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課題・解決手段

血管介入後の再狭窄および過形成を低下させるための装置および装置を用いた方法。特に本発明は、再狭窄を低下させるための患者の血管系内の選択された位置に対する効率の高い、治療能力のある少なくとも1つの薬剤制御放出を可能にする管腔補綴物を提供する。管腔内補綴物は、拡張可能構造物、および平滑筋細胞の増殖を低下させるために生体管腔内に治療能力のある薬剤を放出するための拡張可能構造物に隣接した供給源とを備えうる。

概要

背景

従って、血管形成および他の介入治療の後に生じることがある再狭窄および過形成を減少、阻害または治療するための改善された装置および方法を提供することは大きな進歩となると考えられる。本発明は、これらの必要性および他の必要性の少なくともいくつかを満たす。

概要

血管介入後の再狭窄および過形成を低下させるための装置および装置を用いた方法。特に本発明は、再狭窄を低下させるための患者の血管系内の選択された位置に対する効率の高い、治療能力のある少なくとも1つの薬剤制御放出を可能にする管腔補綴物を提供する。管腔内補綴物は、拡張可能構造物、および平滑筋細胞の増殖を低下させるために生体管腔内に治療能力のある薬剤を放出するための拡張可能構造物に隣接した供給源とを備えうる。

目的

本発明は、再狭窄を低下または阻止するための血管ステントおよび移植片などの管腔補綴物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
13件

この技術が所属する分野

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請求項1

物質送達速度閾値レベルより低い初期相および物質送達速度が閾値レベルより高い後期相を含む所定の時間パターンで物質が放出される管腔補綴物であって、以下を含む管腔補綴物:生体管腔内に移植可能足場;および物質を放出するための、足場上の手段。

請求項2

足場がステントまたは移植片である、請求項1記載の管腔補綴物。

請求項3

足場が、血管内に移植可能である、請求項1記載の管腔補綴物。

請求項4

物質を放出するための手段が、足場の少なくとも一部において形成された基質を含む、請求項1記載の管腔補綴物。

請求項5

基質が、血管内環境において分解を受ける材料からなる、請求項4記載の管腔補綴物。

請求項6

基質が、表面分解により分解する、請求項5記載の管腔補綴物。

請求項7

基質が、大量分解により分解する、請求項5記載の管腔補綴物。

請求項8

改善点が、補綴物の一部において少なくとも1層の細胞が増殖した後に薬物の実質的な放出を開始するようにプログラムされている、補綴物を移植する段階を含む、補綴物が動脈内に移植されかつ補綴物が薬物を放出する種類である、動脈に薬物を送達するための改善された方法。

請求項9

細胞が炎症性細胞平滑筋細胞または内皮細胞を含む、請求項8記載の方法。

請求項10

管腔に物質を送達するための方法であって、以下の段階を含む方法:物質を組み込んでいるまたは物質と結合している、血管内環境において分解を受ける基質を含有する管腔補綴物を提供する段階;および基質の少なくとも一部が所定の期間で分解し、基質が実質的に分解を開始した後に実質的な物質の放出が開始するように、生体管腔内に補綴物を移植する段階。

請求項11

物質が、足場内または足場上の容器に組み込まれ、かつ、基質が十分に分解されて容器を露出したら実質的な物質の放出が開始するように、基質により容器が被覆される、請求項10記載の方法。

請求項12

物質が基質内に含有されて基質が足場をコーティングし、基質の外側の層が分解されるまで物質の放出が実質的に開始しないように外側の層は実質的に物質を含有しない、請求項10記載の方法。

請求項13

物質が、基質によりコーティングされた足場の内部に、または足場上に含まれる、請求項10記載の方法。

請求項14

補綴物が、噴霧、浸漬、沈着または塗布によって基質にコーティングされる、請求項10記載の方法。

請求項15

物質を補綴物にコーティング、噴霧、浸漬、沈着または塗布することによって、補綴物に物質が組み込まれる、請求項10記載の方法。

請求項16

患者治療する方法であって、以下の段階を含む方法:構造物および、構造物に付随した、治療能力のある少なくとも1つの薬剤の少なくとも1つの供給源を含む、血管補綴物を提供する段階;罹患しやすい組織部位を含む患者の血管内に血管補綴物を移植する段階;ならびに治療能力のある少なくとも1つの薬剤を放出する段階。

請求項17

放出段階が、免疫抑制剤抗炎症剤抗増殖剤、抗遊走剤、抗線維症剤アポトーシス促進剤カルシウムチャネル遮断剤抗癌剤、抗体、抗血栓剤抗血小板剤、IIb/IIIa剤、抗ウィルス剤およびそれらの組合せからなる群より選択される、治療能力のある少なくとも1つの薬剤を放出する段階を含む、請求項16記載の方法。

請求項18

放出段階が、ミコフェノール酸ミコフェノール酸モフェチルミゾリビンメチルプレドニゾロンデキサメサゾン、Certican(商標)、ラパマイシン、Triptolide(商標)、Methotrexate(商標)、Benidipine(商標)、Ascomycin(商標)、Wortmannin(商標)、LY294002、Camptothecin(商標)、Topotecan(商標)、ヒドロキシウレア、Tacrolimus(商標)(FK506)、シクロホスファミドシクロスポリンダクリズマブアザチオプリンプレドニゾン、Gemcitabine(商標)、それらの誘導体および組合せからなる群より選択される、治療能力のある少なくとも1つの薬剤を放出する段階を含む、請求項16記載の方法。

請求項19

罹患しやすい組織部位における平滑筋細胞の増殖を低下させる段階をさらに含む、請求項16記載の方法。

請求項20

治療能力のある薬剤が、補綴物の移植から約1日から約200日の期間内で放出される、請求項16記載の方法。

請求項21

治療能力のある薬剤が、補綴物の移植から約1日から約45日の期間内で放出される、請求項16記載の方法。

請求項22

治療能力のある薬剤が、補綴物の移植から約7日から約21日の期間内で放出される、請求項20記載の方法。

請求項23

少なくとももう1つの化合物を放出する段階をさらに含む、請求項16記載の方法。

請求項24

もう1つの化合物が治療能力のあるもう1つの薬剤である、請求項23記載の方法。

請求項25

放出段階が、抗癌剤、化学療法剤血栓溶解剤血管拡張剤抗菌剤または抗生物質抗有糸分裂剤増殖因子アンタゴニストフリーラジカル捕集剤生物学的製剤放射性治療剤放射線不透過剤放射性標識剤、ヘパリンおよびその誘導体などの抗凝固剤抗血管形成剤血管形成剤、PDGF-Bおよび/またはEGF阻害剤乾癬剤を含む抗炎症剤、アセチルサリチル酸などのシクロオキシゲナーゼ阻害剤ADP阻害剤チクロプジピン(ticlopdipine)ホスホジエステラーゼIII阻害剤糖タンパク質IIb/IIIa剤を含む抗血小板剤、エプチフィバチドおよびアデノシン再取り込み阻害剤、抗酸化剤酸化窒素ドナーを含む治療剤および/または促進剤、鎮吐剤、制吐剤、それらの誘導体および組合せからなる群より選択されるもう1つの化合物を放出する段階を含む、請求項23記載の方法。

請求項26

放出段階が、ヘパリンおよびその誘導体、Thalidomide(商標)、リボフラビンチアゾフリン、ザフリン(zafurin)、アセチルサリチル酸、Plavix(商標)などのクロピドグレル、ticlid(商標)などのチクロプジピン、Pletal(商標)などのシロスタゾール、Rheopro(商標)などのアブシキシマブ、Integrilin(商標)などのエプチフィバチド、ジピリドモル(dipyridmoles)、NSAID、タキソールTM、アクチノマイシンDTM、それらの誘導体および組合せからなる群より選択されるもう1つの化合物を放出する段階を含む、請求項23記載の方法。

請求項27

もう1つの化合物が、可能にする化合物である、請求項23記載の方法。

請求項28

もう1つの化合物が、治療能力のある薬剤の前に放出される、請求項23記載の方法。

請求項29

もう1つの化合物が、治療能力のある薬剤と同時に放出される、請求項23、24、25、26または27記載の方法。

請求項30

もう1つの化合物が、治療能力のある薬剤と逐次的に放出される、請求項23、24、25、26または27記載の方法。

請求項31

総量が約0.1ugから約10gの範囲の治療能力のある薬剤を放出するように装置が構成される、請求項16記載の方法。

請求項32

治療能力のある薬剤が、約0.1ugから約10mgの範囲の総量で放出される、請求項16記載の方法。

請求項33

治療能力のある薬剤が、約1ugから約2mgの範囲の総量で放出される、請求項16記載の方法。

請求項34

治療能力のある薬剤が、約1ugから約10mgの範囲の総量で放出される、請求項16記載の方法。

請求項35

治療能力のある薬剤が、約10ugから約2mgの範囲の総量で放出される、請求項16記載の方法。

請求項36

治療能力のある薬剤が、約50ugから約1mgの範囲の総量で放出される、請求項16記載の方法。

請求項37

装置により提供される化合物とは独立して、患者に第二の化合物を投与する段階をさらに含む、請求項16記載の方法。

請求項38

第二の化合物が、請求項2、3、10、11のいずれかによる化合物およびそれらの組合せからなる群より選択される、請求項37記載の方法。

請求項39

第二の化合物が、Zofran(商標)などのオンダンセトロン、Marinol(商標)などのドロナビノール、Kytril(商標)などのガニセトロン(ganisetron).Hclおよびそれらの組合せからなる群より選択される、請求項38記載の方法。

請求項40

第二の化合物を投与する段階が、経口、経全身経皮、任意の身体開口部経由またはそれらのうちいずれか1つもしくは複数の組合せを含む、請求項37、38または39記載の方法。

請求項41

第二の化合物を投与する段階が、介入性処置の前、同時、または後に投与する段階を含む、請求項40記載の方法。

請求項42

第二の化合物を投与する段階が、介入性処置の約200日前から約200日後までの期間内に患者に投与する段階を含む、請求項40記載の方法。

請求項43

第二の化合物を投与する段階が、介入性処置の約30日前から約30日後までの期間内に患者に投与する段階を含む、請求項40記載の方法。

請求項44

第二の化合物を投与する段階が、介入性処置の約1日前から約30日後までの期間内に患者に投与する段階を含む、請求項40記載の方法。

請求項45

第二の化合物を投与する段階が、介入性処置の約200日前から直前までの期間内に患者に投与する段階を含む、請求項40記載の方法。

請求項46

第二の化合物を投与する段階が、介入性処置の約3ヶ月前から直前までの期間内に患者に投与する段階を含む、請求項40記載の方法。

請求項47

第二の化合物を投与する段階が、介入性処置の約7日前から約24時間前までの期間内に患者に投与する段階を含む、請求項40記載の方法。

請求項48

第二の化合物を投与する段階が、約0.5mgから約5gの範囲の急性用量を投与する段階を含む、請求項40記載の方法。

請求項49

第二の化合物を投与する段階が、約1mgから約3gの範囲の急性用量を投与する段階を含む、請求項40記載の方法。

請求項50

第二の化合物を投与する段階が、約1gから約1.5gの範囲の急性用量を投与する段階を含む、請求項40記載の方法。

請求項51

第二の化合物を投与する段階が、約2gから約3gの範囲の急性用量を投与する段階を含む、請求項40記載の方法。

請求項52

第二の化合物を投与する段階が、1日あたり約1gから約1.5gの範囲の用量を投与する段階を含む、請求項40記載の方法。

請求項53

第二の化合物を投与する段階が、1日あたり約1mgから約3mgの範囲の用量を投与する段階を含む、請求項40記載の方法。

請求項54

第二の化合物を投与する段階が、1日あたり約2gから約3gの範囲の用量を投与する段階を含む、請求項40記載の方法。

請求項55

第二の化合物を投与する段階が、1日あたり約2mgから約6mgの範囲の用量を投与する段階を含む、請求項40記載の方法。

請求項56

生体内の罹患しやすい組織部位に治療能力のある薬剤を送達する方法であって、以下の段階を含む方法:血管内腔に、治療能力のある薬剤の供給源を配置する段階;および罹患しやすい組織部位に、治療能力のある薬剤を放出する段階。

請求項57

放出段階が、供給源の配置から所定の期間後に治療能力のある薬剤を放出する段階を含む、請求項56記載の方法。

請求項58

放出段階が、血栓事象の発生を減少させるために十分な内膜組織を形成させるのに十分な長期間、治療能力のある薬剤の放出を遅延させる段階を含む、請求項57記載の方法。

請求項59

供給源が速度制御要素を含む、請求項58記載の方法。

請求項60

放出段階が、供給源の表面分解または加水分解によって治療能力のある薬剤を放出する段階を含む、請求項59記載の方法。

請求項61

放出段階が、供給源からの拡散によって治療能力のある薬剤を放出する段階を含む、請求項59記載の方法。

請求項62

治療能力のある薬剤が供給源の大量分解によって放出される、請求項59記載の方法。

請求項63

罹患しやすい組織部位に治療能力のある薬剤を送達する方法であって、以下の段階を含む方法:生体内の標的体内部位に、構造物および、構造物に付随した治療能力のある少なくとも1つの薬剤の少なくとも1つの供給源を含む装置を配置する段階;ならびに標的体内部位において治療能力のある薬剤を放出する段階。

請求項64

標的体内部位が罹患しやすい組織部位を含む、請求項63記載の方法。

請求項65

標的体内部位が罹患しやすい組織部位に血液を供給する、請求項63記載の方法。

請求項66

治療能力のある薬剤の放出が平滑筋細胞の増殖を低下させる、請求項63または64記載の方法。

請求項67

血管介入中に、装置が生体内に配置される、請求項66記載の方法。

請求項68

治療能力のある薬剤の放出が、生体内での装置の配置後、所定の期間遅延される、請求項67記載の方法。

請求項69

遅延が、血栓事象の発生を減少させるために十分な内膜組織を形成させるのに十分な長さである、請求項68記載の方法。

請求項70

生体が生体管腔である、請求項63または64記載の方法。

請求項71

生体が器官である、請求項63または64記載の方法。

請求項72

装置から治療能力のある薬剤を放出させるように、装置においてエネルギー誘導する段階をさらに含む、請求項63または64記載の方法。

請求項73

エネルギーが、超音波磁気共鳴画像形成、磁場、ラジオ周波数温度変化電磁X線、熱、振動γ線照射マイクロ波またはそれらの組合せのうち少なくとも1つである、請求項72記載の方法。

請求項74

生体内で使用するための装置であって、以下を含む装置:構造物;および構造物に付随した治療能力のある少なくとも1つの薬剤の少なくとも1つの供給源。

請求項75

生体内の標的生体内部位に治療能力のある少なくとも1つの薬剤を提供するように供給源が構成される、請求項74記載の装置。

請求項76

標的生体内部位が生体管腔を含む、請求項75記載の装置。

請求項77

標的生体内部位が生体器官を含む、請求項75記載の装置。

請求項78

罹患しやすい組織部位に血液を供給する標的生体内部位における移植用に装置が構成される、請求項75記載の装置。

請求項79

標的生体内部位が罹患しやすい組織部位を含む、請求項75記載の装置。

請求項80

血管補綴物を含む、請求項75または76記載の装置。

請求項81

血管補綴物が拡張可能構造物を含む、請求項80記載の装置。

請求項82

血管補綴物が移植片を含む、請求項81記載の装置。

請求項83

血管補綴物がステントを含む、請求項81記載の装置。

請求項84

補綴物が、開いた格子(open lattice)から少なくとも一部形成される足場を含む、請求項83記載の装置。

請求項85

供給源が治療能力のある薬剤である、請求項75記載の装置。

請求項86

拡張可能構造物が、内腔および組織接触面を有する、請求項81記載の装置。

請求項87

治療能力のある薬剤が、拡張可能構造物内腔または組織接触面の少なくとも一方において拡張可能構造物に付随している、請求項86記載の装置。

請求項88

拡張可能構造物が内側を有する、請求項86記載の装置。

請求項89

治療能力のある薬剤が拡張可能構造物の内側に付随している、請求項88記載の装置。

請求項90

拡張可能構造物が、少なくとも部分的に分解可能な材料から形成される、請求項75または87記載の装置。

請求項91

少なくとも部分的に分解可能な材料が、少なくとも部分的に生分解性である、請求項90記載の装置。

請求項92

少なくとも部分的に生分解性の材料が、生体内で分解可能な金属または合金を含む、請求項90記載の装置。

請求項93

金属または合金がステンレス鋼を含む、請求項92記載の装置。

請求項94

ステンレス鋼が生体内で経時的に分解するにつれて、治療能力のある薬剤が罹患しやすい組織部位に利用可能になる、請求項93記載の装置。

請求項95

治療能力のある薬剤が、治療能力のある薬剤から少なくとも部分的に形成されるポリマー材料を含む、請求項85記載の装置。

請求項96

治療能力のある薬剤単位が生体内で解離される、請求項95記載の装置。

請求項97

治療能力のある薬剤単位が血管環境内で解離される、請求項95記載の装置。

請求項98

治療能力のある薬剤単位が経時的に解離される、請求項95記載の装置。

請求項99

供給源が、ポリマー骨格に付随した治療能力のある薬剤単位を含むポリマー材料である、請求項85記載の装置。

請求項100

供給源が、金属骨格に付随した治療能力のある薬剤単位を含むポリマー材料である、請求項85記載の装置。

請求項101

治療能力のある薬剤を放出速度で放出するように構成された、請求項74記載の装置。

請求項102

速度が、持続可能なレベルの治療能力のある薬剤を、罹患しやすい組織部位に提供する、請求項101記載の装置。

請求項103

速度が実質的に一定である、請求項101記載の装置。

請求項104

速度が経時的に低下する、請求項101記載の装置。

請求項105

速度が経時的に増加する、請求項101記載の装置。

請求項106

速度が実質的非放出期間を含む、請求項101記載の装置。

請求項107

放出速度が事前に規定されている、請求項101記載の装置。

請求項108

放出速度が複数の速度を含む、請求項101記載の装置。

請求項109

複数の速度が、実質的一定速度、低下する速度、増加する速度、実質的非放出速度からなる群より選択される少なくとも2つの速度を含む、請求項108記載の装置。

請求項110

供給源が、拡張可能構造物の内腔または組織接触面の少なくとも一方に隣接して配置されている、請求項87記載の装置。

請求項111

供給源が、治療能力のある薬剤を含む基質を含む、請求項110記載の装置。

請求項112

速度制御要素をさらに含む、請求項75または81記載の装置。

請求項113

供給源が速度制御要素を含む、請求項112記載の装置。

請求項114

速度制御要素が、供給源の少なくとも一部に隣接して配置されている、請求項112記載の装置。

請求項115

速度制御要素の少なくとも一部が、治療能力のある薬剤と基質を形成する、請求項114記載の装置。

請求項116

速度制御要素が、装置の外側のほとんどの層を形成する、請求項114記載の装置。

請求項117

速度制御要素が、拡張可能構造物の少なくとも一部に隣接して配置されている、請求項112記載の装置。

請求項118

速度制御要素が、ポリマー、金属、生物活性化合物、および非生物活性化合物からなる群より選択される材料から形成される、請求項112、113、114、116または117記載の装置。

請求項119

速度制御要素材料がポリマー材料を含む、請求項118記載の装置。

請求項120

第一の速度制御要素の少なくとも一部に隣接して配置されている第二の速度制御要素をさらに含む、請求項119記載の装置。

請求項121

速度制御要素が生分解性の材料から形成されている、請求項118記載の装置。

請求項122

速度制御要素が、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)およびコポリマー、ポリジオキサン、ポリ(エチルグルタメート)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリヒドロキシバレレートおよびコポリマー、ポリカプロラクトン、ポリアンヒドリド、ポリ(オルトエステル)、ポリ(イミノカルボネート)、ポリシアノアクリレートポリホスファゼン、コポリマーならびにその他の脂肪族ポリエステルまたは、ポリ-L-乳酸およびポリ-e-カプロラクトンのコポリマーを含むそれらの好適なコポリマー、それらの混合物、コポリマーおよび組合せからなる群より選択される材料から形成されている、請求項118記載の装置。

請求項123

治療能力のある薬剤が、速度制御要素の表面分解または加水分解によって放出される、請求項121記載の装置。

請求項124

治療能力のある薬剤が、速度制御要素の大量分解によって放出される、請求項121記載の装置。

請求項125

速度制御要素が、非生分解性材料または分解の遅い材料から形成される、請求項118記載の装置。

請求項126

請求項127

速度制御要素が、シリコン、ポリテトラフルオロエチレン、パリラスト、ポリウレタン、パリレン、セルロースアセテートブチレート、それらの混合物、コポリマーおよび組合せからなる群より選択される材料から形成される、請求項118記載の装置。

請求項128

速度制御要素が天然材料から形成される、請求項118記載の装置。

請求項129

速度制御要素が、フィブリンアルブミンコラーゲンゼラチングリコアミノグリカンコンドロイチンオリゴ糖および多糖リン脂質ホスホリルコリン糖脂質タンパク質アミノ酸セルロースおよびそれらの混合物、コポリマーまたは組合せからなる群より選択される材料から形成される、請求項118記載の装置。

請求項130

治療能力のある薬剤が、速度制御要素からの拡散によって放出される、請求項125記載の装置。

請求項131

速度制御要素が金属材料を含む、請求項118記載の装置。

請求項132

速度制御要素が、チタンクロムニチノール、金、ステンレス鋼、合金およびそれらの組合せからなる群より選択される材料から形成される、請求項118記載の装置。

請求項133

金属または合金が少なくとも2つであり、かつ異なる直流電位を有する、請求項132記載の装置。

請求項134

速度制御要素が複数の層を含む、請求項118記載の装置。

請求項135

速度制御要素の複数の層の少なくとも1つが治療能力のある薬剤を含む、請求項134記載の装置。

請求項136

少なくとも1つの相以外の層が同じまたは異なる治療能力のある薬剤を含む、請求項135記載の装置。

請求項137

供給源が、拡張可能構造物に隣接して配置されている容器である、請求項86記載の装置。

請求項138

容器の少なくとも一部が拡張可能構造物の外側に存在する、請求項137記載の装置。

請求項139

容器の少なくとも一部が拡張可能構造物の内側に存在する、請求項137記載の装置。

請求項140

容器の少なくとも一部が拡張可能構造物の内腔および組織接触面のどちらかまたは両方に存在する、請求項137記載の装置。

請求項141

容器の少なくとも一部が拡張可能構造物内に存在する、請求項137記載の装置。

請求項142

速度制御要素の少なくとも一部が容器に隣接して配置されている、請求項138または139記載の装置。

請求項143

速度制御要素の少なくとも一部が容器の上に配置されている、請求項140または141記載の装置。

請求項144

速度制御要素の厚さが、約10nmから約100umの範囲である、請求項113または115記載の装置。

請求項145

速度制御要素の厚さが、約50nmから約100umの範囲である、請求項144記載の装置。

請求項146

速度制御要素の厚さが、約100nmから約50umの範囲である、請求項144記載の装置。

請求項147

速度制御要素の厚さが、約100nmから約10umの範囲である、請求項144記載の装置。

請求項148

生体適合性外側層をさらに含む、請求項144記載の装置。

請求項149

生体適合性層が、ポリエチレングリコール、ポリ酸化エチレンヒドロゲル、シリコン、ポリウレタン、ヘパリンおよびそれらの組合せからなる材料から形成される、請求項148記載の装置。

請求項150

内腔および組織接触面の少なくとも一方を有する拡張可能な部材、ならびに内腔または組織接触面の少なくとも一方に隣接して配置されている治療能力のある少なくとも1つの薬剤の少なくとも1つの供給源を含む、生体内使用のための装置。

請求項151

治療能力のある薬剤が、免疫抑制剤、抗炎症剤、抗増殖剤、抗遊走剤、抗線維症剤、アポトーシス促進剤、カルシウムチャネル遮断剤、抗癌剤、抗体、抗血栓剤、抗血小板剤、IIb/IIIa剤、抗ウィルス剤およびそれらの組合せからなる群より選択される少なくとも1つの薬剤を含む、請求項150記載の装置。

請求項152

治療能力のある薬剤が、2つ以上の治療効果を有する、請求項151記載の装置。

請求項153

治療能力のある薬剤が、抗炎症作用および免疫抑制作用を有する、請求項152記載の装置。

請求項154

治療能力のある薬剤が、抗炎症作用および抗増殖作用を有する、請求項152記載の装置。

請求項155

治療能力のある薬剤が、免疫抑制作用および抗増殖作用を有する、請求項152記載の装置。

請求項156

治療能力のある薬剤が、免疫抑制作用、抗増殖作用および抗炎症作用を有する、請求項152記載の装置。

請求項157

治療能力のある薬剤が、ミコフェノール酸、ミコフェノール酸モフェチル、ミゾリビン、メチルプレドニゾロン、デキサメサゾン、Certican(商標)、ラパマイシン、Triptolide(商標)、Methotrexate(商標)、Benidipine(商標)、Ascomycin(商標)、Wortmannin(商標)、LY294002、Camptothecin(商標)、Topotecan(商標)、ヒドロキシウレア、Tacrolimus(商標)(FK506)、シクロホスファミド、シクロスポリン、ダクリズマブ、アザチオプリン、プレドニゾン、Gemcitabine(商標)、それらの誘導体および組合せからなる群より選択される少なくとも1つの薬剤である、請求項151記載の装置。

請求項158

少なくとも1つの薬剤が、活性化合物、活性化合物のプロドラッグ、活性化合物の代謝物、活性化合物の誘導体またはそれらの組合せを含む、請求項151または157記載の装置。

請求項159

供給源が、もう1つの化合物をさらに含む、請求項150記載の装置。

請求項160

もう1つの化合物が治療能力のあるもう1つの薬剤である、請求項159記載の装置。

請求項161

もう1つの化合物が、可能にする化合物である、請求項159記載の装置。

請求項162

もう1つの化合物が、抗癌剤、化学療法剤、血栓溶解剤、血管拡張剤、抗菌剤または抗生物質抗有糸分裂剤、増殖因子アンタゴニスト、フリーラジカル捕集剤、生物学的製剤、放射性治療剤、放射線不透過剤、放射性標識剤、ヘパリンおよびその誘導体などの抗凝固剤、抗血管形成剤、血管形成剤、PDGF-Bおよび/またはEGF阻害剤、乾癬剤を含む抗炎症剤、アセチルサリチル酸などのシクロオキシゲナーゼ阻害剤、ADP阻害剤チクロプジピンホスホジエステラーゼIII阻害剤、糖タンパク質IIb/IIIa剤を含む抗血小板剤、エプチフィバチドおよびアデノシン再取り込み阻害剤、抗酸化剤、酸化窒素ドナーを含む治療剤および/または促進剤、鎮吐剤、制吐剤、それらの誘導体および組合せからなる群より選択される、請求項159記載の装置。

請求項163

もう1つの化合物が、ヘパリンおよびその誘導体、Thalidomide(商標)、リボフラビン、チアゾフリン、ザフリン、アセチルサリチル酸、Plavix(商標)などのクロピドグレル、ticlid(商標)などのチクロプジピン、Pletal(商標)などのシロスタゾール、Rheopro(商標)などのアブシキシマブ、Integrilin(商標)などのエプチフィバチド、ジピリドモル(dipyridmoles)、NSAID、タキソールTM、アクチノマイシンDTM、それらの誘導体および組合せからなる群より選択される、請求項159記載の装置。

請求項164

もう1つの化合物が、NSAID、タキソールTM、アクチノマイシンDTMからなる群より選択される、請求項159記載の装置。

請求項165

もう1つの化合物が、磁性粒子である、請求項159記載の装置。

請求項166

外部エネルギー源応答して治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項151、157、158または161記載の装置。

請求項167

外部エネルギー源が、超音波、磁気共鳴画像形成、磁場、ラジオ周波数、温度変化、電磁、X線、熱、振動、γ線照射、マイクロ波またはそれらの組合せである、請求項166記載の装置。

請求項168

外部エネルギー源が磁場である、請求項166記載の装置。

請求項169

治療能力のある薬剤の放出の前、同時または後にもう1つの化合物を放出するように構成されている、請求項159記載の装置。

請求項170

生体内で治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項150、157または158記載の装置。

請求項171

約0.01ug/日から約200ug/日の速度で治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項172

約0.5ug/日から約200ug/日の速度で治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項173

約1ug/日から約100ug/日の速度で治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項174

約10ug/日から約60ug/日の速度で治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項175

約1ug/日から約60ug/日の速度で治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項176

異なる相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項177

後期相より放出速度が遅い初期相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項176記載の装置。

請求項178

後期相より放出速度が速い初期相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項176記載の装置。

請求項179

初期放出速度が後期相の後期放出速度の約0%から約99%の範囲である初期相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項177記載の装置。

請求項180

初期放出速度が後期相の後期放出速度の約0%から約90%の範囲である初期相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項177記載の装置。

請求項181

初期放出速度が後期相の後期放出速度の約0%から約75%の範囲である初期相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項177記載の装置。

請求項182

初期放出速度が後期相の後期放出速度の約0%から約50%の範囲である初期相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項177記載の装置。

請求項183

初期放出速度が約0ug/日から約50ug/日の範囲である初期相、および後期放出速度が約0.01ug/日から約200ug/日の範囲である後期相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項177記載の装置。

請求項184

初期放出速度が約0.001ug/日から約50ug/日の範囲である初期相、および後期放出速度が約0.01ug/日から約200ug/日の範囲である後期相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項177記載の装置。

請求項185

初期放出速度が約0.1ug/日から約30ug/日の範囲である初期相、および後期放出速度が約0.01ug/日から約200ug/日の範囲である後期相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項177記載の装置。

請求項186

初期放出速度が約1ug/日から約20ug/日の範囲である初期相、および後期放出速度が約0.01ug/日から約200ug/日の範囲である後期相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項177記載の装置。

請求項187

初期放出速度が約0.1ug/日から約30ug/日の範囲である初期相、および後期放出速度が約0.1ug/日から約100ug/日の範囲である後期相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項177記載の装置。

請求項188

初期放出速度が約10ug/日から約300ug/日の範囲である初期相、および後期放出速度が約0.1ug/日から約100ug/日の範囲である後期相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項180記載の装置。

請求項189

初期放出速度が約40ug/日から約300ug/日の範囲である初期相、および後期放出速度が約0.5ug/日から40ug/日の範囲である後期相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項178記載の装置。

請求項190

初期放出速度が約40ug/日から約200ug/日の範囲である初期相、および後期放出速度が約10ug/日から40ug/日の範囲である後期相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項178記載の装置。

請求項191

初期放出速度が約40ug/日から約200ug/日の範囲である初期相、および後期放出速度が約0.5ug/日から約40ug/日の範囲である後期相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項178記載の装置。

請求項192

約0.01ug/日から200ug/日の範囲の実質的に一定速度で治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項193

約0.1ugから約10gの範囲の総量で治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項194

約0.1ugから約10mgの範囲の総量で治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項195

約1ugから約2mgの範囲の総量で治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項196

約10ugから約2mgの範囲の総量で治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項197

約50ugから約1mgの範囲の総量で治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項198

治療能力のある薬剤約0.001ng/組織1mgから治療能力のある薬剤約100ug/組織1mgの範囲の哺乳類組織濃度を生じさせるために、哺乳類の生体内の罹患しやすい組織部位に1つの相において治療能力のある薬剤を送達するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項199

治療能力のある薬剤約1ng/組織1mgから治療能力のある薬剤約100ug/組織1mgの範囲の哺乳類組織濃度を生じさせるために、哺乳類の生体内の罹患しやすい組織部位に1つの相において治療能力のある薬剤を送達するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項200

治療能力のある薬剤約1ng/組織1mgから治療能力のある薬剤約10ug/組織1mgの範囲の哺乳類組織濃度を生じさせるために、哺乳類の生体内の罹患しやすい組織部位に1つの相において治療能力のある薬剤を送達するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項201

約1ngの治療能力のある薬剤/血液1mlから約50ugの治療能力のある薬剤/血液1mlの範囲の哺乳類血中濃度を生じさせるために、哺乳類の生体内における1つの相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項158記載の装置。

請求項202

約1ngの治療能力のある薬剤/血液1mlから約20ugの治療能力のある薬剤/血液1mlの範囲の哺乳類血中濃度を生じさせるために、哺乳類の生体内における1つの相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項203

約2ngの治療能力のある薬剤/血液1mlから約12ugの治療能力のある薬剤/血液1mlの範囲の哺乳類血中濃度を生じさせるために、哺乳類の生体内における1つの相において治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項204

相が、哺乳類の生体内への装置の移植後最初の24時間以内である、請求項201、202または203記載の装置。

請求項205

濃度がピーク濃度である、請求項201、202または203記載の装置。

請求項206

相が第一の相である、請求項198または199記載の装置。

請求項207

治療能力のある薬剤約0.001ng/組織1mgから治療能力のある薬剤約100ug/組織1mgの範囲の治療能力のある薬剤の哺乳類組織濃度を生じさせるために、哺乳類の生体内の罹患しやすい組織部位に第二の相において治療能力のある薬剤を送達するように構成されている、請求項206記載の装置。

請求項208

組織濃度が、治療能力のある薬剤約1ng/組織1mgから治療能力のある薬剤約10ug/組織1mgの範囲である、請求項207記載の装置。

請求項209

約0.01ug/日から200ug/日の範囲の実質的に一定速度で治療能力のある薬剤を放出するように構成されている、請求項170記載の装置。

請求項210

初期相および後期相において治療能力のある薬剤を送達するように構成されている、請求項176記載の装置。

請求項211

初期相において、治療能力のある薬剤の放出が遅延される、請求項176記載の装置。

請求項212

初期相が約24週間未満の期間持続するように構成されている、請求項176または211記載の装置。

請求項213

初期相が約12週間未満の期間持続するように構成されている、請求項176または211記載の装置。

請求項214

初期相が約1時間から約24週間持続するように構成されている、請求項176または211記載の装置。

請求項215

初期相が約1時間から約8週間持続するように構成されている、請求項176または211記載の装置。

請求項216

初期相が約12時間から約2週間持続するように構成されている、請求項176または211記載の装置。

請求項217

初期相が約1日間から約1週間持続するように構成されている、請求項176または211記載の装置。

請求項218

後期相が約4時間から約8週間持続するように構成されている、請求項176または211記載の装置。

請求項219

後期相が約1時間から約8週間持続するように構成されている、請求項176または211記載の装置。

請求項220

後期相が約1時間から約12週間持続するように構成されている、請求項176または211記載の装置。

請求項221

後期相が約1時間から約1日間持続するように構成されている、請求項176または211記載の装置。

請求項222

後期相が約1日間から約12週間持続するように構成されている、請求項176記載の装置。

請求項223

後期相が約2日間から約8週間持続するように構成されている、請求項176記載の装置。

請求項224

後期相が約3日間から約50週間持続するように構成されている、請求項176記載の装置。

請求項225

後期相が約3日間から約30日間持続するように構成されている、請求項176記載の装置。

請求項226

初期相が約1日間から約7日間持続するように構成されている、請求項178記載の装置。

請求項227

初期相が約1日間から約30日間持続するように構成されている、請求項178記載の装置。

請求項228

後期相が約2日間から約45日間持続するように構成されている、請求項178記載の装置。

請求項229

約10ng/mgから約100ug/mgの範囲の治療能力のある薬剤の哺乳類組織濃度を生じさせるために、哺乳類の生体内の罹患しやすい組織部位に初期相において治療能力のある薬剤を送達するように構成されている、請求項226記載の装置。

請求項230

約10ng/mgから約100ug/mgの範囲の治療能力のある薬剤の哺乳類組織濃度を生じさせるために、哺乳類の生体内の罹患しやすい組織部位に初期相において治療能力のある薬剤を送達するように構成されている、請求項228記載の装置。

請求項231

治療能力のある薬剤の生体内クリアランス速度未満の速度で哺乳類の生体内に治療能力のある薬剤を送達する終末相を有するように構成される、請求項170記載の装置。

請求項232

終末相が約14日の期間を有する、請求項231記載の装置。

請求項233

クリアランス速度が、組織1mgあたり約1ng/日から約100ng/日である、請求項231記載の装置。

請求項234

クリアランス速度が、組織1mgあたり約80ng/日である、請求項231記載の装置。

請求項235

クリアランス速度が、組織1mgあたり約10ng/日である、請求項231記載の装置。

請求項236

拡張可能構造物上または拡張可能構造物内への供給源のコーティング、噴霧、浸漬、蒸着プラズマ蒸着または塗布によって、供給源が拡張可能構造物に付随している、請求項150記載の装置。

請求項237

供給源が、メタノールDMSO、CO2からなる群より選択される溶媒中で混合される、請求項236記載の装置。

請求項238

拡張可能構造物、および拡張可能構造物に隣接して配置され、少なくとも1つの層がパリラストまたはパリレンを含みかつ各層の厚さが約50nmから10ミクロンである複数の速度制御要素層を含む、治療能力のある薬剤の供給源を含む、生体内使用のための装置。

請求項239

拡張可能構造物が、内腔または組織接触面の少なくとも一方を含む、請求項238記載の装置。

請求項240

供給源が、内腔または組織接触面の少なくとも一方のどちらかまたは両方に隣接して配置されている、請求項239記載の装置。

請求項241

内腔および組織接触面を有する拡張可能構造物、内腔または組織接触面の少なくとも一方に隣接して配置されている治療能力のある薬剤の供給源、ならびに供給源に隣接して配置されている速度制御要素を含む、生体内使用のための装置。

請求項242

供給源と速度制御要素との間に基質界面をさらに含む、請求項241記載の装置。

請求項243

供給源および速度制御要素が基質を形成する、請求項241記載の装置。

請求項244

生体の標的領域に治療能力のある少なくとも1つの薬剤を送達するための生体内装置であって、以下を含む生体内装置:拡張可能構造物;および拡張可能構造物に隣接して配置され、治療能力のある薬剤の放出を遅延させるように構成されている治療能力のある薬剤の供給源。

請求項245

罹患しやすい組織部位において十分量の細胞形成を可能にするほど十分に遅延が長い、請求項244記載の装置。

請求項246

装置上で十分量の細胞形成を可能にするほど十分に遅延が長い、請求項244記載の装置。

請求項247

罹患しやすい組織部位においておよび装置上で十分量の細胞形成を可能にするほど十分に遅延が長い、請求項244記載の装置。

請求項248

罹患しやすい組織部位において十分量の内皮細胞形成を可能にするほど十分に遅延が長い、請求項244記載の装置。

請求項249

装置上で十分量の内皮細胞形成を可能にするほど十分に遅延が長い、請求項244記載の装置。

請求項250

罹患しやすい組織部位においておよび装置上で十分量の内皮細胞形成を可能にするほど十分に遅延が長い、請求項244記載の装置。

請求項251

罹患しやすい組織部位において十分量のフィブリン沈着形成を可能にするほど十分に遅延が長い、請求項244記載の装置。

請求項252

装置上で十分量のフィブリン沈着形成を可能にするほど十分に遅延が長い、請求項244記載の装置。

請求項253

罹患しやすい組織部位においておよび装置上で十分量のフィブリン沈着形成を可能にするほど十分に遅延が長い、請求項244記載の装置。

請求項254

供給源が、拡張可能構造物に隣接して配置されている速度制御要素を含む、請求項244記載の装置。

請求項255

速度制御要素が、治療能力のある薬剤と基質を形成する、請求項244記載の装置。

請求項256

速度制御要素が、治療能力のある薬剤と基質を形成する、請求項244記載の装置。

請求項257

請求項74、150、238または241のいずれか一項記載の装置、および第二の化合物を含む、罹患しやすい組織部位に治療能力のある薬剤を提供するためのキット

請求項258

第二の化合物が、請求項151、157、162、163、164のいずれか一項記載の化合物およびそれらの組合せからなる群より選択される、請求項257記載のキット。

請求項259

第二の化合物が、鎮吐剤または制吐剤である、請求項257記載のキット。

請求項260

制吐化合物が、Zofran(商標)などのオンダンセトロン、Marinol(商標)などのドロナビノール、Kytril(商標)などのガニセトロン.Hclおよびそれらの組合せからなる群より選択される、請求項259記載のキット。

請求項261

第二の化合物が、請求項151または157記載の治療能力のあるもう1つの薬剤である、請求項257記載のキット。

請求項262

治療能力のある第二の薬剤が、装置の治療能力のある薬剤と同じである、請求項257記載のキット。

請求項263

第二の化合物が、経口、経肺、全身、経皮、任意の身体開口部経由またはそれらの任意の組合せで罹患しやすい組織部位を有する患者に投与可能である、請求項257、259、261または262記載のキット。

請求項264

第二の化合物が、介入性処置の前、同時または後に患者に投与可能である、請求項263記載のキット。

請求項265

第二の化合物が、約0.5mgから約5gの範囲の投与量で提供される、請求項263記載のキット。

請求項266

第二の化合物が、介入性処置の約200日前から約200日後までの期間内に患者に投与可能である、請求項264記載のキット。

請求項267

第二の化合物が、介入性処置の約30日前から約30日後までの期間内に患者に投与可能である、請求項264記載のキット。

請求項268

第二の化合物が、介入性処置の約1日前から約30日後までの期間内に患者に投与可能である、請求項264記載のキット。

請求項269

第二の化合物が、介入性処置の約200日前から直前までの期間内に患者に投与可能である、請求項264記載のキット。

請求項270

第二の化合物が、介入性処置の約3ヶ月前から直前までの期間内に患者に投与可能である、請求項264記載のキット。

請求項271

生物活性化合物が、介入性処置の約7日前から約24時間前までの期間内に患者に投与可能である、請求項264記載のキット。

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0001

1. 発明の分野
本発明は、一般に、医療用装置と方法に関する。さらに具体的には、本発明は、再狭窄を低下または阻止するための血管ステントおよび移植片などの管腔補綴物を提供する。

0002

患者の血管のアテローム性動脈硬化狭窄領域治療して十分な血流回復するために、数多くの経皮的血管内手法が開発されている。これらの治療のうち最も成功を収めているのは、経皮経管血管形成術(PTA)である。PTAでは、通常拡張可能バルーン形態の拡張可能な遠位端部を有するカテーテルを血管の狭窄部位に配置する。血管を拡張して、疾患領域に十分な血流を回復させるために、拡張可能な端部を拡張させる。狭窄領域を開通するための他の手法には、定方向関節切除術回転方式関節切除術、レーザー血管形成術、ステント術等が挙げられる。これらの手法は広範に許容されているが(単独または併用、特にPTAにステント術を併用)、それらは重大な欠点を有したままである。狭窄領域を開通するためのPTAおよび他の周知の手法の特に一般的な欠点は、再狭窄の出現頻度が高いことである。

0003

再狭窄とは、最初に血管形成術が成功を収めた後の動脈の再狭窄を指す。再狭窄は血管形成患者全体のおよそ50%に生じ、内腔開通血管形成手法中に血管壁が損傷される結果である。一部の患者では、損傷部は、血管形成術によって障害を受けた領域の「過形成」と言われる平滑筋細胞増殖によって特徴付けられる修復反応を開始する。この平滑筋細胞の増殖は、血管形成術によって開通された内腔を数週間から数ヶ月以内に再狭窄し、それによって、再狭窄を軽減するために反復的なPTAまたは他の手法を必要とする。

0004

過形成を治療し、再狭窄を減少するために、数多くの方法が提案されている。以前に提案された方法には、血管形成術中の長期バルーン拡張、加熱式バルーン(heated balloon)による血管の治療、血管形成術後の放射線による血管の治療、領域のステント術および他の手法が挙げられる。これらの提案は様々なレベルで成功したが、これらの手法はどれも、再狭窄および過形成の発生を全て実質的または完全に回避するという点で成功したと証明されているわけではない。

技術分野

0005

上記に記載する治療の変法または補助的な方法として、再狭窄を阻害するためのPTA後に治療薬投与することも投与されている。治療的治療は通常、カテーテルを介してまたはステントから薬剤押出すまたは放出することを必要とする。有望性は大きいが、再狭窄を阻止するための治療薬の送達は成功に達していない。

背景技術

0006

従って、血管形成および他の介入治療の後に生じることがある再狭窄および過形成を減少、阻害または治療するための改善された装置および方法を提供することは大きな進歩となると考えられる。本発明は、これらの必要性および他の必要性の少なくともいくつかを満たす。

0007

2.背景技術の説明
本発明に使用する例示的な管腔補綴物の十分な説明は、その全開示が参照として本明細書に組み入れられている、2000年5月4日に出願された同時継続中の出願第09/565,560号に記載されている。移植可能な装置および他の装置から活性物質を放出する方法および装置は、米国特許第6,096,070号、同第5,824,049号、同第5,624,411号、同第5,609,629号、同第5,569,463号、同第5,447,724号および同第5,464,650号に記載されている。血管内での薬剤送達のためのステントの使用は、国際公開公報第01/01957号および米国特許第6,099,561号、同第6,071,305号、同第6,063,101号、同第5,997,468号、同第5,980,551号、同第5,980,566号、同第5,972,027号、同第5,968,092号、同第5,951,586号、同第5,893,840号、同第5,891,108号、同第5,851,231号、同第5,843,172号、同第5,837,008号、同第5,769,883号、同第5,735,811号、同第5,700,286号、同第5,679,400号、同第5,649,977号、同第5,637,113号、同第5,591,227号、同第5,551,954号、同第5,545,208号、同第5,500,013号、同第5,464,450号、同第5,419,760号、同第5,411,550号、同第5,342,348号、同第5,286,254号および同第5,163,952号に記載されている。生分解性材料は、米国特許第6,051,276号、同第5,879,808号、同第5,876,452号、同第5,656,297号、同第5,543,158号、同第5,484,584号、同第5,176,907号、同第4,894,231号、同第4,897,268号、同第4,883,666号、同第4,832,686号および同第3,976,071号に記載されている。律速バリアとしてのヒドロシクロシロキサンの用途は、米国特許第5,463,010号に記載されている。ステントをコーティングする方法は米国特許第5,356,433号に記載されている。移植可能な装置の生体適合性を増加するためのコーティングは米国特許第5,463,010号、同第5,112,457および同第5,067,491号に記載されている。エネルギーに基づく装置は、米国特許第6,031,375号、同第5,928,145号、同第5,735,811号、同第5,728,062号、同第5,725,494号、同第5,409,000号、同第5,368,557号、同第5,000,185号および同第4,936,281号に記載されている。その一部は薬剤送達システムに使用されている磁気的手法は、米国特許第5,427,767号、同第5,225,282号、同第5,206,159号、同第5,069,216号、同第4,904,479号、同第4,871,716号、同第4,501,726号、同第4,357,259号、同第4,345,588号および同第4,335,094号に記載されている。

0008

発明の概要
本発明は、血管内介入後の再狭窄および過形成を阻止するための改善された装置および方法を提供する。特に、本発明は、再狭窄を阻止するために、患者の血管の選択した位置に、高い効率および/または有効性で、プログラムされ、制御された物質の送達を可能にする管腔補綴物を提供する。さらに、本発明は、薬剤流失を最小にし、血管の内皮化に対する妨害をほとんどまたは全く与えない。

0009

「血管介入」という用語は、生体管腔内の狭窄、再狭窄または血栓状態を少なくとも一部解消するために実施することができる種々の矯正手法を含む。通常、矯正手法はバルーン血管形成術を含む。矯正手法は、治療後の血管内腔が拡張されて、治療前に存在した狭窄状態を少なくとも一部軽減する定方向関節切除術、回転方式関節切除術、レーザー血管形成術、ステント術等も含みうる。

0010

本発明の第一の局面において、管腔送達補綴物は、生体の管腔内に移植することが可能である足場と、物質を放出するための足場上の手段を含む。物質は、物質送達速度閾値レベルより低い初期相と、物質送達速度が閾値レベルより高い後期相を含む所定の時間パターンで放出される。

0011

本発明の所定の時間パターンは、物質の放出が実質的に高くてもよい後期相に達するまで、少量または最低量の物質を放出することによって、薬剤送達効率を改善している。従って、実質的に事象発症して平滑筋細胞の増殖(過形成)を生じるときに再狭窄に影響するように、時間遅延型物質放出をプログラムすることができる。本発明は、さらに、物質が直接血流に損失するのを減少するためにステントにバリアを形成する少なくとも初期細胞化/内皮化後に生じるように、物質放出の時期を調節することによって、物質の流失を最小にすることができる。さらに、所定の時間パターンは物質の負荷および/または物質濃度を低下させることができるだけでなく、薬剤流失の最小化および物質放出の高い効率により、おそらく血管壁の内皮化に対する妨害をほとんどまたは全く与えない。

0012

足場は、管腔の開通性をさらに維持するステント形態であっても、または管腔壁の強度をさらに保護または増加する移植片形態であってもよい。足場は放射状に拡張可能および/または自己拡張性であってもよく、好ましくは生体の管腔内の管腔留置に好適である。生体の管腔は、静脈、動脈、大動脈を含み、特に冠動脈および抹消動脈並びに以前に移植された移植片、シャントフィステル等を含む患者の血管系の任意の血管であってもよい。本発明はまた、他の生体の管腔および器官、神経、輸送管等などの多数の生体内組織器官に適用することもできると考えられる。本発明に使用する例示的なステントは、同時継続中の出願第09/565,560号に記載されている。

0013

時間遅延型放出の上記の利点により多種多様の物質を効果的に送達することができると考えられる。物質は、免疫抑制剤抗炎症剤抗増殖剤、抗遊走剤、抗線維症剤抗血栓剤抗血小板剤、IIb/IIIa剤からなる群より選択される少なくとも1つの薬剤を含んでもよい。好ましくは、薬剤は、ミコフェノール酸ラパマイシンシクロスポリンAシクロヘキシミドシクロホスファミドミゾリビンメチルプレドニゾロンアザチオプリンリボビリン、FK506、トリアゾフリンメトトレキセート、ザフリンおよびミコフェノール酸モフェチルからなる群より選択される免疫抑制剤である。放出される物質の総量は、典型的には1g〜2000gの範囲であり、好ましくは10g〜1000gの範囲であり、最も好ましくは50g〜500gの範囲である。初期相の放出速度は、典型的には0g/日〜50g/日であり、通常5g/日〜30g/日である。後期相の物質の放出速度はかなり大きく、典型的には5g/日〜200g/日の範囲であり、通常10g/日〜100g/日の範囲である。従って、初期相の放出速度は、典型的には後期相の放出速度の0%〜99%であり、通常0%〜90%であり、好ましくは0%〜75%である。当然のことながら、放出速度は、初期相および後期放出相のどちらかまたは両方の期間中変化してもよい。同じ物質および/または異なる物質を放出するために追加の相が存在してもよい。

0014

初期相、後期相および任意の他の追加の相の期間は変化する。典型的には、初期相は、ステントの少なくとも一部の最初の細胞化または内皮化を可能にするほど十分に長く、通常12週間未満であり、さらに通常1時間〜8週間であり、より好ましくは12時間〜2週間であり、最も好ましくは1日〜1週間である。後期相の期間もまた変化してもよく、典型的には4時間〜24週間であり、さらに通常1日〜12週間であり、より好ましくは血管環境において2日〜8週間の期間であり、最も好ましくは血管環境において3日〜50日の期間である。

0015

本発明は、罹患しやすい組織部位を調製または治療するための改善された装置および方法に関する。本明細書において使用する罹患しやすい組織部位は、障害(例えば、疾患、医学的状態)の結果として損傷される、もしくは損傷されている可能性のある組織、または血管内介入などの介入性処置中もしくは手法後に損傷されている可能性のある組織を指す。「血管内介入」という用語は、血管、通常冠動脈などの動脈の狭窄、再狭窄または血栓状態を少なくとも部分的に解消するために実施することができる種々の矯正手法を含む。通常、矯正手法はバルーン血管形成術を含む。矯正手法は、治療後の血管内腔が拡張されて、治療前に存在した狭窄状態を少なくとも部分的に軽減する定方向関節切除術、回転方式関節切除術、レーザー血管形成術、ステント術等も含みうる。罹患しやすい組織部位は、生体管腔、器官または局在化した腫瘍に関連する組織を含む。一態様において、本発明の装置および方法は、血管内介入の後に生じる可能性のある再狭窄および/または過形成の形成または進行を低下させる。特に、本発明は生体、特に体内装置とこれを使用する方法に関する。

0016

本明細書において使用する「体内」とは、生体内の生体管腔または生体内組織および器官を指す。生体管腔は、静脈、動脈、大動脈を含む、特に冠動脈および抹消動脈を含む患者の血管系の任意の血管および以前に移植された移植片、シャント、フィステル等であってもよい。本発明は、悪性腫瘍の過剰な細胞増殖が認められる胆管などの他の生体管腔に適用することもできる。生体内組織および器官の例には、種々の器官、神経、腺、輸送管等が挙げられる。一態様において、本発明の装置は、血管ステントまたは移植片などの管腔補綴物を含む。別の態様において、本発明の装置は、心ペースメーカーリードもしくはリードチップ心除細動器リードもしくはリードチップ、心臓弁縫合糸もしくは針、ペースメーカー矯正装置器具移植物もしくは置換物、または上記のいずれかの一部を含んでもよい。

0017

一態様において、本発明の装置および方法は、再狭窄(動脈が、ステント術などの血管介入直後の血管径の約40%〜約80%、通常約50%〜約70%より狭い場合と規定される)の発生を低下および/または阻止すると同時に、好ましくは制御された方法で、少量の細胞化、内皮化または新生内膜の形成を可能にする。

0018

一態様において、本発明の装置は、構造物と、構造物に付随している治療能力のある少なくとも1つの薬剤の少なくとも1つの供給源とを含む。一態様において、構造物は拡張可能構造物であってもよい。別の態様において、構造物は実質的に一定のサイズもしくは径を有してもよく、または代替的に、適用および用途に応じて収縮可能な構造物であってもよい。一態様において、構造物は少なくとも1つの表面、通常組織接触面を含む。別の態様において、構造物は組織接触面および別の表面、通常管腔接触面を含む。一態様において、構造物は、2つの表面、通常組織接触面および管腔接触面の間に配置される内側を有してもよい。

0019

本発明の装置は、罹患しやすい組織部位を含む生体内に移植することができる拡張可能構造物を含む。代替的にまたは追加的に、本発明の装置は、標的生体部位において拡張を実施するまたは実施しないで移植するように構成された移植可能な装置であってもよい。標的生体部位は罹患しやすい組織部位を含んでも、または部位(例えば、他の生体器官または管腔)、例えば、罹患しやすい組織部位に血液を供給する動脈などの標的生体内部位であってもよい。一態様において、拡張可能構造物は、管腔の開通性をさらに維持するステント形態であっても、または管腔壁の強度をさらに保護または増加する移植片形態であってもよい。本発明の装置の少なくとも一部は、開いた格子(open lattice)から形成される足場または少なくとも実質的に閉じた表面を含んでもよい。一態様において、ステントの少なくとも一部は、開いた格子から形成される足場を含む。拡張可能構造物は、放射状に拡張可能および/または自己拡張性であってもよく、好ましくは生体管腔内の管腔留置に好適である。

0020

拡張可能構造物は、金属、ポリマーまたはそれらの組合せなどの任意の好適な材料から製造することができる。一態様において、拡張可能構造物は、ポリマー材料金属材料またはそれらの組合せからなる群より選択される少なくとも部分的に生分解性の材料から製造することができる。少なくとも部分的に生分解性の材料は、好ましくは経時的に分解する。ポリマー材料の例には、分解が遅く、構造物が分解される前に血管の回復を可能にするポリ-L-乳酸が挙げられる。金属材料の例には、ステンレス鋼などの、体内で分解可能な金属または合金が挙げられる。本発明に使用する例示的なステントは、その全体の開示内容が参照として本明細書に組み入れられている、同時継続中の出願第09/565,560号に記載されている。

0021

治療能力のある薬剤の少なくとも一部は、本発明の装置を生体内または生体上に導入直後に、または導入後しばらくしてから罹患しやすい組織部位に利用されるように、構造物に付随している。本明細書において使用する「付随している」という用語は、直接的または間接的に連結、接続、表面に配置、内部に配置、取り付け、粘着接着、隣接、封入、内部に吸収、表面に吸収されるなどの任意の形態の関連および同様の構成を指す。

0022

供給源は、構造物の少なくとも一部に隣接して配置または形成することができる。一態様において、供給源は、構造物の少なくとも一部に隣接して配置または形成することができる。一態様において、供給源は、拡張可能構造物のどちらかの面または両方の表面の少なくとも一部に隣接して、2つの表面の間に配置される構造物の内側、またはそれらの任意の組合せで配置または形成することができる。治療能力のある薬剤と構造物との関連は連続していてもまたは別個セグメントであってもよい。

0023

一態様において、管腔補綴物は、再狭窄および/または過形成の形成または進行を低下させるために、罹患しやすい組織部位を含む患者の血管径内の1つまたは複数の選択した位置に1つまたは複数の治療能力のある薬剤を利用させる。本明細書において使用する治療能力のある薬剤は、治療中の被験者に導入されたとき治療作用を示す、天然の物質もしくは条件と反応する結果被験者の生体に流入した後に治療作用を示すようになる、または導入される別の物質もしくは条件である化合物を含む。本明細書において使用する「利用される」という用語は、物質が、罹患しやすい組織部位などの目的の部位に実際に送達される、目的の部位に使用されるまたは目的の部位に組入れられるかどうかにかかわらず、生体内の位置または標的部位などの体内の位置で物質が利用されることを含む、放出または投与時に物質(例えば、治療能力のある薬剤)を提供したことを意味する。

0024

罹患しやすい組織部位への治療能力のある薬剤の送達または罹患しやすい組織部位に治療能力のある薬剤を利用させることは直接的であってもよく、または別の生体部位を介して間接的であってもよい。一態様において、別の生体部位は標的生体内部位、例えば、罹患しやすい組織部位に血液を供給する動脈などの生体内管腔である。

0025

本明細書において使用する治療能力のある薬剤は、治療中の生体(例えば、被験者)に導入されたとき治療作用を示す、または、例えば、天然もしくは非天然の物質もしくは条件と反応することによって、被験者の生体に流入(事情によっては、生体表面暴露)した後に治療作用を示すようになる化合物を含む。天然の条件の例には、pH(例えば、酸性度)、化学物質体温、塩分のモル浸透圧濃度および伝導性が挙げられ、非天然条件には、磁場、電磁場ラジオ波放電およびマイクロ波)および超音波などが挙げられる。本明細書において、治療能力のある薬剤または他の化合物のいずれかの化学名は、化合物自体およびそのプロドラッグ(生体内で活性型化合物に変換される前駆体物質)および/または薬学誘導体類似物または代謝物(化合物が生体内で直接または他の薬剤もしくは条件(例えば、酵素、化学物質、エネルギー)または環境(例えば、pH)を導入する結果変換する生物活性化合物)を指すために使用される。

0026

治療能力のある薬剤は、免疫抑制剤、抗炎症剤、抗増殖剤、抗遊走剤、抗線維症剤、アポトーシス促進剤カルシウムチャネル遮断剤抗癌剤、抗体、抗血栓剤、抗血小板剤、IIb/IIIa剤、抗ウィルス剤およびそれらの組合せからなる群より選択される。

0027

治療能力のある薬剤の具体的な例として、ミコフェノール酸、ミコフェノール酸モフェチル、ミゾリビン、メチルプレドニゾロン、デキサメサゾン、Certican(商標)、ラパマイシン、Triptolide(商標)、Methotrexate(商標)、Benidipine(商標)、Ascomycin(商標)、Wortmannin(商標)、LY294002、Camptothecin(商標)、Topotecan(商標)、ヒドロキシウレア、Tacrolimus(商標)(FK506)、シクロホスファミド、シクロスポリンダクリズマブ、アザチオプリン、プレドニゾン、Gemcitabine(商標)、それらの誘導体および組合せが挙げられる。

0028

一態様において、治療能力のある薬剤の供給源は、治療能力のある薬剤部分をポリマーの構造サブユニットとして含むポリマー材料である。治療能力のある薬剤部分は重合され、好適な結合(例えば、エチレン結合)を解して互いに結合されて、治療能力のある薬剤ポリマーを形成する。治療能力のある薬剤ポリマーは、組織または血液などの体液に接触させられると、治療能力のある薬剤ポリマーサブユニットは解離する。または、治療能力のある薬剤ポリマーが、好ましくは表面分解または加水分解によって分解または加水分解すると、治療能力のある薬剤を放出することができ、好ましくはある期間の間罹患しやすい組織部位に治療能力のある薬剤を利用させることができる。治療能力のある薬剤を重合するための方法および化合物の例は、その全体の開示内容が参照として本明細書に組み入れられており、ルトガーズ大学(Rutgers University)に付与された、Kathryn Uhrichによる表題「Polyanhydrides With Therapeutically Useful Degradation Products」の国際公開公報第99/12990号の特許出願に記載されている。治療能力のある薬剤および好適な反応成分単位の例には、酸性触媒エステル化反応におけるミコフェノール酸およびアジピン酸および/またはサリチル酸、酸性触媒エステル化反応におけるミコフェノール酸およびアスピリンおよび/またはアジピン酸、酸性触媒エステル化反応におけるミコフェノール酸および他のNSAIDSおよび/またはアジピン酸が挙げられる。一態様において、治療能力のある薬剤ポリマーをポリマーおよび/または金属の骨格に付随させることができる。

0029

本発明の装置は、類似または異なる性能(例えば、放出)プロフィールを有する1つまたは複数の相において治療能力のある薬剤を放出または利用させるように構成することができる。治療能力のある薬剤は、平滑筋細胞の増殖、炎症、免疫応答高血圧またはこれらの活性化を補足するものの任意の1つ以上を低下させるのに効果的な、1つまたは複数の相および/または送達速度において徐放的、間欠的または持続的であってもよい量を組織に利用させることができる。治療能力のある少なくとも1つの薬剤の任意の1つは、増殖/再狭窄作用の予防または低下、血栓形成の低下または阻止、血小板活性化の低下または阻止、血管攣縮の低下または予防等を含む、1つまたは複数の機能を発揮することができる。

0030

組織に利用される治療能力のある薬剤の総量は、一部には、望ましい治療結果のレベルおよび量に依存する。治療能力のある薬剤は、各相が他の相と同様または異なる放出速度および期間を有する1つまたは複数の相において利用されうる。放出速度は事前に規定することができる。一態様において、放出速度は、罹患しやすい組織部位に徐放的レベルの治療能力のある薬剤を提供することができる。別の態様において、放出速度は実質的に一定である。放出速度は経時的に低下および/または増加してもよく、必要に応じて、実質的に非放出速度を含んでもよい。放出速度は複数の速度を含んでもよい。一態様において、複数の放出速度は、実質的に一定、低下、増加、実質的に非放出からなる群より選択される少なくとも2つの速度を含む。

0031

利用または放出される治療能力のある薬剤の総量は、典型的には約0.1ug〜約10g、一般に約0.1ug〜約10mg、好ましくは約1ug〜約10mg、より好ましくは約1ug〜約2mg、10ug〜約2mgまたは約50ug〜約1mgの範囲の量である。

0032

一態様において、治療能力のある薬剤は、装置の移植時から測定したとき、約1日〜約200日、約1日〜約45日または約7日〜約21日の範囲の期間に放出されうる。

0033

一態様において、1日あたりの治療能力のある薬剤の放出速度は、約0.001マイクログラム(ug)〜約200ug、好ましくは約0.5ug〜約200ug、最も好ましくは約1ug〜約60ugの範囲であってもよい。

0034

治療能力のある薬剤は初期相および1つ以上後期相において利用されうる。治療能力のある薬剤が異なる相において送達される場合には、初期送達速度は、典型的には後期放出相の約0%〜約99%、通常約0%〜約90%、好ましくは約0%〜75%である。一態様において、初期相における物質の哺乳類組織濃度は、典型的には約0.001ナノグラム(ng)/組織1mg〜約100ug/組織1mg、約1ng/組織1mg〜約100ug/組織1mg、約1ng/組織1mg〜約10ug/組織1mgの範囲内である。後期相における物質の哺乳類組織濃度は、典型的には約0.001ng/組織1mg〜約600ug/組織1mg、好ましくは約1ng/組織1mg〜約10ug/組織1mgの範囲内である。

0035

初期相中の送達速度は、典型的には約0.001ng/日〜約50ug/日、通常約0.1ng/日〜約30ug/日、より好ましくは約1ug/日〜約20ug/日の範囲である。後期相における送達速度は、約0.01ng/日〜約200ug/日、通常約1ug/日〜約100ug/日の範囲であってもよい。一態様において、治療能力のある薬剤は、高い効率および/または有効性で、プログラムおよび/または制御された方法で、罹患しやすい組織部位に利用される。さらに、本発明において血管壁の内皮化に対する障害は限定されているかまたは少ない。

0036

初期相、後期相および任意の他の追加の相の期間を変化させてもよい。例えば、治療能力のある薬剤の放出は、装置の最初の移植から遅延されてもよい。典型的には、遅延は、標的部位において、治療能力のある薬剤が血管内腔に損失されるのを阻止する程度に十分に細胞化または内皮化形成できるほど十分に長い。典型的には、初期相の期間は、装置の少なくとも一部において最初の細胞化または内皮化を可能にする程度に十分に長い。典型的には、遅延相または放出相であるかどうかにかかわらず、初期相の期間は、通常約12週間未満であり、さらに通常約1時間〜約8週間であり、より好ましくは約12時間〜約4週間であり、約12時間〜約2週間であり、約1日〜約2週間または約1日〜約1週間である。

0037

1つまたは複数の後期相の期間もまた変化してもよく、典型的には約4時間〜約24週間、約1日〜約12週間、約2日〜約8週間、より好ましくは約3日〜約50日である。一態様において、明記した期間は血管環境に関する。2つ以上の相が、類似または異なる期間、量および/または放出速度を含んでもよい。例えば、1つのシナリオにおいて、遅延である初期相があり、次に第一の後期放出速度の後期放出相および第二の後期放出速度の第二の後期相等が続いてもよい。

0038

一態様において、装置は、治療能力のあるもう1つの薬剤または治療能力のある薬剤の放出および効力のどちらかもしくは両方を可能にする(enabling)および/または増強する別の化合物などのもう1つの化合物をさらに含む。治療能力のある第一の薬剤と同じ方法または異なる方法で、治療能力のあるもう1つの薬剤を拡張可能構造物に付随されてもよい。

0039

治療能力のあるもう1つの薬剤は、治療能力のある薬剤によって発生される可能性のある反応および副産物を相殺などの方法で、治療能力のある薬剤と協力して作用することができる。例として、治療能力のある薬剤は、望ましい内皮細胞の形成を低下させることがあり、別の好適な治療能力のある薬剤を加えることによって、多くの内皮化を実施することができる。

0040

治療能力のあるもう1つの薬剤は、抗癌剤、化学療法剤血栓溶解剤血管拡張剤抗菌剤または抗生物質抗有糸分裂剤増殖因子アンタゴニストフリーラジカル捕集剤生物学的製剤放射性治療剤放射線不透過剤放射性標識剤、ヘパリンおよびその誘導体などの抗凝固剤、Thalidomide(商標)などの抗血管形成剤血管形成剤、PDGF-Bおよび/またはEGF阻害剤乾癬剤を含む抗炎症剤、リボフラビンチアゾフリン、ザフリン(zafurin)、アセチルサリチル酸などのシクロオキシゲナーゼ阻害剤を含む抗血小板剤、クロピドグレル(例えば、Plavix(商標))およびチクロプジピン(ticlopdipine) (例えば、ticlid(商標))などのADP阻害剤シロスタゾール(例えば、Pletal(商標))などのホスホジエステラーゼIII阻害剤アブシキシマブ(例えば、Rheopro(商標))などの糖タンパク質IIb/IIIa剤、エプチフィバチド(例えば、Integrilin(商標))、ジピリドモル(dipyridmoles) などのアデノシン再取り込み阻害剤、抗酸化剤酸化窒素ドナーを含む治療剤および/または促進剤、鎮吐剤、制吐剤、それらの誘導体および組合せからなる群より選択される少なくとも1つ化合物を含むことができる。

0041

治療能力のあるもう1つの薬剤は、類似または異なる速度および相において、治療能力のある薬剤の前、同時または後に放出されうる。

0042

一態様において、もう1つの化合物は、治療能力のある薬剤の放出を実施または改良するために、外部型のエネルギーまたは天然の条件に応答する、可能にする化合物を含む。応答可能な(respondable)化合物を、治療能力のある薬剤、速度制御要素、拡張可能構造物またはそれらの組合せに付随されてもよい。第二の可能にする化合物は、治療能力のある薬剤に連結された磁性粒子から製造することができる。エネルギー源は、治療能力のある薬剤の放出を実施するように、移植後の補綴物の磁場を誘導するための磁気源であってもよい。

0043

一態様において、供給源は、治療能力のある薬剤および/またはもう1つの化合物の放出速度に影響を与える速度制御要素を含む。

0044

一態様において、速度制御要素を構造物に隣接して配置または形成することができる。一態様において、速度制御要素は、構造物の選択的な1つまたは複数の表面(例えば、管腔または組織接触面)の少なくとも一部に隣接して、または構造物の選択的な内側に、またはそれらの任意の組合せにおいて配置または形成することができる。治療能力のある薬剤または選択的なもう1つの化合物は、速度制御要素に隣接して配置することができる。追加的におよび/または代替的に、一態様において、治療能力のある薬剤または選択的なもう1つの化合物は、一体として基質を形成している速度制御要素内に配置されてもよい。一態様において、例えば、治療能力のある薬剤または選択的なもう1つの化合物がポリマー材料である場合のように、治療能力のある薬剤または選択的なもう1つの化合物自体が速度制御要素である。

0045

本明細書において使用する基質という用語は、治療能力のある薬剤の放出に影響を与える、速度制御要素と治療能力のある薬剤(または選択的なもう1つの化合物)および/または治療能力のある薬剤(または選択的なもう1つの化合物)と任意の他の化合物または構造物の関連を指す。一態様において、基質が、速度制御要素と治療能力のある薬剤および/または選択的なもう1つの化合物とを接続するように基質は形成される。一態様において、速度制御要素は、同じまたは異なる材料から製造される多重隣接相を含んでもよい。治療能力のある薬剤または選択的なもう1つの化合物は、速度制御要素層の1つ以上に隣接して存在してもよい。追加的におよび/または代替的に、治療能力のある薬剤または選択的なもう1つの化合物は、速度制御要素層の1つ以上と基質および/または基質界面を形成してもよい。

0046

別の態様において、速度制御要素が多重層として存在するとき、2つ以上の層の任意の1つは、独立して、0個、1個または2個以上の複数の化合物を含んでもよい(例えば、治療能力のある少なくとも1つの薬剤、もう1つの化合物)。もう1つの化合物および/または2つ以上の治療能力のある薬剤などの複数の化合物は各々、速度制御要素と共に異なる基質を形成することができる。一態様において、以下に詳細に記載するように、治療能力のある薬剤は、治療能力のある薬剤が治療能力のある薬剤ポリマーである場合のように、基質を形成することができ、それによって罹患しやすい組織部位への活性化合物の放出を制御する。代替的におよび/または追加的に、速度制御要素は、治療能力のある第一の薬剤の放出速度に対して影響を与えることができる治療能力のあるもう1つの薬剤などのもう1つの化合物であってもよい。

0047

上記のように、治療能力のある薬剤を、1つまたは複数の方法で構造物(例えば、拡張可能構造物)および速度制御要素のどちらかまたは両方に付随させることができる。治療能力のある薬剤は、拡張可能構造物に隣接して(例えば、構造物上または構造物内に)配置することができる。追加的におよび/または代替的に、治療能力のある薬剤は、望ましい性能(例えば、放出速度)を提供するパターンで、速度制御要素に隣接して(例えば、要素上または要素内に)配置されても、または構造物と速度制御要素の界面内に配置されてもよい。一態様において、本発明の装置は、治療能力のある薬剤を含む外側層を含む。一態様において、治療能力のある薬剤の外側層は、本発明の装置を生体に導入する結果、治療能力のある薬剤の大量放出を提供する。

0048

速度制御要素は、非分解性、部分的分解性、実質的に分解性材料またはそれらの組合せから製造することができる。材料は、合成もしくは天然であっても、非ポリマー、ポリマーもしくは金属であっても、またはそれらの組合せであってもよい。例として、経時的に少なくとも部分的に分解する金属材料および高分子量極性または非極性基電荷立体障害基、疎水性部分、親水性部分または両親媒性部分を有する非ポリマーを速度制御要素として使用してもよい。

0049

好適な生分解性速度制御要素材料には、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)およびコポリマー、ポリジオキサン、ポリ(エチルグルタメート)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリヒドロキシバレレートおよびコポリマー、ポリカプロラクトン、ポリアンヒドリド、ポリ(オルトエステル)、ポリ(イミノカルボネート)、ポリシアノアクリレートポリホスファゼン、コポリマーおよび脂肪族ポリエステルまたはポリ-L-乳酸とポリ-e-カプロラクトンのコポリマーを含む好適なコポリマー、それらの混合物、コポリマーおよび組合せが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。

0050

好適な非分解性または分解が遅い速度制御要素材料には、ポリウレタンポリエチレンイミンセルロースアセテートブチレートエチレンビニルアルコールコポリマーシリコンポリテトラフルオロエチレンPTFE)、パリレン、パリラスト、ポリ(メチルメタクリレートブチレート)、ポリ-N-ブチルメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ2-ヒドロキシエチルメタクリレートポリエチレングリコールメタクリレートポリ塩化ビニル、ポリ(ジメチルシロキサン)、ポリ(テトラフルオロエチレン)、ポリ(酸化エチレン)、ポリエチレンビニルアセテートポリカーボネートポリアクリルアミドゲルN-ビニル-2-ピロリドン無水マレイン酸ナイロン、セルロースアセテートブチレート(CAB)および他の合成または天然ポリマー物質を含むものなど、それらの混合物、コポリマーおよび組合せが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。一態様において、速度制御要素は、シリコン、ポリテトラフルオロエチレン、パリラスト、ポリウレタン、パリレン、セルロースアセテートブチレート、それらの混合物、コポリマーおよび組合せからなる群より選択される材料から製造される。

0051

好適な天然材料には、フィブリンアルブミンコラーゲンゼラチングリコアミノグリカンオリゴ糖および多糖コンドロイチンリン脂質ホスホリルコリン糖脂質タンパク質アミノ酸セルロースおよびそれらの混合物、コポリマーまたは組合せが挙げられる。他の好適な材料には、チタンクロムニチノール、金、ステンレス鋼、金属合金またはそれらの組合せおよび治療能力のある薬剤と速度制御要素材料(例えば、非ポリマー化合物)の相互作用の結果として(例えば、化学反応、高分子量、立体障害、疎水性、親水性、両親媒性、熱)、治療能力のある薬剤を放出することができる他の化合物が挙げられる。例として、電気化学的腐食による腐食を促進するために、2つ以上の金属または金属合金と異なる直流電位との組合せを使用することができる。

0052

別の態様において、構造物の表面は、クリーニングエッチングまたは研磨などの物理的改良並びに溶媒処理下塗りコーティングの適用、界面活性剤の適用、プラズマ処理イオン衝撃および共有結合などの化学的改良を含む種々の手法のいずれかを使用して事前処理することができる。一態様において、点食による腐食を促進し、腐食によって形成されるピンホール薬剤放出の開口部として作用させることができる小さい穴またはピンホールを有する金属フィルムまたは合金。一態様において、治療能力のある薬剤を金属または金属合金に接続することができる。

0053

治療能力のある薬剤は大量分解または加水分解によって分解することができる。一態様において、速度制御要素は、完全に分解もしくは加水分解するか、または好ましくは、容積強度を維持しながら、速度制御要素の表面が経時的に分解もしくは加水分解する表面分解もしくは加水分解によって分解もしくは加水分解する。別の態様において、疎水性速度制御要素は、望ましい放出速度で治療能力のある薬剤を放出する傾向があるので、好ましい。非分解性速度制御要素は、拡散によって治療能力のある薬剤を放出することができる。例として、速度制御要素が非ポリマー材料から製造されている場合には、治療能力のある薬剤は、治療能力のある薬剤と速度制御要素材料(例えば、非ポリマー材料)の相互作用の結果(例えば、化学反応、立体障害、疎水性、親水性、両親媒性)として放出されうる。一態様において、速度制御要素が、治療能力のある薬剤と少なくとも十分な基質を形成しない場合には、治療能力のある薬剤は、速度制御要素による拡散によって放出されうる。

0054

さらに別の態様において、治療能力のある薬剤は、本発明の装置が移植される領域の天然の環境が変化するとき、罹患しやすい組織部位に利用される。例えば、本発明の装置が移植される領域のpHの変化は、直接的(例えば、薬剤ポリマーが、治療能力のある薬剤および速度制御要素の両方を含む基質として作用する場合のように)または基質もしくは非基質のどちらかまたは両方としての速度制御要素に特徴的な侵食もしくは拡散に影響を与えることによって間接的に治療能力のある薬剤の放出を生ずるように、経時的に変化してもよい。例えば、pHが増加または低下すると、速度制御要素の侵食が変化し、初期相および後期相放出を可能にする。

0055

速度制御要素は、治療能力のある薬剤の望ましい放出速度を提供するように、十分な厚さであることができる。速度制御要素の厚さの合計は、典型的には約10nm〜約100umの範囲である。厚さはまた、約50nm〜約100um、約100nm〜約50umまたは約100nm〜10umの範囲であってもよい。

0056

さらに、本発明の装置の生体適合性を形成または増強するために、供給源および/または装置の最外層に生体適合性(例えば、血液適合性)層を形成することができる。生体適合性層として使用するのに好適な生体適合性材料には、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ酸化エチレン(PEO)、ヒドロゲル、シリコン、ポリウレタン、ヘパリンコーティングが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。

0057

供給源は、噴霧、浸漬、沈着、塗布、化学的接着などのコーティング方法を使用して、構造物(例えば、補綴物)の少なくとも一部に付随させることができる。このようなコーティングは、均一もしくは間欠的に構造物に適用されても、または無作為もしくは事前に設定されたパターンで適用されてもよい。一態様において、構造物が1つまたは複数の表面および表面の間の選択的な内側を含む場合には、コーティングは補綴物の表面の1つだけに適用されても、またはコーティングは1つの側が厚くてもよい。

0058

本発明の装置が複数の化合物(例えば、治療能力のある第一の薬剤および治療能力のあるもう1つの薬剤または可能にする化合物などのもう1つの化合物)を含む供給源を含む場合には、複数の化合物は、同じ層または存在する場合には、異なる層から異なる時期および/または速度で放出されうる。複数の化合物は各々、別の化合物から独立して、介入性処置と同時または介入性処置の後に利用され、互いに同時または逐次的であってもよい。例えば、治療能力のある第1の薬剤(例えば、Triptolide(商標)は、介入性処置の実施時点から1日〜45日の一定期間内で放出され、治療能力のある第二の薬剤(例えば、ミコフェノール酸)は介入性処置から2日〜3ヶ月の期間内で放出されうる。

0059

本発明の装置を、キットとは別にまたはキットの一部として、使用説明書(IFU)と共に提供することができる。キットは、装置およびIFUを入れるために使用することができるポーチまたはトレイ、箱、チューブ等などの任意の他の好適なパッケージを含んでもよく、その場合には、IFUは、別個のシートまたは他の通信媒体および/または包装自体に印刷することができる。キットの一態様において、キットは、縁曲げ装置などの搭載用フックおよび/または本発明の装置に永久的または脱離可能に連結することができる拡張可能な部材を含んでもよい。一態様において、キットは、本発明の装置、介入性処置の前、同時または後の第二の化合物の使用に関するIFUおよび選択的に第二の化合物を含むことができる。一態様において、キットは、第二の化合物および/または装置用のIFUを含む場合または含まない場合の本発明の装置と第二の化合物を含む。

0060

一態様において、第二の化合物は、治療能力のある薬剤、もう1つの化合物(例えば、治療能力のあるもう1つの薬剤および/または別の可能にするおよび/または増強する化合物)または制吐剤などの生物活性化合物であってもよく、本発明により罹患しやすい組織部位に利用されるものと同様または異なり、本発明の装置(例えば、補綴物)の移植前、同時または後に投与することができる。

0061

第二の化合物は、本発明の装置の一部として治療能力のある薬剤の送達に使用されるものと同様または異なる経路から投与することができる。例として、第二の化合物は、経口服用される錠剤の形態、患者の皮膚に留置される経皮パッチの形態であっても、皮下、血流に直接導入することによる全身的、吸入によるまたは任意の他の経路および生体の開口部を経由してもよい。代替的に、第二の化合物はカテーテルによって生体内に利用されてもよい。一態様において、バルーンカテーテル(例えば、灌流)のバルーンは、第二の化合物を生体に灌流する(例えば、灌流カテーテル)ために使用することができ、または第二の化合物でコーティングすることができる。第二の化合物は、介入性処置の前、同時または後に連続的または間欠的に患者に利用されうる。

0062

第二の化合物の利用可能期間は通常、治療能力のある薬剤の利用可能期間と比較して、短くてもよい。一態様において、もう1つの化合物は、介入性処置の約200日前〜約200日後まで、介入性処置の約30日前〜約30日後まで、介入性処置の約1日前〜約30日後まで、介入性処置の約200日前〜直前まで、介入性処置の約3ヶ月前〜直前まで、または介入性処置の約7日前〜約24時間前までの範囲の期間内に患者に投与することができる。第二の化合物の利用可能期間は、患者の血中で測定するとき、約1時間〜約120日、約12時間〜約60日または約24時間〜約30日の範囲であってもよい。生物活性化合物の例には、オンダンセトロン(例えば、Zofran(商標))などの鎮吐剤、ドロナビノール(例えば、Marinol(商標))などの制吐剤、ガニセトロン(ganisetron).Hcl (例えば、Kytril(商標))が挙げられる。

0063

一態様において、第二の化合物は、生体内に望ましい大量レベル(例えば、初期レベル)の治療能力のある薬剤を提供するために、装置の治療能力のある薬剤と同じであってもよい。装置および第二の化合物から罹患しやすい組織部位に利用される総量は、典型的には約0.1ug〜約10ミリグラム(mg)の範囲であり、好ましくは約10ug〜約2mgの範囲であり、より好ましくは約50ug〜約1.0mgの範囲である。一態様において、単回投与または毎日投与で患者に投与される第二の化合物の量は、約0.5mg〜約5g、約1mg〜約3g、約1g〜約1.5g、約2g〜約3gの範囲である。後者の投与シリーズで提供される第二の化合物の例には、ミコフェノール酸、ラパマイシン並びにそれらのそれぞれのプロドラッグ、代謝物および組合せが挙げられる。一例として、ミコフェノール酸またはラパマイシンは、それぞれ、約1g〜約1.5gおよび約1mg〜約3mgの範囲の1回用量で、およびそれぞれ、約2g〜約3gおよび約2mg〜約6mgの範囲の1日用量で第二の化合物として提供することができる。

0064

操作上、罹患しやすい組織部位に治療能力のある薬剤を送達する方法は、血管内腔などの生体内部位に治療能力のある薬剤の供給源を配置する段階を含む。治療能力のある薬剤は罹患しやすい組織部位に放出および/または利用される。一態様において、治療能力のある薬剤の放出は、供給源の配置から事前に設定した期間後に実施される。治療能力のある薬剤の放出の遅延は、血栓事象の発生を減少させるための内膜組織の十分な形成を可能にする程度に十分に長い期間であってもよい。装置は速度制御要素を備えてもよい。一態様において、供給源は速度制御要素を備える。一態様において、治療能力のある薬剤の放出は、供給源の表面分解または加水分解によって生じることができる。さらに別の態様において、治療能力のある薬剤の放出は供給源の大量分解によって生じることができる。別の態様において、治療能力のある薬剤の放出は供給源からの拡散によって生じることができる。一態様において、治療能力のある薬剤の供給源を含み、本発明の任意の1つまたは複数の特徴を組入れた装置は、生体内(例えば、生体管腔)などの生体部位に送達される。生体部位は、罹患しやすい組織部位を含む標的生体部位(標的生体内部位など)または罹患しやすい組織部位に治療能力のある薬剤を直接もしくは間接的に提供する標的部位であってもよい。治療能力のある薬剤は、ある期間の間、好ましくは制御された方法で、罹患しやすい組織部位に利用される。

0065

治療方法は、一般に、介入治療と同時またはその後に、治療能力のある少なくとも1つの薬剤および/または選択的なもう1つの化合物を含む供給源を生体内に配置する段階を含む。さらに具体的には、治療能力のある薬剤は、介入治療と同時またはその後に、罹患しやすい組織部位を含む標的生体部位(標的生体内部位など)または罹患しやすい組織部位に治療能力のある薬剤を提供する標的部位に送達することができる。例として、拡張バルーンによる狭窄領域の拡張後、本発明による装置(ステントなど)を血管に送達し、移植する。治療能力のある薬剤は、1つまたは複数の相および/または送達速度において、徐放的、間欠的または持続的であってもよい量が罹患しやすい組織部位に利用されうる。

0066

一態様において、罹患しやすい組織部位への治療能力のある薬剤の放出は遅延されてもよい。遅延期間中、実質的な量の治療能力のある薬剤の放出前に、治療能力のある薬剤は全く放出されないか、または少量しか放出されない。典型的には、遅延は、血栓事象の発生を減少させるために、標的部位において十分な内膜組織の形成または細胞化を可能にする程度に十分に長い。

0067

一態様において、遅延は、形成された新生内膜が移植された拡張可能構造物を少なくとも部分的に被覆する程度に十分長い。一態様において、治療能力のある薬剤は、装置の移植時から測定して一定の期間において、約1日〜約200日、約1日〜約45日または約7日〜約21日の範囲で放出されうる。一態様において、本発明の方法は、装置から治療能力のある薬剤を放出させるために、装置にエネルギーを誘導する段階をさらに含む。エネルギーは、超音波、磁気共鳴画像形成、磁場、ラジオ周波数温度変化電磁X線、熱、振動γ線照射、マイクロ波の1つ以上を含んでもよい。一態様において、治療能力のある薬剤は、約0.1ug〜約10g、約0.1ug〜約10mg、約1ug〜約10mg、約1ug〜約2mg、約10ug〜約2mgまたは約50ug〜約1mgの範囲の総量が放出されうる。

0068

治療方法の別の態様において、放出は、記載されたような少なくとも1つの別の化合物の放出を含む。もう1つの化合物は、記載されたような治療能力のあるもう1つの薬剤または可能にする化合物であってもよい。もう1つの化合物は治療能力のある薬剤の前、同時、後に放出されても、または治療能力のある薬剤と逐次的に放出されてもよい。

0069

一態様において、第二の化合物は、記載されたような介入性処置の前、同時または後に患者に投与することができる。第二の化合物は、記載する経路から、記載する期間において、記載するレベルで投与することができる。

0070

発明の詳細な説明
図1A〜図1Cおよび断面図である図2A〜図2Nは、補綴物13などの装置10を例示しており、これは本発明の特徴を具体化しており、罹患しやすい組織部位22を含む生体管腔19などの生体内に移植することができる拡張可能構造物16、および、治療能力のある薬剤28を含む拡張可能構造物16に隣接する供給源25を一般に含む。示されたように、装置10は生体管腔19内に配置される。図に図示されている供給源25は拡張可能構造物の表面に隣接して配置されているが、隣接するという用語は、例示的な図または説明に限定されることを意図したわけではないことが理解されるべきである。

0071

拡張可能構造物は、金属、ポリマーまたはそれらの組合せなどの任意の好適な材料から製造することができる。一態様において、拡張可能構造物は、ポリマー材料、金属材料またはそれらの組合せからなる群より選択される少なくとも部分的に生分解性の材料から製造することができる。少なくとも部分的に生分解性の材料は、好ましくは経時的に分解する。ポリマー材料の例には、分解が遅く、構造物が分解される前に血管の回復を可能にするポリ-L-乳酸が挙げられる。金属材料の例には、ステンレス鋼などの、生体内で分解可能な金属または合金が挙げられる。本発明に使用する例示的なステントは、その全体の開示内容が参照として本明細書に組み入れられている、同時継続中の出願第09/565,560号に記載されている。

0072

本明細書において使用する治療能力のある薬剤は、治療中の生体(例えば、被験者)に導入されたとき治療作用を示す、または、例えば、天然もしくは非天然の物質もしくは条件と反応することによって、被験者の生体に流入(事情によっては、生体表面に暴露)した後に治療作用を示すようになる少なくとも1つの化合物を含む。天然の条件の例には、pH(例えば、酸性度)、化学物質、体温、塩分および伝導性が挙げられ、非天然条件には、磁場および超音波などが挙げられる。本明細書において、治療能力のある薬剤または他の化合物のいずれかの化学名は、化合物自体およびそのプロドラッグ(生体内で活性型化合物に変換される前駆体物質)および/または薬学的誘導体、類似物または代謝物(化合物が生体内で直接または他の薬剤もしくは条件(例えば、酵素、化学物質、エネルギー)または環境(例えば、pH)を導入する結果変換する生物活性化合物)を指すために使用される。

0073

治療能力のある薬剤は、免疫抑制剤、抗炎症剤、抗増殖剤、抗遊走剤、抗線維症剤、アポトーシス促進剤、カルシウムチャネル遮断剤、抗癌剤、抗体、抗血栓剤、抗血小板剤、IIb/IIIa剤、抗ウィルス剤およびそれらの組合せからなる群より選択することができる。

0074

治療能力のある薬剤の具体的な例には、ミコフェノール酸、ミコフェノール酸モフェチル、ミゾリビン、メチルプレドニゾロン、デキサメサゾン、Certican(商標)、ラパマイシン、Triptolide(商標)、Methotrexate(商標)、Benidipine(商標)、Ascomycin(商標)、Wortmannin(商標)、LY294002、Camptothecin(商標)、Topotecan(商標)、ヒドロキシウレア、Tacrolimus(商標)(FK506)、シクロホスファミド、シクロスポリン、ダクリズマブ、アザチオプリン、プレドニゾン、Gemcitabine(商標)、それらの誘導体および組合せが挙げられる。

0075

ミコフェノール酸は、数種のペニシリウムブレビ-コンパクタム(penicillium brevi-compactum)および関連種の発酵によって産生される免疫抑制剤である(The Merk Index、第10版、1983)。ミコフェノール酸は、広域活性スペクトル、特異的な作用様式を有し、大用量で耐容性がよく、副作用が小さい(Epinetteら、Journal of the American Academy of Dermatology、17、962〜971ページ(1987))。ミコフェノール酸は、抗腫瘍、抗ウィルス、抗乾癬、免疫抑制および抗炎症作用(Leeら、Pharmaceutical Research、2、161〜166(1990))、並びに抗菌および抗真菌作用を有することが示されている(Nelsonら、Journal of Medicine Chemistry、33、833〜838ページ(1990))。進行性動脈硬化症動物試験によりミコフェノール酸は平滑筋細胞の増殖程度を低下させることもできることが証明された(Gregoryら、Transplant Proc.、25、770ページ(1993))ことは、特に本発明の関心対象となる。

0076

ミコフェノール酸は、デノボプリン生合成経路イノシン一リン酸デヒドロゲナーゼおよびグアノシン一リン酸シンセターゼ酵素を阻害することによって作用する。これにより、細胞は細胞周期のG1-S期に蓄積し、従ってDNA合成および細胞増殖(過形成)が阻害される。本明細書において、「ミコフェノール酸」という用語は、ミコフェノール酸自体、そのプロドラッグ(生体内で活性型のミコフェノール酸に変換される前駆体物質)および/または薬学的誘導体またはその代謝物(生体内で直接または他の因子(例えば、酵素、化学物質、エネルギー)を導入する結果、ミコフェノール酸が変換する生物活性化合物)を指す。例えば、ミコフェノール酸モフェチルなどのプロドラッグは、生体に投与されると、生物学的に活性な型のミコフェノール酸に生物変換または代謝的に変換されうる。ミコフェノール酸の数多くの誘導体並びにそれらの薬学的に許容されうる塩が、全て参照として本明細書に組み入れられている、米国特許第4,786,637号、同第4,753,935号、同第4,727,069号、同第4,686,234号、同第3,903,071号および同第3,705,894号において開示されている。

0077

ミゾリビンはデノボプリン生合成経路のイノシン一リン酸デヒドロゲナーゼおよびグアノシン一リン酸シンセターゼ酵素を阻害することによって作用する。これにより、細胞は細胞周期のG1-S期に蓄積し、従ってDNA合成および細胞増殖(過形成)が阻害される。

0078

メチルプレドニゾンは、急性および慢性炎症を抑制する糖質コルチコイドクラスの合成ステロイドである。また、メチルプレドニゾンは、血管平滑筋形成を低下した。その抗炎症作用は、炎症部位における炎症細胞マクロファージおよび白血球細胞を含む)の蓄積の阻害、貪食作用リソソーム酵素放出、および数種の化学的媒介物質の合成および/または放出の阻害を含み、免疫抑制作用細胞性遅延型過敏症免疫反応および免疫応答に影響するより特異的な作用の予防/抑制に関係することもあり、免疫抑制作用はまた抗炎症作用に大きく貢献することもできる。

0079

Certican(商標)は、エベロリムス、SDZ-RAD、RAD、RAD666または40-0-(2-ヒドロキシ)エチル-ラパマイシンとしても知られ、強力な免疫抑制および抗炎症剤である。特に、Certican(商標)は、抗原サイトカイン(IL-2、IL-4およびIL-15)および他の増殖促進性リンフォカインによる刺激に応答したTリンパ球の活性化および増殖を阻害する作用をする。Certican(商標)はまた抗体産生を阻害する。細胞では、Certican(商標)はイムノフィリン、FK結合タンパク質-12(FKBP-12)に結合する。Certican:FKBP-12複合体は、カルシニューリン活性に影響を与えないが、主要な調節キナーゼであるmTORに結合し、その活性化を阻害する。この阻害作用は、サイトカイン駆動性T細胞増殖を抑制し、細胞周期がG1期からS期に進行するのを阻害し、p70s6k、p33cdk2およびp34cdc2の活性化を生じるシグナルを選択的に遮断する。従って、Certican(商標)投与により、T細胞およびB細胞、炎症細胞並びに平滑筋細胞(過形成)の増殖を阻止する。

0080

Triptolide(商標)またはトリジオリド(tripdiolide)、ジテルペントリテルペン、ジテルペンエポキシドジテルペノイドエポキシド、トリエポキシドもしくはトリテルジウム・ワイフォルジ・フック(tritergium wifordii hook)F(TWHF)などの関連化合物も強力な免疫抑制および抗炎症剤である。具体的には、Triptolide(商標)は、プリン-ボックス/核因子レベルにおける活性化されたT細胞におけるIL-2の発現およびNF-κB媒介性転写活性化を阻害することが知られている。Triptolide(商標)は、一部には、c-IAP2およびc-IAP1誘導の抑制により、腫瘍細胞アポトーシスを誘発およびアポトーシスの腫瘍壊死因子(TNF-alpFha)誘導を賦活化することができる。Triptolide(商標)は転写活性化を阻害するが、核因子-κBのDNA結合を阻害しない。Triptolide(商標)はまた、PMA誘導性遺伝子腫瘍壊死因子-α、IL-8、マクロファージ炎症性タンパク質-2α、細胞間接着分子-1、インテグリンβ6、血管内皮増殖因子顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、GATA-3、fra-1およびNF45の発現を阻害することもできる。Triptolide(商標)は、構成的に発現される細胞周期調節因子およびサイクリンD1、B1、A1、cdc-25、bcl-xおよびc-junなどの生存遺伝子を阻害する。従って、Triptolide(商標)の抗炎症、抗増殖およびアポトーシス促進特性は、核因子-κBシグナリングの阻害並びに細胞周期進行および生存を調節することが知られている遺伝子の阻害に関連する。Triptolide(商標)は、血管平滑筋細胞のc-mycおよびPDGFのmRNA発現を阻害し、それによって平滑筋細胞増殖(過形成)を阻害する。

0081

以前はアメトプテリンであったMethotrexate(商標)は、ある種の悪性疾患および重症乾癬の治療に使用されていた免疫抑制および抗増殖剤である。化学的には、Methotrexate(商標)はN-[4[[(2,4-ジアミノ-6-プテリジニル)メチル]メチルアミノ]ベンゾイル]-L-グルタミン酸である。特に、Methotrexate(商標)は、ジヒドロ葉酸レダクターゼを阻害し、それによってDNA合成、修復および細胞複製過程においてジヒドロ葉酸がテトラヒドロ葉酸還元されるのを阻害する。悪性細胞骨髄胎児細胞頬粘膜および腸粘膜並びに膀胱細胞などの活発に増殖している組織は、一般に、メトトレキセートのこの作用により敏感である。悪性組織における細胞増殖がほとんどの正常組織より大きい場合には、メトトレキセートは、正常な組織に回復不可能な損傷を与えることなく、悪性増殖を損傷することができる。薬剤の約50%は血清タンパク質に可逆的に結合する。吸収後、メトトレキセートは肝および細胞内代謝を受け、加水分解酵素によって変換されてメトトレキセートに戻ることができるポリグルタミン酸塩型に変換される。これらのポリグルタミン酸塩はジヒドロ葉酸レダクターゼおよびチミジンシンテターゼの阻害剤として作用する。

0082

ベニジピン(Benidipine)-ベニジピン塩酸塩((±)-R*)-3-[(R*)-1-ベンジル-3-ピペリジル]メチル1,4-ジヒドロ-2,6-ジメチル-4-(m-ニトロフェニル)-3,5-ピリジン塩酸ジカルボキシレート)は長時間作用型L型Ca2+チャネル遮断剤である。Ca2+チャネル遮断剤は、冠動脈および全身の動脈を効果的に拡張する能力のために、虚血性心疾患および全身性高血圧の治療に広範に使用されている。Ca2+チャネル遮断剤は、Ca2+の平滑筋細胞への流入を阻止する際に冠動脈の血流(CBF)を増加する。Ca2+過負荷は細胞の恒常性の維持に有害であるので、Ca2+チャネル遮断剤は、Ca2+過負荷を軽減する際に有効であると考えられている。Ca2+チャネル遮断剤はCa2+の流入を遮断するので、平滑筋細胞の増殖を阻害する。

0083

ベニジピンは、高血圧ラット抵抗動脈および循環ショックに供したラットの腸間膜動脈の内皮細胞機能を保護することができる。内皮細胞機能は、虚血性または高血圧ストレス中の臓器機能の保存に重要である。ベニジピンは、心筋虚血および再灌流損傷における心保護作用を有する。心筋虚血は、血小板および白血球細胞の活性化によって内皮細胞機能を損傷するので、ベニジピンは内皮細胞機能不全を軽減し、虚血心における酸化窒素の産生を増加することができる。

0084

アスコマイシン(Ascomycin)(分子式C43H69NO12、分子量:792.02;CAS番号104987-12-4)は、大きな抗炎症および免疫抑制作用を有する。アスコマイシンは、炎症性サイトカインの放出を選択的に阻害することが示されている。この薬剤は、細胞質ゾルイムノフィリン受容体マクロフィリン(macrophilin)-12に結合し、得られる複合体がホスファターゼカルシニューリンを阻害し、それによってT細胞活性化およびサイトカインキナーゼを遮断する。それは、Th1サイトカイン(インターロイキン-2およびインターフェロン-γ)およびTh2サイトカイン(インターロイキン-10およびインターロイキン-4)の産生を阻害する。アスコマイシンはまた、肥満細胞を同様に阻害することも証明されている。強力な免疫抑制剤は同種T-リンパ球の増殖を阻害する。それは、大きな親和性で、FKBPに結合し、nM範囲でカルシニューリンホスファターゼを阻害する。

0085

アスコマイシンは、カルシニューリン媒介性信号伝達に影響を与える。それは、強力な免疫抑制作用、抗炎症作用および抗菌作用を有する、それぞれ、細菌および真菌天然産物である。化学構造が異なるにもかかわらず、アスコマイシンは、その作用機構および細胞作用によりタンパク質ホスファターゼカルシニューリンを阻害するマクロライドである。この薬剤は疎水性であり、原形質膜を通過して拡散すると考えられており、一旦細胞内に入ると、アスコマイシンは主要な受容体FKBP12と複合体を形成する。FKBP12は、タンパク質の折りたたみ律速段階となりうる反応である、cis-transプロリル異性化触媒する、小型で、偏在的な細胞質ゾルタンパク質である。アスコマイシンがFKBP12に結合すると、プロリル-イソメラーゼ活性が阻害される。しかし、この阻害は、細胞には大きな毒性作用にはならず、代わりに、FKBP12-アスコマイシン複合体は、細胞内カルシウムイオン増加に応答してカルモジュリンによって活性化されるカルシニューリン(セリン-スレオニン-特異的タンパク質ホスファターゼ)に結合して、阻害する。カルシニューリン単独およびFKBP12-アスコマイシンとの三重複合体の構造は、高い解像度解明されているので、この相互作用の分子的性質は今ではかなり詳細に知られている。

0086

ワートマニン(Wortmannin)(CAS番号19545-26-7、別名SL-2052、分子式:C23H24O8、式量: 428.4(無水)は大きな抗炎症および免疫抑制作用を有する。真菌代謝物であるワートマニンは、細胞内のカルシウム可動性に影響することなく、F-met-leu(FMLP)-phe刺激性スーパーオキシド陰イオン産生を阻害することによって、ミオシン軽鎖キナーゼの特異的で、強力な阻害剤であり、好中球活性化の強力な阻害剤である。それは、酵素の直接的な阻害を生じることなく、FMLP刺激性ホスホリパーゼD活性化を阻害する。それはまた、ラット好塩基球性白血病細胞およびヒト好塩基球において、ホスファチジルイノシトール-3キナーゼ(PI3キナーゼ)を阻害し、IgE媒介ヒスタミン放出を遮断する。

0087

ワートマニンはホスファチジルイノシトール3キナーゼ(PI3-K)の強力で、特異的な阻害剤であり、IC50は2nM〜4nMであり、100倍高い濃度のミオシン軽鎖キナーゼを阻害する。PI3-K/Akt信号伝達カスケードの阻害は放射線または血清除去のアポトーシス作用を増強し、サイトカインの抗アポトーシス作用を遮断する。ワートマニンによるPI3-Kの阻害も、インスリン受容体活性化によって誘導される短期代謝作用の多くを遮断する。

0088

ホスファチジルイノシトール-3キナーゼは、高親和性免疫グロブリンE受容体(FceRI)の刺激によるヒスタミン分泌を担う信号伝達経路関与する。ワートマニンは、PI3キナーゼ酵素触媒サブユニット(110kDa)との直接的な相互作用によりこれらの応答を遮断する。ワートマニンは、ウシ胸腺から部分的に精製したPI3キナーゼの活性を1.0nM程度の低い濃度で阻害し、IC50値は3.0nMであった。阻害は非可逆的であった。ワートマニンは、FceRI媒介性ヒスタミン分泌およびロイコトリエン放出を80%まで阻害し、IC50値はそれぞれ2.0nMおよび3.0nMであった。ワートマニンの追加の機能を以下に示す:免疫抑制作用、強力な抗炎症作用、呼吸バーストおよび好中球細胞外排出作用並びに副腎クロム親和性細胞におけるカテコールアミン放出などの細胞応答の抑制。最終濃度1Mのワートマニンの0.01%DMSO溶液を使用したとき、血小板の凝集およびセロトニン放出が報告された。

0089

ワートマニンは、信号伝達経路を阻害する、真菌タラロマイセス・ワートマンニ(Talaromyces wortmanni)の疎水性ステロイド連産物であり、例えば、ワートマニンは、ニワトリマクロファージにおいて好中球の刺激、好塩基球白血病細胞によるヒスタミン分泌および酸化窒素産生を阻害する。哺乳類細胞では、いくつかの証拠が、増殖因子活性化PI-3キナーゼがワートマニンによって強力に阻害されることを示している。第一には、ワートマニンは、好塩基球54のPI-3キナーゼ活性の抗原依存的刺激および脂肪細胞インスリン刺激PI-3キナーゼ活性を遮断する。ワートマニンはまた、PI-3キナーゼによるPIns-(4,5)Pリン酸化に一致して、好中球の刺激されたPIns-(3,4,5)P3産生を阻害し、精製されたp110-p85PI-3キナーゼはインビトロにおいてワートマニンはによって強力に阻害される。最後に、抗ワートマニン抗体および部位特異的突然変異を用いた試験は、ワートマニンは、ウシPI-3キナーゼの活性部位残基、110kDaの触媒サブユニットのリジン802と共有結合複合体を形成することを明らかにしている。この活性部位リジン残基はPI-3キナーゼ活性に必須であり、PIキナーゼ関連タンパク質ファミリーの全てのメンバー全体によく保存されている。

0090

LY294002は、大きな抗炎症および免疫抑制作用を生じている。LY294002は、PI-3キナーゼの阻害に寄与するワートマニンの影響を確認するために使用されている場合もあるが、この化合物もmTORを阻害し、他のワートマニン標的を同様に阻害することができる。従って、ワートマニンのさらに酵素特異的な類似物は、この酵素の興味深いファミリーの細胞内機能を探索するための有用な試薬となると考えられる。ワートマニン類似物デメトキシビリジンは、ワートマニンにあまり感受性のないシゾサッカロミセスポンベ(Schizosaccharomyces pombe)のまだ同定されていないPI-4キナーゼ活性を阻害することが示されており、さらに大きな特異性を有する類似物を得ることができることを示している。

0091

カンプトテシンおよびトポテカン(Hycamtin)-カンプトテシン(分子式:C20H16N2O4、分子量:348.4、CAS番号7689-03-4)およびトポテカン(9-ジメチルアミノエチル-10-ヒドロキシカンプトテシンHCl塩1H-ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリノ-3,14(4H,12H)-ジオン,4-エチル-4,9-ジヒドロキシ-10-[(ジメチルアミノ)メチル]-,HCl塩(S)分子式:C23H23N3O5・HCl、分子量457.9)を含む、その類似物は抗悪性腫瘍剤であり、トポイソメラーゼIの阻害により細胞毒性作用を発揮すると考えられている。これは、この作用機構を示す唯一の周知のクラスの薬剤である。しかし、多数のクラスの薬剤(例えば、エピポドフィロトキシン)がトポイソメラーゼII(topoII)の阻害によって作動するので、トポイソメラーゼ活性の阻害は未知の作用機構ではない。

0092

トポイソメラーゼは、DNA鎖を切断し、鎖が互いの周りを回転して、切断部が再度接続される酵素である。それらは、使用する作用機構の性質により2つのクラスに分類することができる。

0093

I型トポイソメラーゼは、約100キロダルトン(kDa)のモノマー部分である。それは、DNAヘリックスの1本鎖を一過的に切断することができる。これはDNAのねじれひずみを低下し、DNAは複製分岐点の前方が解きほぐされる。この酵素は、高度に負のスーパーコイルDNAをほぐすことができる。この酵素の真核細胞型では、酵素とDNA切断部の3'側末端との間にホスホチロシル結合が形成される。この過程では、DNAのホスホジエステル結合がタンパク質に移動する。DNAの構造は操作され、DNAは再接続される。反応は結合の移動しか必要としないので、非可逆的加水分解、エネルギーの導入は必要ない。TopoIは、DNA複製RNA転写遺伝子組換え染色体凝縮/脱凝縮およびウィルス封入において機能すると考えられている。その存在は細胞周期依存的ではなく、静止期および増殖期の細胞に見出されている。しかし、この酵素は、細胞の生存性に必要ないと考えられる。TopoIIは、topoIが存在しない場合は、topoIの機能を満たすと考えられる。topoIおよびtopoIIの両方を欠損する二重突然変異体は、複製および転写が欠損している。

0094

topoI酵素を欠損した細胞はカンプトテシンに耐性を示すが、大量のtopoIレベルを含有する細胞はこれらの薬剤に感受性である。カンプトテシンは、酵素の切断-再接続反応の再接続段階を遮断すると考えられ、酵素はDNAに共有結合されたままになる。これにより、DNAにタンパク質結合1本鎖切断部が生じる。

0095

トポテカンは、P388白血病、L1210白血病、B16黒色腫ルイス肺癌およびM5076小神経膠腫症を含む、腹腔内(IP)および静脈内(IV)経由で移植されたいくつかのマウス腫瘍系において優れた抗腫瘍作用生存期間延長(ILS)>95%s)を証明した。トポテカンは、IPまたはIV経由で移植された腫瘍に対して、IPまたはIV投与したとき等しく効果的であった。皮下投与は、任意の局所的な組織損傷を生じなかった。この薬剤は、いくつかの腫瘍に経腸的または非経口的に投与したときも等しく効果的であり、マウスでは、バイオアベイラビリティーが高いことを示唆している。

0096

腫瘍保有マウスにおけるトポテカンの抗腫瘍作用を、間欠的投与方法を使用することによって増強することができる。結果は、腫瘍モデルがトポテカンによる1回大量治療にどれくらい感受性であるかに依存していた。トポテカンを3時間ごとに4回投与した試験では、IV移植型L1210白血病、IP M5076細網肉腫、SC結腸51およびSC B16黒色腫を含む、1回大量治療にかなり感受性を示した腫瘍において広域的治療用量範囲が見られた。SC移植型結腸26およびマディソン109肺癌などの、1回大量治療に感受性が低い腫瘍種では、分割投与により、MTDにおいてかなりの程度の阻害が得られた。

0097

トポテカンの活性はまた、ヒト腫瘍クローン原性アッセイを使用して試験されている。55例のヒト腫瘍検体を、1ug/mlもしくは10ug/mlの濃度のトポテカンに1時間暴露するか、または連続暴露(0.1ug/mlもしくは1.0ug/ml)としてトポテカンに暴露した。0.1ug/mlの濃度の連続暴露では、乳癌非小細胞肺癌および卵巣に対して、それぞれ、29%、27%および37%の反応率が見られた。胃癌結腸癌および腎臓癌並びに中皮腫に対する活性も見られた。ドキソルビシン、5-FUおよびシクロホスファミドとの不完全交差耐性が観察された。

0098

最も有望な新規薬剤クラスの1つには、トポイソメラーゼI阻害剤が挙げられる。このクラスは、中国ヌマミズキ(Chinese Camptotheca acuminata)植物由来の、天然型化合物カンプトテシンに構造上関連している。トポイソメラーゼ-DNA複合体に結合し、ときほぐし後、DNAヘリックスが再構築できないと、細胞死が生じるという点において、トポイソメラーゼI阻害剤は、エトポシドなどのトポイソメラーゼII阻害剤とは異なる。このクラスの最も有望な2つの化合物はイリノテカンとトポテカンであり、第II相臨床試験において、それらは、結直腸癌を含む、種々の癌に対する活性が示された。以前に治療された小細胞肺癌患者(39パーセントという高い反応率)および卵巣癌患者(61パーセントという高い反応率)におけるトポテカンの成功により、この薬剤の第III相臨床試験に対する関心が高まった。

0099

ヒドロキシウレア(Hydrea)-ヒドロキシウレア(分子式:CH4N2O2、分子量:76.06、CAS番号127-07-1)は抗悪性腫瘍剤である。それは、ある種類の白血病および他の癌の治療に30年間使用されている入手が容易な薬剤であり、それはまた、鎌状赤血球病の治療に有望となりうる。正確な作用機構は不明であった。ヒドロキシウレアは、RNAまたはタンパク質の合成を阻害しないでDNA合成を速やかに阻害することが知られているが、最近まで、ヒドロキシウレアがどのようにこの作用を行うのかは不明であった。

0100

ゲンタビン(Gemcitabine)(Gemzar)(ゲンシタビン塩酸塩;2'-デオキシ-2',2'-ジフルオロシチジン)は抗悪性腫瘍剤である。ゲンシタビンはプログラムされた細胞死を誘導し、BG-1ヒト卵巣癌細胞プロテインキナーゼCを活性化する。それは、ゲンシタビンの作用機構がDNAおよびRNA合成の阻害による周知の抗腫瘍ヌクレオシドである。

0101

ゲンシタビンは、元は抗ウィルス作用について試験されていたが、以降は抗癌治療剤として開発されているシタラビンに関連するピリミジン代謝拮抗物質である新規デオキシシチジン類似物である。ゲンシタビンは、細胞期特異性を示し、主にDNA合成(S期)の細胞を死滅させ、細胞がG1/S期境界を通過して進行するのも遮断する。ゲンシタビンはプロドラッグであり、細胞内で活性な二リン酸塩(dFdCDP)および三リン酸塩(dFdCTP)ヌクレオシドに代謝される。ゲンシタビンの細胞毒性作用は、dFdCDP介助性のdFdCTPのDNAへの組入れにより発揮され、DNA合成が阻止され、アポトーシスが誘導される。

0102

ゲンシタビンは、培養中の種々のマウスおよびヒト腫瘍細胞に対して大きな細胞毒性作用を示す。それは細胞期特異性を示し、主にDNA合成(S期)の細胞を死滅させ、ある種の条件下において、細胞がG1/S期境界を通過して進行するのを遮断する。インビトロにおいて、ゲンシタビンの細胞毒性作用は濃度依存性であり、時間依存性である。

0103

動物腫瘍モデルにおいて、ゲンシタビンの抗腫瘍作用は投与計画依存的である。毎日投与すると、ゲンシタビンは、動物を死亡させ、抗腫瘍作用は小さい。しかし、3日目または4日目ごとの投与計画を使用すると、ゲンシタビンは、広範囲のマウス腫瘍に対して優れた抗腫瘍作用を示す非致死的な用量で投与することができる。

0104

一態様において、治療能力のある薬剤の供給源は、ポリマーの構造単位として治療能力のある薬剤部分を含むポリマー材料である。治療能力のある薬剤部分は重合されて、好適な結合(例えば、エチレン)を介して互いに結合されて、治療能力のある薬剤ポリマーを形成する。治療能力のある薬剤ポリマーが、組織または血液などの体液に接触させられると、治療能力のある薬剤ポリマーサブユニットは解離する。代替的に、好ましくは、表面分解または加水分解により、治療能力のある薬剤ポリマーが分解または加水分解すると、治療能力のある薬剤が放出され、治療能力のある薬剤は好ましくは経時的に罹患しやすい組織部位に利用される。治療能力のある薬剤を重合するための方法および化合物の例は、その全体の開示内容が参照として本明細書に組み入れられており、ルトガーズ大学(Rutgers University)に付与された、Kathryn Uhrichによる、表題「Polyanhydrides With Therapeutically Useful Degradation Products」の国際公開公報第99/12990号の特許出願に記載されている。治療能力のある薬剤および好適な反応成分単位の例には、酸性触媒エステル化反応におけるミコフェノール酸およびアジピン酸および/またはサリチル酸、酸性触媒エステル化反応におけるミコフェノール酸およびアスピリンおよび/またはアジピン酸、酸性触媒エステル化反応におけるミコフェノール酸および他のNSAIDSおよび/またはアジピン酸が挙げられる。一態様において、治療能力のある薬剤ポリマーをポリマーおよび/または金属の骨格に付随させることができる。

0105

いかなる限定を意図することなく示された拡張可能構造物16は、組織接触面31および管腔接触面34、ならびに選択的に、図2Bに示す内腔を含む内側37を有する。以下の説明は例示目的のためだけであって、補綴物13の実際の形状、サイズ、構成または分布を必ずしも反映していないと考えられる。補綴物は、多数のステントの場合と同様に、連続構造物を有しても、または間欠的な構造物を有してもよい(例えば、ステントの断面は、拡張可能構造物を形成する物質を全く含まず、例えば、一部のステントはスクリーンまたはメッシュ様断面を有する)。供給源は、拡張可能構造物の内側において、図1Bに示す管腔接触面、図1Cに示す組織接触面のどちらかまたは両方の少なくとも一部に隣接して配置または形成されてもよく、またはその任意の組合せであってもよい。

0106

治療能力のある薬剤に治療能力のある薬剤を利用させる供給源25は、1つまたは複数の構成の拡張可能構造物に付随している。例えば、基質40が拡張可能構造物16および治療能力のある薬剤28によって形成される場合、または治療能力のある薬剤28が拡張可能構造物16の内側(もしくは、事情によっては、拡張可能構造物16の外側)37に配置される場合には、図2Aおよび図2Bに示す供給源は拡張可能構造物16内にある。

0107

ここで、図2Cを参照すると、拡張可能構造物の基質40または内側37からの治療能力のある薬剤28の放出を制御するために、供給源は速度制御要素43をさらに含んでよく、拡張可能構造物16の少なくとも一部の上に形成されてもよい。例として、治療能力のある薬剤が治療能力のある薬剤ポリマーである場合には、供給源は速度制御要素そのものであってもよい。

0108

速度制御要素は、非分解性、部分的分解性、実質的に分解性材料またはそれらの組合せから製造することができる。材料は、合成もしくは天然であっても、非ポリマー、ポリマーもしくは金属であっても、またはそれらの組合せであってもよい。例として、経時的に少なくとも部分的に分解する金属材料および高分子量、極性または非極性基、電荷、立体障害基、疎水性部分、親水性部分または両親媒性部分を有する非ポリマーを速度制御要素として使用してもよい。

0109

好適な生分解性速度制御要素材料には、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)およびコポリマー、ポリジオキサン、ポリ(エチルグルタメート)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリヒドロキシバレレートおよびコポリマー、ポリカプロラクトン、ポリアンヒドリド、ポリ(オルトエステル)、ポリ(イミノカルボネート)、ポリシアノアクリレート、ポリホスファゼン、コポリマーおよび脂肪族ポリエステルまたはポリ-L-乳酸とポリ-e-カプロラクトンのコポリマーを含む好適なコポリマー、それらの混合物、コポリマーおよび組合せが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。

0110

好適な非分解性または分解が遅い速度制御要素材料には、ポリウレタン、ポリエチレンイミン、セルロースアセテートブチレート、エチレンビニルアルコールコポリマー、シリコン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パリレン、パリラスト、ポリ(メチルメタクリレートブチレート)、ポリ-N-ブチルメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ2-ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ(ジメチルシロキサン)、ポリ(テトラフルオロエチレン)、ポリ(酸化エチレン)、ポリエチレンビニルアセテート、ポリカーボネート、ポリアクリルアミドゲル、N-ビニル-2-ピロリドン、無水マレイン酸、ナイロン、セルロースアセテートブチレート(CAB)および他の合成または天然ポリマー物質を含むものなど、それらの混合物、コポリマーおよび組合せが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。一態様において、速度制御要素は、シリコン、ポリテトラフルオロエチレン、パリラスト、ポリウレタン、パリレン、セルロースアセテートブチレート、それらの混合物、コポリマーおよび組合せからなる群より選択される材料から製造される。

0111

好適な天然材料には、フィブリン、アルブミン、コラーゲン、ゼラチン、グリコソアミノグリカン、オリゴ糖および多糖、コンドロイチン、リン脂質、ホスホリルコリン、糖脂質、タンパク質、アミノ酸、セルロースおよびそれらの混合物、コポリマーまたは組合せが挙げられる。他の好適な材料には、チタン、クロム、ニチノール、金、ステンレス鋼、金属合金またはそれらの組合せおよび治療能力のある薬剤と速度制御要素材料(例えば、非ポリマー化合物)の相互作用の結果として(例えば、化学反応、高分子量、立体障害、疎水性、親水性、両親媒性、熱)、治療能力のある薬剤を放出することができる他の化合物が挙げられる。例として、電気化学的腐食による腐食を促進するために、2つ以上の金属または金属合金と異なる直流電位との組合せを使用することができる。

0112

別の態様において、構造物の表面は、クリーニング、エッチングまたは研磨などの物理的改良並びに溶媒処理、下塗りコーティングの適用、界面活性剤の適用、プラズマ処理、イオン衝撃および共有結合などの化学的改良を含む種々の手法のいずれかを使用して事前処理することができる。一態様において、点食による腐食を促進し、腐食によって形成されるピンホールを薬剤放出の開口部として作用させることができる小さい穴またはピンホールを有する金属フィルムまたは合金。一態様において、治療能力のある薬剤を金属または金属合金に接続することができる。

0113

本発明の生分解性材料の例は、ポリ-L-乳酸(平均分子量約200,000ダルトン)とポリ-e-カプロラクトン(平均分子量約30,000ダルトン)のコポリマーである。ポリ-e-カプロラクトン(PCL)は、融点59℃〜64℃、分解時間約2時間の半結晶ポリマーである。従って、ポリ-l-乳酸(PLLA)をPCLと組合せて、望ましい放出速度を生じる基質を形成することができる。PCLに対するPLLAの好ましい比は75 : 25(PLLA/PCL)である。その全体の開示内容が参照として本明細書に組み入れられている、Rajasubramanianらによって、ASAIO Journal、40、M584-589ページ(1994)に概説されているように、75 : 25 PLLA/PCLコポリマーブレンドは、拡張可能構造物にPLLA/PLA基質の容易なコーティングを可能にする程度に十分な強度および引っ張り特性を示す。さらに、下層のPCL分がコポリマーブレンドの疎水性を低下し、上層のPLLA分が大部分の多孔性を低下させるので、75 : 25 PLLA/PCLコポリマー基質は、所定の期間制御された薬剤送達を可能にする。

0114

分解性材料を大量分解または加水分解によって分解することができる。一態様において、速度制御要素は、完全に分解もしくは加水分解するか、または好ましくは、容積強度を維持しながら、速度制御要素の表面が経時的に分解もしくは加水分解する表面分解もしくは加水分解によって分解もしくは加水分解する。別の態様において、疎水性速度制御要素は、望ましい放出速度で治療能力のある薬剤を放出する傾向があるので、好ましい。非分解性速度制御要素は、拡散によって治療能力のある薬剤を放出することができる。例として、速度制御要素が非ポリマー材料から製造されている場合には、治療能力のある薬剤は、治療能力のある薬剤と速度制御要素材料(例えば、非ポリマー材料)の相互作用の結果(例えば、化学反応、立体障害、疎水性、親水性、両親媒性)として放出されうる。一態様において、速度制御要素が、治療能力のある薬剤と少なくとも十分な基質を形成しない場合には、治療能力のある薬剤は、速度制御要素による拡散によって放出されうる。

0115

例として、低分子量および/または組織または血液中で比較的高い親水性を有する速度制御要素は、供給源(例えば、基質)から拡散し、それによって放出される治療能力のある薬剤の表面積または容積を増加し、それによって治療能力のある薬剤の放出速度に影響を与えることができる。

0116

さらに別の態様において、治療能力のある薬剤は、本発明の装置が移植される領域の天然の環境が変化するとき、罹患しやすい組織部位に利用される。例えば、本発明の装置が移植される領域のpHの変化は、直接的(例えば、薬剤ポリマーが、治療能力のある薬剤および速度制御要素の両方を含む基質として作用する場合のように)または基質もしくは非基質のどちらかまたは両方としての速度制御要素に特徴的な侵食もしくは拡散に影響を与えることによって間接的に治療能力のある薬剤の放出を生ずるように、経時的に変化してもよい。例えば、pHが増加または低下すると、速度制御要素の侵食が変化し、初期相および後期相放出を可能にする。

0117

図2Dは、治療能力のある薬剤28が、拡張可能構造物の組織または管腔接触面の1つと速度制御要素43との間に配置された一態様の特徴を例示する。

0118

図2Eに示すように、供給源25は、拡張可能構造物16の組織または管腔接触面の1つの少なくとも一部に隣接して形成され、治療能力のある薬剤28と共に基質40を形成している速度制御要素43を含む。先に記載したように、治療能力のある薬剤ポリマーが基質を形成する場合には、治療能力のある薬剤28自体が速度制御要素として作用することができる。

0119

図2Fおよび図2Gに示すように、基質は、速度制御要素43と拡張可能構造物16の間に形成されて、その間におよび/または治療能力のある薬剤28と速度制御要素43の間に基質界面46を形成してもよい。

0120

その特徴が図2Hに示されている一態様において、補綴物13の最外層は、治療能力のある薬剤で形成されてもよく、最外層と他の層との間に基質界面46が形成されても、されなくてもよい。ほとんどの図において別個の粒子として示されているが、治療能力のある薬剤28は、図2Hに示すように、基質界面46の一部としての例のように、滑らかな層または層状の粒子を形成してもよい。

0121

その特徴が図2Iに示されている別の態様において、第二の速度制御要素49の少なくとも1つの相は基質40上に形成され、罹患しやすい組織部位への治療能力のある薬剤28の放出速度にさらに影響する。第二の速度制御要素49は、第一の速度制御要素43を形成している材料と同じまたは異なる材料製であってもよい。

0122

ここで、図2Jおよび図2Kを参照すると、供給源は、例えば、治療能力のある第一の薬剤28および治療能力のあるもう1つの薬剤50または可能にする化合物61(図2N)などのもう1つの化合物50のような複数の化合物を含んでもよい。複数の化合物は各々供給源の同じまたは異なる領域に存在してもよい。例えば、図2Jに示すように、治療能力のある第一の薬剤28は基質40に存在してもよく、治療能力のある第二の薬剤50は、治療能力のある第二の薬剤50および第二の速度制御要素55によって形成される第二の基質52内に存在する。速度制御要素43および55は、同じまたは異なる材料から製造されてもよい。

0123

治療能力のあるもう1つの薬剤は、治療能力のある薬剤によって発生される可能性のある反応および副産物を相殺などの方法で、治療能力のある薬剤と協力して作用することができる。例として、治療能力のある薬剤は、望ましい内皮細胞の形成を低下させることがあり、別の好適な治療能力のある薬剤を加えることによって、多くの内皮化を実施することができる。

0124

治療能力のあるもう1つの薬剤は、抗癌剤、化学療法剤、血栓溶解剤、血管拡張剤、抗菌剤または抗生物質抗有糸分裂剤、増殖因子アンタゴニスト、フリーラジカル捕集剤、生物学的製剤、放射性治療剤、放射線不透過剤、放射性標識剤、ヘパリンおよびその誘導体などの抗凝固剤、Thalidomide(商標)などの抗血管形成剤、血管形成剤、PDGF-Bおよび/またはEGF阻害剤、乾癬剤を含む抗炎症剤、リボフラビン、チアゾフリン、ザフリン、アセチルサリチル酸などのシクロオキシゲナーゼ阻害剤を含む抗血小板剤、クロピドグレル(例えば、Plavix(商標))およびチクロプジピン(例えば、ticlid(商標))などのADP阻害剤、シロスタゾール(例えば、Pletal(商標))などのホスホジエステラーゼIII阻害剤、アブシキシマブ(例えば、Rheopro(商標))などの糖タンパク質IIb/IIIa剤、エプチフィバチド(例えば、Integrilin(商標))、ジピリドモル(dipyridmoles) などのアデノシン再取り込み阻害剤、抗酸化剤、酸化窒素ドナーを含む治療剤および/または促進剤、鎮吐剤、制吐剤、それらの誘導体および組合せからなる群より選択される少なくとも1つ化合物を含むことができる。

0125

治療能力のあるもう1つの薬剤は、類似または異なる速度および相において、治療能力のある薬剤の前、同時または後に放出されうる。

0126

その特徴が図2Lおよび図2Mに示される別の態様において、治療能力のある薬剤28は、容器58内の拡張可能構造物16内または構造物上に配置される。速度制御要素43は、治療能力のある薬剤の放出に影響を与えるために、容器58および/または治療能力のある薬剤28に隣接して配置することができる。先に記載したように、例示的な図および説明は「隣接して」という用語を限定することを意味しない。

0127

その特徴が図2Nに示されるさらに別の態様において、もう1つの化合物は、治療能力のある薬剤の放出に影響を与えるために、外部エネルギー源または天然の条件に応答可能な可能にする化合物61を含む。応答可能な化合物は、治療能力のある薬剤、速度制御要素、拡張可能構造物またはそれらの組合せに付随させることができる。図2Nに示すように、応答可能な化合物は、治療能力のある薬剤に付随している。可能にする化合物61は、治療能力のある薬剤28に連結された磁気粒子から製造することができる。エネルギー源は、治療能力のある薬剤28を放出させるために、移植後に補綴物13の磁場を誘導するための磁力源であってもよい。磁気粒子61は、磁気ビーズから製造することができ、典型的には約1nm〜約100nmの範囲である。磁力源は、磁気ビーズ61を活性化し、それによって補綴物から治療能力のある薬剤を放出させる、典型的には約0.01T〜約2Tの範囲の強度の磁場に補綴物13を暴露する。別の可能にする化合物は、上記のように、他の構成の補綴物13内に存在してもよい。

0128

第二の化合物またはそれらの性能を必要とする、または必要としない他の好適な外部エネルギー源は、第二の化合物の有無によって影響されることはなく、超音波、磁気共鳴画像形成、磁場、ラジオ周波数、温度変化、電磁、X線、放射線、熱、γ線、振動、マイクロ波またはそれらの組合せを含む。

0129

例として、20kHz〜100MHzの範囲、好ましくは0.1MHz〜20MHzの範囲の周波数および0.05W/cm2〜10 W/cm2の範囲、好ましくは0.5W/cm2〜5W/cm2の範囲の強度レベルを有する超音波外部エネルギー源を使用することができる。超音波エネルギーは、1mm〜30cmの範囲、好ましくは1cm〜20cmの範囲の距離から補綴物13に向けられてもよい。超音波は、5秒〜30分の範囲、好ましくは1分〜15分の範囲の期間連続的に適用されても、またはパルス状に適用されてもよい。この期間中の補綴物13の温度は36℃〜48℃の範囲である。超音波は補綴物13の多孔性を増加するために使用することができ、それによって、補綴物13から治療能力のある薬剤28の放出を可能にすることができる。他のエネルギー源、例えば、熱または振動を使用して、補綴物もしくはその一部の多孔性を増加することができ、またはこれの構成を変更することができる。

0130

さらに、本発明の装置の生体適合性を形成または増強するために、供給源および/または装置の最外層に生体適合性(例えば、血液適合性)層を形成することができる。生体適合性層として使用するのに好適な生体適合性材料には、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ酸化エチレン(PEO)、ヒドロゲル、シリコン、ポリウレタン、ヘパリンコーティングが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。

0131

拡張可能構造物16はステント70または移植片であってもよい。拡張可能構造物がステントである場合には、拡張可能構造物16は、図3に示すように通常、少なくとも2つの放射状に拡張可能な、通常円筒リング状セグメント73を含む。典型的には、拡張可能構造物16は、少なくとも4個、しばしば5個、6個、7個、8個、10個またはそれ以上であるリング状セグメントを有する。リング状セグメントの少なくともいくつかは互いに隣接するが、他のものは他の非リング構造で分離されてもよい。例示的なステント構造物の記載は完璧であることが意図されておらず、本発明に使用できる他の形態のステント設計が当業者に周知であると考えられるべきである。

0132

振り返って図3を参照すると、本発明に使用する例示的なステント70(その全体の開示内容が参照として本明細書に組み入れられている、本発明の譲渡人に譲渡された同時係属中の米国特許出願第08/968,318号にさらに詳細に記載されているステントの特徴を具体化している)は4個〜50個のリング状セグメント73を含む(7つは例示されている)。各リング状セグメント73は、S次状リンク76の少なくとも1つによって隣接するリング状セグメントに接続される(3つは例示されている)。各リング状セグメント73は、複数、例えば、6つの支柱/ヒンジ単位を含み、各リング状セグメント73の各6つのヒンジ/支柱構造物のうち2つはS次状リンク76によって隣接するリング状セグメントに接続される。図3に示すステント70は、倒壊型または非拡張型構成であるステント70を示す。

0133

本明細書において使用する「放射状に拡張可能な」という用語は、望ましい標的部位に拡張可能構造物16が移植されたときに実施される、径の小さい構成から放射状に拡張された、通常円筒形の構成に変換することができるセグメントを含む。拡張可能構造物16は、弾性、例えば、展性は最小であってもよいので、それを拡張して、標的部位に設定するためには内力の適用を必要とする。典型的には、拡張力は、血管手法用の血管形成カテーテルのバルーンなどのバルーンによって提供することができる。拡張可能構造物16は、好ましくは、ステントの可撓性および捲縮性(crimpability)を増強するために特に有用な、連続する単位セグメントの間にS字状リンクを提供する。

0134

代替的に、拡張可能構造物16は自己拡張性であってもよい。(自己拡張性構造物などの)拡張可能構造物16を含む、本発明の装置に使用する構造物は、拘束されていないとき、すなわち、の放射状に拘束する力から開放されたとき、放射状に拡張された望ましい径を有するように、鍛鋼などの弾性材料またはNitinol(商標)合金などの超弾性合金を使用して、本体セグメントを形成することによって提供される。血管内腔に固定しておくためには、拡張可能構造物16は管腔によって部分的に拘束された状態にする。自己拡張性の拡張可能構造物16は、例えば、送達用鞘または管内に拡張可能構造物16を配置し、標的部位において鞘を除去することによって、放射状に拘束された構成で進行し、送達されうる。

0135

拡張可能構造物の寸法は目的の用途に依存する。典型的には、拡張可能構造物は、血管適用のためには、約5mm〜約100mm、通常約8mm〜約50mmの範囲の長さである。血管適用のための円筒形状の拡張可能構造物の非拡張時の構成の径は、通常約0.5mm〜約10mm、さらに通常0.8mm〜約8mmの範囲であり、拡張時の構成の径は約1.0mm〜約100mm、好ましくは約2.0mm〜約30mmの範囲である。拡張可能構造物は通常、約0.025mm〜2.0mm、好ましくは約0.05mm〜約0.5mmの範囲の厚さである。

0136

拡張可能構造物16などの構造物のリング状セグメントおよび他の構成要素は、生体管腔ステントおよび移植片に使用される従来の材料から製造することができ、典型的には300シリーズステンレス鋼などの展性金属もしくは合金、または例えば、Nitinol(商標)合金、スプリングステンレス鋼等のような超弾性および形状記憶合金などの弾性金属、ポリマー材料などの非金属材料、またはそれらの組合せから製造される。ポリマー材料は、速度制御要素のための優れた材料に関連して記載されているものなどの、実質的に非分解性であるポリマー材料を含んでもよい。または、ポリマー材料は、生分解性速度制御要素材料を参照して記載されているものなどの生分解性または実質的に生分解性ポリマーであってもよい。拡張可能構造物材料が、速度制御要素材料から製造される場合には、拡張可能構造物は、補綴物として、および治療能力のある薬剤の直接供給源として機能することができる。本発明の本体または単位セグメントの追加の構造物は、その全体の開示内容が参照として本明細書に組み入れられている、米国特許第5,195,417号、同第5,102,417号および同第4,776,337号に例示されている。構造物として使用する他の好適な材料には、炭素もしくは炭素繊維酢酸セルロース硝酸セルロース、シリコン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリアミドポリエステルポリオルトエステル、ポリアンヒドリド、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン、または別の生体適合性ポリマー材料、またはそれらの混合物もしくはコポリマー、ポリアンヒドリド、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシブチレートバレレートまたは別の生分解性ポリマー、またはそれらの混合物もはコポリマー、タンパク質、細胞外基質成分、コラーゲン、フィブリンまたは別の生物学的物質、または上記分解性、非分解性、金属またはそれ以外の材料のいずれかの好適な混合物が挙げられる。一態様において、装置は、生分解性構造物および治療能力のある薬剤ポリマーなどのポリマー供給源を含んでもよい。

0137

ここで図4を参照すると、所定の期間の治療能力のある薬剤放出の例示的な態様のグラフを示す。本発明の図4に示す所定の速度パターンは、初期相において治療能力のある薬剤を利用させない、またはやや低い送達速度で治療能力のある薬剤を利用させることによって、罹患しやすい組織部位への治療能力のある薬剤の送達効率を改善する。後期相に達したら、治療能力のある薬剤の送達速度は実質的に高くてもよい。従って、初期細胞沈着または増殖(過形成)の少なくとも部分的形成段階の再狭窄(または、場合によっては、他の標的状態)に影響を与えるために、時間遅延型の治療能力のある薬剤の放出をプログラムすることができる。本発明は、さらに、治療能力のある薬剤放出時期を少なくとも初期細胞化の後に設定することによって、治療能力のある薬剤の流出を低下させることができる。さらに、所定の速度パターンは、治療能力のある薬剤の負荷および/または濃度を低下させることができる。所定の速度パターンは、さらに、治療能力のある薬剤の流出を最小にすることおよびその放出効率を増加することにより、血管の内皮化に対する障害をなくすかまたは低下もしくは少なくすることができる。

0138

本発明の装置は、同様または異なる性能(例えば、放出)プロフィールを有する1つまたは複数の相で治療能力のある薬剤を放出する、または利用させられるように構成することができる。治療能力のある薬剤は、平滑筋細胞の増殖、炎症、免疫応答、高血圧またはこれらの活性化を補足するものの任意の1つ以上を低下させるのに効果的な、1つまたは複数の相および/または送達速度において徐放的、間欠的または持続的であってもよい量を組織に利用させることができる。治療能力のある少なくとも1つの薬剤の任意の1つは、増殖/再狭窄作用の予防または低下、血栓形成の低下または阻止、血小板活性化の低下または阻止、血管攣縮の低下または予防等を含む、1つまたは複数の機能を発揮することができる。

0139

組織に利用される治療能力のある薬剤の総量は、一部には、望ましい治療結果のレベルおよび量に依存する。治療能力のある薬剤は、各相が他の相と同様または異なる放出速度および期間を有する1つまたは複数の相において利用されうる。放出速度は事前に規定することができる。一態様において、放出速度は、罹患しやすい組織部位に徐放的レベルの治療能力のある薬剤を提供することができる。別の態様において、放出速度は実質的に一定である。放出速度は経時的に低下および/または増加してもよく、必要に応じて、実質的に非放出速度を含んでもよい。放出速度は複数の速度を含んでもよい。一態様において、複数の放出速度は、実質的に一定、低下、増加、実質的に非放出からなる群より選択される少なくとも2つの速度を含む。

0140

利用または放出される治療能力のある薬剤の総量は、典型的には約0.1ug〜約10g、一般に約0.1ug〜約10mg、好ましくは約1ug〜約10mg、より好ましくは約1ug〜約2mg、10ug〜約2mgまたは約50ug〜約1mgの範囲の量である。

0141

一態様において、治療能力のある薬剤は、装置の移植時から測定したとき、約1日〜約200日、約1日〜約45日または約7日〜約21日の範囲の期間に放出されうる。

0142

一態様において、1日あたりの治療能力のある薬剤の放出速度は、約0.001マイクログラム(ug)〜約200ug、好ましくは約0.5ug〜約200ug、最も好ましくは約1ug〜約60ugの範囲であってもよい。

0143

治療能力のある薬剤は初期相および1つ以上後期相において利用されうる。治療能力のある薬剤が異なる相において送達される場合には、初期送達速度は、典型的には後期放出相の約0%〜約99%、通常約0%〜約90%、好ましくは約0%〜75%である。一態様において、初期相における物質の哺乳類組織濃度は、典型的には約0.001ナノグラム(ng)/組織1mg〜約100ug/組織1mg、約1ng/組織1mg〜約100ug/組織1mg、約1ng/組織1mg〜約10ug/組織1mgの範囲内である。後期相における物質の哺乳類組織濃度は、典型的には約0.001ng/組織1mg〜約600ug/組織1mg、好ましくは約1ng/組織1mg〜約10ug/組織1mgの範囲内である。

0144

初期相中の送達速度は、典型的には約0.001ng/日〜約50ug/日、通常約0.1ng/日〜約30ug/日、より好ましくは約1ug/日〜約20ug/日の範囲である。後期相における送達速度は、約0.01ug/日〜約200ug/日、通常約1ug/日〜約100ug/日の範囲であってもよい。一態様において、治療能力のある薬剤は、高い効率および/または有効性で、プログラムおよび/または制御された方法で、罹患しやすい組織部位に利用される。さらに、本発明において血管壁の内皮化に対する障害は限定されているかまたは少ない。

0145

初期相、後期相および任意の他の追加の相の期間を変化させてもよい。例えば、治療能力のある薬剤の放出は、装置の最初の移植から遅延されてもよい。典型的には、遅延は、標的部位において、治療能力のある薬剤が血管内腔に損失されるのを阻止する程度に十分に細胞化または内皮化形成できるほど十分に長い。典型的には、初期相の期間は、装置の少なくとも一部において最初の細胞化または内皮化を可能にする程度に十分に長い。典型的には、遅延相または放出相であるかどうかにかかわらず、初期相の期間は、通常約12週間未満であり、さらに通常約1時間〜約8週間であり、より好ましくは約12時間〜約4週間であり、約12時間〜約2週間であり、約1日〜約2週間または約1日〜約1週間である。

0146

1つまたは複数の後期相の期間もまた変化してもよく、典型的には約4時間〜約24週間、約1日〜約12週間、約2日〜約8週間、より好ましくは約3日〜約50日である。一態様において、明記した期間は血管環境に関する。2つ以上の相が、類似または異なる期間、量および/または放出速度を含んでもよい。例えば、1つのシナリオにおいて、遅延である初期相があり、次に第一の後期放出速度の後期放出相および第二の後期放出速度の第二の後期相等が続いてもよい。

0147

本発明の装置が複数の化合物(例えば、治療能力のある第一の薬剤および治療能力のあるもう1つの薬剤または可能にする化合物などのもう1つの化合物)を含む供給源を含む場合には、複数の化合物は、同じ層または存在する場合には、異なる層から異なる時期および/または速度で放出されうる。複数の化合物は各々、別の化合物から独立して、介入性処置と同時または介入性処置の後に利用され、互いに同時または逐次的であってもよい。例えば、治療能力のある第1の薬剤(例えば、Triptolide(商標))は、介入性処置の実施時点から1日〜45日の一定期間内で放出されうり、治療能力のある第二の薬剤(例えば、ミコフェノール酸)は介入性処置から2日〜3ヶ月の期間内で放出されうる。

0148

本発明の装置は、キットとは別にまたはキットの一部として、使用説明書(IFU)と共に提供することができる。キットは、装置およびIFUを入れるために使用することができるポーチまたはトレイ、箱、チューブ等などの任意の他の好適なパッケージを含んでもよく、その場合には、IFUは、別個のシートまたは他の通信媒体および/または包装自体に印刷することができる。キットの一態様において、キットは、縁曲げ装置などの搭載用フックおよび/または本発明の装置に永久的または脱離可能に連結することができる拡張可能な部材を含んでもよい。一態様において、キットは、本発明の装置、介入性処置の前、同時または後の第二の化合物の使用に関するIFUおよび選択的に第二の化合物を含むことができる。一態様において、キットは、第二の化合物および/または装置用のIFUを含む場合または含まない場合の本発明の装置と第二の化合物を含む。

0149

一態様において、第二の化合物は、治療能力のある薬剤、もう1つの化合物(例えば、治療能力のあるもう1つの薬剤および/または別の可能にするおよび/または増強する化合物)または制吐剤などの生物活性化合物であってもよく、本発明により罹患しやすい組織部位に利用されるものと同様または異なり、本発明の装置(例えば、補綴物)の移植前、同時または後に投与することができる。

0150

第二の化合物は、本発明の装置の一部として治療能力のある薬剤の送達に使用されるものと同様または異なる経路から投与することができる。例として、第二の化合物は、経口服用される錠剤の形態、患者の皮膚に留置される経皮パッチの形態であっても、皮下、血流に直接導入することによる全身的、吸入によるまたは任意の他の経路および生体の開口部を経由してもよい。代替的に、第二の化合物はカテーテルによって生体内に利用されてもよい。一態様において、バルーンカテーテル(例えば、灌流)のバルーンは、第二の化合物を生体に灌流する(例えば、灌流カテーテル)ために使用することができ、または第二の化合物でコーティングすることができる。第二の化合物は、介入性処置の前、同時または後に連続的または間欠的に患者に利用されうる。

0151

第二の化合物の利用可能期間は通常、治療能力のある薬剤の利用可能期間と比較して、短くてもよい。一態様において、もう1つの化合物は、介入性処置の約200日前〜約200日後まで、介入性処置の約30日前〜約30日後まで、介入性処置の約1日前〜約30日後まで、介入性処置の約200日前〜直前まで、介入性処置の約3ヶ月前〜直前まで、または介入性処置の約7日前〜約24時間前までの範囲の期間内に患者に投与することができる。第二の化合物の利用可能期間は、患者の血中で測定するとき、約1時間〜約120日、約12時間〜約60日または約24時間〜約30日の範囲であってもよい。生物活性化合物の例には、オンダンセトロン(例えば、Zofran(商標))などの鎮吐剤、ドロナビノール(例えば、Marinol(商標))などの制吐剤、ガニセトロン.Hcl (例えば、Kytril(商標))が挙げられる。

0152

一態様において、第二の化合物は、生体内に望ましい大量レベル(例えば、初期レベル)の治療能力のある薬剤を提供するために、装置の治療能力のある薬剤と同じであってもよい。装置および第二の化合物から罹患しやすい組織部位に利用される総量は、典型的には約0.1ug〜約10ミリグラム(mg)の範囲であり、好ましくは約10ug〜約2mgの範囲であり、より好ましくは約50ug〜約1.0mgの範囲である。一態様において、単回投与または毎日投与で患者に投与される第二の化合物の量は、約0.5mg〜約5g、約1mg〜約3g、約1g〜約1.5g、約2g〜約3gの範囲である。後者の投与シリーズで提供される第二の化合物の例には、ミコフェノール酸、ラパマイシン並びにそれらのそれぞれのプロドラッグ、代謝物および組合せが挙げられる。一例として、ミコフェノール酸またはラパマイシンは、それぞれ、約1g〜約1.5gおよび約1mg〜約3mgの範囲の1回用量で、およびそれぞれ、約2g〜約3gおよび約2mg〜約6mgの範囲の1日用量で第二の化合物として提供することができる。

0153

治療能力のある薬剤を補綴物にコーティング、噴霧、浸漬、沈着または塗布することによって、拡張可能構造物は治療能力のある薬剤および/または選択的なもう1つの化合物を組み込むことができる。通常、治療能力のある薬剤は溶媒に溶解される。好適な溶媒には、水性溶媒(例えば、pH緩衝水溶液pH調節水溶液有機塩水溶液および無機塩水溶液)、アルコール(例えば、メタノールエタノールプロパノールイソプロパノールヘキサノールおよびグリコール)、ニトリル(例えば、アセトニトリルベンゾニトリルおよびブチロニトリル)、アミド(例えば、ホルムアミドおよびN-ジメチルホルムアミド)、ケトンエステルエーテルDMSO、ガス(例えば、CO2)等が挙げられる。例えば、補綴物に溶液を噴霧するか、または溶液に浸漬して、乾燥すると、治療能力のある薬剤が補綴物の表面に残される。または、速度制御要素材料および治療能力のある薬剤を溶解することによって、速度制御要素材料および治療能力のある薬剤を含む基質溶液を調製することができる。次いで、この基質を補綴物に噴霧、浸漬、沈着または塗布することによって、拡張可能構造物16に基質溶液をコーティングすることができる。例として、ポリマー材料がら基質を製造する場合には、補綴物を心棒上で回転させながら、基質溶液を補綴物に細かく噴霧する。基質コーティングの厚さは、噴霧時間および心棒の回転速度によって制御することができる。基質-薬剤コーティングの厚さは、典型的には約0.01um〜約100umの範囲であり、好ましくは約0.1um〜約50umの範囲である。補綴物に基質コーティングがコーティングされたら、ステントを真空下またはオーブンに入れて、溶媒を留去させることができる。

0154

例として、寸法3.0mm×14mmのステンレス鋼Duraflex(商標)(カリフォルニア州に本社があるAvantec Vascular Corporation製)に、25mg/ml治療能力のある薬剤の100%エタノールまたはメタノール溶液を噴霧する。ステントを乾燥し、エタノールを留去して、治療能力のある薬剤をステント表面に残す。75 : 25PLLA/PCLコポリマー(POLYSCIENCESから市販されている)を1,4ジオキサン(ALDRICH CHEMICALSから市販されている)中で調製する。治療能力のある薬剤を負荷したステントを200rpmで回転する心棒にのせ、10秒間〜30秒間回転させながら、スプレーガン(BINKSMANUFACTURINGから市販されている)で、治療能力のある薬剤を負荷したステントに微細噴霧状態のコポリマーを分注する。次いで、ステントを25℃〜35℃のオーブンに24時間入れ、溶媒を留去させる。

0155

操作上、罹患しやすい組織部位に治療能力のある薬剤を送達する方法は、上記の本発明の特徴を組み込んだ管腔補綴物を提供する段階を含む。補綴物は、罹患しやすい組織部位を含む、生体管腔などの生体部位に送達される。補綴物は生体管腔内部に移植される。治療能力のある薬剤はある期間の間罹患しやすい組織部位に利用される。

0156

図6A〜図6Fは、治療能力のある薬剤を罹患しやすい組織部位に利用させる方法の特徴を例示している。図に示すように、管状体部103を有する血管内バルーンカテーテル100は、止血用弁および鞘(示していない)を介してガイド用カテーテルにより、大腿動脈106を通って冠血管大動脈弓112まで導入される。

0157

ガイドワイヤー115は通常、罹患しやすい組織部位22、典型的にはバルーン血管形成術で治療する予定の狭窄領域を含む、標的部位118に配置される。通常、バルーンカテーテル100およびガイドワイヤー115は、標的部位に到達するまで、カテーテルの遠位端の前方方向に定期的に延在されるガイドワイヤー115と一体として導入される。

0158

標的部位118に達したら、標的部位118の閉塞を拡張するために、バルーン121が膨張される。バルーン血管形成治療が終了したら、バルーン121をしぼませ、ガイドワイヤー115をその場に残す。次いで、バルーン121をガイドワイヤー115から離脱させ、再度ガイドワイヤー115はその場に残す。次いで、本発明による装置10を含む第二のバルーン集成物100'をカテーテル本体に導入する。第二ののバルーン集成物100'が配置されたら、バルーン121を膨張させることによって、バルーン集成物に配置されているステント10などの装置を配置することができる。ステント10が適切に配置されたら、バルーンをしぼませ、カテーテルを離脱させ、ステントをその場に残す。

0159

治療方法は、一般に、介入治療と同時またはその後に、治療能力のある少なくとも1つの薬剤および/または選択的なもう1つの化合物を含む供給源を生体内に配置する段階を含む。さらに具体的には、治療能力のある薬剤は、介入治療と同時またはその後に、罹患しやすい組織部位を含む標的生体部位(標的生体内部位など)または罹患しやすい組織部位に治療能力のある薬剤を提供する標的部位に送達することができる。例として、拡張バルーンによる狭窄領域の拡張後、本発明による装置(ステントなど)を血管に送達し、移植する。治療能力のある薬剤は、1つまたは複数の相および/または送達速度において、徐放的、間欠的または持続的であってもよい量が罹患しやすい組織部位に利用されうる。

0160

一態様において、罹患しやすい組織部位への治療能力のある薬剤の放出は遅延されてもよい。遅延期間中、実質的な量の治療能力のある薬剤の放出前に、治療能力のある薬剤は全く放出されないか、または少量しか放出されない。典型的には、遅延は、血栓事象の発生を減少させるために、標的部位において十分な内膜組織の形成または細胞化を可能にする程度に十分に長い。

0161

一態様において、遅延は、形成された新生内膜が移植された拡張可能構造物を少なくとも部分的に被覆する程度に十分長い。一態様において、治療能力のある薬剤は、装置の移植時から測定して一定の期間において、約1日〜約200日、約1日〜約45日または約7日〜約21日の範囲で放出されうる。一態様において、本発明の方法は、装置から治療能力のある薬剤を放出させるために、装置にエネルギーを誘導する段階をさらに含む。エネルギーは、超音波、磁気共鳴画像形成、磁場、ラジオ周波数、温度変化、電磁、X線、熱、振動、γ線照射、マイクロ波の1つ以上を含んでもよい。一態様において、治療能力のある薬剤は、約0.1ug〜約10g、約0.1ug〜約10mg、約1ug〜約10mg、約1ug〜約2mg、約10ug〜約2mgまたは約50ug〜約1mgの範囲の総量が放出されうる。

0162

治療方法の別の態様において、放出は、記載されたような少なくとも1つの別の化合物の放出を含む。もう1つの化合物は、記載されたような治療能力のあるもう1つの薬剤または可能にする化合物であってもよい。もう1つの化合物は治療能力のある薬剤の前、同時、後に放出されても、または治療能力のある薬剤と逐次的に放出されてもよい。

0163

一態様において、第二の化合物は、記載されたような介入性処置の前、同時または後に患者に投与することができる。第二の化合物は、記載する経路から、記載する期間において、記載するレベルで投与することができる。

0164

治療中の部位の性質に応じて、本発明の装置は、第一のバルーンカテーテルの導入時に、事前に拡張する必要なく、部位に導入することができることが評価されるべきである。

0165

一般に、上記のように、異なる補綴物要素と治療方法を組合せることができる。例えば、治療能力のある薬剤を放出するための容器手段を有する補綴物は、さらに、速度制御要素を組み込むことができる。また、本発明の方法は、本明細書において記載する管腔用治療能力のある薬剤の送達治療により狭窄部位を解消するために、バルーン血管形成術および/または他の介入治療を組合せることができる。

0166

実施例
実施例1-
寸法約3.0mm×14mmのステンレス鋼Duraflex(商標)ステントに、25mg/mlの治療能力のある薬剤の100%エタノールまたはメタノール溶液を噴霧した。ステントを乾燥し、エタノールを留去して、治療能力のある薬剤をステント表面に残した。75 : 25PLLA/PCLコポリマー(Polysciencesから市販されている)を1,4ジオキサン(Aldrich Chemicalsから市販されている)中で調製した。治療能力のある薬剤を負荷したステントを200rpmで回転する心棒にのせ、約10秒間〜30秒間回転させながら、スプレーガン(Binks Manufacturingから市販されている)を使用して、コーティング済みのステントに微細噴霧状態のコポリマー溶液を分注した。次いで、ステントを25℃〜35℃のオーブンに24時間入れ、溶媒を留去させた。

0167

実施例2-
ステンレス鋼Duraflexステント(3.0mm×14mm)をSS管からレーザー切断した。ステントの表面粗さを増加することによって、治療能力のある薬剤を収容するステントの表面積を増加した。ステントの支柱の接続部に幅10nm×深さ5nmの溝を形成することによって、ステントの表面積および容積をさらに増加することができる。ステントの放射性方向の強度を損なわないために、拡張時応力が小さくなるように、そのようなステント領域に溝を形成した。イソプロピルアルコール、エタノールまたはメタノールなどの低表面張力溶媒で調製した治療能力のある薬剤溶液にステントを浸漬または噴霧することによって、ステントおよびステントの溝に薬剤を負荷した。次いで、ステントを乾燥し、治療能力のある薬剤をステント表面および治療能力のある薬剤の容器として作用する溝に残した。速度制御要素として作用させるために、パリレン(Parylene)をステントに真空蒸着した。1日〜45日の期間、薬剤はステントから溶出した。

0168

実施例3-
治療能力のある薬剤をメタノールに溶解し、次いでステントに噴霧した。ステントを乾燥させ、ステントから溶媒を留去させて、治療能力のある薬剤をステントに残した。基質またはバリア(シリコン、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、パリラスト(parylast)、パリレンをステントに噴霧または沈着させ、治療能力のある薬剤を被覆した。治療能力のある薬剤の量を、1日〜45日の放出速度では、約100ミリグラムから2ミリグラムに変化させた。

0169

実施例4-
実施例2に記載するように、基質ポリマーおよび治療能力のある薬剤を含む基質溶液をステントにコーティングした。次いで、ステントに速度制御バリア(および/または速度制御バリアとして作用する薬剤を含有しない基質材料)のトップコーティングをコーティングまたは噴霧した。または、速度制御バリアを介して治療能力のある薬剤をステントにコーティングし、次いでトップコーティング(別のバリアまたは基質)を被覆することができる。トップコーティングを使用すると、放出速度がさらに制御され、生体適合性が改善され、および/またはステントの送達または拡張時のスクラッチングおよび亀裂に対する抵抗性が提供される。

0170

実施例5-
治療能力のある薬剤は、治療能力のある第二の薬剤(細胞毒性剤、細胞静止剤または乾癬剤)と組合されうる。一方の薬剤は第一のコーティング内または第一のコーティングに結合されるが、他方の薬剤は第二のコーティング内またはコーティング上に存在する。治療能力のある薬剤は、血管内への移植後最初の1週間〜3週間の間放出されるが、治療能力のある第二の薬剤はさらに長期間の間放出されるか、または放出され続ける。

0171

実施例6-
個別に異なるコーティングに含まれる多数の治療能力のある薬剤の組合せを基質として使用することができる。コーティングは同時および/または逐次的に多数の薬剤を放出することができる。薬剤は、デノボヌクレオチド合成の阻害剤の治療能力のある薬剤クラスまたは糖質コルチコイド、イムノフィリン結合剤デオキシスペルグアリン、FTY720、タンパク質剤またはペプチドのクラスから選択することができる。これはまた、他の細胞毒性の添加によりステントに結合される、上記クラスの薬剤の任意の組合せに適用するこもできる。

0172

実施例7-
治療能力のある薬剤を15mg/mlの濃度でアセトンに溶解し、CAB(セルロースアセテートブチレート)を15mg/mlの濃度でアセトンに溶解し、その後ミコフェノール酸とCAB溶液を3:1部の基質溶液比で混合することによって、治療能力のある薬剤、ミコフェノール酸および基質ポリマーであるCABをミコフェノール酸負荷量70重量%〜80重量%で含む基質を調製した。治療能力のある薬剤の量は約0.1マイクログラム〜約2mgと変化し、好ましくは600マイクログラムであった。次いで、ステントを各々回転させながら、アトマイザー噴霧器(EFDmanufacturer)で噴霧することによって、2セットのステント(AセットおよびBセット)に基質溶液をコーティングした。各ステントを乾燥させた。次いで、一方の基質コーティングステントに、実施例2に記載するものと同様の方法を使用して、速度制御バリア(約1.1um)としてパリレンをコーティングした。表面をレーザービームに暴露することによってまたは針を接触させることによって、Bセットのステントの上面(パリレン速度制御バリア)に開口部を形成した。開口部サイズは、直径約0.1um〜約100umの範囲であってもよい。Bセットのステントの開口部は直径約10umであった。開口部は、隣の開口部から約0.003インチ〜約2インチ離れていてもよい(ステントの支柱パターンに沿ってトレースすると曲線距離として測定される)。

0173

ミコフェノール酸を負荷したステントをブタ血清の溶出溶液中に入れて、1日間〜7日間老化させた。定期的な間隔試料を血清から取り出し、HPLC分析した。図7Aおよび図7B(それぞれ、AセットおよびBセットのステントに対応する)に示すデータからわかるように、Aセットのステントはミコフェノール酸の放出速度は直線状であったが、Bセットのステントは、初期相は放出速度は比較的遅い直線状で、その後後期相では、放出は比較的早くなった。

0174

実施例8-
2セットのステント、AセットおよびBセットに、実施例2により、250μgおよび300μgのミコフェノール酸をコーティングした。次いで、Aセットに速度制御バリアとして1.7ミクロンのパリレンをコーティングした。Bセットには先ず、ミコフェノール酸をコーティングし、次に律速基質材料としてメチルプレドニゾロンをコーティングし、その後1.3ミクロンのパリレンをコーティングした。次いで、コーティングしたステントに、実施例7に記載するように、インビトロにおいて溶出試験を実施し、溶出したミコフェノール酸の量を測定した。図8Aおよび図8B(それぞれ、AセットおよびBセットのステントに対応する)に示すデータからわかるように、両方のセットは初期相において比較的速い直線状の放出を示し、次に後期相において比較的遅い放出を示した。これは、疎水性の大きなメチルプレドニゾロンが水溶性の大きなミコフェノール酸の律速要素として作用し、ミコフェノール酸およびパリレンコーティングの放出速度を制御することができることを示差していると考えられる。罹患領域が初期に大量の薬剤を必要とし、次いで徐放的な遅い放出を必要とする場合に、これは有用である。

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