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技術 使用済燃料用貯蔵ラック及びその製造方法

出願人 株式会社日立製作所
発明者 加藤光雄羽田光明高橋敏依岩倉成良吉田雅文水口和彦森利光
出願日 2003年6月23日 (17年0ヶ月経過) 出願番号 2003-177435
公開日 2005年1月13日 (15年5ヶ月経過) 公開番号 2005-010116
状態 拒絶査定
技術分野 燃料及び物質の取扱い並びに実験設備
主要キーワード 溶接点数 材料重量 燐化物 貯蔵セル オーステナイトステンレス鋼 侵入型元素 貯蔵ラック 溶接変形
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2005年1月13日)のものです。
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図面 (5)

課題

溶接による変形が少ない使用済燃料用貯蔵ラックとその製造方法を提供する。

解決手段

使用済燃料用貯蔵ラック材料にボロンを0.6〜1.0重量%含有するオーステナイトステンレス鋼を用い、重量%でC0.03%以下,Si0.5%未満,Mn0.2 〜1%,Ni8〜12%,Cr22〜30%,Mo2〜3%,Ti1〜3%、SとPの合計が0.03% 以下である2相ステンレス合金溶加材を用いて溶接し貯蔵ラックを組み立てる。重量%でC0.03% 以下,Ni8〜12%,Cr22〜30%,Mo2〜3%,Ti1〜3%,B0.4〜0.8%、SとPの合計が0.03% 以下、残部がFeよりなり、δフェライト量が10〜35%の2相ステンレス合金よりなる溶着金属を形成することが望ましい。

概要

背景

近年、原子炉建屋内使用済燃料貯蔵プール貯蔵容量増大が望まれている。この方策として、使用済燃料用貯蔵ラックの構造及び製造方法が検討されている(特許文献1,2参照)。

概要

溶接による変形が少ない使用済燃料用貯蔵ラックとその製造方法を提供する。使用済燃料用貯蔵ラック材料にボロンを0.6〜1.0重量%含有するオーステナイトステンレス鋼を用い、重量%でC0.03%以下,Si0.5%未満,Mn0.2 〜1%,Ni8〜12%,Cr22〜30%,Mo2〜3%,Ti1〜3%、SとPの合計が0.03% 以下である2相ステンレス合金溶加材を用いて溶接し貯蔵ラックを組み立てる。重量%でC0.03% 以下,Ni8〜12%,Cr22〜30%,Mo2〜3%,Ti1〜3%,B0.4〜0.8%、SとPの合計が0.03% 以下、残部がFeよりなり、δフェライト量が10〜35%の2相ステンレス合金よりなる溶着金属を形成することが望ましい。

目的

本発明の目的は、溶接時の変形が少ない使用済燃料用貯蔵ラック及びその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

Bを0.6〜1.0重量%含有するオーステナイトステンレス鋼溶接して製造された使用済燃料用貯蔵ラックにおいて、溶接部溶着金属が重量%でC0.03%以下,Ni8〜12%,Cr22〜30%,Mo2〜3%,Ti1〜3%,B0.4〜0.8%、残部がFeと同伴する不純物であり、不純物中のSとPの合計量が0.03%以下の2相ステンレス合金よりなり、前記溶着金属のδフェライト量が10〜35%であることを特徴とする使用済燃料用貯蔵ラック。

請求項2

重量%でBを0.6〜1.0%含有するオーステナイトステンレス鋼を溶接して使用済燃料用貯蔵ラックを製造する方法において、溶加材に重量%でC0.03%以下,Si0.5%未満,Mn0.2〜1%,Ni8〜12%,Cr22〜30%,Mo2〜3%,Ti1〜3%、残部がFeと同伴する不純物よりなり、不純物中のSとPの合計量が0.03%以下である2相ステンレス合金を用いることを特徴とする使用済燃料用貯蔵ラックの製造方法。

請求項3

Bを0.6〜1.0重量%含有するオーステナイトステンレス鋼を溶接して製造する使用済燃料用貯蔵ラックの製造方法において、重量%でC0.03%以下,Si0.5%未満,Mn0.2〜1%,Ni8〜12%,Cr22〜30%,Mo2〜3%,Ti1〜3%、残部がFeと同伴する不純物よりなり、不純物中のSとPの合計量が0.03%以下である2相ステンレス合金よりなる溶加材を用い、重量%でC0.03%以下,Ni8〜12%,Cr22〜30%,Mo2〜3%,Ti1〜3%,B0.4〜0.8%、残部がFeと同伴する不純物よりなり、不純物中のSとPの合計量が0.03%以下であり、δフェライト量が10〜35%である2相ステンレス合金よりなる溶着金属を形成することを特徴とする使用済燃料用貯蔵ラックの製造方法。

請求項4

長尺仕切板に複数の切込み部を設け、この複数の切込み部に短尺仕切板の複数の凸部を挿入し、長尺仕切板の複数の切込み部と短尺仕切板の複数の凸部を溶加材を用いて溶接して使用済燃料用貯蔵ラックを製造する方法において、前記長尺仕切板及び前記短尺仕切板の材料に重量%でBを0.6〜1.0%含有するオーステナイトステンレス鋼を用い、前記溶加材として重量%でC0.03%以下,Si0.5%未満,Mn0.2〜1%,Ni8〜12%,Cr22〜30%,Mo2〜3%,Ti1〜3%を含有し、残部がFeと同伴する不純物よりなり、不純物中のSとPの合計量が0.03%以下である2相ステンレス合金を用いることを特徴とする使用済燃料用貯蔵ラックの製造方法。

請求項5

複数の角筒体格子状に配置し、隣接する角筒体のコーナー部にくさび状の溶接用部材を設け、角筒体のコーナー部同士とくさび状の溶接用部材を溶加材を用いて溶接して使用済燃料用貯蔵ラックを製造する方法において、前記角筒体及び前記くさび状溶接用部材として重量%でBを0.6〜1.0%含有するオーステナイトステンレス鋼を用い、前記溶加材として重量%でC0.03%以下,Si0.5%未満,Mn0.2〜1%,Ni8〜12%,Cr22〜30%,Mo2〜3%,Ti1〜3%を含有し、残部がFeと同伴する不純物よりなり、不純物中のSとPの合計量が0.03%以下である2相ステンレス合金を用いることを特徴とする使用済燃料用貯蔵ラックの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、原子力発電所に設置される使用済燃料用貯蔵ラック及びその製造方法に関する。

0002

近年、原子炉建屋内使用済燃料貯蔵プール貯蔵容量増大が望まれている。この方策として、使用済燃料用貯蔵ラックの構造及び製造方法が検討されている(特許文献1,2参照)。

0003

特許文献1には、複数の仕切板格子状に組み合わせてなる使用済燃料用貯蔵ラックが記載されている。特許文献2には、複数の角筒体を格子状に組み合わせてなる使用済燃料用貯蔵ラックが記載されている。使用済燃料用貯蔵ラックの材料には、通常、放射能遮蔽効果に優れたボロン(B)添加オーステナイトステンレス鋼が使用される。

背景技術

0004

【特許文献1】
特開平5−80189号公報(要約)
【特許文献2】
特開平5−249284号公報(要約)

0005

使用済燃料用貯蔵ラックは、溶接によって組み立て製造されるが、溶接点数が数多く、溶接時のラック全体の溶接熱変形が大きい。

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の目的は、溶接時の変形が少ない使用済燃料用貯蔵ラック及びその製造方法を提供することにある。

0007

本発明の使用済燃料用貯蔵ラックは、Bを0.6〜1.0重量%含有するオーステナイトステンレス鋼を溶接して組み立てたものであり、重量%でC0.03%以下,Ni8〜12%,Cr22〜30%,Mo2〜3%,Ti1〜3%,B0.4〜0.8%を含有し、残部がFeと同伴する不純物よりなり、不純物中のSとPの合計量が0.03% 以下であり、δフェライト量が10〜35%である2相ステンレス合金よりなる溶着金属を形成することを特徴とする。

0008

本発明の使用済燃料用貯蔵ラックは、重量%でC0.03%以下,Si0.5%未満,Mn0.2〜1%,Ni8〜12%,Cr22〜30%,Mo2〜3%,Ti1〜3%を含有し、残部がFeと同伴する不純物よりなり、不純物中のSとPの合計量が0.03% 以下である2相ステンレス合金よりなる溶加材を用いることによって製造することが望ましい。

0009

本発明によれば、溶接時のそり,歪などの変形が少ない、高精度,高信頼の使用済燃料用貯蔵ラックが得られる。また、残留応力の発生も抑えられる。

0010

本発明は、溶着金属のδフェライト量を10〜35%と多くしている。この理由は、δフェライト内にB,S,Pなどの侵入型元素を固溶させ、硼化物燐化物硫化物などの化合物の生成を抑制して、高温割れを抑えるためである。δフェライトを多量に含むと膨張するために、溶接時に発生するそり,変形が抑制され、また残留応力の発生が抑制されるという効果もある。δフェライト量が10%未満の場合は、B,S,Pなどの侵入型元素の固溶が少ないため、硼化物,燐化物,硫化物などの化合物が生成し高温割れが発生しやすい。一方、δフェライト量が35%を超える場合は、延性が低下する。

0011

本発明においては、B含有オーステナイトステンレス鋼よりなる長尺仕切板に複数の切込み部を設け、この複数の切込み部にB含有オーステナイトステンレス鋼よりなる短尺仕切板の複数の凸部を挿入して、前記長尺仕切板の複数の切込み部と前記短尺仕切板の複数の凸部とを、前記溶加材を用いて溶接することが望ましい。

0012

また、他の製造方法として、B含有オーステナイトステンレス鋼よりなる複数の角筒体を格子状に配置し、隣接する角筒体のコーナー部にB含有オーステナイトステンレス鋼よりなるくさび状をした溶接用部材を設け、前記溶加材を用いて溶接することが望ましい。

0013

溶着金属の化学成分範囲(重量%)の限定理由について説明する。

0014

C:0.03%以下
Cはオーステナイト安定化元素であり、強度向上に寄与するが、C量の増加は耐応力腐食割れ性劣化させるため0.03% 以下が望ましい。

0015

Ni:8〜12%
Niは2相ステンレス合金の必須成分であり、オーステナイト相を安定化させる効果がある。その効果を発揮するために、8〜12%とすることが望ましい。

0016

Cr:22〜30%
Crは2相ステンレス合金の耐食性の向上に寄与する元素であり、22〜30%で顕著な効果が得られる。

0017

Mo:2〜3%
MoもCrと同様、耐食性の向上に寄与する元素であり、2〜3%の範囲で顕著な効果が得られる。

0018

Ti:1〜3%
Tiは溶接部溶融金属中のBと反応し、Ti硼化物を形成し凝固核となり、フェライトの生成を促進する効果がある。また、溶着金属の凝固組織を変化させ、耐高温割れ性を改善させる効果がある。1〜3%の範囲で顕著な効果が得られる。

0019

SとPの合計量:0.03%以下
SとPは低融点化合物を生成する元素であり、極力抑える必要がある。両者の合計量が0.03% を超えないことが望ましい。

0020

次に溶加材の化学成分範囲(重量%)を限定した理由について説明する。

0021

C:0.03%以下
Cはオーステナイト安定化元素であり、強度向上に寄与するが、C量の増加は耐応力腐食割れ性を劣化させるため0.03% 以下とする。

0022

Ni:8〜12%
Niは2相ステンレス合金の必須成分であり、オーステナイト相を安定化させる効果がある。その効果は8〜12%で顕著に発揮される。

0023

Si:0.5%未満
Siは脱酸剤として用いられる。溶加材のSi含有量は0.5% 未満が望ましく、それ以上多く含有すると耐食性及び靭性が劣化する。

0024

Mn:0.2〜1%
Mnは溶接時に脱酸作用及び脱硫作用があり、高温割れに有害なSを固定し、耐高温割れ性を抑制する効果がある。この効果を発揮させるには0.2% 以上必要であり、1%を超えると溶接時の湯流れ性が低下し溶接作業性が悪くなる。

0025

Cr:22〜30%
Crは2相ステンレス合金の耐食性向上に有効な元素であり、22〜30%の範囲で顕著な効果がある。

0026

Mo:2〜3%
MoもCrと同様、耐食性向上に有効な元素であり、2〜3%の範囲で顕著な効果がある。

0027

Ti:1〜3%
Tiは溶接部の溶融金属中のBと反応し、Ti硼化物を形成し凝固核となり、フェライトの生成を促進する効果があるとともに、溶着金属の凝固組織(柱状晶)を変化させ、耐高温割れ性を改善する。1〜3%の範囲で顕著な効果がある。

課題を解決するための手段

0028

SとPの合計量:0.03%以下
Bを0.6〜1.0重量%含有するオーステナイトステンレス鋼を溶接して製造する使用済燃料用貯蔵ラックにおいて、前記溶接により形成された溶接部の溶着金属は重量%でC0.03% 以下,Ni8〜12%,Cr22〜30%,Mo2〜3%,Ti1〜3%,B0.4〜0.8%を含有し、残部がFeと同伴する不純物よりなり、不純物中のSとPの合計量が0.03% 以下である2相ステンレス合金であり、前記溶着金属のδフェライト量が10〜35%であることを特徴とする使用済燃料用貯蔵ラック。使用済燃料用貯蔵ラックδフェライト量が10〜35%である重量%でC0.03% 以下,Si0.5%未満,Mn0.2〜1%,Ni8〜12%,Cr22〜30%,Mo2〜3%,Ti1〜3%を含有し、残部がFeと同伴する不純物よりなり、不純物中のSとPの合計量が0.03% 以下である2相ステンレス合金B0.6〜1.0重量%含有するオーステナイトステンレス鋼使用済燃料用貯蔵ラック材料重量%でC0.03%以下,Si0.5%未満,Mn0.2 〜1%,Ni8〜12%,Cr22〜30%,Mo2〜3%,Ti1〜3%を含有し、残部がFeと同伴する不純物よりなり、不純物中のSとPの合計量が0.03% 以下である2相ステンレス合金よりなる溶加材を用いる重量%でC0.03% 以下,Ni8〜12%,Cr22〜30%,Mo2〜3%,Ti1〜3%,B0.4〜0.8%を含有し、残部がFeと同伴する不純物よりなり、不純物中のSとPの合計量が0.03% 以下であり、δフェライト量が10〜35%である2相ステンレス合金よりなる溶着金属を形成することにある貯蔵ラックB含有オーステナイトステンレス鋼前記長尺仕切板に複数の切込み部と短尺仕切板の複数の凸部とB含有SとPは低融点化合物を生成する元素であり、極力抑える必要があり、両者の合計量で0.03% を超えないことが望ましい。

0029

【実施例1】
図1は使用済燃料用貯蔵ラックの平面図である。本実施例の使用済燃料用貯蔵ラック1は、短尺仕切板2と長尺仕切板3から形成されており、両者の仕切板によって囲まれたところが燃料貯蔵セル4となる。

0030

図2は使用済燃料用貯蔵ラック断面の拡大図である。5がシートであり、2a,2bが短尺仕切板、3a,3b,3cが長尺仕切板である。長尺仕切板3a,3b,3cにはスリット6が設けられており、短尺仕切板2a,2bには突起部7が設けられている。なお、長尺仕切板及び短尺仕切板の材料は、いずれもBを1.0重量%含むオーステナイトステンレス鋼である。

0031

使用済燃料用貯蔵ラックは、まずシート5に長尺仕切板3aが水平に設置され、次に長尺仕切板3aに複数の短尺仕切板2aが垂直に設置され、本発明の2相ステンレス合金溶加材を添加して隅肉溶接され隅肉溶接部8が形成された。溶加材には、重量%でC0.02%未満,Si0.35% 未満,Mn0.5%,Ni9%,Cr29%,Mo2.4%,Ti1.5%を含有し、残部がFeと不可避的不純物からなり、SとPの合計量が0.03% 未満の2相ステンレス合金を使用した。本発明の2相ステンレス合金溶加材を用いると、隅肉溶接時に、そり,歪などの変形,残留応力発生が極力抑えられるので垂直に設置される。

0032

隅肉溶接部8の溶着金属は、C0.02% 未満,Ni9.1%,Cr25.6%,Mo2.5%,Ti1.2%,B0.65% を含有し、残部がFeと不可避的不純物よりなり、SとPの合計量が0.03% 未満の2相ステンレス合金であり、その溶着金属のδフェライト量は約22%であった。

0033

次に短尺仕切板2aの上に長尺仕切板3bが水平に設置され、この長尺仕切板3bのスリット6と短尺仕切板2aの突起部7とが合わせられ、本発明の2相ステンレス合金溶加材を添加して溶接が行われた。

0034

長尺仕切板3bのスリット6と短尺仕切板2aの突起部7との溶接部9の溶着金属は、C0.02%未満,Ni8.8%,Cr24.2%,Mo2.3%,Ti1.1%,B0.62%、SとPの合計量が0.03% 未満、残部がFeと不可避的不純物からなる2相ステンレス合金溶接部であり、その溶着金属のδフェライト量は約18%であった。

0035

その後、水平に設置された長尺仕切板3b上に複数の短尺仕切板2bが垂直に設置され、本発明の2相ステンレス合金溶加材を用いて隅肉溶接された。

0036

さらに短尺仕切板2bの上に長尺仕切板3cが水平に設置され、この長尺仕切板3cのスリット6と短尺仕切板2bの突起部7とが合わせられ、本発明の2相ステンレス合金溶加材を用いて溶接を行われた。

0037

これらの工程を経て所定の層数の使用済燃料用貯蔵ラックが製造された。本実施例による使用済燃料用貯蔵ラックには、そり,歪などの変形はほとんど見られなかった。

0038

【実施例2】
図3はボロン含有オーステナイトステンレス鋼の角管を用いた使用済燃料用貯蔵ラック断面の拡大図であり、図4は角管とくさび状溶接用部材の肉盛溶接部の拡大図である。図3及び図4に示すように、ボロン含有オーステナイトステンレス鋼の角管を用いた使用済燃料用貯蔵ラック10の外周部は、角管11,12と側板13が隅肉溶接部14によって接続されている。また角管を用いた使用済燃料用貯蔵ラック10の内部は、角管11と角管15との間にくさび状の溶接用部材16を設け、くさび状の溶接用部材16を介して、TIGによる肉盛溶接によって角管11と角管15が肉盛溶接部17によって接続されている。なお、本実施例で使用した材料は、ボロンを0.7 重量%含むオーステナイトステンレス鋼である。

0039

角管11,12と側板13の隅肉溶接はTIG溶接にて行い、溶加材には、重量%でC0.02%未満,Si0.35% 未満,Mn1.0%,Ni9%,Cr29%、Mo2.4%,Ti1.5%を含有し、残部がFeと不可避的不純物からなり、SとPの合計が0.03% 未満の2相ステンレス合金を使用した。溶接割れがなく、残留応力の発生も抑えられ、そり,歪などの溶接変形が少ない隅肉溶接部が得られた。

0040

隅肉溶接部14の溶着金属は、重量%でC0.02%未満,Ni9.1%,Cr24.4%,Mo2.1%,Ti1.3%,B0.44%を含有し、残部が不可避的不純物及びFeからなり、SとPの合計が0.03% 未満の2相ステンレス合金であり、その溶着金属のδフェライト量は約18%であった。

0041

また角管を用いた使用済燃料用貯蔵ラック内部の角管同士の接続には、角管11と角管15との間にくさび状の溶接用部材16を設け、くさび状の溶接用部材16を介して、TIG肉盛溶接を行った。くさび状の溶接用部材16の材料にはボロンを0.7 重量%含むオーステナイトステンレス鋼を用いた。くさび状の溶接用部材16を介してのTIG肉盛溶接では、溶加材として本発明の2相ステンレス合金系溶加材であるC0.02%未満,Si0.35% 未満,Mn1.0%,Ni9%,Cr29%,Mo2.4%,Ti1.5%を含有し、残部がFeと不可避的不純物からなり、SとPの合計が0.03% 未満の2相ステンレス合金を使用した。

0042

TIG肉盛溶接部17の溶着金属は、重量%でC0.02%未満,Ni9.0%,Cr27.4%,Mo2.2%,Ti1.2%,B0.56%を含有し、残部がFeと不可避的不純物からなり、SとPの合計が0.03% 未満の2相ステンレス合金であり、その溶着金属のδフェライト量は約21%であった。

発明を実施するための最良の形態

0043

本実施例による使用済燃料用貯蔵ラックには、そり,歪などの変形はほとんど見られなかった。

図面の簡単な説明

0044

本発明によれば、溶接による変形が少ない使用済燃料用貯蔵ラックが得られる。

図1
使用済燃料用貯蔵ラックの全体構成図である。
図2
使用済燃料用貯蔵ラック断面の拡大図である。
図3
ボロン含有オーステナイトステンレス鋼の角管を用いた使用済燃料用貯蔵ラック断面の拡大図である。
図4
角管とくさび状溶接用部材の肉盛溶接部の拡大図である。
【符号の説明】
1,10…使用済燃料用貯蔵ラック、2…短尺仕切板、3…長尺仕切板、4…燃料貯蔵セル、5…シート、6…スリット、7…突起部、8,14…隅肉溶接部、9…溶接部、11,12,15…角管、13…側板、16…くさび状の溶接用部材、17…TIG肉盛溶接部。

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