熱処理を1100〜1550℃の温度領域で行うことを特徴とする前記炭化珪素ウイスカーの製造方法が提供され、また、好ましくは、前記不活性ガスが、アルゴンガスであることを特徴とする炭化珪素ウイスカーの製造方法が提供される。

0010

更に、主鎖が珪素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、及び/または、主鎖が珪素原子と炭素原子のみからなる有機珪素高分子化合物と、固体炭素を含有する成形体を、窒素ガス雰囲気中で加熱処理することを特徴とする窒化珪素ウイスカーの製造方法が提供され、また、好ましくは、前記成形体が、主鎖が珪素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、及び/または、主鎖が珪素原子と炭素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物、及び、重合開始剤を含有する組成物を重合させて得られた重合体であることを特徴とする前記窒化珪素ウイスカーの製造方法が提供され、また、好ましくは、前記成形体が、多孔質体であることを特徴とする前記窒化珪素ウイスカーの製造方法が提供され、また、好ましくは、前記多孔質体が、主鎖が珪素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、及び/または、主鎖が珪素原子と炭素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物、乳化剤、重合開始剤、及び、水を混合、撹拌して得られるW/O型エマルジョンを重合させた後、水を蒸発させて得られるものであることを特徴とする前記窒化珪素ウイスカーの製造方法が提供され、また、好ましくは、前記多孔質体が、主鎖が珪素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、及び/または、主鎖が珪素原子と炭素原子のみからなる有機珪素高分子化合物を溶媒に溶解した後、固体炭素と混合、及び/または、固体炭素に含浸し、次いで、溶媒を除去することにより得られるものであることを特徴とする前記窒化珪素ウイスカーの製造方法が提供され、また、好ましくは、前記重合性不飽和化合物の主成分がスチレン系化合物であることを特徴とする前記窒化珪素ウイスカーの製造方法が提供され、また、好ましくは、前記固体炭素が繊維状炭素であることを特徴とする前記窒化珪素ウイスカーの製造方法が提供され、また、好ましくは、前記加熱処理を1100〜1600℃の温度領域で行うことを特徴とする窒化珪素ウイスカーの製造方法が提供される。

発明の効果

0011

以上説明したように、本発明によれば、反応ガスとして取り扱いにくい水素ガス、或いは、アンモニアガスを用いなくても、有機珪素高分子化合物、固体炭素を含有する成形体を、取り扱いが容易な窒素ガス雰囲気中で加熱するという簡単な操作で、窒化珪素ウイスカーを製造できる。更に、本発明によれば、窒化珪素ウイスカーは、加熱処理時に形成される加熱処理物の表面、及び/或いは、内部に生成するため、窒化珪素ウイスカーの生成に必要な反応ガスを別の空間まで搬出させる等といった複雑な製造装置を必要としない。また、本発明によって得られる窒化珪素ウイスカーは品質的に非常に安定したものである。このように、本発明によれば、高品質な窒化珪素ウイスカーの低コストでの供給が可能である。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、本発明について詳細に説明する。本発明における、主鎖が珪素原子のみからなる有機珪素高分子化合物、及び/または、主鎖が珪素原子と炭素原子のみからなる有機珪素高分子化合物(以下、有機珪素高分子化合物と略す)は、近年セラミックスの前駆体として知られるようになった高分子化合物である(YAJIMA et al:Chemistry Letter,PP.931-943,1975)。主鎖が珪素原子のみからなる有機珪素高分子化合物としては、ジメチルジクロロシランフェニルメチルジクロロシランから合成されるポリシラスチレンに代表されるポリシラン等が挙げられる。また、主鎖が珪素原子と炭素原子のみからなる有機珪素高分子化合物としては、テトラメチルシランの熱分解、ポリ(ジメチルシラン)のオートクレーブ中での熱分解、ポリ(ジメチルシラン)の常圧下での熱分解、ドデカメチルシクロヘキサシランのオートクレーブ中、加圧下での熱分解などにより得られるポリカルボシラン等が挙げられる。

0013

これらの有機珪素高分子化合物のうち、その数平均分子量が500〜50000のもの、より好ましくは、数平均分子量が1000〜30000のものを使用するのが望ましい。数平均分子量が500未満であると該有機珪素高分子化合物のうち、加熱処理中分解ガスとなって揮発してしまう部分が多くなり、ウイスカーの収率が低下するため好ましくない。また、逆に数平均分子量が50000を超えると、後述するような有機結合材、或いは、有機溶媒に対する溶解度が低くなるため、有機珪素高分子化合物と固体炭素とを均一に混合させるのが困難となったり、あるいは、有機溶媒に溶解させたときの溶液粘度が高くなるため、固体炭素に含浸させるのが困難となり、その結果、均質なウイスカーが得られなくなり好ましくない。

0014

また、本発明における固体炭素は特に限定されるものではなく、例えば繊維状炭素である炭素繊維黒鉛繊維など、或いは、粉末状炭素であるカーボンブラック、活性炭木炭粉コークス粉黒鉛粉末などを用いることができる。なかでも繊維状炭素を用いると、繊維同士の絡み合いにより、成形体を加熱処理する際の収縮をより少なくすることができ、炭化珪素ウイスカー、窒化珪素ウイスカーが生長するために必要な空間が十分得られるため特に好ましい。その際、繊維状炭素は糸状のものをそのまま使用しても差し支えないが、組成物中に均一に混合させるためには、短くチョップしたチョップドファイバー、或いは、ミリングしたミルド・ファイバーを用いるのが好ましい。これらの固体炭素は単独で、或いは、適宜組み合わせて用いることができる。これらの固体炭素は、大気中で加熱処理することにより簡単に燃焼除去できるため、生成した炭化珪素ウイスカー及び窒化珪素ウイスカーとの分離が容易である。本発明のごとく、成形体が固体炭素を含有することによって、より高品質の炭化珪素ウイスカー、或いは、窒化珪素ウイスカーが得られるようになる。その機構は現在のところ明確ではないが、有機珪素高分子化合物と固体炭素との共存効果により、発生した有機珪素高分子化合物の分解ガスが炭化珪素、窒化珪素単結晶の成長に適しており、その結果、欠陥の少ない単結晶が得られるためではないかと考えられる。

0015

本発明における成形体は、成形体中に有機珪素高分子化合物と固体炭素とを効率的に包含できていること、そして、少なくとも実質的にウイスカーが生成し始める温度領域において、該成形体が多孔質構造体となっていることが望まれる。このような成形体を得るために、例えば、以下のような有機結合材が用いられ、また、それぞれ併記するような手段により成形体を形成させる。
(1)重合性不飽和化合物
有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合開始剤等と混合して得られる組成物を重合させる。
(2)熱可塑性合成樹脂
加熱により溶融させ、有機珪素高分子化合物、固体炭素等と混合した後、冷却固化せしめる。
(3)デンプン
水に分散後、加熱糊化させ、次いで、有機珪素高分子化合物、固体炭素等と混合した後、冷却する。
(4)ゼラチン
水に分散後、加熱溶解させ、次いで、有機珪素高分子化合物、固体炭素等と混合した後、冷却する。
これらの手段のうちでも、(1)の重合性不飽和化合物を用いる手段がより均質な成形体が得られる点でより好ましく用いられる。また、これらの有機結合材は、加熱処理により分解除去されやすく、加熱処理過程において、成形体に連続気孔構造をもたらす。

0016

次に、有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物、重合開始剤を含有する組成物を重合させて得られる重合体について説明する。本発明において用いられる重合性不飽和化合物は、有機珪素高分子化合物を溶解し、分子中に二重結合を有し、ラジカル重合又はレドックス重合しうるものであれば特に限定しない。このような重合性不飽和化合物としては、スチレンα−メチルスチレンジビニルベンゼン等のスチレン系化合物、メチル(メタアクリレートエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸類〔但し、ここにおいて、(メタ)アクリルはアクリルまたはメタクリルを表すものとする〕、ジアリルフタレート不飽和ポリエステル類等が挙げられる。これらは単独で、或いは、適宜組み合わせて用いることができる。中でも、スチレン系化合物を主成分とした前記重合性不飽和化合物は、有機珪素高分子化合物の溶解性が高く、さらには、重合後の重合物としての炭化率が低く、加熱処理過程でそのほとんどがガスとなって揮散し、ウイスカーが成長するために必要な空間が十分形成されるため特に好ましい。このような重合性不飽和化合物は、該有機珪素高分子化合物100重量部に対し100〜2000重量部、特に300〜1300重量部用いることが望ましい。

0017

一方、重合開始剤としては、通常のラジカル重合開始剤レドックス重合開始剤が特に制限なく使用できる。これらの例として、過酸化ベンゾイル過酸化ラウロイル、t−ブチルパーオキシオクトエート、p−メンタンヒドロパーオキサイド、ジ−ミリスチルパーオキシジカーボネート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンなどの過酸化物系ラジカル重合開始剤、アゾビスイソブチロニトリルアゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリルなどのアゾ系ラジカル重合開始剤、或いは、これらのラジカル重合開始剤とアミン系化合物有機金属化合物とのレドックス重合開始剤等が挙げられる。重合開始剤の添加量は、重合性不飽和化合物100重量部に対して0.05〜5重量部が望ましい。

0018

更に、組成物を調製する際、粘度調整剤として重合性不飽和化合物に溶解し得る有機高分子化合物を含有させておくと、重合中に、固体炭素が沈降しないため、重合体中に固体炭素が均一に分散した重合体を得ることができ、その結果、均質なウイスカーが得られ好ましい。本発明で粘度調製剤として用いることのできる有機高分子化合物は、前述した重合性不飽和化合物に溶解し得るものであれば特に限定はされないが、ポリスチレン石油樹脂クマロン樹脂ジアリルフタレート樹脂メタクリル樹脂等を用いることができる。これらは単独で、或いは、適宜組み合わせて用いることができる。また、これらの有機高分子化合物は、重合性不飽和化合物と同様に、重合性不飽和化合物の重合後は固体炭素と有機珪素高分子化合物との有機結合材として作用する。

0019

重合体の製造方法としては、まず、上記したような、有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物、重合開始剤、そして必要により粘度調整剤を用いて組成物を調製する。その手順については特に制限はないが、有機珪素高分子化合物、粘度調整剤はあらかじめ重合性不飽和化合物に溶解させておくことが好ましい。次いで、得られた組成物を重合硬化させる。重合温度、重合時間は、用いた重合性不飽和化合物、重合開始剤の種類によって適宜設定される。

0020

また本発明では、成形体が多孔質体であることが好ましい。成形体を多孔質体とすることにより、後述する理由により良好なウイスカーが得られる。成形体を多孔質体とするためには、発泡剤を用いる方法、撹拌、或いは、バブリング等の方法によって気体混入させる方法、また、可溶性物質を混合しておき、成形の後、該可溶性物質を溶解除去する方法など、従来から広く知られている方法を利用することができる。

0021

またさらに、多孔質体として、有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物、乳化剤、重合開始剤、及び、水を混合、撹拌して得られるW/O型エマルジョンを重合させた後、水を蒸発させて得られた多孔質体、あるいは、有機珪素高分子化合物を溶媒に溶解した後、固体炭素と混合、及び/または、固体炭素に含浸し、次いで、溶媒を除去することにより得られたものであることが特に好ましい。特に、前者の多孔質体においては、多孔質体内には、均一な大きさをした球形の気孔が多孔質体全体分布するため、該多孔質体の比表面積は概して数百〜数千m2/kgと非常に大きく、多孔質体全体に効率よく均質なウイスカーが生成するのに適している。また、後者の多孔質体においても、気孔は連続気孔であるため、多孔質体全体に効率よくウイスカーが生成するのに適している。

0022

まず、有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物、乳化剤、重合開始剤、及び、水を混合撹拌して得られるW/O型エマルジョンを重合させた後、水を蒸発させることによって得られる多孔質体について説明する。用いられる重合性不飽和化合物は、前記した有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物を含有する組成物を調製する際に用いられるものを使用することができる。すなわち、重合体有機珪素高分子化合物を溶解し、分子中に二重結合を有し、ラジカル重合又はレドックス重合しうるものであれば特に限定しない。このような重合性不飽和化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等のスチレン系化合物、メチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸類〔但し、ここにおいて、(メタ)アクリルはアクリルまたはメタクリルを表すものとする〕、ジアリルフタレート、不飽和ポリエステル類等が挙げられる。これらは単独で、或いは、適宜組み合わせて用いることができる。中でも、スチレン系化合物を主成分とした前記重合性不飽和化合物は、有機珪素高分子化合物の溶解性が高いため特に好ましい。

0023

また、乳化剤としては、従来からよく知られ、広く一般に用いられているW/O型エマルジョンを生成する作用を有するものが用いられる。このような乳化剤としてはH.L.B.が3.5〜6.0程度の界面活性剤があり、例えばソルビタンセスキオレートソルビタンモノオレートソルビタンモノステアレートなどのソルビタンの高級脂肪酸エステルグリセロールステアレートポリグリセロールオレートなどの高級脂肪酸エステルなどが挙げられる。これらは適宜組み合わせて用いることもできる。このような乳化剤は、重合性不飽和化合物100重量部に対し10〜50重量部、特に20〜30重量部使用することが好ましい。

0024

重合開始剤としては、前記した有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物を含有する組成物の重合の際に用いられるものを使用することができる。即ち通常のラジカル重合開始剤、レドックス重合開始剤が特に制限なく使用できるが、W/O型エマルジョンの著しい相分離、水分の蒸発を避けるため100℃以下で作用するラジカル重合開始剤、レドックス重合開始剤を用いるのが好ましい。これらの例として、過酸化水素過硫酸アンモニウム過硫酸カリウム、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、t−ブチルパーオキシオクトエート、p−メンタンヒドロパーオキサイド、ジ−ミリスチルパーオキシジカーボネート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンなどの過酸化物系ラジカル重合開始剤、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリルなどのアゾ系ラジカル重合開始剤、或いは、これらのラジカル重合開始剤とアミン系化合物、有機金属化合物からなるレドックス重合開始剤等が挙げられる。重合開始剤の添加量も、前記同様に、重合性不飽和化合物100重量部に対して0.05〜5重量部が好ましい。

0025

次いで、上記したような、重合性不飽和化合物、乳化剤、重合開始剤と有機珪素高分子化合物、固体炭素、水を用いて多孔質体を製造する。その手順について説明する。まず、有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物、乳化剤、重合開始剤、及び、水を混合、撹拌してW/O型エマルジョンを生成させる。この際、各原材料添加順序については特に制限はないが、有機珪素高分子化合物はあらかじめ重合性不飽和化合物に溶解させておくことが好ましい。混合、攪拌には、かい十字型プロペラ型タービン型等の攪拌羽根を備えた攪拌機ボールミルコロイドミルなどの混合機ニーダースクリュー押出機等の混練機を使用することができる。水の添加量は、得られる多孔質体の気孔率と極めて関係が深く、水の添加量が大きくなると気孔率は大きくなり、逆に添加量が小さくなると気孔率は小さくなる。

0026

次いで、得られたW/O型エマルジョンを重合硬化させる。重合温度、重合時間は、W/O型エマルジョンの著しい相分離、水の蒸発を避けるため100℃以下で1〜48時間とするのが好ましい。このようにして得られた重合物を熱風乾燥内部加熱乾燥、真空乾燥凍結乾燥等の方法で乾燥して重合物中に分散した水を蒸発させることにより、有機珪素高分子化合物と固体炭素を含有する多孔質体が得られる。

0027

次に、有機珪素高分子化合物を溶媒に溶解した後、固体炭素と混合、及び/または、固体炭素に含浸し、次いで、溶媒を除去することにより得られる多孔質体について説明する。有機珪素高分子化合物を溶解させうる溶媒としては、キシレントルエン、ベンゼン等の芳香族系溶媒クロロホルム四塩化炭素、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン等の脂肪族系ハロゲン化炭化水素溶媒、エーテルテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒ヘキサン等の脂肪族系炭化水素溶媒等が挙げられる。このような溶媒を用いて、固体炭素に溶液状態で有機珪素高分子化合物を混合、及び/または、含浸した後、溶媒を揮発することにより、成形体は固体炭素を核、或いは、骨格とし、その間に有機珪素高分子化合物が固定された連続気孔を有する多孔質構造体とすることができる。またこの際、有機珪素高分子化合物は固体炭素同士の結合材としても作用する。

0028

多孔質体の気孔率は特に限定するものではないが、多孔質体の気孔率は、35〜80%が好ましく、更には、40〜70%がより好ましい。気孔率が35〜80%であると、ウイスカーが生長するのに必要な空間が十分得られると同時に、多孔質体自身の十分な強度が得られるため、取り扱い時につぶれることがなく好ましい。

0029

また、炭化珪素ウイスカー、或いは、窒化珪素ウイスカーの生成を促進させる目的で、以上述べた成形体に、鉄、コバルトニッケルマンガンタングステンアルミニウム、及びこれらの金属の酸化物塩化物硝酸塩炭酸塩等の化合物を含有させてもよい。これらの金属及びこれらの金属の化合物が触媒の作用をし、炭化珪素ウイスカー、或いは、窒化珪素ウイスカーの生成が促進される。

0030

以上のようにして得られた成形体を窒素ガス以外の不活性ガス雰囲気中で加熱処理すると炭化珪素ウイスカーが、窒素ガス雰囲気中で加熱処理すると窒化珪素ウイスカーが生成する。

0031

次に、加熱処理方法について詳細に説明する。本発明の炭化珪素ウイスカーの製造において、窒素ガス以外の不活性ガス雰囲気中での加熱処理温度は、1100〜1550℃、更には、1200〜1500℃が好ましい。1100〜1550℃での加熱処理により、均質で良好な炭化珪素ウイスカーが得られる。不活性ガスとしては、窒素ガスまたは該ガスを主成分とする不活性ガス以外のものであり、アルゴンヘリウムネオンなどの単独ガスもしくは混合ガスが挙げられるが、なかでも、安価であるアルゴンガスが特に好ましい。不活性ガスは、成形体を入れた炉内に単に充填しておいてもよいし、また、炉内を所望の流速で流すようにしていてもよい。

0032

本発明の窒化珪素ウイスカーの製造において、窒素ガス雰囲気中での加熱処理温度は、1100〜1600℃、更には1300〜1500℃が好ましい。1100〜1600℃での加熱処理により、均質で良好な窒化珪素ウイスカーが得られる。なお、窒素ガスは、成形体を入れた炉内に単に充填しておいてもよいし、また、炉内を所望の流速で流すようにしてもよいが、炉内を所望の流速で流すようにした方が有機珪素高分子化合物の分解ガスと窒素ガスとの反応が効率よく行われるため好ましい。

0033

なお、成形体の加熱処理に先立ち、成形体中に含まれる有機結合材を分解除去するための予備加熱を行ってもよい。該予備加熱工程において用いられるガスとしては、アルゴン、ヘリウム、ネオン、窒素などの不活性ガスが単独で、或いは、混合ガスの状態で用いられる。予備加熱を行う温度は、有機結合材、有機珪素高分子化合物の種類によって異なるが、一般的には、500〜900℃の範囲、特に500〜600℃の範囲で行うことが好ましい。またその際、有機結合材の分解ガスにより成形体に膨れクラックが生じないように昇温速度を調整することが望ましい。

0034

[作用]
本発明において調製される成形体が、有機結合材あるいは粘度調整剤等の有機成分を含有する場合、該成形体を、窒素ガス以外の不活性ガス雰囲気中、或いは、窒素ガス雰囲気中で加熱処理すると、これらの有機成分は徐々に分解し始め、600℃までにそのほとんどがガスとなって分解除去される。その際、成形体が多孔質体であると有機結合材の分解ガスは多孔質体の気孔を通じて効率よく排出されるため、有機結合材の除去が容易である。またこの時点において、有機珪素高分子化合物も同様に側鎖の水素メチル基がガスとなって分解し始めるものの、600℃付近ではまだその分解は激しくない。一方、成形体に含まれる固体炭素はほとんど分解作用を受けず、成形体は、固体炭素を核、或いは、骨格とし、その固体炭素間に有機珪素高分子化合物が固定された連続気孔を有する多孔質構造体となる。また、有機珪素高分子化合物を溶媒に溶解した後、固体炭素と混合、及び/または、固体炭素に含浸し、次いで、溶媒を除去することにより得られた成形体においては、既に成形体に形成されている多孔質構造が保たれたまま、加熱処理される。

0035

このようにして多孔質構造となった成形体(以下、加熱処理物と呼ぶ)を、引き続き窒素ガス以外の不活性ガス雰囲気中で加熱処理すると、固体炭素との共存効果により発生した有機珪素高分子化合物の分解ガスは、その加熱処理物内の気孔内で炭化珪素ウイスカーとして析出し、更に生長する。また、加熱処理物は連続気孔構造を有するため、有機珪素高分子化合物の分解ガスは局所的にとどまることがなく加熱処理物内全体に拡散し、加熱処理物内全体に均質な炭化珪素ウイスカーが得られると同時に、有機珪素高分子化合物の分解ガスが加熱処理物の表面にも流出するため、該加熱処理物の表面にも炭化珪素ウイスカーが析出し更に生長する。

0036

一方、前述したようにして多孔質構造となった加熱処理物を窒素ガス雰囲気中で加熱処理すると、固体炭素との共存効果により発生した有機珪素高分子化合物の分解ガスは、その加熱処理物内の気孔内で窒素ガスと反応して窒化珪素ウイスカーとして析出する。その際、加熱処理物は連続気孔構造を有するため、有機珪素高分子化合物の分解ガスは局所的にとどまることがなく加熱処理物全体に拡散するとともに、該気孔を通して加熱処理物内に連続的に窒素ガスが供給されるため、有機珪素高分子化合物の分解ガスと窒素ガスとの反応が連続的に効率よく行われ、加熱処理物内全体に均質な窒化珪素ウイスカーが得られる。更に、有機珪素高分子化合物の分解ガスは気孔を通して加熱処理物の表面にも流出するため、加熱処理物の表面にも窒化珪素ウイスカーが析出し更に生長する。

0037

以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。なお、有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物、乳化剤、粘度調整剤、重合開始剤として以下のものを用いた。
・有機珪素高分子化合物
ポリカルボシラン(数平均分子量 約2500、日本カーボン株式会社製)
ポリシラスチレン(数平均分子量 約2000、和光純薬工業株式会社製
・固体炭素
ミルド炭素繊維ピッチ系、日本板硝子株式会社製)
チョップド炭素繊維(ピッチ系、株式会社ドナック製)
フェルト炭素繊維(ピッチ系、株式会社ドナック製)
・重合性不飽和化合物
スチレン
トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPT)
・乳化剤
ソルビタンセスキオレート
・粘度調整剤
ポリスチレン(石津製薬株式会社製)
石油樹脂(C5系石油樹脂ハイレッツT−100X、三井石油化学工業株式会社製)
・重合開始剤
過酸化ベンゾイル(BPO)
過硫酸アンモニウム(APS

0038

1.炭化珪素ウイスカーの製造
1.1有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物、重合開始剤を含有する組成物を重合して得られた重合体からの製造。

0039

ポリカルボシランのスチレン溶液(ポリカルボシラン:100重量部、スチレン:333重量部)433重量部、トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPT)37重量部、ミルド炭素繊維470重量部、過酸化ベンゾイル(BPO)3.7重量部をポリエチレン製の容器に入れ、プロペラ型攪拌羽根で攪拌し組成物を得た。得られた組成物を型枠に移し込み、60℃で24時間重合硬化した後脱型し、成形体を得た。次いで、得られた成形体を雰囲気炉に挿入し、550℃で窒素ガスを毎分1リットルの流量で流しながら4時間予備加熱処理することにより、重合体に含まれる重合性不飽和化合物が重合して生成した重合体、及び、重合開始剤を除去した。そして、更に、アルゴンガスを毎分0.5リットルの流速で流しながら1400℃で5時間加熱処理を行なった。得られた加熱処理物を走査型電子顕微鏡により観察したところ、内部及び表面にウイスカー状のものが生成していた。次いで、大気中で650℃で4時間加熱処理して残留する炭素成分を燃焼除去した。得られた淡緑色の生成物を走査型電子顕微鏡により観察したところ、表1に示すように長さが10〜25μm、直径が0.2〜0.4μmのウイスカーであることが確認された。更に、このウイスカーのX線回折分析を行なったところ、図1に示すような回折線が得られ、β−SiCであることが確認された。

0040

表1に示す組成からなる組成物を実施例1と同様にして重合硬化、成形し、成形体を作製した。次いで、加熱処理温度を1350℃に変える以外は実施例1と同様にして成形体を加熱処理して、淡緑色の生成物を得た。得られた生成物を走査電子顕微鏡により観察したところ、表1に示すように、長さが10〜25μm、直径が0.2〜0.3μmのウイスカーであることが確認された。更に、このウイスカーのX線回折分析を行なったところ、図1に示したと同様な回折線が得られ、β−SiCであることが確認された。

0041

表1に示す組成からなる組成物を実施例1と同様にして重合硬化、成形し、成形体を作製した。次いで、加熱処理温度を1250℃に変える以外は実施例1と同様にして成形体を加熱処理して、淡緑色の生成物を得た。得られた生成物を走査電子顕微鏡により観察したところ、表1に示すように、長さが10〜15μm、直径が0.4〜0.6μmのウイスカーであることが確認された。更に、このウイスカーのX線回折分析を行なったところ、図1に示したと同様な回折線が得られ、β−SiCであることが確認された。

0042

0043

1.2有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物、乳化剤、重合開始剤、及び、水を混合、撹拌して得られるW/O型エマルジョンを重合させた後、水を蒸発させて得られた多孔質体からの製造。

0044

ポリカルボシランのスチレン溶液(ポリカルボシラン:100重量部、スチレン:144重量部)244重量部、トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPT)16重量部、ソルビタンセスキオレート(SSO)40重量部、ミルド炭素繊維470重量部をポリエチレン製の容器に入れ、プロペラ型攪拌羽根で攪拌し分散混合物を得た。次いで、これに、過硫酸アンモニウム(APS)1.6重量部を溶かした水470重量部を徐々に加えながら、更に激しく攪拌したところ安定なW/O型エマルジョンが得られた。得られたW/O型エマルジョンを型枠に流し込み、60℃で24時間重合硬化した後脱型し、60℃で乾燥してポリカルボシランと固体炭素を含む多孔質体が得られた。次いで、得られた多孔質体を雰囲気炉に挿入し、550℃で窒素ガスを毎分1リットルの流量で流しながら4時間予備加熱処理することにより、多孔質体に含まれる重合性不飽和化合物が重合して生成した重合体、乳化剤、及び、重合開始剤を除去した。そして、更に、アルゴンガスを毎分0.5リットルの流速で流しながら1300℃で5時間加熱処理を行なった。加熱処理後、大気中で650℃で4時間加熱処理して残留する炭素成分を燃焼除去した。得られた淡緑色の生成物の電子顕微鏡写真撮影したところ、表2に示すように、長さが10〜25μm、直径が0.2〜0.4μmのウイスカーであることが確認された。更に、このウイスカーのX線回折を行なったところ、図2に示すような回折線が得られ、β−SiCであることが確認された。

0045

表2に示す組成からなる分散混合物を実施例4と同様にして重合硬化、成形して多孔質体を作製した。次いで得られた多孔質体の加熱処理温度を1500℃に変える以外実施例4と全く同様にして加熱処理を行ない淡緑色の生成物を得た。得られた淡緑色の生成物を走査電子顕微鏡により観察したところ、表2に示すように、長さが10〜15μm、直径が0.3〜0.6μmのウイスカーであることが確認された。更に、このウイスカーのX線回折分析を行なったところ、図2に示したと同様な回折線が得られ、β−SiCであることが確認された。

0046

表2に示す組成からなる分散混合物を実施例4と同様にして重合硬化、成形して多孔質体を作製した。次いで得られた多孔質体の加熱処理温度を1400℃に変える以外実施例4と全く同様にして加熱処理を行ない淡緑色の生成物を得た。得られた淡緑色の生成物を走査電子顕微鏡により観察したところ、表2に示すように、長さが20〜30μm、直径が0.2〜0.4μmのウイスカーであることが確認された。更に、このウイスカーのX線回折分析を行なったところ、図2に示したと同様な回折線が得られ、β−SiCであることが確認された。

0047

[比較例1]
ミルド炭素繊維を添加しない以外は実施例4と全く同様にしてポリカルボシランを含む多孔質体を得た。次いで、実施例4と全く同様にして加熱処理を行なった。得られた生成物の電子顕微鏡写真を撮影したところ、ウイスカーの生成は全く認められなかった。更に生成物のX線回折を行なったところ、2θで35.7゜、41.5゜、60.0゜、71.8゜、75.5゜にピークが認められたものの非常にブロードであり、非晶質のβ−SiCであることが確認された。

0048

0049

1.3有機珪素高分子化合物を溶媒に溶解した後、固体炭素と混合、及び/または、固体炭素に含浸し、次いで、溶媒を除去することにより得られた多孔質体からの製造。

0050

ポリカルボシラン100重量部とクロロホルム500重量部をポリエチレン製の容器に入れ、プロペラ型攪拌羽根で攪拌し、ポリカルボシランを完全に溶解した。次いで、これにミルド炭素繊維250重量部を加えた後、激しく攪拌して混合物を得た。得られた混合物を60℃で24時間乾燥してクロロホルムを完全に揮散させた。得られた組成物は多孔質状固形でありハンドリングが容易であった。次いで、得られた多孔質体を雰囲気炉に挿入し、1350℃でアルゴンガスを毎分0.5リットルの流量で流しながら5時間加熱処理を行なった。得られた加熱処理物を走査型電子顕微鏡により観察したところ、内部及び表面にウイスカー状のものが生成していた。次いで、大気中で650℃で4時間加熱処理して残留する炭素成分を燃焼除去した。得られた淡緑色の生成物を走査型電子顕微鏡により観察したところ、表3に示すように長さが10〜25μm、直径が0.3〜0.6μmのウイスカー状であることが確認された。更に、このウイスカー状の生成物のX線回折を行なったところ、図3に示すような回折線が得られ、β−SiCであることが確認された。

0051

表3に示す組成の混合物から実施例7と同様にして多孔質体を作製した。次いで、加熱処理温度を1250℃に変える以外は実施例7と同様にして加熱処理を行い、淡緑色の生成物を得た。得られた生成物を走査電子顕微鏡により観察したところ、表3に示すように、長さが10〜20μm、直径が0.2〜0.4μmのウイスカーであることが確認された。更に、このウイスカーのX線回折を行なったところ、図3に示したと同様な回折線が得られ、β−SiCであることが確認された。

0052

表3に示す組成の混合物から実施例7と同様にして多孔質体を作製した。次いで、加熱処理温度を1350℃に変える以外は実施例7と同様にして加熱処理を行い、淡緑色の生成物を得た。得られた生成物を走査電子顕微鏡により観察したところ、表3に示すように、長さが10〜25μm、直径が0.3〜0.7μmのウイスカーであることが確認された。更に、このウイスカーのX線回折を行なったところ、図3に示したと同様な回折線が得られ、β−SiCであることが確認された。

0053

0054

2.窒化珪素ウイスカーの製造
2.1有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物、重合開始剤を含有する組成物を重合して得られた成形体からの製造。

0055

ポリカルボシラン及びポリスチレンのスチレン溶液(ポリカルボシラン:100重量部、ポリスチレン:400重量部、スチレン:900重量部)1400重量部、トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPT)100重量部、ミルド炭素繊維500重量部、過酸化ベンゾイル(BPO)10重量部をポリエチレン製の容器に入れ、プロペラ型攪拌羽根で攪拌し組成物を得た。得られた組成物を型枠に移し込み、60℃で24時間重合硬化した後脱型し、成形体を得た。次いで、得られた成形体を雰囲気炉に挿入し、1350℃で窒素ガスを毎分1リットルの流量で流しながら5時間加熱処理を行なった。得られた加熱処理物を走査型電子顕微鏡により観察したところ、内部及び表面にウイスカー状のものが生成していた。次いで、大気中で650℃で4時間加熱処理して残留する炭素成分を燃焼除去した。得られた灰白色の生成物を走査型電子顕微鏡により観察したところ、表4に示すように、長さが10〜30μm、直径が0.3〜0.9μmのウイスカーであることが確認された。更に、このウイスカーのX線回折分析を行なったところ、図4に示すような回折線が得られ、α−Si3N4であることが確認された。

0056

表4に示す組成からなる組成物を実施例10と同様にして重合硬化、成形し、成形体を作製した。次いで、実施例10と同様にして成形体を加熱処理して、灰白色の生成物を得た。得られた生成物を走査電子顕微鏡により観察したところ、表4に示すように、長さが10〜40μm、直径が0.5〜1.5μmのウイスカーであることが確認された。更に、このウイスカーのX線回折分析を行なったところ、図4に示したと同様な回折線が得られ、α−Si3N4であることが確認された。

0057

表4に示す組成からなる組成物を実施例10と同様にして重合硬化、成形し、成形体を作製した。次いで、加熱処理温度を1450℃に変える以外は実施例10と同様にして成形体を加熱処理して、灰白色の生成物を得た。得られた生成物を走査電子顕微鏡により観察したところ、表4に示すように、長さが30〜50μm、直径が0.8〜2.0μmのウイスカーであることが確認された。更に、このウイスカーのX線回折分析を行なったところ、図4に示したと同様な回折線が得られ、α−Si3N4であることが確認された。

0058

0059

2.2有機珪素高分子化合物、固体炭素、重合性不飽和化合物、乳化剤、重合開始剤、及び、水を混合、撹拌して得られるW/O型エマルジョンを重合させた後、水を蒸発させて得られた多孔質体からの製造。

0060

ポリカルボシランのスチレン溶液(ポリカルボシラン:100重量部、スチレン:270重量部)370重量部、トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPT)30重量部、ソルビタンセスキオレート(SSO)75重量部、ミルド炭素繊維470重量部をポリエチレン製の容器に入れ、プロペラ型攪拌羽根で攪拌し分散混合物を得た。次いで、これに、過硫酸アンモニウム(APS)3重量部を溶かした水970重量部を徐々に加えながら、更に激しく攪拌したところ安定なW/O型エマルジョンが得られた。得られたW/O型エマルジョンを型枠に流し込み、60℃で24時間重合硬化した後脱型し、60℃で乾燥してポリカルボシランと固体炭素を含む多孔質体を得た。次いで、得られた多孔質体を雰囲気炉に挿入し、1400℃で窒素ガスを毎分1リットルの流量で流しながら5時間加熱処理を行なった。得られた加熱処理物を走査型電子顕微鏡により観察したところ、内部及び表面にウイスカー状のものが生成していた。次いで、大気中で650℃で4時間加熱処理して残留する炭素成分を燃焼除去した。得られた灰白色の生成物を走査電子顕微鏡により観察したところ、表5に示すように長さが10〜20μm、直径が0.3〜0.6μmのウイスカーであることが確認された。更に、このウイスカーのX線回折を行なったところ、図5に示すような回折線が得られ、α−Si3N4であることが確認された。

0061

表5に示す組成からなる分散混合物を実施例13と同様にして重合硬化、成形して多孔質体を作製した。次いで、加熱処理温度を1300℃に変える以外は実施例13と同様にして多孔質体を加熱処理して、灰白色の生成物を得た。得られた生成物を走査電子顕微鏡により観察した結果、表5に示すように、長さが10〜40μm、直径が0.3〜0.9μmのウイスカーであることが確認された。更に、このウイスカーのX線回折を行なったところ、図5に示したと同様な回折線が得られ、α−Si3N4であることが確認された。

0062

表5に示す組成からなる分散混合物を実施例13と同様にして重合硬化、成形して多孔質体を作製した。次いで、加熱処理温度を1500℃に変える以外は実施例13と同様にして多孔質体を加熱処理して、灰白色の生成物を得た。得られた生成物を走査電子顕微鏡により観察した結果、表5に示すように、長さが20〜40μm、直径が0.3〜0.8μmのウイスカーであることが確認された。更に、このウイスカーのX線回折を行なったところ、図5に示したと同様な回折線が得られ、α−Si3N4であることが確認された。

0063

[比較例2]
ミルド炭素繊維を使用しない以外は実施例13と全く同様にして多孔質体を得た。次いで、得られた多孔質体に対して実施例13と同様にして1400℃で窒素ガスを毎分1リットルの流量で流しながら5時間加熱処理を行なった。得られた加熱処理物を走査電子顕微鏡により観察したところ、内部には全くウイスカーは認められず、表面に極僅か毛玉状のウイスカーが生成しているだけであった。

0064

[比較例3]
ポリカルボシランのみを粉末のままで、実施例13と同様にして1400℃で窒素ガスを毎分1リットルの流量で流しながら5時間加熱処理を行なった。得られた生成物を走査電子顕微鏡により観察したがウイスカーの生成は全く認められなかった。

0065

0066

2.3有機珪素高分子化合物を溶媒に溶解した後、固体炭素と混合、及び/または、固体炭素に含浸し、次いで、溶媒を除去することにより得られた多孔質体からの製造。

0067

ポリシラスチレン100重量部とクロロホルム1000重量部をポリエチレン製の容器に入れ、プロペラ型攪拌羽根で攪拌し、ポリシラスチレンを完全に溶解した。次いで、これにミルド炭素繊維500重量部を加えた後、激しく攪拌して混合物を得た。得られた混合物を60℃で24時間乾燥してクロロホルムを完全に揮散させた。得られた組成物は多孔質状の固形でありハンドリングが容易であった。次いで、得られた多孔質体を雰囲気炉に挿入し、1350℃で窒素ガスを毎分1リットルの流量で流しながら5時間加熱処理を行なった。得られた加熱処理物を走査型電子顕微鏡により観察したところ、内部及び表面にウイスカー状のものが生成していた。次いで、大気中で650℃で4時間加熱処理して残留する炭素成分を燃焼除去した。得られた灰白色の生成物を走査型電子顕微鏡により観察したところ、表6に示すように長さが25〜40μm、直径が0.5〜1.5μmのウイスカー状であることが確認された。更に、このウイスカー状の生成物のX線回折を行なったところ、図6に示すような回折線が得られ、α−Si3N4であることが確認された。

0068

表6に示す組成の混合物から実施例16と同様にして多孔質体を作製した。次いで、加熱処理温度を1450℃に変える以外は実施例16と同様にして組成物を加熱処理して、灰白色の生成物を得た。得られた生成物を走査電子顕微鏡により観察したところ、表6に示すように、長さが15〜25μm、直径が0.5〜1.0μmのウイスカーであることが確認された。更に、このウイスカーのX線回折を行なったところ、図6に示したと同様な回折線が得られ、α−Si3N4、であることが確認された。

0069

表6に示す組成の混合物から実施例16と同様にして多孔質体を作製した。次いで、加熱処理温度を1350℃に変える以外は実施例16と同様にして組成物を加熱処理して、灰白色の生成物を得た。得られた生成物を走査電子顕微鏡により観察したところ、表6に示すように、長さが10〜20μm、直径が0.5〜1.0μmのウイスカーであることが確認された。更に、このウイスカーのX線回折を行なったところ、図6に示したと同様な回折線が得られ、α−Si3N4であることが確認された。

0070

図面の簡単な説明

0071

実施例1において得られた炭化珪素ウイスカーをX線回折分析にかけて得られた回折線である。
実施例4において得られた炭化珪素ウイスカーをX線回折分析にかけて得られた回折線である。
実施例7において得られた炭化珪素ウイスカーをX線回折分析にかけて得られた回折線である。
実施例10において得られた窒化珪素ウイスカーをX線回折分析にかけて得られた回折線である。
実施例13において得られた窒化珪素ウイスカーをX線回折分析にかけて得られた回折線である。
実施例16において得られた窒化珪素ウイスカーをX線回折分析にかけて得られた回折線である。

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