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技術 入力信号処理装置、高周波成分取得方法および低周波成分取得方法

出願人 株式会社アドバンテスト
発明者 安高剛吉野勇治
出願日 2003年5月14日 (16年10ヶ月経過) 出願番号 2003-136304
公開日 2004年12月9日 (15年3ヶ月経過) 公開番号 2004-349740
状態 未査定
技術分野 フィルタ・等化器 遅延・整合・分波・合波回路
主要キーワード 入力信号処理装置 接地工 同軸スイッチ 接地キャパシタ バターワースフィルタ 高周波信号出力端子 両フィルタ 接地インダクタンス
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図面 (13)

課題

信号の周波数帯域による分離を円滑に行う。

解決手段

入力信号を受ける入力信号端子10と、接地された接地キャパシタンス要素22と、接地された接地インダクタンス要素24と、接地キャパシタンス要素22と入力信号端子10とを接続する接続インダクタンス要素32と、接地インダクタンス要素24と入力信号端子10とを接続する接続キャパシタンス要素34と、接続インダクタンス要素32と接地キャパシタンス要素22との中間部位である第一中間部位42を接地するか否かを切り替える第一スイッチ52と、接続キャパシタンス要素34と接地インダクタンス要素24との中間部位である第二中間部位44を接地するか否かを切り替える第二スイッチ54とを備え、第一スイッチ52をONにすれば、高周波分出力端子64から高周波成分を、第二スイッチ54をONにすれば、低周波成分出力端子62から低周波成分を取り出せる。

概要

背景

従来より、入力信号周波数帯域により分離することが行われている。入力信号の分離は、(i)スイッチを使用するもの、(ii)デュプレクサを使用するもの、がある。

概要

信号の周波数帯域による分離を円滑に行う。入力信号を受ける入力信号端子10と、接地された接地キャパシタンス要素22と、接地された接地インダクタンス要素24と、接地キャパシタンス要素22と入力信号端子10とを接続する接続インダクタンス要素32と、接地インダクタンス要素24と入力信号端子10とを接続する接続キャパシタンス要素34と、接続インダクタンス要素32と接地キャパシタンス要素22との中間部位である第一中間部位42を接地するか否かを切り替える第一スイッチ52と、接続キャパシタンス要素34と接地インダクタンス要素24との中間部位である第二中間部位44を接地するか否かを切り替える第二スイッチ54とを備え、第一スイッチ52をONにすれば、高周波分出力端子64から高周波成分を、第二スイッチ54をONにすれば、低周波成分出力端子62から低周波成分を取り出せる。

目的

本発明は、信号の周波数帯域による分離を円滑に行うことを課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

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請求項1

入力信号を受ける入力信号端子と、前記入力信号端子に一端が接続されている接続インダクタンス要素と、前記入力信号端子に一端が接続されている接続キャパシタンス要素と、前記接続インダクタンス要素の他端を接地するか否かを切り替える第一接地切替手段と、前記接続キャパシタンス要素の他端を接地するか否かを切り替える第二接地切替手段と、を備えた入力信号処理装置

請求項2

請求項1に記載の入力信号処理装置であって、前記接続インダクタンス要素の他端と接続されるとともに、接地されている接地キャパシタンス要素と、前記接続キャパシタンス要素の他端と接続されるとともに、接地されている接地インダクタンス要素と、を備えた入力信号処理装置。

請求項3

請求項1または2に記載の入力信号処理装置であって、前記第一接地切替手段および前記第二接地切替手段の内の一つ以上は、半導体スイッチまたはMEMSスイッチである、入力信号処理装置。

請求項4

請求項1ないし3のいずれか一項に記載の入力信号処理装置を使用して、前記入力信号から高周波成分を取得する高周波成分取得方法であって、前記第一接地切替手段を使用して前記接続インダクタンス要素の他端を接地する第一中間部位接地工程と、前記接続キャパシタンス要素の他端から出力された信号を取得する第二中間部位信号取得工程と、を備えた高周波成分取得方法。

請求項5

請求項1ないし3のいずれか一項に記載の入力信号処理装置を使用して、前記入力信号から低周波成分を取得する低周波成分取得方法であって、前記第二接地切替手段を使用して前記接続キャパシタンス要素の他端を接地する第二中間部位接地工程と、前記接続インダクタンス要素の他端から出力された信号を取得する第一中間部位信号取得工程と、を備えた低周波成分取得方法。

技術分野

0001

本発明は入力信号周波数帯域による分離に関する。

0002

従来より、入力信号を周波数帯域により分離することが行われている。入力信号の分離は、(i)スイッチを使用するもの、(ii)デュプレクサを使用するもの、がある。

0003

(i)スイッチを使用するもの
これは、入力信号を、スイッチにより、ローパスフィルタあるいはハイパスフィルタに導くことにより、入力信号を分離するものである。入力信号から低周波高周波)信号を取り出す場合は、入力信号をローパスフィルタ(ハイパスフィルタ)に導く。スイッチとしては、同軸スイッチあるいは半導体スイッチを用いることが一般的である。

0004

図10を参照して、スイッチ104の端子aと端子bとを接続することにより、入力信号端子102をハイパスフィルタ106に接続する。これにより、入力信号から高周波信号を取り出すことができる。また、スイッチ104の端子aと端子cとを接続することにより、入力信号端子102をローパスフィルタ108に接続する。これにより、入力信号から低周波信号を取り出すことができる。

0005

(ii)デュプレクサを使用するもの
これは、入力信号を、ローパスフィルタおよびハイパスフィルタを組み合わせたデュプレクサに導き、低周波信号および高周波信号を取り出すものである。スイッチを用いる場合と異なるのは、入力信号を導く部分をローパスフィルタあるいはハイパスフィルタに切り替える必要が無いことである。

0006

図11を参照して、入力信号端子102をデュプレクサ110に接続する。デュプレクサ110は、ハイパスフィルタ112およびローパスフィルタ114を有する。入力信号の内、高周波信号の成分は、ハイパスフィルタ112を通過する。入力信号の内、低周波信号の成分は、ローパスフィルタ114を通過する。

0007

デュプレクサ110におけるハイパスフィルタ112の利得−周波数特性ハイパス)112aおよびローパスフィルタ114利得−周波数特性(ローパス)114aは図12(a)に示すようなものである。ただし、特性(ローパス)114aの遮断周波数をf1、特性(ハイパス)112aの遮断周波数をf2とする。そして、図示の便宜上、各々の特性は、遮断周波数で折れ曲がる折れ線状のものとしている。図12(a)に示すように、f1<f2である必要がある。

0008

もし、図12(b)に示すように、f2<f1の場合は、帯域W(遮断周波数の間の帯域)の信号が、ハイパスフィルタおよびローパスフィルタの両フィルタに影響され、動作不良を引き起こす。

背景技術

0009

なお、デュプレクサを用いて信号を分離する方法は、特許文献1に記載がある。

0010

【特許文献1】
特開2002−101005号公報(要約)
しかしながら、上記のような信号の分離法には以下に説明するような問題点がある。スイッチを使用する方法の場合、同軸スイッチ、MEMSスイッチ等の機械式スイッチは、物理的寸法が大きく、しかも同軸スイッチの場合は、寿命が短いという問題点がある。半導体スイッチは、低周波領域歪特性が悪いという問題点がある。デュプレクサを使用すれば、スイッチを使用しないので、上記のような問題点を解消できる。しかし、帯域W(f1〜f2:図12(a)参照)において損失が大きく、信号を取り出せないという問題点がある。

発明が解決しようとする課題

0011

そこで、本発明は、信号の周波数帯域による分離を円滑に行うことを課題とする。

0012

請求項1に記載の発明は、入力信号を受ける入力信号端子と、入力信号端子に一端が接続されている接続インダクタンス要素と、入力信号端子に一端が接続されている接続キャパシタンス要素と、接続インダクタンス要素の他端を接地するか否かを切り替える第一接地切替手段と、接続キャパシタンス要素の他端を接地するか否かを切り替える第二接地切替手段とを備えるように構成される。

0013

上記のように構成された発明によれば、入力信号端子は、入力信号を受ける。
接続インダクタンス要素は、入力信号端子に一端が接続されている。接続キャパシタンス要素は、入力信号端子に一端が接続されている。第一接地切替手段は、接続インダクタンス要素の他端を接地するか否かを切り替える。第二接地切替手段は、接続キャパシタンス要素の他端を接地するか否かを切り替える。

0014

請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、接続インダクタンス要素の他端と接続されるとともに、接地されている接地キャパシタンス要素と、接続キャパシタンス要素の他端と接続されるとともに、接地されている接地インダクタンス要素とを備えるように構成される。

0015

請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の入力信号処理装置であって、第一接地切替手段および第二接地切替手段の内の一つ以上は、半導体スイッチまたはMEMSスイッチであるように構成される。

0016

請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の発明を使用して、入力信号から高周波成分を取得する高周波成分取得方法であって、第一接地切替手段を使用して接続インダクタンス要素の他端を接地する第一中間部位接地工程と、接続キャパシタンス要素の他端から出力された信号を取得する第二中間部位信号取得工程とを備えるように構成される。

0017

上記のように構成された発明によれば、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の発明を使用して、入力信号から高周波成分を取得する高周波成分取得方法が提供される。この高周波成分取得方法は、第一中間部位接地工程と、第二中間部位信号取得工程とを備える。第一中間部位接地工程は、第一接地切替手段を使用して接続インダクタンス要素の他端を接地する。第二中間部位信号取得工程は、接続キャパシタンス要素の他端から出力された信号を取得する。

0018

請求項5に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の入力信号処理装置を使用して、入力信号から低周波成分を取得する低周波成分取得方法であって、第二接地切替手段を使用して接続キャパシタンス要素の他端を接地する第二中間部位接地工程と、接続インダクタンス要素の他端から出力された信号を取得する第一中間部位信号取得工程とを備えるように構成される。

課題を解決するための手段

0019

上記のように構成された発明によれば、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の発明を使用して、入力信号から低周波成分を取得する低周波成分取得方法が提供される。この低周波成分取得方法は、第二中間部位接地工程と、第一中間部位信号取得工程とを備える。第二中間部位接地工程は、第二接地切替手段を使用して接続キャパシタンス要素の他端を接地する。第一中間部位信号取得工程は、接続インダクタンス要素の他端から出力された信号を取得する。

0020

以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。

0021

第一の実施形態
図1は、第一の実施形態にかかる入力信号処理装置1の構成を示す回路図である。入力信号処理装置1は、入力信号端子10、接続インダクタンス要素32、接続キャパシタンス要素34、第一中間部位42、第二中間部位44、第一スイッチ(第一接地切替手段)52、第二スイッチ(第二接地切替手段)54、低周波成分出力端子62、高周波成分出力端子64を備える。

0022

入力信号端子10は、入力信号を受けるための端子である。入力信号には高周波成分および低周波成分が含まれている。

0023

接続インダクタンス要素32は、入力信号端子10に一端が接続されている。
なお、接続インダクタンス要素32のインダクタンスをL1とする。

0024

接続キャパシタンス要素34は、入力信号端子10に一端が接続されている。
なお、接続キャパシタンス要素34のキャパシタンスをC2とする。

0025

第一中間部位42は、接続インダクタンス要素32の他端に接続され、接続インダクタンス要素32と低周波成分出力端子62との中間部位である。

0026

第二中間部位44は、接続キャパシタンス要素34の他端に接続され、接続キャパシタンス要素34と高周波成分出力端子64との中間部位である。

0027

第一スイッチ(第一接地切替手段)52は、第一中間部位42を接地するか否かを切り替えるためのスイッチである。スイッチをONにすれば、第一中間部位42は接地される。スイッチをOFFにすれば、第一中間部位42は接地されない。なお、第一中間部位42が接地されると、接続インダクタンス要素32の他端が接地することになる。

0028

第二スイッチ(第二接地切替手段)54は、第二中間部位44を接地するか否かを切り替えるためのスイッチである。スイッチをONにすれば、第二中間部位44は接地される。スイッチをOFFにすれば、第二中間部位44は接地されない。なお、第二中間部位44が接地されると、接続キャパシタンス要素34の他端が接地することになる。

0029

なお、第一スイッチ52および第二スイッチ54は、半導体スイッチ(例えば、PINダイオードまたは電界効果トランジスタFET))であってよい。すなわち、半導体スイッチ等のように、低周波領域で歪み特性が悪いようなものであってもかまわまない。

0030

低周波成分出力端子62は、第一中間部位42に接続され、第一中間部位42から出力される信号を取得するための端子である。

0031

高周波成分出力端子64は、第二中間部位44に接続され、第二中間部位44から出力される信号を取得するための端子である。

0032

次に、第一の実施形態の動作を説明する。

0033

入力信号処理装置1は、入力信号から高周波成分あるいは低周波成分を取り出すために使用されるものである。図2は、入力信号処理装置1の動作を示すフローチャートである。

0034

まず、入力信号処理装置1を用いて、入力信号から高周波成分および低周波成分のどちらを取り出すかを決める(S10)。ただし、この時点では、第一スイッチ52および第二スイッチ54の双方をOFFにしておく。

0035

ここで、入力信号から高周波成分を取り出すならば(S10、高)、第一スイッチ52をONにして、第一中間部位42を接地する(S22)。第一スイッチ52をONにしたときの回路構成図3に示す。ただし、第二スイッチ54はOFFであるため特に機能しないので、図示省略している。

0036

接続キャパシタンス要素34(キャパシタンス:C2)のインピーダンスは、周波数をfとすれば、1/(2πf・C2)である。よって、高周波における接続キャパシタンス要素34のインピーダンスは小さい。一方、接続インダクタンス要素32(インダクタンス:L1)のインピーダンスは、周波数をfとすれば、2πf・L1である。よって、高周波における接続インダクタンス要素32のインピーダンスは大きい。よって、入力信号の内の高周波成分は、インピーダンスの小さい接続キャパシタンス要素34を通過して、高周波成分出力端子64に到達する。一方、入力信号の内の高周波成分は、インピーダンスの大きい接続インダクタンス要素32を通過しにくい。よって、入力信号の内の高周波成分において、高周波成分出力端子64に到達しないものを少なくできる。

0037

このように、入力信号処理装置1はハイパスフィルタとしての機能を果たす。
このときの、利得−周波数特性を図4(a)に示す。遮断周波数をf2とする。
そして、図示の便宜上、特性は、遮断周波数で折れ曲がる折れ線状のものとしている。遮断周波数f2を超える高周波成分であれば、利得はほぼ一定であり、入力信号処理装置1を通過できる。遮断周波数f2未満の周波数成分は、利得が小さく、入力信号処理装置1を通過できない。

0038

また、後述するように、低周波成分出力端子62は、入力信号の内の低周波成分を取り出すためのものなので、入力信号の内の高周波成分が出力されることは好ましくない。ここで、第一スイッチ52がONにされているので、接続インダクタンス要素32を通過してしまった高周波成分も、第一スイッチ52の方へ逃げていく。これにより、低周波成分出力端子62に高周波成分が出力されにくくなる。すなわち、低周波成分出力端子62がアイソレーションされる。

0039

図2戻り、入力信号の内の高周波成分は、高周波成分出力端子64に到達し、高周波成分出力端子64から高周波成分を取得する(S24)。

0040

なお、入力信号から低周波成分を取り出すならば(S10、低)、第二スイッチ54をONにして、第二中間部位44を接地する(S32)。第二スイッチ54をONにしたときの回路構成を図5に示す。ただし、第一スイッチ52はOFFであるため特に機能しないので、図示省略している。

0041

接続インダクタンス要素32(インダクタンス:L1)のインピーダンスは、周波数をfとすれば、2πf・L1である。よって、低周波における接続インダクタンス要素32のインピーダンスは小さい。一方、接続キャパシタンス要素34(キャパシタンス:C2)のインピーダンスは、周波数をfとすれば、1/(2πf・C2)である。よって、低周波における接続キャパシタンス要素34のインピーダンスは大きい。よって、入力信号の内の低周波成分は、インピーダンスの小さい接続インダクタンス要素32を通過して、低周波成分出力端子62に到達する。一方、入力信号の内の低周波成分は、インピーダンスの大きい接続キャパシタンス要素34を通過しにくい。よって、入力信号の内の低周波成分において、低周波成分出力端子62に到達しないものを少なくできる。

0042

このように、入力信号処理装置1はローパスフィルタとしての機能を果たす。
このときの、利得−周波数特性を図4(b)に示す。遮断周波数をf1とする。
そして、図示の便宜上、特性は、遮断周波数で折れ曲がる折れ線状のものとしている。遮断周波数f1未満の低周波成分であれば、利得はほぼ一定であり、入力信号処理装置1を通過できる。遮断周波数f1を超える周波数成分は、利得が小さく、入力信号処理装置1を通過できない。

0043

また、高周波成分出力端子64は、入力信号の内の高周波成分を取り出すためのものなので、入力信号の内の低周波成分が出力されることは好ましくない。ここで、第二スイッチ54がONにされているので、接続キャパシタンス要素34を通過してしまった低周波成分も、第二スイッチ54の方へ逃げていく。これにより、高周波成分出力端子64に低周波成分が出力されにくくなる。すなわち、高周波成分出力端子64がアイソレーションされる。

0044

ここで、図4(a)および(b)を比較すると明らかなように、f1>f2である。デュプレクサにおいては、f1>f2であれば、動作不良を起す。しかし、本発明の実施形態においては、高周波成分の取り出し時には低周波成分出力端子62がアイソレーションされ、低周波成分の取り出し時には高周波成分出力端子64がアイソレーションされる。よって、f1>f2であっても、動作不良を起さない。

0045

なお、f1>f2となる理由を詳細に説明する。高周波成分を取り出す場合は図3に示すような回路となり、低周波成分を取り出す場合は図5に示すような回路となる。ここで、図3および図5に示し回路を3素子バターワースフィルタと考えれば、C2およびL1は以下のようになる。ただし、式(1)および(2)は、図5に示すような回路から導かれる。式(3)および(4)は、図3に示すような回路から導かれる。

0046

【数1】
ただし、Zは、フィルタ特性インピーダンスである。ここで、式(1)および式(3)(あるいは式(2)および式(4))からf1=2×f2であることがわかる。すなわち、f1>f2という条件が満たされる。

0047

図2に戻り、入力信号の内の低周波成分は、低周波成分出力端子62に到達し、低周波成分出力端子62から低周波成分を取得する(S34)。

0048

なお、第二スイッチ54をON(第一スイッチ52をOFF)にしたとき、接続キャパシタンス要素34(キャパシタンス:C2)のインピーダンスは、周波数をfとすれば、1/(2πf・C2)なので、低周波領域においてインピーダンスが大きい。よって、入力信号の内の低周波成分が、インピーダンスの大きい接続キャパシタンス要素34を通過する間に減衰されるので、第二スイッチ54に到達する低周波成分は小さい。よって、第二スイッチ54によって生じる歪みもまた小さい。このため、第二スイッチ54に半導体スイッチのような低周波領域において歪み特性が悪いものを使用したとしても、低周波成分出力端子62から取得できる低周波成分への悪影響は少ない。また、第一スイッチ52はOFFであるため、特に低周波成分への影響が無い。

0049

また、MEMSスイッチは機械式スイッチの一種であり、寿命は同軸スイッチよりも比較的長い。しかし、寸法が大きいため、接点がONの時はインダクタ見え、OFFの時はオープンスタブとして見えるので、高周波特性が悪い。しかし、MEMSスイッチを第一スイッチ52に用いたとしても、高周波成分出力端子64から取得できる高周波成分への悪影響は少ない。第一スイッチ52をON(第二スイッチ54をOFF)にしたとき、接続インダクタンス要素32(インダクタンス:L1)のインピーダンスは、周波数をfとすれば、2πf・L1なので、高周波領域においてインピーダンスが大きい。よって、入力信号の内の高周波成分が、インピーダンスの大きい接続インダクタンス要素32を通過する間に減衰されるので、第一スイッチ52に到達する高周波成分は小さい。よって、第一スイッチ52によって生じる歪みもまた小さい。したがって、MEMSスイッチを第一スイッチ52に用いたとしても、高周波成分出力端子64から取得できる高周波成分への悪影響は少ない。

0050

第一の実施形態によれば、入力信号端子10から入力信号を受けておき、第一スイッチ52をONにすれば、高周波成分出力端子64から、入力信号の高周波成分を取得できる。また、第二スイッチ54をONにすれば、低周波成分出力端子62から、入力信号の低周波成分を取得できる。

0051

また、第一スイッチ52をONにした場合は、低周波成分出力端子62をアイソレーションでき、第二スイッチ54をONにした場合は、高周波成分出力端子64をアイソレーションできる。

0052

このため、入力信号処理装置1はローパスフィルタとして使用するときの遮断周波数f1と、ハイパスフィルタとして使用するときの遮断周波数f2との間で、f1>f2という関係になってもかまわない。よって、入力信号において周波数がf2〜f1の帯域の部分が減衰して取り出しにくいということもない。

0053

さらに、第一スイッチ52および第二スイッチ54に半導体スイッチのような低周波領域において歪み特性が悪いものを使用したとしても、低周波成分出力端子62から取得できる低周波成分への悪影響は少ない。

0054

第二の実施形態
第二の実施形態は、接地されている接地キャパシタンス要素22を第一中間部位42に接続し、接地されている接地インダクタンス要素24を第二中間部位44に接続する点が第一の実施形態と異なる。

0055

図6は、第二の実施形態にかかる入力信号処理装置1の構成を示す回路図である。入力信号処理装置1は、入力信号端子10、接地キャパシタンス要素22、接地インダクタンス要素24、接続インダクタンス要素32、接続キャパシタンス要素34、第一中間部位42、第二中間部位44、第一スイッチ(第一接地切替手段)52、第二スイッチ(第二接地切替手段)54、低周波成分出力端子62、高周波成分出力端子64を備える。以下、第一の実施形態と同様な部分は同一の番号を付して説明を省略する。

0056

入力信号端子10、接続インダクタンス要素32、接続キャパシタンス要素34、第一中間部位42、第二中間部位44、第一スイッチ(第一接地切替手段)52、第二スイッチ(第二接地切替手段)54、低周波成分出力端子62、高周波成分出力端子64は第一の実施形態と同様であるため説明を省略する。

0057

接地キャパシタンス要素22は、接地されている。なお、接地キャパシタンス要素22のキャパシタンスをC1とする。また、接地キャパシタンス要素22は、第一中間部位42に接続されている。よって、接地キャパシタンス要素22は、接続インダクタンス要素32の他端に接続されていることになる。さらに、接地キャパシタンス要素22は、第一スイッチ52よりも、低周波成分出力端子62がわに配置されている。

0058

接地インダクタンス要素24は、接地されている。なお、接地インダクタンス要素24のインダクタンスをL2とする。また、接地インダクタンス要素24は、第二中間部位44に接続されている。よって、接地インダクタンス要素24は、接続キャパシタンス要素34の他端に接続されていることになる。さらに、接地インダクタンス要素24は、第二スイッチ54よりも、高周波成分出力端子64がわに配置されている。

0059

次に、第二の実施形態の動作を説明する。

0060

入力信号処理装置1は、入力信号から高周波成分あるいは低周波成分を取り出すために使用されるものである。図2は、入力信号処理装置1の動作を示すフローチャートである。

0061

まず、入力信号処理装置1を用いて、入力信号から高周波成分および低周波成分のどちらを取り出すかを決める(S10)。ただし、この時点では、第一スイッチ52および第二スイッチ54の双方をOFFにしておく。

0062

ここで、入力信号から高周波成分を取り出すならば(S10、高)、第一スイッチ52をONにして、第一中間部位42を接地する(S22)。第一スイッチ52をONにしたときの回路構成を図7に示す。ただし、第二スイッチ54はOFFであるため特に機能しないので、図示省略している。

0063

接続キャパシタンス要素34(キャパシタンス:C2)のインピーダンスは、周波数をfとすれば、1/(2πf・C2)である。よって、高周波における接続キャパシタンス要素34のインピーダンスは小さい。一方、接地インダクタンス要素24(インダクタンス:L2)および接続インダクタンス要素32(インダクタンス:L1)のインピーダンスは、周波数をfとすれば、それぞれ、2πf・L2、2πf・L1である。よって、高周波における接地インダクタンス要素24および接続インダクタンス要素32のインピーダンスは大きい。よって、入力信号の内の高周波成分は、インピーダンスの小さい接続キャパシタンス要素34を通過して、高周波成分出力端子64に到達する。一方、入力信号の内の高周波成分は、インピーダンスの大きい接地インダクタンス要素24および接続インダクタンス要素32を通過しにくい。よって、入力信号の内の高周波成分において、高周波成分出力端子64に到達しないものを少なくできる。

0064

このように、入力信号処理装置1はハイパスフィルタとしての機能を果たす。
このときの、利得−周波数特性を図8(a)に示す。遮断周波数をf2とする。
そして、図示の便宜上、特性は、遮断周波数で折れ曲がる折れ線状のものとしている。遮断周波数f2を超える高周波成分であれば、利得はほぼ一定であり、入力信号処理装置1を通過できる。遮断周波数f2未満の周波数成分は、利得が小さく、入力信号処理装置1を通過できない。

0065

なお、図8(a)に示すように、第一の実施形態の場合(図3参照)よりも、第二の実施形態(図7参照)の方が、遮断周波数f2未満の周波数成分の利得が、周波数が減少するにつれて急激に減少している。これは、接地インダクタンス要素24を加えたことによる効果である。

0066

また、後述するように、低周波成分出力端子62は、入力信号の内の低周波成分を取り出すためのものなので、入力信号の内の高周波成分が出力されることは好ましくない。ここで、第一スイッチ52がONにされているので、接続インダクタンス要素32を通過してしまった高周波成分も、第一スイッチ52の方へ逃げていく。これにより、低周波成分出力端子62に高周波成分が出力されにくくなる。すなわち、低周波成分出力端子62がアイソレーションされる。

0067

図2に戻り、入力信号の内の高周波成分は、高周波成分出力端子64に到達し、高周波成分出力端子64から高周波成分を取得する(S24)。

0068

なお、入力信号から低周波成分を取り出すならば(S10、低)、第二スイッチ54をONにして、第二中間部位44を接地する(S32)。第二スイッチ54をONにしたときの回路構成を図9に示す。ただし、第一スイッチ52はOFFであるため特に機能しないので、図示省略している。

0069

接続インダクタンス要素32(インダクタンス:L1)のインピーダンスは、周波数をfとすれば、2πf・L1である。よって、低周波における接続インダクタンス要素32のインピーダンスは小さい。一方、接続キャパシタンス要素34(キャパシタンス:C2)および接地キャパシタンス要素22(キャパシタンス:C1)のインピーダンスは、周波数をfとすれば、それぞれ、1/(2πf・C2)、1/(2πf・C1)である。よって、低周波における接続キャパシタンス要素34および接地キャパシタンス要素22のインピーダンスは大きい。
よって、入力信号の内の低周波成分は、インピーダンスの小さい接続インダクタンス要素32を通過して、低周波成分出力端子62に到達する。一方、入力信号の内の低周波成分は、インピーダンスの大きい接続キャパシタンス要素34および接地キャパシタンス要素22を通過しにくい。よって、入力信号の内の低周波成分において、低周波成分出力端子62に到達しないものを少なくできる。

0070

このように、入力信号処理装置1はローパスフィルタとしての機能を果たす。
このときの、利得−周波数特性を図8(b)に示す。遮断周波数をf1とする。
そして、図示の便宜上、特性は、遮断周波数で折れ曲がる折れ線状のものとしている。遮断周波数f1未満の低周波成分であれば、利得はほぼ一定であり、入力信号処理装置1を通過できる。遮断周波数f1を超える周波数成分は、利得が小さく、入力信号処理装置1を通過できない。

0071

なお、図8(b)に示すように、第一の実施形態の場合(図5参照)よりも、第二の実施形態(図9参照)の方が、遮断周波数f1を超える周波数成分の利得が、周波数が増加するにつれて急激に減少している。これは、接地キャパシタンス要素22を加えたことによる効果である。

0072

また、高周波成分出力端子64は、入力信号の内の高周波成分を取り出すためのものなので、入力信号の内の低周波成分が出力されることは好ましくない。ここで、第二スイッチ54がONにされているので、接続キャパシタンス要素34を通過してしまった低周波成分も、第二スイッチ54の方へ逃げていく。これにより、高周波成分出力端子64に低周波成分が出力されにくくなる。すなわち、高周波成分出力端子64がアイソレーションされる。

0073

ここで、図8(a)および(b)を比較すると明らかなように、f1>f2である。デュプレクサにおいては、f1>f2であれば、動作不良を起す。しかし、本発明の実施形態においては、高周波成分の取り出し時には低周波成分出力端子62がアイソレーションされ、低周波成分の取り出し時には高周波成分出力端子64がアイソレーションされる。よって、f1>f2であっても、動作不良を起さない。

0074

なお、f1>f2となる理由を詳細に説明する。高周波成分を取り出す場合は図7に示すような回路となり、低周波成分を取り出す場合は図9に示すような回路となる。ここで、図7において接地キャパシタンス要素22(キャパシタンス:C1)を無視し、図9において接地インダクタンス要素24(インダクタンス:L2)を無視する。ここで、図7および図9に示し回路を3素子のバターワースフィルタと考えれば、C1、L1、C2およびL2は以下のようになる。

0075

【数2】
ただし、Zは、フィルタの特性インピーダンスである。また、C1=C2、L1=L2とする。ここで、式(11)および式(13)(あるいは式(12)および式(14))からf1=2×f2であることがわかる。すなわち、f1>f2という条件が満たされる。

0076

図2に戻り、入力信号の内の低周波成分は、低周波成分出力端子62に到達し、低周波成分出力端子62から低周波成分を取得する(S34)。

0077

なお、第二スイッチ54をON(第一スイッチ52をOFF)にしたとき、接続キャパシタンス要素34(キャパシタンス:C2)のインピーダンスは、周波数をfとすれば、1/(2πf・C2)なので、低周波領域においてインピーダンスが大きい。よって、入力信号の内の低周波成分が、インピーダンスの大きい接続キャパシタンス要素34を通過する間に減衰されるので、第二スイッチ54に到達する低周波成分は小さい。よって、第二スイッチ54によって生じる歪みもまた小さい。このため、第二スイッチ54に半導体スイッチのような低周波領域において歪み特性が悪いものを使用したとしても、低周波成分出力端子62から取得できる低周波成分への悪影響は少ない。また、第一スイッチ52はOFFであるため、特に低周波成分への影響が無い。

発明を実施するための最良の形態

0078

また、MEMSスイッチは機械式スイッチの一種であり、寿命は同軸スイッチよりも比較的長い。しかし、寸法が大きいため、接点がONの時はインダクタに見え、OFFの時はオープンスタブとして見えるので、高周波特性が悪い。しかし、MEMSスイッチを第一スイッチ52に用いたとしても、高周波成分出力端子64から取得できる高周波成分への悪影響は少ない。第一スイッチ52をON(第二スイッチ54をOFF)にしたとき、接続インダクタンス要素32(インダクタンス:L1)のインピーダンスは、周波数をfとすれば、2πf・L1なので、高周波領域においてインピーダンスが大きい。よって、入力信号の内の高周波成分が、インピーダンスの大きい接続インダクタンス要素32を通過する間に減衰されるので、第一スイッチ52に到達する高周波成分は小さい。よって、第一スイッチ52によって生じる歪みもまた小さい。したがって、MEMSスイッチを第一スイッチ52に用いたとしても、高周波成分出力端子64から取得できる高周波成分への悪影響は少ない。

図面の簡単な説明

0079

第二の実施形態によれば、第一の実施形態と同様な効果を奏する。さらに、ハイパス(ローパスフィルタ)として機能するときに、遮断周波数f2未満(f1を超える)成分を、第一の実施形態と比べて、よりよく遮断できる。

図1
第一の実施形態にかかる入力信号処理装置1の構成を示す回路図である。
図2
入力信号処理装置1の動作を示すフローチャートである。
図3
第一スイッチ52をONにしたときの入力信号処理装置1の回路構成を示す図である。
図4
入力信号処理装置1の利得−周波数特性を示す図であり、ハイパスフィルタとして使用するとき(図4(a))、ローパスフィルタとして使用するとき(図4(b))の特性を示す。
図5
第二スイッチ54をONにしたときの入力信号処理装置1の回路構成を示す図である。
図6
第二の実施形態にかかる入力信号処理装置1の構成を示す回路図である。
図7
第一スイッチ52をONにしたときの入力信号処理装置1の回路構成を示す図である。
図8
入力信号処理装置1の利得−周波数特性を示す図であり、ハイパスフィルタとして使用するとき(図8(a))、ローパスフィルタとして使用するとき(図8(b))の特性を示す。
図9
第二スイッチ54をONにしたときの入力信号処理装置1の回路構成を示す図である。
図10
従来技術における、入力信号の周波数帯域による分離をスイッチを使用して行う回路の構成を示す図である。
図11
従来技術における、入力信号の周波数帯域による分離をデュプレクサを使用して行う回路の構成を示す図である。
図12
従来技術における、デュプレクサ110におけるハイパスフィルタ112の利得−周波数特性(ハイパス)112aおよびローパスフィルタ114利得−周波数特性(ローパス)114aを示す図であり、正常な状態(図12(a))、異常な状態(図12(b))を示す図である。
【符号の説明】
1 入力信号処理装置
10入力信号端子
22接地キャパシタンス要素
24接地インダクタンス要素
32接続インダクタンス要素
34接続キャパシタンス要素
42 第一中間部位
44 第二中間部位
52 第一スイッチ(第一接地切替手段)
54 第二スイッチ(第二接地切替手段)
62低周波信号出力端子
64 高周波信号出力端子

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